る (1) 海 外 の 非 母 語 話 者 教 師 が 主 な 対 象 であること (2)クアラルンプールでは 参 加 者 数 が 100 名 以 上 と 多 いこと である J F スタンダードは 海 外 の 日 本 語 教 育 における 活 用 を 企 図 したものであることから 今 後 は (



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[2] 控 除 限 度 額 繰 越 欠 損 金 を 有 する 法 人 において 欠 損 金 発 生 事 業 年 度 の 翌 事 業 年 度 以 後 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 にあ たっては 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 次 ページ 以 降 で 解 説 する の 特 例 (

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

PowerPoint プレゼンテーション

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

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平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

m07 北見工業大学 様式①

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1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

●幼児教育振興法案

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答申第585号

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

2 その 年 中 の 特 定 支 出 の 額 ( 前 払 をした 特 定 支 出 ) 問 資 格 取 得 費 に 該 当 する 専 門 学 校 (2 年 制 )の 授 業 料 等 の 支 出 をしましたが この 特 定 支 出 については その 支 出 した 年 分 の 特 定 支 出 の 額 の

01.活性化計画(上大久保)

主要生活道路について

公表表紙

平成22年度

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文化政策情報システムの運用等

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用


/ 5 ページ 身 近 な 普 通 名 詞 を 覚 えさせ 絵 カードや 言 葉 絵 本 などを 使 い 身 近 な 生 活 に 関 わる 固 有 名 詞 をマッチングさせ 集 合 名 詞 の 概 念 を 身 に 付 けさせ 普 通 名 詞 の 絵 カードや 字 単 語 カードを 見 本 に 従 っ


2 出 願 資 格 審 査 前 記 1の 出 願 資 格 (5) 又 は(6) により 出 願 を 希 望 する 者 には, 出 願 に 先 立 ち 出 願 資 格 審 査 を 行 いますので, 次 の 書 類 を 以 下 の 期 間 に 岡 山 大 学 大 学 院 自 然 科 学 研 究 科 等

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

18 国立高等専門学校機構

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

16 日本学生支援機構

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私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

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国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

1

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大田市固定資産台帳整備業務(プロポーザル審査要項)

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

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事 業 者 所 在 地 事 業 者 名 役 職 電 話 番 号 メールアドレス( 当 局 が 提 供 したデ ータから 変 更 等 があれば 入 力 を 行 うこと) アンケート 設 問 数 : 全 27 問 程 度 当 該 データをとりまとめる 際 は 必 ず2 名 以 上 によるデータのチェック

(2) 広 島 国 際 学 院 大 学 ( 以 下 大 学 という ) (3) 広 島 国 際 学 院 大 学 自 動 車 短 期 大 学 部 ( 以 下 短 大 という ) (4) 広 島 国 際 学 院 高 等 学 校 ( 以 下 高 校 という ) ( 学 納 金 の 種 類 ) 第 3 条

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

(5 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業 所 の 新 規 に 採 用 し た 全 て の 居 宅 介 護 従 業 者 に 対 し 熟 練 し た 居 宅 介 護 従 業 者 の 同 行 に よ る 研 修 を 実 施 し て い る こ と (6 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業

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3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と


一般競争入札について

Taro-08国立大学法人宮崎大学授業

2 県 公 立 高 校 の 合 格 者 は このように 決 まる (1) 選 抜 の 仕 組 み 選 抜 の 資 料 選 抜 の 資 料 は 主 に 下 記 の3つがあり 全 高 校 で 使 用 する 共 通 の ものと 高 校 ごとに 決 めるものとがあります 1 学 力 検 査 ( 国 語 数

1. 実 施 内 容 (1) 研 修 体 制 の 概 要 2 大 阪 府 教 育 庁 大 阪 府 教 育 センター 進 捗 管 理 研 修 の 委 託 進 捗 管 理 連 携 協 力 進 捗 報 告 民 間 業 者 ( 外 部 機 関 ) 市 町 村 教 育 委 員 会 府 立 高 等 学 校 研

平成24年度 業務概況書

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

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本 校 の 沿 革 昭 和 21 年 昭 和 49 年 昭 和 54 年 昭 和 60 年 平 成 9 年 平 成 11 年 平 成 18 年 北 海 道 庁 立 農 業 講 習 所 として 発 足 北 海 道 立 農 業 大 学 校 に 改 組 修 業 年 限 を1 年 制 から2 年 制 に 改

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平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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0605調査用紙(公民)

スライド 1

第4回税制調査会 総4-1

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

(3) 小 単 元 の 指 導 と 評 価 の 計 画 小 単 元 第 11 章 税 のあらまし の 指 導 と 評 価 の 計 画 ( 四 次 確 定 申 告 制 度 抜 粋 ) 関 心 意 欲 態 度 思 考 判 断 技 能 表 現 知 識 理 解 小 単 元 の 評 価 規 準 税 に 関 す

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

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(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

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しかし 主 に 欧 州 の 一 部 の 回 答 者 は 受 託 責 任 について 資 源 配 分 の 意 思 決 定 の 有 用 性 とは 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 とすべきであると 回 答 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 経 営 者 の 受

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定款

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

空 き 家 を 売 却 した 場 合 の,000 万 円 控 除 特 例 の 創 設 被 相 続 人 が 住 んでいた 家 屋 及 びその 敷 地 を 相 続 があった 日 から 年 を 経 過 する 年 の 月 日 までに 耐 震 工 事 をしてから あるいは 家 を 除 却 し てから 売 却

H28記入説明書(納付金・調整金)8

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する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

Transcription:

日 本 言 語 文 化 研 究 会 論 集 2012 年 第 8 号 実 践 報 告 JF 日 本 語 教 育 スタンダード セミナーの 報 告 と 評 価 参 加 者 による 言 語 熟 達 度 の 記 述 の 分 析 から 小 松 知 子 横 山 紀 子 要 旨 JF 日 本 語 教 育 スタンダード 2010 を 紹 介 する 目 的 で 本 稿 執 筆 者 2 名 がクアラルンプール 及 びシンガポールで 実 施 したセミナーについて その 概 要 を 報 告 する また セミナーの 中 で 各 参 加 者 が 3 回 にわたって 行 った 学 習 者 の 日 本 語 熟 達 度 の 記 述 の 分 析 などを 通 して その 成 果 と 課 題 を 考 察 する 本 セミナーでは レベル 別 に Can-do( 例 示 的 能 力 記 述 文 )を 記 した カードを 並 べ 替 える 各 レベルの 発 話 サンプルの 録 音 を 聞 く Can-do から 談 話 例 を 考 える 自 分 の 現 場 に 合 った Can-do 例 を 談 話 例 とともに 考 えるなど 熟 達 度 を Can-do で 記 述 するた めに 一 連 の 作 業 を 積 み 重 ねることで 参 加 者 は JF スタンダードに 基 づくレベルの 感 覚 を 一 定 程 度 把 握 することができたと 考 えられる また アンケートへの 記 述 では 参 加 者 間 の 話 し 合 いの 過 程 が 理 解 促 進 に 効 果 的 であったと 評 価 する 声 が 多 く 参 加 者 が 情 報 の 理 解 や 消 化 に 時 間 をかけられるようにしたことが 一 定 の 成 果 につながったものと 考 えられる キーワード JF 日 本 語 教 育 スタンダード CEFR Can-do 日 本 語 教 師 セミナー 1. はじめに 欧 州 評 議 会 が2001 年 に 言 語 のためのヨーロッパ 共 通 参 照 枠 (Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment) ( 以 下 CEFR:Council of Europe[ 吉 島 茂 大 橋 理 枝 訳 編 ]2008)を 発 表 して 以 来 国 際 社 会 のグローバル 化 により 国 際 間 を 移 動 しながら 学 習 を 継 続 する 学 習 者 の 増 大 などを 受 け 地 球 規 模 で 共 有 できる 言 語 学 習 言 語 教 育 の 共 通 尺 度 を 求 める 動 きが 進 んでいる( 平 高 2010; 真 嶋 2010; Tohsaku 2012 等 ) 国 際 交 流 基 金 は CEFR を 援 用 し 2010 年 3 月 に JF 日 本 語 教 育 スタンダード 2010 ( 国 際 交 流 基 金 2010a, 2010b)( 以 下 JF スタンダード)を 発 表 した また 発 表 後 は 海 外 の 日 本 語 教 育 関 係 者 が 日 本 語 能 力 の 目 標 基 準 として 参 照 し コース 設 計 や 授 業 設 計 学 習 評 価 等 における 活 用 に 供 するため セミナー 等 を 通 じてその 紹 介 普 及 に 努 めてきている( 森 本 2011 参 考 URL(5)(6) 等 ) 本 稿 は 本 稿 執 筆 者 2 名 が 2011 年 3 月 にクアラルンプール 及 び シンガポールで 実 施 した JF スタンダードとその 活 用 と 題 するセミナーについて その 概 要 を 報 告 するものである 上 述 の 通 り 国 際 交 流 基 金 は これまでも JF スタンダードに 関 するセミナーを 行 ってき ているが 今 回 のセミナーには 次 の 点 でこれまで(2011 年 3 月 時 点 )とは 異 なる 特 徴 があ

