公文書非公開決定処分に関する諮問について(答申)

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答申第585号

長 は10 年 ) にすべきことを 求 める ⑸ 改 善 意 見 として 事 務 引 継 書 にかかる 個 別 フォルダーの 表 示 について 例 えば 服 務 休 暇 全 般 ( 事 務 引 継 書 を 含 む) といったように 又 は 独 立 した 個 別 フォルダーとして 説 明 を 加 え

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特 定 が 必 要 であり, 法 7 条 の 裁 量 的 開 示 を 求 める 第 3 諮 問 庁 の 説 明 の 要 旨 1 本 件 開 示 請 求 について 本 件 開 示 請 求 は, 処 分 庁 に 対 して, 特 定 法 人 が 大 森 税 務 署 に 提 出 した, 特 定 期 間 の

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

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別 紙

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

示 とする 原 処 分 を 行 ったところ 異 議 申 立 てが 提 起 されたものである なお, 本 件 対 象 文 書 の 一 部 開 示 決 定 に 係 る 審 査 会 への 諮 問 は2 度 目 であ り, 前 回 の 一 部 開 示 決 定 について,その 決 定 は 妥 当 である 旨

第1章 総則

. 負 担 調 整 措 置 8 (1) 宅 地 等 調 整 固 定 資 産 税 額 宅 地 に 係 る 固 定 資 産 税 額 は 当 該 年 度 分 の 固 定 資 産 税 額 が 前 年 度 課 税 標 準 額 又 は 比 準 課 税 標 準 額 に 当 該 年 度 分 の 価 格 ( 住 宅

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加 算 税 制 度 の 見 直 し 等 1. 現 行 制 度 の 概 要 関 税 においては 国 税 ( 輸 入 貨 物 に 対 する 内 国 消 費 税 を 含 む 以 下 同 じ ) の 制 度 と 同 様 の 過 少 申 告 加 算 税 無 申 告 加 算 税 及 び 重 加 算 税 の 制

6. 共 有 等 に 係 る 固 定 資 産 の 判 定 3 共 有 に 係 る 固 定 資 産 については それぞれの 共 有 者 が 他 に 固 定 資 産 を 所 有 している 場 合 であっても その 資 産 とは 別 個 に 共 有 されている 固 定 資 産 を 別 の 人 格 が 所

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人 に 使 用 される 者 としての 勤 続 期 間 を 当 該 職 員 となつた 者 の 職 員 としての 勤 続 期 間 に 通 算 することと 定 められている 法 人 に 限 る )をいう 3 第 一 項 の 退 職 手 当 通 算 予 定 職 員 とは 任 命 権 者 又 はその 委 任

必 要 なものとして 政 令 で 定 める 原 材 料 等 の 種 類 及 びその 使 用 に 係 る 副 産 物 の 種 類 ごとに 政 令 で 定 める 業 種 をいう 8 この 法 律 において 特 定 再 利 用 業 種 とは 再 生 資 源 又 は 再 生 部 品 を 利 用 することが

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2004年度第2回定期監査(学校)事情聴取事項

目     次

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情 報 が 含 まれる との 記 載 がある また,2 考 え 方 は, 具 体 的 事 例 における 個 人 識 別 可 能 性 の 有 無 の 判 断 に 当 たっては, 当 該 情 報 の 性 質 及 び 内 容 を 考 慮 してする 必 要 がある との 記 載 がある さらに,3 法 も

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

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続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

とする ( 減 免 額 の 納 付 ) 第 6 条 市 長 は 減 免 を 受 け た 者 が 偽 り そ の 他 不 正 な 方 法 に よ り 減 免 の 決 定 を 受 け た こ と を 知 っ た と き 前 の 申 告 が あ っ た と き 又 は 同 条 第 2 項 の 規 定 によ

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定款

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平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

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議案第   号

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本 試 験 模 範 解 答 固 定 資 産 税 第 一 問 問 1 1 住 宅 用 地 に 対 する 課 税 標 準 の 特 例 (1) 宅 地 のうち 住 宅 用 地 については 住 宅 政 策 上 の 見 地 から 次 のような 課 税 標 準 の 特 例 が 認 められている 小 規 模 住

