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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

公表表紙

18 国立高等専門学校機構

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

川崎市木造住宅耐震診断助成金交付要綱

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目 改 正 項 目 軽 自 動 車 率 の 引 上 げ 〇 国 及 び 地 方 を 通 じた 自 動 車 関 連 制 の 見 直 しに 伴 い 軽 自 動 車 の 標 準 率 が 次 のとおり 引 き 上 げられます 車 種 区 分 引 上 げ 幅 50cc 以 下 1,000 円 2,000 円

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

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する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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m07 北見工業大学 様式①

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国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

耐震改修評定委員会での検討事項                 2000,4,13


質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

2 平 均 病 床 数 の 平 均 病 床 数 では 療 法 人 に 対 しそれ 以 外 の 開 設 主 体 自 治 体 社 会 保 険 関 係 団 体 その 他 公 的 の 規 模 が 2.5 倍 程 度 大 きく 療 法 人 に 比 べ 公 的 病 院 の 方 が 規 模 の 大 き いことが

工 事 に 伴 う 伐 採 木 量 を 表 5163 に 示 す 伐 採 木 量 は 340.2tと 予 測 する 発 生 する 木 くずについては 樹 木 の 状 態 により 処 理 が 異 なるため できる 限 り 有 効 利 用 が 図 れる 方 法 で 処 理 を 行 う 区 分 表 516

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資 料 -6 平 成 20 年 度 第 2 回 北 陸 地 方 整 備 局 事 業 評 価 監 視 委 員 会 特 定 構 造 物 改 築 事 業 事 後 評 価 説 明 資 料 平 成 20 年 11 月 北 陸 地 方 整 備 局 -0-

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

Microsoft Word - No.10 西村.doc

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

様式第4号

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

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耐 震 診 断 受 付 期 間 4 月 16 日 ( 月 )~1 月 31 日 ( 木 ) 予 定 戸 数 100 戸 1 補 助 の 条 件 次 のすべての 要 件 に 該 当 すること (1) 市 民 自 らが 所 有 し 居 住 していること (2) 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

2. 予 測 2.1. 予 測 項 目 予 測 項 目 は 以 下 のとおりとした 1 埋 設 廃 棄 物 の 掘 削 除 去 に 伴 う 廃 棄 物 2 造 成 等 の 施 工 の 一 時 的 な 影 響 による 建 設 工 事 に 伴 う 副 産 物 ( 建 設 発 生 土 建 設 廃 棄 物

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

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容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

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表紙

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

入札公告 機動装備センター

官報掲載【セット版】

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総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

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経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

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加 古 川 市 市 街 化 調 整 区 域 における 地 区 計 画 制 度 の 運 用 基 準 ( 概 要 ) 第 1 章 総 則 運 用 基 準 の 目 的 地 区 計 画 制 度 の 運 用 により 良 好 な 居 住 環 境 の 維 持 及 び 育 成 を 目 的 とする ( 第 1 条 )

●幼児教育振興法案

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

(Microsoft Word - \212\356\226{\225\373\220j _\217C\220\263\201j.doc)

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平成19年9月改定

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

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預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

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3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

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3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

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事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

スライド 1

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

積 載 せず かつ 燃 料 冷 却 水 及 び 潤 滑 油 の 全 量 を 搭 載 し 自 動 車 製 作 者 が 定 める 工 具 及 び 付 属 品 (スペアタイヤを 含 む )を 全 て 装 備 した 状 態 をいう この 場 合 に おいて 燃 料 の 全 量 を 搭 載 するとは 燃 料

ト ン ネ ル ご 施 工 計 画 施 工 設 備 及 び 積 算 建 設 環 境 上 水 道 及 び 工 業 用 水 道 技 術 部 門 上 下 水 道 部 門 に 該 当 する 下 水 道 資 農 業 土 木 技 術 部 門 農 業 部 門 に 該 当 する 資 と の RCCM の 資 森 林

< 目 次 > 1 軽 四 輪 車 等 に 係 る 税 率 引 上 げ Q1 1 軽 四 輪 車 等 についてなぜ 標 準 税 率 を 引 き 上 げることにしたのですか? 3 Q1 2 自 家 用 乗 用 車 については 税 率 を 1.5 倍 に 引 き 上 げ それ 以 外 ( 貨 物 用 営

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平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

3 圏 域 では 県 北 沿 岸 で2の 傾 向 を 強 く 見 てとることができます 4 近 年 は 分 配 及 び 人 口 が 減 少 している 市 町 村 が 多 くなっているため 所 得 の 増 加 要 因 を 考 える 場 合 は 人 口 減 少 による 影 響 についても 考 慮 する

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適 用 範 囲 を 拡 大 するために 試 験 施 工 を 実 施 した 図 -1~ に 通 常 期 施 工 の 試 験 施 工 箇 所 から 採 取 した 中 温 化 混 合 物 と のコアの 締 固 め 度 を 示 す スト レートアスファルトを 用 いた 加 熱 アスファルト 混 合 物 お

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1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

Transcription:

