高 速 道 路 の 計 画 的 更 新 と 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 道 路 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 国 土 交 通 委 員 会 調 査 室 村 田 和 彦 1.はじめに 我 が 国 においては 昭 和 30 年 代 に 入 ると 経 済 規 模 の 拡 大 に 伴 い 自 動 車 交 通 が 激 増 し 高 速 交 通 のための 高 規 格 の 道 路 に 対 する 要 求 の 高 まりへの 対 応 また 東 京 大 阪 を 始 め とする 大 都 市 ではモータリゼーションの 高 まりによる 交 通 渋 滞 や 交 通 事 故 の 日 常 化 などの 交 通 問 題 の 解 決 のため 有 料 道 路 制 度 を 活 用 した 高 速 道 路 の 整 備 が 進 められていった 高 速 道 路 の 延 長 は 現 在 東 日 本 中 日 本 西 日 本 の 高 速 道 路 株 式 会 社 3 社 が 管 理 する 高 速 道 路 ( 高 速 自 動 車 国 道 一 般 国 道 自 動 車 専 用 道 路 等 )が 約 9,000km 首 都 高 速 が 約 300km 阪 神 高 速 が 約 260km 本 四 高 速 が 約 173km に 達 している しかしながら 供 用 開 始 後 の 経 過 年 数 30 年 以 上 の 区 間 が 東 日 本 中 日 本 西 日 本 の 本 州 3 社 は 約 4 割 首 都 高 速 阪 神 高 速 はいずれも 約 5 割 を 占 め 老 朽 化 が 進 展 している( 表 1 参 照 ) 加 えて 高 速 道 路 は 物 流 を 担 う 大 動 脈 として 1 日 当 たり 一 般 道 の 約 10 倍 以 上 の 大 型 車 両 が 通 行 しており 老 朽 化 の 進 展 に 加 えて 過 酷 な 使 用 により 補 修 が 必 要 な 損 傷 が 年 々 増 加 傾 向 にあ るとされる そのような 状 況 の 下 高 速 道 路 の 老 朽 化 に 対 応 した 迅 速 かつ 計 画 的 な 更 新 事 業 を 進 める とともに 高 速 道 路 の 有 効 活 用 を 通 じて 維 持 更 新 負 担 の 軽 減 等 を 図 るため 道 路 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 ( 以 下 改 正 案 という )が 平 成 26 年 2 月 12 日 に 衆 議 院 に 提 出 された 以 下 改 正 案 の 概 要 を 紹 介 するとともに 改 正 案 の 主 な 課 題 である 高 速 道 路 料 金 の 徴 収 期 間 の 延 長 をめぐる 留 意 点 等 について 触 れることとしたい 66 立 法 と 調 査 2014.5 No. 352( 参 議 院 事 務 局 企 画 調 整 室 編 集 発 行 )
( 図 ) 道 路 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 の 主 な 内 容 ( 出 所 ) 国 土 交 通 省 資 料 2. 法 案 の 概 要 (1) 高 速 道 路 の 計 画 的 な 更 新 の 実 施 高 速 自 動 車 国 道 は 現 在 約 8,300km と 一 般 道 も 含 めた 道 路 延 長 の 0.7 %を 占 めるにす ぎないが 交 通 量 の9% 貨 物 車 交 通 量 の 13 %を 担 っている また 高 速 自 動 車 国 道 の 一 日 当 たりの 平 均 交 通 量 は 27,400 台 そのうち 大 型 車 交 通 量 は 9,730 台 となっており 高 速 自 動 車 国 道 の 交 通 量 の 36 %を 占 めている 1 また 首 都 高 速 阪 神 高 速 の 大 型 車 交 通 量 は それぞれ 17,975 台 12,656 台 と 高 速 自 動 車 国 道 を 上 回 る 台 数 が 走 行 している さ らに 首 都 高 速 阪 神 高 速 は 過 積 載 等 による 軸 重 違 反 車 両 が 年 間 約 70 万 台 に 達 している このように 高 速 道 路 が 老 朽 化 に 加 え 過 酷 な 使 用 状 況 にさらされている 状 況 を 踏 まえて 高 速 道 路 各 社 において 有 識 者 委 員 会 を 立 ち 上 げ 高 速 道 路 の 長 期 保 全 更 新 の 在 り 方 等 に ついて 検 討 が 進 められてきた まず 平 成 25 年 1 月 から4 月 にかけて 長 期 的 な 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 の 必 要 額 として 首 都 高 速 が 最 大 9,100 億 円 東 日 本 中 日 本 西 日 本 の 本 州 3 社 が5 兆 4,000 億 円 ( 大 規 模 修 繕 