●労働基準法等の一部を改正する法律案

2. 前 項 の 規 定 にかかわらず 証 券 会 社 等 又 は 機 構 を 通 じた 届 出 の 対 象 となっていない 事 項 については 当 会 社 の 定 める 書 式 により 株 主 名 簿 管 理 人 宛 に 届 け 出 るものとす る ( 法 人 株 主 等 の 代 表 者 ) 第

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取 り 消 された 後 当 該 産 前 の 休 業 又 は 出 産 に 係 る 子 若 しくは 同 号 に 規 定 する 承 認 に 係 る 子 が 死 亡 し 又 は 養 子 縁 組 等 により 職 員 と 別 居 することとなったこと (2) 育 児 休 業 をしている 職 員 が 休 職 又

住 民 監 査 請 求 に 係 る 監 査 結 果 第 1 請 求 の 受 付 1 請 求 の 受 付 日 平 成 25 年 10 月 15 日 2 請 求 人 ( 省 略 ) 3 請 求 の 趣 旨 ( 原 文 のまま 掲 載 ) 請 求 の 要 旨 阿 波 町 大 道 北 54 番 地 1 と

国 税 通 則 法 の 見 直 しについて(23 年 度 改 正 ) 税 務 調 査 手 続 の 明 確 化 更 正 の 請 求 期 間 の 延 長 処 分 の 理 由 附 記 等 国 税 通 則 法 の 大 幅 な 見 直 しを 実 施 主 な 改 正 事 項 1. 税 務 調 査 手 続 ( 平

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る 第 三 者 機 関 情 報 保 護 関 係 認 証 プライバシーマーク ISO27001 ISMS TRUSTe 等 の 写 しを 同 封 のうえ 持 参 又 は 郵 送 とする 但 し 郵 送 による 場 合 は 書 留 郵 便 とし 同 日 同 時 刻 必 着 とする 提 出 場 所 は 上

第 3 章 会 員 ( 会 員 の 資 格 ) 第 5 条 協 会 の 会 員 は 協 会 の 目 的 に 賛 同 して 入 会 した 次 の 各 号 に 掲 げる 者 とする (1) 軽 種 馬 を 生 産 する 者 (2) 軽 種 馬 を 育 成 する 者 (3) 馬 主 (4) 調 教 師 (

( 参 考 ) 国 家 戦 略 特 別 区 域 法 ( 平 成 25 年 法 律 第 107 号 )( 抄 ) 国 家 戦 略 特 別 区 域 法 及 び 構 造 改 革 特 別 区 域 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 平 成 27 年 法 律 第 56 号 ) による 改 正 後 (

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この


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後 にまで 及 んでおり(このような 外 部 研 究 資 金 を 以 下 契 約 理 由 研 究 という ) かつ その 者 が 退 職 後 も 引 き 続 き 研 究 代 表 者 となることを 研 究 所 が 認 める 場 合 とし 理 事 室 の 命 を 受 けて 発 議 書 ( 別 に 定 め

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

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第4回税制調査会 総4-1

Transcription:

答 申 情 第 23 号 平 成 24 年 4 月 9 日 相 模 原 市 長 加 山 俊 夫 殿 相 模 原 市 情 報 公 開 個 人 情 報 保 護 審 査 会 公 文 書 非 公 開 決 定 処 分 に 関 する 諮 問 について( 答 申 ) 平 成 23 年 8 月 18 日 付 FNo.0 4 5により 諮 問 のありました 事 案 に ついて 別 紙 のとおり 答 申 します 以 上

