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Transcription:

まちづくりにおける 風 水 思 想 に 関 する 研 究 ~ 香 港 を 対 象 地 域 として~ 1G5j039-4 蘇 広 宇 Guangyu Su 人 間 は 単 純 な 利 益 のために 土 地 を 開 発 してきたが 現 在 の 都 市 計 画 においては 自 然 と 都 市 が 最 適 な 状 態 に 調 和 するま ちづくりができるようなマスタープランが 求 められるようになっている 本 研 究 ではそのような 考 え 方 の 一 つとして 風 水 思 想 に 注 目 し 風 水 思 想 が 市 民 生 活 に 密 着 している 香 港 を 対 象 として 香 港 市 民 の 風 水 に 対 する 意 識 をアンケートによ って 明 らかにした また 風 水 思 想 が 現 在 のまちづくりに 対 してどういう 方 法 で 貢 献 できるのかを 考 察 した Key Words: 風 水 思 想 まちづくり 香 港 1. 研 究 の 背 景 と 目 的 現 在 都 市 には 人 工 的 な 建 築 物 が 溢 れており, 人 間 はこれ らの 建 設 に 夢 中 になっているため, 都 市 を 囲 んでいる 自 然 の 環 境 に 対 する 意 識 は 次 第 に 薄 くなりつつあり, 都 市 立 地 の 選 択 や 都 市 設 計 などの 目 的 は,すべて 物 質 的 な 利 益 に 着 目 したものになっている.したがって, 自 然 の 環 境 を 削 っ て,また 大 地 の 資 源 を 掘 り 出 し, 人 間 の 物 質 的 な 生 活 に 役 立 てようというやり 方 は,まさに 人 間 と 自 然 が 対 立 する 形 を 取 っている. 一 方, 古 代 のやり 方 というのは,まず 大 地 を 尊 敬 しながら, 自 然 を 理 解 することをもって 自 然 と 共 存 できるルールを つくりだす 考 えであった.これによって, 人 間 にふさわし い 居 場 所 とは 自 然 を 改 造 してつくりだした 空 間 ではなく, 自 然 の 流 れにしたがって 自 然 環 境 の 中 から 人 間 と 自 然 と を 結 びつけられる 生 活 空 間 をつくることが 目 指 されたの である.つまり, 人 間 の 利 益 の 前 に,まず 自 然 環 境 を 考 慮 することが 前 提 としてある. こうした 思 想 は 東 洋 思 想 の 中 の 一 つである 風 水 思 想 のと して 体 系 化 されてきた.この 風 水 思 想 が 多 くのアジア 都 市 開 発 とまちづくりを 行 う 際 に 一 つの 重 要 な 概 念 として 使 われ また 多 くの 市 民 が 現 在 でも 風 水 思 想 を 尊 敬 し 守 っ ている たとえば アジアの 大 都 市 香 港 では 風 水 に 対 する 市 民 の 関 心 は 高 い また 香 港 では 風 水 だけではなく, 様 々 な 宗 教 と 香 港 市 民 生 活 に 緊 密 な 関 係 を 持 っている.このこ とは 現 在 の 香 港 がユニークなまちとして 形 成 されている 一 つの 要 因 とも 考 えられる そこで 本 研 究 は 香 港 を 対 象 地 域 として, 香 港 市 民 の 風 水 思 想 に 対 する 認 識 を 明 らかに することを 目 的 とする また その 結 果 を 踏 まえて 今 後 の まちづくりにおける 考 え 方, 宗 教, 文 化 などのソフトな 面 について 考 察 する 2. 研 究 方 法 本 研 究 では,まず 風 水 思 想 に 基 づいた 古 代 都 市 の 立 地 や 街 並 みの 計 画 方 法, 都 市 における 風 水 思 想 を 考 慮 した 敷 地 の 選 択 を 文 献 から 調 査 し, 風 水 思 想 とその 利 用 方 を 理 解 す る.