目 次 Ⅰ.はじめに 1 Ⅱ. 目 指 すべき 姿 2 Ⅲ. 基 本 的 な 考 え 方 3 Ⅳ.インフラ 長 寿 命 化 計 画 等 の 策 定 5 Ⅴ. 必 要 施 策 の 方 向 性 8 Ⅵ. 国 と 地 方 公 共 団 体 の 役 割 16 Ⅶ. 産 学 界 の 役 割 17 Ⅷ.その 他



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った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

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16 日本学生支援機構

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インフラ 長 寿 命 化 基 本 計 画 平 成 25 年 11 月 インフラ 老 朽 化 対 策 の 推 進 に 関 する 関 係 省 庁 連 絡 会 議

目 次 Ⅰ.はじめに 1 Ⅱ. 目 指 すべき 姿 2 Ⅲ. 基 本 的 な 考 え 方 3 Ⅳ.インフラ 長 寿 命 化 計 画 等 の 策 定 5 Ⅴ. 必 要 施 策 の 方 向 性 8 Ⅵ. 国 と 地 方 公 共 団 体 の 役 割 16 Ⅶ. 産 学 界 の 役 割 17 Ⅷ.その 他 18 ( 別 添 )ロードマップ 19

Ⅰ.はじめに 国 民 生 活 やあらゆる 社 会 経 済 活 動 は 道 路 鉄 道 港 湾 空 港 等 の 産 業 基 盤 や 上 下 水 道 公 園 学 校 等 の 生 活 基 盤 治 山 治 水 といった 国 土 保 全 の ための 基 盤 その 他 の 国 土 都 市 や 農 山 漁 村 を 形 成 するインフラによって 支 えられている 我 が 国 では 昭 和 39 年 に 開 催 された 東 京 オリンピックと 同 時 期 に 整 備 された 首 都 高 速 1 号 線 など 高 度 成 長 期 以 降 に 集 中 的 に 整 備 されたインフラが 今 後 一 斉 に 高 齢 化 する 例 えば 今 後 20 年 で 建 設 後 50 年 以 上 経 過 する 道 路 橋 ( 橋 長 2m 以 上 )の 割 合 は 現 在 の 約 16%から 約 65%となるなど 高 齢 化 の 割 合 は 加 速 度 的 に 増 加 する これらのインフラの 中 には 建 設 年 度 や 構 造 形 式 等 の 施 設 諸 元 や 劣 化 や 損 傷 等 の 老 朽 化 の 進 展 状 況 など 維 持 管 理 に 必 要 な 情 報 が 不 明 な 施 設 も 多 く 存 在 している また 維 持 管 理 に 係 る 基 準 やマニュアル 等 は 管 理 者 間 で ばらつきが 存 在 するほか 国 地 方 を 通 じ 職 員 定 数 の 削 減 が 進 む 中 地 方 公 共 団 体 の 中 には 維 持 管 理 を 担 当 する 技 術 職 員 が 不 在 若 しくは 不 足 して いる 団 体 も 存 在 するなど 制 度 や 体 制 についても 我 が 国 全 体 として 十 分 とは 言 えないという 指 摘 もある このような 現 状 に 至 った 背 景 には 戦 後 短 期 間 で 集 中 的 にインフラ 整 備 を 進 める 必 要 があったことや 経 年 劣 化 や 疲 労 等 に 伴 う 損 傷 はその 進 行 速 度 が 遅 く 問 題 が 顕 在 化 するまでに 長 期 間 を 要 するため 必 要 な 措 置 が 講 じられてこなかったことなどが 考 えられ 一 刻 も 早 く 取 組 を 開 始 する 必 要 がある 一 方 インフラ 長 寿 命 化 に 資 する 新 技 術 の 研 究 開 発 実 証 やその 導 入 も 重 要 であり 国 として 戦 略 的 に 推 進 していく 必 要 がある センサーやロボット 非 破 壊 検 査 技 術 等 劣 化 や 損 傷 状 況 等 の 様 々な 情 報 を 把 握 蓄 積 活 用 する 技 術 は 研 究 機 関 や 産 業 界 を 中 心 に 開 発 が 進 められており これらを 維 持 管 理 に 活 用 することで インフラの 安 全 性 信 頼 性 や 業 務 の 効 率 性 の 向 上 等 が 図 られることが 期 待 される 今 後 約 800 兆 円 に 及 ぶインフラストックの 高 齢 化 に 的 確 に 対 応 すると ともに 首 都 直 下 地 震 や 南 海 トラフ 巨 大 地 震 等 の 大 規 模 災 害 に 備 え 成 長 著 しいアジアの 新 興 国 との 競 争 に 打 ち 勝 ちながら 世 界 の 先 進 国 として 存 り 続 けるためには 国 土 都 市 や 農 山 漁 村 を 形 成 するあらゆる 基 盤 を 広 く イン フラ として 捉 え これまで 以 上 に 戦 略 的 に 取 組 を 進 めることが 重 要 である このため 国 民 の 安 全 安 心 を 確 保 し 中 長 期 的 な 維 持 管 理 更 新 等 に 係 るトータルコストの 縮 減 や 予 算 の 平 準 化 を 図 るとともに 維 持 管 理 更 新 に 係 る 産 業 (メンテナンス 産 業 )の 競 争 力 を 確 保 するための 方 向 性 を 示 す ものとして 国 や 地 方 公 共 団 体 その 他 民 間 企 業 等 が 管 理 するあらゆるイン フラを 対 象 に インフラ 長 寿 命 化 基 本 計 画 ( 以 下 基 本 計 画 という ) を 策 定 し 国 や 地 方 公 共 団 体 等 が 一 丸 となってインフラの 戦 略 的 な 維 持 管 理 更 新 等 を 推 進 する 1

Ⅱ. 目 指 すべき 姿 戦 略 的 な 維 持 管 理 更 新 等 が 行 われた 将 来 の 目 指 すべき 姿 を 示 すとともに 年 次 目 標 等 を 設 定 し その 達 成 に 向 けたロードマップを 明 らかにする (ロードマップは 別 添 ) (1) 安 全 で 強 靱 なインフラシステムの 構 築 我 が 国 は 戦 後 の 厳 しい 社 会 経 済 情 勢 の 中 度 重 なる 大 規 模 災 害 等 の 経 験 を 踏 まえつつ 困 難 な 地 形 条 件 を 克 服 し 多 様 な 気 象 条 件 に 適 応 する ための 取 組 を 進 めてきた その 過 程 において 必 要 なインフラ 整 備 を 推 進 し 新 技 術 を 開 発 導 入 することで 安 全 性 や 利 便 性 に 係 るインフラの 機 能 や 建 設 技 術 の 高 度 化 が 図 られてきた 今 後 は これまでに 整 備 したインフラの 老 朽 化 や 切 迫 する 首 都 直 下 地 震 や 南 海 トラフ 巨 大 地 震 等 の 大 規 模 災 害 に 対 応 し 国 民 の 安 全 安 心 を 確 保 することが 求 められる 未 成 熟 の 維 持 管 理 更 新 に 係 る 技 術 (メンテナンス 技 術 )の 基 盤 強 化 を 図 り 建 設 から 維 持 管 理 更 新 に 至 る 一 連 のサイクルにおいて 世 界 最 先 端 の 技 術 を 開 発 導 入 するなど 将 来 にわたって 安 全 で 強 靱 なインフラを 維 持 確 保 するためのシステムを 構 築 することで 国 土 の 脆 弱 性 に 対 応 する 目 標 国 内 の 重 要 インフラ 老 朽 インフラの 20%でセンサー ロボット 非 破 壊 検 査 技 術 等 の 活 用 により 点 検 補 修 を 高 度 化 (2020 年 頃 ) 新 材 料 の 実 用 化 に 目 途 (2020 年 頃 ) 国 内 の 重 要 インフラ 老 朽 インフラの 全 てでセンサー ロボット 非 破 壊 検 査 技 術 等 を 活 用 した 高 度 で 効 率 的 な 点 検 補 修 を 実 施 (2030 年 ) 老 朽 化 に 起 因 する 重 要 インフラの 重 大 事 故 ゼロ(2030 年 ) (2) 総 合 的 一 体 的 なインフラマネジメントの 実 現 変 化 のスピードが 速 く 複 雑 化 した 社 会 経 済 システムの 下 では 既 存 の インフラを 安 全 に 安 心 して 利 用 し 続 けられるようにするための 取 組 はもとより 時 代 とともに 変 化 する 社 会 の 要 請 に 的 確 に 対 応 していくことが 必 要 である 一 方 厳 しい 財 政 状 況 下 において 人 口 減 少 や 少 子 高 齢 化 が 進 展 する 将 来 を 見 据 えると 維 持 すべきインフラの 機 能 の 適 正 化 を 図 るとともに 官 民 が 連 携 してそれらを 賢 く 使 うなど 戦 略 的 に 維 持 管 理 更 新 等 を 行 うことが 重 要 である アイデアやビジョンにとどまることなく 必 要 な 人 材 の 確 保 育 成 も 含 め 総 合 的 かつ 一 体 的 にインフラをマネジメントすることにより トータルコスト の 縮 減 や 予 算 の 平 準 化 を 図 り 持 続 可 能 で 活 力 ある 未 来 を 実 現 する 目 標 行 動 計 画 で 対 象 とした 全 ての 施 設 について 個 別 施 設 毎 の 長 寿 命 化 計 画 を 策 定 (2020 年 頃 ) 適 切 な 点 検 修 繕 等 により 行 動 計 画 で 対 象 とした 全 ての 施 設 の 健 全 性 を 確 保 (2020 年 頃 ) 2

