国 立 大 学 リスクマネジメント 情 報 2008( 平 成 20) 年 11 月 号 http://www.janu-s.co.jp/ 特 集 テーマ 雷 被 害 とリスクマネジメント 平 成 16~19 年 度 の4 年 間 国 立 大 学 法 人 総 合 損 害 保 険 における 雷 被 害 による 保 険 金 支 払 事 故 は72 件 保 険 金 支 払 総 額 は 166,079 千 円 に 達 しました 落 雷 による 被 害 は 国 の 災 害 復 旧 費 の 対 象 となるため 実 際 の 被 害 額 は 上 記 金 額 の 約 2 倍 程 度 に 達 するのではないかと 推 測 されます 本 号 では 雷 による 被 害 保 険 金 支 払 状 況 賠 償 問 題 雷 害 防 止 の 要 点 についてご 紹 介 しま す 落 雷 多 発 地 域 はどこ? 大 学 の 落 雷 被 害 が 多 い 地 域 と 少 ない 地 域 はあるのでしょうか? ( 件 % 10000) 40 35 30 25 20 15 10 5 0 北 海 道 東 北 関 東 甲 信 北 陸 東 海 近 畿 中 国 左 のグラフは 平 成 16~19 年 度 の 雷 による 保 険 金 支 払 事 故 の 件 数 と 被 害 率 を 地 域 別 にグラフに したものです 各 地 域 に 所 在 する 国 立 大 学 の 建 物 や 動 産 の 大 きさにはばら つきがあるため そ れぞれの 地 域 の 国 立 大 学 の 財 産 保 険 額 に 対 する 保 険 金 支 払 額 の 割 合 を 求 め 被 害 率 としました 件 数 被 害 率 このグラフから 近 畿 九 州 関 東 甲 信 北 陸 に 被 害 が 多 く 北 海 道 東 北 東 海 に 少 ないなどおおよその 傾 向 は 読 み 取 れます これは 地 域 別 の 落 雷 件 数 の 一 般 的 傾 向 とも 合 致 しています 一 方 都 道 府 県 別 の 被 害 率 を 見 ると 地 域 別 の 被 害 と 連 動 せず 1 栃 木 2 滋 賀 3 福 井 4 島 根 5 宮 崎 6 高 知 7 富 山 熊 本 9 大 分 10 京 都 などで 高 いようです 雷 の 種 類 :ゲリラ 雷 ステルス 雷 など 今 年 話 題 になったものに 都 市 部 に 発 生 する 局 地 的 集 中 豪 雨 に 伴 う 雷 (ゲリラ 雷 )や 急 激 な 積 乱 雲 の 発 達 により 前 触 れもなく 落 雷 が 発 生 する 現 象 (ステルス 雷 )があります 保 険 金 支 払 事 故 の 発 生 状 況 から は その 影 響 は 今 のところ 読 み 取 れませんが 急 激 に 発 生 するので 新 たな 雷 害 対 策 が 必 要 とされていま す このほか 一 般 には 雷 は 夏 の 風 物 詩 と 思 われていますが 日 本 海 沿 岸 では 冬 季 に 強 い 雷 ( 冬 季 雷 )が 発 生 しているなど 日 本 ではさまざまな 雷 が 発 生 しているのです 四 国 九 州 次 号 特 集 テーマ キャンパスにおける 感 染 症 対 策 キャンパスを 襲 う 感 染 症 / 新 型 インフルエンザ リスクの 実 像 / 対 策 はあるのか? 他 (1)