テクニカルレポート 2014/09/25 目 視 調 査 に 基 づくコンクリート 構 造 物 の 表 層 品 質 評 価 手 法 の 実 績 と 調 査 結 果 を 反 映 した 表 層 品 質 向 上 技 術 坂 田 昇 *1 渡 邉 賢 三 *2 *3 細 田 暁 要 旨 :コンクリート 構 造 物 の 表 層 部 分 は, 構 造 物 の 耐 久 性 に 大 きな 影 響 を 及 ぼす 重 要 な 部 位 であり,かつ, 表 層 部 自 身 の 品 質 は 施 工 要 因 の 影 響 を 大 きく 受 ける そこで,コンクリート 構 造 物 の 表 層 部 の 品 質 を 目 視 調 査 に 基 づいて 合 理 的 に 評 価 する 方 法 を 用 いることによって 表 層 品 質 に 与 える 要 因 を 分 析 し, 品 質 向 上 につな げた 事 例 について 紹 介 する さらに, 分 析 の 結 果 から, 表 層 品 質 向 上 に 対 して 合 理 的 な 手 法 の 一 つとしてブ リーディング 抑 制 型 に 着 目 し,その 特 徴, 適 用 事 例 および 表 層 品 質 の 向 上 効 果 について 紹 介 する キーワード: 耐 久 性, 表 層 品 質,かぶり, 目 視 調 査,PDCA,ブリーディング 1.はじめに コンクリート 構 造 物 には 一 般 的 に, 耐 久 性, 安 全 性, 使 用 性, 復 旧 性, 環 境 性 など, 多 くの 性 能 が 求 められる 1) さらには,ランドマークとしての 存 在 感,あるいは 美 観 などが 求 められる 場 合 もある これらの 性 能 のうち, 土 木 のコンクリート 構 造 物 において 最 も 重 要 な 項 目 の 一 つとして, 耐 久 性 が 挙 げられる 耐 久 性 とは, 上 述 の 各 種 性 能 が 耐 用 期 間 中 において 環 境 作 用 によって 構 造 物 中 の 各 種 材 料 劣 化 により 不 具 合 が 生 じない 性 能 のこと 1) あるいは, 劣 化 に 対 する 抵 抗 性 2) であり,コンクリー ト 構 造 物 の 耐 久 性 においては,コンクリートの 表 層 品 質 いわゆる かぶり が 極 めて 重 要 であることが 明 らかに なっている 3) ここで,コンクリートの 耐 久 性 を 低 下 さ せる 要 因 は, 図 -1 に 示 すように, 経 年 劣 化, 初 期 欠 陥, 構 造 的 変 状 の 大 きく3つに 分 類 できる 2) このうち, 経 年 劣 化 については,1 塩 化 物 イオンや 二 酸 化 炭 素 といっ たコンクリート 構 造 物 中 の 鋼 材 を 腐 食 させる 劣 化 因 子 の 浸 透 による 場 合,2アルカリシリカ 反 応, 凍 害,あるい は 酸 劣 化 などコンクリート 自 体 の 健 全 性 の 低 下 による 場 合 に 分 類 できる また, 初 期 欠 陥 や 構 造 的 な 変 状 が 上 記 の 品 質 低 下 を 促 進 する 場 合,さらには,それぞれが 複 合 して 生 じるものなどがある そこで,コンクリート 構 造 物 の 耐 久 性 の 確 保 向 上 のためには, 上 述 の 項 目 に 応 じ てそれぞれの 対 応 策 を 講 じることが 重 要 である 経 年 劣 化 の 対 策 は,コンクリートの 早 期 劣 化 4) が 注 目 されるようになって 以 来, 多 くの 研 究 開 発 が 行 われ,コ ンクリート 配 合, 材 料 が 与 える 影 響 を 明 確 にすることで, 経 年 劣 化 の 速 度 を 遅 延 させつつ,より 詳 細 に 把 握 する 技 術 が 蓄 積 されてきている 一 方, 表 面 保 護 工 5) などコン クリートのみではなく, 複 合 構 造 などの 検 討 も 進 んでき た 初 期 欠 陥 の 対 策 として, 各 種 方 法 が 存 在 するものの, 近 年, 特 別 な 材 料 や 工 法 などを 用 いず, 施 工 方 法 の 勘 所 をコンクリート 打 込 みの 際 に 確 認 することで,コンクリ 6) ート 構 造 物 の 品 質 を 高 める 手 法 や 目 視 調 査 結 果 に 基 づ いてコンクリート 施 工 の PDCA サイクルを 回 して 品 質 を 3) 向 上 させていく 手 法 などが 注 目 されている これは, 材 料 工 法 に 多 大 なコストをかけることなく,コンクリ 経 年 劣 化 初 期 欠 陥 図 -1 耐 久 性 を 低 下 させる 要 因 の 概 念 図 見 栄 え > 構 造 的 変 状 > 品 質 耐 久 性 写 真 -1 見 栄 えの 相 違 の 事 例 *1 鹿 島 建 設 株 式 会 社 土 木 管 理 本 部 土 木 技 術 部 長 博 士 ( 工 学 ) 博 士 ( 農 学 ) ( 正 会 員 ) *2 鹿 島 建 設 株 式 会 社 技 術 研 究 所 土 木 材 料 グループ 主 任 研 究 員 博 士 ( 工 学 ) ( 正 会 員 ) *3 横 浜 国 立 大 学 大 学 院 都 市 イノベーション 研 究 院 准 教 授 博 士 ( 工 学 ) ( 正 会 員 ) - 1 -

