斐 川 町 地 域 農 業 再 生 協 議 会 水 田 フル 活 用 ビジョン 1 地 域 の 作 物 作 付 の 現 状 地 域 が 抱 える 課 題 当 地 域 は 全 耕 地 面 積 に 占 める 主 食 用 米 面 積 の 割 合 が 約 61%で 転 作 作 物 については 大 麦 大 豆 加 工 用 米 ハトムギ 飼 料 作 物 を 中 心 として 作 付 が 行 われている また 農 地 集 積 担 い 手 育 成 適 地 適 作 の 推 進 等 の 取 組 を 行 い 担 い 手 への 農 地 集 積 率 は 約 70.2% 耕 地 利 用 率 は 118.8%となっている しかしながら 温 暖 化 への 対 応 不 作 付 地 への 対 応 農 業 者 の 高 齢 化 後 継 者 不 足 園 芸 農 家 の 減 少 作 付 面 積 の 減 少 など 新 たな 課 題 が 浮 き 彫 りになってきており ものづくり ひとづくり しくみづくり 対 策 を 構 築 し 次 代 へつなぐ 斐 川 元 気 農 業 を 目 指 し さらなる 取 組 の 強 化 を 図 っていく 必 要 が 生 じてきた 米 麦 大 豆 ハトムギ ひまわりの 土 地 利 用 型 作 物 については 販 売 起 点 のものづ くり を 基 本 に 高 品 質 安 定 多 収 にむけて 取 り 組 んできた また 不 作 付 地 解 消 に 向 けて 取 り 組 みが 拡 大 した 加 工 用 米 の 取 り 組 みも 管 内 耕 地 利 用 率 の 向 上 の 大 きく 寄 与 を してきた 一 方 で 栽 培 環 境 においては 集 落 営 農 組 織 をはじめとする 担 い 手 等 に 対 して さら なる 園 芸 振 興 に 努 めるとともに 新 たに 青 ねぎリース 団 地 を 建 設 し 新 規 就 農 者 の 確 保 や 青 ねぎの 生 産 基 盤 の 拡 大 を 図 ってきた また 契 約 販 売 による 加 工 業 務 向 けの 出 荷 体 系 を 検 討 提 案 し 一 定 の 農 家 所 得 の 確 保 に 取 り 組 んだ 加 えて 水 稲 育 苗 ハウス 等 の 効 活 用 によるトルコギキョウ 及 び 軽 量 品 目 である 枝 豆 白 ねぎ 等 各 組 織 の 生 産 目 的 に 沿 った 新 たな 品 目 提 案 を 行 ってきた しかしながら 高 齢 化 等 により 栽 培 者 及 び 栽 培 面 積 の 減 少 に 歯 止 めがかからない 状 況 にあり 園 芸 作 物 の 再 構 築 に 向 けた 取 組 が 重 要 な 課 題 となってきている 2 作 物 ごとの 取 組 方 針 斐 川 地 域 内 の 2,263ha( 不 作 付 地 を 含 む)の 水 田 について 適 地 適 作 を 基 本 として 産 地 交 付 金 を 効 に 活 用 しながら 作 物 生 産 の 維 持 拡 大 を 図 ることとする (1) 主 食 用 米 基 本 技 術 の 励 行 に 一 層 取 り 組 むとともに 温 暖 化 の 影 響 により 品 質 低 下 の 著 しい コシヒカリから 高 温 登 熟 性 に 優 れたつや 姫 への 転 換 をすすめていく また ハナエ チゼン つや 姫 (コシヒカリ) きぬむすめによるバランスのとれた 作 付 体 系 を 確 立 ( 作 付 誘 導 )し 適 期 作 業 による 品 質 の 向 上 を 目 指 していく (2) 非 主 食 用 米 加 工 用 米 現 行 契 約 を 行 っている 酒 造 会 社 との 結 びつきを 強 化 し 加 工 用 米 の 生 産 を 推 進 し
不 作 付 地 の 解 消 に 向 けて 取 り 組 む イ 飼 料 用 米 主 食 用 米 の 需 要 減 が 見 込 まれる 中 平 成 26 年 度 より 飼 料 用 米 の 取 組 を 開 始 し た 平 成 27 年 度 以 降 は 多 収 品 種 に 取 組 を 拡 大 し 生 産 性 の 向 上 を 図 る ウ WCS 用 稲 主 食 用 米 の 需 要 減 が 見 込 まれる 中 水 田 フル 活 用 に 向 けて 需 要 者 の 動 向 を 見 極 め 取 り 組 んでいく (3) 麦 大 豆 山 陰 地 方 の 独 特 の 湿 潤 な 気 候 を 考 慮 し 基 本 技 術 の 励 行 特 に 排 水 対 策 の 徹 底 と 適 期 播 種 による 出 芽 率 向 上 を 目 指 す