第 4 章 自 治 体 の 振 り 返 り 1. 新 しい 学 びプロジェクト 新 しい 学 びプロジェクト 初 年 度 総 括 五 ヶ 瀬 町 教 育 長 日 渡 円 (1) 新 しい 学 びプロジェクト 概 要 平 成 21 年 春 東 京 大 学 から 1 本 の 電 話 があった 内 容 は 大 学 の 研 究 知 を 学 校 現 場 で 実 践 に 移 したい ということであった 早 速 東 京 大 学 の 理 事 室 へ 赴 くと その 研 究 知 こそ が 新 しい 授 業 方 法 協 調 学 習 であった そこから 東 京 大 学 と 全 国 の 九 つの 市 町 村 が 参 加 する 新 しい 学 びプロジェクト が 始 まった その 夏 に 和 歌 山 県 教 育 委 員 会 の 主 催 する 和 歌 山 県 市 町 村 教 育 委 員 研 修 会 に 呼 ばれて 話 をする 機 会 があり 話 の 最 後 にこの 構 想 と 研 究 への 参 加 を 呼 びかけた また 秋 には 九 州 地 区 市 町 村 教 育 委 員 研 修 会 が 開 催 され その シンポジウムでシンポジストとして 参 加 する 中 で 紹 介 をし その 後 参 加 を 希 望 する 市 町 村 教 育 委 員 会 が 増 えて 和 歌 山 県 有 田 市 有 田 川 町 広 島 県 安 芸 太 田 町 福 岡 県 香 春 町 熊 本 県 南 小 国 町 大 分 県 竹 田 市 宮 崎 県 宮 崎 市 国 富 町 五 ヶ 瀬 町 の 九 つの 教 育 委 員 会 で 構 成 することとなり 平 成 22 年 春 東 京 大 学 において 参 加 する 市 町 村 教 育 委 員 会 教 育 長 担 当 者 が 集 まり 研 究 組 織 の 在 り 方 や 方 向 性 を 決 定 した 協 調 学 習 の 理 論 については 別 の 説 明 に 譲 るとして 近 年 学 力 低 下 が 叫 ばれる 中 その 原 因 や 解 決 方 法 本 当 に 学 力 は 低 下 しているのか そもそも 学 力 とはどういうも のであるかについて 学 校 で 議 論 されてきただろうか 私 たちは 何 十 年 いや 百 何 十 年 の 間 一 つの 授 業 方 法 の 中 で 物 事 を 考 えて 来 ていなかったか その 中 で 知 恵 や 工 夫 を 凝 らしてき たのではないだろうか もちろん そのことは 重 要 な 事 ではあるが 少 なくとも 学 力 や 授 業 の 定 義 の 変 化 は 基 本 的 になかった 更 に 最 近 の PISA 型 の 考 え 方 が 取 り 入 れら れるに 至 って 日 本 の 教 育 界 は 大 きな 認 識 の 変 革 を 迫 られている 習 得 活 用 探 求 と 言 われて 説 明 文 を 利 用 して 説 明 はできても それぞれの 授 業 や 指 導 方 法 で 説 明 することは できない ことのことに 対 する 一 つの 答 えが 協 調 学 習 ではないだろうか 協 調 学 習 の 中 に 込 められた 理 論 は 正 に 私 たちに 習 得 活 用 探 求 とはどのようなものである のか またどのようにしてその 能 力 が 子 ども 達 に 獲 得 されるのか というプロセスそのも のでもある もちろん 全 ての 学 習 活 動 や 指 導 方 法 が 協 調 学 習 によって 達 成 される ことではないが 学 校 が 更 には 一 人 一 人 の 教 師 が 協 調 学 習 という 技 術 を 身 につけて 内 容 に 応 じて 活 用 することで 学 習 効 果 が 一 層 高 まることを 期 待 したい 協 調 学 習 は 理 論 的 に 開 発 されたが 学 校 現 場 での 実 践 が 行 われていなかった この 理 論 知 と 実 践 知 の 協 働 作 業 が 新 しい 学 びプロジェクト である 新 しい 学 びプロジェクト は 市 町 村 教 育 委 員 会 が 連 携 しながら 協 調 学 習 の 考 え 方 に 基 づいた 研 究 実 践 を 行 い 各 教 科 等 における 実 践 モデルを 作 成 することを 研 究 のねらいとした 限 られた 時 間 と 人 材 の 中 で 協 調 学 習 を 特 定 の 教 科 で 実 践 することとし その 中 で 生 まれた 実 践 知 を 最 終 的 に 29
は 広 く 日 本 の 教 育 界 に 広 めていくことが 最 終 的 な 目 標 となるだろう そこで 研 究 期 間 を 平 成 22 年 度 ~23 年 度 の 2 年 間 とし 研 究 教 科 を 国 語 科 社 会 科 算 数 数 学 科 理 科 の 4 教 科 とした この 4 教 科 について 参 加 する 市 町 村 教 育 委 員 会 の 学 校 から 教 諭 を 研 究 推 進 員 として 指 名 し 各 教 科 ごとに 東 京 大 学 の 指 導 のもとに 研 究 を 進 める 方 法 をとった その 割 り 振 りは 表 1 の 通 りである 教 科 担 当 市 町 村 国 語 科 香 春 町 南 小 国 町 五 ヶ 瀬 町 社 会 科 有 田 市 有 田 川 町 南 小 国 町 五 ヶ 瀬 町 算 数 数 学 科 安 芸 太 田 町 五 ヶ 瀬 町 宮 崎 市 理 科 安 芸 太 田 町 竹 田 市 国 富 町 表 1: 新 しい 学 