る (1) 海 外 の 非 母 語 話 者 教 師 が 主 な 対 象 であること (2)クアラルンプールでは 参 加 者 数 が 100 名 以 上 と 多 いこと である J F スタンダードは 海 外 の 日 本 語 教 育 における 活 用 を 企 図 したものであることから 今 後 は (1)(2)のような 条 件 の 下 に 多 くのセミナーを 行 って いく 必 要 がある そこで 本 稿 では (1)(2)の 特 徴 を 受 けて 試 みたセミナー 実 施 上 の 工 夫 を 中 心 に 報 告 し その 成 果 の 分 析 を 試 みることを 通 して 今 後 のセミナーの 企 画 実 施 に 資 す る 情 報 を 広 く 共 有 することを 目 的 とする 2. JF スタンダードの 概 要 とセミナーの 目 的 CEFR は 言 語 熟 達 度 の 尺 度 として A1 A2 B1 B2 C1 C2 という 6 段 階 を 縦 軸 とし コ ミュニケーション 言 語 能 力 及 び 言 語 活 動 の 分 類 を 横 軸 とする 枠 組 みである また 言 語 能 力 言 語 活 動 の 構 成 要 素 は カテゴリー と 呼 ばれ 全 部 で 53 ある そして 各 言 語 熟 達 度 を ~できる という 例 示 的 能 力 記 述 文 (Illustrative descriptors:jf スタンダードではこ れを Can-do と 呼 ぶ 以 下 Can-do)で 示 している 1 JF スタンダードは この CEFR に 準 じ 言 語 活 動 と 言 語 能 力 の 関 係 を JF スタンダードの 木 と 呼 ぶ 一 本 の 木 で 表 現 して 整 理 し( 図 1 参 照 ) この 枠 組 みに 基 づいて Can-do により 学 習 目 標 授 業 活 動 学 習 成 果 の 評 価 を 行 い その 一 貫 性 を 確 保 することを 目 指 している また CEFR が 提 供 する 汎 言 語 的 で 抽 象 度 の 高 い Can-do( 以 下 CEFR Can-do)493 例 に 加 え より 具 体 的 で 日 本 語 の 使 用 場 面 がイメージしや すい Can-do( 以 下 JF Can-do)を A1 から B2 までの 言 語 活 動 について 342 例 開 発 した 2 さらに CEFR Can-do も JF Can-do もすべての 言 語 活 動 を 網 羅 したものではないことから JF スタン ダードを 活 用 する 教 師 が 自 分 の 教 育 現 場 のニーズに 合 わせて 独 自 の Can-do ( 以 下 MY Can-do)を 作 成 することを 図 1 スタンダードの 木 提 案 している 実 際 に JF スタンダードを 教 育 実 践 に 適 用 するには まず 従 来 のような 言 語 知 識 中 心 の 学 習 ではなく 日 本 語 で 何 ができるか という 課 題 遂 行 を 重 視 する 言 語 学 習 理 念 を 理 解 した 上 で 6 つのレベル 53 のカテゴリーの 各 概 念 を 把 握 し Can-do によって 学 習 目 標 を 設 定 し 学 習 成 果 を 評 価 する 過 程 で 求 められる

さまざまな 知 識 や 概 念 を 身 につける 必 要 がある 国 際 交 流 基 金 がこれまで(2011 年 3 月 時 点 ) 国 内 外 で 行 ってきたセミナーは 主 に 1 2 時 間 の 講 演 による 概 要 説 明 か あるいは 少 人 数 の 日 本 語 母 語 話 者 に 対 する 研 修 という 形 であった それに 対 し 本 稿 が 報 告 するセミナー は 特 にクアラルンプールにおいて 非 母 語 話 者 の 割 合 が 高 い( 約 8 割 ) 参 加 者 数 が 大 人 数 ( 約 110 名 )である セミナーの 日 数 が 2 日 間 約 6 時 間 と 比 較 的 長 い という 特 徴 がある したがって 従 来 以 上 に 提 供 する 情 報 を 絞 り 抽 象 的 概 念 的 な 説 明 を 減 らして 具 体 的 な 活 動 を 通 して 参 加 者 の 理 解 を 確 認 しつつ 進 めていく 必 要 があると 考 えた そこで 今 回 のセミナーでは 参 加 者 が 自 らの 学 習 者 の 学 習 目 標 を Can-do の 形 式 で 記 述 で きるようになることに 重 点 を 置 き 通 算 3 回 にわたる 言 語 熟 達 度 の 記 述 を 通 して その 理 解 を 段 階 的 に 進 めることにした また この 参 加 者 の 記 述 は 記 録 して 持 ち 帰 り 記 述 の 適 切 さ が 回 を 経 てどう 変 化 したかを 分 析 して セミナーの 成 果 を 検 証 することにした 3. 実 践 の 概 要 本 セミナーの 実 施 時 間 及 び 参 加 者 の 概 要 は 次 のとおりである (a)クアラルンプール 実 施 時 間 :6 時 間 (3 時 間 ずつ 2 日 間 ) 参 加 者 :マレーシア 各 地 域 の 中 等 教 育 機 関 高 等 教 育 機 関 民 間 日 本 語 教 育 機 関 等 で 日 本 語 を 教 える 教 師 約 110 名 (うち 非 母 語 話 者 教 師 は 8 割 程 度 ) (b)シンガポール 実 施 時 間 :4 時 間 参 加 者 :シンガポールの 中 等 教 育 機 関 高 等 教 育 機 関 民 間 日 本 語 教 育 機 関 等 で 日 本 語 を 教 える 教 師 約 40 名 (うち 非 母 語 話 者 教 師 は 3 割 程 度 ) セミナーの 目 標 は 以 下 (1)~(3)の 3 点 である (1) CEFR の 枠 組 を 参 照 した JF スタンダードを 利 用 することで 自 分 が 教 える 日 本 語 コース の 内 容 と 熟 達 度 を 世 界 中 の 日 本 語 教 育 関 係 者 言 語 教 育 関 係 者 間 のみならず 一 般 社 会 に おいても 共 有 できることを 理 解 する (2) 日 本 語 の 熟 達 度 を 従 来 のような 学 習 した 時 間 数 や 教 科 書 の 課 ではなく Can-do でどの ように 記 述 するかを 理 解 する (3) JF スタンダードが 定 義 する Can-do の 概 念 や 条 件 に 基 づいて 自 分 の 現 場 に 合 った 学 習 目 標 を MY Can-do で 表 す セミナーは 以 下 の 1~8 の 要 領 で 進 めた < 熟 達 度 の 記 述 1> < 同 2> < 同 3>は 3 回 にわたる 言 語 熟 達 度 の 記 述 を 行 った 箇 所 を 示 す シンガポールは 参 加 者 人 数 が 少 ないこ と 日 本 語 母 語 話 者 が 主 体 であることなどから 基 本 的 な 内 容 は 両 セミナー 共 通 として シ ンガポールでは 進 行 速 度 を 速 めた ( ) 内 の 時 間 は 6 時 間 で 行 ったクアラルンプールの 時

