部 員 各 位 平 成 27 年 6 月 6 日 岩 田 弘 雪 ( 法 2) 日 本 の 奨 学 金 制 度 目 次 一 初 めに 二 奨 学 金 とは 三 奨 学 金 の 歴 史 四 日 本 における 奨 学 金 制 度 の 変 遷 五 現 状 の 奨 学 金 制 度 の 問 題 六 まとめ 七 参 考 文 献 一 初 めに ここにいる 皆 さんは 大 学 生 だ 四 年 目 に 突 入 して 大 学 に 十 分 慣 れた 人 もいれば まだ 入 学 したばかりで 不 慣 れな 人 もいることだろう ここで 一 つ 質 問 をしたいと 思 う あなたは 奨 学 金 制 度 を 利 用 しているだろうか 奨 学 金 制 度 は 大 学 進 学 にとって 非 常 に 重 要 な 要 素 である そして 同 時 に 身 近 な 存 在 で もあるだろう 奨 学 金 を 受 け 取 ることができれば 親 に 負 担 をかけずに 済 む そう 思 う 学 生 も 多 いことだ と 思 う では 皆 さんは 奨 学 金 制 度 のことをどこまで 知 っているだろうか 身 近 で 将 来 自 分 たち の 子 供 にも 大 きく 関 わってくるかもしれない 奨 学 金 今 回 の 勉 強 会 では 奨 学 金 制 度 をど う 考 えるかという 価 値 観 を 提 供 したい 二 奨 学 金 とは ではまず 奨 学 金 とは 何 なのだろうか 奨 学 金 制 度 の 定 義 はこのようになっている 奨 学 金 とは 十 分 な 学 力 や 能 力 が 備 わっているにも 関 わらず 経 済 的 金 銭 的 な 問 題 により 進 学 が 難 しい 学 生 に 対 し 学 費 や 生 活 費 の 支 援 をする 制 度 つまり 奨 学 金 制 度 とは 進 学 に 必 要 とされる 能 力 や 学 力 が 備 わっているが 進 学 に 必 要
な 諸 費 用 が 支 払 えない 学 生 に 対 し 学 費 や 生 活 費 の 援 助 を 行 う 制 度 であるといえる この ような 定 義 を 見 ると 奨 学 金 制 度 とは 社 会 保 障 制 度 に 近 い 制 度 であるといえるだろう このような 奨 学 金 制 度 だが 実 際 に 日 本 ではどのような 奨 学 金 制 度 が 存 在 するのだろう か 日 本 学 生 支 援 機 構 による 奨 学 金 制 度 現 在 日 本 でもっとも 多 くの 学 生 が 利 用 している 奨 学 金 制 度 である 以 前 は 日 本 育 英 会 が 行 っていた 奨 学 金 事 業 を 引 き 継 ぐ 形 で 誕 生 した 独 立 行 政 法 人 日 本 学 生 支 援 機 構 が 行 っている 奨 学 金 制 度 である 奨 学 金 には 給 付 か 貸 与 かの 二 種 類 があるが 日 本 学 生 支 援 機 構 による 奨 学 金 制 度 はすべて 貸 与 型 である 貸 与 の 対 象 は 高 等 専 門 学 校 専 門 学 校 大 学 大 学 院 に 通 うすべての 学 生 だが 貸 与 の 種 類 として 一 種 ( 無 利 子 )と 二 種 ( 有 利 子 ) があり 一 種 の 方 は 無 利 子 だが 学 力 などの 条 件 があり 貸 与 が 厳 しくなっている 二 種 に 関 しては 有 利 子 の 代 わりに 貸 与 額 が 多 い 学 力 等 の 条 件 が 緩 くなっている 教 育 機 関 による 奨 学 金 制 度 ここでいう 教 育 機 関 とは 大 学 等 の 学 生 が 所 属 する 学 校 である 大 学 が 自 校 に 在 籍 する 成 績 優 秀 者 などに 返 済 が 不 必 要 な 奨 学 金 を 給 付 するものがほとんどである 例 : 明 治 大 学 給 費 奨 学 金 地 方 自 治 体 公 共 団 体 による 奨 学 金 制 度 地 方 自 治 体 や 地 方 公 共 団 体 によって 敷 かれている 奨 学 金 制 度 給 付 型 貸 与 型 どちらも 存 在 する 条 件 として その 地 方 出 身 であるなどの 条 件 が 設 けられている 例 : 青 森 市 奨 学 