Connecting Markets East & West 日本株急落について 221 年 5 月 12 日 野村證券株式会社投資情報部
目次 米国のインフレと長期金利 インフレ加速と長期金利の急上昇は限定的 米国テクノロジー企業の業績 テクノロジー企業の業績は堅調 日本の企業業績 上方修正が優勢でリビジョンインデックスも高水準 ( 注 ) 全てを網羅しているわけではない ( 出所 ) 野村證券投資情報部作成 1
ナスダック総合指数と米国の金利 ( 金利 %) 4. 3.5 3. 2.5 2. 1.5 1. ナスダック総合指数 ( 右軸 ) ( ナスダック総合指数 ポイント ) 16 ナスダック総合 5/11 終値 13,389.42 米国 1 年国債利回り ( 左軸 ) 14 12 1 8 6 4 ( 参考 ) 年度 221 222 223 EPS ( ポイント ) 428.93 53.58 557.67 PER ( 倍 ) 31.22 26.59 24.1 2 年 3 月時点 (IT バブル ) 時の PER は 64.9 倍 ( 注 )EPS の予想は 221 年 5 月 7 日時点のファクトセット集計による市場予想平均 ( 出所 ) ファクトセットより野村證券投資情報部作成.5 米国政策金利 ( 左軸 ). 219/7 219/1 22/1 22/4 22/7 22/1 221/1 221/4 2 ( 年 / 月 ) ( 注 ) データは日時で 直近の値は 221 年 5 月 1 日 ( 出所 ) ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 22 年春以降の株価上昇局面で ナスダック総合指数の変動が大きくなる局面が何度か見られてきた 米国長期金利の上昇や量的緩和縮小への懸念が テクノロジーを中心とする成長期待の高い銘柄の調整の引き金になる場合がみられる 2
米国物価指数 ( デフレーター ) と原油価格の推移 ( 前年同月比 %) ( 米ドル /1バレル当たり) 6 PCE( 個人消費支出 ) 16 WTI 原油先物価格 5 デフレーター ( 左軸 ) 14 ( 右軸 ) PCEコア ( 除く食料 エネルギー ) 4 12 デフレーター ( 左軸 ) 3 1 2 8 1 6 4-1 2-2 199 1995 2 25 21 215 22 ( 年 ) ( 注 ) データは月次で 直近の値は PCE デフレーター PCE コアデフレーターは 221 年 3 月 WTI 原油先物価格は 221 年 4 月 ( 出所 ) ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 足元で商品市況が上昇しており インフレを警戒する一つの理由になっている 原油価格が 1 バレル =1 米ドルを超える原油価格上昇局面でも FRB( 米連邦準備理事会 ) が重視する PCE( 個人消費支出 ) コア デフレーターは 2% 前後の伸びにとどまった 商品市況の上昇だけではインフレ加速は限定的とみられる FRB は足元のインフレは一時的とみており テーパリング ( 資産購入額の縮小 ) には慎重姿勢である 3
米主要テクノロジー企業 5 社 (GAFAM) の業績 ( 合計額の推移 ) 売上高 営業収益 ( 億米ドル ) ( 前年同期比 %) 4,5 4, 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 前年同期比 ( 右軸 ) 45 4 35 3 25 2 15 1 5 金額 5 ( 左軸 ) 215 217 219 221 ( 年 ) ( 注 ) データは四半期で 直近の値は 221 年 1-3 月期 EBITDA は利払い前 税引き前 減価償却前利益 ( 出所 ) 会社資料 ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 1,4 1,2 1, 8 6 4 2 EBITDA ( 億米ドル ) ( 前年同期比 %) 前年同期比 ( 右軸 ) 金額 ( 左軸 ) 7 6 5 4 3 2 1-2 -1 215 217 219 221 ( 年 ) G:Google 親会社 の Alphabet A:Amazon F:Facebook A:Apple M:Microsoft 米国大手テクノロジー企業の業績は 売上高 営業収益 EBITDA ともに拡大しており テクノロジー企業の業績は堅調である 4
(%) 6 日本 リビジョン インデックス (RI) 221 年 3 月初以降 週次 RI 4 2 17.9-2 -4-6 -8 197 1975 198 1985 199 1995 2 25 21 215 22 ( 年 ) ( 注 ) ラッセル野村 Large Cap( 除く金融 ) のリビジョン インデックス 221 年 3 月以前は四半期ベース 以降は週次ベース 直近の値は 221 年 5 月 11 日 ( 出所 ) 野村證券市場戦略リサーチ部 日本企業の RI は 22 年 12 月にプラス転換し 2 四半期連続でプラスで推移している 決算シーズンに入り 週次の RI はプラス幅を徐々に広げている 業績モメンタムに変調は見られない 5