1 審 査 会 の 結 論 本 件 異 議 申 立 てに 係 る 平 成 23 年 7 月 19 日 付 け 緑 市 税 第 1 号 により 相 模 原 市 長 ( 以 下 実 施 機 関 という )が 行 った 非 公 開 決 定 は 結 論 において 妥 当 である 2 異 議 申 立 ての 経 緯 (1) 平 成 23 年 7 月 8 日 異 議 申 立 人 は 相 模 原 市 区 相 模 原 市 区 の 固 定 資 産 評 価 額 と 固 定 資 産 税 額 がわ かるもの 1989 年 から2011 年 分 まで について 相 模 原 市 情 報 公 開 条 例 ( 平 成 12 年 12 月 25 日 条 例 第 39 号 以 下 条 例 という ) 第 6 条 第 1 項 本 文 の 規 定 に 基 づき 公 文 書 の 公 開 請 求 を 行 った (2) 平 成 23 年 7 月 19 日 実 施 機 関 は 請 求 対 象 の 公 文 書 を 上 記 土 地 の 土 地 課 税 台 帳 の 評 価 額 と 税 額 と 特 定 した 上 で 上 記 土 地 の 評 価 額 と 税 額 は 個 人 の 資 産 に 関 する 情 報 であり 特 定 の 個 人 を 識 別 することができ るため または 開 示 することにより 特 定 の 個 人 の 権 利 利 益 を 害 するおそ れがあるため ( 条 例 第 7 条 第 1 号 ) 及 び 固 定 資 産 評 価 額 及 び 税 額 につ いては 地 方 税 法 ( 昭 和 25 年 7 月 31 日 法 律 第 226 号 ) 第 22 条 の 秘 密 に 該 当 するものであるため ( 条 例 第 7 条 第 6 号 ) との 理 由 で 非 公 開 決 定 し 異 議 申 立 人 に 通 知 した (3) 平 成 23 年 8 月 9 日 異 議 申 立 人 は 本 件 処 分 について これを 不 服 とし て 実 施 機 関 に 対 して 異 議 申 立 てを 行 ったので 実 施 機 関 は 平 成 23 年 8 月 18 日 当 審 査 会 に 対 し 条 例 第 17 条 に 基 づく 諮 問 を 行 った 3 異 議 申 立 人 の 異 議 申 立 ての 趣 旨 及 び 理 由 異 議 申 立 人 は 異 議 申 立 書 平 成 23 年 10 月 6 日 付 け 意 見 書 及 び 平 成 2 3 年 11 月 21 日 の 審 査 会 での 意 見 陳 述 において おおむね 次 のように 主 張 している 相 模 原 市 の 公 式 ホームページの 土 地 家 屋 価 格 等 縦 覧 帳 簿 の 縦 覧 につい て 知 りたい を 見 ると 土 地 価 格 等 縦 覧 帳 簿 については 例 年 4 月 1 日 より5 月 31 日 まで 一 般 に 公 開 している 情 報 である なぜこれが 個 人 情 報 と いう 理 由 で 非 公 開 となるのか 納 得 ができない 個 人 情 報 とするならば 短 期 間 であっても 一 部 の 人 に 公 開 しても 良 いのか 縦 覧 制 度 と 情 報 公 開 制 度 のど ちらかが 間 違 っているのではないか 1