金 財 団 法 人 青 森 県 育 英 奨 学 会 大 学 奨 学 金 民 間 企 業 による 奨 学 金 制 度 民 間 企 業 が 行 っている 奨 学 金 事 業 条 件 などは 実 施 企 業 などによって 様 々である 有 名 なのは 新 聞 奨 学 生 などである 例 : 毎 日 育 英 会 産 経 新 聞 奨 学 会 このように 経 済 的 金 銭 的 理 由 で 進 学 が 困 難 な 学 生 を 支 援 するために 様 々な 奨 学 金 制 度 が 置 かれている ただ 奨 学 金 制 度 とはいえ 実 質 的 には 借 金 であるため 返 済 する 必 要 がある もし 返 済 が 不 可 能 で 滞 納 した 場 合 個 人 情 報 を 全 国 銀 行 個 人 信 用 情 報 センター に 登 録 し 結 果 としてクレジットカードやローンを 組 めなくなるという 罰 則 も 存 在 する
三 奨 学 金 の 歴 史 では 奨 学 金 はどのような 歴 史 を 歩 んできたのだろうか 海 外 では 奨 学 金 の 歴 史 は 古 く 奨 学 金 (exhibition)という 言 葉 はローマ 法 の 中 にすでに 存 在 していた 今 日 見 られる 奨 学 金 の 形 というのは 16 世 紀 のイギリスで 誕 生 されたといわ れている 日 本 では 最 古 の 奨 学 金 制 度 として 律 令 制 のもとで 施 行 された 勧 学 田 の 制 度 が 挙 げられ る 勧 学 田 の 制 度 とは 平 安 時 代 に 施 行 された 制 度 であり 大 学 寮 や 典 薬 寮 陰 陽 寮 など の 教 育 機 関 に 通 う 学 生 に 教 育 の 費 用 の 補 助 として 田 地 を 与 える 制 度 である 近 代 日 本 における 奨 学 金 制 度 としては 貢 進 生 の 制 度 が 存 在 する これは 明 治 初 期 に 登 場 した 制 度 で 明 治 政 府 が 出 した 太 政 官 布 告 による 当 時 諸 外 国 の 優 れた 学 問 を 学 んだ 人 材 を 必 要 としていた 日 本 は 各 藩 に 石 高 に 応 じて 1~3 名 の 人 材 を 大 学 南 校 に 送 ることを 命 じた 大 学 南 校 とは 政 府 が 洋 学 を 学 ばせるために 設 置 した 教 育 機 関 であり 後 に 開 成 学 校 を 経 て 東 京 大 学 となる 教 育 機 関 である 大 学 南 校 で 学 ぶ 学 生 に 各 藩 がその 費 用 を 学 資 金 として 援 助 したのが 近 代 的 な 日 本 の 奨 学 金 制 度 の 始 まりである こ 大 学 南 校 の 貢 進 生 の 集 合 写 真 現 在 のような 国 家 資 金 が 投 入 される 奨 学 金 制 度 が 始 まったのは 1943 年 のことである それ 以 前 の 奨 学 金 制 度 というのは 民 間 企 業 が 中 心 であったが 第 二 次 世 界 大 戦 により 民 間 企 業 の 奨 学 金 制 度 が 滞 ったという 事 情 を 受 けて 日 本 育 英 会 が 設 置 され 現 在 につなが る 奨 学 金 制 度 が 誕 生 した この 日 本 育 英 会 による 奨 学 金 制 度 というのは 少 額 の 奨 学 金 を 広 く 貸 与 するものであっ た これにより 先 の 事 情 と 併 せて 日 本 の 奨 学 金 のほとんどを 日 本 育 英 会 が 担 うようにな った 2001 年 には 特 殊 法 人 等 整 理 合 理 化 計 画 がとりまとめられ 他 の 財 団 法 人 とともに 日 本 育 英 会 は 廃 止 され 新 たに 事 業 を 引 き 継 ぐ 独 立 行 政 法 人 日 本 学 生 支 援 機 構 が 誕 生 し
