東 北 地 方 の 液 状 化 地 点 関 東 地 方 の 液 状 化 地 点 東 日 本 大 震 災 における 液 状 化 被 害 の 特 徴 と 課 題 1. 東 京 湾 岸 の 液 状 化 2. 関 東 地 方 のその 他 の 液 状 化 3. 東 北 地 方 の 液 状 化 東 京 電 機 大 学 理 工 学 部 安 田 進 黄 点 : 吉 田, 風 間, 仙 頭 による 赤 点 : 安 田 による ( 関 東 地 方 整 備 局 から 地 盤 工 学 会 に 調 査 を 依 頼 されて 作 成 したもの) 1. 東 京 湾 岸 の 液 状 化 地 震 の 翌 日 の 浦 安 の 状 況 赤 : 筆 者 達 が3 月 末 に 推 定 した 液 状 化 範 囲 黄 : 国 交 省 と 地 盤 工 学 会 により8 月 に 加 えられた 液 状 化 範 囲 青 : 国 交 省 と 地 盤 工 学 会 により8 月 に 修 正 された 非 液 状 化 範 囲 注 : 1.この 範 囲 内 にも 地 盤 改 良 を 施 したりしていて, 液 状 化 していない 区 域 も 含 まれる 2. 震 央 から 最 も 遠 い 液 状 化 地 点 : 南 房 総 市 池 之 内, =44km( 距 離 は 若 松 による) 調 査 期 間 :3 月 12 日 ~23 日, 調 査 方 法 : 徒 歩 や 車 による 液 状 化 の 判 断 方 法 : 赤 の 実 線 : 道 路 や 脇 に 噴 砂 があり 明 らかに 液 状 化 している 赤 の 破 線 : 道 路 や 脇 に 噴 砂 らしきものがあり 液 状 化 していると 思 われる 青 の 実 線 : 道 路 や 脇 に 噴 砂 が 見 あたらない 今 回 の 調 査 の 問 題 : 範 囲 が 大 変 広 かった 住 宅 地 での 噴 砂 の 片 付 けはすごく 早 か った 地 震 翌 日 は 交 通 大 渋 滞 地 震 3 日 目 あたりからガソリン 不 足 電 車 は 東 電 の 計 画 停 電 のため 不 通 お 台 場 辰 巳 新 木 場 新 木 場 1
浦 安 浦 安 の 埋 立 歴 史 国 土 地 理 院 旧 版 地 形 図 による 海 岸 線 の 変 遷 浦 安 市 の3/4 以 上 は1965 年 以 降 の 埋 立 地 浦 安 市 入 船 市 川 市 ~ 船 橋 市 浦 安 市 今 川 浦 安 市 入 船 4 1 浦 安 市 日 の 出 市 川 市 塩 浜 習 志 野 市 船 橋 市 日 の 出 千 葉 市 船 橋 市 栄 町 船 橋 市 日 の 出 2
習 志 野 市 香 澄 千 葉 市 稲 毛 区 稲 毛 海 岸 千 葉 市 美 浜 区 磯 辺 東 京 湾 岸 の 液 状 化 被 害 の 特 徴 1: 震 度 は 大 きくなかったが 非 常 に 広 い 範 囲 で 激 しい 液 状 化 が 発 生 考 えられる 原 因 近 年 広 大 な 埋 立 地 が 造 成 されていて,そこに 液 状 化 を 考 慮 してい ない 戸 建 て 住 宅 やライフラインが 多 く 造 られていた 本 震 の 継 続 時 間 が 非 常 に 長 く, 多 くの 繰 返 しせん 断 力 が 加 わった 29 分 後 に 発 生 した 大 きな 余 震 が 液 状 化 の 発 生 や 甚 大 な 被 害 を 生 じさせた 可 能 性 がある 千 葉 市 美 浜 区 磯 辺 K=NETによる 本 震 時 の 最 大 加 速 度 K-NETによる 本 震 の 記 録 液 状 化 が 発 生 した 稲 毛 の 波 形 