Similar documents
Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や


目 次 第 1 章 総 則 第 1 節 計 画 の 目 的... 1 第 1 計 画 の 目 的 1 第 2 計 画 の 策 定 1 第 3 計 画 の 構 成 2 第 4 用 語 の 意 義 2 第 2 節 計 画 の 前 提 条 件... 3 第 1 自 然 条 件 3 第 2 社 会 条 件

●電力自由化推進法案

東京事務所BCP【実施要領】溶け込み版

<4D F736F F D20365F335F8FF08C8F90DD92E FC92F994C5382D32816A>

学校安全の推進に関する計画の取組事例

の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

スライド 1

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

長崎市民間建築物耐震化推進事業の概要

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

目 次 第 3 編 災 害 応 急 対 策 計 画 第 1 章 組 織 及 び 動 員... 1 第 1 節 防 災 組 織 明 石 市 防 災 会 議 明 石 市 災 害 対 策 本 部... 1 第 2 節 動 員 配 備 及 び 災 害 対 策 本 部 の 設 置.

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

Taro-01 議案概要.jtd

施 設 利 用 に 伴 う 設 営 物 物 販 の 確 認 業 務 災 害 時 の 対 応 急 病 等 への 対 応 遺 失 物 拾 得 物 の 対 応 事 件 事 故 への 対 応 ( 2 ) 公 園 の 使 用 料 の 徴 収 に 関 す る 業 務 一 般 利 用 者 予 約 等 対 応 業

 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

<4D F736F F D B83578F4390B E797748CA E88E68E7792E88AEE8F805F48508C668DDA95AA816A E646F63>

Microsoft Word - H27概要版

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン


17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

16 日本学生支援機構

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

 

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

●幼児教育振興法案

3 避 難 状 況 避 難 指 示 避 難 勧 告 都 道 府 県 名 市 区 町 村 名 指 示 日 時 勧 告 日 時 青 森 県 岩 手 県 山 形 県 埼 玉 県 千 葉 県 東 京 都 鰺 ヶ 沢 町 月 16 日 12 時 55 分 10 月 22 日 10 時 00 分

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

目  次(秦野市地域防災計画)

Microsoft Word - 目次.doc

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

目 次 第 1 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 1. 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 2. 施 行 者 の 名 称 1 第 2 施 行 地 区 1 1. 施 行 地 区 の 位 置 1 2. 施 行 地 区 位 置 図 1 3. 施 行 地 区 の 区 域 1 4

総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

2. 建 築 基 準 法 に 基 づく 限 着 色 項 目 の 地 区 が 尾 張 旭 市 内 にはあります 関 係 課 で 確 認 してください 項 目 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 備 考 がけに 関 する 限 (がけ 条 例 ) 都 市 計 画 課 建 築 住 宅 係 南 庁 舎

< F2D926E88E6895E977089DB81608E528CFB8CA78C788E4082CC8D71>

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

参 考 改 正 災 害 対 策 基 本 法 1 ( 災 害 時 における 車 両 の 移 動 等 ) 第 七 十 六 条 の 六 道 路 管 理 者 は その 管 理 する 道 路 の 存 する 都 道 府 県 又 はこれに 隣 接 し 若 しくは 近 接 する 都 道 府 県 の 地 域 に 係

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

(11) 建 築 物 特 定 施 設 等 本 許 可 基 準 により 容 積 率 緩 和 対 象 とした 施 設 2. 運 用 方 針 この 許 可 基 準 は, 市 街 地 環 境 の 保 護 を 図 りつつ, 地 域 の 安 定 的 な 医 療 福 祉 環 境 の 確 保 を 図 ることを 目

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

市街化区域と市街化調整区域との区分

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

<4D F736F F D C93FA967B91E5906B8DD082D682CC91CE899E2E646F6378>

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

Microsoft Word - 資料3(用途)

Microsoft Word - jigyoukeikakusho.docx

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

18 国立高等専門学校機構

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

再 生 可 能 エネルギー 等 導 入 推 進 基 金 事 業 計 画 書 ( 各 年 度 計 画 書 ) ( 事 業 計 画 の 概 要 ) 計 画 の 名 称 京 都 府 地 球 温 暖 化 対 策 等 推 進 基 金 計 画 の 期 間 交 付 対 象 京 都 府 府 内 市 町 村 民 間

m07 北見工業大学 様式①

文化政策情報システムの運用等

対 象 外 区 域 以 下 の 区 域 は 原 則 として 策 定 区 域 に 含 めないこと (1) 農 業 振 興 地 域 の 整 備 に 関 する 法 律 に 規 定 する 農 用 地 区 域 (2) 優 良 農 地 ( 一 団 のまとまりのある 農 地 や 農 業 水 利 施 設 の 整 備

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

・モニター広告運営事業仕様書

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

〔自 衛 隊〕

第 節 ○○計画

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

「一時預かり事業の実態について」の一部改正について

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

七 の 二 自 然 公 園 法 ( 昭 和 三 十 二 年 法 律 第 百 六 十 一 号 ) 第 二 十 条 第 一 項 に 規 定 する 国 立 公 園 又 は 国 定 公 園 の 特 別 地 域 のうち 同 法 第 二 十 一 条 第 一 項 に 規 定 する 特 別 保 護 地 区 その 他

< F2D D D837C815B B8EC08E7B97768D80>

加 古 川 市 市 街 化 調 整 区 域 における 地 区 計 画 制 度 の 運 用 基 準 ( 概 要 ) 第 1 章 総 則 運 用 基 準 の 目 的 地 区 計 画 制 度 の 運 用 により 良 好 な 居 住 環 境 の 維 持 及 び 育 成 を 目 的 とする ( 第 1 条 )

スライド 1

3 地 震 保 険 の 割 引 地 震 保 険 に 加 入 されている 場 合 耐 震 改 修 後 保 険 料 の 割 引 (10%)が 受 けられる 場 合 があ ります ご 加 入 の 保 険 会 社 にお 問 合 せになり 宅 耐 震 改 修 証 明 書 の 写 し あるいは 固 定 資 産

個人住民税徴収対策会議

東 京 電 力 ホールディングス 株 式 会 社 労 働 環 境 改 善 2016/9/29 在 分 野 名 括 り 5 内 容 これまで1ヶ 月 の 動 きと 今 後 1ヶ 月 の 予 定 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 備 考 員 の 確 保 状 況 と 地 元 雇 用 率 の 実

<4D F736F F D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A C52E646F63>

船橋市地域住宅計画(第1回変更)様式変更

公表表紙


【労働保険事務組合事務処理規約】

退職手当とは


<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

<4D F736F F D208FE DC926E8BE6926E8BE68C7689E681408C7689E68F912E646F63>

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

<4D F736F F F696E74202D E9197BF825381A68DC48DB782B591D682A694C5817A938C93FA967B91E5906B8DD082F08F8482E991CE899E82C982C282A282C F82528DB782B591D682A6816A>

Transcription:

宮 城 県 委 託 業 務 広 域 防 災 拠 点 整 備 推 進 事 業 宮 城 県 広 域 防 災 拠 点 基 本 構 想 計 画 に 関 する 調 査 検 討 業 務 報 告 書 平 成 25 年 12 月 ラ ン ド ブ レ イ ン 株 式 会 社

目 次 1 はじめに --------------------------------------- 1 2 計 画 地 の 概 要 ----------------------------------- 4 3 東 日 本 大 震 災 時 の 対 応 --------------------------- 9 4 対 処 すべき 災 害 --------------------------------- 19 5 計 画 地 の 災 害 リスク ----------------------------- 21 6 広 域 防 災 拠 点 の 基 本 的 考 え 方 --------------------- 24 7 広 域 防 災 拠 点 への 導 入 機 能 と 具 体 的 活 動 ----------- 30 8 広 域 防 災 拠 点 基 本 構 想 --------------------------- 38 9 平 常 時 の 活 用 方 法 ------------------------------- 47 10 実 現 化 方 策 ------------------------------------- 50 資 料 編 本 報 告 書 は 宮 城 県 からの 委 託 により ランドブレイン 株 式 会 社 が 宮 城 県 広 域 防 災 拠 点 整 備 検 討 会 議 ( 巻 末 参 照 )における 検 討 に 基 づき 取 りまとめた ものである

1 はじめに (1) 調 査 検 討 の 目 的 本 宮 城 県 広 域 防 災 拠 点 基 本 構 想 計 画 に 関 する 調 査 検 討 業 務 報 告 書 は 宮 城 県 が 整 備 しようとする 広 域 防 災 拠 点 に 関 する 基 本 的 な 構 想 計 画 を 策 定 するに 当 たり 東 日 本 大 震 災 時 の 災 害 対 応 の 状 況 等 の 調 査 分 析 や 課 題 を 検 討 し 広 域 防 災 拠 点 に 導 入 すべき 機 能 などに 関 する 基 本 的 な 考 え 方 を 取 りまとめることを 目 的 とす る (2) 広 域 防 災 拠 点 の 定 義 本 報 告 書 における 広 域 防 災 拠 点 など 用 語 の 定 義 は 以 下 のとおりとする 基 幹 的 広 域 防 災 拠 点 広 域 防 災 拠 点 広 域 防 災 拠 点 のうち 防 災 活 動 拠 点 として 国 及 び 地 方 公 共 団 体 が 協 力 し 都 道 府 県 単 位 では 対 応 不 可 能 な 広 域 あるいは 甚 大 な 被 害 に 対 して 的 確 に 応 急 復 旧 活 動 を 展 開 するための 施 設 ( 首 都 圏 広 域 防 災 拠 点 整 備 基 本 構 想 平 成 13 年 8 月 首 都 圏 広 域 防 災 拠 点 整 備 協 議 会 ) 国 の 現 地 対 策 本 部 が 置 かれ 被 災 府 県 市 や 指 定 公 共 機 関 等 の 責 任 者 が 参 集 して( 合 同 現 地 対 策 本 部 ) 広 域 的 オペレーションのヘッド クォーターとなる 広 域 防 災 拠 点 ( 京 阪 神 都 市 圏 広 域 防 災 拠 点 整 備 検 討 委 員 会 ( 平 成 14 年 12 月 11 日 第 四 回 ) 資 料 1-2) 災 害 時 に 広 域 応 援 のベースキャンプや 物 資 の 流 通 配 給 基 地 等 に 活 用 されるもので 概 ね 都 道 府 県 により その 管 轄 区 域 内 に 1 か 所 な いし 数 か 所 設 置 されるもの( 注 ) 地 域 防 災 拠 点 災 害 時 に 市 町 村 等 の 現 地 活 動 拠 点 や 中 短 期 の 避 難 活 動 が 可 能 な 避 難 地 あるいはコミュニティ 防 災 拠 点 を 補 完 する 機 能 が 期 待 され る 小 中 学 校 区 単 位 もしくはそれらを 包 括 する 規 模 で 設 置 されるも の( 注 ) ( 注 ) 広 域 防 災 拠 点 が 果 たすべき 消 防 防 災 機 能 のあり 方 に 関 する 調 査 検 討 会 報 告 書 ( 平 成 15 年 3 月 消 防 庁 ) 町 内 会 や 自 治 会 の 単 位 で 設 置 され 地 区 の 集 会 所 を 兼 ねたコミュニティ 防 災 センターと 児 童 公 園 レベルのオープンスペースで 構 成 されるもの 1

(3) 広 域 防 災 拠 点 の 必 要 性 平 成 23 年 3 月 11 日 に 発 生 した 東 日 本 大 震 災 は 宮 城 県 内 の 沿 岸 部 を 中 心 に 壊 滅 的 な 被 害 をもたらし 県 内 では 1 万 人 を 超 える 死 者 ( 震 災 関 連 死 含 む)と 1,300 人 近 くの 行 方 不 明 者 を 出 すなど 多 くの 尊 い 人 命 を 失 うこととなった 震 災 時 における 医 療 活 動 では 全 国 から DMAT( 災 害 派 遣 医 療 チーム)をはじめ とした 医 療 チームの 応 援 を 受 け 医 療 機 関 の 機 能 が 著 しく 低 下 した 沿 岸 被 災 地 では 傷 病 者 を 内 陸 部 や 県 外 の 医 療 機 関 に 搬 送 した また 救 助 救 急 消 火 活 動 に 当 たっては 緊 急 消 防 援 助 隊 ( 消 防 )や 広 域 緊 急 援 助 隊 ( 警 察 ) 自 衛 隊 等 の 広 域 支 援 部 隊 が 発 災 後 早 期 に 県 内 に 入 ったものの 初 動 期 の 情 報 不 足 により 集 結 場 所 が 定 まっておらず 被 災 地 へ 効 率 的 な 人 員 の 投 入 を 困 難 にした 救 援 物 資 等 の 集 配 については 輸 送 車 両 や 燃 料 の 不 足 に 加 え 大 規 模 な 物 資 集 積 拠 点 が 県 内 になかったことから 全 国 から 送 られた 大 量 の 救 援 物 資 の 取 扱 いは 混 乱 をきたし 被 災 地 のニーズに 応 じた 適 時 適 切 な 集 配 ができなかった このような 経 験 を 踏 まえ 今 後 大 規 模 災 害 に 効 果 的 に 対 応 するためには 傷 病 者 の 域 外 搬 送 拠 点 機 能 の 充 実 強 化 広 域 支 援 部 隊 の 一 時 集 結 場 所 やベースキャン プ 用 地 の 確 保 物 資 輸 送 中 継 拠 点 の 整 備 等 が 必 要 であると 強 く 認 識 したことか ら その 中 核 的 機 能 を 担 う 広 域 防 災 拠 点 を 整 備 するとともに これを 核 として 地 域 防 災 拠 点 等 と 連 携 することにより 被 災 地 の 災 害 対 応 をより 円 滑 に 支 援 する 体 制 を 整 備 することについて 調 査 検 討 を 行 うこととした (4) 宮 城 県 震 災 復 興 計 画 との 関 係 宮 城 県 震 災 復 興 計 画 ( 平 成 23 年 10 月 策 定 )では 復 興 計 画 実 現 のポイントの 一 つに 災 害 に 強 い 県 土 国 土 づくりの 推 進 を 位 置 づけ それを 推 し 進 める 防 災 安 全 安 心 分 野 の 取 組 として 防 災 機 能 の 再 構 築 を 掲 げている この 計 画 に 基 づき 宮 城 県 の 長 期 総 合 計 画 である 宮 城 の 将 来 ビジョン と 宮 城 県 震 災 復 興 計 画 の 両 計 画 の 中 期 実 施 計 画 である 宮 城 の 将 来 ビジョン 震 災 復 興 実 施 計 画 ( 平 成 25 年 3 月 策 定 )に 広 域 防 災 拠 点 整 備 推 進 事 業 を 掲 げ 広 域 防 災 拠 点 を 積 極 的 に 整 備 することとしている 2

