【参考資料3頭紙】 第9次職業能力開発基本計画



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国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

18 国立高等専門学校機構

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

m07 北見工業大学 様式①

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社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

公表表紙

官報掲載【セット版】

スライド 1

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資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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16 日本学生支援機構

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

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新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

(2) 就 業 規 則 の 状 況 就 業 規 則 は 90.0%の 事 業 所 が 整 備 している このうち 就 業 規 則 を 周 知 している 事 業 所 は 84.0%で 周 知 の 方 法 ( 複 数 回 答 )については 常 時 掲 示 または 備 え 付 け が 最 も 多 く 64

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就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

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(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

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波佐見町の給与・定員管理等について

一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 3 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 級 3 級 4 級 5 級 6 級 単 位 : ( ) 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 137, 163,7 4,9 31,4 71, 33,3 359,7 最 高 号 給 の 給 料 月 額

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 26 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 副 理 事 長 A 理 事 16,638 10,332 4,446 1,

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学校安全の推進に関する計画の取組事例

別 添 1 女 性 国 家 公 務 員 の 登 用 状 況 資 料 1 指 定 職 に 占 める 女 性 の 割 合 は3.0%( 平 成 27 年 11 月 1 日 現 在 ) ( 前 年 9 月 1 日 現 在 から0.2ポイント 増 ) 本 省 課 室 長 相 当 職 以 上 に 占 める 女

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

小山市保育所整備計画

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

「一時預かり事業の実態について」の一部改正について

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道 内 シ ル バ ー 人 材 セ ン タ ー の 現 状 に つ い て は 契 約 金 額 に お い て は 請 負 契 約 で は 減 少 し た も の の シ ル バ ー 派 遣 事 業 の 大 幅 な 伸 び に よ り 5 年 ぶ り に 前 年 実 績 を 上 回 っ た が 会

別紙3

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

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Microsoft Word - 02第3期計画(元データ).doc

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

 

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

( 注 )1 ラスパイレス 指 数 とは 全 地 方 公 共 団 体 の 一 般 行 政 職 の 給 料 月 額 を 一 の 基 準 で 比 較 するため の 職 員 数 ( 構 成 )を 用 いて 学 歴 や 経 験 年 数 の 差 による 影 響 を 補 正 し の 行 政 職 俸 給 表 (

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

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第 8 条 本 協 議 会 における 研 修 は 以 下 のとおりとする (1) 座 学 研 修 農 業 講 座 や 先 進 農 家 視 察 など 農 業 経 営 基 礎 講 座 やその 他 担 い 手 のための 研 修 会 等 への 参 加 など 年 24 回 程 度 とする (2) 実 務 研

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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(5 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業 所 の 新 規 に 採 用 し た 全 て の 居 宅 介 護 従 業 者 に 対 し 熟 練 し た 居 宅 介 護 従 業 者 の 同 行 に よ る 研 修 を 実 施 し て い る こ と (6 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業

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1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

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共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

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別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

1 はじめに 計 画 の 目 的 国 は 平 成 18 年 度 に 住 生 活 基 本 法 を 制 定 し 住 まいに 関 する 基 本 的 な 計 画 となる 住 生 活 基 本 計 画 ( 全 国 計 画 )を 策 定 し 住 宅 セーフティネットの 確 保 や 住 生 活 の 質 の 向 上


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2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

技 能 労 務 職 平 均 年 齢 歳,7 平 均 給 料 月 額 歳 7,,8, 歳,9,57, 7,7 7,9 9,5 - (8,85) (5,) 類 似 団 体 5. 歳 9,8 9, 85, ( 注 ) 平 均 給 料 月 額 とは 平 成 5 年 月 日 現 在 における

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

Transcription:

第 9 次 職 業 能 力 開 発 基 本 計 画 ( 平 成 23~27 年 度 )の 全 体 像 - 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 と 雇 用 のセーフティネットの 強 化 - 現 状 認 識 少 子 高 齢 化 や 産 業 構 造 の 変 化 グローバル 化 等 の 社 会 経 済 環 境 の 変 化 を 背 景 に 労 働 力 の 需 給 両 面 にわたる 構 造 的 な 変 化 が 著 しく 進 行 職 業 能 力 形 成 機 会 に 恵 まれない 非 正 規 労 働 者 の 数 や 就 業 者 に 占 める 割 合 が 増 加 このような 状 況 の 下 で 持 続 可 能 な 活 力 ある 経 済 社 会 を 構 築 するには 若 年 者 女 性 高 齢 者 障 害 者 非 正 規 労 働 者 を 含 めた 一 人 一 人 が 職 業 訓 練 等 を 通 じて 能 力 を 高 め 生 産 性 を 向 上 させることが 不 可 欠 1. 成 長 が 見 込 まれる 分 野 ものづくり 分 野 における 職 業 訓 練 の 推 進 (1) 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 1 介 護 福 祉 医 療 子 育 て 情 報 通 信 環 境 等 の 分 野 において 必 要 とされ る 人 材 育 成 の 推 進 2 人 材 ニーズの 把 握 訓 練 カリキュラムや 指 導 技 法 の 研 究 開 発 3 民 間 教 育 訓 練 機 関 の 更 なる 活 用 4 大 学 等 教 育 機 関 との 連 携 強 化 (2)ものづくり 分 野 の 人 材 育 成 1 国 は 先 導 的 な 職 業 訓 練 を 含 め 高 度 な 職 業 訓 練 を 都 道 府 県 は 地 域 産 業 ニーズに 密 着 した 基 礎 的 な 技 術 技 能 を 習 得 させる 訓 練 を 実 施 2 環 境 エネルギー 分 野 等 の 新 しい 分 野 の 訓 練 の 拡 充 今 後 の 方 向 性 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 や 我 が 国 の 基 幹 産 業 であり 国 際 競 争 力 を 有 するものづく り 分 野 の 人 材 育 成 が 喫 緊 の 課 題 雇 用 のセーフティネットの 一 環 として 雇 用 保 険 を 受 給 できない 者 も 安 心 して 職 業 訓 練 を 受 ける ことができる 仕 組 みを 創 設 能 力 本 位 の 労 働 市 場 の 形 成 に 資 するため 教 育 訓 練 と 結 びついた 職 業 能 力 評 価 システムの 整 備 個 人 の 主 体 的 な 能 力 開 発 や 企 業 による 労 働 者 の 能 力 開 発 を 支 援 国 地 方 公 共 団 体 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 の 多 様 な 主 体 が 役 割 分 担 をしながら 企 業 や 地 域 のニーズを 踏 まえつつ 我 が 国 全 体 として 必 要 となる 職 業 訓 練 等 を 実 施 今 後 の 職 業 能 力 開 発 の 基 本 的 施 策 の 展 開 2. 非 正 規 労 働 者 等 に 対 する 雇 用 のセーフティネットとしての 能 力 開 発 の 強 化 (1) 雇 用 のセーフティネットとしての 職 業 訓 練 の 役 割 と 機 能 強 化 1 中 央 と 地 方 の 協 議 会 を 活 用 して 職 業 訓 練 を 実 施 する 分 野 や 規 模 等 に 関 する 年 度 計 画 の 策 定 2 離 職 者 に 対 する 公 共 職 業 訓 練 の 実 施 (2) 第 2のセーフティネットの 創 設 雇 用 保 険 を 受 給 できない 求 職 者 に 対 する 第 2のセーフティネットとして 無 料 の 職 業 訓 練 及 び 訓 練 期 間 中 の 生 活 を 支 援 し 訓 練 受 講 を 容 易 にするための 給 付 を 行 う 求 職 者 支 援 制 度 を 恒 久 制 度 とし て 創 設 (3)ジョブ カード 制 度 の 普 及 促 進 1 ジョブ カードを 職 業 能 力 開 発 施 策 の 基 本 ツールとして 活 用 2 国 が 中 心 となった 関 係 機 関 による 緊 密 な 連 携 協 力 体 制 の 枠 組 みの 下 での 普 及 促 進 3 求 職 者 支 援 制 度 においても 活 用 参 考 資 料 3 3. 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 評 価 システム の 整 備 1 職 業 能 力 評 価 と 教 育 訓 練 を 体 系 的 に 結 びつけた 実 践 キャリア アッ プ 戦 略 (キャリア 段 位 制 度 ) の 構 築 2 職 業 能 力 評 価 基 準 の 普 及 促 進 3 技 能 検 定 制 度 が 社 会 的 ニーズに あったものとなるよう 見 直 し 4. 職 業 生 涯 を 通 じたキャリア 形 成 支 援 の 一 層 の 推 進 (1) 個 人 の 主 体 的 な 能 力 開 発 の 支 援 就 職 転 職 時 等 必 要 なときにキャリア コンサルティングを 受 けられる 環 境 の 整 備 (2) 企 業 による 労 働 者 の 能 力 開 発 の 支 援 キャリア 形 成 促 進 助 成 金 等 の 効 果 的 な 活 用 (3)キャリア 教 育 の 推 進 教 育 施 策 と 密 接 に 連 携 した 職 業 能 力 開 発 施 策 の 展 開 5. 技 能 の 振 興 1 各 種 技 能 競 技 大 会 の 実 施 等 による 技 能 の 重 要 性 の 啓 発 2 技 能 者 との 交 流 等 による 若 年 者 への 技 能 の 魅 力 の 紹 介 6. 特 別 な 支 援 を 必 要 とする 者 に 対 する 職 業 能 力 開 発 の 推 進 長 期 失 業 者 学 卒 未 就 職 者 ニート 等 の 若 年 者 母 子 家 庭 の 母 障 害 者 等 に 対 する 能 力 開 発 7. 職 業 能 力 開 発 分 野 の 国 際 連 携 協 力 の 推 進 1 開 発 途 上 国 への 訓 練 指 導 員 の 派 遣 等 による 職 業 訓 練 の 実 施 の 支 援 2 開 発 途 上 国 における 日 本 型 技 能 評 価 システム 構 築 の 支 援 3 新 たな 技 能 実 習 制 度 の 適 切 な 実 施 8. 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のプロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )の 強 化 (1) 職 業 能 力 開 発 のビジョン 訓 練 計 画 の 策 定 1 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 の 方 向 性 を 定 める 中 長 期 的 なビジョンの 提 示 2 国 及 び 地 域 単 位 の 協 議 機 関 を 通 じた 訓 練 計 画 の 策 定 (2) 職 業 訓 練 のインフラの 構 築 1 訓 練 カリキュラム 指 導 技 法 就 職 支 援 技 法 の 開 発 普 及 2 訓 練 に 係 る 情 報 の 提 供 品 質 の 確 保 3 訓 練 指 導 員 等 の 育 成 確 保 4 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 5 職 業 訓 練 の 実 施 体 制 の 整 備

第 9 次 職 業 能 力 開 発 基 本 計 画 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 と 雇 用 のセーフティネットの 強 化

目 次 第 1 部 総 説 1 計 画 のねらい 3 2 計 画 の 期 間 4 第 2 部 職 業 能 力 開 発 をめぐる 経 済 社 会 の 現 状 1 労 働 市 場 の 現 状 と 変 化 5 2 労 働 力 の 供 給 面 の 変 化 5 3 労 働 力 の 需 要 面 の 変 化 6 第 3 部 職 業 能 力 開 発 の 実 施 目 標 1 成 長 が 見 込 まれる 分 野 ものづくり 分 野 における 人 材 育 成 の 推 進 9 2 非 正 規 労 働 者 等 に 対 する 雇 用 のセーフティネットとしての 能 力 開 発 の 強 化 10 3 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 10 4 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のプロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )の 強 化 10 第 4 部 職 業 能 力 開 発 の 基 本 的 施 策 1 成 長 が 見 込 まれる 分 野 ものづくり 分 野 における 人 材 育 成 の 推 進 12 (1) 成 長 が 見 込 まれる 分 野 における 人 材 育 成 の 推 進 12 (2) ものづくり 分 野 における 職 業 訓 練 の 推 進 13 2 非 正 規 労 働 者 等 に 対 する 雇 用 のセーフティネットとしての 能 力 開 発 の 強 化 14 (1) 雇 用 のセーフティネットとしての 職 業 訓 練 の 役 割 と 機 能 強 化 14 (2) 第 2のセーフティネットの 創 設 15 (3) ジョブ カード 制 度 の 普 及 促 進 15 3 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 16 4 職 業 生 涯 を 通 じたキャリア 形 成 支 援 の 一 層 の 推 進 17 (1) 個 人 の 主 体 的 な 能 力 開 発 の 支 援 17 (2) 企 業 による 労 働 者 の 能 力 開 発 の 支 援 18 (3) キャリア 教 育 の 推 進 18 5 技 能 の 振 興 19 6 特 別 な 支 援 を 必 要 とする 者 に 対 する 職 業 能 力 開 発 の 推 進 20 (1) 長 期 失 業 者 に 対 する 能 力 開 発 20 (2) 学 卒 未 就 職 者 に 対 する 能 力 開 発 20 (3) ニート 等 の 若 年 者 に 対 する 能 力 開 発 20 (4) 母 子 家 庭 の 母 等 に 対 する 能 力 開 発 21 1