日本 企業業績要約 219 22 年度 221 年度 経常増益率 社数 年度 前回 今回 前回 今回 ( 前年度比 ) 実績 予想 推定 予想 予想 ( 社 ) (%) (%) (%) (%) (%) ラッセル野村 Large Cap 333-2.5-4.4-1. 25.9 23.7 ( 除く金融 ) 39-22.2-3.6.7 28.2 25.2 製造業 172-27.1 2.4 5.7 33.7 35. 素材 36-52. 9.3 12.6 56.5 76.1 加工 79-24.4.8 6.1 33.5 31.8 非製造業 161-14.3-9.9-6.4 18.9 13.5 非製造業 ( 除く金融 ) 137-16. -1.3-4.9 21.4 13.2 ( 注 1) ラッセル野村 Large Cap( 除く金融 ) ベース ( 注 2)22 年度以降は 前回 (221 年 3 月 1 日時点 ) と今回 (221 年 5 月 11 日時点 ) における推定 予想経常増益率の比較 221 年 4-6 月期以降の為替前提は 1 米ドル =13 円 ( 出所 ) 野村證券市場戦略リサーチ部より野村證券投資情報部作成 22 年度の決算実績は 3 社に 2 社が事前予想を上回っており 最終的に増益になった模様 221 年度の予想増益率は見た目低下しているが 実額では上方修正となっている 製造業中心に業績上方修正の流れに変化はない 6
( 円 ) 325 3 275 25 225 2 175 15 125 1 75 5 864 日本 日経平均 PER 日経平均予想 12ヶ月後 EPS( 円 ) 221 年 5 月時点 1,836 221 年末時点 1,993 日経平均株価 ( 左軸 ) 12 ヶ月後 EPS 基準予想 PER 1,245 1,26 15.3 倍 16 倍 14 倍 12 倍 1,664 1,722 1,221 1,419 2,61 1,791 ( 円 ) 3 25 2 15 1 5 25 日経平均 EPS( 右軸 年度ベース ) 22 24 26 28 21 212 214 216 218 22 222 ( 年 ) ( 注 ) 株価の直近値は 221 年 5 月 12 日時点 なお 予想 12 ヶ月後 EPS は 今期の残存期間に応じて 今期 / 来期の予想 EPS を時間按分したもの 予想は東洋経済新報社 棒グラフの EPS は 219 年度以前が実績で そのうち 28 年度は赤字 22 年度以降は推定 予想 ( 出所 ) 東京証券取引所 日本経済新聞社 東洋経済新報社 野村證券市場戦略リサーチ部より野村證券投資情報部作成 足元の PER( 株価収益率 ) は 15.3 倍で ここ数年のレンジ (12~14 倍 ) をやや上回っている ただ EPS( 一株当たり利益 ) は 222 年 3 月期に過去最高を更新する見込みとなっている 7
日経平均株価週足 ( 円 ) 日経平均株価 : 週足 (216 年 ~) 32 31 2/3~21/2 期間 :49 週 21/2 3467 21/2 高値 ~5 月 12 日 13 週 3 29 28 27 26 25 24 23 22 21 2 19 18 17 16 15 14 16/2 14952 16/4 17572 16/6 14952 17/1 17/3 19594 19633 16/1 高値 ~ 4 週 16/1 17446 16/11 16251 16/6~18/1 上昇期間 :84 週 17/1 高値 ~ 19 週 17/6 高値 ~ 14 週 17/3 高値 ~ 9 週 17/4 18335 17/6 223 17/9 19274 18/1 24124 B 38.4% 押し (16/11~17/1 上昇幅に対して ) A 押し率 :47.9% 押し (16/6~16/1 上昇幅に対して ) C 18/5 高値 ~ 18/1 17 週 2427 18/3 2617 18/5 232 18/7 21546 61.% 押し 5.4% 押し (17/4~17/6 上昇幅に対して ) 18/12 19155 19/4 高値 ~ 19/4 25 週 2237 19/8 2261 64.9% 押し 2/1 2483 2/3 16552 2/6 高値 ~ 22 週 2/6 23178 2/1 22977 21/5 28147 31.% 押し B 2/6 2153 A 24.8% 押し (2/3~2/6 上昇幅に対して ) 2797: 1/3 押し 2427 18/1 高値 26722: 5% 押し 2/1~21/2 上昇幅に対して 13 216 217 218 219 22 221 ( 注 1) 週足は終値ベース 直近値は 221 年 5 月 12 日時点 ( 注 2) トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください ( 注 3) 日柄は両端を含む ( 出所 ) 日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成 2 月高値形成後の調整は 昨年 1 月安値以降の上昇 ( 中期的上昇 ) に対する調整と考えられる その場合 昨年 1 月以降の上昇幅に対し 1/3~5% 押しが下値のメド 日柄面では 2 月高値形成後 足元で 13 週 ( 両端含む ) となり 調整は進展しつつある ( 年 ) 8
