平成27年3月 秋 田 県 秋田県花きイノベーション推進協議会
Ⅰ 花 き 総 合 振 興 方 針 1 総 合 方 針 花 き 産 業 は 生 産 流 通 販 売 に 加 え 新 品 種 を 育 成 する 分 野 からなっている 本 県 の 多 くの 生 産 者 は 各 農 業 協 同 組 合 に 集 荷 された 荷 物 を 県 内 外 の 市 場 に 運 んでいる 販 売 は ほとんどが 市 場 出 荷 となっており 当 県 内 をみると 中 央 卸 売 市 場 が 1 社 仲 卸 が3 社 であり 小 売 においては 秋 田 県 花 卉 小 売 商 業 協 同 組 合 に 加 入 している 花 店 は81 店 となっている またスーパーマーケットや 直 売 所 等 での 販 売 も 増 加 しており 県 内 にある130の 直 売 所 のうち67カ 所 で 花 きを 扱 っている 新 品 種 などの 育 種 分 野 ではダリアの 育 種 家 が 国 内 外 から 高 い 評 価 を 得 ている 一 方 需 要 に 目 を 向 けると ホテル 業 務 用 植 物 園 庭 園 学 校 花 壇 地 域 花 壇 などのほか 家 庭 消 費 ガーデニング 等 が 主 な 内 容 となっている 生 産 と 消 費 は 平 成 10 年 をピークに 減 少 しており 関 係 者 が 一 丸 となって 生 産 拡 大 と 需 要 創 出 に 取 組 むことが 極 めて 重 要 である こうした 状 況 を 踏 まえ 生 産 振 興 流 通 販 売 戦 略 需 要 拡 大 の3つの 視 点 か ら 振 興 方 針 を 樹 立 し 花 き 生 産 者 と 関 係 機 関 団 体 が 認 識 と 方 向 性 を 共 有 しながら 花 き 振 興 を 図 る 生 産 振 興 1 秋 田 の 人 と 自 然 が 創 る 躍 動 感 に 満 ちた 花 き 産 地 の 構 築 2 話 題 性 の 高 いオリジナル 品 種 開 発 と 迅 速 な 普 及 拡 大 3 先 進 技 術 導 入 と 周 年 生 産 の 充 実 による 生 産 力 経 営 力 の 向 上 流 通 販 売 戦 略 1 市 場 ニーズを 捉 えた 販 売 戦 略 の 展 開 2 ブランド 化 に 向 けた 戦 略 的 アクション 3 一 歩 を 踏 み 出 す 切 花 の 海 外 輸 出 需 要 拡 大 1 装 飾 文 化 の 醸 成 による 需 要 拡 大 2 花 育 や 園 芸 福 祉 園 芸 療 法 を 生 み 出 す 花 価 値 の 拡 大 - 1 -
Ⅱ 花 き 生 産 振 興 方 針 1 生 産 の 現 状 国 内 の 花 き 市 場 取 扱 高 が 平 成 10 年 の5,675 億 円 をピークに 平 成 25 年 度 は3,797 億 円 まで 落 ち 込 んでいる 本 県 花 きの 系 統 取 扱 額 は キク 類 トルコギキョウ リンドウ ダリアを 中 心 に 着 実 に 伸 びており 過 去 10 年 間 で 見 ると 平 成 16 年 度 /25 年 度 比 で110.6%と 全 国 で 数 少 ない 伸 びている 県 の 一 つとなっている 生 産 は 気 候 に 影 響 されるため 7 月 ~9 月 の3ヶ 月 で 年 間 の7 割 を 占 めている また 地 域 別 にみると 県 北 部 が9% 中 央 部 が33% 県 南 部 58%となっており 県 南 部 が 多 く 平 鹿 由 利 雄 勝 地 域 が 伸 びている 系 統 販 売 額 の 推 移 1,900 (JA 全 農 あきた) 出 荷 市 場 の 割 合 関 西 他 5% ( 平 成 25 年 度 JA 全 農 あきた) 北 海 道 4% 販 売 額 ( 百 万 円 ) 1,800 1,700 1,600 関 東 54% 秋 田 22% 仙 台 13% 1,500 1,400 16 年 17 年 18 年 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 東 北 2% 品 目 別 の 増 減 がはっきりしており 伸 びている 品 目 はリンドウ ダリア キク トルコギキョウで 減 少 しいる 品 目 