2015 年 度 事 業 計 画 書 収 支 予 算 書 2015 年 3 月 一 般 財 団 法 人 電 力 中 央 研 究 所
目 次 頁 事 業 計 画 書 Ⅰ. 事 業 推 進 の 基 本 点 1 Ⅱ. 研 究 活 動 1 Ⅲ. 業 務 運 営 4 Ⅳ. 要 員 6 収 支 予 算 書 Ⅰ. 予 算 編 成 の 基 本 点 9 Ⅱ. 予 算 10 研 究 計 画 の 概 要 11
事 業 計 画 書
Ⅰ. 事 業 推 進 の 基 本 点 原 子 力 発 電 の 位 置 付 けを 含 むエネルギー 政 策 の 議 論 および 小 売 全 面 自 由 化 や 発 送 電 分 離 など 電 力 システム 改 革 が 進 められており わが 国 の 電 気 事 業 は 大 きな 転 換 期 を 迎 えています 事 業 者 間 競 争 や 事 業 体 制 の 変 革 が 想 定 される 中 電 力 各 社 には 新 たな 経 営 戦 略 を 構 築 する 動 きが 見 られ これに 伴 い 電 気 事 業 の 研 究 開 発 のあ り 方 も 変 容 することが 予 想 されますが 未 だ 具 体 的 な 姿 は 見 通 せていま せん このような 状 況 を 踏 まえ 当 所 は 2015 年 度 を 変 革 に 向 けた 準 備 の 年 と 位 置 付 け 電 気 事 業 の 将 来 を 見 据 えてその 研 究 開 発 を 先 導 していくため 自 らの 役 割 を 主 体 的 に 見 出 して 研 究 戦 略 および 事 業 運 営 体 制 の 再 構 築 を 進 めます その 上 で 電 気 事 業 を 支 える 産 業 研 究 所 として 必 要 不 可 欠 な 基 盤 技 術 を 着 実 に 涵 養 することにより 研 究 力 競 争 力 をさらに 向 上 させていきます 一 方 2015 年 度 も 経 常 給 付 金 の 暫 定 的 減 額 措 置 が 続 くことになります が 当 所 が 求 められる 役 割 機 能 を 果 たすため 業 務 合 理 化 やコスト 削 減 を 継 続 し 強 靭 な 事 業 運 営 体 質 の 定 着 を 図 ります 以 上 により 電 気 事 業 の 喫 緊 の 課 題 ならびに 中 長 期 的 変 化 により 生 起 する 新 たな 課 題 に 対 し 高 度 な 専 門 性 を 総 合 した 研 究 開 発 を 通 して 適 時 的 確 に 解 決 策 を 提 供 していきます Ⅱ. 研 究 活 動 1. 事 業 部 門 毎 の 課 題 の 変 化 に 対 応 した 研 究 の 実 施 電 気 事 業 の 環 境 変 化 が 事 業 部 門 毎 に 異 なる 影 響 をもたらし それに 応 じた 事 業 展 開 がなされることに 鑑 み 各 分 野 の 中 長 期 的 な 研 究 戦 略 を 構 築 し 2015 年 度 は 以 下 の 研 究 を 実 施 します 原 子 力 発 電 : 引 き 続 き 電 気 事 業 の 重 要 な 共 通 課 題 であり 特 に 原 子 力 事 業 者 の 継 続 的 な 安 全 性 向 上 への 取 組 みを 支 援 するために 2014 年 度 に 設 置 し た 原 子 力 リスク 研 究 センターの 活 動 を 強 化 します また 再 稼 働 後 の 原 子 力 発 電 の 安 定 運 用 に 向 けた 課 題 にも 先 行 的 に 取 り 組 みます 新 規 制 基 準 への 適 合 のための 過 酷 事 故 対 策 の 有 効 性 評 価 継 続 的 な 安 全 性 向 上 に 向 けた PRA( 確 率 論 的 リスク 評 価 ) 手 法 の 開 発 - 1 -
自 然 外 部 事 象 ( 地 震 津 波 竜 巻 等 )のハザード 評 価 技 術 の 確 立 軽 水 炉 の 安 定 運 転 を 支 える 機 器 配 管 保 全 の 合 理 化 最 適 化 火 力 発 電 : 競 争 環 境 下 においても 電 気 事 業 としての 共 通 課 題 が 数 多 く 存 在 す るとの 認 識 から 高 温 機 器 の 設 備 診 断 や 環 境 負 荷 の 一 層 の 低 減 など 重 要 課 題 の 解 決 を 図 る 研 究 を 推 進 します さらに 既 設 プラントの 保 守 運 用 合 理 化 を 支 援 する 研 究 にも 着 実 に 取 り 組 みます 超 々 臨 界 圧 火 力 発 電 所 における 高 クロム 鋼 製 高 温 機 器 の 設 備 診 断 技 術 の 開 発 環 境 対 策 設 備 の 性 能 維 持 向 上 技 術 の 開 発 火 力 発 電 プラントの 状 態 診 断 保 守 管 理 技 術 の 開 発 電 力 流 通 : 系 統 運 用 の 広 域 化 再 生 可 能 エネルギーの 導 入 拡 大 配 電 系 統 に 連 系 される 需 要 サイドの 能 動 化 など 電 力 系 統 の 変 化 にタイムリーに 対 応 した 研 究 を 推 進 します また 電 力 流 通 設 備 の 合 理 的 な 維 持 更 新 に 不 可 欠 な 研 究 自 然 災 害 対 策 に 寄 与 する 研 究 に 取 り 組 みます 広 域 系 統 運 用 に 対 応 した 解 析 ツール(CPAT XTAP)の 高 度 化 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 に 対 する 系 統 安 定 化 技 術 の 開 発 需 要 側 機 器 の 多 様 化 に 対 する 電 力 品 質 の 維 持 技 術 の 開 発 電 力 流 通 設 備 の 高 経 年 化 に 対 応 した 合 理 的 な 保 全 技 術 の 開 発 送 電 鉄 塔 や 変 電 設 備 の 耐 震 性 評 価 需 要 家 サービス: 2014 年 度 に 設 置 した 次 世 代 電 力 需 給 マネジメント 特 別 研 究 チームの 下 電 気 をはじめとするエネルギーの 利 用 による 顧 客 便 益 向 上 の 視 点 から 需 要 サイドの 研 究 推 進 を 強 化 します また 需 要 サイドと 関 連 性 の 深 い 配 電 分 野 の 研 究 との 連 携 を 図 ります スマートメータから 得 られるエネルギー 情 報 の 活 用 技 術 の 開 発 デマンドレスポンスや 需 要 側 機 器 の 利 用 による 需 給 運 用 の 社 会 的 価 値 評 価 様 々な 熱 需 要 分 野 を 対 象 としたヒートポンプの 開 発 性 能 評 価 なお 上 記 の 他 水 力 発 電 再 生 可 能 エネルギー 環 境 事 業 経 営 を 含 む 各 事 業 部 門 の 具 体 的 な 研 究 計 画 は 11 ページ 以 降 の 研 究 計 画 の 概 要 に 示 します 2. 顧 客 満 足 度 向 上 に 向 けた 研 究 推 進 電 力 各 社 とのコミュニケーションを 通 じて 現 場 ニーズを 把 握 した 上 で 電 気 事 業 の 中 央 研 究 機 関 として 先 見 的 に 技 術 的 課 題 を 見 出 し 電 気 事 - 2 -
業 に 役 立 つ 魅 力 ある 成 果 を 適 時 的 確 に 創 出 する 研 究 を 推 進 します 電 気 事 業 の 現 場 における 事 故 への 対 応 など 緊 急 の 課 題 解 決 を 支 援 す るため 期 中 での 受 託 研 究 の 要 請 に 柔 軟 かつきめ 細 かく 応 え 顧 客 満 足 度 の 向 上 を 図 ります 電 気 事 業 の 現 場 の 課 題 解 決 に 寄 与 する 成 果 を 一 層 タイムリーに 提 供 す るため 窓 口 を 一 元 化 してソリューションを 提 供 する 体 制 の 構 築 を 進 めます 分 野 毎 の 研 究 戦 略 に 基 づき 研 究 成 果 の 特 質 や 想 定 する 顧 客 競 争 の 進 捗 状 況 等 を 踏 まえた 知 的 財 産 の 創 出 活 用 を 推 進 します 3. 国 等 からの 受 託 研 究 の 拡 大 と 新 たなアライアンスの 模 索 推 進 国 等 からの 受 託 研 究 については 各 分 野 の 研 究 戦 略 に 合 致 し 電 気 事 業 の 課 題 解 決 に 寄 与 する 研 究 や 研 究 力 の 向 上 練 磨 につながる 先 端 的 な 課 題 へ 挑 戦 する 研 究 などを 積 極 的 に 獲 得 します 産 業 研 究 におけるオープンイノベーションの 動 向 も 踏 まえ 当 所 が 保 有 する 研 究 力 の 更 なる 活 用 と 新 たな 資 金 獲 得 の 可 能 性 も 視 野 に 大 学 や 研 究 機 関 民 間 企 業 等 との 連 携 による 従 来 の 枠 を 超 えたアライア ンスを 模 索 推 進 します 4. 