4 実 施 機 関 の 非 公 開 とした 理 由 及 び 説 明 実 施 機 関 の 主 張 は おおむね 次 のとおりである (1) 固 定 資 産 税 について 固 定 資 産 税 の 賦 課 期 日 は1 月 1 日 であり 賦 課 期 日 における 納 税 者 や 現 況 地 目 等 の 課 税 要 件 を 確 定 し 毎 年 3 月 31 日 までに 決 定 した 評 価 額 を 土 地 及 び 家 屋 課 税 台 帳 に 登 録 する 納 税 者 は 自 分 の 資 産 の 課 税 内 容 については 納 税 通 知 書 に 記 載 されてい る 課 税 明 細 書 や 窓 口 で 課 税 説 明 を 受 ける 時 に 知 ることができる また 縦 覧 制 度 により その 期 間 中 には 自 分 の 資 産 の 評 価 額 が 適 正 に 評 価 されているか 他 人 の 資 産 の 評 価 額 と 比 較 することができる なお 評 価 額 に 不 服 があるときは 固 定 資 産 評 価 審 査 委 員 会 に 審 査 の 申 出 が 評 価 額 以 外 の 事 項 については 市 長 に 異 議 申 立 てができることとなって いる 審 査 申 出 の 期 間 は 納 税 通 知 書 を 受 け 取 った 日 後 60 日 まで 異 議 申 立 ての 期 間 は 納 税 通 知 書 を 受 け 取 った 日 の 翌 日 から 起 算 して60 日 以 内 と 定 められている (2) 縦 覧 制 度 について 縦 覧 制 度 は 地 方 税 法 第 416 条 に 規 定 されており 納 税 者 が 土 地 や 家 屋 の 評 価 額 について 自 己 の 資 産 の 評 価 額 と 他 の 資 産 の 評 価 額 とを 比 較 し 自 己 の 資 産 が 適 正 に 評 価 されているかを 判 断 するため 同 一 市 区 町 村 内 ( 本 市 の 場 合 は 地 方 税 法 第 737 条 により 同 一 区 内 )に 土 地 を 所 有 している 納 税 者 は 土 地 価 格 等 縦 覧 帳 簿 の 家 屋 を 所 有 している 納 税 者 は 家 屋 価 格 等 縦 覧 帳 簿 の 縦 覧 ができる 制 度 である この 制 度 により 納 税 者 に 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 の 基 となる 評 価 額 につい て 知 らしめ 自 己 の 資 産 の 評 価 額 に 不 服 がある 場 合 においては 固 定 資 産 評 価 審 査 委 員 会 に 対 して 審 査 の 申 出 をする 機 会 を 与 えようとするものである また この 制 度 は 平 成 15 年 度 から 上 記 の 制 度 に 改 正 されたもので そ れ 以 前 は 固 定 資 産 課 税 台 帳 またはその 写 し を 縦 覧 しており 縦 覧 できる 者 は 納 税 者 本 人 またはこれに 準 ずる 者 縦 覧 できる 範 囲 は 納 税 者 本 人 等 について 記 載 された 部 分 に 限 定 されていた なお 現 在 の 縦 覧 制 度 においては 当 該 年 度 の 土 地 価 格 等 縦 覧 帳 簿 は 毎 年 3 月 31 日 までに 作 成 し 本 市 の 場 合 は 例 年 4 月 1 日 から5 月 31 日 ( 当 該 年 度 の 最 初 の 納 期 限 )まで 縦 覧 することができる 2

(3) 非 公 開 決 定 に 係 る 処 分 とその 理 由 1 非 公 開 決 定 に 係 る 処 分 の 内 容 評 価 額 及 び 税 額 について 非 公 開 2 処 分 の 理 由 特 定 の 土 地 の 評 価 額 及 び 税 額 については その 土 地 を 所 有 する 個 人 の 資 産 に 関 する 情 報 であって 土 地 の 地 番 により 所 有 者 である 個 人 が 特 定 でき るため 条 例 第 7 条 第 1 号 に 該 当 することから 非 公 開 としたものである また 評 価 額 及 び 税 額 については 地 方 税 法 第 22 条 に 規 定 する 地 方 税 に 関 する 調 査 に 関 する 事 務 に 関 して 知 り 得 た 秘 密 に 該 当 し 公 にする ことができないと 認 められるものであり 条 例 第 7 条 第 6 号 に 該 当 するこ とから 非 公 開 としたものである なお 縦 覧 制 度 と 守 秘 義 務 の 関 係 については 平 成 14 年 9 月 18 日 付 け 総 務 省 通 知 において 新 しい 縦 覧 制 度 においては 固 定 資 産 税 の 納 税 者 に 対 し 縦 覧 期 間 中 同 一 市 区 町 村 内 の 土 地 や 家 屋 の 評 価 額 を 縦 覧 するこ ととなるので 法 の 規 定 により 守 秘 義 務 を 解 除 したものと 位 置 付 けられ る とされているものの 縦 覧 できる 者 は 同 一 市 区 町 村 内 に 土 地 を 所 有 している 者 に 限 定 されるなど 一 般 に 公 衆 が 知 り 得 る 状 態 におかれている ものではない 5 審 査 会 の 判 断 (1) 本 件 の 対 象 文 書 について 異 議 申 立 人 は ある 特 定 の 土 地 の 固 定 資 産 評 価 額 と 固 定 資 産 税 額 がわか るもの を 公 開 請 求 している 評 価 額 がわかるものとしては 土 地 課 税 台 帳 及 び 土 地 価 格 等 縦 覧 帳 簿 があるが 評 価 額 と 税 額 の 両 方 が 記 載 されてい るものとなると 土 地 課 税 台 帳 がある 文 書 の 特 定 については 異 議 申 立 人 の 本 来 の 公 開 請 求 の 対 象 は 税 額 であるとのことであり 実 施 機 関 が 請 求 に 係 る 公 文 書 を 土 地 課 税 台 帳 と 特 定 したことは 不 当 とは 言 えない しかし 異 議 申 立 人 は 意 見 書 において 土 地 課 税 台 帳 も 縦 覧 期 間 に 公 開 できる 文 書 である 旨 の 記 述 をし 縦 覧 制 度 で 公 開 している 文 書 がなぜ 個 人 情 報 という 理 由 で 非 公 開 なのか 納 得 ができないと 主 張 しているところ 縦 覧 に 供 することができるのは 土 地 価 格 等 縦 覧 帳 簿 及 び 家 屋 価 格 等 縦 覧 帳 簿 のみであるため 意 見 書 の 記 述 は 間 違 いではあるが 異 議 申 立 人 の 主 張 を 酌 み 縦 覧 制 度 で 縦 覧 することができる 土 地 価 格 等 縦 覧 帳 簿 についても 本 件 の 対 象 文 書 として 検 討 する 3