CHB24( 稲 毛 ) 液 状 化 が 発 生 しなかった 浦 安 の 波 形 清 水 による 本 震 と29 分 後 の 余 震 の 最 大 加 速 度 の 比 較 (K-NET, 合 成 加 速 度 ) IBR9 古 河 14:46 25.5Gal 15:15 68.5Gal IBR1 下 妻 14:46 436.1Gal 15:15 244.2Gal 茨 城 千 葉 側 で は29 後 の 余 震 で 液 状 化 した 箇 所 もある CHB4 佐 原 14:46 31.3Gal 15:15 244.6Gal 地 震 動 の 継 続 時 間 および 余 震 の 影 響 に 関 して 今 後 必 要 と 思 われる 研 究 (1)29 分 後 の 余 震 が 戸 建 て 住 宅 やライフラインの 被 害 に 与 え た 影 響 TKY17 辰 巳 14:46 149.5Gal 15:15 75.6Gal CHB5 銚 子 14:46 184.Gal 15:15 315.9Gal TKY6 小 金 井 14:46 127.2al 15:15 39.4Gal CHB12 東 金 14:46 225.8Gal 15:15 285.3Gal 液 状 化 層 液 状 化 層 CHB8 浦 安 14:46 174.3Gal 15:15 82.3Gal 赤 点 : 余 震 > 本 震 黄 点 : 余 震 >1/2 本 震 青 点 : 余 震 <1/2 本 震 本 震 時 に 液 状 化 が 発 生 した 時 の 状 態 余 震 時 に 液 状 化 が 発 生 した 時 の 状 態 余 震 後 の 状 態 3
地 下 水 位, 締 固 め 深 さ が 沈 下 量 に 与 える 影 響 の 試 算 (ALIDによる) a) 無 対 策 ( 地 下 水 位 GL-.m) b) 締 固 め 工 法 ( 改 良 深 度 3.m, 地 下 水 位 GL-.m) 沈 下 量 (cm) 1 8 6 4 2 1 2 3 改 良 深 度 (GL- m) < 地 下 水 位 GL-.m> 家 屋 絶 対 沈 下 量 地 盤 の 沈 下 量 家 屋 めり 込 み 沈 下 量 家 屋 両 端 から1.m 程 度 改 良 幅 を 広 げ た 時 の 家 屋 めり 込 み 沈 下 量 < 地 下 水 位 GL-1.m> 家 屋 絶 対 沈 下 量 地 盤 の 沈 下 量 家 屋 めり 込 み 沈 下 量 (2) 将 来 の 東 海, 東 南 海, 南 海 地 震 といった 巨 大 地 震 で 液 状 化 の 発 生 予 測 などで 留 意 すべきことの 検 討 巨 大 地 震 において 液 状 化 発 生 予 測 上 考 慮 すべきポイント ( 地 盤 工 学 会 誌 の 昨 年 11 月 号 に 書 いたコメント) [P1] 単 独 で 地 震 が 発 生 する 場 合 でも 地 震 動 の 継 続 時 間 が 長 く なり,その 分 波 数 が 多 くなる [P2] 南 海, 東 南 海, 東 海 地 震 は 同 時 に 発 生 するとか, 短 い 時 間 をおいて 連 続 して 発 生 する 可 能 性 も 指 摘 されている もし, 同 時 に 発 生 すると,さらに 地 震 動 の 継 続 時 間 が 長 くなる 可 能 性 がある [P3] 上 記 の 三 つの 地 震 が 短 い 時 間 をおいて 連 続 して 発 生 す る 場 合 には,その 間 に 過 剰 間 隙 水 圧 が 消 散 し 得 るかどうかも 問 題 になる 地 盤 工 学 会 誌 21 年 11 月 号 に 記 述 地 震 動 の 