(3)メンテナンス 産 業 によるインフラビジネスの 競 争 力 強 化 インフラの 老 朽 化 への 対 応 は 万 国 共 通 の 課 題 である 今 後 アジアの 新 興 国 などで 整 備 されているインフラが 一 斉 に 老 朽 化 していくことに 鑑 みると その 重 要 性 は 一 層 高 まるものと 考 えられる 今 後 は 世 界 最 先 端 の 技 術 に 支 えられた 安 全 で 強 靱 なインフラを 維 持 確 保 するシステムをインフラビジネスの 柱 の 一 つとして 位 置 付 け メンテナンス 産 業 として 発 展 させることが 重 要 である 研 究 開 発 の 推 進 によるイノベーションの 創 出 や 市 場 の 整 備 国 際 展 開 等 の 取 組 を 通 じ メンテナンス 産 業 において 世 界 のフロントランナーとしての 地 位 を 築 き 我 が 国 のインフラビジネスの 競 争 力 強 化 を 実 現 する 目 標 点 検 補 修 等 のセンサー ロボット 等 の 世 界 市 場 の 3 割 を 獲 得 (2030 年 ) 日 本 再 興 戦 略 -JAPAN is BACK- に 記 載 されている 目 標 値 Ⅲ. 基 本 的 な 考 え 方 1.インフラ 機 能 の 確 実 かつ 効 率 的 な 確 保 (1) 安 全 安 心 の 確 保 国 民 生 活 や 社 会 経 済 活 動 の 基 盤 であるインフラは 時 代 とともに 変 化 する 社 会 の 要 請 を 踏 まえつつ 利 用 者 や 第 三 者 の 安 全 を 確 保 した 上 で 必 要 な 機 能 を 確 実 に 発 揮 し 続 けることが 大 前 提 であり そのために 必 要 な 取 組 を 確 実 に 推 進 する 1 メンテナンスサイクルの 構 築 インフラは 利 用 状 況 設 置 された 自 然 環 境 等 に 応 じ 劣 化 や 損 傷 の 進 行 は 施 設 毎 に 異 なり その 状 態 は 時 々 刻 々と 変 化 する 現 状 では これらの 変 化 を 正 確 に 捉 え インフラの 寿 命 を 精 緻 に 評 価 することは 技 術 的 に 困 難 であるという 共 通 認 識 に 立 ち インフラを 構 成 する 各 施 設 の 特 性 を 考 慮 した 上 で 定 期 的 な 点 検 診 断 により 施 設 の 状 態 を 正 確 に 把 握 することが 重 要 である このため 点 検 診 断 の 結 果 に 基 づき 必 要 な 対 策 を 適 切 な 時 期 に 着 実 かつ 効 率 的 効 果 的 に 実 施 するとともに これらの 取 組 を 通 じて 得 られた 施 設 の 状 態 や 対 策 履 歴 等 の 情 報 を 記 録 し 次 期 点 検 診 断 等 に 活 用 するという メンテナンスサイクル を 構 築 し 継 続 的 に 発 展 させていく 2 多 段 階 の 対 策 維 持 管 理 更 新 に 係 る 技 術 的 知 見 やノウハウは 未 だ 蓄 積 途 上 で ある このため 新 たに 得 られた 知 見 やノウハウを 確 実 に 蓄 積 し それらを 基 に 管 理 水 準 を 向 上 させる 取 組 を 継 続 していく 3

一 方 修 繕 や 更 新 の 実 施 時 期 等 の 判 断 には 限 界 があることを 考 慮 する 必 要 がある このため 劣 化 や 損 傷 が 直 ちに 利 用 者 や 第 三 者 の 被 害 につながることがないよう 施 設 の 特 性 に 応 じて 必 要 な 多 段 階 の 対 策 (フェイルセーフ)を 講 じていく (2) 中 長 期 的 視 点 に 立 ったコスト 管 理 厳 しい 財 政 状 況 下 で 必 要 なインフラの 機 能 を 維 持 していくためには 様 々な 工 夫 を 凝 らし 的 確 に 維 持 管 理 更 新 等 を 行 うことで 中 長 期 的 な トータルコストの 縮 減 や 予 算 の 平 準 化 を 図 る 必 要 がある これらを 確 実 に 実 行 することにより インフラ 投 資 の 持 続 可 能 性 を 確 保 する 1 予 防 保 全 型 維 持 管 理 の 導 入 中 長 期 的 な 維 持 管 理 更 新 等 に 係 るトータルコストを 縮 減 し 予 算 を 平 準 化 していくためには インフラの 長 寿 命 化 を 図 り 大 規 模 な 修 繕 や 更 新 をできるだけ 回 避 することが 重 要 である このため 施 設 特 性 を 考 慮 の 上 安 全 性 や 経 済 性 を 踏 まえつつ 損 傷 が 軽 微 で ある 早 期 段 階 に 予 防 的 な 修 繕 等 を 実 施 することで 機 能 の 保 持 回 復 を 図 る 予 防 保 全 型 維 持 管 理 の 導 入 を 推 進 する 2 維 持 管 理 の 容 易 な 構 造 の 選 択 等 維 持 管 理 コストは 管 理 水 準 や 採 用 する 構 造 技 術 等 によって 大 きく 変 化 する このため 新 設 更 新 時 には 維 持 管 理 が 容 易 かつ 確 実 に 実 施 可 能 な 構 造 を 採 用 するほか 修 繕 時 には 利 用 条 件 や 設 置 環 境 等 の 各 施 設 の 特 性 を 考 慮 するなど 合 理 的 な 対 策 を 選 択 する 3 社 会 構 造 の 変 化 や 新 たなニーズへの 対 応 今 後 グローバルな 都 市 間 競 争 や 人 口 減 少 少 子 高 齢 化 地 球 温 暖 化 等 の 進 展 が 見 込 まれる 中 インフラに 求 められる 役 割 や 機 能 も 変 化 していくものと 考 えられる このため 老 朽 化 対 策 の 検 討 に 当 たっては その 時 点 で 各 施 設 が 果 たしている 役 割 や 機 能 を 再 確 認 した 上 で その 施 設 の 必 要 性 自 体 を 再 検 討 する その 結 果 必 要 性 が 認 められる 施 設 については 更 新 等 の 機 会 を 捉 えて 社 会 経 済 情 勢 の 変 化 に 応 じた 質 的 向 上 や 機 能 転 換 用 途 変 更 や 複 合 化 集 約 化 を 図 る 一 方 必 要 性 が 認 められない 施 設 については 廃 止 撤 去 を 進 めるなど 戦 略 的 な 取 組 を 推 進 する 2. メンテナンス 産 業 の 育 成 一 連 のメンテナンスサイクルを 継 続 し 発 展 させていくためには インフラの 安 全 性 信 頼 性 の 向 上 や 維 持 管 理 更 新 業 務 の 効 率 性 の 向 上 を 図 るための 新 技 術 の 開 発 導 入 が 極 めて 重 要 である このため 4