そして, 現 在 でも 風 水 思 想 が 市 民 生 活 に 影 響 している アジア 都 市 香 港 を 対 象 にしてアンケートにより 意 識 調 査 を 行 う, 現 在 の 都 市 計 画 に 対 して 経 済 政 治 文 化 などの 機 能 的 な 側 面 ではなく, 宗 教 的 な 背 景 や 伝 統 的 な 信 仰 を 重 視 している 風 水 思 想 がどのような 影 響 を 与 えているかを 考 察 する. 3. 風 水 について 3.1 風 水 の 定 義 風 水 は 狭 義 では 地 占 術 を 示 し 風 水 という 名 称 はこの 地 占 術 の 通 称 として 一 般 庶 民 の 間 に 広 く 流 行 している とこ ろが 風 水 の 実 態 は この 周 知 の 実 用 性 のある 技 術 というだ けではなく 哲 学 の 思 想 でもあり 古 くから 人 々に 信 仰 さ 早 稲 田 大 学 理 工 学 部 社 会 環 境 工 学 科 景 観 デザイン 研 究 室

れてきた その 教 えは 儒 教 仏 教 道 教 にとけこんでおり の 存 続 や 生 活 の 向 上 を 願 って 無 病 や 平 安 に 努 力 すること 伝 統 文 化 の 一 つとみるべきであろう 風 水 の 理 論 は 宮 室 都 市 村 落 寺 社 住 宅 にも 影 響 を 及 ぼし さらに 死 後 の 世 界 であるお 墓 の 営 造 にまで 影 響 を 与 えた こうした 思 想 はその 本 能 であると 思 われる 時 代 にとわず いかなる 地 域 においても 安 心 立 命 の 生 活 空 間 を 確 保 することは 人 間 の 最 大 の 関 心 事 である 古 代 の 人 間 と 大 自 然 とも 摩 擦 や 調 体 系 の 展 開 には 一 定 のプロセスがあると 思 われる つまり 和 の 繰 り 返 しから 学 んだ 経 験 は 人 間 が 自 然 環 境 と 付 き 合 歴 史 の 流 れとともに 風 水 の 内 容 が 充 実 し 理 論 が 複 雑 にな ったのである そして 風 水 の 名 前 の 変 移 から 風 水 体 系 の 形 成 の 背 景 となった 思 想 の 反 映 を 知 ることができるの である 風 水 思 想 のもとは 自 然 や 大 地 が 単 純 な 物 質 だけではな く 一 つの 生 命 をもつ 有 機 体 であると 認 められており さら う 準 則 となり 人 間 はそれを 活 用 して 大 地 の 上 に 生 活 環 境 を 備 えてきた この 経 験 則 による 知 恵 が 風 水 の 本 来 の 姿 である 3.3 現 代 都 市 にある 風 水 事 情 近 代 になって 功 利 主 義 的 な 現 代 風 水 論 調 がますます 高 まってきた 傾 向 がある 金 銭 や 時 間 をかけ 風 水 技 術 を 用 い に 人 間 がこの 大 地 の 一 部 分 として 考 えられている ゆえに て 吉 地 に 住 宅 やお 墓 を 営 むことは 自 身 の 発 達 や 子 孫 の 栄 人 間 と 自 然 を 統 一 することが 風 水 の 根 本 であり あらゆる 地 上 の 営 造 物 や 人 間 による 開 発 は 自 然 や 大 地 を 調 和 しな ければならないと 考 えられる 風 水 思 想 は 大 きく 二 つの 系 統 にわけることができる 一 つは 地 形 もう 一 つは 方 位 である 地 形 は 風 水 の 起 源 であ 耀 と 幸 福 への 投 資 なのである このように 風 水 によって 未 来 の 利 益 を 得 ることが 当 然 の 目 的 とされ この 利 益 を 邪 魔 する 気 の 流 れの 破 壊 行 為 は 許 されないことにな る たとえば 中 国 では 鉄 道 の 計 画 路 線 が 龍 脈 を 切 断 する 恐 れがあるという 理 由 で 路 線 変 更 がなされた また 現 り それは 自 然 環 境 とかかわっている 具 体 的 な 論 理 である 代 的 なビルが 林 立 する 香 港 では 高 層 ビル 同 