現 在 の 奨 学 金 制 度 に 至 っている ( 尚 この 変 遷 の 内 情 については 次 章 で 述 べる) 四 日 本 における 奨 学 金 制 度 の 変 遷 ここで 述 べる 日 本 における 奨 学 金 の 制 度 の 変 遷 とは 前 章 で 述 べた 日 本 育 英 会 から 日 本 学 生 支 援 機 構 への 変 遷 に 重 点 を 置 きたい 何 故 ならば 次 章 で 述 べる 現 状 の 奨 学 金 制 度 の 問 題 点 とはここの 変 遷 に 重 要 な 要 因 があるからである 奨 学 金 制 度 の 変 遷 で 重 要 なのは 無 利 子 貸 与 奨 学 金 から 有 利 子 貸 与 奨 学 金 への 変 遷 であ る かつての 日 本 育 英 会 の 奨 学 金 には 利 子 はつかなかった しかし 1984 年 の 日 本 育 英 会 法 全 面 改 正 によって 奨 学 金 に 有 利 子 枠 が 創 設 された 有 利 子 貸 与 奨 学 金 の 創 設 はこれま で 国 家 による 支 出 で 行 われていた 奨 学 金 事 業 への 外 部 資 金 の 注 入 を 意 味 していた この 有 利 子 貸 与 奨 学 金 の 創 設 は 当 時 中 曽 根 政 権 が 進 めた 新 自 由 主 義 に 基 づく 小 さな 政 府 路 線 にも 合 致 していた しかし この 有 利 子 貸 与 奨 学 金 の 創 設 にはある 条 件 があった それが 次 のような 付 帯 決 議 である 育 英 奨 学 事 業 は 無 利 子 貸 与 制 度 を 根 幹 としてその 充 実 改 善 に 努 めるとともに 有 利 子 貸 与 制 度 は その 補 完 装 置 とし 財 政 が 好 転 した 場 合 には 廃 止 等 を 含 めて 検 討 する つまり 奨 学 金 制 度 とはあくまで 無 利 子 を 前 提 としており 有 利 子 はその 補 完 的 なもの に 過 ぎないということだ しかし この 付 帯 決 議 はその 後 まったく 守 られることはなく 1984 年 には 大 学 及 び 短 大 に 在 籍 する 学 生 が 対 象 だった 有 利 子 貸 与 奨 学 金 は 大 学 院 や 専 門 学 校 にまで 拡 大 された これにとどまらず さらに 有 利 子 貸 与 奨 学 金 の 変 遷 に 拍 車 をかけたものがある それが 1999 年 の きぼう 21 プラン である このプランでは 有 利 子 貸 与 奨 学 金 の 条 件 の 緩 和 とともに 貸 与 人 数 の 大 幅 な 拡 大 が 図 られた これにより 日 本 育 英 会 への 財 政 投 融 資 額 は 1998 年 の 498 億 円 から 1992 億 円 へとたった 1 年 で 2.5 倍 に 増 加 してしまっている そ して 2003 年 には 無 利 子 貸 与 奨 学 金 の 人 数 を 有 利 子 貸 与 奨 学 金 の 人 数 が 上 回 った さらに 先 に 述 べた 特 殊 法 人 等 整 理 合 理 化 計 画 により 日 本 育 英 会 は 廃 止 され 他 の 財 団 法 人 とまとめて 奨 学 金 事 業 を 行 う 独 立 行 政 法 人 として 日 本 学 生 支 援 機 構 へと 改 編 された 独 立 行 政 法 人 である 日 本 学 生 支 援 機 構 は 奨 学 金 事 業 を 金 融 事 業 として 位 置 づけ さらにその 内 情 は 変 革 された 民 間 資 金 の 導 入 も 始 まり 1998 年 から 2003 年 までの 間 に 有 利 子 貸 与 奨 学 金 の 人 数 は 9.5 倍 に 事 業 費 は 14 倍 にも 膨 れあがった これに 比 べ 無 利 子 貸 与 奨 学 金 の 人 数 は 1.1 倍 事 業 費 は 1.5 倍 であることから いかに 奨 学 金 制 度 の 中 心 が 無 利 子 貸 与 奨 学 金 から 有 利 子 貸 与 奨 学 金 に 移 ってしまったかがわかる