研 究 力 課 題 解 決 力 の 維 持 向 上 将 来 の 電 気 事 業 の 課 題 解 決 に 必 要 な 基 盤 技 術 を 見 通 して 今 後 必 要 性 が 高 まる 技 術 の 先 行 的 な 獲 得 に 努 めるとともに 将 来 にわたり 必 要 性 が 低 いと 判 断 される 技 術 は 縮 小 して 要 員 の 分 野 転 換 等 を 図 るなど 基 盤 技 術 の 新 陳 代 謝 を 着 実 に 進 めます 独 創 的 なアイディアに 基 づく 新 たな 課 題 への 挑 戦 や 基 礎 的 なデータ 蓄 積 と その 分 析 考 察 による 事 象 の 原 理 探 求 などを 通 じて 高 度 な 専 門 性 を 有 する 人 材 を 計 画 的 に 育 成 します インハウス 研 究 機 関 としての 研 究 力 の 源 泉 となる 大 型 研 究 設 備 および 基 盤 的 研 究 設 備 については 課 題 解 決 に 不 可 欠 な 設 備 を 厳 選 した 上 で 仕 様 を 精 査 し 導 入 更 新 します なお 2015 年 度 に 導 入 する 主 な 大 型 研 究 設 備 は 以 下 のとおりです 遠 心 載 荷 装 置 への 3 次 元 振 動 試 験 機 能 の 追 加 : 原 子 力 施 設 の 基 礎 地 盤 や 周 辺 斜 面 の 地 震 時 安 定 性 評 価 による 耐 震 設 計 の 合 理 化 に 貢 献 します - 3 -
配 管 破 損 時 漏 洩 挙 動 計 測 設 備 : 軽 水 炉 の 配 管 破 損 時 を 想 定 した 流 体 漏 洩 挙 動 の 評 価 手 法 を 構 築 することで 機 器 配 管 の 定 期 検 査 合 理 化 に 寄 与 します 収 差 補 正 透 過 型 電 子 顕 微 鏡 : 火 力 発 電 所 に 用 いられる 高 クロム 鋼 製 配 管 の 寿 命 評 価 の 精 度 を 高 めることで 発 電 所 の 安 定 運 転 に 貢 献 します 低 圧 配 電 系 統 需 給 協 調 実 験 設 備 : 太 陽 光 発 電 等 の 導 入 進 展 に 伴 い 低 圧 配 電 系 統 で 生 じ 得 る 様 々な 事 象 の 評 価 と 対 策 により 系 統 の 電 力 品 質 維 持 に 寄 与 します エネルギーに 関 する 研 究 開 発 において 高 い 技 術 水 準 を 有 する 海 外 機 関 (EDF EPRI など)との 連 携 を 一 層 深 め 技 術 力 やネットワークを 相 互 補 完 することにより 研 究 力 の 更 なる 強 化 を 図 ります Ⅲ. 業 務 運 営 1. 新 たな 事 業 運 営 体 制 を 支 える 取 組 み 電 力 システム 改 革 による 電 気 事 業 の 変 化 に 備 えて 分 野 毎 の 研 究 マネ ジメント 体 制 を 強 化 するため これを 支 えるスタッフ 機 能 の 充 実 や 管 理 会 計 等 の 整 備 を 進 めます また 電 力 各 社 をはじめとする 主 要 な 顧 客 に 関 する 情 報 を 一 元 管 理 して 共 有 活 用 するなど マーケティング 機 能 を 強 化 します 国 等 からの 受 託 研 究 や 様 々なパートナーとのアライアンスの 拡 大 に 備 えて 研 究 契 約 機 能 と 知 的 財 産 管 理 活 用 機 能 を 強 化 するため 我 孫 子 横 須 賀 両 研 究 拠 点 に 担 当 部 署 を 配 置 します 電 気 事 業 をはじめとする 顧 客 に 当 所 の 研 究 成 果 をより 一 層 活 用 して いただく 観 点 から 研 究 報 告 書 および 各 種 刊 行 物 などによる 成 果 表 出 情 報 発 信 方 法 の 見 直 しを 行 います また 原 子 力 安 全 電 力 システ ム 改 革 地 球 温 暖 化 対 策 をはじめとする 社 会 的 関 心 が 高 い 話 題 につい ては 研 究 成 果 に 基 づく 客 観 的 な 情 報 をタイムリーに 発 信 します 2. 強 靭 な 事 業 運 営 体 質 の 定 着 取 組 みを 強 化 してきた 委 託 購 買 等 における 競 争 発 注 の 徹 底 仕 様 の 絞 り 込 み 業 務 の 内 製 化 等 のコスト 抑 制 策 については 定 常 的 活 動 と して 継 続 し 持 続 的 な 事 業 運 営 を 可 能 とする 強 靭 な 体 質 の 定 着 を 図 りま す 直 接 研 究 費 以 外 の 運 営 管 理 費 については 事 業 活 動 全 般 に 生 じ 得 る - 4 -
リスクを 受 忍 して 業 務 の 廃 止 や 購 買 出 張 の 抑 制 などによりコスト 削 減 を 継 続 します 人 件 費 については 給 与 の 減 額 措 置 を 含 む 人 件 費 総 額 の 抑 制 に 向 けた 取 組 みを 継 続 します 一 方 優 秀 な 人 材 を 保 持 獲 得 するため 能 力 成 果 に 応 じた 的 確 な 処 遇 を 行 います 3. 研 究 拠 点 整 備 の 着 実 な 推 進 エネルギー 産 業 技 術 研 究 の 拠 点 を 目 指 す 横 須 賀 地 区 および 自 然 環 境 科 学 研 究 の 拠 点 を 目 指 す 我 孫 子 地 区 を 中 心 とする 研 究 拠 点 整 備 については 当 所 の 事 業 体 としての 資 産 価 値 の 向 上 および 運 営 合 理 化 に 資 する 施 策 として 引 き 続 き 着 実 に 進 めます なお これに 関 わる 費 用 は 継 続 給 付 金 を 充 てることなく 2013 年 度 に 実 施 した 狛 江 地 区 一 部 用 地 の 売 却 による 収 入 を 充 当 します 横 須 賀 地 区 への 研 究 要 員 設 備 の 集 約 (2016 年 度 完 了 目 途 )に 向 けて 新 研 究 棟 や 材 料 分 析 棟 の 建 設 ならびに 狛 江 地 区 からの 移 転 を 順 次 進 め ます 研 究 の 二 拠 点 化 に 合 わせた 業 務 合 理 化 のため 事 務 管 理 部 門 の 移 転 再 編 を 2015 年 度 期 首 に 実 施 します 具 体 的 には 狛 江 地 区 の 知 的 財 産 センター 業 務 支 援 センターを 本 部 に 統 合 整 理 した 上 で 我 孫 子 地 区 に 移 転 するとともに 我 孫 子 横 須 賀 両 研 究 拠 点 における 研 究 支 援 機 能 を 強 化 します また 契 約 部 門 を 調 達 センター( 仮 称 ) に 改 組 し 委 託 購 買 等 手 続 きの 適 正 性 確 保 と 更 なる 効 率 化 に 配 慮 しつつ より 効 果 的 に 研 究 活 動 を 支 える 調 達 への 高 度 化 を 図 ります 4. 健 全 厳 正 な 業 務 の 遂 行 ガバナンスの 強 化 リスクマネジメントの 着 実 な 実 施 コンプライア ンス 意 識 の 定 着 と 向 上 に 継 続 的 に 取 り 組 み 学 術 研 究 機 関 かつ 非 営 利 法 人 として 健 全 厳 正 な 自 律 的 事 業 運 営 に 努 めます 2014 年 度 に 終 了 予 定 の 公 益 目 的 支 出 計 画 の 完 了 確 認 を 内 閣 府 から 得 て (2015 年 10 月 目 途 ) 一 般 財 団 法 人 への 移 行 を 滞 りなく 完 了 します - 5 -