産 学 官 の 連 携 の 下 研 究 開 発 を 推 進 し 生 み 出 される 新 技 術 を 積 極 的 に 活 用 することで メンテナンス 産 業 に 係 る 市 場 の 創 出 拡 大 を 図 る これらを 通 じ 民 間 開 発 を 活 性 化 させ 我 が 国 のメンテナンス 技 術 を 世 界 の 最 先 端 へと 導 くことで 世 界 をリードする 輸 出 産 業 へと 発 展 させる 3. 多 様 な 施 策 主 体 との 連 携 インフラは 社 会 経 済 活 動 の 基 盤 であり インフラ 相 互 はもとより ソフト 施 策 とも 相 まって 様 々な 機 能 を 発 揮 する このため 多 様 な 施 策 や 主 体 との 連 携 により 維 持 管 理 更 新 等 の 効 率 化 を 図 りつつ その 機 能 を 最 大 限 発 揮 させていく (1) 防 災 減 災 対 策 等 との 連 携 インフラがその 機 能 を 発 揮 し 続 けるためには 経 年 劣 化 や 疲 労 に 加 え 地 震 動 等 の 災 害 外 力 にも 耐 える 必 要 がある このため 修 繕 等 の 機 会 を 捉 え インフラの 防 災 耐 震 性 能 や 事 故 に 対 する 安 全 性 能 についても 向 上 を 図 るなど 効 率 的 効 果 的 な 対 策 を 推 進 する (2) 様 々な 主 体 との 連 携 限 られた 予 算 や 人 材 で 安 全 性 や 利 便 性 を 維 持 向 上 していくためには 新 技 術 の 開 発 活 用 や 多 様 な 主 体 との 積 極 的 な 連 携 が 重 要 である この ため 適 切 な 役 割 分 担 の 下 政 府 内 や 地 方 公 共 団 体 内 の 連 携 はもとより 国 と 地 方 公 共 団 体 都 道 府 県 と 市 町 村 官 と 民 地 域 社 会 等 の 相 互 連 携 を 強 化 し 各 々が 責 任 を 持 って 取 組 を 推 進 する Ⅳ.インフラ 長 寿 命 化 計 画 等 の 策 定 各 インフラの 管 理 者 ( 管 理 者 以 外 の 者 が 法 令 等 の 規 定 によりそのインフラ の 維 持 管 理 更 新 等 を 行 う 場 合 にあっては その 者 以 下 同 じ ) 及 び その 者 に 対 して 指 導 助 言 するなど 当 該 インフラを 所 管 する 立 場 にある 国 や 地 方 公 共 団 体 の 各 機 関 ( 以 下 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 という ) は 本 基 本 計 画 に 基 づき インフラの 維 持 管 理 更 新 等 を 着 実 に 推 進 する ための 中 期 的 な 取 組 の 方 向 性 を 明 らかにする 計 画 として インフラ 長 寿 命 化 計 画 ( 以 下 行 動 計 画 という ) を 策 定 する さらに 各 インフラの 管 理 者 は 行 動 計 画 に 基 づき 個 別 施 設 毎 の 具 体 の 対 応 方 針 を 定 める 計 画 として 個 別 施 設 毎 の 長 寿 命 化 計 画 ( 以 下 個 別 施 設 計 画 という ) を 策 定 する 1.インフラ 長 寿 命 化 計 画 必 要 なインフラの 機 能 を 維 持 していくためには メンテナンスサイクル を 構 築 するとともに それらを 支 える 技 術 予 算 体 制 制 度 を 一 体 的 に 5

整 備 することが 必 要 である このため 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は 各 施 設 の 特 性 や 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 取 組 状 況 等 を 踏 まえた 上 で 以 下 に 示 す 記 載 事 項 を 基 本 として 行 動 計 画 をできるだけ 早 期 に 策 定 する なお 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 が 既 に 同 種 類 似 の 計 画 を 策 定 し ている 場 合 には 当 分 の 間 当 該 計 画 をもって 行 動 計 画 の 策 定 に 代 える ことができるものとする この 場 合 において 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は 本 基 本 計 画 の 趣 旨 を 踏 まえ できるだけ 早 期 に 必 要 な 見 直 し を 行 うよう 努 める 記 載 事 項 1 対 象 施 設 自 らが 管 理 者 である 又 は 所 管 する 立 場 にあるインフラを 構 成 する 各 施 設 のうち 安 全 性 経 済 性 や 重 要 性 の 観 点 から 計 画 的 な 点 検 診 断 修 繕 更 新 等 の 取 組 を 実 施 する 必 要 性 が 認 められる 全 ての 施 設 について 行 動 計 画 の 対 象 とする 2 計 画 期 間 後 述 の Ⅳ.1.4 中 長 期 的 な 維 持 管 理 更 新 等 のコストの 見 通 し を 踏 まえつつ Ⅳ.1.5 必 要 施 策 に 係 る 取 組 の 方 向 性 で 明 確 化 する 事 項 の 実 施 に 要 する 期 間 を 考 慮 の 上 計 画 期 間 を 設 定 する なお 取 組 の 進 捗 状 況 情 報 や 知 見 の 蓄 積 状 況 等 を 踏 まえ 適 宜 計 画 の 更 新 を 実 施 することで 取 組 を 継 続 し 発 展 させていく ものとする 3 対 象 施 設 の 現 状 と 課 題 対 象 施 設 について 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 取 組 状 況 ( 点 検 診 断 修 繕 更 新 等 の 措 置 の 進 捗 状 況 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 情 報 や 組 織 体 制 基 準 等 の 整 備 状 況 等 )や 行 動 計 画 の 策 定 時 点 で 把 握 可 能 な 施 設 の 状 態 ( 建 設 年 度 利 用 状 況 点 検 診 断 の 結 果 等 ) 等 を 踏 まえ 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 課 題 を 整 理 する 4 中 長 期 的 な 維 持 管 理 更 新 等 のコストの 見 通 し 行 動 計 画 の 策 定 時 点 で 把 握 可 能 な 情 報 に 基 づき 対 象 施 設 の 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 中 長 期 的 なコストの 見 通 しを 明 示 する なお 行 動 計 画 の 策 定 時 点 で 把 握 可 能 な 情 報 が 限 定 的 であるなど 中 長 期 的 なコストの 見 通 しに 一 定 の 精 度 が 確 保 されず 必 要 施 策 に 係 る 取 組 を 検 討 する 上 で 参 考 とすることが 困 難 と 判 断 される 場 合 に あっては 必 要 な 情 報 が 蓄 積 できた 段 階 で 実 施 することとする 6

5 必 要 施 策 に 係 る 取 組 の 方 向 性 後 述 の Ⅴ. 必 要 施 策 の 方 向 性 に 掲 げる 施 策 のうち Ⅳ.1.3 対 象 施 設 の 現 状 と 課 題 や Ⅳ.1.4 中 長 期 的 な 維 持 管 理 更 新 等 コストの 見 通 し に 照 らして 必 要 性 が 高 いと 判 断 されるものについて 自 らの 取 組 の 方 向 性 を 明 確 化 する その 際 Ⅳ.2. 個 別 施 設 毎 の 長 寿 命 化 計 画 に 基 づく 個 別 施 設 計 画 の 策 定 方 針 についても 明 らかにする 6 フォローアップ 計 画 Ⅳ.1.5 必 要 施 策 に 係 る 取 組 の 方 向 性 で 明 確 にした 取 組 に ついて 進 捗 状 況 を 定 期 的 に 把 握 するなど 行 動 計 画 を 継 続 し 発 展 させるための 取 組 について 明 記 する 2. 個 別 施 設 毎 の 長 寿 命 化 計 画 各 インフラの 管 理 者 は 各 施 設 の 特 性 や 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 取 組 状 況 等 を 踏 まえつつ 以 下 に 示 す 記 載 事 項 を 基 本 として メンテナンス サイクルの 核 となる 個 別 施 設 計 画 をできるだけ 早 期 に 策 定 し これに 基 づき 戦 略 的 な 維 持 管 理 更 新 等 を 推 進 する なお 各 インフラの 管 理 者 が 既 に 同 種 類 似 の 計 画 を 策 定 している 場 合 には 当 分 の 間 当 該 計 画 をもって 個 別 施 設 計 画 の 策 定 に 代 えることが できるものとする この 場 合 において 各 インフラの 管 理 者 は 本 基 本 計 画 の 趣 旨 を 踏 まえ できるだけ 早 期 に 適 切 な 見 直 しを 行 うよう 努 める 記 載 事 項 1 対 象 施 設 行 動 計 画 において 個 別 施 設 計 画 を 策 定 することとした 施 設 を 対 象 とする 計 画 の 策 定 に 当 たっては 各 施 設 の 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 取 組 状 況 や 利 用 状 況 等 に 鑑 み 個 別 施 設 のメンテナンス サイクルを 計 画 的 に 実 行 する 上 で 最 も 効 率 的 効 果 的 と 考 えられる 計 画 策 定 の 単 位 ( 例 えば 事 業 毎 の 分 類 ( 道 路 下 水 道 等 )や 構 造 物 毎 の 分 類 ( 橋 梁 トンネル 管 路 等 ) 等 )を 設 定 の 上 その 単 位 毎 に 計 画 を 策 定 する 2 計 画 期 間 インフラの 状 態 は 経 年 劣 化 や 疲 労 等 によって 時 々 刻 々と 変 化 する ことから 定 期 点 検 サイクル 等 を 考 慮 の 上 計 画 期 間 を 設 定 し 点 検 結 果 等 を 踏 まえ 適 宜 計 画 を 更 新 するものとする 本 基 本 計 画 で 示 す 取 組 を 通 じ 知 見 やノウハウの 蓄 積 を 進 め 計 画 期 間 の 長 期 化 を 図 ることで 中 長 期 的 な 維 持 管 理 更 新 等 に 係 るコストの 見 通 しの 精 度 向 上 を 図 る 7

