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Transcription:

日 本 対 外 文 化 協 会 第 137 回 研 究 会 ロシアの 東 進 政 策 と 日 本 の 対 策 環 日 本 海 経 済 研 究 所 名 誉 研 究 員 元 理 事 長 吉 田 進 今 日 は 先 ず 東 方 経 済 フォーラムについて 次 にロシアの 最 近 の 対 外 政 策 の 特 長 ロシア 先 進 地 域 の 発 展 とウラジオストック 自 由 港 の 指 定 に 触 れ 最 後 に 今 後 の 日 本 の 対 応 について 述 べたいと 思 います 1. 東 方 経 済 フォーラム 東 方 経 済 フォーラムは 2015 年 9 月 3 日 から 6 日 にウラジオストックで 開 催 されました 全 体 会 議 は ルースキー 島 にあるロシア 極 東 連 邦 大 学 の 国 際 会 議 場 で また 多 くの 分 科 会 が 同 大 学 の 他 の 会 場 で 開 か れました 4 日 にはプーチン 大 統 領 が 出 席 し 限 定 メンバー700 人 を 前 に 講 演 をしました 全 部 で 2500 人 が 出 席 していたので その 内 の 700 人 を 選 ぶのは 大 変 だったと 思 います プーチン 大 統 領 は 10 月 3 日 に 中 国 で 抗 日 戦 勝 記 念 式 典 に 出 席 し その 後 すぐにウラジオストックに 飛 んで 来 ました 日 本 側 からは 原 田 親 仁 駐 ロ 大 使 とロシア NIS 貿 易 会 の 村 上 滋 会 長 をはじめとする 経 済 界 官 界 120 名 が 参 加 しました このフォーラムの 一 部 として APEC 第 4 回 国 際 教 育 会 議 が 開 かれ 日 本 の 大 学 研 究 機 関 から 東 海 大 学 学 長 山 田 清 志 先 生 と 対 文 協 の 工 藤 久 栄 氏 が 参 加 しました 実 は 私 も 出 席 しまし た 私 は 研 究 機 関 の 代 表 と 言 うことで 選 ばれたのだと 思 います プーチン 大 統 領 の 9 月 4 日 の 演 説 は 先 進 発 展 地 域 自 由 港 の 設 定 その 優 遇 制 度 の 特 長 について 述 べ さらにユーラシア 経 済 同 盟 にベトナムが 入 り FTA の 協 定 を 結 んだこと ロシアの 東 進 政 策 は 中 国 のシルクロード 経 済 ベルト 政 策 とは 協 力 が 可 能 であること また 北 海 経 由 のコンテナ 航 路 を 確 立 する 重 要 性 に 触 れました 講 演 はそんなに 長 くなく 30 分 位 でした 東 方 経 済 フォーラムに 関 する 大 統 領 決 定 は 今 年 の 5 月 19 日 です その 内 容 は このフォーラムを 毎 年 恒 例 化 し ウラジオストックで 開 く フォーラムの 準 備 と 実 施 のための 組 織 委 員 会 を 編 成 し その 規 則 を 制 定 する 2015 年 9 月 3 日 -5 日 に 第 一 回 フォーラムを 開 催 する 政 府 の 財 源 を 決 定 するなどです 規 則 の 中 で 一 番 注 目 されるのは 委 員 長 が 連 邦 副 首 相 兼 極 東 地 域 管 区 大 統 領 特 別 代 表 トルトネフ 氏 であ ることです 組 織 委 員 会 の 課 題 として 挙 げられているのは 連 邦 政 府 地 方 政 府 とその 他 の 関 連 機 関 と の 調 整 であり フォーラムに 力 を 結 集 できるような 体 制 を 作 ることであります 6 月 18 日 -20 日 にサンクトペテルブルグで 通 例 の 国 際 経 済 フォーラムが 行 われ そこでプーチン 大 統 領 が 東 方 経 済 フォーラムの 開 催 を 宣 告 しました サンクトペテルブルグ 経 済 フォーラムにはいろいろ な 方 が 出 席 していますが 常 連 で NHK の 石 川 一 洋 氏 が 参 加 しておられ 一 昨 年 日 本 の 財 界 人 の 参 加 が 少 ないので 動 員 ができないものか と 相 談 を 受 けました 私 はいくつかの 団 体 に 話 しましたが その 時 の 印 象 では ロシアの 対 外 政 策 の 話 は 聞 けても ヨーロッパからの 参 加 者 が 多 いので テ-マの 重 点 がヨーロッパ 問 題 に 行 って 極 東 の 問 題 あるいは 日 本 の 問 題 は 中 心 にはならないので 今 参 加 している 人 以 上 に 多 くの 人 に 行 ってもらうのは 難 しいという 感 じを 持 ちました 今 回 の 東 方 経 済 フォーラムは 東 アジア 太 平 洋 諸 国 が 対 象 です 特 にこのフォーラムを 開 催 するきっ かけになったのは 極 東 地 域 における 先 進 地 域 の 指 定 自 由 港 の 設 置 であります このいくつかの 措 置 がお 互 いに 影 響 しあい 経 済 の 開 放 自 由 化 を 促 進 する ここにフオ-ラムを 開 く 大 きな 目 的 があったの ではないかと 思 います その 中 でも 中 小 企 業 の 育 成 にとくに 力 が 注 がれたと 思 います 従 来 のフォーラ ムは 首 脳 陣 が 上 から 下 へと 自 己 の 意 志 を 伝 達 する 方 式 でした 今 回 はそれを 止 めて 民 間 企 業 のマッチ 1

