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本 審 査 便 覧 の 日 本 語 訳 は, 欧 州 特 許 庁 (EPO)の 公 式 出 版 物 であるGuidelines for Examination in the European Patent Officeを 翻 訳 したものであり,EPOの 許 諾 を 得 てJETRO が 作 成 し 公 表 するものです EPOは,この 日 本 語 訳 に 対 していかなる 責 任 も 有 しておりま せん また,JETROはこの 日 本 語 訳 の 内 容 について, 正 確 を 期 すよう 最 大 限 の 努 力 をして いるものの,この 日 本 語 訳 を 利 用 したことによるいかなる 損 害 に 対 しても 責 任 を 負 いませ ん また, 本 日 本 語 訳 は, 参 照 用 のための 仮 訳 であり, 最 終 的 な 内 容 の 確 認, 照 会 について はその 原 文 ( 英 語,フランス 語 又 はドイツ 語 )において 行 われるようお 願 い 致 します 仮 に, 本 日 本 語 訳 と 原 文 との 間 で 内 容 に 齟 齬 があった 場 合 には, 原 文 が 正 しいものとします 1

H 部 補 正 及 び 訂 正 2

目 次 第 I 章 補 正 する 権 利 第 II 章 補 正 の 適 法 性 総 則 1. 序 文 2. 審 査 手 続 における 適 法 性 2.1 調 査 報 告 書 の 受 領 前 - 規 則 137(1) 2.2 調 査 報 告 書 の 受 領 後 規 則 137(2) 2.3 最 初 の 通 知 の 受 領 後 規 則 137(3) 2.4 手 続 の 進 んだ 段 階 での 補 正 2.5 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 に 応 答 して 提 出 された 補 正 書 2.5.1 かかる 補 正 が 認 められる 基 準 2.5.2 規 則 71(3)に 対 する 応 答 において 提 出 された 補 正 が 認 められる 場 合 2.5.3 規 則 71(3)に 対 する 応 答 において 提 出 された 補 正 が 拒 絶 される 場 合 2.5.4 補 正 が 適 法 とされなければならない 例 外 的 場 合 2.5.5 この 段 階 で 提 出 された 補 正 への 規 則 137(4)の 適 用 2.6 承 認 後 の 更 なる 補 正 請 求 2.7 審 査 の 口 頭 審 理 への 召 喚 後 に 遅 延 提 出 された 請 求 3

2.7.1 明 確 な 許 容 性 の 概 念 2.7.2 請 求 の 適 法 性 に 関 する 追 加 的 基 準 3. 異 議 申 立 手 続 における 適 法 性 3.1 異 議 申 立 通 知 に 対 する 応 答 における 補 正 3.2 異 議 申 立 理 由 に 関 連 しない 補 正 3.3 国 内 権 利 によって 行 われた 補 正 3.4 許 容 されない 補 正 の 強 要 3.5 異 議 申 立 手 続 において 遅 延 提 出 された 請 求 4. 限 定 手 続 5. 規 則 62a 及 び/ 又 は 規 則 63により 求 められる 補 正 6. 非 調 査 事 項 を 対 象 とする 補 正 - 規 則 137(5) 6.1 規 則 62a 及 び/ 又 は 規 則 63の 場 合 6.2 明 細 書 から 引 き 出 された 主 題 7. 単 一 性 がない 場 合 の 補 正 7.1 単 一 の 調 査 された 発 明 への 制 限 7.2 非 調 査 主 題 への 制 限 7.3 単 一 の 発 明 に 制 限 されていない 場 合 又 はクレームが 補 正 された 場 合 7.4 Euro-PCTの 場 合 4

7.4.1 欧 州 特 許 庁 が 補 充 的 調 査 を 行 わない 場 合 7.4.2 欧 州 特 許 庁 が 補 充 的 調 査 を 行 う 場 合 第 III 章 補 正 の 適 法 性 その 他 の 手 続 事 項 1. 序 文 2. 書 類 の 補 正 手 続 2.1 規 則 137(4)に 基 づく 補 正 及 びその 根 拠 の 明 示 2.1.1 規 則 137(4)の 通 知 及 びそれに 対 する 応 答 2.1.2 規 則 137(4)の 期 間 に 取 り 下 げられた 又 は 取 り 消 された 補 正 2.1.3 規 則 137(4) 及 び 口 頭 審 理 2.1.4 規 則 137(4)に 関 連 する 経 過 規 定 2.2 紛 失 した 書 類 の 提 出 又 は 頁 の 差 替 えによる 補 正 2.3 写 しによる 補 正 2.4 当 事 者 の 請 求 に 基 づき 欧 州 特 許 庁 によって 行 われる 補 正 2.5 補 正 取 下 げ/ 主 題 の 放 棄 3. 補 助 請 求 3.1 一 般 原 則 3.1.1 クレームの 順 序 5

3.1.2 理 由 を 示 す 義 務 3.1.3 主 請 求 及 び 補 助 請 求 のいずれも 許 容 されない 場 合 3.1.4 審 査 手 続 における 主 請 求 及 び/ 又 は 補 助 請 求 になされる 補 正 の 表 示 3.2 調 査 段 階 3.3 審 査 手 続 3.3.1 補 助 請 求 の 適 法 性 3.3.1.1 補 助 請 求 の 適 法 性 の 基 準 3.3.1.2 補 助 請 求 の 適 時 性 及 び 構 成 3.3.2 決 定 の 準 備 3.3.3 未 入 手 可 能 な 補 助 請 求 の 完 全 な 正 文 3.3.4 入 手 可 能 な 補 助 請 求 の 完 全 な 正 文 3.3.5 出 願 人 が 付 与 のために 提 示 された 正 文 を 承 諾 しない 場 合 3.4 異 議 申 立 手 続 3.4.1 書 面 審 理 3.4.2 口 頭 審 理 3.5 限 定 手 続 3.5.1 一 般 原 則 3.5.2 書 面 審 理 6

3.5.3 口 頭 審 理 4. 異 なる 締 約 国 に 関 する 異 なる 正 文 4.1 審 査 における 異 なる 正 文 への 対 処 4.2 1973 年 欧 州 特 許 条 約 第 54 条 (3) 及 び 第 54 条 (4)による 技 術 水 準 に 関 する 異 なる 文 言 4.2.1 異 議 申 立 手 続 における 欧 州 特 許 条 約 第 54 条 (3) 及 び(4) 4.3 第 61 条 又 は 規 則 78に 従 う 権 利 の 部 分 的 移 転 が 生 じる 場 合 の 異 なる 文 言 4.3.1 第 61 条 に 従 う 権 利 の 部 分 的 移 転 が 生 じる 場 合 の 異 なる 文 言 4.3.2 異 議 申 立 手 続 において 特 定 の 指 定 締 約 国 に 関 して 特 許 権 の 移 転 が 行 われる 場 合 の 異 なる 正 文 4.3.3 審 査 手 続 において 第 61 条 規 則 18(1) 及 び 規 則 18(2)に 基 づく 最 終 決 定 により 権 利 の 部 分 的 移 転 が 生 じる 場 合 の 異 なる 正 文 を 伴 う 異 議 申 立 の 場 合 4.4 1973 年 EPC 第 167 条 (2)(a)に 従 い 留 保 されている 場 合 の 異 なる 文 言 4.5 先 の 日 付 の 国 内 権 利 が 存 在 する 場 合 の 異 なる 文 言 5. クレーム 手 数 料 の 計 算 第 IV 章 補 正 の 許 容 性 第 123 条 (2) 及 び 第 123 条 (3) 1. 序 文 2. 第 123 条 (2)に 基 づく 補 正 の 許 容 性 2.1 基 本 原 則 2.2 基 本 原 則 ; 優 先 権 書 類 7

2.3 最 初 の 提 出 時 の 出 願 内 容 原 則 2.3.1 参 照 文 献 2.3.2 出 願 日 後 に 提 出 された 明 細 書 又 は 図 面 の 欠 落 部 分 2.3.3 出 願 日 後 に 提 出 されたクレーム 2.3.4 出 願 日 後 に 提 出 された 配 列 一 覧 2.3.5 優 先 権 書 類 2.3.6 限 定 手 続 において 出 願 時 の 出 願 書 類 が 入 手 できなくなっている 場 合 2.3.7 出 願 日 以 後 の 明 細 書 における 先 行 技 術 の 引 用 2.3.8 不 一 致 の 解 明 2.3.9 商 標 2.4 最 初 の 提 出 時 の 出 願 内 容 - 特 別 な 出 願 2.4.1 先 の 出 願 への 言 及 により 提 出 された 出 願 2.4.2 分 割 出 願 2.4.3 第 61 条 に 基 づく 決 定 からもたらされる 出 願 2.4.4 国 際 出 願 2.5 追 加 の 主 題 の 評 価 - 例 3. 第 123 条 (3)に 基 づく 補 正 の 許 容 性 3.1 基 本 原 則 8

3.2 出 願 分 野 3.3 付 与 された 特 許 により 与 えられる 保 護 3.4 検 討 すべき 付 与 される 特 許 の 文 言 3.5 与 えられた 保 護 範 囲 の 不 適 法 な 拡 張 の 評 価 3.6 第 123 条 (2)と 第 123 条 (3)との 抵 触 3.7 第 123 条 (3)と 欧 州 特 許 条 約 の 他 の 要 件 の 抵 触 4. 補 正 の 欧 州 特 許 条 約 の 他 の 要 件 の 遵 守 4.1 一 般 原 則 4.2 審 査 手 続 4.3 異 議 申 立 手 続 4.4 限 定 手 続 4.4.1 第 84 条 4.4.2 明 細 書 及 び/ 又 は 図 面 の 審 査 4.4.3 考 慮 すべきでない 点 第 V 章 補 正 の 許 容 性 例 1. 序 文 2. 明 細 書 の 補 正 9

2.1 技 術 的 効 果 の 明 確 化 2.2 更 なる 実 施 例 及 び 新 たな 効 果 の 導 入 2.3 補 足 的 な 技 術 情 報 2.4 記 載 された 技 術 的 課 題 の 修 正 2.5 参 照 文 献 2.6 正 文 の 変 更, 削 除 又 は 追 加 3. クレームの 補 正 3.1 クレームからの 特 徴 の 差 替 又 は 削 除 3.2 追 加 の 特 徴 の 導 入 3.2.1 中 間 的 一 般 化 3.3 クレームされた 主 題 の 一 部 の 削 除 3.4 クレームの 拡 張 3.5 開 示 された 権 利 の 部 分 放 棄 4. 出 願 時 の 出 願 書 類 に 開 示 されなかった 権 利 の 部 分 放 棄 4.1 削 除 される 主 題 が 出 願 時 の 出 願 書 類 に 開 示 されなかった 場 合 (いわゆる 開 示 され なかった 権 利 の 部 分 放 棄 ) 4.2 除 外 される 発 明 の 主 題 が 出 願 時 の 出 願 に 開 示 されている 場 合 5. 図 面 への 補 正 6. 図 面 から 導 き 出 された 補 正 10

7. クレームのカテゴリーの 変 更 7.1 製 品 クレームから 用 途 クレームへの 変 更 7.2 製 品 クレームから 方 法 クレームへの 変 更 7.3 方 法 クレームから 製 品 クレームへの 変 更 7.4 方 法 クレームから 用 途 クレームへの 変 更 8. 名 称 の 変 更 第 VI 章 誤 りの 訂 正 1. 序 文 2. 書 誌 データの 誤 り 3. 刊 行 物 の 誤 り 4. 手 続 中 の 出 願 書 類 及 び 特 許 書 類 の 誤 りの 訂 正 4.1 訂 正 の 適 法 性 4.2 訂 正 の 許 容 性 4.2.1 明 細 書 クレーム 及 び 図 面 の 訂 正 4.2.2 規 則 139に 基 づき 訂 正 として 提 出 された 明 細 書 及 び 図 面 の 欠 落 部 分 4.3 事 例 5. 決 定 及 び 関 係 する 出 願 及 び 特 許 書 類 の 誤 記 の 訂 正 11

5.1 訂 正 の 適 法 性 5.2 訂 正 の 許 容 性 5.3 クレームの 翻 訳 文 の 訂 正 12

第 I 章 補 正 する 権 利 欧 州 特 許 出 願 及 び 欧 州 特 許 は 審 査 異 議 申 立 て 及 び 限 定 の 各 手 続 において 補 正 することができる この 手 続 において 提 出 された 補 正 に 関 しては 検 討 すべき 多 くの 重 要 な 側 面 が 存 在 する まず 補 正 は 適 法 なものでなければならない すなわち 補 正 は 欧 州 特 許 庁 の 担 当 部 門 により 手 続 きの 対 象 となることを 認 められなけ ればならない 次 に 補 正 は 許 容 されるものでなければならない これは 補 正 が 次 のことをするものであってはならないことを 意 味 する (i) 出 願 時 における 出 願 内 容 に 開 示 されていない 主 題 を 出 願 又 は 特 許 に 追 加 すること( 第 123 条 (2)) (ii) 他 の 欠 陥 を 取 り 込 むこと(クレームの 明 確 性 の 欠 如 など- 第 84 条 ) (iii) 付 与 された 特 許 により 与 えられた 保 護 範 囲 を 拡 張 すること ( 第 123 条 (3)) H 部 の 第 II 章 及 びIII 章 では 補 正 の 適 法 性 を 取 り 扱 う 一 方 第 IV 章 及 び 第 V 章 では 許 容 性 を 取 り 扱 う 第 VI 章 は 欧 州 特 許 庁 に 提 出 された 書 類 又 は 審 査 部 若 しくは 異 議 部 の 決 定 において 明 ら かな 誤 記 の 訂 正 を 取 り 上 げている 13

