『A&R新卒採用マニュアル』立ち読み



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PowerPoint プレゼンテーション

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

企 業 の 採 用 予 定 数 採 用 予 定 数 は 増 やす と 回 答 した 企 業 が 減 らす と 回 答 した 企 業 を3 年 連 続 上 回 り 採 用 は 増 加 傾 向 にある 特 に 非 上 場 非 製 造 において 採 用 数 を 増 やす と 回 答 する 割 合 が 大

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

ブレーン 採 用 サービスの 特 長 世 の 中 に 採 用 代 行 専 門 の 業 者 はたくさん 存 在 しますが ブレーンの 採 用 は 一 味 ちがいます 人 事 コンサルティング( の 構 築 や 実 務 )のノウハウが 採 用 活 動 に 活 かされています 例 えば 企 業 の 経 営

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

弁護士報酬規定(抜粋)

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質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

大 田 区 保 育 従 事 職 員 宿 舎 借 り 上 げ 支 援 事 業 Q&A 目 次 Ⅰ 補 助 事 業 全 般 について P3~P4 Ⅱ 補 助 対 象 施 設 について P5 Ⅲ 補 助 対 象 職 員 について P6~P10 Ⅳ 補 助 対 象 経 費 について P11~P13 2

●幼児教育振興法案

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厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

注 雇 促 進 税 制 と 本 制 度 のどちらかを 利 する 可 能 性 があるが あらかじめどちらの 制 度 を 利 するか 判 断 できない という 場 合 雇 促 進 税 制 の 事 前 届 出 ( 雇 促 進 計 画 の 提 出 )をした 上 で 申 告 の 際 にどちらを 利 するかご

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財政再計算結果_色変更.indd

とする (1) 多 重 債 務 や 過 剰 債 務 を 抱 え 返 済 が 困 難 になっている 人 (2) 債 務 整 理 を 法 律 専 門 家 に 依 頼 した 直 後 や 債 務 整 理 途 上 の 人 (3) 収 入 よりも 生 活 費 が 多 くお 金 が 不 足 がちで 借 金 に 頼

東京都立産業技術高等専門学校

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第 8 条 本 協 議 会 における 研 修 は 以 下 のとおりとする (1) 座 学 研 修 農 業 講 座 や 先 進 農 家 視 察 など 農 業 経 営 基 礎 講 座 やその 他 担 い 手 のための 研 修 会 等 への 参 加 など 年 24 回 程 度 とする (2) 実 務 研


は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

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平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

平成24年度開設予定大学院等一覧(判定を「不可」とするもの)

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

一般競争入札について


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回 答 Q3-1 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 質 問 : 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 土 地 の 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 答 : あなたの 土 地 は 過 去 の 評 価 替 えで 評 価 額 が

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申


1 農 地 中 間 管 理 機 構 のねらい (1)24 年 度 から 開 始 した 各 市 町 村 における 人 農 地 プラン ( 地 域 の 農 業 者 の 徹 底 した 話 合 いにより 人 農 地 問 題 の 解 決 方 向 や 地 域 農 業 の 将 来 のあり 方 を 明 確 にしてい

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●電力自由化推進法案

02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

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競 争 参 加 資 格 審 査 等 事 務 取 扱 要 領 ( 抜 粋 ) ( 有 資 格 者 としない 者 ) 第 6 条 契 約 事 務 責 任 者 は 契 約 を 締 結 する 能 力 を 有 しない 者 破 産 者 で 復 権 を 得 ない 者 及 び 暴 力 団 等 の 反 社 会 的 勢


Microsoft Word - 全国エリアマネジメントネットワーク規約.docx

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

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Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

内 において 管 理 されている 上 場 株 式 等 のうち 非 課 税 管 理 勘 定 に 係 るもの( 新 規 投 資 額 で 毎 年 80 万 円 を 上 限 とします )に 係 る 配 当 等 で 未 成 年 者 口 座 に 非 課 税 管 理 勘 定 を 設 けた 日 から 同 日 の 属

