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目 次 はじめに 3 非 小 細 胞 肺 がんとは? 4 非 小 細 胞 肺 がんの 治 療 について 5 ジオトリフ について 5 ジオトリフ を 服 用 する 前 の 注 意 点 6 間 質 性 肺 炎 について 8 ジオトリフ の 服 用 方 法 について 10 服 用 量 10 服 用 方 法 11 ジオトリフ の 副 作 用 について 16 ジオトリフ で 起 こりやすい 副 作 用 17 下 痢 17 皮 膚 症 状 19 爪 の 症 状 22 口 の 痛 み 24 その 他 注 意 を 必 要 とする 副 作 用 26 2

はじめに 肺 がん 患 者 さんの 数 は さまざまな 種 類 のがんの 中 でも 非 常 に 多 い ことが 知 られており 中 でも 非 小 細 胞 肺 がん と 呼 ばれるタイプが 最 も 多 くを 占 めています 担 当 医 からこの 非 小 細 胞 肺 がん であると 告 げられた 際 は 落 ち 込 まれたと 思 いますが 前 向 きな 気 持 ちで 治 療 にの ぞみ 希 望 を 持 つことが 大 切 です あなたは 決 して 一 人 きりではなく ご 家 族 や 医 療 スタッフはあなたを 支 えるため 懸 命 に 取 り 組 んでいます 今 回 処 方 されたお 薬 は ジオトリフ と 呼 ばれる 新 しいお 薬 です この 小 冊 子 では このジオトリフ の 非 小 細 胞 肺 がん に 効 くしくみ や 服 用 方 法 さらに 副 作 用 の 対 処 法 について 紹 介 しています この 小 冊 子 に 記 載 された 内 容 は 上 皮 細 胞 成 長 因 子 受 容 体 (EGFR) 遺 伝 子 変 異 陽 性 の 手 術 不 能 また は 再 発 非 小 細 胞 肺 がんと 診 断 され ジオトリフ が 処 方 された 患 者 さんのためのものです 3

非 小 細 胞 肺 がんとは? 私 たちの 身 体 を 形 作 っている 細 胞 は 通 常 正 しいタイミングで 増 殖 しますが この 増 殖 のしくみが 何 らかの 理 由 で 正 常 に 働 かなくなると がんが 生 じてしまいます この 目 に 見 えない 小 さながん 細 胞 が 増 殖 し 続 けると レントゲンやCTなどの 画 像 検 査 でもわかるくらいの 大 きさ のしこり( 腫 瘍 )となり 最 終 的 には 正 常 な 臓 器 の 働 きを 邪 魔 してしまい ます 肺 がんには いくつかタイプがありますが その 中 でも 非 小 細 胞 肺 がん と 呼 ばれる 種 類 の 肺 がんが 最 も 患 者 数 の 多 い 肺 がんとして 知 られています 4