と 見 込 まれているものが 全 て 大 規 模 更 新 となっ た 場 合 は 更 に5 兆 2,000 億 円 を 要 する ) 阪 神 高 速 が 6,200 億 円 との 試 算 が 発 表 された ( 表 2 参 照 ) さらに 同 年 12 月 から 26 年 1 月 にかけて 現 時 点 で 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 が 必 要 となる 箇 所 についての 概 算 事 業 費 として 首 都 高 速 が 6,300 億 円 東 日 本 中 日 本 西 日 本 の 本 州 3 社 が3 兆 200 億 円 阪 神 高 速 が 3,700 億 円 それぞれ 見 込 まれるとす る 更 新 計 画 等 が 発 表 された( 表 3 参 照 ) 67
現 在 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 ( 以 下 機 構 という )と 高 速 道 路 各 社 との 間 で 締 結 されている 協 定 に 基 づく 債 務 返 済 計 画 2 には 一 定 の 修 繕 費 は 含 ま れているものの 上 記 のような 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 に 必 要 な 費 用 は 含 まれていない 25 年 6 月 にまとめられた 社 会 資 本 整 備 審 議 会 道 路 分 科 会 の 国 土 幹 線 道 路 部 会 中 間 答 申 に おいては 現 下 の 経 済 財 政 状 況 を 踏 まえると 税 金 投 入 や 料 金 の 引 上 げが 難 しく 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 を 行 うことにより 将 来 にわたっても 道 路 資 産 が 健 全 化 することから 世 代 間 の 平 準 化 を 図 る 必 要 があることを 理 由 に 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 を 求 める 意 見 が 示 されて いる 現 在 の 料 金 徴 収 期 間 は 道 路 整 備 特 別 措 置 法 に 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 ( 平 成 17 年 10 月 1 日 )( 以 下 民 営 化 という )から 45 年 ( 平 成 62 年 9 月 30 日 )を 超 えてはならない 旨 が 規 定 されているが 老 朽 化 対 策 の 経 費 を 料 金 により 賄 うとした 場 合 高 速 道 路 各 社 の 毎 年 の 料 金 収 入 を 踏 まえると 首 都 高 速 が 約 15 年 東 日 本 中 日 本 西 日 本 の 本 州 3 社 が 約 10 年 阪 神 高 速 が 約 12 年 それぞれ 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 が 必 要 とされている その ため 改 正 案 では 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 期 間 が 最 長 となる 首 都 高 速 の 15 年 に 合 わせて 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 を 行 うこととし 料 金 の 徴 収 期 間 の 満 了 の 日 は 平 成 77 年 9 月 30 日 以 前 でなければならない 旨 を 規 定 することとしている 新 たに 償 還 期 限 が 延 長 される 債 務 は 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 に 直 接 要 した 費 用 のみに 68
限 定 され 現 行 の 債 務 返 済 計 画 とは 分 けて 管 理 されることとされている これを 担 保 する ため 業 務 実 施 計 画 に 新 設 改 築 又 は 通 常 の 修 繕 に 係 る 工 事 とは 別 に 特 定 更 新 等 工 事 ( 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 )の 内 容 を 記 載 させるとともに 債 務 返 済 計 画 においても 新 設 改 築 又 は 通 常 の 修 繕 に 係 る 工 事 によるものと 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 によるものを 区 分 し て 記 載 することとされている また 改 正 案 では 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 に 係 る 上 記 の 道 路 整 備 特 別 措 置 法 の 改 正 ととも に 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 