ングを 基 礎 に 行 政 を 巻 き 込 む 方 式 で しかもロシア 極 東 の 特 性 を 考 慮 した 下 から 上 への 方 式 のフォー ラムにしたいと 強 調 しています 今 回 のフォーラムを 見 ますと 数 多 くの 細 分 化 したテーマが 設 けられ 双 方 の 参 加 者 が 接 触 する 機 会 を 多 くしたのが 特 徴 です 自 由 港 の 法 案 律 立 案 には 400 人 以 上 の 有 識 者 の 話 を 聞 いたと 言 われています 従 って 従 来 の 会 議 よりは 活 発 だったと 感 じています 今 回 の 成 果 はこの 先 進 発 展 地 域 と 自 由 港 の 設 立 アジア 諸 国 との 協 力 を 具 体 化 する 新 しい 舞 台 の 設 定 を 全 世 界 にアッピールすることができたことです 日 ロ ロシア 韓 国 ロシア 中 国 の 二 国 間 会 議 もそれぞれ 持 たれました 大 きな 注 目 を 浴 びたのは 露 中 間 で 中 国 東 北 地 方 と 極 東 11 州 の 協 力 体 制 ができ 露 中 知 事 会 議 という 形 で 定 着 したことです 今 日 の 中 国 東 北 地 方 は ご 存 知 の 通 り 中 国 が 高 度 成 長 から 通 常 の 成 長 へ 移 行 する 中 で 一 番 否 定 的 な 影 響 を 受 けています 今 年 の 中 國 の 7-9 月 の GDP の 伸 びが 前 年 比 6.9% 従 来 は7% 以 上 だったので 6.9%という 数 字 は 一 番 下 の 方 です それに 対 して 東 北 三 省 は 3%とか 4%のような 低 成 長 になっています 李 克 強 総 理 が 三 省 を 回 って 今 後 の 方 針 を 現 地 の 幹 部 と 討 議 しています 東 北 地 方 にとっても ロシアと 知 事 レベル すなわち 地 方 行 政 レベルの 協 力 関 係 を 見 直 すことは 現 実 的 な 意 味 があります もちろんロ シアにとっても 極 東 の 開 放 政 策 にプラスになるわけです 今 回 の 参 加 者 は 全 体 で 2500 人 そのうち 外 国 人 が 1500 人 参 加 国 が 32 ヵ 国 その 中 でも 中 国 は 大 臣 が 10 名 知 事 が 4 名 さらに 75 社 の 会 社 の 社 長 からなる 最 大 の 代 表 団 を 派 遣 しました この 間 の 合 意 額 が 1 兆 3000 億 ルーブルと 言 われております 従 来 から 問 題 になっていた 中 国 の 黒 河 とロシア のブラゴベシェンスク 間 の 橋 の 建 設 について 今 回 は 中 国 側 が 資 金 を 提 供 することが 決 まりました ト ルトネフ 氏 がロシア 側 の 最 高 責 任 者 として 中 国 側 の 王 洋 副 総 理 と 話 し 合 いを 進 めました トルトネフ 氏 がこのフォーラムどう 評 価 しているかと 言 うと 契 約 総 額 を 伸 ばすように 示 し 合 わせたわけではない このような 数 字 は 予 期 しなかった ただ フォーラムを 準 備 し 極 東 開 発 に 取 り 組 んだだけなのだ 結 果 としは 80 もの 合 意 が 生 まれ 総 額 は 1.3 兆 ルーブルにも 上 った 結 果 は 上 々で 将 来 の 収 穫 のための 種 がまかれた と 言 っております というものの 総 額 を 増 やすために 結 んだのではないかという 契 約 もありました それは 外 国 企 業 の 参 加 ではなく 極 東 発 展 省 と 地 方 の 企 業 あるいは 沿 海 州 と 地 方 の 企 業 との 契 約 です 然 しそれは 極 東 発 展 基 金 を 用 いるためかもしれません ガルシカ 極 東 発 展 大 臣 は ロシアの 東 方 への 移 転 はアジ ア 太 平 洋 地 域 の 発 展 スピードの 評 価 に 基 づいている と 発 言 しています 彼 が 言 いたかったのは アジ ア 太 平 洋 地 域 が 発 展 しているのに 対 し ロシア 東 方 の 玄 関 の 開 放 度 が 非 常 に 遅 れている そこで わ が 省 の 課 題 というのは 極 東 への 投 資 について 具 体 的 な 国 家 政 策 を 検 討 することだ と 述 べ 自 由 港 と 先 進 発 展 地 域 に 関 する 法 律 輸 送 回 廊 の 開 発 に 関 する 法 律 極 東 開 発 ソブリンファンドに 関 する 法 律 な どが 既 に 可 決 されたことを 明 らかにし これらのツールは 経 済 の 発 展 に 寄 与 し 外 国 人 投 資 家 の 順 調 な 事 業 展 開 に 役 立 つ と 言 っています 2.