Ⅳ. 要 員 今 後 の 電 気 事 業 の 基 盤 技 術 を 支 える 高 度 な 専 門 性 を 有 する 人 材 を 計 画 的 に 育 成 するため 分 野 毎 の 研 究 戦 略 や 基 盤 技 術 の 新 陳 代 謝 を 踏 まえ て 策 定 する 研 究 員 の 採 用 計 画 に 基 づき 要 員 を 確 保 します また 特 定 有 期 雇 用 研 究 員 制 度 等 の 活 用 により 研 究 員 の 柔 軟 な 確 保 に 努 め ます 事 務 管 理 部 門 については 引 き 続 き 要 員 減 を 進 める 一 方 で 移 転 再 編 後 の 新 しい 体 制 の 下 で 各 人 の 適 性 に 応 じた 専 門 性 を 高 めること を 基 本 とした 要 員 配 置 人 材 育 成 を 進 めます 現 行 要 員 計 画 では 2011 年 度 期 首 時 845 名 であった 要 員 総 数 について 2015 年 度 末 を 目 途 に 800 名 程 度 で 均 衡 させることを 基 本 方 針 としてい ますが 今 後 の 事 業 展 開 に 応 じた 持 続 可 能 な 運 営 体 制 を 見 据 え 要 員 計 画 の 改 定 や 必 要 な 人 事 施 策 について 検 討 します 1. 研 究 内 訳 (2015 年 4 月 1 日 見 込 み) 項 目 人 数 ( 名 ) 構 成 比 (%) (1) 電 気 (2) 土 木 建 築 (3) 機 械 (4) 化 学 (5) 生 物 (6) 原 子 力 (7) 環 境 (8) 情 報 通 信 (9) 経 済 社 会 (10) 研 究 支 援 管 理 704 特 別 契 約 研 究 員 14 名 特 定 有 期 雇 用 研 究 員 9 名 を 含 む 111 114 97 50 41 55 51 35 43 107 88.0 100.0 15.8 16.2 13.8 7.1 5.8 7.8 7.2 5.0 6.1 15.2 2. 事 務 96 12.0 合 計 800 100-6 -
付 表 : 定 款 第 4 条 第 1 項 に 掲 げる 事 業 と 2015 年 度 の 研 究 活 動 は 以 下 のとおり 対 応 しています 定 款 第 4 条 第 1 項 に 掲 げる 事 業 対 応 する 計 画 (1) 発 送 配 電 に 関 する 電 力 土 木 環 境 火 Ⅱ. 研 究 活 動 全 般 力 原 子 力 新 エネルギー 及 び 電 力 応 用 の 研 究 調 査 試 験 (2) 電 力 に 関 する 経 済 及 び 法 律 に 関 する 研 Ⅱ. 研 究 活 動 全 般 究 調 査 (3) 電 力 技 術 に 関 する 規 格 基 準 の 作 成 など Ⅱ. 研 究 活 動 全 般 成 果 の 普 及 活 用 (4) その 他 本 財 団 の 目 的 達 成 に 必 要 な 事 項 2015 年 度 は 該 当 する 計 画 はあり ません - 7 -
収 支 予 算 書
Ⅰ. 予 算 編 成 の 基 本 点 2015 年 度 の 収 支 予 算 は 事 業 計 画 に 基 づき 編 成 を 行 いました 主 要 点 は 以 下 のとおりです 1. 一 般 正 味 財 産 増 減 の 部 (1) 経 常 収 益 は 264 億 98 百 万 円 電 力 各 社 からの 受 取 経 常 給 付 金 は 235 億 65 百 万 円 事 業 収 益 は 26 億 79 百 万 円 事 業 収 益 のうち 国 等 からの 受 託 研 究 事 業 収 益 は 20 億 円 短 絡 試 験 共 同 研 究 分 担 金 などのその 他 事 業 収 益 は 6 億 79 百 万 円 受 取 利 息 などのその 他 収 益 は 90 百 万 円 (2) 経 常 費 用 は 280 億 61 百 万 円 研 究 業 務 等 に 関 わる 事 業 費 は 264 億 28 百 万 円 事 業 費 のうち 給 与 手 当 退 職 給 付 費 用 など 人 件 費 は 89 億 87 百 万 円 消 耗 品 費 委 託 費 減 価 償 却 費 などの 経 費 は 174 億 41 百 万 円 本 部 業 務 等 に 関 わる 管 理 費 は 16 億 33 百 万 円 管 理 費 のうち 役 員 報 酬 給 与 手 当 退 職 給 付 費 用 などの 人 件 費 は 9 億 29 百 万 円 消 耗 品 費 などの 経 費 は 7 億 4 百 万 円 (3) 経 常 外 費 用 は 固 定 資 産 除 却 損 として 2 億 18 百 万 円 2. 指 定 正 味 財 産 増 減 の 部 (1) 受 取 補 助 金 は 経 済 産 業 省 などから 31 百 万 円 (2) 一 般 正 味 財 産 への 振 替 額 は 特 定 資 産 のうち 指 定 正 味 財 産 に 係 る 減 価 償 却 費 などにより 1 億 64 百 万 円 3. 正 味 財 産 期 末 残 高 当 期 の 正 味 財 産 増 減 は 一 般 正 味 財 産 増 減 と 指 定 正 味 財 産 増 減 の 合 計 19 億 14 百 万 円 となり 正 味 財 産 期 末 残 高 は 365 億 67 百 万 円 - 9 -
Ⅱ. 予 算 前 記 に 基 づき 編 成 した 2015 年 度 予 算 は 次 のとおりです 2015 年 度 収 支 予 算 書 2015 年 4 月 1 日 から2016 年 3 月 31 日 まで ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 予 算 額 備 考 Ⅰ 一 般 正 味 財 産 増 減 の 部 1. 経 常 増 減 の 部 (1) 経 常 収 益 1 受 取 給 付 金 受 取 経 常 給 付 金 23,565 2 事 業 収 益 2,679 受 託 研 究 事 業 収 益 2,000 その 他 事 業 収 益 679 3その 他 収 益 90 受 取 利 息 5 受 取 施 設 使 用 料 80 雑 収 益 5 4 指 定 正 味 財 産 からの 振 替 額 164 経 常 収 益 計 26,498 (2) 経 常 費 用 1 事 業 費 人 件 費 8,987 給 料 手 当 7,180 退 職 給 付 費 用 779 厚 生 費 1,028 経 費 17,441 消 耗 品 費 1,418 諸 印 刷 物 費 381 光 熱 水 道 費 1,047 委 託 費 5,458 共 同 研 究 分 担 金 690 修 繕 費 1,323 賃 借 料 298 租 税 公 課 515 旅 費 交 通 費 834 通 信 運 搬 費 97 その 他 経 費 493 減 価 償 却 費 4,887 事 業 費 小 計 26,428 2 管 理 費 人 件 費 929 役 員 報 酬 140 給 料 手 当 588 退 職 給 付 費 用 55 厚 生 費 72 役 員 退 職 慰 労 引 当 金 繰 入 74 経 費 704 消 耗 品 費 5 諸 印 刷 物 費 42 光 熱 水 道 費 26 委 託 費 97 修 繕 費 11 賃 借 料 344 租 税 公 課 38 旅 費 交 通 費 31 通 信 運 搬 費 7 その 他 経 費 73 減 価 償 却 費 30 管 理 費 小 計 1,633 経 常 費 用 計 28,061 当 期 経 常 増 減 額 1,563 2. 経 常 外 増 減 の 部 (1) 経 常 外 収 益 経 常 外 収 益 計 - (2) 経 常 外 費 用 固 定 資 産 除 却 損 218 経 常 外 費 用 計 218 当 期 経 常 外 増 減 額 218 一 般 正 味 財 産 増 減 1,781 一 般 正 味 財 産 期 首 残 高 37,916 一 般 正 味 財 産 期 末 残 高 36,135 Ⅱ 指 定 正 味 財 産 増 減 の 部 1 受 取 補 助 金 等 受 取 補 助 金 31 2 一 般 正 味 財 産 への 振 替 額 164 指 定 正 味 財 産 増 減 133 指 定 正 味 財 産 期 首 残 高 565 指 定 正 味 財 産 期 末 残 高 432 Ⅲ 正 味 財 産 期 末 残 高 36,567-10 -
研 究 計 画 の 概 要
