経産省の総会運営ガイドライン



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2 / 13 はじめに 2011 年 4 月 28 日 経 済 産 業 省 ( 以 下 経 産 省 )は 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 について ( 以 下 ガ イドライン )を 公 表 した 1 これは 有 識 者 や 実 務 担 当 者 による 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 に 関 するタ スクフォース での 議 論 を 踏 まえ 経 産 省 が 本 年 (2011 年 )6 月 総 会 の 開 催 に 向 けてとりまとめ た 指 針 である ガイドライン をとりまとめた 背 景 について 経 産 省 は 次 のように 説 明 している 今 般 の 震 災 等 の 影 響 により 決 算 の 確 定 が 遅 れ 又 は6 月 定 時 株 主 総 会 の 通 常 どおりの 開 催 が 困 難 になって いる 会 社 もあることから 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 に 係 る 法 解 釈 及 び 運 用 につき 参 考 となる 指 針 が 必 要 と なっています ( 出 所 ) 経 産 省 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 に 関 するガイドラインの 公 表 について 第 1 回 ~ 第 3 回 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 に 関 するタスクフ ォースの 結 果 について (2011 年 4 月 28 日 付 リリース) このような 背 景 を 踏 まえて ガイドライン の 内 容 も 東 日 本 大 震 災 を 受 けた 災 害 対 応 としての 性 格 が 強 く 出 ている ただし 項 目 によっては 災 害 対 応 に 限 定 されず より 一 般 的 な 内 容 も 含 まれ ている また 経 産 省 は この ガイドライン の 位 置 づけについて 次 のような 整 理 を 行 っている なお 本 ガイドラインにおいては ガイドラインに 沿 った 行 為 を 推 奨 する 度 合 いが 強 い 順 から べきで ある 望 ましい 考 えられる として 用 語 の 使 い 分 けをしていますが 本 ガイドラインは 関 係 者 に 一 定 の 行 為 を 法 的 に 強 制 するものではなく また 本 ガイドラインに 沿 った 行 為 が 法 的 に 義 務 付 け られているとの 趣 旨 を 含 むものでもありません つまり この ガイドライン 自 体 には 法 的 拘 束 力 はないこと ガイドライン における 推 奨 の 程 度 にも3 段 階 ( べきである > 望 ましい > 考 えられる )あることが 確 認 されている ガイドライン に 盛 り 込 まれている 具 体 的 な 項 目 を 列 挙 すると 次 の 通 りである 1 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブ 掲 載 2 電 子 化 による 株 主 向 け 印 刷 物 の 削 減 3 招 集 通 知 発 送 後 の 招 集 事 項 の 変 更 4 定 時 株 主 総 会 の 運 営 5 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 以 下 これらの 項 目 に 沿 って 紹 介 する 1 経 産 省 のウェブサイト(http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110428004/20110428004.html)に 掲 載 されている

3 / 13 1. 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブサイト 掲 載 (1) ガイドライン のポイント 招 集 通 知 等 の 内 容 については 招 集 通 知 等 の 発 送 日 前 に 上 場 している 証 券 取 引 所 及 び 自 社 のウェブ サイト 上 に 掲 載 することが 考 えられる 招 集 通 知 等 を 発 送 日 前 に 掲 載 することが 困 難 であっても 発 送 日 当 日 までに 上 場 している 証 券 取 引 所 に 提 出 したうえで 自 社 のウェブサイトにもその 内 容 を 掲 載 することが 望 ましい ( 注 ) べきである = 望 ましい = 考 えられる = で 表 示 している ガイドライン は 株 主 総 会 の 招 集 通 知 等 について できればその 発 送 日 前 に それが 困 難 であ る 場 合 には 発 送 日 当 日 までにウェブサイト 掲 載 などを 行 うことを 推 奨 している ガイドライン が 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブサイト 掲 載 などを 推 奨 しているのは これによっ て 株 主 投 資 者 が 株 主 総 会 に 諮 られる 議 案 の 内 容 を 早 期 に 把 握 し その 議 案 に 対 する 賛 否 の 判 断 を 熟 慮 するための 期 間 を 確 保 しやすくするためだと 考 えられる また こうした 対 応 によって 議 案 の 内 容 を 十 分 に 検 