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Title 高 校 工 業 教 育 における 実 験 実 習 の 内 容 とその 教 育 効 果 に 関 する 実 証 的 調 査 研 究 Author(s) 長 谷 川, 雅 康 ; 三 田, 純 義 ; 佐 藤, 史 人 ; 佐 藤, 浩 章 ; 吉 留 晴 ; 丸 山, 剛 史 Citation 平 成 17~19 年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 基 盤 研 究 (c)) 研 究 成 果 報 告 書 Issue Date 008-0 URL http://hdl.handle.net/10/517 http://ir.kagoshima-u.ac.jp

<はしがき> 本 研 究 の 第 一 の 目 的 は 工 業 高 校 の 工 業 教 科 内 容 とくに 実 験 実 習 ( 工 業 技 術 基 礎 課 題 研 究 を 含 む)の 内 容 の 実 態 を 客 観 的 に 把 握 することである 全 国 の 工 業 高 校 における 実 習 の 標 準 的 な 内 容 を 具 体 的 には 実 験 実 習 のテーマ 実 施 時 間 指 導 体 制 などを 実 際 的 に 明 らかにする 今 次 学 習 指 導 要 領 改 訂 や 技 術 の 進 展 による 実 験 実 習 と 専 門 科 目 の 内 容 の 変 化 そして 工 業 教 育 の 問 題 点 課 題 を 検 討 する 第 二 の 目 的 は 平 成 1 ~ 14 年 度 の 科 学 研 究 費 により 実 施 した 工 業 高 校 卒 業 者 への 教 育 内 容 に 対 する 評 価 の 調 査 研 究 の 協 力 者 に 追 跡 調 査 を 行 い 専 門 的 な 工 業 教 育 の 要 件 と 効 果 並 びに 問 題 点 を 総 括 する その 結 果 を 踏 まえ 工 業 科 一 般 ではなく 機 械 科 電 気 科 建 築 科 土 木 科 などの 小 学 科 ご との 教 育 課 程 を 検 討 し 専 門 的 な 工 業 教 育 のための 教 育 課 程 の 開 発 の 諸 要 因 を 整 理 する その 際 とくに 第 一 の 目 的 の 成 果 と 関 連 づけながら 工 業 教 育 の 特 性 を 活 かしうる 教 育 課 程 編 成 の 要 点 を 整 理 しながら 取 り 組 む 研 究 組 織 研 究 代 表 者 : 長 谷 川 雅 康 ( 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 教 授 ) 研 究 分 担 者 : 三 田 純 義 ( 群 馬 大 学 教 育 学 部 教 授 ) 研 究 分 担 者 : 佐 藤 史 人 ( 和 歌 山 大 学 教 育 学 部 教 授 ) 研 究 分 担 者 : 佐 藤 浩 章 ( 愛 媛 大 学 教 育 学 生 支 援 機 構 准 教 授 ) 研 究 分 担 者 : 吉 留 久 晴 ( 鹿 児 島 国 際 大 学 国 際 文 化 学 部 准 教 授 ) 研 究 分 担 者 : 丸 山 剛 史 ( 宇 都 宮 大 学 教 育 学 部 准 教 授 ) 交 付 決 定 額 ( 配 分 額 ) ( 金 額 単 位 : 千 円 ) 直 接 経 費 間 接 経 費 合 計 平 成 17 年 度 1,500 0 1,500 平 成 18 年 度 1,400 0 1,400 平 成 19 年 度 500 150 650 総 計,400 150,550 研 究 発 表 (1) 雑 誌 論 文 1) 佐 藤 史 人 高 校 職 業 学 科 の 教 育 実 践 における 実 習 助 手 の 職 務 に 関 する 研 究 - 工 業 科 農 業 科 の 事 例 を 中 心 に- 和 歌 山 大 学 教 育 学 部 教 育 実 践 総 合 センター 紀 要 査 読 無 第 14 巻 pp.191-197 004 年 ) 長 谷 川 雅 康 佐 藤 史 人 三 田 純 義 高 校 工 業 教 育 に 対 する 工 業 に 従 事 している 卒 業 者 に よる 評 価 査 読 有 工 業 技 術 教 育 研 究 第 9 巻 第 1 号 pp.1-16 004 年 ) 長 谷 川 雅 康 高 等 学 校 工 業 科 の 実 験 実 習 内 容 の 変 遷 に 関 する 一 考 察 一 機 械 科 電 気 科 の 事 例 一 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 研 究 紀 要 査 読 無 第 56 巻 教 育 科 学 編 pp.4-61 005 年 4) 佐 藤 浩 章 米 国 の 技 術 教 育 における 指 導 法 の 教 材 の 現 状 と 課 題 VisTE: 可 視 化 を 取 り 入 れた 技 術 教 育 プログラム 理 数 教 育 に 関 する 日 米 比 較 研 究 第 年 次 報 告 書 査 読 無

pp.11-17 005 年 5) 佐 藤 浩 章 日 本 における 米 国 の 技 術 教 育 に 関 する 先 行 研 究 のレビュー 理 数 教 育 に 関 す る 日 米 比 較 研 究 第 年 次 報 告 書 査 読 無 pp.67-74 005 年 6) 長 谷 川 雅 康 長 谷 川 麻 子 ロシアにおける 普 通 教 育 としての 技 術 教 育 の 動 向 技 術 教 育 研 究 査 読 有 第 65 号 pp.51-56 006 年 7) 渡 辺 芳 郎 出 口 浩 上 田 耕 長 谷 川 雅 康 旧 集 成 館 熔 鉱 炉 推 定 地 発 掘 調 査 の 成 果 産 業 考 古 学 査 読 有 11 号 pp.7-16 006 年 8) 三 田 純 義 松 田 稔 樹 技 術 科 教 員 養 成 におけるものづくり 学 習 支 援 用 e-learning 教 材 の 活 用 日 本 教 育 工 学 会 第 回 全 国 大 会 講 演 論 文 集 第 1 巻 査 読 無 pp.4-44 006 年 9)Sumiyoshi Mita A change of industrial technology education curriculum and development of a design learning support system for technology education International Handbook of Technology Education -Review the Past Twenty Years 査 読 有 Sense Publishers pp.41-5 006 10) 長 谷 川 雅 康 薩 摩 のものづくり 研 究 - 薩 摩 藩 集 成 館 事 業 における 諸 技 術 の 解 明 - 技 術 史 教 育 学 会 誌 学 会 創 立 十 周 年 記 念 臨 時 増 刊 号 査 読 有 pp.8-88 007 年 11) 長 谷 川 雅 康 高 校 工 業 教 育 の 教 育 内 容 の 変 遷 (1)- 工 業 共 通 基 礎 科 目 を 中 心 に- 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 教 育 実 践 研 究 紀 要 査 読 無 第 17 巻 pp.65-75 007 年 1) 吉 留 久 晴 ドイツにおける 学 校 から 職 場 への 移 行 過 程 の 実 態 職 業 教 育 訓 練 と 就 職 の 関 連 性 に 着 目 して 技 術 教 育 研 究 査 読 有 第 66 号 pp.16-19 007 年 () 学 会 発 表 1) 長 谷 川 雅 康 吉 留 久 晴 高 校 工 業 教 育 における 教 育 内 容 の 変 遷 (1) - 工 業 基 礎 工 業 技 術 基 礎 を 中 心 に- 第 46 回 日 本 産 業 教 育 学 会 大 会 発 表 要 旨 集 録 p. 005 年 10 月 日 東 京 学 芸 大 学 産 業 教 育 学 研 究 第 6 巻 第 1 号 pp.7-8 006 年 ) 長 谷 川 雅 康 三 田 純 義 門 田 和 雄 工 業 技 術 教 育 内 容 の 調 査 研 究 - 0 年 間 の 調 査 結 果 - 1) 実 験 実 習 内 容 を 中 心 とした 調 査 の 目 的 と 経 過 ) 機 械 の 実 験 実 習 内 容 の 変 遷 日 本 工 業 技 術 教 育 学 会 第 16 回 工 業 教 育 全 国 研 究 大 会 同 資 料 pp.46-47 006 年 7 月 9 日 芦 屋 大 学 ) 長 谷 川 雅 康 長 谷 川 麻 子 ロシアにおける 連 続 的 職 業 教 育 システムの 動 向 - 中 等 職 業 教 育 の 実 例 を 基 にして- 第 47 回 日 本 産 業 教 育 学 会 大 会 006 年 10 月 15 日 大 阪 市 立 大 学 産 業 教 育 学 研 究 第 7 巻 第 1 号 pp.1-14 007 年 4) 長 谷 川 雅 康 工 業 高 校 卒 業 者 の 証 言 にみる 工 業 教 育 の 効 果 - 機 械 科 卒 業 者 の 事 例 - 第 48 回 日 本 産 業 教 育 学 会 大 会 007 年 10 月 8 日 法 政 大 学 産 業 教 育 学 研 究 第 8 巻 第 1 号 pp5-6 008 年 () 図 書 1) 斉 藤 武 雄 田 中 喜 美 依 田 有 弘 編 著 工 業 高 校 の 挑 戦 - 高 校 教 育 再 生 への 道 - 学 文 社 005 年 0 頁 所 収 長 谷 川 雅 康 佐 藤 史 人 三 田 純 義 第 Ⅱ 部 第 4 篇 第 1 章 工 業 に 従 事 する 卒 業 者 は 工 業 教 育 の 内 容 をどう 評 価 しているか pp.01-10 長 谷 川 雅 康 第 Ⅲ 部 第 1 章 6. ロシア pp.4-48 佐 藤 浩 章 第 Ⅲ 部 第 6 章 7. 工 業 高 校 と 中 等 後 教 育 との 接 続 関 係 pp.08-11 丸 山 剛 史 第 Ⅲ 部 第 6 章 8. 工 業 科 教 員 養 成 pp.11-1

(4)その 他 1) 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 : 長 谷 川 雅 康, 三 田 純 義 佐 藤 史 人 吉 留 久 晴 丸 山 剛 史 他 4 名 ) 工 業 教 科 ( 工 業 技 術 基 礎 実 習 課 題 研 究 製 図 ) 内 容 に 関 する 調 査 報 告 ( 科 学 研 究 費 基 盤 研 究 (C) 高 校 工 業 教 育 における 実 験 実 習 の 内 容 とその 教 育 効 果 に 関 する 実 証 的 調 査 研 究 ( 課 題 番 号 17500599) 研 究 資 料 ) 16p 006 年 ) 丸 山 剛 史 芝 浦 工 業 大 学 における 工 業 科 教 員 養 成 の 課 題 技 術 と 教 育 第 86 号 pp.4-5 006 年 ) 丸 山 剛 史 尾 高 進 技 術 科 工 業 科 教 員 養 成 の 現 在 技 術 と 教 育 第 86 号 p.1 006 年

目 次 はじめに 1 第 1 章 実 習 内 容 調 査 5 1-1 調 査 方 法 について 5 1- 第 4 回 調 査 結 果 のまとめ 6 1- これまで4 回 の 結 果 の 分 析 8 (1) 工 業 基 礎 工 業 技 術 基 礎 工 業 数 理 8 () 機 械 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 19 () 電 気 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 4 (4) 電 子 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 8 (5) 建 築 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 (6) 土 木 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 6 (7) 化 学 系 学 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 9 (8) 情 報 技 術 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 4 (9) 電 子 機 械 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 47 1-4 まとめ 50 付 録 資 料 調 査 用 紙 ( 抜 粋 ) 5 第 章 工 業 高 校 卒 業 者 の 面 接 調 査 57 はじめに 57-1 調 査 方 法 57 - 調 査 対 象 57 - 調 査 結 果 58 (1)まとめデータ 表 58 () 学 科 毎 の 特 徴 64-4 まとめ 68 付 表 東 工 大 附 属 工 高 教 育 課 程 70 付 表 都 島 工 高 教 育 課 程 7 結 章 今 後 の 高 校 工 業 教 育 にむけて 7 おわりに 76 付 属 資 料 面 接 元 データ 編 77