五 現 状 の 日 本 の 奨 学 金 制 度 の 問 題 前 章 で 日 本 の 奨 学 金 制 度 の 変 遷 を 述 べた これらの 変 遷 から 生 じた 問 題 点 は 第 一 種 第 二 種 それぞれに 存 在 する まず 第 一 種 奨 学 金 の 問 題 点 これは 入 り 口 の 部 分 にある 日 本 学 生 支 援 機 構 が 貸 与 す る 第 一 種 奨 学 金 は 無 利 子 だが 条 件 が 厳 しい これは 学 業 成 績 や 親 の 所 得 などの 条 件 が 厳 し いということだが そもそも 無 利 子 で 貸 与 するわけなのだから 多 少 厳 しくても 問 題 はな いように 思 われるかもしれない しかし 問 題 はこの 無 利 子 の 第 一 種 奨 学 金 はたとえ 条 件 を 満 たしていたとしても 貸 与 されない 可 能 性 があるというところにある これは 先 ほども 述 べたように 日 本 学 生 支 援 機 構 の 奨 学 金 事 業 は 金 融 政 策 としての 面 が 強 く 第 一 種 奨 学 金 の 予 算 がほとんど 増 加 していないことに 起 因 している しかも 予 算 がほとんど 増 加 してい ないにも 関 わらず 第 一 種 奨 学 金 の 貸 与 希 望 者 は 年 々 増 加 しているのである 現 状 どれく らいの 学 生 が 第 一 種 奨 学 金 の 貸 与 を 受 けられるのかというと 厳 しい 条 件 を 満 たした 学 生 の 中 でも 5 人 に 1 人 しか 受 けられないというのが 現 状 である 数 字 を 逆 に 考 えれば 条 件 を 満 たしているのにも 関 わらず 第 一 種 奨 学 金 の 貸 与 を 受 けられない 学 生 は 5 人 に 4 人 と いうことになる これでは 本 来 の 奨 学 金 事 業 としての 役 割 を 果 たしていないとの 批 判 が 存 在 している これが 第 一 種 奨 学 金 の 問 題 点 である 次 に 第 二 種 奨 学 金 の 問 題 点 これは 第 一 種 奨 学 金 の 問 題 点 と 対 比 させていうなら 出 口 の 部 分 の 問 題 である 第 二 種 奨 学 金 は 比 較 的 緩 やかな 条 件 でその 貸 与 を 受 けられるが 代 わりに 利 子 が 存 在 する つまりは 貸 与 された 以 上 の 金 額 を 返 済 する 必 要 があるのである しかし 近 年 の 雇 用 状 況 や 経 済 状 況 は 以 前 とは 異 なっており 大 学 を 卒 業 したとしても 安 定 して 無 理 なく 奨 学 金 を 返 済 できるとは 限 らなくなっている(この 部 分 に 関 しては 本 筋 か ら 外 れてしまうので 深 くは 述 べないが) では 返 済 が 不 可 能 である 場 合 どうなってしまうのか まず 以 前 と 比 べて 奨 学 金 の 返 済 ができなかった 場 合 の 回 収 や 罰 則 は 厳 しくなっている ここに 重 要 な 問 題 が 潜 んでい る まず 回 収 について 述 べると 日 本 学 生 支 援 機 構 が 2010 年 に 設 けた 債 権 管 理 部 に よって 回 収 が 強 化 されはじめている もし 返 済 の 延 滞 が 3 ヶ 月 に 至 ると 延 滞 者 の 情 報 が 全 国 銀 行 個 人 信 用 情 報 センター という 個 人 信 用 情 報 機 関 に 登 録 されてしまう これ は 一 度 登 録 されると 延 滞 が 解 消 しても 5 年 間 は 登 録 が 続 くので その 間 にクレジットカー ドやローンを 組 むことは 難 しくなってしまう もし 延 滞 が 4 ヶ 月 に 及 んでしまうと 今 度 は 回 収 が 日 本 学 生 支 援 機 構 から 債 権 回 収 専 門 会 社 へと 委 託 されてしまう そして 9 ヶ 月 が 経 過 した 後 には 裁 判 所 から 支 払 い 督 促 が 直 接 延 滞 者 へと 送 られてくる このような 事 例 は 2004 年 にはわずか 200 件 だったものが 2011 年 には 1 万 件 にまで 膨 れあがってしまっている このような 厳 しい 回 収 は 元 はといえば 日 本 学 生 支 援 機 構 が 奨 学 金 制 度 を 金 融 事 業 として 扱 った 理 由 にある 民 間 からの 出 資 などで 奨 学 金 を 回 して 後 に 奨 学 金 制 度 を 利 用