当 所 では 2012 年 度 以 降 電 気 事 業 全 体 を 俯 瞰 的 に 捉 え 直 面 する 短 中 長 期 の 課 題 を 明 確 にした 電 気 事 業 の 直 面 する 主 要 な 課 題 と それらの 解 決 に 向 けて 当 所 が 取 り 組 むべきアクションの 集 合 体 である 事 業 ポートフォリオ を 取 りまとめ これらに 基 づいて 事 業 活 動 を 推 進 してきました 2015 年 度 計 画 では 引 き 続 き 事 業 ポートフォリオ を 事 業 活 動 の 基 幹 とし 研 究 成 果 が 電 気 事 業 をはじめとする 社 会 にもたらす 便 益 を 明 確 にするため 原 子 力 発 電 火 力 発 電 水 力 発 電 再 生 可 能 エネルギー 電 力 流 通 需 要 家 サービス 環 境 事 業 経 営 の 8 分 野 からなる 研 究 課 題 を 設 定 しました 以 下 に 各 分 野 の 主 要 な 研 究 計 画 を 示 します なお 電 気 事 業 や 社 会 にとって 有 益 な 研 究 所 であり 続 けるため 当 所 の 事 業 活 動 が 電 気 事 業 社 会 にもたらす 価 値 を 以 下 の 3 つの 研 究 推 進 の 視 点 で 捉 え 研 究 を 推 進 します 電 気 事 業 におけるリスクの 管 理 と 低 減 : 社 会 経 済 の 変 化 や 自 然 事 象 が 電 気 事 業 および 一 般 社 会 に 与 える 影 響 お よび 電 気 事 業 が 社 会 にもたらす 影 響 の 評 価 と 対 策 技 術 の 提 示 を 通 じて 電 気 事 業 における 適 切 なリスクの 管 理 と 低 減 に 貢 献 します 電 力 供 給 の 信 頼 性 経 済 性 の 確 保 : 電 力 システム 改 革 や 再 生 可 能 エネルギーの 大 量 導 入 など 電 気 事 業 を 取 り 巻 く 環 境 が 変 化 する 中 発 電 から 送 変 電 配 電 に 至 る 電 力 設 備 の 円 滑 な 建 設 運 用 適 切 な 維 持 更 新 を 技 術 的 に 支 援 し 低 廉 で 信 頼 性 の 高 い 電 力 の 安 定 供 給 の 確 保 に 貢 献 します 電 力 エネルギー 需 給 における 新 たな 価 値 創 造 : 電 力 エネルギーの 供 給 と 需 要 ( 利 用 )の 両 面 における 将 来 の 課 題 を 見 出 し それらに 備 える 電 力 ネットワーク 省 エネルギー 環 境 調 和 等 に 係 る 技 術 開 発 を 通 じて 次 世 代 の 電 力 エネルギー 需 給 における 新 たな 価 値 の 創 造 に 寄 与 します - 11 -
1. 原 子 力 発 電 電 気 事 業 の 重 要 な 共 通 課 題 である 軽 水 炉 の 安 全 性 高 度 化 に 向 けた 研 究 に 重 点 的 に 取 り 組 みます 具 体 的 には 軽 水 炉 の 再 稼 働 支 援 さらには 2014 年 度 に 設 置 し た 原 子 力 リスク 研 究 センターの 活 動 を 強 化 し 規 制 を 超 えた 安 全 性 向 上 のための 電 気 事 業 者 の 対 策 に 貢 献 します また 引 き 続 き 軽 水 炉 保 全 特 別 研 究 チームの 下 再 稼 働 後 の 安 全 かつ 安 定 した 運 用 に 向 けた 軽 水 炉 の 保 全 技 術 の 高 度 化 に 取 り 組 みます さら に 放 射 線 リスクの 定 量 的 評 価 核 燃 料 サイクルやバックエンド 事 業 に 関 する 研 究 を 着 実 に 推 進 します 軽 水 炉 の 安 全 性 高 度 化 再 稼 働 に 向 けた 取 組 み 原 子 力 発 電 所 の 自 然 外 部 事 象 設 計 に 関 する 技 術 評 価 : 原 子 力 発 電 所 の 再 稼 働 に 向 けて 電 気 事 業 者 が 実 施 する 自 然 外 部 事 象 ( 地 震 津 波 竜 巻 火 山 噴 火 等 )に 対 する 評 価 対 策 を 支 援 します 例 えば 竜 巻 飛 来 物 の 原 子 力 施 設 に 及 ぼす 影 響 を 実 験 的 に 評 価 し その 対 策 技 術 を 具 体 的 な 工 法 の 検 証 結 果 とともに 示 すことで 科 学 的 根 拠 に 基 づいた 基 準 への 適 合 性 を 明 らかにします 原 子 炉 格 納 容 器 破 損 防 止 機 能 の 評 価 運 用 手 法 の 開 発 : 過 酷 事 故 時 の 格 納 容 器 破 損 防 止 策 であるフィルタベント 装 置 の 除 染 能 力 等 の 評 価 に 向 け 実 規 模 のフィルタベント 試 験 装 置 を 用 いた 除 染 性 能 に 関 する 試 験 を 実 施 し フィルタベント 性 能 評 価 手 法 および 最 適 な 運 用 方 法 を 提 案 します 原 子 力 施 設 の 過 酷 事 故 解 析 手 法 の 高 度 化 と 対 策 の 有 効 性 評 価 : 過 酷 事 故 解 析 コードを 用 いて 過 酷 事 故 時 の 炉 心 格 納 容 器 に 対 する 冷 却 対 策 の 効 果 を 把 握 し 安 全 性 向 上 に 向 け て 実 施 される 対 策 の 有 効 性 を 評 価 します また 使 用 済 燃 料 貯 蔵 プールの 過 酷 事 故 防 止 策 の 有 効 性 を 評 価 します 確 率 論 的 リスク 評 価 (PRA) 技 術 の 確 立 原 子 力 施 設 における 火 災 影 響 軽 減 対 策 の 高 度 化 : 内 部 火 災 によるリスク 低 減 に 向 けた 火 災 ハザード 評 価 手 法 の 高 度 化 および 火 災 防 護 上 の 脆 弱 部 の 改 善 のため 火 災 時 の 補 機 油 の 燃 焼 速 度 における 酸 素 濃 度 依 存 性 を 測 定 し 既 存 の 火 災 モデルに 用 いる 燃 焼 特 性 データを 拡 充 します PRA 技 術 高 度 化 のための 個 別 現 象 評 価 手 法 の 開 発 : 過 酷 事 故 の 事 象 進 展 に 影 響 を 与 える 地 震 誘 起 内 部 溢 水 や 格 納 容 器 内 対 流 挙 動 等 の 複 雑 な 個 別 現 象 を 評 価 する 手 法 の 高 度 化 を 図 ります また これらの PRA 実 施 に 必 要 となる 個 別 現 象 発 生 頻 度 等 の 技 術 的 知 見 を 蓄 積 し 標 準 的 な 評 価 手 順 を 整 備 します 原 子 力 リスクマネジメントに 要 する 横 断 的 要 素 の 研 究 開 発 : 潜 在 的 なリスクを 検 知 し 的 確 に 対 応 していくために 国 内 外 におけるリスクマネジメントの 実 施 方 法 や 仕 組 み 等 を 調 査 し リスク 情 報 活 用 法 を 整 備 するためのデータベースの 構 築 および 多 様 なリスクのプ ロファイルの 同 定 が 可 能 なソフトウェア 開 発 を 進 めます PRA 技 術 の 高 度 化 とリスクマネジメント 手 法 の 確 立 : リスクマネジメントにおける 安 全 上 の 意 思 決 定 に PRA を 活 用 することを 目 的 に 地 震 や 津 波 といった 複 数 の 外 部 事 象 の 重 畳 影 響 を 考 慮 するとともに 機 器 故 障 や 人 的 過 誤 等 の 内 部 事 象 も 統 合 した PRA 手 法 を 開 発 しま す また PRA で 想 定 される 様 々なハザード 評 価 に 必 要 なパラメータを 整 備 します 低 頻 度 事 象 評 価 技 術 の 確 立 原 子 力 施 設 に 対 する 自 然 外 部 事 象 のハザード 評 価 : 原 子 力 発 電 所 の 安 全 性 評 価 に 必 要 な 自 然 外 部 事 象 の 規 模 や 発 生 頻 度 に 関 するハザード 評 価 技 術 を 確 立 します 例 えば 詳 細 な - 12 -
