小売店立地計画の新しい考え方

Similar documents
<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

●電力自由化推進法案

波佐見町の給与・定員管理等について

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

PowerPoint プレゼンテーション

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)


m07 北見工業大学 様式①


質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

スライド 1

中国会社法の改正が外商投資企業に与える影響(2)

16 日本学生支援機構

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

Microsoft Word - 目次.doc

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

スライド 1

別紙3

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

一般競争入札について

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

Ⅰ. は じ め に 27 年 か ら の 不 況 の 影 響 で 不 動 産 競 売 物 件 が 増 加 し て い る 29 年 9 月 は 全 国 で 8 件 を 超 え た ( 前 年 同 月 は 約 6 件 ) ま た 不 動 産 競 売 の 情 報 が イ ン タ ー ネ ッ ト で 公

基 準 地 価 格 3 年 に1 度 審 議 直 近 ではH23 年 12 月 に 審 議 土 地 評 価 替 えの 流 れと 固 定 資 産 評 価 審 議 会 基 準 地 とは 土 地 評 価 の 水 準 と 市 町 村 間 の 均 衡 を 確 保 するための 指 標 となるものであり 各 市


( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

スライド 1

スライド 1

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

平成24年度 業務概況書

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

第1章 総則

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (5 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 区 類 団 府 分 似 体 平 均 年 齢

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

(1)1オールゼロ 記 録 ケース 厚 生 年 金 期 間 A B 及 びCに 係 る 旧 厚 生 年 金 保 険 法 の 老 齢 年 金 ( 以 下 旧 厚 老 という )の 受 給 者 に 時 効 特 例 法 施 行 後 厚 生 年 金 期 間 Dが 判 明 した Bは 事 業 所 記 号 が

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4


既 存 建 築 物 の 建 替 市 街 化 調 整 区 域 で 許 可 を 不 要 とする 取 扱 いについて 既 存 建 築 物 の 建 替 は 以 下 の1)~3)をすべて 満 たしている 場 合 に 可 能 です 1) 建 替 前 の 建 築 物 ( 以 下 既 存 建 築 物 という )につ

< F2D A C5817A C495B6817A>

Taro13-01_表紙目次.jtd

. 負 担 調 整 措 置 8 (1) 宅 地 等 調 整 固 定 資 産 税 額 宅 地 に 係 る 固 定 資 産 税 額 は 当 該 年 度 分 の 固 定 資 産 税 額 が 前 年 度 課 税 標 準 額 又 は 比 準 課 税 標 準 額 に 当 該 年 度 分 の 価 格 ( 住 宅

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

1

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

平成22年度

<4D F736F F D2095BD90AC E D738FEE816A939A905C91E D862E646F63>

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

平 成 27 年 度 第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 の 運 用 資 産 額 は 2 兆 4,339 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +2.05%となりました 実 現 収 益 率 は +1.19%です

文化政策情報システムの運用等

<4D F736F F D B83578F4390B E797748CA E88E68E7792E88AEE8F805F48508C668DDA95AA816A E646F63>

6. 共 有 等 に 係 る 固 定 資 産 の 判 定 3 共 有 に 係 る 固 定 資 産 については それぞれの 共 有 者 が 他 に 固 定 資 産 を 所 有 している 場 合 であっても その 資 産 とは 別 個 に 共 有 されている 固 定 資 産 を 別 の 人 格 が 所

(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

資 料 -6 平 成 20 年 度 第 2 回 北 陸 地 方 整 備 局 事 業 評 価 監 視 委 員 会 特 定 構 造 物 改 築 事 業 事 後 評 価 説 明 資 料 平 成 20 年 11 月 北 陸 地 方 整 備 局 -0-

< E95FB8CF689638AE98BC689FC90B390A CC8CA992BC82B582C982C282A282C E90E096BE8E9E8E9197BF2E786477>

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

Microsoft Word 役員選挙規程.doc

(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

<4D F736F F D2091E F18CB48D C481698E7B90DD8F9590AC89DB816A2E646F63>

Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

<4D F736F F F696E74202D2082C882E982D982C DD8ED88EE688F882CC82B582AD82DD C668DDA9770>

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 (H20.4.1) 96.7 (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.4.1), (H25.4.1) 参 考 値 98.3 (H25.7.1) (H20.4.1) (H25.4