は じ め に 1. 問 題 の 設 定 わが 国 の 中 等 程 度 の 工 業 教 育 は 実 業 学 校 令 が 1899( 明 治 ) 年 に 公 布 されるかなり 前 から 今 日 まで 営 々 として 行 われてきた その 間 種 々の 困 難 を 克 服 して 有 為 な 人 材 をわが 国 の 産 業 界 に 輩 出 してきている しかし 複 数 の 産 業 教 育 学 の 専 門 家 が 1970 年 代 にその 衰 退 あるいは 死 に 体 に 至 ったと 述 べている 例 えば 佐 々 木 享 は 工 業 高 等 学 校 の 隆 盛 と 衰 退 50 年 の 軌 跡 を 顧 みる と 題 する 論 考 の 中 で 工 業 科 の 生 徒 数 の 変 遷 のデータを 示 しながら 次 のように 記 している 1) ところで 高 校 進 学 率 は 一 貫 して 上 昇 し 工 業 高 校 の 社 会 的 地 歩 も 変 化 した 1970 年 に 発 表 された 調 査 は 職 業 高 校 進 学 者 に 不 本 意 入 学 者 が 多 いことを 明 るみに 出 して 関 係 者 に 衝 撃 を 与 えた 1974 年 には 高 校 進 学 率 は 全 国 平 均 で 90 パー セントを 超 え 高 校 教 育 は 新 たな 様 相 を 呈 するに 至 った 高 校 生 がこのように 増 大 する 中 で その 卒 業 生 が 専 門 を 生 かす 方 面 に 就 職 するとは 限 らないなど 工 業 科 の 役 割 が 変 化 し 工 業 高 校 の 地 歩 が 低 下 し 工 業 高 校 の 教 育 に 幾 多 の 困 難 が 訴 えられるようになったのは ある 意 味 では 必 然 の 結 果 であったといえる そ のことを 象 徴 するのが 年 率 パーセント 以 上 に 達 する 工 業 科 生 徒 の 中 退 者 の 激 増 であった この 比 率 は 普 通 科 のそれの 倍 以 上 となっている さらに しかし 工 業 高 校 の 卒 業 生 が 専 門 性 を 生 かせなくなっ たことについては 文 部 省 が 設 定 する 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 の 与 えた 影 響 も 無 視 できない 程 大 きかった として 1978( 昭 和 5) 年 改 訂 により 専 門 を 深 く 学 習 させる 観 点 を 著 しく 後 退 させ 総 単 位 数 の 減 少 と 相 まって 学 科 固 有 の 専 門 性 を 希 薄 にしたことは 争 えない こうしてこの 1978 年 改 訂 の 学 習 指 導 要 領 は 高 校 工 業 教 育 の 大 きな 転 機 となった と 述 べている 社 会 経 済 状 況 の 変 化 など 工 業 教 育 を 取 り 囲 む 環 境 の 変 化 を 論 じながら 工 業 高 校 の 復 権 の 取 り 組 みについても 触 れ その 近 未 来 を 展 望 している また 齋 藤 健 次 郎 は 最 近 細 谷 学 説 と 高 校 職 業 教 育 と 題 する 論 説 の 中 で わが 国 の 高 校 産 業 教 育 の 流 れを 細 谷 俊 夫 学 説 を 基 に 分 析 している 長 い 文 部 行 政 との 関 わりの 中 での 知 見 資 料 に 基 づきながら その 終 焉 を 迎 えたとの 見 解 を 述 べている ) 昭 和 48 年 の 段 階 で もう 高 校 職 業 教 育 は 死 に 体 であった その 状 況 を 瞥 見 してみよう 昭 和 0 年 代 から 40 年 代 には 高 校 職 業 教 育 は 日 本 の 産 業 の 発 展 を 支 えたが 産 業 と 教 育 の 間 にミスマッチも 生 まれていた 昭 和 0 年 代 の 末 頃 には 高 卒 技 能 工 という 言 葉 が 生 ま れていた 生 産 現 場 の 技 術 水 準 が 上 昇 して 高 卒 を 現 場 従 業 員 として 入 れなければならないという 新 事 態 の 到 来 を 示 す 出 来 事 でもあり また それとは 逆 に 高 校 の 大 衆 化 を 示 す 現 象 でもあったのである 昭 和 4 4 年 の 理 産 審 答 申 は 低 下 してきた 高 校 卒 の 能 力 水 準 に 職 業 教 育 を 合 わせた 改 革 であった しかし この 改 善 策 は リーズナブルなものと 思 われたが 直 ぐに 破 綻 した 職 業 教 育 の 間 口 を 狭 くすると 高 校 卒 の 能 力 レベルに 適 合 するが 生 産 現 場 のニーズには 合 わないからである これについては 職 業 教 育 の 細 分 化 ではなくて 実 際 に 起 きたことは 新 設 学 科 が 細 分 化 したのであって 機 械 とか 電 気 とか 建 築 とか の 伝 統 的 な 学 科 は 変 わらなかったという 調 査 もある しかし 細 分 化 するという 方 針 が 決 まったが 伝 統 的 な 職 業 学 科 は 新 規 の 方 針 に 従 って 細 分 化 することに 反 対 したというのが 真 相 であろう その 頃 は 産 業 教 育 のことは 現 場 で 決 めるという 気 風 が 強 かったものである つまり 小 学 科 にしたマイナスを 解 消 する ことは 喫 緊 の 課 題 だったのである しかし 筆 者 らは 1970 年 代 に 工 業 高 校 現 場 で 教 員 をしていたが そこで 関 わった 生 徒 たちは 多 様 では あったが 種 々の 活 動 に 積 極 的 に 取 り 組 み 卒 業 後 も 選 択 した 分 野 で 高 校 時 代 に 学 んだ 専 門 を 活 かして 職 業 人 として 立 派 に 生 きている 私 たちは これからも 高 校 工 業 教 育 の 社 会 的 意 義 は 重 要 であり その 条 件 整 備 など 必 要 な 措 置 をしながら 堅 持 することがわが 国 の 経 済 社 会 にとって 必 要 欠 くべからざる 教 育 で あると 考 えている このような 主 張 を 一 般 社 会 に 対 してするためには こうした 高 校 工 業 教 育 の 社 会 的 有 効 性 を 説 得 力 ある 形 で 示 さなければならない 現 実 の 工 業 教 育 の 実 態 を 客 観 的 に 把 握 し かつ 実 際 に 工 業 1

教 育 を 受 けた 人 々の 評 価 を 具 体 的 に 捉 えることが 重 要 と 考 える そのため 高 校 工 業 教 育 の 実 態 を 教 育 内 容 のレベルで 実 証 することおよび 工 業 高 校 卒 業 者 への 教 育 内 容 に 対 する 評 価 について 具 体 的 に 追 跡 調 査 を 行 い 専 門 的 な 工 業 教 育 の 要 件 と 効 果 問 題 点 を 総 括 すること を 今 回 試 みることにした 具 体 的 な 研 究 目 的 は 第 一 に 工 業 高 校 の 工 業 教 科 内 容 とくに 実 験 実 習 ( 工 業 技 術 基 礎 課 題 研 究 を 含 む)の 内 容 の 実 態 を 客 観 的 に 把 握 することである 折 しも 平 成 1 年 改 訂 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 に 基 づく 教 育 課 程 が 平 成 17 年 度 に 完 全 実 施 される この 機 に 全 国 の 工 業 高 校 における 実 習 の 標 準 的 な 内 容 を すなわち 実 験 実 習 のテーマ 実 施 時 間 指 導 体 制 などを 実 際 的 に 明 らかにする 今 次 学 習 指 導 要 領 改 訂 や 技 術 の 進 展 による 実 験 実 習 と 専 門 科 目 の 内 容 の 変 化 そして 工 業 教 育 の 問 題 点 課 題 を 検 討 する 第 二 に 平 成 1 ~ 14 年 度 の 科 学 研 究 費 により 実 施 した 工 業 高 校 卒 業 者 への 教 育 内 容 に 対 する 評 価 の 調 査 研 究 の 協 力 者 に 追 跡 面 接 調 査 を 行 い 専 門 的 な 工 業 教 育 の 要 件 と 効 果 並 びに 問 題 点 を 総 括 する その 結 果 を 踏 まえ 専 門 的 な 工 業 教 育 のための 教 育 課 程 の 開 発 を 行 う 工 業 科 一 般 ではなく 機 械 科 電 気 科 建 築 科 土 木 科 などの 小 学 科 ごとの 教 育 課 程 を 検 討 する その 際 とくに 第 一 の 目 的 の 成 果 と 関 連 づけな がら 取 り 組 む 本 研 究 の 特 徴 としては 以 下 の 諸 点 を 考 えている 第 1は 工 業 教 育 の 実 態 を 教 育 内 容 のレベルで 実 証 的 に 検 証 することである これまでの 同 種 の 研 究 が 教 育 課 程 のレベルの 資 料 を 基 に 検 討 されているのに 対 して 本 研 究 はもう 一 段 教 育 の 実 際 に 近 いレベルで 考 察 する つまり 学 校 現 場 で 実 際 に 行 われている 実 験 実 習 の 具 体 的 標 準 的 なテーマを 明 らかにするこ とで 工 業 教 育 の 将 来 を 事 実 に 基 づいて 考 える 手 掛 かりとなる さらに 工 業 教 員 の 養 成 を 考 える 基 本 的 な 資 料 として 有 用 と 考 えられる 第 は 研 究 代 表 者 らが 0 年 近 く 学 習 指 導 要 領 改 訂 毎 に 回 (1976 年 1987 年 1996 年 ) 実 験 実 習 内 容 の 実 態 を 調 査 して 工 業 教 育 の 歴 史 的 変 遷 を 内 容 面 で 検 討 してきた ) 4) 5) 6) 10) 15) 本 研 究 はその 調 査 研 究 の 成 果 を 基 に 行 うため 工 業 高 校 の 今 日 の 実 態 を 把 握 するとともに その 位 置 づけを 長 期 間 の 流 れ の 中 で 考 察 する 特 徴 がある 今 日 的 な 観 点 と 歴 史 的 な 観 点 の 両 面 から 工 業 教 育 を 考 究 し 工 業 教 育 史 研 究 にも 有 益 な 資 料 を 提 供 する 意 義 がある 第 は 工 業 教 育 の 教 育 内 容 を 実 際 に 教 育 された 卒 業 生 しかも 一 般 社 会 で 技 術 に 関 わる 仕 事 に 従 事 し てきた 人 々の 評 価 を 踏 まえて 工 業 教 育 の 今 後 を 検 討 する 点 である 教 育 研 究 者 の 視 点 はともすると 教 育 する 側 に 偏 しやすい 弱 点 がある また 学 習 指 導 要 領 自 体 が 学 校 内 で 教 育 する 立 場 で 主 に 作 成 されている 本 研 究 は 工 業 教 育 の 実 社 会 における 有 効 性 を 問 う 点 が 独 特 である 職 業 生 活 にとっての 高 校 工 業 教 育 の 意 義 を 卒 業 生 のそれぞれの 生 活 史 の 中 で 問 い 直 すことで 新 たな 視 点 を 見 出 しうると 考 える. 先 行 研 究 の 整 理 本 研 究 の 第 一 の 目 的 の 先 行 研 究 は 研 究 代 表 者 が 197 年 から 199 年 まで 東 京 工 業 大 学 工 学 部 附 属 工 業 高 等 学 校 の 機 械 科 教 諭 として 工 業 教 育 の 現 場 にいて 実 験 実 習 の 教 育 的 重 要 性 を 強 く 認 識 し 工 業 教 科 の 実 験 実 習 の 内 容 と 方 法 に 関 する 調 査 に 取 り 組 んだ 研 究 である これらの 調 査 研 究 により 1970 ( 昭 和 45) 年 1978( 昭 和 5) 年 1989( 平 成 元 ) 年 告 示 の 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 の 下 での 工 業 科 の 実 習 工 業 基 礎 課 題 研 究 の 全 国 で 実 施 されている 標 準 的 な 内 容 を 把 握 した これらから 工 業 教 科 の 内 容 と 方 法 に 明 らかな 変 化 が 認 められた とりわけ 1978( 昭 和 5) 年 改 訂 による 影 響 が 非 常 に 大 きいことが 明 らかになっている 本 研 究 の 第 二 の 目 的 の 基 になる 先 行 研 究 は 原 正 敏 らが 1970 年 代 半 ばに 高 校 工 業 教 育 の 有 効 性 の 検 討 のために 行 った 北 海 道 と 東 京 都 を 対 象 にした 工 業 高 校 卒 業 者 の 追 跡 調 査 である その 結 果 によれば 工 業

学 科 卒 業 者 のかなりが 技 術 的 デスクワーク についており 工 業 高 校 の 専 門 教 育 を 積 極 的 に 評 価 する 者 がかなりいた 採 用 側 の 企 業 関 係 者 も 工 業 教 育 の 意 義 をかなり 支 持 していると 述 べている しかし この 調 査 では 専 門 教 育 の 内 容 にまで 立 ち 入 った 質 問 項 目 を 設 けていなかったため 専 門 教 育 の 概 念 が 回 答 者 の 判 断 に 委 ねられていたと 見 られる 7) 8) 一 方 寺 田 盛 紀 らの 愛 知 県 を 対 象 にした 詳 細 な 実 証 的 研 究 がある 高 校 専 門 学 科 と 就 職 との 関 連 の 実 態 教 育 課 程 の 専 門 性 の 存 在 様 式 の 検 討 など 専 門 教 育 機 関 としての 工 業 高 校 の 役 割 とそこにおける 専 門 性 のあ り 方 を 追 究 している 9) さらに 研 究 代 表 者 らは 研 究 題 目 高 校 工 業 教 育 の 教 育 内 容 に 対 する 工 業 に 従 事 している 卒 業 者 の 評 価 に 関 する 事 例 研 究 とする 調 査 研 究 を 000( 平 成 1) 年 から 年 間 実 施 した 研 究 対 象 者 は 東 京 工 業 大 学 工 学 部 附 属 工 業 高 等 学 校 大 阪 市 立 都 島 工 業 高 等 学 校 大 阪 府 立 今 宮 工 業 高 等 学 校 鹿 児 島 県 立 鹿 児 島 工 業 高 等 学 校 の 卒 業 者 の 50 歳 代 から 0 歳 代 後 半 まで 4 校 回 答 者 は 合 計 1690 名 であった 出 身 学 科 別 では 機 械 科 457 名 電 気 科 89 名 建 築 科 9 名 土 木 科 148 名 工 業 化 学 科 184 名 電 気 通 信 電 子 科 90 名 など 学 科 別 に 集 計 分 析 し 学 科 毎 の 特 徴 問 題 点 を 総 括 し 教 育 課 程 の 要 件 を 概 括 した その 概 要 は 1 回 答 者 の 工 業 に 従 事 する 卒 業 者 の 多 くが 高 校 で 受 けた 工 業 教 育 を 高 く 評 価 している とく に 工 業 教 科 の 専 門 科 目 で 学 んだ 理 論 の 基 礎 ならびに 実 際 的 技 術 的 知 識 製 図 で 習 得 した 技 能 技 術 的 知 識 などを 高 く 評 価 している 学 科 による 相 違 が 大 きいことも 明 らかになった 建 築 科 土 木 科 はとりわ け 工 業 教 育 と 社 会 での 職 業 とが 密 接 に 接 続 し 専 門 教 育 への 評 価 が 高 い 電 気 科 もその 傾 向 が 認 められる 今 後 の 工 業 教 育 の 在 り 方 として 専 門 教 育 をもっと 充 実 して 行 う 生 徒 が 選 択 できる 幅 を 増 やした 教 育 課 程 を 用 意 する がかなり 多 く 普 通 教 育 と 専 門 教 育 とのバランスをとる も 多 い 専 門 教 育 の 内 容 としては 体 験 を 通 して 学 べる 実 験 や 実 習 課 題 研 究 などによる 課 題 解 決 能 力 の 育 成 などを 強 調 して いる 4 産 業 界 での 技 術 的 職 業 を 遂 行 するためには 高 校 年 間 の 学 習 では 不 十 分 であり 多 くの 回 答 者 が 就 職 後 追 加 的 に 学 習 している 技 術 進 歩 変 化 に 対 応 できる 工 業 教 育 が 肝 要 である 11) 1) 1) 14). 本 報 告 書 の 構 成 本 報 告 書 の 構 成 は 以 下 のとおりである 第 1 章 では 実 習 内 容 の 調 査 について 第 4 回 の 調 査 結 果 の 概 要 とこれまで4 回 の 調 査 を 通 した 結 果 を 機 械 科 電 気 科 電 子 科 建 築 科 土 木 科 化 学 系 学 科 情 報 技 術 科 電 子 機 械 科 の 学 科 毎 に 分 析 を 試 みた 学 科 毎 の 特 徴 などをまとめた 0 年 余 りの 間 に 工 業 教 育 の 内 容 がどのように 変 遷 してきたかを 振 り 返 り 問 題 の 所 在 を 検 討 する 16) 第 章 では 工 業 高 校 卒 業 者 を 対 象 とした 面 接 調 査 について 述 べる 調 査 の 方 法 対 象 調 査 結 果 を 機 械 科 電 気 科 電 子 科 建 築 科 工 業 化 学 科 について 分 析 考 察 した 17) 第 章 では 上 記 の 結 果 を 踏 まえ 今 後 の 高 校 工 業 教 育 発 展 への 指 針 をまとめる 注 1) 佐 々 木 享 工 業 高 等 学 校 の 隆 盛 と 衰 退 50 年 の 軌 跡 を 顧 みる 産 業 教 育 学 研 究 第 0 巻 第 号 pp.0-6 007 年 7 月 ) 齋 藤 健 次 郎 細 谷 学 説 と 高 校 職 業 教 育 産 業 教 育 学 研 究 第 7 巻 第 号 pp.1-1 007 年 7 月 ) 長 谷 川 雅 康 ほか 工 業 教 科 ( 実 験 実 習 ) 内 容 の 調 査 報 告 (その1) 東 京 工 業 大 学 工 学 部 附 属 工 業 高 等 学 校 研 究 報 告 第 7 号 pp.-5 1976 年 4) 長 谷 川 雅 康 工 業 高 校 機 械 科 の 総 合 実 習 に 関 する 一 考 察 -ケース スタディを 中 心 にして- 日 本 産 業 教 育 学 会 研 究 紀 要 第 11 号 pp.50-64 1981 年 5) 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 長 谷 川 雅 康 ) 工 業 教 科 ( 工 業 基 礎 実 習 ) 内 容 の 調 査 報 告 (その1) 同 研 究 報 告 第 18 号 pp.89-159 1988 年