また 実 需 者 の 求 める 品 種 品 質 を 追 求 し 県 内 数 の 産 地 として 取 組 を 積 極 的 に 展 開 していく (4) 飼 料 作 物 輸 入 粗 飼 料 の 価 格 が 高 止 まりで 推 移 していることなどから 生 産 費 削 減 のために も 粗 飼 料 の 自 給 率 向 上 が 重 要 となっている 現 在 耕 種 農 家 と 畜 産 農 家 の 連 携 による 牧 草 栽 培 と 水 田 放 牧 が 行 われているが 今 後 面 積 を 拡 大 するにあたっては 畜 産 農 家 の 労 力 的 な 問 題 もあるため コントラクター 等 による 牧 草 栽 培 に 係 る 作 業 支 援 の 体 制 整 備 について 検 討 していく (5)ハトムギ 全 国 数 の 産 地 として 実 需 者 の 要 望 に 応 えていくため 排 水 対 策 病 害 虫 防 除 等 の 徹 底 や 適 期 播 種 による 出 芽 率 向 上 を 図 るなど 高 品 質 安 定 供 給 にむけて 取 り 組 む また 全 国 ハトムギ 生 産 技 術 協 議 会 の 一 員 として 生 産 者 交 流 を 図 るとともに 生 産 技 術 向 上 に 取 り 組 んでいく (6)ひまわり 国 産 地 あぶら としての 魅 力 を 最 大 限 発 揮 出 来 るよう 排 水 対 策 鳥 害 対 策 収 穫 ロス 対 策 等 の 徹 底 や 適 期 播 種 による 出 芽 率 向 上 を 図 るなど 生 産 量 の 確 保 に 向 け て 取 り 組 む また 全 国 ひまわり 産 地 との 交 流 も 図 り 生 産 面 での 諸 課 題 を 共 し その 解 決 に 向 けて 取 り 組 んでいく (7)そば 地 元 製 麺 所 からの 引 き 合 いもあり 排 水 対 策 及 び 適 期 播 種 による 出 芽 率 向 上 によ り 高 品 質 安 定 供 給 に 向 けた 取 組 を 展 開 する 水 田 の 効 活 用 を 図 る 観 点 から 二 毛 作 の 推 進 も 図 る (8)なたね 地 元 製 油 所 との 連 携 を 図 り 高 品 質 安 定 供 給 に 向 けた 取 組 を 展 開 する (9) 玉 ねぎ キャベツ 玉 ねぎは 従 来 より 斐 川 たまねぎ としてブランドが 確 立 されているが 高 齢 化 等 の 様 々な 影 響 により 作 付 面 積 が 減 少 してきている また キャベツについても 重 量 野 菜 であることと 生 産 者 の 高 齢 化 により 近 年 面 積 拡 大 が 進 まない 状 況 となって いる しかしながら ともに 市 場 評 価 が 高 い 品 目 であることから 今 後 は 個 人 生 産
者 の 支 援 とともに 担 い 手 が 取 り 組 み 易 い 仕 組 みを 構 築 し 特 に 集 落 営 農 組 織 を 中 心 に 面 積 拡 大 を 図 っていく (10) 枝 豆 枝 豆 については 平 成 24 年 度 から 東 京 大 阪 のスーパーで 取 り 扱 いが 始 まり 各 店 舗 のバイヤーより 高 い 評 価 を 頂 いている 品 目 であり 今 後 は 出 荷 調 製 の 労 力 補 完 が できる 仕 組 みを 構 築 するとともに 出 荷 形 態 の 検 討 を 行 って 市 場 へ 安 定 出 荷 が 可 能 な 体 制 をつくり 面 積 拡 大 を 図 っていく (11)ねぎ. 青 ねぎについては 年 間 を 通 じて 生 産 できるメリットがあるが 生 産 量 単 価 が 伸 びていない 状 況 であることから 今 後 はJAに 導 入 した 土 壌 分 析 の 実 施 による 土 づくりを 行 い 高 品 質 安 定 多 収 生 産 に 向 けて 取 組 を 進 めていく また 市 場 への 産 地 情 報 発 信 による 安 定 した 価 格 取 引 や 新 しい 販 売 方 法 販 売 戦 略 について 検 討 していく イ. 