ロシアの 最 近 の 対 外 政 策 の 特 長 次 に 2 つ 目 の 問 題 ですが ロシアの 最 近 の 対 外 政 策 の 特 長 について 若 干 述 べたいと 思 います 経 済 概 況 はよくご 存 じでありますので ごく 簡 単 に 述 べます 経 済 の 全 般 は 対 ロ 制 裁 原 油 安 ルーブルの 急 落 という 3 つのパンチで 大 打 撃 を 受 けています 政 策 金 利 は 2014 年 12 月 の 10.5%から 一 時 17%へ 大 幅 に 引 き 上 げられましたが 8 月 3 日 現 在 で 11% まで 下 がりました 消 費 者 物 価 指 数 は 1 月 -8 月 で 9.8%です GDP は 中 銀 の 予 想 では-3.5~4% 15 年 の 1 月 -6 月 の 実 績 では-3.4%となっています 一 方 欧 米 の 制 裁 によって 食 品 などを 自 給 しなければならない そこで 昨 年 の 10 月 ~12 月 の 工 業 生 産 が 1% 上 がりました 2

最 近 の 大 きな 特 徴 は 東 進 政 策 の 再 開 だと 思 います それには 2 つの 側 面 があります 1 つは エネ ルギー 開 発 の 重 点 地 域 が 従 来 の 西 シベリアから 東 シベリア 極 東 へ 移 ってきたことです これは 制 裁 に 関 係 なく その 傾 向 はありました 今 大 きなガス 田 として チャヤンダとビクターがありますが これが 今 後 の 開 発 の 焦 点 になっていくでしょう 2つめは 欧 米 の 経 済 制 裁 によって 中 国 韓 国 日 本 東 南 アジアとの 連 携 を 強 める 必 要 性 が 生 じた その 連 携 がないと ロシア 経 済 はより 厳 しくなる こういう 2 つの 理 由 があったと 思 います 次 に 東 進 政 策 が 解 決 すべき 問 題 点 は 豊 富 な 資 源 があるが 投 資 環 境 が 整 っていない 投 資 環 境 が 整 わないのは 何 かというと 投 資 基 金 がついてこない このことが 従 来 から 未 解 決 のままできました 今 回 これが 解 決 できるのかというと かなりまだ 疑 問 がありますが 極 東 開 発 基 金 を 設 けて 解 決 し ようとしています 東 部 開 発 のこれまでの 経 過 は ご 存 じのとおり 一 つはゴルバチョフが 1985 年 3 月 に 書 記 長 に 就 任 した 後 86 年 7 月 のウラジオストク 演 説 88 年 のクラスヤルスク 演 説 で ロシアがアジア 太 平 洋 諸 国 と の 協 力 を 重 視 し 東 部 地 域 の 開 発 を 行 う 必 要 があるということを 強 く 打 ち 出 しました プーチンの 時 代 になって ブラガボシェンスクで 会 議 を 開 いたときに その 彼 がふと 極 東 地 域 の 開 発 を 進 めないと 20 年 後 にはこの 地 域 には 中 国 語 と 朝 鮮 語 しか 聞 こえてこなくなくなるだろう と 言 いました 過 去 2 回 にわたって 極 東 発 展 計 画 を 実 施 しました 第 1 回 は 1996 年 から 2005 年 までの 連 邦 特 別 プログラムです その 当 時 ロシア 人 の 専 門 家 に 特 別 プログラムとは 一 体 何 か 従 来 の 計 画 とどう 違 う のだと 聞 きました 彼 は 中 央 政 府 の 資 金 がついているのに 限 って 特 別 プログラムと 名 付 けられるといい ました 投 資 額 は 1996 年 から 2005 年 までに 750 億 ドル 96 年 から 2000 年 までに 500 億 ドルでした ところ が このプログラムは 1998 年 の 金 融 危 機 のために 実 質 上 中 止 されました それまでに 実 行 された 内 容 か ら 見 ると 実 行 額 として 約 20%です 2003 年 になって この 計 画 を 2010 年 まで 延 長 させました エネルギー 交 通 インフラ 港 湾 漁 業 鉱 山 などの 分 野 で 新 しい 項 目 が 追 加 されました 特 に 強 調 されたことは 極 東 地 域 経 済 の 世 界 経 済 への 統 合 投 資 環 境 の 改 善 外 国 資 本 の 導 入 です またそれと 並 行 して 2007 年 ~2015 年 のクリル 諸 島 の 発 展 プログラムが 制 定 され これが 約 1812 億 円 でした 特 別 経 済 区 の 不 調 2005 年 7 月 22 日 になってロシア 連 邦 における 特 別 経 済 区 が 採 