はカーネーション バラ オリエンタルハイ ブリットユリ スカシユリ チューリップである 品 目 選 定 が 産 地 拡 大 や 経 営 に 大 きく 影 響 している 品 目 別 系 統 販 売 額 の 推 移 (JA 全 農 あきた) ( 百 万 円 ) 品 目 16 年 17 年 18 年 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 キク 類 706 653 722 795 746 771 790 693 748 697 リンドウ - 18 81 125 126 186 258 258 273 312 トルコギキョウ 152 157 192 217 229 222 220 239 212 260 シンテッポウユリ 89 94 102 116 112 124 119 126 111 98 ダリア 4 5 10 16 18 25 34 57 ストック 81 86 62 71 57 48 52 52 44 51 苗 物 鉢 物 41 45 40 47 49 46 45 40 41 37 バラ 100 98 98 86 75 59 45 35 27 27 デルフィニウム 41 36 46 44 31 23 18 16 11 12 キンギョソウ - 13 11 13 11 9 8 9 9 10 チューリップ 66 64 34 26 19 15 10 9 5 4 アルストロメリア 30 26 24 13 10 9 6 6 4 4 その 他 270 247 239 230 199 179 172 176 165 174 合 計 1,576 1,537 1,655 1,788 1,674 1,707 1,761 1,684 1,684 1,743-2 -
2 生 産 振 興 の 課 題 本 県 花 きの 系 統 販 売 額 はリンドウ( 前 年 対 比 114%)やダリア( 同 166%)で 伸 びて いるものの 低 迷 している 品 目 もある このため 需 要 の 多 い 品 目 を 伸 ばす 取 組 を 重 点 化 し リンドウ ダリアとともに キク 類 トルコギキョウ ユリ 類 などの 集 中 的 な 生 産 振 興 が 必 要 である また 本 県 は 夏 秋 期 の 生 産 だけでなく 周 年 供 給 産 地 としてマーケットの 期 待 も 大 きいことから 経 営 安 定 のために 冬 期 生 産 も 重 要 である 生 産 振 興 の 方 向 性 は 次 のとおり 整 理 される 1)リンドウ ダリアの 取 組 継 続 とキクやトルコギキョウ ユリなどの 戦 略 品 目 の 生 産 拡 大 2) 夏 秋 期 の 生 産 拡 大 とともに 周 年 生 産 化 も 進 め 県 内 外 から 信 頼 される 花 き 産 地 への 成 長 3)マーケティングに 基 づく 生 産 や 効 果 的 なプロモーションの 展 開 による 県 産 花 きの 知 名 度 向 上 と 販 売 力 の 強 化 3 振 興 方 向 と 目 標 本 県 の 広 大 な 耕 地 と 夏 季 冷 涼 な 気 候 を 有 している 利 点 を 活 かし 露 地 和 花 の7 ~9 月 生 産 と 施 設 戦 略 花 きの 拡 大 に 力 点 を 置 くとともに 経 営 の 安 定 化 のため 冬 期 生 産 の 拡 大 魅 力 ある 北 国 の 花 き 生 産 地 として 県 内 外 の 実 需 者 からの 認 知 度 を 高 める 5 年 後 の 平 成 31 年 に 戦 略 5 品 目 の 販 売 額 22 億 円 を 目 標 とし 気 象 変 動 に 左 右 さ れず 生 産 が 安 定 する 技 術 を 有 するともに 個 人 や 法 人 の 経 営 体 数 が 拡 大 し 産 地 組 織 が 充 実 していることを 目 指 す 具 体 的 な 姿 は 次 のとおりである 1) 重 点 5 品 目 の 販 売 目 標 重 点 品 目 であるキク リンドウ トルコギキョウ ユリ ダリアの5 品 目 について 平 成 25 年 度 に 系 統 販 売 が16 億 円 となっているが 5 年 後 の 平 成 31 年 に22 億 円 とする また 企 業 的 視 点 からきめ 細 かな 生 産 労 務 や 財 務 管 理 を 実 践 できる 人 材 の 育 成 が 重 要 である - 3 -