(5) 広 域 防 災 拠 点 整 備 の 基 本 方 針 広 域 防 災 拠 点 整 備 の 基 本 方 針 は 以 下 のとおりとする イ 災 害 発 生 時 には 県 の 災 害 対 策 本 部 の 指 示 の 下 関 係 機 関 ( 自 衛 隊, 市 町 村 等 ) と 連 携 して 迅 速 かつ 的 確 に 災 害 応 急 活 動 を 実 施 し 県 民 を 災 害 から 守 るための 活 動 拠 点 及 び 物 資 輸 送 中 継 拠 点 等 として 県 内 被 災 地 等 の 活 動 拠 点 における 災 害 対 応 を 広 域 的 に 支 援 する ロ 広 域 防 災 拠 点 を 中 心 として 既 存 の 県 有 施 設 や 市 町 村 有 施 設 等 の 複 数 拠 点 との 機 能 補 完 相 互 連 携 によるネットワークのもと 全 県 的 な 防 災 体 制 を 整 備 する ハ 平 常 時 には 自 然 豊 かな 都 市 公 園 として 県 民 の 憩 いの 場 になるとともに 県 民 の 防 災 知 識 等 の 普 及 啓 発 や 防 災 訓 練 の 場 としても 活 用 する (6) 広 域 防 災 拠 点 の 計 画 地 宮 城 県 広 域 防 災 拠 点 の 計 画 地 は 次 により 仙 台 市 宮 城 野 原 地 区 とする 本 県 における 広 域 防 災 拠 点 は 前 記 のとおり 傷 病 者 の 域 外 搬 送 や 広 域 支 援 部 隊 資 機 材 救 援 物 資 等 の 集 積 分 配 など 人 と 物 の 流 れの 中 心 となる 役 割 を 持 つことから その 機 能 を 十 分 に 発 揮 するためには 県 内 外 との 交 通 アクセスが 良 好 な 場 所 に 設 置 す る 必 要 がある 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 周 辺 は 仙 台 東 部 道 路 仙 台 塩 釜 港 仙 台 空 港 など 既 存 の 広 域 交 通 体 系 を 活 用 した 陸 海 空 による 人 員 物 資 等 の 円 滑 な 輸 送 が 可 能 であり かつ 県 域 の 中 心 的 な 場 所 に 位 置 していることから 広 域 災 害 や 圏 域 単 位 における 被 害 発 生 等 に 柔 軟 に 対 応 できる また 近 隣 には 陸 上 自 衛 隊 の 仙 台 駐 屯 地 や 霞 目 駐 屯 地 があることに 加 え 県 内 唯 一 の 基 幹 災 害 拠 点 病 院 である 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 仙 台 医 療 センター( 以 下 仙 台 医 療 センターとする )が 現 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 内 に 移 転 することで 災 害 発 生 時 にはこれらの 機 関 と 密 接 に 連 携 した 災 害 対 応 が 可 能 となる この 構 想 の 実 現 には 災 害 対 応 に 必 要 な 広 大 な 用 地 の 確 保 が 必 要 となるため 日 本 貨 物 鉄 道 株 式 会 社 の 仙 台 貨 物 ターミナル 駅 の 移 転 がなされたときの 跡 地 を 計 画 地 の 中 核 として 調 査 検 討 を 行 うものである 3

2 計 画 地 の 概 要 (1) 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 の 概 要 計 画 地 の 西 側 に 位 置 する 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 は 野 球 場 陸 上 競 技 場 テニスコート 等 からなる 面 積 21.0ha の 総 合 運 動 場 である 陸 上 競 技 場 は 仙 台 市 が 所 有 し 残 りの 施 設 を 宮 城 県 が 所 有 している 野 球 場 部 分 は 株 式 会 社 楽 天 野 球 団 が 管 理 し 陸 上 競 技 場 を 含 むその 他 の 施 設 は 指 定 管 理 者 ( 現 在 は 宮 城 県 スポーツ 振 興 財 団 ミズノグループ)が 管 理 し ている 各 施 設 の 規 模 及 び 収 容 人 員 は 下 表 のとおりである 表 1. 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 の 規 模 等 施 設 規 模 収 容 人 員 備 考 日 本 製 紙 クリネックスス タジアム 宮 城 ( 宮 城 球 場 ) 32,230 m2 23,400 席 その 他 室 内 練 習 場 (5,940 m2) 仙 台 市 陸 上 競 技 場 36,530 m2 30,000 人 400mトラック 8 レーン 室 内 雨 天 練 習 場 (100m 5 レーン) 会 議 室 4(24~72 名 ) 宮 城 テニスコート 7,390 m2 3,000 人 人 工 芝 コート 10 面 宮 城 相 撲 場 440 m2 1,000 人 宮 城 自 転 車 競 技 場 18,680 m2 1,500 人 周 長 400m 宮 城 県 資 料 ( 規 模 収 容 人 員 ともに 概 数 ) 平 成 24 年 度 の 利 用 者 数 は 右 表 のと おりであり 年 間 約 150 万 人 が 利 用 するスポーツゾーンが 形 成 されてい る 表 2. 平 成 24 年 度 の 施 設 利 用 者 数 ( 概 数 ) 施 設 年 間 利 用 者 数 日 本 製 紙 クリネックススタジ 1,200 千 人 アム 宮 城 ( 宮 城 球 場 ) 仙 台 市 陸 上 競 技 場 230 千 人 宮 城 テニスコート 60 千 人 宮 城 相 撲 場 0.5 千 人 宮 城 自 転 車 競 技 場 30 千 人 宮 城 県 資 料 4

(2) 関 連 計 画 等 イ 仙 台 医 療 センターの 建 替 え 仙 台 医 療 センターは 県 内 唯 一 の 基 幹 災 害 拠 点 病 院 として 救 命 救 急 センター 機 能 の 拡 充 (18 床 から 30 床 ) 免 震 構 造 による 耐 震 性 強 化 やヘリポート 設 置 などの 機 能 強 化 のための 建 替 えを 計 画 しており 隣 接 する 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 内 の 現 自 転 車 競 技 場 と 多 目 的 広 場 部 分 ( 約 50,000 m2)へ 移 転 する 予 定 である 同 公 園 内 に 移 転 することで 総 合 的 な 広 域 防 災 拠 点 として より 一 体 性 が 増 し 災 害 時 医 療 の 拠 点 性 が 高 まることが 期 待 される なお 仙 台 医 療 センターは 宮 城 県 のドクターヘリ 基 地 病 院 として 東 北 大 学 病 院 とともに 平 成 25 年 9 月 3 日 に 行 われた 宮 城 県 救 急 医 療 協 議 会 にて 選 定 されている ドクターヘリは 治 療 開 始 までの 時 間 を 短 縮 することで 傷 病 者 の 救 命 効 果 と 予 後 の 改 善 効 果 が 期 待 されることから その 導 入 は 県 内 全 域 の 救 急 医 療 体 制 を 強 化 する 施 策 の 一 つとして 進 められている 移 転 スケジュールは 次 のとおりである 設 計 業 者 の 決 定 : 平 成 25 年 5 月 移 転 工 事 着 手 : 平 成 26 年 秋 新 病 院 開 棟 : 平 成 29 年 1 月 5

ロ 宮 城 県 地 域 防 災 計 画 ( 平 成 25 年 2 月 1 日 改 訂 ) 防 災 拠 点 の 整 備 等 について 次 のように 定 めている 広 域 的 な 応 援 人 員 の 集 結 や 各 種 資 機 材 物 資 の 集 積 が 可 能 となる 防 災 拠 点 施 設 の 整 備 や 既 存 施 設 の 活 用 等 を 市 町 村 と 連 携 して 検 討 平 常 時 の 一 般 県 民 向 けの 防 災 教 育 施 設 としての 利 用 の 検 討 円 滑 な 機 関 相 互 の 応 援 のための 救 援 活 動 拠 点 の 確 保 等 ハ 仙 台 市 地 域 防 災 計 画 計 画 地 西 側 部 分 の 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 は 仙 台 市 地 域 防 災 計 画 において 広 域 避 難 場 所 として 位 置 づけられている 避 難 地 の 面 積 は 74,000 m2( 施 設 等 部 分 を 除 く) で 避 難 人 口 は 37,000 人 である 計 画 地 の 西 側 250m 弱 にある 榴 岡 公 園 も 広 域 避 難 場 所 に 指 定 されており 面 積 は 112,000 m2 避 難 人 口 は 56,000 人 である このほか 計 画 地 の 西 側 及 び 南 側 の 仙 台 市 立 の 小 中 高 等 学 校 が 指 定 避 難 所 と して 合 計 3,669 人 が 避 難 できる 計 画 になっている 指 定 避 難 所 848 人 : 火 災 の 広 がりにより 指 定 避 難 所 などにとどまることができないような 場 合 の 避 難 場 所 指 定 避 難 所 1,647 人 広 域 避 難 場 所 広 域 避 難 場 所 指 定 避 難 所 1,174 人 図 1. 計 画 地 近 隣 の 広 域 避 難 場 所 及 び 指 定 避 難 所 仙 台 市 地 域 防 災 計 画 をもとに 作 成 6

(3) 交 通 条 件 計 画 地 は JR 仙 台 駅 から 約 2 km 県 の 災 害 対 策 本 部 が 置 かれる 宮 城 県 庁 まで 約 4 km の 位 置 にある 仙 台 空 港 までは 緊 急 輸 送 道 路 P22 参 照 を 使 って 約 25 km 陸 上 自 衛 隊 霞 目 駐 屯 地 と 航 空 自 衛 隊 松 島 基 地 まで それぞれ 同 約 3 km 約 45 kmである 国 際 拠 点 港 湾 である 仙 台 塩 釜 港 ( 仙 台 港 区 )まで 約 12km である 高 速 道 路 IC は 最 も 近 い 仙 台 東 部 道 路 仙 台 東 IC までは 約 4 km 仙 台 南 部 道 路 長 町 IC まで 約 7 kmであり 交 通 条 件 は 非 常 に 優 れている なお 計 画 地 の 北 側 に 地 域 高 規 格 道 路 である 仙 台 東 道 路 の 計 画 があり 現 在 東 日 本 大 震 災 後 の 道 路 交 通 環 境 の 変 化 などを 踏 まえ 仙 台 東 部 地 区 の 道 路 交 通 ネッ トワークについて 検 証 が 行 われ 仙 台 東 道 路 を 含 めた 充 実 策 について 検 討 がなさ れる 予 定 となっている 表 3. 計 画 地 と 主 要 施 設 等 との 距 離 高 速 道 路 IC 飛 行 場 その 他 仙 台 東 IC: 約 4 km 仙 台 空 港 : 約 25 km 宮 城 県 庁 : 約 4 km 長 町 IC: 約 7 km 霞 目 駐 屯 地 : 約 3 km 仙 台 駅 : 約 2 km 松 島 基 地 : 約 45 km 仙 台 塩 釜 港 : 約 12 km 主 要 道 路 による 計 測 値 図 2. 宮 城 野 原 地 区 の 位 置 7

(4) 地 形 地 質 計 画 地 は 宮 城 県 の 概 ね 中 央 部 で 仙 台 市 の 沖 積 平 野 と 台 地 部 のほぼ 境 界 付 近 の 平 野 部 に 位 置 する 標 高 は 約 14m~17mで 日 本 貨 物 鉄 道 株 式 会 社 仙 台 貨 物 ターミナル 駅 は 計 画 地 の 中 央 を 通 る 道 路 よりも 0.5~1m 程 度 低 くなっている また 地 区 の 西 側 に 長 町 利 府 線 断 層 帯 が 北 東 南 西 方 向 に 沿 っている : 長 町 利 府 線 断 層 帯 1. 断 層 帯 の 位 置 等 宮 城 郡 利 府 町 から 仙 台 市 を 経 て 柴 田 郡 村 田 町 にかけて 概 ね 北 東 - 南 西 方 向 に 延 びている 全 体 として 長 さは 21-40km で 西 側 が 東 側 に 対 して 相 対 的 に 隆 起 する 逆 断 層 長 町 - 利 府 線 坪 沼 断 層 及 び 円 田 断 層 と これらに 付 随 する 断 層 か ら 構 成 される 2. 断 層 帯 の 過 去 の 活 動 過 去 4-5 万 年 間 に 少 なくとも 3 回 活 動 したと 推 定 され 最 も 新 しい 活 動 は 約 1 万 6 千 年 前 以 後 にあったと 考 えられる 3. 断 層 帯 の 将 来 の 活 動 断 層 帯 全 体 が 一 つの 活 動 区 間 として 活 動 した 場 合 マグニチュード 7.0-7.5 程 度 の 地 震 が 発 生 する 可 能 性 がある 過 去 の 活 動 が 十 分 に 明 らかではなく 最 新 活 動 時 期 が 特 定 できていないため 最 新 活 動 後 の 経 過 率 は 不 明 であり 信 頼 度 は 低 いが 将 来 この ような 地 震 が 発 生 する 長 期 確 率 は 以 下 のとお り 30 年 以 内 確 率 :1% 50 年 以 内 確 率 :2% 100 年 以 内 確 率 :3% 地 震 調 査 研 究 推 進 本 部 地 震 調 査 委 員 会 宮 城 県 地 域 防 災 計 画 ( 平 成 25 年 2 月 ) 図 3. 宮 城 県 の 地 質 分 布 地 盤 高 15~17m 地 盤 高 14~15m 図 4. 計 画 地 の 地 形 等 8

3 東 日 本 大 震 災 時 の 対 応 (1) 救 助 救 急 消 火 活 動 イ 緊 急 消 防 援 助 隊 陸 上 部 隊 25 都 道 府 県 隊 の 支 援 を 受 け ピーク 時 (3 月 18 日 )には 3,257 人 (833 隊 )が 活 動 した 発 災 翌 日 から 北 は 北 海 道 南 は 近 畿 の 都 道 府 県 隊 が 活 動 を 開 始 し その 後 最 南 端 で は 鹿 児 島 県 からなど 広 範 な 支 援 があった 東 日 本 大 震 災 - 震 災 6 か 月 間 の 災 害 対 応 とその 検 証 -( 平 成 24 年 3 月 ) 宮 城 県 図 5. 宮 城 県 への 緊 急 消 防 援 助 隊 派 遣 数 の 推 移 消 防 庁 緊 急 消 防 援 助 隊 広 域 活 動 拠 点 に 関 する 調 査 報 告 書 (H25.3) によると 緊 急 消 防 援 助 隊 が 被 災 地 に 向 かうまでの 間 途 中 の 休 息 給 油 等 で 大 部 隊 であるが ゆえに 行 動 に 手 間 取 ったり 施 設 の 確 保 に 苦 慮 したりするなどの 例 があった ま た 野 営 予 定 地 が 既 に 避 難 場 所 であったり 他 の 部 隊 と 競 合 したり 津 波 により 被 災 して 使 用 することができなかったりした 例 もあった とされている 9

航 空 部 隊 24 都 県 政 令 市 の 航 空 部 隊 の 支 援 があり ピーク 時 (3 月 13~14 日 )には 18 機 のヘリコプターが 活 動 した 仙 台 空 港 が 被 災 したため 山 形 空 港 をヘリベースとして 活 動 を 開 始 したが 被 災 地 から 遠 距 離 であったことから 活 動 時 間 の 制 約 を 受 けるなど 非 効 率 であった そ の 問 題 解 消 のため 13 日 からフォワードベースを 宮 城 県 総 合 運 動 公 園 (グランデ ィ 21)に 設 置 して 活 動 を 展 開 した : 一 般 的 に ヘリベース フォワードベースは 緊 急 消 防 援 助 隊 航 空 部 隊 の 受 援 計 画 において 概 ね 次 のように 定 義 されている ヘリベース: 災 害 の 終 始 を 通 じて 緊 急 消 防 援 助 隊 航 空 部 隊 のヘリコプター 運 用 に 関 する 指 揮 ( 指 示 任 務 付 与 )を 実 施 し かつ 駐 機 整 備 給 油 装 備 が 可 能 な 拠 点 及 び 航 空 部 隊 の 進 出 拠 点 ( 集 結 場 所 ) フォワードベース: 被 災 地 近 傍 の 飛 行 場 外 離 着 陸 場 等 で 離 着 陸 給 油 人 員 の 乗 降 機 装 備 物 資 等 の 積 み 降 ろしが 可 能 な 拠 点 被 災 地 近 傍 において 航 空 活 動 を 安 全 かつ 効 率 的 に 行 うことを 目 的 として 設 置 する 補 給 点 給 油 点 などに 使 用 する 臨 時 離 着 陸 場 が 対 象 に なる 宮 城 県 総 合 運 動 公 園 (グランディ 21)では 3 月 13 日 ~5 月 25 日 まで 活 動 し 最 大 の 離 着 陸 数 は 64 回 / 日 ( 他 機 関 機 を 含 む) 駐 機 数 は 14 機 / 日 ( 消 防 防 災 機 )であ る 東 日 本 大 震 災 - 震 災 6 か 月 間 の 災 害 対 応 とその 検 証 -( 平 成 24 年 3 月 ) 宮 城 県 図 6. 緊 急 消 防 援 助 隊 配 備 状 況 10