6) 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 長 谷 川 雅 康 ) 工 業 教 科 ( 工 業 基 礎 実 習 課 題 研 究 ) 内 容 に 関 する 調 査 報 告 pp.1-11 1997 年 ( 私 家 版 ) 7) 原 正 敏 高 校 工 業 教 育 の 有 効 性 の 検 討 産 業 教 育 1975 年 11 月 号 pp.1-5 8) 原 正 敏 小 野 征 夫 大 淀 昇 一 依 田 有 弘 大 串 隆 吉 工 業 高 校 卒 業 生 の 進 路 と 専 門 性 ケース スタディを 中 心 に 日 本 教 育 学 会 第 7 回 大 会 発 表 要 綱 1978.8.0 9) 寺 田 盛 紀 吉 留 久 晴 高 校 職 業 教 育 課 程 と 生 徒 進 路 の 関 連 構 造 に 関 する 実 証 的 研 究 名 古 屋 大 学 教 育 学 部 紀 要 教 育 科 学 第 44 巻 第 号 pp.09-0 1998 年 10) 長 谷 川 雅 康 工 業 高 校 における 教 育 課 程 改 訂 と 工 業 教 科 内 容 の 変 化 (1)- 教 育 課 程 と 工 業 基 礎 を 中 心 にして- 産 業 教 育 学 研 究 第 8 巻 第 1 号 pp. 16-17 長 谷 川 雅 康 門 田 和 雄 工 業 高 校 における 教 育 課 程 改 訂 と 工 業 教 科 内 容 の 変 化 ()- 機 械 実 習 を 中 心 にして- 産 業 教 育 学 研 究 第 8 巻 第 1 号 pp.18-19 1997 年 三 田 純 義 長 谷 川 雅 康 工 業 高 校 における 教 育 課 程 改 訂 と 工 業 教 科 内 容 の 変 化 ()- 電 子 科 と 情 報 技 術 科 における 実 習 - 産 業 教 育 学 研 究 第 8 巻 第 1 号 pp.0-1 1997 年 11) 長 谷 川 雅 康 佐 藤 史 人 高 校 工 業 教 育 に 対 する 工 業 に 従 事 している 卒 業 者 による 評 価 - 大 阪 市 立 都 島 工 業 高 等 学 校 の 事 例 - 名 古 屋 大 学 大 学 院 教 育 発 達 科 学 研 究 科 技 術 職 業 教 育 学 研 究 室 職 業 と 技 術 の 教 育 学 第 15 号 pp. 67-81 00 年 1) 長 谷 川 雅 康 三 田 純 義 佐 藤 史 人 高 校 工 業 教 育 の 教 育 内 容 に 対 する 工 業 に 従 事 している 卒 業 者 の 評 価 Ⅰ- 東 京 工 業 大 学 工 学 部 附 属 工 業 高 等 学 校 の 事 例 - 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 研 究 紀 要 第 5 巻 教 育 科 学 編 pp.6-79 00 年 1) 長 谷 川 雅 康 佐 藤 史 人 高 校 工 業 教 育 に 対 する 工 業 に 従 事 している 卒 業 者 による 評 価 - 大 阪 府 立 今 宮 工 業 高 等 学 校 の 事 例 - 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 教 育 実 践 研 究 紀 要 第 11 巻 pp.111-16 00 年 11 月 14) 長 谷 川 雅 康 佐 藤 史 人 三 田 純 義 高 校 工 業 教 育 に 対 する 工 業 に 従 事 している 卒 業 者 による 評 価 工 業 技 術 教 育 研 究 第 9 巻 1 号 pp.1-16 004 年 15) 長 谷 川 雅 康 高 等 学 校 工 業 科 の 実 験 実 習 内 容 の 変 遷 に 関 するー 考 察 一 機 械 科 電 気 科 の 事 例 一 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 研 究 紀 要 第 56 巻 教 育 科 学 編 pp.4-61 005 年 16) 長 谷 川 雅 康 高 校 工 業 教 育 の 教 育 内 容 の 変 遷 (1)- 工 業 共 通 基 礎 科 目 を 中 心 に- 鹿 児 島 大 学 教 育 学 部 教 育 実 践 研 究 紀 要 第 17 巻 pp.65-75 007 年 11 月 17) 長 谷 川 雅 康 工 業 高 校 卒 業 者 の 証 言 にみる 工 業 教 育 の 効 果 - 機 械 科 卒 業 者 の 事 例 - 産 業 教 育 学 研 究 第 8 巻 第 1 号 pp.5-6 008 年 4

第 1 章 実 習 内 容 調 査 はじめにで 述 べたように 報 告 者 らは 工 業 教 科 の 指 導 において 一 貫 して 中 軸 に 置 かれてきた 実 習 に 注 目 し その 内 容 の 変 遷 を 1976 年 以 来 調 査 してきた 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 の 改 訂 毎 に 度 工 業 教 科 の 実 習 等 の 内 容 に 関 する 調 査 を 全 国 規 模 で 行 ってきた 005( 平 成 17) 年 度 は 平 成 11 年 月 改 訂 の 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 に 基 づく 新 教 育 課 程 の 完 成 年 度 にあたるので これまでの 調 査 の 継 続 として 第 4 回 の 調 査 を 実 施 した 今 回 の 調 査 対 象 は 工 業 教 科 のうち 工 業 技 術 基 礎 実 習 課 題 研 究 ならびに 製 図 とした 製 図 は 今 回 初 めて 調 査 することにした 前 述 の 工 業 高 校 卒 業 者 の 調 査 においてその 重 要 性 が 判 明 したので 製 図 の 指 導 内 容 を 把 握 するためである 具 体 的 な 目 的 は 以 下 の5 点 とした 1 教 育 課 程 の 構 造 の 変 化 の 把 握 工 業 技 術 基 礎 ( 工 業 基 礎 を 改 名 )の 実 施 形 態 と 内 容 の 把 握 工 業 科 のなかで 機 械 科 電 気 科 電 子 科 建 築 科 土 木 科 工 業 化 学 科 情 報 技 術 科 および 電 子 機 械 科 の 実 習 で 行 われているテーマ 内 容 の 把 握 4 課 題 研 究 の 内 容 と 実 施 形 態 の 把 握 5 製 図 の 指 導 内 容 の 把 握 1-1 調 査 方 法 について (1) 調 査 対 象 校 前 回 ( 第 1 回 の 回 答 校 )と 同 じ 調 査 校 を 対 象 にした すなわち 47 都 道 府 県 の 105 校 から 今 年 度 存 続 する 100 校 を 抽 出 した () 調 査 項 目 調 査 票 は 次 の 項 目 を 選 択 式 と 記 述 式 で 作 成 した 調 査 票 の 実 例 を 章 末 の 付 録 に 示 す 1 工 業 技 術 基 礎 の 実 施 状 況 各 学 科 の 実 習 の 実 施 状 況 各 学 科 の 課 題 研 究 の 実 施 状 況 4 各 学 科 の 製 図 の 実 施 状 況 () 調 査 の 依 頼 調 査 票 の 配 布 と 回 収 は 郵 送 で 行 った 督 促 を1 回 行 った (4) 実 施 期 間 調 査 は 005 年 6 月 下 旬 ~ 同 年 9 月 初 旬 に 実 施 した (5) 回 答 校 数 と 回 収 率 本 調 査 に 対 し 69 校 (69%)から 何 らかの 回 答 を 得 た 学 科 別 回 収 率 を 表 1に 示 す 表 1 機 械 科 電 気 科 電 子 科 建 築 科 土 木 科 工 業 化 学 科 情 報 技 術 科 電 子 機 械 科 依 頼 校 数 84 84 0 56 9 40 7 回 答 校 数 60 54 14 4 6 9 19 1 回 収 率 71% 64% 70% 61% 67% 7% 59% 57% 5

1- 第 4 回 調 査 結 果 のまとめ 1999( 平 成 11) 年 改 訂 の 学 習 指 導 要 領 の 下 での 教 育 課 程 工 業 技 術 基 礎 機 械 科 をはじめとする8 学 科 の 実 験 実 習 課 題 研 究 製 図 についての 集 計 結 果 は 下 記 研 究 資 料 No.1( 別 冊 )にまとめた 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 長 谷 川 雅 康 ) 工 業 教 科 ( 工 業 基 礎 実 習 課 題 研 究 製 図 ) 内 容 に 関 する 調 査 報 告 pp.1-16 006 年 以 下 に その 結 果 の 要 点 と 課 題 を 考 察 する (1) 教 育 課 程 今 回 ( 平 成 15 年 )の 教 育 課 程 改 訂 で 全 体 として 単 位 数 の 削 減 がさらに 進 んだ そして 工 業 科 の 教 育 課 程 は 非 常 に 多 様 な 状 況 になっている すなわち 調 査 回 答 校 69 校 のうち 選 択 制 を 採 る 学 校 は 55 校 (81%)に 上 っている 前 回 (1996 年 調 査 )が 6% 前 々 回 (1987 年 調 査 )が 40% 初 回 (1976 年 調 査 ) は 10% 程 度 であったから 今 回 はさらに 多 くなっている 生 徒 の 興 味 関 心 に 適 応 するための 方 策 の 結 果 とみられる さらに コース 制 を 採 り 入 れた 学 校 も 増 え コース 間 の 単 位 数 差 を 大 きくしている 進 学 コー スを 設 けた 学 校 も 増 えている 工 業 教 科 についてみると 工 業 数 理 基 礎 が 共 通 履 修 科 目 扱 いから 除 外 されたため 多 くの 学 校 学 科 で この 科 目 を 除 くことになった 残 す 場 合 も 選 択 科 目 としている 学 校 学 科 が 多 い 工 業 技 術 基 礎 を 単 位 に 増 単 位 する 一 方 で 実 習 を 削 減 する 学 科 が 多 い 課 題 研 究 は 単 位 に 増 やされた 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 代 替 えという 側 面 もあるが 本 来 の 科 目 の 目 標 が 評 価 された 結 果 でもある 総 じて 工 業 教 科 の 総 単 位 数 が 削 減 されている このことが 工 業 科 の 教 育 力 に 負 の 影 響 が 出 ると 憂 慮 される () 工 業 技 術 基 礎 の 実 態 今 回 ( 平 成 15 年 )の 学 習 指 導 要 領 改 訂 で 工 業 基 礎 が 工 業 技 術 基 礎 と 改 称 されたが 目 標 内 容 を 引 き 継 いでいる 回 目 の 調 査 となったが 単 位 実 施 がとくに 多 くなっているが 建 築 土 木 の 両 学 科 は 単 位 実 施 もそれに 近 く 多 い 内 容 の 面 をみると 学 科 別 の 傾 向 をさらに 強 めていることがとくに 注 目 される その 一 方 で 学 科 毎 に 行 われる 指 導 内 容 は 必 ずしも 当 該 学 科 の 専 門 的 な 内 容 が 色 濃 くなったとはみられない いわば 拡 散 傾 向 がみられると 言 えよう このことをどう 考 えたら 良 いのだろうか 工 業 高 校 に 入 る 前 までの 技 術 教 育 ( 技 術 科 教 育 )の 弱 体 化 が 明 瞭 なため 生 徒 が 工 業 高 校 に 入 ってから すぐに 専 門 的 な 学 習 になじめないという 事 情 が 考 えられる この 事 態 に 対 応 する 意 味 で まず 広 く 浅 く 学 ばせることが 必 要 である しかし 年 間 の 課 程 全 体 では それぞれの 学 科 の 専 門 性 をいかに 保 持 するか が 重 要 な 課 題 である 専 門 への 導 入 としての 工 業 技 術 基 礎 の 役 割 を 注 視 して 行 きたい () 実 習 の 変 化 実 習 は 今 回 も 減 少 傾 向 にある 学 科 による 程 度 の 差 はあるが 漸 減 傾 向 にある 工 業 化 学 科 機 械 科 電 気 科 などの 減 少 が 目 立 っている 前 回 の 実 習 の 単 位 削 減 は 課 題 研 究 の 新 設 によると 考 えられたが 今 回 は 全 体 的 な 単 位 数 の 減 少 によると 考 えられる この 結 果 各 学 科 の 実 習 で 行 われるテーマの 数 や 一 テーマ にかける 時 間 数 も 全 体 的 に 減 少 傾 向 にある また 製 作 的 なテーマが 増 え 座 学 で 学 ぶ 理 論 の 基 礎 を 検 証 したり 現 象 を 確 認 したりするための 実 験 などが 減 少 している このことは 非 常 に 憂 慮 されるところである 000( 平 成 1) 年 度 から 00( 平 成 14) 年 度 まで 行 った 工 業 高 校 卒 業 者 対 象 の 工 業 教 育 に 対 する 評 価 の 調 査 研 究 の 結 果 とくに 技 術 に 関 わる 仕 事 をしている 卒 業 者 は 工 業 高 校 時 に 学 んだ 専 門 科 目 のうち 実 験 実 習 を 高 く 評 価 しているが それにも 増 して 理 論 の 基 礎 や 製 図 により 高 い 評 価 を 与 えている 専 門 的 6