討 する 時 間 がとれないことを 理 由 に 議 決 権 行 使 を 棄 権 する 株 主 が 減 少 すれば 発 行 会 社 にとっても 株 主 総 会 決 議 に 必 要 な 定 足 数 を 確 保 する 上 で プラスの 効 果 が 生 じることが 期 待 されよう (2) 実 務 上 の 問 題 意 識 の 所 在 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブサイト 掲 載 が 株 主 総 会 の 開 催 に 当 たっての 論 点 として 取 り 上 げられ ているのは 次 のような 実 務 上 の 問 題 意 識 によるものと 考 えられる 招 集 通 知 等 や 議 決 権 行 使 書 面 の 遅 配 のおそれが 依 然 として 否 定 できない 決 算 の 確 定 が 平 時 より 遅 れる 上 場 会 社 が 多 いことが 見 込 まれ 中 略 招 集 通 知 等 を 早 期 に 発 送 する ことが 困 難 な 会 社 もあると 考 えられる 海 外 機 関 投 資 家 からは3~4 週 間 前 の 発 送 を 求 める 声 がある 多 数 の 銘 柄 を 所 有 する 機 関 投 資 家 においては ほぼ 同 時 期 に 一 斉 に 招 集 通 知 等 が 送 付 される 上 カスト ディアン 経 由 で 議 決 権 を 行 使 することが 大 半 であるため 実 質 的 に 議 案 を 判 断 する 時 間 が 一 般 の 株 主 よ り 短 い そのため 投 資 先 の 議 案 を 判 断 するのに 十 分 な 時 間 が 確 保 できない 問 題 が 生 じており 議 案 を 判 断 するための 時 間 を 少 しでも 長 く 確 保 したいという 要 望 がある つまり 震 災 対 応 ( 震 災 の 影 響 による 遅 配 など)の 問 題 だけではなく 国 内 外 の 機 関 投 資 家 による 議 決 権 行 使 という より 一 般 的 な 問 題 も 踏 まえて 取 り 上 げられた 論 点 であるといえる その 意 味 では 私 見 ではあるが 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブサイト 掲 載 に 関 して ガイドライン が 提 示 する 考 え 方 は 2011 年 の 定 時 株 主 総 会 に 限 らず 今 後 開 催 される 株 主 総 会 全 般 において 考 慮 すべきものであると 思 われる

4 / 13 (3) 法 律 解 釈 上 の 問 題 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブサイト 掲 載 を 実 施 するに 当 たって 法 律 ( 主 に 会 社 法 )との 関 連 で 次 のような 問 題 が 生 じるものと 考 えられる 1 招 集 通 知 等 の 内 容 を 株 主 に 通 知 するよりも 先 に ウェブサイト 上 で 公 表 することが 認 められるの か? 2 株 主 平 等 の 観 点 から ウェブサイト 上 での 公 表 は 適 切 な 開 示 のあり 方 といえるか? 前 記 1の 点 について ガイドライン では 上 場 会 社 の 場 合 適 時 開 示 やプレスリリース 等 を 通 じて 公 知 となっていることが 多 いことから 次 のように 法 的 にも 問 題 はない との 見 解 が 示 さ れている 招 集 通 知 等 をその 内 容 が 確 定 してから 株 主 に 発 送 する 前 に 公 開 することは 技 術 的 に 可 能 であり 法 的 にも 問 題 はないと 解 される この 問 題 について 発 行 会 社 の 間 では 招 集 通 知 等 が 株 主 に 向 けて 発 送 される 前 に その 内 容 が 不 特 定 多 数 に 公 表 されることに 抵 抗 感 もあるようだ 2 確 かに こうした 抵 抗 感 があることは 心 情 的 には 理 解 できる しかし 株 主 総 会 の 開 催 を 周 知 し 株 主 による 出 席 ( 又 は 議 決 権 行 使 )の 機 会 を 確 保 するという 趣 旨 に 照 らせば 個 別 に 招 集 通 知 等 が 送 付 される 前 に その 内 容 が 公 表 されたからといって 株 主 の 利 益 保 護 について 特 段 の 問 題 が 生 じるとは 考 えにくい 言 い 換 えれば 招 集 通 知 等 が 発 送 されるまで その 内 容 を 秘 匿 しなければな らないという 合 理 的 な 理 由 は 乏 しいものと 思 われる また 上 場 会 社 の 場 合 その 株 式 は 日 々 売 買 されており 株 主 構 成 は 流 動 的 である もちろん 法 律 上 は 株 主 総 会 における 議 決 権 を 有 するのは 原 則 基 準 日 時 点 の 株 主 と 定 められている( 会 社 法 124 条 社 債 株 式 等 の 振 替 に 関 する 法 律 152 条 など) しかし 例 えば 基 準 日 以 降 に 株 式 を 売 却 し 議 決 権 は 有 しているものの その 会 社 の 企 業 価 値 には 関 心 を 失 っている 者 も 存 在 し 得 る 逆 に 基 準 日 以 降 に 株 式 を 取 得 し 株 主 総 会 における 議 決 権 は 有 していないものの その 会 社 の 意 思 決 定 に 大 きな 関 心 を 有 している 者 も 存 在 し 得 る そのように 考 えれば 基 準 日 時 点 の 株 主 に 対 する 