見 えない IT キラー 落 雷 雷 による 被 害 というと 直 撃 雷 による 建 物 等 の 損 傷 や 火 災 の 発 生 人 的 被 害 を 思 い 浮 かべますが 国 立 大 学 に おける 主 な 被 害 は 電 話 交 換 機 火 災 報 知 機 観 測 装 置 等 の 電 子 機 器 そして 屋 外 設 備 装 置 で 発 生 しています 下 表 は 平 成 16~19 年 度 の 雷 による 保 険 金 支 払 事 故 の 被 害 事 例 です 地 域 大 学 事 故 日 事 故 内 容 保 険 金 支 払 額 北 海 道 A H17. 7.18 電 話 交 換 機 火 災 報 知 設 備 等 が 損 傷 1,604 千 円 東 北 B H18. 3. 6 デジタル 電 話 交 換 機 回 線 が 損 傷 1,593 千 円 関 東 甲 信 C H17. 7.18 建 物 設 備 備 品 が 損 傷 11,839 千 円 北 陸 D H20. 2.23 カードゲートシステムが 損 傷 5,622 千 円 近 畿 E H18. 8.12 サーバー 室 の 空 調 が 停 止 し 室 温 が 上 昇 したため 機 器 が 損 傷 1,803 千 円 近 畿 F H17. 9.10 地 震 観 測 装 置 等 が 損 傷 686 千 円 中 国 G H17.12. 7 火 災 報 知 器 等 の 防 災 設 備 が 損 傷 9,399 千 円 四 国 H H18. 7.14 受 電 室 の 機 器 が 損 傷 5,316 千 円 九 州 I H19. 4.16 海 洋 レーダー 設 備 が 損 傷 8,472 千 円 九 州 J H19. 5.19 太 陽 光 発 電 設 備 の 基 盤 が 損 傷 1,506 千 円 電 子 機 器 に 損 害 を 与 える 犯 人 は 誘 導 雷 と 呼 ばれる 電 流 ( 雷 サージ)です 高 度 化 精 密 化 した 電 子 機 器 は 誘 導 雷 による 電 圧 付 加 で 簡 単 に 損 傷 してしまいます 現 代 の 発 達 したIT 社 会 では 網 の 目 のように 巡 らされた ネットワークや 電 源 電 話 配 線 アース 線 のどこからでも 誘 導 雷 ( 雷 サージ)が 侵 入 し 装 置 の 電 子 基 盤 に 障 害 を 発 生 させるのです もう 一 つ 大 きな 被 害 をもたらすのが 雷 による 瞬 低 です 瞬 低 とは 瞬 時 電 圧 低 下 の 略 で 人 がま ったく 気 づかない 数 十 ミリ 秒 から 数 百 ミリ 秒 といった 短 い 時 間 内 に 発 生 した 瞬 断 や 電 圧 低 下 のことをいいます これは 送 電 線 に 落 雷 を 受 けた 電 力 会 社 が 送 電 線 の 系 統 切 り 替 えを 行 う 時 に 発 生 するもので 落 雷 のあった 場 所 から 遠 く 離 れたところにある 精 密 な 電 子 制 御 機 器 が 停 止 することがあります たとえば 半 導 体 製 造 工 場 で は 瞬 低 により 生 産 不 良 などの 大 きな 損 害 が 発 生 することが 知 られています 保 険 適 用 のポイント( 財 産 事 故 ) 1 情 報 メディアの 喪 失 は 財 産 保 険 では 補 償 されません 落 雷 による 建 物 や 装 置 の 被 害 は オールリスク 型 の 火 災 保 険 でなくても 一 般 の 火 災 保 険 で 補 償 されます ( 国 大 協 保 険 ではメニュー1 財 産 保 険 ( 基 本 補 償 )) ただし プログラム 等 の 電 子 データが 失 われた 際 の 再 取 得 費 用 は 情 報 メディアの 損 害 を 補 償 する 保 険 に 加 入 していなければ 補 償 されません ( 国 大 協 保 険 ではメニュー1 情 報 メディア 特 約 ) 2 見 えない 被 害 への 対 応 直 撃 雷 の 被 害 は 原 因 が 明 確 ですが 誘 導 雷 の 場 合 や 特 に 瞬 時 電 圧 低 下 による 被 害 