びプロジェクト 市 町 村 教 科 担 当 割 り 振 り 図 研 究 推 進 員 は 常 時 ネット 等 を 利 用 し 研 究 を 進 めながら 定 期 的 に 東 京 大 学 等 に 集 まる ことによってリアルな 研 究 作 業 も 進 めてきた この 研 究 推 進 員 が 1 年 間 進 めてきた 協 調 学 習 が 実 際 の 教 科 指 導 の 中 でどのように 実 践 に 移 されたかの 研 究 の 報 告 となる 研 究 推 進 員 は4 教 科 に 分 かれて 研 究 を 進 めてきたが 参 加 する 市 町 村 教 育 委 員 会 が 協 調 学 習 の 実 践 知 をどのようにより 多 くの 教 師 に 広 めていくかはそれぞれの 市 町 村 教 育 委 員 会 に 委 ねた 具 体 的 には 研 究 校 指 定 方 式 プロジェクト 方 式 研 修 センター 方 式 等 々 それぞれの 市 町 村 教 育 委 員 会 で 工 夫 をしてきたが その 方 法 についても 今 後 の 参 考 となる だろう 新 しい 学 びプロジェクト は 市 町 村 教 育 委 員 会 の 連 携 である 市 町 村 教 育 委 員 会 とい うことは 勿 論 義 務 教 育 を 守 備 範 囲 としているグループであることを 前 提 としている 義 務 教 育 という 初 等 教 育 が 更 に 中 等 教 育 高 等 教 育 と 教 育 がつながる 中 で 初 等 教 育 は 全 ての 教 育 の 基 礎 であり 中 等 高 等 教 育 へつながる 可 能 性 の 基 礎 であると 言 うことがで きる 言 い 換 えれば 義 務 教 育 の 段 階 で 基 礎 の 能 力 を 子 ども 達 から 引 き 出 すことがより 高 い 高 等 教 育 の 保 障 につながるのかもしれない 日 本 産 学 フォーラムからの 新 しい 学 びプ ロジェクト への 資 金 の 援 助 は このことに 注 目 していただいた 結 果 であり この 機 会 に お 礼 を 申 し 上 げたい 私 たち 新 しい 学 びプロジェクト は 本 年 度 の 研 究 成 果 の 上 に 更 に 2 年 目 の 研 究 を 重 ね 指 導 実 践 に 深 みと 拡 がりをつけなければならない そのためには 次 年 度 以 降 もより 多 く 市 町 村 教 育 委 員 会 の 参 加 を 期 待 したい また 研 究 で 得 た 実 践 知 を 積 極 的 に 教 育 界 に 紹 介 することによって 一 人 でも 多 くの 教 師 が 協 調 学 習 を 知 ることによって 従 来 か ら 培 われてきた 指 導 とあわせて 指 導 に 幅 を 持 たせることができるだろう そのことが 子 ど も 達 の 持 っている 潜 在 的 な 能 力 を 引 き 出 し 教 育 の 向 上 のみならず より 幸 福 な 社 会 の 実 現 につながることと 確 信 する (2) 平 成 22 年 度 新 しい 学 びプロジェクト 総 括 1 研 究 推 進 に 係 る 総 括 30
a) 成 果 研 究 推 進 員 の 尽 力 で 15 の 実 践 をリソース 集 としてまとめることができたとともに 2 月 報 告 会 において 各 教 科 の 実 践 を 共 有 することができた 授 業 のプランニングからエキスパート 資 料 及 びワークシート 等 をセットにしてまと めることができ 次 年 度 以 降 各 自 治 体 内 及 び CoREF サイトに 参 加 した 方 々が 追 試 で きる 条 件 を 整 えることができた 協 調 学 習 が 各 自 治 体 における 実 践 に 次 のような 効 果 をもたらすことが 期 待 できる 1 従 来 の 指 導 観 を 見 直 し 子 どもの 学 びを 中 心 においた 授 業 展 開 につながる 授 業 改 善 に 生 かすことができる 2 エキスパート 資 料 作 成 に 係 る 作 業 は 教 材 を 様 々な 視 点 で 見 直 す 機 会 とな り より 深 い 教 材 理 解 分 析 につながる 3 学 習 指 導 要 領 改 正 の 趣 旨 である 言 語 活 動 の 充 実 に 寄 与 することができ る 4 子 どもの 主 体 的 な 学 習 参 加 を 促 すことができる 5 子 どもの 人 間 関 係 の 醸 成 を 図 る 機 会 にもなり よりよい 学 習 集 団 及 び 学 級 集 団 形 成 にもつながる 表 2: 協 調 学 習 によって 見 込 まれる 実 践 への 効 果 b) 次 年 度 への 課 題 成 果 を 客 観 的 な 指 標 等 を 基 に 目 に 見 える 形 で 表 現 する 方 法 を 確 立 する 必 要 が ある ( 目 標 値 の 設 定 や 既 存 の 調 査 等 の 活 用 を 含 めて) 4 月 ~7 月 にかけての 実 践 がほとんどないので 本 年 度 の 研 究 推 進 員 が 継 続 的 に 年 度 当 初 の 実 践 について 本 年 度 中 に 計 画 しておく 必 要 がある 中 学 校 の 実 践 が 中 心 になる 傾 向 にあるので 小 学 校 教 諭 と 中 学 校 教 諭 の 協 同 に よる 小 中 学 校 の 実 践 を 積 み 重 ねる 必 要 がある 2 運 営 等 に 係 る 総 括 電 子 メールによる 