第 II 章 補 正 の 適 法 性 総 則 1. 序 文 補 正 が 適 法 であるかを 評 価 する 方 法 は 手 続 の 種 類 ( 審 査 異 議 申 立 て 又 は 限 定 の 手 続 ) 及 び 後 述 する 各 節 で 詳 述 する 手 続 の 段 階 に よって 異 なる 2. 審 査 手 続 における 適 法 性 規 則 137(1) 2.1 調 査 報 告 書 の 受 領 前 - 規 則 137(1) 欧 州 特 許 庁 に 直 接 出 願 した 欧 州 出 願 (PCT 経 由 ではないもの)につ いては 出 願 人 は 欧 州 調 査 報 告 書 の 受 領 前 に 出 願 を 補 正 するこ とはできない( 規 則 137(1)) 第 153 条 (7) に 基 づき 補 充 的 欧 州 調 査 報 告 書 を 必 要 とする Euro-PCT 出 願 については 出 願 人 は 出 願 に 対 して 補 充 的 調 査 が 行 われるまでは PCT 第 19 条 に 基 づく 国 際 段 階 において 提 出 さ れた 補 正 を 維 持 すること 又 はそれぞれ 規 則 159(1)(b) 及 び/ 又 は 規 則 161(2)に 基 づき 欧 州 段 階 への 移 行 日 以 後 に 補 正 を 提 出 するこ とのいずれかにより クレーム 明 細 書 及 び/ 又 は 図 面 を 補 正 す ることができる(E-VIII, 3 及 びB-III, 3.3.2も 参 照 ) 規 則 62a 又 は 規 則 63に 基 づく 求 めに 対 する 応 答 については H-II, 5 参 照 規 則 137(2) 2.2 調 査 報 告 書 の 受 領 後 規 則 137(2) 欧 州 調 査 報 告 書 及 び 調 査 意 見 書 の 受 領 後 は 出 願 人 は 調 査 見 解 書 に 応 答 しなければならず(B-XI, 8 参 照 ) また 答 弁 書 の 中 で 自 発 的 に 明 細 書 クレーム 及 び 図 面 を 補 正 することができる(C-II, 3 及 びサブパラグラフ 並 びにC-III, 3.2 参 照 ) 欧 州 調 査 報 告 書 及 び 調 査 意 見 書 の 受 領 後 は 出 願 人 は 調 査 見 解 書 に 応 答 しなければな らず(B-XI, 8 参 照 ) また 答 弁 書 の 中 で 自 発 的 に 明 細 書 クレーム 及 び 図 面 を 補 正 することができる(C-II, 3 及 びサブパラグラフ 並 びにC-III, 3.2 参 照 ) 同 様 に PCTから 欧 州 段 階 への 移 行 に 際 し て 補 充 的 欧 州 調 査 報 告 書 が 作 成 さ れ て い な い 出 願 に つ い て (B-II, 4.3 参 照 ) 出 願 人 は 国 際 調 査 機 関 場 合 によっては 14

規 則 71(1) 国 際 予 備 審 査 機 関 又 は 国 際 調 査 機 関 ( 補 充 的 調 査 )が 欧 州 特 許 庁 であった 場 合 には 国 際 調 査 機 関 の 見 解 書 国 際 予 備 審 査 報 告 書 又 は 補 充 的 調 査 報 告 書 に 応 答 することを 求 められる(E-VIII, 3.1 及 び3.2 参 照 ) この 国 際 調 査 機 関 の 見 解 書 国 際 予 備 審 査 報 告 書 又 は 補 充 的 調 査 報 告 書 への 答 弁 書 には 出 願 人 が 明 細 書 クレー ム 及 び 図 面 に 対 して 自 発 的 に 行 った 補 正 を 含 めることができる その 後 は 出 願 人 は 審 査 部 の 同 意 を 得 た 場 合 にのみ 出 願 を 補 正 することができる (i) 調 査 見 解 書 が 作 成 されなかった 出 願 (B-XI, 1.1 及 び7 参 照 ), (ii) 調 査 見 解 書 が 作 成 されたものの 2010 年 4 月 1 日 までに 調 査 報 告 書 が 作 成 された 出 願 (この 場 合 には 規 則 70aが 適 用 されない ので 出 願 人 には 調 査 見 解 書 への 応 答 が 義 務 づけられない) 又 は (iii) PCTから 欧 州 段 階 に 移 行 した 出 願 であって 欧 州 特 許 庁 が 国 際 調 査 機 関 国 際 予 備 審 査 機 関 又 は 国 際 調 査 機 関 ( 補 充 的 調 査 ) として 見 解 書 を 作 成 し これに 関 して2010 年 4 月 1 日 までに 既 に 規 則 161に 基 づく 通 知 が 出 されている 場 合 上 記 の 出 願 について 審 査 手 続 において 審 査 官 からの 最 初 の 通 知 の 受 領 後 出 願 人 は 自 己 の 応 答 と 同 時 に 補 正 書 を 提 出 すること を 条 件 として 自 発 的 に 明 細 書 クレーム 及 び 図 面 を1 回 に 限 り 補 正 する ことができる 2.3 最 初 の 通 知 の 受 領 後 規 則 137(3) H-II, 2.2に 記 載 した 適 用 される 出 来 事 後 出 願 人 は 提 示 した 補 正 に 対 して 審 査 官 が 同 意 する 場 合 に 限 り 補 正 することができ る 審 査 部 にこの 裁 量 権 を 与 える 意 図 は できる 限 り 少 ない 行 動 で 確 実 に 審 査 手 続 に 対 して 結 論 をもたらすことにある(C-IV, 3 参 照 ) 審 査 部 はその 裁 量 権 を 行 使 するにあたり 関 連 する 全 ての 要 因 を 考 慮 しなければならない 特 に 審 査 部 は 裁 量 権 の 行 使 にあたり (G 7/93で 示 された 原 則 に 基 づき) 法 的 に 有 効 な 特 許 を 取 得 する 出 願 人 の 利 益 と 効 果 的 に 審 査 手 続 を 終 結 させる 欧 州 特 許 庁 の 利 益 とのバランスを 取 らなければならない さらに 規 則 15

137(3)に 基 づく 裁 量 権 の 行 使 には 理 由 を 付 すことが 必 要 とされ る 補 正 が 適 法 なものである 場 合 は,その 後 の 手 続 は, 補 正 後 の 明 細 書,クレーム 及 び 図 面 を 基 礎 とする 補 正 に 対 する 同 意 は, 補 正 された 出 願 が, 欧 州 特 許 条 約 に 基 づく 拒 絶 理 由 を 免 れることを 必 ずしも 意 味 しない 種 類 の 異 なる 補 正 の 間 には 区 別 をつけるべき である 94 条 (3) 先 の 通 知 に 応 答 して 欠 陥 を 是 正 する 補 正 は,それが 何 らかの 新 た な 欠 陥 を 生 じない 限 り, 常 に 認 められなければならない 既 に 許 容 されるものとみなされているクレームを 限 定 する 補 正 は, 通 常, 許 されるべきである 同 様 のことが, 明 らかに 望 ましい 方 法 によ って 明 細 書 又 はクレームの 明 瞭 性 を 改 善 する 補 正 にも 適 用 され る 更 なる 要 因 は, 関 連 する 出 願 書 類 の 変 更 量 である 明 細 書 又 はク レームの 広 範 な 書 き 直 しは, 出 願 人 が(たとえば, 審 査 官 による 新 たな 引 用 又 は 他 の 典 拠 からの 知 識 を 通 じて) 知 った 直 後 の, 高 度 に 関 連 する 別 個 の 先 行 技 術 に 対 する 適 切 な 応 答 となることがある もう 少 し 規 模 の 小 さな 補 正 に 関 しては, 審 査 官 は, 出 願 人 に 対 す る 公 正 さと, 不 必 要 な 遅 延 及 び 欧 州 特 許 庁 にとっての 過 度 かつ 不 当 な 追 加 作 業 を 回 避 する 必 要 性 とのバランスを 取 ることに 努 め, 合 理 的 なアプローチを 採 用 すべきである 審 査 官 は, 規 則 137(3) に 基 づく 自 己 の 裁 量 権 を 行 使 するときは, 現 在 に 至 る 手 続 の 期 間, 更 に 出 願 人 が 既 に 補 正 について 十 分 な 機 会 を 有 したか 否 かについ て 留 意 すべきである 後 になって 補 正 取 下 を 請 求 することは,それ 自 体, 更 に 補 正 を 請 求 することになる したがって,このような 請 求 を 審 査 官 からの 最 初 の 通 知 に 応 答 した 後 に 行 う 場 合 は,それに 対 応 する 補 正 は 審 査 官 が 同 意 する 場 合 に 限 り 許 される 審 査 官 は 特 に, 過 去 に 出 願 人 に 指 摘 し, 出 願 人 が 除 去 した 欠 陥 を 再 導 入 する 補 正 は 拒 絶 すべ きである 規 則 137(3)には 補 正 を 認 めない 追 加 的 な 理 由 として 請 求 が 手 16

続 利 便 化 のために 行 われる 場 合 ( 第 113 条 (1)による 出 願 人 の 意 見 を 述 べる 権 利 を 参 酌 して) 規 則 137(4)が 当 該 の 請 求 について 遵 守 されていない 場 合 には 次 のものを 許 容 しない 旨 が 定 められてい る 補 助 請 求 が 行 われた 場 合 の1 又 は 複 数 の 請 求 (H-III, 2.1.1, 最 後 の 段 落 参 照 ) 及 び 口 頭 審 理 に お い て 又 は そ の 準 備 に お い て 行 わ れ た 請 求 (III, 2.1.3 参 照 ) 規 則 62a 規 則 63 規 則 137(5) 欧 州 調 査 報 告 書 又 は 補 充 的 調 査 報 告 書 が 規 則 63により 部 分 的 な ものであった 場 合 又 は 規 則 62aに 従 って 制 限 された 場 合 には 出 願 について 考 えられる 補 正 の 追 加 の 限 定 が 適 用 されることがある (H-II, 6 及 びサブパラグラフ 参 照 ) 規 則 137(3) 2.4 手 続 の 進 んだ 段 階 での 補 正 出 願 人 が 特 許 付 与 が 可 能 となるような 基 礎 を 有 する 出 願 の 正 文 を 拡 張 するように 修 正 された 内 容 に 差 し 替 える 請 求 を 行 った 場 合 は その 請 求 は 出 願 人 が 手 続 のこの 段 階 で 初 めてその 変 更 を 求 める 十 分 な 理 由 を 示 さない 限 り 拒 絶 されるべきである これ は 特 に 出 願 人 から 提 示 されたクレームの 案 が 特 許 付 与 可 能 なも のであること 及 び 出 願 人 が 明 細 書 の 記 載 を 当 該 案 に 一 致 させさえ すればよいことを 審 査 部 が 示 した 場 合 に 該 当 する 規 則 71(6) 2.5 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 に 応 答 して 提 出 された 補 正 書 出 願 人 が 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 に 応 答 して, 指 定 期 間 内 に, 規 則 137(3)に 基 づく 補 正 及 び/ 又 は 規 則 139に 基 づく 誤 記 訂 正 の 請 求 をしている 場 合 は C-V, 4に 規 定 された 通 りの 手 続 となる これ は, 当 該 請 求 が 補 正 の 明 確 な 請 求 であるか 否 かにかかわらず,ま た, 行 われた 補 正 及 び/ 又 は 訂 正 に 従 う 条 件 付 での 承 認 として 作 成 されたか 否 かにかかわらず, 適 用 される 2.5.1 かかる 補 正 が 認 められる 基 準 審 決 G 7/93では 審 査 において 遅 延 提 出 された 補 正 の 適 法 性 を 審 査 する 際 に 適 用 すべき 基 準 が 取 り 上 げられた この 決 定 が 関 係 す 17

る 特 定 の 場 合 に 該 当 するのは 規 則 が 異 なって 構 築 された 場 合 及 び 出 願 人 がすでに 審 査 部 により 提 示 された 文 案 に 同 意 している 場 合 である ただし 拡 大 審 判 部 がこの 事 案 において 述 べたこと は 手 続 の 遅 い 段 階 すなわち 出 願 人 に 既 に 少 なくとも1 回 は 出 願 を 補 正 する 機 会 があり 審 査 部 がすでに 出 願 の 実 体 審 査 を 完 了 している 場 合 でなされた 新 規 の 請 求 に 全 般 的 に 適 用 できると 考 え ることができる(T 1064/04 参 照 ) 規 則 71(3) 規 則 137(3) 特 に 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 に 応 答 して 提 出 された 補 正 書 にはG 7/93の 原 則 が 適 用 されるということは(C-V, 1から3 参 照 ) 出 願 人 に 先 の 手 続 の 結 果 を 問 題 とする 機 会 を 与 えるものではない この ような 補 正 を 適 法 とするか 否 かの 決 定 では 指 定 国 全 てで 有 効 な 特 許 を 取 得 する 出 願 人 の 利 益 と 特 許 付 与 の 決 定 を 出 して 審 査 手 続 を 終 結 させる 欧 州 特 許 庁 の 利 益 とのバランスが 取 られなければ ならない 手 続 のこの 段 階 では, 実 体 審 査 は 既 に 完 了 し, 出 願 人 は 出 願 を 補 正 する 機 会 を 有 していたはずである したがって 通 常 は 特 許 付 与 を 実 質 上 遅 延 させない 補 正 のみが 規 則 137(3)に 基 づき 認 められる ただし 1973 年 欧 州 特 許 条 約 第 167 条 (2)に 基 づ く 留 保 をしている(H-III, 4.4 参 照 ) 又 は 先 行 する 国 内 権 利 が 存 在 し ている(H-III, 4.5 参 照 )1 若 しくは 複 数 の 指 定 国 に 別 個 のクレーム 一 式 を 提 出 することは 認 められるのが 適 当 である 規 則 71(6) 2.5.2 規 則 71(3)に 対 する 応 答 において 提 出 された 補 正 が 認 めら れる 場 合 審 査 部 がこうした 補 正 及 び/ 又 は 訂 正 に 対 して 規 則 137(3)に 基 づ く 同 意 を 与 え 第 94 条 (3)に 基 づき 更 なる 通 知 を 出 すことなく 補 正 を 正 当 なものだと 判 断 する 場 合 は 審 査 部 は 補 正 / 訂 正 された 正 文 に 基 づき 規 則 71(3)に 基 づく 二 回 目 の 通 知 を 出 し(C-V, 4.6 参 照 ) 続 いて 第 97 条 (1)による 特 許 付 与 の 手 続 に 進 む 規 則 71a(2) 2.5.3 規 則 71(3)に 対 する 応 答 において 提 出 された 補 正 が 拒 絶 さ れる 場 合 補 正 又 は 訂 正 が 認 められない 場 合 又 はそれが 認 められたものの 正 当 でないと 判 断 された 場 合 は 審 査 が 再 開 される(C-V, 4.7 参 照 ) 18