現 地 調 査 による 基 盤 地 震 動 の 推 計 から 震 源 ごく 近 傍 の 地 震 動 に 対 する 合 理 的 かつ 高 精 度 な 評 価 手 法 を 開 発 します また 火 山 活 動 ハザード 評 価 や 火 山 噴 火 PRA の 円 滑 な 実 施 に 向 け 火 山 活 動 モデルによる 噴 火 規 模 頻 度 の 予 測 手 法 や 広 域 観 測 に 基 づく 降 灰 の 予 測 手 法 を 開 発 します 自 然 外 部 事 象 に 対 する 原 子 力 施 設 のフラジリティ 評 価 : 原 子 力 施 設 の 耐 津 波 構 造 健 全 性 評 価 に 向 け 津 波 氾 濫 流 水 路 による 水 理 実 験 に 基 づいて 津 波 による 漂 流 物 の 衝 突 力 衝 突 速 度 の 評 価 方 法 を 構 築 します また 新 たに 提 案 した 基 礎 地 盤 周 辺 斜 面 の 現 実 的 な 地 震 時 安 定 性 評 価 手 法 について 遠 心 振 動 台 ( 遠 心 載 荷 装 置 に 振 動 試 験 機 能 を 付 加 した 設 備 )を 用 いて 検 証 します 軽 水 炉 の 安 定 運 転 軽 水 炉 保 全 技 術 の 高 度 化 軽 水 炉 の 配 管 減 肉 評 価 技 術 および 水 化 学 管 理 技 術 の 開 発 : 軽 水 炉 配 管 の 合 理 的 な 減 肉 管 理 を 可 能 とする 配 管 減 肉 予 測 ソフトウェア(FALSET)について 実 プラントの 減 肉 実 測 データを 用 いてその 予 測 精 度 を 検 証 するとともに 日 本 機 械 学 会 の 配 管 減 肉 管 理 に 関 する 規 格 への 反 映 を 図 ります 軽 水 炉 機 器 配 管 等 に 対 する 予 防 保 全 技 術 の 高 度 化 : 軽 水 炉 機 器 配 管 の 保 全 の 合 理 化 を 目 指 し 安 全 上 の 重 要 度 に 応 じた 配 管 の 検 査 を 適 切 に 実 施 するため 2015 年 度 に 配 管 破 損 時 漏 洩 挙 動 計 測 設 備 を 導 入 し 配 管 破 損 時 の 流 体 漏 洩 挙 動 の 評 価 試 験 による 機 器 配 管 の 重 要 度 評 価 に 着 手 します 原 子 炉 圧 力 容 器 の 健 全 性 評 価 手 法 の 高 度 化 : 原 子 炉 圧 力 容 器 鋼 の 監 視 試 験 データおよび ミクロ 組 織 観 察 データを 拡 充 することで 高 照 射 量 領 域 における 予 測 精 度 を 向 上 した 脆 化 予 測 式 を 提 案 し 日 本 電 気 協 会 規 格 改 定 への 反 映 を 図 ります 炉 内 構 造 物 機 器 配 管 の 健 全 性 評 価 手 法 の 高 度 化 : 運 開 から 30 年 経 過 後 およびそれ 以 降 の 10 年 毎 に 実 施 される 高 経 年 化 技 術 評 価 の 円 滑 な 実 施 に 向 け 主 要 な 経 年 劣 化 事 象 とさ れるステンレス 鋳 鋼 の 熱 時 効 について 国 内 プラントで 使 用 されている 材 料 を 用 いて 脆 化 特 性 を 評 価 します 放 射 線 リスク 評 価 低 線 量 放 射 線 リスクの 定 量 評 価 と 放 射 線 防 護 への 反 映 : 低 線 量 放 射 線 リスクに 対 する 社 会 の 理 解 をより 深 めることを 目 指 して 放 射 線 被 ばくによる 発 がんを 疫 学 的 に 検 知 できる 下 限 の 線 量 を 指 標 としたリスクの 考 え 方 を 心 血 管 系 を 中 心 とした 非 がん 疾 病 への 影 響 評 価 に 適 用 し 放 射 線 被 ばくのがんおよび 非 がん 疾 病 のリスクへの 寄 与 度 を 明 らかにします 核 燃 料 サイクル 技 術 の 確 立 使 用 済 燃 料 の 長 期 貯 蔵 管 理 技 術 の 開 発 : 金 属 製 キャスクに 比 較 して 経 済 性 の 高 い コン クリート 製 キャスクによる 使 用 済 燃 料 貯 蔵 の 実 用 化 を 図 るため キャスク 中 に 収 納 される 金 属 キャニスタにおいて 主 要 な 課 題 となる 応 力 腐 食 割 れ(SCC)について 実 験 的 評 価 に 基 づいた 発 生 防 止 技 術 の 有 効 性 を 確 認 します 再 処 理 工 場 の 安 全 性 向 上 と 安 定 運 転 のための 技 術 開 発 : 再 処 理 工 場 における 過 酷 事 故 時 の 環 境 放 出 放 射 能 の 支 配 要 因 となる 高 レベル 濃 縮 廃 液 蒸 発 乾 固 時 の 揮 発 性 Ru の 発 生 メ カニズムを 模 擬 廃 液 を 用 いて 実 験 的 に 解 明 し 環 境 に 放 出 される Ru 量 の 低 減 技 術 を 開 発 します 放 射 性 廃 棄 物 処 分 事 業 支 援 放 射 性 廃 棄 物 処 分 の 長 期 安 全 性 評 価 技 術 の 体 系 化 : 第 二 種 放 射 性 廃 棄 物 ( 低 レベル 放 射 性 廃 棄 物 )の 浅 地 中 ピット 処 分 などにおける 人 工 バリアの 品 質 評 価 のため 止 水 機 能 を 担 う 粘 土 系 人 工 バリア(ベントナイト)の 透 水 性 を 高 精 度 に 評 価 する 手 法 を 開 発 します - 13 -
2. 火 力 発 電 既 設 火 力 発 電 所 の 運 用 保 全 技 術 に 関 する 研 究 に 重 点 的 に 取 り 組 みます 具 体 的 に は 喫 緊 の 課 題 である 高 温 機 器 の 寿 命 評 価 設 備 診 断 技 術 に 関 する 研 究 に 優 先 的 に 取 り 組 むとともに 排 煙 排 水 処 理 設 備 の 性 能 向 上 に 関 する 研 究 石 炭 灰 の 利 用 拡 大 に 関 する 研 究 等 を 着 実 に 推 進 します また 火 力 発 電 プラントの 自 然 災 害 対 策 に 関 する 研 究 についても 効 果 的 な 成 果 の 創 出 を 図 ります 既 設 火 力 発 電 所 の 信 頼 性 確 保 火 力 発 電 プラントの 状 態 診 断 保 守 管 理 技 術 の 開 発 : 火 力 発 電 プラントの 合 理 的 な 運 用 保 守 管 理 を 支 援 する 熱 効 率 解 析 ソフトウェア(Energy Win)の 利 便 性 の 向 上 に 向 け 運 転 データに 基 づく 高 精 度 な 機 器 特 性 モデル 作 成 の 自 動 化 を 進 めます 火 力 機 器 の 余 寿 命 評 価 設 備 診 断 保 守 の 高 度 化 : ガスタービン(GT)の 高 温 部 品 に 対 する 寿 命 評 価 技 術 の 確 立 に 向 け GT 動 翼 の 遮 熱 コーティングの 剥 離 に 対 する 寿 命 評 価 に 必 要 な 熱 サイクル 試 験 法 を 構 築 します また 内 部 冷 却 翼 の 負 荷 変 化 時 の 温 度 分 布 を 推 定 す る 解 析 手 法 を 開 発 します 火 力 発 電 プラントの 高 クロム 鋼 製 機 器 の 設 備 診 断 技 術 の 開 発 : 高 クロム 鋼 溶 接 部 のク リープ 破 壊 に 対 する 寿 命 評 価 精 度 を 向 上 するため 2015 年 度 に 設 置 する 収 差 補 正 透 過 型 電 子 顕 微 鏡 を 用 いて 実 機 廃 却 材 およびクリープ 試 験 後 の 破 断 材 の 組 織 観 察 および 分 析 を 実 施 し 多 様 な 組 織 を 有 する 9 クロム 鋼 溶 接 部 のクリープ 破 断 寿 命 を 支 配 する 材 料 因 子 を 明 ら かにします 冷 却 水 系 統 における 付 着 生 物 クラゲ 対 策 技 術 の 開 発 : 発 電 所 冷 却 水 系 統 配 管 への 生 物 付 着 防 止 に 向 けた 効 果 的 かつ 経 済 的 な 対 策 に 向 け 現 地 に 設 置 した 試 験 水 路 を 用 いて 海 水 組 成 の 違 いによる 海 水 電 解 塩 素 の 有 効 性 の 変 化 や 周 辺 環 境 に 配 慮 した 最 適 な 注 入 方 法 を 明 らかにします 火 力 土 木 建 築 設 備 の 劣 化 評 価 および 対 策 技 術 の 開 発 : 沿 岸 部 の 鉄 筋 コンクリート 構 造 物 の 合 理 的 な 維 持 管 理 補 修 による 延 命 化 のため 劣 化 が 顕 在 化 した 鉄 筋 コンクリート 部 材 に 対 する 含 浸 系 鉄 筋 腐 食 抑 制 材 の 防 食 性 能 を 評 価 し その 適 用 性 を 検 証 します 石 炭 灰 の 利 用 拡 大 支 援 技 術 の 開 発 : コンクリート 混 和 材 用 石 炭 灰 (JIS 灰 )の 利 用 拡 大 に 向 け 出 荷 時 に 求 められる 強 度 試 験 において 強 度 発 現 に 関 与 する 化 学 反 応 の 促 進 により 現 行 の JIS 試 験 法 よりも 迅 速 かつ 高 精 度 な 評 価 を 可 能 にする 新 たな 試 験 方 法 を 確 立 します 環 境 負 荷 を 低 減 する 火 力 技 術 火 力 発 電 プラント 環 境 対 策 設 備 の 性 能 維 持 向 上 技 術 の 開 発 : 火 力 発 電 所 における 排 煙 脱 硝 装 置 の 