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平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

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1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有


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損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

 

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

目 次 高 山 市 連 結 財 務 諸 表 について 1 連 結 貸 借 対 照 表 2 連 結 行 政 コスト 計 算 書 4 連 結 純 資 産 変 動 計 算 書 6 連 結 資 金 収 支 計 算 書 7

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

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「経営者保証に関するガイドライン」に基づく保証債務の整理に係る課税関係の整理

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リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

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課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

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事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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第一部【証券情報】

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

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Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

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1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

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平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

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税制面での支援

m07 北見工業大学 様式①

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

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c. 投 資 口 の 譲 渡 に 係 る 税 務 個 人 投 資 主 が 投 資 口 を 譲 渡 した 際 の 譲 渡 益 は 株 式 等 に 係 る 譲 渡 所 得 等 として 原 則 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%)の 税 率 による 申 告 分 離 課 税 の 対 象 となりま

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4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

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4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

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03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

H25要綱本文

別紙3

注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

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新 市 建 設 計 画 の 変 更 に 係 る 新 旧 対 照 表 ページ 変 更 後 変 更 前 表 紙 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 平 成 27 年 3 月 変 更 安 中 市 6 2. 計 画 策 定 の 方 針 (3) 計

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40 総 論 41 法 人 課 税 01 租 税 法 概 論 ( 4001 ) 02 税 制 の 動 向 ( 4002 ) 91 事 例 研 究 ( 4091 ) 99 その 他 ( 4099 ) 01 法 人 税 ( 4101 ) 3. 税 務 官 庁 の 組 織 4. 不 服 申 立 て 税 務

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失 によって 告 知 事 項 について 事 実 を 告 げずまたは 不 実 のことを 告 げたときは 共 済 契 約 者 に 対 する 書 面 による 通 知 をもって 共 済 契 約 を 解 除 することができます た だし 当 組 合 がその 事 実 を 知 りまたは 過 失 によってこれを 知

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(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

Transcription:

芳 賀 正 憲 新 国 立 競 技 場 の 建 設 費 は 2012 年 デザイン 公 募 時 の 目 標 が1300 億 円 でしたが 採 用 された 案 では 設 計 業 者 の 見 積 もりが3000 億 円 を 超 え その 後 修 正 を 重 ねましたが 最 終 的 に 目 標 値 をはるかにオーバーすることが 確 実 になり 2015 年 7 月 白 紙 撤 回 仕 切 り 直 しとなりました 推 進 組 織 が 烏 合 の 衆 で プロジェクトマネジメントが 欠 落 して いたことが 原 因 でした 新 国 立 競 技 場 の 建 設 費 については 仕 切 り 直 しされましたが その200 倍 もの 大 規 模 予 算 が 現 在 もなお きわめて 杜 撰 不 適 切 に 計 画 実 行 されつつあります 東 日 本 大 震 災 からの 復 興 と 福 島 原 発 事 故 への 対 応 です 一 橋 大 学 大 学 院 教 授 齊 藤 誠 氏 の 精 緻 な 分 析 に よると 前 者 の 予 算 は 被 災 の 実 態 に 対 してあまりにも 過 大 であり 一 方 後 者 では 国 民 に 分 かりにくい 形 で きわめて 姑 息 な 対 応 がなされつつあります 齊 藤 誠 氏 は 著 書 震 災 復 興 の 政 治 経 済 学 ( 日 本 評 論 社 )で 東 日 本 大 震 災 からの 復 興 政 策 と 福 島 第 一 原 発 事 故 に 起 因 する 賠 償 や 廃 炉 の 基 本 方 針 の 意 思 決 定 プロセスを 厳 し く 問 い 直 されています 得 られた 情 報 を 十 分 そしゃくせず わずか 数 か 月 で 多 くの 重 要 事 項 が 拙 速 に 決 められ 将 来 世 代 にこれで 責 任 がもてるのかという 強 い 問 題 意 識 がありまし た 発 災 直 後 から 得 られた 乏 しいが 貴 重 なデータから 合 理 的 な 政 策 に 結 びつく 意 思 決 定 が 可 能 であったか 検 証 し 拙 速 に 決 定 された 政 策 の 矛 盾 をいかに 解 消 していくか また 将 来 非 常 時 に 合 理 的 な 政 策 をいかに 決 定 していくか 提 起 されています 齊 藤 氏 の 著 書 は 東 日 本 大 震 災 と 原 発 事 故 の 貴 重 な 経 験 に 学 び 非 常 時 対 応 の 社 会 シス テムのあり 方 実 は 当 事 者 として 本 来 日 常 化 していなければならない 情 報 行 動 のあり 方 を 問 いかける 政 治 家 官 僚 学 者 ジャーナリストはもちろん 広 く 一 般 市 民 も 熟 読 して おくべき 重 要 文 献 と 思 われます 2011 年 3 月 11 日 発 生 した 東 日 本 大 震 災 の 復 興 予 算 は 5 年 間 19 兆 円 という 膨 大 な 金 額 に 決 定 同 年 7 月 29 日 に 公 表 されました 予 算 を 決 定 する 根 拠 として [5 年 間 の 復 興 予 算 規 模 ] [ストック 被 害 額 ] という 阪 神 淡 路 大 震 災 のロジックが 踏 襲 されたことが 復 興 対 策 本 部 の 議 事 録 から 確 認 で きます ここでストックとは 建 物 ライフライン 施 設 河 川 道 路 港 湾 等 社 会 基 盤 施 設 などを 指 します 19 兆 円 という 金 額 を 決 めるに 際 し 発 災 からわずか12 日 後 3 月 23 日 に 内 閣 府 の 経 済 財 政 分 析 担 当 が 公 表 したストック 被 害 額 推 計 値 が 決 定 的 な 影 響 力 をもちました この - 1 / 6 -