3 対 策 の 優 先 順 位 の 考 え 方 個 別 施 設 の 状 態 ( 劣 化 損 傷 の 状 況 や 要 因 等 )の 他 当 該 施 設 が 果 たしている 役 割 機 能 利 用 状 況 重 要 性 等 対 策 を 実 施 する 際 に 考 慮 すべき 事 項 を 設 定 の 上 それらに 基 づく 優 先 順 位 の 考 え 方 を 明 確 化 する 4 個 別 施 設 の 状 態 等 点 検 診 断 によって 得 られた 個 別 施 設 の 状 態 について 施 設 毎 に 整 理 する なお 点 検 診 断 を 未 実 施 の 施 設 については 点 検 実 施 時 期 を 明 記 する また Ⅳ.2.3 対 策 の 優 先 順 位 の 考 え 方 で 明 らかにした 事 項 のうち 個 別 施 設 の 状 態 以 外 の 事 項 について 必 要 な 情 報 を 整 理 する 5 対 策 内 容 と 実 施 時 期 Ⅳ.23 対 策 の 優 先 順 位 の 考 え 方 及 び Ⅳ.2.4 個 別 施 設 の 状 態 等 を 踏 まえ 次 回 の 点 検 診 断 や 修 繕 更 新 さらには 更 新 の 機 会 を 捉 えた 機 能 転 換 用 途 変 更 複 合 化 集 約 化 廃 止 撤 去 耐 震 化 等 の 必 要 な 対 策 について 講 ずる 措 置 の 内 容 や 実 施 時 期 を 施 設 毎 に 整 理 する 6 対 策 費 用 計 画 期 間 内 に 要 する 対 策 費 用 の 概 算 を 整 理 する Ⅴ. 必 要 施 策 の 方 向 性 Ⅱ. 目 指 すべき 姿 の 実 現 に 向 け 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 取 組 状 況 や 把 握 している 施 設 の 状 態 等 を 踏 まえ 以 下 に 示 す 取 組 の 具 体 化 を 図 るとともに それらを 行 動 計 画 や 個 別 施 設 計 画 としてとりまとめ 必 要 な 取 組 を 確 実 に 実 行 する (1) 点 検 診 断 修 繕 更 新 等 点 検 診 断 各 インフラの 管 理 者 は 行 動 計 画 や 個 別 施 設 計 画 に 基 づき できるだけ 早 期 に 必 要 な 体 制 を 整 備 し 定 期 的 な 点 検 により 劣 化 損 傷 の 程 度 や 原 因 等 を 把 握 するとともに 劣 化 損 傷 が 進 行 する 可 能 性 や 施 設 に 与 える 影 響 等 について 評 価 ( 診 断 )を 実 施 する 一 方 点 検 診 断 に 必 要 な 知 見 やノウハウは 蓄 積 途 上 であることから 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 基 準 等 を 自 ら 有 していない 管 理 者 は 当 分 の 間 国 が 定 めた 基 準 等 を 参 考 に 点 検 診 断 を 実 施 するものとする その 取 組 を 継 続 する 中 で 知 見 やノウハウを 蓄 積 し 必 要 な 基 準 等 の 整 備 や 8

一 定 の 技 術 力 を 持 った 人 材 の 確 保 育 成 に 取 り 組 むことで 点 検 診 断 の 精 度 向 上 を 図 る また 実 施 に 当 たっては 安 全 性 の 向 上 やコスト 縮 減 に 配 慮 しつつ 新 技 術 を 積 極 的 に 活 用 することで 有 用 な 新 技 術 の 開 発 導 入 普 及 を 後 押 しする 修 繕 更 新 等 各 インフラの 管 理 者 は 各 施 設 の 健 全 性 や 行 動 計 画 等 の 策 定 時 点 で 果 たしている 役 割 機 能 利 用 状 況 重 要 性 等 を 踏 まえ 対 策 の 優 先 順 位 の 考 え 方 を 明 確 にした 上 で 行 動 計 画 や 個 別 施 設 計 画 に 基 づき 必 要 な 修 繕 更 新 等 を 効 率 的 かつ 効 果 的 に 実 施 する その 際 各 施 設 の 必 要 性 自 体 についても 再 検 討 し 検 討 の 結 果 必 要 性 が 認 められない 施 設 については 廃 止 や 撤 去 を 進 めるほか 必 要 性 が 認 め られる 施 設 にあっては 更 新 等 の 機 会 を 捉 え 社 会 経 済 情 勢 の 変 化 に 応 じた 用 途 変 更 や 集 約 化 なども 含 めて 対 応 を 検 討 する また 維 持 管 理 更 新 等 に 当 たり 兼 用 工 作 物 や 占 用 物 件 が 存 在 する 施 設 等 については 工 事 内 容 や 実 施 時 期 等 について 事 前 に 十 分 な 調 整 を 行 うなど 効 率 的 に 実 施 する さらに 安 全 性 の 向 上 やコスト 縮 減 に 配 慮 しつつ 新 技 術 を 積 極 的 に 活 用 することで 有 用 な 新 技 術 の 開 発 導 入 普 及 を 後 押 しする (2) 基 準 類 の 整 備 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は 各 施 設 の 特 性 を 踏 まえ 各 々 法 令 や 要 領 基 準 マニュアル 等 の 基 準 類 を 全 体 として 過 不 足 なく 整 合 性 を もって 体 系 的 に 整 備 する 必 要 がある このため 国 は 各 施 設 の 特 性 に 応 じ メンテナンスサイクルを 構 築 し 継 続 発 展 させる 上 で 不 可 欠 な 事 項 について 各 インフラの 管 理 者 の 対 応 の 指 針 となる 基 本 的 な 考 え 方 や 必 要 な 基 準 類 を 策 定 し 各 インフラの 管 理 者 に 提 供 する これを 踏 まえ 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は 各 施 設 の 特 性 に 鑑 み 維 持 管 理 更 新 等 に 必 要 な 基 準 類 を 整 備 する また メンテナンスサイクルの 取 組 を 通 じて 得 られた 新 たな 知 見 や ノウハウは 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 の 間 で 相 互 に 共 有 を 図 り それらを 基 準 類 に 反 映 することで 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 取 組 の 更 なる 高 度 化 を 図 る その 際 同 種 類 似 の 施 設 については 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 の 間 で 連 携 を 図 るほか 各 施 設 の 利 用 状 況 や 重 要 度 等 に 応 じて 点 検 体 制 や 実 施 ルール 等 の 管 理 水 準 を 設 定 するなど 効 率 化 に 向 けた 取 組 も 推 進 する 9