の 場 合 には 遠 方 の 落 雷 により 発 生 することもあり 原 因 が 雷 であることに 気 付 かないことがあります 原 因 不 明 の 電 子 機 器 の 損 傷 の 場 合 同 一 時 間 帯 に 周 辺 一 帯 で 発 生 した 雷 が 犯 人 である 可 能 性 があり 保 険 会 社 に 相 談 することが 必 要 になります 3 国 の 災 害 復 旧 費 に 該 当 するものは 必 ず 申 請 雷 被 害 は 国 の 災 害 復 旧 費 の 対 象 となります 国 大 協 保 険 は 災 害 復 旧 費 に 該 当 するものはそれを 利 用 して 復 旧 することを 前 提 に 制 度 設 計 されています 災 害 復 旧 費 に 該 当 するものはそれを 利 用 し 非 該 当 又 は 不 足 等 の 部 分 に 対 して 国 大 協 保 険 でまかなうことになります 復 旧 を 急 ぐ 場 合 には 国 大 協 保 険 の 保 険 金 支 払 を 受 けて 災 害 復 旧 費 が 交 付 されてから 重 複 部 分 を 保 険 会 社 に 返 還 することもできます ただし その 場 合 には 災 害 復 旧 費 の 申 請 に 必 要 な 現 場 写 真 等 の 確 保 をしてから 現 場 回 復 を 行 ってください (2)
雷 による 人 的 被 害 物 的 被 害 にも 増 して 恐 ろしいのは 人 的 被 害 です 落 雷 による 死 傷 者 は 昔 に 比 べると 大 変 少 なくなりました が 大 学 の 場 合 野 外 での 実 技 実 習 調 査 課 外 活 動 等 の 際 に 教 職 員 や 学 生 生 徒 が 落 雷 の 被 害 に 遭 うこと が 想 定 されます 発 生 年 次 平 成 14 年 15 年 16 年 17 年 18 年 19 年 発 生 件 数 84 件 35 件 99 件 661 件 82 件 95 件 死 者 行 方 不 明 者 数 1 人 3 人 2 人 6 人 3 人 2 人 負 傷 者 数 16 人 6 人 12 人 26 人 4 人 5 人 ( 警 察 白 書 平 成 19 年 版 20 年 版 統 計 資 料 所 収 災 害 事 故 発 生 状 況 より) 注 目 される 最 高 裁 判 断 高 校 のサッカー 大 会 で 落 雷 により 失 明 した 事 故 の 損 害 賠 償 訴 訟 で 今 年 9 月 高 松 高 裁 は 学 校 と 主 催 者 に 約 3 億 円 の 賠 償 を 命 じました これは 最 高 裁 が 平 成 18 年 3 月 に 引 率 教 諭 は 落 雷 を 予 見 できた と 判 断 し 高 裁 に 審 理 を 差 し 戻 した 結 果 を 受 けたものです 法 律 上 の 賠 償 責 任 が 発 生 するための 要 件 のポイントの 一 つは 予 見 可 能 性 と 結 果 回 避 可 能 性 で 予 見 可 能 性 は 通 常 人 であれば 予 見 できたかどうかにより 判 断 されます 最 高 裁 の 判 断 は 落 雷 予 測 と 回 避 行 動 について より 高 いレベルを 求 めており 関 係 者 に 衝 撃 を 与 えました 判 決 では 運 動 広 場 の 南 西 方 向 の 上 空 には 黒 く 固 まった 暗 雲 が 立 ち 込 め 雷 鳴 が 聞 こえ 雲 の 間 で 放 電 が 起 き るのが 目 撃 されていたのであれば 雷 鳴 が 大 きな 音 ではなかったとしても 落 雷 事 故 発 生 の 危 険 が 迫 っているこ とを 具 体 的 に 予 見 することは 当 時 の 科 学 的 知 見 により 可 能 であったとしています 