規 則 137(3) 2.5.4 補 正 が 適 法 とされなければならない 例 外 的 場 合 なお, 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 に 先 立 って 第 94 条 (3)に 基 づく 通 知 が 行 われず かつ 出 願 がH-II, 2.2の 例 外 的 場 合 の(i), (ii) 又 は(iii) のいずれかに 該 当 する 場 合 は, 出 願 人 は 自 発 的 に 明 細 書,クレー ム 及 び 図 面 を 補 正 することができる( 補 正 が 充 足 しなければなら ない 条 件 については,C-III, 2.1 参 照 ) 審 査 部 が, 補 正 が 許 可 され るものだと 判 断 する 場 合 は 補 正 された 正 文 に 基 づき 規 則 71(3) に 基 づく2 回 目 の 通 知 が 行 われる(C-V, 4.6 参 照 ) ただし 審 査 部 が 補 正 が 許 可 されない 旨 の 見 解 であれば(この 補 正 が 不 適 法 とさ れることはあり 得 ないとの 認 定 ), 通 常,C-V, 4.7に 従 い 審 査 手 続 を 再 開 すべきである 2.5.5 この 段 階 で 提 出 された 補 正 への 規 則 137(4)の 適 用 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 に 対 する 応 答 において 提 出 された 補 正 は 補 正 を 特 定 し かつ 出 願 時 の 出 願 におけるその 箇 所 を 示 すこと により 規 則 137(4)の 求 めを 充 足 しなければならない(H-III, 2.1 参 照 ) これらの 要 件 が 充 足 されず 出 願 がH-III, 2.1.4にいう 型 式 の 一 つに 該 当 するものである 場 合 審 査 部 は 手 続 を 先 に 進 める 前 に 規 則 137(4)の 通 知 を 送 付 することができる(H-III, 2.1.1 参 照 ) 出 願 人 がこの 通 知 に 適 時 に 応 答 する 場 合 これを 受 けて 審 査 部 は 補 正 に 同 意 するかどうかを 決 定 し C-V, 4の 記 載 に 従 って 適 宜 手 続 を 進 める 規 則 71(5) 規 則 137(3) 2.6 承 認 後 の 更 なる 補 正 請 求 出 願 人 は, 手 数 料 の 納 付 及 びクレームの 翻 訳 文 の 提 出 によって, 規 則 71(3)に 従 い 出 願 人 に 通 知 された 正 文 について 承 認 した 場 合 は, 更 なる 補 正 請 求 は, 規 則 137(3)によって 与 えられた 審 査 部 の 裁 量 権 に 基 づく 場 合 に 限 り 例 外 的 に 許 される この 請 求 が 許 され る 明 確 な 例 としては, 出 願 人 が,1973 年 欧 州 特 許 条 約 第 167 条 (2) に 基 づく 留 保 をした 指 定 国 (H-III, 4.4 参 照 ) 又 は 先 行 する 国 内 権 利 が 存 在 している 指 定 国 (H-III, 4.5 参 照 )について 別 個 のクレーム 一 式 を 提 出 する 場 合 がある 同 様 に, 実 体 審 査 を 再 開 する 必 要 がな く, 特 許 付 与 の 決 定 の 発 送 を 著 しく 遅 延 させることのない 程 度 の 些 少 な 補 正 は 許 可 するのが 適 当 である(G 7/93 参 照 ) この 補 正 に クレームの 変 更 が 含 まれている 場 合 は, 当 然 ながら 規 則 71(3)で 要 求 される 翻 訳 文 を 添 付 すべきである 19

補 正 が 提 出 され これが 規 則 137(4)の 要 件 を 遵 守 しない 場 合 審 査 官 は 規 則 137(4)に 基 づく 通 知 を 送 付 することができる(H-III, 2.1.1 参 照 ) 規 則 137(3)に 基 づく 裁 量 権 を 行 使 する 場 合 審 査 部 は 指 定 国 全 てで 有 効 な 特 許 を 取 得 する 出 願 人 の 利 益 と 特 許 付 与 の 決 定 を 出 して 審 査 手 続 を 終 結 させる 欧 州 特 許 庁 の 利 益 とを 検 討 し そのバ ランスを 取 るようにしなければならない この 遅 い 段 階 で 規 則 137(3)に 基 づく 裁 量 権 を 行 使 するための 基 準 は 当 該 請 求 につい て 妥 当 な 期 間 内 に 決 定 することができるかどうか また 補 正 が 許 容 されるかどうかである このいずれの 基 準 も 充 足 されない 場 合 は 補 正 の 請 求 は 審 査 部 が 規 則 137(3)により 裁 量 権 を 行 使 する 際 に 拒 絶 するべきである 補 正 の 拒 絶 は 理 由 を 付 けなければならず また 第 113 条 (1) 及 び 第 116 条 (1)のいずれも 遵 守 されなければならない(C-V, 4.7.1 参 照 ) G7/93に 規 定 された 状 況 が 満 たされていないことが 立 証 され なければならない これは 補 正 が 些 少 な 性 格 のものではなく 特 許 付 与 の 交 付 を 大 幅 に 遅 延 させるとはいえ 実 際 に 実 体 審 査 の 再 開 を 必 要 とする 理 由 についての 論 拠 が 示 されなければならない ことを 意 味 する 規 則 140 ただし, 付 与 の 決 定 を 出 願 人 に 送 達 するために 欧 州 特 許 庁 の 庁 内 郵 便 局 に 差 し 出 してしまうと, 審 査 部 はそれに 拘 束 され(G 12/91 参 照 ), 規 則 140に 定 められた 限 定 的 な 範 囲 において 補 正 すること ができるのみである(H-VI, 4.1 参 照 ) 審 査 手 続 では これは 本 庁 で 作 成 された 様 式 2006 欧 州 特 許 条 約 第 97 条 (1)に 従 って 欧 州 特 許 を 付 与 するための 決 定 が 郵 便 局 に 送 付 された 日 に 対 応 する この 日 は 様 式 2006の 右 端 に 表 示 されている 審 査 部 は 請 求 と 手 続 の 完 了 が 同 じ 日 であった 場 合 には 規 則 139に 基 づく 補 正 又 は 訂 正 の 請 求 に 関 する 決 定 権 限 を 有 さなくなる(T 798/95) 2.7 審 査 の 口 頭 審 理 への 召 喚 後 に 遅 延 提 出 された 請 求 2.7.1 明 確 な 許 容 性 の 概 念 20

審 査 手 続 では 審 査 部 は 事 前 に 適 正 な 理 由 が 示 されることなく 手 続 において 遅 延 して 提 出 された 請 求 の 取 り 扱 いに 関 して 規 則 137(3)に 基 づく 裁 量 権 を 行 使 する 場 合 明 確 な 許 容 性 の 基 準 が 適 用 される(T 153/85) 遅 延 提 出 されたクレームは 明 確 に 許 容 できない 場 合 すなわち それがたとえば 第 123 条 (2)の 要 件 に 明 確 に 違 反 しているなどし て 欧 州 特 許 条 約 の 要 件 を 明 確 に 充 足 しない 場 合 は 手 続 の 対 象 とすることが 認 められない 明 確 な 許 容 性 の 基 準 は 異 議 申 立 手 続 において 特 許 所 有 者 が 遅 延 して 提 出 した 請 求 にも 適 用 される(T 98/96) 2.7.2 請 求 の 適 法 性 に 関 する 追 加 的 基 準 出 願 人 が 規 則 116(2)に 基 づき 設 定 された 最 終 日 までに 補 正 に 関 して 適 正 な 数 の 請 求 を 提 出 する 場 合 この 請 求 を 手 続 の 対 象 とす ることを 認 めるべきである(H-III, 3も 参 照 ) この 請 求 又 は 追 加 請 求 が 上 記 の 最 終 日 を 過 ぎて 提 出 される 場 合 は この 請 求 は 遅 延 提 出 されたものとなり 明 確 な 許 容 性 の 基 準 が 適 用 される(H-II, 2.7.1 参 照 ) したがって 審 判 部 は 適 法 性 を 判 断 する 前 にまず 請 求 を 検 討 すべである 請 求 が 遅 延 して 提 出 されただけでは それ 自 体 は 請 求 を 認 めない 理 由 にはならない この 問 題 は 通 常 は 口 頭 審 理 において 取 り 扱 われる 審 議 後 に 審 査 部 が 遅 延 提 出 された 請 求 が 明 確 に 許 容 されないと の 結 論 に 到 達 した 場 合 は 明 確 に 許 容 される 主 題 を 含 まないこと つまり この 主 題 が 欧 州 特 許 条 約 の 要 件 を 明 確 に 満 たしていない ことを 理 由 として 規 則 116(2) 及 び 規 則 137(3)に 基 づき 当 該 の 請 求 を 認 めるべきではない( 出 願 人 が 口 頭 審 理 に 参 加 しなかった 場 合 については H-III, 3.4.1 及 びE-II, 8.3.3 参 照 ) この 決 定 には 特 定 の 要 件 が 明 確 に 満 たされなかった 理 由 についても 理 由 を 付 す べきである 遅 延 提 出 された 補 正 を 認 める 基 準 に 関 する 限 り 審 査 部 が 最 初 に とる 手 順 は クレームがたとえば 第 123 条 (2)の 要 件 に 明 確 に 違 21

反 しているために 明 確 に 許 容 されるものではないかどうかを 判 断 することであるべきである クレームが 明 確 に 許 容 されない 主 題 を 含 まない 場 合 (すなわち クレームがその 適 法 性 の 審 査 の 第 一 段 階 に 合 格 した 場 合 )には クレームがその 後 次 の 基 準 をも 満 た すとみなされる 場 合 には 認 められるべきである(T 1273/04) 補 正 が 第 123 条 (2) 第 84 条 規 則 137(5) 及 び 場 合 によっては 規 則 139に 基 づき 明 確 に 許 容 されること 新 規 に 規 定 された 主 題 が 審 査 の 対 象 であった 主 題 の 収 束 的 発 展 (convergent development)を 構 成 すること 補 正 されたクレームの 主 題 が 明 確 に 新 規 なものであること ただし 手 続 の 対 象 の 変 更 に 対 する 応 答 において 提 出 された 請 求 たとえば 口 頭 審 理 において 初 めて 新 たな 文 献 が 引 用 された 場 合 は 規 則 116(1)に 基 づき 認 められなければならない(T 951/97) 3. 異 議 申 立 手 続 における 適 法 性 規 則 80 3.1 異 議 申 立 通 知 に 対 する 応 答 における 補 正 異 議 申 立 手 続 中 の 補 正 はすべて, 第 100 条 に 明 示 された 異 議 申 立 理 由 によって 行 われなければならない すなわち, 補 正 は,それ が 異 議 申 立 理 由 に 対 応 するため 必 要 とされる 場 合 に 限 り 認 められ る ただし, 当 該 異 議 申 立 理 由 が 異 議 申 立 人 により 実 際 に 引 き 合 いに 出 されたことは 必 要 でない たとえば, 非 特 許 性 を 理 由 とし て 適 法 に 行 われている 異 議 申 立 手 続 において, 特 許 所 有 者 は, 追 加 主 題 を 削 除 するため 補 正 書 を 提 出 することもできる 異 議 申 立 手 続 は, 特 許 明 細 書 の 開 示 を 単 に 整 え, 改 善 する 目 的 のみで 利 用 することはできない(T 127/85 参 照 ) 付 与 されたクレームに 新 た なクレームを 単 に 追 加 する 補 正 は, 異 議 申 立 理 由 に 対 応 するもの といえないので, 認 められない ただし, 付 与 された1の 独 立 クレ ームを, 複 数,たとえば,2の 付 与 された 独 立 クレームであって, それぞれの 特 定 の 実 施 態 様 が 当 該 付 与 された 独 立 クレームの 範 囲 であるものに 置 き 換 える 補 正 は,その 置 き 換 えが 第 100 条 に 明 示 する 異 議 申 立 理 由 によって 生 じたことを 条 件 として 認 められる(T 22

223/97 参 照 ) 3.2 異 議 申 立 理 由 に 関 連 しない 補 正 特 許 所 有 者 が 異 議 申 立 理 由 に 対 する 答 弁 書 で 特 許 の 補 正 を 提 示 し ており,かつ, 異 議 部 が 異 議 申 立 理 由 に 応 じて 補 正 された 態 様 で 特 許 を 維 持 しようとする 場 合 は, 異 議 申 立 理 由 に 関 係 しない 他 の 補 正 (たとえば, 訂 正, 釈 明 )は,このように 補 正 された 特 許 が 欧 州 特 許 条 約 の 要 件 を 充 足 すること 及 び 当 該 の 補 正 が 必 要 かつ 適 切 だと 考 えられることを 条 件 として 許 される 特 に クレームのあ る 部 分 が 補 正 された 場 合 には クレームの 他 の 部 分 も 同 様 に 補 正 することが 必 要 又 は 適 切 となり 得 る さらに 釈 明 は クレームの 制 限 とみなすことができるので 規 則 80に 基 づき 適 法 となり 補 正 された 形 式 で 特 許 を 維 持 する 根 拠 を 形 成 し 得 る ただし 補 正 された 正 文 が 欧 州 特 許 条 約 の 他 の 用 件 ( 発 明 の 単 一 性 を 除 く G 1/91)も 充 足 していることが 条 件 と なる 審 査 部 がそのような 制 限 をする 釈 明 は 不 要 だとの 意 見 であ る 場 合 は 締 約 国 におけるクレームの 解 釈 実 務 が 欧 州 特 許 庁 の 実 務 とは 非 常 に 異 なり 得 ることを 考 慮 すべきであり したがって 特 許 権 者 はそのような 制 限 する 釈 明 が 必 要 であると 考 えることがで きる ただし このような 補 正 は 異 議 部 が 提 示 すべきでなく ( 口 頭 審 理 における) 決 定 の 宣 告 まで 又 は( 書 面 審 理 において) 決 定 書 を 当 事 者 に 送 付 するため 欧 州 特 許 庁 の 庁 内 郵 便 局 に 差 し 出 すまでに 限 り 参 酌 することができる(G 12/91 参 照 ) 付 与 時 の 内 容 又 は 補 正 された 形 式 のいずれかにより 異 議 の 申 し 立 てられた 特 許 を 維 持 することについて 許 容 される 請 求 が 存 在 す る 場 合 は 次 の 補 正 は 許 容 すべきではない (a) 更 なるクレームの 出 願 (T 829/93 及 びT 223/97 参 照 ) (b) 従 属 クレームの 包 括 的 な 書 き 直 し (c) 明 細 書 の 包 括 的 な 書 き 直 し 23