択 されました この 特 区 は 工 業 生 産 型 研 究 開 発 型 観 光 リクリエーション 型 港 湾 型 の 4 種 類 です 特 区 の 設 置 期 間 は 49 年 で 優 遇 措 置 がいろいろと 決 められました これは 私 は 中 国 の 経 験 を 研 究 して ロシア 側 の 情 況 に 合 わせて 採 択 し たと 感 じました 中 国 と 違 う 点 はどこかというと 形 式 だけは 整 えたけど 内 容 的 に 国 家 の 投 資 がほと んどついてこなかったことです 特 区 の 指 定 が 終 わっただけで それ 以 上 のものがない 状 況 が 続 きまし た 2013 年 に ガルシカが 大 臣 に 任 命 されて その 直 後 に 彼 が 言 ったことが 中 国 では 440 か 所 の 経 済 特 区 で 生 産 されている 輸 出 製 品 が 全 中 国 輸 出 の 半 分 を 占 めている これがなぜロシアではできないの か? 経 済 特 区 は 発 展 途 上 国 の 発 展 様 式 だという 人 がいるが 日 本 でも 経 済 特 区 を 活 用 している これ には 論 理 的 な 飛 躍 があって 中 国 の 特 別 開 発 区 と 日 本 の 経 済 特 区 は 根 本 的 にそのベースが 違 います 日 本 の 場 合 は 国 家 が 特 定 の 権 限 を 与 えるというもので 根 本 的 な 改 造 ではない しかし 彼 は 非 常 に 上 手 く 日 本 の 経 済 特 区 を 自 分 の 新 しい 方 針 を 実 施 するために 上 手 に 使 いました 私 は 彼 の 演 説 原 稿 を 読 んだときに 従 来 の 指 導 者 と 比 べると よく 勉 強 しているなと 感 じ その 切 込 みをやろうとしている 意 気 込 みが 伝 わってきました 3

3. 先 進 発 展 地 域 の 設 定 2014 年 10 月 に 先 進 発 展 地 域 に 関 する 法 案 が 出 され 11 月 の 下 院 で 可 決 されました 12 月 12 日 のプーチンの 演 説 の 中 で シベリアと 極 東 の 発 展 は 21 世 紀 のわが 国 の 国 民 的 課 題 であ る と 位 置 づけをして 解 決 しなければならない 課 題 は 規 模 の 大 きさから 言 っても 前 例 のないもの である 従 って 我 々の 歩 みも 非 スタンダート 的 なものでなければならない と 檄 を 飛 ばした そして 12 月 29 日 に 法 案 に 署 名 しました この 先 進 発 展 地 域 を 設 定 した 前 提 は 何 かというと この 地 域 の 天 然 資 源 の 非 常 な 豊 かさ 国 内 市 場 の 大 きさと 自 然 地 理 的 な 配 置 から 来 るアジア 太 平 洋 諸 国 との 協 力 の 可 能 性 です 国 内 市 場 の 大 きさは 極 東 は 人 口 が 700 万 を 切 って 600 万 人 ぐらい 東 シベリアの 900 万 人 を 入 れて トータルで 1600 万 人 です この 前 提 で この 計 画 は 立 てられたようです 投 資 環 境 を 整 えるために アジア 近 隣 諸 国 の 経 験 に 学 び 税 制 社 会 保 険 養 老 年 金 などの 優 遇 策 外 国 人 労 働 者 の 自 由 雇 用 制 度 を 取 り 入 れました そして 香 港 やシンガポールに 劣 らない 条 件 を 作 りたい と 言 っています この 制 度 は 最 初 の 3 年 間 ロシア 極 東 だけで 実 施 し その 後 全 ロシアに 普 及 させること になっています 私 が 話 を 聞 く 機 会 があるときに 絶 えず 言 ったのは 香 港 やシンガポールで 採 択 している 条 件 をその まま 写 してきて ロシアで 進 めようとしてもそれはなかなか 難 しい ロシアには 強 い 官 僚 制 度 があっ て 官 僚 はその 法 律 を 自 己 流 に 解 釈 して しかも 自 己 の 仕 事 に 忠 実 であるがために 柔 軟 性 がないや り 方 に 徹 する それで 法 律 の 森 の 中 に 迷 い 込 んでしまい 本 来 の 目 的 から 離 脱 する 必 要 なことは 官 僚 の 意 識 を 変 えることです というようなことを さかんに 言 うわけです 法 律 の 森 という 言 葉 を 使 っ たら ワーという 笑 い 声 が 上 がりました 後 で 事 情 を 聞 いたら 森 に 入 ったら よく 迷 ってしまう 法 律 文 をいろいろと 読 んでいたら その 中 に 迷 い 込 んで 何 が 目 的 だったかと 行 き 着 く 場 所 が 分 から なくなってしまう それをあなたは 上 手 く 言 ったから 笑 ったのだ 森 というのははやりロシア なのだなと 強 く 感 じました 先 進 発 展 地 域 政 策 を 実 施 するために 投 資 プロジェクト 