白 ねぎについては 栽 培 技 術 防 除 体 系 の 確 立 を 目 指 し 安 定 生 産 体 制 を 取 りな がら 面 積 拡 大 を 図 っていく (12)スパラガス スパラガスについては 定 植 後 10 年 間 安 定 生 産 できるとされているが 斐 川 町 地 域 にあっては 平 成 25 年 度 より 10 年 目 を 迎 える 圃 場 がでてきている 今 後 は 改 植 試 験 等 を 実 施 し 継 続 栽 培 のできる 技 術 を 確 立 し 規 模 拡 大 や 新 規 栽 培 者 の 模 索 に 取 り 組 む (13)その 他 地 域 振 興 作 物 島 根 県 オリジナル 野 菜 であるあすっこについては 栽 培 技 術 の 向 上 を 図 りながら 単 価 の 高 い 早 生 系 統 への 誘 導 を 行 い 生 産 者 の 所 得 向 上 への 取 組 を 進 めていく かぼ ちゃについては 出 雲 地 域 で 評 価 の 高 い 芳 香 かぼちゃのみでなく 他 の 市 場 評 価 のあ るえびす 系 品 種 の 栽 培 試 験 を 実 施 しながら 新 たな 販 路 拡 大 を 図 っていく また 島 根 大 甘 等 その 他 品 目 等 についても 面 積 拡 大 等 の 生 産 振 興 を 図 っていく. 施 設 野 菜 近 年 の 諸 材 料 費 等 の 高 騰 や 燃 油 価 格 の 乱 高 下 など 施 設 園 芸 を 取 り 巻 く 環 境 は 相 変 わらず 厳 しい 状 況 にある この 対 応 策 として 冬 場 に 加 温 の 必 要 のない 品 目 を 状 況 に 応 じて 取 り 入 れるなどし 収 益 性 の 向 上 と 経 営 の 安 定 に 弾 力 的 に 取 り 組 む トマトは 需 要 の 高 い 品 種 の 選 定 による 単 価 の 向 上 を 図 る いちごは 栽 培 技 術 の 向 上 による 単 収 増 加 を 図 っていく スナップえんどうは 栽 培 技 術 を 確 立 し 栽 培 面 積 栽 培 者 数 の 拡 大 を 図 る リーフレタスは 年 間 を 通 じた 安 定 生 産 出 荷 による 経 営 の 安 定 化 を 図 っていく イ.ぶどう ぶどうについては 後 継 者 不 足 と 高 齢 化 による 労 力 不 足 が 課 題 となってきてお り 今 後 は 労 力 の 補 完 できる 仕 組 みの 構 築 を 目 指 し 取 組 面 積 の 維 持 を 図 ってい く また デラウェについては 消 費 ニーズにそった 生 産 を 行 い 単 価 向 上 を 図 っていく また 大 粒 系 については 栽 培 技 術 の 向 上 による 単 収 向 上 を 図 っていく
ウ. 花 き 球 根 生 産 については チューリップまつりと 連 携 した 生 産 体 制 の 維 持 を 図 って いく トルコギキョウについては SO(シマネオリジナル) 品 種 を 中 心 として 県 下 統 一 の 栽 培 体 系 が 確 立 され 新 規 栽 培 者 も 増 加 していることから 今 後 も 更 なる 栽 培 者 の 拡 大 に 取 り 組 む 一 方 生 産 者 が 増 える 中 で 品 質 の 高 位 平 準 化 が 課 題 であり 県 と 一 体 となった 栽 培 技 術 の 普 及 を 図 っていく 菊 生 産 についても 今 後 の 生 産 拡 大 を 支 援 していく また 鉢 花 について 西 日 本 を 代 表 する 斐 川 町 のシクラメンは 花 のまち 斐 川 冬 の 花 として シクラメン 祭 等 を 通 じて 販 路 の 拡 大 を 図 るとともに 一 層 の 技 術 力 向 上 と 後 継 者 育 成 を 図 っていく エ. 種 苗 種 苗 類 については 重 要 の 高 い 接 木 生 産 者 の 育 成 と 需 要 者 ニーズ 対 応 した 品 種 イテム 数 の 拡 大 高 品 質 生 産 に 取 り 組 む オ.しょうが 斐 川 地 域 の 特 産 物 である 出 西 しょうが については 近 年 様 々な 農 産 加 工 品 にも 活 用 され 全 国 的 な 知 名 度 もあり ブランド 化 が 確 立 されている 生 産 物 としての 販 売 だけでなく 加 工 品 用 としての 原 料 供 給 が 進 んでいる 状 況 であり 地 域 ブランドとして 一 層 推 進 し 産 地 を 維 持 していくためにも 商 標 登 録 の 検 討 を 進 めていく カ.サツマイモ サツマイモについては 平 成 25 年 度 よりJAの 共 販 品 目 として 栽 培 を 始 め 加 工 業 務 用 として 取 り 組 んでいる 栽 培 方 法 が 比 較 的 容 易 であり 小 規 模 面 積 から 取 り 組 むことはもとより 機 械 化 による 面 積 拡 大 も 可 能 な 品 目 で 振 興 しやすいな どメリットもある 今 後 も 個 人 生 産 者 からグループ 栽 培 営 農 組 合 など 様 々な 経 営 形 態 の 農 業 者 のニーズにあった 提 案 を 行 い 面 積 拡 大 を 図 っていく キ. 