ート 構 造 物 の 耐 久 性 向 上 が 容 易 にできるといった, 高 い 効 果 が 得 られることに 起 因 する 具 体 的 には, 初 期 欠 陥 の 防 止 のみならず,コンクリート 表 層 品 質 の 向 上 にも 効 果 があることが 明 らかにされている 構 造 的 変 状 の 対 策 として, 高 強 度 繊 維 補 強 コンクリー トや 高 靭 性 コンクリートなどを 用 いた 構 造 体 力 の 向 上 技 基 準 表 -1 目 視 調 査 におけるグレードの 一 例 一 般 的 に 良 とされる 範 囲 不 適 合 項 目 4 点 3 点 2 点 1 点 表 面 の 色 つや 沈 みひび 割 れ 色 が 均 一 で, 全 体 的 に 色 の 変 化 がない 部 分 的 な 色 むらがある 部 分 的 に 剥 離 剤 が 撹 拌 されたよ うな 色 むらが 発 生 している 2 点 の 状 態 よりも 劣 る 表 面 気 泡 打 重 ね 線 型 枠 継 ぎ 目 のノロ 漏 れ ビーコン 近 傍 にも 沈 みひび 割 れが ない 5mm 以 下 の 気 泡 がほとんどない ( 目 安 : 概 ね 50 個 以 下 /m 2 ) 目 視 調 査 範 囲 のビーコンの 概 ね 1/5 以 上 に 沈 みひび 割 れが 発 生 ビーコン 直 径 の 3 倍 以 上 の 長 さの 沈 みひび 割 れが 発 生 5mm 以 下 の 気 泡 が 認 められる ( 目 安 : 概 ね 50 個 以 上 /m 2 ) 目 視 調 査 範 囲 のビーコンの 概 ね 1/2 以 上 に 沈 みひび 割 れが 発 生 ビーコン 直 径 の 5 倍 以 上 の 長 さの 沈 みひび 割 れが 発 生 2 点 の 状 態 よりも 劣 る 10mm 以 下 の 気 泡 が 認 められる ( 目 安 : 概 ね 50 個 以 上 /m 2 ) 2 点 の 状 態 よりも 劣 る 近 接 では 打 重 ね 線 が 認 められる ものの, 約 10m 離 れた 遠 方 からは 約 10m 離 れた 遠 方 から, 打 重 ね 約 10m 離 れた 遠 方 から, 打 重 ね 認 められない 線 が 認 められる 線 がはっきりと 認 められる 2 点 の 状 態 よりも 劣 る 構 造 物 の オ ー ナ ー か ら 不 具 合 と 判 定 さ れ る 状 況 で 補 修 を 要 す る も の 砂 すじ 調 査 対 象 範 囲 にノロ 漏 れがほとん ど 認 められない 調 査 対 象 範 囲 の 概 ね 1/10 以 上 にノロ 漏 れが 認 められる 調 査 対 象 範 囲 の 概 ね 1/3 以 上 に ノロ 漏 れが 認 められる 2 点 の 状 態 よりも 劣 る 調 査 対 象 範 囲 に 砂 すじがほとんど 認 められない 調 査 対 象 範 囲 の 概 ね 1/10 以 上 に 砂 すじが 認 められる - 2 - 調 査 対 象 範 囲 の 概 ね 1/3 以 上 に 砂 すじが 認 められる 2 点 の 状 態 よりも 劣 る 豆 板 については なし を 4 点 ある を 不 適 合 と 評 価 する

術 や 無 機 有 機 の 複 合 材 料 構 造 など 多 くの 技 術 的 解 決 策 が 開 発 され, 実 用 されている 7) 本 報 告 では,はじめに, 新 材 料 新 工 法 に 頼 らずに, 目 視 調 査 結 果 に 基 づいてコンクリート 施 工 の PDCA サイ クルを 回 して,コンクリート 構 造 物 の 表 層 品 質 の 確 保, 向 上 技 術 を 紹 介 する さらに,この PDCA システムを 適 用 することで 表 層 品 質 に 影 響 を 及 ぼす 要 因 として 明 確 に したものの 一 つとしてブリーディングに 着 目 した ブリ ーディングを 合 理 的 に 抑 制 することでコンクリートの 表 層 品 質 の 向 上 に 効 果 が 見 込 める 新 材 料 新 工 法 を 紹 介 す る 2. 目 視 調 査 に 基 づく PDCA サイクルを 用 いた 表 層 品 質 向 上 技 術 2.1 目 視 調 査 に 基 づく 表 層 品 質 評 価 手 法 (1) 概 要 コンクリートの 表 層 品 質 を 確 保 および 向 上 させるた めには,コンクリート 自 体 の 品 質 に 加 え, 一 つ 一 つの 施 工 の 要 因 に 着 目 し,それぞれの 要 因 が 品 質 に 与 える 影 響 を 把 握 し, 改 善 を 加 えていく 必 要 がある 特 に 土 木 のコ ンクリート 施 工 は, 温 度 や 湿 度 などの 環 境 条 件 の 異 なる 自 然 環 境 下 において, 他 と 同 じもののない 1 品 製 品 であ るという 特 徴 を 有 するため, 電 気 製 品 などの 工 場 製 品 と は 異 なり, 施 工 条 件 が 日 々 変 動 する また, 現 場 ごとに 材 料 やコンクリート 配 合 等 も 異 なる そのため, 現 場 ご とに 品 質 を 評 価 する 方 法 を 用 いて, 何 が 品 質 に 影 響 を 及 ぼしているのかを 把 握 することは, 適 切 な 対 策 を 講 じる 上 で 極 めて 重 要 となる 現 実 は,C:check の 評 価 手 法 が 確 立 されておらず,コンクリート 構 造 物 の 品 質 評 価 は 現 場 技 術 者 の 経 験 に 基 づく 判 断 に 委 ねられることから, 現 場 技 術 者 が 感 覚 的 に 改 善 を 図 っているのが 実 状 であった そこで, 著 者 らは,コンクリート 構 造 物 の 品 質 評 価 を 行 う 場 合, 品 質 が 否 の 場 合 は 明 確 であるが, 品 質 の 良 の 幅 が 広 い 8) ことに 着 目 し, 表 層 品 質 を 6 項 目 に 分 け, それぞれについて, 竣 工 検 査 で 辛 うじて 合 格 する 品 質 か ら, 極 めて 耐 久 性 の 高 い 品 質 まで, 良 の 中 を 明 確 に 分 類 した コンクリートの 表 層 品 質 に 関 係 する 事 象 を 細 か く 分 類 し,それぞれについて 評 価 することによって 漠 然 と 良 否 を 判 定 していたものを 目 視 で 定 量 化 できるととも に,どの 事 象 を 改 善 すれば 良 いかが 明 確 になる 表 -1 の 目 視 におけるグレードは, 鉄 筋 の 錆 を 判 定 する 方 法 7) を 参 考 に 考 案 したものである この, 簡 単 かつ 合 理 的 に PDCA サイクルを 回 す 目 視 調 査 に 基 づくコンクリートの 表 層 品 質 評 価 手 法 3),9) ( 以 下, 目 視 表 層 評 価 手 法 と 称 す)を 現 場 に 適 用 した 本 技 術 は 特 別 な 材 料 工 法 を 必 要 とするものではなく, 通 常 のとおり 実 施 されてきた 施 工 について 詳 細 にデータ (input)を 取 得 し, 表 層 品 質 の 評 価 結 果 (output)とを 比 較, 分 析 することで 改 善 方 針 を 明 確 にするものである ここでは,その 方 法 の 特 長 とその 結 果 について 紹 介 する (2) 目 視 表 層 評 価 手 法 目 視 調 査 に 基 づくコンクリートの 表 層 品 質 評 価 手 法 とは, 写 真 -1 に 示 すように 美 しいコンクリートは 品 質 と 耐 久 性 の 高 いコンクリートである 3) という 概 念 のも と,いくつかの 評 価 項 目 に 対 して, 技 術 者 が 目 視 により 評 価 するものである さらに, 目 視 表 層 評 価 手 法 は, 具 体 的 には, 発 注 者 の 規 格 を 満 足 する 品 質 良 の 範 囲 を 対 象 として, 各 段 階 のサンプル 写 真 を 表 -1 に 示 すように, コンクリートの 見 栄 えおよび 耐 久 性 に 影 響 を 及 ぼすと 考 えられる 項 目 のうち, 表 面 の 色 つや, 沈 みひび 割 れ, 表 面 気 泡, 打 重 ね 線, 型 枠 継 ぎ 目 のノロ 漏 れ, 砂 すじの 6 項 目 に 対 し,5 段 階 で 評 価 する 実 際 の 構 造 物 の 表 層 品 質 をサンプル 写 真 と 照 らし 合 わせて, 一 般 的 に 良 と される 範 囲 を 4 点,3 点,2 点,1 点 に 分 類 し,さらに 否 の 0 点 を 加 えて 5 段 階 の 評 価 を 行 う 4 点 は, 現 場 で 使 用 する 材 料, 工 法 および 人 員 で 達 成 しうる 最 高 品 質, 3 点 は 現 場 で 達 成 しうる 平 均 的 な 品 質, 2 点 は 所 定 の 要 求 品 質 は 満 足 するものの, 現 場 や 材 料 条 件 の 若 干 の 変 化 によっては 不 適 合 となる 可 能 性 があり, 現 状 の 材 料 施 工 を 見 直 す 必 要 のある 評 価 である 1 点 は 2 点 の 状 態 より 劣 る この 目 視 表 層 評 価 手 法 は 一 般 に 良 とされる 4~1 点 の 状 態 を 対 象 とし,より 品 質 の 高 いもの を 施 工 の 工 夫 で 目 指 すものであり, 否 である 不 適 合 は 対 象 外 とし, 発 生 した 場 合 は 別 途 対 策 を 講 じる 評 価 値 調 査 人 数 ( 名 ) 4 3 2 9 表 -2 目 視 表 層 評 価 の 概 要 工 期 柱 ( 本 ) 床 版 下 面 ( 箇 所 ) 1 期 施 工 分 8 3 2 期 施 工 分 4 3 3 期 施 工 分 4 3 1 期 2 期 3 期 柱 床 版 図 -2 各 工 期 における 評 価 結 果 3 ) - 3 -