ロ 広 域 緊 急 援 助 隊 等 ( 警 察 ) 地 震 発 生 と 同 時 に 宮 城 県 警 察 災 害 警 備 本 部 を 設 置 し 県 下 の 24 警 察 署 において も 署 災 害 警 備 本 部 を 設 置 し 約 3,900 人 の 災 害 警 備 体 制 が 確 立 した 広 域 緊 急 援 助 隊 等 の 支 援 部 隊 は 最 大 約 1,900 人 / 日 が 派 遣 され 合 わせて 約 5,800 人 / 日 体 制 で 対 応 した また 6 か 月 間 で 延 べ 27 万 4,000 人 の 支 援 を 受 けた 広 域 緊 急 援 助 隊 は 発 災 翌 日 から 救 出 救 助 捜 索 にあたり 宮 城 県 の 機 動 隊 管 区 機 動 隊 及 び 第 二 機 動 隊 とともに 被 災 者 の 救 出 活 動 にあたった 全 国 警 察 からの 機 動 隊 管 区 機 動 隊 地 域 警 察 特 別 派 遣 部 隊 特 別 機 動 捜 査 派 遣 部 隊 が 捜 索 救 出 活 動 検 視 活 動 交 通 整 理 警 戒 パトロールなどを 展 開 した 平 成 24 年 警 察 白 書 図 7. 広 域 緊 急 援 助 隊 の 派 遣 状 況 東 日 本 大 震 災 と 警 察 ( 平 成 24 年 3 月 ) 警 察 庁 図 8. 広 域 緊 急 援 助 隊 の 概 要 11

ハ 自 衛 隊 発 災 当 日 から 陸 上 海 上 航 空 の 各 自 衛 隊 による 災 害 派 遣 活 動 が 開 始 された 陸 上 自 衛 隊 東 北 方 面 隊 ( 第 6 師 団 第 9 師 団 )は 発 災 直 後 から 関 係 自 治 体 に 連 絡 幹 部 を 派 遣 するとともに 地 上 航 空 部 隊 による 情 報 収 集 活 動 人 命 救 助 活 動 を 開 始 し た 人 命 救 助 ご 遺 体 収 容 捜 索 給 水 給 食 入 浴 支 援 道 路 啓 開 瓦 礫 の 除 去 医 療 支 援 防 疫 支 援 から 音 楽 演 奏 まで 応 急 生 活 支 援 にわたる 幅 広 い 活 動 を 行 った 陸 上 自 衛 隊 は 発 災 当 日 深 夜 には 他 方 面 隊 からの 増 援 が 決 まり 北 部 方 面 隊 の 北 部 方 面 施 設 隊 中 部 方 面 隊 の 第 10 師 団 西 部 方 面 隊 の 第 4 師 団 が 宮 城 県 に 派 遣 され た さらに 第 5 旅 団 第 14 旅 団 が 加 わり 25,500 人 の 自 衛 隊 員 が 活 動 した 海 上 自 衛 隊 は 横 須 賀 方 面 隊 大 湊 地 方 隊 ほかから 艦 艇 航 空 機 が 派 遣 され 人 命 救 助 や 御 遺 体 の 収 容 及 び 給 食 給 水 などの 生 活 支 援 活 動 を 行 った 航 空 自 衛 隊 は 航 空 機 を 主 体 とした 情 報 収 集 活 動 捜 索 救 助 活 動 を 展 開 し 人 命 救 助 や 御 遺 体 の 収 容 及 び 生 活 支 援 活 動 を 行 った 12

(2) 医 療 活 動 代 表 的 な 活 動 組 織 である DMAT の 活 動 概 要 は 以 下 のとおりである 発 災 後 3 日 間 に 全 国 から 120 チームが 参 集 して 活 動 したが 被 災 地 域 が 広 範 囲 で 状 況 把 握 が 追 いつかず 参 集 したチームを 活 用 しきれなかった 3 月 12 日 ~15 日 には 陸 上 自 衛 隊 霞 目 駐 屯 地 に SCU( 広 域 医 療 搬 送 拠 点 )を 設 置 し 167 人 の 傷 病 者 が 県 内 外 の 医 療 機 関 に 搬 送 された : 厚 生 労 働 省 DMAT 事 務 局 資 料 によれば 3 月 11 日 ~22 日 に 宮 城 県 で 活 動 したチーム は 108 3 月 11 日 ( 仙 台 市 内 ) 3 月 12 日 ( 仙 台 市 内 ) 3 月 13 日 ( 県 内 各 地 ) 3 月 14 日 ( 仙 台 市 石 巻 市 内 ) 3 月 15 日 ( 仙 台 市 石 巻 市 内 ) 赤 丸 はチーム 数 を 示 す ( 大 きい 丸 は 10 小 さい 丸 は1) 第 2 回 東 日 本 大 震 災 における 災 害 応 急 対 策 に 関 する 検 討 会 厚 生 労 働 省 DMAT 事 務 局 資 料 をもとに 作 成 図 9.3 月 11 日 ~15 日 の DMAT 活 動 場 所 等 注 )DMAT については 上 記 の 地 図 には 記 載 されていないが 気 仙 沼 市 においても 活 動 している 13

病 院 が 損 壊 して 治 療 が 困 難 になった 石 巻 市 立 病 院 や 公 立 志 津 川 病 院 からの 搬 送 を 含 め ヘリコプターが 活 躍 した なお 3 月 13 日 ~5 月 31 日 の 間 に 緊 急 消 防 援 助 隊 航 空 部 隊 は 1,446 人 の 救 急 救 助 を 行 っている 3 月 17 日 からは DMAT から 医 療 救 護 班 に 移 行 し 避 難 所 における 医 療 救 護 活 動 や 病 院 支 援 が 実 施 された 避 難 所 石 巻 専 修 大 学 避 難 民 : 民 間 バス 自 衛 隊 バス ドクターヘリ 防 災 ヘリ 自 衛 隊 ヘリ 石 巻 市 立 病 院 東 北 大 学 病 院 重 傷 者 :ヘリ 石 巻 市 総 合 運 動 公 園 自 衛 隊 ヘリ CH-47 民 間 バス 入 院 患 者 :240 人 石 巻 赤 十 字 病 院 県 外 病 院 ヘリ 霞 目 駐 屯 地 SCU( 広 域 医 療 搬 送 拠 点 ) 寝 たきり 高 齢 者 :25 人 自 衛 隊 バス 仙 台 市 内 病 院 救 急 車 民 間 救 急 車 仙 台 市 内 避 難 所 第 2 回 東 日 本 大 震 災 における 災 害 応 急 対 策 に 関 する 検 討 会 厚 生 労 働 省 DMAT 事 務 局 資 料 をもとに 作 成 図 10. 石 巻 市 立 病 院 等 からの 入 院 患 者 等 の 搬 送 14

(3) 物 資 の 調 達 等 と 保 管 供 給 イ 発 災 直 後 大 規 模 災 害 時 における 物 資 の 調 達 供 給 は 市 町 村 等 からの 物 資 要 請 に 基 づき 災 害 時 応 援 協 定 締 結 事 業 者 等 からの 調 達 を 基 本 としている 東 日 本 大 震 災 では 被 害 が 甚 大 であり 県 内 隣 県 の 食 料 品 製 造 業 者 等 の 多 くが 被 災 したことから 必 要 量 を 確 保 するために 政 府 に 調 達 要 請 を 行 った また 企 業 などからの 物 資 支 援 の 申 出 には 宮 城 県 の 集 積 所 に 搬 入 いただくことを 条 件 に 受 付 を 行 った 3 月 17 日 までの 被 災 地 への 物 資 の 主 な 供 給 ルートは 次 のとおりである 表 4. 救 援 物 資 の 種 類 別 の 主 な 集 積 所 と 搬 送 方 法 区 分 主 な 集 積 所 被 災 地 への 供 給 A. 協 定 団 体 からの 調 達 物 資 企 業 からの 救 援 物 資 地 域 の 合 同 庁 舎 議 会 庁 舎 貸 出 しトラック ワンボック スカー 公 用 車 運 送 業 者 自 衛 隊 車 両 など B. 政 府 調 達 物 資 航 空 自 衛 隊 小 松 基 地 から 花 巻 山 形 福 島 の 各 空 港 等 に 空 輸 C. 自 衛 隊 ヘリで 空 輸 さ れる 自 治 体 救 援 物 資 長 沼 フートピア 公 園 自 衛 隊 車 両 で 陸 送 自 衛 隊 車 両 で 陸 送 : 中 部 近 畿 地 方 で 生 産 された 食 料 品 北 陸 で 生 産 されたものは 民 間 トラックで 被 災 市 町 村 へ 直 送 東 日 本 大 震 災 - 震 災 6 か 月 間 の 災 害 対 応 とその 検 証 -( 平 成 24 年 3 月 ) 宮 城 県 第 3 章 第 1 節 災 害 対 策 本 部 事 務 局 の 対 応 をもとに 作 成 3 月 13 日 から 宮 城 県 トラック 協 会 会 員 等 による 被 災 市 町 村 への 配 送 を 開 始 自 衛 隊 車 両 による 配 送 を 徐 々に 縮 小 した ロ 1 週 間 後 から 宮 城 県 倉 庫 協 会 の 協 力 により 4 か 所 を 物 資 倉 庫 として 確 保 在 庫 管 理 集 配 も 委 託 倉 庫 面 積 は 8 月 まで 増 え 続 け 最 大 22 か 所 の 倉 庫 を 利 用 した 倉 庫 の 受 付 時 間 外 (18:00~ 翌 日 8:00)のトラック 到 着 による 入 庫 待 ち また 支 援 申 し 出 の 受 付 後 の 保 管 量 の 増 大 で 入 庫 できず たらいまわし 状 態 になるなどの 問 題 も 発 生 した また 保 管 量 が 増 える 中 余 震 で 倉 庫 が 損 壊 して 物 資 が 毀 損 することもあった 平 成 23 年 度 国 土 政 策 関 係 研 究 支 援 事 業 研 究 報 告 書 ( 東 日 本 大 震 災 における 緊 急 支 援 物 資 の 流 動 実 態 の 定 量 的 把 握 ) 東 日 本 大 震 災 - 震 災 6 か 月 間 の 災 害 対 応 とその 検 証 -( 平 成 24 年 3 月 ) 宮 城 県 をもとに 作 成 15

参 考 岐 阜 県 における 民 間 事 業 者 の 活 用 例 東 日 本 大 震 災 - 震 災 6 か 月 間 の 災 害 対 応 とその 検 証 -( 平 成 24 年 3 月 ) 図 11. 東 日 本 大 震 災 時 の 宮 城 県 の 物 資 配 達 フロー 平 成 23 年 度 国 土 政 策 関 係 研 究 支 援 事 業 研 究 成 果 報 告 書 ( 東 日 本 大 震 災 における 緊 急 支 援 物 資 の 流 動 実 態 の 定 量 的 把 握 ) 図 12. 多 様 な 救 援 物 資 の 流 れ 16

(4) 災 害 ボランティア 宮 城 県 では 災 害 ボランティアセンタ ー( 以 下 VC という )の 設 置 につ いて 宮 城 県 社 会 福 祉 協 議 会 NPO 法 人 みやぎ 災 害 救 援 VC と 三 者 協 定 を 締 結 しているほか 市 町 村 及 び 市 町 村 社 会 福 祉 協 議 会 とも 同 様 の 協 定 を 締 結 し ている 東 日 本 大 震 災 時 は 発 災 の 翌 日 (3 月 12 日 )に 宮 城 県 災 害 VC を 宮 城 県 社 会 福 祉 会 館 に 設 置 1 した 東 日 本 大 震 災 - 震 災 6 か 月 間 の 災 害 対 応 とその 検 証 -( 平 成 24 年 3 月 ) 宮 城 県 をもとに 作 成 図 13. 市 区 町 村 災 害 ボランティアセンター 設 置 数 の 推 移 3 月 12 日 以 降 一 般 からの 申 出 は 急 増 するが 危 険 区 域 の 設 定 被 災 地 の VC の 設 置 が 困 難 であったことなどから 発 災 直 後 は 現 地 の 状 況 説 明 などの 申 出 を 調 整 する とともに 現 地 に 出 向 いて VC の 立 ち 上 げ 支 援 のための 情 報 収 集 を 行 った 3 月 下 旬 から 指 定 避 難 所 以 外 に 避 難 等 していた 被 災 者 に 対 する 食 事 提 供 に ついて 4 者 会 議 2 を 開 催 被 災 者 への 食 事 の 提 供 のほか 甚 大 な 被 害 を 受 け た 市 町 災 害 VC の 運 営 支 援 避 難 所 応 急 仮 設 住 宅 への 物 資 の 提 供 が 議 論 さ れた 人 / 月 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 ボランティア 受 付 の 推 移 ( 市 町 ボランティアセンター) 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 4 月 以 降 はボランティアバスが 導 入 さ れ 家 屋 の 清 掃 や 片 付 け 泥 だしをは 同 上 図 14. 市 町 ボランティアセンターの 受 付 数 推 移 じめとして 多 数 のボランティア 3 が 活 動 した 6 月 以 降 は 応 急 仮 設 住 宅 への 引 っ 越 し が 始 まったこともあり 徐 々に 数 が 減 っている 1: 自 治 会 館 を 指 定 していたが 被 災 したため 3 月 29 日 まで 社 会 福 祉 会 館 を 使 用 2: 政 府 緊 急 災 害 現 地 対 策 本 部 自 衛 隊 宮 城 県 ボランティアの 4 者 3: 最 大 活 動 量 は 約 93,000 人 / 月 (4 月 ) 17

(5)その 他 広 域 防 災 拠 点 に 関 係 する 防 災 活 動 のほか 新 たな 災 害 対 応 として 顕 在 化 した 帰 宅 困 難 者 に 関 する 状 況 等 は 以 下 のとおりである イ 発 生 対 応 状 況 発 災 直 後 JR 線 や 仙 台 市 営 地 下 鉄 などの 公 共 交 通 機 関 が 全 面 的 に 運 行 を 停 止 した JR 仙 台 駅 や 地 下 鉄 仙 台 駅 も 閉 鎖 されたことから 行 き 場 を 失 った 市 内 中 心 部 等 にい たビジネスマンや 観 光 客 等 が 駅 前 のペデストリアンデッキや 駅 前 広 場 に 集 中 し 仙 台 駅 周 辺 は 大 混 乱 となった また 帰 宅 困 難 者 を 周 辺 の 指 定 避 難 所 に 誘 導 したため 市 中 心 部 の 指 定 避 難 所 は 満 杯 状 態 となり 避 難 所 運 営 に 大 きな 支 障 をきたした 宮 城 県 庁 では 県 庁 舎 に 1,000 人 以 上 の 帰 宅 困 難 者 が 避 難 をしてきたことから 1 階 ロビーや 2 階 の 食 堂 等 を 開 放 して 3 月 16 日 の 夕 方 まで 食 事 等 の 提 供 を 行 い 随 時 指 定 避 難 所 等 へ 誘 導 した ロ 帰 宅 困 難 者 対 策 の 方 向 性 仙 台 市 では 次 のような 帰 宅 困 難 者 対 策 の 4 つの 方 向 性 の 下 具 体 的 取 組 を 進 めて いる 表 5. 仙 台 市 の 帰 宅 困 難 者 対 策 の 方 向 性 と 現 段 階 の 取 組 方 向 性 一 斉 帰 宅 の 抑 制 一 時 滞 在 場 所 の 確 保 徒 歩 帰 宅 支 援 の 推 進 帰 宅 困 難 者 等 に 対 す る 情 報 提 供 具 体 的 取 組 等 事 業 所 学 校 等 からの 一 斉 帰 宅 の 抑 制 の 広 報 啓 発 業 界 団 体 等 を 通 じた 環 境 整 備 の 協 力 依 頼 交 通 結 節 点 周 辺 での 公 共 的 施 設 や 民 間 施 設 を 活 用 した 一 時 滞 在 場 所 の 確 保 あすと 長 町 (エスアールジータカミヤスポーツパークあすと 長 町 ゼ ビオアリーナ 仙 台 ) JR 仙 台 駅 市 営 地 下 鉄 仙 台 駅 東 西 自 由 通 路 帰 宅 支 援 ステーションの 整 備 検 討 徒 歩 帰 宅 に 備 えた 訓 練 の 実 施 ( 事 業 所 等 へ 呼 びかけ) 冷 静 に 行 動 するために 必 要 な 情 報 提 供 方 法 等 の 検 討 家 族 等 との 安 否 確 認 手 段 の 広 報 啓 発 仙 台 市 HP をもとに 作 成 18