(2) 条 例 第 7 条 第 1 号 ( 個 人 に 関 する 情 報 ) 該 当 性 について 個 人 に 関 する 情 報 とは 当 該 情 報 に 含 まれる 氏 名 生 年 月 日 その 他 の 記 述 等 により 特 定 の 個 人 を 識 別 することができるもの( 他 の 情 報 と 照 合 すること により 特 定 の 個 人 を 識 別 することができることとなるものを 含 む ) 又 は 特 定 の 個 人 を 識 別 することはできないが 公 にすることにより なお 個 人 の 権 利 利 益 を 害 するおそれがあるもの をいう 土 地 課 税 台 帳 及 び 土 地 価 格 等 縦 覧 帳 簿 には 課 税 対 象 となった 土 地 の 評 価 の 内 容 が 記 載 されており その 情 報 は 所 有 者 の 個 人 の 資 産 に 関 す る 情 報 であって 特 定 の 個 人 を 識 別 することができる 個 人 に 関 する 情 報 であ り 条 例 第 7 条 第 1 号 に 該 当 する (3) 条 例 第 7 条 第 1 号 ただし 書 きアの 該 当 性 について 条 例 第 7 条 第 1 号 ただし 書 きアは 個 人 に 関 する 情 報 ではあっても 法 令 若 しくは 条 例 ( 以 下 法 令 等 という )の 規 定 により 又 は 慣 行 として 公 にさ れ 又 は 公 にすることが 予 定 されている 情 報 を 非 公 開 とする 個 人 情 報 か ら 除 外 することを 定 めたものであり 公 にされているとは 現 に 公 衆 が 知 り 得 る 状 態 におかれていることをいうものである 土 地 の 固 定 資 産 税 の 縦 覧 制 度 は 地 方 税 法 第 416 条 の 規 定 に 基 づき 納 税 者 がその 納 付 すべき 当 該 年 度 の 固 定 資 産 税 に 係 る 土 地 について 土 地 課 税 台 帳 に 登 録 された 評 価 額 と 当 該 土 地 が 所 在 する 区 域 の 土 地 の 評 価 額 との 比 較 を 通 じて 自 己 の 土 地 の 登 録 された 評 価 額 が 適 正 かどうかを 判 断 すること ができるようにするものである しかし 縦 覧 できる 対 象 者 は 納 税 者 納 税 者 の 代 理 人 相 続 人 納 税 管 理 人 縦 覧 できる 区 域 は 同 一 区 内 のみ 期 間 は 当 該 年 度 における 縦 覧 期 間 ( 本 市 の 場 合 は 例 年 4 月 1 日 から5 月 31 日 ( 当 該 年 度 の 最 初 の 納 期 限 )まで) に 限 定 されている また 現 行 の 制 度 になる 平 成 14 年 度 までは 固 定 資 産 課 税 台 帳 またはその 写 し を 縦 覧 しており 縦 覧 できる 者 は 納 税 者 本 人 ま たはこれに 準 ずる 者 縦 覧 できる 範 囲 は 納 税 者 本 人 等 について 記 載 された 部 分 に 限 定 されていた 従 って 対 象 文 書 に 記 載 された 情 報 は 現 に 公 衆 が 知 り 得 る 状 態 におかれ ていない 情 報 であり 異 議 申 立 人 の 主 張 する 縦 覧 に 供 されていたことのみ をもって ただし 書 きアに 規 定 されている 情 報 ということはできない (4) 結 論 以 上 の 点 から 当 審 査 会 は 異 議 申 立 ての 対 象 となっている 土 地 の 評 価 額 4