特 許 所 有 者 から 異 議 申 立 事 由 を 満 たすために 補 正 が 提 出 されてい ない 場 合 は 他 の 補 正 を 行 うことは 一 切 できない 3.3 国 内 権 利 によって 行 われた 補 正 上 述 したことにかかわらず(H-II, 3.1 及 び3.2), 先 の 日 付 の 国 内 権 利 によって 行 われた 補 正 は, 規 則 138に 従 い 適 法 である(G-IV, 6も 参 照,ただし, 指 定 の 取 下 を 除 く H-III, 4.5 参 照 ) 3.4 許 容 されない 補 正 の 強 要 特 許 所 有 者 が 規 則 80に 基 づき 許 される 補 正 の 範 囲 を 超 える 補 正 を 請 求 する 場 合 (H-II, 3.1 及 び3.2 参 照 ) 特 許 権 者 には 当 該 補 正 を 取 り 下 げるよう 要 求 すべきである 特 許 権 者 がその 後 もその 請 求 を 維 持 する 場 合 は それは 許 容 されるべきではない(この 理 由 付 け に 関 しては たとえば T 127/85 頭 注 及 びT 406/86 頭 注 1 参 照 ) 不 要 な 補 正 を 含 む 請 求 のほか 欧 州 特 許 条 約 の 要 件 を 充 足 し 特 に 規 則 80に 従 わない 補 正 でない 補 助 請 求 が 存 在 する 場 合 は この 決 定 には 上 位 の 最 初 の 請 求 の 拒 絶 理 由 を 記 載 しなければならな い 許 容 される 請 求 が 一 つしか 存 在 せず それが 規 則 80に 明 確 に 従 っ ていない 補 正 である 場 合 もあり 得 る 補 正 を 許 容 することができ ない 場 合 には 審 査 部 は 特 許 権 者 に 状 況 を 説 明 し その 結 果 特 許 の 取 消 しは 規 則 80に 基 づいてのみ 回 避 することができる 3.5 異 議 申 立 手 続 において 遅 延 提 出 された 請 求 異 議 申 立 手 続 において 遅 延 提 出 された 請 求 が 取 り 扱 われる 方 法 については E-V, 2.1( 一 般 的 な 例 ) 及 びE-V, 2.2( 口 頭 審 理 に 関 する 例 )を 参 照 されたい 4. 限 定 手 続 限 定 手 続 における 補 正 の 適 法 性 については D-Xを 参 照 されたい 規 則 63(3) 5. 規 則 62a 及 び/ 又 は 規 則 63により 求 められる 補 正 調 査 が 規 則 63の 出 願 により 特 定 の 主 題 に 限 定 して 行 われた 場 合 24

(B-VIII, 3.1 及 び3.2 参 照 ) クレームは 非 調 査 主 題 を 削 除 するよ うに 補 正 し 明 細 書 を 適 切 に 適 合 させなければならない 規 則 62a(2) 調 査 が 規 則 62aの 出 願 により 特 定 の 主 題 に 限 定 して 行 われた 場 合 (B-VIII, 4.1 及 び4.2 参 照 ) クレームは 非 調 査 の 独 立 クレームを 削 除 するように 補 正 し 明 細 書 を 適 切 に 適 合 させなければならない この 趣 旨 で クレームは たとえば 非 調 査 の 独 立 クレームを 削 除 することにより 又 はこの 独 立 クレームが 第 123 条 (2) 及 び 第 84 条 に 準 拠 している 場 合 には 非 調 査 の 独 立 クレームを 既 に 調 査 の 行 われた 同 一 カテゴリーの 別 の 独 立 クレームに 従 属 させることに より 補 正 することができる 上 記 のいずれの 場 合 にも 出 願 人 が 規 則 62a(1) 及 び/ 又 は 規 則 63(1)に 基 づき 送 付 された 求 めに 正 当 な 理 由 がなかったことを 説 得 力 をもって 主 張 しない 場 合 は 特 定 の 補 正 が 必 要 となる ただし かかる 補 正 は 審 査 手 続 においてのみ 行 うことができ 又 は 調 査 見 解 書 に 対 する 応 答 において 行 われることが 望 ましい 出 願 人 は 調 査 報 告 書 の 受 領 前 には 補 正 することはできないので ( 規 則 137(1)) 規 則 62a 又 は 規 則 63に 基 づく 求 めに 対 する 応 答 に おいて 提 出 されたクレームは 出 願 人 が 欧 州 特 許 庁 に 対 して 調 査 し 適 切 に 取 り 扱 われることを 希 望 することを 示 唆 するものとの みみなされる(B-VIII, 3.2 及 び4.2 参 照 ) 出 願 人 は その 後 審 査 段 階 に 入 る 際 に この 補 正 を 正 式 に 維 持 することを 確 認 しなけれ ばならない(A-V, 2.2 参 照 ) 6. 非 調 査 事 項 を 対 象 とする 補 正 - 規 則 137(5) 規 則 137(5)は クレームに 対 する 補 正 に 関 してさらに2つの 条 件 を 定 めている すなわち 補 正 されたクレームは (i) 最 初 にクレー ムされた 発 明 又 は 一 群 の 発 明 と 結 合 して 単 一 の 包 括 的 発 明 概 念 を 構 成 しない 非 調 査 主 題 及 び(ii) 規 則 62a 及 び 規 則 63に 基 づく 非 調 査 主 題 に 関 係 してはならない(ただし H-V, 5 参 照 ) 規 則 137(5) 6.1 規 則 62a 及 び/ 又 は 規 則 63の 場 合 補 正 されたクレームは 規 則 62a 又 は 規 則 63に 基 づく 非 調 査 主 題 に 関 連 してはならない したがって 明 細 書 中 にこの 主 題 が 存 在 25

することを 当 該 主 題 をクレームに 再 導 入 する 根 拠 として 使 用 す ることはできない 6.2 明 細 書 から 引 き 出 された 主 題 補 正 クレームが, 調 査 されなかった 主 題 であって(たとえば, 明 細 書 のみに 記 載 され, 調 査 部 が 調 査 をこの 主 題 にまで 及 ぼすことを 適 当 と 認 めなかったため;B-III, 3.5 参 照 ), 単 一 の 包 括 的 発 明 概 念 を 構 成 するように 最 初 からクレーム 対 象 として 調 査 された 発 明 又 は 一 群 の 発 明 と 組 み 合 わされていない 主 題 を 対 象 とする 場 合 は, そのような 補 正 は 許 されない 規 則 137(5) 実 務 では 第 123 条 (2) 及 び 第 82 条 の 枠 組 みにおいて 規 則 137(5) は 限 定 するために 用 いられた 技 術 的 特 徴 が 調 査 済 みであるかど うかを 問 わず 出 願 時 の 主 題 と 単 一 である 調 査 済 み 主 題 の 限 定 を 許 すものと 解 釈 すべきである したがって 出 願 時 の 発 明 の 効 果 に 貢 献 し かつ 明 らかに 調 査 はされていないが 発 明 に 関 連 して 出 願 時 の 出 願 に 開 示 された 技 術 的 特 徴 をクレームに 追 加 することにより 補 正 クレームが 出 願 時 の 発 明 に 関 して 単 一 の 包 括 的 発 明 概 念 を 欠 くということにはな らない その 結 果 この 場 合 には 追 加 的 な 調 査 が 必 要 とされる ものの 規 則 137(5)に 基 づく 拒 絶 理 由 は 提 起 すべきでない ただし 明 細 書 から 取 り 出 され 出 願 時 のクレームとは 異 なる 発 明 概 念 に 関 する 特 徴 がクレームに 追 加 される 場 合 は 規 則 137(5) に 基 づく 拒 絶 理 由 が 提 起 されることがある 出 願 の 明 細 書 が 主 クレーム 及 び(ある 場 合 は)その 従 属 クレームの 根 底 にあるもの とは 異 なるが 明 細 書 でそれ 自 体 は 明 確 に 特 定 又 は 宣 言 されていな い 更 なる 包 括 的 発 明 概 念 を 含 むということは 起 こり 得 る この 場 合 最 初 の 発 明 概 念 に 基 づく 主 クレームの 主 題 が 補 正 されると きは 当 該 の 更 なる 発 明 概 念 にのみ 関 連 するクレームの 補 正 は 後 天 的 に 単 一 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 を 正 当 化 することになり 得 る (T 1394/04 参 照 ) したがって 規 則 137(5)に 基 づく 拒 絶 理 由 は 通 常 出 願 人 がク レームに 記 載 された 技 術 的 特 徴 を 明 細 書 から 取 り 出 された 別 の 技 26

術 的 特 徴 に 差 し 替 えようとする 場 合 に 提 起 される これと 同 様 ではあるが 上 述 した 状 況 ( 追 加 された 技 術 的 特 徴 が 出 願 時 の 発 明 の 効 果 に 貢 献 する 場 合 )とは 対 照 的 な 場 合 にも 明 細 書 から 引 き 出 された 出 願 時 の 発 明 の 効 果 とは 関 連 のない 効 果 を 有 する 技 術 的 特 徴 がクレームに 追 加 された 場 合 は 規 則 137(5)に 基 づく 拒 絶 理 由 が 提 起 される ただし 補 正 によって 包 括 的 発 明 概 念 が 変 更 されない 場 合 を 除 く このような 状 況 が 起 こるのは た とえば 原 クレームに 広 いクレームが 含 まれており その 主 題 が 新 規 でないか 又 は 進 歩 性 を 含 まない 場 合 であるが 原 クレームに1 又 は 複 数 の 発 明 を 規 定 している 他 のクレームが 含 まれており 明 細 書 から 引 き 出 された 原 クレームに 記 載 されていない 効 果 を 有 する 技 術 的 特 徴 がその 広 いクレームに 追 加 され その 結 果 新 規 に 限 定 されたクレームと 出 願 時 に 提 示 されたクレームとの 間 に 単 一 性 がない 場 合 も 該 当 する 規 則 137(5)に 基 づく 拒 絶 理 由 を 提 起 する 場 合 は, 第 76 条 に 基 づく 分 割 出 願 の 形 態 によってのみ, 当 該 主 題 について 引 き 続 き 手 続 す ることができる 旨 を 出 願 人 に 通 知 すべきである ただし 規 則 36(1) 及 び(b)に 規 定 されている 期 間 の 少 なくともいずれかが 経 過 していない 場 合 に 限 る(A-IV, 1.1.1, 1.1.1.2 及 び1.1.1.3 参 照 ) 審 査 部 からの 通 知 が 第 82 条 に 基 づく 単 一 性 の 欠 如 については 拒 絶 理 由 を 提 起 していないが 規 則 137(5)による 補 正 の 適 法 性 に 関 し て 拒 絶 理 由 を 提 起 している 場 合 規 則 36(1)(b)による 分 割 出 願 の 提 出 期 間 を 開 始 させたり 又 は 単 一 性 の 拒 絶 理 由 が 既 に 審 査 手 続 に おいて 提 起 されている 場 合 は 再 開 させたりすることはない(A-IV, 1.1.1.3 参 照 ) したがって この 場 合 規 則 36(1)(a)に 規 定 された 期 間 が 既 に 経 過 しているとき 及 び 既 に 審 査 手 続 において 単 一 性 の 拒 絶 理 由 が 提 起 されているときは 規 則 36(1)(b)に 規 定 されて いる 期 間 も 経 過 しているので 出 願 人 が 分 割 出 願 を 提 出 すること はできないだろう 規 則 137(5)に 基 づく 拒 絶 理 由 が 提 起 されない 場 合 は, 審 査 部 は, 追 加 調 査 の 請 求 を 検 討 すべきである(C-IV, 7.2 参 照 ) 規 則 137(3) ただし, 審 査 手 続 はできる 限 り 少 ない 行 動 で 結 論 に 至 るべきであ 27