実 施 委 員 会 が 作 られました 委 員 長 にトルト ネフ 副 首 相 その 下 にガルシカ 極 東 発 展 大 臣 行 政 促 進 機 構 としては 投 資 導 入 局 極 東 発 展 会 社 ロ シア 極 東 発 展 基 金 労 働 資 源 導 入 庁 が 設 けられました これについて トルクネフ 副 首 相 とガルシカ 大 臣 の 役 割 分 担 が 重 複 し 不 明 確 だと 感 じております ところで ガルシカ 大 臣 は 最 近 3 回 か 4 回 北 朝 鮮 に 行 っています 北 朝 鮮 と ロシアの 関 係 をより 発 展 させるということは 彼 の 一 つの 課 題 ですが 極 東 発 展 省 は 北 朝 鮮 との 関 係 を 強 化 する 省 なのかと 言 い たくなるぐらいです それから 中 小 企 業 に 対 して2016 年 から3 年 間 にわたって 税 務 監 査 をやらないとの 宣 言 をしました これは 地 方 の 中 小 企 業 の 育 成 に 非 常 に 大 きな 役 割 を 果 たします 現 地 では 非 常 に 反 響 を 呼 んでいます 先 進 発 展 地 域 に 選 ばれた 14 地 域 14 地 域 ( 付 表 参 照 )が 発 表 されたので 既 にこれが 合 格 したものだと 当 初 私 は 思 っていたのです そ したら そうではないとうことが 分 かってきました メドベージェフ 首 相 を 委 員 長 とする 政 府 委 員 会 が あって そこが 下 から 上 がってきた 申 請 書 を 審 査 して それを 許 可 する 仕 組 みです 投 資 額 は 民 間 が 6,003 億 ルーブル 政 府 資 金 が 888 億 ルーブル それから 新 規 雇 用 人 数 が 36,900 人 という 数 字 を 出 してきています 日 本 に 近 い 沿 海 州 を 見 ると 連 邦 大 学 のあるルースキー 島 でのリゾ ート 開 発 ボストーチヌィ 港 のそばの 石 油 化 学 コンビナート ザルビノ 港 の 開 発 ミハイロフスキーの 農 業 開 発 が このリストには 入 っております 4

政 府 委 員 会 が 許 可 したものとして 出 ているのは ハバロフスクのコムソモール 地 域 ご 存 じのとおり あそこは 航 空 機 がありますので それを 中 心 に 伸 ばしていくようです それから ハバロフスク 地 方 の ハバロフスク 地 区 ここでは 日 揮 が 手 がけている 農 業 用 温 室 設 備 があります それから 沿 海 地 方 のナジ ェージジンスキー これは ハサン 地 区 の 隣 にあって 沿 海 よりウラジオに 近 いところです 今 後 審 査 が 終 わったものから 政 府 の 正 式 の 許 可 が 続 くのだろうと 思 います ただし 14 の 先 進 発 展 地 域 の 中 にはサハリン 州 は 含 まれていません サハリン 州 が 含 まれていない 一 つの 理 由 は 先 日 更 迭 されたサハリン 州 知 事 が 申 請 しなかったからです 従 来 石 油 開 発 から 降 りてくる 特 別 基 金 があるが 先 進 発 展 地 域 を 作 った 場 合 にそれがどうなるのかよくわからない ということで 申 請 しなかったのです 特 別 基 金 の 金 額 は 毎 年 差 があるので 州 政 府 の 予 算 の 中 に 含 まれない それは 特 別 追 加 予 算 という 形 で 入 れます 入 ってきた 時 には 用 途 が 決 まっていないのです 決 まっていないので うまく 利 用 して 知 事 公 邸 を 造 ったり 飛 行 機 を 買 ったりしていたのが 市 民 の 告 発 でプーチン 大 統 領 の 元 へ 届 いて それが 原 因 で 更 迭 されたと 聞 いています したがって サハリン 州 の 計 画 は 入 っていません それで 新 たに 就 任 した 新 知 事 が 今 作 成 中 と 聞 いています 4. 自 由 港 の 設 定 次 に 自 由 港 ですが 本 年 5 月 下 旬 に 閣 僚 会 議 はウラジオストクを 自 由 港 にする 決 議 を 採 択 しました プーチン 大 統 領 は 6 月 19 日 にサンクトペテルブルクで 開 催 された 国 際 経 済 フォーラムで 演 説 し ウラジ オストク 港 に 税 制 面 の 特 権 などを 付 与 する 自 由 港 設 置 計 画 を 明 らかにしました ウラジオストク 自 由 港 と 聞 いたので ウラジオストク 自 体 の 港 湾 かと 思 っていたら 共 同 通 信 が 指 定 を 受 けるのは ウラジオストクを 中 心 に 西 はザルビノ 東 はナホトカまでの 主 要 な 港 これを 全 部 含 めて 自 由 港 であ る と 伝 えました 付 図 の 黒 いところがすべて 自 由 港 の 対 象 地 域 になります したがってウラジオスト ク ナホトカ ボストーチヌィ 辺 りがすべて 