間 配 分 である また 3.1 以 下 の 実 践 概 要 の 記 述 では 非 母 語 話 者 教 師 を 主 な 対 象 とするセ ミナーの 例 として クアラルンプールでの 実 践 について 報 告 する 1.イントロダクション(30 分 )< 熟 達 度 の 記 述 1> 2.JF スタンダードの 枠 組 とは(10 分 ) 3.Can-do とは(10 分 ) 4.レベルを 理 解 する(45 分 ) 5.カテゴリーを 理 解 する(45 分 )< 熟 達 度 の 記 述 2> 6.JF Can-do とは(25 分 ) 質 疑 応 答 (25 分 ) 7.MY Can-do を 作 る(120 分 )< 熟 達 度 の 記 述 3> 8.JF スタンダードの 活 用 (30 分 ) 質 疑 応 答 アンケート 実 施 (20 分 ) 以 下 では 上 記 の 1~8 の 順 に その 概 要 を 記 述 する 3.1 イントロダクション セミナーの 冒 頭 では まず 参 加 者 全 員 に 自 分 の 学 習 者 のレベルをどんな 言 葉 で 紹 介 する か ( 自 分 の 学 習 者 の 熟 達 度 )をポストイットに 書 いてもらった その 後 4~5 人 のグルー プに 分 かれ 参 加 者 相 互 の 自 己 紹 介 を 兼 ねてポストイットの 内 容 を 共 有 し 記 述 された 学 習 者 のレベルを 高 低 の 順 に 並 べてもらった ここで ポストイットを 使 って 書 いてもらった 理 由 は グループ 作 業 の 後 模 造 紙 に 全 員 のポストイットを 貼 って 壁 に 掲 示 し 休 憩 時 間 等 に 全 員 が 閲 覧 できるようにするためである また 上 述 の 通 り 本 セミナーでは 参 加 者 に 自 分 の 学 習 者 の 熟 達 度 を 通 算 3 回 書 いてもらうが それを 回 ごとにまとめて 模 造 紙 に 貼 って 掲 示 し セミナーを 通 じて 各 段 階 で 記 述 がどのように 変 化 したかを 最 後 に 全 員 で 通 観 するため である 3.2 JF スタンダードの 枠 組 みとは JF スタンダードの 枠 組 みを 説 明 するにあたって まず JF スタンダードが CEFR の 枠 組 み を 参 照 していることを 示 し これまでのセミナーではほとんど 解 説 していない 枠 組 み(frame work) とは 何 かについて パワーポイント( 以 下 PPT)のスライドで 図 2 のような 本 棚 の 比 喩 を 用 いて 説 明 した 従 来 多 くの 教 科 書 やコース 名 旧 日 本 語 能 力 試 験 (Japanese Language Proficiency Test 以 下 JLPT)のレベルを 示 す 際 には 初 級 中 級 上 級 と いう 曖 昧 な 概 念 による 目 安 や 学 習 した 時 間 数 教 科 書 の 課 語 彙 数 など 実 際 の 熟 達 度 とは 合 致 しない 目 安 で 示 されることが 多 かった それに 対 して CEFR の 枠 組 みは A1 A2 B1 B2 C1 C2 の 6 段 階 の レベル という 縦 軸 と 言 語 能 力 言 語 活 動 の カテゴリー

という 横 軸 を 持 つ 整 然 とした 本 棚 のようなものである ことを 映 像 化 して 示 した そして 学 習 者 のレベル やコース 教 材 について この 本 棚 を 使 って 整 理 する ことで 世 界 中 の 言 語 教 育 関 係 者 と 共 有 でき 他 言 語 との 比 較 対 照 も 可 能 であることを 視 覚 的 に 示 し 説 明 した このような 比 喩 の 使 用 や 映 像 化 も 言 語 的 に 負 荷 のある 非 母 語 話 者 に 新 しい 概 念 を 理 解 してもらうた めに 今 回 のセミナーで 取 り 入 れた 工 夫 の 一 つである 3.3 Can-do とは 図 2 本 棚 の 比 喩 に 用 いた PPT JF スタンダードでは 学 習 者 の 言 語 熟 達 度 を できる という 形 で 記 述 した 文 つまり Can-do で 示 していることを 説 明 した また Can-do を 使 うことのメリットとして 1 熟 達 度 を 客 観 的 に 示 すことができる 2 学 習 目 標 を 明 確 にすることができる 3それを 他 の 人 と 共 有 できる という 3 点 を 挙 げた その 上 で Can-do についてのおおよその 概 念 をつかむために 好 き 嫌 いを 言 うことができる などの 身 近 な Can-do を 4 例 挙 げ それぞれがどのレベルのどのような 種 類 の Can-do だと 思 うか 参 加 者 に 問 いかけ 考 えさせながら Can-do のレベルと 種 類 を 概 観 した 3.4 レベルを 理 解 する JF スタンダードは CEFR に 準 じて 熟 達 段 階 を 大 きく A: 基 礎 段 階 の 言 語 使 用 者 (Basic User) B: 自 立 した 言 語 使 用 者 (Independent User) C: 熟 達 した 言 語 使 用 者 (Proficient User) の 3 つに 分 け またそれぞれの 段 階 に 2 つの 下 位 段 階 があり 全 部 で 6 つのレベルに 分 けている ここでは まず その 6 段 階 を 示 した 後 各 レベルの 特 徴 を 理 解 するために 話 すこと に 関 する 2 種 類 の Can-do について 各 レベルをカード 状 にしたものを 配 り レベ ルの 低 いものから 高 いものの 順 に 並 べるというグループ 作 業 を 行 った まず 話 すこと に 関 する 詳 細 カテゴリーの 一 つである 講 演 やプレゼンテーションをする の Can-do について 並 べ 換 え 答 を 確 認 した 後 で 同 様 の 作 業 を 話 すこと に 関 する 全 般 的 な 記 述 の Can-do 3 について 行 った 2 種 類 の Can-do の 特 徴 を 比 較 しながら 作 業 が 進 められるように 話 すこ と に 関 する 全 般 的 な Can-do のカードを はじめの 講 演 やプレゼンテーションをする と いう Can-do カードの 横 に 並 べるよう 指 示 した 答 を 確 認 する 際 には 同 じレベルの 2 種 類 の カードを 並 べ 同 じレベルの 記 述 には 共 通 の 特 徴 が 見 られることを 確 認 した ( 図 3 参 照 共 通 の 特 徴 が 見 られる 部 分 には 下 線 を 施 した )その 後 OPI 4 の 録 音 の 中 から それぞれ A1 A2 B1 だと 考 えられる 発 話 部 分 を 取 り 出 して 聞 かせ それぞれの 話 者 ができることは 何 か 問 いかけて Can-do の 各 レベルの 記 述 が 実 際 にどんな 言 語 行 動 を 指 すのかの 例 を 示 した