な 職 業 を 担 うためにそうした 面 の 力 量 の 基 盤 を 養 うことが 根 本 的 に 重 要 と 考 えられる こうした 観 点 で 今 次 改 訂 による 実 習 関 係 の 減 少 後 退 傾 向 は 工 業 教 育 の 中 軸 をなすだけに 工 業 教 育 の 教 育 力 を 損 なう 恐 れがある (4) 課 題 研 究 の 実 際 学 科 の 違 いによる 差 はあるが かなり 課 題 研 究 での 手 応 えが 感 じられ 単 位 増 にも 繋 がっていると 考 え られる 少 人 数 グループでの 生 徒 と 教 員 とのコミュニケーションが 緊 密 になり 生 徒 の 興 味 関 心 に 基 づく テーマ 設 定 により 意 欲 的 な 取 り 組 みが 増 えていると 窺 われる ただし 現 実 的 条 件 整 備 の 必 要 性 はこれ までにも 増 して 強 くなっている また その 前 段 階 の 実 習 や 工 業 技 術 基 礎 そして 各 専 門 科 目 の 指 導 内 容 指 導 方 法 との 関 係 性 をより 深 く とらえる 必 要 がある これまで 繰 り 返 し 述 べたようにかなりの 単 位 数 削 減 の 下 では とくに 重 要 と 考 えら れる (5) 製 図 上 記 工 業 高 校 卒 業 者 への 調 査 結 果 から 一 般 社 会 での 技 術 職 に 求 められている 資 質 の 中 で 製 図 に 関 する 能 力 の 重 要 性 に 鑑 み その 教 育 のあり 方 がとくに 重 要 である 学 科 による 相 違 は 大 きいとみられるが 今 後 注 視 する 必 要 がある 卒 業 生 の 中 に 製 図 の 授 業 が 単 に 教 科 書 と 製 図 用 紙 の 上 だけの 学 習 に 留 まるとの 指 摘 がある これは 非 常 に 問 題 であり 常 にものや 現 実 と 関 わらせて 製 図 教 育 を 考 えなければならないことを 警 告 していると 考 えられる (6) 情 報 関 係 情 報 技 術 基 礎 を 始 め 各 学 科 の 実 習 や 課 題 研 究 のテーマの 中 でコンピュータを 用 いたテーマが 増 加 して いる 現 実 の 諸 技 術 に 情 報 技 術 が 広 く 深 く 浸 透 してきていることの 反 映 である ただ 注 意 しなければな らないことは 生 徒 がステップを 一 歩 一 歩 辿 ることができるように 学 習 過 程 をくむことである いわゆる ブラックボックスのない 過 程 で 学 べるようにすることが 重 要 であろう 人 が 技 術 を 習 得 するためには 試 行 錯 誤 を 含 む 相 当 の 時 間 が 必 要 である 学 校 教 育 はこれまで 単 位 数 の 削 減 を 一 貫 して 進 めてきた このツケは 容 易 ならざる 事 態 を 現 在 生 んでいる もう 一 度 教 育 課 程 全 体 を 顧 みて 教 員 も 生 徒 も 手 間 暇 かけて 学 ぶ 学 びあうことを 取 り 戻 す 必 要 がある 便 利 な 手 段 に 頼 るのではなく 自 力 で 創 造 するための 足 腰 を 鍛 えることを 目 指 すことがますます 重 要 になっている このためにも 実 習 を 中 心 にした 頭 と 体 が 饗 応 して 働 き 学 ぶ 環 境 を 整 えることがとりわけ 必 要 である 7

1- これまで4 回 の 結 果 の 分 析 (1) 工 業 基 礎 工 業 技 術 基 礎 工 業 数 理 1.はじめに 今 日 高 校 段 階 の 工 業 教 育 は 相 当 困 難 な 状 況 にある その 要 因 はいくつか 考 えられるが 長 期 間 にわた る 文 教 政 策 が 主 要 な 要 因 と 考 えられる とりわけ 我 が 国 の 並 はずれた 財 政 危 機 のため 文 教 予 算 の 中 で も 多 くの 予 算 を 必 要 とする 工 業 教 育 は 削 減 をより 強 いられてきた また 高 校 段 階 の 工 業 教 育 の 専 門 性 に ついても 議 論 が 分 かれてきた 所 謂 重 装 備 型 か 軽 装 備 型 かで 分 かれ 財 政 上 の 事 情 が 後 者 を 後 押 ししてき たとみられる その 方 針 は 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 の 専 門 教 育 を 主 とする 学 科 における 各 教 科 科 目 の 履 修 によく 表 れ ている 専 門 教 育 に 関 する 各 教 科 科 目 について すべての 生 徒 に 履 修 させる 単 位 数 は 1960( 昭 和 5) 年 版 と 1970( 昭 和 45) 年 版 で 5 単 位 を 下 回 らないとされ 1978( 昭 和 5) 年 版 と 1989( 平 成 元 ) 年 版 で 0 単 位 とされ 現 行 の 1999( 平 成 11) 年 版 で 5 単 位 まで 引 き 下 げられている さらに 1978( 昭 和 5) 年 の 改 訂 で 工 業 共 通 履 修 科 目 として 工 業 基 礎 と 工 業 数 理 が 新 設 され 各 学 科 の 専 門 科 目 を 圧 迫 することになった 当 時 の 工 業 高 校 入 学 生 の 状 況 が 厳 しいことを 理 由 にして こ れら 新 設 科 目 は 各 学 科 の 専 門 性 を 抑 えることにも 作 用 したとみられる その 後 1989( 平 成 元 ) 年 の 改 訂 で 両 科 目 は 同 じ 位 置 づけで 継 続 されたが 工 業 基 礎 には 検 定 済 教 科 書 が 1 種 類 編 纂 された さらに 1999( 平 成 11) 年 の 改 訂 では 前 者 は 工 業 技 術 基 礎 と 改 称 されたが 原 則 履 修 科 目 として 継 続 された 一 方 工 業 数 理 は 工 業 数 理 基 礎 と 改 称 され かつ 原 則 履 修 科 目 ではなくなり 共 通 的 な 基 礎 科 目 とされた ところで 筆 者 らは 工 業 教 科 の 指 導 において 中 軸 とされてきた 実 習 に 注 目 し その 内 容 の 変 遷 を 1976 年 以 来 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 の 改 訂 毎 に;1987 年 1996 年 005 年 と4 度 工 業 教 科 の 実 習 等 の 内 容 に 関 する 調 査 を 全 国 規 模 で 行 ってきた1) ) ) 4) 5) 6) これら 調 査 の 第 回 から 工 業 基 礎 そして 工 業 技 術 基 礎 を 含 め 調 査 してきた 本 稿 では 工 業 共 通 基 礎 科 目 としての 工 業 基 礎 と 工 業 数 理 に 注 目 して その 影 響 を 導 入 期 から 今 日 までを 通 して 検 討 する とくに 工 業 基 礎 の 内 容 の 変 遷 を 具 体 的 な 調 査 結 果 を 基 に 検 討 する その 事 実 を 踏 まえ その 工 業 教 育 に 対 する 影 響 と 問 題 点 と 課 題 を 考 察 する なお 本 稿 は 科 学 研 究 費 基 盤 研 究 (C) 高 校 工 業 教 育 における 実 験 実 習 の 内 容 とその 教 育 効 果 に 関 す る 実 証 的 調 査 研 究 ( 平 成 17 ~ 19 年 度 課 題 番 号 17500599)の 研 究 成 果 の 一 部 である. 工 業 基 礎 工 業 技 術 基 礎 の 実 施 形 態 指 導 形 態 の 推 移 (1) 実 施 形 態 工 業 基 礎 の 実 施 形 態 は 発 足 当 初 から 極 めて 複 雑 であったが 筆 者 らは 第 回 の 調 査 から 次 のように 三 つ に 大 別 して 整 理 してきた) 1 各 学 科 共 通 ; 同 内 容 を 各 学 科 共 通 に 実 施 する 形 態 一 部 共 通 ; 工 業 基 礎 の 一 部 を 各 学 科 共 通 の 内 容 で その 他 は 学 科 別 の 内 容 で 実 施 する 形 態 学 科 別 ; 学 科 毎 にそれぞれの 内 容 で 実 施 する 形 態 表 1は 回 の 結 果 を 全 体 的 に 比 較 するため 作 成 した 回 答 校 数 表 1 実 施 形 態 各 学 科 共 通 一 部 共 通 学 科 別 第 回 (1987 年 ) 74 校 1 校 (41.9%) 14 校 (18.9%) 9 校 (9.%) 第 回 (1996 年 ) 80 校 校 (.8%) 7 校 (8.8%) 70 校 (87.5%) 第 4 回 (005 年 ) 67 校 校 (4.5%) 校 (4.5%) 61 校 (91.0%) 8

工 業 基 礎 が 初 めて 導 入 された 時 の 状 況 は 第 回 調 査 の 結 果 にみられるように 各 学 科 共 通 と 一 部 共 通 と 学 科 別 が 概 ね:1:の 割 合 であった 各 学 科 共 通 の 内 容 を 学 校 全 体 で 創 り 各 学 科 が 協 力 して 実 践 する 学 校 がかなりみられた しかし 平 成 元 年 の 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 改 訂 で 課 題 研 究 並 びに 情 報 技 術 基 礎 が 新 たに 原 則 履 修 科 目 として 導 入 された このため 工 業 教 科 内 の 単 位 のやりくりが 厳 しくなり 第 回 の 結 果 にみられるように 工 業 基 礎 を 学 科 別 に 実 施 する 学 校 が 急 増 した つまり 工 業 基 礎 が 各 学 科 の 専 門 の 基 礎 的 内 容 を 主 に 学 習 させる 科 目 として 位 置 づけられたと 考 えられる 参 考 までに 第 4 回 の 集 計 結 果 を 表 に 示 す 学 科 による 相 違 があるが とくに 建 築 科 だけ 単 位 実 施 が 単 位 より 多 く その 他 は 単 位 実 施 が 多 い 表 工 業 技 術 基 礎 実 施 形 態 005 実 施 形 態 各 学 科 共 通 一 部 共 通 学 科 別 実 施 校 数 校 校 61 校 学 科 機 械 科 電 気 科 電 子 科 建 築 科 土 木 科 工 業 化 学 科 情 報 技 術 科 電 子 機 械 科 単 位 1 7 1 16 8 単 位 数 単 位 44 45 9 10 1 16 14 4 単 位 1 1 1 6 単 位 1 () 指 導 形 態 工 業 基 礎 が 新 設 された 当 時 文 部 省 は 各 学 科 共 通 の 内 容 を 自 学 科 教 員 のみで 指 導 する 形 態 を 指 導 し ていた 実 態 はどのようであったかを 調 査 結 果 をもとに 示 そう 第 回 (1987 年 ) 調 査 すなわち 導 入 当 初 は 各 学 科 の 教 員 が 自 らの 専 門 に 関 するテーマを 担 当 し 生 徒 が 順 に 各 学 科 の 実 習 室 を 回 って 学 習 する 形 態 と1 学 科 の 教 員 だけで 各 種 のテーマを 全 て 指 導 する 形 態 と に 大 別 された 各 学 科 共 通 実 施 の 場 合 は9 割 程 度 が 各 学 科 教 員 による 分 担 指 導 であった 他 方 一 部 共 通 と 学 科 別 実 施 の 場 合 は 逆 に9 割 程 度 が 自 学 科 教 員 だけで 指 導 していた 文 部 省 が 求 めた 形 態 は 極 めて 少 数 であった 第 回 (1996 年 ) 調 査 では 前 述 したように 学 科 別 実 施 が 圧 倒 的 に 多 く 87.5% となった 指 導 形 態 は 各 学 科 共 通 実 施 の 場 合 は 全 て 各 学 科 教 員 で 分 担 して 指 導 した 一 部 共 通 実 施 の 場 合 は 各 学 科 教 員 の 分 担 指 導 が 自 学 科 教 員 のみの 指 導 をわずかに 上 回 った 学 科 別 実 施 の 場 合 は ほとんどが 自 学 科 教 員 のみで 指 導 した 全 体 的 には 自 学 科 教 員 による 分 担 指 導 が 支 配 的 であった 第 4 回 (005 年 ) 調 査 では 前 回 の 結 果 と 同 様 自 学 科 教 員 のみで 指 導 が 大 多 数 を 占 めた 学 科 を 超 えた 教 員 による 指 導 は 少 数 となった 前 述 したように 学 科 別 実 施 が 圧 倒 的 になったためと 考 えられる 総 じて 実 施 形 態 はともあれ 指 導 形 態 ( 指 導 教 員 )は 教 員 の 専 門 をもとに それを 活 かす 形 態 が 主 流 をなしてきた さらに 改 訂 毎 に 学 科 別 実 施 が 大 勢 となる 中 で その 傾 向 が 強 まった 行 政 の 求 めた 形 態 は 現 場 の 教 育 的 判 断 により 退 けられたとみられる また 1テーマあたりの 生 徒 数 は 10 名 前 後 が 最 も 多 い つまり 学 級 を4 班 に 分 けて 並 行 して 実 施 す る 形 態 が 一 貫 して 主 流 となってきた( 表 ) 9