対 象 地 域 に 入 っています 法 案 によると 自 由 港 は 70 年 間 有 効 で 沿 海 地 方 の 13 自 治 体 が 入 ります 新 しい 枠 組 みには 4 つのサブ 地 区 ( 港 湾 区 製 造 業 区 学 術 イノベーシヨン 区 観 光 イノベーシヨン 区 )ができます 法 案 では 入 居 者 ( 企 業 )に 幅 広 い 特 恵 待 遇 を 約 束 しています それは 優 遇 税 制 ビザ 制 度 の 緩 和 単 一 自 由 関 税 区 の 導 入 国 境 検 問 の 簡 素 化 で す 2034 年 までに 沿 海 州 の GDP を 3.4 倍 に 増 大 し 極 東 連 邦 管 区 全 域 では 34% 拡 大 が 目 標 とされていま す 自 由 貿 易 港 の 域 内 には 47 万 人 規 模 の 新 規 雇 用 が 創 出 される これは 2034 年 までの 話 です (ロ シースカヤ ガゼータ 2015.6.20) 7 月 3 日 に 下 院 は ウラジオストク 自 由 港 法 を 可 決 しました 7 月 13 日 に 本 法 律 に 大 統 領 が 署 名 し 10 月 12 日 に 発 効 しました 然 し 社 会 保 険 料 の 減 免 が 適 用 されるのは 2016 年 1 月 1 日 から 自 由 港 の 全 面 的 実 施 は 2016 年 6 月 からです 入 国 通 関 の 新 体 制 が 始 まるのは 2016 年 10 月 1 日 です 経 済 フ ォーラムを 実 施 した 時 期 には 7 日 間 に 限 ってビザなしで 入 れる その 後 そのまま 続 くという 説 明 があっ たのですが 法 律 では 来 年 の 10 月 1 日 からとのことです しかしこれは 早 まるという 見 方 もあります 5. 日 本 の 対 策 ロシアが 東 進 政 策 を 打 ち 出 し その 内 容 は 先 進 発 展 地 域 と 自 由 港 の 設 定 という 具 体 策 であります ロシアの 今 までの 経 過 を 見 ると これは 経 済 開 放 の 大 きな 一 つの 転 換 点 ではなかろうかと 思 われます 現 在 まだ 形 成 中 ですが 投 資 環 境 が 大 きく 改 善 されるという 期 待 はあります 日 本 海 沿 岸 の 各 県 にとっ ては 期 待 度 が 東 京 や 大 阪 などよりは 高 い できたらこの 動 きをそれぞれの 県 の 経 済 振 興 に 結 び 付 けら れないかと 考 えています 5

極 東 プロジェクト 現 在 特 に 進 んでいるプロジェクトを 挙 げてみます (1)ザルビノ 港 スーマグループが 吉 林 省 と 組 んで 新 港 建 設 の 話 を 進 めています 日 本 にも 参 加 し てほしいという 要 請 が 来 ています (2) 漁 業 加 工 基 地 そこで 製 品 にしたものを 日 本 に 輸 出 するという 構 想 があります これは 野 村 総 研 が FS を 完 成 して ロシア 側 が 発 効 手 続 きをしています (3)ハバロフスク 空 港 空 港 そのものと 商 業 ゾーン ホテルなどから 構 成 されており 空 港 商 業 ゾーンは 双 日 ホテルは 東 横 グループが 進 めています (4) 石 炭 積 出 港 ボストーチヌィ 港 の 第 3 ターミナル スーマが 新 しく 作 ろうとしている 専 用 港 更 に 石 炭 積 み 出 し 自 由 港 として 二 つくらいの 計 画 が 進 んでいます (5)ポロナイスク 港 サハリンの 西 海 岸 にはいくつか 港 があるのですが 東 海 岸 にはこの 港 しかあ りません 南 米 で 掘 削 リグに 火 災 が 起 きて 大 変 な 損 失 を BP が 被 ったわけですが そういった ことがサハリンで 起 こった 場 合 にそれに 対 する 災 害 基 地 としてポロナイスク 港 を 使 おうとい う 動 きがあります (6)サハリン 日 本 海 底 天 然 ガスパイプライン 従 来 から 石 油 資 源 開 発 が 進 めてきましたが 中 断 しています しかし 最 近 これを 復 活 させようという 動 きがあります (7)ウラジオストクと 新 潟 をつなぐ 海 底 パイプライン もちろんサハリン 日 本 海 底 パイプライン が 先 行 すると 思 いますが すぐにその 後 具 体 的 に 取 り 組 む 可 能 性 があると 思 います (8)サハリン 大 陸 間 トンネル 構 想 各 国 を 見 ますと 液 化 ガスを 全 面 的 に 使 っているのは 日 本 だけ です 国 内 の 輸 送 もほとんどが 液 化 ガスの 状 況 で 使 用 地 まで 持 って 行 っています それが 価 格 を 非 常 に 高 くしています 韓 国 の 国 内 ガスパイプラインは 日 本 よりも 進 んでいて 液 化 ガスを 輸 入 していますが 国 内 輸 送 はパイプラインを 用 いています 