士 の 風 水 戦 争 これに 対 して 方 位 は 陰 陽 五 行 などの 理 論 を 中 心 として 構 成 された 風 水 体 系 であり これらの 論 理 の 推 算 により 風 水 方 位 の 吉 祥 をきめるものである 3.2 古 代 の 風 水 思 想 中 国 で 発 生 した 風 水 技 術 は 最 初 は 一 つの 実 用 的 な 技 術 として 使 われていた 自 然 環 境 のなかに 人 間 の 居 住 区 間 を 形 成 する 過 程 で 得 られた 経 験 を 積 み 重 ねてできた 技 術 で あると 考 えられる それは 技 術 的 には 未 熟 であったが の ちの 風 水 の 原 則 の 様 々な 糸 口 を 含 むのであった 古 代 の 居 住 地 選 択 方 法 が 中 国 における 最 初 の 風 水 行 為 であると 思 われる これまでは 占 卜 が 立 地 の 決 定 要 因 と 考 えられてき たが 実 際 の 選 地 のプロセスから 判 断 すると まず 地 形 が 観 察 され 植 物 を 食 して 土 地 の 良 さが 試 されており 生 活 条 件 にたいする 検 討 も 立 地 決 定 の 過 程 で 深 く 意 識 され ていたことが 明 らかになった 古 代 で 天 体 運 行 が 観 測 されるようになった その 結 果 か ら 得 られたものが 都 市 の 計 画 基 準 として 用 いられた その 結 果 都 市 や 宮 室 は 東 西 南 北 の 方 向 にそって 整 然 として 構 成 されるようになった これは 空 間 計 画 における 知 的 な 作 法 とも 呼 べるものである 人 間 の 自 然 に 対 する 理 解 から 得 られた 経 験 側 であると 考 えられる 風 水 の 実 用 的 な 面 を 示 している 人 間 が 自 ら が 話 題 になっている さらに 香 港 の 九 龍 城 の 取 り 壊 しや 中 国 台 湾 の 基 隆 の 公 共 墓 地 の 移 転 に 当 たって 住 民 の 反 対 運 動 がおきたが その 理 由 として 風 水 破 壊 が 堂 々と 取 り 上 げられている このように 現 代 の 風 水 技 術 の 活 用 が き わめて 現 実 的 な 功 利 主 義 に 基 づいてなされるようになっ てきている 状 況 である また 風 水 思 想 の 形 成 の 歴 史 から 見 ると 古 代 の 伝 統 宗 教 である 儒 教 仏 教 道 教 に 風 水 説 が 少 なくなからず 影 響 を 与 えているとともに これらの 宗 教 による 影 響 も 風 水 説 にみられる つまり 風 水 思 想 と 古 来 の 伝 統 宗 教 はお 互 い 影 響 を 及 ぼしあっているのである 伝 統 的 な 宗 教 と 風 水 の 間 に 切 り 離 せない 関 係 があるため 風 水 思 想 は 宗 教 では ないが 宗 教 であるととらえる 傾 向 がある したがって 現 代 都 市 の 市 民 宗 教 生 活 と 風 水 思 想 が 深 い 関 係 があると 考 えられている 択 するとき, 建 築 物 を 立 てるときに 必 ず 風 水 に 詳 しい 人 に 尋 ねる このような 風 俗 が 現 在 の 市 民 生 活 にも 影 響 して いるといえる. 香 港 での 現 地 調 査 では, 一 般 市 民 生 活 のど こに 根 付 いているのかを, 香 港 での 町 歩 きと 一 般 市 民 に 対 するヒアリングによって 明 らかにする. 3.4 香 港 市 民 に 対 するアンケート 調 査 香 港 とは 現 代 的 な 都 市 にも 関 わらず, 伝 統 的 なこと 宗