(3) 情 報 基 盤 の 整 備 と 活 用 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は メンテナンスサイクルを 継 続 し 発 展 させていくため 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 情 報 を 収 集 蓄 積 する さらに それらを 分 析 利 活 用 するとともに 広 く 国 民 に 発 信 共 有 する ことで 取 組 の 改 善 を 図 る 収 集 蓄 積 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は 建 設 当 初 の 状 態 1 経 年 劣 化 や 疲 労 に 影 響 を 及 ぼす 要 因 2 強 度 機 能 の 回 復 向 上 に 係 る 取 組 の 履 歴 3 4 最 新 の 状 態 等 について その 利 活 用 も 念 頭 に 置 きながら 情 報 の 収 集 蓄 積 を 推 進 する 1 施 設 の 諸 元 ( 建 設 時 期 構 造 形 式 施 設 規 模 建 設 費 用 施 工 者 等 ) 等 2 利 用 状 況 気 象 条 件 災 害 履 歴 等 3 修 繕 更 新 の 履 歴 ( 対 策 の 実 施 時 期 内 容 費 用 施 工 者 等 ) 等 4 点 検 診 断 の 履 歴 ( 劣 化 損 傷 状 況 健 全 性 ) 等 情 報 の 収 集 に 当 たっては 現 在 の 手 法 に 加 え センサーや ICT 等 の 新 技 術 も 活 用 し 情 報 の 高 度 化 作 業 の 省 力 化 コスト 縮 減 を 推 進 する とともに 得 られた 情 報 については 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 で 相 互 に 共 有 すること 等 を 通 じ 情 報 のビッグデータ 化 を 図 る その 際 蓄 積 される 情 報 の 質 を 確 保 することが 重 要 であることから 国 は 劣 化 損 傷 レベルの 判 定 等 の 判 断 を 要 する 事 項 について 実 施 主 体 に よらず 一 定 の 水 準 が 確 保 されるよう 各 施 設 の 特 性 に 応 じた 尺 度 で 評 価 される 仕 組 みを 構 築 する さらに 情 報 の 蓄 積 に 当 たっては 利 活 用 が 容 易 となるよう 国 は 電 子 化 フォーマットの 統 一 はもとより 既 存 のデータベース 等 を 最 大 限 活 用 しつつ 3 次 元 の 形 状 データや 施 設 の 様 々な 属 性 を 一 体 的 にわかり やすい 形 式 で 管 理 できるシステム(Construction Information Modeling (CIM) 等 )の 導 入 や GIS と 衛 星 測 位 を 活 用 した 地 理 空 間 情 報 (G 空 間 ) との 統 合 運 用 についても 検 討 し 将 来 的 には 得 られた 情 報 を 自 動 で 解 析 し 修 繕 や 更 新 の 時 期 内 容 を 明 示 するシステムを 構 築 するなど より 汎 用 性 の 高 いシステムを 目 指 す また 設 計 や 施 工 時 に 作 成 活 用 した 図 面 等 の 図 書 や 記 録 について 各 施 設 の 特 性 等 も 踏 まえつつ 供 用 期 間 中 の 保 存 を 義 務 付 けることなど についても 検 討 する 分 析 利 活 用 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は メンテナンスサイクルの 発 展 に つなげるため 以 下 の 観 点 から 利 活 用 を 推 進 する 設 計 施 工 時 に 検 討 把 握 した 維 持 管 理 上 の 留 意 事 項 等 の 継 承 に よる 効 果 的 な 維 持 管 理 の 実 施 作 業 の 効 率 化 10

事 故 等 が 発 生 した 場 合 における 同 種 類 似 のリスクを 有 する 施 設 の 特 定 予 防 的 な 対 策 の 実 施 安 全 の 確 保 や 中 長 期 的 な 維 持 管 理 更 新 等 に 係 るトータルコスト の 縮 減 や 予 算 の 平 準 化 を 図 る 上 で 有 効 な 知 見 ノウハウの 基 準 等 へ の 反 映 や 過 去 に 講 じた 対 策 や 新 技 術 の 導 入 効 果 の 分 析 等 による 対 策 の 高 度 化 インフラの 資 産 価 値 の 評 価 等 国 際 的 な 標 準 化 の 動 きへの 対 応 発 信 共 有 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は インフラの 維 持 管 理 更 新 等 の 必 要 性 や 重 要 性 に 対 する 国 民 の 理 解 を 促 進 するとともに 老 朽 化 が 進 む インフラの 安 全 性 に 対 する 不 安 を 払 拭 し 併 せて 民 間 企 業 等 における 研 究 開 発 等 の 取 組 を 促 すため 必 要 な 情 報 について 広 く 発 信 し 共 有 化 を 図 る 国 は これらの 取 組 が 円 滑 かつ 効 率 的 効 果 的 に 図 られるよう 各 施 設 の 特 性 等 を 踏 まえつつ 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 各 データベース 等 とも 連 携 しながら 情 報 プラットフォームを 構 築 するとともに 情 報 の 取 扱 い のルールを 明 確 化 し メンテナンスサイクルの 取 組 を 進 める 中 でその 改 善 充 実 を 図 る (4) 新 技 術 の 開 発 導 入 老 朽 化 対 策 における 技 術 開 発 導 入 の 重 要 性 必 要 性 予 算 の 制 約 のある 中 で インフラの 老 朽 化 対 策 を 進 め インフラの 安 全 性 信 頼 性 を 確 保 するためには 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 費 用 の 低 減 を 図 りつつ 目 視 等 のこれまでの 手 法 では 確 認 困 難 であった 損 傷 箇 所 等 も 的 確 に 点 検 診 断 対 処 することが 重 要 であり そのためには 技 術 開 発 や 新 技 術 の 導 入 を 積 極 的 に 推 進 することが 必 要 である 技 術 開 発 導 入 の 方 向 性 国 は 技 術 開 発 を 効 果 的 効 率 的 に 進 めるため 技 術 開 発 に 対 する 社 会 ニーズと これに 関 連 する 技 術 シーズを 的 確 に 把 握 するとともに これらのマッチングを 図 る さらに 技 術 開 発 の 成 果 を 速 やかに 社 会 的 な 成 果 へとつなげ メンテ ナンスサイクル 全 体 の 底 上 げを 図 るため 研 究 段 階 における 実 証 実 験 等 の 実 施 や 実 用 化 段 階 における 試 行 の 実 施 等 について 関 連 する 事 業 施 策 とも 連 携 しながら 一 連 の 取 組 を 円 滑 かつ 強 力 に 推 進 する 具 体 的 には ICT センサー ロボット 非 破 壊 検 査 補 修 補 強 新 材 料 等 に 関 する 技 術 研 究 開 発 を 進 め それらを 積 極 的 に 活 用 すると ともに 既 存 の 技 術 や 他 分 野 の 技 術 についてもその 有 用 性 を 認 識 し 有 効 に 活 用 する さらに その 結 果 を 速 やかに 評 価 し 有 用 な 技 術 に 11

ついて 基 準 等 に 反 映 することで 現 場 への 導 入 を 加 速 させる 評 価 の 結 果 課 題 がある 場 合 には 改 善 点 等 を 明 らかにし 更 なる 技 術 の 改 善 につなげる (5) 予 算 管 理 各 インフラの 管 理 者 は 厳 しい 財 政 状 況 下 においても 必 要 な 維 持 管 理 更 新 等 を 適 切 に 行 えるよう 新 技 術 の 導 入 等 によりコスト 縮 減 を 図 りつつ 行 動 計 画 や 個 別 施 設 計 画 に 基 づき 投 資 することで 必 要 予 算 の 平 準 化 を 図 る その 際 既 存 インフラのみならず 今 後 新 たに 整 備 されるインフラも 含 め 総 合 的 かつ 計 画 的 見 地 から 維 持 すべきインフラの 機 能 の 適 正 化 を 図 り それらを 賢 く 使 うことで 維 持 管 理 更 新 等 に 係 るインフラ 投 資 の 効 率 化 を 図 る また 費 用 や 効 果 に 関 する 知 見 の 蓄 積 を 図 るとともに 人 口 減 少 少 子 高 齢 化 の 進 展 等 の 社 会 情 勢 の 変 化 等 に 鑑 み 必 要 に 応 じて 受 益 と 負 担 の あり 方 等 についても 再 考 し 必 要 な 取 組 を 推 進 することで 投 資 の 持 続 可 能 性 を 確 保 する (6) 体 制 の 構 築 全 てのインフラにおいてメンテナンスサイクルを 確 実 に 実 行 するため 各 施 設 の 特 性 に 応 じて 人 員 人 材 等 を 確 保 することが 必 要 である 1 国 国 は 自 らが 管 理 所 有 するインフラについて 全 国 各 地 で 発 生 する 劣 化 や 損 傷 災 害 等 に 迅 速 に 対 応 するとともに 地 方 公 共 団 体 をはじめとする 各 インフラの 管 理 者 の 技 術 力 の 維 持 向 上 が 図 られ るよう 本 省 と 地 方 支 分 部 局 更 には 研 究 機 関 等 が 適 切 な 役 割 分 担 の 下 一 体 となって 取 組 を 進 める 体 制 を 構 築 する その 際 新 技 術 の 開 発 活 用 や 民 間 等 の 様 々な 主 体 との 連 携 強 化 を 図 りつつ 組 織 人 員 の 再 配 置 を 行 うことで 職 員 の 技 術 力 の 維 持 向 上 を 図 る 資 格 研 修 制 度 等 の 充 実 インフラの 安 全 を 確 実 に 確 保 するためには 一 定 の 技 術 的 知 見 に 基 づき 基 準 類 を 体 系 化 するとともに それらを 正 確 に 理 解 し 的 確 に 実 行 することが 不 可 欠 である さらに 今 後 新 技 術 の 開 発 導 入 に 伴 い メンテナンス 技 術 の 高 度 化 が 期 待 され それらを 現 場 で 的 確 に 活 用 し 最 大 限 の 効 果 を 発 揮 させることが 重 要 である このため 国 は 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 様 々な 知 見 やノウハウ の 集 約 を 図 るとともに 資 格 制 度 の 充 実 や 外 部 有 識 者 を 交 えた 12