4 対 処 すべき 災 害 広 域 防 災 拠 点 の 検 討 を 進 めるに 当 たり 宮 城 県 内 で 想 定 される 災 害 を 次 のように 設 定 する (1) 地 震 災 害 平 成 23 年 3 月 11 日 に 発 生 した 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 はマグニチュード 9.0 で 第 三 次 宮 城 県 地 震 被 害 想 定 調 査 による 宮 城 県 沖 地 震 ( 連 動 型 )をも 大 きく 上 回 る 規 模 で 県 内 に 甚 大 な 被 害 をもたらした また 宮 城 県 地 域 防 災 計 画 では これら 海 溝 型 地 震 のほか 30 年 以 内 に 地 震 が 発 生 する 確 率 は 1% P8 参 照 ではあるが 仙 台 市 の 市 街 地 中 心 部 を 北 東 - 南 西 方 向 に 横 断 し ている 長 町 利 府 線 断 層 帯 などによる 内 陸 直 下 型 地 震 も 想 定 している このため 本 報 告 書 で 想 定 する 地 震 は 海 溝 型 地 震 と 内 陸 直 下 型 地 震 とする 海 溝 型 地 震 では 県 内 の 広 範 囲 で 大 きな 揺 れが 発 生 するとともに 甚 大 な 被 害 が 発 生 する 可 能 性 がある また 内 陸 直 下 型 地 震 では 仙 台 市 を 中 心 に 名 取 市 村 田 町 川 崎 町 多 賀 城 市 利 府 町 富 谷 町 などで 大 きな 被 害 が 発 生 する 可 能 性 がある (2) 津 波 災 害 東 日 本 大 震 災 では 地 震 に 伴 う 津 波 によって 宮 城 県 の 太 平 洋 沿 岸 部 全 ての 地 域 で 甚 大 な 被 害 が 発 生 した 本 報 告 書 で 想 定 する 津 波 は 東 日 本 大 震 災 の 教 訓 を 踏 まえ あらゆる 可 能 性 を 考 慮 した 最 大 クラスの 巨 大 な 津 波 のほか 宮 城 県 沖 地 震 や 昭 和 三 陸 地 震 津 波 のような 最 大 クラスの 津 波 に 比 べて 発 生 頻 度 が 高 く 大 きな 被 害 をもたらす 可 能 性 がある 津 波 とする また 明 治 三 陸 地 震 津 波 やチリ 地 震 津 波 のような 必 ずしも 大 きな 揺 れを 伴 わない 地 震 でも 巨 大 な 津 波 が 発 生 し 甚 大 な 被 害 が 発 生 する 可 能 性 が あることから これらの 津 波 災 害 に ついても 想 定 する 気 象 庁 HP 図 15. 東 日 本 大 震 災 の 推 計 震 度 分 布 19

(3) 風 水 害 及 び 火 山 災 害 近 年 特 に 多 発 傾 向 にある 短 期 的 に 気 象 が 激 化 するケースとして ゲ リラ 豪 雨 や 竜 巻 等 の 激 しい 気 象 現 象 による 災 害 のほか 台 風 等 によ る 風 水 害 を 想 定 するとともに 大 地 震 後 の 火 山 活 動 の 活 発 化 に 備 え 火 山 噴 火 ( 爆 発 溶 岩 流 泥 流 軽 石 流 熱 雲 等 ) 及 びそれに 伴 う 降 灰 砂 等 の 火 山 災 害 の 発 生 につい ても 想 定 する 宮 城 県 で 対 象 となる 火 山 としては 蔵 王 山 栗 駒 山 鳴 子 の 3 か 所 が 想 定 される (4) 原 子 力 災 害 東 日 本 大 震 災 では 東 京 電 力 株 式 会 社 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 が 津 波 で 被 災 し 大 量 の 放 射 性 物 質 が 放 出 されたため 宮 城 県 においても 放 射 能 測 定 各 種 検 査 等 の 対 応 に 追 われた 本 報 告 書 においては 東 北 電 力 株 式 会 社 女 川 原 子 力 発 電 所 からの 放 宮 城 県 地 域 防 災 計 画 ( 平 成 25 年 2 月 ) 射 性 物 質 及 び 放 射 線 の 放 出 形 態 並 図 16. 東 日 本 大 震 災 時 の 浸 水 範 囲 びに 想 定 される 原 子 力 災 害 の 形 態 は 過 酷 事 故 ( 炉 心 が 著 しく 損 傷 するなど 放 射 性 物 質 の 大 量 放 出 につながるような 重 大 事 故 )を 含 むものを 想 定 する (5)その 他 このほか 国 民 保 護 法 の 対 象 となる 生 物 化 学 物 質 災 害 等 の 事 態 や 緊 急 事 態 基 本 行 動 マニュアルに 規 定 す る 重 大 な 事 件 や 事 故 県 民 の 健 康 安 全 に 係 わる 緊 急 事 態 についても 広 域 防 災 拠 点 の 整 備 の 進 捗 度 合 い を 踏 まえ 国 民 保 護 計 画 等 で 必 要 な 位 置 づけを 行 うものとする 内 閣 官 房 資 料 図 17. 国 民 の 保 護 に 関 する 措 置 の 仕 組 み 20

5 計 画 地 の 災 害 リスク (1) 地 震 被 害 海 溝 型 地 震 において より 大 きな 地 震 になると 予 想 されている 宮 城 県 沖 地 震 ( 連 動 型 )では 計 画 地 の 想 定 震 度 は 6 弱 である 長 町 利 府 線 断 層 帯 地 震 では 東 日 本 大 震 災 時 の 震 度 とほぼ 同 程 度 の 震 度 6 強 が 想 定 されている 計 画 地 においては 津 波 被 害 は 想 定 されておらず 東 日 本 大 震 災 時 にも 被 害 はなか った また 土 砂 崩 れ 等 の 危 険 区 域 にも 位 置 していない 沖 積 層 にあることから 液 状 化 の 危 険 性 は 極 めて 高 いと 想 定 されているが 東 日 本 大 震 災 時 に 液 状 化 は 発 生 していない 宮 城 県 沖 地 震 ( 連 動 型 ) 長 町 利 府 線 断 層 地 震 仙 台 市 地 震 ハザードマップ( 平 成 14 年 度 仙 台 市 地 震 被 害 想 定 ) 図 18. 地 震 による 想 定 震 度 21

4 4 (2)アクセス 計 画 地 から 災 害 対 策 本 部 がおかれる 宮 城 県 庁 高 速 道 路 IC などの 交 通 施 設 までは 基 本 的 に 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 でつながっている 計 画 地 から 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 には 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 でつながっており ラダー 状 の 複 数 ルートが 確 保 されている 宮 城 県 沖 地 震 対 策 事 業 として 緊 急 輸 送 道 路 の 橋 梁 の 耐 震 化 が 実 施 されており 地 震 に 対 するアクセスルートの 被 災 リスクは 低 いといえる 県 庁 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 太 線 は 自 動 車 専 用 道 路 自 三 動 陸 車 道 仙 台 駅 東 北 自 動 車 道 国 道 45 号 国 道 4 号 バ イパ 仙 台 塩 釜 港 仙 台 西 道 路 ス 仙 台 東 IC 国 道 286 号 仙 台 南 部 道 路 長 町 IC 仙 台 東 部 道 路 計 画 地 国 道 4 号 図 19. 緊 急 輸 送 道 路 の 概 要 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 宮 城 県 緊 急 輸 送 道 路 ネットワーク 計 画 等 策 定 協 議 会 指 定 緊 急 輸 送 道 路 災 害 発 生 時 の 救 急 消 防 緊 急 物 資 道 路 復 旧 資 機 材 の 搬 出 入 のため 必 要 最 小 限 通 行 を 確 保 する 県 域 でのネットワーク 構 成 路 線 及 び 災 害 復 旧 活 動 の 支 援 等 に 用 いる 道 路 優 先 順 位 は 以 下 のとおり 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 県 庁 所 在 地 地 方 中 心 都 市 及 び 重 要 港 湾 空 港 等 を 連 絡 する 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 と 市 区 役 所 主 要 な 防 災 拠 点 ( 行 政 機 関 公 共 機 関 主 要 駅 港 湾 ヘリポート 災 害 拠 点 病 院 自 衛 隊 等 )を 連 絡 する 第 3 次 緊 急 輸 送 道 路 その 他 の 防 災 輸 送 拠 点 との 連 絡 を 図 る 仙 台 市 地 域 防 災 計 画 22

(3) 内 水 被 害 計 画 地 東 側 は 過 去 50 年 間 における 最 大 級 の 大 雨 が 降 った 場 合 には 20~45cm ほ ど 浸 水 するおそれがあると 想 定 されており 土 地 利 用 に 応 じた 適 切 な 内 水 対 策 を 講 じる 必 要 がある 図 20. 仙 台 市 内 水 ハザードマップ 仙 台 市 浸 水 想 定 区 域 図 ( 宮 城 野 区 版 )パンフレット 23

6 広 域 防 災 拠 点 の 基 本 的 な 考 え 方 (1) 本 報 告 書 における 広 域 防 災 拠 点 の 位 置 づけ イ 災 害 対 策 基 本 法 に 関 する 県 市 町 村 の 役 割 災 害 対 策 基 本 法 において 都 道 府 県 は 地 域 防 災 計 画 の 作 成 と 法 に 基 づく 計 画 の 実 施 のほか 被 災 した 市 町 村 及 び 指 定 地 方 公 共 機 関 の 防 災 活 動 を 助 け 総 合 調 整 を 行 う 役 割 を 担 うこととされている 市 町 村 は 基 礎 的 な 自 治 体 として 災 害 に 備 えた 計 画 を 作 成 し 発 災 時 には 関 係 機 関 等 の 協 力 を 得 て 防 災 活 動 を 実 施 する 役 割 を 担 うこととされている : 独 立 行 政 法 人 港 湾 法 の 港 務 局 土 地 改 良 法 の 土 地 改 良 区 その 他 の 公 共 的 施 設 の 管 理 者 並 び に 都 道 府 県 の 地 域 において 電 気 ガス 輸 送 通 信 その 他 の 公 益 的 事 業 を 営 む 法 人 で 当 該 都 道 府 県 の 知 事 が 指 定 するもの 災 害 対 策 基 本 法 ( 都 道 府 県 市 町 村 の 責 務 ) 第 4 条 都 道 府 県 は 基 本 理 念 にのっとり 当 該 都 道 府 県 の 地 域 並 びに 当 該 都 道 府 県 の 住 民 の 生 命 身 体 及 び 財 産 を 災 害 から 保 護 するため 関 係 機 関 及 び 他 の 地 方 公 共 団 体 の 協 力 を 得 て 当 該 都 道 府 県 の 地 域 に 係 る 防 災 に 関 する 計 画 を 作 成 し 及 び 法 令 に 基 づ きこれを 実 施 するとともに その 区 域 内 の 市 町 村 及 び 指 定 地 方 公 共 機 関 が 処 理 する 防 災 に 関 する 事 務 又 は 業 務 の 実 施 を 助 け かつ その 総 合 調 整 を 行 う 責 務 を 有 する 第 5 条 市 町 村 は 基 本 理 念 にのっとり 基 礎 的 な 地 方 公 共 団 体 として 当 該 市 町 村 の 地 域 並 びに 当 該 市 町 村 の 住 民 の 生 命 身 体 及 び 財 産 を 災 害 から 保 護 するため 関 係 機 関 及 び 他 の 地 方 公 共 団 体 の 協 力 を 得 て 当 該 市 町 村 の 地 域 に 係 る 防 災 に 関 する 計 画 を 作 成 し 及 び 法 令 に 基 づきこれを 実 施 する 責 務 を 有 する ロ 広 域 災 害 時 の 宮 城 県 の 対 応 複 数 の 市 町 村 に 被 害 が 及 ぶ 広 域 災 害 が 発 生 した 場 合 被 災 市 町 村 から 宮 城 県 への 協 力 要 請 も 複 数 におよび 県 外 を 含 む 関 係 機 関 等 に 応 援 要 請 することとなる これらにより 広 域 的 な 支 援 を 受 ける 場 合 多 くの 活 動 要 員 及 び 大 量 の 救 援 物 資 が 県 外 から 流 入 するため これらを 現 地 に 配 分 調 整 する 必 要 がある 宮 城 県 庁 に 設 置 される 宮 城 県 災 害 対 策 本 部 は 多 くの 支 援 を 適 切 に 配 分 するととも に 災 害 が 甚 大 な 場 合 には 被 災 市 町 村 からの 要 請 を 待 たずプッシュ 型 の 支 援 ( 要 請 指 揮 等 )を 行 う 24

ハ 本 報 告 書 における 広 域 防 災 拠 点 の 位 置 づけ これら 県 と 市 町 村 の 役 割 の 中 で 広 域 災 害 発 生 時 には 複 数 市 町 村 にわたる 圏 域 全 体 で 国 県 市 町 村 地 区 レベルが 連 携 連 動 して 防 災 活 動 を 行 う 必 要 がある そのためには 情 報 通 信 陸 海 空 の 交 通 手 段 を 駆 使 し 広 域 防 災 拠 点 地 域 防 災 拠 点 等 の 防 災 活 動 の 拠 点 が 連 携 したネットワークが 構 築 されている 必 要 がある ( 図 23 参 照 ) これらを 前 提 に 本 報 告 書 の 災 害 時 における 広 域 防 災 拠 点 は 次 のように 位 置 づけ る 市 町 村 の 防 災 活 動 の 円 滑 な 実 施 を 強 力 に 支 援 するための 拠 点 災 害 の 規 模 発 生 場 所 によっては 活 動 拠 点 と 後 方 支 援 拠 点 の 機 能 を 使 い 分 けて または 同 時 に 発 揮 する 拠 点 具 体 的 には 市 町 村 の 地 域 防 災 計 画 等 との 整 合 を 図 りながら 県 有 施 設 や 市 町 村 が 整 備 する 地 域 防 災 拠 点 等 と 下 図 のような 役 割 分 担 が 想 定 される 宮 城 県 総 合 運 動 公 園 (グランディ 21) 県 有 施 設 東 日 本 大 震 災 時 にフォワードベース 等 として 使 用 利 府 しらかし 台 IC から 3 分 宮 城 野 原 地 区 まで 10 km 強 岩 手 秋 田 青 森 石 巻 市 総 合 運 動 公 園 市 有 施 設 東 日 本 大 震 災 時 のヘリ 離 発 着 場 三 陸 自 動 車 道 石 巻 河 南 IC から 10 分 長 沼 フートピア 公 園 市 有 施 設 東 日 本 大 震 災 時 の 物 資 搬 入 拠 点 東 北 自 動 車 道 築 館 IC から 30 分 新 世 紀 公 園 市 有 施 設 救 援 物 資 の 備 蓄 集 積 拠 点 東 北 自 動 車 道 三 本 木 スマー ト IC から 5 分 白 石 市 鷹 巣 市 有 地 救 援 物 資 等 の 備 蓄 集 積 拠 点 東 北 自 動 車 道 白 石 IC から 約 10 分 東 北 新 幹 線 白 石 蔵 王 駅 周 辺 図 21. 防 災 ネットワークの 構 築 において 拠 点 となる 施 設 等 の 案 山 形 福 島 東 京 大 崎 圏 仙 台 圏 仙 南 圏 栗 原 圏 25 km 登 米 圏 白 石 市 鷹 巣 気 仙 沼 本 吉 圏 石 巻 圏 石 巻 総 合 運 動 公 園 長 沼 フートピア 公 園 新 世 紀 公 園 グランディ21 宮 城 野 原 地 区 また 広 域 防 災 拠 点 と 相 互 に 補 完 連 携 して 各 圏 域 をカバーする 地 域 防 災 拠 点 等 に ついては 災 害 の 規 模 や 状 況 に 応 じた 役 割 を 位 置 づけるとともに 発 災 後 被 災 地 のニーズが 刻 々と 変 化 することも 考 慮 した 運 用 も 想 定 して 調 整 しておく 必 要 がある このため 今 後 宮 城 県 は 市 町 村 と 広 域 防 災 拠 点 と 地 域 防 災 拠 点 の 効 果 的 な 連 携 体 制 を 構 築 するものとする 25