別 添 1 提 案 書 等 作 成 要 領 1 調 達 件 名 PIO-NET2015 に 係 る 運 用 等 支 援 業 務 一 式 2 提 案 書 等 の 提 出 本 調 達 に 係 る 提 案 書 等 は PIO-NET2015 に 係 る 運 用 等 支 援 業 務 一 式 調 達 仕 様

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

<81798C F6A8BE0817A8D8297EE CF6955C9770>

介護保険制度改正にかかる事業所説明会

第25回税制調査会 総25-2

現 行 工 業 地 域 準 工 業 地 域 商 業 地 域 近 隣 商 業 地 域 改 正 後 準 工 業 地 域 ( 特 別 業 務 地 区 ( 第 2 種 ) 及 び 指 定 集 積 区 域 を 除 く) 近 隣 商 業 地 域 2 / 7

Taro-条文.jtd

< CF6955C976C8EAE DE82C28E73816A2E786C73>

<4D F736F F D AC90D1955D92E CC82CC895E DD8C D2816A2E646F63>

定款  変更

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

Transcription:

事 例 研 究 木 下 知 己 小 売 店 立 地 計 画 の 新 しい 考 え 方 1.はじめに 大 規 模 小 売 法 ( 大 店 法 ), 小 売 商 業 調 整 特 別 措 置 法 ( 商 調 法 )が 改 正 され, 本 年 5 月 14 日 から 施 行 されること になった.この 度 の 改 正 は, 小 売 業 分 野 におけるスーパ 一 等 の 大 型 中 型 店 と 地 元 商 店 街 との 間 で 激 化 している 出 店 紛 争 を 防 止 するのが 目 的 で, 大 店 法 は, 昭 和 49 年 施 行 以 来 初 改 正, 商 調 法 は, 昭 和 34 年 制 定 以 来 4 度 目 の 改 正 である. 今 回 の 改 正 は, 大 店 法 が 中 心 で, 届 け 出 面 積 を 500m 2 以 上 ( 現 行 1500m 2 以 上, 10 大 都 市 は 3000m 2 以 上 )と 下 げて 中 型 ι 店 についての 規 制 も 網 羅 するように なっている. 一 方, 商 調 法 は, 大 店 法 対 象 外 の 小 型 店, 小 売 市 場 の 調 整 にとどめていて, 大 店 法 とは 分 担 を 明 確 にし, 紛 争 2 未 満 を 都 道 府 県 知 事 とし, 1500m 2 以 上 は 知 事 経 由 通 産 大 臣 として, 知 事 の 権 限 を 強 め, 地 域 的 な 性 格 を 強 く 出 し ている. このように 新 規 小 売 店 の 出 店 に 対 して, 地 域 単 位 の 調 整 を 明 確 にしているのは,その 地 域 における 都 市 の 円 滑 な 運 営 を 第 ーとして 地 元 商 店 街 との 共 存 協 調 および 消 費 者 利 益 の 追 求 を 推 奨 し, 地 域 住 民 の 利 益 拡 大 を 願 望 して いるものである. 過 去 の 出 店 経 緯 をみると, 当 初 は 地 元 商 店 街 の 保 護 が 前 面 に 出 て 地 域 エゴ 的 な 性 格 をもっていて, 何 がなんで も 阻 止 するとしづ 構 えが 見 られた.その 後 消 費 者 側 から の 要 求 が 出 るようになって, 地 域 中 に 賛 否 両 論 が 沸 騰 し, 行 政 サイドの 介 入 が 余 儀 なくされてきた. ここでは, 出 店 計 画 者, 地 元 商 店 街, 消 費 者 等 が,そ れぞれの 立 場 からその 地 域 における 大 型 店 規 模 の 可 能 容 量 や 必 要 容 量 および 消 費 者 利 益 の 追 求 等 を 盾 に 取 って 論 陣 をはり, 調 整 がつくまで 長 期 間 を 要 するのが 常 であっ た. 今 回 の 大 店 法, 商 調 法 の 改 正 が, これらの 紛 争 解 決 にどのような 成 果 をもたらしてくれるか 非 常 に 期 待 され るところである. さて, 合 意 を 得 るためのレールは 以 上 のように 敷 かれ たものの,まだ 同 一 土 俵 上 で 論 議 するには 未 定 の 部 分 が 数 多 くみられる.たとえば, 地 元 商 店 街 のサーピス 提 供 能 力 はいかほどか, 新 規 の 出 店 は 地 元 商 店 街 にどの くらい 影 響 を 及 ぼすか,また 消 費 者 の 利 益 は 出 店 前 と 後 ではどのように 変 化 しそうかなど 三 者 三 様 の 利 害 は 依 然 として 存 在 する.さらに 商 圏 や 商 圏 人 口 の 設 定 や 消 費 者 ニーズの 多 様 化 に 対 するサーピスはどうなっているかな ど, 非 常 に 多 くの 解 決 しなければならない 問 題 を 残 して いる. そこで, 本 レポートでは 前 記 出 店 計 画 者, 地 元 商 店 街, 消 費 者 および 行 政 サイドそれぞれの 立 場 から 適 正 な 出 店 および 配 置 計 画 をどのように 立 案 したらよいかケー ス スタディを 踏 まえ 検 討 したものである. 基 本 的 な 考 え 方 大 型 店 の 出 店 にあたって, m 2 当 り 人 口 5 "-'10 人 とか 売 場 面 積 シェア 26.12.%( 小 売 総 面 積 に 対 して) 等 の 数 値 が 取 り 沙 汰 されケースバイケースの 利 用 の 仕 方 が 見 られ る.また, 商 圏 および 商 圏 人 口 は, 行 政 サイドや 商 工 会 議 所 あるいは,ほうぼうの 民 間 機 関 によってまちまちの 設 定 を 行 ない,それぞれの 立 場 で 異 なった 分 析 を 行 なっ ている. 前 者 の 場 合, 既 存 小 型 店 の 規 模 を 無 視 しすぎて いる. つまり,その 地 域 の 商 業 施 設 の 調 和 を 考 える 時, 小 型 店 の 総 売 面 が 大 きいと 大 型 中 型 店 の m 2 当 り 人 口 や 売 面 シェアは 低 くおさえる 必 要 があるし, 逆 に 小 型 店 の 総 売 面 が 小 さいと 高 くする 必 要 がある. 後 者 の 場 合 は, 商 圏 が 商 業 施 設 の 立 地 後 に 結 果 として 決 まってくるものを 官 頭 からまちまちに 設 定 して, 大 型 店 許 容 量 をそれぞれ 導 き 出 そうとしている.これは, 論 議 の 前 提 を 不 定 に し, 結 果 の 妥 当 性 を 不 明 確 にしていると 考 えられる.こ れら 二, 三 の 例 にみられるよ うに 未 だ 不 明 瞭 な 部 分 は 多 く, 合 意 を 得 て 調 整 がはかどるまでは,かなりの 時 間 を 要 するものと 思 われる. 1 979 年 5 月 号