非 小 細 胞 肺 がんの 治 療 について 非 小 細 胞 肺 がんの 治 療 法 は 肺 がんの 特 徴 によって 異 なります 細 胞 傷 害 性 抗 がん 剤 と 呼 ばれる 古 くから 使 われているお 薬 による 治 療 は 今 もなお 重 要 ですが 最 近 では 分 子 標 的 治 療 薬 と 呼 ばれる 新 しい お 薬 が 登 場 しました 細 胞 傷 害 性 抗 がん 剤 は 増 殖 中 の 細 胞 であれば がん 細 胞 と 正 常 細 胞 を 区 別 することなく 攻 撃 します 対 して 新 しい 分 子 標 的 治 療 薬 はがん 細 胞 の 中 に 存 在 する 特 定 の 分 子 を 認 識 すること で がん 細 胞 を 攻 撃 しようとします 副 作 用 は 細 胞 傷 害 性 抗 がん 剤 と 分 子 標 的 治 療 薬 のどちらでも 起 こりますが 作 用 するしくみが 異 なるた め 多 くの 場 合 副 作 用 の 種 類 は 異 なります がん 細 胞 の 特 徴 (がん 細 胞 に 存 在 する 特 定 の 分 子 )は がんの 種 類 や 個 人 によって 異 なるため 分 子 標 的 治 療 薬 は 一 部 のがん 患 者 さんの みに 有 効 です 現 在 のがん 治 療 では 多 くの 分 子 標 的 治 療 薬 を 使 用 で きますが 患 者 さんにとって 有 効 かどうかを 判 断 するため 腫 瘍 組 織 を 採 取 してその 性 質 を 調 べます このように 分 子 標 的 治 療 薬 は 患 者 さ んごとに 個 別 化 されたがん 治 療 を 可 能 にしました ジオトリフ について 肺 がん 細 胞 の 表 面 には 上 皮 細 胞 成 長 因 子 受 容 体 (EGFR)が 存 在 し ます EGFRは 正 常 細 胞 にも 存 在 する 分 子 で 細 胞 の 増 殖 に 関 与 してい ますが 非 小 細 胞 肺 がんの 一 部 にはEGFR 遺 伝 子 に 変 異 を 有 するタイ プが 知 られています ジオトリフ はこのEGFRの 変 異 の 有 無 にかかわ らず 受 容 体 に 結 合 することで がん 細 胞 の 増 殖 を 抑 えます EGFR 遺 伝 子 変 異 陽 性 の 非 小 細 胞 肺 がんには EGFR 阻 害 薬 が 効 果 を 示 すことが 知 られています ジオトリフ の 効 果 を 調 べるために 行 わ れた 試 験 では EGFR 遺 伝 子 変 異 陽 性 でEGFR 阻 害 薬 を 含 む 化 学 療 法 未 治 療 の 非 小 細 胞 肺 がん 患 者 さんを 対 象 に ある 患 者 さんにはジオト リフ を 投 与 し その 他 の 患 者 さんには 細 胞 傷 害 性 抗 がん 剤 を 投 与 しま した その 結 果 ジオトリフ はがん 細 胞 の 増 殖 を 長 期 間 抑 えることが できました このように ジオトリフ はEGFR 遺 伝 子 変 異 陽 性 の 非 小 細 胞 肺 がん 患 者 さんに 対 する 効 果 が 認 められたお 薬 です 5

ジオトリフ を 服 用 する 前 の 注 意 点 右 の 項 目 に 該 当 する 患 者 さんは ジオトリフ の 服 用 前 に 担 当 医 にご 相 談 ください 6

肺 に 炎 症 ( 間 質 性 肺 疾 患 )が 起 きたことがある 肝 臓 や 腎 臓 あるいは 心 臓 に 何 らかの 障 害 を 持 っていたことが ある または 現 在 治 療 中 である 重 度 のドライアイや 眼 に 炎 症 ( 角 膜 炎 )が 起 きたことがある その 他 何 か 気 になる 症 状 がある 妊 娠 中 または 妊 娠 を 予 定 している ジオトリフ は 胎 児 に 障 害 を 及 ぼす 可 能 性 があります 妊 娠 可 能 な 女 性 あるいはパートナーの 男 性 は 適 切 な 避 妊 を 行 ってください 避 妊 方 法 については 担 当 医 にご 相 談 くだ さい 妊 娠 した 場 合 は 直 ちに 担 当 医 にご 相 談 ください 授 乳 中 または 授 乳 を 予 定 している ジオトリフ は 動 物 実 験 の 結 果 から 母 乳 中 へ 移 行 することが 報 告 されています ジオトリフ の 服 用 を 続 けるか 中 止 して 授 乳 するかは 担 当 医 にご 相 談 ください ジオトリフ の 服 用 中 に 決 して 授 乳 しないでください 7