保 険 適 用 のポイント( 傷 害 及 び 賠 償 事 故 等 ) 1 教 職 員 の 被 災 教 職 員 の 業 務 中 の 落 雷 による 被 災 については 政 府 労 災 の 認 定 が 必 要 となります 2 学 生 生 徒 の 被 災 学 生 の 正 課 中 や 課 外 活 動 中 学 校 施 設 内 にいる 時 の 被 災 については 学 生 教 育 研 究 災 害 傷 害 保 険 が 課 外 活 動 中 で 当 該 課 外 活 動 団 体 がスポーツ 安 全 保 険 に 加 入 していれば 同 保 険 が 適 用 されます 附 属 学 校 児 童 生 徒 の 学 校 管 理 下 の 被 災 には ( 独 ) 日 本 スポーツ 振 興 センターが 運 営 する 災 害 共 済 給 付 制 度 が 適 用 されます さらに 大 学 や 指 導 に 当 たった 教 職 員 は 過 失 や 安 全 配 慮 義 務 違 反 があれば 賠 償 責 任 を 負 います 大 学 の 賠 償 責 任 については 国 大 協 保 険 メニュー1 総 合 賠 償 責 任 保 険 の また 教 職 員 個 人 の 賠 償 責 任 については 同 追 加 被 保 険 者 特 約 の 対 象 となります 主 な 雷 害 予 防 策 は? 雷 により 発 生 する 被 害 の 形 態 とその 主 な 対 策 を 整 理 すると 以 下 のとおりとなります 種 別 メカニズム 被 害 主 な 対 策 人 の 死 亡 傷 害 外 部 雷 保 護 システム 襲 雷 予 測 と 避 難 直 撃 雷 建 物 や 人 に 雷 の 大 電 流 が 直 接 通 過 ( 落 雷 ) 外 壁 等 の 損 壊 スパークにより 発 生 する 火 災 爆 発 外 部 雷 保 護 システム 絶 縁 破 損 危 険 物 可 燃 性 ガスへの 引 火 誘 導 雷 近 隣 への 落 雷 による 電 磁 界 の 急 激 な 変 化 電 子 機 器 の 損 傷 内 部 雷 保 護 システム や 地 表 の 電 荷 の 移 動 により 瞬 間 的 に 高 電 ( 例 ) 交 換 機 放 送 設 備 火 災 警 報 装 置 圧 ( 雷 サージ)になり 電 源 線 電 話 線 コンピュータ アース 線 ネットワークを 通 じて 侵 入 瞬 時 電 圧 低 下 送 電 線 の 系 統 切 替 えによる 数 十 ミリ 秒 か ら 数 百 ミリ 秒 の 瞬 断 や 電 圧 低 下 による 機 器 の 停 止 精 密 電 子 機 器 の 停 止 ( 例 ) 工 作 ロボットの 制 御 装 置 瞬 時 電 圧 低 下 対 策 装 置 (3)
(1) 外 部 避 雷 対 策 ( 直 撃 雷 対 策 ) 建 物 に 落 雷 すると その 鉄 骨 や 鉄 筋 部 分 に 雷 電 流 が 流 れます 通 常 の 避 雷 針 の 場 合 鉄 骨 鉄 筋 など 建 物 の 構 造 体 そのものを 実 質 的 な 引 下 導 線 としていますが 鉄 骨 鉄 筋 に 流 れる 電 流 が 均 等 に 分 流 しないと 各 鉄 骨 鉄 筋 間 で 電 位 差 が 生 じて 建 物 内 の 電 気 設 備 に 障 害 を 与 えることがあります こうした 電 位 差 を 防 止 する 有 効 な 対 策 として 等 電 位 化 安 全 離 隔 の 確 保 そして 雷 電 流 が 建 物 内 を 通 らないように 絶 縁 電 線 を 布 設 する 方 法 があります 外 部 避 雷 対 策 は 主 に 直 撃 雷 による 火 災 の 発 生 や 外 壁 の 損 壊 絶 縁 破 損 等 の 被 害 に 有 効 ですが 周 辺 の 人 的 被 害 を 