及 び 税 額 は 公 開 すべきものではなく 実 施 機 関 の 判 断 は 結 論 において 妥 当 であると 判 断 する また 実 施 機 関 は 非 公 開 理 由 として 条 例 第 7 条 第 6 号 の 該 当 性 も 主 張 して いるが 既 に 上 記 のとおり 同 条 第 1 号 に 該 当 するので 同 条 第 6 号 の 該 当 性 について 判 断 するまでもなく 非 公 開 とすることが 妥 当 である なお 異 議 申 立 人 は 縦 覧 制 度 と 情 報 公 開 制 度 のどちらかが 間 違 っている のではないかと 主 張 している 当 審 査 会 は 制 度 の 当 否 を 論 じる 立 場 にはない が 平 成 14 年 度 までは そもそも 納 税 者 本 人 (ないしこれに 準 ずる 者 )に 対 し 自 己 の 不 動 産 について 縦 覧 に 供 されてはいたが それ 以 外 の 縦 覧 はされ ていなかったのであって 異 議 申 立 人 の 主 張 は 成 り 立 ち 得 ない 平 成 15 年 度 以 降 評 価 額 が 縦 覧 制 度 により 一 定 期 間 一 定 の 者 が 知 り 得 る 状 態 におか れたことについては 納 税 者 が 評 価 額 の 適 正 さを 判 断 するという 目 的 のため には 他 の 資 産 の 評 価 額 と 比 較 することが 必 要 であり 他 方 で 評 価 額 は 個 人 に 関 する 情 報 であるという 相 反 する 状 態 の 中 両 要 請 の 適 切 な 実 現 のために 例 外 として 通 常 は 非 公 開 となる 情 報 について 本 人 以 外 でも 知 り 得 る 機 会 を 与 えることとしたものである このように もともと 相 反 する 要 請 の 調 節 機 能 として 地 方 税 法 に 縦 覧 制 度 が 設 けられており 本 市 の 情 報 公 開 条 例 ととも に それぞれ 目 的 を 持 って 運 用 しているものであるから どちらかが 間 違 っ ているというものではない 6 審 査 会 の 処 理 経 過 審 査 会 の 処 理 経 過 は 次 のとおりである 年 月 日 処 理 内 容 平 成 23 年 8 月 18 日 実 施 機 関 からの 諮 問 9 月 16 日 実 施 機 関 からの 理 由 説 明 書 を 受 理 10 月 17 日 審 議 ( 第 2 部 会 ) 実 施 機 関 からの 意 見 聴 取 11 月 21 日 審 議 ( 第 2 部 会 ) 異 議 申 立 人 からの 意 見 陳 述 12 月 19 日 審 議 ( 第 2 部 会 ) 実 施 機 関 からの 意 見 聴 取 平 成 24 年 1 月 23 日 ( 第 2 部 会 ) 審 議 5

2 月 20 日 ( 第 2 部 会 ) 審 議 4 月 9 日 ( 第 2 部 会 ) 審 議 第 2 部 会 委 員 後 藤 光 男 井 上 雅 彦 桑 原 勇 進 6