花 き 重 点 5 品 目 (キク リンドウ トルコギキョウ ユリ ダリア)の 目 標 値 ( 系 統 扱 い) 項 目 現 状 値 (H25) 目 標 値 (H26) 目 標 値 (H27) 目 標 値 (H28) 目 標 値 (H29) 目 標 値 (H30) 目 標 値 (H31) 出 荷 本 数 ( 千 本 ) 25,000 30,600 32,400 34,000 35,600 37,300 40,000 販 売 額 ( 百 万 円 ) 1,585 1,682 1,780 1,868 1,960 2,055 2,166 推 進 品 目 と 出 荷 期 品 目 名 施 設 栽 培 露 地 栽 培 重 キク 5~12 月 7~ 9 月 点 リンドウ - 6~11 月 品 トルコギキョウ 6~11 月 - 目 ユリ 3~ 1 月 ( 翌 年 ) 7~ 9 月 ダリア 4~ 3 月 ( 翌 年 ) 9~10 月 バラ 5~12 月 - 地 デルフィニウム 4~12 月 - 域 ストック 9~ 4 月 ( 翌 年 ) - 品 ケイトウ 8~ 9 月 8~ 9 月 目 ヒマワリ 5~ 9 月 - 鉢 物 苗 物 4~ 3 月 ( 翌 年 ) - 冬 期 生 産 品 目 12~ 3 月 ( 翌 年 ) - 2) 花 き 経 営 形 態 のモデル 花 きを 経 営 に 取 り 入 れた 形 態 は 多 様 であるが 本 県 では 水 稲 + 花 き や 切 花 専 作 経 営 鉢 物 専 作 経 営 さらに 農 業 生 産 法 人 が 実 績 を 上 げ ている 所 得 を 最 大 限 にする 品 目 の 組 合 せ をシミュレーションし それに 近 づ けていくことが 経 営 を 拡 大 するポイントである (1) 個 別 経 営 体 水 稲 + 花 きの 複 合 経 営 基 本 的 な 経 営 体 の 型 で キク 類 トルコギキョウ ユリ 類 リンドウ などの 切 花 あるいは 鉢 物 苗 物 を 水 稲 と 組 合 せた 形 態 である 切 花 は 露 地 で 面 積 拡 大 が 容 易 で 水 稲 と 数 品 目 の 花 きを 組 合 せた 栽 培 冬 季 品 目 を 取 り 入 れるなど 多 様 な 経 営 も 実 践 できる - 4 -
切 花 専 作 経 営 本 県 で 切 花 専 作 経 営 はほとんど 見 られないが 一 部 の 地 域 で 冬 季 出 荷 を 取 り 入 れた 周 年 出 荷 事 例 がある 多 様 な 品 目 の 組 合 せとなるため 花 き 栽 培 に 関 する 十 分 な 知 識 が 求 められる 鉢 物 専 作 経 営 シクラメン ポインセチア 等 の 鉢 物 サルビア ベゴニア マリーゴ ールドなど 苗 物 生 産 がある 施 設 資 材 及 び 輸 送 コストを 十 分 精 査 した 経 営 が 重 要 である 直 売 所 等 での 地 域 内 販 売 も 重 要 な 経 営 拡 大 の 視 点 で ある (2) 法 人 経 営 体 法 人 やメガ 団 地 生 産 小 ギクやリンドウ ダリアを 法 人 経 営 に 取 り 入 れ 大 規 模 栽 培 を 展 開 する 担 い 手 の 明 確 化 による 効 率 的 で 持 続 性 のある 生 産 組 織 と 個 別 経 営 体 の 育 成 を 進 める 集 落 営 農 組 織 での 複 合 経 営 に 花 きを 位 置 づける 組 織 も 増 えている - 5 -