継 続 時 間 が 長 いと 液 状 化 簡 易 判 定 において 波 形 の 補 正 係 数 を 変 える 必 要 あり (3) 今 回 の 液 状 化 被 害 の 解 釈 に 当 たってどのように 考 慮 するか? τ d 図 1 土 層 断 面 図 を 作 成 した 測 線 位 置 (a) 正 弦 波 荷 重 2 波 τmax,1 Rを 求 めるための 補 正 係 数 C w =.8~.5 程 度 に 下 げ( 液 状 化 強 度 を 下 げ)な いといけないことになる (b) 通 常 の 地 震 波 荷 重 τmax,2 (c) 特 に 波 数 の 多 い 地 震 荷 重 13) 東 南 海 地 震 模 擬 地 震 動 の 一 部 ボーリングデータは 千 葉 県 地 質 環 境 インフォメーションバンクによる 断 面 図 描 画 ソ フトは 中 央 開 発 ( 株 )のものを 使 用 道 路 橋 示 方 書 の 式 による 試 算 Type1 k hg =.18 Cw=1. 液 状 化 の 判 定 に おいて 波 形 の 補 正 係 数 に 注 意 す る 必 要 がある Cwの 値 が 液 状 化 指 数 P L に 与 える 影 響 の 試 算 今 回 の 地 震 動 をレベル1と 考 えるか,レベル2か,そ れとも 別 に 考 えるか? さらに 余 震 の 影 響 はどうす るか? 1-1 C W =.75を 用 いた 場 合 のP L 5 豊 洲 1-1' 4 新 木 場 1-1' 新 木 場 2-2' 浦 安 1-1' 3 浦 安 2-2' 浦 安 3-3' 船 橋 1-1' 習 志 野 1-1' 2 習 志 野 2-2' 美 浜 区 1-1' 美 浜 区 2-2' 1 白 抜 き: 液 状 化 した 箇 所 黒 塗 り: 液 状 化 しなかった 箇 所 1 2 3 4 5 C W =1.を 用 いた 場 合 のP L 本 震 余 震 C W =1.とC W =.75の 場 合 の P L の 比 較 4
(4) 戸 建 て 住 宅 の 被 害 をど のように 定 量 化 し, 予 測,ハ ザードマップに 取 り 入 れる か? 安 倍 彦 名 団 地 における 家 屋 の 傾 斜 角 傾 斜 ( /1) 6 全 壊 4 大 規 模 半 壊 注 : 全 壊 の 最 大 傾 斜 は 7/1と 仮 定 し, 被 害 なしの 下 限 は 5/1と 仮 定 した 2 半 壊 一 部 損 壊 被 害 なし 2 4 6 戸 数 浦 安 市 の 公 表 データから 大 まかに 推 定 した 傾 斜 角 と 戸 数 の 関 係 2 年 鳥 取 県 西 部 地 震 による 木 造 家 屋 の 不 同 沈 下 と 復 旧 傾 いた 家 の 中 では 生 活 できない めまい はきけ 頭 痛 傾 斜 角 ( 1/1) 4 3 2 水 平 化 工 事 を 行 わ なかった 家 屋 水 平 化 工 事 を 行 っ た 家 屋 1 中 層 建 物 (めり 込 み 沈 下 量 込 み) 3) 1 2 平 均 沈 下 量 (mm) 家 をジャッキで 持 ち 上 げ, 基 礎 を 直 した 後, 家 を 据 え 付 け 26 1 戸 あたり18~6 万 円 分 類 判 定 基 準 1) 災 害 救 助 法 の 住 宅 の 応 急 修 理 制 度 全 壊 四 隅 の 基 礎 や 床 の 傾 斜 の 平 均 が 2 分 の1 以 上 大 規 模 半 壊 半 壊 沈 下 に 関 する 被 害 認 定 の 新 判 断 基 準 と 補 助 金 額 ( 内 閣 府,5 月 2 日 ) 床 上 1mまで 