A2 身 近 な 話 題 について 短 い 練 習 済 みの 基 本 的 なプレゼンテーションができる 家 族 周 囲 の 人 々 居 住 条 件 学 歴 職 歴 を 簡 単 な 言 葉 で 一 連 の 語 句 や 文 を 使 って 説 明 できる A1 非 常 に 短 い 繰 り 返 された 表 現 を 読 むこと ができる 例 えば 話 し 手 の 紹 介 や 乾 杯 の 発 生 など 講 演 やプレゼンテーションをする Can-do どこに 住 んでいるか また 知 っている 人 たちについて 簡 単 な 語 句 や 文 を 使 って 表 現 できる 話 すこと に 関 する 全 般 的 な Can-do 図 3 2 種 類 の Can-do カードをレベルごとに 並 べ 替 えたイメージ(A1 と A2 の 例 ) 最 後 に 聞 くこと 読 むこと やりとりすること 話 すこと 書 くこと すべての 技 能 に 関 する 全 般 的 な 記 述 の Can-do 3 に 目 を 通 すよう 指 示 し (1) 自 分 の 日 本 語 ( 日 本 語 母 語 話 者 は 外 国 語 )レベル (2) 自 分 の 学 習 者 のコース 終 了 後 の 目 標 レベルについて 考 えさせること を 通 してレベル 特 徴 に 対 する 理 解 の 強 化 を 図 った 3.5 カテゴリーを 理 解 する 縦 軸 であるレベルの 特 徴 が 概 ね 理 解 できたところで 横 軸 すなわちカテゴリーについて 図 1 の スタンダードの 木 を 使 って 詳 しく 説 明 した イラストを 見 ながら 木 の 枝 で 表 さ れるのが コミュニケーション 言 語 活 動 で 受 容 産 出 やりとり に 分 類 されること 根 の 部 分 で 表 されているのが コミュニケーション 言 語 能 力 で 言 語 構 造 的 能 力 社 会 言 語 能 力 語 用 能 力 に 分 類 されることを 示 した その 上 で 一 本 一 本 の 枝 や 根 を カテゴリ ー と 呼 び 全 部 で 53 種 に 細 かく 分 類 されていることを 説 明 した さらに コミュニケー ション 言 語 活 動 と コミュニケーション 言 語 能 力 の 関 係 について 木 が 根 に 支 えられて 枝 葉 を 伸 ばし 花 を 咲 かせることができるように 言 語 活 動 は 正 に 言 語 能 力 に 支 えられ ていることを 確 認 した ( 図 1 参 照 ) カテゴリーは 53 種 と 数 が 多 いことから そのすべての 概 念 や 相 互 の 区 別 についてセミナー 内 で 理 解 を 図 ることは 目 指 さなかった しかし カテゴリーの 領 域 や 種 類 について 大 まかな 理 解 を 得 るために 言 語 能 力 と 言 語 活 動 のカテゴリー 一 覧 ( 利 用 者 ガイドブック pp.72-73) に 目 を 通 して 自 分 の 学 習 者 のニーズに 合 った 活 動 のカテゴリーを 3 つ 選 ぶよう 指 示 した この 作 業 を 通 して 自 分 の 学 習 者 のニーズが 何 ができるようになる ことにあるかについ て 意 識 させた 上 で ひとつのカテゴリーを 選 び あなたの 学 習 者 のレベルを 考 えて コース が 終 わる 時 の 目 標 となる Can-do をポストイットに 書 いてください という 指 示 を 出 し < 熟 達 度 の 記 述 2>を 書 かせた

3.6 JF Can-do とは 汎 言 語 的 な 枠 組 み 日 本 語 教 育 現 場 で 使 い やすいもの 各 現 場 に 合 わせたもの JF Can-do の 説 明 をするために まず CEFR と JF スタンダードが 枠 組 みを 共 有 し ていることを 再 確 認 した つまり レベル とカテゴリーを 共 有 しているということで ある そして 汎 言 語 的 な 枠 組 みである CEFR Can-do に 基 づき 日 本 語 教 育 現 場 で 使 いやすいものとして JF Can-do が 開 発 されたことを 確 認 した また JF Can-do に 加 えて 各 教 育 現 場 は 目 標 設 定 のための 熟 達 度 の 記 述 として MY Can-do を 作 る 必 要 があることを 示 した( 図 4) その 上 で A1 ~B1 の 各 レベルから 1 つずつ CEFR Can-do の 例 とそれに 対 応 する JF Can-do を 並 べて 比 較 した 例 えば 計 画 準 備 習 慣 日 々の 仕 事 過 去 の 活 動 や 個 人 の 経 験 を 述 べることがで きる という 抽 象 度 の 高 い CEFR Can-do に 対 し JF Can-do は 子 供 時 代 の 習 い 事 や 学 校 生 活 などについて 短 い 簡 単 な 言 葉 で 友 人 に 話 すことができる というように 具 体 的 であるこ とを 示 した 続 いて JF Can-do の 開 発 過 程 の 紹 介 に 入 った この 過 程 は 続 く MY Can-do 作 成 のとき に 参 考 になるものである JF Can-do は 日 本 語 国 際 センターの 2008 年 度 海 外 日 本 語 教 師 短 期 研 修 の 総 合 日 本 語 科 目 で 使 われた 授 業 目 標 が 基 盤 となっている ここでは その 1 例 として 町 を 紹 介 するテープを 聞 いて 内 容 を 理 解 し そこで 学 んだ 語 彙 や 文 型 を 使 って 自 分 の 知 っている 町 について 話 すことができる という 元 の 授 業 目 標 記 述 文 を 取 り 上 げ それ が どのような 過 程 を 踏 み 書 き 換 えられ どのような JF Can-do となったかを 順 を 追 っ て 説 明 した CEFR Can-do JF Can-do My Can-do 活 動 方 略 活 動 能 力 テクスト 図 4 CEFR Can-do JF Can-do MY Can-do の 関 係 を 示 す PPT 15トピック 23 まず この 授 業 目 標 記 述 文 は 町 を 紹 介 するテープを 聞 いて 内 容 を 理 解 する そこで 学 んだ 語 彙 や 文 型 を 使 う 自 分 の 知 っている 町 について 話 す という 3 つの Can-do に 分 けら れることを 示 した その 上 で 3 つ 目 の 自 分 の 知 っている 町 について 話 すことができる という 文 について 1 言 語 活 動 の 種 類 ( 受 容 産 出 やりとり )の 確 認 2カテゴリー の 確 認 3レベルの 確 認 という 3 つの 段 階 を 経 て JF Can-do を 作 成 した 過 程 について 順 を 追 って 説 明 した JF Can-do が 参 照 している CEFR Can-do の 構 造 的 特 徴 は 条 件 + 話 題 場 面 + 対 象 + 行 動 の 4 要 素 を 含 んでいるとされるが( 利 用 者 ガイドブック pp.74-79) 5 1から3の 各 段 階 でそれをどのように 参 照 したかを 説 明 した 例 えば 2のカ テゴリーの 確 認 をする 段 階 で 話 題 場 面 について 知 っている 町 について 話 す 必 然 性 のありそうな 場 面 として 休 み 中 に 行 った 場 所 や 出 来 事 について お 土 産 を 渡 しながら

を 加 えたことなどである そして 最 終 的 に 下 のような 2 例 の JF Can-do ができあがった ことを 示 した A2:お 土 産 を 渡 しながら 休 み 中 に 行 った 場 所 や 出 来 事 などについて 短 い 簡 単 な 言 葉 で 友 人 に 語 ることができる B1:お 土 産 を 渡 しながら 休 み 中 に 行 った 場 所 や 出 来 事 などについて まとまりのある 話 を 友 人 に 語 ることができる 3.7 MY Can-do を 作 る まず MY Can-do を 自 分 の 学 校 コース 授 業 学 習 者 の 目 標 に 合 った Can-do と 定 義 し CEFR Can-do JF Can-do MY Can-do の 3 者 が 相 互 にどのような 関 係 にあるか 改 めて 確 認 した また 共 有 するための Can-do では レベルとカテゴリーが 明 確 に 読 み 取 れる 記 述 である 必 要 があることを 強 調 した 例 えば 動 詞 のて 形 を 作 ることができる 初 級 教 科 書 のレストランでの 会 話 テープを 聞 いて 誰 が 何 を 注 文 したか 理 解 することができる などは 日 本 語 教 師 や 学 習 者 しか 理 解 できず 実 際 の 生 活 で 何 がどのくらいできるのか 不 明 確 である ことから 共 有 するための Can-do とは 言 えないことを 説 明 した MY Can-do 作 成 にあたっては レベルのイメージをつかむために A2 と B1 の 2 つのレベル を また カテゴリーの 特 徴 をつかむために 産 出 と やりとり という 異 なる 言 語 活 動 からそれぞれ 一 つのカテゴリーを 取 り 上 げ 比 較 しながら 進 める 方 法 をとった レベルイメ ージをつかむ 作 業 と MY Can-do を 作 る 作 業 を 繰 り 返 すこと ペアの 相 手 及 びペアとペア 同 士 での 話 し 合 いを 重 ねることで 理 解 を 深 めることを 目 指 した 具 体 的 な 手 順 は 以 下 のとおりで ある (1)レベルイメージをつかむ 作 業 (1) 3.6 の JF Can-do 開 発 過 程 の 説 明 で 使 われた お 土 産 を 渡 しながら 休 み 中 に 行 った 場 所 や 出 来 事 などについて という 経 験 や 物 語 を 語 る ( 産 出 )カテゴリーの A2 及 び B1 の Can-do について ペアでそれぞれの 談 話 例 を 書 く (2)レベルイメージをつかむ 作 業 (2) 下 に 示 す 同 じカテゴリー 同 じ A2 B1 レベルの 異 なる Can-do について 同 じ 作 業 を 行 う A2: 来 客 に 自 分 の 会 社 などを 案 内 するとき 各 部 署 や 施 設 などを 短 い 簡 単 な 言 葉 で 紹 介 す ることができる B1: 来 客 に 自 分 の 会 社 の 工 場 などを 案 内 するとき 機 械 の 機 能 や 生 産 過 程 などを ある 程 度 詳 しく 紹 介 することができる (3)MY Can-do を 作 る 作 業 (1) 1 上 記 レベルイメージをつかむ 作 業 (1)(2)で 扱 われた 経 験 や 物 語 を 語 る の Can-do や 談 話 例 を 参 考 に 自 分 の 学 習 者 に 合 った 場 面 を 考 え 談 話 例 を 頭 に 描 きながら MY