間 質 性 肺 炎 について ジオトリフ を 服 用 中 に 階 段 をのぼったり 少 し 無 理 をしたりすると 息 切 れがする 息 苦 しくなる からせき 空 咳 がでる 発 熱 がある などの 症 状 が 急 にあらわれたり 持 続 したりする 場 合 があります このような 症 状 があらわれた 場 合 には 放 置 せずにジオトリフ の 服 用 を 中 止 し 直 ちに 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 ください * 間 質 性 肺 炎 の 症 状 のあらわれ 方 は 患 者 さんによって 違 いがありますので ジオトリフ の 服 用 中 は 定 期 的 な 検 査 を 受 けてください 8

間 質 性 肺 炎 間 質 性 肺 疾 患 について 肺 の 中 の 酸 素 を 取 り 込 む 役 割 をする 肺 胞 と 呼 ばれる 小 さな 袋 の 壁 や 周 辺 に 炎 症 が 起 こり 血 液 に 酸 素 が 取 り 込 めず 動 脈 血 液 中 の 酸 素 が 減 少 する 病 態 で 医 薬 品 によっても 起 こる ことが 知 られています からせき 息 切 れ( 呼 吸 困 難 ) 空 咳 ( 痰 のない 咳 ) 発 熱 などの 症 状 があらわれます 息 切 れは 最 初 は 運 動 時 あるいは 坂 道 や 階 段 をのぼるときにみられますが 進 行 すると 歩 くだけで も 感 じるようになります 発 熱 はみられないことがあります 症 状 が 一 時 的 で 治 る 場 合 もありますが 進 行 して 肺 の 線 維 化 ( 肺 が 小 さく 硬 くなる 状 態 )を 起 こしたり 致 死 的 な 経 過 を たどったりすることがあります 9

ジオトリフ の 服 用 方 法 について 服 用 量 ジオトリフ の 服 用 量 と 服 用 錠 数 は 担 当 医 や 薬 剤 師 がお 伝 えし ます また 効 果 や 副 作 用 を 考 慮 して 服 用 量 が 変 更 されることもあり ます ご 自 身 の 判 断 で ジオトリフ の 服 用 量 を 変 えたり 服 用 を 中 止 したり しないでください ジオトリフ を 服 用 して 副 作 用 の 症 状 が 重 い 場 合 や 日 常 生 活 に 影 響 する 場 合 は 直 ちに 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 ください ただし 担 当 医 と 連 絡 がつかない 場 合 は いったんジオトリフ の 服 用 を 休 薬 し 可 能 な 限 り 早 く 担 当 医 にご 相 談 ください 10

服 用 方 法 ジオトリフ の 服 用 方 法 1 日 1 回 (24 時 間 ごと) 決 まった 時 間 に 時 間 コップ いっぱいの 水 またはぬるま 湯 で ジオトリフ の 錠 剤 をかみ 砕 かないでください うまく 飲 み 込 めない 場 合 は 担 当 医 や 薬 剤 師 にご 相 談 ください 空 腹 時 に 服 用 ジオトリフ は 空 腹 時 に 服 用 してください 食 事 の 時 間 が 近 過 ぎると ジオトリフ が 体 内 にうまく 吸 収 されず 十 分 な 効 果 を 発 揮 できません 少 なくとも 食 事 の1 時 間 以 上 前 または 食 後 3 時 間 以 降 にジオトリフ を 服 用 してください 食 事 ジオトリフの 服 用 不 可 食 前 1 時 間 以 内 食 後 3 時 間 以 内 ジオトリフの 服 用 可 能 食 事 の 影 響 があります 少 なくとも 食 事 の1 時 間 以 上 前 または 食 後 3 時 間 以 降 にジオト リフ を 服 用 してください 11