教 的 なことを 重 視 している. 一 般 市 民 の 生 活 の 中 に, 都 市 龍 寨 城 跡 地 は 1994 年 に 取 り 壊 され 九 龍 寨 城 公 園 として の 面 では 風 景 や 町 並 みなどにも 反 映 されている. 実 際 の 香 再 開 発 された. 港 市 民 が 風 水 のことをどう 考 えているか どう 認 識 してい るか そして 街 づくりの 面 でどのような 要 求 があるのかを アンケートを 通 じて 調 査 していく. 4. 香 港 と 香 港 にある 風 水 事 情 4.1 香 港 の 概 要 香 港 は 中 国 の 東 南 部 の 沿 海 部 に 位 置 し 東 亜 の 中 心 地 帯 にある 現 在 の 香 港 は 香 港 島 九 龍 半 島 新 界 および 周 囲 の 南 シナ 海 にある 235 余 の 含 めた 地 域 を 指 す 面 積 は 約 東 京 の 2 倍 程 度 ここでは 本 研 究 の 中 心 となっている 香 港 島 と 九 龍 半 島 を 紹 介 する 香 港 島 は 香 港 にある 島 の 中 で 2 番 目 に 大 きい 1887 年 から 埋 立 が 行 われており この 面 積 には 約 7 平 方 キロメー トルの 埋 立 地 が 含 まれる 現 在 の Queen`s Road King`s Road よりもビクトリア 港 側 の 土 地 は 埋 立 により 作 られたもの であり 現 在 では 海 から 離 れている 場 所 に 海 や 船 乗 りの 守 護 神 として 信 仰 されている 天 后 を 祀 る 道 教 寺 院 があるこ とに その 名 残 りをみることが 出 来 る 島 の 北 部 にある 中 環 は 香 港 の 歴 史 政 治 経 済 の 中 心 地 である 九 龍 の 名 称 は この 地 域 の 周 りの 九 つの 山 から 龍 が 降 り てきて 永 遠 に 発 展 する 地 になると 言 う 風 水 からきた 説 が ある 九 龍 の 主 な 地 域 以 下 通 りになっている 九 龍 地 区 で 最 も 繁 華 な 場 所 は 九 龍 半 島 を 南 北 に 貫 通 する 彌 敦 道 であ る 九 龍 はこの 通 りを 都 市 軸 として 据 え その 周 囲 をおお よそ 碁 盤 状 に 区 画 している 尖 沙 咀 及 び 佐 敦 は 九 龍 半 島 の 先 端 に 位 置 する 街 区 で 彌 敦 図 1 香 港 の 地 図 4.2 香 港 にある 風 水 事 情 香 港 での 現 地 調 査 に 通 じで 中 国 の 伝 統 文 化 を 継 いてい る 香 港 市 民 に 対 して 風 水 思 想 が 非 常 に 大 切 なものである と 感 じることができた 都 市 の 開 発 に 行 う 際 に 風 水 関 係 で 残 されている 景 観 建 築 物 の 外 装 やデザインに 風 水 思 想 が 入 れている 事 例 風 水 思 想 により 建 築 物 の 方 位 や 敷 地 を 決 める 事 例 など 大 きい 面 での 風 水 思 想 に 関 することがわか った また 市 民 生 活 面 においては 引 越 しや 新 築 の 購 入 一 年 間 の 運 勢 などに 関 する 風 水 による 予 測 と 評 価 が 一 般 的 に 市 民 の 間 に 行 われている 道 の 始 点 となる 場 所 香 港 で 最 も 繁 華 な 地 区 のひとつでも ある 世 界 的 なブランドの 高 級 衣 料 品 店 宝 石 店 ホテル などが 軒 を 連 ねている 彌 敦 道 沿 いの 油 麻 地 周 辺 は 観 光 客 などが 多 く 集 まり 高 級 衣 料 店 や 両 替 商 土 産 物 店 などが 多 い 昼 間 から 夜 間 には 油 麻 地 から 旺 角 の 一 帯 に 露 天 商 が 現 れ 活 気 が 溢 れる 旺 角 には 整 備 されたバスターミナルな どはないが 大 手 バス 会 社 の 路 線 が 集 約 されている 他 多 くのミニバスの 発 着 点 になっているなど 交 通 の 要 衝 であ る 九 龍 城 は 閉 鎖 された 啓 徳 空 港 が 隣 接 していた 場 所 と して 知 られる 九 龍 半 島 の 東 部 分 が 香 港 の 行 政 区 分 として 図 2 風 水 のものを 販 売 する 店 の 九 龍 城 区 に 含 まれるが 狭 義 には 九 龍 寨 城 に 近 接 する 下 町 地 域 を 指 す この 地 にはかつて 清 朝 の 軍 事 施 設 であった 九 龍 寨 城 があったことでも 知 られる スラム 化 していた 九