教 育 研 修 制 度 を 活 用 するなどにより 各 インフラの 管 理 者 の 技 術 力 の 底 上 げを 図 る また 高 度 な 技 術 力 を 有 する 技 術 者 から 成 る 組 織 の 創 設 等 により 管 理 者 が 実 施 する 点 検 診 断 等 を 踏 まえて 必 要 となる 専 門 的 な 対 応 を 行 うなど 国 や 地 方 公 共 団 体 等 の 管 理 者 の 違 いにかかわらず その 機 能 を 発 揮 させるための 新 たな 制 度 に ついても 検 討 する 技 術 開 発 導 入 を 推 進 するための 体 制 強 化 技 術 開 発 導 入 の 重 要 性 に 鑑 み 国 等 の 研 究 機 関 の 機 能 を 強 化 する とともに 民 間 で 開 発 された 新 技 術 や 新 材 料 等 について その 普 及 が 促 進 されるよう 国 は 評 価 や 認 証 に 係 る 制 度 の 充 実 や 標 準 化 に 向 けた 取 組 を 推 進 する また 各 インフラに 共 通 する 課 題 については 産 学 官 や 関 係 省 庁 の 連 携 を 強 化 し 社 会 ニーズ 及 び 技 術 シーズを 踏 まえた 的 確 な 研 究 開 発 を 推 進 する 適 切 な 役 割 分 担 の 下 で 現 場 と 一 体 となって 取 組 を 推 進 することで 分 野 を 超 えた 技 術 の 統 合 融 合 組 合 せを 実 現 し 効 果 の 向 上 を 図 る なお 具 体 的 な 取 組 内 容 等 については 行 動 計 画 において 研 究 開 発 実 証 導 入 などの 各 段 階 に 対 応 した 新 技 術 の 活 用 推 進 に 係 る 計 画 を 明 記 することで 取 組 を 着 実 に 推 進 する 地 方 公 共 団 体 をはじめとする 各 インフラの 管 理 者 への 支 援 国 は 自 らが 保 有 する 知 見 やノウハウを 必 要 とする 地 方 公 共 団 体 をはじめとする 各 インフラの 管 理 者 に 対 し 常 時 相 談 に 応 じること ができるよう 本 省 や 地 方 支 分 部 局 研 究 機 関 に 相 談 窓 口 を 設 置 する とともに 資 格 研 修 制 度 の 充 実 講 習 会 の 実 施 等 により 国 が 有 する 技 術 的 知 見 やノウハウを 提 供 する また 高 度 な 技 術 力 を 要 する 施 設 の 修 繕 更 新 など 必 要 性 が 認 められるものについては 国 による 代 行 制 度 の 活 用 や 技 術 者 の 派 遣 地 方 公 共 団 体 等 の 先 進 事 例 の 収 集 共 有 等 国 都 道 府 県 市 区 町 村 等 の 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 が 相 互 に 連 携 して 対 策 を 講 じる 仕 組 みを 構 築 する 2 地 方 公 共 団 体 をはじめとする 各 インフラの 管 理 者 人 口 規 模 や 産 業 構 造 地 形 気 象 条 件 等 は 地 域 毎 に 様 々であり これに 呼 応 し 施 設 の 種 類 規 模 健 全 性 等 も 地 域 によって 異 なる 各 インフラの 管 理 者 は 各 々の 置 かれた 状 況 に 応 じ 自 らの 判 断 に より 維 持 すべきインフラの 機 能 を 適 正 化 し 適 切 な 管 理 を 行 うための 体 制 を 整 えることが 重 要 である 13

一 方 維 持 管 理 更 新 業 務 を 担 当 する 技 術 職 員 が 不 在 若 しくは 不 足 している 団 体 も 存 在 する 等 現 状 の 体 制 は 必 ずしも 十 分 とは 言 えないとの 指 摘 もあり 厳 しい 財 政 状 況 の 下 インフラの 老 朽 化 が 進 行 しているにも 関 わらず 維 持 管 理 更 新 等 の 必 要 な 対 策 が 講 じられない 事 態 も 発 生 する 恐 れがある このような 現 状 を 打 開 するためには 各 インフラの 管 理 者 は 自 ら の 責 務 に 鑑 み 維 持 管 理 や 更 新 統 廃 合 等 を 含 めた 取 組 実 態 を 再 確 認 するとともに 積 極 的 に 国 の 支 援 制 度 や 民 間 のノウハウ 新 技 術 等 を 活 用 しつつ インフラの 健 全 性 の 把 握 や 必 要 な 対 策 等 を 進 める ことが 必 要 である その 取 組 を 進 める 中 で 維 持 管 理 や 更 新 統 廃 合 等 における 課 題 を 明 確 化 し 組 織 人 員 の 維 持 管 理 更 新 部 門 への 適 正 な 配 置 に ついて 検 討 するほか インフラ 全 体 を 総 合 的 かつ 計 画 的 に 管 理 する ための 体 制 を 組 織 全 体 で 構 築 することが 重 要 である 必 要 な 技 術 職 員 がいない 場 合 には 必 要 とするノウハウのアウトソーシングを 図 る などにより 人 員 人 材 の 両 面 から 体 制 を 構 築 することも 検 討 して いく 必 要 がある 3 維 持 管 理 等 の 担 い 手 財 政 制 約 の 高 まりや 関 係 予 算 の 縮 減 に 伴 い 維 持 管 理 等 の 担 い 手 となる 地 域 の 建 設 産 業 が 疲 弊 している また 若 年 入 職 者 の 減 少 も あり ノウハウや 技 術 の 継 承 に 支 障 が 生 じ 将 来 の 施 工 力 の 低 下 が 懸 念 されている このため 各 インフラの 管 理 者 と 一 体 となって 将 来 にわたってインフラの 維 持 管 理 更 新 等 に 取 り 組 んでいけるよう 対 策 を 講 じる 必 要 がある 一 方 地 域 貢 献 を 目 的 とする 活 動 に 対 する 市 民 意 識 の 高 揚 が 見 られる 限 られた 人 材 予 算 で 膨 大 なインフラの 維 持 管 理 更 新 等 が 求 められる 状 況 下 これらの 積 極 的 な 活 用 が 必 要 である 民 間 企 業 点 検 診 断 修 繕 更 新 等 を 実 行 するためには それらを 担 う 建 設 産 業 における 人 材 の 確 保 育 成 及 びノウハウの 蓄 積 技 術 力 技 能 の 向 上 が 不 可 欠 である 加 えて 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 業 務 の 採 算 性 の 確 保 に 向 けた 取 組 が 必 要 である このため 建 設 企 業 が 維 持 管 理 更 新 等 の 担 い 手 となる 上 で 不 可 欠 な 入 札 契 約 に 係 る 諸 制 度 の 改 善 等 を 図 り 適 正 な 協 力 関 係 を 構 築 する また 民 間 の 技 術 やノウハウ 資 金 等 を 活 用 することにより インフラの 維 持 管 理 更 新 等 の 効 率 化 サービスの 質 的 向 上 14

財 政 負 担 の 軽 減 が 図 られる 事 業 については PPP/PFI の 積 極 的 な 活 用 を 検 討 することとする 入 札 契 約 制 度 等 の 改 善 維 持 補 修 工 事 は 施 設 毎 に 構 造 形 式 や 劣 化 損 傷 の 状 況 等 が 異 なることから 新 設 工 事 と 比 べて 多 くの 労 力 を 要 し 人 件 費 や 機 材 のコストも 割 高 になる 場 合 がある また 既 存 の 施 設 の 中 には 老 朽 化 対 策 を 実 施 する 上 で 必 要 となる 構 造 形 式 等 の 情 報 が 保 存 されていない 施 設 も 存 在 しており このような 施 設 の 対 策 実 施 に 当 たっては 目 視 非 破 壊 検 査 等 により 状 態 を 把 握 した 上 で 設 計 を 行 っているものの 施 工 段 階 において 設 計 と 現 場 条 件 が 異 なり 手 戻 りが 生 じるケースも 発 生 している このため 現 場 条 件 に 見 合 った 適 切 かつ 計 画 的 な 発 注 や それら を 実 現 するための 入 札 契 約 制 度 の 改 善 を 推 進 する 具 体 的 には 工 種 や 施 工 条 件 に 応 じた 積 算 基 準 の 見 直 しを 図 る とともに 調 査 設 計 施 工 の 各 段 階 の 連 携 による 発 注 や あらかじめ 工 事 材 料 等 について 単 価 を 契 約 で 定 める 単 価 数 量 精 算 方 式 の 活 用 発 注 者 支 援 のための 新 たな 仕 組 みの 活 用 など 入 札 契 約 制 度 の 見 直 しを 推 進 する さらに 地 方 公 共 団 体 等 が 事 業 の 特 性 に 応 じてこれらの 入 札 契 約 方 式 を 適 切 に 選 択 し 運 用 できるよう 国 が 支 援 していく 技 術 者 技 能 者 の 人 材 確 保 育 成 インフラを 安 全 に 安 心 して 利 用 し 続 けるようにするためには 維 持 管 理 更 新 等 の 担 い 手 となる 建 設 産 業 が 持 続 的 に 発 展 し 将 来 にわたって 建 設 企 業 の 施 工 力 や 維 持 修 繕 を 含 めた 工 事 の 品 質 等 を 確 保 することが 不 可 欠 である このため 企 業 にとって ヒト モノ カネ の 投 資 に 値 する 魅 力 的 な 環 境 整 備 を 図 るとともに 将 来 を 担 う 技 術 者 技 能 者 の 確 保 育 成 に 向 けた 取 組 を 推 進 する 具 体 的 には 積 算 基 準 や 入 札 契 約 制 度 の 見 直 しにより 業 務 の 採 算 性 の 確 保 を 図 るほか 地 域 や 施 設 毎 に 求 められる 技 術 技 能 が 異 なる 状 況 に 鑑 み それらの 習 得 を 地 域 が 一 体 となって 後 押 し する 取 組 や 資 格 制 度 の 充 実 等 を 推 進 する 併 せて 技 能 労 働 者 の 処 遇 改 善 を 図 るため 各 自 が 保 有 する 施 工 力 に 係 る 資 格 や 研 修 履 歴 工 事 経 験 等 の 情 報 を ICT 技 術 により 管 理 蓄 積 活 用 する 仕 組 みの 構 築 を 始 めとした 取 組 に ついても 関 係 者 とともに 検 討 する 15