(5) 障 害 者 に 対 する 能 力 開 発 21 7 職 業 能 力 開 発 分 野 の 国 際 連 携 協 力 の 推 進 22 8 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のプロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )の 強 化 23 (1) 国 のプロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )の 強 化 の 必 要 性 23 (2) 職 業 能 力 開 発 のビジョン 訓 練 計 画 の 策 定 24 (3) 職 業 訓 練 のインフラの 構 築 24 イ 訓 練 カリキュラム 指 導 技 法 等 の 開 発 24 ロ 職 業 訓 練 に 係 る 情 報 の 提 供 品 質 の 確 保 25 ハ 訓 練 指 導 員 等 の 育 成 質 の 確 保 26 ニ 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 27 ホ 職 業 訓 練 の 実 施 体 制 の 整 備 28 2

第 1 部 総 説 1 計 画 のねらい (1) 日 本 の 経 済 社 会 は 高 度 成 長 期 から 現 在 に 至 るまで それぞれの 時 代 に おいて 世 界 に 伍 する 技 術 力 と その 技 術 力 を 支 える 人 材 によって 発 展 を 遂 げてきた 資 源 に 乏 しい 日 本 では 質 の 高 い 労 働 力 こそが 国 力 の 源 泉 経 済 社 会 の 発 展 の 基 盤 である グローバル 化 が 進 展 する 中 これまで 蓄 積 してきた 技 術 や 人 材 を 活 かしつ つ さらなる 経 済 成 長 を 遂 げるためには 今 後 5 年 程 度 の 間 に 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 と 日 本 が 強 みを 有 するものづくり 分 野 の 人 材 育 成 に 集 中 的 かつ 強 力 に 取 り 組 み これらの 分 野 の 成 長 を 経 済 全 体 の 成 長 に 結 びつ けていく 必 要 がある 同 時 に 人 材 育 成 を 進 めるに 当 たっては 誰 もが 意 欲 と 能 力 に 応 じて 働 く ことのできる 全 員 参 加 型 社 会 を 実 現 することができるよう 国 民 一 人 一 人 の 能 力 を 高 めていく 視 点 が 重 要 である (2) 近 年 は 第 一 次 第 二 次 産 業 から 第 三 次 産 業 へと 産 業 構 造 が 転 換 する 中 で 男 性 が 多 く 従 事 する 建 設 業 製 造 業 の 雇 用 が 縮 小 する 一 方 新 成 長 戦 略 ( 平 成 22 年 6 月 18 日 閣 議 決 定 )で 盛 り 込 まれている 分 野 を 始 めとした 介 護 福 祉 医 療 子 育 て 情 報 通 信 観 光 環 境 分 野 等 今 後 の 成 長 が 見 込 まれる 産 業 での 雇 用 の 拡 大 が 著 しく 併 せて 女 性 や 高 齢 者 の 就 業 も 増 加 している また 中 国 や 東 南 アジア 諸 国 の 目 覚 しい 成 長 は アジアでの 巨 大 な 需 要 の 創 出 や 外 資 系 企 業 との 協 同 等 の 企 業 戦 略 の 選 択 肢 を 増 やす 一 方 で 国 際 競 争 の 激 化 を 意 味 している このような 労 働 市 場 をめぐる 環 境 や 企 業 の 経 営 環 境 が 著 しく 変 化 する 中 で は 今 後 は 世 界 レベルの 技 術 革 新 に 対 応 できる 高 度 な 能 力 開 発 を 進 めるた め 成 長 が 見 込 まれる 分 野 を 中 心 として 必 要 とされる 人 材 育 成 を 図 るととも に 我 が 国 の 基 幹 産 業 であり 国 際 競 争 力 を 有 するものづくり 分 野 における 人 材 育 成 を 図 ることが 喫 緊 の 課 題 となっている (3)また 尐 子 高 齢 化 の 進 展 は 労 働 市 場 も 含 めた 社 会 全 体 の 在 り 方 に 大 き な 影 響 を 与 えるものである 人 口 減 尐 社 会 の 下 において また 職 業 能 力 形 成 機 会 が 乏 しい 非 正 規 労 働 者 の 数 や 就 業 者 に 占 める 割 合 が 高 まっている 中 で 活 力 ある 経 済 社 会 を 構 築 するためには 若 年 者 女 性 高 齢 者 障 害 者 非 正 規 労 働 者 を 含 め 一 人 一 人 の 能 力 を 高 め 生 産 性 を 向 上 させることが 不 可 欠 である 3

一 人 一 人 の 能 力 を 高 めていくためには 雇 用 保 険 を 受 給 できない 求 職 者 も 安 心 して 職 業 訓 練 を 受 講 できる 仕 組 みが 必 要 であり 雇 用 のセーフティネッ トとして 求 職 者 支 援 制 度 を 創 設 するとともに 能 力 本 位 の 労 働 市 場 の 形 成 に 資 するため 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 が 必 要 である さらに 高 齢 化 や 職 業 構 造 の 大 きな 変 化 の 中 地 域 社 会 にとって 必 要 な 職 種 の 専 門 的 技 能 等 を 有 する 人 材 が 減 尐 しており 後 継 者 難 等 の 問 題 が 生 じて いることに 留 意 して 施 策 を 展 開 する 必 要 がある (4) 以 上 のような 取 組 を 効 率 的 かつ 効 果 的 に 推 進 するためには 国 地 方 公 共 団 体 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 の 多 様 な 主 体 が 適 切 に 役 割 分 担 する 中 で 企 業 や 地 域 のニーズを 踏 まえた 職 業 訓 練 を 実 施 することが 必 要 である その ためには 国 は 成 長 が 見 込 まれる 分 野 やものづくり 分 野 を 含 む 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 についてのビジョンを 策 定 するとともに 訓 練 カリキュラ ムや 職 業 能 力 評 価 システム 等 の 職 業 能 力 開 発 のインフラ 整 備 を 行 うプロデュ ース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )を 戦 略 的 に 強 化 することが 必 要 である (5) 本 計 画 は 前 述 のとおり 新 成 長 戦 略 との 整 合 性 を 図 りつつ 今 後 の 職 業 能 力 開 発 に 関 する 中 期 的 な 基 本 方 針 を 定 めるものである 2 計 画 の 期 間 本 計 画 の 対 象 期 間 は 平 成 23 年 度 から 平 成 27 年 度 までの5 年 間 とする 4

第 2 部 職 業 能 力 開 発 をめぐる 経 済 社 会 の 現 状 1 労 働 市 場 の 現 状 と 変 化 近 年 尐 子 高 齢 化 や 産 業 構 造 の 変 化 グローバル 化 等 の 社 会 経 済 環 境 の 変 化 や 市 場 競 争 の 激 化 や 消 費 者 行 動 の 変 化 に 対 応 した 企 業 行 動 の 変 化 等 を 背 景 に 労 働 力 の 需 給 両 面 にわたる 構 造 的 な 変 化 が 著 しく 進 行 している 労 働 力 供 給 の 減 尐 産 業 別 年 齢 別 等 の 就 業 構 造 の 変 化 が 進 む 中 で 雇 用 システ ムにも 変 化 が 現 れ 非 正 規 労 働 者 の 増 加 や 賃 金 格 差 の 拡 大 等 の 職 業 能 力 開 発 をめぐる 様 々な 問 題 が 顕 在 化 してきている 2 労 働 力 の 供 給 面 の 変 化 (1) 我 が 国 は 合 計 特 殊 出 生 率 が 1.37( 平 成 21 年 )と 低 迷 し 尐 子 化 が 進 行 す る 中 で 人 口 は 平 成 16 年 に1 億 2779 万 人 とピークを 迎 えた 後 減 尐 局 面 に 入 っている 平 成 42 年 には 1 億 1522 万 人 となり 高 齢 化 率 は 31.8%にな ると 推 計 されている このような 急 速 な 尐 子 高 齢 化 の 進 展 の 下 においては 我 が 国 の 就 業 者 数 も 平 成 32 年 には 平 成 21 年 と 比 較 して 433 万 人 減 尐 することが 見 込 まれている (2) 若 年 者 の 雇 用 失 業 情 勢 については 完 全 失 業 率 が 年 齢 計 に 比 べて 相 対 的 に 高 い 水 準 で 推 移 しており 平 成 22 年 においては 年 齢 計 の 失 業 率 が 5.1% であるのに 対 し 15 歳 から 19 歳 までの 完 全 失 業 率 は 9.8% 20 歳 から 24 歳 までの 完 全 失 業 率 は 9.1%となっている また 平 成 22 年 3 月 卒 業 の 高 校 新 卒 者 の 就 職 内 定 率 は 93.9%と 前 年 同 期 を 1.7 ポイント 下 回 っており 大 学 新 卒 者 の 就 職 内 定 率 も 91.8%と 前 年 同 期 を 3.9 ポイント 下 回 る 等 若 年 者 の 雇 用 失 業 情 勢 は 非 常 に 厳 しい 状 況 にある (3)フリーターの 数 は 平 成 15 年 の 217 万 人 をピークに5 年 連 続 で 減 尐 した ものの 平 成 21 年 には 178 万 人 と6 年 ぶりに 増 加 し 平 成 22 年 には 183 万 人 となっている また 教 育 も 訓 練 も 受 けず 就 労 もしていないニート 状 態 の 若 者 の 数 は 平 成 22 年 において 60 万 人 と 依 然 として 高 止 まりしている (4) 女 性 の 就 業 状 況 については 女 性 雇 用 者 数 は 平 成 22 年 において 2329 万 人 と 雇 用 者 数 の 42.6%を 占 めているが 女 性 の 年 齢 階 級 別 労 働 力 率 はM 字 カーブを 描 いており 出 産 子 育 て 期 に 当 たる 25 歳 から 44 歳 までの 就 業 率 は 66.5%となっている 平 均 勤 続 年 数 も 男 性 が 13.3 年 であるのに 対 し 女 性 は 8.9 年 と 男 性 より 短 く 民 間 企 業 における 課 長 職 以 上 の 女 性 の 割 合 も 6.2%にとどまっている 状 況 である 5

(5) 高 齢 者 の 就 業 状 況 については 平 成 22 年 における 65 歳 以 上 の 就 業 者 は 570 万 人 に 上 り 就 業 率 は 男 性 は 55 歳 から 59 歳 までが 88.0% 60 歳 か ら 64 歳 までが 70.6% 65 歳 から 69 歳 までが 46.8%となっている 女 性 につ いては 55 歳 から 59 歳 までが 61.2% 60 歳 から 64 歳 までが 44.2% 65 歳 から 69 歳 までが 26.9%となっており 60 歳 を 過 ぎても 多 くの 高 齢 者 が 就 業 している また 就 業 についての 引 退 時 期 について 65 歳 から 69 歳 くらいま で と 考 える 人 70 歳 以 上 と 考 える 人 及 び 年 齢 に 関 わりなくいつまでも 働 きたい と 考 える 人 の 割 合 の 合 計 は 平 成 21 年 において 55 歳 から 59 歳 までの 男 性 では 75.4%であり 55 歳 から 59 歳 までの 女 性 では 53.4%となっ ている (6) 障 害 者 については 全 国 の 障 害 者 数 は 身 体 障 害 者 障 害 児 数 が 約 366 万 人 ( 平 成 18 年 ) 知 的 障 害 者 障 害 児 数 が 約 55 万 人 ( 平 成 17 年 ) 精 神 障 害 者 数 が 約 323 万 人 ( 平 成 20 年 )である 中 で 厳 しい 雇 用 失 業 情 勢 において も 障 害 者 の 就 労 意 欲 は 年 々 高 まりを 見 せており 障 害 者 の 新 規 求 職 申 込 件 数 は 平 成 19 年 度 が 10.8 万 人 平 成 20 年 度 が 12.0 万 人 平 成 21 年 度 が 12.6 万 人 と 増 加 している (7)バブル 崩 壊 以 降 の 雇 用 失 業 情 勢 の 悪 化 の 中 で 非 正 規 労 働 者 は 近 年 増 加 している 非 正 規 労 働 者 の 労 働 者 全 体 に 占 める 割 合 を 見 ると 昭 和 62 年 には 19.7%であったが 平 成 19 年 には 35.5%に 上 昇 している さらに 非 正 規 労 働 者 の 内 訳 の 推 移 を 見 ると 派 遣 社 員 は 平 成 12 年 には 2.6%であったが 平 成 22 年 には 5.5%に 上 昇 し 契 約 社 員 嘱 託 等 は 平 成 12 年 には 12.6%であ ったが 平 成 22 年 には 26.6%に 上 昇 している 労 働 者 が 非 正 規 雇 用 の 就 業 形 態 を 選 んだ 理 由 は 平 成 19 年 においては 自 分 の 都 合 のよい 時 間 に 働 きたいから(42.0%) 家 計 の 補 助 学 費 等 を 得 た いから(34.8%) 正 社 員 として 働 ける 会 社 がなかったから(18.9%) と なっている その 中 で 正 社 員 として 働 ける 会 社 がなかったから と 答 えた 割 合 は 平 成 11 年 の 14.0%から 4.9 ポイント 上 昇 している 他 の 就 業 形 態 に 変 わりたいとする 者 の 割 合 は 平 成 11 年 の 13.5%から 30.6%に 上 昇 してお り そのうち 90.9%は 正 社 員 になりたいと 答 えている 3 労 働 力 の 需 要 面 の 変 化 (1) 産 業 別 に 雇 用 者 数 の 変 化 を 見 てみると 平 成 12 年 から 平 成 22 年 までの 10 年 間 に 建 設 業 は 539 万 人 から 405 万 人 と 134 万 人 減 製 造 業 は 1205 万 人 から 996 万 人 と 209 万 人 減 となっている これとは 対 照 的 に サービス 業 で は 雇 用 者 数 の 増 加 が 顕 著 であり 特 に 医 療 福 祉 分 野 では 平 成 14 年 から 平 6