法 を 改 正 し 機 構 について 同 法 の 施 行 日 ( 平 成 17 年 10 月 1 日 )から 45 年 を 経 過 する 日 までに 別 に 法 律 で 定 めるところによ り 解 散 するとした 現 行 の 条 文 を 改 め 平 成 77 年 9 月 30 日 までに 別 に 法 律 で 定 めるところ により 解 散 する 旨 を 規 定 することとしている さらに 国 土 交 通 大 臣 による 機 構 の 業 務 実 施 計 画 の 認 可 基 準 として 特 定 更 新 等 工 事 ( 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 )により 当 該 高 速 道 路 に 係 る 道 路 資 産 の 貸 付 期 間 の 満 了 日 においてもその 構 造 が 通 常 有 すべき 安 全 性 を 有 し ていることとなると 見 込 まれるものであること を 追 加 することとしている (2) 高 速 道 路 の 活 用 による 維 持 更 新 負 担 の 軽 減 と 地 域 活 性 化 ア 立 体 道 路 制 度 の 拡 充 大 都 市 地 域 を 中 心 として 混 雑 緩 和 等 のため 市 街 地 で 幹 線 道 路 を 整 備 しようとしても 用 地 費 の 高 騰 代 替 地 の 取 得 難 等 による 用 地 取 得 の 難 航 が 隘 路 となり 事 業 の 進 捗 が 必 ずしも 十 分 に 図 られていない 状 況 が 見 られる 事 業 の 進 捗 を 図 るとともに 良 好 な 市 街 地 環 境 を 維 持 しつつ 適 正 かつ 合 理 的 な 土 地 利 用 を 促 進 するため 幹 線 道 路 の 整 備 に 合 わ せて その 周 辺 地 域 を 含 めて 一 体 的 かつ 総 合 的 な 整 備 を 行 うことが 必 要 とされ 平 成 元 年 の 道 路 法 等 の 改 正 により 道 路 と 建 築 物 等 を 一 体 的 に 整 備 するいわゆる 立 体 道 路 制 度 が 創 設 された 道 路 の 上 下 空 間 に 建 築 物 を 建 設 することを 可 能 とするこの 立 体 道 路 制 度 は 道 路 がオープンスペースであることを 前 提 とする 中 で 土 地 利 用 秩 序 の 混 乱 等 を 招 く こと また 大 都 市 地 域 における 道 路 用 地 の 確 保 を 目 的 として 創 設 された 制 度 であった ことから 現 行 道 路 法 においては 新 築 又 は 改 築 を 行 う 場 合 に 限 定 され 既 存 の 道 路 には 適 用 されていない しかしながら 現 在 都 市 再 生 や 地 域 活 性 化 を 進 めるため 未 活 用 の 状 態 にある 既 存 の 高 速 道 路 の 上 部 空 間 の 活 用 を 可 能 とする 新 たな 方 策 が 要 請 されるとともに 既 存 の 高 速 道 路 の 維 持 更 新 を 図 ることが 課 題 となっている このような 中 で 例 えば 首 都 高 速 道 路 都 心 環 状 線 の 築 地 川 区 間 3 において 上 部 空 間 を 活 用 した 都 市 再 生 事 業 と 一 体 と なった 更 新 事 業 が 構 想 されており 同 事 業 を 推 進 するに 当 たって 立 体 道 路 制 度 を 活 用 することにより 民 間 資 金 を 活 用 した 更 新 財 源 の 確 保 と 都 市 の 再 生 を 実 現 することが 検 討 されている このようなことを 背 景 として 改 正 案 では 道 路 法 を 改 正 し 現 在 は 道 路 の 新 設 又 は 改 築 にしか 認 められていない 立 体 道 路 制 度 について 既 存 の 高 速 道 路 等 に 適 用 を 拡 大 することとしている なお 現 行 法 の 立 体 道 路 制 度 においては 道 路 の 上 下 空 間 に 建 築 物 を 建 築 するため 道 路 法 において 道 路 区 域 を 立 体 的 に 定 めることに 併 せ 都 市 計 画 法 により 地 区 整 備 計 画 69
に 都 市 計 画 道 路 の 区 域 内 に 建 築 物 等 の 敷 地 と 重 複 して 利 用 すべき 区 域 を 定 めることがで きることとし 当 該 区 域 において 建 築 基 準 法 に 基 づき 道 路 内 の 建 築 制 限 を 緩 和 するこ ととされている また 同 様 に 都 市 再 生 特 別 措 置 法 に 基 づく 都 市 再 生 特 別 地 区 に 関 す る 都 市 計 画 においても 都 市 計 画 道 路 区 域 内 に 重 複 利 用 区 域 を 定 めることができることと されている 今 回 の 道 路 法 の 改 正 により 立 体 道 路 制 度 が 首 都 高 速 道 路 等 の 既 存 道 路 に 拡 充 されることと 合 わせて 