Can-do を 作 る 2 作 った MY Can-do がレベルの 特 徴 に 合 致 しているか 活 動 Can-do のレベル 別 特 徴 一 覧 ( ガイドブック pp.76-77)で 確 認 した 後 他 のペアと 相 互 チェックを 行 う 3 同 レベル 同 カテゴリーの JF Can-do リスト (A2 10 例 B1 8 例 計 18 例 )を 見 て 自 分 の 教 育 現 場 で 使 えそうか 3 段 階 ( : そのまま 使 えそう : 一 部 書 き 換 えれ ば 使 えそう : 使 えそうもない )でチェックする このカテゴリーにおける2つの レベルイメージを 作 り 上 げる 仕 上 げ 作 業 として 経 験 や 物 語 を 語 る の 複 数 の Can-do 例 に 目 を 通 す (4)レベルイメージをつかむ 作 業 (3) 及 び MY Can-do を 作 る 作 業 (2) 下 に 示 す 情 報 交 換 する ( やりとり )というカテゴリーの A2 B1 の 例 について 経 験 や 物 語 を 語 る と 同 様 の 手 順 でレベルイメージをつかむ 作 業 (3)の 後 MY Can-do を 作 る 作 業 (2)を 行 う A2: 近 所 の 歯 医 者 について 場 所 や 様 子 などの 簡 単 な 情 報 を 友 人 に 質 問 したり 答 えた りすることができる B1: 近 所 の 歯 医 者 について 対 応 の 仕 方 や 技 術 などの 詳 しい 評 判 を 友 人 に 質 問 したり 答 えたりすることができる (5)MY Can-do< 熟 達 度 の 記 述 3>の 作 成 ペアで 作 成 した MY Can-do を 他 のペアと 相 互 チェックした 後 で グループ 内 の 自 信 作 を 1 つ 選 び Best Can-do として ポストイットに 書 き 模 造 紙 に 貼 る 以 上 の 手 順 で 参 加 者 各 自 が MY Can-do を 作 成 し グループの Best Can-do を 発 表 した 後 参 加 者 全 員 でそれが 共 有 できる Can-do となっているかどうか 確 認 し セミナー 講 師 か らも 適 宜 フィードバックを 行 った 3.8 JF スタンダードの 活 用 本 セミナーは Can-do の 概 念 理 解 と 作 成 に 焦 点 を 当 て Can-do をコース 設 計 にどう 生 かす かに 関 する 詳 細 は 扱 わないことにしたが セミナーの 最 後 に Can-do が 学 習 目 標 の 記 述 にと どまらず (1)コースの 方 針 目 標 (2) 目 標 に 合 った 学 習 内 容 (3) 学 習 成 果 の 評 価 のそ れぞれの 実 践 において Can-do の 概 念 や 記 述 が 有 効 であることを 簡 単 に 説 明 した 4. 実 践 の 分 析 と 評 価 以 下 本 セミナーの 評 価 として 4.1 では 参 加 者 から 寄 せられた 質 問 及 びセミナー 終 了 時 に 実 施 したアンケートについて 報 告 し 4.2 では< 熟 達 度 の 記 述 123>の 分 析 を 行 う 4.1におけるアンケートの 有 効 回 答 及 び4.2 において 分 析 した 有 効 記 述 は シンガポール

クアラルンプール 両 セミナーの 母 語 話 者 非 母 語 話 者 両 者 を 含 んでいる 4.1 質 疑 応 答 及 びアンケート 4.1.1 質 疑 応 答 セミナー 中 間 地 点 および 終 了 時 に 出 た 主 な 質 問 は 次 のようにまとめられる (1)JLPT との 関 連 JLPT とのレベルの 対 応 はどうなっているのか JLPT は JF スタンダードに 合 わせて 変 わる のか などの 質 問 やコメントは クアラルンプール シンガポールともに 多 数 寄 せられた (2)JF スタンダードのレベル 認 定 について ある Can-do が できた ことは 誰 がどのように 認 定 するのか など レベル 認 定 に 関 する 質 問 も 両 セミナーで 複 数 寄 せられた この 種 の 質 問 については JF スタンダードはレベル 記 述 を 示 す 枠 組 みであり 認 定 のためのテストのシステムとは 別 である 旨 回 答 した (3) 教 科 書 との 関 連 JF スタンダードに 準 拠 した 教 材 はあるのか みんなの 日 本 語 を 使 いながら JF スタン ダードに 基 づいたコースを 運 営 することはできるか などの 質 問 が 複 数 出 た これに 対 し ては 国 際 交 流 基 金 では 現 在 A1 レベルの 教 科 書 を 開 発 中 であることを 伝 えた (4) 能 力 Can-do の 開 発 について 能 力 Can-do についても 漢 字 や 敬 語 などの 特 徴 を 持 つ 日 本 語 教 育 の 実 情 に 合 ったものを 開 発 するのか という 質 問 があり 現 時 点 ではまだ 考 えていない 旨 回 答 した 4.1.2 アンケート アンケートは 新 しい 情 報 を 得 ることができたか 教 えるときに 参 考 になる 内 容 だった か セミナーの 進 め 方 はわかりやすかったか 配 布 資 料 は 適 当 だったか について はい いいえ で 回 答 し 必 要 に 応 じてコメントを 自 由 記 述 するものだった 各 質 問 に 対 しては はい という 回 答 が 84%~96%を 占 めた 自 由 記 述 のコメントでは 学 習 者 の 言 語 能 力 を 評 価 するのに Can-do がよりよい 方 法 であることがわかった 自 分 の 学 習 者 が 最 終 的 に 何 が できるかを 考 えながら 教 えることが 重 要 だということがわかった Can-do のレベル 設 定 や 記 述 の 際 の 注 意 点 についてよく 理 解 できた など 肯 定 的 な 評 価 が 大 半 を 占 めた 一 方 漠 然 としか 理 解 できなかった など 難 解 さを 指 摘 するコメントもわずかながらあった アンケートへの 自 由 記 述 の 中 で 目 立 ったのは Can-do で 目 標 を 設 定 することで 学 習 者 自 身 に 彼 らが 何 ができるようになるのか 伝 えることができる 学 習 者 の 自 己 評 価 が 可 能 になる 授 業 の 進 め 方 にもっと 学 生 目 線 を 取 り 入 れられる など 学 習 者 と 視 点 を 共 有 することや 自 己 評 価 の 重 要 性 を 指 摘 するコメントが 多 かった(10 例 余 り)ことである また セミナー の 進 め 方 について 説 明 だけでなく 実 際 に 作 業 することで よりよく 理 解 することができた