連 絡 だけでなく 映 像 会 議 システムを 活 用 した 情 報 交 換 そして 一 堂 に 会 しての 研 究 協 議 等 の 場 を 今 後 さらに 上 手 く 活 用 していく 必 要 がある 参 加 自 治 体 を 増 やすことが 大 事 である 今 後 は 広 く 参 加 自 治 体 を 募 るばかりでなく 学 校 単 位 での 参 加 も 進 める 次 年 度 以 降 の 本 プロジェクトの 継 続 については 今 後 の 検 討 課 題 とする 市 町 の 振 り 返 り 和 歌 山 県 有 田 市 (1) 本 プロジェクト 研 究 推 進 員 ( 高 垣 和 生 教 諭 )の 取 組 について 1 公 民 的 分 野 において 協 調 学 習 を 取 り 入 れた 指 導 プランにより 実 践 を 行 った 2 積 極 的 に 研 修 へ 参 加 し 研 究 の 深 化 を 図 るとともに 社 会 科 研 究 部 会 の 代 表 者 と 31
して 部 会 のとりまとめを 行 った (2) 研 究 実 践 の 深 化 と 協 調 学 習 の 普 及 1 協 同 学 習 における 共 同 研 究 の 推 進 a) 有 田 川 町 立 石 垣 中 学 校 面 矢 和 弥 教 諭 の 授 業 を 参 観 する 等 相 互 の 研 究 推 進 を 図 った b) 本 プロジェクトの 推 進 地 域 である 有 田 川 町 教 育 委 員 会 と 連 携 し 協 調 学 習 につい て 適 時 情 報 交 換 を 行 った 2 有 田 市 教 育 講 演 会 の 開 催 (8 月 2 日 ) 三 宅 なほみ 教 授 と 齊 藤 萌 木 特 任 助 教 を 講 師 に 招 き 講 演 会 を 開 催 した 約 200 名 の 市 内 小 中 学 校 教 職 員 が 参 加 し 協 調 学 習 の 概 要 及 び 授 業 づくりを 学 んだ (3) 来 年 度 の 展 望 等 1 勉 強 から 学 び への 転 換 協 調 学 習 をとおして 生 徒 の 学 びが 深 まるよう 教 材 の 精 選 及 び 資 料 の 質 的 な 向 上 を 目 指 す 2 評 価 規 準 と 努 力 を 要 する 生 徒 への 手 だての 明 確 化 協 調 学 習 における 具 体 の 評 価 規 準 を 明 確 にし 規 準 に 満 たない 生 徒 ( 努 力 を 要 す る 生 徒 )に 対 する 手 だてを 検 討 する 和 歌 山 県 有 田 川 町 (1) 本 プロジェクト 研 究 推 進 員 ( 面 矢 和 弥 教 諭 )の 取 組 について 1 社 会 科 (3 単 元 )において 協 調 学 習 を 取 り 入 れた 指 導 プランにより 実 践 を 行 っ た 2 積 極 的 な 研 修 参 加 及 び 授 業 公 開 により 研 究 の 深 化 と 成 果 の 普 及 を 図 った 3 所 属 校 の 研 究 主 題 を 受 けて 協 調 学 習 を 推 進 し 学 校 全 体 の 取 組 をリードした (2) 研 究 実 践 の 深 化 と 協 調 学 習 の 普 及 について 1 研 究 推 進 員 の 支 援 と 研 究 の 深 化 a) 授 業 公 開 及 び 研 究 協 議 の 充 実 協 調 学 習 を 取 り 入 れた 研 究 授 業 ( 面 矢 教 諭 )を 実 施 し ( 県 ) 社 会 科 指 導 委 員 等 からの 助 言 をもとに 研 究 実 践 の 深 化 を 図 った 面 矢 教 諭 の 授 業 を 他 教 科 担 当 の 教 員 が 参 観 し 協 調 学 習 について 学 習 するととも に 各 教 科 等 における 協 調 学 習 の 導 入 を 推 進 した b) 協 調 学 習 における 共 同 研 究 の 推 進 本 プロジェクトの 推 進 地 域 である 有 田 市 教 育 委 員 会 と 連 携 し 協 調 学 習 について 適 時 情 報 交 換 を 行 うとともに 授 業 参 観 等 を 行 い 相 互 の 研 究 推 進 を 図 った 2 協 調 学 習 への 共 通 理 解 と 普 及 a) 有 識 者 を 招 聘 した 協 調 学 習 に 関 する 研 修 会 の 実 施 や 参 加 32
協 調 学 習 の 実 践 者 ( 他 町 の 教 員 )を 講 師 に 招 いた 研 修 会 を 実 施 し 理 論 と 実 践 を 学 ぶ 機 会 を 設 けた 協 調 学 習 に 関 する 教 育 講 演 会 ( 平 成 22 年 8 月 有 田 市 )へ 参 加 し 取 組 につい ての 認 識 を 共 有 した b) 域 内 各 校 への 情 報 発 信 と 実 践 の 拡 充 学 校 訪 問 ( 指 導 訪 問 ) 時 において 協 調 学 習 に 関 する 情 報 を 管 理 職 や 教 員 に 提 供 し 普 及 を 図 った 他 校 の 研 究 授 業 ( 理 科 )において 協 調 学 習 を 取 り 入 れた 指 導 プランの 作 成 を 支 援 し 授 業 実 践 を 推 進 した (3) 来 年 度 の 展 望 等 1 出 力 型 の 授 業 改 善 をめざして 協 調 学 習 による 教 育 的 メリットの 共 有 化 を 図 り 実 践 を 推 進 する 研 究 会 等 の 立 ち 上 げを 検 討 する 2 小 規 模 校 の 教 育 活 動 の 活 