4 振 興 方 策 第 2 期 ふるさと 農 林 水 産 ビジョンに 示 す オール 秋 田 で 取 組 むブランド 農 業 を 施 策 に 位 置 づけ 夏 秋 期 切 花 や 県 特 産 花 きの 国 内 トップブランドを 目 指 す 方 向 性 のもとに 県 オリジナル 品 種 の 育 成 や 品 質 に 優 れた 県 産 花 き 生 産 技 術 向 上 とマーケティングにも 力 を 注 ぎ 首 都 圏 等 への 販 売 拡 大 を 推 進 する 具 体 的 には 消 費 者 ニーズや 市 場 動 向 の 変 化 に 対 応 できる 品 種 育 成 を 図 るため 民 間 企 業 と 連 携 するとともに 開 発 された 品 種 が 迅 速 に 県 内 産 地 に 供 給 できるよ うな 種 苗 供 給 体 制 を 整 える また 花 き 経 営 を 担 う 後 継 者 の 育 成 を 図 ることに 加 え 園 芸 メガ 団 地 の 整 備 を 行 い 人 と 施 設 の 両 輪 が 機 能 する 産 地 振 興 を 力 強 く 推 進 する さらに 国 内 供 給 のみならず 海 外 への 輸 出 も 視 野 に 入 れた 取 組 を 展 開 し 攻 める 秋 田 を 国 内 外 に 印 象 づける こうした 取 組 により 花 き 生 産 者 にとって 経 営 的 に 魅 力 ある 複 合 部 門 として 成 長 し 地 域 農 業 の 重 要 な 振 興 品 目 としての 充 実 を 図 る 1) 秋 田 の 人 と 自 然 が 創 る 高 品 質 な 花 き 生 産 花 き 栽 培 を 担 う 優 れた 人 材 が 肥 沃 な 耕 地 と 夏 季 の 安 定 した 気 候 を 活 用 し 高 品 質 な 切 花 や 鉢 物 苗 物 を 生 産 し 産 地 が 常 に 活 気 にあふれ 躍 動 感 に 満 た 産 地 を 構 築 する 再 現 性 の 高 い 花 きを 生 産 するため 次 の 事 項 に 取 組 む (1) 花 き 重 点 品 目 を 核 とした 集 中 的 な 産 地 拡 大 重 点 品 目 はキク トルコギキョウ リンドウ ユリ ダリアの5 品 目 主 要 花 きへの 集 中 支 援 による 花 き 全 体 の 底 上 げ 国 内 の7 月 ~9 月 生 産 における 和 花 ブランド 力 の 向 上 (2) 水 田 の 特 性 を 活 かす 生 産 技 術 の 組 立 区 画 整 備 された 効 率 的 なほ 場 における 作 業 性 の 高 い 生 産 水 田 の 持 つ 土 壌 水 分 管 理 がしやすい 環 境 を 活 かした 栽 培 モミガラ 補 助 暗 渠 等 を 施 工 したほ 場 排 水 の 整 備 (3) 温 暖 化 気 象 に 対 応 できる 生 産 技 術 の 安 定 化 開 花 期 の 安 定 化 適 切 な 病 害 虫 防 除 気 象 災 害 対 策 (4)メガ 団 地 の 育 成 による 大 規 模 低 コスト 経 営 法 人 や 集 団 等 における 大 規 模 経 営 の 拡 大 による 低 コスト 化 と 市 場 競 争 力 の 強 化 規 模 に 対 応 した 生 産 技 術 の 組 立 と 法 人 化 経 営 機 械 導 入 と 共 同 作 業 の 推 進 による 生 産 性 の 向 上 (5) 産 地 組 織 を 担 う 人 の 育 成 強 化 - 6 -
次 代 を 担 う 担 い 手 の 確 保 育 成 JA 花 き 部 会 の 活 性 化 秋 田 県 花 き 生 産 者 連 絡 協 議 会 の 事 業 充 実 フロンティア 研 修 制 度 による 人 材 確 保 育 成 産 地 アドバイザーなどの 活 用 2) 話 題 性 の 高 いオリジナル 品 種 開 発 と 迅 速 な 普 及 拡 大 オリジナル 品 種 の 保 有 は 産 地 の 優 位 な 位 置 づけとなることから 県 オリ ジナル 品 種 の 開 発 を 継 続 的 に 実 施 する また 開 発 とともにマーケティング も 重 要 なことから 育 成 段 階 において 話 題 性 を 創 出 し 市 場 デビューも 視 野 に 入 れたPR 活 動 と 迅 速 な 産 地 普 及 のための 種 苗 供 給 体 制 を 整 える (1) 県 オリジナル 品 種 を 軸 とした 花 き 戦 略 品 目 の 生 産 振 興 NAMAHAGEダリア トルコギキョウ リンドウのラインナップ 拡 大 キク シンテッポウユリの 県 オリジナル 品 種 開 発 と 作 付 拡 大 (2) 育 成 品 種 の 選 考 評 価 認 定 フローの 迅 速 化 NAMAHAGEダリアの 大 田 市 場 における 総 選 挙 選 考 会 の 開 催 ( 総 選 挙 : 育 成 された 