通 知 が 市 場 全 体 への 公 表 よりも 先 でなければな らないということに 必 然 性 は 認 められないように 考 えられる 前 記 2の 点 について ガイドライン は 次 のような 対 応 を 行 うことを 推 奨 している 株 主 間 の 平 等 な 取 扱 いに 配 慮 して 証 券 取 引 所 のウェブサイトを 確 認 する 頻 度 が 高 い 機 関 投 資 家 だけで なく 一 般 株 主 も 情 報 にアクセスしやすくなるように 上 場 している 証 券 取 引 所 のウェブサイトに 加 え 自 社 のウェブサイトにおいても 同 時 に 掲 載 することが 考 えられる ( 注 ) 推 奨 のレベルとしては 考 えられる に 分 類 されている 2 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 に 関 するタスクフォース の 議 事 概 要 参 照 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 について の 本 文 とあ わせて 経 産 省 のウェブサイト(http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110428004/20110428004.html)に 掲 載 されている

5 / 13 この 問 題 の 背 景 には 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブサイト 掲 載 を 実 施 した 場 合 取 引 所 などが 運 営 する 議 決 権 電 子 行 使 プラットフォームなどを 通 じて 頻 繁 にウェブサイトの 情 報 にアクセスする 機 関 投 資 家 と 比 べて 一 般 個 人 株 主 が 不 利 益 となるのではないか という 問 題 意 識 があるものと 考 え られる 3 ガイドライン は そうした 問 題 を 踏 まえて 一 般 個 人 投 資 家 にもなじみが 深 い(と 思 われる) 発 行 会 社 のウェブサイトにも 掲 載 することを 推 奨 しているものと 思 われる 2. 電 子 化 による 株 主 向 け 印 刷 物 の 削 減 (1) ガイドライン のポイント ウェブ 開 示 について 定 款 に 定 めのある 会 社 は 株 主 の 理 解 と 協 力 を 求 めつつ 株 主 向 け 印 刷 物 を 削 減 することを 検 討 することが 考 えられる ( 注 ) べきである = 望 ましい = 考 えられる = で 表 示 している ガイドライン は 発 行 会 社 に 対 して 株 主 総 会 に 伴 う 株 主 向 け 印 刷 物 の 削 減 を 推 奨 している なお ここでいう ウェブ 開 示 とは 株 主 に 提 供 すべき 株 主 総 会 参 考 書 類 事 業 報 告 計 算 書 類 連 結 計 算 書 類 の 記 載 事 項 の 一 部 について 定 款 の 定 めがあれば その 内 容 をインターネットに 掲 載 することによって 記 載 を 省 略 することが 認 められるというものである 具 体 的 には 定 款 の 定 め に 基 づいて 所 定 の 記 載 事 項 を 招 集 通 知 の 発 出 日 から 株 主 総 会 会 日 の3ヶ 月 後 までの 間 インタ ーネットを 通 じて 株 主 がアクセス 可 能 な 状 態 にした 場 合 それらの 事 項 は 株 主 に 提 供 されたものと みなされる( 会 社 法 施 行 規 則 94 条 1 項 133 条 3 項 会 社 計 算 規 則 133 条 4 項 134 条 4 項 ) (2) 実 務 上 の 問 題 意 識 の 所 在 電 子 化 による 株 主 向 け 印 刷 物 の 削 減 が 株 主 総 会 の 開 催 に 当 たっての 論 点 として 取 り 上 げられ ているのは 次 のような 実 務 上 の 問 題 意 識 によるものと 考 えられる 本 年 は 東 日 本 大 震 災 の 影 響 が 製 紙 工 場 にも 及 んでおり 用 紙 の 供 給 不 足 も 懸 念 される 中 で 株 主 総 会 招 集 通 知 等 をはじめとする 株 主 向 け 印 刷 物 として 使 用 する 用 紙 についても できるだけ 使 用 量 を 抑 制 す る 社 会 的 ニーズが 存 在 する 平 時 においても 名 義 株 主 及 び 実 質 株 主 向 けに 印 刷 発 送 する 費 用 及 び 実 務 上 の 負 担 は 会 社 信 託 銀 行 名 義 上 の 株 主 や 常 任 代 理 人 にとって 決 して 軽 いものでないことから 可 能 な 限 り 合 理 化 したいニー ズも 存 在 する 第 一 義 的 には 震 災 対 応 ( 震 災 の 影 響 による 用 紙 の 供 給 不 足 など)の 問 題 として 意 識 されている ただし それだけではなく 印 刷 発 送 する 費 用 及 び 実 務 上 の 負 担 という より 一 般 的 な 問 題 も 踏 まえて 取 り 上 げられた 論 点 である 点 も 留 意 が 必 要 であろう 3 当 面 の 株 主 総 会 の 運 営 に 関 するタスクフォース の 議 事 概 要 参 照