3) 2.2 目 視 調 査 に 基 づく 表 層 品 質 評 価 手 法 の 適 用 結 果 (1) 対 象 構 造 物 目 視 表 層 評 価 手 法 を RC ラーメン 高 架 橋 の 建 設 現 場 に 適 用 した 本 項 では,その 結 果 を 紹 介 する 表 -2 に 概 要 を 示 すように, 評 価 対 象 として, 柱 は 1 期 施 工 分 8 本 と 2 期,3 期 施 工 分 各 4 本 の 合 計 16 本, 床 版 下 面 ( 梁 を 含 む)は 1,2,3 期 施 工 分 各 3 箇 所 ずつの 合 計 9 箇 所 とした 評 価 は, 表 -1 のグレードを 十 分 に 把 握 した 技 術 者 6 名 (うち,コンクリート 診 断 士 4 名 )と 現 場 担 当 の 技 術 者 3 名 の 合 計 9 名 で 実 施 した なお, 評 価 は 高 所 作 業 車 など 特 別 な 資 機 材 を 使 用 せず 地 表 面 から 実 施 し, 約 30 分 間 を 要 した (2) 調 査 結 果 柱, 床 版 共 に 1 期 施 工 に 比 べ 2 期 施 工 の 方 が 高 い 評 価 となっており,これは 現 場 技 術 者 による 自 発 的 な PDCA の 効 果 であった なお,3 期 施 工 においては, 現 場 技 術 者 が 自 主 的 に 品 質 改 善 のための 各 種 工 夫 を 実 施 しており, その 一 例 を 以 下 に 示 す 例 えば, 柱 においては, 表 面 気 泡 を 改 善 するために, 剥 離 剤 の 種 類 を 変 更 するととも に, 締 固 め 方 法 を 比 較 検 討 した 床 版 においては, 表 面 の 色 つや 打 込 み 線 を 改 善 するために, 打 込 み 時 の 型 枠 の 汚 れを 防 ぐための 部 分 的 にシートを 用 いるなどした さらに, 打 重 ね 時 間 間 隔 と 振 動 締 固 めを 管 理 する 専 属 管 理 者 を 設 けて 打 込 みを 行 った これらをはじめとする 各 種 改 善 工 夫 に 対 して 目 視 表 層 評 価 手 法 を 用 いて PDCA サイクルを 効 果 的 に 回 すことで, 品 質 が 向 上 したもので あり, 本 評 価 手 法 の 効 果 が 検 証 されたものと 考 える 2.3 目 視 表 層 評 価 手 法 による 品 質 向 上 の 試 みの 効 果 の 検 9) 証 調 査 人 数 ( 名 ) 6~11 名 表 -3 目 視 表 層 評 価 の 概 要 ひび 割 れ 抑 制 システム 適 用 前 適 用 後 対 象 橋 台 8 台 表 -4 評 価 値 のまとめ 評 価 値 ひび 割 れ 抑 制 システム 項 目 適 用 前 適 用 後 沈 みひび 割 れ 2.8 3.6 表 面 気 泡 2.6 3.4 打 重 ね 線 2.4 3.5 型 枠 継 ぎ 目 の 砂 すじ 2.9 3.3 面 的 な 砂 すじ 2.7 3.5 平 均 2.7 3.5 (1) 概 要 ひび 割 れに 代 表 される 初 期 欠 陥 が 耐 久 性 に 大 きな 影 響 を 及 ぼすことから, 山 口 県 では,ひび 割 れに 関 する 調 査 が 強 化 されるようになった そこで, 実 構 造 物 を 用 いた 試 験 施 工 を 実 施 し, 山 口 県 独 自 のひび 割 れ 抑 制 システム を 構 築 した このひび 割 れ 抑 制 システムとは, コンクリ ート 構 造 物 ひび 割 れ 抑 制 対 策 資 料 を 定 めて 運 用 指 針 と し,コンクリート 構 造 物 の 施 工 に 関 係 する 発 注 者, 設 計 者, 製 造 者, 施 工 者, 研 究 者 が 情 報 を 共 有 して 全 ての 関 係 者 の 協 働 によってひび 割 れ 抑 制 を 目 指 すシステムであ る 10) 本 システムは 対 策 資 料 諸 基 準 を 中 心 に 位 置 づけ, 設 計, 施 工,データ 分 析 のそれぞれが 連 関 する 構 造 となっており, 関 係 者 の 協 働 によりシステム 全 体 でス パイラルアップする 構 造 である 具 体 的 には,1 適 切 な 4 システム 前 システム 後 流 通 IC( 前 ) 唐 樋 ( 前 ) 寄 江 ( 前 ) 来 福 台 ( 前 ) 嘉 川 IC( 試 行 中 ) 高 井 ( 後 ) 朝 田 BランプA1( 後 ) 朝 田 BランプA2( 後 ) 3.5 各 項 目 の 評 価 値 ( 平 均 値 ) 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0 1. 1. 沈 みひび 割 割 れ れ 2. 表 2. 面 気 泡 3. 3. 打 重 ね 線 4. 型 枠 継 継 ぎ 目 ぎ のノロ 目 のノロ 漏 れ 漏 れ 5. 5. 砂 砂 すじ すじ 9) 図 -3 橋 台 の 目 視 表 層 評 価 手 法 の 結 果 - 4 -