触 媒 劣 化 の 抑 制 に 向 け 触 媒 の 化 学 分 析 と 反 応 数 値 解 析 により 触 媒 性 能 低 下 のメカニズムを 明 らかにします また 脱 硫 排 水 中 のセレンの 濃 度 監 視 がオンラインで 可 能 なセレンモニターや 安 定 的 に 除 去 可 能 な 生 物 処 理 技 術 の 実 用 化 に 向 けて モニター 装 置 および 処 理 装 置 の 長 期 性 能 評 価 試 験 を 継 続 します 火 力 発 電 プラントの 環 境 負 荷 低 減 技 術 の 開 発 : 石 炭 ガス 化 複 合 発 電 (IGCC)の 円 滑 な 商 用 運 転 と 次 期 IGCC の 設 計 を 支 援 するため 実 証 機 の 試 験 結 果 を 分 析 評 価 し 改 善 すべ き 項 目 を 抽 出 します また 先 進 超 々 臨 界 圧 火 力 発 電 (A-USC)プラントでの 使 用 が 想 定 される 各 種 耐 熱 合 金 の 強 度 試 験 と 組 織 観 察 を 実 施 し 実 機 条 件 下 での 損 傷 や 耐 用 寿 命 の 予 測 手 法 を 開 発 します バイオマス 利 用 発 電 技 術 の 開 発 : 火 力 発 電 所 の CO2 排 出 量 削 減 を 目 的 としたバイオマス 混 焼 利 用 の 促 進 に 向 け 木 質 バイオマスの 炭 化 燃 料 の 性 状 が 石 炭 との 混 合 時 の 粉 砕 性 燃 焼 性 環 境 特 性 に 及 ぼす 影 響 を 明 らかにし 石 炭 火 力 での 高 混 焼 率 運 用 の 適 用 性 を 評 価 - 14 -
します 火 力 燃 料 の 多 様 化 未 利 用 火 力 燃 料 の 活 用 技 術 の 開 発 : これまで 燃 料 として 利 用 されていない 難 燃 性 瀝 青 炭 の 導 入 を 支 援 するため 当 所 の 粉 砕 燃 焼 試 験 設 備 を 用 いて 瀝 青 炭 との 混 炭 利 用 を 想 定 した 粉 砕 燃 焼 特 性 を 評 価 します また 発 火 性 の 高 い 亜 瀝 青 炭 などの 貯 炭 時 の 自 然 発 火 を 臭 気 センサにより 早 期 に 検 知 可 能 な 技 術 の 開 発 に 着 手 します 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 への 対 応 火 力 発 電 プラントの 負 荷 追 従 性 向 上 技 術 の 開 発 : 需 給 調 整 力 や 周 波 数 調 整 力 に 優 れる 新 型 火 力 発 電 システムの 一 つであるアドバンスト 高 湿 分 空 気 ガスタービン(AHAT)について 40MW 級 総 合 試 験 装 置 の 結 果 をもとに 実 機 プラントの 運 転 状 態 の 変 化 を 解 析 するモデル を 構 築 し 出 力 や 周 波 数 が 変 動 する 条 件 下 での 運 用 性 を 評 価 します 災 害 リスクへの 対 応 電 力 設 備 のための 極 端 気 象 の 予 測 とハザード 評 価 法 の 開 発 : 気 象 海 象 災 害 による 電 力 設 備 の 被 害 軽 減 早 期 復 旧 支 援 のため 1 時 間 5km メッシュの 気 象 海 象 長 期 データベー スを 用 いて 解 像 度 の 高 い 気 象 海 象 ハザード 評 価 を 実 施 します 例 えば 火 力 発 電 所 の 浸 水 被 害 軽 減 に 資 する 高 波 高 潮 ハザードマップ 等 を 利 用 しやすい 形 態 で 提 示 します 3. 水 力 発 電 ダム 等 の 水 力 施 設 の 集 中 豪 雨 地 震 動 等 に 対 する 自 然 災 害 対 策 に 寄 与 する 研 究 に 着 実 に 取 り 組 むとともに 既 設 水 力 施 設 の 維 持 管 理 に 関 する 研 究 について 現 場 ニー ズに 基 づき 適 時 的 確 に 対 応 していきます 水 力 施 設 の 防 災 維 持 管 理 水 力 施 設 の 防 災 保 全 技 術 の 開 発 : 経 年 水 力 施 設 の 保 全 の 合 理 化 に 向 け 大 規 模 地 震 に 対 するアーチダムの 動 的 応 答 特 性 を 非 線 形 地 震 応 答 解 析 により 明 らかにするとともに ダ ムゲートピアの 耐 震 性 能 評 価 法 を 開 発 します また 排 砂 通 砂 運 用 によって 複 雑 に 変 化 する 水 みち および 洗 掘 堆 砂 の 形 状 を 高 精 度 に 予 測 するための 河 川 貯 水 池 土 砂 輸 送 解 析 法 を 開 発 します 4. 再 生 可 能 エネルギー 当 所 の 保 有 する 基 盤 技 術 を 活 用 し 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 に 対 応 した 基 幹 系 統 および 配 電 系 統 における 安 定 化 技 術 に 関 する 研 究 安 定 出 力 が 見 込 まれるバイオマ ス 地 熱 発 電 の 導 入 拡 大 に 向 けた 技 術 開 発 に 取 り 組 みます 大 量 導 入 に 対 応 した 基 幹 配 電 系 統 の 安 定 化 電 力 貯 蔵 を 活 用 した 需 給 運 用 制 御 技 術 の 開 発 :5. 電 力 流 通 参 照 次 世 代 配 電 ネットワークシステムの 開 発 :5. 電 力 流 通 参 照 太 陽 光 風 力 発 電 出 力 の 高 精 度 推 定 予 測 技 術 の 開 発 :5. 電 力 流 通 参 照 バイオマス 地 熱 発 電 の 導 入 拡 大 バイオマス 利 用 発 電 技 術 の 開 発 :2. 火 力 発 電 参 照 - 15 -
5. 電 力 流 通 広 域 系 統 運 用 連 系 強 化 に 向 けた 技 術 的 課 題 電 力 流 通 設 備 の 保 全 技 術 に 関 する 研 究 に 重 点 的 に 取 り 組 み 電 力 システム 改 革 への 対 応 や 設 備 の 高 経 年 化 対 策 に 貢 献 しま す 配 電 系 統 に 関 する 研 究 については 2014 年 度 に 設 置 した 次 世 代 電 力 需 給 マネジメ ント 特 別 研 究 チームの 下 需 要 サイドとの 関 連 性 を 踏 まえて 取 組 みを 強 化 し 太 陽 光 発 電 (PV)の 大 量 導 入 など 需 要 サイドの 変 化 に 対 応 した 研 究 に 取 り 組 みます また 電 力 流 通 設 備 の 効 果 的 な 自 然 災 害 対 策 に 寄 与 する 研 究 に 重 点 的 に 取 り 組 みま す 具 体 的 には 送 電 鉄 塔 変 電 設 備 の 地 震 動 等 によるリスク 評 価 風 雪 害 対 策 に 関 する 研 究 を 推 進 します 電 力 システム 改 革 への 対 応 広 域 系 統 運 用 の 拡 大 連 系 強 化 支 援 技 術 の 開 発 : 系 統 運 用 の 連 系 強 化 による 広 域 化 への 対 応 に 向 け 電 力 系 統 実 効 値 解 析 ツール(CPAT)の 利 用 者 の 拡 大 を 想 定 した 活 動 を 推 進 し 広 域 での 系 統 運 用 計 画 業 務 の 効 率 化 に 寄 与 します また 周 波 数 変 換 と 直 流 送 電 を 目 的 とした 他 励 式 変 換 器 や 無 効 電 力 補 償 装 置 の 標 準 的 解 析 モデルを 開 発 整 備 し 電 力 系 統 瞬 時 値 解 析 ツール(XTAP)に 組 み 込 むことで 連 系 強 化 に 伴 い 複 雑 化 する 解 析 業 務 の 合 理 化 を 図 ります 平 常 時 ならびに 緊 急 時 の 系 統 安 定 性 維 持 技 術 の 開 発 : 平 常 時 の 需 給 バランスの 維 持 に 向 けて 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 に 伴 う 余 剰 電 力 や 調 整 力 不 足 に 適 切 に 対 応 可 能 とする ため 不 確 実 な 再 生 可 能 エネルギー 出 力 の 下 で 各 種 電 源 や 貯 蔵 設 備 等 の 需 給 運 用 を 予 測 再 現 する 需 給 運 用 シミュレータを 開 発 します これを 用 いて 平 常 時 の 調 整 