ご投資にあたっての注意点 当社で取り扱う商品等へのご投資には 各商品等に所定の手数料等 ( 国内株式取引の場合は約定代金に対して最大 1.43%( 税込み )(2 万円以下の場合は 2,86 円 ( 税込み )) の売買手数料 投資信託の場合は銘柄ごとに設定された購入時手数料 ( 換金時手数料 ) および運用管理費用 ( 信託報酬 ) 等の諸経費 等 ) をご負担いただく場合があります また 各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります 商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので 当該商品等の契約締結前交付書面 上場有価証券等書面 目論見書 等をよくお読みください 国内株式 ( 国内 REIT 国内 ETF 国内 ETN 国内インフラファンドを含む ) の売買取引には 約定代金に対し最大 1.43%( 税込み )(2 万円以下の場合は 2,86 円 ( 税込み )) の売買手数料をいただきます 国内株式を相対取引 ( 募集等を含む ) によりご購入いただく場合は 購入対価のみお支払いいただきます ただし 相対取引による売買においても お客様との合意に基づき 別途手数料をいただくことがあります 国内株式は株価の変動により損失が生じるおそれがあります 外国株式の売買取引には 売買金額 ( 現地約定金額に現地手数料と税金等を買いの場合には加え 売りの場合には差し引いた額 ) に対し最大 1.45%( 税込み )( 売買代金が 75 万円以下の場合は最大 7,81 円 ( 税込み )) の国内売買手数料をいただきます 外国の金融商品市場での現地手数料や税金等は国や地域により異なります 外国株式を相対取引 ( 募集等を含む ) によりご購入いただく場合は 購入対価のみお支払いいただきます ただし 相対取引による売買においても お客様との合意に基づき 別途手数料をいただくことがあります 外国株式は株価の変動および為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります 信用取引には 売買手数料 ( 約定代金に対し最大 1.43%( 税込み )(2 万円以下の場合は 2,86 円 ( 税込み ))) 管理費および権利処理手数料をいただきます 加えて 買付の場合 買付代金に対する金利を 売付けの場合 売付け株券等に対する貸株料および品貸料をいただきます 委託保証金は 売買代金の 3% 以上 ( オンライン信用取引の場合 売買代金の 33% 以上 ) で かつ 3 万円以上の額が必要です 信用取引では 委託保証金の約 3.3 倍まで ( オンライン信用取引の場合 委託保証金の約 3 倍まで ) のお取引を行うことができるため 株価の変動により委託保証金の額を上回る損失が生じるおそれがあります 詳しくは 上場有価証券等書面 契約締結前交付書面 等をよくお読みください 債券を募集 売出し等その他 当社との相対取引によってご購入いただく場合は 購入対価のみお支払いいただきます 債券の価格は市場の金利水準の変化に対応して変動しますので 損失が生じるおそれがあります また 発行者の経営 財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により 投資元本を割り込むことがあります 加えて 外貨建て債券は 為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります 投資信託のお申込み ( 一部の投資信託はご換金 ) にあたっては お申込み金額に対して最大 5.5%( 税込み ) の購入時手数料 ( 換金時手数料 ) をいただきます また 換金時に直接ご負担いただく費用として 換金時の基準価額に対して最大 2.% の信託財産留保額をご負担いただく場合があります 投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用として 国内投資信託の場合には 信託財産の純資産総額に対する運用管理費用 ( 信託報酬 )( 最大 5.5%( 税込み 年率 )) のほか 運用成績に応じた成功報酬をご負担いただく場合があります また その他の費用を間接的にご負担いただく場合があります 外国投資信託の場合も同様に 運用会社報酬等の名目で 保有期間中に間接的にご負担いただく費用があります 投資信託は 主に国内外の株式や公社債等の値動きのある証券を投資対象とするため 当該資産の市場における取引価格の変動や為替の変動等により基準価額が変動します 従って損失が生じるおそれがあります 投資信託は 個別の投資信託ごとに ご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります また 上記記載の手数料等の費用の最大値は今後変更される場合がありますので ご投資にあたっては目論見書や契約締結前交付書面をよくお読みください 野村證券株式会社金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 142 号加入協会 / 日本証券業協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 過去に国内で募集 売出しを行ったもの または東証上場銘柄等を除いて 外国証券は我が国の金融商品取引法に基づく企業内容の開示が行われておりません 他社比較のためやスクリーニングなどにおいて 会社名の記載を行なうことがありますが これは投資勧誘を意図したものではありません 本資料は 投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので 金融商品取引法に定める外国証券情報ではありません 本資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としており 投資勧誘を目的として作成したものではございません 銘柄の選択 投資の最終決定は ご自身のご判断で行ってください なお 使用するデータ及び表現等の欠落 誤謬等につきましては当社はその責を負いかねますのでご了承ください また 本資料はご提供させていただいたお客様限りでご使用いただきますようお願い申し上げます 9