施 工 時 期,2 材 料 等 による 抑 制,3 施 工 の 基 本 事 項 の 遵 守 であり,ひび 割 れを 抑 制 するために, 材 料, 施 工 を 改 善 していくものである 山 口 県 では, 平 成 17 年 度 から 橋 梁 下 部 工 やボックスカルバートでひび 割 れ 抑 制 対 策 を 検 証 する 試 験 施 工 を 開 始 し, 平 成 18 年 度 にシステム 運 用 の 試 行 を 行 い, 平 成 19 年 度 からひび 割 れ 抑 制 システムを 運 用 している 10) この 試 行 によってコンクリート 構 造 物 の ひび 割 れ 抑 制 のみならず, 表 層 品 質 の 向 上 が 図 れるもの と 考 えられる 本 項 では, 著 者 らが 開 発 した 目 視 表 層 評 価 手 法 を, 山 口 県 のひび 割 れ 抑 制 システムの 適 用 前 後 の 構 造 物 に 適 用 し, 施 工 の 基 本 事 項 の 遵 守 によって 不 具 合 が 低 減 していることを 定 量 的 に 評 価 できた 事 例 を 紹 介 す る (2) 目 視 表 層 評 価 の 結 果 表 -3 に 概 要 を 示 すように, 山 口 県 のひび 割 れ 抑 制 シス テムの 適 用 前, 適 用 後 の 橋 台 8 台 を 対 象 とした 調 査 結 果 を 図 -3 および 結 果 のまとめを 表 -4 に 示 す どの 評 価 項 目 においても,ひび 割 れ 抑 制 システムの 適 用 後 の 橋 台 の 評 価 値 が 高 い 傾 向 が 認 められ,ひび 割 れ 抑 制 システムの 適 用 前 後 で 目 視 表 層 評 価 手 法 の 点 数 の 平 均 値 が 約 0.8 改 善 する 結 果 となった 多 くの 調 査 者 が,ひび 割 れ 抑 制 シ ステムの 適 用 前 後 で 橋 台 の 品 質 の 違 いを 明 らかに 目 視 で 認 識 できるという 感 想 を 口 にしていたが, 本 研 究 の 目 視 表 層 評 価 手 法 でその 違 いを 定 量 的 に 検 出 できることが 明 らかとなった 2.4 セメントの 種 類 が 異 なるコンクリート 構 造 物 施 工 へ の 目 視 表 層 評 価 手 法 の 適 用 (1) 概 要 土 木 のコンクリート 構 造 物 の 施 工 において, 温 度 や 湿 度 などの 環 境 条 件 をはじめとする 施 工 条 件 が 日 々 変 動 す ることから, 構 造 物 の 品 質 に 影 響 する 要 因 を 評 価 把 握 しながら PDCA を 回 して 品 質 向 上 に 努 めることが 必 要 と なる しかしながら, 品 質 に 影 響 を 与 える 施 工 要 因 およ びその 影 響 度 は 明 確 になっておらず,また, 品 質 向 上 に 対 する 具 体 的 な 改 善 工 夫 の 手 法 ついては 全 てが 確 立 さ れているとは 言 い 難 い そこで, 本 項 では, 一 連 の 構 造 物 の 施 工 において セメント 種 類 の 異 なる 部 位 を 対 象 と して 表 層 目 視 評 価 手 法 を 適 用 して 評 価 値 を 取 得 し, 評 価 値 を 比 較, 分 析 することで, 構 造 物 の 品 質 に 影 響 する 要 因 について 考 察 を 加 えた 事 例 を 紹 介 する (2) 対 象 構 造 物 目 視 表 層 評 価 手 法 を 掘 割 構 造 によるボックスカルバ ートの 側 壁 部 の 57 ブロックで 実 施 した 11) 側 壁 の 基 本 形 状 は 厚 さ 0.8m, 高 さ 5.0m, 長 さ 10.0m であり,コン クリートの 打 込 み 箇 所 は 1.5m 間 隔 で 7 箇 所, 打 上 がり 高 さは 1 層 あたり 0.5m で, 合 計 10 層 で 打 ち 重 ねた コ 表 -5 セメント 種 類 の 相 違 が 評 価 値 に 与 える 影 響 セメント 種 類 評 価 値 低 発 熱 収 縮 抑 制 型 高 炉 セメント B 種 高 炉 セメント 項 目 (BB) (MKC) 表 面 の 色 つや 3.4 3.5 表 面 気 泡 3.3 3.0 打 重 ね 線 3.5 3.5 のろ 漏 れ 3.6 3.4 砂 すじ 3.7 3.2 ンクリートは 30-8-20 として,57 ブロックのうち,40 ブ ロックは 高 炉 セメント B 種 ( 以 下,BB と 称 す),17 ブ ロックは 低 発 熱 収 縮 抑 制 型 高 炉 セメント( 以 下,MKC と 称 す)を 用 いた なお, 単 位 水 量 150kg/m 3, 単 位 セメ ント 量 300kg/m 3 とした (3) 目 視 表 層 評 価 の 結 果 セメント 種 類 の 異 なるコンクリートの 目 視 表 層 評 価 手 法 の 結 果 として,6 項 目 の 評 価 値 を 表 -5 に 示 す 表 面 の 色 つやを 除 いて,BB の 方 が MKC より 評 価 値 が 大 きく, 表 層 品 質 は MKC よりも BB の 方 が 優 れていることが 伺 えた さらに, 表 面 気 泡 砂 すじ のろ 漏 れ につい ては, 評 価 値 の 差 異 が 比 較 的 大 きい 結 果 となった これ らのことから,MKC の3 項 目 の 評 価 値 が 特 に 小 さくな ったのは,MKC の 特 徴 であるブレーン 値 が 小 さいこと, 凝 結 時 間 が 遅 いことによって,ブリーディング 量 が 大 き くなったためと 推 測 された (4) まとめ 実 際 の 構 造 物 で 目 視 調 査 を 実 施 した 結 果, 現 場 で 取 得 した 施 工 要 因 と 表 層 品 質 評 価 結 果 を 分 析 することにより, ブリーディング 量 の 減 少 が 各 種 性 能 の 向 上 に 寄 与 してい るものと 推 測 した この 結 果 を 受 けて,ブリーディング の 抑 制 による 表 層 品 質 向 上 効 果 に 着 目 することとした 3.ブリーディング 抑 制 型 による 品 質 向 上 技 術 3.1 概 要 先 述 した 評 価 結 果 の 分 析 から,コンクリート 表 層 品 質 を 向 上 させる 要 因 の 一 つとしてブリーディングに 着 目 し た 本 章 では, 合 理 的 にブリーディングを 抑 制 すること で,コンクリートの 表 層 品 質 を 向 上 させる 方 法 を 紹 介 す る 3.2 検 討 事 例 現 在,ブリーディング 抑 制 として 適 用 されている 対 策 として,1 石 灰 石 微 粉 末 を 細 骨 材 に 置 換 して 使 用,2 強 度 ランクを 上 げることによる 単 位 セメント 量 の 増 加,3 高 性 能 の 使 用 による 単 位 水 量 の 低 減 が 一 般 的 - 5 -