毎 日 同 じ 時 間 に 服 用 ジオトリフ を 毎 日 同 じ 時 間 に 服 用 することで 日 課 の 一 部 とし 飲 み 忘 れを 防 ぎましょう なお 服 用 時 間 を 決 める 際 には 担 当 医 や 薬 剤 師 にご 相 談 ください 服 用 時 間 の 例 : 就 寝 前 ( 午 後 11 時 )に 服 用 毎 日 午 後 11 時 に 服 用 する 場 合 午 後 8 時 ~ 午 前 0 時 の 間 は 食 事 をとら ないでください 服 用 時 間 午 前 午 後 時 分 ジオトリフ を 服 用 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 食 事 可 能 食 事 不 可 12

ジオトリフ を 飲 み 忘 れてしまったら 次 の 服 用 時 間 が! 8 時 間 以 上 先 8 時 間 以 内 (3 時 間 以 内 に 食 事 を とっていないとき) 飲 み 忘 れた 分 をすぐ に 服 用 します 飲 み 忘 れた 分 は 服 用 せずに 次 の 服 用 時 間 に 定 められた 服 用 量 を 服 用 します 1 次 の 服 用 時 間 まで8 時 間 以 内 の 場 合 は 飲 み 忘 れた 薬 剤 は 服 用 せず に 次 の 決 められた 時 間 に 定 められた 服 用 量 を 服 用 してください 2 次 の 服 用 時 間 まで8 時 間 以 上 ある 場 合 3 時 間 以 内 に 食 事 をとっているときは 次 の 服 用 時 間 に 定 められた 服 用 量 を 服 用 してください 3 時 間 以 内 に 食 事 をとっていないときは いますぐ 定 められた 服 用 量 を 服 用 し 食 事 は1 時 間 以 降 にとってください 前 回 の 服 用 時 間 を 覚 えていないときやわからないことがある 場 合 ご 自 身 で 判 断 せず 直 ちに 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 く ださい 13

ジオトリフ を 間 違 えて 多 く 飲 んでしまったら ジオトリフ の2 日 分 を 一 度 に 服 用 するなど 服 用 量 が 多 すぎた 場 合 は 直 ちに 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 に 電 話 するか 最 寄 りの 病 院 の 救 急 外 来 を 受 診 してください 14

ジオトリフ 以 外 のお 薬 やサプリメント 健 康 食 品 を 服 用 または 摂 取 している 場 合 医 師 から 処 方 されたお 薬 や 薬 局 で 買 ったお 薬 ビタミン 剤 サプリメ ントや 健 康 食 品 など 現 在 服 用 中 のすべてのお 薬 サプリメントを 担 当 医 や 看 護 師 薬 剤 師 にお 伝 えください ジオトリフ が 他 のお 薬 に 影 響 を 及 ぼすこともあれば 他 のお 薬 がジオトリフ に 影 響 を 及 ぼすこと もあります お 薬 手 帳 を 活 用 ご 自 身 が 服 用 中 のお 薬 やサプリメントを 常 に 把 握 するように しましょう お 薬 手 帳 を 活 用 すると あなたの 服 薬 状 況 を 簡 単 に 説 明 することができ 飲 み 合 わせなどのリスクを 減 らすこと ができます 薬 剤 保 管 上 の 注 意 ジオトリフ は 湿 気 と 光 に 不 安 定 なため 服 用 直 前 に 開 封 し 開 封 後 には 湿 気 と 光 を 避 けて 保 存 してください 小 さなお 子 さんの 手 の 届 かないところに 保 管 してください 15

ジオトリフ の 副 作 用 について 副 作 用 は 細 胞 障 害 性 抗 がん 剤 分 子 標 的 治 療 薬 などのあらゆる がん 治 療 薬 で 起 こります 副 作 用 の 中 には 日 常 生 活 の 工 夫 や 副 作 用 に 対 するお 薬 で 改 善 するものもありますが 症 状 が 重 い 場 合 には がん 治 療 薬 の 投 与 を 中 止 することもあります 次 ページ 以 降 にジオト リフ で 起 こりやすい 副 作 用 特 に 注 意 が 必 要 な 副 作 用 についてまとめ ましたので ぜひお 読 みください 16