軽 減 する 効 果 もあるでしょう (2) 内 部 避 雷 対 策 ( 誘 導 雷 対 策 ) 雷 電 流 は 電 源 線 電 話 線 学 内 LANのネットワークなどから 機 器 へと 侵 入 します 適 切 な 対 策 を 施 し ていないと 機 器 が 破 損 する 場 合 があります 主 な 対 策 はアレスタ( 避 雷 器 )とサージシェルタの 設 置 です (3) 襲 雷 予 測 と 避 難 ( 人 的 被 害 対 策 ) 人 身 への 危 険 回 避 については 前 記 < 注 目 される 最 高 裁 判 断 >にあるように 管 理 者 には 注 意 義 務 安 全 配 慮 義 務 が 厳 しく 課 されるようになりました 野 外 実 習 や 野 外 での 課 外 活 動 等 に 関 わる 教 職 員 は 基 本 的 な 雷 の 知 識 と 落 雷 への 対 応 の 習 得 が 求 められます 落 雷 の 発 生 予 測 については 各 種 情 報 配 信 サービスや 雷 警 報 機 が 利 用 できます ゲリラ 雷 やステルス 雷 の 発 生 については 従 来 の 気 象 予 報 での 限 界 も 指 摘 されており 平 成 22 年 度 運 用 を 目 指 し 気 象 庁 の 雷 短 時 間 予 測 システム 構 築 や 国 土 交 通 省 の 高 精 度 雨 量 レーダー 設 置 と 増 水 予 測 情 報 提 供 などが 検 討 されて います 突 然 の 豪 雨 と 河 川 等 の 増 水 により 生 命 が 失 われる 事 故 も 発 生 しており 落 雷 被 害 の 防 止 と 併 せて より 精 度 の 高 い 短 時 間 予 測 の 実 用 化 が 望 まれます どう 進 めるか? 雷 害 リスクマネジメント 日 本 における 雷 による 死 者 数 は 農 業 従 事 者 の 減 少 など 職 住 環 境 の 大 きな 変 化 により 減 少 しています 一 方 コンピュータ 等 の 普 及 により 雷 害 による 経 済 的 損 失 は 年 間 1,000 億 ~2,000 億 円 程 度 の 被 害 が 発 生 しているといわれ 雷 害 対 策 の 主 体 は 人 身 の 保 護 から 設 備 装 置 特 に IT 関 連 機 器 の 保 護 に 移 ってきてい ます 設 備 機 器 等 の 雷 害 対 策 は 上 記 のとおり 外 部 避 雷 対 策 と 内 部 避 雷 対 策 に 分 けられますが 雷 のリスクと 対 策 のコストを 比 較 しながら 対 策 を 進 める 必 要 があります 次 頁 の<リスマネジメントの 現 場 >の 事 例 のように 費 用 対 効 果 を 考 えて アレスタ( 避 雷 器 )とサージシェルタを 組 み 合 わせて 対 策 を 講 じる 必 要 があります 機 器 や 方 法 には 様 々なものがあるので 専 門 業 者 と 相 談 して 進 めることが 大 切 です 雷 害 リスクマネジメントは 人 身 の 保 護 から 設 備 対 策 にシフトしているといっても 学 生 の 生 命 を 預 かる 大 学 にとっては 人 的 被 害 はあってはならないことです グランド 等 屋 外 施 設 への 落 雷 警 報 機 の 設 置 や 常 置 また 指 導 教 員 顧 問 教 員 運 動 部 員 への 落 雷 避 難 マニュアルの 徹 底 等 万 全 の 対 策 を 講 じないと 大 学 の 過 失 や 安 全 配 慮 義 務 違 反 が 問 われかねません お 役 立 ち 情 報 雷 害 リスク 無 料 診 断 各 種 参 考 資 料 弊 社 ホームページで 紹 介 