民 接 地 区 (~W;) 間 の 時 間 距 鑑 本 レポートは, 以 上 を 鑑 み, 出 店 計 画 者, 地 元 商 店 街, 消 費 者, 行 政 サイドそれぞれの 立 場 の 目 標 を 定 め,それの 実 現 性 を 考 え, 立 場 別 の 目 標 をつぎのように 設 定 して 行 なう. 出 店 計 画 者 ( 目 標 ) 最 適 な 位 置 と 規 模 一 一 既 存 の を 考 慮 した 共 存 協 調 型 の 位 置 と 規 模 地 元 商 店 街 ( 目 標 ) 新 規 出 店 による 影 響 一 一 新 規 の 出 店 に 伴 う 既 存 の 売 上 見 込 数 および 坪 効 率 の 変 動 消 費 者 ( 目 標 ) 買 物 時 間 コストの 変 動 一 一 消 費 者 が 買 物 のために 費 やす 時 間 コストの 変 動 行 政 サイド ( 目 標 ) 適 正 な 配 置 計 画 一 一 上 記 (i) (iii) の 便 益 を 考 慮 して, 適 正 な 配 置 計 画 の 検 討 以 上 から, 既 存 への 需 要 を 優 先 し, 消 費 者 の 買 物 時 間 コストが 最 小 になるような 新 規 の 位 置 選 定 と 規 模 の 算 出 を 行 ない,そのうえで 結 果 の 妥 当 性 を 検 討 す る. 考 え 方 の 流 れをつぎに 示 す. 新 規 の 位 置 の 選 定 l 新 規 の 規 模 の 決 定 l 既 存 店 および 新 規 のサーピス 人 口 町 算 出 注 ) 心 サービスの 効 率 性 的 の 検 討 i *い 売 上 見 込 数 に 相 当 する. 本 2 : 坪 効 率 に 相 当 する. 図 1 (コメ γ ト) 既 存 の 調 査 および 新 規 候 補 地 点 の 抽 出 を 行 なう. 既 存 および 新 規 候 補 地 から 全 地 区 ( 集 落 ) への 最 短 時 間 距 離 の 算 出 を 行 なう. 既 存 の 規 模 を 大 型 中 型 および 小 型 店 を 含 め た 全 小 売 店 より 設 定 する. 買 物 時 間 コストを 最 小 とするような 新 規 1 地 点 を 選 定 する. 混 合 整 数 計 画 法 (Mixed Method) による 解 法 を 行 なう. 既 存 と 新 規 1 を 含 めた 全 で 潜 在 需 要 を 算 出 して,その 中 から 新 規 のサーピス 容 量 ( 規 模 )を 決 定 する. 新 規 のサービス 容 量 をセットして, 全 の サービス 人 口 ( 売 上 見 込 数 )を 算 出 する. vii) サービス 容 量 に 対 するサーピス 人 口 の 割 合 ( 坪 効 率 )を 算 出 する. 具 体 的 な 方 法 具 体 的 にはつぎのフローチャートに 従 って 行 なう. ( 図 1 ケース スタディ 前 提 ケース スタディとして, 東 西 に 約 7 km, 南 北 に 約 オベレーションズ リサーチ