沈 下 ( 雨 天 時 に 床 上 1m 浸 水 ) 四 隅 の 基 礎 や 床 の 傾 斜 の 平 均 が 6 分 の1 以 上 で2 分 の1 未 満 床 まで 沈 下 ( 雨 天 時 に 床 上 浸 水 ) 四 隅 の 基 礎 や 床 の 傾 斜 の 平 均 が 1 分 の1 以 上 で6 分 の1 未 満 被 災 者 生 活 再 建 支 援 法 の 基 礎 支 援 金 + 加 算 支 援 金 52 万 円 2) 2 万 円 3) 52 万 円 2) 15 万 円 3) 52 万 円 2) なし 3) 基 礎 の 天 端 25cmまで 沈 下 ( 雨 天 時 に 床 下 浸 水 ) 1) 傾 斜 と 沈 下 のどちらかの 基 準 を 満 たせば 支 給 される 2) 大 規 模 災 害 の 際 に 加 算 される 場 合 がある 新 たに 住 宅 を 建 設 購 入 される 場 合 には 支 給 されない 3) 表 の 中 の 金 額 は 補 修 する 場 合 新 たに 住 宅 を 建 設 購 入 する 場 合 は3 万 円 区 分 支 払 い 額 従 来 今 回 の 緩 和 策 傾 斜 角 沈 下 量 全 損 保 険 金 が 全 額 支 払 われる 3 度 を 超 える 傾 き 1 度 を 超 え る 場 合 3cmを 超 え る 場 合 半 損 保 険 金 が5% 支 払 われる,5 度 を 超 え1 度 以 下 15cmを 超 え 3cm 以 下 日 本 損 害 保 険 協 会 6 月 24 日 発 表 3 月 11 日 に 遡 って 適 用 ( 読 売 新 聞 にしたがって 表 を 作 成 ) P L などの 指 標 から 傾 斜 角, 沈 下 量 を 推 定 する 方 法 を 開 発 しな ければならない (5) 将 来 の 東 海, 東 南 海, 南 海 地 震 といった 巨 大 地 震 で 液 状 化 が 発 生 する 範 囲 の 検 討 1987 年 千 葉 県 東 方 沖 地 震 に よる 液 状 化 発 生 地 点 ( 浦 安 市 のホームページによる) 東 日 本 大 震 災 (Mw=9., Ms 8.4)におい て 液 状 化 が 発 生 した 最 も 遠 い 地 点 の 震 央 距 離 :44 km 千 葉 県 東 方 沖 地 震 (Mj=Ms=6.7において 液 状 化 が 発 生 した 最 も 遠 い 地 点 の 震 央 距 離 :75km 5
過 去 の 地 震 による 液 状 化 発 生 範 囲 東 京 湾 岸 の 液 状 化 被 害 の 特 徴 2: 歩 道 の 突 き 上 げ 盛 上 りが 発 生 し, 路 面 も 甚 大 な 被 害 を 受 けた 考 えられる 原 因 液 状 化 が 発 生 した 後, 液 状 化 した 状 態 で 余 震 を 迎 えて 大 きく 水 平 揺 動 したからか? 浦 安 市 浦 安 市 浦 安 市 ( 栗 林, 龍 岡, 吉 田 による) 突 き 上 げ 盛 り 上 がりに 関 して 必 要 な 研 究 (1) 被 災 箇 所 と 局 所 的 な 地 形 との 関 係 の 調 査 (2)メカニズムの 検 討 (3) 地 震 記 録 からの 動 的 挙 動 の 解 明 (4) 振 動 台 での 実 験 や 解 析 潮 来 市 新 木 場 市 川 市 千 葉 市 (5) 家 屋 や 埋 設 管 に 与 えた 影 響 の 検 討 2 棟 間 傾 斜 角 (deg.).5 -.5 内 向 きに 傾 斜 外 向 きに 傾 斜 (a)2 棟 間 距 離 2m (b)2 棟 間 距 離 8m (a)1 