副 作 用 の 症 状 が 重 いと 感 じる 場 合 や 日 常 生 活 に 影 響 する 場 合 は 直 ちに 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 ください なお その 場 合 はジオトリフ の 服 用 量 を 変 更 したり 治 療 を 中 止 したりする 場 合 もあり ますが ご 自 身 の 判 断 で ジオトリフ の 服 用 量 を 変 えたり 服 用 を 中 止 し たりしないでください ただし 担 当 医 と 連 絡 がつかない 場 合 は いったんジオトリフ の 服 用 を 休 薬 し 可 能 な 限 り 早 く 担 当 医 にご 相 談 ください ジオトリフ で 起 こりやすい 副 作 用 下 痢 症 状 1 日 の 排 便 回 数 がいつもより 増 えていると 感 じる 状 態 です 治 療 薬 ジオトリフ で 最 も 多 い 副 作 用 が 下 痢 です 軟 便 や 水 のような 便 の 回 数 が 増 えるので 下 痢 止 め(ロペラミドなど)を 処 方 されることもあれ ば あっさりした 食 事 に 変 えるよう 指 示 されることもあります 下 痢 止 めを 処 方 された 際 は 常 に 下 痢 止 めを 持 ち 歩 き 担 当 医 の 指 示 に 従 っ て 適 切 に 服 用 してください このような 場 合 は 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 ください ジオトリフ の 服 用 後 初 めて 下 痢 をした 場 合 具 合 が 悪 いと 感 じたり 下 痢 で 日 常 生 活 に 影 響 したりする 場 合 下 痢 に 伴 って 以 下 の 症 状 が 起 こる 場 合 : 胃 の 痛 みやけいれん 発 熱 色 の 濃 い 尿 下 痢 の 治 療 を 受 けているのに 排 便 回 数 がいつもより 増 えていると 感 じる 場 合 17

日 常 生 活 を 送 るうえでの 工 夫 水 分 補 給 下 痢 が 起 きているときには 脱 水 を 防 ぐために スポーツ ドリンクなどで 水 分 をたくさんとってください 下 痢 によ る 脱 水 で 頭 痛 や 片 頭 痛 集 中 力 の 低 下 などが 引 き 起 こさ れてしまい ひどいときには 入 院 が 必 要 になることもあり ます あっさりした 食 事 食 事 の 中 には 下 痢 を 悪 化 させるものがあります あっさ りした 食 事 (ご 飯 やめん 類 バナナ パン 白 身 魚 鶏 肉 など)をとりましょう 医 療 スタッフから 具 体 的 な 食 事 内 容 を 指 示 される 場 合 もあります カフェインやアルコール 乳 製 品 脂 肪 食 物 繊 維 果 汁 入 りジュース 香 辛 料 の 入 った 食 品 には 注 意 しましょう 1 食 分 の 量 を 減 らし 食 事 の 回 数 を 増 やすことなどを 考 えましょう お 尻 を 清 潔 に 便 中 には 有 害 な 細 菌 が 含 まれているため 痛 みや 皮 膚 症 状 を 起 こすことがあります このような 細 菌 を 取 り 除 くため 温 水 洗 浄 やお 尻 拭 きなど を 活 用 するとよいでしょう 18