都 市 計 画 法 都 市 再 生 特 別 措 置 法 においても 同 様 に 立 体 道 路 制 度 を 既 存 道 路 に 拡 充 することとしている 都 市 計 画 法 等 の 見 直 しに 当 たり 既 存 の 自 動 車 専 用 道 路 等 については 都 市 計 画 決 定 されていないものもあることなどから これ らの 道 路 についても 立 体 道 路 制 度 を 活 用 することができるよう 立 体 道 路 制 度 を 都 市 計 画 道 路 以 外 の 道 路 にも 拡 充 することとしている さらに 首 都 高 速 道 路 に 並 行 する 区 道 等 の 側 道 も 都 市 計 画 決 定 されておらず 側 道 の 上 空 を 合 わせて 活 用 できるよう 都 市 再 生 特 別 措 置 法 を 改 正 することとしている イ 高 架 下 空 間 の 活 用 (ア) 高 架 下 空 間 の 占 用 基 準 の 緩 和 道 路 の 占 用 とは 道 路 上 に 電 柱 や 公 衆 電 話 を 設 置 するなど 道 路 に 一 定 の 物 件 や 施 設 などを 設 置 し 継 続 して 道 路 を 使 用 することをいう 道 路 を 占 用 しようとする 場 合 には 道 路 管 理 者 の 許 可 が 必 要 になり 占 用 の 許 可 を 受 けた 場 合 には 占 用 料 が 発 生 する こととなる 占 用 の 許 可 基 準 は 法 律 上 の 要 件 として 1 占 用 物 件 が 法 定 されたものにあたること 2 道 路 の 敷 地 外 に 余 地 がないためにやむを 得 ないものであること 3 占 用 期 間 占 用 場 所 占 用 物 件 の 構 造 工 事 実 施 方 法 等 について 政 令 の 基 準 に 適 合 していることとされて いる さらに 道 路 の 占 用 を 許 可 するに 当 たり 法 律 上 の 要 件 に 加 えて 4 道 路 の 占 用 に おいては 公 共 性 の 高 いものを 優 先 させるという 公 共 性 の 原 則 5 道 路 交 通 の 安 全 を 阻 害 する 占 用 を 排 除 するという 安 全 性 の 原 則 6 都 市 計 画 その 他 周 辺 の 土 地 利 用 計 画 と 調 整 されたものであることとする 計 画 性 の 原 則 が 考 慮 されるとしている 近 年 国 民 の 道 路 に 対 するニーズは 多 様 化 しつつあり 質 の 維 持 向 上 が 求 められて いるほか 道 路 空 間 に 係 る 規 制 緩 和 を 想 定 した 新 たなビジネスチャンスへの 期 待 も 高 まってきている そのため 道 路 空 間 をより 有 効 に 活 用 する 道 路 空 間 のオープン 化 地 域 の 顔 として 誇 れる 景 観 の 形 成 や 移 動 途 上 でのワンストップ 機 能 の 充 実 など 道 路 の 付 加 価 値 を 高 める 取 組 や 津 波 対 策 の 標 高 表 示 を 設 置 するなど 公 益 に 資 する 空 間 として 活 用 を 進 めることが 求 められるようになってきている 例 えば 平 成 23 年 10 月 より オープンカフェを 始 めとした 食 事 施 設 やコミュニティサイクルのための 自 転 車 駐 車 器 具 についての 占 用 許 可 基 準 が 緩 和 され 25 年 4 月 からは 占 用 許 可 対 象 物 件 に 太 陽 光 発 電 設 備 風 力 発 電 設 備 津 波 避 難 施 設 が 追 加 されるなどの 取 組 が 進 められている 高 架 道 路 下 の 占 用 については 占 用 物 件 の 直 上 を 車 両 等 が 通 行 するため 防 災 上 ま た 道 路 の 維 持 管 理 上 から 必 ずしも 積 極 的 に 活 用 すべきものでないと 考 えられ あらかじ め 道 路 管 理 者 において 高 架 下 利 用 計 画 を 策 定 しこれに 適 合 するもののみ 占 用 許 可 対 象 と することとされている そのため 小 公 園 等 公 共 目 的 のものを 優 先 させ また 道 路 管 理 70
者 と 同 等 の 能 力 を 有 する 者 に 一 括 して 占 用 させることとされている しかしながら 高 架 道 路 下 の 占 用 によってそもそも 交 通 に 支 障 を 及 ぼすおそれがなく また 近 年 の 土 木 建 築 技 術 の 発 達 に 伴 い 高 架 道 路 の 橋 脚 等 も 強 化 され 損 傷 する 事 故 が 発 生 する 可 能 性 が 少 なくなっていることから 国 土 交 通 省 においても 従 来 の 抑 制 的 な 姿 勢 を 転 換 し 21 年 1 月 からまちづくりやにぎわい 創 出 などの 観 点 から 高 架 道 路 下 の 活 用 の 推 進 が 図 られ てきた これらの 経 緯 を 踏 まえ 改 正 案 では 道 路 法 を 改 正 し 立 体 道 路 制 度 の 適 用 