ることに 留 意 すべきである したがって 審 査 部 は, 規 則 137(3)に 基 づきそれ 以 上 の 補 正 を 許 可 しない 権 限 を 行 使 することができる (H-II, 2.3 参 照 ) 7. 単 一 性 がない 場 合 の 補 正 7.1 単 一 の 調 査 された 発 明 への 制 限 単 一 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 に 対 する 応 答 において 出 願 人 は 既 に 調 査 の 行 われた 単 一 の 発 明 にクレームを 制 限 しなければならない その 後 単 一 の 発 明 に 関 しての 審 査 が 継 続 されるが この 発 明 に 限 定 して 行 われる(C-III, 3.1 及 び3.2 参 照 ) ただし 当 該 発 明 につ いての 否 定 的 な 見 解 書 に 対 する 応 答 において 出 願 人 がその 後 ク レームを 補 正 して 既 に 調 査 の 行 われた 別 の 発 明 に 変 更 した 場 合 に は 既 に 調 査 の 行 われた 別 の 発 明 の 連 続 審 査 を 行 うことを 避 ける ため 規 則 137(3)に 基 づく 審 査 部 の 裁 量 権 を 行 使 して 補 正 を 認 めることを 拒 絶 することを 検 討 すべきである(C-III, 3.4も 参 照 ) 7.2 非 調 査 主 題 への 制 限 クレームの 全 ての 調 査 が 行 われなかった 場 合 は G 2/92により 出 願 人 は 調 査 の 行 われた 発 明 の 一 つにクレームを 限 定 するよう 求 められる その 後 調 査 見 解 書 に 対 する 応 答 において 出 願 人 が 出 願 時 の 発 明 の 一 つであって 調 査 の 行 われていないものにクレ ームを 制 限 する 場 合 は 審 査 官 は 調 査 見 解 書 で 提 起 した 単 一 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 を 繰 り 返 した 最 初 の 通 知 を 出 す 出 願 人 による 主 張 は 適 切 に 検 討 され 通 知 において 対 処 されるべきである 出 願 が 調 査 は 行 われていないが 出 願 時 に 記 載 されていた 主 題 を 制 限 する 場 合 は G 2/92に 従 って 第 82 条 及 び 規 則 64に 基 づきそ の 出 願 を 拒 絶 することができる( 第 113 条 (1) 及 び 第 116 条 (1)に 基 づく 出 願 人 の 権 利 を 条 件 とする) 7.3 単 一 の 発 明 に 制 限 されていない 場 合 又 はクレームが 補 正 され た 場 合 調 査 見 解 書 に 対 する 応 答 において 出 願 人 が 出 願 を 全 く 制 限 しな いか 又 は 制 限 はしても 複 数 の 発 明 を 維 持 し 続 ける 場 合 は 調 査 段 階 で 提 起 された 単 一 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 は 審 査 官 がそれを 引 28

き 続 き 有 効 なものと 考 えるならば 維 持 される 次 に 審 査 官 は 調 査 見 解 書 で 提 起 した 単 一 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 を 繰 り 返 した 最 初 の 通 知 を 出 す 出 願 人 が 出 願 を 全 く 制 限 しないか 又 は 制 限 はしても 複 数 の 発 明 を 維 持 し 続 ける 場 合 は 出 願 は 第 82 条 に 基 づき 拒 絶 すること ができる( 第 113 条 (1) 及 び 第 116 条 (1)に 基 づく 出 願 人 の 権 利 に 従 うことを 条 件 とする) クレームがなおも 非 調 査 発 明 を 含 むときは H-II, 7.2で 論 じられ たように 審 決 G 2/92に 従 って 第 82 条 及 び 規 則 64に 基 づく 拒 絶 理 由 も 適 用 される クレームが 単 に 制 限 されない 場 合 に それに 代 えて 又 は 追 加 して 補 正 が 行 われた 場 合 は この 補 正 により 先 に 提 起 された 単 一 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 が 有 効 でなくなるようにできるか 又 は 拒 絶 理 由 が 基 礎 としていた 主 張 を 完 全 ではなくすることができる したが って このような 補 正 は 拒 絶 理 由 の 取 り 下 げ 又 は 少 なくとも 新 たな 主 張 のいずれかをもたらす 発 明 の 単 一 性 欠 如 が 実 体 審 査 の 間 だけに 生 じることが 時 にある たとえば 1 又 は 複 数 のクレームを 進 歩 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 を 克 服 できるように 補 正 した 場 合 である このような 状 況 では 審 査 官 は 拒 絶 理 由 を 提 起 すべきであるが 明 確 な 場 合 に 限 る 審 査 官 が この 段 階 で 新 たに 単 一 性 欠 如 の 拒 絶 理 由 を 提 起 する 場 合 には こ れにより 新 規 の 拒 絶 理 由 が 提 起 されたものとみなされ 規 則 36(1)(b) による24 月 の 分 割 出 願 の 提 出 期 間 が 開 始 す る (A-IV, 1.1.1.3 参 照 ) 7.4 Euro-PCTの 場 合 7.4.1 欧 州 特 許 庁 が 補 充 的 調 査 を 行 わない 場 合 欧 州 特 許 庁 が 補 充 的 調 査 を 行 わない 場 合 は 出 願 は 欧 州 特 許 庁 が 国 際 段 階 で 調 査 した 発 明 に 限 定 されなければならない 次 に 上 述 した 原 則 が 準 用 される(E-VIII, 4.2も 参 照 ) 29

7.4.2 欧 州 特 許 庁 が 補 充 的 調 査 を 行 う 場 合 欧 州 特 許 庁 が 単 一 性 を 欠 いているとみなされた 出 願 について 補 充 的 調 査 を 行 う 場 合 は 出 願 人 に 対 して 追 加 手 数 料 の 納 付 は 求 めら れないが 補 充 的 調 査 報 告 書 は 最 初 の 発 明 に 関 してのみ 作 成 され る 出 願 は 補 充 的 調 査 において 調 査 された 発 明 に 限 定 されなけ ればならない 次 に 上 述 した 原 則 が 準 用 される(E-VIII, 4.2も 参 照 ) 30

第 III 章 補 正 の 適 法 性 その 他 の 手 続 事 項 1. 序 文 この 章 は 手 続 事 項 及 び 補 正 の 適 法 性 に 関 連 する 方 式 要 件 を 取 り 扱 う ここで 取 り 扱 われる 重 要 な 要 件 は 補 正 を 特 定 し 出 願 時 の 出 願 において 補 正 の 根 拠 を 表 示 するという 出 願 人 の 義 務 である ( 規 則 137(4)) さらにこの 章 は 補 正 を 行 うための 手 続 形 式 並 び に 補 助 請 求 に 関 連 する 問 題 及 び 異 なる 締 約 国 の 異 なる 正 文 への 対 処 方 法 も 取 り 扱 う 2. 書 類 の 補 正 手 続 規 則 137(4) 2.1 規 則 137(4)に 基 づく 補 正 及 びその 根 拠 の 明 示 補 正 を 提 出 する 場 合 出 願 人 は それを 特 定 し 出 願 時 の 出 願 に おいてその 根 拠 を 表 示 しなければならない 補 正 の 根 拠 を 表 示 す るとの 要 件 は 表 示 された 出 願 のその 箇 所 を 審 議 する 際 に 出 願 人 の 第 123 条 (2)の 遵 守 を 評 価 する 目 的 で 詳 細 な 調 査 が 必 要 でない 場 合 に 満 たされる 出 願 時 の 明 細 書 を 参 照 又 は 出 願 時 の クレームを 参 照 又 は 出 願 時 の 例 を 参 照 など 特 定 されてい ない 表 示 は 一 般 に 十 分 とはみなされない この 要 件 は 出 願 人 が 審 査 部 に 対 してその 出 願 の 補 正 を 請 求 する 場 合 にも 適 用 される (H-III, 2.4 参 照 ) 規 則 137(4)の 要 件 が 満 たされているかどうかは 該 当 する 補 正 が 第 123 条 (2)を 遵 守 しているかどうかとは 無 関 係 に 評 価 される た とえば 出 願 人 は 特 定 の 補 正 が 計 画 図 にのみ 開 示 されている 技 術 的 特 徴 に 基 づくことを 表 示 することができる 補 正 の 根 拠 を 構 成 すると 推 測 される 特 徴 が 実 際 に 出 願 人 の 表 示 した 図 面 に 開 示 さ れている 場 合 第 123 条 (2)によりその 技 術 的 特 徴 に 基 づき 補 正 が 許 容 されるかどうかにかかわらず 規 則 137(4)の 要 件 は 満 たされ る(H-IV, 2.5 参 照 ) 規 則 7 出 願 が 欧 州 特 許 庁 の 公 用 語 で 提 出 されていなかった 場 合 は それ に 反 する 証 拠 がなければ 第 123 条 (2)の 遵 守 を 評 価 する 目 的 で 欧 州 特 許 庁 は 出 願 時 の 出 願 の 翻 訳 文 が 正 確 であるものと 推 定 す る したがって 規 則 137(4)を 遵 守 するためには 出 願 時 の 出 願 31

の 翻 訳 文 において 補 正 の 根 拠 を 表 示 すれば 十 分 である 規 則 137(4) 2.1.1 規 則 137(4)の 通 知 及 びそれに 対 する 応 答 審 査 部 が 規 則 137(4)の 求 めが 満 たされていないことに 気 づくと この 欠 陥 を1 月 の 期 間 内 に 訂 正 するよう 請 求 する 通 知 が 出 される この 通 知 が 送 付 され 得 る 補 正 には 特 に 次 のものが 含 まれる (i) 規 則 58に 基 づき 出 願 日 後 に 提 出 されたクレーム(A-III, 15 参 照 ) (ii) PCT 第 19 条 及 び/ 又 は 第 34 条 に 基 づき PCTから 欧 州 段 階 へ の 移 行 前 に 提 出 された 補 正 (E-VIII, 3 参 照 ) (iii) 規 則 159(1)(b)に 基 づき PCTから 欧 州 段 階 への 移 行 時 に 提 出 された 補 正 (E-VIII, 3 参 照 ) (iv) 規 則 161(1) 又 は 規 則 161(2)に 基 づき PCTから 欧 州 段 階 への 移 行 後 に 提 出 された 補 正 (E-VIII, 3 参 照 ) (v) 調 査 見 解 書 への 応 答 において 提 出 された 補 正 (B-XI, 8 参 照 ) (vi) 規 則 71(3)による 通 知 後 に 提 出 されたものを 含 む 審 査 手 続 に おいて 提 出 された 補 正 (ただし H-III, 2.1.3 参 照 ) このような 通 知 は 現 在 の 請 求 の 一 部 である 補 正 に 関 してのみ 送 付 され 得 る 通 知 は それ 以 降 に 取 り 下 げ 又 は 差 し 替 えられた 補 正 に 関 連 することはできない 94 条 (4) 出 願 人 が 上 述 の1 月 の 期 間 内 にこの 要 件 を 遵 守 できない 場 合 は 出 願 は この 審 査 部 からの 通 知 に 対 して 出 願 人 が 応 答 できなかった ことを 理 由 として 取 り 下 げられたものとみなされる 出 願 人 は この 期 限 を 守 ることができなかった 場 合 は 請 求 の 審 理 を 進 める よう 請 求 することができる(E-VII, 2.1 参 照 ) 規 則 71(3)による 通 知 に 対 する 応 答 において 補 正 書 が 提 出 され そ れに 関 して 規 則 137(4)の 要 件 が 充 足 されていない 場 合 審 査 部 は 32

規 則 137(4)の 通 知 を 送 付 することができる その 後 出 願 人 が 適 時 に 応 答 すると 次 に 審 査 部 はその 補 正 を 認 めるかどうかを 判 断 する(H-II, 2.5.5 参 照 ) 補 助 請 求 が 提 出 される 場 合 規 則 137(4)の 通 知 は 1 又 は 複 数 の 主 請 求 及 び/ 又 は 補 助 請 求 に 関 しても 送 付 することができる また 特 定 の 請 求 ( 主 請 求 又 は 補 助 請 求 )に 関 して 規 則 137(4)が 遵 守 され ていない 場 合 には この 請 求 は 手 続 利 便 化 のため 及 び 第 113 条 (1) に 従 って 審 理 を 受 ける 出 願 人 の 権 利 を 参 酌 して 規 則 137(3)によ り 適 法 でないものとみなされる 2.1.2 規 則 137(4)の 期 間 に 取 り 下 げられた 又 は 取 り 消 された 補 正 出 願 人 が 規 則 137(4)の 通 知 に 対 して 通 知 が 送 付 されたが 補 正 について その 補 正 を 特 定 せずに 又 は 出 願 時 の 出 願 におけるそ の 根 拠 を 表 示 せずに その 取 り 下 げにより 適 時 に 応 答 する 場 合 は 規 則 137(4)による 権 利 の 喪 失 は 生 じない ただし それによ り 出 願 に 拒 絶 理 由 が 再 導 入 される 場 合 は これにより 補 正 は 規 則 137(3)により 適 法 で ないものとみなされることがある (H-II, 2.3 参 照 ) 規 則 137(4)の 通 知 に 対 する 適 時 の 応 答 において 提 出 された 更 なる 補 正 に 関 しては それ 以 上 規 則 137(4)の 通 知 は 送 付 されない 1 月 の 期 間 が 経 過 するまでに 出 願 人 は 次 のものを 特 定 し その 根 拠 を 表 示 しなければならない (i) 規 則 137(4)の 通 知 が 送 付 され 規 則 137(4)に 基 づく1 月 の 期 間 内 に 提 出 されたさらなる 補 正 により 取 り 消 されていない 補 正 (ii) 当 該 1 月 の 期 間 内 に 提 出 された 補 正 出 願 人 は 1 月 の 期 間 内 に 提 出 されたさらなる 補 正 により 取 り 消 さ れた 補 正 について 規 則 137(4)を 遵 守 する 必 要 がない たとえば 次 の 通 りとなる 2010 年 6 月 3 日 10のクレームについて 出 願 が 提 出 される 33

