公益財団法人 日本食肉消費総合センター
執筆者 五十音順 敬称略 押田敏雄 麻布大学獣医学部教授 坂田亮一 麻布大学獣医学部教授 森田幸雄 東京家政大学教授
1 Q 1 Q 2 Q 3 Q 4 4 6 8 10 Q 5 Q 6 Q 7 Q 8 Q 9 Q 10 Q 11 Q 12 Q 13 Q 14 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30
Q 15 Q 16 Q 17 Q 18 Q 19 Q 20 Q 21 32 34 36 38 40 42 44 Q 22 Q 23 Q 24 Q 25 Q 26 Q 27 Q 28 Q 29 Q 30 46 48 50 52 54 56 58 60 62
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
2 1 3 4 9 5 7a 8 1 2 3 4 6a 6b 7a 7b 6a 6b 7b 5 8 9 21
1 2 5 3 4 6 7 1 2 3 4 5 6 7 22
23
24
5 2 1 1 4 3 2 3 4 5 25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
食 肉 由 来 の 食 中 毒 には どんな 種 類 があるの? 食 中 毒 には 感 染 型 と 毒 素 型 があり 感 染 型 にはノロウイルス 157 などがあります 感 染 型 食 中 毒 感 染 型 食 中 毒 を 起 こす 病 原 体 に は ノロウイルス E 型 肝 炎 ウイル ス カンピロバクター 腸 管 出 血 性 大 腸 菌 (O157 ) サルモネラ リス テリア エルシニアなどがあります ノロウイルスは 消 毒 用 アルコールは 効 果 がなく 85 ~ 90 90 秒 間 の 加 熱 200ppm 以 上 の 高 濃 度 塩 素 で 死 滅 します 腸 管 出 血 性 大 腸 菌 は 75 1 分 間 の 加 熱 で 死 滅 します 毒 素 型 食 中 毒 毒 素 型 食 中 毒 を 起 こす 病 原 体 に は 食 品 内 毒 素 型 は 黄 色 ブドウ 球 菌 生 体 内 毒 素 型 はウエルシュ 菌 があり ます 黄 色 ブドウ 球 菌 食 中 毒 は 素 手 で 取 り 扱 った 焼 き 豚 塩 おにぎりや 未 殺 菌 牛 乳 などを 喫 食 することで ウエルシュ 菌 の 食 中 毒 は 室 温 放 置 し たカレー シチュー 肉 じゃがなど 鍋 物 を 再 加 熱 しないで 喫 食 することで 発 症 します 46
47
食 中 毒 はどのように 予 防 したらいいの? 食 中 毒 予 防 の 三 原 則 は つけない 増 やさない や っつ ける で す つけない 食 品 には 病 原 体 をつけないことで す 健 康 な 家 畜 でも 腸 管 には 腸 管 出 血 性 大 腸 菌 カンピロバクター リ ステリア ウエルシュ 菌 などの 食 中 毒 菌 を 保 有 している 家 畜 も 存 在 しま す これらの 家 畜 は 腸 の 中 に 食 中 毒 菌 を 保 有 していても 発 症 していない ので 外 見 からはわかりません 家 畜 が 食 肉 になる 工 程 で 腸 内 容 物 が 食 肉 に 付 着 していることもあり ます ですから 肉 と 生 野 菜 を 切 る まな 板 や 包 丁 は 使 い 分 けることが 必 48