推 計 では ケース1の 場 合 被 害 額 総 計 が16 兆 円 (うち 建 物 11 兆 円 ) ケース2で25 兆 円 (うち 建 物 20 兆 円 )になっています ケース1とケース2のちがいは ケース1で は 建 物 損 壊 率 を 津 波 被 災 地 域 で 阪 神 淡 路 大 震 災 の2 倍 程 度 非 津 波 被 災 地 域 で 同 程 度 とし ているのに 対 して ケース2では 津 波 被 災 地 域 の 建 物 被 害 をより 深 刻 に 想 定 しているこ とです 内 閣 府 の 防 災 担 当 が 同 年 6 月 24 日 に 公 表 したストック 被 害 額 推 計 値 が16.9 兆 円 だ ったことも 経 済 財 政 分 析 担 当 の 少 なくとも16 兆 円 という 値 の 妥 当 性 を 裏 づける 結 果 になりました 5 年 間 19 兆 円 という 値 は 内 閣 府 の 出 した16 兆 ~16.9 兆 円 に ケース2の 25 兆 円 という 値 を 加 味 して 決 定 されたと 考 えられますが しかしこれらの 値 は 被 害 の 実 態 に 対 してあまりにも 過 大 です 齊 藤 誠 氏 が 建 物 被 災 状 況 GISデータ 消 防 庁 被 害 報 建 築 着 工 統 計 調 査 等 から 減 損 も 考 慮 して 推 計 した 値 では 全 国 建 物 被 害 額 は 4.0 兆 円 でした 被 害 の91.5%が 津 波 被 災 地 域 に 集 中 していたと 推 定 されています 齊 藤 氏 は 内 閣 府 の 経 済 財 政 分 析 担 当 が 阪 神 淡 路 大 震 災 の 事 例 を 参 照 した 方 法 は 次 の 3つの 意 味 で 不 適 切 だったと 考 えています (1) 今 般 の 大 津 波 による 建 物 被 害 規 模 が 阪 神 淡 路 大 震 災 によるそれより はるかに 甚 大 と 想 定 したが 必 ずしもそうではなかった (2) 津 波 の 被 害 を 受 けなかった 地 域 においても 阪 神 淡 路 大 震 災 と 同 程 度 の 建 物 被 害 を 想 定 したが 実 際 には 被 災 3 県 の 津 波 被 災 地 域 に 建 物 被 害 は 集 中 していた (3) 被 災 3 県 の 津 波 被 災 市 町 村 の 建 物 損 壊 率 について 過 大 な 想 定 をしていた 実 際 に は 突 出 して 高 くはなかった 問 題 は 復 興 予 算 を 決 定 する2011 年 7 月 までに 的 確 な 実 態 認 識 が 可 能 であったか どうかです 齊 藤 氏 は 次 のようなデータから それが 十 分 可 能 であったことを 示 されてい ます 阪 神 淡 路 大 震 災 で 全 壊 住 家 棟 数 は 兵 庫 県 内 で10.4 万 棟 でした 消 防 庁 被 害 報 によると 東 日 本 大 震 災 の 場 合 全 壊 住 家 棟 数 は 次 のとおりでした 2011 年 3 月 31 日 1.0 万 棟 4 月 28 日 7.7 万 棟 5 月 26 日 10.3 万 棟 6 月 30 日 10.6 万 棟 7 月 28 日 11.1 万 棟 このデータを 見 ると2011 年 6 月 末 の 時 点 で 東 日 本 大 震 災 による 全 壊 住 家 棟 数 が 阪 神 淡 路 大 震 災 の10.4 万 棟 を 大 きく 超 えることはないことが 推 測 できました 阪 神 淡 路 大 震 災 の 被 災 地 域 には 共 同 住 宅 が 多 く また 地 域 的 に 建 物 の 経 済 評 価 も 高 いことから - 2 / 6 -