http://www.janu-s.co.jp/risk.html 雷 害 リスクの 低 減 に 向 けては 平 成 15 年 産 学 官 公 民 の 団 体 として 雷 害 リスク 低 減 コンソーシアム が 設 立 され 啓 蒙 普 及 活 動 に 取 り 組 んでいます http://www.ikazuchi.gr.jp/consortium/ 妹 尾 堅 一 郎 編 急 増 する 新 型 被 害 への 対 策 雷 害 リスク ネットワークと 情 報 資 産 のリスクマネジメント ダイヤモンド 社 雷 研 究 会 妹 尾 堅 一 郎 雷 の 科 学 おもしろサイエンス 日 刊 工 業 新 聞 社 落 雷 事 故 ( 人 的 被 害 )リスト ウェザーニュース: 雷 Ch. http://www.aobaya.jp/rakuraijiko.html http://weathernews.jp/thunder/ (4)
リスクマネジメントの 現 場 避 雷 器 等 設 置 による 雷 害 防 止 の 取 組 み 事 例 落 雷 が 発 生 すると 電 磁 誘 導 によりケーブルに 雷 サージ( 瞬 間 的 に 高 電 圧 が 発 生 する 現 象 )が 侵 入 し 自 動 火 災 報 知 設 備 コンピュータ 設 備 などの 低 電 圧 設 備 が 被 害 を 受 けます 事 故 概 況 平 成 14 年 6 月 に ある 学 校 の 校 舎 避 雷 針 に 落 ちた 雷 によって 校 舎 3 棟 などが 被 害 を 受 けるとともに サー ジ 電 流 により 自 動 火 災 報 知 設 備 や 電 話 交 換 機 などの 絶 縁 が 破 壊 されました 被 害 額 は 700~1,000 万 円 にも なりました 雷 害 防 止 対 策 この 学 校 では 雷 害 防 止 策 として 次 のような 対 策 を 講 じました 対 策 費 用 は 総 額 約 150 万 円 で 復 旧 費 の1 割 増 ほどでした 1 火 災 報 知 設 備 にサージシェルタ 設 置 火 災 受 信 機 と 副 受 信 機 の 電 源 線 に 保 護 効 果 の 高 いサージシェルタ( 高 性 能 耐 雷 トランス)を 接 続 してサージ 電 流 を 減 衰 させる 対 策 と 信 号 線 には 電 圧 制 限 による 保 護 をするために 避 雷 器 を 取 り 付 ける 対 策 を 講 じまし た 2 電 話 交 換 機 に 避 雷 器 設 置 電 話 交 換 機 の 電 源 線 と 信 号 線 の2 箇 所 にも 同 様 に 避 雷 器 を 取 り 付 けました ( 火 災 報 知 設 備 の 雷 害 防 止 策 ) < 音 羽 電 機 工 業 インターリスク 総 研 雷 被 害 事 例 とその 対 策 から 引 用 > 大 学 リスクマネジメント News PickUp 08/10 月 20.10. 1 解 雇 した 元 助 教 授 が 和 解 に 反 して 大 学 を 中 傷 したとのA 大 学 の 賠 償 請 求 訴 訟 で 東 京 地 裁 は450 万 円 の 賠 償 を 命 じる 判 決 20.10. 2 B 大 学 は 農 場 で 禁 止 農 薬 を 使 用 して 米 を 栽 培 住 民 に 販 売 していたと 発 表 技 術 職 員 が 使 用 禁 止 であ ることを 知 りながら 使 用 20.10. 