6 / 13 3. 招 集 通 知 発 送 後 の 招 集 事 項 の 変 更 (1) ガイドライン のポイント 招 集 通 知 発 出 後 招 集 事 項 を 変 更 する 場 合 は 原 則 として 書 面 で 株 主 へ 通 知 すべきである 書 面 で 通 知 する 時 間 的 余 裕 がない 場 合 においては 以 下 の 措 置 をとることが 考 えられる ( 場 所 の 変 更 ) ウェブサイト 上 にすみやかに 掲 載 した 上 で 総 会 当 日 株 主 が 新 たな 会 場 へ 到 達 し 議 決 権 を 行 使 す ることが 可 能 になる 措 置 を 講 じることが 考 えられる ( 時 間 の 変 更 ) ウェブサイト 上 にすみやかに 掲 載 した 上 で 当 初 の 時 間 に 会 場 に 来 た 株 主 に 対 し 新 たな 開 催 時 間 を 通 知 することが 考 えられる ( 日 付 の 変 更 ) 原 則 として 株 主 に 対 してあらかじめ 書 面 にて 通 知 すべきである その 際 は 基 準 日 と 効 力 発 生 日 と の 関 係 から 別 途 基 準 日 を 定 めた 上 で 公 告 しなければならない 場 合 もある やむを 得 ない 事 情 が 生 じた 場 合 においては 株 主 総 会 開 会 宣 言 後 に 総 会 の 延 期 又 は 続 行 の 手 続 をと ることが 考 えられる ( 注 ) べきである = 望 ましい = 考 えられる = で 表 示 している ここでいう 招 集 事 項 とは 株 主 総 会 の 招 集 に 関 する 決 定 事 項 具 体 的 には 株 主 総 会 の 日 時 場 所 などを 意 味 している( 会 社 法 298 条 1 項 会 社 法 施 行 規 則 63 条 など 参 照 ) 招 集 通 知 が 株 主 に 発 送 された 後 に 株 主 総 会 の 日 時 や 場 所 が 変 更 になるようなケースについて ガ イドライン では 招 集 事 項 を 変 更 するためには 原 則 書 面 による 株 主 への 通 知 が 必 要 であると している その 上 で 時 間 的 余 裕 がない 場 合 には 株 主 の 総 会 への 出 席 機 会 を 確 保 できるような 代 替 措 置 を 講 じることも 可 能 であるとの 考 え 方 を 示 している なお 日 付 の 変 更 に 関 して ガイドライン が 基 準 日 と 効 力 発 生 日 との 関 係 と 呼 んでいる のは 会 社 法 上 基 準 日 時 点 の 株 主 が 行 使 できる 権 利 が 基 準 日 から 三 箇 月 以 内 に 行 使 するものに 限 る と 定 められていることを 指 したものと 考 えられる( 会 社 法 124 条 2 項 ) (2) 実 務 上 の 問 題 意 識 の 所 在 招 集 通 知 発 送 後 の 招 集 事 項 の 変 更 が 株 主 総 会 の 開 催 に 当 たっての 論 点 として 取 り 上 げられて いるのは 次 のような 実 務 上 の 問 題 意 識 によるものと 考 えられる 招 集 通 知 を 発 出 した 後 に 例 えば 停 電 が 決 定 されるなどにより 招 集 通 知 に 記 載 された 開 催 場 所 や 日 時 を 変 更 しなければならない 事 態 が 発 生 することが 想 定 される そもそも 株 主 総 会 の 日 時 や 場 所 などの 変 更 を 余 儀 なくされるのは ある 種 の 緊 急 事 態 だと 考 えられ る その 意 味 では 基 本 的 には 震 災 対 応 ( 停 電 なども 含 む)の 問 題 であると 考 えられる

7 / 13 (3) 法 律 解 釈 上 の 問 題 ガイドライン も 指 摘 しているように 招 集 事 項 の 変 更 について 会 社 法 上 の 規 定 がないため どのような 変 更 が 許 容 されるか 変 更 を 行 った 事 項 を 株 主 へどのような 手 法 で 周 知 するか などといった 問 題 が 生 じ 得 る こうした 問 題 について ガイドライン は 次 のような 見 解 を 示 している 1 招 集 事 項 の 変 更 の 可 否 招 集 通 知 等 によって 株 主 に 株 主 総 会 の 日 時 場 所 などを 一 旦 周 知 したにもかかわらず それを 事 後 的 に 変 更 することが そもそも 許 されるのか という 問 題 がある この 点 について ガイドライン は 次 のように 必 要 性 相 当 性 に 照 らして 法 律 ( 会 社 法 ) 上 も 許 容 される 余 地 があるとの 見 解 を 示 している 変 更 がやむを 得 ない 場 合 であり( 必 要 性 ) かつ 株 主 の 権 利 行 使 を 可 能 にする 十 分 な 配 慮 がなされて いる 場 合 ( 相 当 性 )は 招 集 事 項 の 変 更 も 許 容 される 余 地 があると 解 される なお 私 見 だが ここでの 必 要 性 相 当 性 の 判 断 は 株 主 の 株 主 総 会 への 出 席 機 会 の 確 保 を 図 ると いう 観 点 から 慎 重 に 行 われる 必 要 があるものと 思 われる 2 変 更 の 周 知 方 法 招 集 事 項 の 変 更 があった 場 合 変 更 後 の 株 主 総 会 に 株 主 が 出 席 する 機 会 を 確 保 するために 早 急 に 周 知 しなければならないことは 言 うまでもない その 具 体 的 な 周 知 方 法 について ガイドライン は 原 則 書 面 による 株 主 への 通 知 が 必 要 であ るとした 上 で 時 間 的 余 裕 がない 場 合 には 合 理 的 な 代 替 措 置 を 講 じることも 可 能 であるとの 考 え 方 を 示 している( 前 記 (1) 参 照 ) 3 総 会 の 