皮 膚 症 状 症 状 身 体 のあらゆる 部 位 に 発 疹 や 吹 き 出 物 などが 生 じた 状 態 です ジオトリフ による 皮 膚 症 状 はほとんどの 場 合 は 軽 度 ~ 中 等 度 で 重 度 のものはまれです 医 療 スタッフに 皮 膚 症 状 を 説 明 する 際 は 下 記 の 表 を 参 考 にして 重 症 度 をご 説 明 ください 皮 膚 症 状 の 重 症 度 軽 度 中 等 度 重 度 赤 い 斑 点 やにきびの ような 発 疹 があらわ れ る( 頭 や 顔 を は じ め 胸 やおなか ふと ももなど) かゆみや 痛 みはほと んどない おもに 身 体 の1ヵ 所 に 限 られる 赤 い 斑 点 やにきびの ような 発 疹 があらわ れ る( 頭 や 顔 を は じ め 胸 やおなか ふと ももなど) かゆみや 痛 みがある 身 体 の2ヵ 所 以 上 に 広 がる 赤 い 斑 点 やにきびの ような 発 疹 があらわ れ る( 頭 や 顔 を は じ め 胸 やおなか ふと ももなど) かゆみや 痛 みにより 睡 眠 や 日 常 生 活 が 制 限 される 身 体 の2ヵ 所 以 上 に 広 がる このような 場 合 は 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 ください ジオトリフ の 服 用 後 皮 膚 症 状 が 生 じた 場 合 皮 膚 症 状 がひどいと 感 じ 日 常 生 活 に 影 響 する 場 合 皮 膚 症 状 に 対 する 治 療 を 受 けているのに 改 善 しない 場 合 19

治 療 薬 皮 膚 の 発 疹 や 吹 き 出 物 (にきび) さらに 皮 膚 の 乾 燥 やかゆみは ジオ トリフ でよく 起 こる 副 作 用 です このような 皮 膚 症 状 に 対 して 処 方 さ れるお 薬 には 塗 り 薬 や 飲 み 薬 ( 抗 菌 薬 )などがあります 日 常 生 活 を 送 るうえでの 工 夫 直 射 日 光 を 避 ける ジオトリフ 服 用 中 には 肌 が 直 射 日 光 に 対 して 敏 感 にな り 皮 膚 症 状 が 起 こりやすくなります 皮 膚 症 状 を 予 防 す るために 肌 の 露 出 はできるだけ 避 けてください 特 に 日 中 ( 午 前 10 時 ~ 午 後 4 時 )はできるだけ 直 射 日 光 を 避 けてください 屋 外 では 頭 や 顔 手 腕 脚 が 隠 れる 衣 服 を 着 て 肌 が 露 出 した 部 分 には SPF 30 以 上 でPA++ 以 上 の 日 焼 け 止 めを 塗 りましょう 汗 をかいた 場 合 や 泳 いだ 場 合 には 2 時 間 に1 回 以 上 の 頻 度 で 日 焼 け 止 めを 塗 り 直 すと 効 果 的 です 帽 子 やサングラスを 着 用 して 頭 部 も 保 護 しましょう 肌 への 刺 激 を 抑 える ひげそりの 際 には 基 本 的 に 電 気 シェーバーを 使 用 し 安 全 カミソリでそる 場 合 には 深 剃 りで 皮 膚 を 傷 つけないよ う 十 分 ご 注 意 ください 身 体 を 洗 う 際 には 低 刺 激 の 石 けんや 弱 酸 性 ~ 中 性 の シャンプー ボディソープを 選 びましょう お 湯 の 温 度 は37~38 を 目 安 にし 長 湯 は 避 けましょう またシャワーを 浴 びる 場 合 にも 長 い 時 間 浴 びたり 熱 い お 湯 を 浴 びたりするのは 避 けましょう 20

きれいなタオルで 身 体 を 軽 くたたくように 乾 かしてく ださい( 毛 足 の 長 いタオルで 身 体 をこすらないよう 注 意 し ましょう ) 刺 激 の 少 ない 綿 素 材 でできたゆったりとした 衣 服 を 着 る ようにして ウールや 合 成 繊 維 など 皮 膚 を 刺 激 するよう な 素 材 はできるだけ 避 けてください シーツや 肌 着 を 洗 濯 する 際 には 低 刺 激 の 石 けんで 洗 う とよいでしょう 皮 膚 の 乾 燥 を 避 けるため 加 湿 器 などを 使 い 湿 度 を 保 つ ようにしてください かゆい 場 合 には 引 っかかずに 冷 たいタオルか 氷 でかゆ い 部 分 を 覆 いましょう 定 期 的 な 保 湿 低 刺 激 の 保 湿 クリームを 毎 日 塗 りましょう 入 浴 後 すみやかに 保 湿 クリーム( 香 料 や 防 腐 剤 が 入 って いない 低 刺 激 のもの)を 塗 るようにしてください 油 性 のクリーム(パラフィン 鉱 物 油 などがベースのク リーム)の 使 用 は 避 けましょう 保 湿 ケアに 望 ましいクリームは 医 療 スタッフにお 尋 ねく ださい 21