市 民 団 体 等 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は 各 施 設 の 特 性 等 を 踏 まえつつ インフラの 維 持 管 理 の 担 い 手 としての 役 割 を 期 待 されている 地 域 の 市 民 団 体 等 の 活 用 を 検 討 する 活 用 が 可 能 な 施 設 にあっては 情 報 提 供 や 人 材 資 機 材 の 活 用 ルール 等 を 明 確 化 するなどにより 市 民 団 体 等 による 維 持 管 理 を 推 進 する (7) 法 令 等 の 整 備 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 が 共 通 して 取 り 組 むべき 事 項 や 必 要 な 制 度 等 については 各 インフラを 構 成 する 各 施 設 の 特 性 等 を 踏 まえつつ 法 令 等 で 定 めることにより その 責 務 を 明 確 化 すること が 重 要 である このため 国 は 基 準 類 の 体 系 的 な 整 備 や 必 要 施 策 の 制 度 化 を 検 討 する 中 で 機 会 を 捉 えて 必 要 な 法 令 等 を 整 備 するとともに 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 は その 体 系 の 中 で 自 らの 工 夫 や 判 断 が 求 められる 内 容 に ついて 必 要 な 基 準 制 度 等 を 整 備 するものとする Ⅵ. 国 と 地 方 公 共 団 体 の 役 割 インフラの 維 持 管 理 更 新 等 は 一 義 的 に 法 令 等 に 基 づき 各 インフラ の 管 理 者 の 責 任 の 下 で 行 われるべきものである しかしながら 現 状 では 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 体 制 の 整 備 や 予 算 の 確 保 を 自 ら 行 うことが 困 難 な 管 理 者 も 存 在 しており 国 等 が 必 要 な 支 援 を 実 施 しつつ インフラに 求 められる 安 全 や 機 能 を 確 保 し 国 民 生 活 や 社 会 経 済 活 動 を 支 えていく 必 要 がある また 技 術 力 の 向 上 やメンテナンス 産 業 の 発 展 に 資 する 取 組 は 産 学 界 との 連 携 の 下 国 地 方 公 共 団 体 等 が 一 体 となって 推 進 する 必 要 がある 国 の 役 割 国 は インフラの 安 全 や 求 められる 機 能 を 確 保 する 上 で 必 要 な 事 項 を 各 インフラの 法 令 等 において 明 確 化 するとともに それらの 確 実 な 実 施 を 図 るため 管 理 の 実 態 等 を 踏 まえつつ 必 要 な 体 制 や 制 度 等 を 構 築 する 自 らが 管 理 所 有 するインフラについては 他 の 各 インフラの 管 理 者 とも 連 携 を 図 りつつ 効 率 性 にも 配 慮 しながら 適 切 に 管 理 する また 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 に 対 しては 本 基 本 計 画 の 考 え 方 等 に 基 づき 過 去 に 整 備 したインフラの 状 態 配 置 利 用 状 況 さらには 人 口 動 態 市 町 村 合 併 の 進 展 状 況 財 政 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 各 々の 団 体 が 置 かれた 実 情 に 応 じた 行 動 計 画 及 び 個 別 施 設 計 画 を 策 定 するよう 要 請 する さらに その 確 実 な 実 行 に 向 け 各 インフラの 管 理 者 に 対 し 16

維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 体 制 の 整 備 や 予 算 の 確 保 について 必 要 な 支 援 を 実 施 する あわせて 維 持 管 理 更 新 等 を 進 める 中 で 蓄 積 したデータやノウハウを 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 や 産 学 界 等 と 共 有 し 新 技 術 の 開 発 等 の メンテナンスの 高 度 化 に 向 けた 取 組 を 進 めるとともに それらの 成 果 を 積 極 的 に 活 用 するなどにより 我 が 国 のメンテナンス 産 業 の 発 展 を 全 面 的 に 支 援 していく 地 方 公 共 団 体 の 役 割 地 方 公 共 団 体 は 自 らが 管 理 所 有 するインフラについて 国 が 構 築 した 体 制 や 制 度 等 も 活 用 し 国 やその 他 の 各 インフラの 管 理 者 とも 連 携 を 図 りつつ 効 率 性 にも 配 慮 しながら 適 切 に 管 理 するとともに 出 資 等 を 行 っている 各 インフラの 管 理 者 に 対 し 必 要 に 応 じて 行 動 計 画 及 び 個 別 施 設 計 画 の 策 定 等 を 要 請 するなどにより インフラの 安 全 や 必 要 な 機 能 を 確 保 することが 求 められる その 際 過 去 に 整 備 したインフラの 状 態 配 置 利 用 状 況 さらには 人 口 動 態 市 町 村 合 併 の 進 展 状 況 財 政 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 各 々 の 団 体 が 置 かれた 実 情 に 応 じて インフラの 維 持 管 理 更 新 等 を 総 合 的 かつ 計 画 的 に 行 うことが 重 要 である また データやノウハウの 蓄 積 など メンテナンスの 高 度 化 に 向 けた 国 の 取 組 に 協 力 し 国 全 体 としての 技 術 力 の 向 上 や メンテナンス 産 業 の 発 展 に 協 力 していくことも 求 められる Ⅶ. 産 学 界 の 役 割 産 業 界 では これまで 様 々な 分 野 において センサーやデータ 解 析 など の 個 別 の 要 素 技 術 の 開 発 活 用 が 進 展 している 一 方 それらをインフラの 維 持 管 理 更 新 等 に 活 用 する 取 組 は 始 まったばかりである また 大 学 や 研 究 機 関 等 においても これまで 維 持 管 理 更 新 等 に 関 する 取 組 は 個 別 性 が 高 い 課 題 との 認 識 の 下 専 門 分 化 が 進 んできた その 結 果 主 に 施 設 分 野 毎 管 理 者 毎 に 知 識 と 技 術 が 蓄 積 され 相 互 の 情 報 共 有 が 十 分 とは 言 えない 状 況 にあり 今 後 更 なる 成 熟 化 や 体 系 化 が 求 められている このような 現 状 を 踏 まえ 今 後 は これまで 以 上 に 産 学 官 の 連 携 を 図 り 適 切 な 役 割 分 担 の 下 取 組 を 進 めていく 必 要 がある 産 の 役 割 これまで 産 業 界 が 自 らの 技 術 開 発 等 の 取 組 を 通 じて 蓄 積 した 知 見 や ノウハウはもとより 今 後 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 が 取 組 を 進 める 中 で 蓄 積 し 共 有 化 を 図 っていく 情 報 も 最 大 限 活 用 しながら 17