グループで 話 し 合 いながら 進 めたのがよかった など 参 加 者 間 の 話 し 合 いの 過 程 が 理 解 促 進 に 効 果 的 であったことを 指 摘 するコメントが 目 立 った 4.2 熟 達 度 の 記 述 の 分 析 と 評 価 以 下 < 熟 達 度 の 記 述 123>の 分 析 について 述 べる 4.2.1 < 熟 達 度 の 記 述 1>の 分 析 参 加 者 がセミナーの 冒 頭 で 自 分 の 学 習 者 のレベルをどんな 言 葉 で 紹 介 するか を 書 いた < 熟 達 度 の 記 述 1>の 内 容 は 次 の(1)から(7)のように 分 類 することができる (1) 初 級 中 級 上 級 : 例 えば 初 級 が 終 わり 中 級 レベルの 学 習 を 始 めた 学 生 のように 初 級 中 級 上 級 という 語 を 使 ってレベルを 説 明 しているもの (2)JLPT: 例 えば JLPT2 級 などのように JLPT の 取 得 級 でレベルを 説 明 しているもの (3) 教 科 書 : 例 えば 新 日 本 語 の 基 礎 第 19 課 まで 終 了 のように 使 用 教 科 書 に 沿 って レベルを 説 明 しているもの (4) 学 習 時 間 数 年 数 : 例 えば 120 時 間 学 習 学 習 歴 1 年 などのように 学 習 した 時 間 数 や 期 間 によってレベルを 説 明 しているもの (5) 学 習 項 目 など: 例 えば 入 門 から て form た form の 活 用 まで 簡 単 な 動 詞 を 知 っている 程 度 ( 行 きます 食 べます おきます 飲 みます 勉 強 します) などのように 学 習 済 みの 言 語 項 目 によってレベルを 説 明 しているもの (6) 学 習 背 景 など: 例 えば 日 本 の 高 等 専 門 学 校 に 入 学 することを 目 的 に 日 本 語 を 学 習 して いる 工 学 系 の 学 習 者 などのように 学 習 者 の 学 習 背 景 によってレベルを 説 明 しているも の (7)Can-do 形 式 による 記 述 : 例 えば 簡 単 な 自 己 紹 介 ができる 自 分 のことに 関 して 300 ~400 字 の 作 文 が 書 ける 日 本 語 での 教 科 授 業 を 受 けられるレベル など ができ る という 文 を 使 って レベルを 説 明 しているもの 記 述 内 容 が 読 み 取 れないものなどを 除 き 有 効 記 述 は 101 件 ある その 記 述 内 容 を 上 記 (1) から(7)に 分 類 した 結 果 を 表 1 に 示 す( 重 複 分 類 あり) 表 1 に 見 るように (1) 初 級 中 表 1 < 熟 達 度 の 記 述 1>の 記 述 方 法 級 上 級 (2) JLPT に 分 類 されるもの が 大 半 を 占 める 一 方 で (7) Can-do 形 式 による 記 述 も 少 なくない しかし (7) Can-do 形 式 による 記 述 を 詳 しく 調 べると 例 レベルの 記 述 方 法 該 当 数 % (1) 初 級 中 級 上 級 56 55% (2)JLPT 40 40% (3) 教 科 書 19 19% (4) 学 習 時 間 数 年 数 18 18% (5) 学 習 項 目 など 10 10% (6) 学 習 背 景 など 23 23% (7)Can-do 形 式 による 記 述 42 42% 記 述 総 数 101 えば 簡 単 な 質 問 を 理 解 することができる のように どんな 話 題 や 場 面 におけるどん な 質 問 なのかが 記 述 されていないために レベルが 特 定 できず 他 者 と 共 有 できる Can-do にはなっていないものがほとんど

である JF スタンダードに 照 らしてレベルが 特 定 可 能 と 考 えられるのは 簡 単 な 自 己 紹 介 ができる( 自 分 の 名 前 学 校 好 きなもの 日 常 生 活 について 言 える 書 ける) など わず か 2 件 であった 4.2.2 < 熟 達 度 の 記 述 2>の 分 析 < 熟 達 度 の 記 述 2>は JF スタンダードのレベルとカテゴリーの 大 枠 を 説 明 した 後 で 3.4 で 述 べたように ひとつのカテゴリーをえらび あなたの 学 習 者 のレベルを 考 えてコースが 終 わる 時 の 目 標 となる Can-do をポストイットに 書 いてください という 指 示 で 行 った 記 述 と 共 に 参 加 者 自 らが 設 定 したレベルとカテゴリーを 明 記 させた カテゴリーについては コミュニケーション 言 語 活 動 だけでも 40 種 あり 6 時 間 のセミナー 内 で 参 加 者 がその 内 容 を 把 握 した 上 で 各 カテゴリーに 合 った 言 語 活 動 を 記 述 するのは 無 理 だと 考 え カテゴリーの 適 切 さの 観 点 からは 評 価 しないこととした そして 各 記 述 について 実 社 会 と 結 びついた 具 体 的 な 場 面 になっているか( 場 面 の 適 切 さ) 記 載 された JF スタンダードのレベルと 一 致 し た 適 切 な 記 述 となっているか(レベルの 適 切 さ) という 2 つの 観 点 から 適 切 さを 判 定 するこ とにした 6 < 熟 達 度 の 記 述 2>の 記 述 総 数 は 110 件 ある 各 記 述 について 場 面 の 適 切 さ レベル の 適 切 さ それぞれの 観 点 から ( 適 切 ) ( 概 ね 適 切 だが 記 述 が 明 確 さに 欠 ける) ( 不 適 切 ) のいずれかに 判 定 した 判 定 は 本 稿 執 筆 者 2 名 がそれぞれ 判 定 した 結 果 を 照 合 し 判 定 が 不 一 致 だったものについては 協 議 を 経 て 判 定 を 決 めた 判 定 結 果 と 各 判 定 結 果 が 総 数 に 占 める 割 合 を 表 2 に 示 す 表 2 に 見 るように 場 面 の 適 切 さ レベルの 適 切 さ とも 適 切 ( )と 判 定 されたのは 15% 前 後 に 過 ぎず JF スタンダードのレベルとカテゴリーの 概 念 を 一 通 り 説 明 し カードの 表 2 < 熟 達 度 の 記 述 2>の 適 切 さに 関 する 判 定 結 果 場 面 の 適 切 さ 総 数 % 18 16% 36 33% 56 51% レベルの 適 切 さ 総 数 % 15 14% 33 30% 62 14% Can-do 総 数 110 並 べ 替 え 作 業 などを 通 してレベルの 相 対 的 な 理 解 を 確 認 した 後 でも レベルについて の 十 分 な 理 解 は 得 られていないことがわか る しかし 一 方 で セミナー 冒 頭 の< 熟 達 度 の 記 述 1>と 比 べると レベルを 具 体 的 に 記 述 しようとする 試 みや 学 習 者 が 日 本 語 を 使 用 する 可 能 性 のある 場 面 を 具 体 的 に 描 写 する 試 みが 記 述 例 に 見 て 取 れる 以 下 に 記 述 例 を 挙 げ 内 にレベル < > 内 に 判 定 結 果 とその 理 由 を 示 す 記 述 例 1: 出 席 したいイベントの 日 時 場 所 や 買 いたい 品 物 ( 本 雑 誌 )の 情 報 を 理 解 でき る A1 < 場 面 レベル :ポスターなのかアナウンスなのかなどの 対 象