である しかしながら,1 石 灰 石 微 粉 末 用 のサイロが 必 要 でコストがかかる,2セメント 量 が 多 くなること で, 温 度 応 力 によるひび 割 れ 発 生 確 率 が 高 くなる,3 一 般 的 にスランプの 小 さいコンクリートには 高 性 能 が 使 用 できない,などのデメリットも 多 い そこで, 著 者 らは 新 たにブリーディング 抑 制 型 AE 減 水 剤 ( と 称 す)を 使 用 してブリー ディングを 抑 制 する 手 法 を 開 発 した 本 手 法 は, 通 常 の を,JIS A 6204 に 適 合 する AE 減 水 剤 に 変 更 するだけであり,コンクリートの 仕 様 を 変 え ることなくブリーディングが 抑 制 できる 本 章 では, この を 用 いたブリーディング 抑 制 手 法 について, 実 構 造 物 に 適 用 した 結 果 を 紹 介 する 12) 3.3 室 内 試 験 による 検 討 検 討 ケースは と を 用 いた 2 ケースとした 使 用 材 料 を 表 -6 に, 配 合 を 表 -7 に 示 す コンクリートは 27-8-20BB とした 室 内 試 験 におけるブリーディング 試 験 の 結 果 を 図 -4 に 示 す 図 に 示 すように, は 0.15cm 3 /cm 2 と 比 較 的 多 く,それに 対 し, AE 減 水 剤 は 0.09cm 3 /cm 2 となり,ブリーディングが 大 幅 に 抑 制 される 結 果 となった なお, 特 徴 としてブリーデ ィングが 収 束 するまでの 時 間 が 短 いことが 特 徴 として 挙 げられる 3.4 実 構 造 物 による 効 果 の 検 証 室 内 試 験 に 用 いたコンクリートを 実 機 ミキサにて 練 り 混 ぜ, 図 -5 に 示 す 幅 6.6m, 長 さ 31.5m, 高 さ 0.7m の 実 構 造 物 のスラブに 打 ち 込 んで,ブリーディング 量 の 把 握 を 行 った スラブの 一 方 に を 用 いた 普 通 コンクリート,もう 一 方 に AE 減 水 剤 を 用 いた 普 通 コンクリートを 打 ち 込 んだ 打 込 み 後 の 上 面 の 状 況 を 写 真 -2 に 示 す そして, 写 真 -2 のコン クリートを 対 象 としてキッチンペーパーを 用 いた 方 法 13) を 参 考 にしてブリーディング 試 験 を 実 施 した なお, 面 積 の 広 い 実 構 造 物 を 対 象 とすることから,228 220mm のキッチンペーパー9 枚 を 用 いた 試 験 結 果 を 図 -6 に 示 す 実 構 造 物 を 用 いた 試 験 においては, 室 内 試 験 と 同 様 に, を 使 用 することによ りキッチンペーパーへの 吸 着 量 (ブリーディング 量 ) が 低 下 しており, 実 際 の 打 込 みにおいてもブリーディ ングの 抑 制 効 果 が 得 られることを 確 認 した ここで, 図 -4 に 示 した JIS に 準 じた 方 法 によって 得 られた 値 に 比 べて, 絶 対 値 が 小 さくなった これは,JIS の 方 法 では 蓋 で 閉 鎖 空 間 におけるブリーディング 水 を 収 集 し ているのに 対 し, 実 構 造 物 では 風 による 乾 燥 の 影 響 な 表 -6 使 用 材 料 材 料 記 号 摘 要 水 W 地 下 水 セメント C 高 炉 セメント B 種, 密 度 :3.04g/cm 3 細 骨 材 S1 砕 砂, 密 度 :2.77g/cm 3, 粗 粒 率 :3.10 S2 海 砂, 密 度 :2.58g/cm 3, 粗 粒 率 :2.50 粗 骨 材 G 砕 石, 密 度 :2.77g/cm 3,Gmax:20mm AD1 標 準 形 (リグニンスルホン 酸 塩 ポリカルボン 酸 系 化 合 物 ) AD2 (ポリカルボン 酸 系 化 合 物 界 面 活 性 剤 系 特 殊 増 粘 剤 ) 呼 び W/C 強 度 (%) (N/mm 2 ) スラ ンプ (cm) 空 気 量 (%) 表 -7 配 合 単 位 量 (kg/m 3 ) W C S1 S2 G AD1 AD2 27 52.5 8.0 4.5 166 316 334 619 911 3.16 5.38 ブリーディング 量 (cm 3 /cm 2 ) 0.20 0.15 0.10 0.05 [JIS A 1123] 0.00 0 100 200 300 400 経 過 時 間 ( 分 ) 図 -4 ブリーディング 試 験 結 果 ( 室 内 試 験 ) 6.6m 0.7m 15.75m 31.5m 15.75m 図 -5 構 造 物 の 形 状 写 真 -2 ブリーディングの 状 況 - 6 -