成 22 年 までの 間 に 雇 用 者 数 は 440 万 人 から 620 万 人 へと 180 万 人 増 加 して いる 第 一 次 第 二 次 産 業 から 第 三 次 産 業 へと 産 業 構 造 が 転 換 する 中 で 建 設 業 製 造 業 の 雇 用 が 縮 小 する 一 方 医 療 福 祉 分 野 等 今 後 の 成 長 が 見 込 ま れる 産 業 での 雇 用 の 拡 大 が 著 しく 増 加 している (2) 前 述 したように 平 成 19 年 においては 労 働 者 が 非 正 規 雇 用 の 就 業 形 態 を 選 んだ 理 由 について 正 社 員 として 働 ける 会 社 がなかった と 答 えた 者 の 割 合 が 平 成 11 年 の 14.0%から 18.9 %に 上 昇 している また 他 の 就 業 形 態 に 変 わりたいとする 者 の 割 合 は 平 成 11 年 の 13.5%から 30.6%に 上 昇 し ており そのうち 90.9%は 正 社 員 になりたいと 答 えている (3) 企 業 の 職 業 能 力 開 発 に 対 する 意 識 行 動 については 能 力 開 発 のための 制 度 が 労 働 生 産 性 の 向 上 に 役 立 つとする 企 業 の 数 は 役 立 たないとする 企 業 の 数 を 上 回 っている このような 中 企 業 の 労 働 費 用 に 占 める 教 育 訓 練 費 の 割 合 は 平 成 17 年 に おいて 大 企 業 は 0.42% 中 小 企 業 は 0.18%となっている また OFF-JT( 業 務 の 遂 行 の 過 程 外 において 行 う 職 業 訓 練 )に 企 業 が 支 出 した 費 用 の 労 働 者 一 人 当 たり 平 均 額 は 平 成 19 年 度 は 2.5 万 円 である 一 方 平 成 20 年 度 及 び 平 成 21 年 度 は 1.3 万 円 となっており 平 成 19 年 度 の 約 半 額 にとどまっている また 正 社 員 に 対 しては 平 成 20 年 度 は 57.2% 平 成 21 年 度 は 57.8% の 事 業 所 が 計 画 的 な OJT( 業 務 の 遂 行 の 過 程 内 において 行 う 職 業 訓 練 )を 実 施 し 平 成 20 年 度 は 68.5% 平 成 21 年 度 は 67.1%の 事 業 所 が OFF-JT を 実 施 している 一 方 正 社 員 以 外 ( 常 用 労 働 者 のうち 正 社 員 以 外 の 者 )に 対 す る 実 施 は 計 画 的 な OJT は 平 成 20 年 度 は 28.3% 平 成 21 年 度 は 27.7% OFF-JT は 平 成 20 年 度 は 33.2% 平 成 21 年 度 は 31.4%と 低 い 水 準 にとどまっている 従 業 員 の 自 己 啓 発 を 支 援 している 事 業 所 も 正 社 員 では 平 成 20 年 度 は 66.5% 平 成 21 年 度 は 62.2%であるのに 対 して 正 社 員 以 外 では 平 成 20 年 度 は 41.3% 平 成 21 年 度 は 38.0%と 低 い 水 準 にとどまっている 非 正 規 労 働 者 は 実 際 の 職 務 においても 単 純 な 職 務 に 就 き 続 ける 傾 向 にあり 職 業 能 力 形 成 機 会 が 乏 しい 者 が 多 い さらに 個 々の 労 働 者 の 職 業 生 活 設 計 については 自 ら 主 体 となるべきと 考 える 労 働 者 が 多 数 を 占 めるが 自 己 啓 発 の 実 施 率 は 正 社 員 で 平 成 20 年 度 は 42.1% 平 成 21 年 度 は 41.7%であるのに 対 し 正 社 員 以 外 では 平 成 20 年 度 は 20.0% 平 成 21 年 度 は 18.4%であり 自 己 啓 発 を 行 う 上 での 問 題 点 としては 時 間 的 制 約 や 費 用 の 問 題 を 挙 げる 者 が 多 い キャリア コンサルティング 制 度 を 導 入 している 事 業 所 の 割 合 は 平 成 20 年 度 において 4.5% 平 成 21 年 度 において 4.9%にとどまり 同 制 度 を 導 入 し 7

ておらず かつ 予 定 していない 事 業 所 で 同 制 度 を 知 らない 事 業 所 は 平 成 20 年 度 において 42.3% 平 成 21 年 度 において 44.3%となっている 教 育 訓 練 休 暇 制 度 を 導 入 している 事 業 所 の 割 合 も 平 成 20 年 度 は 7.6% 平 成 21 年 度 は 4.2%にとどまっている 厚 生 労 働 省 職 業 能 力 開 発 局 が 実 施 している 能 力 開 発 基 本 調 査 では 常 用 労 働 者 のうち 雇 用 期 間 の 定 めのない 者 であって パート タイム 労 働 者 等 を 除 いた いわゆる 正 社 員 を 正 社 員 と 定 義 し 常 用 労 働 者 のうち 正 社 員 以 外 の 者 を 正 社 員 以 外 と 定 義 している 8

第 3 部 職 業 能 力 開 発 の 実 施 目 標 第 2 部 でみたように 近 年 の 我 が 国 の 経 済 社 会 は 尐 子 高 齢 化 が 急 速 に 進 展 し 人 口 は 減 尐 局 面 にあり 就 業 者 数 も 減 尐 している 一 方 雇 用 システムに も 変 化 が 現 れ 成 長 が 見 込 まれる 分 野 における 人 材 ニーズの 高 まりや 非 正 規 労 働 者 の 増 加 若 年 者 の 厳 しい 雇 用 失 業 情 勢 フリーター ニートの 数 の 高 止 まりといった 状 況 が 見 られる また 非 正 規 労 働 者 については 正 社 員 と 比 較 して 職 業 能 力 形 成 機 会 が 乏 しい 状 況 にある 第 8 次 職 業 能 力 開 発 基 本 計 画 では いわゆる 2007 年 問 題 を 背 景 として ものづくり 等 の 現 場 における 円 滑 な 技 能 継 承 に 対 する 支 援 等 の 現 場 力 強 化 の 施 策 を 講 じるとともに 職 業 意 識 の 形 成 に 課 題 を 抱 える 若 者 の 増 加 等 の 状 況 を 踏 まえて 職 業 生 涯 を 通 じたキャリア 形 成 支 援 の 施 策 を 講 じてきた しかし ながら その 後 生 じてきた 成 長 が 見 込 まれる 分 野 における 人 材 ニーズの 高 まり や 非 正 規 労 働 者 の 増 加 等 の 状 況 に 対 しては これまでの 施 策 では 十 分 に 対 応 できるものではなく 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 雇 用 のセーフティネ ットの 強 化 等 に 国 全 体 で 取 り 組 んでいく 必 要 がある このような 状 況 に 鑑 み 国 は 今 後 5 年 間 の 職 業 能 力 開 発 の 実 施 目 標 として 主 として 次 の 視 点 から 今 後 の 我 が 国 の 職 業 能 力 開 発 を 推 進 する 1 成 長 が 見 込 まれる 分 野 ものづくり 分 野 における 人 材 育 成 の 推 進 産 業 構 造 が 変 化 し 国 際 競 争 が 激 化 する 中 製 造 業 や 建 設 業 における 雇 用 が 縮 小 する 一 方 で 介 護 福 祉 医 療 等 の 分 野 での 雇 用 が 拡 大 している 我 が 国 の 経 済 社 会 が 持 続 的 な 発 展 を 続 けるとともに 雇 用 を 確 保 していくため には こうした 介 護 福 祉 医 療 子 育 て 情 報 通 信 観 光 環 境 等 新 成 長 戦 略 で 盛 り 込 まれている 分 野 を 始 めとした 今 後 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 発 展 を 確 実 なものとしていくことが 重 要 である そのためには これらの 分 野 において 必 要 とされる 人 材 を 確 保 できるよう これらの 分 野 における 人 材 育 成 について 戦 略 的 に 進 めていくことが 必 要 である 一 方 我 が 国 の 経 済 社 会 が 持 続 的 な 発 展 を 続 けるためには 我 が 国 の 基 幹 産 業 であり 国 際 競 争 力 を 有 するものづくり 分 野 を 支 える 人 材 育 成 も 依 然 とし て 重 要 である その 際 ものづくり 分 野 の 人 材 育 成 について 産 業 ニーズに 即 したものとしていく 必 要 がある また 今 後 海 外 への 企 業 進 出 や 海 外 での 事 業 展 開 が 増 大 することが 見 込 ま れる 中 我 が 国 が 新 成 長 戦 略 における パッケージ 型 インフラ 海 外 展 開 9

等 を 通 じてアジアと 共 に 成 長 し その 成 果 を 国 内 の 雇 用 に 結 びつけていくた めには グローバル 化 に 対 応 する 人 材 育 成 が 重 要 である 2 非 正 規 労 働 者 等 に 対 する 雇 用 のセーフティネットとしての 能 力 開 発 の 強 化 非 正 規 労 働 者 が 増 加 するとともに 正 社 員 として 働 くことを 希 望 する 非 正 規 労 働 者 の 割 合 が 高 まっている 一 方 で 非 正 規 労 働 者 は 職 業 能 力 形 成 機 会 が 乏 しい 状 況 にある 尐 子 高 齢 化 が 進 展 し 就 業 者 が 減 尐 する 中 で 我 が 国 の 経 済 社 会 が 持 続 的 に 発 展 していくためには 非 正 規 労 働 者 を 含 め 労 働 者 一 人 一 人 の 職 業 能 力 を 向 上 させ 生 産 性 を 高 めていくことが 必 要 である 厳 しい 雇 用 失 業 情 勢 の 下 雇 用 保 険 を 受 給 できない 求 職 者 についても 求 職 者 支 援 という 観 点 から 新 たな 職 業 能 力 や 技 術 を 身 につけることができる 仕 組 みを 整 備 する 必 要 がある また ジョブ カード 制 度 は これまでも 非 正 規 労 働 者 等 のキャリア ア ップのための 有 効 なツールとして 活 用 が 進 んできたところであり 今 後 とも 職 業 能 力 開 発 施 策 における 基 本 的 なツールとしてジョブ カードを 活 用 し 制 度 の 普 及 促 進 を 図 っていくことが 必 要 である 3 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 産 業 構 造 が 変 化 し 国 際 競 争 が 激 化 する 中 で 今 後 成 長 が 見 込 まれる 分 野 を 中 心 として 実 践 的 な 職 業 能 力 を 備 えた 人 材 を 育 成 するための 環 境 を 整 備 するとともに 若 者 や 非 正 規 労 働 者 など 職 業 能 力 形 成 の 機 会 に 乏 しい 者 の 職 業 能 力 の 開 発 及 び 向 上 を 図 ることが 求 められている このような 状 況 を 踏 まえ 職 業 能 力 が 公 平 公 正 に 評 価 される 能 力 本 位 の 労 働 市 場 を 形 成 し 社 会 全 体 で 実 践 的 なキャリア アップを 図 り 労 働 者 の 技 能 や 社 会 的 評 価 の 向 上 円 滑 な 就 職 や 転 職 企 業 内 における 適 切 な 能 力 評 価 労 働 者 に 対 するキャリア 形 成 やスキルアップの インセンティブの 付 与 等 を 実 現 するためには 職 業 能 力 を 客 観 的 に 評 価 する ものさし が 必 要 で あり 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 を 図 る 必 要 がある 4 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のプロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )の 強 化 産 業 構 造 の 変 化 や 国 際 競 争 の 激 化 非 正 規 労 働 者 の 増 加 が 進 む 中 で 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 や 雇 用 のセーフティネットの 強 化 等 現 在 の 我 が 国 の 状 況 においては 職 業 能 力 開 発 に 対 するニーズが 高 まっている 一 方 で 国 や 地 方 公 共 団 体 の 財 政 状 況 が 厳 しい 中 では より 効 率 的 で 効 果 的 な 職 業 能 力 開 発 施 策 の 実 施 が 求 められる 10