棟 独 立 (b)2 棟 が 近 接 (c)4 棟 が 近 接 傾 く 方 向 近 接 する 家 屋 が 傾 斜 する 方 向 のパターンの 概 念 図 1 2 3 2 棟 間 距 離 (m) 2 棟 間 距 離 と2 棟 間 傾 斜 角 の 関 係 の 解 析 例 道 路 の 突 き 上 げによってさら に 傾 くパターンの 概 念 図 東 京 湾 岸 の 液 状 化 被 害 の 特 徴 3: 多 量 の 噴 砂 が 発 生 し,5cmにも 及 ぶ 地 盤 の 沈 下 が 発 生 考 えられる 原 因 細 かい 砂 (シルト 質 砂 や 砂 質 シルト)が 液 状 化 して 透 水 係 数 が 小 さ く 長 時 間 噴 水 が 続 き, 余 震 でも 噴 水 が 加 速 して 噴 砂 量 増 大 土 粒 子 が 細 かいと 噴 水 と 共 に 砂 が 地 表 に 上 がってきやすい 浦 安 市 地 表 に 上 がった 多 量 の 噴 砂 を 取 り 除 いたため 地 盤 の 沈 下 が 加 速 浦 安 市 噴 砂 量 や 地 盤 の 沈 下 量 が 大 きかったことに 関 し 今 後 必 要 と 思 われる 研 究 (1) 同 様 に 噴 砂 量 や 地 盤 の 沈 下 量 が 大 きかったニュージーラ ンドのクライストチャーチとの 条 件 の 比 較 通 過 質 量 百 分 率 (%) 1 9 8 7 6 5 4 3 2 1.1.1.1 1 1 1 粒 径 (mm) 東 京 湾 岸 部 の 噴 砂 ( 今 回 の 調 査 より) Christchurchの 噴 砂 ( 地 盤 工 学 会 調 査 団 報 告 書 より) 6
ニュージーランドのクライストチャーチの 液 状 化 Bexleyでの 同 じ 位 置 での 噴 砂 の 厚 さの 比 較 (2) 噴 水 の 継 続 時 間 と 粒 径 の 関 係 に 関 する 検 討, 噴 水 時 間 に 関 するヒアリング 昨 年 9 月 の 本 震 時 今 年 2 月 の 余 震 時 2 年 鳥 取 県 西 部 地 震 における 竹 内 工 業 団 地 での 液 状 化 噴 砂 の 厚 さ: 約 4cm 今 年 6 月 13 日 の 余 震 ( 再 再 液 状 化 ) 細 野 さん 撮 影 噴 砂 の 厚 さ: 約 5cm 余 震 の 時 の 方 が 地 震 動 が 大 きく 液 状 化 が 激 しかった Cubrinovski 准 教 授 によ ると 噴 砂 の 最 大 厚 さは, 昨 年 9 月 :5cm 程 度, 今 年 : 7cm 程 度 と 東 京 湾 岸 より 厚 かった 噴 水 は7 時 間 半 続 いた k=2.8 1-4 cm/s 程 度 噴 砂 の 粒 径 加 積 曲 線 通 過 質 量 百 分 率 (%) 1 9 8 7 6 5 4 3 2 1.1.1.1 1 1 1 粒 径 (mm) 東 京 都 港 区 東 京 都 江 東 区 浦 安 市 市 川 市 船 橋 市 習 志 野 市 千 葉 市 試 料 砂 分 細 粒 分 礫 分 D5 採 取 地 区 Uc Ip 数 (%) (%) (%) (mm) 東 京 都 港 区 1.3 95.9 3.8.199 1.99 NP 東 京 都 江 東 区 4 7.4 29.6.121 3.49 NP 浦 安 市 9 1.2 83. 