拡 大 と 合 わせて 高 速 道 路 の 活 用 による 維 持 更 新 負 担 の 軽 減 を 図 るとともに 地 域 の 活 性 化 に 資 す ることができるよう 合 理 的 な 利 用 の 観 点 から 継 続 して 使 用 するのにふさわしいと 認 め られる 占 用 については 道 路 の 敷 地 外 に 余 地 がないためにやむを 得 ないものであるとの 基 準 にかかわらず 道 路 の 占 用 の 許 可 を 与 えることができるよう 占 用 基 準 を 緩 和 するこ ととしている (イ) 道 路 の 占 用 における 入 札 制 度 の 導 入 道 路 の 占 用 許 可 については 国 の 行 う 事 業 や 電 気 ガス 水 道 等 の 公 益 事 業 を 除 き 原 則 として 道 路 管 理 者 の 自 由 裁 量 に 属 するとされているため 2 人 以 上 の 競 願 者 がある 場 合 でも 許 可 すべきかどうか また 誰 に 許 可 すべきかなど 権 限 を 乱 用 しない 範 囲 で 裁 量 により 自 由 に 選 択 できることとされている 改 正 案 では 高 架 道 路 下 の 占 用 基 準 が 緩 和 されるに 当 たり 商 業 目 的 での 使 用 の 増 加 も 期 待 されるところであり その 際 好 立 地 の 道 路 はその 占 用 が 競 合 することが 予 想 さ れる この 場 合 現 在 の 裁 量 による 占 用 者 の 選 定 では 公 平 性 に 欠 けること また 現 行 の 道 路 法 施 行 令 で 定 められた 占 用 料 よりも 高 い 額 を 支 払 ってでも 占 用 を 希 望 する 者 がい ることも 想 定 されることから 道 路 管 理 者 は 占 用 許 可 を 与 える 者 の 選 定 を 公 平 に 行 うた め 占 用 許 可 を 与 える 者 をその 者 が 支 払 う 占 用 料 の 多 寡 により 選 定 する 入 札 制 度 を 導 入 することとしている 財 サービスの 購 入 国 有 財 産 の 売 却 などを 目 的 とする 入 札 制 度 は 会 計 法 で 定 められ ており 道 路 の 占 用 における 入 札 制 度 も 基 本 的 な 考 え 方 は 会 計 法 と 同 様 である しかし ながら 会 計 法 による 入 札 が 契 約 を 目 的 としているのに 対 し 占 用 入 札 は 許 認 可 を 目 的 としている 点 で 目 的 を 異 にしているため 道 路 法 に 規 定 を 設 けることとされた 具 体 的 には 占 用 入 札 を 実 施 しようとする 場 所 ごとに 入 札 占 用 指 針 (いわゆる 占 用 入 札 の 募 集 要 項 )を 作 成 することとされており 入 札 対 象 施 設 等 の 種 類 具 体 的 な 道 路 の 占 用 の 場 所 認 定 の 有 効 期 間 占 用 料 の 額 の 最 低 額 などを 記 載 しなければならないとさ れている あわせて 道 路 管 理 者 は 入 札 占 用 指 針 を 定 めようとする 場 合 は まちづく りを 始 め 地 域 の 行 政 を 統 括 する 市 町 村 長 から 意 見 を 聴 くこととするとともに 入 札 占 用 指 針 を 定 めたときは 広 く 一 般 に 占 用 を 希 望 する 者 を 募 る 必 要 があることから これを 公 示 することとしている ウ スマートインターチェンジの 整 備 に 対 する 財 政 支 援 スマートインターチェンジ(スマートIC)とは 高 速 道 路 の 本 線 やサービスエリア パーキングエリア バスストップから 乗 り 降 りができるように 設 置 されるインターチェ 71
ンジであり 通 行 可 能 な 車 両 を ETC 搭 載 車 両 に 限 定 している スマートICには2 つのタイプがあり 高 速 道 路 との 接 続 箇 所 がサービスエリア パーキングエリアである SA PA 接 続 型 と 呼 ばれるものと 高 速 道 路 本 線 へ 直 接 アクセス 路 を 接 続 させる 本 線 直 結 型 と 呼 ばれるものがある スマートICは 通 行 可 能 車 両 が 限 定 されているため 簡 易 な 料 金 所 の 設 置 で 済 み 料 金 徴 収 員 が 不 要 なため 一 般 のインターチェンジに 比 べて 安 いコスト 4 で 導 入 できる などのメリットがあるとされる 我 が 国 の 高 速 道 路 のインターチェンジは 平 均 約 10km 間 隔 で 設 置 されており 諸 外 国 のインターチェンジが 約 4~5 km ごとに 設 置 されているのと 比 較 して 間 隔 が 長 く なっている そこで 既 存 高 速 道 路 ネットワークの 有 効 活 用 機 能 強 化 のため 道 路 整 備 事 業 に 係 る 国 の 財 政 上 の 特 別 措 置 に 関 する 法 律 ( 平 成 20 年 5 月 改 正 )に 