東 日 本 大 震 災 の 建 物 ストック 被 害 額 は 阪 神 淡 路 大 震 災 の6.3 兆 円 を 上 限 とするのが 妥 当 であり ケース1で11 兆 円 と 推 定 するのは 明 らかに 過 大 でした ケース2の20 兆 円 は 論 外 です また 同 じく 消 防 庁 被 害 報 を 見 ることにより 建 物 被 害 が 岩 手 宮 城 福 島 3 県 の 津 波 被 災 市 町 村 に 集 中 していたことが 2011 年 4 月 末 ~5 月 末 に 十 分 把 握 可 能 でした 建 物 損 壊 率 ( 人 口 1 万 人 当 たりの 全 壊 住 家 棟 数 )も 人 口 を 市 区 町 村 レベルでそろえる と 阪 神 淡 路 大 震 災 に 比 べて 東 日 本 大 震 災 の 方 が むしろ 低 めだということが 分 かります 内 閣 府 ( 経 済 財 政 分 析 担 当 )の 過 大 な 推 計 被 害 総 額 (ケース1の16 兆 円 ケース2の 25 兆 円 )が 見 直 されることなく 5 年 間 19 兆 円 という 巨 額 予 算 の 決 定 に 至 ったこと は 著 しく 妥 当 性 を 欠 いていたと 言 うべきでしょう 復 興 予 算 の 策 定 と 実 行 に 際 しては 被 害 額 の 推 計 以 外 にも 重 大 な 錯 誤 がありました 1つは 被 災 地 域 が 大 震 災 の 前 から 人 口 の 減 少 少 子 高 齢 化 経 済 の 縮 小 が 進 んでい て 本 来 は コンパクトなまちづくり 産 業 用 地 や 農 地 の 縮 小 港 湾 の 集 約 のような ダウンサイジングをめざした 復 興 が 進 められるべきだったのに 復 興 政 策 を 推 進 する 主 体 が 市 町 村 とされたため 住 民 の 既 得 権 の 復 旧 が 優 先 され 過 剰 投 資 が 避 けられなかったこ とです あと1つは 大 震 災 後 のマクロ 経 済 状 況 が 物 価 の 下 落 という 意 味 でも 雇 用 の 悪 化 とい う 意 味 でも デフレ 状 況 にはなかったにもかかわらず 民 主 自 民 両 政 権 とも 深 刻 なデ フレ という 判 断 をして 自 民 党 が 政 権 につくとともに 復 興 の 加 速 の 名 のもとに 合 理 的 な 説 明 がいっさいないまま 19 兆 円 の 復 興 予 算 が25 兆 円 に 拡 大 したことです 実 績 ではさらに 増 加 27.5 兆 円 にまで 拡 大 しました 新 国 立 競 技 場 の 問 題 をあれほど 大 きく 取 り 上 げたマスメディアが それより2ケタ 以 上 大 きい 復 興 予 算 のずさんな 管 理 を 追 及 することがないのは 不 思 議 です 政 治 家 官 僚 学 者 ジャーナリストの 自 省 と 行 動 を 期 待 したいところです 原 発 事 故 の 対 応 が 不 十 分 なものになったのは 事 故 の 責 任 の 所 在 が 当 初 あいまいだった ためです 1961 年 に 制 定 された 原 子 力 損 害 の 賠 償 に 関 する 法 律 によると 原 発 の 運 転 で 生 じた 損 害 賠 償 について 原 子 力 事 業 者 に 無 過 失 で 無 限 の 責 任 を 課 しています ただし そ の 損 害 が 異 常 に 巨 大 な 天 災 地 変 又 は 社 会 的 動 乱 によって 生 じたものであるときは この 限 りでない というただし 書 がついています 東 日 本 大 震 災 に 対 して 政 府 は 早 い 段 階 で ただし 書 を 適 用 しないことを 決 めました 免 責 された 東 電 に 対 して 過 失 責 任 を 問 う 訴 訟 が 乱 立 するのを 避 けたかった また 政 府 に 被 害 者 救 済 の 全 責 任 が 生 じることを 回 避 したかったためとされています - 3 / 6 -