要 です また 肉 を 触 った 後 は よ く 手 を 洗 いましょう ノロウイルスは 人 のみ 発 症 します 患 者 の 便 や 吐 物 には 大 量 のノロウイ ルスが 含 まれます よく 手 洗 いをし た 後 に 使 い 捨 て 手 袋 を 使 用 し ノロ ウイルスが 食 品 に 付 着 しないように しましょう 増 やさない ウイルスやカンピロバクターは 食 品 表 面 では 増 えませんが その 他 の 細 菌 は 条 件 があえば 増 殖 します 人 が 感 染 する 食 中 毒 菌 は37 でよく 増 殖 しますが 低 温 では 増 殖 しませ ん よって 購 入 した 食 肉 はすみや か に 冷 蔵 庫 に 入 れ ま し ょ う た だ リ ステリアやエルシニアは 冷 蔵 庫 内 で もゆっくりと 増 殖 します 冷 蔵 庫 を 過 信 せず 食 品 は 期 限 内 に 食 べるよう にしましょう やっつける 食 品 を 十 分 に 加 熱 して 病 原 体 を 殺 滅 することです ハンバーグや 結 着 肉 ( 小 さな 肉 や 脂 肪 を 接 着 させて1つの 肉 塊 にしたもの )は 中 心 部 まで 火 を 通 し 病 原 体 を やっつける ことが 重 要 です ノロウイルスは 85 ~ 90 90 秒 間 の 加 熱 腸 管 出 血 性 大 腸 菌 は 75 1 分 間 の 加 熱 で 死 滅 します また 冷 蔵 庫 で 増 殖 するリステリア も 加 熱 すると 死 滅 するので 動 物 性 の 生 の 食 品 はよく 加 熱 しましょう 49
かつて BSE が 問 題 になったけれど 日 本 ではもう 終 息 したの? 日 本 は 国 際 的 な BSE の 安 全 性 格 付 け 最 上 位 の 無 視 できる BSEリスク の 国 に 認 定 されました 牛 を BSE に 感 染 させない 対 策 とその 効 果 日 本 は 平 成 13 年 9 月 に BSE 感 染 牛 の 国 内 発 生 が 確 認 されました 海 外 から 輸 入 した 感 染 牛 を 原 料 として 作 られた 肉 骨 粉 を 牛 に 給 餌 したこと が 原 因 と 考 えられています その 翌 月 以 降 肉 骨 粉 の 輸 入 の 停 止 肉 骨 粉 を 飼 料 として 使 うことの 禁 止 措 置 が 行 われました その 結 果 平 成 14 年 1 月 に 生 まれた1 頭 の 牛 を 最 後 にBSE 感 染 牛 は 見 つかっていません 50
人 への 感 染 を 防 ぐ 対 策 とその 効 果 平 成 13 年 10 月 にと 畜 場 で 全 頭 の 牛 に 対 する BSE 検 査 の 実 施 特 定 危 険 部 位 ( 感 染 のリスクがある 部 位 ) である 頭 部 脊 髄 回 腸 遠 位 の 除 去 焼 却 が 行 われました また と 畜 場 に 搬 入 される 前 に 死 亡 した 牛 の 全 頭 検 査 も 行 われました 平 成 13 年 10 月 か ら25 年 3 月 までにと 畜 場 で 約 1405 万 頭 の 牛 の BSE 検 査 が 実 施 され 21 頭 の BSE 感 染 牛 が 発 見 されました また 死 亡 牛 に 実 施 された 約 11 万 頭 の BSE 検 査 で14 頭 が BSE 陽 性 でした 初 発 例 の1 頭 の 牛 を 含 め36 頭 の BSE 感 染 牛 が 発 見 されました 日 本 は 無 視 できる BSE リスク の 国 に 平 成 25 年 5 月 に 開 催 された 国 際 獣 疫 事 務 局 (OIE ) 総 会 で 日 本 は 国 際 的 な BSE の 安 全 性 格 付 けの 最 上 位 で あ る 無 視 で き る B S E リ ス ク の 国 に 認 定 されました 無 視 できる B S E リスク の 国 の 認 定 要 件 は 過 去 11 年 以 内 に 自 国 内 で 生 まれた 牛 で BSEの 発 生 がない こと 有 効 な 飼 料 規 制 が8 年 以 上 実 施 さ れ て い る こ と な ど で す ( 和 訳 ) 証 明 書 日 本 の 牛 海 綿 状 脳 症 (BSE)のステータスについて 家 畜 疾 病 に 関 する 国 際 獣 疫 事 務 局 (OIE ) 科 学 委 員 会 の 推 薦 を 受 け OIE 総 会 は 2013 年 5 月 30 日 日 本 が OIE 陸 