10km 拡 がるモテ.ル 地 域 について 実 施 する.ここは, 人 口 10 万 強 で 50 地 区 ( 集 落 )から 成 り, 鉄 道 がほぼ 南 北 に 縦 断 している. また, 小 売 店 は 総 売 場 面 積 39000m 2 でそのうち 大 中 型 店 は 25.6% の 10000m 2, 小 型 店 ( 一 般 )は 74.4% の 29000 m 2 となっている. 既 存 の 商 店 街 は, 11 地 区 ( 集 落 )に 分 布 し, 新 規 の 立 地 候 補 地 点 も 11 地 区 ( 集 落 )が 挙 げられて いる.これらの 候 補 地 はすべて 無 限 大 の 容 量 をもってい る.そして 買 物 客 はできるだけ 近 い に 買 物 にゆくと し, 本 アプローチを 解 りやすく 説 明 するために 下 記 のケ ースについて 行 なう. イ) 大 型 中 型 店 および 小 型 店 は 一 括 して 取 扱 う. ロ) 最 寄 品 および 買 回 品 は 一 括 して 取 扱 う. ハ) 小 売 店 支 持 人 口 は 2 人 1m 2 とする. (γ26.12 (5""'-'10) 人 Im 2 = 3""'-'2.6) 人 1m2) 村 ニ) 買 物 にゆくために 費 やすコストは 3 円 / 分 とする. ホ) 買 物 の 回 数 は 4 人 家 族 の 標 準 世 帯 が 4 回 / 週 とす る. 地 域 および 範 囲, 地 区 ( 集 落 ) 間 時 間 距 離 ならびに 地 区 ( 集 落 ) 別 人 ロ, 既 存 の 位 置 と 規 模, 新 規 候 補 地 点 をつぎに 示 す. 注 ) 12%は, 松 本 商 工 会 議 所 がランチ 且 スタ 一 法 則 を 適 用 して 導 出 した 大 型 店 売 面 ンェア, 10) 人 は 日 本 マーケテ ィン グセンターの 大 型 店 支 持 人 口 の 数 値 ( 船 井 孝 雄 著 小 売 法 則 J 4.2 結 果 下 記 の 条 件 に 則 って 新 規 を 決 定 する. より) サーピス 容 量 ( 規 模 )は 潜 在 需 要 量 に l 割 前 後 の 余 力 をもたせて 設 定 する. (サービス 容 量 キ1. 1 X 潜 在 需 要 量 ) お 抑 O 吻 Mれ 問 似 とほ い 設 (どこカかミリ1 つの 既 存 ( 新 規 に 開 設 される も 含 む)の 効 率 が 5 叩 0% 以 下 になると 新 規 開 設 をとり やめる) その 結 果 は 表 1 のとおりである. このうち 最 材 の 4 地 区 ( 集 落 ) 1002, 1047, 1006, は 鉄 道 の 北 側 に 位 置 し, 総 面 積 は 23500m 2 になる. これをサービス 容 量 ( 面 積 小 売 店 支 持 人 口 )に 換 算 すると 47000 人 となり, 北 側 の 総 人 口 52610 人 の 89. 3%で 約 9 割 にあたる. 既 存 のサービス 容 量 は 18000 人 ( 総 人 口 の 34.2%) でその 約 2.6 倍 である.このように 新 規 店 舗 への 依 存 度 が 非 常 に 高 くなっている. また, 新 規 開 設 を 加 えて 改 めて 小 売 店 支 持 人 口 を 計 算 するとつぎのようになる. 北 側 小 売 店 支 持 人 口 = 北 側 総 人 口 既 存 面 積 十 一 ー 52610( 人 ) ( 人 1m2) 一 方, 南 側 の 開 設 地 区 ( 集 落 ) 1011 は 3000m 2 でサービ ス 容 量 6000 人 となり, 総 人 口 48410 人 の 12.4% である. 既 存 のサーピス 容 量 60000 人 ( 総 人 口 の 123.9%) が 高 いため 新 規 への 依 存 度 は 非 常 に 小 さくなっている. さらに 小 売 店 支 持 人 口 はつぎのようになる. 48410( 人 ) 南 側 小 売 店 支 持 人 口 = 47( 人 1m2) ちなみに 南 北 合 せた 小 売 店 支 持 人 口 はつぎのとおりで ある. 101020( 人 ) 小 売 店 支 持 人 口 = 54( 人 1m2) この 意 味 は, 当 初 小 売 店 支 持 人 口 を 2.00( 人 1m2) と 設 定 し, 既 存 ( 新 規 に 開 設 される も 含 む)の 効 率 を 50% 以 上 と 制 限 して, 消 費 者 の 利 益 を 最 大 とする( 買 物 時 間 コストの 減 少 ) 新 規 の 開 設 を 試 みたら 小 売 店 の 支 持 人 口 が 1.54( 人 1m2) と 小 さくなることを 表 わして いる.これは, 既 存 の 配 置 が 消 費 者 の 分 布 に 適 合 し ているかどうかが 影 響 している もので, 一 概 に 総 量 ( 総 売 面 )だけを 取 り 上 げて 新 開 設 の 是 非 を 決 定 できな いことを 物 語 っているものといえよう. つぎに 平 均 買 物 時 間 コスト ( 円 / 人 年 ) は 開 設 }I 原 2 番 目 の 1047 地 区 ( 集 落 )から 5 番 目 の 1011 地 区 ( 集 落 )までに 1663 円 ( =3612 ー 19 49), 100) 軽 減 さ れて 消 費 者 の 利 益 はかなり 増 大 されている. 一 方, 既 存 ( 新 規 に 開 設 される も 含 む)の 平 均 効 率 性 は95.3 %から 77.1%ヘダウンし, 最 低 地 区 ( 集 落 )の 効 率 性 も 77.1%から 58.4%へ 下 り, 地 元 商 店 街 はその 分 不 利 益 を 被 っている. 開 設 }I 頂 ( 2 から 5 まで)に 従 って, 新 規 および 既 存 のサーピス 人 口 の 変 化 をつぎに 示 す. 表 1 新 規 開 設 地 区 ( 集 落 )および 規 模 5. まとめ 開 設 順 開 設 地 区 制 ) 竺 Lpl i 吋 ω06 1 - 扇 面 )! i Jiip ~I 州 一 両 1 979 年 5 月 号 本 レポートは, 既 存 のハ フモテ.ル 等 の 引 力 モデルで 実 施 されてきた ミグ ロ 的 な 消 費 者 行 動 を 考 慮 した 規 模 の 決 定 方 法 と 違 って, マク ロ 的 に 総 消 費 者 の 買 物 時 間 コスト を 最 小 とするような 立 地 点 および 規 模 の 決 定 を 行 なお う