性 化 をめざして 協 調 学 習 の 手 法 を 導 入 した 小 規 模 校 における 集 合 学 習 の 実 施 を 検 討 する 図 1: 石 垣 中 学 校 での 実 践 の 様 子 広 島 県 安 芸 太 田 町 (1) はじめに 新 たな 学 びプロジェクト~ 大 学 発 教 育 支 援 コンソーシアム 推 進 機 構 との 連 携 ~ に ついては 本 町 から 研 究 推 進 員 を 算 数 数 学 科 と 理 科 について 各 1 名 任 命 し 研 究 実 践 を 重 ねた また 小 規 模 学 校 の 課 題 解 決 のために 豊 かな 人 間 関 係 の 育 成 のためのソーシャル スキルの 獲 得 を 柱 にしながら 新 たな 学 び をめざすために 安 芸 太 田 町 教 育 ビジ ョンプロジェクト により 町 内 全 小 中 学 校 において 小 小 連 携 中 中 連 携 小 中 連 携 の 更 なる 強 化 を 行 なった 33
(2) 研 究 推 進 について 授 業 づくりについては 中 学 校 数 学 科 と 理 科 において 生 徒 実 態 を 考 慮 しつつ 協 調 学 習 を 町 内 中 学 校 2 校 において 研 究 実 践 した また これらの 研 究 推 進 は 広 島 県 中 学 校 学 力 向 上 対 策 事 業 推 進 地 域 として 中 学 校 連 携 を 柱 に 研 究 実 践 を 重 ねた (3) 安 芸 太 田 町 内 協 調 学 習 研 修 会 について 平 成 22 年 8 月 9 日 ( 月 ) 説 明 協 調 学 習 について 模 擬 授 業 (ワークショップ) 研 究 協 議 及 び 演 習 平 成 22 年 11 月 4 日 ( 木 ) 協 調 学 習 授 業 公 開 : 理 科 筒 賀 中 学 校 教 諭 亀 岡 圭 太 研 究 協 議 及 び 協 調 学 習 について 協 調 学 習 について 授 業 についての 研 究 協 議 質 疑 応 答 まとめ 指 導 助 言 者 東 京 大 学 三 宅 なほみ 教 授 東 京 大 学 齊 藤 萌 木 特 任 助 教 飯 窪 真 也 リサーチ アシスタント( 大 学 院 教 育 学 研 究 科 ) (4) 成 果 と 課 題 協 調 学 習 による ジグソー 活 動 の 導 入 により 授 業 が 活 性 化 した とりわけ グ ループ 活 動 や 話 合 いにおいて 生 徒 の 主 体 性 が 引 き 出 された また 授 業 者 も 授 業 時 間 (5 0 分 )のプランニングの 中 で 準 備 指 示 発 問 ジグソー 活 動 時 間 確 保 等 のより 高 度 な 時 間 配 分 や 精 選 された 指 示 発 問 等 に 取 組 んだ そのことが 教 師 主 導 型 の 授 業 から 生 徒 自 ら 気 付 き 伝 え 自 分 なりの 理 解 を 深 めるといった 新 たな 学 びへの 授 業 づくりへの 土 台 づくりとなった 数 学 科 では 粟 津 政 夫 教 諭 が 加 計 中 学 校 3 年 生 において 2 乗 に 比 例 する 関 数 につい ての 授 業 を 行 い 学 びの 説 明 授 業 参 観 等 を 実 施 した 今 後 は 他 教 科 へ 指 導 方 法 の1つ の 手 法 として ジグソー 法 が 広 がると 学 びの 質 の 向 上 に 期 待 が 持 てる 理 科 では 筒 賀 中 学 校 において 資 料 を3つ 作 成 した 校 内 研 修 において3 回 授 業 を 実 施 し 2 回 目 は 安 芸 太 田 町 内 協 調 学 習 研 修 会 として 三 宅 教 授 にも 指 導 いただいた 3 回 目 は 筒 賀 小 中 学 校 合 同 研 究 公 開 の 際 の 公 開 授 業 として 実 施 した 生 徒 の 読 解 力 やコミュ ニケーション 能 力 を 把 握 し 創 っていくことからのスタートだったが 3 回 授 業 実 践 を 通 し て 生 徒 の 活 動 の 様 子 が 変 わったという 手 ごたえがあった 今 後 は 協 調 学 習 の 目 的 である 活 用 できる 知 識 の 獲 得 が 達 成 できているのかをどのように 検 証 していくかが 課 題 である 町 内 小 中 学 校 全 体 に 関 わっては 安 芸 太 田 町 内 協 調 学 習 研 修 会 を 柱 に 町 内 自 主 研 修 グループ 希 望 塾 での 模 擬 授 業 取 り 組 み 状 況 等 の 説 明 を 通 して 他 校 へも 発 信 してきた 授 業 の 進 め 方 等 についての 質 問 も 活 発 で 小 規 模 校 の 課 題 である 児 童 生 徒 同 士 のねり 合 いの ある 学 びのあり 方 として 協 調 学 習 が 有 効 であると 感 じる 次 年 度 は 研 究 推 進 員 の 在 籍 する 学 校 以 外 へも 授 業 実 践 の 広 がりを 展 開 していきたい 34