新 品 種 を 大 田 市 場 内 に 展 示 し 投 票 による 実 需 者 評 価 を 実 施 ) (3) 県 花 き 種 苗 センターでの 戦 略 品 目 種 苗 安 定 供 給 と 地 域 種 苗 供 給 体 制 整 備 優 良 種 苗 の 増 殖 効 率 化 と 計 画 的 な 供 給 民 間 種 苗 メーカーとの 種 苗 供 給 連 携 体 制 の 構 築 JA 等 が 有 する 地 域 種 苗 センターの 生 産 性 向 上 (4) 産 地 指 導 コンサル 産 地 技 術 アドバイザーによる 高 位 安 定 生 産 技 術 指 導 3) 先 進 技 術 導 入 組 立 と 周 年 生 産 の 充 実 による 生 産 力 経 営 力 の 向 上 安 定 生 産 に 向 けた 技 術 の 高 度 化 を 図 るため 先 進 技 術 の 導 入 と 地 域 技 術 の 組 立 を 迅 速 に 行 う また 経 営 の 安 定 化 に 向 け 冬 期 生 産 を 取 り 入 れた 周 年 生 産 を 構 築 する (1) 精 密 農 業 や 次 世 代 園 芸 技 術 の 導 入 生 産 効 率 を 高 め 雇 用 労 働 力 不 足 を 補 う 作 業 のロボット 化 (2) 冬 期 の 低 コスト 安 定 生 産 技 術 導 入 による 周 年 型 花 き 生 産 の 拡 大 冬 作 としてストック ラナンキュラス キンギョソウ ハボタン 等 の 作 付 施 設 加 温 コストを 抑 えた エコノミックプロダクトの 確 立 と 普 及 拡 大 花 きのみならず 多 様 な 園 芸 品 目 の 作 型 を 組 合 せた 秋 田 版 周 年 生 産 モデル の 確 立 (3) 量 販 店 需 要 や 輸 出 に 対 応 できるGAPやMPS 等 の 認 証 制 度 の 浸 透 環 境 に 配 慮 した 生 産 方 式 としてGAPやMPSなどへの 取 組 推 進 - 7 -
5 アクションプラン 県 の 具 体 的 なアクションプランは 攻 める 秋 田 の 花 推 進 事 業 周 年 園 芸 普 及 拡 大 対 策 事 業 園 芸 メガ 団 地 育 成 事 業 など 生 産 環 境 の 整 備 である また 夢 プラン 応 援 事 業 県 花 き 種 苗 センターによる 種 苗 供 給 農 業 試 験 場 との 連 携 も 継 続 的 に 実 施 する さらに 国 の 事 業 として 平 成 26 年 度 から 始 まった 国 産 花 きイノベーショ ン 推 進 事 業 を 花 き 生 産 流 通 消 費 拡 大 などに 貢 献 する 事 業 として 活 用 する 取 組 主 体 H26 H27 H28 H29 オリジナル 品 種 を 軸 とした 生 産 振 興 県 オリジナル 品 種 ( 候 補 )の 現 地 適 応 性 試 験 リンドウ 品 種 デビュー トルコギキョウこまちシリーズ 新 品 種 作 出 キク 品 種 候 補 絞 り 込 み 新 テッポウユリ 新 品 種 デビュー ダリア3 期 生 ダリア4 期 生 ダリア5 期 生 メガ 団 地 等 による 大 規 模 低 コスト 経 営 の 推 進 生 産 者 組 織 秋 田 みなみキク 団 地 新 あきた(ダリア) しんせい(キク りんどう) 海 外 への 販 路 拡 大 や 物 流 効 率 化 の 推 進 協 議 会 組 織 設 立 輸 出 調 査 輸 出 事 業 物 流 効 率 化 の 検 討 冬 期 の 低 コスト 安 定 生 産 技 術 導 入 による 花 き 生 産 の 周 年 化 拡 大 県 JA 生 産 者 組 織 周 年 栽 培 事 例 や 新 技 術 等 を 活 用 した 花 き 生 産 振 興 の 推 進 施 設 加 温 コストを 抑 えたエコ 生 産 の 推 進 - 8 -