項 目 : Ⅰ 風 水 思 想 を 配 慮 して 出 来 た 街 づくりの 事 例 Ⅱ 風 水 を 配 慮 して 出 来 た 事 例 の 認 識 調 査 Ⅲ まちづくりにおいて 風 水 を 配 慮 する 必 要 性 Ⅳ 街 づくりにおいてどの 形 で 風 水 を 配 慮 する 手 段 Ⅴ 風 水 思 想 とまちづくりの 関 係 5.3 調 査 結 果 5.3.1 調 査 概 要 アンケートの 概 要 を 表 1に 示 す 図 3 夜 の 市 場 にある 風 水 の 店 舗 5.アンケート 調 査 5.1 調 査 の 目 的 香 港 は 風 水 思 想 が 盛 んでいる 都 市 だけでは 複 雑 な 歴 史 を 持 っていることによってたくさんの 文 化 が 混 ざっている 都 市 である. 香 港 の 原 住 民 と 転 居 して 来 た 住 民 富 裕 層 と 貧 困 層 各 国 籍 などいろいろな 要 素 で 生 活 エリアが 分 かれ ている. 香 港 でのアンケートに 通 じての 風 水 思 想 に 関 する 市 民 意 識 調 査 は 人 がどの 形 で 風 水 のことを 思 っているか そして 風 水 思 想 が 一 面 としてまちにある 宗 教 文 化 などが 市 民 生 活 に 対 する 影 響 を 明 らかにすることが 本 アンケー ト 調 査 の 目 的 である 5.2 アンケート 調 査 方 法 アンケート 調 査 は, 風 水 に 対 する 考 え 方 が 異 なるであろ うと 思 われる 属 性 ごとに 以 下 の2 種 類 を 行 なった. 調 査 Ⅰ 九 龍 島 を 中 心 にし 黄 大 仙 ( 占 いの 街 )と 廟 街 ( 夜 の 市 場 )にいる 人 を 対 象 とする.この 対 象 者 はある 程 度 風 水 に 関 して 理 解 していることが 想 定 した.この 人 たちの 普 段 生 活 と 風 水 に 関 す 意 見 を 調 査 する. 項 目 : Ⅰ 風 水 とはどのようなものだと 思 うか. Ⅱ 生 活 の 中 に 風 水 のことをどの 程 度 配 慮 するか. Ⅲ どこから 風 水 に 関 する 情 報 を 得 るか. Ⅳ 風 水 のことは 本 当 に 生 活 に 影 響 するか. Ⅴ まちづくりにおいて 風 水 を 配 慮 すべきか. 調 査 Ⅱ 香 港 の 一 般 的 な 市 民 全 体 をアンケートの 対 象 者 とする ため, 香 港 各 地 で 調 査 を 行 う.この 調 査 では 市 民 が 風 水 と 調 査 Ⅰ 調 査 Ⅱ 日 時 10/31 11/1-11/2 配 布 数 30 部 70 部 場 所 九 龍 島 香 港 全 体 対 象 者 風 水 関 連 の 人 一 般 市 民 表 1 調 査 状 況 全 体 調 査 属 性 調 査 結 果 を 表 2と 表 3に 示 す 表 2 性 別 性 別 男 性 女 性 人 数 19 81 表 3 年 齢 年 齢 層 人 数 20 歳 以 下 0 20-30 歳 9 30-40 歳 26 40-50 歳 48 50 歳 以 上 17 回 答 表 の 属 性 について 性 別 に 関 しては 女 性 が 男 性 より も 明 らかに 多 くなったこれは 回 答 してくれた 人 が 女 性 が 多 かったためであり 女 性 のほうが 風 水 に 対 して 関 心 があ るとも 考 えられる また 年 齢 別 から 見 ると20 歳 以 下 か らの 回 答 がなく 主 に30 歳 以 上 の 人 が 回 答 の 中 心 になっ ている. 5.3.2 調 査 Ⅰの 結 果 調 査 の 主 な 結 果 について 以 下 順 に 示 す. 質 問 1: 風 水 はどのようなものだと 思 いますか まちづくりに 関 してどう 考 えているのかを 調 査 する.