福 岡 県 香 春 町 (1) CoREF との 研 究 連 携 に 関 する 確 認 事 項 1 研 究 連 携 のねらいを 確 認 協 調 学 習 の 考 え 方 に 基 づいて 研 究 実 践 を 行 う また 各 教 科 等 における 実 践 モデルを 作 成 する 2 研 究 の 進 め 方 香 春 町 教 育 委 員 会 が 推 進 学 校 と 研 究 推 進 員 を 決 める また CoREF との 研 究 連 携 をする (メール 交 換 ファックスなど) 推 進 学 校 を 勾 金 小 学 校 にする 推 進 員 は 教 務 主 任 の 宮 成 努 教 諭 に 依 頼 する 当 面 推 進 協 力 委 員 は 勾 金 小 学 校 の 平 井 信 一 校 長 高 瀬 美 智 也 教 頭 が 行 う 教 育 委 員 会 の 推 進 協 力 委 員 は 教 育 課 長 にもお 願 いする 実 践 を 広 げ 多 くの 先 生 方 に 参 加 してもらえるように 努 力 しなくてはならない (2) 協 調 学 習 の 取 組 ( 推 進 委 員 及 び 関 係 者 で 確 認 ) 授 業 平 成 23 年 1 月 18 日 ( 火 曜 日 )2 3 校 時 で 行 う 対 象 学 年 6 年 (24 人 ) 学 習 内 容 国 語 ( 意 見 文 ) 答 えを 出 してほしい 課 題 ( 子 どものやる 気 を 出 す 課 題 を 考 えたい) 要 旨 に 説 得 力 を 持 たせるにはどのような 材 料 を 用 意 すればよいか 考 えさせる エキスパート 活 動 の 課 題 (わかってほしい 内 容 ) ジグソー 活 動 の 課 題 ( 十 分 に 検 討 する) (3) 協 調 学 習 の 成 果 と 課 題 1 授 業 を 参 観 しての 思 う 成 果 新 学 習 指 導 要 領 では すべての 教 科 や 領 域 で 言 語 活 動 の 充 実 が 求 められている この 協 調 学 習 では 書 く 力 話 す 力 考 える 力 判 断 する 力 読 み 取 る 力 などを 養 うことができる まさに 言 語 活 動 の 充 実 が 図 られると 確 信 している 集 中 して 物 事 を 考 えることができ 話 し 合 い 活 動 を 通 して 自 分 の 考 えを 確 かめ ることができる また 一 人 一 人 のコミュニケ ション 能 力 も 高 まる 2 授 業 を 参 観 して 思 う 課 題 教 師 の 教 材 研 究 の 大 切 さを 感 じた 教 師 の 発 問 説 明 指 示 の 工 夫 によって 協 調 学 習 が 充 実 し 活 発 になることは 確 かだ どの 教 材 で 協 調 学 習 を 行 うか 教 師 の 目 の 付 けどころが 大 切 になってくるよう だ それだけに 協 調 学 習 はやりがいのある 学 習 だ (4) その 他 1 他 地 区 の 実 践 に 学 びながら 協 調 学 習 の 良 さや 充 実 した 進 め 方 を 究 明 していきた い 2 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 協 調 学 習 の 授 業 づくりを 今 後 も 創 造 していきたい 3 新 しい 学 びプロジェクト 会 議 や 研 究 会 に 出 来 る 限 り 参 加 していきたい 35
大 分 県 竹 田 市 (1) 研 究 をすすめるための 組 織 竹 田 市 教 育 委 員 会 教 育 長 課 長 指 導 主 事 竹 田 市 協 調 学 習 ( 理 科 ) 推 進 委 員 会 研 究 推 進 委 員 ( 中 ) 推 進 委 員 ( 中 ) 推 進 委 員 ( 小 ) 推 進 委 員 ( 小 ) 竹 田 市 教 育 研 究 協 議 会 理 科 部 会 より 研 究 推 進 委 員 ( 新 しい 学 びのプロジェクト 参 加 員 )の 他 3 名 ( 中 学 校 1 名 小 学 校 2 名 )を 選 出 し 推 進 委 員 会 を 組 織 教 育 委 員 会 と 連 携 し 推 進 方 法 や 指 導 案 の 検 討 を 行 い 授 業 公 開 をとおして 竹 田 市 の 教 員 へ 協 調 学 習 について 周 知 活 動 を 行 う 授 業 公 開 を 通 しての 研 究 成 果 の 交 流 図 2: 竹 田 市 の 協 調 学 習 研 究 推 進 組 織 図 (2) 経 過 平 成 22 年 5 月 14 日 ( 金 ) 竹 田 市 教 育 研 究 協 議 会 理 科 部 会 へ 趣 旨 説 明 と 協 力 の 要 請 7 月 12 日 ( 月 ) 第 1 回 協 調 学 習 ( 理 科 ) 推 進 委 員 会 の 開 催 推 進 体 制 の 確 認 スケジュールの 決 定 等 8 月 17 日 ( 火 ) 第 2 回 協 調 学 習 ( 理 科 ) 推 進 委 員 会 の 開 催 10 月 1 日 ( 金 ) 第 1 回 協 調 学 習 授 業 公 開 中 学 2 年 理 科 消 化 と 吸 収 < 久 住 中 > 11 月 15 日 ( 月 ) 第 2 回 協 調 学 習 ( 理 科 ) 推 進 委 員 会 の 開 催 中 学 1 年 理 科 地 震 < 久 住 中 >の 検 証 授 業 12 月 7 日 ( 火 ) 第 2 回 協 調 学 習 授 業 公 開 中 学 3 年 理 科 地 軸 の 傾 き < 久 住 中 > 平 成 23 年 1 月 28 日 ( 金 ) 第 3 回 協 調 学 習 授 業 公 開 中 学 1 年 理 科 地 震 < 都 野 中 > (3) 成 果 課 題 と 来 年 度 の 展 望 3 回 の 授 業 公 開 をとおして 市 の 教 員 へ 協 調 学 習 について 周 知 することが できた 他 校 でも 算 数 数 学 の 協 調 学 習 を 取 り 入 れた 学 習 への 挑 戦 が 見 ら れた 中 学 校 理 科 の 実 践 発 表 にとどまったので 更 に 小 学 校 や 他 教 科 へ 広 げること 36