15.8.164 3.29 NP 市 川 市 1.1 82.2 17.7.15 - NP 船 橋 市 2.1 89.4 1.5.175 2.26 NP 習 志 野 市 5.2 66.7 33.1.98 2.81 NP 葉 市 美 浜 1.1 57.4 42.5.16 2.61 Np~5.7 千 区 千 葉 市 美 浜 区 高 浜 7 丁 目 :Fc=82.4%,W L =73.9%,Ip=3.6と(MH)であった (3) 模 型 実 験 注 水 水 位 差 水 槽 h 地 盤 厚 さ 模 型 地 盤 L=1mm 細 礫 =5mm 動 水 管 a) 擬 似 液 状 化 試 験 装 置 直 径 =3mm 開 口 部 =12mmスリット 開 口 率 25% b) ブロック 配 置 図 注 水 水 頭 差 h 試 料 水 流 動 水 管 1 平 均 値 Dr=2% 9 Dr=3% 8 7 Dr=5% 6 Dr=7% 5 最 大 値 4 Dr=2% 3 Dr=3% 2 Dr=5% 1 Dr=7% 1 1.25 1.5 1.75 動 水 勾 配 h/l 浦 安 砂 の 試 験 内 容 Case 相 対 密 度 動 水 勾 配 透 水 係 数 Dr(%) h/l k15(m/s) 備 考 1~3 2 1.,1.25,1.5 6.17E-5 非 常 に 緩 い 4~6 3 1.,1.25,1.5 2.6E-5 緩 い 7~9 5 1.,1.25,1.5 1.7E-5 締 まった 1~12 7 1.,1.25,1.5 1.E-5 密 な 豊 浦 砂 の 試 験 内 容 Case 相 対 密 度 動 水 勾 配 透 水 係 数 Dr(%) h/l k15(m/s) 備 考 1~3 2 1.,1.25,1.5 3.98E-4 非 常 に 緩 い 4~6 3 1.,1.25,1.5 3.5E-4 緩 い 7~9 5 1.,1.25,1.5 3.7E-4 締 まった 1~12 7 1.,1.25,1.5 2.25E-4 密 な 堆 積 厚 さ (cm) 東 京 湾 岸 の 液 状 化 被 害 の 特 徴 4: 杭 基 礎 の 橋 梁 や 中 高 層 ビル, 岸 壁 護 岸 の 被 害 はあまり 無 か った 考 えられる 原 因 加 速 度 はあまり 大 きくなかった 船 橋 市 浦 安 市 舞 浜 駅 浦 安 市 段 差 やライフラインの 被 害 は 発 生 して 生 活 困 難 新 木 場 杭 基 礎 などの 構 造 物 の 被 害 に 関 して 今 後 必 要 と 思 われる 研 究 (1) 阪 神 淡 路 大 震 災 による 液 状 化 被 害 と 異 なる 理 由 (2) 工 場, 倉 庫 地 帯 で 発 生 してい る 被 害 状 況 の 把 握 船 橋 市 7
東 京 湾 岸 の 液 状 化 被 害 の 特 徴 5: 同 一 地 区 でも 液 状 化 した 箇 所 としていない 箇 所 がある 液 状 化 非 液 状 化 の 違 いに 関 して 今 後 必 要 と 思 われる 研 究 (1) 地 盤 改 良 効 果 の 検 証 考 えられる 要 因 地 盤 改 良 が 施 されている 地 下 水 位 が 微 妙 に 異 な るとか, 表 層 の 硬 さが 異 な る 埋 立 の 施 行 過 程 で 埋 立 地 盤 内 の 土 が 不 均 質 に なっている 浦 安 市 ( 稲 垣 吉 富 による) 東 京 湾 岸 の 液 状 化 被 害 の 特 徴 6: 自 然 堆 積 地 盤 の 沖 積 低 地 では 液 状 化 しなかった 考 えられる 原 因 地 震 動 が 関 東 地 震 に 比 べ て 小 さかった Aging 効 果 により 関 東 地 震 時 に 比 べて 液 状 化 し 難 く なった 東 京 湾 岸 の 液 状 化 被 害 の 特 徴 7: 再 液 状 化 を 念 頭 において2 万 戸 以 上 の 