その 結 果 損 害 賠 償 は 東 電 が 最 終 的 に 負 担 することが 前 提 で 政 府 は 原 賠 法 の 別 の 条 文 に 則 り 東 電 に 対 して 必 要 な 援 助 を 行 なうことを 基 本 方 針 としました 財 政 資 金 によって 東 電 を 救 済 するという 印 象 を 与 えないため 政 府 の 東 電 に 対 する 支 援 スキームは 国 民 に 分 かりにくいものになりました 驚 くべきことに 今 回 の 原 発 事 故 は 東 電 に 責 任 があることが 大 前 提 であるにもかかわら ず 損 害 賠 償 と 除 染 費 用 の 大 半 は 東 電 とその 株 主 金 融 機 関 など 債 権 者 ではなく 国 の 一 般 会 計 ( 納 税 者 )と 全 国 の 電 力 利 用 者 つまり 国 民 みんなで 支 払 っているのです 東 電 に 責 任 があることが 建 前 とされながら 実 質 的 にはただし 書 が 適 用 され 損 害 が 異 常 に 巨 大 な 天 災 地 変 によって 生 じたものと 見 なされているのです 東 電 のバランスシートによると 2011 年 3 月 末 時 点 で 損 害 賠 償 負 担 5.0 兆 円 廃 炉 負 担 5.0 兆 円 と 仮 置 きすると 負 債 は23.2 兆 円 におよび 8.4 兆 円 の 債 務 超 過 になります 損 害 賠 償 負 担 と 廃 炉 負 担 の 合 計 10.0 兆 円 のうち 純 資 産 に 相 当 する1.6 兆 円 だけ 株 主 が 負 担 また 3 月 下 旬 経 産 省 事 務 次 官 が 全 国 銀 行 協 会 の 会 長 に 東 電 への 緊 急 融 資 に 対 して 政 府 保 証 の 言 質 を 与 えたことから 債 権 者 の 負 担 はゼロになりました 8.4 兆 円 の 債 務 超 過 分 を 負 担 するため 2011 年 9 月 原 子 力 損 害 賠 償 支 援 機 構 ( 原 賠 機 構 )が 設 立 されました 本 来 は 東 電 の 責 任 である 超 過 債 務 の 大 半 を 国 ( 納 税 者 )や 全 国 の 電 力 利 用 者 が 負 担 し ている 実 態 を 見 えにくくするため 原 賠 機 構 は 非 常 に 複 雑 な 仕 組 みになっています 表 面 的 には 原 賠 機 構 が 東 電 に 代 わって 損 害 賠 償 資 金 を 調 達 し 東 電 や 他 の 電 力 会 社 が 負 担 金 の 形 で 毎 年 返 済 していくと 見 なされていますが 実 際 に 東 電 の 損 害 賠 償 資 金 を 調 達 している のは 国 のエネルギー 対 策 特 別 会 計 です 東 電 に 対 する 交 付 資 金 の 上 限 は 当 初 損 害 賠 償 のみが 対 象 で5 兆 円 でしたが 2013 年 12 月 除 染 費 用 や 放 射 性 廃 棄 物 の 中 間 貯 蔵 施 設 建 設 費 用 も 含 め 9 兆 円 に 引 き 上 げら れました これに 対 する 返 済 は 次 のように 行 われることになっています (1) 国 の 一 般 会 計 ( 納 税 者 )が 中 間 貯 蔵 施 設 建 設 費 1.1 兆 円 と エネルギー 対 策 特 別 会 計 の 借 入 金 利 息 を 負 担 します (2) 東 電 をはじめ 全 国 の 電 力 会 社 は 電 気 料 金 を 値 上 げし 毎 年 1630 億 円 程 度 返 済 します (3) 東 電 が 毎 年 の 利 益 の 中 から 500 億 円 程 度 返 済 します (4) 原 賠 機 構 が 東 電 への 出 資 で 取 得 した 株 の 売 却 益 で 除 染 費 用 の2.5 兆 円 を 負 担 し ます - 4 / 6 -