上 動 物 衛 生 規 約 (2012 年 版 )に 基 づく 無 視 で きる 牛 海 綿 状 脳 症 (BSE)リスクの 国 に 認 定 されるべきであるとの 提 案 を 承 認 した ことをここに 証 明 します 本 認 定 は 日 本 の 家 畜 衛 生 担 当 部 局 が OIE に 提 出 した 文 書 に 基 づいています OIE 陸 上 動 物 衛 生 規 約 に 基 づき OIE の 日 本 代 表 団 には 日 本 における BSE の 疫 学 的 状 況 に 何 か 変 化 があった 場 合 には OIE に 直 ちに 通 告 を 行 うとともに 毎 年 BSE の 疫 学 的 状 況 が 変 化 していないことを 確 認 する 義 務 があります カリン シュヴァベンバウアー 総 会 議 長 パリ 2013 年 5 月 30 日 ベルナール ヴァラ 事 務 局 長 http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/bse/b_status/index.html#application より 引 用 51
牛 トレーサビリティ 制 度 とは どういったものですか? 10 桁 の 個 体 識 別 番 号 から 牛 肉 となった 牛 の 出 生 育 成 情 報 やと 畜 情 報 などを 確 認 できる 制 度 です 日 本 で 飼 われるすべての 牛 は 耳 標 を 装 着 わが 国 はBSEのまん 延 を 防 止 する ことを 目 的 に 牛 トレーサビリティ 法 が 平 成 15 年 から 実 施 されています すべての 牛 に10 桁 の 個 体 識 別 番 号 が 印 字 された 耳 標 が 装 着 されていま す 個 体 識 別 番 号 によって 牛 の 出 生 日 性 別 母 牛 の 個 体 識 別 番 号 種 別 ( 品 種 ) 飼 育 場 所 飼 育 者 異 動 内 容 異 動 日 などが 記 録 されてい ます 牛 がと 畜 され 牛 肉 となってからは 枝 肉 からお 肉 屋 さんで 小 売 りされて いく 過 程 でも 個 体 識 別 番 号 が 表 示 さ れ 仕 入 れの 相 手 先 は 帳 簿 に 記 録 両 耳 に 耳 標 を 装 着 10 桁 の 番 号 この 場 合 は 0100030013 52
保 存 されています この 個 体 識 別 番 号 は 販 売 される 食 肉 の 食 品 表 示 ラベ ルや 焼 き 肉 屋 さんの 掲 示 板 などで 見 ることができます ( 独 ) 家 畜 改 良 セ ン タ ー の 個 体 識 別 部 が 管 理 を し て お り イ ン タ ー ネ ット ホームページ 上 に 牛 の 個 体 識 別 情 報 検 索 サービスがあり パソコンや 携 帯 電 話 で 検 索 できます パックされた 牛 肉 のシールにも 10 桁 番 号 が 表 示 さ れています (http://www.id.nlbc.go.jp/top.html) どうしてトレーサビリティが 必 要 なのか 国 際 的 に 食 品 のトレーサビリティ は 食 品 の 衛 生 管 理 を 行 う 上 で 必 須 と 考 えられています 食 品 の 移 動 ルー トを 把 握 できるように 生 産 加 工 流 通 などの 各 段 階 で 商 品 の 入 荷 と 出 荷 に 関 する 記 録 を 作 成 保 存 してお くこ と は 食 品 事 故 が あ っ た 時 に 食 品 の 移 動 ルートを 特 定 追 跡 しての 原 因 究 明 や 商 品 回 収 を 円 滑 に 行 うこ とが 容 易 になるからです 53