2011 年 3 月 25 日 拡 大 された 欧 州 調 査 報 告 書 が 作 成 される 2013 年 8 月 21 日 審 査 手 続 において 補 正 クレーム 1-10が 提 出 されるが 根 拠 の 表 示 がない 2013 年 9 月 3 日 審 査 部 が2013 年 8 月 21 日 に 提 出 された 補 正 クレーム1-10につい て 規 則 137(4)の 通 知 を 送 付 する 2013 年 10 月 7 日 補 正 クレーム6-10が 提 出 される 2013 年 10 月 14 日 規 則 137(4)に 基 づく1 月 の 期 間 が 経 過 する 上 述 の 例 では 出 願 人 は 2013 年 10 月 14 日 の 規 則 137(4)による1 月 の 期 間 が 経 過 するまでに 2013 年 8 月 21 日 提 出 の 補 正 クレーム 1-5 及 び2013 年 10 月 7 日 提 出 の 補 正 クレームの 根 拠 を 表 示 しなけ ればならず 表 示 できなかった 場 合 は 第 94 条 (4)により 出 願 は 取 り 下 げられたものとみなされることになる 出 願 人 は 取 り 消 さ れた2013 年 8 月 21 日 提 出 のクレームの 根 拠 を 表 示 する 必 要 はな い 特 に 2013 年 10 月 7 日 提 出 のクレーム6-10に 対 する 補 正 の 根 拠 が2013 年 10 月 14 日 までに 表 示 されない 場 合 この 補 正 について は 規 則 137(4)の 通 知 は 送 付 されず 2013 年 10 月 14 日 の1 月 の 期 間 の 経 過 をもって 出 願 は 取 り 下 げられたものとみなされることに 留 意 すべきである 2.1.3 規 則 137(4) 及 び 口 頭 審 理 規 則 137(4)は 補 正 及 びその 根 拠 を 特 定 することを 求 めている 出 願 人 が 口 頭 審 理 において 提 出 された 補 正 についてこの 要 件 を 充 足 できない 場 合 補 正 は 手 続 利 便 化 のため 及 び 第 113 条 (1)に 従 って 審 理 を 受 ける 出 願 人 の 権 利 を 参 酌 して 規 則 137(3)に 基 づく 裁 量 権 を 行 使 して 審 査 部 により 適 法 でないものとして 却 下 さ れることがある 規 則 116(2)による 口 頭 審 理 への 召 喚 に 対 する 応 答 において 口 頭 審 理 の 準 備 する 際 に 提 出 された 補 正 は 上 述 した 口 頭 審 理 におい て 取 り 扱 われる ただし 口 頭 審 理 が 取 り 消 されるか 又 は 出 34

願 人 が 出 廷 せず 出 願 人 欠 席 のまま 口 頭 審 理 が 行 われた 後 で 手 続 きが 書 面 により 継 続 された 場 合 は この 補 正 について 規 則 137(4)の 通 知 が 審 査 部 から 送 付 されることがある 2.1.4 規 則 137(4)に 関 連 する 経 過 規 定 上 述 の 手 続 は 次 の 出 願 に 適 用 される(2009 年 3 月 25 日 付 管 理 理 事 会 決 定 第 2 条 (2) OJ EPO 2009, 299) (i) 2010 年 4 月 1 日 以 降 にその 調 査 報 告 書 が 作 成 された 欧 州 出 願, (ii) 2010 年 4 月 1 日 以 後 にその 補 充 的 欧 州 調 査 報 告 書 が 作 成 された Euro-PCT 出 願 (iii) 2010 年 4 月 1 日 以 後 に 国 際 調 査 機 関 としての 欧 州 特 許 庁 によ り 国 際 調 査 報 告 書 が 作 成 されたEuro-PCT 出 願 ( 第 153 条 (6)) 2.2 紛 失 した 書 類 の 提 出 又 は 頁 の 差 替 えによる 補 正 欧 州 特 許 出 願 又 は 特 許 の 内 容 は 第 123 条 (2) 及 び(3)に 規 定 された 範 囲 内 で 補 正 することができる( 補 正 を 規 制 する 条 件 については A-V, 2, H-II, H-IV, H-V 及 びD-V, 6も 参 照 ) 補 正 は 通 常 欠 落 し た 書 類 の 提 出 又 は 頁 の 差 替 えによって 行 われる 差 替 頁 を 提 出 す る 場 合 は 出 願 人 又 は 特 許 所 有 者 は 手 続 能 率 化 のため 行 う 全 ての 補 正 を 明 確 に 特 定 し この 補 正 の 規 則 である 原 出 願 の 箇 所 を 明 示 すべきである 補 正 された 正 文 中 の 削 除 及 び 挿 入 を 明 確 に 表 示 するため テキス トエディターで 利 用 可 能 な 機 能 を 使 用 して 補 正 を 特 定 すること が 望 ましい このような 表 示 を 伴 う 頁 は 明 瞭 な 写 しに 加 えて 提 出 されるべきである 補 正 の 根 拠 は 応 答 書 に 行 われた 補 正 の 一 覧 及 び 当 初 提 出 された 書 類 における 補 正 の 正 確 な 根 拠 を 含 めることにより 表 示 すること が 望 ましい 根 拠 が 明 示 されていない 場 合 は たとえば 異 なる 表 現 が 使 用 されていたり 特 徴 が 図 面 からのみ 引 き 出 されたもの であったり 特 定 の 実 施 態 様 から 一 般 化 されたものであったりす る 場 合 には 第 123 条 (2)が 充 足 されている 理 由 を 簡 潔 に 説 明 すべ 35

きである 2.3 写 しによる 補 正 補 正, 特 に 明 細 書 又 はクレームに 対 する 補 正 は, 次 の 手 続 に 従 い, 写 しを 使 用 してこれを 行 うことができる 審 査 官 又 は 方 式 審 査 官 は, 便 宜 性 があると 認 める 場 合 は, 補 正 す る 書 類 の1 又 は 複 数 の 頁 の 写 しについて, 提 起 された 拒 絶 理 由 を 参 酌 してどのように 補 正 すべきかを 提 示 することができる 次 に, 注 釈 付 の 写 し(ファイル 中 に 残 す 作 業 用 書 類 ではない)を 拒 絶 理 由 書 に 入 れて, 出 願 人 に, 又 は 異 議 申 立 手 続 においては 特 許 所 有 者 及 び 他 の 当 事 者 に 発 送 する この 通 知 で, 出 願 人 又 は 特 許 所 有 者 は, 記 録 された 欠 陥 について 知 らされ, 指 定 期 間 内 に 意 見 を 表 明 するか 又 は 補 正 を 行 うよう 求 められるのみでなく, 同 時 に 上 述 し た 写 しを 再 提 出 し,( 差 し 替 えする 頁 の 提 出 の 代 わりのものとし て)この 写 しの 上 に, 審 査 官 の 注 釈 とは 別 個 に( 望 ましくは,タイ プ 印 書 して 電 子 複 写 後 も 読 み 易 いように) 当 該 頁 に 行 った 補 正 を 明 示 するよう 求 められる 異 議 申 立 人 も, 同 様 に 注 釈 を 提 出 する よう 求 められることがある 当 事 者 は 自 発 的 に,1 又 は 複 数 の 補 正 頁 の 写 しを 提 出 することもで きる この 書 類 は 原 書 類 との 対 応 を 点 検 しなければならないので, 完 全 にタイプし 直 した 書 類 を 提 出 することは, 手 続 の 経 済 性 の 理 由 から 通 常, 認 めるべきでない(T 113/92 参 照 ) したがって こ の 趣 旨 の 請 求 は 通 常 規 則 137(3)に 基 づき 認 めるべきでない 補 正 が 非 常 に 広 範 囲 であり, 写 しの 読 み 易 さに 影 響 を 与 える 場 合 に 限 り, 差 替 頁 を 提 出 しなければならない この 場 合 は, 審 査 官 が 職 権 で 当 該 頁 の 提 出 を 請 求 することもできる 2.4 当 事 者 の 請 求 に 基 づき 欧 州 特 許 庁 によって 行 われる 補 正 必 要 であれば, 当 事 者 の 請 求 によって, 欧 州 特 許 庁 の 所 管 部 門 が 欠 陥 のある 書 類 を 補 正 することもできる これは, 些 少 の 補 正 の ための 手 続 であり,たとえば, 特 許 付 与 の 願 書 中 に 脱 落 していた 詳 細 を 挿 入 し, 関 係 する 補 正 の 数 が 妥 当 である 場 合, 又 は 全 頁 若 しくは 全 段 落 を 削 除 しなければならない 場 合 である 当 事 者 は, 欧 州 特 許 庁 が 行 う 補 正 の 要 約 一 覧 を 提 出 すべきである ただし 36

請 求 された 変 更 の 数 が 実 際 に 妥 当 でないかどうか 及 び 対 処 する ために 相 当 な 時 間 がかかるかどうかの 判 断 は 審 査 官 の 裁 量 によ り 行 われる これに 該 当 する 場 合 審 査 官 は 当 事 者 に 対 して 補 正 を 行 い 補 正 頁 を 提 出 するよう 求 める この 手 続 は, 些 少 の 図 面 の 補 正,たとえば, 引 用 番 号 の 補 正 又 は1 若 しくは 複 数 の 図 全 体 を 削 除 するためにも 適 用 される( 明 細 書 の 補 正 に 伴 う 引 用 の 削 除 に 関 しては,C-II,4.8 参 照 ) 図 面 の 複 雑 な 補 正 の 場 合 は,どのよ うに 変 更 されるか 直 ちに 明 瞭 でなければ, 原 則 として 出 願 人 又 は 特 許 所 有 者 である 当 事 者 は, 差 替 頁 を 提 出 しなければならない 2.5 補 正 取 下 げ/ 主 題 の 放 棄 後 になって 補 正 取 下 を 請 求 することは,それ 自 体, 更 に 補 正 を 請 求 することになる したがって,このような 請 求 を 審 査 官 からの 最 初 の 通 知 に 応 答 した 後 に 行 う 場 合 は,それに 対 応 する 補 正 は 審 査 官 が 同 意 する 場 合 に 限 り 許 される 出 願 から 主 題 を 削 除 するときに 出 願 人 は, 当 該 主 題 を 放 棄 するも のと 解 釈 されるような,いかなる 言 及 も 避 けるべきである そう でなければ,その 主 題 を 復 活 させることができなくなる 3. 補 助 請 求 審 査 異 議 申 立 て 及 び 限 定 の 各 手 続 で 当 事 者 は 主 請 求 の 提 出 後 1 又 は 複 数 の 補 助 請 求 を 提 出 することができる(D-IV, 5.3も 参 照 ) 例 1: 請 求 人 は 当 初 提 出 された 書 類 に 従 って 又 は 本 書 に 同 封 する 補 正 された 書 類 に 従 って 特 許 の 付 与 を 請 求 する 例 2: 請 求 人 は 異 議 を 却 下 し 又 は 同 封 の 書 類 に 従 って 特 許 が 補 正 された 形 式 で 維 持 されるよう 請 求 する このさらなる( 補 助 ) 請 求 は 審 査 部 又 は 異 議 部 が 主 ( 最 初 の) 請 求 を 認 めることができない 場 合 に 行 われる 37

審 査 手 続 において 出 願 人 が 補 助 請 求 と 表 示 した 正 文 を 提 出 し それと 共 にその 請 求 に 制 限 する 意 思 はまだないことを 明 示 する 場 合 は その 正 文 はこの 章 にいう 真 の 補 助 請 求 とはみなすべきでは ない その 結 果 この 正 文 に 基 づく 規 則 71(3)の 通 知 の 交 付 に 直 ち に 進 むことはできない(C-V, 1.1 参 照 ) このような 状 況 では 電 話 で 出 願 人 に 連 絡 を 取 り この 正 文 に 基 づき 付 与 の 手 続 に 進 む 用 意 があるかどうかを 確 定 することが 適 切 であるだろう 規 則 71(3) の 通 知 をこの 補 助 請 求 に 基 づいて 行 うことへの 出 願 人 の 承 諾 又 は 非 承 諾 は 電 話 による 会 話 の 調 書 又 は 承 諾 の 場 合 は 規 則 71(3) の 通 知 において 記 載 されなければならない(C-VII, 2.5 参 照 ) 3.1 一 般 原 則 主 請 求 が 許 容 される 場 合 審 査 部 又 は 異 議 部 は 補 助 請 求 を 考 慮 しない 主 請 求 が 許 容 されない 場 合 審 査 部 又 は 異 議 部 は 請 求 人 が 選 択 した 順 序 で 補 助 請 求 を 考 慮 する 補 助 請 求 が 許 容 される 場 合 審 査 部 又 は 異 議 部 は その 後 の 全 て の 請 求 を 考 慮 しない 3.1.1 クレームの 順 序 第 113 条 (2)に 基 づき 欧 州 特 許 庁 は 欧 州 特 許 出 願 又 は 特 許 を 出 願 人 若 しくは 所 有 者 により 欧 州 特 許 庁 に 提 出 された 正 文 又 は 承 諾 された 正 文 についてのみ 決 定 する したがって この 当 事 者 は 自 己 が 提 示 する 正 文 又 は 複 数 の 正 文 を 提 出 する 場 合 は 欧 州 特 許 庁 による 検 討 を 希 望 する 順 序 を 明 確 に 表 示 しなければならな い これを 行 わない 場 合 は 審 査 部 は どの 正 文 案 をその 決 定 の 基 礎 とすればよいのか 分 からず 究 極 的 には 当 該 出 願 を 拒 絶 す るか 特 許 を 取 り 消 すか 又 は 明 確 な 請 求 がないことを 理 由 とし て 限 定 の 請 求 を 却 下 しなければならなくなる 3.1.2 理 由 を 示 す 義 務 審 査 異 議 申 立 及 び 限 定 の 各 手 続 では 当 事 者 のいずれかからの 請 求 が 却 下 される 場 合 は 必 ず 理 由 が 示 されなければならない. 38