最 近 日 本 の 報 道 を 見 ていますと その 方 向 に 持 って 行 く 政 府 の 動 きが 若 干 みられます (9) 水 素 の 液 化 プラント 川 崎 重 工 業 が 進 めていますが ロシアで 水 素 を 液 化 して 日 本 に 持 ってく る 構 想 です (10) 有 機 ハイドライド 生 産 プラント ロシアで 造 った 水 素 にトルエンを 入 れて 有 機 ハイドライドに します そうすると 重 油 と 同 じように 常 温 常 圧 で 運 べます 液 化 水 素 のように 零 下 二 百 数 十 度 で 更 に 加 圧 する 必 要 がなくなります (11)スタジアム 建 設 g モスクワ ディナモが 極 東 で 建 設 します (12)ルースキー 島 のレジャー 開 発 これは 入 札 の 予 定 です (13)ヘリュームの 製 造 工 場 ガスプロムが 手 掛 けています (14)データバンク 基 地 イルクーツク ブラゴベシェンスクに 作 るので 利 用 してほしいという (15)モンゴルから 中 国 経 由 ロシア 極 東 への 鉄 道 中 国 とモンゴルの 合 意 ができれば そのプロジェ クトに 日 本 も 参 加 することができると 考 えられています 今 回 プーチン 大 統 領 が 演 説 の 中 で 興 味 深 い 投 資 分 野 として 挙 げたのは 造 船 製 鉄 木 材 加 工 生 物 資 源 輸 送 エネルギー 医 療 観 光 の 分 野 です 特 にその 中 で 造 船 業 にロスネフチガスが 1000 億 円 を 投 資 すると 言 っています 従 来 のズヴェズダー 造 船 所 の 隣 を 拡 張 して 新 造 船 所 を 作 る 必 要 な 金 額 は 2575 億 円 であることを 特 に 強 調 していました その 他 に 極 東 発 展 省 とガスプロムが 契 約 したのが アム ール 州 ガス 加 工 工 場 です へリュームを 抽 出 す 取 る 工 場 です これはガス 生 成 としては 年 間 490 億 m3 とされています その 他 ロスギドロと 風 力 発 電 のいくつかのプロジェクトを 取 り 上 げています 6

特 に 注 目 すべきと 思 うのが プーチン 大 統 領 がもう 一 つウラジオストクにアジア 太 平 洋 諸 国 との 共 同 でいろいろな 開 発 ができる 科 学 基 地 を 作 ってはどうかという 提 案 をしています ヨーロッパでは 欧 州 原 子 学 研 究 機 構 国 際 核 熱 実 験 炉 などを 中 心 にヨーロッパの 各 研 究 機 関 と 共 同 研 究 を 進 めていますが 同 等 の 機 構 がウラジオストクにもできないかと 発 言 しています これはもちろん 原 子 力 だけではなく も う 少 し 広 い 範 囲 での 協 力 を 呼 び 掛 けているのです 日 ロ 官 民 合 同 会 議 の 活 用 今 回 中 国 は 汪 洋 副 総 理 を 団 長 とする 黒 龍 江 省 吉 林 省 遼 寧 省 内 モンゴル 自 治 区 のトップ 10 人 の 大 臣 副 大 臣 を 派 遣 して このフォーラムを 利 用 し 尽 くしたと 思 います その 点 から 言 うと 日 本 は 原 田 親 仁 駐 ロ 日 本 大 使 とロシア NIS 貿 易 会 村 上 滋 会 長 をはじめとする 経 済 界 120 人 が 参 加 しました 相 対 的 に 東 京 の 官 庁 および 地 方 自 治 体 からの 参 加 はごくわずかだったと 思 います 日 ロ 官 民 合 同 会 議 が 実 質 上 あるのですが それはほとんど 今 回 の 会 議 には 活 用 はされませんで した 原 田 大 使 はメドヴェージェフ 首 相 が 北 方 領 土 へ 行 ったのが 原 因 で 抗 議 を 表 すため あらゆる 場 所 で 正 式 参 加 をしないで 傍 聴 する 立 場 で 参 加 されたのですが この 会 議 に 参 加 しつつも 公 式 の 行 事 には 参 加 しないということには 果 たしてどれだけ 抗 議 の 意 味 があるのか 疑 問 の 残 るところではないかと 思 い ました 中 ロ 経 済 関 係 中 ロ 関 係 の 発 展 に 若 干 触 れておきます 中 国 とロシアとの 関 係 は 天 然 ガスを 中 心 に 進 んでいて 二 つ の 契 約 を 結 んでいます ひとつは 昨 年 5 月 に 上 海 協 力 会 議 の 時 に シベリアの 力 という 天 然 ガスパイ プラインの 建 設 (380 億 m3 30 年 間 4000 億 ドル)について 協 定 を 締 結 し 12 月 に 北 京 APEC の 際 にア ルタイ 天 然 ガスパイプラインの 建 設 (300 億 m3 30 年 間 供 給 )についての 合 意 をしました 中 ロ 貿 易 は 1996 年 の 58 億 ドルから 2008 年 の 559 億 ドル 2013 年 には 