(2) 本 報 告 書 における 広 域 防 災 拠 点 の 基 本 的 な 役 割 イ 市 町 村 の 防 災 活 動 を 的 確 に 進 めるための 支 援 の 拠 点 被 災 地 において 地 域 防 災 拠 点 は 防 災 活 動 を 実 施 する 市 町 村 の 活 動 拠 点 であると ともに 支 援 部 隊 受 入 れの 場 となる ( 図 23) また 地 域 防 災 拠 点 に 備 蓄 や 物 資 の 集 積 集 配 機 能 が 備 わっている 場 合 は 要 請 物 資 の 供 給 先 ともなる 広 域 災 害 時 にはこれら 地 域 防 災 拠 点 等 が 多 数 開 設 されて 全 国 規 模 の 支 援 が 必 要 にな り 多 様 な 規 模 の 支 援 部 隊 や 救 援 物 資 が 全 国 各 地 から 集 まる 一 方 東 日 本 大 震 災 では 地 域 防 災 拠 点 等 を 圏 域 を 超 えた 物 資 の 集 積 集 配 拠 点 等 として 宮 城 県 災 害 対 策 本 部 が 活 用 した 実 績 がある このため 広 域 防 災 拠 点 は 前 述 のとおり 大 規 模 支 援 部 隊 の 一 時 集 結 機 能 を 有 する ものの 支 援 先 と 規 模 が 明 らかな 場 合 は 災 害 時 における 宮 城 県 市 町 村 相 互 応 援 協 定 に 基 づいて 地 域 防 災 拠 点 と 相 互 に 補 完 連 携 を 構 築 しながら 迅 速 かつ 円 滑 な 防 災 活 動 を 支 援 する また 被 災 地 の 地 域 防 災 拠 点 が 被 災 してしまった 場 合 など 活 動 拠 点 を 確 保 できな い 状 況 が 発 生 した 場 合 には 広 域 防 災 拠 点 は 活 動 拠 点 として 野 営 機 能 を 発 揮 し 防 災 活 動 を 支 援 する 特 に 県 内 各 地 で 防 災 拠 点 の 整 備 が 進 められると 考 えられる 中 で 後 述 するように 地 域 防 災 拠 点 等 では 持 つことが 難 しい 重 要 な 役 割 は 次 の 2 点 と 考 えられる 広 域 的 に 大 規 模 な 人 的 支 援 が 必 要 な 際 の 一 時 集 結 短 時 間 に 大 量 な 物 的 支 援 を 受 ける 場 合 の 物 資 の 中 継 配 分 これら 機 能 の 確 保 充 実 には 次 のような 効 果 がある :P34 表 7 および P36 表 8. 参 照 支 援 部 隊 等 の 一 時 集 結 : 情 報 が 十 分 でない 段 階 でも 各 種 支 援 部 隊 の 出 動 を 可 能 に し 広 域 的 な 支 援 隊 がより 迅 速 に 被 災 地 に 進 出 することが できるようになる 大 量 物 資 の 中 継 配 分 : 災 害 時 応 援 協 定 締 結 事 業 者 等 からの 調 達 物 資 では 間 に 合 わない 場 合 に 全 国 から 調 達 される 大 量 の 物 資 を 受 け 入 れ 被 災 地 に 適 切 に 配 分 していくことを 可 能 にし 被 災 地 が 必 要 とする 物 資 をより 早 く 届 けることができるようになる また 人 的 物 的 支 援 が 広 域 に 及 ぶ 場 合 は 発 生 する 災 害 ごとに 発 地 も 変 わる こと から 宮 城 野 原 地 区 を 目 的 地 に 定 め 情 報 の 確 度 に 応 じて 進 出 供 給 先 等 が 指 示 で きる 条 件 を 整 えることにより 受 援 が 効 率 的 かつ 迅 速 に 進 められると 考 えられる : 例 えば 緊 急 消 防 援 助 隊 では 被 災 都 道 府 県 への 応 援 体 制 が 定 められているが 被 災 地 が 複 数 の 都 道 府 県 に 及 ぶ 場 合 などは 進 出 先 は 消 防 庁 からの 指 令 によって 決 定 する 目 標 が1か 所 に 定 まっていると 速 やかな 指 令 が 可 能 になり 出 動 に 至 る 時 間 が 短 縮 される 26

他 都 道 府 県 からの 活 動 等 支 援 の 流 れ 広 域 災 害 時 には 救 急 救 助 消 火 等 の 防 災 活 動 の 支 援 部 隊 は 国 の 指 令 に 基 づいて 出 動 する 広 域 防 災 拠 点 は 発 災 直 後 の 情 報 が 十 分 でない 段 階 にお いても 出 動 できる 出 動 先 ( 進 出 拠 点 1 等 )となり 支 援 部 隊 のより 迅 速 な 防 災 活 動 の 展 開 を 図 る また 被 災 市 町 村 の 地 域 防 災 拠 点 等 が 開 設 され 次 第 進 出 先 を 変 更 2 したり 災 害 の 規 模 によっては 地 域 防 災 拠 点 等 に 直 接 向 かわせたりするなど 最 も 効 果 的 な 支 援 が 得 られるように 総 合 調 整 を 行 う 関 係 機 関 等 ( 県 外 含 む) 応 援 要 請 県 災 害 対 策 本 部 支 援 要 請 広 域 防 災 拠 点 支 援 1 緊 急 消 防 援 助 隊 運 用 要 綱 において 位 置 づけられている 拠 点 で 出 動 した 支 援 図 22. 関 係 機 関 等 からの 支 援 の 流 れ 隊 が 被 災 地 に 進 出 し 又 は 進 出 する 際 の 一 時 的 な 進 出 の 目 標 とする 拠 点 をいうものとする 2 消 防 では 大 規 模 地 震 における 緊 急 消 防 援 助 隊 の 迅 速 出 動 に 関 する 実 施 要 綱 により 広 域 支 援 があることを 前 提 に 大 規 模 地 震 の 発 生 と 同 時 に 出 動 する 体 制 がとられている 出 動 先 はあらかじめ 県 庁 消 防 本 部 等 を 定 めており 必 要 に 応 じ 出 動 途 上 において 出 動 先 の 変 更 又 は 支 援 部 隊 の 規 模 の 縮 小 等 を 行 うことができる ( 要 綱 6 7(1)) 被 災 地 外 被 災 地 外 地 域 防 災 拠 点 等 適 時 適 切 に 制 御 して 救 援 物 資 等 を 輸 送 活 動 拠 点 被 災 地 外 交 通 ネットワーク 情 報 等 広 域 防 災 拠 点 被 災 地 外 避 難 所 等 配 送 地 被 災 地 被 災 地 外 県 有 施 設 等 適 時 適 切 に 制 御 して 救 援 物 資 等 を 輸 送 図 23. 広 域 防 災 拠 点 と 地 域 防 災 拠 点 等 のネットワークイメージ 27

ロ 受 援 力 の 向 上 宮 城 野 原 地 区 は 県 域 のほぼ 中 央 部 に 位 置 しており 仙 台 空 港 仙 台 塩 釜 港 ( 仙 台 港 区 )まで 直 線 距 離 で 10 km 前 後 と 近 く 東 北 自 動 車 道 をはじめとした 高 速 道 等 が 放 射 状 につながるなど 陸 海 空 の 多 様 な 輸 送 手 段 を 活 用 できる また 自 衛 隊 の 仙 台 駐 屯 地 霞 目 駐 屯 地 が 3 km 以 内 にあり 自 衛 隊 とより 密 接 に 連 携 することがで きるようになる 他 の 都 道 府 県 から 支 援 を 得 る 際 に 情 報 が 不 確 かな 状 態 でも 集 結 先 を 指 定 して 支 援 部 隊 が 速 やかに 出 動 できる 条 件 を 整 えるとともに 状 況 によっては 支 援 部 隊 の 搬 送 に 自 衛 隊 の 協 力 を 得 ることも 可 能 になる また 大 量 の 物 資 が 必 要 になった 場 合 に は 陸 海 空 の 最 も 効 率 的 または 適 切 な 交 通 手 段 を 選 択 でき 速 やかな 物 資 の 調 達 配 分 が 可 能 になる ハ 他 の 都 道 府 県 への 支 援 の 拠 点 宮 城 県 は 東 日 本 大 震 災 では 25 都 道 府 県 からの 緊 急 消 防 援 助 隊 をはじめ 全 国 各 地 からの 警 察 自 衛 隊 などの 防 災 機 関 に 加 え 多 くのボランティアの 支 援 を 受 けた 県 域 のほぼ 中 央 に 位 置 する 宮 城 野 原 地 区 は 首 都 圏 直 下 型 地 震 など 他 の 都 道 府 県 が 被 災 した 際 には 県 内 の 支 援 部 隊 の 結 集 派 遣 の 拠 点 として 適 している 宮 城 県 の 広 域 防 災 拠 点 は 将 来 予 想 される 南 海 トラフ 地 震 や 首 都 圏 直 下 型 地 震 等 の 広 域 災 害 に 対 する 応 援 を 行 う 場 合 に 宮 城 県 の 応 援 力 を 高 める 拠 点 として 機 能 を 果 たす ニ 災 害 医 療 拠 点 としての 展 開 隣 接 する 新 仙 台 医 療 センターは 災 害 拠 点 病 院 であることから 災 害 時 に 多 発 する 重 篤 救 急 患 者 の 救 命 医 療 を 行 うための 高 度 の 診 療 機 能 を 有 するとともに DMAT 等 の 受 入 機 能 傷 病 者 等 の 受 入 及 び 搬 出 を 行 う 広 域 搬 送 への 対 応 機 能 を 有 しており さらに 県 内 15 の 災 害 拠 点 病 院 のうち 唯 一 の 基 幹 災 害 拠 点 病 院 として 災 害 医 療 の 中 心 的 な 役 割 を 担 っている 広 域 搬 送 の 候 補 地 となる 広 域 防 災 拠 点 は 新 仙 台 医 療 センターと 近 接 することで 相 互 の 連 携 をスムーズに 行 い 緊 急 搬 送 等 を 効 果 的 に 行 うことが 期 待 される 28

ホ 基 幹 的 広 域 防 災 拠 点 等 との 連 携 東 日 本 大 震 災 の 経 験 を 踏 まえ 将 来 同 等 の 災 害 が 発 生 した 場 合 においても 速 やか に 対 応 し 被 害 をより 小 さくしていくためには 被 災 地 に 近 い 場 所 に 国 を 初 めと した 全 国 からの 様 々な 支 援 を 適 切 に 配 分 する 司 令 塔 となる 基 幹 的 広 域 防 災 拠 点 が 必 要 である 広 域 防 災 拠 点 は 基 幹 的 広 域 防 災 拠 点 と 緊 密 に 連 携 し 適 時 適 切 な 広 域 支 援 の 要 請 や 部 隊 物 資 等 を 被 災 地 に 展 開 する 拠 点 となって 市 町 村 の 防 災 活 動 を 支 援 する 基 幹 的 広 域 防 災 拠 点 については 現 在 国 において 東 京 都 有 明 と 大 阪 府 堺 市 の 二 か 所 に 整 備 されているだけであることから 宮 城 県 では 東 北 エリアの 司 令 塔 となる 中 核 的 な 基 幹 的 広 域 防 災 拠 点 を 設 置 整 備 するよう 国 に 要 望 しているところであり その 整 備 にあわせ 他 県 の 広 域 防 災 拠 点 を 含 めたネットワークを 構 築 し 広 域 災 害 に 対 応 していく 29

7 広 域 防 災 拠 点 への 導 入 機 能 と 具 体 的 活 動 (1) 防 災 活 動 に 関 する 東 日 本 大 震 災 の 教 訓 イ 救 助 救 急 消 火 活 動 被 害 が 甚 大 かつ 広 域 に 及 ぶ 場 合 は 自 治 体 関 係 機 関 個 々の 情 報 収 集 では 限 界 があ るため 各 機 関 等 が 収 集 した 情 報 を 災 害 対 策 本 部 に 集 約 し 早 期 に 全 般 の 状 況 把 握 を 容 易 にする 必 要 がある 遠 方 の 支 援 部 隊 も 効 率 的 に 活 動 できるようにするため 広 域 防 災 拠 点 を 一 時 集 結 場 所 と 位 置 づけ 情 報 が 十 分 でない 段 階 でも 出 動 できるようにする 必 要 がある 災 害 の 大 きさによっては 現 地 に 活 動 拠 点 を 確 保 できないこともあるため 後 方 に もベースキャンプ 機 能 を 確 保 しておく 必 要 がある なお 消 防 庁 緊 急 消 防 援 助 隊 広 域 活 動 拠 点 に 関 する 調 査 報 告 書 (H25.3) では 酷 寒 又 は 酷 暑 の 状 況 では 心 身 の 疲 労 も 激 しいので ある 程 度 の 設 備 を 備 えた 施 設 が 提 供 されることが 望 ましい と されていることにも 留 意 する ロ 医 療 活 動 要 員 傷 病 者 のほか 医 薬 品 の 搬 送 にもヘリコプターの 必 要 性 は 高 い ただし ヘリコプターでの 搬 送 は 天 候 に 左 右 され 自 衛 隊 のヘリコプターを 利 用 す る 場 合 には 受 入 れ 側 で 待 機 者 が 必 要 などの 条 件 もあり 医 薬 品 を 届 けられない 事 例 もみられたことから ヘリコプター 以 外 の 搬 送 ができる 体 制 の 構 築 も 必 要 である ハ 物 資 の 調 達 供 給 県 外 からの 大 量 の 救 援 物 資 は 人 員 の 不 足 被 災 者 ニーズとのミスマッチなどから 滞 留 消 費 期 限 切 れ 被 災 者 地 域 間 の 格 差 の 発 生 といった 問 題 が 発 生 した 先 行 的 なニーズの 把 握 計 画 的 な 物 資 の 調 達 仕 分 けをする 体 制 等 を 構 築 する 必 要 があ る 在 庫 管 理 上 混 載 物 資 を 荷 物 の 確 認 をせずに 保 管 をすると 大 きな 問 題 につながるこ とから 救 援 物 資 等 は 混 載 にしないように 広 報 を 徹 底 する 必 要 がある 一 時 集 積 機 能 には 荷 捌 き( 仕 分 け)のスペースの 確 保 が 重 要 である 実 際 の 運 用 では 民 間 事 業 者 等 を 効 果 的 に 活 用 するなどの 工 夫 が 必 要 である ニ ボランティア 活 動 具 体 的 活 動 は 受 け 入 れ 側 災 害 VC の 体 制 の 確 立 後 になり 施 設 が 被 災 した 場 合 などは 復 旧 のほか 立 ち 上 げ 支 援 のための 要 員 も 必 要 になる 4 月 20 日 ~5 月 15 日 まで 東 北 自 動 車 道 旧 泉 本 線 料 金 所 跡 地 に 設 置 して 運 営 された ボランティア インフォメーションセンターが 効 果 的 であったとの 評 価 もあり センターの 設 置 場 所 には 見 極 めが 必 要 である ボランティアも 特 定 の 活 動 意 思 を 示 すことがあり 被 災 地 ニーズとのマッチングが 難 しい 30