23 年 度 は 理 科 だけでなく 算 数 数 学 への 挑 戦 を 行 う また 小 学 校 での 協 調 学 習 を 取 り 入 れた 授 業 公 開 を 予 定 している 熊 本 県 南 小 国 町 (1) 南 小 国 町 教 育 研 究 会 として 南 小 国 町 には 全 教 職 員 が 加 入 している 南 小 国 町 教 育 研 究 会 が 組 織 されている ( 下 記 参 照 ) 南 小 国 町 教 育 委 員 会 南 小 国 町 教 育 研 究 会 南 小 国 町 校 長 会 研 究 部 会 教 育 課 程 学 力 充 実 特 別 支 援 教 教 育 人 権 教 育 推 進 外 国 語 教 育 図 3: 南 小 国 町 教 育 研 究 会 組 織 図 平 成 22 年 5 月 26 日 の 教 育 研 究 会 総 会 において 教 育 委 員 会 研 究 推 進 担 当 が 協 調 学 習 の 考 え 方 を 取 り 入 れた 授 業 展 開 というテーマで 講 話 を 実 施 した 平 成 22 年 2 月 9 日 に 南 小 国 中 学 校 で 実 施 した 社 会 科 の 授 業 を 中 心 に 話 をした ( 第 3 学 年 単 元 日 本 と 世 界 の 平 和 ) 学 力 充 実 部 会 では 年 に 数 回 交 流 研 究 授 業 を 実 施 している (2) 文 部 科 学 省 指 定 人 権 教 育 研 究 指 定 校 ( 中 間 ) 研 究 発 表 会 の 公 開 授 業 として 平 成 22 23 年 度 南 小 国 中 学 校 は 人 権 教 育 研 究 の 指 定 を 受 けた 人 権 教 育 の 視 点 に 立 っ た 授 業 と 協 調 学 習 の 考 えに 立 った 授 業 とは 共 通 するところがあると 考 え 平 成 22 年 11 月 26 日 中 間 発 表 に 於 いて 研 究 推 進 員 の 原 島 秀 樹 教 諭 が 社 会 科 の 授 業 (1 年 学 習 内 容 モ ンゴルの 襲 来 と 日 本 )を 協 調 学 習 の 考 え 方 を 取 り 入 れ 展 開 した 町 内 全 ての 先 生 方 阿 蘇 郡 内 からも 多 くの 先 生 方 の 参 加 があり 社 会 科 における 協 調 学 習 の 有 用 性 につて 活 発 な 研 究 討 議 がなされた 来 年 度 の 研 究 発 表 会 では 県 下 に 参 加 の 呼 びかけをしていきたい (3) 小 学 校 の 校 内 研 究 授 業 町 の 学 力 充 実 部 会 の 交 流 研 究 授 業 の 一 環 としてもなされ 多 くの 先 生 方 の 参 加 があった そして 子 どもの 多 様 な 考 え 方 を 引 き 出 す 上 で 協 調 学 習 が 効 果 的 である 等 の 意 見 が 出 された (4) 来 年 度 への 志 向 来 年 度 も 研 究 連 携 を 南 小 国 町 教 育 研 究 会 の 学 力 充 実 研 究 部 会 に 位 置 づけ 研 究 を 推 進 し ていきたい 本 年 度 本 町 は 社 会 科 と 国 語 科 を 担 当 したが 来 年 度 も 引 き 続 き この 二 つ の 教 科 を 担 当 したい なお 研 究 推 進 員 も 本 年 度 と 同 じ 研 究 推 進 員 を 考 えている 37
宮 崎 県 宮 崎 市 (1) 研 究 推 進 の 概 要 宮 崎 市 では 宮 崎 市 教 育 情 報 研 修 センター 研 究 員 算 数 数 学 教 育 研 究 班 において 本 プロジェクトの 研 究 を 推 進 した 研 究 班 は 小 学 校 教 諭 3 名 中 学 校 教 諭 3 名 で 構 成 されており 指 導 主 事 が 指 導 助 言 しながら 2 週 に 1 回 2 時 間 の 研 究 会 を 開 催 した 1 研 究 主 題 児 童 生 徒 が 学 び 合 いの 中 で 確 かな 学 力 を 身 に 付 ける 算 数 数 学 科 の 学 習 指 導 の 在 り 方 ~ 協 調 学 習 の 考 え 方 を 取 り 入 れた 学 習 指 導 を 通 して~ 2 研 究 の 経 過 a) 授 業 実 践 年 間 20 回 以 上 の 研 究 会 を 実 施 したが その 多 くの 時 間 を 授 業 実 践 へ 向 けての 指 導 案 づ くりや 検 討 の 時 間 に 充 てた 算 数 数 学 科 の 授 業 に 協 調 学 習 の 考 え 方 をどのように 活 用 することが 児 童 生 徒 の 理 解 にとって 有 効 なのか 授 業 研 究 会 を 通 して 検 証 を 行 った 学 年 単 元 名 日 時 場 所 参 加 者 小 学 校 5 学 年 中 学 校 3 学 年 面 積 平 成 22 年 9 月 24 日 ( 金 ) 宮 崎 市 立 恒 久 小 学 校 平 成 22 年 10 月 1 日 ( 金 ) 宮 崎 市 立 住 吉 中 学 校 研 究 員 6 名 指 導 主 事 恒 久 小 職 員 二 次 方 程 式 の 利 用 研 究 員 6 名 指 導 主 事 CoREF 関 係 者 住 吉 中 職 員 国 富 町 研 究 員 表 3: 宮 崎 市 教 育 