としている. 前 者 の 考 え 方 では 限 定 の 商 圏 内 で 過 去 にお ける 買 物 OD のパターンを 初 期 値 として, 新 規 の 出 店 に おける 消 費 者 行 動 の 変 化 を 踏 まえ 予 測 を 行 ない 規 模 の 決 定 をしている. この 中 で, 要 は 商 聞 を 固 定 し, 買 物 OD を 固 定 して, 新 規 出 店 に 伴 う 商 圏 の 変 化 および 買 物 行 動 の 変 化 を 十 分 に 把 握 したモデルの 挙 動 を 示 しているかどうかが 大 きな ポイントである.まして, 商 圏 および 商 圏 人 口 の 設 定 が まちまちだと 結 果 は 不 明 確 である. 一 方, 後 者 ( 本 レポート)のやり 方 だと 個 々の 消 費 者 の 行 動 は 完 全 に 無 視 し,あくまで, 買 物 時 間 コストが 最 小 となるような 小 売 店 の 配 置 を 考 え,. それの 過 不 足 分 のと ころへの 立 地 を 決 定 しようとしている.これの 理 由 とし ては, 前 提 で 消 費 者 は 一 番 近 いところに 買 物 にゆく 時 に 最 高 の 利 益 を 受 けると 設 定 しているためである.ただ, 前 者 の 場 合 商 圏 の 設 定 が 妥 当 で 消 費 者 行 動 に 急 激 な 変 化 が 起 こりそうにないところであれば,かなりの 好 結 果 が 得 られようし, 後 者 の 場 合 は 前 者 とまったく 逆 で 商 圏 の (JU"リ) 1 0 削 7:H:;i:H: Q, 貨 物 IL~I:: J( 分 ) 地 区 I,..., 人 口! 面 積 ( 集 落 ) ( 人 ) 1 番 号 i?な な 重 量 : J 也 淵 店 街, 1000 人 9 6 〆 φ 公 : 附 110 也 す,. 地 区 ( 終 了 存 ) 帯 号 セー セ?な?な せヱ 会 図 2 モテ' ル 地 域 図 オ ベ レ ー シ ョ ンズ リ サ ー チ