読 むのか 聞 くのかの 行 動 が 不 明 確 > 記 述 例 2: 日 系 企 業 ( 工 場 )で 働 く 際 日 本 人 とスムーズに 仕 事 をするために 簡 単 な 社 交 的 なやりとりをすることができる A1 < 場 面 レベル :どんなやりとりかの 情 報 が 不 明 確 A1 レベルの 活 動 としては 時 間 帯 に 合 った 挨 拶 など 限 定 的 な やりとりである > 記 述 例 3: 母 語 話 者 と 接 する 機 会 が 得 られた 場 合 に 互 いの 文 化 的 背 景 を 相 互 に 理 解 でき 親 交 を 深 めていくことができる A2 < 場 面 レベル : 母 語 話 者 との 交 流 場 面 が 不 明 で どのような 内 容 についてどのような 行 動 がなされるかも 不 明 > 記 述 例 4: 初 めて 行 ったところで あるいは 初 めてする 手 続 きに 際 して 自 分 でよくわから ないこと 確 認 したいことについて 初 めて 会 った 人 または 知 人 の 母 語 話 者 に 尋 ね 必 要 な 情 報 を 正 しく 得 ることができる A2 < 場 面 レベル :このレベ ルでできることがわかる 場 面 例 えば 自 動 券 売 機 での 切 符 の 買 い 方 などの 具 体 的 な 例 で 必 要 な 情 報 がどの 程 度 か 示 されていないため レベルが 特 定 できな い > 記 述 例 5: 自 分 の 経 験 や 生 活 を 比 較 的 平 易 な 言 葉 で 自 分 の 考 えも 入 れながらまとめて 書 くこ とができる B1 < 場 面 レベル : 書 く 目 的 と 読 み 手 が 示 されていない > 記 述 例 6: 日 本 にある 本 社 とマレーシアにある 支 社 のイベントを 建 てる( 原 文 ママ)ことで 両 側 がお 互 いにうまく 情 報 を 得 て よいコミュニケーションができる B2 < 場 面 レベル : 設 定 場 面 の 大 枠 は 示 されているが コミュニケーション 場 面 が 不 明 うまく よい がどのような 行 動 を 指 すのか 不 明 > 記 述 例 7: 大 学 の 専 門 科 目 の 講 義 等 を 聴 いて レポートをまとめて 提 出 できる C1 < 場 面 レベル : 明 瞭 な 構 想 で 記 述 重 要 な 関 連 点 を 強 調 しながら などの レ ポート の 質 的 特 徴 が 示 されないとレベルの 特 徴 がわかりにくい > 判 定 に 当 たっては 前 述 のように 場 面 の 適 切 さ と レベルの 適 切 さ の2つの 観 点 か ら 行 ったが 実 際 にこの 作 業 を 行 ってみると 場 面 や 状 況 が 具 体 的 でないためにレベルが 明 確 にならない 場 合 も 多 く 場 面 とレベルの 明 確 さは 相 互 に 連 動 していることがよくわかる 4.2.3 < 熟 達 度 の 記 述 3>の 分 析 3.7 で 述 べたように < 熟 達 度 の 記 述 3>では 経 験 や 物 語 を 語 る および 情 報 交 換 す る というカテゴリーを 取 り 上 げ レベルイメージをつかむ 一 連 の 作 業 と MY Can-do を 作 ってペアでチェックする 作 業 を 行 った 後 さらに 2 組 のペアでグループになり 各 グルー プの Best Can-do を 選 んだ 記 述 総 数 は(グループに 1 つであることから)23 件 分 析 結 果 は 表 3 の 通 りである 判 定 は 本 稿 執 筆 者 2 名 が 協 議 して 行 った 以 下 に 代 表 的 記

述 例 を 挙 げ 内 にレベルとカテゴリー < > 内 に 判 定 結 果 とその 理 由 を 示 す 表 3 < 熟 達 度 の 記 述 3>の 適 切 さに 関 する 判 定 結 果 場 面 の 適 切 さ 総 数 % 19 83% 4 17% 0 0% レベルの 適 切 さ 総 数 % 16 70% 6 26% 1 4% Can-do 総 数 23 記 述 例 8: 観 光 名 所 やツアー 内 容 を 簡 単 な 日 本 語 を 使 って 日 本 人 観 光 客 に 説 明 できる A2: 経 験 や 物 語 を 語 る < 場 面 レベル :どんな 立 場 で 観 光 客 に 説 明 するのか 例 えば ボランティアガイドとして 観 光 案 内 所 で などが 明 示 されているとより 使 用 場 面 が 明 快 になる > 記 述 例 9: 引 っ 越 してきた 日 本 人 に その 土 地 のおいしい 食 べ 物 やレストランについ て 聞 かれ 簡 単 な 言 葉 と 短 い 文 で 答 えるこ とができる A2: 情 報 交 換 する < 場 面 レベル : 引 っ 越 してきた 日 本 人 に 聞 かれたという 現 実 的 な 場 面 の 想 定 簡 単 な 言 葉 と 短 い 文 で 答 えられる 内 容 は 食 べ 物 の 名 前 や 特 徴 レストランの 場 所 などと 考 えられることから 場 面 レベルともに 明 快 である > 記 述 例 10: 写 真 や 地 図 などの 説 明 の 助 けがあれば 日 本 人 の 高 校 生 に 自 分 の 出 身 地 について 観 光 スポットや 名 物 などを 紹 介 することができる B1: 経 験 や 物 語 を 語 る < 場 面 レベル : 日 本 人 の 高 校 生 に 自 分 の 町 について 話 す 場 面 設 定 として 例 えば 日 本 人 高 校 生 との 交 流 会 で などがあるとより 明 快 になる 写 真 や 地 図 を 使 っ て 観 光 スポットや 名 物 などの 名 前 や 場 所 を 紹 介 する 程 度 であれば A2 でもできる > 記 述 例 11: 日 本 に 留 学 するため 入 試 の 難 易 度 ( 大 学 に 入 りやすいか) 1 年 の 学 費 (1 年 にどのぐらい 学 費 を 払 うか) 大 学 卒 業 の 就 職 ( 卒 業 したら 外 国 人 として 日 本 商 社 に 入 れるか)について 聞 くことができる B1: 情 報 交 換 する < 場 面 レベ ル : 日 本 留 学 フェアで など 情 報 収 集 場 面 や 相 手 が 明 示 されているとイメージ が 描 きやすい 入 試 の 難 易 度 学 費 卒 業 後 の 進 路 などの 内 容 が 具 体 的 に 示 され ているためレベルはわかりやすい > < 熟 達 度 の 記 述 2>の 段 階 では 記 述 例 3 や 5 のように 現 実 的 かつ 具 体 的 な 場 面 が 全 く 含 まれていない 記 述 も 多 かったが < 熟 達 度 の 記 述 3>では すべての 記 述 文 において 学 習 者 が 話 す 相 手 あるいは 現 実 的 な 使 用 場 面 がある 程 度 具 体 的 に 示 されていた また レベルの 記 述 に 関 しても < 熟 達 度 の 記 述 2>の 段 階 では うまくやりとりする わかりやすく 話 す よいコミュニケーション などの 曖 昧 な 表 現 が 数 例 に 見 られたが < 熟 達 度 の 記 述 3> では 具 体 的 な 話 題 や 言 語 行 動 が 記 述 されることで 発 話 の 質 的 特 徴 が 示 され レベルが 特 定 できるようになったものがほとんどである