9 国 立 大 学 法 人 評 委 員 会 は 国 立 大 学 法 人 と 大 学 共 同 利 用 機 関 法 人 の 中 期 目 標 中 期 計 画 の 平 成 19 年 度 達 成 状 況 を 公 表 危 機 管 理 マニュアルは 全 ての 法 人 で 作 成 20.10.14 C 大 学 は 同 大 学 学 生 寮 で4 月 に 開 かれた 新 入 生 歓 迎 会 で 学 生 が 急 性 アルコール 中 毒 とみられる 症 状 で 死 亡 した 事 件 に 関 し 学 生 1 人 に 退 学 4 人 に 無 期 限 停 学 の 処 分 学 長 は 給 与 3 割 を2ヶ 月 間 自 主 返 納 学 生 教 育 担 当 副 学 長 が 辞 任 20.10.15 医 療 機 器 販 売 会 社 から260 万 円 のわいろを 受 け 取 ったとしてD 大 病 院 部 長 の 教 授 が 逮 捕 20.10.15 E 大 学 は 女 子 学 生 にセクハラやアカデミックハラスメントを 行 ったとして50 代 の 男 性 教 授 を 減 給 処 分 と 発 表 20.10.17 F 大 学 の 化 学 実 験 室 から 出 火 20.10.22 会 計 検 査 院 は6 大 学 1 機 構 に 対 し 通 勤 手 当 を6か 月 定 期 に 基 づき 支 給 するよう 改 善 を 求 める 20.10.22 G 大 学 が 公 的 医 療 保 険 適 用 外 の 治 療 費 を 寄 付 金 として 受 け 取 っていたのは 混 合 診 療 の 疑 いがあると して 東 北 厚 生 局 が 調 査 を 開 始 20.10.22 小 児 科 医 のうつ 病 による 自 殺 をめぐり 遺 族 が 勤 務 先 病 院 に 損 害 賠 償 を 求 めた 訴 訟 で 東 京 高 裁 は 過 労 が 自 殺 の 原 因 と 認 めたが 病 院 は 精 神 的 異 変 を 認 識 できず 安 全 配 慮 義 務 に 違 反 はなしとして 賠 償 請 求 を 棄 却 20.10.24 女 子 学 生 に 対 するセクハラ 行 為 により 諭 旨 解 雇 処 分 を 受 けた 元 准 教 授 がH 大 学 に 解 雇 処 分 無 効 と 名 誉 毀 損 に 対 する 慰 謝 料 を 求 めた 訴 訟 で 地 裁 は 解 雇 処 分 の 無 効 を 認 め 慰 謝 料 は 認 めない 判 決 20.10.30 I 大 学 の 学 生 2 名 が 学 内 での 大 麻 売 買 等 により 逮 捕 されていたことが 報 道 20.10.30 県 立 高 校 のカヌー 実 習 で 死 亡 した 生 徒 の 遺 族 が 損 害 賠 償 を 求 めた 訴 訟 で 東 京 地 裁 は 県 と 指 導 委 託 先 の 業 者 に4 千 万 円 の 賠 償 を 命 じる 判 決 実 習 を 企 画 立 案 した 学 校 が 第 1 次 的 な 安 全 配 慮 義 務 を 負 うとした (5)
国 大 協 保 険 の 基 礎 知 識 (2) メニュー1 財 産 系 保 険 の 保 険 の 目 的 物 火 災 保 険 に 代 表 される 財 産 系 保 険 の 対 象 となる 建 物 や 動 産 のことを 保 険 の 目 的 物 といいます 現 行 商 法 では 保 険 の 目 的 といいますが 保 険 法 ではわかりやすく 保 険 の 目 的 物 の 表 現 に 代 わりました 国 立 大 学 法 人 総 合 損 害 保 険 ( 国 大 協 保 険 )では 加 入 する 大 学 が 所 有 し 台 帳 等 で 管 理 する 全 ての 建 物 と その 建 物 に 収 容 された 原 則 50 万 円 以 上 の 動 産 商 品 ( 薬 品 原 材 料 等 )を 保 険 の 目 的 物 とすることにな っています これにより 選 択 加 入 の 付 保 漏 れを 防 ぐとともに 一 括 加 入 による 保 険 料 の 低 廉 化 を 実 現 し ています < 対 象 となる 財 産 > (1) 建 物 および 屋 外 設 備 装 置 (2) 収 容 動 産 (3) 商 品 ( 薬 品 原 材 料 等 ) ( 明 記 物 件 ) 明 記 しないと 対 象 にならいないもの (1) 門 へい かき 建 物 外 に 施 設 された 煙 突 煙 道 コンクリート 水 槽 桟 橋 (2) 軌 道 護 岸 防 油 堤 その 他 土 木 構 造 物 (3) 他 人 に 貸 与 または 管 理 委 託 している 物 (4) 通 貨 有 証 券 印 紙 切 手 等 ( 輸 送 中 ) (5) 貴 金 属 宝 石 書 画 骨 董 その 他 の 美 術 品 で 1 個 または1 組 の 額 が30 万 円 超 ( 図 書 も) (6) 文 化 財 ( 建 物 を 除 く) (7) 稿 本 設 計 書 木 型 模 型 帳 簿 等 (8) 動 物 植 物 ( 演 習 林 の 樹 木 等 ) (9) 占 有 管 理 している 他 人 所 有 物 (リース 物 件 等 ) 等 < 除 外 物 件 > (1) 国 外 所 在 物 件 (2) 走 行 範 囲 が 構 内 に 限 定 されない 自 動 車 運 搬 車 けん 引 車 ま たは 被 けん 引 車 (3) 電 車 機 関 車 客 車 貨 物 車 等 (4) 航 空 機 船 舶 等 (5) 坑 道 内 所 在 物 件 (6) 海 湖 沼 または 河 川 等 の 水 上 水 中 に 所 在 する 物 件 ( 桟 橋 を 除 く) 等 全 てが 保 険 の 目 的 物 とい っても 一 部 に 例 外 がありま す 明 記 物 件 と 除 外 物 件 です 左 の 表 は 国 大 協 保 険 メニュ ー1の 明 記 物 件 除 外 物 件 の 概 要 です 保 険 の 目 的 物 の 額 を 保 険 額 といいます 国 大 協 保 険 では 保 険 額 は 経 年 に よる 額 の 減 少 分 を 控 除 し た 時 や 減 償 却 後 の 簿 ではなく 当 該 物 件 を 再 取 得 するとしたら 必 要 となる 金 額 = 再 調 達 額 によってい ます 取 得 額 経 年 による 減 時 額 事 故 再 調 達 再 調 達 額 ( 新 ) 保 険 ご 担 当 者 コーナー 国 大 協 保 険 の 平 成 21 年 度 以 降 の 基 本 方 針 11 月 12 日 国 立 大 学 協 会 から 国 立 大 学 法 人 総 合 損 害 保 険 について の 通 知 が 各 国 立 大 学 大 学 共 同 利 用 機 関 に 送 付 されています この 基 本 方 針 に 基 づき 12 月 中 に 次 年 度 商 品 内 容 が 決 定 され 1 月 中 旬 から 下 旬 に 次 年 度 国 大 協 保 険 の 募 集 が 開 始 される 予 定 です 配 信 について 本 誌 は 各 国 立 大 学 大 学 共 同 利 用 機 関 の 国 大 協 保 険 ご 担 当 者 国 大 協 連 絡 登 録 先 等 にメールで 配 信 させていただい ております 配 信 の 登 録 解 除 は 以 下 のホームページからお 願 いします http://www.janu-s.co.jp/risk.html 情 報 提 供 のお 願 い 各 大 学 等 でのリスクマネジメントに 関 する 取 組 み 事 故 事 件 への 対 応 のご 経 験 ご 感 想 ご 要 望 等 をお 寄 せください info@janu-s.co.jp 発 行 有 限 会 社 国 大 協 サービス 協 力 株 式 会 社 インターリスク 総 研 東 京 都 千 代 田 区 神 田 錦 町 3-23 三 井 住 友 海 上 火 災 保 険 株 式 会 社 (6)