爪 の 症 状 症 状 爪 の 周 囲 に 炎 症 が 起 こり 皮 膚 が 赤 く 腫 れて 痛 みを 感 じる 状 態 です このような 場 合 は 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 ください 爪 の 症 状 で 日 常 生 活 に 影 響 する 場 合 爪 の 症 状 に 対 する 治 療 を 受 けているのに 改 善 しない 場 合 22

治 療 薬 ジオトリフ の 副 作 用 として 爪 の 周 りの 皮 膚 に 炎 症 や 感 染 が 生 じる そう い えん 爪 囲 炎 があります 痛 みを 和 らげて 感 染 を 予 防 するために 塗 り 薬 感 染 に 対 する 飲 み 薬 ( 抗 菌 薬 )などのお 薬 があります このようなお 薬 の 中 から 担 当 医 が 適 切 な 治 療 法 を 判 断 します 日 常 生 活 を 送 るうえでの 工 夫 爪 の 手 入 れ 手 を 洗 うときは 爪 の 間 も 丁 寧 に 洗 ってください 爪 の 周 囲 の 保 湿 をしっかりとおこないましょう 手 指 の 爪 は 深 爪 にならないように 適 度 な 長 さを 保 ちま しょう 刺 激 を 避 ける 刺 激 物 質 ( 洗 剤 など)との 接 触 を 避 けてください ゴム 手 袋 などを 着 用 する 際 は 木 綿 の 手 袋 を 下 に 着 用 し ましょう 炎 症 を 起 こすおそれがあるので 刺 激 を 与 えることは 避 けてください[ 爪 をかむ 傷 つける ジェルなどによる 過 度 のネイルケア 甘 皮 ( 爪 の 根 元 にある 薄 い 皮 )をいじる な ど ] 炎 症 が 起 きたときは 濡 れたままにせず 洗 浄 後 や 入 浴 後 はしっかり 乾 かし 手 指 足 指 をできるだけ 乾 燥 させ てください また ガーゼやテーピングなどで 手 指 足 指 を 保 護 してください( 具 体 的 な 処 置 については 医 療 ス タッフから 指 示 を 受 けてください) 23

口 の 痛 み 症 状 かいよう 歯 ぐきの 発 赤 痛 み 出 血 や 舌 くちびる 口 の 中 に 潰 瘍 ( 口 内 炎 ) が 生 じた 状 態 です このような 場 合 は 担 当 医 看 護 師 もしくは 薬 剤 師 にご 連 絡 ください 具 合 が 悪 いと 感 じたり 口 の 痛 みで 日 常 生 活 に 影 響 したりする 場 合 口 の 痛 みの 治 療 を 受 けているのに 改 善 しない 場 合 治 療 薬 かいよう ジオトリフ の 副 作 用 として 口 の 中 で 炎 症 や 潰 瘍 ( 痛 みや 損 傷 )を 生 じる 口 内 炎 があります 処 方 されるお 薬 には 痛 みを 和 らげる 口 内 洗 浄 液 やトローチ ジェルなどがあります 24