テーマ 名 表 学 科 別 実 施 の 教 科 書 のテーマ 分 (1997) 機 械 科 46 校 電 気 科 48 校 電 子 科 18 校 建 築 科 1 校 土 木 科 4 校 工 業 化 学 科 4 校 情 報 技 術 科 17 校 電 子 機 械 科 4 校 検 定 済 教 科 書 のテーマ 1 立 体 構 成 の 製 作 1 校 校 校 1 校 七 宝 によるアクセサリの 製 作 5 傘 立 ての 製 作 1 4 テーブルバイスの 製 作 校 5 直 流 回 路 と 交 流 回 路 の 製 作 と 実 験 4 1 校 校 9 校 5 6 電 気 はんだごての 製 作 7 調 光 器 つき 電 気 スタンドの 製 作 4 1 8 簡 易 照 度 計 の 製 作 9 住 宅 模 型 の 製 作 1 10 インテリア 模 型 の 製 作 1 11 屋 内 配 線 について 学 ぼう 0 1 1 1 コンクリートブロックの 製 作 と 試 験 1 1 4 1 ガソリンエンジンの 分 解 組 立 7 1 14 ポケコン 制 御 による 自 走 カーの 製 作 1 1 5 15 センサアラーム( 警 報 器 )の 製 作 1 1 1 16 地 域 の 環 境 に 関 心 をもとう 水 質 検 査 1 地 域 の 環 境 に 関 心 をもとう ( 牛 乳 パックではがきをつくろう) 1 1 17 粉 せっけんの 製 作 1 1 9 その 他 のテーマ 18 文 鎮 の 製 作 18 4 1 1 6 19 テスターの 製 作 11 4 1 7 4 1 0 ガラス 細 工 16 1 定 性 分 析 18 平 板 測 量 14 18 住 宅 の 平 面 計 画 1 5 1 テキスト 検 定 済 教 科 書 0 校 16 校 5 校 1 校 10 校 17 校 8 校 10 校 市 販 図 書 6 9 4 1 6 1 4 自 作 テキスト 7 5 14 0 14 19 15 19 その 他 プリント 等 4 キット 1 1 1 8-9 名 11 校 4-40 名 校 10 名 10 校 10 名 11 校 8 名 校 10 名 16 校 8 名 8 校 8 名 校 10 8 6-7 8 1-14 10 10 5 1-15 6 10 8 10-11 16 1 テーマあたりの 生 徒 数 (1 校 実 施 は 省 略 ) 1-14 8 0 4 10-0 0 5 1-14 0 16 10 4 1-14 40 0 1-14 40. 工 業 基 礎 工 業 技 術 基 礎 の 指 導 内 容 の 変 遷 (1) 工 業 基 礎 の 目 標 と 内 容 1978( 昭 和 5) 年 改 訂 の 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 における 工 業 基 礎 の 目 標 と 内 容 は 以 下 のように 記 され ている 1 目 標 工 業 の 各 分 野 における 基 礎 的 な 技 術 を 実 験 実 習 によって 体 験 させ 各 分 野 における 技 術 への 興 味 関 心 を 高 め 工 業 に 関 する 広 い 視 野 を 養 い 工 業 技 術 の 基 礎 的 な 諸 問 題 について 認 識 させる 10

内 容 (1) 各 種 の 材 料 の 加 工 など 形 態 の 変 化 を 伴 う 加 工 と 操 作 () 物 質 の 精 製 など 質 の 変 化 を 伴 う 加 工 と 操 作 () 動 力 源 としてのエネルギー 及 び 動 力 の 変 換 伝 達 計 測 (4) 品 質 管 理 など 管 理 と 自 動 化 (5) 産 業 と 職 業 また 第 款 各 科 目 にわたる 指 導 計 画 の 作 成 と 内 容 の 取 り 扱 い において 工 業 基 礎 について 次 のように 記 されている (1) 原 則 として 工 業 に 関 する 各 学 科 の 主 として 第 1 学 年 において 履 修 させるものとする () 各 内 容 は それぞれ 分 離 独 立 させて 取 り 扱 うことなく これらをなるべく 多 く 包 含 している 実 習 課 題 を 設 定 し 総 合 的 な 学 習 ができるように 取 り 扱 うものとする () 生 徒 が 無 理 なくそれぞれの 専 門 分 野 に 関 する 各 科 目 の 学 習 に 進 むことができるように 各 学 科 の 特 色 も 勘 案 して 効 果 的 な 指 導 計 画 を 立 てるものとする () 第 回 (1987 年 ) 調 査 : 工 業 基 礎 新 設 当 初 の 指 導 内 容 ) 工 業 基 礎 が 新 設 された 際 には そのための 教 科 書 はつくられず 各 学 校 がその 実 情 に 合 わせた 独 自 の 実 践 研 究 により 教 材 をつくることが 推 奨 された 例 えば 岐 阜 県 立 岐 阜 工 業 高 等 学 校 の 電 車 の 製 作 と 運 転 制 御 (50 時 間 )といった 規 模 の 大 きな 教 材 が 同 校 で 開 発 され 文 部 省 はそれを 推 奨 した 筆 者 らの 調 査 の 結 果 各 学 科 共 通 に 実 施 が 約 4 割 強 (1 校 )であった その 指 導 内 容 (テーマ)を 多 い 順 に 示 す なお ( ) 内 の 数 字 は 実 施 校 数 電 算 機 (ベーシック) 実 習 () 石 けんの 製 造 (14) テスターの 製 作 (1) 文 鎮 の 製 作 (1) 電 気 工 事 屋 内 配 線 (10) 平 板 測 量 (10) 交 流 回 路 計 測 水 質 検 査 ( 水 の 分 析 蒸 留 )(7) 小 型 万 力 の 製 作 金 属 丸 棒 引 張 試 験 片 の 製 作 鋳 造 の 基 本 と 校 章 Vブロックの 製 作 ガラス 細 工 定 性 分 析 ( 陽 イオン) 住 宅 の 平 面 計 画 コンクリート 板 の 製 作 (5) エンジンの 分 解 組 立 始 動 計 測 電 気 スタンドの 製 作 試 験 直 流 回 路 実 習 住 宅 模 型 の 製 作 (4) 等 なお 電 車 の 製 作 と 運 転 制 御 に 相 応 する 本 格 的 なテーマとしては 水 面 調 節 装 置 の 製 作 と 試 験 (48 時 間 ) 風 力 発 電 装 置 の 製 作 と 試 験 (51 時 間 )と 少 数 であった 一 部 共 通 実 施 は 約 割 弱 (14 校 )であった 共 通 部 分 の 主 なテーマを 以 下 に 示 す 電 算 機 (ベーシック) 実 習 (7) 電 気 スタンドの 製 作 (5) 住 宅 の 平 面 計 画 配 線 工 事 () テスター の 製 作 文 鎮 の 製 作 計 測 の 基 礎 板 金 加 工 スポット 溶 接 エンジンの 分 解 組 立 平 板 測 量 () 等 学 科 部 分 は 主 に 以 下 のテーマであった < 機 械 科 > 文 鎮 の 製 作 鋳 造 (4) 溶 接 () 鍛 造 電 算 機 (ベーシック) 旋 盤 ( 引 張 試 験 片 の 製 作 )()など < 電 気 科 >< 電 子 科 >テスターの 製 作 (5) 電 算 機 (ベーシック) 実 習 (4) 電 気 工 事 直 流 回 路 実 験 交 流 回 路 実 験 () 電 気 計 器 の 構 造 と 原 理 電 力 測 定 () 等 < 建 築 科 > 平 板 測 量 造 形 演 習 住 宅 模 型 の 製 作 透 視 図 の 作 成 ()など < 土 木 科 > 平 板 測 量 土 木 数 学 演 習 レタリング(1)など < 工 業 化 学 科 > 石 けんの 製 造 平 板 測 量 ()など < 情 報 技 術 科 > 電 算 機 (ベーシック フォートラン)() NC フライス 実 習 (マシン 語 )(1) 11

学 科 別 実 施 は 約 4 割 弱 (9 校 )であった 主 なテーマを 示 す < 機 械 科 > 電 算 機 (ベーシック プログラミング)(18) 旋 盤 の 基 本 作 業 (14) 鋳 造 (1) テ ( 校 ) スターの 製 作 (11) 板 金 加 工 (8) 溶 接 (7) 文 鎮 の 製 作 鍛 造 (6) 手 仕 上 げ(4) 計 測 の 基 礎 ()など < 電 気 科 > 電 圧 計 電 流 計 ( 分 流 器 倍 率 器 )(15) 電 気 工 事 (14) テスターの 製 作 電 算 機 (ベーシッ (0 校 ) ク プログラミング)(11) 乾 電 池 ( 起 電 力 内 部 抵 抗 放 電 ) ホイートストンブリッ ジによる 抵 抗 測 定 (7) 抵 抗 測 定 オシロスコープ(シンクロスコープ) 抵 抗 器 の 使 用 法 (5) オームの 法 則 の 検 証 電 力 の 測 定 電 力 計 の 取 り 扱 い(4)など < 電 子 科 > 電 算 機 (ベーシック)(5) テスターの 製 作 (4) 直 流 電 位 差 計 電 子 計 測 (オシロスコー (6 校 ) プ 等 )()など < 建 築 科 > 電 算 機 (プログラミング)(1) 透 視 図 (9) 住 宅 縮 尺 模 型 製 作 (6) 平 板 測 量 木 工 (15 校 ) 自 由 作 品 (5) 骨 材 ( 材 料 ) 実 験 (4) 木 材 の 圧 縮 試 験 椅 子 テーブルの 製 作 配 色 着 色 溶 接 (アーク 溶 接 など)() など < 土 木 科 > 電 算 機 (ベーシック 等 電 卓 含 む)(14) 平 板 測 量 トランシット 測 量 レベル( 水 準 ) (10 校 ) 測 量 距 離 測 量 (5) セメント 試 験 (4) 水 質 試 験 溶 接 ()など < 工 業 化 学 科 > 電 算 機 (プログラミング)(14) テスターの 製 作 測 定 (9) 石 けんの 製 造 (6) ガ (15 校 ) ラス 細 工 (5) 硫 酸 銅 の 製 造 定 性 分 析 ( 陽 イオン)(4) 天 秤 の 使 い 方 アーク 溶 接 旋 盤 作 業 の 基 本 ()など < 情 報 技 術 科 > 電 算 機 (ベーシック フォートラン 等 )(4) オームの 法 則 の 検 証 ()など (4 校 ) < 電 子 機 械 科 > 電 算 機 (プログラミング 等 )(5) テスターの 製 作 測 定 電 気 計 測 の 基 礎 ()など ( 校 ) これらは 総 じて 各 学 科 の 1 年 の 基 礎 実 習 で 扱 っていたテーマが 多 くを 占 めている 前 述 の 学 習 指 導 要 領 における 工 業 基 礎 の 内 容 で 示 されている 5 項 目 を 出 来 るだけ 多 く 含 む 総 合 的 なテーマは 少 ない なお 電 算 機 としてベーシックなどによるプログラミングのテーマが 多 くみられるのは 当 時 は 未 だ 情 報 関 係 の 科 目 が 一 般 的 でなく また 電 算 機 の 設 備 自 体 が 整 備 され 始 めた 時 期 であったことが 背 景 にある 工 業 基 礎 が 電 算 機 導 入 の 呼 び 水 となったとも 考 えられる () 第 回 (1996 年 ) 調 査 5) 1989( 平 成 元 ) 年 の 改 訂 で 上 述 したように 工 業 基 礎 に 1 種 類 検 定 済 教 科 書 が 編 纂 された 初 版 の 内 容 は 以 下 の 構 成 であった 1 立 体 構 成 の 製 作 七 宝 によるアクセサリの 製 作 傘 立 ての 製 作 4 テーブルバイスの 製 作 5 直 流 回 路 と 交 流 回 路 の 製 作 と 実 験 (1 直 流 回 路 の 実 験 交 流 回 路 の 実 験 ) 6 電 気 はんだごての 製 作 7 調 光 器 つき 電 気 スタンドの 製 作 8 簡 易 照 度 計 の 製 作 9 住 宅 模 型 の 製 作 10 インテリ ア 模 型 の 製 作 11 屋 内 配 線 について 学 ぼう 1 コンクリートブロックの 製 作 と 試 験 1 ガソリンエ ンジンの 分 解 組 立 14 ポケコン 制 御 による 自 走 カーの 製 作 15 センサアラーム( 警 報 器 )の 製 作 16 地 域 の 環 境 に 関 心 をもとう(1 水 質 検 査 牛 乳 パックではがきをつくろう) 17 粉 せっけんの 製 作 この 検 定 済 教 科 書 の 内 容 構 成 は 前 項 で 紹 介 した 各 学 校 で 取 り 上 げられていたテーマの 中 で 多 いものを 選 び 出 して 編 成 されたようにみられる 岐 阜 県 立 岐 阜 工 業 高 等 学 校 の 電 車 の 製 作 と 運 転 制 御 のような 総 合 的 な 課 題 は 見 出 し 得 ない つまり この 改 訂 時 に 文 部 省 自 身 が 総 合 的 な 課 題 を 放 棄 したとも 考 えられる では この 改 訂 を 受 けて 現 場 ではどのような 状 況 であったか 調 査 結 果 をもとに 紹 介 する 実 施 形 態 は 1