このため 国 地 方 公 共 団 体 民 間 教 育 訓 練 機 関 等 多 様 な 主 体 が 役 割 分 担 をしながら 我 が 国 全 体 として 必 要 な 職 業 訓 練 を 着 実 に 実 施 していくこと が 必 要 となってきている 国 全 体 で 必 要 となる 訓 練 ( 規 模 分 野 等 )を 確 保 する 役 割 を 強 化 する 必 要 性 が 高 くなってきていることから 今 後 国 は スケールメリットを 活 かす ことで 実 施 可 能 となる 高 度 なものづくり 分 野 における 職 業 訓 練 の 実 施 主 体 と しての 役 割 のみならず 職 業 訓 練 が 多 様 な 主 体 によって 全 国 にわたり 適 切 に 担 われるよう 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のビジョンを 策 定 するとともに 職 業 能 力 開 発 のインフラ 整 備 を 行 う プロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 ) を 戦 略 的 に 強 化 する 必 要 がある 11

第 4 部 職 業 能 力 開 発 の 基 本 的 施 策 1 成 長 が 見 込 まれる 分 野 ものづくり 分 野 における 人 材 育 成 の 推 進 (1) 成 長 が 見 込 まれる 分 野 における 人 材 育 成 の 推 進 産 業 構 造 の 変 化 への 対 応 や 国 際 競 争 力 の 強 化 のために 国 は 新 成 長 戦 略 で 盛 り 込 まれている 分 野 を 始 めとした 成 長 が 見 込 まれる 介 護 福 祉 医 療 子 育 て 情 報 通 信 観 光 環 境 等 の 分 野 において 必 要 とされる 人 材 育 成 を 戦 略 的 に 進 める 必 要 がある このため 国 は 産 学 官 の 有 識 者 の 参 集 を 求 め 新 分 野 における 企 業 に 対 して 企 業 が 労 働 者 を 採 用 する 際 に 求 める 職 業 能 力 や 自 社 内 の OJT では 養 成 しがたい 職 業 能 力 等 の 人 材 に 関 するニーズ 調 査 等 を 行 いながら 新 分 野 の 各 業 種 における 詳 細 な 人 材 ニーズの 把 握 と 職 務 内 容 や 必 要 となる 能 力 分 析 に 必 要 な 基 礎 研 究 に 取 り 組 んでいくことが 必 要 である 基 礎 研 究 が 終 了 した 分 野 については 具 体 的 な 訓 練 カリキュラムや 指 導 技 法 の 研 究 開 発 を 行 い 開 発 した 訓 練 カリキュラム 等 については 国 の 職 業 能 力 開 発 施 設 のみならず 全 国 の 都 道 府 県 立 職 業 能 力 開 発 施 設 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 において 活 用 できるインフラとし その 普 及 を 図 る 必 要 がある また 開 発 した 訓 練 カリキュラム 等 については PDCA サイクルにより 不 断 に 見 直 していく 必 要 がある 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 職 業 訓 練 については これまでも 介 護 分 野 等 の 職 業 訓 練 について 民 間 教 育 訓 練 機 関 への 委 託 訓 練 により 一 定 の 成 果 が 上 がって きているところであり その 創 意 工 夫 やノウハウを 活 用 することが 期 待 でき ることから 職 業 訓 練 の 実 施 機 関 として 民 間 教 育 訓 練 機 関 の 更 なる 活 用 を 図 ることが 重 要 である また 民 間 教 育 訓 練 機 関 等 の 実 施 する 職 業 訓 練 の 品 質 を 維 持 向 上 させる ため 非 公 式 教 育 訓 練 における 学 習 サービスに 係 る 国 際 規 格 である ISO29990 の 発 行 を 踏 まえ 公 的 職 業 訓 練 の 質 の 保 証 及 び 向 上 民 間 教 育 訓 練 機 関 の 質 の 保 証 及 び 向 上 の 支 援 民 間 教 育 訓 練 機 関 を 委 託 訓 練 や 今 後 創 設 が 予 定 され る 求 職 者 支 援 制 度 における 訓 練 の 実 施 機 関 として 活 用 する 場 合 の 質 の 保 証 及 び 向 上 等 のツールとしてガイドラインを 早 期 に 策 定 し その 普 及 促 進 を 図 っていく さらに 後 述 のハイレベル 訓 練 ( 仮 称 )やスキルアップ 訓 練 ( 仮 称 )によ り 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 において 訓 練 を 担 う 指 導 員 の 育 成 や 指 導 技 法 12

の 向 上 を 図 る 必 要 がある 加 えて 成 長 が 見 込 まれる 分 野 における 職 業 訓 練 については 大 学 専 修 学 校 等 との 連 携 を 深 め 大 学 専 修 学 校 等 において 取 り 組 んでいる 専 門 教 育 分 野 を 活 かしつつ 効 果 的 なカリキュラムを 開 発 していくことも 必 要 である また 昨 今 の 厳 しい 雇 用 失 業 情 勢 の 下 で 労 働 者 が 失 業 することは 技 能 の 維 持 向 上 やキャリア 形 成 の 観 点 からも 望 ましいことではないことから 労 働 者 の 失 業 の 予 防 の 観 点 からも 企 業 が 在 職 者 のスキルアップを 行 う 場 として 専 門 教 育 機 関 が 役 割 を 果 たすことが 期 待 される 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 企 業 が 自 ら 人 材 育 成 等 を 実 施 することを 国 が 支 援 するため 後 述 のキャリア 形 成 促 進 助 成 金 や 認 定 職 業 訓 練 制 度 の 活 用 促 進 等 を 図 る グローバル 化 の 進 展 の 下 では 今 後 成 長 が 見 込 まれる 分 野 については ア ジア 諸 国 等 海 外 における 事 業 展 開 等 が 見 込 まれることから 相 手 国 と 我 が 国 の 両 方 の 文 化 慣 習 に 通 じた 人 材 の 育 成 が 必 要 である このためには 長 期 的 な 取 組 が 必 要 であり また 相 手 国 や 業 種 等 によって 必 要 とされる 知 識 等 が 多 岐 にわたるため 企 業 による 人 材 育 成 や 労 働 者 個 人 による 能 力 開 発 を 国 が 支 援 していく 必 要 がある 新 成 長 戦 略 においては 平 成 32 年 までに 名 目 成 長 率 3% 実 質 成 長 率 2%を 上 回 る 成 長 をすることを 目 指 し 環 境 (グリーン イノベーション) 分 野 の 需 要 創 造 50 兆 円 雇 用 創 造 140 万 人 健 康 (ライフ イノベーション) 分 野 の 需 要 創 造 50 兆 円 雇 用 創 造 284 万 人 アジア 分 野 の 需 要 創 造 12 兆 円 雇 用 創 造 19 万 人 観 光 分 野 の 需 要 創 造 11 兆 円 雇 用 創 造 56 万 人 を 目 標 としている (2)ものづくり 分 野 における 職 業 訓 練 の 推 進 今 後 我 が 国 の 経 済 社 会 が 持 続 的 な 発 展 を 続 けるためには 成 長 が 見 込 ま れる 分 野 の 人 材 育 成 が 重 要 である 一 方 我 が 国 の 基 幹 産 業 であり 国 際 競 争 力 を 有 するものづくり 分 野 を 支 える 人 材 育 成 が 不 可 欠 であることは 言 うまでも ない その 際 は 高 度 な 施 設 設 備 や 訓 練 指 導 員 等 を 必 要 とするというものづく り 分 野 の 職 業 訓 練 の 特 性 に 鑑 みれば 個 々の 企 業 特 に 中 小 企 業 では 実 施 が 困 難 であり 民 間 教 育 訓 練 機 関 において 訓 練 の 担 い 手 となることは 困 難 であ ることから 引 き 続 き 国 自 らが 訓 練 を 実 施 する 等 の 取 組 が 必 要 である 新 成 長 戦 略 の 雇 用 人 材 戦 略 においても 平 成 32 年 までに 公 共 職 業 訓 練 受 講 13

者 の 就 職 率 を 施 設 内 訓 練 については 80%とすることを 目 標 としている また 国 と 都 道 府 県 の 役 割 分 担 として 国 は 高 度 な 施 設 設 備 や 訓 練 指 導 員 等 を 要 し スケールメリットを 活 かすことで 実 施 可 能 となるものづくり 分 野 における 先 導 的 な 職 業 訓 練 を 含 め 高 度 な 職 業 訓 練 を 実 施 し 都 道 府 県 は 地 域 産 業 の 人 材 ニーズに 密 着 した 主 に 基 礎 的 な 技 術 技 能 を 習 得 させ る 訓 練 を 実 施 する 必 要 がある ものづくり 分 野 における 人 材 育 成 を 推 進 していく 際 にも 最 先 端 の 技 術 革 新 にも 対 応 しうる 人 材 を 育 成 するため 訓 練 カリキュラム 等 の 訓 練 のインフ ラ 整 備 が 重 要 であり 訓 練 が 時 代 のニーズに 応 じたものとなるよう PDCA サ イクルによって 訓 練 カリキュラム 等 を 不 断 に 見 直 していく 必 要 がある また ものづくり 分 野 の 訓 練 として 従 来 の 製 造 業 等 の 分 野 のみならず 例 えば 太 陽 光 発 電 システムの 構 築 等 環 境 エネルギー 分 野 等 の 新 しい 分 野 の 訓 練 を 拡 充 させることも 検 討 する さらに ものづくり 分 野 における 人 材 育 成 においては 最 先 端 の 技 術 革 新 に 対 応 しうる 人 材 育 成 のための 職 業 訓 練 のみならず ものづくりの 基 本 とな る 技 能 を 習 得 するための 職 業 訓 練 も 引 き 続 き 重 視 していく 加 えて 生 産 現 場 における 即 戦 力 となる 技 能 者 を 育 成 する 職 業 能 力 開 発 大 学 校 短 期 大 学 校 と 技 術 者 や 研 究 者 を 育 成 するための 理 論 面 の 知 識 習 得 を 主 眼 とした 工 科 系 大 学 や 体 験 重 視 型 の 専 門 教 育 を 特 色 とした 高 等 専 門 学 校 等 との 連 携 を 深 め 相 互 の 教 員 訓 練 指 導 員 の 派 遣 等 により それぞれの 特 長 を 活 かした 弾 力 的 効 果 的 な 教 育 訓 練 を 実 施 する ものづくり 分 野 においても グローバル 化 の 進 展 の 下 では 相 手 国 と 我 が 国 の 両 方 の 文 化 慣 習 に 通 じた 人 材 海 外 で 技 術 的 な 指 導 ができる 人 材 の 育 成 が 必 要 であることから 企 業 による 人 材 育 成 や 労 働 者 個 人 による 能 力 開 発 を 国 が 支 援 するため キャリア 形 成 促 進 助 成 金 や 教 育 訓 練 給 付 認 定 職 業 訓 練 制 度 の 活 用 促 進 等 を 図 っていく 2 非 正 規 労 働 者 等 に 対 する 雇 用 のセーフティネットとしての 能 力 開 発 の 強 化 (1) 雇 用 のセーフティネットとしての 職 業 訓 練 の 役 割 と 機 能 強 化 雇 用 失 業 情 勢 の 変 化 に 的 確 に 対 応 するためには 雇 用 のセーフティネット としての 離 職 者 に 対 する 公 共 職 業 訓 練 を 必 要 に 応 じて 迅 速 に 実 施 するととも に 雇 用 保 険 を 受 給 できない 求 職 者 等 に 対 しても 新 たなセーフティネット として 職 業 訓 練 により 新 たな 職 業 能 力 や 技 術 を 身 につけるための 支 援 を 行 14