情 報 研 修 センター 研 究 員 算 数 数 学 教 育 研 究 班 平 成 22 年 度 授 業 研 究 会 b) 開 発 教 材 リスト 本 年 度 の 研 究 において 協 調 学 習 を 用 いた 学 習 を 行 うことが 有 効 と 思 われる 単 元 をピ ックアップし 協 調 学 習 を 取 り 入 れる 単 元 一 覧 と ワークシート 例 を 作 成 した 第 4 学 年 ( 単 元 名 ) 第 5 学 年 ( 単 元 名 ) 第 6 学 年 ( 単 元 名 ) 何 倍 になるのかな 面 積 式 と 計 算 のじゅんじょ 2けたでわるわり 算 の 筆 算 小 数 の 計 算 のしかたを 考 え よう 面 積 直 方 体 立 方 体 の 体 積 分 数 整 数 分 数 整 数 円 周 と 円 の 面 積 分 数 の 加 減 体 積 分 数 分 数 場 合 を 順 序 よく 整 理 しよ う 表 4: 協 調 学 習 を 取 り 入 れる 単 元 一 覧 ( 宮 崎 市 教 育 情 報 研 修 センター 研 究 員 算 数 数 学 教 育 研 究 班 作 成 ) c) 研 究 成 果 の 公 開 宮 崎 市 教 育 研 究 発 表 会 宮 崎 県 教 育 研 究 機 関 連 絡 協 議 会 研 究 発 表 大 会 において 算 数 数 学 科 における 協 調 学 習 の 有 効 性 を 発 表 する 機 会 が 得 られ 宮 崎 市 内 外 各 学 校 の 研 究 主 任 を 中 心 とした 多 くの 先 生 方 に 広 く 情 報 提 供 することができた 38
(2) 来 年 度 の 課 題 と 展 望 来 年 度 の 課 題 としては 算 数 数 学 科 の 教 科 の 特 性 と 協 調 学 習 のよさ が 相 互 に 生 きる 学 習 活 動 の 展 開 について 研 究 を 深 めるとともに 授 業 実 践 を 広 く 公 開 することに より 研 究 成 果 を 広 げ 児 童 生 徒 のコミュニケーション 力 の 育 成 に 努 力 したい 宮 崎 県 国 富 町 (1) 研 究 推 進 の 概 要 CoREF との 連 携 については 教 育 研 究 センターが 受 けもった センターは 教 育 長 ( 所 長 )のほか 研 究 指 導 員 (1 名 : 小 学 校 校 長 )と 研 究 員 ( 各 小 中 学 校 7 名 : 教 諭 )からな る 町 外 自 治 体 とも 連 携 しながら 授 業 プランを 構 築 し 毎 月 研 究 会 を 重 ねてきた 研 究 は CoREF の 理 論 が 教 育 現 場 に 当 てはまるものであるか また その 学 習 スタイル が 授 業 として 成 立 するかを 検 証 することを 中 心 とした 1 研 究 主 題 自 分 の 思 いや 考 えを 伝 え 合 い 互 いに 学 び 合 う 児 童 生 徒 の 育 成 ~ジグソーメソッドの 実 践 的 研 究 を 通 して~ CoREF との 連 携 上 推 進 員 の 所 属 する 中 学 校 理 科 が 研 究 の 中 心 であるが 発 達 段 階 に おける 協 調 学 習 実 施 上 の 課 題 その 他 を 探 るため 小 学 校 理 科 はもちろん 学 級 活 動 中 学 校 数 学 や 美 術 でも 実 践 研 究 を 進 めた 協 調 学 習 については 各 学 校 の 校 内 研 修 でも 取 り 上 げられ ワークショップの 実 施 や 研 究 員 との TT 授 業 また 研 究 員 以 外 の 者 が 実 際 に 取 り 組 むなど 広 がりが 見 られ 町 内 全 ての 小 中 学 校 で ジグソーメソッドを 取 り 入 れた 研 究 授 業 が 実 践 された 2 研 究 員 の 授 業 実 践 を 主 体 とした 研 究 平 成 22 年 10 月 26 日 小 学 校 理 科 検 証 授 業 Ⅰ 5 年 流 れる 水 のはたらき 東 諸 県 郡 理 科 主 任 会 と 共 同 研 修 11 月 22 日 中 学 校 理 科 検 証 授 業 Ⅱ 1 年 大 地 がゆれる ( 町 内 外 に 公 開 ) CoREFから2 名 の 先 生 に 参 加 いただき 研 究 授 業 と 協 議 会 を 実 施 した 町 内 教 職 員 の 研 修 の 場 としても 位 置 づけられ 町 内 外 からの 参 観 もあった 小 学 校 4~6 年 で 協 調 学 習 を 導 入 するプログラムを 実 施 (11 月 ~12 月 学 級 活 動 等 ) 3 整 備 した 資 料 協 調 学 習 指 導 事 例 集 ( 研 究 員 が 作 成 し 実 践 した 授 業 の 指 導 案 略 案 と 資 料 を 整 理 ) 小 中 学 校 理 科 で 協 調 学 習 を 行 うのに 参 考 となる 単 元 の 系 統 図 4 研 究 成 果 の 公 開 宮 崎 県 教 育 研 究 機 関 連 絡 協 議 会 での 研 究 発 表 (2 月 10 日 ) 研 究 集 録 への 掲 載 国 富 町 教 育 研 究 センター 便 り(1~6 号 ) (2) 年 度 の 課 題 と 展 望 授 業 後 の 楽 しかった またこんな 授 業 がやりたい という 子 どもの 声 を 励 みに 以 下 に 重 点 をおいて 研 究 を 推 進 したい そして 今 後 さらに 東 大 から 講 師 を 招 いたり 下 39