種 類 Ⅰ 質 問 1 5.3.3 調 査 Ⅱの 結 果 調 査 Ⅱの 主 な 結 果 について 以 下 に 順 に 示 す 質 問 3:まちづくりにおいてどの 形 で 風 水 を 配 慮 する 必 要 6 4 1 経 験 や 技 術 のようなもの 2 占 いのようなもの 3 解 説 できないようなもの 4 迷 信 的 のようなもの 性 についてどう 思 いますか 種 類 Ⅱ 質 問 3 13% 16% 必 要 性 がある グラフー1 種 類 Ⅰ 質 問 1の 結 果 21% 必 要 ないが 魅 力 的 であ る 特 に 気 にしない 風 水 は 経 験 技 術 や 占 いようなものと 認 識 されている つ 必 要 がない まり 合 理 的 であると 考 えられている 5 質 問 2: 普 段 の 生 活 の 中 に 風 水 のことをどの 程 度 配 慮 しま すか グラフー4 種 類 Ⅱ 質 問 3の 結 果 種 類 Ⅰ 質 問 2 必 要 性 がある あるいは 魅 力 的 と 考 えている 人 は66% を 占 めるので まちづくりにおいての 風 水 思 想 が 一 般 市 民 13% に 対 しても 意 味 があると 考 えられているといえる 33% 大 切 にしています 必 要 な 時 に 配 慮 する 特 に 配 慮 していない 配 慮 する 必 要 がない 質 問 5: 風 水 思 想 をまちづくりは 関 係 あるか 種 類 Ⅱ 質 問 5 54% 9% 24% グラフー2 種 類 Ⅰ 質 問 2の 結 果 生 活 に 大 切 にしていると 必 要 な 時 に 配 慮 するとの 回 答 4 関 係 ある 関 係 あるかもしれない 関 係 ない よくわからない が87%を 占 めている 多 くの 人 の 生 活 に 必 要 である そ 27% して 生 活 にも 使 われていると 言 える 質 問 5:まちづくりにおいて 風 水 を 配 慮 すべきだと 思 いま すか 種 類 Ⅰ 質 問 5 グラフー5 種 類 Ⅱ 質 問 5の 結 果 一 般 市 民 にとっても 約 半 数 が 風 水 はまちづくりにおい ても 関 係 がある,あるいは 魅 力 的 であると 考 えられている 配 慮 すべきである しかし まちづくりと 絶 対 必 要 な 関 係 を 持 っていないとの 認 識 も 明 らかになっている 6 4 ある 程 度 配 慮 すればい い よくわからない 配 慮 する 必 要 はない 5.3.4 クロス 集 計 分 析 まず 性 別 と 風 水 に 関 する 意 識 を 考 察 する 男 性 別 の 結 果 グラフー3 種 類 Ⅰ 質 問 5の 結 果 13% 必 要 がある 調 査 Ⅰの 回 答 者 においては 風 水 は 合 理 的 であり そし て 自 分 の 生 活 にも 影 響 し まちづくりにおいても 配 慮 する 必 要 があると 考 えている 54% 33% 必 要 ないが 魅 力 的 であ る 特 に 気 にしない 必 要 がない グラフー6 男 性 の 結 果

18% 2% 6 女 性 別 の 結 果 2 グラフー7 女 性 の 結 果 必 要 がある 必 要 ないが 魅 力 的 であ る 特 に 気 にしない 必 要 がない 魅 力 的 である. まちづくりにおいて 風 水 を 配 慮 する 必 要 かあると 思 っ ている 人 はやはり 風 水 とまちづくりは 関 係 があると 思 っ ている.また, 配 慮 する 必 要 はないと 考 えている 人 の 中 で も 魅 力 的 であることがわかった.したがってまちづくりに おいての 風 水 思 想 には 意 味 がある.そしてまちに 対 して 魅 力 的 である. 6. 結 論 と 今 後 の 課 題 本 研 究 は, 風 水 思 想 に 関 しての 基 礎 調 査 としてアジアの 調 査 Ⅱの 質 問 3ではまちづくりにおいて 風 水 の 必 要 性 をまいたところ, 肯 定 的 な 意 見 は 全 体 では66%だが, 男 女 別 で 見 ると, 男 性 は13%であるのに 対 し, 女 性 は8 と 大 きい 差 があった アンケート 協 力 者 も 女 性 の 方 が 多 く, 風 水 とまちづくりの 関 係 に 関 しては 女 性 の 方 がよ り 関 心 をもっていると 考 えられる. 