っていく 必 要 がある また 国 全 体 で 実 施 される 公 共 職 業 訓 練 及 び 新 たなセーフティネットとし ての 職 業 訓 練 の 調 整 を 図 るため 中 央 と 地 方 に 設 置 された 協 議 会 を 活 用 して 職 業 訓 練 を 実 施 する 分 野 や 規 模 等 に 関 する 年 間 計 画 を 策 定 し 職 業 訓 練 が 企 業 地 域 求 職 者 のニーズにあったものとしていくことが 必 要 である これら 職 業 訓 練 の 実 施 に 当 たっては 企 業 求 職 者 の 訓 練 のニーズを 把 握 するとともに PDCA サイクルによって 訓 練 カリキュラム 等 を 不 断 に 見 直 して いく 必 要 がある さらに 訓 練 受 講 者 の 早 期 かつ 円 滑 な 再 就 職 を 促 進 するため 訓 練 受 講 前 訓 練 受 講 中 訓 練 受 講 後 のそれぞれの 段 階 において キャリア コンサルテ ィングを 適 切 に 実 施 するとともに 職 業 安 定 機 関 が 実 施 する 再 就 職 支 援 との 一 層 の 連 携 強 化 を 図 る 必 要 がある (2) 第 2のセーフティネットの 創 設 就 業 経 験 がない 求 職 者 非 正 規 就 業 を 繰 り 返 しており 雇 用 保 険 に 加 入 して いなかった 又 は 加 入 していても 給 付 の 受 給 資 格 を 得 るに 至 らなかった 求 職 者 や 雇 用 保 険 の 受 給 期 間 が 終 了 した 後 も 就 職 していない 求 職 者 等 が 増 大 す る 中 で 新 成 長 戦 略 にも 述 べられているように 積 極 的 労 働 市 場 政 策 の 視 点 を 踏 まえ 失 業 をリスクと 捉 えることなく 新 たな 職 業 能 力 や 技 術 を 身 に つけるチャンスと 捉 える 社 会 を 構 築 することが 成 長 力 を 支 えることになる そのためには 雇 用 保 険 を 受 給 できない 求 職 者 等 に 対 する 第 2のセーフテ ィネットとして 職 業 訓 練 給 付 就 職 支 援 を 行 う 求 職 者 支 援 制 度 を 恒 久 制 度 として 創 設 する 必 要 がある (3)ジョブ カード 制 度 の 普 及 促 進 きめ 細 やかなキャリア コンサルティング 企 業 実 習 と OFF-JT を 組 み 合 わ せた 内 容 のジョブ カード 制 度 は 平 成 22 年 11 月 末 までに 約 37 万 人 がジョ ブ カードを 取 得 する 等 の 実 績 となっており 職 業 能 力 形 成 機 会 が 乏 しいため 不 本 意 ながら 非 正 規 労 働 者 となっている 者 の 正 社 員 としての 就 職 や 企 業 内 に おける 正 社 員 へのステップ アップのための 有 効 なツールとして 活 用 が 進 ん できたところである こうした 中 で これまでにジョブ カード 制 度 が 果 たしてきた 役 割 を 踏 まえ 新 成 長 戦 略 においても 平 成 32 年 までの 目 標 として 設 定 した ジョブ カー ド 取 得 者 300 万 人 を 実 現 するため その 活 用 場 面 を 広 げるよう 努 める また 平 成 22 年 10 月 に 行 われた 行 政 刷 新 会 議 の 事 業 仕 分 け において 15

ジョブ カード 制 度 の 政 策 目 的 自 体 は 重 要 とした 上 で 求 職 者 のためという 本 来 の 目 的 をしっかりと 実 現 できる 新 たな 別 の 枠 組 みを 設 けることで 対 応 する よう 指 摘 があったことを 踏 まえ 事 業 の 見 直 しを 図 ったところである 具 体 的 には ジョブ カードを 職 業 能 力 開 発 施 策 における 基 本 的 なツールと して 活 用 することとし その 活 用 対 象 となる 職 業 訓 練 について 現 行 の 企 業 に おける 雇 用 型 訓 練 等 に 加 え 公 共 職 業 訓 練 緊 急 人 材 育 成 支 援 事 業 における 訓 練 ( 基 金 訓 練 ) 等 に 拡 大 していく また ジョブ カードについては 第 2のセーフティネットとして 創 設 予 定 の 求 職 者 支 援 制 度 においても 各 節 目 においてキャリア コンサルティングと 共 に 有 効 なツールとして 活 用 され また 教 育 訓 練 と 連 携 した 能 力 評 価 のシス テムにおける 有 効 なツールとしても 活 用 されることが 期 待 される さらに ジョブ カードの 普 及 促 進 の 中 核 をなす 地 域 ジョブ カード 運 営 本 部 について 民 間 団 体 に 委 託 している 地 域 ジョブ カードセンターから 国 に 移 管 し 国 が 中 心 となった 関 係 機 関 による 緊 密 な 連 携 協 力 体 制 といった 枠 組 み の 下 で 企 業 と 求 職 者 の 双 方 に 対 するジョブ カードの 普 及 を 推 進 するととも に 制 度 を 着 実 に 実 施 していく 必 要 がある 3 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 (1) 労 働 者 の 技 能 と 地 位 の 向 上 を 目 的 とし 実 際 に 就 職 や 転 職 に 結 びつけ あるいは 企 業 内 における 適 切 な 能 力 評 価 労 働 者 に 対 するキャリア 形 成 やス キルアップのインセンティブの 付 与 を 実 現 するためには 習 得 した 職 業 能 力 を 客 観 的 に 評 価 する ものさし としての 評 価 制 度 が 必 要 である また 評 価 制 度 については 業 種 職 種 について 横 断 的 に 制 度 を 設 計 運 用 すること が 必 要 である 現 在 は 産 業 構 造 が 変 化 し 国 際 競 争 が 激 化 する 中 成 長 が 見 込 まれる 分 野 を 中 心 として 実 践 的 な 職 業 能 力 を 備 えた 人 材 を 育 成 するための 環 境 整 備 が 急 務 となっている また 若 者 や 非 正 規 労 働 者 などの 職 業 能 力 形 成 機 会 に 乏 しい 者 が 増 大 しており これらの 者 の 職 業 能 力 の 開 発 及 び 向 上 が 求 められ ている このような 状 況 を 踏 まえ 社 会 全 体 で 実 践 的 なキャリア アップを 図 るた め 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 を 行 っていく 必 要 が ある (2) 現 在 は 新 たに 就 業 した 者 から 管 理 職 にわたる 段 階 的 かつ 体 系 的 な 職 業 能 力 の 評 価 を 行 うことを 目 的 とし 仕 事 に 必 要 な 知 識 や 技 術 技 能 に 加 えて どのように 行 動 すべきかといった 職 務 遂 行 能 力 を 記 述 した 職 16

業 能 力 評 価 基 準 の 整 備 を 進 めているところである この 職 業 能 力 評 価 基 準 については 積 極 的 に 活 用 している 業 界 団 体 や 企 業 がある 一 方 で 導 入 が 進 んでいない 業 種 もある 導 入 が 進 んでいない 業 種 に ついては その 要 因 を 分 析 し 業 界 団 体 や 企 業 のニーズを 踏 まえつつ 評 価 基 準 の 改 善 を 行 い 普 及 促 進 を 図 っていく 併 せて 成 長 が 見 込 まれる 分 野 を 中 心 として 職 業 能 力 評 価 と 教 育 訓 練 を 体 系 的 に 結 びつけ 職 業 能 力 の 開 発 向 上 やキャリア 形 成 が 容 易 となるよう 新 成 長 戦 略 に 盛 り 込 まれた 実 践 キャリア アップ 戦 略 (キャリア 段 位 制 度 ) を 構 築 する 必 要 がある 実 践 キャリア アップ 戦 略 (キャリア 段 位 制 度 ) を 構 築 する 際 には こ れまでの 取 組 から 得 られた 既 存 の 評 価 制 度 資 格 制 度 を 政 策 資 源 として 活 用 しながら まずは 介 護 ライフケア 分 野 環 境 エネルギー 分 野 食 観 光 分 野 について 構 築 し 手 に 職 をつけて 働 く スペシャリスト の 労 働 市 場 を 拡 大 していく また ジョブ カードについては 教 育 訓 練 と 連 携 した 能 力 評 価 のシステ ムにおいて 訓 練 歴 の 記 録 等 のツールとして 有 効 に 活 用 していく さらに 国 が 労 働 者 の 有 する 技 能 の 程 度 を 検 定 し 公 証 する 技 能 検 定 制 度 は 能 力 評 価 のインフラ 整 備 や 技 能 労 働 者 の 能 力 向 上 に 重 要 な 役 割 を 果 たし ているところである 今 後 も 技 能 検 定 職 種 の 統 廃 合 の 推 進 民 間 機 関 が 実 施 する 指 定 試 験 機 関 方 式 への 移 行 技 能 検 定 の 試 験 基 準 の 見 直 し 等 により 技 能 検 定 制 度 が 社 会 的 ニーズにあったものとなるよう 定 期 的 に 受 検 者 業 界 団 体 等 のニーズを 検 証 しつつ 見 直 しを 行 っていく 加 えて 従 業 員 等 の 技 能 の 向 上 に 資 するため 企 業 等 が 行 う 社 内 検 定 を 国 において 一 定 の 基 準 により 認 定 し 適 切 に 実 施 する 必 要 がある 4 職 業 生 涯 を 通 じたキャリア 形 成 支 援 の 一 層 の 推 進 職 業 生 涯 の 長 期 化 や 働 き 方 の 多 様 化 等 が 進 む 中 労 働 者 の 段 階 的 体 系 的 な 職 業 能 力 の 開 発 向 上 を 促 進 し ひいては 人 材 の 育 成 確 保 や 労 働 生 産 性 の 向 上 等 につなげるため 職 業 訓 練 の 充 実 強 化 や 能 力 本 位 の 労 働 市 場 の 形 成 を 支 援 するのみならず 個 々 人 に 合 った 職 業 生 涯 を 通 じたキャリア 形 成 を 支 援 していくことが 必 要 である (1) 個 人 の 主 体 的 な 能 力 開 発 の 支 援 17

労 働 者 個 人 が 主 体 的 に 職 業 生 活 設 計 を 行 うとともに その 下 で 職 業 選 択 や 職 業 訓 練 の 受 講 等 の 能 力 開 発 を 適 切 に 行 うことができるようにしていくに は 教 育 訓 練 給 付 等 の 効 果 的 な 活 用 を 図 ることが 必 要 で ある 新 成 長 戦 略 の 雇 用 人 材 戦 略 においても 平 成 32 年 までに 自 己 啓 発 を 行 っている 労 働 者 の 割 合 を 正 社 員 については 70% 非 正 社 員 については 50%とすることを 目 標 としているところである また 産 業 就 業 構 造 の 変 化 等 で 経 済 情 勢 が 変 化 する 中 職 業 生 活 の 大 き な 変 更 を 余 儀 なくされる 状 況 においては キャリア コンサルティングが 果 たす 役 割 が 非 常 に 大 きくなっている 職 業 生 涯 にわたる 個 々 人 の 主 体 的 なキャリア 形 成 の 取 組 を 支 援 する 観 点 か ら 就 職 転 職 時 や 中 高 年 期 において 培 ってきた 知 識 経 験 等 を 活 かし 自 律 的 にキャリアの 見 直 しを 目 指 す 時 や 引 退 により 仕 事 以 外 の 活 動 を 中 心 と する 生 活 へと 転 換 する 時 等 職 業 生 涯 の 節 目 において キャリア コンサル ティングを 受 けることができる 環 境 を 整 備 し キャリア コンサルティング の 活 用 を 一 層 進 めて 行 くことが 重 要 である その 際 専 門 的 な 相 談 支 援 を 担 うキャリア コンサルタントについて 技 能 検 定 キャリア コンサルティング 能 力 評 価 試 験 等 による 能 力 評 価 やスキ ルアップのための 講 習 等 による 能 力 向 上 のシステムの 整 備 等 を 通 じ 人 材 の 確 保 質 の 向 上 を 図 る 必 要 がある また キャリア コンサルティングのツールとして 有 効 なジョブ カード の 活 用 促 進 を 図 る 必 要 がある さらに 経 済 社 会 環 境 が 激 変 し 個 人 のキャリア 形 成 の 在 り 方 が 多 様 化 し ている 中 では 狭 義 の 職 業 能 力 開 発 のみならず 職 業 能 力 形 成 に 資 するもの として 災 害 ボランティア 活 動 等 の 多 様 な 経 験 を 個 人 が 積 み 社 会 がこれらの 経 験 を 評 価 する 環 境 作 りを 進 めることが 重 要 である (2) 企 業 による 労 働 者 の 能 力 開 発 の 支 援 企 業 が 自 ら 労 働 者 の 能 力 開 発 を 行 うことは 企 業 が 求 める 人 材 の 育 成 につ ながるものとして 重 要 であり キャリア 形 成 促 進 助 成 金 認 定 職 業 訓 練 制 度 等 のより 効 果 的 な 活 用 や 企 業 内 でキャリア 形 成 の 推 進 役 となる 人 材 の 育 成 等 を 促 進 し 労 働 者 の 能 力 開 発 やキャリア 形 成 支 援 のため 積 極 的 な 取 組 を 行 う 企 業 を 支 援 する また 設 備 訓 練 指 導 員 訓 練 ノウハウ 資 金 等 の 面 で 企 業 内 では 実 施 困 難 な 職 業 訓 練 については 中 小 企 業 等 のニーズに 即 して 個 別 に 実 施 するオー ダーメイドによる 在 職 者 訓 練 や 訓 練 指 導 員 の 企 業 への 派 遣 等 を 一 層 効 果 的 に 18