規 定 され ている 高 速 道 路 利 便 増 進 事 業 に 基 づき 高 速 道 路 会 社 によりスマートICの 整 備 が 進 めら れてきたところである 同 事 業 は 高 速 道 路 料 金 の 割 引 を 含 めて 平 成 26 年 3 月 末 で 終 了 したが 5 スマートICについては 今 後 100 か 所 程 度 の 整 備 が 見 込 まれており 恒 久 的 に 整 備 を 実 施 するためには 安 定 的 な 支 援 制 度 が 必 要 であるとされたことから 改 正 案 では 機 構 から 高 速 道 路 会 社 に 対 する 無 利 子 貸 付 を 行 い その 財 源 について 政 府 が 機 構 に 対 し 補 助 する 制 度 を 創 設 することとしている 3. 高 速 道 路 料 金 の 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 をめぐって 高 速 道 路 の 料 金 徴 収 期 間 については 昭 和 47 年 の 高 速 自 動 車 国 道 への 料 金 プール 制 導 入 時 には 償 還 期 間 は 30 年 間 料 金 水 準 は8 円 /km( 普 通 車 )とされていたが その 後 料 金 水 準 が 引 き 上 げられ 6 あるいは 償 還 期 間 が 延 長 されてきた 加 えて 新 たな 路 線 の 追 加 により 高 速 道 路 債 務 が 増 加 すると 償 還 計 画 の 換 算 起 算 日 及 び 償 還 終 了 日 が 繰 り 延 べら れ いつまでも 債 務 の 償 還 が 終 わらない 状 況 となっていた こうした 状 況 を 解 消 するため 平 成 13 年 に 閣 議 決 定 された 特 殊 法 人 等 整 理 合 理 化 計 画 において 償 還 期 間 は 50 年 を 上 限 としてコスト 引 下 げ 効 果 などを 反 映 させ その 短 縮 を 目 指 す こととされ その 後 民 営 化 までに 約 4 年 の 歳 月 を 要 したことを 踏 まえ 民 営 化 後 45 年 間 が 償 還 期 間 として 設 定 されている 今 回 の 改 正 案 では 料 金 徴 収 期 間 が 15 年 延 長 されることとなっているが 将 来 更 に 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 が 必 要 となった 場 合 償 還 期 間 の 再 度 の 延 長 がなされる ことの 可 能 性 の 有 無 についても 留 意 が 求 められよう 改 正 案 では 高 速 道 路 各 社 の 当 面 の 更 新 計 画 ( 表 3 参 照 )に 対 応 して 料 金 徴 収 期 間 が 延 長 されることとなる しかしながら 当 初 長 期 的 な 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 のための 事 業 費 として 最 大 10 数 兆 円 に 及 ぶ 試 算 もなされており( 表 2 参 照 ) 結 果 的 に 試 算 額 のよう な 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 を 実 施 しなければならないことがあるとすれば 15 年 の 延 長 では 不 十 分 となる 可 能 性 もあるように 思 われる また 国 地 方 公 共 団 体 の 厳 しい 財 政 状 況 に 加 え 料 金 引 上 げが 難 しい 状 況 を 踏 まえる と 償 還 終 了 後 無 料 開 放 して 高 速 道 路 を 国 費 で 維 持 管 理 するのではなく 少 なくとも 現 72
在 利 用 者 負 担 を 求 めている 区 間 について 償 還 満 了 後 も 高 いサービスレベルを 維 持 し 適 切 な 維 持 管 理 を 実 施 するため 引 き 続 き 利 用 者 に 一 定 の 負 担 を 求 め 低 廉 な 料 金 を 徴 収 し 続 けることの 是 非 も 含 めて 今 後 検 討 していくことが 求 められるのではないか 7 ところで 道 路 構 造 物 の 老 朽 化 予 測 には 限 界 があり 民 営 化 時 においても 更 新 需 要 の 発 生 は 想 定 されていたものの 具 体 の 箇 所 や 対 処 方 法 が 十 分 には 明 らかになっていなかった 8 ことから 現 在 の 債 務 返 済 計 画 には 高 速 道 路 の 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 に 要 する 費 用 は 含 まれていないとされている しかし 高 速 道 路 施 設 の 老 朽 化 が 進 展 し 劣 化 が 進 むことは 予 想 できることであり 民 営 化 からまだ 10 年 程 度 しか 経 過 していないにもかかわらず 今 般 多 額 の 費 用 を 要 する 