インフラの 安 全 性 や 信 頼 性 の 向 上 維 持 管 理 更 新 業 務 の 効 率 化 に 資 する 新 技 術 の 開 発 が 進 められることが 求 められる さらに これらの 取 組 によって 生 み 出 される 我 が 国 の 先 進 的 なメンテ ナンス 技 術 で 世 界 の 市 場 を 開 拓 し 世 界 の 最 前 線 で 活 躍 する 人 材 を 育 成 することが 期 待 される 学 の 役 割 維 持 管 理 更 新 等 に 係 る 知 見 やノウハウについて これまでに 蓄 積 された 情 報 に 加 え 今 後 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 により 蓄 積 共 有 化 が 図 られる 情 報 を 含 め 体 系 化 が 図 られることが 求 められる その 中 で 経 年 劣 化 や 疲 労 等 が 施 設 に 及 ぼす 影 響 の 評 価 や それらを 踏 まえた 対 策 の 検 討 さらには 対 策 による 効 果 や 耐 用 年 数 の 評 価 等 メンテナンス 技 術 の 発 展 や より 計 画 的 で 効 果 的 な 維 持 管 理 更 新 等 の 実 現 へとつながる 研 究 開 発 が 進 むことが 期 待 される さらには これらの 取 組 を 通 じて 高 度 な 技 術 力 を 有 する 技 術 者 を 社 会 に 輩 出 することが 期 待 される Ⅷ.その 他 フォローアップ 本 基 本 計 画 の 実 効 性 を 確 保 するため 国 は 各 インフラを 管 理 所 管 する 者 の 取 組 状 況 を 把 握 公 表 することとする その 結 果 に 基 づき 必 要 に 応 じ 追 加 的 な 対 策 を 検 討 する 18

インフラ 長 寿 命 化 基 本 計 画 (ロードマップ) 2013 年 度 2014 年 度 2015 年 度 2016 年 度 2017~ 2020 年 頃 2021~ 2030 年 頃 2019 年 度 2029 年 度 [ 長 寿 命 化 計 画 ( 行 動 計 画 )の 策 定 ] 長 寿 命 化 計 画 ( 行 動 計 画 )の 策 定 [ 点 検 診 断 ] 行 動 計 画 に 基 づき 取 組 を 推 進 取 組 の 進 捗 状 況 や 情 報 知 見 の 蓄 積 状 況 等 をふまえ 計 画 を 更 新 1 9 点 検 未 実 施 の 全 対 象 施 設 に 関 し 点 検 診 断 を 実 施 [ 個 別 施 設 毎 の 長 寿 命 化 計 画 策 定 ] 未 策 定 の 施 設 の 計 画 策 定 を 推 進 [ 修 繕 更 新 ] 点 検 診 断 結 果 を 踏 まえた 緊 急 的 な 修 繕 更 新 への 対 応 [ 情 報 基 盤 の 整 備 活 用 ] 結 蓄 果 積 を 結 蓄 果 積 を 要 領 等 に 基 づく 定 期 的 な 点 検 診 断 を 実 施 電 子 化 フォーマットの 統 一 ルールの 明 確 化 各 インフラ 情 報 の 電 子 化 フォーマット 統 一 各 インフラ 毎 のデータベースの 構 築 運 用 分 析 利 活 用 共 有 発 信 ルールの 明 確 化 [ 新 技 術 の 開 発 導 入 ] 結 蓄 果 積 を 蓄 の積 分 情 析 報 プラットフォームの 構 築 運 用 有 積 用 極 な 活 技 用 術 を 有 積 用 極 な 活 技 用 術 を 点 検 診 断 結 果 や 維 持 更 新 状 況 等 をふまえ 計 画 を 更 新 プラットフォーム 等 を 通 じた 情 報 の 公 開 個 別 施 設 毎 の 長 寿 命 化 計 画 に 基 づく 修 繕 更 新 の 実 施 蓄 の積 分 情 析 報 データベース プラットフォームを 活 用 した データの 蓄 積 共 有 利 活 用 の 推 進 データの 蓄 積 構 造 物 の 諸 元 ( 建 設 年 度 構 造 形 式 規 模 費 用 施 工 者 等 ) 利 用 状 況 や 気 象 災 害 履 歴 修 繕 等 の 履 歴 ( 時 期 内 容 費 用 施 工 者 等 ) 老 朽 化 に 起 因 する 重 要 インフラの 重 大 事 故 ゼロ 劣 化 損 傷 状 況 健 全 性 等 国 内 の 重 要 インフラ 老 朽 インフラの データの 共 有 利 活 用 地 理 空 間 情 報 との 統 合 全 てでセンサー 交 通 等 情 報 との 統 合 等 ロボット 等 を 活 用 国 内 の 重 要 インフラ 老 朽 インフラの20%で センサー ロボット 等 を 活 用 新 材 料 の 実 用 化 に 目 途 点 検 補 修 等 の センサー ロボット 等 の 世 界 市 場 の3 割 を 獲 得 ニーズ シーズの 的 確 な 把 握 各 種 技 術 研 究 開 発 ICT センサー モニタリング ロボット 監 視 観 測 デバイス 非 破 壊 検 査 構 造 物 の 性 能 評 価 補 修 補 強 構 造 材 料 の 信 頼 性 保 証 新 材 料 等 随 時 現 場 導 入 既 存 技 術 も 含 めた 現 場 での 実 証 実 証 結 果 の 分 析 評 価 新 技 術 の 開 発 導 入 体 制 の 見 直 し [ 基 準 類 法 令 等 の 整 備 ] 個 別 施 設 毎 の 基 準 マニュアル 等 の 見 直 し 研 究 機 関 の 機 能 強 化 評 価 認 証 制 度 の 充 実 見 直 された 基 準 マニュアル 等 に 基 づき 運 用 有 用 な 技 術 を 基 準 等 へ 反 映 蓄 積 された 知 見 ノウハウに 基 づき 見 直 し( 評 価 尺 度 の 統 一 新 技 術 の 導 入 等 )

インフラ 長 寿 命 化 基 本 計 画 (ロードマップ) 2013 年 度 2014 年 度 2015 年 度 2016 年 度 2017~ 2019 年 度 2020 年 頃 2021~ 2029 年 度 2030 年 頃 [ 国 の 体 制 構 築 ] 資 格 研 修 制 度 の 充 実 知 見 ノウハウの 集 約 インフラ 管 理 者 向 け 資 格 制 度 の 充 実 外 部 有 識 者 を 交 えた 教 育 研 修 制 度 の 活 用 等 制 度 の 運 用 改 善 地 公 体 等 への 支 援 体 制 制 度 の 充 実 相 談 窓 口 の 設 置 運 用 技 術 者 の 派 遣 修 繕 更 新 などの 代 行 制 度 の 構 築 運 用 等 支 援 内 容 体 制 の 見 直 し [ 地 公 体 の 体 制 構 築 ] 国 の 活 支 用 援 を 地 支 公 援 体 を 取 組 実 態 の 再 確 認 体 制 のあり 方 検 討 国 の 支 援 制 度 活 用 民 間 ノウハウの 活 用 新 技 術 の 活 用 等 体 制 の 確 保 充 実 組 織 人 員 を 維 持 管 理 更 新 部 門 に 適 正 配 置 アウトソーシング 等 2 0 [ 維 持 管 理 等 の 担 い 手 との 協 力 関 係 構 築 ( 民 間 企 業 )] 入 札 契 約 制 度 の 改 善 積 算 基 準 の 見 直 し 調 査 設 計 施 工 の 各 段 階 の 連 携 による 発 注 の 活 用 単 価 数 量 精 算 方 式 の 活 用 発 注 者 支 援 のための 新 たな 仕 組 み 等 効 果 の 検 証 運 用 の 改 善 事 業 特 性 に 応 じた 入 札 契 約 方 式 の 選 択 を 支 援 等 人 材 確 保 育 成 に 向 けた 取 組 の 実 施 人 材 確 保 育 成 に 向 けた 制 度 等 の 構 築 点 検 技 術 者 等 の 資 格 制 度 の 充 実 技 能 労 働 者 情 報 を 管 理 蓄 積 する 仕 組 みの 検 討 等 必 要 な 技 能 習 得 を 地 域 が 後 押 しする 取 組 の 推 進 職 業 訓 練 施 設 を 活 用 したOFF JT 推 進 建 設 業 就 業 者 の 処 遇 改 善 等 企 業 にとって ヒト モノ カネ の 投 資 に 値 する 魅 力 的 な 環 境 整 備 [ 維 持 管 理 等 の 担 い 手 との 協 力 関 係 構 築 ( 市 民 団 体 等 )] 市 民 団 体 等 の 活 用 [ 予 算 管 理 ] 管 理 者 等 からの 情 報 提 供 人 材 資 機 材 の 活 用 ルール 等 の 明 確 化 等 市 民 団 体 等 による 維 持 管 理 を 推 進 する 取 組 の 実 施 維 持 管 理 更 新 費 の 将 来 見 通 しの 想 定 予 算 の 平 準 化 投 資 の 効 率 化 に 向 けた 取 組 の 実 施 新 技 術 によるコスト 縮 減 長 寿 命 化 によるコスト 平 準 化 用 途 変 更 や 集 約 化 による 効 率 的 使 用 等