この 方 式 では 利 息 を 含 め9.1 兆 円 の 返 済 のうち 東 電 の 株 主 負 担 は14% 国 ( 納 税 者 )は 一 般 会 計 を 通 じて11% 全 国 の 電 力 利 用 者 は48%を 負 担 することになります 実 際 には 株 の 売 却 益 が2.5 兆 円 に 達 することは ほとんど 期 待 できません そのと き 国 ( 納 税 者 )と 全 国 の 電 力 利 用 者 の 負 担 は あわせて82%に 達 することが 予 想 され ています 東 電 の 株 主 や 債 権 者 ではなく 国 民 がこれだけ 負 担 する 方 式 になっていることは 現 実 には 今 回 の 原 発 事 故 が 東 電 の 責 任 ではなく 大 津 波 が 想 定 外 で 防 ぎようがなかったという 暗 黙 の 了 解 が 関 係 者 の 間 でなされていたからと 考 えられます しかも これまでの 検 討 には 廃 炉 費 用 が 含 まれていません 現 在 東 電 の 資 金 繰 りはきわめてひっぱくしており 廃 炉 費 用 の 積 み 立 てはほとんどでき ていません このまま 推 移 すると 廃 炉 のため 再 び 原 賠 機 構 のような 枠 組 みをつくり さ らに 大 きな 国 民 負 担 を 求 めていくことが 必 至 になります しかし 今 回 の 原 発 事 故 の 責 任 が 建 前 として 東 電 にあるだけでなく 現 実 にも 東 電 にあ ることが 明 確 なら 損 害 賠 償 や 廃 炉 費 用 の 最 終 的 な 負 担 の 枠 組 みはまったく 別 の 形 になり ます 実 際 2011 年 12 月 に 公 表 された 政 府 事 故 調 の 中 間 報 告 書 2012 年 7 月 の 最 終 報 告 書 には 福 島 の 原 発 事 故 が あらかじめ 想 定 された 範 囲 と 規 模 のものであり 現 場 がどのようにふるまうべきか 行 動 規 範 も 定 められていたのに 現 場 も 本 社 もそれを 認 識 せず 逸 脱 した 行 動 をとって 過 酷 事 故 に 至 ったことが 示 されています 事 故 の 責 任 が 現 実 に 東 電 にある 以 上 今 後 東 電 の 株 主 や 債 権 者 にも 応 分 の 負 担 を 求 めていくべきでしょう 東 日 本 大 震 災 では 関 係 者 の 情 報 行 動 に 多 くの 誤 りがあり 被 害 が 拡 大 し また 不 適 切 な 政 策 立 案 がなされました 建 物 などのストック 被 害 が 過 大 に 推 計 され 過 剰 な 予 算 が 編 成 されました 背 景 には 公 共 事 業 に 関 する 利 権 復 活 の 思 惑 があったとされています 福 島 第 一 原 発 が 大 津 波 に 襲 われたとき 現 場 の 責 任 者 が 直 面 する 状 況 を 想 定 外 と 突 き 放 し 失 意 のどん 底 に 陥 り 非 常 時 対 応 マニュアルの 選 択 を 誤 り 逸 脱 した 行 動 をとって 過 酷 事 故 を 招 いてしまいました 政 府 は 福 島 の 原 発 事 故 を 実 質 的 には 想 定 外 の 大 津 波 によるものとして 取 り 扱 い 東 電 の 株 主 や 債 権 者 を 免 責 国 民 に 大 半 の 負 担 を 転 嫁 する きわめて 姑 息 な 枠 組 みをつくり 上 げました また 政 府 は 原 発 事 故 による 被 害 が 甚 大 であったにもかかわらず 軽 微 である かのように 取 り 繕 い 2011 年 12 月 には 野 田 首 相 が 冷 温 停 止 と 事 故 の 収 束 を 宣 言 2 013 年 9 月 には 安 倍 首 相 がIOCの 総 会 で 汚 染 水 は 完 全 に 制 御 されている と 演 説 し ました これらの 背 景 としては 東 電 のステイクホルダ たちに 原 発 事 故 に 対 する 責 任 をできるだけ 回 避 しようとする 底 意 があったことが 考 えられます - 5 / 6 -