実 施 することにより 在 職 者 のキャリア 形 成 や 労 働 生 産 性 の 向 上 を 図 る 必 要 がある (3)キャリア 教 育 の 推 進 学 校 生 活 から 職 業 生 活 への 移 行 が 必 ずしも 円 滑 に 進 まない 若 年 者 が 増 えて いる 中 若 年 者 雇 用 対 策 上 これらの 者 への 事 後 的 な 支 援 に 止 まらず 学 校 在 学 時 から 基 礎 的 能 力 習 得 職 業 意 識 の 醸 成 等 働 くことの 基 盤 形 成 を 図 る 意 義 が 格 段 に 高 まっている こうした 観 点 から 厚 生 労 働 行 政 として 初 等 中 等 教 育 から 本 格 的 な 進 路 決 定 に 至 るまでの 各 学 校 段 階 での 計 画 的 なキャ リア 教 育 の 推 進 に 積 極 的 に 関 わり その 担 い 手 となるキャリア コンサルタ ント 等 の 専 門 人 材 の 養 成 評 価 これら 人 材 による 職 場 体 験 等 の 効 果 的 なプ ログラムやジョブ カード 等 の 活 用 促 進 等 に 取 り 組 んでいく また 卒 業 後 も 生 涯 学 習 の 観 点 から 学 び 直 しの 機 会 を 提 供 する 等 教 育 施 策 と 密 接 に 連 携 して 職 業 能 力 開 発 施 策 を 展 開 する 5 技 能 の 振 興 (1) 労 働 者 の 技 能 を 向 上 させ 我 が 国 産 業 の 基 盤 を 確 かなものとするために 技 能 者 の 処 遇 面 を 含 めた 社 会 的 評 価 の 向 上 を 図 るとともに 若 年 者 も 進 んで 技 能 労 働 者 を 目 指 すような 環 境 を 整 備 するなど 技 能 を 振 興 し 技 能 を 尊 重 する 機 運 を 醸 成 することが 重 要 である また 高 齢 化 や 職 業 構 造 の 大 きな 変 化 の 中 地 域 社 会 にとって 必 要 な 職 種 の 専 門 的 な 技 能 や 熟 練 技 能 を 有 する 人 材 が 減 尐 していることから 技 能 の 継 承 や 後 継 者 難 の 問 題 への 対 応 といった 観 点 から 地 域 社 会 を 支 える 人 材 育 成 に 向 け 関 係 機 関 が 連 携 した 取 組 を 進 める 必 要 がある (2) 若 年 者 の 技 能 離 れが 見 られる 中 技 能 の 振 興 や 技 能 労 働 者 の 地 位 の 向 上 を 図 るには 技 能 検 定 制 度 の 着 実 な 実 施 特 に 若 年 者 に 対 する 積 極 的 な 受 検 勧 奨 に 加 え 技 能 五 輪 全 国 大 会 等 各 種 技 能 競 技 大 会 の 実 施 や 技 能 五 輪 国 際 大 会 への 選 手 派 遣 支 援 技 能 者 に 対 する 各 種 表 彰 により 技 能 の 魅 力 や 重 要 性 の 啓 発 を 図 ることが 必 要 である ものづくり 分 野 を 中 心 とした 熟 練 技 能 の 重 要 性 についての 国 民 各 層 の 理 解 を 深 め 技 能 の 受 け 皿 となる 若 年 人 材 の 継 続 的 な 確 保 を 図 るため 熟 練 技 能 者 の 派 遣 等 による 技 能 講 習 の 実 施 や 技 能 者 による 技 能 の 実 演 を 通 じた 技 能 者 との 交 流 等 を 行 っていく また 児 童 生 徒 やその 親 に 対 しては 技 能 やものづくりの 関 心 を 深 める ため 職 業 能 力 開 発 施 設 や 業 界 団 体 教 育 機 関 等 関 係 機 関 との 連 携 により 19

ものづくりの 現 場 を 見 学 できる 機 会 を 増 やすなど 技 能 やものづくりの 魅 力 に 触 れる 機 会 を 作 る 必 要 がある 加 えて 高 等 学 校 教 育 段 階 の 生 徒 に 対 しては ものづ くり 産 業 の 職 場 体 験 (インターンシップ)の 機 会 を 拡 大 する また 工 業 高 校 においては デュ アルシステム 等 長 期 の 就 業 体 験 の 充 実 や 実 習 等 における 産 業 現 場 の 外 部 人 材 の 活 用 を 図 る 6 特 別 な 支 援 を 必 要 とする 者 に 対 する 職 業 能 力 開 発 の 推 進 長 期 失 業 者 学 卒 未 就 職 者 ニート 等 の 若 年 者 母 子 家 庭 の 母 等 は 他 の 離 職 者 と 比 べて 技 能 のミスマッチや 知 識 技 能 経 験 の 不 足 等 により 就 職 が 困 難 な 状 況 にあり その 特 性 に 応 じた 訓 練 を 実 施 する 必 要 がある (1) 長 期 失 業 者 に 対 する 能 力 開 発 長 期 失 業 者 については 技 能 のミスマッチ 等 により 就 職 困 難 な 状 況 にある ことから スキルの 向 上 や 働 く 意 欲 の 向 上 等 を 含 めた 訓 練 が 必 要 であり 求 職 者 支 援 制 度 による 新 たな 職 業 訓 練 の 受 講 を 促 進 する また 今 後 創 設 予 定 の 求 職 者 支 援 制 度 による 職 業 訓 練 や 就 職 支 援 策 の 効 果 の 分 析 等 を 行 い 長 期 失 業 者 に 対 する 有 効 な 能 力 開 発 施 策 を 講 じる (2) 学 卒 未 就 職 者 に 対 する 能 力 開 発 学 卒 未 就 職 者 については 知 識 技 能 経 験 の 不 足 やコミュニケーション 能 力 等 の 基 礎 的 能 力 の 不 足 等 により 就 職 困 難 な 状 況 にあることから 人 材 育 成 のノウハウがない 中 小 企 業 に 対 する 専 門 家 による 相 談 支 援 や ジョブサポ ーターによる 定 着 までの 一 貫 した 支 援 等 による 雇 用 対 策 が 講 じられていると ころであり 学 卒 未 就 職 者 が 円 滑 に 就 職 するためには これらの 対 策 と 組 み 合 わせて 基 礎 的 能 力 の 向 上 を 付 与 する 訓 練 が 必 要 である こうした 訓 練 を 付 与 する 制 度 として 今 後 創 設 予 定 の 求 職 者 支 援 制 度 によ る 新 たな 職 業 訓 練 の 活 用 を 図 る (3)ニート 等 の 若 年 者 に 対 する 能 力 開 発 ニート 等 の 若 年 者 については 労 働 に 対 する 意 識 の 不 足 やコミュニケーシ ョン 能 力 等 の 基 礎 的 能 力 の 不 足 等 により 就 職 困 難 な 状 況 にあることから 新 成 長 戦 略 の 雇 用 人 材 戦 略 において 平 成 32 年 までの 10 年 間 の 目 標 と して 地 域 若 者 サポートステーション 事 業 による 就 職 等 進 路 決 定 者 数 を 10 万 人 とすることが 掲 げられたところである 高 校 中 退 者 や 中 退 のリスクが 見 込 20

まれる 生 徒 等 へのアウトリーチ( 訪 問 支 援 )による 学 校 教 育 から 自 立 支 援 プ ログラムへの 円 滑 な 誘 導 体 制 を 強 化 することや これによりニートとなるこ とを 未 然 に 防 止 すること また 継 続 支 援 事 業 を 活 用 し 職 業 訓 練 へ 移 行 し た 者 に 対 して 生 活 指 導 等 を 含 めたきめ 細 かいフォローアップを 実 施 すること 等 を 可 能 とする 支 援 プログラムの 充 実 を 図 っていく また 子 ども 若 者 育 成 支 援 推 進 法 ( 平 成 21 年 法 律 第 71 号 )の 枠 組 み を 活 用 し 地 域 の 関 係 機 関 専 門 家 とのより 幅 広 い 連 携 構 築 支 援 人 材 の 計 画 的 養 成 を 推 進 するなど 地 域 若 者 サポートステーション 事 業 の 機 能 の 一 層 の 充 実 を 図 っていく 必 要 がある (4) 母 子 家 庭 の 母 等 に 対 する 能 力 開 発 母 子 家 庭 の 母 等 のうち 知 識 技 能 経 験 の 不 足 等 により 就 職 困 難 な 状 況 にある 者 が 安 定 した 職 業 に 就 くためには 就 業 に 求 められる 十 分 な 能 力 を 身 につける 職 業 訓 練 を 受 けることが 不 可 欠 である 母 子 家 庭 の 母 等 に 対 しては 準 備 講 習 付 き 職 業 訓 練 と 託 児 サービスの 提 供 を 組 み 合 わせた 支 援 が 実 施 され ているところであり このような 母 子 家 庭 の 母 等 の 特 性 に 配 慮 した 支 援 を 引 き 続 き 実 施 していく 必 要 がある (5) 障 害 者 に 対 する 能 力 開 発 尐 子 高 齢 化 が 進 展 し 労 働 力 人 口 の 減 尐 が 見 込 まれる 中 障 害 者 の 社 会 参 加 や 自 立 を 促 すためにも 障 害 者 の 雇 用 を 促 進 することは 社 会 全 体 として 重 要 な 課 題 である 障 害 者 に 対 しては 障 害 者 の 障 害 特 性 やニーズに 応 じた 専 門 的 な 職 業 訓 練 を 行 う 施 設 である 障 害 者 職 業 能 力 開 発 校 の 設 置 や 障 害 者 の 態 様 に 応 じた 多 様 な 委 託 訓 練 の 実 施 により 引 き 続 き 障 害 特 性 等 にきめ 細 かに 配 慮 した 訓 練 を 実 施 する 必 要 がある また 一 般 の 職 業 能 力 開 発 校 においては 知 的 障 害 者 や 発 達 障 害 者 等 を 対 象 とした 職 業 訓 練 コースを 設 けるとともに 施 設 のバリアフリー 化 を 推 進 し 障 害 者 の 入 校 を 促 進 することにより 障 害 者 の 職 業 訓 練 機 会 の 拡 充 を 図 るこ とが 求 められている さらに 職 業 意 識 の 啓 発 や 就 職 に 要 する 職 業 能 力 の 付 与 等 を 行 う 座 学 訓 練 と 企 業 における 実 習 を 組 み 合 わせた 障 害 者 向 けの 日 本 版 デュアルシステ ムを 導 入 し 企 業 の 人 材 ニーズを 踏 まえた 職 業 訓 練 としていく 必 要 がある 加 えて 障 害 者 の 職 業 能 力 開 発 に 関 する 研 究 地 域 における 障 害 者 職 業 能 力 開 発 促 進 事 業 の 実 施 障 害 者 技 能 競 技 大 会 の 開 催 等 により 障 害 者 の 職 業 21