食 肉 処 理 加 工 における HACCP の 導 入 はどうなっているの? 日 本 のと 畜 場 は HACCP システムの 考 え 方 を 含 ん だ 衛 生 管 理 が 導 入 さ れて い ま す HACCP( ハサップ ハセップ)システム HACCP( Hazard Analysis and Critical Control Point )は 食 品 の 製 造 の 工 程 ごとに 危 害 を 起 こす 要 因 ( Hazard : 危 害 要 因 )を 分 析 し そ れ を 最 も 効 率 的 に 管 理 できる 部 分 ( C C P: 必 須 管 理 点 )を 連 続 的 に 管 理 し て 食 品 の 安 全 を 確 保 する 高 度 衛 生 管 理 手 法 です HACCP システムは 国 際 的 に 共 通 の 規 格 で 今 日 の 食 品 の 国 際 間 取 引 において 食 品 製 造 における HACCP の 導 入 は 必 須 となっています と 畜 場 の 衛 生 管 理 に HACCPを 導 入 平 成 8 年 腸 管 出 血 性 大 腸 菌 O157 の 食 中 毒 の 全 国 的 な 流 行 がありまし た O157は 家 畜 の 腸 管 内 に 生 息 し ているので と 畜 場 や 食 肉 処 理 施 設 のより 高 度 な 衛 生 管 理 の 徹 底 が 指 摘 されました そこで と 畜 場 に HACCP シス テムの 考 え 方 を 含 んだ 衛 生 管 理 の 導 入 が 図 られました また アメリカ カナダ 香 港 シンガポールなど 外 国 へ 牛 肉 を 輸 出 していると 畜 場 では 輸 出 相 手 国 か ら HACCPシステムの 導 入 が 要 求 さ れています 54
農 場 HACCPの 認 証 制 度 や 国 による 支 援 も 100 農 林 水 産 省 は 畜 産 物 の 安 全 確 保 の 観 点 から 畜 産 農 場 における50 食 品 の 安 全 性 の 向 上 の 要 請 に 応 え HACCPシステムの 考 え 方 を 採 り 入 50 て 食 品 製 造 業 界 全 体 に HACCP れた 衛 生 管 理 手 法 ( 農 場 HACCP)を 推 進 しています 平 成 24 年 から 畜 放 射 性 ストロンチウム プルトニウムなどを 含 め 基 準 値 を 設 定 産 農 場 における 飼 養 衛 生 管 理 向 上 の 取 組 認 証 基 準 ( 農 場 HACCP 認 証 基 準 ) に 基 づ き 農 場 H A C C P 認 証 機 関 である( 社 ) 中 央 畜 産 会 が 農 場 を 認 10 証 しています システムの 導 入 を 促 進 するため HACCP 支 援 法 が あります これ は 食 品 製 造 業 界 の 多 くを 占 める 中 小 事 業 者 に HACCP システムの 導 入 に ついて 低 金 利 融 資 などを 行 うもので す( 平 成 25 年 から10 年 間 の 時 限 立 法 ) 食 品 の 製 造 過 程 の 管 理 の 高 度 化 に 関 する 臨 時 措 置 法 55
食 肉 は 生 でも 食 べられますか? 高 齢 者 子 ども 妊 婦 抵 抗 力 が 弱 い 人 は 食 肉 の 生 食 は 控 えたほうがいいでしょう 生 食 用 食 肉 ( 牛 肉 )の 対 象 および 規 格 基 準 生 食 用 食 肉 は ユッケ タルタル ステーキ 牛 刺 しおよび 牛 タタキが 含 まれます これらを 食 材 として 調 理 し 販 売 される 惣 菜 も 対 象 となり ます 主 な 規 制 の 内 容 としては 1 腸 内 細 菌 科 菌 群 が 陰 性 でなければならな いこと 2 加 工 および 調 理 は 専 用 の 設 備 を 備 えた 衛 生 的 な 場 所 で 専 用 の 器 具 を 用 いて 行 わなければなら ないこと 3 肉 塊 の 表 面 から 深 さ1 cm 以 上 の 部 分 までを60 で2 分 間 以 上 加 熱 する 方 法 またはこれと 同 等 以 上 の 効 果 を 有 する 方 法 で 加 熱 殺 菌 しなければならないこと 4 加 工 お よび 調 理 は 生 食 用 食 肉 の 安 全 