どがあると 考 えられた なお,コンクリート 上 面 に 滲 出 したブリーディング 量 を の 種 類 で 比 較 すると, 写 真 -2 に 示 したように のブリーディン グ 量 の 方 が 目 視 でも 明 らかに 少 なくなっており,その 差 異 を 本 手 法 で 明 確 に 評 価 できることを 確 認 した 脱 枠 後 のコンクリートの 表 面 状 態 を 表 -8 に 示 す ここ で,ブリーディングの 抑 制 程 度 ( の 種 類 )を 要 因 として 2 章 に 示 した 目 視 調 査 に 基 づく 表 層 品 質 評 価 を 実 施 した その 結 果 を 表 -9 に 示 す 表 面 の 色 つや 表 面 気 泡 砂 すじ の 項 目 で,ブリーディングを 抑 制 した ことによる 表 層 品 質 の 改 善 効 果 が 確 認 された 表 面 の 色 つや 砂 すじ については,ブリーディング 水 が 減 少 し たことによる 直 接 的 な 効 果 によるものと 考 えられる 表 面 気 泡 については, 撮 影 対 象 箇 所 以 外 にもスラブの 側 面 全 体 に 亘 って, の 方 が 一 般 的 な AE 減 水 剤 を 用 いたコンクリートよりも 表 面 気 泡 が 減 少 し, 美 観 が 向 上 した ここで,ブリーディングは 型 枠 際 に 生 じ, 振 動 締 固 めによりコンクリート 中 から 型 枠 近 傍 に 移 動 した 気 泡 と 混 合 して 泡 立 つことで, 表 面 に 気 泡 として 残 存 すると 考 えた そのため,コンクリートのブリーデ ィング 量 を 低 減 したことで 上 述 した 泡 立 ちが 軽 減 され, 表 面 気 泡 が 著 しく 減 少 し, 副 次 的 に 表 面 の 色 つやも 向 上 したものと 考 えられる さらに, 材 齢 56 日 におけるスラブ 側 面 の 透 気 係 数 の 測 定 結 果 を 図 -7 に 示 す なお, 透 気 係 数 はトレント 法 に よって 求 めた を 用 いたコンクリート の 良 に 対 して, を 用 いた 場 合 では 優 であり,ブリーディングが 抑 制 されたことによっ て,コンクリート 表 面 が 緻 密 になり, 表 層 品 質 が 向 上 し たものと 考 えられる 3.5 セメント 種 類 によるブリーディング 抑 制 効 果 の 整 理 ブリーディング 量 に 及 ぼす 要 因 は 数 多 くあるものの, 影 響 の 特 に 大 きい 要 因 の 一 つとしてセメント 種 類 が 挙 げ られる これは, 低 発 熱 型 セメントは 水 和 反 応 が 遅 くブ リーディングが 収 束 するまでに 長 い 時 間 がかかることか ら 結 果 としてブリーディングが 多 くなる 傾 向 があること や, 水 和 熱 抑 制 型 セメントは 粒 子 径 を 大 きくしたものも あり,ブリーディングが 多 くなる 傾 向 がある そこで, これまでに 実 験 的 に 検 討 したブリーディング 抑 制 効 果 に ついてセメント 種 類 ごとに 整 理 した 表 -10 にセメント 種 類 ごとのブリーディング 抑 制 効 果 を 示 す 使 用 している 材 料 ( 細 骨 材, 粗 骨 材 など)を 統 一 した 結 果 ではないこと, の 添 加 量 も 統 一 し たものではないことから 絶 対 的 な 評 価 はできないものの, ブリーディング 抑 制 型 は,セメント 種 類 によ キッチンペーパーへの 吸 着 量 ( 10-2 cm 3 /cm 2 ) 図 -6 ブリーディング 試 験 結 果 表 -8 コンクリートの 表 面 状 態 一 般 的 な 表 -9 ブリーディングの 抑 制 が 評 価 値 に 与 える 影 響 種 類 評 価 値 項 目 ブリーディング 通 常 抑 制 表 面 の 色 つや 3.0 3.5 沈 みひび 割 れ 4.0 4.0 表 面 気 泡 2.5 4.0 打 重 ね 線 4.0 4.0 のろ 漏 れ 4.0 4.0 砂 すじ 3.5 4.0 透 気 係 数 (10-16 m 2 ) 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.015 0.010 0.005 キッチンペーパー 2.5 らず 効 果 が 認 められた 0.013 キッチンペーパー 良 優 0.5 0.0087 図 -7 透 気 係 数 の 測 定 結 果 - 7 -