888 億 ドルに 達 しています 日 ロとの 比 較 を 見 ますと 1996 年 には 中 国 の 58 億 ドルに 対 して 日 本 が 44 億 ドル 2013 年 には 888 億 ドルに 対 して 332 億 ドル 中 ロは 日 ロの 約 3 倍 です 日 本 の 方 も 天 然 ガスや 原 油 の 輸 入 量 が 70% 以 上 を 占 めているので すが 中 国 は 絶 対 数 量 が 大 きいのがこの 差 の 原 因 です それから 日 本 の 場 合 は 輸 出 の 80%ぐらいが 自 動 車 と 建 設 機 械 です 輸 入 は 原 料 が 80%ぐらい 日 ロ 貿 易 は 輸 出 輸 入 とも 突 出 した 商 品 があり それだ けで 伸 びてきています 中 国 が 出 しているような 日 用 品 はほとんど 出 ていません 最 近 出 ているのはパ ンパースという 子 供 用 のオムツです これだけが 特 に 出 ているのですが まだまだ 日 ロ 間 では 伸 びる 余 地 があるのではないかと 思 います 中 国 が 今 回 のフォーラムをうまく 利 用 している 底 辺 には 先 に 述 べた 基 礎 があるということを 申 し 上 げておきます フオーラムの 有 機 的 活 用 今 後 ともフォーラムは 極 東 の 社 会 発 展 にとって 大 きな 役 割 を 果 たすのではないかと 思 います その 前 提 に 立 った 場 合 来 年 以 降 は 経 済 界 以 外 に 政 界 日 ロ 知 事 会 議 日 ロ 大 学 学 長 会 議 など 広 範 な 層 が 参 加 する 体 制 を 作 るべきだと 思 っています 日 ロ 知 事 会 議 については 2010 年 に 選 出 されたソビャーニ ン モスクワ 市 長 が 日 本 に 対 して 冷 淡 でした これは 当 時 の 石 原 知 事 がモスクワに 対 して 冷 淡 だったこ とと 対 照 的 です ソビャーニンが 市 長 になって 以 降 日 ロ 知 事 会 議 はロシア 側 がイニシアティブをとる 番 だったのですが これまで 取 っていません そのため 今 回 はフオーラムから 呼 びかけがあったのです が 日 本 側 はそれに 対 する 動 員 力 を 持 たなかった もしこれが 続 いていたら 今 回 日 ロ 知 事 会 の 方 々も 行 かれたと 思 います 前 回 の 日 ロ 知 事 会 議 では 会 長 の 九 州 出 身 の 麻 生 知 事 と 東 京 都 の 副 知 事 あとは 7

日 本 海 沿 岸 の 知 事 が 参 加 しています 日 ロ 極 東 市 長 会 はあるわけですから 日 ロ 沿 岸 知 事 会 と 言 うのが あってもいいくらいだと 思 うのですが 日 ロ 知 事 会 の 活 動 を 復 活 させるべきです それから 今 回 9 月 22 日 にシュワーロフ 第 一 副 首 相 との 貿 易 経 済 に 関 する 政 府 間 委 員 会 が 岸 田 外 相 訪 ロ 時 に 開 かれたのですが そのテーマを 見 ると 經 濟 ( 都 市 環 境 医 療 農 業 等 ) 実 務 当 局 間 協 力 ( 漁 業 科 学 技 術 など) 人 的 交 流 ( 青 年 大 学 間 交 流 )の 分 野 で 話 し 合 いが 行 われました 今 回 のフォ ーラムの 内 容 にまさに 合 致 するものです 中 国 がやっているので 日 本 もやれという 意 味 ではないのです が この 会 或 いは 分 科 会 を 経 済 フォーラムの 時 に 開 催 するというのも 日 本 の 威 信 を 高 めるうえで 非 常 に 役 に 立 つのではないかと 思 います ロシア 連 邦 政 府 は 欧 米 による 対 ロ 制 裁 原 油 安 ルーブルの 急 落 という 3 つの 悪 条 件 を 克 服 しよう と 努 力 しています その 対 策 の 一 部 は 先 ほど 申 し 上 げた 東 進 政 策 の 中 に 具 体 的 に 出 ているのですが あ と 一 つは 出 費 を 減 らすために 小 さな 政 府 を 作 る 必 要 がある それで 今 行 政 府 の 縮 減 という 話 が 現 実 に 進 めようとされていると 聞 いています 現 在 ある 政 府 所 管 の 15 省 庁 を 8 個 に 削 減 するという 動 きがある ようです ご 存 知 の 通 り 大 統 領 直 轄 のところに 内 務 省 や 国 防 省 があるわけですが 経 済 関 係 はすべて メドヴェージェフ 首 相 の 下 にあります この 15 省 庁 というのはメドヴェージェフ 首 相 のところにある 省 庁 です 全 体 から 言 って 今 の 制 裁 に 対 抗 するためには 経 済 開 放 と 経 済 改 革 のテンポを 早 めない 限 り ロシアは 助 からない こういう 意 識 が 指 導 者 の 中 に 強 くなっていることを 痛 感 しました ご 清 聴 ありがとうございました 8