記 のような 町 を 挙 げての 研 究 実 践 に 取 り 組 むなどして 教 職 員 の 授 業 力 向 上 への 意 欲 付 けを 図 りたい 1 協 調 学 習 の 効 率 的 な 授 業 プランニングと 実 践 の 工 夫 2 協 調 学 習 の 成 立 に 欠 かせない 言 語 活 動 の 充 実 に 向 けた 理 論 と 全 体 計 画 の 整 備 3 小 中 学 校 間 の 連 携 町 内 の 教 育 組 織 との 連 携 による 組 織 的 な 研 究 実 践 4 エキスパート 資 料 等 研 究 実 践 資 料 の 整 備 と 町 内 教 員 への 資 料 提 供 実 践 の 収 集 (データーベースの 構 築 ) 宮 崎 県 五 ヶ 瀬 町 (1) 五 ヶ 瀬 教 育 ビジョンにおける 本 プロジェクトの 位 置 づけと 組 織 平 成 19 年 度 より 本 ビジョンにおいて 研 究 を 進 めてきている G 授 業 は 従 来 の 学 級 主 義 から 脱 却 し 学 習 内 容 によって 最 適 な 学 習 集 団 を 決 め 実 践 するという 新 たな 学 習 システ ムを 目 指 している それに 対 し 協 調 学 習 の 考 え 方 を 取 り 入 れた 本 プロジェクトによる 研 究 及 び 実 践 は 教 員 の 指 導 観 の 転 換 及 び 資 質 向 上 に 資 することを 目 的 にしている つまり 五 ヶ 瀬 町 では G 授 業 と 新 しい 学 びプロジェクト という 2 本 の 柱 で 新 たな 授 業 づく りを 狙 っている そのために 下 記 のような 組 織 を 構 築 し 研 究 を 進 めている (2) 本 年 度 の 取 組 1 協 調 学 習 に 関 する 研 修 会 の 実 施 8 月 4 日 ( 水 )にCoREF 齊 藤 特 任 助 教 飯 窪 リサーチ アシスタントに 来 町 いただき 雲 のできかた( 中 学 理 科 : 木 村 光 伸 教 諭 実 践 ) におけるエキスパート 資 料 を 基 にワー クショップを 開 催 した ワークショップを 通 して 協 調 学 習 の 考 え 方 について 理 解 を 深 めることができた また 11 月 19 日 ( 金 )~20 日 ( 土 )には 三 宅 教 授 による 講 演 及 びワークショップを 開 催 し 協 調 学 習 の 考 え 方 を 取 り 入 れた 授 業 づくりについて さら に 理 解 を 深 めることができた こうした 研 修 会 の 開 催 にあたっては 文 部 科 学 省 委 託 事 業 学 力 向 上 実 践 研 究 推 進 事 業 による 事 業 費 を 充 て 本 町 だけでなく 近 隣 の 市 町 村 教 育 委 員 会 にも 参 加 を 呼 びかけた 2 研 究 推 進 員 による 実 践 と 実 践 の 共 有 国 語 ( 津 奈 木 考 嗣 教 諭 ) 社 会 ( 大 久 保 朋 広 教 諭 ) 算 数 数 学 ( 杉 田 和 代 教 諭 )が 年 間 計 画 に 従 って 授 業 実 践 を 行 ったが 上 記 の 組 織 を 生 かし エキスパート 資 料 作 成 や 授 業 後 の 振 り 返 り 等 について 可 能 な 限 り 多 くの 教 職 員 が 関 わることができるように 配 慮 した こうした 資 料 作 成 授 業 実 践 振 り 返 り 等 を 町 全 体 で 共 有 することにより 協 調 学 習 理 論 の 理 解 深 化 や 実 践 化 に 向 けての 見 通 しをもたせることができた また こうした 実 践 の 共 有 を 通 して G 授 業 とコラボレーションした 実 践 についても 検 討 が 進 んできている このことは 実 践 後 の 児 童 生 徒 の 反 応 等 が 従 来 の 指 導 方 法 に よる 実 践 と 異 なり 大 人 数 による G 授 業 のよさを 協 調 学 習 による 授 業 づくりで 生 かそう とする 教 員 の 新 たな 視 座 が 生 まれてきたととらえている 40
3 全 体 研 究 会 における 協 調 学 習 実 践 の 公 開 11 月 19 日 ( 金 ) 五 ヶ 瀬 教 育 ビジョン 全 体 研 究 会 では 大 久 保 教 諭 による 第 5 学 年 社 会 科 自 動 車 をつくる 工 業 の 授 業 を 公 開 した 町 内 外 から 100 名 程 度 の 参 加 者 の 中 で 子 どもは 若 干 緊 張 気 味 であ ったが 今 日 本 はなぜハイブリッドカー で 勝 負 しているのか という 問 いに 対 し て エキスパート 資 料 をもとに 思 考 を 深 める 姿 が 観 察 された その 後 の 協 議 の 中 でも 参 加 者 から 様 々な 視 点 から 意 見 等 が 出 され 今 後 の 本 町 における 協 調 学 習 の 授 業 実 践 の 参 考 とすることができた (3) 今 後 の 展 望 等 図 4: 五 ヶ 瀬 教 育 ビジョン 全 体 研 究 会 での 授 業 の 様 子 一 貫 義 務 教 育 カリキュラムに 本 プロジェクトで 検 証 された 実 践 モデルを 位 置 づ ける 本 町 教 員 に 対 しての 研 修 システムを 構 築 する 図 5: 平 成 22 年 度 五 ヶ 瀬 町 教 育 研 究 組 織 図. 41