延 期 続 行 を 行 った 場 合 の 対 応 前 記 (1)の 通 り ガイドライン は やむを 得 ない 事 情 により 株 主 総 会 の 日 付 を 変 更 しなければ ならなくなった 場 合 総 会 の 延 期 又 は 続 行 の 手 続 によることも 可 能 との 見 解 を 示 している ここでいう ( 総 会 の) 延 期 とは 議 事 に 入 らずに 株 主 総 会 の 会 日 を 後 日 に 変 更 すること ( 総 会 の) 続 行 とは 議 事 に 入 った 後 に 審 議 未 了 のため 後 日 に 継 続 することを 意 味 すると 解 される 4 総 会 の 延 期 又 は 続 行 の 決 定 は 議 長 の 権 限 に 属 するものではなく 株 主 総 会 決 議 によるものと 解 されている 5 ( 会 社 法 317 条 参 照 ) 主 に いわゆる 手 続 的 動 議 として 提 出 され 総 会 に 諮 られる ものと 考 えられているようだ 6 この 考 え 方 に 従 えば ガイドライン 上 は 明 らかではないが 例 4 江 頭 憲 治 郎 株 式 会 社 法 第 3 版 ( 有 斐 閣 2009 年 )p.330 5 江 頭 憲 治 郎 株 式 会 社 法 第 3 版 ( 有 斐 閣 2009 年 )p.294 東 京 弁 護 士 会 会 社 法 部 新 株 主 総 会 ガイドライン ( 商 事 法 務 2007 年 )p.95 6 東 京 弁 護 士 会 会 社 法 部 新 株 主 総 会 ガイドライン ( 商 事 法 務 2007 年 )pp.273-274

8 / 13 えば 停 電 などのため やむを 得 ず 総 会 の 延 期 又 は 続 行 を 行 う 場 合 も 株 主 からの 動 議 又 は 議 長 の 判 断 に 基 づき 議 場 ( 即 ち 出 席 できた 株 主 )に 諮 った 上 で その 決 議 によって 決 定 するとい う 手 続 が 必 要 ではないかと 思 われる 総 会 の 延 期 又 は 続 行 が 実 施 された 後 改 めて 開 催 される 株 主 総 会 ( 継 続 会 )の 取 扱 いについて ガイドライン は 次 のように 整 理 している 開 催 日 決 議 事 項 議 決 権 の 保 有 者 招 集 通 知 の 要 否 基 準 日 から3か 月 以 内 でなくとも 差 し 支 えないと 解 される 最 初 の 招 集 通 知 に 記 載 されていた 事 項 に 限 られ(る) 当 初 の 総 会 に 出 席 することのできる 株 主 に 限 定 されると 解 される ( 改 めて) 招 集 通 知 の 形 で 通 知 することは 必 ずしも 必 要 でないが 自 社 ウェブサイ ト 上 で 当 該 情 報 を 掲 載 することなどにより 周 知 を 図 ることが 望 ましい を 基 に 大 和 総 研 資 本 市 場 調 査 部 制 度 調 査 課 作 成 4 日 付 の 変 更 があった 場 合 の 配 当 の 取 扱 い 日 付 の 変 更 の 結 果 定 時 株 主 総 会 の 開 催 が7 月 以 降 にずれ 込 んだ 場 合 配 当 の 基 準 日 の 取 扱 いにつ いて ガイドライン は 次 のような 見 解 を 示 している(なお 後 記 5.も 参 照 されたい) 7 7 月 以 降 に 定 時 株 主 総 会 を 開 催 する 場 合 であって 剰 余 金 の 配 当 を 行 うときは 新 たに 定 めた 基 準 日 の 株 主 に 配 当 することになり 3 月 末 日 の 株 主 に 配 当 することはできないと 解 される これは 法 務 省 が 2011 年 3 月 に 公 表 した 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 について 8 などの 趣 旨 を 踏 ま えたものと 考 えられる 4. 定 時 株 主 総 会 の 運 営 (1) ガイドライン のポイント ( 不 測 の 事 態 を 想 定 した 運 営 に 係 る 事 前 当 日 の 準 備 ) 本 年 に 開 催 する 株 主 総 会 においては 株 主 総 会 当 日 の 交 通 機 関 の 障 害 議 事 進 行 中 の 地 震 発 生 停 電 等 の 不 測 の 事 態 が 発 生 した 場 合 を 想 定 し その 対 応 について 事 前 に 役 員 を 含 めて 十 分 な 準 備 をし 必 要 以 上 に 株 主 の 不 安 をあおらないような 株 主 総 会 会 場 の 運 営 を 行 うことが 望 ましい ( 書 面 又 は 電 磁 的 方 法 による 事 前 の 議 決 権 行 使 ) 招 集 通 知 等 を 株 主 宛 に 発 送 する 際 に 書 面 又 は 電 磁 的 方 法 による 事 前 の 議 決 権 行 使 について 紹 介 する 内 容 を 記 載 した 手 紙 を 同 封 することが 考 えられる この 手 紙 については 招 集 通 知 等 の 他 の 書 面 と 異 な る 色 にすること 等 株 主 の 注 意 を 引 くような 工 夫 をすることも 考 えられる 7 ここで 想 定 されているのは 剰 余 金 の 配 当 の 決 定 権 限 が 取 締 役 会 に 授 権 されていない 会 社 において 定 時 株 主 総 会 の 開 催 そのものが7 月 以 降 にずれ 込 んだ 場 合 だと 考 えられる 前 記 3の 継 続 延 期 に 伴 う 継 続 会 については 別 個 の 総 会 ではないと 位 置 づけられていることから( 江 頭 憲 治 郎 株 式 会 社 法 第 3 版 ( 有 斐 閣 2009 年 )p.330) 6 月 中 に 開 催 された 定 時 株 主 総 会 の 継 続 会 が7 月 に 開 催 されるようなケースもこれに 該 当 するか 否 かは 疑 問 の 余 地 があるように 思 われる 8 法 務 省 のウェブサイト(http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/saigai0011.html)に 掲 載 されている なお 東 京 証 券 取 引 所 平 成 23 年 3 月 期 末 の 配 当 その 他 の 権 利 落 ちについて (http://www.tse.or.jp/news/20/110325_b.html)も 参 照