性 確 保 に 必 要 な 知 識 を 習 得 した 者 が 行 わ なければならないこと 5 生 食 用 食 肉 は4 以 下 で 保 存 しなければなら ないことなどが 規 定 されています 加 工 調 理 および 加 工 者 調 理 者 への 規 制 生 食 用 食 肉 ( 牛 肉 )の 加 工 を 行 う 設 備 は 他 の 設 備 と 区 分 され しか も 専 用 でなければなりません ま た 器 具 の 洗 浄 および 消 毒 は83 以 上 の 温 湯 ならびに 手 指 の 洗 浄 および 消 毒 に 必 要 な 専 用 の 設 備 を 56
設 ける 必 要 があります 加 工 調 理 を 行 うことができる 者 は 認 定 生 食 用 食 肉 取 扱 者 ( 都 道 府 県 知 事 などが 適 切 と 認 める 者 ) 食 品 衛 生 管 理 者 食 品 衛 生 責 任 者 などの 有 資 格 者 で あるいは 有 資 格 者 の 監 督 下 で 行 われなければならないことが 決 められています 表 示 に 関 する 基 準 (1) 飲 食 店 などで 提 供 する 場 合 店 頭 やメニューなど 飲 食 店 の 見 や すい 場 所 に 1 一 般 的 に 食 肉 の 生 食 は 食 中 毒 のリスクがあること 2 子 ども 高 齢 者 食 中 毒 に 対 する 抵 抗 力 の 弱 い 人 は 食 肉 の 生 食 を 控 えるこ とを 表 示 する 必 要 があります (2) 容 器 包 装 して 販 売 する 場 合 (1)の 表 示 に 加 え 3 生 食 用 であ ること 4と 畜 解 体 が 行 われたと 畜 場 の 都 道 府 県 名 と 畜 場 の 名 称 5 加 工 が 行 われた 施 設 の 都 道 府 県 名 加 工 施 設 の 名 称 などを 表 示 する 必 要 があります 57
放 射 性 物 質 の 安 全 基 準 と 検 査 体 制 について 教 えて 食 肉 の 放 射 性 物 質 に 関 する 基 準 値 は 100ベクレル/kgです 食 肉 は 一 般 食 品 に 該 当 食 肉 の 放 射 性 物 質 検 査 は 食 肉 検 査 所 食 肉 処 理 場 が 委 託 した 検 査 施 設 などで 行 われます 追 加 線 量 と して 食 品 中 の 放 射 性 物 質 ( 放 射 性 からの 線 量 が 年 間 1ミリシーベルト ( msv)を 超 えないように 設 定 しまし た 放 射 性 セシウム 以 外 の 放 射 性 物 質 セシウム134および 137 ストロンチウ は 測 定 に 時 間 がかかるため 放 射 性 ム90 ルテニウム106 プルトニウム) セシウムとの 比 率 を 算 出 し 合 計 し 100 50 50 10 放 射 性 ストロンチウム プルトニウムなどを 含 め 基 準 値 を 設 定 58
て1mSv を 超 えないように 放 射 性 セ シウムの 基 準 値 を 設 定 しました 食 肉 は 一 般 食 品 に 該 当 するので100ベ クレル /kg です 検 査 結 果 は 厚 生 労 働 省 のホームページで 公 開 食 品 中 の 放 射 性 物 質 の 検 査 は 原 子 力 災 害 対 策 本 部 が 定 めた 検 査 計 画 出 荷 制 限 等 の 品 目 区 域 の 設 定 解 除 の 考 え 方 を 踏 まえた 地 方 自 治 体 における 検 査 計 画 に 基 づ き 実 施 されています 今 の 地 方 自 治 体 における 検 査 計 画 は 平 成 24 年 4 月 から 平 成 25 年 2 月 までの 検 査 結 果 に 基 づき 平 成 25 年 3 月 からの 農 畜 水 産 物 などの 放 射 性 物 質 検 査 対 象 品 目 や 検 査 の 頻 度 が 決 められています 検 査 結 果 は 調 査 月 ごとに 厚 生 労 働 省 のホームページ で 公 開 されています ( http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/ shokuhin.html ) 放 射 性 物 質 を 検 査 するゲルマニウム 半 導 体 検 出 器 食 肉 の 検 査 ではほとんどが 25ベクレル/kg 以 下 食 肉 の 検 査 は 食 肉 検 査 所 など 公 的 機 関 食 肉 処 理 場 が 委 託 した 検 査 施 設 などで 実 施 されています 平 成 25 年 8 月 の1カ 月 で 合 計 2 万 5721 検 体 の 農 畜 水 産 物 が 検 査 され そのうち 1 万 8658 頭 の 牛 肉 が 検 査 されてい ます 検 査 結 果 はいずれも 安 全 基 準 の100ベクレル/kg 以 下 であり ほ とんどは 25ベクレル/kg 未 満 でした 検 査 は 流 通 前 のと 畜 場 内 で 行 われて おり 基 準 値 を 超 える 牛 肉 が 流 通 す ることはありません 59
食 品 添 加 物 の 規 格 と 使 用 基 準 はどうなっているの? 食 品 添 加 物 は 厚 生 労 働 大 臣 が 定 めたもの 以 外 の 製 造 輸 入 使 用 販 売 などは 禁 止 されています 食 品 添 加 物 は 4 種 に 分 類 食 品 衛 生 法 によって 食 品 添 加 物 は 指 定 添 加 物 既 存 添 加 物 天 然 香 料 一 般 飲 食 物 添 加 物 の4 種 に 分 類 されています 指 定 添 加 物 は 指 定 添 加 物 リス ト 既 存 添 加 物 は 既 存 添 加 物 名 簿 天 然 香 料 は 天 然 香 料 基 原 物 質 リスト 一 般 飲 食 物 添 加 物 は 一 般 飲 食 物 添 加 物 リストに 記 載 されてい ます これ 以 外 の 添 加 物 は 製 造 輸 入 使 用 販 売 などは 禁 止 されてい ます また 使 用 できる 食 品 の 種 類 や 使 用 量 などの 最 大 限 度 使 用 制 限 が 厳 しく 決 められています 科 学 的 に 行 われる 添 加 物 の 安 全 性 評 価 添 加 物 の 安 全 性 については 科 学 的 な 動 物 実 験 の 結 果 を 踏 まえて リス ク 評 価 機 関 の 食 品 安 全 委 員 会 と リ スク 管 理 機 関 の 厚 生 労 働 省 で 審 議 さ れます 食 品 安 全 委 員 会 では 厚 生 労 働 省 などから 依 頼 された 添 加 物 に ついて 動 物 実 験 を 用 いた 毒 性 試 験 結 果 による 無 毒 性 量 ( 毒 性 学 的 なすべて の 有 害 な 影 響 が 観 察 されない 最 大 の1 日 当 たりの 投 与 量 )を 安 全 係 数 で 除 し た 人 の 許 容 1 日 摂 取 量 ( A D I )( mg / kg 体 重 / 日 ) などを 科 学 的 に 評 価 し 60
100 50 50 10 放 射 性 ストロンチウム プルトニウムなどを 含 め 基 準 値 を 設 定 ます 厚 生 労 働 省 ではこの 評 価 書 を 受 けて 薬 事 食 品 衛 生 審 議 会 で 添 加 物 の 指 定 や 使 用 基 準 の 設 定 を 行 い 公 表 します 使 用 基 準 の 設 定 に 際 しては マーケットバスケット 方 式 に よる 年 齢 層 別 食 品 添 加 物 の1 日 摂 取 量 の 調 査 を 行 って 摂 取 する 多 くの 食 品 中 に 含 まれる 食 品 添 加 物 の 合 計 が ADI の 範 囲 内 になるように 決 めら れています 食 品 に 使 用 した 添 加 物 はすべて 表 示 いくつかの 例 外 はありますが 基 本 的 に 食 品 に 使 用 した 添 加 物 はすべ て 表 示 しなければいけません よっ て 消 費 者 は 食 品 表 示 を 見 て 使 用 されている 添 加 物 を 把 握 することが できます 国 際 間 で 整 合 性 のある 規 制 を 目 指 す 多 くの 食 品 は 国 際 流 通 していま す 食 品 添 加 物 の 規 格 や 基 準 や 規 制 は 食 品 の 安 全 性 を 確 保 しつつ 国 際 間 で 整 合 性 があるように コ ーデックス 委 員 会 で 協 議 されていま す 61