5. 今 後 の 実 践 への 示 唆 本 セミナーは 学 習 者 の 日 本 語 熟 達 度 の 記 述 を これまでのような 漠 然 とした 初 級 中 級 という 概 念 や 学 習 した 文 法 や 教 科 書 の 課 などではなく Can-do によって 行 うこと また その 記 述 を JF スタンダードに 基 づいて 行 うことで 普 遍 的 なレベル 記 述 を 世 界 中 の 日 本 語 教 育 関 係 者 言 語 教 育 関 係 者 間 のみならず 広 く 一 般 社 会 においても 共 有 できることを 伝 え まずは その 第 一 歩 として 自 分 の 学 習 者 の 学 習 目 標 例 を MY Can-do として 記 述 する 体 験 を 提 供 した 4.1 で 概 観 した 通 り アンケートへの 回 答 が 肯 定 的 であったことに 加 え 自 由 記 述 におい ては 学 習 者 との 視 点 の 共 有 や 学 習 者 の 自 己 評 価 の 重 要 性 を 指 摘 するコメントが 多 く 見 られ た このことにより 教 師 は 学 習 者 と 学 習 目 標 や 学 習 成 果 を 共 有 し 学 習 者 自 身 の 学 ぶ 力 を 育 てる 存 在 であるという JF スタンダードの 言 語 学 習 観 が 共 感 を 得 たものと 考 えられる また 4.2 で 分 析 したとおり MY Can-do の 記 述 については 3 回 の 記 述 を 経 た 参 加 者 の Can-do に 対 する 理 解 の 深 まりを 具 体 的 に 示 すことができた 本 セミナーがその 目 標 を 思 い 切 って 絞 り Can-do 記 述 の 概 念 理 解 に 十 分 な 時 間 をかけたことは このような 成 果 を 上 げるこ とができた 要 因 の1つだと 思 われる 目 標 の MY Can-do 作 成 は 単 に 記 述 の 中 にレベルの 特 徴 を 示 す 語 彙 を 盛 り 込 むことではなく その 特 徴 が 実 際 の 談 話 や 会 話 の 中 でどのような 形 で 表 されるのかを 理 解 し 共 有 することである 今 回 のセミナーでは レベル 別 に Can-do を 記 したカードを 並 べ 替 える 作 業 から 始 まり 各 レベルの 発 話 サンプルの 録 音 を 聞 く Can-do か ら 談 話 例 を 考 えて 共 有 する 自 分 の 現 場 に 合 った MY Can-do と 談 話 例 を 考 えて 共 有 する JF Can-do のリストに 目 を 通 す という 一 連 の 作 業 を 積 み 重 ねることで 参 加 者 は JF スタンダ ードに 基 づくレベルの 感 覚 を 一 定 程 度 把 握 することができたと 考 えられる また 講 師 側 も 初 回 および 2 回 目 の Can-do 記 述 に 目 を 通 すことで 参 加 者 の 理 解 度 をモニターすることがで き 参 加 者 の 認 識 に 合 わせてセミナーを 進 めることができたと 思 われる アンケートへの 記 述 では 参 加 者 間 の 話 し 合 いの 過 程 が 理 解 促 進 に 効 果 的 であったと 評 価 する 声 が 多 かったが ペアやグループでの 話 し 合 いや 共 同 作 業 を 繰 り 返 し 行 い 参 加 者 が 情 報 の 理 解 や 消 化 に 時 間 をかけられるようにしたことも 成 果 につながった 要 因 の1つであろう 一 方 実 際 に JF スタンダードに 基 づいたコースを 運 営 していくためには 本 セミナーは 小 さな 一 歩 を 踏 み 出 したに 過 ぎない JF スタンダードが 提 案 するコース 設 計 の 全 体 像 7 につい ては 引 き 続 き 相 応 の 時 間 をかけたセミナーが 必 要 である また セミナーで 多 くの 参 加 者 から 質 問 が 出 た 漢 字 の 読 み 書 きや 待 遇 表 現 などに 関 わる 能 力 Can-do の 開 発 JF スタンダードと 日 本 語 能 力 試 験 との 関 連 JF スタンダードのレベル 認 定 に 関 する 課 題 は いずれも JF スタンダードが 世 界 中 の 日 本 語 教 師 に 真 に 受 け 入 れられ 活 用 されるためには 避 けて 通 れない 課 題 である

注 1 2 3 4 5 6 7 CEFR の 詳 細 は 参 考 文 献 (1) 参 照 JF Can-do の 開 発 過 程 については 参 考 文 献 (4) 及 び(8) 参 照 参 考 文 献 (2)pp.70 71 自 己 評 価 表 記 載 の Can-do を 用 いた OPI(Oral Proficiency Interview)は ACTFL( 全 米 外 国 語 教 育 協 会 )が 開 発 した 口 頭 能 力 試 験 OPI の 評 価 基 準 と JF スタンダードのレベル 基 準 は 異 なるが OPI を 録 音 した 発 話 資 料 ( 参 考 文 献 (7))の 中 から 本 稿 執 筆 者 2 名 が A1 A2 B1 の 特 徴 を 含 んでいると 判 断 した 発 話 部 分 を 取 り 出 して 用 いた CEFR Can-do の 構 造 的 特 徴 の 分 析 については 参 考 文 献 (4) 参 照 ここで 目 指 した MY Can-do は あくまでも レベルとカテゴリーの 明 示 を 目 指 した 学 習 目 標 としての Can-do の 記 述 であり 判 定 の 基 準 もそこにある しかし 実 際 の 教 授 活 動 において 学 習 者 が 特 定 のレベルであることを 前 提 に 学 習 者 に 対 して 内 容 を 示 す 目 的 で 作 る Can-do などは ある 程 度 簡 潔 化 された 記 述 であるべきだろう 従 って どの ような 目 的 で 誰 に 示 すかによっては 必 ずしもここで 求 めているような 詳 細 な 記 述 を 示 すことが 相 応 しいとは 限 らない 参 考 文 献 (3)の 2 章 実 践 編 参 照 参 考 文 献 (1)Council of Europe 吉 島 茂 大 橋 理 枝 訳 編 (2008) 外 国 語 教 育 Ⅱ 外 国 語 の 学 習 教 授 評 価 のためのヨーロッパ 共 通 参 照 枠 初 版 第 2 刷 朝 日 出 版 社 ( 原 著 Common European Framework for Reference of Languages: Learning, teaching, assessment. 3rd, John Trim, Brian North, Daniel Coste, 2002, Cambridge University Press. (2) 国 際 交 流 基 金 (2010a) JF 日 本 語 教 育 スタンダード 2010 国 際 交 流 基 金 (3) 国 際 交 流 基 金 (2010b) JF 日 本 語 教 育 スタンダード 2010 利 用 者 ガイドブック 国 際 交 流 基 金 (4) 塩 澤 真 季 石 司 えり 島 田 徳 子 (2010) 言 語 能 力 の 熟 達 度 を 表 す Can-do 記 述 の 分 析 JF Can-do 作 成 のためのガイドライン 策 定 に 向 けて 国 際 交 流 基 金 日 本 語 教 育 紀 要 第 6 号 23-39. (5) 平 高 史 也 (2010) 日 本 における ヨーロッパ 言 語 共 通 参 照 枠 の 受 容 ドイツ 語 教 育 と 日 本 語 教 育 を 例 に 酒 井 志 延 編 (2010) 英 仏 独 合 同 シンポジウム CEFR の 日 本 の 文 脈 化 を 考 える 発 表 要 綱 日 本 独 文 学 会 ドイツ 語 教 育 部 会 日 本 フランス 語 教 育 学 会 大 学 英 語 教 育 学 会 45-50.

(6) 真 嶋 潤 子 (2010) 大 学 の 外 国 語 教 育 における CEFR を 参 照 した 到 達 度 評 価 制 度 の 実 践 大 阪 大 学 外 国 語 学 部 の 事 例 を 中 心 に 外 国 語 教 育 フォーラム 第 4 号 2010 年 3 月 金 沢 大 学 3-12. (7) 牧 野 成 一 他 (2001) ACTFL-OPI 入 門 : 日 本 語 学 習 者 の 話 す 力 を 客 観 的 に 測 る アルク (8) 森 本 由 佳 子 塩 澤 真 季 小 松 知 子 石 司 えり 島 田 徳 子 (2011) コミュニケーション 言 語 活 動 の 熟 達 度 を 表 す JF Can-do の 作 成 と 評 価 CEFR の A2 B1 レベルに 基 づいて 国 際 交 流 基 金 日 本 語 教 育 紀 要 第 7 号 25-42. (9) 森 本 由 佳 子 (2011) JF 日 本 語 教 育 スタンダード Can-do の 可 能 性 国 際 交 流 基 金 バンコク 日 本 文 化 センター 日 本 語 教 育 紀 要 第 8 号 1-14. (10)Tohsaku, Y.H. (2012) J-GAP: Global Efforts to Achieve Curricular Articulation of Japanese Language Education 日 本 語 教 育 第 151 号 8-20. 参 考 URL (1)JF 日 本 語 教 育 スタンダード http://jfstandard.jp (2)みんなの Can-do サイト http://jfstandard.jp/cando (3) 海 外 日 本 語 教 育 機 関 調 査 http://www.jpf.go.jp/j/japanese/survey/result/index.html (4) J-GAP( 日 本 語 アーティキュレーションプロジェクト) http://j-gap.wikispaces.com/home (5) 国 際 交 流 基 金 日 本 語 国 際 センター20 周 年 記 念 シンポジウム JF 日 本 語 教 育 スタンダー ド その 活 用 と 可 能 性 http://www.jpf.go.jp/j/urawa/j_rsorcs/standard/index.html (6) ヨーロッパの 日 本 語 教 育 の 現 状 CEFR に 基 づいた 日 本 語 教 育 実 践 と JF 日 本 語 教 育 ス タンダード 活 用 の 可 能 性 2010 年 度 CEFR-JF 日 本 語 教 育 スタンダード 研 修 論 集 http://www.mcjp.fr/francais/langue-japonaise/seminaire-cecrl-jf-standard-for-2 55/seminaire-cecrl-jf-standard-for