9 / 13 ( 郵 便 事 情 への 対 応 ) 自 社 ウェブサイトで 株 主 宛 てに 利 用 している 証 券 会 社 へ 住 所 変 更 の 手 続 をすることや 郵 便 物 の 転 送 届 を 郵 便 事 業 会 社 へ 提 出 することを 紹 介 することが 考 えられる ( 注 ) べきである = 望 ましい = 考 えられる = で 表 示 している ガイドライン は 株 主 総 会 そのものの 運 営 書 面 等 による 議 決 権 行 使 招 集 通 知 等 の 発 送 物 の 株 主 への 到 達 などの 観 点 から 入 念 な 準 備 を 進 めることを 推 奨 している このうち 株 主 総 会 そのものの 運 営 について ガイドライン は 考 えられる 具 体 的 な 対 応 として 次 のようなものを 例 示 している 従 来 以 上 に 不 測 の 事 態 発 生 時 における 株 主 の 安 全 確 保 の 観 点 から 議 長 の 指 示 に 従 うようアナウンスす ること ( 停 電 の 可 能 性 を 踏 まえて) 電 気 を 用 いずとも 議 長 の 指 示 を 議 場 に 伝 えるための 工 夫 をすること ( 複 数 会 場 大 規 模 会 場 の 場 合 ) 議 長 の 指 示 を 議 場 に 伝 えるために 会 場 スタッフとの 意 思 疎 通 が 可 能 な 状 態 にした 上 で 不 測 の 事 態 へ 適 切 に 対 処 すること 等 来 場 した 株 主 社 員 含 む 会 場 スタッフ 役 員 への 安 全 を 配 慮 した 上 で 会 議 体 として 議 事 を 中 断 するこ となく 進 行 させることが 可 能 な 場 合 には 事 前 の 書 面 又 は 電 磁 的 方 法 による 議 決 権 行 使 結 果 を 踏 まえ 議 事 を 進 行 し 株 主 総 会 を 執 り 行 うこと ( 注 )いずれも 推 奨 のレベルとしては 考 えられる に 分 類 されている (2) 実 務 上 の 問 題 意 識 の 所 在 定 時 株 主 総 会 の 運 営 が 株 主 総 会 の 開 催 に 当 たっての 論 点 として 取 り 上 げられているのは 次 のような 実 務 上 の 問 題 意 識 によるものと 考 えられる ( 東 日 本 大 震 災 の 影 響 で) 株 主 総 会 の 開 催 が 困 難 であったり たとえ 開 催 した 場 合 においても 株 主 の 出 席 や 事 前 の 議 決 権 行 使 が 困 難 になったりすることから 場 合 によっては 定 足 数 に 満 たず 株 主 総 会 が 成 立 するか 危 ぶまれる 会 社 も 中 には 存 在 すると 考 えられる 地 震 による 様 々な 影 響 が 想 定 される 状 況 下 で 株 主 総 会 を 開 催 する 場 合 は 来 場 した 株 主 の 安 全 の 確 保 に 十 分 な 配 慮 をしつつ 株 主 総 会 の 決 議 に 瑕 疵 が 生 じないように 議 事 運 営 事 務 手 続 きのあり 方 を 検 討 す る 必 要 がある 前 記 (1)の ガイドライン の 内 容 を 見 ても 基 本 的 には 震 災 対 応 ( 停 電 なども 含 む)の 問 題 だと 考 えられる ただし 書 面 又 は 電 磁 的 方 法 による 事 前 の 議 決 権 行 使 や 郵 便 事 情 への 対 応 に 関 する 部 分 については 議 決 権 行 使 の 促 進 の 観 点 から 一 般 に 援 用 する 余 地 もあるように 思 われ る

10 / 13 5. 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 (1)ガイドライン 今 回 の 震 災 等 を 受 けた 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 及 び 剰 余 金 の 配 当 のあり 方 について ガイドライ ン の 考 え 方 をまとめると 次 頁 の 図 表 のようになるだろう (2) 実 務 上 の 問 題 意 識 の 所 在 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 が 株 主 総 会 の 開 催 に 当 たっての 論 点 として 取 り 上 げられているのは 次 のような 実 務 上 の 問 題 意 識 によるものと 考 えられる 震 災 の 影 響 により 決 算 確 定 等 に 時 間 を 要 し 定 時 株 主 総 会 を7 月 以 降 にやむを 得 ず 延 期 する 会 社 も 一 定 数 あるものと 見 られる 基 本 的 に 震 災 対 応 ( 停 電 なども 含 む)の 問 題 だと 理 解 されている (3) 法 律 解 釈 上 の 問 題 ガイドライン も 指 摘 しているように 定 時 株 主 総 会 の 開 催 を 延 期 する 場 合 いつまでに 開 催 すべきか 及 び 定 款 において 定 めた 基 準 日 又 は 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 との 関 係 などといった 問 題 が 生 じ 得 る 1 定 款 規 定 との 関 係 多 くの 上 場 会 社 は 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 や 定 時 株 主 総 会 において 議 決 権 を 行 使 することがで きる 株 主 を 確 定 する 基 準 日 について 定 款 で 規 定 を 定 めている 9 会 社 が 震 災 等 の 影 響 で 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 や 基 準 日 を 延 期 することは こうした 定 款 の 規 定 に 反 するのではないかという 問 題 が 生 じ 得 る この 点 について ガイドライン は 次 のように 天 災 等 のような 極 めて 特 殊 な 事 情 による 場 合 まで 定 款 が 定 める 時 期 における 開 催 を 義 務 付 けるものではないとの 考 え 方 を 示 している なお 明 記 はされていないが 基 準 日 についても 同 様 に 解 しているものと 思 われる かかる 定 款 の 定 めは 平 時 において 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 を 明 確 化 することが 主 たる 趣 旨 であると 解 され 天 災 等 のような 極 めて 特 殊 な 事 情 によりその 時 期 に 定 時 株 主 総 会 を 開 催 することができない 状 況 が 生 じた 場 合 にまで 定 款 所 定 の 時 期 以 外 に 定 時 株 主 総 会 を 開 催 することを 禁 止 する 趣 旨 ではないと 解 される 9 多 くの 上 場 会 社 が 自 社 の 定 款 を 制 定 改 正 する 際 に 参 考 としている 全 国 株 懇 連 合 会 の 定 款 モデルでも 定 時 株 主 総 会 の 招 集 時 期 と 基 準 日 に 関 する 規 定 が 設 けられている 全 国 株 懇 連 合 会 全 株 懇 モデル 新 訂 2 版 ( 商 事 法 務 2009 年 )pp.37-39 参 照

11 / 13 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 剰 余 金 の 配 当 に 関 する ガイドライン の 考 え 方 YES 6 月 末 までに YES 決 算 確 定 可 能 NO 取 締 役 会 に 剰 余 金 配 当 の 決 定 を 授 権 している 6 月 末 までに 決 算 確 定 可 能 かつ 定 時 NO 株 主 総 会 の 準 備 が 間 に 合 う YES 定 時 株 主 総 会 の 準 備 が 間 に 合 う NO YES NO ( 総 会 :3 月 末 基 準 日 6 月 末 までに 開 催 ) 6 月 末 までに 定 時 株 主 総 会 を 開 催 することが 可 能 6 月 末 の 特 定 日 (いわゆる 集 中 日 )を 回 避 するよう 努 めることが 望 ましい ( 配 当 :3 月 末 基 準 日 6 月 末 までに 配 当 ) 本 年 3 月 末 の 決 算 に 基 づいて 6 月 末 までに 3 月 末 日 の 株 主 に 対 し 期 末 の 剰 余 金 を 配 当 することがで きる ( 総 会 : 新 たな 基 準 日 7 月 以 降 9 月 末 までに 開 催 ) 新 たに 定 時 株 主 総 会 における 議 決 権 行 使 の 基 準 日 を 定 めて 7 月 以 降 に 定 時 株 主 総 会 を 開 催 9 月 末 までに 開 催 することが 考 えられる ( 配 当 :3 月 末 基 準 日 6 月 末 までに 配 当 ) 本 年 3 月 末 の 決 算 に 基 づいて 6 月 末 までに 3 月 末 日 の 株 主 に 対 し 期 末 の 剰 余 金 を 配 当 することがで きる ( 総 会 : 新 たな 基 準 日 7 月 以 降 9 月 末 までに 開 催 ) 新 たに 定 時 株 主 総 会 における 議 決 権 行 使 の 基 準 日 を 定 めて 7 月 以 降 に 定 時 株 主 総 会 を 開 催 9 月 末 までに 開 催 することが 考 えられる ( 配 当 : 新 たな 基 準 日 ) 改 めて 基 準 日 を 定 めて 剰 余 金 の 配 当 を 受 けること ができる 株 主 を 確 定 ( 総 会 :3 月 末 基 準 日 6 月 末 までに 開 催 ) ( 配 当 : 可 決 なら3 月 末 基 準 日 6 月 末 までに 配 当 ) 定 款 の 定 めのとおり6 月 末 までに 定 時 株 主 総 会 を 開 催 し 議 案 が 可 決 された 場 合 は 剰 余 金 を 配 当 するこ とができる 集 中 日 を 回 避 するよう 努 めることが 望 ましい ( 総 会 : 新 たな 基 準 日 7 月 以 降 9 月 末 までに 開 催 ) 新 たに 基 準 日 を 定 めて 7 月 以 降 に 定 時 株 主 総 会 を 開 催 9 月 末 までに 開 催 することが 考 えられる ( 配 当 : 新 たな 基 準 日 ) 剰 余 金 の 配 当 を 行 うときは 新 たに 定 めた 基 準 日 の 株 主 に 配 当 することになり 3 月 末 の 株 主 に 配 当 する ことはできないと 解 される を 基 に 大 和 総 研 資 本 市 場 調 査 部 制 度 調 査 課 作 成