さまざまな 主 体 のそうした 失 意 思 惑 底 意 に 対 峙 し 拮 抗 するのには 手 許 にあるデ ータや 資 料 を 最 大 限 活 用 し 持 てる 知 識 を 最 大 限 動 員 して 直 面 する 困 難 な 状 況 に 対 する 意 思 決 定 の 客 観 性 や 合 理 性 を 維 持 しようとする 知 的 な 実 践 しかないのでないだろうか そ うした 知 的 な 実 践 こそが さまざまな 主 体 の 利 益 や 欲 望 を 乗 り 越 える 重 要 な 契 機 となるの でないか 私 的 な 利 害 に 抗 する 知 的 な 実 践 こそが 非 常 時 における 公 的 な 秩 序 を 形 成 する ことに 資 するのでないだろうか ここでは そうした 知 的 な 実 践 を 重 んじる 精 神 を 公 的 な 精 神 と 呼 んでみたい 私 たちは 今 般 の 大 震 災 をして 公 的 な 精 神 を 取 り 戻 す 重 要 な 契 機 としていかなけれ ばならないのであろう そのように 考 えていくことこそが 今 般 の 震 災 復 興 政 策 と 原 発 危 機 対 応 のとてつもなく 大 きい おそらくは 取 り 返 しのつかない 失 敗 から 得 られるもっと も 重 要 な 教 訓 なのだと 思 う と 齊 藤 誠 氏 は 述 べています 先 にも 記 したように 齊 藤 誠 著 震 災 復 興 の 政 治 経 済 学 ( 日 本 評 論 社 )は 東 日 本 大 震 災 と 原 発 事 故 の 貴 重 な 経 験 に 学 び 非 常 時 対 応 の 社 会 システムのあり 方 実 は 当 事 者 と して 本 来 日 常 化 していなければならない 情 報 行 動 のあり 方 を 問 いかける 政 治 家 官 僚 学 者 ジャーナリストはもちろん 広 く 一 般 市 民 にとっても 必 読 の 重 要 文 献 と 思 われます この 連 載 では 情 報 と 情 報 システムの 本 質 に 関 わるトピックを 取 り 上 げていきます 皆 様 からも ご 意 見 を 頂 ければ 幸 いです - 6 / 6 -