力 確 保 に 関 す る 課 題 を 抽 出 します 汎 用 通 信 技 術 を 活 用 した 情 報 通 信 基 盤 の 構 築 技 術 の 開 発 : 広 域 連 系 された 系 統 の 監 視 や 保 護 制 御 システムを 低 コストかつ 高 性 能 高 信 頼 で 構 築 するため 電 気 所 間 の IP 通 信 によ る 時 刻 同 期 方 式 の 性 能 および 認 証 暗 号 化 などのセキュリティ 対 策 の 保 護 制 御 システム への 適 用 性 を 検 証 実 験 により 評 価 します 送 電 設 備 の 形 成 と 維 持 更 新 高 経 年 設 備 の 保 全 技 術 の 高 度 化 架 空 送 電 設 備 の 診 断 状 態 評 価 技 術 の 開 発 : 送 電 用 鉄 塔 の 予 防 保 全 型 維 持 管 理 手 法 の 確 立 に 向 け 環 境 観 測 や 暴 露 試 験 の 結 果 に 基 づく 鉄 塔 鋼 管 内 外 面 への 海 塩 付 着 予 測 手 法 を 開 発 し 地 域 毎 の 鉄 塔 鋼 管 腐 食 の 発 生 状 況 を 予 測 評 価 できる 手 法 を 構 築 します 地 中 送 電 設 備 の 診 断 状 態 評 価 技 術 の 開 発 : 地 中 送 電 設 備 の 合 理 的 な 更 新 判 断 のため 20~60kV 級 の 撤 去 CV ケーブルを 対 象 に 絶 縁 特 性 試 験 設 備 を 用 いて 残 存 耐 電 圧 性 能 を 評 価 し 布 設 環 境 やケーブル 種 類 等 の 分 類 に 応 じて CV ケーブルの 寿 命 を 推 定 する 手 法 を 確 立 します 変 電 設 備 の 診 断 状 態 評 価 技 術 の 開 発 : 油 入 変 圧 器 の 合 理 的 な 維 持 更 新 に 向 け 変 圧 器 内 部 に 発 生 する 機 械 的 ストレスと 絶 縁 紙 の 熱 劣 化 進 行 による 強 度 低 下 を 評 価 し それら に 基 づいて 変 圧 器 の 寿 命 を 推 定 する 技 術 を 開 発 します 設 備 の 設 計 合 理 化 運 用 支 援 送 変 電 設 備 の 電 気 環 境 電 磁 環 境 設 計 の 合 理 化 : 制 御 システムの 電 子 化 が 進 行 した 電 力 設 備 における 合 理 的 な 耐 雷 および 電 磁 的 協 調 (EMC) 設 計 手 法 の 開 発 に 向 け 雷 撃 を 受 け - 16 -
た 建 築 物 内 の 電 磁 界 分 布 や 電 磁 シールド 性 能 を 縮 小 モデル 実 験 によって 評 価 し 雷 などに 起 因 する 過 電 圧 電 磁 誘 導 等 の 電 力 設 備 機 器 への 影 響 予 測 手 法 の 精 緻 化 を 図 ります 微 量 PCB 汚 染 機 器 の 洗 浄 処 理 技 術 の 評 価 検 証 : 環 境 省 より 認 定 されている PCB 汚 染 機 器 の 加 熱 課 電 洗 浄 技 術 について 洗 浄 対 象 機 器 の 適 用 範 囲 ( 種 別 容 量 PCB 濃 度 等 ) 拡 大 のため 適 切 な 洗 浄 油 交 換 回 数 や 洗 浄 可 能 な 上 限 濃 度 の 推 定 を 可 能 とする PCB 濃 度 予 測 モデルを 開 発 します 供 給 形 態 と 需 要 家 側 の 変 化 への 対 応 再 生 可 能 エネルギーの 大 量 導 入 に 対 する 系 統 安 定 化 電 力 貯 蔵 を 活 用 した 需 給 運 用 制 御 技 術 の 開 発 : 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 に 対 応 し た 蓄 電 池 の 活 用 による 系 統 安 定 化 と 経 済 的 な 需 給 運 用 に 向 け ピーク 対 応 電 源 として 配 電 系 統 にナトリウム 硫 黄 (NaS) 電 池 を 設 置 した 場 合 の 経 済 的 な 充 放 電 計 画 を 作 成 し 実 系 統 試 験 により 経 済 的 効 果 を 検 証 します 次 世 代 配 電 ネットワークシステムの 開 発 : 家 庭 用 PV 等 の 分 散 形 電 源 が 連 系 された 場 合 に 発 生 する 3 相 不 平 衡 など 配 電 系 統 の 電 圧 変 動 における 対 策 の 有 効 性 評 価 のため 分 散 形 電 源 や 各 配 電 機 器 の 系 統 解 析 モデルを 開 発 し 既 開 発 の 配 電 系 統 総 合 解 析 ツールに 組 み 込 むことで 現 場 での 適 用 性 向 上 を 図 ります 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 時 の 基 幹 系 統 安 定 化 技 術 の 開 発 : 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 が 系 統 事 故 時 の 基 幹 系 統 へ 与 える 影 響 を 評 価 するため 電 力 系 統 シミュレータによる PV 用 パワーコンディショナー(PCS)の 実 機 試 験 に 基 づき 系 統 解 析 に 組 み 込 むメガソー ラの 解 析 モデルを 開 発 します 太 陽 光 風 力 発 電 出 力 の 高 精 度 推 定 予 測 技 術 の 開 発 : PV の 大 量 導 入 時 に 供 給 エリアの 実 需 要 を 正 確 に 把 握 し 安 定 した 需 給 運 用 を 行 うため 気 象 予 測 解 析 システムを 用 いた 様 々 な 地 域 や 季 節 の 日 射 量 の 評 価 結 果 をもとに 衛 星 データを 用 いて 数 時 間 先 の 日 射 量 を 予 測 する 手 法 の 精 度 向 上 を 図 ります また 地 上 での 日 射 量 観 測 データをもとに 数 時 間 内 の PV 出 力 を 予 測 する 手 法 を 開 発 します 需 要 地 域 の 能 動 化 に 対 応 する 次 世 代 配 電 系 統 技 術 需 要 サイド 機 器 の 多 様 化 に 対 する 電 力 品 質 維 持 技 術 の 開 発 : PV による 電 圧 上 昇 や EV 一 斉 充 電 による 電 圧 降 下 の 需 要 家 側 での 抑 制 に 向 け 低 圧 配 電 線 の 末 端 に 設 置 する 無 効 電 力 補 償 装 置 (μstatcom)を 開 発 します また 低 圧 配 電 系 統 需 給 協 調 実 験 設 備 による 模 擬 配 電 系 統 を 用 いて 開 発 した μstatcom の 電 圧 変 動 抑 制 効 果 を 検 証 します 配 電 設 備 の 形 成 と 維 持 更 新 配 電 系 統 の 雷 リスク 評 価 と 故 障 電 流 対 策 技 術 の 開 発 : 高 機 能 化 が 進 む 配 電 設 備 や 急 速 に 普 及 するスマートメータの 合 理 的 な 雷 害 対 策 に 向 け 雷 撃 時 にスマートメータの 故 障 を 引 き 起 こす 内 部 の 過 渡 磁 界 を 定 量 的 に 評 価 し 雷 による 故 障 発 生 頻 度 の 評 価 手 法 を 提 案 しま す 災 害 人 為 リスクへの 対 応 火 力 流 通 設 備 の 地 震 災 害 リスクの 評 価 と 対 策 : 配 電 設 備 の 被 災 時 早 期 復 旧 への 活 用 に 向 け 当 所 開 発 の 地 震 台 風 津 波 被 害 推 定 システム(RAMP)に 津 波 漂 流 物 や 樹 木 倒 壊 等 の 間 接 被 害 を 考 慮 したリスク 評 価 モデルと 衛 星 画 像 による 被 害 情 報 取 得 法 を 組 み 込 み システムの 高 度 化 を 図 ります 送 配 電 設 備 の 風 雪 害 対 策 技 術 の 実 証 : 対 策 箇 所 の 抽 出 や 対 策 品 選 定 に 資 する 雪 害 対 策 ハ ンドブックの 策 定 に 向 け 釧 路 地 区 の 実 規 模 送 電 線 雪 害 試 験 設 備 をはじめとする 全 国 の 雪 害 現 地 観 測 システムの 運 用 を 継 続 し 雪 害 発 生 時 の 気 象 条 件 の 解 明 や 雪 害 対 策 品 の 効 果 検 証 を 実 施 します - 17 -