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 が 必 要 とされるに 至 ったことを 踏 まえる と 民 営 化 の 在 り 方 についても 検 証 する 必 要 があるように 思 われる 有 料 道 路 では 高 速 交 通 の 受 益 者 に 対 し 負 担 を 求 めることに 一 般 的 な 理 解 が 得 られている 9 とされるが 民 営 化 法 案 の 審 査 の 際 当 時 の 内 閣 総 理 大 臣 を 始 めとして 約 40 兆 円 の 債 務 を 45 年 かけて 償 還 しその 後 は 無 料 開 放 するとの 答 弁 が 重 ねられていたことを 考 えると 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 を 行 うに 当 たっては まず 国 民 の 理 解 を 得 ることが 不 可 欠 となろう 太 田 国 土 交 通 大 臣 は 現 在 の 償 還 計 画 に 基 づく 建 設 債 務 は 45 年 以 内 に 償 還 する 方 針 を 今 後 も 堅 持 するとした 上 で 更 新 に 必 要 な 財 源 を 確 保 するため 15 年 間 を 上 限 として 料 金 を 継 続 して 徴 収 し その 後 無 料 開 放 する 考 えを 示 している 10 それを 担 保 するため 改 正 案 では 前 述 のとおり 業 務 実 施 計 画 や 債 務 返 済 計 画 において 既 存 の 建 設 債 務 と 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 により 生 じた 債 務 を 区 分 するとしているが 高 速 道 路 施 設 債 務 等 の 現 状 について 国 民 に 分 かりやすく 情 報 提 供 を 行 い その 理 解 を 一 層 促 していくことが 求 められ る 4.おわりに 平 成 24 年 12 月 に 発 生 した 中 央 自 動 車 道 笹 子 トンネル 天 井 板 落 下 事 故 を 契 機 として 道 路 施 設 の 老 朽 化 問 題 が 注 目 されたこともあり 25 年 の 通 常 国 会 においては 予 防 保 全 の 観 点 も 踏 まえて 道 路 の 点 検 を 行 うべきことを 明 確 化 するとともに 大 型 車 両 の 通 行 経 路 の 合 理 化 と 併 せた 重 量 制 限 等 違 反 車 両 の 取 締 りの 強 化 等 を 講 ずるため 道 路 法 等 の 改 正 が 行 われた 本 年 も 本 改 正 案 により 高 速 道 路 の 老 朽 化 対 策 を 念 頭 に 置 いた 改 正 が 行 われること が 見 込 まれており この2 度 にわたる 道 路 法 等 の 改 正 を 通 じて 市 町 村 道 から 高 速 道 路 に 至 る 道 路 網 の 老 朽 化 対 策 に 関 する 制 度 が 整 えられる 方 向 となっている 一 方 高 規 格 幹 線 道 路 網 については 昭 和 62 年 6 月 に 閣 議 決 定 された 第 四 次 全 国 総 合 開 発 計 画 において 地 方 都 市 等 からおおむね1 時 間 程 度 で 利 用 が 可 能 となるよう 14,000km の 高 規 格 幹 線 道 路 網 が 位 置 付 けられたところであり 現 在 その 供 用 延 長 は 10,000km を 超 え 約 8 割 に 達 している しかしながら 高 規 格 幹 線 道 路 網 計 画 が 構 築 され た 当 時 は 人 口 増 加 経 済 成 長 が 期 待 されていたものの 現 在 は 少 子 高 齢 化 人 口 減 少 が 進 み 日 本 経 済 も 以 前 のような 高 成 長 が 期 待 できる 状 況 ではなくなっている 我 が 国 の 地 方 都 市 における 急 激 な 人 口 減 少 また 大 都 市 における 高 齢 者 の 急 増 が 見 込 まれる 中 73
今 国 会 都 市 再 生 特 別 措 置 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 が 提 出 され 住 宅 及 び 医 療 福 祉 商 業 等 の 都 市 機 能 の 集 約 化 を 目 指 す 方 向 も 示 されている 2 度 にわたる 道 路 法 等 の 改 正 により 長 寿 命 化 大 規 模 更 新 大 規 模 修 繕 などの 老 朽 化 対 策 が 進 むことが 期 待 される 一 方 国 土 交 通 省 において 目 下 人 口 減 少 社 会 を 前 提 とした 国 土 のグランドデザイン の 策 定 が 進 められている 都 市 機 能 の 集 約 化 が 視 野 に 入 る 中 現 在 の 市 町 村 道 から 高 規 格 幹 線 道 路 に 至 る 道 路 網 について 地 域 において 期 待 される 機 能 役 割 を 踏 まえた 上 で 改 めてその 在 り 方 を 見 直 