3.1.3 主 請 求 及 び 補 助 請 求 のいずれも 許 容 されない 場 合 審 査 部 又 は 異 議 部 が 主 請 求 又 はいずれの 補 助 請 求 も 許 容 できない 場 合 は 第 113 条 (1) 及 び 第 116 条 を 参 酌 して その 趣 旨 の 決 定 を 出 さなければならない 決 定 には 当 該 の 請 求 が 取 り 下 げられてい ない 場 合 を 除 き 主 請 求 及 び 各 補 助 請 求 を 拒 絶 / 却 下 する 理 由 を 含 めなければならない 3.1.4 審 査 手 続 における 主 請 求 及 び/ 又 は 補 助 請 求 になされる 補 正 の 表 示 主 請 求 及 び 補 助 請 求 が 審 査 手 続 で 提 出 され 出 願 人 が 補 正 を 特 定 しない 場 合 及 び/ 又 は 出 願 時 の 出 願 におけるその 根 拠 を 表 示 しな い 場 合 は 規 則 137(4)による 通 知 が 1 以 上 の 主 請 求 及 び/ 又 は 補 助 請 求 についても 送 付 されることがある(H-III, 2.1.1 参 照 ) また 特 定 の 請 求 ( 主 請 求 又 は 補 助 請 求 )について 規 則 137(4)が 遵 守 されない 場 合 この 請 求 は 規 則 137(3)に 基 づき 適 法 でないと して 拒 絶 することができる(H-III, 2.1.1 参 照 ) 審 査 部 は 規 則 137(3)に 基 づくその 裁 量 権 を 行 使 する 際 に 全 ての 指 定 締 約 国 に おいて 法 的 に 有 効 な 特 許 を 取 得 する 出 願 人 の 利 益 と 迅 速 に 手 続 を 終 結 させる 欧 州 特 許 庁 の 利 益 を 検 討 し そのバランスを 取 らな ければならない さらに 規 則 137(3)に 基 づく 裁 量 権 の 行 使 は 理 由 付 ける 必 要 がある 3.2 調 査 段 階 調 査 段 階 では クレームに 対 する 規 則 137(1)に 基 づく 補 正 は 出 願 人 が 欧 州 調 査 報 告 書 を 受 領 するまでは 適 法 ではないため 補 助 請 求 を 提 出 することはできない 補 助 請 求 が 補 充 的 欧 州 調 査 報 告 書 が 作 成 される 前 に 提 出 される 場 合 (H-II, 2.1 参 照 ) 調 査 では 主 請 求 のみが 考 慮 される( 主 請 求 及 び 補 助 請 求 のいずれもが 調 査 段 階 で 検 討 される 例 外 的 な 場 合 については B-VIII, 3.2.2 及 び 4.2.2 参 照 ) 3.3 審 査 手 続 3.3.1 補 助 請 求 の 適 法 性 39

3.3.1.1 補 助 請 求 の 適 法 性 の 基 準 上 述 した 通 り この 場 合 は 審 査 部 は 規 則 137(3)に 基 づくその 裁 量 権 を 行 使 して1 又 は 複 数 の 補 助 請 求 を 認 めないときは 出 願 人 の 利 益 と 手 続 の 利 便 化 のバランスを 取 らなければならない したがって 些 末 な 欠 陥 を 含 まないが 欧 州 特 許 条 約 の 要 件 は 遵 守 している 補 助 請 求 は 通 常 は 手 続 の 対 象 とすることを 認 める べきである 補 助 請 求 の 適 法 性 に 関 して 判 断 するときは 各 請 求 について H-II に 記 載 されている 原 則 を 検 討 すべきであるが これは 各 請 求 が 事 実 上 一 群 の 補 正 クレームだからである 既 に 許 容 されないとみなされ 出 願 人 により 除 去 された 主 題 を 再 導 入 する 補 助 請 求 は 認 められない(H-II, 2.3も 参 照 ) このこと は 新 たな 欠 陥 を 導 入 する 補 助 請 求 にも 適 用 することができる. 3.3.1.2 補 助 請 求 の 適 時 性 及 び 構 成 遅 延 提 出 された 請 求 については H-II( 特 に H-II, 2.4 2.5 及 び 2.6)に 記 載 された 基 準 のほか 新 規 のクレームの 主 題 は 既 に 提 出 されているクレームから 大 幅 に 逸 脱 すべきではない 請 求 は 通 常 は 収 束 的 発 展 (convergent development)を 表 すものとなら なければならない すなわち 補 助 請 求 の 主 題 は 意 図 している 発 明 の 方 向 性 を 連 続 的 に 限 定 するものと 成 るべきであり 異 なる 方 向 に 分 岐 するために 異 なる 特 徴 を 利 用 するべきではない(T 1685/07) 多 数 の 構 成 化 されていない 請 求 又 は 異 なる 変 異 形 を 伴 う 請 求 を 手 続 の 遅 い 段 階 で 提 出 することは 請 求 が 認 められない ことにつながりかねない 3.3.2 決 定 の 準 備 審 査 部 は 補 助 請 求 (ただし 主 請 求 又 は 上 位 の 補 助 請 求 ではない) を 許 容 できる 場 合 には 出 願 人 に 対 して 規 則 71(2)に 基 づく 通 知 又 は 規 則 71(3)による 通 知 の 附 属 書 類 において 主 請 求 及 び 上 位 の 請 求 を 却 下 する 理 由 を 示 して その 旨 を 伝 える(C-V, 1.1 参 照 ) 40

口 頭 審 理 では 許 容 される 請 求 を 考 慮 して 出 願 人 に 対 して 許 容 されない 上 位 の 請 求 を 取 り 下 げる 用 意 があるかどうかを 尋 ねる のが 適 切 であるだろう ただし 出 願 人 には それを 行 う 義 務 は ない 規 則 116(1)により 定 められた 日 以 後 に 補 助 請 求 が 提 出 されたが 出 願 人 / 代 理 人 が 口 頭 審 理 に 出 席 しない 場 合 は 審 査 部 は 補 助 請 求 の 適 法 性 を 決 定 するにあたり H-III, 3.3.1に 記 載 されている 基 準 を 適 用 し 規 則 137(3)に 基 づきその 裁 量 権 を 行 使 し 1 又 は 複 数 の 請 求 を 認 めないことができ(H-II, 2.3 及 びH-III, 3.1.4 参 照 ) 出 願 人 / 代 理 人 が 欠 席 であっても それを 行 うことができる 3.3.3 未 入 手 可 能 な 補 助 請 求 の 完 全 な 正 文 許 容 可 能 な 補 助 請 求 に 対 応 する 完 全 な 正 文 がまだ 存 在 しない 場 合 は 出 願 人 は 必 要 な 補 正 を 行 うよう 求 められなければならない 口 頭 審 理 では 審 査 部 は 必 ず 明 細 書 を 許 容 できると 判 断 した クレームの 文 言 と 一 致 させるようにするべきである 必 要 であれ ば このために 口 頭 審 理 を 中 断 するべきである 3.3.4 入 手 可 能 な 補 助 請 求 の 完 全 な 正 文 すでに 許 容 できる 補 助 請 求 に 従 った 出 願 の 完 全 な 正 文 が 存 在 する 場 合 は 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 が 出 される この 通 知 の 附 属 書 類 では 審 査 部 は 上 位 の 請 求 を 拒 絶 する 理 由 を 示 さなければなら ない(C-V, 1.1も 参 照 ) 必 要 に 応 じて これは 先 の 通 知 に 言 及 す ることにより 行 うことができる 出 願 人 がこの 提 示 された 正 文 を 承 諾 する 場 合 には 次 に 規 則 71(3)に 従 って クレームの 翻 訳 文 を 提 出 し 付 与 手 数 料 を 納 付 し 提 示 された 正 文 の 補 正 若 しくは 訂 正 の 請 求 を 提 出 せずに(この 請 求 が 提 出 される 場 合 は 手 続 は C-V, 4に 表 示 された 通 りとなる) 公 開 することにより 出 願 人 はこ れを 表 示 する 出 願 人 がこれを 行 うと 出 願 は 規 則 71(3)に 基 づ く 通 知 において 提 示 された 補 助 請 求 の 正 文 を 基 礎 として 付 与 の 手 続 に 進 む(C-V, 2 参 照 ) 3.3.5 出 願 人 が 付 与 のために 提 示 された 正 文 を 承 諾 しない 場 合 出 願 人 が 規 則 71(3)に 基 づく 通 知 において 提 示 された 補 助 請 求 に 41

よる 正 文 を 承 諾 しない 場 合 は 手 続 はC-V, 4に 記 載 の 通 りとなる ( 特 に C-V, 4.7 及 び4.6.2 参 照 ) 3.4 異 議 申 立 手 続 異 議 申 立 手 続 において 所 有 者 により 補 正 された 形 式 での 特 許 の 維 持 に 関 する 補 助 請 求 が 許 容 される 場 合 は 異 議 部 は 特 許 を 取 り 消 すことができない(T 234/86 参 照 ) 3.4.1 書 面 審 理 異 議 部 が 当 事 者 の 提 出 物 の 審 査 後 に 所 有 者 からの 補 助 請 求 に 従 って 補 正 された 形 式 でのみ 特 許 の 維 持 が 可 能 であるとみなす 場 合 は 上 位 の 請 求 が 許 容 されない 背 景 となった 理 由 及 び 証 拠 につ いて 及 び 下 位 の 請 求 が 許 容 される 背 景 となった 理 由 及 び 証 拠 に ついて 当 事 者 が 第 113 条 (1)に 基 づき 意 見 を 述 べることができる ように 保 証 しなければならない( 口 頭 審 理 が 請 求 された 場 合 は H-III, 3.5.2も 参 照 ) 許 容 される 請 求 が 存 在 するにもかかわらず 所 有 者 が 引 き 続 き1 又 は 複 数 の 許 容 されない 上 位 の 請 求 を 維 持 する 場 合 は 中 間 決 定 が 出 される この 決 定 には それが 関 係 する 特 許 及 び 発 明 が 許 容 される 補 助 請 求 に 従 って 補 正 された 形 式 で 欧 州 特 許 条 約 の 要 件 を 満 たしているとの 認 定 を 含 めなければならない また 当 事 者 に 既 に 通 知 されている 理 由 及 び 証 拠 に 基 づき 上 位 の 請 求 が 拒 絶 されたこと 及 び 下 位 の 請 求 が 認 められたことについて 理 由 も 記 載 しなければならない 3.4.2 口 頭 審 理 異 議 部 が 補 助 請 求 は 認 めることができるが 主 請 求 又 は 上 位 の 補 助 請 求 は 認 めることができない 場 合 は 審 査 長 である 審 査 官 は (おそらくは 手 続 を 中 断 した 後 に) 当 事 者 に 対 して どの 請 求 が 許 容 されるのか 及 び 上 位 の 請 求 が 許 容 されないことを 伝 えるべき である それに 先 立 って 当 事 者 が 既 にこの 認 定 の 基 礎 となって いる 全 ての 理 由 及 び 証 拠 に 関 して 意 見 を 述 べる 機 会 があるように 保 証 しなければならない 次 に 審 査 長 である 審 査 官 は 通 常 は 所 有 者 に 対 し ( 許 容 されない 全 ての 上 位 の 請 求 を 放 棄 することに より) 許 容 される 補 助 請 求 を 主 請 求 に 切 り 替 える 用 意 があるかを 42

尋 ねる ただし 異 議 部 は 所 有 者 にこの 宣 言 を 行 うよう 強 要 す ることはできない. 許 容 される 補 助 請 求 が 存 在 するにもかかわらず 所 有 者 が 引 き 続 き 許 容 されない 上 位 の 請 求 を 維 持 する 場 合 には 異 議 部 は 次 の 趣 旨 の 中 間 決 定 を 出 す : (a) 主 請 求 及 びおそらくは1 又 は 複 数 の 補 助 請 求 が 許 容 されない こと (b) 許 容 される 補 助 請 求 に 関 して 補 正 された 特 許 及 びそれに 関 係 する 発 明 が 欧 州 特 許 条 約 の 要 件 を 充 足 していること 他 方 で 所 有 者 が 許 容 される 補 助 請 求 が 主 請 求 となるように 上 位 の 請 求 を 取 り 下 げる 場 合 には 異 議 部 は この 請 求 が 欧 州 特 許 条 約 を 充 足 する 趣 旨 の 中 間 決 定 を 出 す 異 議 部 は 可 能 な 限 り 口 頭 審 理 において 補 助 請 求 を 許 容 する 場 合 は 完 全 な 最 終 正 文 が 手 続 の 終 わりの 時 点 で 利 用 できるように 保 証 するよう 努 めるべきである 3.5 限 定 手 続 3.5.1 一 般 原 則 限 定 手 続 では 審 査 手 続 と 同 様 に 補 助 請 求 (たとえば クレーム) を 主 請 求 と 共 に 提 出 することが 可 能 である ただし 限 定 手 続 に おける 補 正 の 提 出 の 可 能 性 には 制 限 があることに 留 意 するべき である(D-X, 4.3 及 び4.5 参 照 ) 適 用 される 手 続 は いずれの 請 求 も 口 頭 審 理 に 付 されることを 条 件 として 規 則 71(3)に 基 づく 付 与 前 手 続 において 適 用 されるもの とは 特 に 第 113 条 (1) 及 び(2)の 要 件 を 考 慮 してわずかに 異 なる 特 に 補 助 請 求 が 許 容 され 主 請 求 が 許 容 されない 場 合 には こ れが 規 則 95(3)に 基 づき 通 知 されたならば それにより 請 求 者 に は その 主 請 求 が 控 訴 可 能 な 決 定 により 拒 絶 されるという 選 択 肢 が 残 らなくなってしまう したがって 次 のことが 適 用 される 43