1) 秋 田 の 花 の 振 興 推 進 攻 め る 秋 田 の 花 推 進 事 業 の 概 要 ( 平 成 26 年 ~29 年 ) ~ 国 内 で 急 速 に 知 名 度 アップした 秋 田 の 花!これからが 本 番!! ~ 平 成 26 年 度 からスタートした 本 県 の 新 たな 花 き 振 興 事 業 です これまでのリンドウ ダリア 全 国 トップブランド 産 地 育 成 事 業 の 成 果 を 踏 まえつつ キク トルコギキョウ シンテッポウユリなど 本 県 基 幹 品 目 を 加 え 県 オリジナル 品 種 の 育 成 や 技 術 組 立 輸 出 も 視 野 に 入 れた 販 売 力 向 上 を 力 強 く 推 進 し 確 実 な 産 地 拡 大 を 目 指 します 1 オンリーワン 品 種 等 を 活 用 した 秋 田 の 花 生 産 拡 大 事 業 1オリジナル 品 種 の 強 力 な 拡 充 品 種 開 発 と 産 地 育 成 コンサルタント 技 術 アト ハ イサ ーの 委 嘱 戦 略 品 目 技 術 確 立 調 査 ( 農 試 現 地 ) 2オリジナル 品 種 を 軸 とした 生 産 拡 大 対 策 新 規 栽 培 者 への 支 援 リンドウ 試 験 苗 NAMAHAGEダリア 無 償 苗 の 提 供 2 秋 田 の 花 販 売 強 化 支 援 事 業 1 秋 田 の 花 発 進 力 強 化 日 持 ち 試 験 によるPR 秋 田 の 花 の 輸 出 可 能 性 調 査 2 話 題 性 の 高 い 販 売 対 策 等 市 場 や 小 売 と 連 携 した 秋 田 の 花 PR 秋 田 の 花 販 促 PRグッツ 作 成 若 い 担 い 手 の 柔 軟 な 発 想 力 による 販 促 活 動 支 援 3 花 き 流 通 システム 効 率 化 対 策 県 内 外 の 流 通 システム 調 査 NAMAHAGEダリア 総 選 挙 (9/29) 3 オール 秋 田 で 取 り 組 む 花 き 生 産 振 興 組 織 育 成 事 業 1 秋 田 の 花 組 織 活 動 支 援 2リンドウ 全 国 生 産 技 術 交 流 会 の 開 催 リンドウ 全 国 生 産 技 術 交 流 会 (8/29) 秋 田 県 花 き イ ノ ベ ー シ ョ ン 推 進 事 業 国 の 花 き 振 興 事 業 として 平 成 26 年 度 から 国 産 花 きイノベーション 推 進 事 業 が 創 設 されました (5カ 年 間 事 業 ) これは 国 産 花 きのシェア 奪 還 と 輸 出 拡 大 を 図 るため 日 持 ち 性 向 上 等 の 国 産 花 きの 強 みを 活 かす 生 産 供 給 体 制 の 強 化 と 需 要 拡 大 に 向 けた 取 り 組 み 支 援 が 主 な 内 容 となっています 本 県 においても 秋 田 県 花 きイノベ ーション 推 進 協 議 会 を 昨 年 3 月 に 設 立 し 独 自 の 事 業 を 立 ち 上 げ 花 き 業 界 全 体 で 本 県 の 花 き 振 興 を 図 ります 1 花 き 関 係 者 の 連 携 への 支 援 2 国 内 花 きの 強 みを 活 かす 生 産 供 給 体 制 強 化 3 国 産 花 きの 需 要 拡 大 (1) 協 議 会 の 設 置 運 営 構 成 機 関 秋 田 県 花 き 生 産 者 連 絡 協 議 会 秋 田 生 花 株 式 会 社 秋 田 県 花 卉 小 売 商 業 協 同 組 合 秋 田 県 花 いっぱい 運 動 の 会 秋 田 県 農 業 会 議 全 国 農 業 協 同 組 合 連 合 会 秋 田 県 本 部 秋 田 県 花 き 振 興 計 画 の 策 定 事 業 実 施 内 容 の 検 討 (1) 国 内 外 の 需 要 に 対 応 した 生 産 供 給 体 制 の 構 築 ダリアの 輸 出 可 能 性 調 査 (2) 物 流 の 効 率 化 の 検 討 実 証 (1)フラワーコンテスト 花 文 化 展 示 会 の 開 催 花 き 小 売 店 によるブーケコンテ ストの 実 施 花 嫁 によるブライ ダルブーケショー - 9 -