12 / 13 これは 法 務 省 が 2011 年 3 月 に 公 表 した 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 に 関 する 定 款 の 定 めについて 10 などの 趣 旨 を 踏 まえたものと 考 えられる 2 開 催 時 期 震 災 等 の 影 響 で やむを 得 ず 定 時 株 主 総 会 の 開 催 を 延 期 することが 許 容 されるとしても 会 社 法 上 毎 事 業 年 度 の 終 了 後 一 定 の 時 期 に 招 集 することが 義 務 付 けられている 以 上 ( 会 社 法 296 条 ) いつまでも 開 催 しないままで 済 ますことは 許 されない そこで 問 題 となるのは 延 期 した 定 時 株 主 総 会 は いつまでに 開 催 すればよいのか ということである この 点 について ガイドライン は 決 算 の 確 定 時 期 や 電 力 需 給 などを 勘 案 して 定 めることが 望 ましい とした 上 で 定 時 株 主 総 会 も9 月 末 までに 開 催 することが 考 えられる との 見 解 を 示 し ている その 理 由 としては 次 の 点 を 挙 げている 有 価 証 券 報 告 書 提 出 会 社 においては 震 災 により 本 来 の 提 出 時 期 までに 有 価 証 券 報 告 書 を 提 出 できない 3 月 決 算 会 社 などについては 有 価 証 券 報 告 書 の 提 出 期 限 が9 月 末 まで 延 期 される 見 込 みである 会 計 監 査 人 設 置 会 社 以 外 の 会 社 は 定 時 株 主 総 会 の 承 認 を 受 けなければ 計 算 書 類 が 確 定 しないため 法 人 税 の 確 定 申 告 の 提 出 期 限 までに 定 時 株 主 総 会 を 開 催 する 必 要 がある おわりに 経 産 省 は この ガイドライン を 暫 定 的 なものと 位 置 づけ 今 後 寄 せられる 意 見 や 実 際 の 会 社 の 取 組 み 状 況 などを 踏 まえて 2011 年 7 月 以 降 に 加 筆 修 正 を 行 う 予 定 としている その 意 味 では 今 年 (2011 年 )6 月 の 定 時 株 主 総 会 だけに 絞 った 限 定 的 な 指 針 ではなく それ 以 降 に 開 催 される 株 主 総 会 も 広 く 対 象 とするものだと 考 えられる もっとも ガイドライン の 内 容 そのものについては 明 らかに 東 日 本 大 震 災 とその 影 響 ( 停 電 など)を 念 頭 においた 項 目 が 多 いことも 事 実 である もちろん こうした 項 目 も 将 来 再 び 不 測 の 事 態 が 発 生 した 場 合 などに 活 用 することは 考 えられるだろう しかし あくまでも 大 規 模 災 害 な どといった 特 殊 な 状 況 下 での 特 例 であり 平 時 に 濫 用 すべきものではないことは 認 識 すべきだろう 私 見 だが 特 に 招 集 通 知 発 送 後 の 開 催 日 時 場 所 の 変 更 ( 前 記 3.)や 定 款 に 定 めた 開 催 時 期 や 基 準 日 の 変 更 ( 前 記 5.)などは その 対 応 によっては 株 主 の 予 測 可 能 性 を 害 する 危 険 性 があ る また 上 場 会 社 であれば これらの 日 程 を 前 提 に 権 利 落 ち 等 の 処 理 や 価 格 形 成 などがなされる 株 式 市 場 を 混 乱 させるおそれもある 11 そのため 慎 重 な 判 断 が 求 められるものと 考 えられる 12 他 方 ガイドライン の 内 容 のうち 一 般 に 援 用 可 能 な 事 項 については 今 後 平 時 においても 重 要 な 指 針 となるだろう 10 法 務 省 のウェブサイト(http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/saigai0012.html)に 掲 載 されている 11 東 京 証 券 取 引 所 平 成 23 年 3 月 期 末 の 配 当 その 他 の 権 利 落 ちについて (http://www.tse.or.jp/news/20/110325_b.html) も 参 照 12 実 際 に 多 くの 上 場 会 社 が 東 日 本 大 震 災 の 影 響 を 受 けた 中 で 定 時 株 主 総 会 の 延 期 を 決 定 した 会 社 は 今 のところ 限 定 的 である 東 京 証 券 取 引 所 のウェブサイト(http://www.tse.or.jp/news/07/110425_a.html) 参 照

13 / 13 これも 私 見 だが 特 に 招 集 通 知 等 の 早 期 ウェブサイト 掲 載 ( 前 記 1.)などは 株 主 が 分 散 多 様 化 している 上 場 会 社 については 重 要 な 項 目 であると 考 えられる もちろん 実 施 のためには 実 務 上 のハードルがあることは 理 解 できる しかし 株 主 への 周 知 議 決 権 行 使 の 促 進 情 報 の 適 時 適 切 な 開 示 などの 観 点 からも 前 向 きな 取 組 みが 今 後 進 められることが 期 待 される