表 2 新 規 開 設 の 内 訳 開 設 11 国 開 設 地 区 ( 集 落 ) 番 号 規 模 潜 在 需 要 ( 人 ) 17ωo サー ピス 容 量 ( 人 ) 総 サービス 容 量 ( 人 ) 平 均 買 物 時 間 コスト( 円 / 人 年 ) i 抑 1 1 効 平 均 性 II(%) 注 ) ; 参 考 ( 開 設 とりやめ) 設 定 が 困 難 で, 新 規 の 及 ぼすインパクトにかなりの 影 響 が 出 そうなところには, 有 効 な 成 果 が 得 られるとい える. ケース スタディで 採 用 した 地 域 は 既 存 の 商 業 施 設 規 模 だけでは 不 足 で( 小 売 店 支 持 人 口 を 2 人 1m 2 として ) 新 規 の 施 設 需 要 および 商 業 活 動 の 変 革 がかなり 期 待 された ため, 上 記 で 述 べた 後 者 の 特 徴 は 十 分 生 かされ 満 足 な 結 果 が 得 られた. 大 型 中 型 店 の 進 出 で 商 業 地 図 が 大 きく 変 わりそうな 地 域 においては,このようなアプローチは かなり 有 効 と 思 われる. また, 立 地 計 画 者 側 から 視 て 必 修 と 思 われる 初 期 投 資 コストおよびランユングコストのパランス, 大 型 中 型 店 および 小 型 店 の 区 別, 最 寄 品 および 買 回 品 の 区 別,あ るいは 小 売 店 支 持 人 口 や, 買 物 時 間 コストについての 種 種 の 設 定,また 居 住 地 ベー ス の 他 に 勤 務 地 ベースあるい は ミ ックスしての 扱 い 等 は 本 レポートで 考 慮 しなかった が,これらへの 試 みも 必 要 であり,これらも 本 アプロー の 扱 いで 容 易 に 実 現 可 能 である. 最 後 に, 行 政 サイドでは,どの 段 階 まで 新 規 の 開 設 を 認 めるかどうかに 論 点 は 集 中 するが,この 時 も 立 地 計 画 者 ( 採 算 がとれるかどうか ), 地 元 商 店 街 ( 効 率 が 落 ちるかどうか), 消 費 者 ( 買 物 時 聞 が 短 縮 されるかどう か)それぞれの 評 価 を 行 ない, 不 利 益 をできるだけ 小 さ くおさえ, 利 益 を 最 大 とするような の 開 設 を 考 え る 必 要 があろ う. 6. おわりに 本 モテ.ルの 特 徴 を 列 挙 すると 下 記 のようになる. 本 モデルは, 経 験 の 有 無 にかかわらず 誰 にで も 容 易 に 作 成 でき 同 ーの 結 果 を 得 ることができる. 本 モデルを 作 成 するにあたって, 消 費 者 行 動 を 把 撞 するための 調 査,たと えば アンケ ート 調 査 等 の 結 果 を 必 要 とせず, 既 存 のデータで 間 に 合 う. 計 算 の 途 中 に 人 が 介 在 し, 数 値 の 選 択 等 の 判 断 を チの 中 でパラメータを 変 えるとか 若 干 のモデル の 修 正 等 下 すところがなく, 人 によるばらつきが 発 生 しない 一 一 : 総 サ ー ビス 谷 量 ( 人 ) トー 一 一 喝 : 平 均 買 物 時 間 コス ト( 円 / 人 年 ) a 一 一 一 : 平 均 効 率 悦 (% ) 一 一 - x k~h\ 効 率 性 (% ) Il fj 設 数 つ J 6 判 図 3 新 規 開 設 に 伴 う 諸 指 標 の 変 動 注 ) ネ 4 ;: 参 考 ( 開 設 とりやめ) 1979 年 5 月 号