次 に 風 水 に 対 する 意 識 をまちづくりへの 必 要 性 につい てのクロス 分 析 を 行 った. 調 査 Ⅰの 質 問 2で 大 切 にしていると 回 答 している10 人 が 質 問 4では 全 員 が 自 分 の 生 活 に 影 響 する そして 質 問 5では 配 慮 すべきであると 回 答 した 調 査 Ⅰの 質 問 4において 影 響 していると 回 答 している 12 人 が 質 問 5では 全 員 が 配 慮 すべきであると 回 答 して いる また この12 人 の10 人 が 質 問 2では 大 切 にして いると 回 答 した 以 上 の 結 果 にしたがって 生 活 に 影 響 している そして 大 切 にしている また 配 慮 すべきであると 三 つの 回 答 を 選 んでいる 人 が 全 部 で10 人 いる つまり 風 水 のことを 理 解 している 人 に 対 しては 風 水 が 自 分 の 実 際 生 活 に 影 響 し ていることがいえるので 普 段 の 生 活 においては 風 水 のこ とを 大 切 にしている まちづくりにおいても 風 水 のことを 配 慮 したほうがいいと 思 っていることを 考 えられる 風 水 の 必 要 性 とまちづくりの 関 係 についてのクロス 分 析 結 果 を 示 す 調 査 Ⅱの 質 問 3で 必 要 があると 回 答 した11 人 の 中 で 質 問 5で 全 員 が 関 係 あると 回 答 した そして 質 問 5で 関 係 あると 回 答 した 残 りの6 人 が 質 問 3で 必 要 ないが 魅 力 的 であると 回 答 した. 有 名 な 都 市 香 港 を 対 象 地 域 として 現 地 調 査 およびアンケ ート 調 査 を 行 った.これに 通 じて 香 港 は 様 々な 文 化 に 溢 れ ている 町 を 実 感 した. 香 港 においての 風 水 思 想 は 香 港 市 民 に 広 く 認 識 され, 実 際 の 香 港 市 民 生 活 においても 風 水 の 要 素 が 充 実 している.そして, 香 港 市 民 が 風 水 のことを 正 し く 認 識 しているとはいえないが 伝 統 的 な 文 化 の 一 つとし て, 香 港 市 民 に 広 く 受 けいれ,まちに 対 して 魅 力 的 である ことが 思 っていることがわかった. 科 学 技 術 が 速 く 発 展 し ている 現 在 でも, 香 港 では 風 水 思 想 をはじめ,たくさんの 宗 教 的 文 化 が 香 港 市 民 生 活 を 豊 かにするため 貢 献 してい ると 考 えられる. 香 港 では 風 水 思 想 が 市 民 に 認 識 されており,またまちづ くりにも 反 映 されている.しかし, 実 際 の 風 水 思 想 の 誕 生 地 中 国 では, 行 政 側 がこれを 認 めることが 難 しい 状 況 であ る.これは 一 般 市 民 が 風 水 のことを 正 しく 認 識 することが できない 原 因 ともなりえる. 風 水 思 想 はひとつの 伝 統 文 化 として, 特 にまちづくりにも 深 い 関 係 を 持 っている 点 を 大 切 にするべきである.また, 東 南 アジアにおいても 非 常 に 重 要 な 思 想 でもあり, 今 までに 風 水 に 関 する 研 究 が 少 なく, 今 後 この 地 域 においてのまちづくり, 下 町 づくり, 環 境 計 画 などに 必 要 になっていることが 考 えられるので 民 間 に ある 資 料 の 整 理, 実 際 に 応 用 する 手 法 を 研 究 する 必 要 があ ると 感 じた. 7. 参 考 文 献 黄 永 融 風 水 都 市 歴 史 都 市 の 区 間 構 成 (1999 年 株 式 会 社 学 芸 出 版 社 ) 井 上 繫 世 界 まちづくり 事 典 (2007 年 丸 善 株 式 会 社 ) 質 問 5でよくわからないと 回 答 した6 人 の 中 質 問 3で 全 員 が 必 要 ないが 魅 力 的 であると 回 答 した. 質 問 5で 関 係 ないと 回 答 した 人 28 人 の 中, 質 問 3で4 人 が 必 要 ないが