していくことが 望 まれる (むらた かずひこ) 1 参 考 として 東 名 高 速 道 路 は 1 日 当 たりの 平 均 交 通 量 77,066 台 そのうち 大 型 車 交 通 量 35,791 台 と なっており 大 型 車 の 比 率 が 46 %となっている また 名 神 高 速 道 路 は 同 じく 62,693 台 26,170 台 と なっており 大 型 車 の 比 率 が 42 %となっている ( 出 所 ) 高 速 道 路 便 覧 2013( 平 成 25 年 度 ) ( 全 国 高 速 道 路 建 設 協 議 会 ) 2 機 構 は 業 務 を 行 おうとするときは 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 法 ( 以 下 機 構 法 という ) 第 13 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき あらかじめ 高 速 道 路 会 社 と 全 国 路 線 網 地 域 路 線 網 又 は 一 の 路 線 に 属 する 高 速 道 路 ごとに 機 構 が 高 速 道 路 会 社 に 貸 し 付 ける 道 路 資 産 の 貸 付 料 の 額 等 を 定 めた 協 定 を 結 ばなけ ればならないとされている 協 定 を 締 結 したときは 機 構 法 第 14 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 協 定 で 定 めた 事 項 ( 会 社 が 徴 収 する 料 金 の 額 及 び 徴 収 期 間 を 除 く)に 加 え 機 構 の 収 支 予 算 の 明 細 ( 債 務 返 済 計 画 )を 記 載 し た 業 務 実 施 計 画 を 作 成 し 国 土 交 通 大 臣 の 認 可 を 受 けることとされている 3 具 体 的 な 場 所 は 銀 座 出 入 口 京 橋 出 入 口 などを 挟 む 約 4 km の 掘 割 になっている 区 間 である 築 地 川 は 元 来 舟 運 のために 開 削 された 掘 割 で 隅 田 川 からの 船 を 各 河 岸 へ 結 んでいたが 昭 和 30 年 代 に 入 り 本 流 の 大 部 分 や 東 支 川 南 支 川 が 埋 め 立 てられた 後 に 現 在 の 都 心 環 状 線 が 建 設 された 改 正 案 が 成 立 した 場 合 掘 割 構 造 の 同 区 間 の 上 部 に 人 工 地 盤 を 形 成 して 建 築 敷 地 化 し 道 路 区 域 外 となる 上 部 空 間 を 売 却 し その 売 却 収 入 を 首 都 高 速 道 路 の 更 新 経 費 に 充 当 することが 検 討 されている 4 スマートICの 事 業 費 は SA PA 接 続 型 で 12 億 円 本 線 直 結 型 で 26 億 円 とされ 平 均 的 には 20 億 円 程 度 要 するとされる それに 対 して 一 般 のインターチェンジの 事 業 費 は 35 億 円 程 度 要 するとされる 5 具 体 的 には 機 構 が 保 有 している 債 務 の 一 部 (3 兆 円 )を 国 が 承 継 し 承 継 した 債 務 を 国 費 により 返 済 す ることにより 高 速 道 路 会 社 では 債 務 返 済 計 画 における 高 速 道 路 貸 付 料 の 減 額 による 負 担 が 軽 減 されるため それを 財 源 として 高 速 道 路 料 金 の 割 引 スマートICの 整 備 事 業 が 実 施 されていた 当 初 平 成 20 年 度 から 10 年 間 実 施 されることになっていたが 東 日 本 大 震 災 の 復 旧 復 興 財 源 に 充 てるため 2,500 億 円 が 国 庫 に 返 納 されることとなり その 結 果 期 間 を 大 幅 に 短 縮 して 26 年 3 月 末 で 終 了 することとなった 6 7 現 在 は 24.6 円 /km( 普 通 車 ) 社 会 資 本 整 備 審 議 会 道 路 分 科 会 国 土 幹 線 道 路 部 会 中 間 答 申 ( 平 25.6.25)16 頁 及 び 国 土 幹 線 道 路 部 会 中 間 答 申 をどう 読 み 解 くか 運 輸 と 経 済 第 73 巻 第 9 号 ( 平 25.9.1)4~ 15 頁 参 照 なお 高 速 道 路 料 金 の 永 久 有 料 制 については 宮 川 公 男 高 速 料 金 論 議 をふり 返 って 高 速 道 路 と 自 動 車 第 56 巻 第 12 号 ( 平 25.12.1)18 ~ 23 頁 参 照 8 9 10 第 186 回 国 会 衆 議 院 本 会 議 録 第 14 号 ( 平 26.4.4) 社 会 資 本 整 備 審 議 会 道 路 分 科 会 国 土 幹 線 道 路 部 会 中 間 答 申 ( 平 25.6.25)15 頁 第 186 回 国 会 衆 議 院 本 会 議 録 第 14 号 ( 平 26.4.4) 74