戸 建 て 住 宅 を 復 旧 する 方 法 とタイミングが 難 しい 困 難 な 理 由 既 設 の 家 屋 を 復 旧 家 屋 は 密 集 費 用, 期 間 余 震 や 将 来 の 地 震 による 再 液 状 化 昨 年 9 月 の 本 震 時 本 年 2 月 の 余 震 時 ランドのクライストチャーチにおける 再 液 状 化 事 例 ( 若 松 による) (Misko Cubrinovskiらによる) カンタベリー 大 学 と 地 盤 工 学 会 で 調 査 した 液 状 化 発 生 地 区 クライストチャーチの 液 7 8kmの6%の 状 化 発 生 範 囲 は2~3 倍 広 い 範 囲 で 自 然 堆 積 地 盤 が 液 状 化 クライストチャーチでの 同 じ 家 の 沈 下 量 の 比 較 昨 年 9 月 の 本 震 時 今 年 2 月 の 余 震 時 適 切 な 復 旧 に 関 して 今 後 必 要 と 思 われる 研 究 (1) 地 盤 状 況 の 把 握 2cm 程 度 の 沈 下 5cm 程 度 の 沈 下 3cm 程 度 さらに 沈 下 今 年 6 月 13 日 の 余 震 による 再 再 液 状 化 時 細 野 さん 撮 影 安 価 な 工 法 の 開 発 が 急 務 浦 安 におけるシンウォールチューブサンプリングによる 不 撹 乱 試 料 採 取 と 液 状 化 試 験 などの 実 施 8
(2) 戸 建 て 住 宅 の 適 切 な 復 旧 方 法 の 検 討 復 旧 にあたっての 考 え 方 1 沈 下 傾 斜 した 戸 建 て 住 宅 は 元 の 高 さ 以 上 に 戻 し,また, 水 平 化 する 必 要 がある ( 沈 下 修 正 ) 2 将 来 のことを 考 えると 再 液 状 化 しないような 対 策 をとるとか, 液 状 化 し ても 被 害 を 軽 減 させる 対 策 をとるといったことが 望 ましい 3さらに, 沈 下 修 正 と 同 時 に 液 状 化 対 策 まで 行 える 工 法 だと 都 合 が 良 い 4 個 々でなく 広 域 で 対 策 をとれればさらに 良 い 液 状 化 させないように 地 盤 改 良 する 場 合 の 検 討 事 項 a) 建 物 直 下 の 改 良 方 法 b) 対 策 深 さの 決 定 ( 液 状 化 層 下 端 までか, 途 中 の 深 さまでで 良 い か) c) 隣 接 する 建 物 への 影 響 d) 工 費 (3) 道 路, 埋 設 管 における 液 状 化 対 策 を 考 慮 した 復 旧 方 法 の 検 討 沈 下 修 正 と 同 時 に 液 状 化 の 発 生 を 防 ぐ 方 法 や, 沈 下 修 正 に 加 えて 液 状 化 による 建 物 の 沈 下 を 防 ぐ 方 法 例 液 状 化 層 非 液 状 化 層 ( 支 持 層 ) 液 状 化 層 非 液 状 化 層 ( 支 持 層 ) (1) 圧 入 締 固 め 工 法 (2) 薬 液 注 入 工 法 液 状 化 層 非 液 状 化 層 ( 支 持 層 ) 液 状 化 層 (3) 高 圧 噴 射 撹 拌 工 法 非 液 状 化 層 ( 支 持 層 ) (4)アンダーピニング 工 法 2. 関 東 地 方 のその 他 の 地 域 における 液 状 化 による 被 害 (1) 住 宅 地 や 道 路, 浄 水 場 東 海 ( 丘 陵 地 の 宅 地 造 成 盛 土 ) 神 栖 市 の 道 路 と 浄 水 場 潮 来 市 潮 来 市 3 月 16 日 潮 来 市 5 月 5 日 ( 古 関 先 生 による) 潮 来 の 住 宅 地 香 取 ( 佐 原 )の 住 宅 地 我 孫 子 の 住 宅 地 潮 来 市 6 月 14 日 潮 来 市 6 月 14 日 神 栖 市 堀 割 ( 地 震 日 後 ) 堀 割 ( 地 震 3ヶ 月 後 ) 明 治 36 年 測 昭 和 45 年 修 鰐 川 浄 水 場 ( 旧 版 地 形 図 より) 9