能 力 開 発 を 促 進 する 必 要 がある 7 職 業 能 力 開 発 分 野 の 国 際 連 携 協 力 の 推 進 (1) 我 が 国 の 企 業 の 海 外 進 出 が 今 後 ますます 活 発 化 する 中 で 国 際 協 力 の 重 要 性 は 高 まっており また 国 際 社 会 の 一 員 として 国 際 協 力 を 推 進 するこ とは 重 要 である これまでも 我 が 国 は 開 発 途 上 国 が 自 立 的 発 展 を 実 現 するための 根 幹 とな る 人 材 育 成 について 技 術 協 力 や 人 材 の 育 成 確 保 のためのシステムづくり 等 の 支 援 を 実 施 してきたところであり 今 後 とも 引 き 続 き 支 援 を 効 率 的 効 果 的 に 推 進 していく 必 要 がある (2) 具 体 的 には 外 務 省 等 の 関 係 機 関 と 連 携 して 開 発 途 上 国 に 訓 練 指 導 員 や 職 業 能 力 開 発 分 野 の 専 門 家 を 派 遣 し 現 地 における 職 業 訓 練 の 実 施 を 支 援 する 必 要 がある また 開 発 途 上 国 における 技 能 労 働 者 の 育 成 を 行 うために 技 能 検 定 等 の 技 能 評 価 システムの 開 発 途 上 国 への 移 転 を 図 る 技 能 評 価 システム 移 転 促 進 事 業 を 推 進 し 開 発 途 上 国 における 日 本 型 技 能 評 価 システムの 構 築 を 支 援 すること 等 を 通 じて 日 本 型 技 能 評 価 システムを 国 際 的 に 普 及 させていく 必 要 がある 国 際 機 関 等 を 通 じた 国 際 協 力 においても 我 が 国 に 蓄 積 された 人 材 育 成 に 係 るノウハウを 活 用 して 開 発 途 上 国 の 人 材 育 成 を 支 援 するため 開 発 途 上 国 における 職 業 能 力 開 発 関 係 施 設 の 整 備 運 営 に 係 る 助 言 等 引 き 続 き こ れらの 地 域 における 人 材 養 成 に 対 する 支 援 を 行 う 必 要 がある また 開 発 途 上 国 の 職 業 訓 練 体 制 の 整 備 による 技 能 労 働 者 の 育 成 に 資 する ため 開 発 途 上 国 の 職 業 訓 練 指 導 員 について 我 が 国 への 受 入 れを 積 極 的 に 進 め 高 度 で 専 門 的 な 技 能 はもとより 指 導 技 法 キャリア コンサルティ ング 技 法 等 訓 練 指 導 に 必 要 な 能 力 を 付 与 する 必 要 がある 平 成 22 年 7 月 に 施 行 された 出 入 国 管 理 及 び 難 民 認 定 法 及 び 日 本 国 との 平 和 条 約 に 基 づき 日 本 の 国 籍 を 離 脱 した 者 等 の 出 入 国 管 理 に 関 する 特 例 法 の 一 部 を 改 正 する 等 の 法 律 ( 平 成 21 年 法 律 第 79 号 )を 踏 まえ 新 たな 技 能 実 習 制 度 の 適 切 な 実 施 に 向 けて 監 理 団 体 及 び 実 習 実 施 機 関 に 対 する 巡 回 指 導 の 強 化 技 能 実 習 生 に 対 する 母 国 語 電 話 相 談 の 充 実 等 を 通 じて 適 正 で 実 効 ある 技 能 移 転 を 進 めるとともに 技 能 実 習 生 の 保 護 の 強 化 を 図 る 必 要 が ある また 技 能 実 習 制 度 推 進 事 業 運 営 基 本 方 針 ( 平 成 5 年 4 月 5 日 労 働 大 臣 公 示 )の 改 正 により 実 習 実 施 機 関 は 技 能 実 習 計 画 に 基 づき 技 能 等 を 評 価 する 22

こととなったことを 周 知 し 技 能 実 習 計 画 に 基 づき 技 能 検 定 3 級 に 相 当 する 検 定 資 格 試 験 等 の 受 験 が 行 われるよう 指 導 を 強 化 するとともに 技 能 実 習 生 の 帰 国 後 の 状 況 についてフォローアップを 行 い 制 度 改 正 による 技 能 移 転 の 成 果 の 検 証 に 努 める 必 要 がある 8 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のプロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )の 強 化 (1) 国 のプロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 )の 強 化 の 必 要 性 イ 新 成 長 戦 略 で 盛 り 込 まれている 今 後 成 長 が 見 込 まれる 介 護 福 祉 医 療 子 育 て 情 報 通 信 観 光 環 境 等 の 分 野 の 発 展 を 確 実 なものとしていくに は これらの 分 野 における 求 人 ニーズに 即 した 人 材 を 多 様 な 担 い 手 によっ て 供 給 することが 重 要 である また 雇 用 失 業 情 勢 の 変 化 に 的 確 に 対 応 するため 雇 用 のセーフティネッ トとしての 離 職 者 に 対 する 公 共 職 業 訓 練 を 実 施 するとともに 雇 用 保 険 を 受 給 できない 求 職 者 等 に 対 しても 新 たなセーフティネットとして 職 業 訓 練 により 新 たな 職 業 能 力 や 技 術 を 身 につけるための 支 援 を 行 っていく 必 要 が ある さらに 我 が 国 の 経 済 社 会 が 持 続 的 な 発 展 を 続 けるためには 我 が 国 の 基 幹 産 業 であり 国 際 競 争 力 を 有 するものづくり 分 野 を 支 える 人 材 育 成 も 重 要 である ロ OECD の 報 告 書 によると 我 が 国 の GDP に 占 める 職 業 訓 練 等 への 公 的 支 出 の 比 率 は OECD 諸 国 の 平 均 より 低 くなっている これは 従 前 我 が 国 に おいては 他 の OECD 諸 国 と 比 して 失 業 率 が 低 い 傾 向 にあり 公 共 職 業 訓 練 等 に 従 事 するスタッフの 数 も 尐 ないことに 加 え 長 期 雇 用 制 度 の 下 で 人 材 育 成 において 企 業 が 果 たす 役 割 が 大 きかったことなど 様 々な 背 景 が 考 え られる 人 材 育 成 において 企 業 が 果 たす 役 割 の 重 要 性 に 変 わりはないが 成 長 が 見 込 まれる 分 野 の 人 材 育 成 や 雇 用 のセーフティネットの 強 化 等 職 業 能 力 開 発 に 対 するニーズの 高 まりに 応 えていくためには 多 様 な 訓 練 の 担 い 手 を 活 用 しつつ 今 後 とも 職 業 能 力 開 発 施 策 の 質 と 量 の 両 面 にわたる 充 実 を 図 っていく 必 要 がある 一 方 で 我 が 国 の 財 政 状 況 が 厳 しいことを 踏 まえると 職 業 訓 練 に 係 る 政 策 資 源 (ヒト( 訓 練 指 導 員 ) カネ( 予 算 ) モノ( 施 設 ))については 選 択 と 集 中 が 必 要 であり 職 業 訓 練 の 実 施 に 際 しては 効 率 的 かつ 効 果 的 に 行 う 必 要 がある このため 国 は 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 の 質 及 び 量 の 両 面 にわたる 確 保 を 図 るため 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のビジョンを 策 定 し 職 業 訓 23

練 のインフラ 整 備 を 行 う プロデュース 機 能 ( 総 合 調 整 機 能 ) を 戦 略 的 に 強 化 する 必 要 がある 具 体 的 には 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 のビジョンを 策 定 するとともに 職 業 能 力 開 発 のインフラ 整 備 のため 1 国 全 体 や 地 域 の 訓 練 ニーズの 把 握 や 訓 練 分 野 規 模 の 決 定 等 を 可 能 とする 仕 組 みの 構 築 2 訓 練 カリキュ ラム 指 導 技 法 就 職 支 援 技 法 の 開 発 普 及 3 訓 練 に 係 る 情 報 の 提 供 品 質 の 確 保 4 訓 練 指 導 員 等 の 育 成 確 保 5 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 6 職 業 訓 練 の 実 施 体 制 の 整 備 を 行 う 必 要 がある (2) 職 業 能 力 開 発 のビジョン 訓 練 計 画 の 策 定 国 は 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 の 総 合 調 整 のため 職 業 能 力 開 発 基 本 計 画 において 今 後 における 公 共 民 間 部 門 の 役 割 分 担 や ものづくり 分 野 サービス 分 野 等 を 含 む 我 が 国 全 体 の 職 業 能 力 開 発 の 方 向 性 を 定 める 中 期 的 な ビジョンを 提 示 することが 重 要 である また 国 は 中 央 及 び 地 域 レベルの 協 議 機 関 を 通 じて 毎 年 度 の 訓 練 計 画 を 策 定 する 必 要 があり 具 体 的 には 中 央 レベルについては 厚 生 労 働 省 関 係 府 省 教 育 訓 練 機 関 労 使 団 体 学 識 経 験 者 独 立 行 政 法 人 雇 用 能 力 開 発 機 構 等 により 構 成 される 中 央 訓 練 協 議 会 において 職 業 訓 練 のユーザーで ある 労 使 等 のニーズを 踏 まえた 毎 年 度 の 我 が 国 全 体 の 職 業 訓 練 の 実 施 分 野 実 施 規 模 等 を 決 定 することが 求 められている さらに 地 方 レベルについても 都 道 府 県 労 働 局 都 道 府 県 教 育 訓 練 機 関 労 使 団 体 学 識 経 験 者 独 立 行 政 法 人 雇 用 能 力 開 発 機 構 等 によって 構 成 される 地 域 訓 練 協 議 会 において 職 業 訓 練 のユーザーである 労 使 等 のニー ズを 踏 まえた 毎 年 度 の 各 地 域 の 職 業 訓 練 の 実 施 分 野 実 施 規 模 等 を 決 定 する ことが 求 められている (3) 職 業 訓 練 のインフラの 構 築 イ 訓 練 カリキュラム 指 導 技 法 等 の 開 発 国 都 道 府 県 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 を 含 む 我 が 国 全 体 の 職 業 訓 練 の 質 と 量 の 維 持 向 上 を 図 っていくためには 職 業 訓 練 の 実 施 に 必 要 不 可 欠 な 訓 練 カリキュラム 等 を 広 く 利 用 できる 政 策 資 源 として 整 備 していく 必 要 が ある 具 体 的 には 国 は 求 職 者 支 援 制 度 が 創 設 される 中 で 成 長 が 見 込 まれる 分 野 における 新 たな 訓 練 を 適 切 に 実 施 するため また ものづくり 分 野 におけ る 技 術 革 新 等 に 対 応 した 訓 練 を 適 切 に 実 施 するため 産 学 官 の 有 識 者 の 参 集 24

を 求 め これらの 分 野 における 職 務 内 容 や 必 要 となる 能 力 分 析 に 必 要 な 基 礎 研 究 に 取 り 組 んでいく また 基 礎 研 究 が 終 了 した 分 野 については これまでものづくり 分 野 等 に おいて 蓄 積 のある 職 業 能 力 開 発 総 合 大 学 校 等 を 活 用 して 具 体 的 な 訓 練 カリ キュラム 等 の 研 究 開 発 を 行 う 必 要 がある 職 業 能 力 開 発 総 合 大 学 校 において は 開 発 した 訓 練 カリキュラム 等 を PDCA サイクルを 通 じて 不 断 に 見 直 す ことが 必 要 である さらに 訓 練 受 講 者 の 早 期 かつ 円 滑 な 再 就 職 を 促 進 するためには 訓 練 受 講 前 受 講 中 受 講 後 のそれぞれの 段 階 において 適 切 にキャリア コンサル ティング 等 を 行 うことが 重 要 であり そのためには キャリア コンサルテ ィング 等 の 就 職 支 援 技 法 の 開 発 と その 普 及 をこれまで 以 上 に 強 化 する 必 要 がある 加 えて 国 は 開 発 した 訓 練 カリキュラム 等 が 独 立 行 政 法 人 雇 用 能 力 開 発 機 構 のみならず 全 国 の 都 道 府 県 立 職 業 能 力 開 発 校 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 において 一 層 活 用 されるように 訓 練 カリキュラム 等 の 普 及 活 用 促 進 を 図 る 必 要 がある ロ 職 業 訓 練 に 係 る 情 報 の 提 供 品 質 の 確 保 職 業 訓 練 受 講 者 が 自 らに 適 した 職 業 訓 練 を 選 択 受 講 し 早 期 かつ 円 滑 に 就 職 することを 可 能 とするため 職 業 訓 練 の 受 講 者 の 選 択 に 資 する 情 報 提 供 の 仕 組 みの 構 築 や 職 業 訓 練 自 体 の 品 質 の 確 保 を 行 うことが 求 められてい る その 際 には 訓 練 実 施 機 関 訓 練 内 容 就 職 実 績 や 応 募 選 考 手 続 受 講 要 件 等 の 情 報 を 適 切 に 提 供 する 必 要 がある また 職 業 能 力 開 発 施 策 に ついての 国 民 一 般 の 理 解 を 深 めるため インターネット 等 を 活 用 して 国 は 職 業 能 力 開 発 施 策 のメニューや 活 用 の 方 法 等 についての 情 報 発 信 に 努 めて いく なお 民 間 教 育 訓 練 機 関 等 の 実 施 する 職 業 訓 練 の 品 質 を 維 持 向 上 させる こと 等 を 目 的 とした 非 公 式 教 育 訓 練 における 学 習 サービスに 係 る 国 際 規 格 ISO29990 が 平 成 22 年 9 月 に 発 行 されたところであり 当 該 規 格 においても 訓 練 実 施 機 関 が 訓 練 内 容 等 について 訓 練 受 講 者 及 び 利 用 者 に 対 して 確 実 に 情 報 開 示 するよう 求 めているところである 当 該 規 格 には 訓 練 内 容 等 の 情 報 開 示 のほか 1 訓 練 ニーズの 把 握 適 切 なカリキュラムの 策 定 指 導 者 の 質 の 確 保 訓 練 効 果 の 評 価 等 の 訓 練 サービスに 係 る 要 求 事 項 や 2 訓 練 サー ビス 事 業 者 の 経 営 管 理 体 制 の 整 備 事 業 計 画 の 作 成 記 録 財 務 管 理 内 部 監 査 等 のマネジメントに 係 る 要 求 事 項 等 が 示 されている このため 当 該 規 25