前 述 したように 学 科 別 実 施 が 87.5% と 圧 倒 的 に 多 くなった このため 学 科 別 実 施 の 結 果 を 中 心 に 示 す 学 科 別 実 施 のテーマの 中 で 検 定 済 教 科 書 の 内 容 をどのように 採 用 しているかなどを 表 に 示 した つぎに 学 科 毎 に 行 うテーマを4 校 以 上 について 列 記 する < 機 械 科 > 旋 盤 作 業 ( 豆 ジャッキ 試 験 片 など)(9) 溶 接 () 鋳 造 (0) 材 料 試 験 (14) (46 校 ) 手 仕 上 げ(1) パソコン(BASIC C 言 語 )(1) 鍛 造 (8) 電 気 基 礎 実 験 (8) 板 金 加 工 (5) フライス(5) NC 旋 盤 NC フライス MC(5) ポケコンによる 制 御 実 習 (4)など < 電 気 科 > 電 気 工 事 (17) パソコンの 操 作 (14) 電 気 計 測 実 験 (1) ホイートストンブリッ (48 校 ) ジによる 抵 抗 測 定 (8) 分 流 器 倍 率 器 (7) BASIC オームの 法 則 (5) 電 圧 計 電 流 計 の 測 定 法 抵 抗 の 直 並 列 回 路 キルヒホッフの 法 則 電 圧 降 下 法 による 抵 抗 測 定 電 位 差 計 による 起 電 力 測 定 鉄 心 の BH 曲 線 の 決 定 (4)など < 電 子 科 > コンピュータ(10) 抵 抗 測 定 合 成 抵 抗 (6) ポケコン 制 御 (5) テスターの 使 い 方 (18 校 ) 分 流 器 倍 率 器 キルヒホッフの 法 則 ホイートストンブリッジによる 抵 抗 測 定 ポ ケコン 用 インターフェイス 製 作 (4)など < 建 築 科 > パース 透 視 図 着 彩 (14) 木 工 自 由 作 品 (1) 情 報 技 術 (7) 材 料 実 験 試 験 (6) (1 校 ) 製 図 の 基 本 (4)など < 土 木 科 > レベル( 水 準 ) 測 量 (1) トランシット 測 量 (9) パソコン 基 礎 (8) 製 図 の 基 礎 (6) (4 校 ) 距 離 測 量 (5) 溶 接 実 習 (4)など < 工 業 化 学 科 > 基 礎 化 学 実 験 ( 硫 酸 銅 の 製 造 等 )(1) パソコン 実 習 (9) 重 量 分 析 (7) 容 量 分 析 (6) (1 校 ) 定 量 分 析 の 基 礎 (5) 電 子 工 作 (4)など < 情 報 技 術 科 > 論 理 回 路 ワープロ(7) 電 子 工 作 (6) BASIC 表 計 算 (5) 電 気 計 測 C 言 語 (17 校 ) アセンブリ FORTRAN OS 実 習 (4)など < 電 子 機 械 科 > 材 料 試 験 旋 盤 実 習 電 気 基 礎 実 験 パソコン(BASIC ほか)(9) 溶 接 実 習 (7) 電 (4 校 ) 気 実 験 実 習 (6) 機 械 工 作 実 習 (5) 計 測 の 基 礎 鋳 造 実 習 シーケンス 制 御 (4)など 以 上 の 結 果 を 踏 まえると 工 業 基 礎 の 現 実 はきわめて 複 雑 かつ 多 岐 にわたるため 簡 潔 には 総 括 できな い 全 体 的 には 単 位 数 や 時 間 数 の 削 減 のため 方 向 転 換 を 余 儀 なくされたといえる つまり 本 来 の 工 業 基 礎 がねらいとした 工 業 全 体 に 共 通 する 基 礎 の 育 成 が 後 景 に 去 り 工 業 基 礎 を 各 学 科 の 基 礎 的 な 実 習 項 目 のために 使 わざるを 得 なくなった 工 高 現 場 の 立 場 からはこう 言 わざるを 得 なかったとみられる もちろん 生 徒 の 興 味 関 心 を 高 めるための 地 道 な 工 夫 と 努 力 がなされていることは 論 を 待 たない し かし それらを 超 えて 学 習 指 導 要 領 の 規 定 したシステムにおいては 専 門 教 育 の 水 準 を 維 持 することは 相 当 な 困 難 があったと 考 えられる 実 習 や 課 題 研 究 そして 工 業 教 科 全 体 を 見 通 して 考 える 必 要 がある (4) 第 4 回 (005 年 ) 調 査 6) 1999( 平 成 11) 年 の 改 訂 では 工 業 基 礎 は 原 則 履 修 科 目 として 継 続 され 工 業 技 術 基 礎 と 改 称 された この 科 目 のねらいは 概 ね 踏 襲 されたが 工 業 技 術 の 基 礎 基 本 についての 調 査 研 究 や 実 験 実 習 によ る 体 験 的 な 学 習 を 強 化 し その 後 の 専 門 科 目 の 学 習 に 発 展 できるようにした また 中 学 校 と 高 等 学 校 を 無 理 なく 繋 ぎ 専 門 的 な 工 業 教 育 に 円 滑 に 移 行 させるとしている さらに 技 術 者 として 地 球 環 境 や 資 源 の 保 全 及 び 有 効 活 用 への 主 体 的 な 取 り 組 みを 重 視 したと 強 調 されている 各 学 校 における 教 育 課 程 改 訂 を 経 て どのように 工 業 技 術 基 礎 の 内 容 が 変 化 したかをみよう 前 述 したように 実 施 形 態 は 学 科 別 実 施 がさらに 増 え 91.0% と 圧 倒 的 に 多 くなった このため 学 科 別 実 施 の 結 果 を 中 心 に 示 す 1

まず 学 科 別 実 施 のテーマで 検 定 済 教 科 書 をどのように 採 用 しているかなどを 表 4に 示 す テーマ 名 表 4 学 科 別 実 施 の 教 科 書 のテーマ 分 (006) 機 械 科 5 校 電 気 科 50 校 電 子 科 11 校 建 築 科 7 校 土 木 科 0 校 工 業 化 学 科 6 校 情 報 技 術 科 18 校 電 子 機 械 科 17 校 工 業 基 礎 のテーマ 1 立 体 構 成 の 製 作 校 1 校 七 宝 によるアクセサリの 製 作 1 校 7 傘 立 ての 製 作 1 校 4 テーブルバイスの 製 作 1 1 5 電 気 はんだごての 製 作 1 1 6 簡 易 照 度 計 の 製 作 1 7 インテリア 模 型 の 製 作 8 コンクリートブロックの 製 作 と 試 験 校 9 ガソリンエンジンの 分 解 組 立 8 1 校 1 校 10 ポケコン 制 御 による 自 走 カーの 製 作 4 1 1 1 1 1 11 センサアラーム( 警 報 機 )の 製 作 1 1 校 1 地 域 の 環 境 に 関 心 をもとう 水 質 検 査 1 1 5 1 粉 せっけんの 製 作 1 4 工 業 技 術 基 礎 のテーマ 14 図 面 の 表 しかた 1 1 1 4 4 15 ノギス マイクロメータ ダイヤルゲージの 使 い 方 0 1 1 10 16 工 具 の 扱 い 方 1 8 1 6 17 手 仕 上 げの 方 法 1 1 1 10 18 旋 盤 の 扱 い 方 47 5 1 16 19 フライス 盤 の 扱 い 方 8 6 0 溶 接 の 方 法 5 1 鋳 造 の 方 法 17 回 路 計 オシロスコープの 取 り 扱 いかた 5 4 4 10 プリント 配 線 について 学 ぼう 4 7 1 4 4 論 理 回 路 の 基 礎 について 学 ぼう 4 7 9 4 5 センサについて 学 ぼう 1 1 1 6 化 学 実 験 の 基 本 操 作 について 学 ぼう 17 7 橋 梁 のしくみについて 学 ぼう 8 木 材 について 学 ぼう 7 9 住 宅 について 学 ぼう 6 1 0 デザインについて 学 ぼう 1 1 インテリアについて 学 ぼう 1 パソコンによるプレゼンテーション 6 5 1 4 4 小 型 万 力 をつくろう 4 電 気 スタンドをつくろう 1 5 調 光 器 をつくろう 4 1 6 住 宅 模 型 をつくろう 1 1 7 制 御 の 基 本 回 路 を 学 ぼう 4 6 8 ライントレーサをつくろう 4 5 1 4 1 9 手 回 し 発 電 式 ラジオをつくろう 40 食 用 油 からせっけんをつくろう 7 41 牛 乳 パックからはがきをつくろう 1 4 環 境 測 定 してみよう 1 テキスト 検 定 済 教 科 書 4 校 校 4 校 10 校 9 校 14 校 1 校 8 校 市 販 図 書 4 4 4 1 自 作 テキスト 9 0 7 17 9 11 18 14 その 他 5 6 1 1テーマあたりの 生 徒 数 (1 校 実 施 は 省 略 ) 8 名 9 校 6 名 校 8 名 校 10 名 11 校 5 名 校 10 名 11 校 10 名 10 校 10 名 11 校 8-9 6-7 10 4 14 10 7 1-14 10 6 7 0 0 8 4 10 6 1 1 14

つぎに 学 科 毎 に 行 うテーマを 校 以 上 について 列 記 する < 機 械 科 > パソコン(ワープロ 表 計 算 )(11) テスターの 製 作 (6) 材 料 試 験 鍛 造 (5)など (5 校 ) < 電 気 科 > 電 気 工 事 (6) テスターの 製 作 (0) パソコン(17) 電 気 計 測 電 力 測 定 (9) (50 校 ) 電 気 基 礎 実 験 (7) 電 子 工 作 (6) キルヒホッフの 法 則 抵 抗 の 直 並 列 回 路 (5) オー ムの 法 則 (4) PIC 基 板 の 製 作 電 圧 降 下 法 による 抵 抗 測 定 分 流 器 倍 率 器 ホイー トストンブリッジによる 抵 抗 測 定 ()など < 電 子 科 > テスターの 製 作 電 気 工 事 ()など (11 校 ) < 建 築 科 > 測 量 透 視 図 法 (8) 軸 組 模 型 の 製 作 (7) パソコン 実 習 (6) 木 工 加 工 造 形 ( 着 色 (7 校 ) 色 彩 など)(4)など < 土 木 科 > 測 量 パソコン 実 習 (8) 平 板 測 量 (6) 水 準 測 量 (5) 距 離 測 量 トランシット 測 量 (4) (0 校 ) 橋 梁 模 型 製 作 セメント トラバース 製 図 ()など < 工 業 化 学 科 > 定 性 分 析 パソコン 実 習 (6) ガラス 細 工 (4) 酸 塩 基 の 性 質 ()など (6 校 ) < 情 報 技 術 科 > パソコン(7) C 言 語 (4) キルヒホッフの 法 則 ()など (18 校 ) < 電 子 機 械 科 > 材 料 試 験 ()など (17 校 ) これらのテーマは 表 4 新 旧 検 定 済 教 科 書 のテーマから 実 施 するテーマを 選 択 式 で 回 答 し それにない テーマを 記 述 式 で 回 答 されたものを 列 記 した 前 回 改 訂 時 に 比 べ テーマ 数 が 大 幅 に 減 少 した なお 各 学 科 の 実 習 内 容 を 含 め 検 討 する 必 要 がある 表 4で 学 科 毎 に 実 施 数 の 多 いテーマをみると その 学 科 の 専 門 分 野 に 近 いものを 選 んでいることがわか る 一 方 学 科 毎 に 行 うテーマをみると 実 施 数 の 多 いテーマはやはり 専 門 分 野 の 基 礎 とパソコンに 関 す るテーマである しかし それらの 実 施 数 は 必 ずしも 多 くない テーマの 種 類 は 前 回 に 比 べ 多 くなって いるが その 実 施 数 は 多 くない つまり 各 学 科 の 専 門 分 野 の 学 習 量 が 減 少 していると 考 えられる 総 じて 工 業 技 術 基 礎 は 前 回 の 結 果 と 比 較 して 学 科 毎 の 独 自 性 ( 学 科 別 の 傾 向 )がより 一 層 強 まって いるとみられる しかし 工 業 技 術 基 礎 の 内 容 は 前 回 に 類 似 しているが 全 体 として 拡 散 傾 向 があり 総 じて 学 習 量 が 減 少 しているとみられる 4. 工 業 基 礎 導 入 の 影 響 筆 者 らのこれまで4 回 の 調 査 で 得 た 教 育 課 程 表 を 使 い 工 業 基 礎 工 業 数 理 実 習 課 題 研 究 な どの 実 施 単 位 数 の 変 遷 を 整 理 した その 結 果 を 表 5に 示 す 表 中 の 各 学 科 の 欄 内 の 数 字 は 実 施 学 校 数 を 表 す (1) 実 習 への 影 響 重 要 な 実 習 への 影 響 は 実 習 の 内 容 への 影 響 である すなわち 工 業 基 礎 が 導 入 されたことにより 従 来 の1 年 で 行 われていた 実 習 内 容 が 縮 減 されるか 年 の 実 習 へ 移 される すると 従 来 の 年 の 実 習 内 容 が 圧 縮 されたり 年 の 実 習 へ 移 される 年 の 実 習 は 圧 縮 されたままとなる 総 じて 実 習 内 容 は 軽 減 される 結 果 となる 場 合 が 多 い また より 重 要 な 影 響 は 実 習 が 座 学 で 学 ぶ 理 論 の 基 礎 の 学 習 と 関 連 づけて 行 われることに 齟 齬 を 生 じ させたことである つまり 座 学 の 学 年 配 置 はあまり 変 化 しなかったため 従 来 は1 年 の 座 学 で 学 んだこ 15

科 目 単 位 数 工 業 基 礎 工 業 技 術 基 礎 工 業 数 理 工 業 数 理 基 礎 実 習 課 題 研 究 製 図 表 5 工 業 基 礎 工 業 技 術 基 礎 工 業 数 理 工 業 数 理 基 礎 実 習 課 題 研 究 製 図 の 学 科 別 単 位 数 実 施 状 況 第 4 回 005 年 第 回 1996 年 第 回 1987 年 第 1 回 1976 年 機 械 科 電 気 科 電 子 科 建 築 科 土 木 科 工 業 化 学 科 情 報 技 術 科 電 子 機 械 科 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 第 4 回 第 回 第 回 第 1 回 0 1 1 1 1 7 10 5 9 4 1 16 10 14 4 8 5 49 57 6 49 64 57 11 19 4 17 19 6 14 0 6 4 17 19 1 16 1 5 4 8 1 5 1 1 5 1 1 1 1 1 1 5 1 1 6 1 1 1 0 4 5 5 4 4 5 8 1 1 7 4 17 4 17 1 1 1 1 1 16 1 1 1 1(10) 55 10 4(7) 60 10 4() 19 5 6() 8 5 7() 0 7() 0 5 () 14 () 8 1 5 7 1 1 5 7 7 1 9 4 (1) 5 45 9 17 1 7 1 8 4 9 5 1 1 6 1 1 1 1 1 4 1 5 5 1 1 1 1 1 5 1 9 7 7 1 1 6 15 9 1 19 4 10 11 0 17 1 1 0 1 1 8 7 5 7 7 11 9 7 9 1 1 1 4 5 10 6 4 4 4 5 6 8 14 5 15 4 4 11 8 4 15 5 1 4 1 1 7 1 7 14 9 11 10 7 4 7 10 6 4 1 7 1 1 1 9 1 7 4 5 1 10 9 7 4 1 1 1 6 8 1 1 1 7 10 5 1 1 1 1 1 4 1 11 4 15 4 6 19 4 1 1 1 1 5 1 1 1 4 1 1 9 1 6 1 1 1 5 7 7 7 1 1 1 7 1 1 1 1 1 14 4 46 1 1 1 1 1 1 1 1 15 1 8 1 1 1 10 1 16 1 1 5 6 17 4 7 18 10 19 9 0 8 1 4 1 0 1 1 1 1 17 50 17 66 4 19 11 6 9 1 11 1 14 5 41 18 4 6 9 4 6 15 4 16 1 8 14 14 4 1 1 1 1 5 1 6 1 7 1 5 7 1 4 11 8 10 1 1 4 5 6 14 1 8 5 5 1 5 6 0 4 5 7 1 7 8 4 1 9 1 10 1 11 1 合 計 校 数 59 70 76 85 5 7 67 76 14 9 6 4 4 4 4 6 5 7 40 8 4 45 5 19 1 9 1 6 5 各 学 科 欄 の 数 字 は 実 施 校 数 を 示 す 第 4 回 工 業 数 理 基 礎 の ( ) は 選 択 による 実 施 校 数 16