2) 周 年 園 芸 の 普 及 拡 大 花 きの 冬 期 生 産 を 支 援 する 周 年 園 芸 普 及 拡 大 対 策 事 業 の 実 施 ( 平 成 26 年 ~29 年 ) ~ 秋 田 県 農 林 漁 業 振 興 臨 時 対 策 基 金 事 業 ~ 野 菜 花 き 山 菜 など 園 芸 作 物 の 冬 期 生 産 を 応 援 します 平 成 26 年 7 月 から 始 まった 新 しい 事 業 です 周 年 園 芸 普 及 拡 大 対 策 事 業 事 業 年 度 平 成 26 年 ~29 年 度 県 では 平 成 26 年 度 から4カ 年 間 にわたり 園 芸 作 物 による 周 年 農 業 への 取 組 を 支 援 し 収 益 性 の 高 い 農 業 構 造 へ の 転 換 を 加 速 化 させます 冬 期 間 の 低 温 寡 日 照 といった 農 産 物 生 産 に 不 利 な 条 件 に 加 え 燃 油 価 格 高 騰 による 収 益 性 の 低 下 などにより 冬 期 生 産 は 減 少 してますが 冬 期 農 業 は 大 変 重 要 な 取 組 です 当 事 業 のご 活 用 で 周 年 農 業 の 基 盤 づくりを 進 めましょう 助 成 対 象 者 認 定 農 業 者 等 1 設 備 への 支 援 補 助 対 象 冬 期 生 産 に 必 要 となるヒートポンプ 木 質 ボイラー 融 雪 設 備 保 温 資 材 等 助 成 対 象 者 認 定 農 業 者 等 2 実 践 経 費 への 支 援 補 助 対 象 冬 期 生 産 への 新 規 取 組 または 規 模 拡 大 する 実 践 経 費 ( 種 苗 肥 料 農 薬 動 力 光 熱 など)の 一 部 事 業 費 の1/2を 助 成 します 1 冬 期 品 目 を 新 規 導 入 規 模 拡 大 する 場 合 に 助 成 します (100m2 以 上 の 面 積 増 加 が 条 件 ) 2 暖 房 や 融 雪 除 雪 等 の 設 備 や 空 気 膜 二 重 被 覆 資 材 内 張 カーテン 等 が 対 象 です 3 燃 油 暖 房 機 は 燃 油 削 減 計 画 があれば 対 象 となります 4 申 請 の 窓 口 は 市 町 村 です 1 冬 期 品 目 を 新 規 に 導 入 する 方 拡 大 する 方 に 助 成 します (100m2 以 上 の 面 積 増 加 が 条 件 ) 212 月 から3 月 までの 期 間 に 生 産 出 荷 される 品 目 が 対 象 です 3 新 規 導 入 は3 年 間 助 成 を 受 けられます 4 事 業 申 請 は 年 度 ごとに 行 います 53 年 前 まで 栽 培 していた 品 目 を 再 開 した 場 合 も 新 規 導 入 です 6 申 請 の 窓 口 は 市 町 村 です 7 設 備 導 入 と 併 用 して 申 請 が 可 能 です 新 規 導 入 及 び 規 模 拡 大 農 家 への 経 費 の 助 成 単 価 ( 円 /100m2) 区 分 ( 加 温 程 度 ) 無 加 温 (0~5 未 満 ) 微 加 温 (5~10 未 満 ) 加 温 (10 以 上 ) 軟 化 栽 培 主 な 品 目 取 組 形 態 1 年 目 2 年 目 3 年 目 ホウレンソウ チンゲン サイ コマツナ 等 キンギョソウ ストッ ク ラナンキュラス 等 シンビジウム シクラメ ン イチゴ 等 アスパラガス 山 ウド タラの 芽 等 新 規 導 入 10,000 6,600 3,300 規 模 拡 大 6,600 3,300 - 新 規 導 入 35,000 23,300 11,600 規 模 拡 大 23,300 11,600 - 新 規 導 入 125,000 83,300 41,600 規 模 拡 大 83,300 41,600 - 新 規 導 入 50,000 33,300 16,600 規 模 拡 大 33,300 16,600 - - 10 -
3) 園 芸 メガ 団 地 の 育 成 本 県 の 大 規 模 な 園 芸 団 地 の 育 成 を 目 的 とした 園 芸 メガ 団 地 育 成 事 業 の 実 施 花 きではキク リンドウ ダリアの 大 規 模 化 が 図 られる - 11 -