(a) 主 請 求 が 許 容 される 場 合 それを 基 礎 として 規 則 95(3)に 基 づく 翻 訳 文 の 提 出 及 び 手 数 料 の 納 付 の 要 求 が 出 されること (b) 補 助 請 求 が 許 容 されるが 主 請 求 ( 及 び 恐 らくはその 他 の 上 位 の 請 求 )が 許 容 されない 場 合 は 所 有 者 は 規 則 95(2)に 基 づく 通 知 において 理 由 を 伝 えられ 許 容 されない 請 求 を 放 棄 するよ う 求 められる 所 有 者 がこれを 行 わない 場 合 請 求 は 以 下 (c) の 通 り 拒 絶 される (c) いずれの 請 求 も 許 容 されない 場 合 最 初 に 理 由 が 記 載 され 考 えられる 救 済 措 置 が 表 示 された 規 則 95(2)に 基 づく 通 知 が 請 求 者 に 対 し 送 付 される 一 切 の 救 済 措 置 が 行 われない 場 合 は 請 求 を 拒 絶 する 決 定 が 出 され 審 査 部 が 作 成 した 附 属 書 類 に 請 求 がいずれも 許 容 されない 理 由 を 記 載 する 必 要 がある (b) 及 び(c)に 該 当 する 場 合 は 決 定 には 請 求 者 から 上 訴 すること ができる 3.5.2 書 面 審 理 審 査 部 が 限 定 の 請 求 の 審 査 後 に 補 助 請 求 に 基 づいてのみ 特 許 の 限 定 が 可 能 だと 考 える 場 合 は 主 請 求 及 び 上 位 の 補 助 請 求 が 許 容 されない 理 由 を 示 し かつ 請 求 人 に 対 してどの 補 助 請 求 が 許 容 されると 考 えるかを 伝 え 請 求 人 に 対 して 規 則 95(2)に 基 づく 通 知 において 適 宜 その 旨 を 伝 える 必 要 な 場 合 は 審 査 部 は 整 合 性 を 持 たせるために 特 許 明 細 書 の 書 類 についてどの 補 正 を 行 わな ければならないかも 請 求 人 に 対 して 伝 える( 第 105b 条 (1) 及 び 規 則 95(2)) 規 則 95(2)に 基 づく 通 知 への 応 答 において 請 求 人 が 自 己 の 許 容 さ れない 請 求 を 取 り 下 げ ( 必 要 な 場 合 は)なおも 行 われていない 補 正 を 行 う 場 合 は 審 査 部 は 規 則 95(3)に 基 づく 通 知 を 出 して 所 定 の 手 数 料 の 納 付 及 び 許 容 される 請 求 の 限 定 されたクレームの 翻 訳 文 の 提 出 を 求 める(D-X, 5 参 照 ) 請 求 人 が 許 容 されない 請 求 の 維 持 を 強 要 し 許 容 される 補 助 請 44

求 に 対 応 する 書 類 を 提 出 するようにとの 審 査 部 の 請 求 を 遵 守 でき ない 場 合 は 限 定 に 対 する 請 求 は 拒 絶 されなければならない( 第 105b 条 (2) 及 び 規 則 95(4)) 決 定 は 上 位 の 請 求 を 許 容 しない 理 由 を 示 し また 許 容 される 補 助 請 求 に 関 して 許 容 される 請 求 に 基 づく 特 許 の 限 定 を 可 能 とする 正 文 を 提 出 するようにとの 審 査 部 の 求 めに 請 求 人 が 従 わなかったことを 指 摘 しなければならない 3.5.3 口 頭 審 理 審 査 部 が 補 助 請 求 を 認 めることができるが 主 請 求 又 は 上 位 の 補 助 請 求 を 認 めることができない 場 合 は 審 査 長 である 審 査 官 は (おそらくは 手 続 を 中 断 した 後 に) 請 求 人 に 対 して どの 請 求 が 許 容 されるのか 及 びなぜ 上 位 の 請 求 が 許 容 されないかを 伝 えるべ きである 次 に 審 査 長 である 審 査 官 は 通 常 は 請 求 人 に 対 し 許 容 される 補 助 請 求 を 主 請 求 に 切 り 替 える 用 意 があるかを 尋 ね る ただし 審 査 部 は 所 有 者 にかかる 宣 言 を 行 うよう 強 要 する ことはできない 許 容 される 正 文 が 存 在 するにもかかわらず 請 求 人 が 引 き 続 き 許 容 されない 上 位 の 請 求 を 維 持 する 場 合 には 限 定 の 請 求 は 却 下 さ れる( 規 則 95(4)) 審 査 部 は 決 定 を 出 して 上 位 の 請 求 を 許 容 し ない 理 由 を 示 し 許 容 される 補 助 請 求 に 関 して 許 容 される 請 求 に 基 づく 特 許 の 限 定 を 可 能 とする 正 文 を 提 出 するようにという 異 議 部 の 要 求 に 請 求 人 が 従 わなかったことを 指 摘 する 4. 異 なる 締 約 国 に 関 する 異 なる 正 文 4.1 審 査 における 異 なる 正 文 への 対 処 補 正 の 結 果, 出 願 が 複 数 の 異 なるクレーム 一 式 を 有 することがあ る(H-III, 4.2から4.5 参 照 ) 前 記 の 異 なるクレーム 一 式 を 審 査 する 場 合 は, 特 にその 組 間 に 大 幅 な 相 違 があれば, 各 一 式 をまったく 別 個 に 扱 うのが 一 般 的 に 便 宜 となろう したがって, 出 願 人 に 対 する 通 知 書 を 複 数 の 部 分 に 分 けることになるが,その 目 的 は, 各 クレーム 一 式 を, 明 細 書 及 び 図 面 と 共 に, 特 許 付 与 の 決 定 に 適 する 状 態 とすることである 45

明 細 書 及 び 図 面 がいずれのクレーム 一 式 とも 一 致 しておらず, 混 同 が 生 じる 虞 があると 審 査 官 が 認 める 場 合 は, 審 査 官 は 出 願 人 に, これを 是 正 するため 明 細 書 及 び 図 面 の 補 正 を 求 めるべきである 出 願 人 が 自 発 的 にこの 補 正 を 求 める 場 合 は, 審 査 官 は, 必 要 と 認 める 場 合 に 限 り,それを 許 すべきである 特 に 異 なる 明 細 書 及 び 図 面 は 異 なる 締 約 国 においてどの 主 題 を 保 護 すべきであるか を 共 通 の 明 細 書 中 に 明 確 に 記 載 できない 場 合 に 限 り 必 要 とされ る したがって,この 種 の 出 願 は, 補 正 後, 同 一 の 明 細 書 及 び 図 面 に よってそれぞれが 裏 付 けられた 複 数 のクレーム 一 式, 又 は 異 なる 明 細 書 及 び 図 面 によってそれぞれが 裏 付 けられた 複 数 のクレーム 一 式 の 何 れかから 構 成 される 4.2 1973 年 欧 州 特 許 条 約 第 54 条 (3) 及 び 第 54 条 (4)による 技 術 水 準 に 関 する 異 なる 文 言 欧 州 特 許 庁 が,1 又 は 複 数 の 指 定 された 締 約 国 で, 先 の 欧 州 特 許 出 願 の 内 容 が 第 54 条 (3)に 従 い 技 術 水 準 の 一 部 を 構 成 すると 認 めた 場 合 は, 次 の2の 状 況 が 生 じる 可 能 性 がある (i) 審 査 中 の 出 願 又 は 特 許 の 出 願 日 が2000 年 EPCの 施 行 日 前 であ る 場 合 この 場 合 は,1973 年 EPC 第 54 条 (4)の 規 定 が 経 過 措 置 として 適 用 される(2001 年 6 月 28 日 付 管 理 理 事 会 決 定 第 1 条,OJ EPO2003 特 別 版 No.1,202 参 照 ) この 場 合 は, 抵 触 する 先 行 技 術 のために 異 なる 文 言 のクレームを 必 要 とすれば,その 関 係 締 約 国 に 関 して 異 なるクレーム 一 式 を 提 出 することができる (ii) 審 査 中 の 出 願 又 は 特 許 の 出 願 日 が2000 年 EPCの 施 行 日 以 後 で ある 場 合 この 場 合 は,1973 年 EPC 第 54 条 (4)の 規 定 が 削 除 さ れているので,なされた 指 定 とは 無 関 係 に, 抵 触 する 先 行 技 術 は,すべての 締 約 国 の 技 術 水 準 に 属 するものとなる これは 同 様 に,2000 年 EPCには1973 年 EPC 規 則 23aに 対 応 する 規 定 が 存 在 していないので, 先 の 欧 州 特 許 出 願 についての 指 定 手 数 料 が 納 付 されたか 否 かも 無 関 係 となる したがって, 第 54 条 (3)に 基 づき 異 なる 締 約 国 に 関 して 異 なる 文 言 を 有 する 可 能 性 は 存 在 しなくなる 46

規 則 138 4.2.1 異 議 申 立 手 続 における 欧 州 特 許 条 約 第 54 条 (3) 及 び(4) 異 議 申 立 手 続 においては H-III, 4.2の 内 容 を 準 用 する 2000 年 EPC 経 過 規 定 によると, 対 象 となる 特 許 出 願 が2000 年 欧 州 特 許 条 約 の 施 行 日 前 に 行 われた 場 合 は, 第 54 条 に 基 づき 抵 触 する 先 行 技 術 は1973 年 欧 州 特 許 条 約 に 基 づき 扱 われ,たとえば, 共 通 の 指 定 制 度 に 関 しては1973 年 欧 州 特 許 条 約 第 54 条 (3) 及 び(4)が 参 酌 され る ただし, 対 象 となっている 特 許 出 願 が2000 年 欧 州 特 許 条 約 施 行 日 以 後 に 行 われた 場 合 は,2000 年 欧 州 特 許 条 約 の 規 定 が 適 用 さ れ, 第 54 条 (3)に 基 づく 抵 触 する 先 行 技 術 についての 共 通 の 指 定 制 度 は 存 在 しない したがって,このような 特 許 については 異 なる 国 について 異 なる 正 文 が 認 め られることはない (F-II, 4.3 及 び H-III, 4.2 参 照 ) 4.3 第 61 条 又 は 規 則 78に 従 う 権 利 の 部 分 的 移 転 が 生 じる 場 合 の 異 なる 文 言 61 条 (1)(b) 規 則 17 規 則 18(1),(2) 4.3.1 審 査 手 続 き 中 に 第 61 条 に 従 う 権 利 の 部 分 的 移 転 が 生 じる 場 合 の 異 なる 文 言 第 61 条 に 従 う 最 終 決 定 によって, 第 三 者 が 欧 州 特 許 出 願 で 開 示 し た 事 項 の 一 部 についてのみ 欧 州 特 許 の 付 与 を 受 ける 資 格 を 有 する と 判 断 された 場 合 は, 該 当 する 場 合 の 原 欧 州 特 許 出 願 は, 当 該 決 定 が 行 われた 又 は 承 認 された 指 定 締 約 国 に 関 して, 他 の 指 定 締 約 国 についてのものと 異 なったクレーム, 明 細 書 及 び 図 面 を 含 まなければならない(H-III, 4.1 及 びC-IX. 2 参 照 ) 規 則 78(2) 4.3.2 異 議 申 立 手 続 において 特 定 の 指 定 締 約 国 に 関 して 特 許 権 の 移 転 が 行 われる 場 合 の 異 なる 正 文 第 三 者 が, 第 99 条 (4)に 従 い1 又 は 複 数 の 指 定 締 約 国 で 前 特 許 所 有 者 と 交 替 した 場 合 (D-I, 6 第 3 段 落 参 照 )は, 異 議 申 立 手 続 で 維 持 さ れる 態 様 の 特 許 には,これらの 国 について, 他 の 指 定 締 約 国 にお けるクレーム, 明 細 書 及 び 図 面 と 異 なるものを 含 むことができる が,これは 当 然, 当 初 の 開 示 範 囲 を 超 えてはならない 4.3.3 審 査 手 続 において 第 61 条 規 則 18(1) 及 び 規 則 18(2)に 基 づく 最 終 決 定 により 権 利 の 部 分 的 移 転 が 生 じる 場 合 の 異 なる 正 文 を 伴 47

う 異 議 申 立 の 場 合 H-III, 4.3.1の 内 容 を 準 用 する 167 条 (2)(a) 1973 年 EPC 4.4 1973 年 EPC 第 167 条 (2)(a)に 従 い 留 保 されている 場 合 の 異 な る 文 言 ある 締 約 国 が1973 年 EPC 第 167 条 (2)(a)に 従 う 留 保 をした 場 合 は, 化 学 物 質, 医 薬 品 又 は 食 品 自 体 に 保 護 を 求 める 特 許 出 願 及 び 特 許 には,その 締 約 国 及 びその 他 の 指 定 締 約 国 でそれぞれ 異 なる クレーム 一 式 を 含 めることができる この 留 保 は,オーストリア, ギリシャ 及 びスペインが 行 っていた 1973 年 EPC 第 167 条 (5)の 規 定 に 従 うことを 条 件 として,オーストリアに 対 する 留 保 は1987 年 10 月 7 日 の 後 に 終 了 し,ギリシャ 及 びスペインに 対 する 留 保 も 1992 年 10 月 7 日 の 後 に 終 了 した(スペインについては2007 年 6 月 18 日 付 EPO 通 達,OJ EPO 2007,439 参 照 ) 通 常,すべてのクレーム 一 式 に 対 しては,1の 共 通 の 明 細 書 で 十 分 である 139 条 (2) 4.5 先 の 日 付 の 国 内 権 利 が 存 在 する 場 合 の 異 なる 文 言 先 の 日 付 の 国 内 権 利 は, 特 許 性 に 関 する 欧 州 特 許 庁 の 審 査 に 関 し て 技 術 水 準 ( 第 54 条 )を 構 成 しない したがって, 先 の 日 付 の 国 内 権 利 についての 特 別 な 調 査 は 行 われないが, 発 見 された 文 献 は 調 査 報 告 書 に 記 載 される(B-VI,4.2 参 照 ) ただし, 第 139 条 (2)に 基 づき, 先 の 日 付 の 国 内 権 利 は, 欧 州 特 許 の 付 与 後 に, 国 内 手 続 で 取 消 事 由 として 援 用 することができる この 権 利 は, 欧 州 実 体 特 許 法 の 統 一 性 に 対 する 例 外 を 意 味 する したがって, 国 内 権 利 が 存 在 する 場 合 は, 出 願 人 は, 付 与 された 特 許 がいくつかの 締 約 国 で 部 分 的 に 取 り 消 されないことを 確 実 にするため, 別 個 のクレー ムを 提 出 する 正 当 な 権 利 を 有 する ただし, 別 個 のクレームを 提 出 することを 要 求 又 は 示 唆 すべきではない 出 願 人 が 特 定 の 指 定 国 での 先 の 日 付 の 国 内 権 利 の 存 在 について 審 査 手 続 で 証 拠 を 提 出 した 場 合 は, 当 該 締 約 国 用 に 別 個 のクレーム の 提 出 を 許 可 するのが 適 当 である(H-II,2.5 及 び2.6 参 照 ) その 証 拠 としては, 印 刷 された 明 細 書 の 態 様, 又 は 該 当 する 場 合 は, 実 用 新 案, 実 用 証 若 しくはその 出 願 の 写 しの 態 様 でなければなら 48