とを1 年 の 実 習 で 検 証 実 験 できたものが 年 でしか 検 証 できなくなるなどである 座 学 と 実 験 実 習 の 連 携 に 悪 影 響 をもたらすことが 起 こった とくに 電 気 科 にそうした 状 況 がみられ 生 徒 の 理 解 度 習 得 度 の 低 下 をもたらしたとの 回 答 がかなりみられた もちろん 工 業 基 礎 の 導 入 により 生 徒 が 物 に 実 際 にふれて 作 業 する 中 で 実 習 になじみ その 後 の 専 門 の 実 習 での 作 業 に 入 りやすくなったこと あるいは 工 業 に 関 する 広 い 視 野 が 得 られることなどの 積 極 的 な 効 果 も 指 摘 されている また 情 報 技 術 関 係 の 内 容 を 導 入 する 呼 び 水 になったなども 指 摘 する 必 要 が ある しかし それにも 増 して 前 記 した 座 学 と 実 習 の 連 携 性 を 弱 めたことは 大 きな 禍 根 を 残 したと 言 わざる を 得 ない () 教 育 課 程 への 影 響 前 項 でもふれたが 工 業 基 礎 工 業 数 理 が 導 入 された 前 後 第 1 回 と 第 回 の 結 果 を 比 較 すると 明 らかに 実 習 の 単 位 が 削 減 されている 新 両 科 目 合 わせて 平 均 7 単 位 を 使 ったため 実 習 が 工 業 化 学 科 を 始 め 機 械 科 電 子 科 情 報 機 械 科 などで 大 幅 に 削 減 された なお この 表 にはないが それぞれの 学 科 の 専 門 科 目 の 単 位 数 も 縮 減 された そのため 各 専 門 科 目 の 指 導 内 容 も 軽 減 化 された とくに 理 論 の 基 礎 を 学 ぶ 際 の 数 量 的 な 扱 いが 工 業 数 理 導 入 の 影 響 で 簡 素 化 された これによる 質 的 低 下 も 招 いた と 考 えられる さらに 1989( 平 成 元 ) 年 の 改 訂 で 課 題 研 究 情 報 技 術 基 礎 が 工 業 科 共 通 履 修 科 目 として 新 設 された 課 題 研 究 情 報 技 術 基 礎 とも 単 位 で 導 入 されることが 多 かった その 影 響 も 実 習 の 単 位 数 に 削 減 と いう 形 で 現 れた なお この 改 訂 では 工 業 数 理 も 単 位 削 減 されることが 多 かった 新 設 科 目 の 影 響 である そして 1999( 平 成 11) 年 の 改 訂 では 前 述 したように 原 則 履 修 科 目 が 工 業 技 術 基 礎 課 題 研 究 のみになった ただし 教 科 情 報 の 新 設 によりその 代 替 科 目 として 情 報 技 術 基 礎 が 必 修 的 に 残 さ れた その 結 果 工 業 技 術 基 礎 はほぼ 現 状 維 持 したが 課 題 研 究 は1 単 位 増 し 実 習 はさらに 減 少 傾 向 を 示 している 先 に 述 べたように この 改 訂 により 工 業 技 術 基 礎 の 内 容 も 縮 減 傾 向 にあったが 実 習 についても 単 位 が 減 る 傾 向 にあり 軽 減 化 している これらは 総 じて 工 業 教 科 全 体 の 教 育 力 を 低 下 することになるのではないだろうか 5. 工 業 数 理 について これまで 述 べてきたように 工 業 数 理 は 工 業 基 礎 とともに 導 入 された 科 目 である その 教 育 課 程 上 の 扱 いは 表 5にみるように 導 入 当 初 は4 単 位 実 施 が 多 く その 後 の 改 訂 では 単 位 実 施 が 多 くな り 現 行 の 教 育 課 程 ではかなり 姿 を 消 し 残 された 場 合 もほとんどが 選 択 科 目 としてである なお 学 科 による 違 いがかなり 認 められる その 工 業 教 科 の 教 育 内 容 に 対 する 影 響 は 各 学 科 の 専 門 科 目 が 担 う 理 論 の 基 礎 学 習 にかなり 大 きく 出 た と 考 えられる すなわち 専 門 科 目 で 扱 う 公 式 の 数 学 的 ( 数 理 的 )な 導 出 過 程 が 工 業 数 理 で 学 習 す るからと 言 って 専 門 科 目 の 教 科 書 の 記 述 が 簡 素 化 された 工 業 数 理 の 学 習 がきちんと 成 立 していれば その 論 は 成 り 立 つが 現 実 はそうではない 場 合 が 多 い そうした 結 果 として 総 じて 専 門 科 目 の 理 解 が 軽 減 されたと 言 えよう 各 専 門 教 科 書 の 数 理 的 記 述 を 残 して 置 かれれば 事 態 はもう 少 し 良 かったのではな いだろうか 生 徒 や 教 師 は 両 者 をみながら 学 習 でき 理 解 度 は 増 したのかもしれない こうした 問 題 点 が 現 場 で 強 く 意 識 されていたため 1999( 平 成 11) 年 の 改 訂 での 工 業 数 理 基 礎 の 原 則 履 修 科 目 から 除 かれたことにより 多 くの 工 高 での 削 除 に 繋 がったとみられる 全 体 として 工 業 数 理 の 導 入 の 工 業 教 育 への 意 味 は 何 であったのか 深 い 疑 問 を 抱 かざるを 得 ない 17

6.おわりに 1978( 昭 和 5) 年 の 改 訂 で 工 業 共 通 履 修 科 目 として 工 業 基 礎 工 業 数 理 の 導 入 が 鳴 り 物 入 りで 行 われた その 根 拠 として 言 われた 主 要 なことは 工 高 入 学 者 の 質 的 変 化 であった その 現 実 への 対 応 とし て 入 学 後 直 ぐさま 各 専 門 の 学 習 に 入 るのではなく その 基 礎 となる 体 験 的 な 学 習 をさせる 必 要 性 であっ た しかし その 結 果 として 工 業 教 育 全 体 の 質 的 低 下 を 招 いてしまったと 言 えないだろうか 工 高 入 学 者 と 工 高 自 体 は 多 様 である 高 い 質 を 維 持 している 部 分 を 見 過 ごしてはならない その 部 分 が 全 体 を 引 き 上 げる 作 用 を 大 切 にすべきではなかろうか ところで 大 企 業 は 自 前 で 新 入 社 員 の 基 礎 的 な 技 術 技 能 教 育 を 行 う 力 がある そうした 所 から 工 業 高 校 不 要 論 が 唱 えられたとみられる しかし 中 小 企 業 にはそうした 余 裕 と 力 はない 所 が 多 い そうした 企 業 の 人 的 供 給 の 主 流 が 工 業 高 校 であったし 現 在 も 変 わりはない しかし 文 部 科 学 行 政 はさらなる 工 業 高 校 削 減 に 拍 車 がかかることに 歯 止 めをかけていない 産 業 界 の 状 況 とその 要 請 の 意 味 が 理 解 されてい ないように 思 われる まさに 国 を 傾 けることに 繋 がる 事 態 である また 学 校 教 育 のレベルダウンも 憂 慮 される 技 術 教 育 についてはとくに 文 部 行 政 の 長 年 の 軽 視 政 策 に よって 弱 体 化 が 著 しい すなわち 中 学 校 の 技 術 科 教 育 が 単 位 の 削 減 と 内 容 の 軽 減 化 が 明 らかである つ まり 工 高 入 学 生 の 技 術 的 素 養 の 低 下 をもたらしたという 側 面 がある しかし このことは 高 校 教 育 が 実 質 義 務 教 育 化 している 現 在 日 本 の 青 年 の 教 養 水 準 がさらに 低 下 することを 意 味 している つまり 日 本 社 会 を 構 成 する 人 々の 教 養 の 危 機 的 低 下 をもたらすということである そうした 危 機 の 脱 却 はどのようにしたら 良 いか 各 教 育 段 階 で 基 本 を 大 切 にじっくり 児 童 生 徒 に 向 き 合 うしかない その 教 師 達 の 営 みを 可 能 にする 教 育 環 境 を 行 政 が 保 障 するべく 努 力 するしかないと 考 えられ る 工 業 基 礎 導 入 の 際 大 阪 府 立 I 工 業 高 校 機 械 科 では その 科 目 が 要 請 する 学 習 要 素 と 従 来 の 実 習 の 学 習 要 素 を 全 体 として 仔 細 に 分 析 検 討 した 上 で 同 科 目 の 内 容 と 位 置 づけを 確 定 して 導 入 した 学 科 の 教 師 集 団 全 体 が 創 意 を 出 し 合 った 結 果 である 教 師 集 団 はそうした 創 造 的 な 活 動 ができるよう 日 常 から 教 育 内 容 や 方 法 に 関 する 検 討 ができる 職 場 づ くりが 必 要 であろう 管 理 者 はそうした 職 場 環 境 をつくることに 最 善 をつくすべきであろう 教 育 行 政 は 当 然 そうした 環 境 作 りを 後 押 しすることが 任 務 である 活 き 活 きした 教 師 集 団 の 実 践 こそが 生 徒 の 活 き 活 きした 学 習 活 動 を 引 き 出 す 鍵 と 考 えられる 最 後 に 本 稿 で 述 べた4 回 の 全 国 調 査 には 多 くの 高 校 現 場 の 方 々のご 協 力 を 得 て 行 ってきた 記 して 謝 意 を 表 したい 参 考 文 献 1) 井 上 道 男 川 上 純 義 橋 川 隆 夫 長 谷 川 雅 康 工 業 教 科 ( 実 験 実 習 ) 内 容 の 調 査 報 告 (その1) 東 京 工 業 大 学 工 学 部 附 属 工 業 高 等 学 校 研 究 報 告 第 7 号 pp.-5 1976 年 月 ) 井 上 道 男 川 上 純 義 橋 川 隆 夫 長 谷 川 雅 康 工 業 教 科 ( 実 験 実 習 ) 内 容 の 調 査 報 告 (その) 東 京 工 業 大 学 工 学 部 附 属 工 業 高 等 学 校 研 究 報 告 第 8 号 pp.1-95 1977 年 月 ) 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 : 長 谷 川 雅 康 ) 工 業 教 科 ( 工 業 基 礎 実 習 ) 内 容 の 調 査 報 告 (その1) 東 京 工 業 大 学 工 学 部 附 属 工 業 高 等 学 校 研 究 報 告 第 18 号 pp.89-159 1987 年 月 4) 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 : 長 谷 川 雅 康 ) 工 業 教 科 ( 工 業 基 礎 実 習 ) 内 容 の 調 査 報 告 (その) ( 昭 和 61 年 度 文 部 省 科 学 研 究 補 助 金 奨 励 研 究 (B)による 研 究 資 料 )pp.1-0 1988 年 月 5) 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 : 長 谷 川 雅 康 他 8 名 ) 工 業 教 科 ( 工 業 基 礎 実 習 課 題 研 究 ) 内 容 に 関 する 調 査 報 告 pp.1-11 1997 年 月 6) 工 業 教 科 内 容 調 査 研 究 会 ( 代 表 : 長 谷 川 雅 康 他 8 名 ) 工 業 教 科 ( 工 業 技 術 基 礎 実 習 課 題 研 究 製 図 ) 内 容 に 関 する 調 査 報 告 pp.1-16 006 年 月 ( 科 研 費 研 究 資 料 ) 18

() 機 械 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 と 製 図 機 械 科 における 実 験 実 習 課 題 研 究 製 図 の 単 位 数 と 指 導 内 容 の 実 施 状 況 を 概 観 する 調 査 年 ごとの 回 答 校 数 は 85 校 ( 第 1 回 :1976 年 ) 74 校 ( 第 回 :1987 年 ) 69 校 ( 第 回 :1996 年 ) 60 校 ( 第 4 回 : 005 年 )である (1) 実 習 の 単 位 数 実 習 の 単 位 数 は 1 学 年 では 平 均.8 単 位 であったが 第 回 の 調 査 から 工 業 基 礎 が 導 入 されたため 1.9 単 位 と 半 減 し さらに 1.0 単 位 0.1 単 位 と 回 を 追 う 毎 に 減 少 した 学 年 の 単 位 数 は 4 回 の 調 査 を 通 して4 単 位 前 後 で 変 動 は 小 幅 であった また 学 年 では 第 回 まで 5. 単 位 程 度 であったが 第 回 に 課 題 研 究 が 導 入 され 大 きく 単 位 数 は 減 少 し 4 単 位 程 となった 削 減 分 が 課 題 研 究 に 回 された とみられる 実 習 の 年 間 合 計 単 位 数 の 平 均 は 1.4 単 位 ( 第 1 回 :1976 年 ) 1.0 単 位 ( 第 回 :1987 年 ) 9. 単 位 ( 第 回 :1996 年 ) 7.9 単 位 ( 第 4 回 :005 年 )と 明 らかに 減 少 している () 実 験 実 習 の 実 施 状 況 機 械 科 の 実 習 は 実 習 的 分 野 と 実 験 的 分 野 に 大 別 されて 実 施 され その 両 分 野 ごとにそれぞれの 分 野 を 構 成 している 表 1に 各 分 野 の 実 験 実 習 の1 校 あたりの 実 施 テーマ 数 を 示 す さらに 実 験 実 習 の 実 施 状 況 の 推 移 を 概 観 できるよう 図 1 図 を 示 す 実 験 実 習 のテーマ 数 : 実 験 実 習 のテーマ 数 は 第 回 以 降 単 位 数 の 削 減 とともに 減 少 している 工 業 基 礎 が 導 入 された 影 響 か 第 回 で 実 習 的 分 野 がかなり 増 加 し 実 験 的 な 分 野 も 部 分 的 にある 程 度 増 えた しかし 第 回 第 4 回 と 単 位 数 の 削 減 がかなり 影 響 して 実 施 テーマ 数 が 大 幅 に 減 少 している とくに 実 験 的 分 野 は 半 減 以 下 になっている 実 験 実 習 の 標 準 的 な 分 野 : 標 準 的 に 実 施 されている 分 野 は 多 い 順 に 切 削 加 工 (1) 切 削 加 工 () 鋳 造 材 料 実 験 溶 接 手 仕 上 げ 電 気 実 験 工 業 計 測 熱 機 関 流 体 機 械 自 動 制 御 である これらの 分 野 の 中 で 切 削 加 工 (1)および 手 仕 上 げと 溶 接 がほぼ 維 持 されている その 他 の 分 野 は 減 少 傾 向 を 顕 著 に 示 す 表 1 分 野 ごとの1 校 あたりの 実 施 テーマ 数 実 験 実 習 の 分 野 実 習 的 分 野 1976 年 調 査 85 校 年 年 年 計 1987 年 調 査 74 校 年 年 年 計 1996 年 調 査 69 校 年 年 年 計 005 年 調 査 60 校 年 年 年 計 1 鋳 造. 1.9 0.7 6.0.1.6 0.8 6.5.1.1 0.6 4.8 1.9 1. 0..5 手 仕 上 げ.4 0. 0.1.8.0 1. 1.1 4.4.5 0.9 0.4.8.7 0.5 0..4 切 削 加 工 (1)( 旋 盤 ). 1.9 1.6 5.7 1.5.8. 6.6..9 1.1 6..4.6 1. 6. 4 切 削 加 工 () ( 平 面 加 工, 特 殊 機 械 加 工 など) 0.8.4.7 6.9 0.8. 4.0 8.0 0.9.4.7 7.0 0.7.4 1.9 5.0 5 塑 性 加 工 ( 鍛 造, 板 金, 転 造 ) 0.9 0.4 0.4 1.8 0. 0.5 0. 1.1 0.4 0. 0.1 0.7 0.4 0. 0.1 0.7 6 溶 接 0.8 1.6 0.8. 1.0.5 1.1 4.7 1.5. 0.6 4. 1.6 1.9 0.5.9 7 精 密 工 作 0.0 0.1 0.6 0.7 0.0 0.1 0.6 0.6 0.0 0.1 0. 0. 0.0 0.0 0.1 0.1 8 総 合 実 習 0.0 0.1 0.5 0.5 0.1 0.1 0.4 0.6 0.0 0.1 0.4 0.4 0.0 0.0 0. 0. 9その 他 0.0 0.1 0. 0.4 0.0 0.4 0.8 1. 0.7 1.7. 4.6 小 計 10.5 9.6 7.4 7.5 7.9 14. 10.8.0 9.7 1. 6.8 8.7 10. 10.6 6.7 7.6 19