6 重 点 品 目 の 振 興 方 針 1)キ ク 水 田 転 換 畑 に 適 した 品 目 で 盆 や 彼 岸 など 需 要 期 生 産 が 市 場 から 期 待 され ていることから 種 苗 供 給 体 制 の 整 備 や 優 良 品 種 の 導 入 を 民 間 企 業 と 連 携 し ながら 推 進 し 夏 秋 期 産 地 としての 地 位 を 高 める 県 花 き 種 苗 センター 及 び 地 域 苗 供 給 体 制 の 強 化 民 間 種 苗 会 社 と 連 携 した 優 良 品 種 の 導 入 栽 培 のシステム 化 とマニュアル 化 による 生 産 安 定 2)リンドウ 県 オリジナル 品 種 の 開 発 拡 充 や 安 価 で 高 品 質 な 種 苗 生 産 供 給 体 制 の 整 備 を 進 めるとともに 首 都 圏 等 における 本 県 リンドウの 販 売 促 進 活 動 等 を 強 化 し マーケットに 高 く 評 価 されるリンドウ 産 地 を 育 成 する 県 オリジナルの 極 早 生 彼 岸 品 種 の 開 発 民 間 種 苗 メーカーとの 種 苗 供 給 連 携 体 制 の 強 化 重 点 市 場 における 販 売 促 進 活 動 の 展 開 3)トルコギキョウ 県 花 き 種 苗 センターから 優 良 な 種 苗 を 安 定 的 に 供 給 することで 需 要 期 出 荷 に 対 応 した 確 実 な 作 付 を 実 施 する また 新 品 種 等 を 他 産 地 に 先 駈 けて 生 産 し マーケットインに 対 応 できる 産 地 を 育 成 する 生 産 性 を 高 め 高 品 質 化 のための 土 作 り 9~11 月 の 秋 出 荷 に 向 けた 作 付 拡 大 日 長 操 作 を 取 り 入 れたボリューム 感 のある 草 姿 維 持 4)ダリア 実 需 者 ニーズの 高 いダリアをNAMAHAGEダリアとして 選 抜 して 県 オリジナル 品 種 を 拡 充 するとともに 品 種 開 発 後 の 迅 速 な 種 苗 供 給 を 図 りながら 販 売 促 進 やプロモーション 活 動 を 展 開 し ブランド 力 を 強 化 する NAMAHAGEダリア 選 抜 総 選 挙 と 販 促 PR 花 き 種 苗 センターにおけるNAMAHAGEダリアの 種 苗 供 給 体 制 の 強 化 ブライダルでの 活 用 など 県 内 消 費 拡 大 による 販 売 力 の 強 化 ブランドの 強 化 に 向 けた 他 産 地 との 連 携 リレー 出 荷 の 検 討 ハワイでのブライダル 戦 略 をはじめ 香 港 ロシア 等 をターゲットとし た 輸 出 可 能 性 調 査 5)シンテッポウユリ 水 田 を 活 用 できる 種 子 系 のテッポウユリで 本 県 においては 栽 培 の 歴 史 も 長 く 技 術 が 組 立 てられている 有 利 販 売 が 可 能 な 早 生 品 種 や 葉 枯 病 に かかりにくい 品 種 の 育 成 が 期 待 されている - 12 -
7 県 オリジナル 品 種 育 成 の 基 本 方 針 平 成 23 年 からスタートしたリンドウ ダリア 全 国 トップブランド 産 地 育 成 事 業 により 国 内 トップの 民 間 育 種 家 から 協 力 を 得 て 本 県 のオリジナル 品 種 が 開 発 されてきた リンドウは7 月 から9 月 開 花 のブルー5 品 種 について 県 オリジナル 品 種 として の 目 途 が 立 っており 盆 需 要 期 の 品 種 については 平 成 27 年 度 からの 本 格 出 荷 が 期 待 されている ダリアもシリーズ 名 の NAMAHAGE で 商 標 登 録 したほか 平 成 27 年 度 デビューの4 期 生 を 含 めると20 品 種 のバリエーションとなっており 国 内 外 で 評 価 が 高 まっている 品 種 開 発 にあたっては 作 出 される 品 種 を 実 需 者 ニーズ 面 から 的 確 に 評 価 判 断 するため 首 都 圏 市 場 における 評 価 会 を 実 施 したことで これが 大 きな 話 題 性 を 呼 び 品 種 選 定 とPRが 同 時 進 行 して 迅 速 な 商 品 化 に 至 っている 商 品 化 に 向 けては 1 育 成 2 選 定 3 特 性 把 握 4 増 殖 5 宣 伝 など 一 連 の 取 組 が 極 めて 重 要 で こうした 取 組 を 生 産 者 JA 市 場 など 関 係 機 関 が 一 丸 と なることで 効 果 を 高 めていることから 今 後 も 継 続 的 に 展 開 する - 13 -