する 学 生 が 今 よりも 潤 沢 な 奨 学 金 制 度 を 享 受 できるようにするという 目 的 のために 存 在 し ている 確 かに 理 論 上 はそれで 間 違 っていない しかし それならば 原 資 (ここでは 最 初 に 貸 与 した 奨 学 金 )の 回 収 を 最 優 先 にすべきだが 日 本 学 生 支 援 機 構 が 回 収 する 順 番 は 延 滞 金 利 息 元 本 となっている ここが 先 ほど 述 べた 罰 則 の 部 分 の 問 題 点 にあたる 延 滞 金 というのはその 名 の 通 り 奨 学 金 の 返 済 を 延 滞 したものに 課 せられる 罰 金 である 利 息 は 貸 与 された 奨 学 金 の 利 子 で 元 本 とは 元 々 貸 与 された 奨 学 金 である 元 本 が 減 らなけ れば 当 然 延 滞 金 はその 間 も 発 生 するし 利 息 も 増 え 続 ける こういった 延 滞 金 や 利 息 に よる 日 本 学 生 支 援 機 構 の 収 入 はそれぞれ 232 億 円 と 37 億 円 合 計 269 億 円 にも 上 り それ らの 行 き 先 は 学 生 への 奨 学 金 の 原 資 としてではなく 銀 行 と 債 権 回 収 専 門 会 社 である つまるところ 奨 学 金 制 度 を 金 融 事 業 と 位 置 づけた 本 来 の 理 念 とは 全 くかけ 離 れ 奨 学 金 制 度 は 完 全 に 日 本 学 生 支 援 機 構 や 金 融 機 関 が 利 益 を 上 げるための 制 度 となってしまって いるのである これが 奨 学 金 の 出 口 の 部 分 の 問 題 である 六 まとめ ここまで 奨 学 金 について 大 まかな 変 遷 と 事 情 を 述 べてきた ここで 第 二 章 で 述 べられた 言 葉 を 思 い 出 してほしい 奨 学 金 とは 十 分 な 学 力 や 能 力 が 備 わっているにも 関 わらず 経 済 的 金 銭 的 な 問 題 により 進 学 が 難 しい 学 生 に 対 し 学 費 や 生 活 費 の 支 援 をする 制 度 奨 学 金 の 本 来 の 理 念 とは 教 育 政 策 であり 金 融 事 業 ではないのである そもそ も 奨 学 金 制 度 に 金 融 事 業 としての 一 面 が 取 り 入 れられたのにも 正 当 な 理 由 があった しか し その 理 由 は 現 状 と 噛 み 合 ってはいない 決 して 金 融 事 業 の 一 面 があることを 批 判 して いるわけではなく 実 態 がそれに 伴 っていないという 話 なのである 元 日 本 育 英 会 の 労 働 組 合 の 職 員 たちは かつての 無 利 子 貸 与 奨 学 金 制 度 の 拡 充 を 訴 えている そして 現 状 として 奨 学 金 制 度 の 金 融 事 業 による 不 公 正 も 社 会 に 広 まりつつある この 現 状 をどうとら えるべきなのだろうか 奨 学 金 制 度 は 我 々にも そして 我 々の 後 の 世 代 にも 密 接 に 関 わる 重 要 な 問 題 である 奨 学 金 制 度 のあるべき 形 とはなにか? それを 考 える 際 に 今 日 の 勉 強 会 で 私 が 述 べたことが 奨 学 金 制 度 を 考 える 思 考 の 資 本 となれば 幸 いなことこの 上 ない
七 参 考 文 献 小 林 雅 之 (2008) 進 学 格 差 - 深 刻 化 する 教 育 費 負 担 ちくま 新 書 伊 東 達 也 岩 重 佳 治 大 内 裕 和 藤 島 和 也 三 宅 勝 久 (2013) 日 本 の 奨 学 金 はこれでいい のか! 奨 学 金 という 名 の 貧 困 ビジネス あけび 書 房 高 校 や 大 学 の 奨 学 金 制 度 とは? (http://scholarship.rp35.com/) 奨 学 金 明 治 大 学 (http://www.meiji.ac.jp/campus/shougaku/) 奨 学 金 制 度 の 歴 史 (http://chickenribs.hatenablog.com/entry/2015/01/28/210254)