2 開 設 のケ ー ス 3 開 設 のケ ー ス 既 存 新 規 地 区 ( 集 活 ) サービス 人 口 2 ( 人 ) 地 区 ( 集 落 ) 既 存 l ~ l 新 規 J ~~?~ く 1047 1 10 o サービス 人 口 2 OO( 人 ) 4 開 設 のケース 5 開 設 のケース 地 区 ( 集 落 ) 10 o サービス 人 口 2 ( 人 ) 地 区 ( 集 落 ) 既 存 1 ~~~~ 1, 新 規 ~ 1 10 o サ ー ピス 人 口 2 ( 人 ) ( 九 例 ) ~ 一 一 サ ー ビス 人 口 可 正 一 サービス 谷 量 図 4 各 のサーピス 人 口 の 変 動 注 ) サーピス 人 口 は 売 上 見 込 数 に 相 当 し,サーピス 容 量 は 規 模 に 相 当 する. ため, 出 てきた 結 果 は 非 常 に 明 瞭 で ある. 出 てきた 結 果 は, 未 経 験 者 にも 加 工 しないでその まま 理 解 できる. 考 え 方 が 単 純 であるためモデルの 構 造 を 誰 でも 短 時 間 にマスターでき, 結 果 の 検 討 段 階 において 十 分 生 かすこ とができる. パラ メータの 変 更 やそテ. ルの 若 干 の 修 正 等 は 容 易 に 可 能 である. モテ. ルの 作 成 から 結 果 を 得 るまでの 期 間 が 短 く, 費 用 も 安 く て 非 常 に 実 用 的 である. 本 モテ.ルの 混 合 整 数 計 画 法 の 計 算 は, ( 株 ) 三 菱 総 合 研 究 所 で 独 自 に 開 発 したプログラム CFLP Planner) 判 で 行 なったものである. *6: 反 町 洋 一 稿 配 送 セ ンターの 最 適 配 置 j 一 数 理 科 学 昭 和 45 年 11 月 号 を 参 照 されたい. (きのした ともき 三 菱 総 合 研 究 所 ) 立 地 計 画 者, 地 元 商 店 街, 消 費 者 それぞれの 便 益 が 定 量 的 に 把 憧 て'きる. 定 量 的 な 数 値 にもとづいた 結 果 の 検 討 ができるた め, 立 地 計 画 者, 地 元 商 店 街, 消 費 者 および 行 政 サ イド で 納 得 のし く 合 意 が 得 やすい. オベレ ー ションズ リサーチ