実 験 的 分 野 1 材 料 実 験 0.7.6.7 6.9 0.8.. 6. 1.0. 1. 4.5 0.7 1.8 1..7 工 業 計 測 0.6 1.9 6.6 9.1 0.5 1.8 5.7 8.0 0.4 1.1.9 4.4 0.4 0.8 1.0.1 熱 機 関 0.1 0..6.9 0.1 0. 4. 4.5 0.1 0..6.1 0.1 0. 1.7.1 4 流 体 機 械 0.0 0.9 5. 6.1 0.0 1.5 4.0 5.5 0.0 0.9.6.5 0.0 0.4 1. 1.7 5 電 気 実 験 0.1 0.5.9.5 1.4 1.7.5 5.5 1.7 1. 1.0.9 0.8 1.1 0.4. 6 自 動 制 御 0.0 0.0 0.7 0.7 0.0 0.4 1.5 1.9 0.0 0.4 0.7 1. 0.1 0.5 1.0 1.6 7 生 産 管 理 0.0 0.0 0.7 0.7 0.1 0.1 0.4 0.7 0.0 0.0 0. 0. 0.0 0.1 0.4 0.5 8 電 子 計 算 機 0.0 0.1 0. 0. 0. 0. 0.4 1.0 0. 0.4 0. 0.8 0. 0.1 0.1 0.5 9 物 理 実 験 0. 0.0 0.0 0. 0.0 0.1 0.1 0.1 小 計 1.8 7..6 1.6.1 9. 1.0.4.4 6.7 11.5 1.5. 5. 7.1 14.5 実 施 テーマ 数 合 計 59.1 66.4 50. 4.1 0

基 本 的 なテーマ: 上 記 の 標 準 的 に 実 施 されている 分 野 の 中 で 多 く 実 施 されている 実 習 ( 作 業 )テーマを 順 にみてみよう まず 実 習 的 分 野 においては 次 の 状 況 にある (a) 切 削 加 工 (1): 旋 盤 作 業 の 基 本 を 学 ぶ 分 野 で 旋 盤 作 業 の 解 説 旋 盤 センタ 作 業 旋 盤 チャッ ク 作 業 が 全 ての 学 校 で 現 在 も 実 施 されている これに 次 いで 旋 盤 ローレットかけ が 多 く 実 施 されている ならい 旋 盤 は 第 1 回 でかなり 行 われていたが その 後 急 激 に 減 っ ている 工 業 基 礎 の 導 入 で1 学 年 から 学 年 実 施 に 一 部 移 ったが ほぼ 安 定 して 実 施 され ている (b) 切 削 加 工 (): 旋 盤 の 基 本 を 学 んだ 後 に その 他 の 主 要 な 工 作 機 械 の 技 能 を 習 得 する 分 野 である 横 フライス 盤 作 業 立 フライス 盤 作 業 はほぼ 全 ての 学 校 で 実 施 され 形 削 り 盤 作 業 ボール 盤 作 業 平 面 研 削 盤 作 業 は 第 回 調 査 まで 多 く 実 施 されていたが 第 4 回 で 半 減 している NC 旋 盤 NCボール 盤 NCフライス 盤 マシニングセンター(MC) など の 自 動 化 工 作 機 械 の 基 本 を 学 ぶ 実 習 はほとんどの 学 校 で 実 施 され 時 代 を 反 映 して いる (c) 鋳 造 : 機 械 製 品 を 製 作 する 第 一 段 階 の 鋳 造 技 術 の 基 本 を 学 ぶため 基 本 解 説 ( 導 入 ) を 皮 切 り に 砂 型 の 製 作 融 解 (るつぼ 炉,キュポラ, 電 気 炉 ) 鋳 込 み という 鋳 造 の 工 程 を 順 に 学 ぶテーマをほとんどの 学 校 が 実 施 している さらに 鋳 造 した 製 品 の 仕 上 げ 工 程 と しての 砂 落 とし, 鋳 ばり, 湯 口 除 去 を 多 くの 学 校 で 行 っている また シェル 型 の 製 作 も 第 回 までかなり 行 われていたが 第 4 回 では 他 のテーマと 同 様 激 減 した 材 料 はアルミニウム 合 金 や 鋳 鉄 低 融 点 合 金 などを 用 い 鋳 造 するものは Vブロック 歯 車 素 材 プーリー 卓 上 万 力 素 材 灰 皿 トースカン 台 など 多 種 多 様 である 全 体 としては 減 少 傾 向 にあり とくに 第 4 回 で5テーマに 絞 られている (d) 溶 接 : 構 造 物 を 組 み 立 てる 際 に 重 要 な 溶 接 技 術 を 習 得 する 実 習 として ガス 溶 接 と アーク 溶 接 が 全 ての 学 校 で 漏 れなく 行 われている 第 4 回 まで 削 減 されることなく 実 施 されてお り 旋 盤 作 業 の 基 本 を 学 ぶ 実 習 と 共 に 堅 持 されている ガス 切 断 もかなり 行 われている しかし 抵 抗 溶 接 や イナートガス 溶 接 実 技 テスト は 相 当 削 減 されている (e) 手 仕 上 げ: 機 械 加 工 の 前 提 となる 手 仕 上 げの 技 能 を 習 得 する 実 習 は けがき 作 業 やすり 仕 上 げ ねじ 立 て 作 業 (タップ,ダイスによる) がほとんどの 学 校 で 行 われ また 弓 のこによ る 切 断 は 約 半 数 の 学 校 で 実 施 されている 今 日 手 の 巧 緻 性 を 育 てる 上 でとくに 重 要 と 思 われ 不 可 欠 の 実 習 と 考 えられる (f) 塑 性 加 工 : 切 削 加 工 のほかに 重 要 な 加 工 法 としての 塑 性 加 工 については 実 施 する 学 校 がかなり 少 なく 鍛 造 ( 空 気 ハンマによるものを 含 む) や 板 金 加 工 を 半 数 から 分 の1 程 度 しか 行 っ ていない 転 造 (ねじ 転 造 ) はさらに 少 ない (g) 精 密 工 作 : 放 電 加 工 が 少 数 行 われ 超 仕 上 げ はさらに 少 ない (h) 総 合 実 習 その 他 : 各 種 機 械 作 業 等 を 総 合 的 に 組 み 合 わせて, 一 個 の 製 品 を 完 成 するように 考 えられ た 実 習 で 主 に 学 年 で 行 う 学 校 が 多 い ただし 近 年 は 課 題 研 究 の 中 でこうした 実 習 を 行 うようになってきている 製 品 としては 豆 ジャッキ 小 型 万 力 歯 車 ポンプ 手 巻 ウインチ トースカン 空 気 ポンプ ダイヤルゲージ 測 定 台 機 構 模 型 ( 遊 星 歯 車 模 型 ) カットエンジン ホース 巻 取 り 機 OHP テレビスタンド 風 力 発 電 機 滑 車 マシンバイス 電 気 スタンド リヤカー 平 行 クランク マイクロメータスタンド パンタグラフ 式 ねじ ジャッキ 穴 あけ 台 X-Y プロッタ X-Y テーブル カム 装 置 など 多 岐 にわたっている 1

つぎに 実 験 的 分 野 について 述 べる (a) 材 料 実 験 : 材 料 の 諸 性 質 を 試 験 する 方 法 を 学 ぶ 実 験 として 引 張 試 験 硬 さ 試 験 がほぼ 全 ての 学 校 で 実 施 され 衝 撃 試 験 もほとんどの 学 校 で 行 われている しかし 金 属 組 織 試 験 や 熱 処 理 は 第 回 まで 多 く 実 施 されていたが 第 回 から 急 激 に 削 減 されている と くに 鉄 鋼 材 料 の 機 械 的 性 質 を 多 様 に 制 御 する 方 法 である 熱 処 理 を 現 在 分 の1の 学 校 しか 実 施 していないことは 非 常 に 問 題 と 考 えられる また 鋼 の 炭 素 の 含 有 量 を 簡 便 に 判 断 できる 火 花 試 験 も 現 在 6 分 の1 程 度 の 学 校 しか 行 っていない 総 じて 材 料 の 科 学 的 認 識 を 持 たせるために 必 要 な 実 験 がかなり 弱 体 化 しているとみられる (b) 電 気 実 験 : 機 械 を 扱 う 上 で 電 気 に 関 する 知 識 技 能 は 不 可 欠 であるため 座 学 の 電 気 一 般 や 計 測 制 御 などの 科 目 で 電 気 に 関 する 基 本 を 学 ぶことになっている それらに 対 応 する 実 験 実 習 が 用 意 されてきた しかし その 実 施 状 況 はあまり 多 くないが ホイートストンブリッ ジによる 抵 抗 測 定 オームの 法 則 実 験 電 流 計, 電 圧 計 の 取 扱 い 回 路 計 の 取 扱 い などのテーマが 第 回 まで 半 分 前 後 の 学 校 で 実 施 されていた しかし 第 4 回 では4 分 の1 程 度 に 落 ち 込 んでいる また テスターの 製 作 が1 学 年 で5 分 の1 程 度 で 行 われ ているが 工 業 技 術 基 礎 での 実 施 と 関 連 があると 思 われる オシロスコープによる 測 定 は 第,4 回 で 行 われている 三 相 誘 導 電 動 機 の 特 性 試 験 は 第 1, 回 で 分 の1から 4 分 の1 程 度 行 われていたが 第 4 回 では0となった 総 じて 現 在 電 気 実 験 は 限 られた テーマが 辛 うじて 行 われている (c) 熱 機 関 : 機 械 の 動 力 源 として 重 要 な 熱 機 関 に 関 する 実 験 は ガソリンエンジンの 分 解, 組 立 と ガ ソリン 機 関 の 性 能 試 験 が7,8 割 の 学 校 で 行 われている その 他 には ディーゼル 機 関 の 性 能 試 験 と ボイラ のテーマが, 割 程 度 の 学 校 で 実 施 されている 総 じて 減 少 傾 向 が 著 しい (d) 工 業 計 測 :ものをつくる 際 にも 実 験 して 現 象 を 定 量 化 する 際 にも 計 測 は 必 要 不 可 欠 である この 分 野 の 実 験 テーマは 以 前 非 常 に 多 様 なテーマが 行 われていたが 現 在 はかなり 限 られた テーマ 外 側 マイクロメータの 性 能 試 験 ブロックゲージの 取 扱 い ダイヤルゲージ の 性 能 試 験 表 面 アラサの 測 定 工 具 顕 微 鏡 によるネジの 測 定 が 学 年 を 中 心 に 多 くは8 割 から6 割 程 度 行 われていたが 現 在 は, 割 ほどになっている 工 業 事 象 の 定 量 的 な 扱 いが 危 うくなっている (e) 流 体 機 械 : 原 動 機 のうち 熱 機 関 と 並 び 重 要 な 流 体 機 械 に 関 する 実 験 テーマは 水 力 学 関 係 の 三 角 せ きによる 流 量 測 定 うず 巻 ポンプの 性 能 試 験 ベンチュリー 計 による 流 量 測 定 オ リフィスによる 流 量 測 定 が 第 1 回 では7,8 割 程 度 の 学 校 で 行 われていたが 第 回 で 半 減 し 第 4 回 でさらに,4 割 程 度 に 減 少 した それらに 次 いで ペルトン 水 車 の 性 能 試 験 管 路 抵 抗 の 測 定 と 油 圧 関 係 の 油 圧 回 路 実 験 ベーンポンプの 特 性 試 験 も 第 1 回 では6 割 前 後 あったが 第 4 回 では1 割 前 後 となっている (f) 自 動 制 御 : 機 械 を 制 御 する 技 術 の 学 習 は 電 気 シーケンス 回 路 を 筆 頭 に 空 気 圧 シーケンス 回 路 やコンピュータを 用 いた マイコン 制 御 や LED 点 滅 の 制 御 のテーマが, 割 程 度 行 われている リレーシーケンス も 現 在 割 程 度 行 われている (g) 電 子 計 算 機 :コンピュータ 関 係 の 実 習 は 第 1, 回 には フォートランプログラミング が,4 割 程 度 次 いで 第, 回 に BASICプログラミング が5,6 割 程 度 行 われていた そ の 間 独 立 した 科 目 情 報 技 術 基 礎 が 設 けられ かつ 設 備 が 充 実 されるに 伴 って 実 習 の 中 では 減 少 してきた 少 数 ではあるが マシン 語 プログラミング や C 言 語 が 機 械 制 御 と 関 連 づけて 学 ばれている