地 力 増 進 作 物 れんげ 等 の 地 力 増 進 作 物 は 土 づくり 及 び 環 境 保 全 型 農 業 の 実 践 にもつながる ことから 引 き 続 き 取 り 組 んでいく ク. 景 観 作 物 コスモス ひまわり 等 の 景 観 作 物 については 不 作 付 の 解 消 及 び 花 のまち 出 雲 を 彩 ることを 目 的 として 取 組 を 進 めていく (14) 不 作 付 地 の 解 消 営 農 条 件 不 利 等 の 諸 要 因 により 止 むを 得 ず 不 作 付 となっている 農 地 については 加 工 用 米 飼 料 用 米 景 観 作 物 等 を 中 心 に 農 地 の 状 況 に 合 わせた 作 物 作 付 を 誘 導 しながら 不 作 付 地 の 解 消 を 図 る
3 作 物 ごとの 作 付 予 定 面 積 作 物 平 成 25 年 度 の 作 付 面 積 (ha) 平 成 28 年 度 の 作 付 予 定 面 積 (ha) 平 成 30 年 度 の 目 標 作 付 面 積 (ha) 主 食 用 米 1433.2 1338.5 1319.0 加 工 用 米 108.6 165.0 145.0 飼 料 用 米 0.4 20.0 50.0 WCS 用 稲 13.2 50.0 50.0 麦 412.8 432.2 440.0 大 豆 297.0 280.0 290.0 飼 料 作 物 128.4 130.0 130.0 ハトムギ 63.3 85.0 100.0 ひまわり 16.4 10.6 10.0 そば 28.0 45.0 40.0 なたね 4.9 6.0 6.0 玉 ねぎ 16.8 18.2 19.0 キャベツ 18.3 20.5 21.0 スパラガス 0.6 0.7 1.0 青 ねぎ 10.3 11.0 12.0 白 ねぎ 1.3 3.5 4.0 枝 豆 2.8 1.5 2.0 その 他 地 域 振 興 作 物 116.1 108.2 102.0 野 菜 花 き その 他 作 物 地 力 増 進 作 物 景 観 作 物 46.3 14.7 31.4 15.1 8.6 48.5 9.0 30.6 11.9 8.2 50.0 9.0 28.0 9.0 6.0
4 平 成 28 年 度 に 向 けた 取 組 及 び 目 標 取 組 番 号 対 象 作 物 ハトムギ ひまわり 玉 ねぎ キャベツ スパラガス 青 ねぎ 白 ねぎ 取 組 葉 枯 れ 病 対 策 実 施 周 囲 作 溝 等 施 工 に よる 排 水 対 策 実 施 分 類 イ 指 標 単 収 増 平 成 25 年 度 ( 現 状 値 ) 63.3ha 22kg/10a (16.4ha) 16.8ha 18.3ha 0.6ha 10.3ha 1.3ha 平 成 28 年 度 ( 目 標 値 ) 90.0ha 100kg/10a (16.4ha) 18.3ha 21.8ha 0.85ha 10.8ha 2.8ha 28 年 度 の 支 援 の 無 枝 豆 2.8ha 5.0ha 分 類 欄 については 実 施 要 綱 別 紙 16 の2(5)の イ ウのいずれに 該 当 するか 記 入 してくださ い ( 複 数 該 当 する 場 合 には イ ウのうち 主 たる 取 組 に 該 当 するものをいずれか 1 つ 記 入 してくだ さい ) 農 業 農 村 の 所 得 増 加 につながる 作 物 生 産 の 取 組 イ 生 産 性 向 上 等 低 コスト 化 に 取 り 組 む 作 物 生 産 の 取 組 ウ 地 域 特 産 品 など ニーズの 高 い 産 品 の 産 地 化 を 図 るための 取 組 を 行 いながら 付 加 価 値 の 高 い 作 物 を 生 産 する 取 組 現 状 値 及 び 目 標 値 が 単 収 数 量 など 面 積 以 外 の 場 合 内 に 数 値 を 設 定 する 根 拠 となった 面 積 を 記 載 してください 畑 地 の 面 積 は 含 めないこと 28 年 度 の 支 援 の 無 の 欄 は 産 地 交 付 金 による 助 成 を 行 う 取 組 は を 助 成 を 行 わない 取 組 は 無 を 記 載 する 5 産 地 交 付 金 の 活 用 方 法 の 明 細 別 紙 のとおり