基 本 的 に 専 門 性 の 高 い 災 害 対 策 活 動 と 一 般 的 なボランティア 活 動 とは 適 度 な 距 離 や 時 期 に 配 慮 していくことが 必 要 と 考 えられる (2) 導 入 機 能 宮 城 県 の 特 性 と 東 日 本 大 震 災 の 教 訓 を 踏 まえ 宮 城 野 原 広 域 防 災 拠 点 に 導 入 が 考 え られる 機 能 は 次 のとおりとする イ 救 助 救 急 消 火 全 国 から 来 県 する 消 防 警 察 等 の 支 援 部 隊 が 一 時 集 結 する 場 所 としての 機 能 を 基 本 とし また 災 害 の 規 模 等 により 活 動 現 場 に 最 も 近 い 活 動 拠 点 ( 地 域 防 災 拠 点 等 ) で 宿 営 できない 場 合 などのため ベースキャンプ 可 能 なスペースを 確 保 する 宮 城 県 が 設 置 する 広 域 防 災 拠 点 は 地 域 防 災 拠 点 を 支 援 するものであることから 支 援 部 隊 のベースキャンプのほか 燃 料 物 資 の 供 給 などの 後 方 支 援 機 能 を 確 保 す る ロ 災 害 医 療 基 幹 災 害 拠 点 病 院 である 仙 台 医 療 センターでの 医 療 救 急 措 置 のほか 広 域 搬 送 の ためのスペースを 確 保 する 仙 台 医 療 センターはドクターヘリの 基 地 病 院 でもあることから 広 域 搬 送 等 の 場 面 においては 災 害 医 療 スペースでの 活 動 と 連 携 して 対 応 する 災 害 時 における 傷 病 者 の 広 域 搬 送 拠 点 である SCU については 県 の 大 規 模 災 害 時 医 療 救 護 活 動 マニュアル において より 広 域 の 搬 送 が 可 能 となる 固 定 翼 機 が 離 着 陸 できる 空 港 飛 行 場 等 を 候 補 としているが 発 災 時 には 各 施 設 の 被 災 状 況 等 に 対 応 して 選 定 することとなるため 本 広 域 防 災 拠 点 も SCU の 候 補 地 として 位 置 づける DMAT は 基 本 的 に 被 災 地 の 病 院 等 での 活 動 を 想 定 するが 状 況 に 応 じ 救 助 救 急 消 火 等 と 同 様 のベースキャンプ 等 のスペースを 確 保 する 31

ハ 緊 急 輸 送 傷 病 者 医 薬 品 をはじめとした 緊 急 輸 送 ( 搬 送 ) 機 能 を 広 域 防 災 拠 点 に 確 保 し 発 災 後 の 情 報 収 集 などにも 有 効 なヘリコプターの 離 着 陸 場 所 ( 乗 員 の 待 機 施 設 含 む) 及 び 給 油 スペースなどを 確 保 する 孤 立 地 域 が 発 生 することも 考 えられることから 災 害 対 応 中 期 P34 参 照 の 要 員 の 搬 送 も 想 定 する なお ヘリコプターの 離 発 着 の 誘 導 燃 料 補 給 安 全 な 活 動 のための 情 報 提 供 等 は 宮 城 県 の 航 空 部 隊 をはじめ 災 害 対 策 活 動 に 参 画 した 機 関 で 協 働 して 行 われる ニ 物 資 調 達 供 給 県 外 各 地 から 送 られる 救 援 物 資 は 流 通 在 庫 備 蓄 品 の 供 給 と 異 なり 多 種 多 様 になる ことから 仕 分 けを 含 めた 中 継 分 配 機 能 を 備 えておくことが 重 要 である 東 日 本 大 震 災 時 の 対 応 状 況 を 踏 まえ 災 害 時 応 援 協 定 を 締 結 している 宮 城 県 倉 庫 協 会 及 び 宮 城 県 トラック 協 会 自 衛 隊 等 との 連 携 を 前 提 に 既 存 施 設 の 活 用 に 加 え 応 援 供 給 側 の 迅 速 な 救 援 物 資 等 の 発 送 を 可 能 にする 積 み 込 み 仕 分 け 被 災 地 へ の 発 送 を 効 率 的 に 行 うためのトラックターミナル 駐 車 場 要 請 頻 度 の 高 い 物 資 を 一 時 保 管 するためのスペース 等 を 確 保 する なお 災 害 対 応 中 期 以 降 の 救 援 物 資 は 基 本 的 に 民 間 倉 庫 に 搬 送 することとするが 搬 送 先 の 指 示 や 倉 庫 閉 鎖 後 の 夜 間 に 到 着 したトラック 等 の 対 応 を 行 う ホ 備 蓄 宮 城 県 では 災 害 発 生 時 に 必 要 とされる 食 料 や 生 活 物 資 の 調 達 については 流 通 在 庫 備 蓄 によることを 基 本 とし 大 量 に 調 達 が 必 要 となり 迅 速 に 対 応 すべきものは 市 町 村 において 避 難 場 所 の 位 置 を 勘 案 した 倉 庫 等 への 分 散 備 蓄 を 行 うこととしてい る 防 災 用 資 機 材 など 物 資 の 性 格 に 応 じ 大 型 で 数 量 が 少 なく 緊 急 性 を 要 しないもの を 防 災 拠 点 等 に 集 中 備 蓄 することとしているが 防 災 用 資 機 材 についても 関 係 機 関 や 民 間 事 業 者 と 連 携 し 地 域 内 で 確 保 できる 体 制 を 構 築 することとしている これらのことから 広 域 防 災 拠 点 での 備 蓄 は 防 災 拠 点 施 設 として 活 用 する 際 の 大 型 テントや 仮 設 トイレ 等 の 資 機 材 のほか 支 援 部 隊 の 活 動 要 員 または 被 災 地 から の 要 請 を 待 たずプッシュ 型 で 支 援 を 行 う 際 に 最 低 限 必 要 な 食 料 及 び 水 などの 備 蓄 機 能 を 確 保 する 32

ヘ 現 地 調 整 県 の 災 害 対 策 本 部 は 県 庁 内 に 設 置 されることから 広 域 防 災 拠 点 には 災 害 対 策 本 部 から 別 途 派 遣 される 職 員 が 駐 在 し 一 時 集 結 した 各 種 支 援 部 隊 への 進 出 拠 点 や 救 援 物 資 の 供 給 先 ルート 等 の 情 報 提 供 をはじめ 広 域 防 災 拠 点 が 有 する 各 種 機 能 に 係 る 総 合 調 整 災 害 対 策 本 部 等 との 連 絡 調 整 といった 機 能 を 確 保 する また 近 隣 の 市 町 村 が 被 災 地 となり 救 助 救 急 消 火 の 活 動 拠 点 となる 場 合 は 支 援 部 隊 の 現 地 指 令 機 能 も 担 う なお 県 の 災 害 対 策 本 部 の 代 替 機 能 については 災 害 時 応 援 協 定 に 基 づき 移 転 先 と している 民 間 施 設 に 加 え 県 有 施 設 等 を 含 めた 候 補 施 設 の 検 討 を 別 途 行 うものとす る ト ボランティア 宮 城 県 が 実 施 するボランティア 活 動 支 援 は 主 に 被 災 地 のニーズに 対 応 するボラン ティアの 市 町 村 災 害 VC への 紹 介 (マッチング)と 市 町 村 災 害 VC への 人 的 支 援 であ り 宮 城 県 災 害 VC の 本 部 は 自 治 会 館 に 設 置 されることになっている このため 広 域 防 災 拠 点 では 発 災 から 数 日 間 の 救 急 救 命 等 専 門 性 の 高 い 活 動 を 必 要 とする 期 間 以 外 ( 災 害 対 応 後 期 )において 自 立 的 ボランティアの 野 営 機 能 を 確 保 する チ 海 外 からの 支 援 対 応 海 外 からの 救 助 活 動 要 員 救 援 物 資 の 受 入 機 能 については 基 本 的 には 国 が 介 在 し て 実 施 されることが 多 いことから 広 域 防 災 拠 点 においては 国 と 連 携 を 図 りながら 前 述 の イ 救 助 救 急 消 火 ロ 災 害 医 療 及 びニ 物 資 調 達 供 給 の 考 え 方 により 野 営 場 所 や 情 報 の 提 供 を 行 い 海 外 からの 支 援 についても 的 確 に 対 応 する 33

(3) 時 間 経 過 に 応 じた 広 域 防 災 拠 点 の 活 動 等 イ 東 日 本 大 震 災 時 の 災 害 対 応 の 活 動 一 般 的 に 広 域 防 災 拠 点 で 展 開 される 活 動 区 分 と 東 日 本 大 震 災 において 広 域 的 な 支 援 を 得 ながら 対 応 した 期 間 は 下 表 のとおりである 大 規 模 災 害 発 生 時 には 救 助 救 急 と 消 火 のほか 負 傷 者 への 対 応 といった 人 命 と かかわりの 深 い 活 動 を 最 優 先 する 必 要 がある 必 要 な 期 間 は 災 害 の 種 類 や 発 生 す る 被 害 によって 異 なることから 一 概 には 決 まらないものの 生 存 率 や 阪 神 淡 路 大 震 災 時 の 鎮 火 に 要 した 日 数 などから 概 ね 発 災 後 3 日 から 1 週 間 がひとつの 大 きな 山 になると 考 えられる 被 災 市 町 村 からの 人 的 物 的 支 援 などの 要 請 等 への 対 応 も 4 月 に 入 ると 大 きく 減 少 し 人 的 支 援 の 必 要 性 は 低 下 する 方 向 に 向 かったが 物 資 調 達 供 給 の 支 援 を 合 わ せた 保 管 物 資 等 への 対 応 は 8 月 まで 増 加 した 表 6. 東 日 本 大 震 災 時 の 防 災 拠 点 に 係 る 災 害 対 応 活 動 期 間 活 動 区 分 主 体 等 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 活 動 期 間 等 総 合 調 整 情 報 収 集 対 策 本 部 ~H24.4.1 救 助 救 急 消 火 等 消 防 等 ~5/10 1 自 衛 隊 ~8/1 医 療 DMAT ~3/22 緊 急 搬 送 航 空 部 隊 ~5/31 物 資 調 達 供 給 庁 舎 等 ~8/19 2 ボランティア ホ ランティアセンター ロ 時 間 経 過 の 区 分 と 活 動 内 容 1: 緊 急 消 防 援 助 隊 の 支 援 期 間 宮 城 県 広 域 消 防 相 互 応 援 活 動 は 5/31 まで 警 察 関 係 では 地 震 発 生 から 11 日 間 救 出 活 動 を 実 施 また 広 域 緊 急 援 助 隊 等 の 支 援 を 受 けた 捜 索 活 動 は 9/11 まで 実 施 された 2: 宮 城 県 による 生 活 物 資 の 独 自 調 達 終 了 日 ( 東 日 本 大 震 災 - 宮 城 県 の6か 月 間 の 災 害 対 応 とその 検 証 -( 平 成 24 年 3 月 )) 防 災 活 動 の 目 的 等 と 期 間 の 関 係 について 現 時 点 で 明 確 に 定 義 づけされたものはな いが 緊 急 消 防 援 助 隊 広 域 活 動 拠 点 に 関 する 調 査 報 告 書 (H25.3) で 整 理 されている 時 間 区 分 が 実 際 に 災 害 対 策 活 動 を 行 う 各 機 関 にも 理 解 がされると 考 えられる このため 上 記 報 告 書 を 参 考 にしながら 次 のように 時 間 経 過 の 区 分 を 設 定 する 災 害 初 動 期 ( 発 災 直 後 ~3 日 間 ): 災 害 発 生 から 概 ね 72 時 間 前 後 までの 時 間 とも 闘 いながらの 活 動 が 必 要 な 期 間 災 害 対 応 中 期 (3 日 後 ~10 日 後 ): 生 存 者 の 救 出 から 捜 索 火 災 の 鎮 静 化 災 害 派 遣 医 療 から 避 難 所 での 医 療 救 護 への 移 行 救 援 物 資 等 の 本 格 化 など 活 動 内 容 が 転 換 多 様 化 する 期 間 災 害 対 応 後 期 (11 日 後 ~ 数 週 後 ): 現 地 の 防 災 関 係 機 関 が 被 災 により 機 能 低 下 した 場 合 など 広 域 の 支 援 を 得 ながら 対 応 する 必 要 がある 期 間 この 時 間 経 過 に 応 じた 広 域 防 災 拠 点 の 活 動 とこれに 必 要 な 施 設 設 備 等 を 表 7 に 示 す 発 災 34

35 機 能 救 助 救 急 消 火 災 害 初 動 期 ( 発 生 直 後 ~3 日 後 ) 進 出 拠 点 消 防 警 察 自 衛 隊 のベースキャンプ 救 助 者 の 収 容 等 表 7. 宮 城 県 広 域 防 災 拠 点 に 備 える 機 能 と 時 間 経 過 に 応 じた 活 動 の 概 要 災 害 対 応 中 期 (~10 日 後 ) 同 左 ( 要 支 援 期 間 が 延 びた 場 合 ) 災 害 対 応 後 期 (~ 数 週 後 ) - 施 設 設 備 等 広 場 ( 集 結 野 営 場 所 ) 雨 水 貯 留 施 設 耐 震 性 貯 水 槽 災 害 医 療 傷 病 者 の 治 療 SCU DMAT ベースキャンプ 同 左 ( 要 対 応 期 間 が 延 びた 場 合 ) ( 入 院 通 院 治 療 など) 病 院 ( 医 療 センター) SCU 用 地 緊 急 輸 送 負 傷 者 医 薬 品 支 援 部 隊 の 搬 送 同 左 ( 救 助 救 急 等 の 活 動 期 間 が 延 びた 場 合 ) 医 薬 品 等 の 搬 送 ヘリポート 駐 機 場 給 油 スペース 物 資 調 達 供 給 政 府 調 達 物 資 の 受 入 集 積 所 等 への 搬 出 政 府 調 達 物 資 の 受 入 夜 間 到 着 トラックの 待 機 民 間 倉 庫 避 難 所 等 への 搬 出 同 左 荷 捌 き 場 トラックターミナル( 駐 車 場 ) 備 蓄 活 動 物 資 等 の 使 用 - - 大 型 テント 資 機 材 など ( 平 常 時 は 防 災 センター 内 ) 現 地 調 整 前 進 基 地 としての 現 地 指 令 複 数 の 都 道 府 県 隊 間 の 調 整 後 方 支 援 機 能 の 利 用 調 整 など 同 左 同 左 防 災 センター (オペレーション 会 議 室 管 理 室 仮 眠 室 シャワー 室 調 理 室 情 報 通 信 設 備 発 電 機 等 ) ボランティア - - 自 立 的 ボランティアのベ ースキャンプ 広 場 ( 野 営 場 所 ) 35