格 を 踏 まえ 公 的 職 業 訓 練 の 質 の 保 証 及 び 向 上 民 間 教 育 訓 練 機 関 の 自 発 的 な 質 の 保 証 及 び 向 上 に 対 する 支 援 民 間 教 育 訓 練 機 関 を 委 託 訓 練 や 今 後 創 設 される 求 職 者 支 援 制 度 における 訓 練 の 実 施 機 関 として 活 用 する 場 合 の 質 の 保 証 及 び 確 保 等 のツールとなるガイドラインを 早 期 に 策 定 し その 普 及 促 進 を 図 っていく ハ 訓 練 指 導 員 等 の 育 成 質 の 確 保 1 良 質 な 職 業 訓 練 の 実 施 や 訓 練 受 講 者 の 就 職 の 実 現 のためには その 担 い 手 となる 人 材 の 育 成 質 の 確 保 が 重 要 であり 専 門 分 野 についての 技 能 や 知 識 キャリア コンサルティング 等 の 就 職 支 援 技 法 訓 練 カリキ ュラムの 設 定 方 法 等 を 習 得 した 訓 練 指 導 員 の 育 成 や キャリア コンサ ルティングについて 専 門 的 な 知 識 経 験 を 有 するキャリア コンサルタ ントの 育 成 が 必 要 である 2 具 体 的 には 訓 練 指 導 員 の 育 成 質 の 確 保 については 職 業 能 力 開 発 総 合 大 学 校 を 我 が 国 の 職 業 訓 練 を 担 う 訓 練 指 導 員 の 育 成 の 中 枢 拠 点 と 位 置 づけ 独 立 行 政 法 人 雇 用 能 力 開 発 機 構 都 道 府 県 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 に 訓 練 指 導 員 候 補 として 採 用 された 民 間 企 業 の 技 能 者 として の 経 験 を 有 する 者 工 科 系 大 学 の 卒 業 生 等 を 対 象 とした 最 先 端 の 技 術 技 能 や 指 導 技 法 キャリア コンサルティング 等 の 就 職 支 援 技 法 カリ キュラムの 作 成 等 の 訓 練 の 企 画 立 案 の 技 法 等 高 度 な 訓 練 指 導 員 とし て 必 要 な 能 力 を 付 加 するための 訓 練 (ハイレベル 訓 練 ( 仮 称 ))を 適 切 に 実 施 する その 際 民 間 企 業 の 技 能 者 としての 経 験 を 有 する 者 工 科 系 大 学 やポリテクカレッジの 卒 業 生 等 幅 広 い 人 材 が 確 保 されるようにす るとともに 将 来 にわたり 訓 練 指 導 員 が 安 定 的 継 続 的 に 育 成 確 保 されるようにしていく 必 要 がある 3 ハイレベル 訓 練 については 多 様 な 経 歴 の 人 材 に 対 して それぞれが 有 する 知 識 技 能 経 験 等 に 応 じて 訓 練 指 導 員 として 不 足 する 能 力 を 付 与 することにより 訓 練 指 導 員 の 質 の 確 保 を 図 ることが 求 められている また 多 様 な 訓 練 期 間 やカリキュラムを 設 定 し 訓 練 受 講 者 の 知 識 技 能 経 験 等 に 応 じて 必 要 な 教 科 目 を 選 択 できるような 柔 軟 な 制 度 とする ことにより 短 期 間 で 優 秀 な 訓 練 指 導 員 を 育 成 できるようにする 必 要 が ある さらに 在 職 の 指 導 員 を 対 象 とした 専 門 分 野 のスキルや 指 導 技 法 の 不 断 の 向 上 を 図 る 訓 練 (スキルアップ 訓 練 ( 仮 称 ))については 専 門 分 野 における 先 端 的 な 技 術 技 能 の 習 得 や 民 間 教 育 訓 練 機 関 に 対 するカ 26

リキュラムの 作 成 から 就 職 支 援 までの 訓 練 の 実 施 運 営 に 係 る 援 助 のノウ ハウ 等 の 習 得 を 可 能 とする 多 様 な 訓 練 カリキュラムを 設 定 する 必 要 があ る その 際 就 職 支 援 技 法 のカリキュラムにおいては カウンセリングの 高 度 な 知 識 スキルや キャリア パスに 係 る 専 門 的 知 識 的 確 な 能 力 評 価 と 能 力 評 価 を 踏 まえたマッチング 等 に 関 する 知 識 スキルの 習 得 が 可 能 となるものとする 必 要 がある 4 キャリア コンサルタントの 育 成 については カウンセリングや 就 職 活 動 の 支 援 技 法 の 知 識 やスキルの 習 得 に 加 え 職 業 能 力 開 発 の 各 種 制 度 や 訓 練 分 野 に 係 るキャリア パスについての 知 識 ジョブ カード 活 用 のスキル 等 を 習 得 させるための 仕 組 みが 必 要 である また 特 定 の 業 種 職 種 についてのキャリア パス 等 についての 専 門 的 知 識 や 企 業 生 産 活 動 の 現 場 での 経 験 を 備 えたキャリア コンサルタントの 育 成 も 重 要 な 課 題 である ニ 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 労 働 者 の 技 能 と 地 位 の 向 上 のためには 企 業 内 での 能 力 評 価 やキャリア 形 成 支 援 外 部 労 働 市 場 における 就 職 や 転 職 の 際 の 指 標 が 必 要 不 可 欠 であるこ とから 職 業 能 力 開 発 のインフラ 整 備 の 一 つとして 職 業 能 力 を 客 観 的 に 評 価 する ものさし としての 評 価 制 度 が 重 要 である また 職 業 訓 練 の 成 果 の 測 定 等 を 可 能 とするため 教 育 訓 練 と 連 携 した 能 力 評 価 のシステムが 重 要 性 を 増 している このため 社 会 全 体 で 実 践 的 なキャリア アップを 図 っていくために 教 育 訓 練 と 連 携 した 職 業 能 力 の 評 価 システムの 整 備 が 必 要 であり 第 4 部 3で 述 べたように 実 践 キャリア アップ 戦 略 (キャリア 段 位 制 度 ) を 構 築 す る 必 要 がある また 職 業 能 力 評 価 基 準 技 能 検 定 社 内 検 定 等 の 既 存 の 評 価 制 度 については 幅 広 い 業 種 職 種 にわたり 構 築 されているものであり 一 層 の 活 用 を 図 っていくことが 重 要 である 具 体 的 には 職 業 能 力 評 価 基 準 については 業 界 団 体 や 企 業 のニーズを 踏 まえつつ 活 用 例 を 参 考 に 普 及 促 進 を 図 り 技 能 検 定 制 度 については 職 種 の 統 廃 合 の 推 進 や 民 間 機 関 が 実 施 する 指 定 試 験 機 関 方 式 への 移 行 等 を 進 めて 社 会 的 ニーズにあったものとし ていく さらに 社 内 検 定 についても 従 業 員 の 技 能 の 向 上 に 資 するため 適 切 に 実 施 する 必 要 がある ジョブ カードについては 職 業 能 力 開 発 の 各 種 施 策 の 推 進 の 場 面 におい て 基 本 的 なツールとして 活 用 されることが 期 待 されるものであり 普 及 を 推 27

進 していく ホ 職 業 訓 練 の 実 施 体 制 の 整 備 1 独 立 行 政 法 人 雇 用 能 力 開 発 機 構 都 道 府 県 民 間 教 育 訓 練 機 関 企 業 等 多 様 な 主 体 により 国 全 体 として 必 要 な 職 業 訓 練 が 着 実 に 実 施 されるよ う 職 業 訓 練 の 実 施 体 制 を 整 備 することが 職 業 訓 練 のインフラ 整 備 とし て 極 めて 重 要 である その 中 で 国 は 高 度 な 施 設 設 備 や 訓 練 指 導 員 等 を 要 し スケールメリ ットを 活 かすことで 実 施 可 能 となる 高 度 なものづくり 分 野 における 職 業 訓 練 や 雇 用 のセーフティネットとしての 一 端 としての 訓 練 を 担 うという 役 割 分 担 の 下 引 き 続 き 国 の 責 任 において 訓 練 を 担 っていくことが 求 めら れている また 雇 用 する 労 働 者 に 対 して 自 らスキルアップのための 訓 練 を 行 うこ とが 困 難 な 中 小 企 業 に 対 する 支 援 として 国 及 び 都 道 府 県 において 在 職 者 に 対 する 訓 練 を 実 施 することが 引 き 続 き 重 要 である さらに 国 は 都 道 府 県 とともに 各 地 域 において 必 要 とされる 職 業 訓 練 受 講 機 会 が 確 保 されるよう 努 めていく 必 要 がある 2 一 方 国 は 民 間 教 育 訓 練 機 関 への 委 託 訓 練 や 求 職 者 支 援 制 度 の 創 設 により 民 間 教 育 訓 練 機 関 を 積 極 的 に 活 用 することで 訓 練 プロバイダー としての 民 間 教 育 訓 練 機 関 を 育 成 し 公 共 職 業 訓 練 機 関 と 合 わせて 訓 練 の 実 施 体 制 を 全 国 的 に 強 化 していくことが 求 められている また 民 間 教 育 訓 練 機 関 が 修 了 生 の 就 職 支 援 を 自 ら 適 切 に 行 うことができるよう 国 は 民 間 教 育 訓 練 機 関 に 対 し 就 職 支 援 技 法 等 のノウハウを 提 供 する 必 要 があ る 民 間 教 育 訓 練 機 関 の 活 用 の 際 は 効 果 的 な 訓 練 の 実 施 のため 就 職 実 績 に 応 じた 支 払 制 度 によりインセンティブの 付 与 を 積 極 的 に 行 い また 訓 練 の 受 講 者 の 選 択 に 資 するような 仕 組 みとしての 情 報 提 供 を 行 っていく 必 要 がある また 国 は 民 間 教 育 訓 練 機 関 の 活 用 の 際 は 民 間 教 育 訓 練 機 関 による 公 的 な 職 業 訓 練 の 適 正 な 実 施 に 関 する 基 準 を 設 定 するとともに その 基 準 に 照 らし 職 業 訓 練 が 適 切 に 行 われているか 確 認 する 必 要 がある 国 は 業 務 が 定 型 化 標 準 化 し 都 道 府 県 においても 実 施 が 可 能 となっ た 民 間 教 育 訓 練 機 関 への 委 託 訓 練 については 可 能 な 限 り 都 道 府 県 に 任 せ るとともに これまで 国 が 蓄 積 してきた 委 託 訓 練 に 係 るノウハウを 都 道 府 県 に 提 供 し 委 託 訓 練 が 円 滑 に 行 われるようにする 必 要 がある 28

併 せて 訓 練 の 受 入 れ 先 として 大 学 等 の 専 門 教 育 機 関 を 活 用 し これら の 機 関 と 連 携 してカリキュラムの 開 発 を 行 うことも 必 要 である 3 国 は 我 が 国 全 体 としての 職 業 能 力 開 発 の 実 施 体 制 を 整 備 するに 当 たり 中 央 訓 練 協 議 会 や 地 方 訓 練 協 議 会 において 教 育 機 関 や 関 係 行 政 機 関 と 連 携 しつつ 労 使 団 体 業 界 団 体 等 からの 訓 練 ニーズを 把 握 し 職 業 訓 練 の ユーザーである 労 使 等 のニーズをこれまで 以 上 に 踏 まえた 職 業 訓 練 とす るとともに 職 業 訓 練 の 実 施 機 関 の 調 整 等 を 行 うことで 訓 練 の 質 と 量 を 確 保 する 必 要 がある また 産 業 構 造 の 変 化 や 技 術 革 新 に 対 応 して 企 業 の ニーズに 合 った 人 材 を 確 保 するため 公 共 職 業 訓 練 の 訓 練 基 準 の 見 直 しを 進 め PDCA サイクルにより 訓 練 科 目 の 改 廃 訓 練 カリキュラムの 不 断 の 見 直 しを 行 う 必 要 がある 29