日 常 生 活 を 送 るうえでの 工 夫 正 しい 口 腔 ケア 柔 らかい 歯 ブラシで 歯 と 歯 ぐきをやさしくブラッシング してください 毎 食 後 と 就 寝 前 に 温 かい 塩 水 で 口 をすすいでくださ い アルコールを 含 む 口 内 洗 浄 液 の 使 用 は 避 けましょう 低 刺 激 性 の 食 事 以 下 の 食 品 には 注 意 しましょう: トマトやかんきつ 類 がベースの 酸 性 で 刺 激 性 の 食 品 香 辛 料 や 塩 分 の 多 い 食 品 生 野 菜 やシリアル トーストなど 舌 触 りが 粗 くざらざら した 食 品 熱 い 食 事 はそのまま 食 べずに 室 温 に 戻 すか 冷 やして 食 べましょう マッシュポテト スクランブルエッグ マカロニ 軟 らかい 果 物 裏 ごしした 調 理 済 み 食 品 など 軟 らかくて 痛 みを 和 らげるような しっとりした 食 べ 物 を 選 びましょう 水 分 をたくさんとり 飲 み 物 を 飲 む 際 にはストローを 使 うなど 工 夫 しましょう 痛 みを 和 らげる くちびるが 乾 燥 した 際 には リップクリームやワセリンを 塗 ってください 痛 みを 感 じるときは 氷 やアイスキャンディーで 口 の 感 覚 をまひさせるのもよいでしょう 25

その 他 注 意 を 必 要 とする 副 作 用 ジオトリフ の 服 用 中 に 以 下 のような 副 作 用 を 経 験 することが あります このような 場 合 ジオトリフ の 服 用 を 一 時 的 に 休 薬 する か 完 全 に 中 止 します 以 下 の 症 状 があらわれた 場 合 は 直 ちに 担 当 医 看 護 師 もしく は 薬 剤 師 にご 連 絡 ください 肝 障 害 皮 膚 や 白 目 が 黄 色 くなる 疲 れを 感 じる 尿 の 色 が 濃 くなる 吐 き 気 があるか 実 際 に 吐 いてしまう 食 欲 が 低 下 する お 腹 の 右 側 に 痛 みを 感 じる いつもより 出 血 が 生 じやすく あざがつきやすい 発 熱 心 障 害 呼 吸 困 難 や 動 悸 があらわれる 疲 れを 感 じる 足 のむくみがあらわれる 26

消 化 管 潰 瘍 消 化 管 出 血 胃 がもたれ 胸 やけ 吐 き 気 食 欲 不 振 がある 胃 の 痛 み 空 腹 時 あるいは 食 後 にみぞおちに 痛 みがある 吐 血 や 便 が 黒 くなる 眼 の 異 常 眼 の 痛 み 腫 れ 発 赤 ジオトリフ 服 用 中 のかすみ 目 や 視 覚 の 変 化 これらの 症 状 があらわれた 場 合 コンタクトレンズ 着 用 の 有 無 を 担 当 医 にお 知 らせください 定 期 的 な 診 察 健 康 状 態 や 治 療 効 果 を 確 認 するために 定 期 的 な 診 察 が 行 われ 必 要 に 応 じて 診 察 のスケジュールは 変 更 されます 副 作 用 によって 気 分 が 悪 くなる 場 合 や 日 常 生 活 に 影 響 するような 場 合 は 予 約 した 診 察 日 の 前 でも 直 ちに 担 当 医 にご 連 絡 ください なお 担 当 医 の 指 示 なしで お 薬 の 服 用 を 中 止 しないでください ただ し 担 当 医 と 連 絡 がつかない 場 合 は いったんジオトリフ の 服 用 を 休 薬 し 可 能 な 限 り 早 く 担 当 医 にご 相 談 ください 健 康 状 態 を 医 療 スタッフに 伝 えやすくするため 治 療 日 誌 をつけてく だ さ い ジ オ ト リ フ 治 療 日 誌 が 院 内 にあるか スタッフにお 尋 ねく ださい 27

012168-C 2014 年 8 月 作 成