(4) 被 災 の 状 況 に 応 じた 広 域 防 災 拠 点 の 活 動 等 対 処 すべき 災 害 では いずれも 広 範 囲 に 被 害 が 発 生 した 場 合 となる 可 能 性 は 大 きい ものの その 広 がりや 被 災 の 程 度 には 大 小 さまざまである これら 地 理 的 質 的 被 災 の 状 況 に 応 じた 広 域 防 災 拠 点 の 活 動 を 検 討 する イ 広 域 被 災 東 日 本 大 震 災 は 津 波 による 大 きな 被 害 に 加 え 推 計 震 度 分 布 にもみられるように 大 崎 市 登 米 市 をはじめとした 内 陸 部 でも 大 きな 揺 れがあり 死 者 重 傷 者 が 発 生 する 被 害 が 発 生 するなど 現 時 点 で 想 定 される 最 も 広 域 的 な 被 害 をもたらした 災 害 と 考 えられる 表 7 は これに 対 応 する 広 域 防 災 拠 点 の 機 能 役 割 といえる ロ 地 域 被 災 岩 手 宮 城 内 陸 地 震 などによる 内 陸 型 地 震 では 大 震 度 エリアは 複 数 の 市 町 村 にわ たっており 相 当 の 地 域 で 甚 大 な 被 害 が 発 生 する 可 能 性 がある 被 害 の 大 きさによって 県 内 の 市 町 村 等 だけの 支 援 では 足 りない 場 合 も 十 分 に 考 え られ 隣 県 を 中 心 に 支 援 部 隊 が 参 集 する 一 次 集 結 場 所 となる 可 能 性 がある 物 資 は 宮 城 県 の 調 達 物 資 で 対 応 可 能 と 考 えられ プッシュ 型 の 支 援 をする 上 での 集 積 供 給 機 能 が 想 定 される また 医 療 緊 急 輸 送 については 広 域 被 災 と 同 様 の 機 能 が 求 められる ハ 局 地 被 災 近 年 のゲリラ 豪 雨 火 山 災 害 などは 大 小 さまざまなエリアが 被 災 する 可 能 性 があ る 複 数 の 市 町 村 あるいは 単 一 市 町 村 でも 壊 滅 的 な 被 害 を 受 ける 場 合 など 局 所 的 な 災 害 においても 広 域 支 援 が 必 要 になる 可 能 性 がある 被 害 の 内 容 交 通 事 情 など 被 災 地 に 進 出 することが 難 しい 場 合 も 考 えられ 広 域 防 災 拠 点 は 状 況 によって 一 時 集 結 場 所 としての 機 能 を 果 たすことが 考 えられる 物 資 は 地 域 被 災 と 同 様 集 積 供 給 機 能 が 想 定 され 医 療 緊 急 輸 送 は 広 域 災 害 と 同 様 の 機 能 が 求 められる 以 上 の 被 災 の 状 況 に 応 じた 広 域 防 災 拠 点 の 活 動 は 表 8 のとおりまとめることができ る 大 きく 異 なる 点 は 支 援 部 隊 の 発 地 ( 規 模 ) 物 資 の 規 模 であり 医 療 緊 急 輸 送 機 能 をは じめとして 被 災 地 における 防 災 活 動 を 円 滑 に 進 める 上 で 広 域 防 災 拠 点 は 必 要 不 可 欠 なものといえる 36

表 8. 災 害 被 災 の 状 況 に 応 じて 宮 城 県 広 域 防 災 拠 点 が 果 たす 主 な 機 能 イメージ 想 定 被 災 パターン 拠 点 宮 城 野 原 地 区 その 他 1 広 域 被 災 ( 例 : 東 日 本 大 震 災 ) 直 送 物 資 等 進 出 派 遣 地 区 が 未 定 の 場 合 の 一 時 集 結 地 - 活 動 被 災 地 に 位 置 する 場 合 などは ベースキャ ンプ 機 能 を 果 たす 支 援 部 隊 2 のヘ ースキャ ンフ 地 となり 災 害 対 策 活 動 を 展 開 する 医 療 基 幹 災 害 拠 点 病 院 に おける 医 療 SCU 等 DMAT 等 による 救 急 医 療 支 援 部 隊 政 府 調 達 物 資 等 直 送 物 資 等 重 篤 者 等 地 域 被 災 ( 例 : 岩 手 宮 城 内 陸 地 震 ) 直 送 物 資 等 緊 急 輸 送 傷 病 者 医 薬 品 の 搬 送 物 資 供 給 進 出 活 動 政 府 調 達 物 資 の 受 入 集 積 所 等 への 搬 出 ( 災 害 被 害 の 大 きさによ って 一 時 集 結 地 になる こともある) ( 現 地 の 状 況 によってベ ースキャンプ 機 能 が 必 要 な 場 合 もある) 医 薬 品 や 救 助 者 の 受 入 れ 傷 病 者 の 病 院 等 への 搬 送 調 達 物 資 の 受 入 避 難 所 等 への 搬 出 - 支 援 部 隊 2 のヘ ースキャ ンフ 地 となり 災 害 対 策 活 動 を 展 開 する 支 援 部 隊 医 療 基 幹 災 害 拠 点 病 院 に おける 医 療 SCU 等 DMAT 等 による 救 急 医 療 調 達 物 資 等 重 篤 者 等 緊 急 輸 送 傷 病 者 医 薬 品 の 搬 送 物 資 供 給 調 達 物 資 の 受 入 集 積 所 等 への 搬 出 医 薬 品 や 救 助 者 の 受 入 れ 傷 病 者 の 病 院 等 への 搬 送 調 達 物 資 の 受 入 避 難 所 等 への 搬 出 局 地 被 災 ( 例 : 風 水 害 火 山 災 害 など) 進 出 ( 被 害 の 内 容 交 通 事 情 等 によって 一 時 集 結 地 に なることもある) - 活 動 ( 現 地 の 状 況 によってベ ースキャンプ 機 能 が 必 要 な 場 合 もある) 支 援 部 隊 2 のヘ ースキャ ンフ 地 となり 災 害 対 策 活 動 を 展 開 する 物 資 等 医 療 基 幹 災 害 拠 点 病 院 に おける 医 療 SCU 等 緊 急 輸 送 傷 病 者 医 薬 品 の 搬 送 DMAT 等 による 救 急 医 療 医 薬 品 や 救 助 者 の 受 入 れ 傷 病 者 の 病 院 等 への 搬 送 重 篤 者 等 物 資 供 給 調 達 物 資 の 受 入 集 積 所 等 への 搬 出 調 達 物 資 の 受 入 避 難 所 等 への 搬 出 1: 地 域 防 災 拠 点 等 市 町 村 の 各 種 防 災 拠 点 を 想 定 2: 広 域 被 災 は 全 国 地 域 被 災 は 隣 県 程 度 局 地 被 災 は 県 内 程 度 を 想 定 37

8 広 域 防 災 拠 点 基 本 構 想 (1) 広 域 防 災 拠 点 における 活 動 量 の 検 討 イ 一 時 集 結 (イ) 緊 急 消 防 援 助 隊 消 防 庁 緊 急 消 防 援 助 隊 の 編 成 及 び 施 設 の 整 備 等 に 関 する 基 本 的 な 事 項 に 関 する 計 画 東 日 本 大 震 災 時 の 広 域 支 援 の 状 況 から 最 大 830 隊 4,150 人 が 大 型 車 830 台 で 一 時 集 結 する 可 能 性 を 見 込 む (ロ) 広 域 緊 急 援 助 隊 ( 警 察 ) 東 日 本 大 震 災 時 の 活 動 状 況 に 関 して 公 開 されている 詳 細 な 記 録 や 応 援 計 画 がない ため 緊 急 消 防 援 助 隊 と 同 様 の 方 法 で 推 計 し 1,190 人 の 人 員 と 大 型 車 換 算 で 80 台 分 の 車 両 が 一 時 集 結 する 可 能 性 を 見 込 む (ハ) 自 衛 隊 宮 城 野 原 地 区 の 近 接 地 に 仙 台 駐 屯 地 霞 目 駐 屯 地 があり これら 拠 点 を 一 時 集 結 場 所 とし そこから 現 地 に 向 かうものとして 一 時 集 結 場 所 は 見 込 まない (ニ)DMAT 東 日 本 大 震 災 時 に 宮 城 県 内 で 活 動 した DMAT の 最 大 チーム 数 ( 約 100)から 500 人 がワゴン 形 式 を 含 む 乗 用 車 100 台 で 一 時 集 結 する 可 能 性 を 見 込 む ロ ベースキャンプ( 野 営 ) ベースキャンプは 東 日 本 大 震 災 における 津 波 被 害 のように 沿 岸 部 の 大 半 が 流 さ れて 活 動 拠 点 を 確 保 する 見 通 しが 立 たない 場 合 のバックアップとして 想 定 する しかし 宮 城 野 原 地 区 を 活 動 拠 点 として 想 定 する 被 災 地 域 を 一 義 的 に 設 定 すること は 難 しいため 緊 急 消 防 援 助 隊 は 東 日 本 大 震 災 時 の 状 況 を 参 考 に 358 隊 1,530 人 大 型 車 両 306 台 を 想 定 する : 部 隊 数 要 員 は 当 該 活 動 隊 が 所 属 する 県 等 の 発 表 資 料 に 基 づいた 推 計 値 広 域 緊 急 援 助 隊 については 確 認 できる 発 災 後 1 か 月 間 の 仙 台 市 以 南 の 警 備 部 隊 の ピークをもとに 340 人 大 型 車 両 の 17 台 を 見 込 む DMAT については 東 日 本 大 震 災 時 に 陸 上 自 衛 隊 霞 目 駐 屯 地 で SCU 機 能 を 果 たすた めに 活 動 したチーム 数 39 をもとに 約 200 人 を 見 込 む なお 自 衛 隊 については 宮 城 野 原 地 区 の 近 接 地 に 仙 台 駐 屯 地 霞 目 駐 屯 地 などが あることから ベースキャンプは 見 込 まない ハ 災 害 医 療 宮 城 野 原 地 区 は 基 幹 災 害 拠 点 病 院 である 仙 台 医 療 センターでの 活 動 が 主 になると 考 えられることから 広 域 搬 送 などの 屋 外 活 動 スペースを 確 保 する 38

ニ 緊 急 輸 送 (ヘリポート) 宮 城 野 原 地 区 が 果 たす 役 割 から 大 型 機 が 離 発 着 できる 着 陸 帯 が 必 要 であり 他 府 県 の 広 域 防 災 拠 点 基 幹 的 広 域 防 災 拠 点 の 駐 機 数 を 参 考 に 7 機 が 駐 機 できるヘリポ ートを 確 保 する ホ 物 資 調 達 供 給 流 通 備 蓄 を 基 本 とする 宮 城 県 では 災 害 時 応 援 協 定 締 結 事 業 者 等 からの 調 達 物 資 は 原 則 として 応 援 要 請 のあった 現 地 に 直 送 するように 手 配 される 一 方 効 率 的 に 輸 送 するためには 現 地 直 送 にふさわしくない 規 模 に 及 ぶ 可 能 性 のあ る 政 府 調 達 物 資 に 対 応 するため 最 大 10 台 の 大 型 トラックが 広 域 防 災 拠 点 に 停 車 ( 積 み 下 ろし)できる 規 模 を 想 定 し 他 府 県 等 の 事 例 を 参 考 に1ha 程 度 を 確 保 する (2) 用 途 別 面 積 と 配 置 の 検 討 イ 算 定 方 法 必 要 施 設 規 模 の 算 定 に 関 して 定 型 化 されたものはないことから 広 域 防 災 拠 点 にお ける 活 動 量 と 消 防 庁 緊 急 消 防 援 助 隊 広 域 活 動 拠 点 に 関 する 調 査 報 告 書 (H25.3) 及 びその 作 成 の 過 程 における 検 討 資 料 をもとに 推 計 を 行 う ロ 用 途 別 面 積 推 計 された 必 要 施 設 規 模 をもとに 構 想 面 積 を 次 のように 設 定 する 表 9. 整 備 面 積 ( 概 数 ) 用 途 内 容 面 積 備 考 一 時 集 結 場 所 車 両 1,000 台 6,000 人 6.5ha ベースキャンプ 用 地 車 両 370 台 2,100 人 2.5ha 災 害 医 療 活 動 スペース ヘリポート( 緊 急 輸 送 ) 大 型 機 着 陸 帯 1 駐 機 7 0.3ha 屋 外 活 動 用 3.0~4.0ha 荷 捌 きスペース 10 バース 程 度 1.0ha 一 時 保 管 場 所 1.0ha 防 災 センター オペレーションルーム(セミ ナー 室 ) 備 蓄 スペース 管 理 室 仮 眠 室 シャワー 室 調 理 室 等 0.5ha 自 家 発 電 設 備 情 報 通 信 設 備 39

( ) ( ) ハ 配 置 の 検 討 (イ) 計 画 条 件 の 整 理 計 画 地 の 中 核 となる 日 本 貨 物 鉄 道 株 式 会 社 の 仙 台 貨 物 ターミナル 駅 の 敷 地 には 東 西 に 広 がる 市 街 地 間 を 結 ぶ 人 道 橋 が 野 球 場 と 陸 上 競 技 場 間 のメイン 動 線 につなが る 形 で 整 備 されており 地 域 の 生 活 動 線 として 維 持 確 保 していく 計 画 地 における 年 間 平 均 の 風 向 から ヘリコプターの 離 発 着 を 南 東 ( 東 南 東 )- 北 西 ( 北 北 西 ) 方 向 を 基 本 にし ヘリポートを 整 備 する 計 画 地 の 東 側 は 住 宅 を 中 心 とした 市 街 地 が 広 がっていることから 線 路 沿 いに 騒 音 や 風 対 策 としての 緩 衝 帯 を 設 ける 集 結 場 所 は 特 に 出 発 時 には 短 時 間 で 大 量 の 車 両 の 利 用 があることから 出 入 口 は 2 方 向 を 確 保 する 野 営 場 は 集 結 場 所 の 一 部 として 確 保 し ヘリポートとの 位 置 関 係 に 配 慮 する 侵 入 区 域 制 限 表 面 ( 防 災 対 応 :1/4) ( 都 ) 八 軒 小 路 北 宮 城 野 線 都 清 水 小 路 多 賀 城 線 人 道 橋 都 宮 城 野 原 駅 前 線 東 側 市 街 地 への 配 慮 図 24. 計 画 条 件 の 概 要 40

(ロ) 土 地 利 用 パターン 計 画 地 の 現 況 や 計 画 条 件 等 から 次 の 3 つのパターンが 考 えられる パターン A: 現 況 の 外 周 道 路 を 活 かし 災 害 時 に 発 生 する 大 型 車 交 通 を 円 滑 に 処 理 していくための 主 要 幹 線 ルートを 設 定 する パターン B: 現 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 と 計 画 地 を 一 体 的 な 公 園 とするため 西 側 道 路 を 計 画 地 東 側 に 置 き 換 える パターン C: 平 常 時 の 利 用 に 重 点 をおき 計 画 地 内 は 園 路 等 による 有 機 的 なネット ワークを 構 築 する 41