6. 需 要 家 サービス 次 世 代 電 力 需 給 マネジメント 特 別 研 究 チームの 下 電 力 の 供 給 に 留 まらず 総 合 エ ネルギーサービスも 視 野 に 入 れた 顧 客 の 便 益 満 足 度 向 上 の 視 点 から 需 要 サイドの 研 究 推 進 を 強 化 します 具 体 的 には 需 給 マネジメントの 高 度 化 に 関 する 研 究 エネ ルギー 情 報 の 活 用 技 術 に 関 する 研 究 を 推 進 します 省 エネルギー 電 化 促 進 と 顧 客 満 足 度 の 向 上 次 世 代 需 要 マネジメントの 価 値 評 価 : ピークシフトによる 電 力 供 給 コストの 低 減 と 電 気 料 金 の 低 減 による 顧 客 満 足 度 の 向 上 に 向 けて 需 要 家 のスマートメータのデータ 等 に 基 づ く 情 報 を 需 要 家 へ 提 供 し 行 動 変 容 による 節 電 効 果 等 を 評 価 する 実 証 試 験 を 継 続 し 開 発 し た 情 報 提 供 手 法 ( 家 庭 )および 電 力 需 要 抑 制 手 法 (ビル)の 有 効 性 を 検 証 します 次 世 代 ヒートポンプの 開 発 と 評 価 : 産 業 用 蒸 気 生 成 ヒートポンプの 省 エネルギー 性 能 等 を 評 価 し 実 運 用 における 技 術 的 な 課 題 を 明 らかにします また 産 業 民 生 分 野 への 省 エネルギー 電 化 ソリューションの 提 供 に 向 けて 当 所 開 発 のエネルギー 消 費 解 析 ツール (ECEP)を 用 いて 実 工 場 でのエネルギー 消 費 分 析 を 行 い 省 エネルギー 電 化 促 進 に 有 効 な 情 報 の 蓄 積 を 図 ります 運 輸 分 野 の 電 化 推 進 技 術 開 発 : 車 両 の 電 化 による 電 力 需 要 の 拡 大 に 向 け 交 通 シミュレー タを 活 用 して 車 両 運 用 状 況 を 想 定 し 家 庭 や 事 業 所 等 での EV 充 電 による 需 要 形 成 を 評 価 し ます また EV 充 電 の 利 便 性 向 上 に 向 けて 開 発 した 非 接 触 充 電 方 法 における 充 電 の 損 失 を 評 価 し 損 失 を 低 減 する 方 策 を 提 案 します エネルギー 情 報 活 用 技 術 の 開 発 : 顧 客 満 足 度 向 上 につながる 新 サービス 創 出 に 向 け 家 庭 需 要 家 における 個 別 機 器 の 動 作 や 屋 内 環 境 ( 温 湿 度 在 室 状 況 等 )の 実 データと スマー トメータから 得 られるデータとの 相 互 関 連 性 を 分 析 し 機 器 故 障 を 未 然 に 検 知 する 技 術 や 高 齢 者 見 守 り ホームセキュリティなどに 有 効 な 機 器 生 活 状 態 ( 異 常 発 生 等 ) 推 定 技 術 を 開 発 します 7. 環 境 地 球 温 暖 化 に 対 する 環 境 政 策 に 対 応 するための 研 究 に 取 り 組 みます また 火 力 発 電 所 のリプレース 等 を 対 象 とした 効 率 的 な 環 境 アセスメントの 実 現 に 向 けた 技 術 的 課 題 に 関 する 研 究 を 着 実 に 推 進 します 環 境 政 策 規 制 への 対 応 科 学 経 済 的 合 理 性 を 持 った CO 2 排 出 削 減 シナリオの 構 築 : 最 新 の 気 候 科 学 知 見 と 低 炭 素 技 術 の 開 発 普 及 の 見 通 しから IPCC 第 5 次 評 価 報 告 書 で 示 された 気 温 上 昇 と 累 積 CO2 排 出 量 の 関 係 を 精 査 し 実 現 可 能 な 適 応 策 も 含 めた 長 期 的 な 環 境 エネルギー 戦 略 の 方 向 性 を 示 します 効 率 的 な 環 境 アセスメント 大 気 環 境 影 響 評 価 の 効 率 化 と 新 たな 評 価 手 法 の 開 発 : 環 境 アセスメントの 簡 易 迅 速 化 を 目 指 し 建 屋 や 地 形 の 影 響 を 受 ける 低 煙 突 LNG 火 力 の 排 ガス 拡 散 や 貯 炭 場 風 速 予 測 につ いて 風 洞 実 験 に 代 わる 数 値 予 測 モデルの 開 発 を 進 めます また 発 電 所 排 ガスが 周 辺 の 二 次 大 気 汚 染 (PM2.5 等 )に 及 ぼす 影 響 の 評 価 に 向 けて 排 気 ガス 中 での 汚 染 物 質 の 二 次 生 成 過 程 をモデル 化 します 海 域 環 境 影 響 評 価 の 効 率 化 と 新 たな 評 価 手 法 の 開 発 : 臨 海 発 電 所 の 多 様 な 立 地 条 件 に 対 - 18 -
応 可 能 な 環 境 アセスメントに 向 け 海 底 地 形 や 再 循 環 を 考 慮 した 冷 排 水 および 温 排 水 の 3 次 元 拡 散 数 値 モデルを 開 発 します また 環 境 アセスメントの 迅 速 化 効 率 化 の 実 現 に 向 け 海 洋 レーダや 無 人 航 空 機 次 世 代 人 工 衛 星 など 最 新 のリモートセンシングデータと 数 値 シミュレーション 手 法 を 融 合 した 効 率 的 な 海 域 環 境 評 価 手 法 を 開 発 します 動 植 物 生 態 系 の 効 率 的 な 影 響 評 価 手 法 の 開 発 : 環 境 アセスメントにおける 陸 域 動 植 物 生 態 系 の 効 率 的 な 調 査 影 響 予 測 手 法 の 開 発 を 目 指 し 省 力 的 な 環 境 アセスメントを 可 能 とする 音 声 情 報 処 理 による 動 物 調 査 技 術 を 開 発 します また 可 搬 型 の 鳥 類 飛 翔 3 次 元 観 測 システムの 実 用 化 を 進 め 効 率 的 かつ 高 精 度 な 鳥 類 アセスメント 手 法 の 開 発 を 進 めます 8. 事 業 経 営 電 力 システム 改 革 や 再 生 可 能 エネルギーの 大 量 導 入 など 電 気 事 業 を 取 りまく 環 境 が 大 きく 変 化 する 中 でも 堅 固 で 柔 軟 な 電 力 供 給 構 造 を 実 現 するため 制 度 的 な 課 題 を 明 らかにし 電 気 事 業 の 対 応 策 の 立 案 に 資 する 情 報 を 提 供 します エネルギー 環 境 制 度 の 評 価 分 析 電 力 システム 改 革 の 制 度 設 計 の 課 題 と 対 応 : 電 力 システム 改 革 による 法 的 分 離 後 の 送 配 電 系 統 運 用 における 課 題 市 場 メカニズムによって 予 備 力 を 調 達 する 容 量 市 場 や 卸 電 力 市 場 の 課 題 留 意 点 を 明 らかにし 適 切 な 事 業 環 境 を 整 備 するための 制 度 設 計 の 方 向 性 を 示 します 原 子 力 発 電 の 活 用 に 向 けた 社 会 経 済 動 向 分 析 と 対 応 : 原 子 力 利 用 をめぐる 社 会 経 済 動 向 に 鑑 み 長 期 的 なエネルギー 需 給 発 電 コスト 環 境 影 響 等 の 観 点 から 多 面 的 かつ 定 量 的 に 評 価 します それをもとに 原 子 力 事 業 者 が 社 会 からの 信 頼 を 獲 得 するため 地 域 のス テークホルダー 等 とのより 良 いコミュニケーションを 図 るうえで 必 要 な 方 策 を 明 らかにし ます 再 生 可 能 エネルギー 大 量 導 入 の 影 響 と 対 応 : 再 生 可 能 エネルギーの 導 入 によってもたら される 効 果 と 導 入 に 伴 い 必 要 となる 調 整 力 確 保 等 の 追 加 費 用 を 定 量 的 に 把 握 し 社 会 経 済 的 な 合 理 性 を 持 った 制 度 設 計 に 向 けて 導 入 規 模 毎 に 費 用 対 効 果 を 評 価 します 地 球 温 暖 化 対 策 制 度 の 評 価 と 分 析 : 国 内 の 温 暖 化 対 策 制 度 を 費 用 対 効 果 に 見 合 うものと するため 産 業 界 の 自 主 的 な 排 出 量 低 減 の 取 組 み 省 エネルギーの 推 進 再 生 可 能 エネル ギーの 導 入 緩 和 対 策 技 術 の 開 発 環 境 税 排 出 量 取 引 等 の 諸 施 策 政 策 の 評 価 を 行 い ます - 19 -