4.おわりに 本 報 告 では, 新 材 料 新 工 法 に 頼 らずに, 目 視 調 査 に 基 づくコンクリートの 表 層 品 質 評 価 技 術 を 用 いて 簡 単 かつ 合 理 的 に PDCA サイクルを 回 すことによって,コ ンクリートの 表 層 品 質 に 影 響 を 与 える 要 因 について 分 析 しつつ,コンクリート 構 造 物 の 表 層 品 質 の 確 保, 向 上 に つながった 事 例 を 紹 介 した また, 目 視 調 査 に 基 づくコ ンクリート 表 層 品 質 データと 施 工 要 因 を 分 析 した 結 果, ブリーディングを 抑 制 することで, 表 層 品 質 を 合 理 的 に 向 上 できる 可 能 性 が 示 唆 された さらに,ブリーディン グ 抑 制 型 によるコンクリート 表 層 品 質 向 上 効 果 について 実 規 模 サイズで 検 討 した 結 果 を 紹 介 した 今 後,これらの 技 術 が 広 く 適 用 されるようになり コ ンクリート 構 造 物 の 品 質 確 保 向 上 につながれば 幸 いで ある 参 考 文 献 1) 土 木 学 会 :2012 年 制 定 コンクリート 標 準 示 方 書 [ 設 計 編 ],2012. 2) 日 本 コンクリート 工 学 会 :コンクリート 診 断 技 術 14[ 基 礎 編 ],2014. 3) 坂 田 昇, 渡 邉 賢 三, 細 田 暁 :コンクリート 構 造 物 の 品 質 向 上 と 表 層 品 質 評 価 手 法,コンクリート 工 学, Vol.50,No.7,pp.601-606,2012. 4) 例 えば, 土 木 学 会 :コンクリートライブラリー103, コンクリート 構 造 物 におけるコールドジョイント 問 題 と 対 策,2000. 5) 土 木 学 会 :コンクリートライブラリー119, 表 面 保 護 工 法 設 計 施 工 指 針 ( 案 ),2005. 6) 森 岡 弘 道, 二 宮 純, 細 田 暁, 田 村 隆 弘 : 地 方 自 治 体 におけるコンクリート 構 造 物 のチェックシートを 活 用 した 品 質 確 保 の 取 組 み,コンクリート 工 学 年 次 論 文 集,Vol.35,No.1,pp.1327-1332,2013. 7) 日 本 コンクリート 工 学 会 :コンクリートのひび 割 れ 調 査, 補 修 補 強 指 針,2009. 8) 公 益 社 団 法 人 日 本 コンクリート 工 学 会 :コンクリー 混 和 剤 種 類 セメント 種 類 表 -10 ブリーディング 抑 制 効 果 ブリーディング 量 (cm 3 /cm 2 ) W/C (%) 備 考 温 度 ( ) OPC 0.15 0.10 55.0 20 BB 0.15 0.10 52.5 22 MF30 0.05 0.02 47.4 11 FA 0.35 0.11 47.0 11 :ダムコンクリート ト 技 術 の 要 点 11,p.2,2011. 9) 細 田 暁, 坂 田 昇, 田 村 隆 弘, 二 宮 純 : 目 視 評 価 を 活 用 した 山 口 県 のひび 割 れ 抑 制 システムによる 表 層 品 質 向 上 の 分 析,コンクリート 工 学 年 次 論 文 集, Vol.35,No.1,pp.1837-1842,2013. 10) 国 重 典 宏, 田 村 隆 弘, 二 宮 純, 森 岡 弘 道 : 山 口 県 に おける コンクリートひび 割 れ 抑 制 システム につ いて,コンクリート 工 学,Vol.49,No.5,pp.91-95, 2011. 11) 小 林 聖, 渡 邉 賢 三, 坂 井 吾 郎, 向 原 健, 高 野 卓, 坂 田 昇 : 目 視 調 査 結 果 の 分 析 に 基 づく 施 工 要 因 がコン クリートの 表 層 品 質 に 及 ぼす 影 響 に 関 する 一 考 察, 土 木 学 会 第 69 回 年 次 学 術 講 演 会 講 演 概 要 集,V-035, pp.69-70,2014. 12) 小 林 聖, 渡 邉 賢 三, 坂 田 昇, 細 田 暁 :ブリーディン グ 抑 制 型 によるコンクリートの 表 層 品 質 の 向 上 効 果,コンクリート 工 学 年 次 論 文 集,Vol.36, No.1,pp.1576-1581,2014. 13) 皆 口 正 一, 丸 山 久 一, 稲 葉 美 穂 子, 坂 田 昇 : 高 流 動 コンクリートの 材 料 分 離 測 定 方 法 に 関 する 研 究,コ ンクリート 工 学 年 次 論 文 集,Vol.18,No.1,pp.87-92, 1996. - 8 -