(3) 土 地 利 用 計 画 と 整 備 イメージ 各 パターンによる 土 地 利 用 計 画 の 概 要 は 以 下 のとおりであり 計 画 図 を 次 頁 以 降 に 示 す イ パターン A 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 のメイン 通 路 付 近 を 正 面 出 入 り 口 として 広 幅 員 の 通 路 を 設 定 し 南 北 の 各 ゾーンから 外 周 道 路 に 至 る 動 線 を 設 ける 正 面 入 り 口 から 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 には 横 断 橋 を 設 ける 一 時 集 結 場 所 は 南 側 道 路 に 面 する 部 分 を 平 常 時 には 駐 車 場 として 利 用 するためア スファルト 舗 装 とし その 他 は 多 目 的 広 場 として 緑 地 にする ロ パターン B 現 況 の 人 道 橋 部 を 公 園 のメイン 動 線 とし 大 きな 面 積 を 必 要 とする 一 時 集 結 場 所 は A 案 と 同 様 に 南 側 ゾーンに 配 置 する 現 況 の 人 道 橋 は 道 路 を 横 断 するところまで 存 置 し 公 園 東 側 のメインの 入 り 口 と する 道 路 園 路 を 設 け 野 球 場 等 方 面 のほか 医 療 センター 方 面 への 動 線 を 確 保 する 車 両 は 外 周 道 路 からの 出 入 りとなるため 各 機 能 に 出 入 口 を 2 か 所 設 ける ハ パターン C 平 常 時 の 園 内 の 散 策 等 を 重 視 し 変 化 のある 園 路 を 配 置 するため 小 規 模 な 荷 捌 き スペース 一 時 保 管 場 所 と 必 ずしも 大 規 模 一 体 のゾーンが 必 要 のない 野 営 場 を 北 側 ゾーンに 配 置 する 荷 捌 き 場 野 営 場 内 の 通 路 は 大 型 車 両 の 通 行 が 可 能 な 構 造 を 確 保 しつつ 公 園 路 にふさわしい 景 観 の 形 成 を 図 る JR 貨 物 仙 台 貨 物 ターミナル 駅 跡 地 と 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 を 結 ぶ 主 要 な 歩 行 者 動 線 として 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 のメイン 通 路 につながる 横 断 橋 を 設 ける 集 結 場 所 は 防 災 センターと 一 体 化 することから 防 災 訓 練 教 育 などにも 活 用 す る 緑 の 広 場 を 確 保 する 42

43 図 25. 土 地 利 用 計 画 (パターンA) 43

44 図 26. 土 地 利 用 計 画 (パターンB) 44

45 図 27. 土 地 利 用 計 画 (パターンC) 45

(4) 防 災 センターの 整 備 について 現 地 調 整 機 能 を 果 たすため 広 域 防 災 拠 点 内 の 防 災 センターには 以 下 の 機 能 が 必 要 とされる また 災 害 時 の 業 務 継 続 能 力 を 備 えるために 対 策 を 要 する オペレーションルーム(セミナー 室 ) 備 蓄 スペース 管 理 室 仮 眠 室 シャワー 室 及 び 調 理 室 等 を 設 ける 建 設 地 のかさ 上 げ 等 を 行 い 内 水 対 策 を 行 うものとする 低 層 の 鉄 筋 コンクリート 造 とし 免 震 構 造 を 備 えることによって 大 規 模 地 震 や 突 風 竜 巻 などに 対 応 できるようにする 情 報 通 信 設 備 や 自 家 発 電 機 を 備 え 大 規 模 災 害 時 の 確 実 な 稼 働 を 図 る 再 生 可 能 エネルギー 設 備 ( 太 陽 光 発 電 設 備 等 )の 導 入 を 検 討 する 46

9 平 常 時 の 活 用 方 法 (1) 平 常 時 利 用 の 基 本 的 な 考 え 方 イ 周 辺 環 境 や 景 観 に 配 慮 しまちづくりにも 貢 献 する 西 側 の 市 街 地 は 榴 岡 公 園 のほか 仙 台 市 立 の 小 中 高 等 学 校 私 立 高 校 多 数 の 社 寺 ホテル ホールなどが 数 多 く 立 地 し 都 心 の 商 業 業 務 ゾーンにあり ながらも 文 化 的 な 趣 を 有 している また 東 側 は 鉄 道 を 挟 んで 住 宅 を 中 心 とし た 市 街 地 と 接 している さらに 年 間 150 万 人 が 訪 れる 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 と 隣 接 しており 広 く 県 民 が 訪 れるゾーンが 形 成 されている これら 周 辺 環 境 や 景 観 に 配 慮 するとともに 安 心 安 全 なまちづくりに 貢 献 して いく 必 要 がある ロ 発 災 時 には 広 域 防 災 拠 点 として 速 やかに 機 能 する 東 日 本 大 震 災 では 全 国 から 救 助 救 急 の 支 援 があり 到 着 まで 時 間 を 要 した 部 隊 もあったが 隣 県 からの 支 援 は 発 災 後 時 間 をおかず 支 援 活 動 が 開 始 できる 体 制 になっている このため 特 に 緊 急 車 両 ヘリコプターなどの 集 結 に 支 障 にならない 利 用 方 法 に する 必 要 がある ハ 民 間 手 法 を 積 極 的 に 活 用 する 管 理 の 効 率 化 と 利 便 の 増 進 等 を 図 るため 指 定 管 理 者 制 度 や 都 市 公 園 法 による 管 理 許 可 制 度 等 民 間 手 法 を 積 極 的 に 導 入 活 用 していく 必 要 がある (2) 平 常 時 利 用 における 基 本 的 な 機 能 イ 県 民 がリフレッシュできる 場 発 災 時 に 速 やかに 広 域 防 災 拠 点 として 機 能 させていく 上 で オープンスペースと しての 利 用 が 最 も 適 していることか ら 宮 城 野 原 公 園 総 合 運 動 場 との 一 体 的 な 利 用 に 配 慮 した 公 園 緑 地 利 用 と する 都 道 府 県 地 域 防 災 計 画 に 広 域 防 災 拠 点 とし て 位 置 づけられているものを 対 象 に 行 わ れたアンケート 調 査 において 438 施 設 の うち 10% 以 上 を 占 めた 用 途 は 右 のとおり 図 28. 広 域 防 災 拠 点 の 平 常 時 利 用 ( 上 位 の 抜 粋 ) その 際 周 辺 市 街 地 の 文 化 的 趣 と 調 和 しつつ 都 会 の 喧 騒 から 離 れたくつろぎの 空 間 を 形 成 するとともに ウォーキングやジョギング 各 種 球 技 などの 健 康 増 進 につながる 様 々な 運 動 を 選 択 できる 場 とする 特 に 都 市 の 市 街 地 部 における 大 規 模 緑 地 については ヒートアイランド 抑 制 や CO2 の 固 定 などの 効 果 があるといわれており また 東 京 大 阪 といった 大 都 市 でも その 緑 陰 効 果 や 放 射 冷 却 の 抑 制 効 果 などによって 夏 冬 ともに 温 熱 効 果 が 47

認 められているほか 多 様 な 鳥 類 昆 虫 が 観 測 されていることなどを 踏 まえ 緑 豊 かな 都 市 環 境 を 享 受 することのできる 空 間 を 創 出 する 花 や 新 緑 紅 葉 など 四 季 の 彩 りを 感 じられる 花 木 を 配 置 し 県 民 が 憩 い 安 らぐ ことのできる 植 栽 とするよう 配 慮 する また 東 北 楽 天 ゴールデンイーグルスの 試 合 や 仙 台 国 際 ハーフマラソン 大 会 とい った 全 国 規 模 のイベントをはじめ 宮 城 野 原 地 区 を 主 会 場 とした 様 々な 催 事 を さらに 盛 り 上 げていく 会 場 の 一 部 とするなど 多 様 な 余 暇 の 場 を 提 供 する ロ 次 世 代 への 防 災 教 育 の 場 大 規 模 災 害 において 被 害 を 最 小 限 に 留 めるためには 広 域 防 災 拠 点 等 が 効 果 的 に 機 能 するだけではなく 住 民 自 らが 命 を 守 る 行 動 をとる 必 要 がある 多 くの 県 民 が 訪 れる 宮 城 野 原 地 区 の 立 地 条 件 を 活 かし 甚 大 な 被 害 をもたらした 東 日 本 大 震 災 を 忘 れることなく 防 災 意 識 を 育 んでいくための 情 報 提 供 教 育 の 場 として 利 用 する 防 災 学 習 コーナー 震 災 映 像 ライブラリーを 設 けるなど 防 災 意 識 を 高 めるため の 学 習 設 備 の 導 入 を 検 討 する 広 域 防 災 拠 点 における 防 災 教 育 の 機 能 については 東 日 本 大 震 災 の 教 訓 と 復 興 の 取 組 を 未 来 に 発 信 し 続 ける 拠 点 施 設 としての ( 仮 称 ) 東 日 本 大 震 災 メモリアルパーク やその 中 心 施 設 となる 地 震 津 波 防 災 ミ ュージアム の 整 備 を 国 に 要 望 しているところであるが このような 施 設 と 連 携 して 行 うなど 子 どもたちをも 対 象 とした 幅 広 い 世 代 に 対 する 防 災 知 識 普 及 と 啓 発 を 図 る 中 核 的 な 施 設 や 市 町 村 の 防 災 教 育 の 施 設 等 と 有 機 的 に 連 携 することを 通 じて 防 災 教 育 を 多 面 的 に 展 開 していくこととする 特 に 次 代 を 担 う 子 どもたちを 対 象 に NPO 法 人 等 と 連 携 しながら イベント 等 による 体 験 型 で 災 害 時 に 対 応 すべきこと 有 効 な 技 術 習 得 プログラムの 企 画 実 施 を 検 討 する また イベント 以 外 に 導 入 する 具 体 的 な 教 育 機 能 については 東 日 本 大 震 災 を 受 けて 東 北 大 学 に 設 立 された 災 害 科 学 国 際 研 究 所 (IRIDeS)と 連 携 して 進 める 方 法 なども 考 えられる 浸 水 体 験 装 置 による 浸 水 時 体 験 簡 易 ろ 過 装 置 による 水 の 浄 化 体 験 ロープワーク 訓 練 写 真 : 千 歳 市 HP( 平 成 24 年 度 防 災 訓 練 紹 介 ) 図 29. 子 どもを 対 象 にした 防 災 教 育 イベント 等 のイメージ 48

ハ 多 様 な 主 体 による 防 災 訓 練 の 場 広 域 支 援 部 隊 の 集 結 から 活 動 撤 収 までの 総 合 合 同 訓 練 新 仙 台 医 療 センターと 連 携 した 多 数 の 傷 病 者 対 策 の 訓 練 をはじめ 図 上 訓 練 などの 場 として 活 用 する また 防 災 機 関 だけでなく 電 気 ガス 水 道 等 のインフラ 事 業 者 や 町 内 会 等 コ ミュニティ 単 位 で 行 う 訓 練 の 場 としても 活 用 する さらに 消 防 学 校 と 連 携 して 宮 城 野 原 地 区 で 実 施 する 訓 練 の 様 子 を 公 開 展 示 す るなど 県 民 の 防 災 減 災 の 意 識 づけに 活 用 していくことも 検 討 する 図 30. 宮 城 野 原 地 区 での 防 災 訓 練 の 実 施 イメージ 49

10 実 現 化 方 策 (1) 整 備 スケジュール 広 域 防 災 拠 点 の 整 備 スケジュールは 現 仙 台 貨 物 ターミナル 駅 の 移 転 撤 去 用 地 の 引 き 渡 し 後 下 記 のように 想 定 される 用 地 引 渡 測 量 設 計 1 年 程 度 造 成 防 災 拠 点 整 備 工 事 2~3 年 広 域 防 災 拠 点 供 用 図 31. 整 備 スケジュール (2) 実 現 化 手 法 広 域 防 災 拠 点 の 実 現 には 日 本 貨 物 鉄 道 株 式 会 社 仙 台 医 療 センター 及 び 仙 台 市 など 関 係 機 関 の 理 解 と 協 力 が 不 可 欠 であることから 綿 密 な 調 整 を 行 っていく 宮 城 県 の 財 政 への 影 響 をできるだけ 少 なくするために 活 用 可 能 な 補 助 金 や 起 債 を 積 極 的 に 導 入 する 工 事 に 関 して リサイクル 材 の 使 用 や 新 技 術 導 入 などの 創 意 工 夫 により コスト 縮 減 を 図 るほか 仙 台 貨 物 ターミナル 駅 の 用 地 取 得 については 宮 城 県 土 地 開 発 公 社 の 活 用 を 検 討 する PFI 方 式 を 導 入 するに 当 たっては 民 間 への 適 切 なリスク 移 転 が 可 能 であるかどう か サービスが 長 期 的 に 安 定 し 収 益 が 見 込 めるかどうか アドバイザー 費 等 の 特 殊 な 費 用 をかけても VFM (Value For Money)の 発 生 が 見 込 めるかどうか 等 が 大 きな 判 断 要 素 とされている 広 域 防 災 拠 点 のほとんどの 部 分 は 災 害 時 に 大 型 車 両 やヘリコプターで 使 用 される ため 平 常 時 もできる 限 り 構 築 物 のないオープンスペースとして 利 用 する 必 要 があ り 民 間 のノウハウを 生 かしにくく VFM の 発 生 が 見 込 めないことなどから PFI 方 式 による 整 備 は 適 さない VFM(VFM は PFI 事 業 における 最 も 重 要 な 概 念 の 一 つで 支 払 い(Money)に 対 して 最 も 価 値 の 高 いサービス (Value)を 供 給 するという 考 え 方 従 来 の 方 式 と 比 べて PFI の 方 が 総 事 業 費 をどれだけ 削 減 できるかを 示 す 割 合 ) 50

( 仮 称 ) 長 井 海 の 手 公 園 整 備 等 事 業 道 立 噴 火 湾 パノラマパークビジターセン ター 等 整 備 事 業 ( 仮 称 ) 墨 田 区 総 合 体 育 館 建 設 等 事 業 鹿 児 島 市 新 鴨 池 公 園 水 泳 プール 整 備 運 営 事 業 横 浜 市 瀬 谷 区 総 合 庁 舎 及 びニツ 橋 公 園 整 備 事 業 熊 本 桜 の 馬 場 観 光 交 流 施 設 ( 仮 称 ) 整 備 運 営 事 業 新 神 戸 ロープ ウェー 再 整 備 等 事 業 川 越 市 なぐわし 公 園 温 水 利 用 型 健 康 運 動 施 設 等 整 備 運 営 事 業 新 県 営 プール 施 設 等 整 備 運 営 事 業 表 11. 国 土 交 通 省 所 管 の PFI 事 業 PFI 方 式 による 広 域 防 災 拠 点 整 備 の 事 例 はない 平 成 25 年 1 月 1 日 現 在 事 業 名 称 公 園 面 積 事 業 方 式 有 料 施 設 備 考 都 市 公 園 都 市 公 園 スポーツ 施 設 ( 都 市 公 園 ) 都 市 公 園 庁 舎 建 設 都 市 公 園 都 市 公 園 観 光 施 設 21.3ha 約 64ha 1.4ha ( 敷 地 ) 1.2ha ( 敷 地 ) BOT BTO BOT BTO 人 工 温 泉 有 料 体 験 プログラ ム キッズガーデン( 遊 園 地 ) ロッジ オートキャンプ ビジターセンター 物 販 BTO 体 育 館 屋 内 プール 錦 糸 公 園 5.6ha BTO プール 鴨 池 公 園 31.8ha 0.6ha BTO ( 公 会 堂 ) 53.6ha BTO 都 市 公 園 16ha RO 都 市 公 園 8.3ha BTO 都 市 公 園 12.8ha BTO 歴 史 文 化 体 験 施 設 ( 湧 々 座 ) 多 目 的 交 流 施 設 ( 貸 室 ) ロープ ウェー (ハーブ 園 ) 温 水 プール( 排 熱 利 用 ) 運 動 施 設 (スクール) 温 水 プール( 排 熱 利 用 ) 野 球 場 テニスコート BTO Build Transfar Operate 民 間 が 資 金 調 達 施 設 整 備 し 公 共 に 所 有 権 を 移 転 したのち 施 設 を 運 営 する 方 式 BOT Build Operate Transfar 民 間 が 資 金 調 達 施 設 整 備 し 一 定 期 間 施 設 を 運 営 したのち 公 共 に 所 有 権 を 移 転 する 方 式 RO Rehabilitate and Operate 民 間 が 資 金 調 達 し 施 設 の 再 整 備 改 修 と 運 営 を 行 う 方 式 管 理 許 可 施 設 のハーブ 園 との 一 体 的 運 営 国 土 交 通 省 HP 資 料 をもとに 作 成 51