香 取 市 ( 佐 原 ) 明 治 39 年 測 我 孫 子 市 布 佐 ( 都 ) 東 海 の 丘 陵 地 の 宅 地 造 成 盛 土 明 治 36 年 測 昭 和 28 年 応 修 昭 和 44 年 編 ( 旧 版 地 形 図 より) 江 戸 川 右 岸 57.8km 付 近 ( 西 関 宿 ) 利 根 川 右 岸 39.km 小 貝 川 右 岸 31.7km 3. 東 北 地 方 の 液 状 化 液 状 化 発 生 地 点 海 岸, 港 湾 河 川 沿 い, 河 川 堤 防 仙 台 空 港 丘 陵 の 造 成 地 下 水 道 の 埋 戻 し 土 液 状 化 した 箇 所 に 津 波 が 襲 った 被 害 も 発 生 女 川 閖 上 1
(1) 住 宅 地, 他 ) 鳴 瀬 川 沿 い 今 回 の 地 震 江 合 川 旧 河 道 ( 北 和 渕 ) 1978 年 以 来 4 回 液 状 化 上 谷 地 仙 台 市 泉 区 ( 丘 陵 地 の 造 成 宅 地 盛 土 ) 23 年 の 地 震 23 年 の 地 震 須 賀 川 ( 埋 戻 し 土 の 液 状 化 によ る 浮 上 がり) 仙 台 市 泉 区 ( 丘 陵 地 の 造 成 宅 地 盛 土 ) 南 光 台 で 推 定 される 被 災 パターン のり 面 の 崩 壊 よる 背 後 家 屋 傾 斜 盛 土 の 端 の 沈 下 による 家 屋 埋 設 管 破 壊 盛 土 内 の 家 屋 の 沈 下 傾 斜 湿 地 盛 土 地 の 液 状 化 湿 地 盛 土 地 の 液 状 化 本 支 谷 の 合 流 点 の 強 い 震 動 に よる 家 屋 破 壊 盛 土, 切 土 の 範 囲 は 復 建 技 術 コンサルタントの 調 査 による 緩 傾 斜 の 斜 面 の 液 状 化 よる 流 動 被 害 出 口 が 閉 塞 され た 支 谷 の 地 下 水 上 昇 による 液 状 化 被 害 出 口 が 閉 塞 された 支 谷 の 地 下 水 上 昇 に よる 液 状 化 被 害 緩 傾 斜 に 斜 面 の 液 状 化 よる 流 動 被 害 11
( 国 土 交 通 省 東 北 地 整 のホームペー ジによる) 江 合 川 左 岸 14.4km 堤 内 地 江 合 川 左 岸 21km~21.2km 吉 田 川 右 岸 17.6km 江 合 川 左 岸 14.4km 堤 外 地 まとめ 東 北 から 関 東 にかけて 広 い 範 囲 で 液 状 化 が 発 生 した 最 も 遠 い 液 状 化 地 点 の 震 央 距 離 は422kmで あった 東 京 湾 岸 や 関 東 の 内 陸 では 液 状 化 による 戸 建 て 住 宅 やライフラインの 被 害 が 多 く 発 生 した 東 京 湾 岸 の 液 状 化 発 生 および 被 害 には 長 い 継 続 時 間 や 余 震 が 影 響 したと 考 えられる 東 京 湾 岸 で 液 状 化 した 地 区 で 噴 砂 や 地 盤 の 沈 下 量 が 大 きかった 一 つの 原 因 は, 液 状 化 した 砂 が 細 粒 だったことにあると 考 えられる 丘 陵 の 造 成 宅 地 盛 土 や 河 川 堤 防 も 液 状 化 による 被 害 を 受 けた 箇 所 がある 12