安 全 安 心 な 食 肉 というけれど 安 全 と 安 心 は どう 違 うの? 安 全 は 科 学 的 な 根 拠 に 基 づいて 保 障 されます 安 心 は 個 人 ごとに 異 な りま す 食 品 のリスク 評 価 を 行 う 食 品 安 全 委 員 会 安 全 は 科 学 的 根 拠 に 基 づいて 決 められたものです 科 学 的 な 根 拠 は 不 変 です わが 国 では 食 品 安 全 委 員 会 が 平 成 15 年 に 内 閣 府 に 設 置 され ました 食 品 安 全 委 員 会 は 国 民 の 健 康 の 保 護 が 最 も 重 要 であるという 基 本 的 認 識 の 下 規 制 や 指 導 などの リスク 管 理 を 行 う 関 係 行 政 機 関 ( 厚 生 労 働 省 や 農 林 水 産 省 )から 独 立 して 科 学 的 知 見 に 基 づき 客 観 的 かつ 中 立 公 正 に 食 品 のリスク 評 価 を 行 う 機 関 です 食 に 関 する 規 制 指 導 につい ては 食 品 安 全 委 員 会 のリスク 評 価 が 行 われてから 施 行 されています 確 実 な 安 全 を 保 障 する HACCPシステム 科 学 的 根 拠 に 基 づいて 決 められた 安 全 な 食 品 を 確 実 に 生 産 す る こ と が 重 要 です HACCPシステム(Q26 参 照 )は 確 実 な 安 全 を 保 障 する 高 度 衛 生 管 理 手 法 です HACCP シ ステムを 導 入 している 農 場 と 畜 場 食 肉 処 理 業 ( 食 肉 問 屋 ) 食 肉 販 売 業 ( 食 肉 店 )で 飼 育 と 畜 処 理 加 工 販 売 された 食 肉 は HACCP システ ムが 導 入 されていない 施 設 で 生 産 さ れた 食 肉 よりも より 衛 生 的 で 確 実 な 安 全 があります 62
信 頼 を 得 た 安 全 から 生 まれる 安 心 安 心 は 個 人 個 人 で 異 なります 安 全 という 科 学 的 根 拠 のもとに 食 品 の 製 造 会 社 や 政 府 などが 正 直 で あり モラルが 高 く 建 前 と 本 音 の 自 己 矛 盾 がなく やるべきことを 責 任 をもって 遂 行 するなど 任 務 遂 行 責 任 があると 消 費 者 は 安 全 を 信 頼 します このように 信 頼 を 得 た 安 全 から 安 心 が 生 まれます よっ て 信 頼 を 得 るには 正 直 であり さ らに 良 い 情 報 悪 い 情 報 とも 情 報 の 完 全 公 開 をすることが 必 要 です 63
食 肉 のすべてがわかる Q & A 教 えて! 食 肉 の 流 通 加 工 公 益 財 団 法 人 日 本 食 肉 消 費 総 合 センター 107-0052 東 京 都 港 区 赤 坂 6-13-16 アジミックビル5F ホームページ :http://www. jmi.or.jp ご 相 談 お 問 い 合 わせ e-mail :consumer@jmi.or.jp FAX :03-3584-6865 資 料 請 求 :info@jmi.or.jp 畜 産 情 報 ネットワーク: h t t p : // w w w. l i n. g r. j p 平 成 25 年 度 国 産 食 肉 給 食 利 用 促 進 事 業 後 援 / 独 立 行 政 法 人 農 畜 産 業 振 興 機 構 制 作 / 株 式 会 社 エディターハウス
160340-1401