は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

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4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

人 同 意 第 49 回 宇 和 島 定 例 決 結 果 一 覧 表 番 号 件 名 決 結 果 報 告 第 1 号 専 決 処 分 した 件 報 告 即 日 受 理 専 決 第 1 号 道 おける 故 和 解 即 日 受 理 専 決 第 2 号 車 両 接 触 故 和 解 即 日 受 理 案 第

消 費 ~ 軽 減 率 消 費 の 軽 減 率 制 度 が 消 費 率 10% 時 に 導 入 することとされています 平 成 26 年 4 月 1 日 平 成 27 年 10 月 1 日 ( 予 定 ) 消 費 率 5% 消 費 率 8% 消 費 率 10% 軽 減 率 の 導 入 平 成 26

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

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道 内 シ ル バ ー 人 材 セ ン タ ー の 現 状 に つ い て は 契 約 金 額 に お い て は 請 負 契 約 で は 減 少 し た も の の シ ル バ ー 派 遣 事 業 の 大 幅 な 伸 び に よ り 5 年 ぶ り に 前 年 実 績 を 上 回 っ た が 会

公表表紙

年 金 払 い 退 職 給 付 制 度 における 年 金 財 政 のイメージ 積 立 時 給 付 時 給 付 定 基 (1/2) で 年 金 を 基 準 利 率 で 付 利 給 付 定 基 ( 付 与 利 の ) 有 期 年 金 終 身 年 金 退 職 1 年 2 年 1 月 2 月 ( 終 了 )

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

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2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

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資料 厚生年金基金の今後の方向性について.PDF

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

01.活性化計画(上大久保)

全設健発第     号

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入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

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定款  変更

Taro-○離島特産品等マーケティング支援事業に係る企画提案募集要領

厚 生 年 金 基 金 制 度 の 概 要 公 的 年 金 たる 厚 生 年 金 の 一 部 を 国 に 代 わって 支 給 ( 代 行 給 付 )しており 当 該 支 給 を 行 うための 費 用 として 事 業 主 から 保 険 料 を 徴 収 している 加 えて 各 基 金 ごとに 上 乗 せ

Transcription:

はしがき アトラクション 施 策 と リテンション 施 策 双 方 のバランスがとれた 新 たな 新 卒 採 用 の 方 法 論 この 本 のタイトルにある A&R とは アトラクション(Attraction)とリ テンション(Retention)の 頭 文 字 をそれぞれとったものであり いかにして 優 秀 な 人 材 を 採 用 (Attraction: 引 きつけ)し 定 着 (Retention: 引 き 留 め) させるか という 人 材 マネジメントの 基 本 戦 略 を 意 味 します この A&R 戦 略 を 新 卒 採 用 に 応 用 した 場 合 いかにして 優 秀 な 学 生 の 興 味 関 心 を 引 きつけ プレエントリーしてもらい(Attraction) 選 考 途 中 の 辞 退 や 内 定 辞 退 をさせない(Retention)か と 言 い 換 えることができます 現 在 の 雇 用 マーケットのような 買 い 手 市 場 では 優 秀 な 学 生 の 興 味 関 心 を 引 き プレエントリーさせることも 選 考 中 や 内 定 後 の 辞 退 防 止 も 本 来 容 易 に 達 成 できるはずです しかし 実 際 には プレエントリー 数 は 昨 年 の 2 倍 に 増 えたが 優 秀 な 学 生 がまったく 採 用 できなかった あるいは 欲 しい 学 生 が 選 考 途 中 にどんどん 抜 けていってしまう 内 定 を 出 しても 出 しても 辞 退 されてしまう といった 声 が 後 を 絶 たないのはなぜでしょうか その 主 たる 理 由 は 日 本 の 新 卒 採 用 では 売 り 手 市 場 買 い 手 市 場 にか かわらず 企 業 は 学 生 に 自 社 の 存 在 を 認 知 注 目 させるための 広 報 施 策 即 ち アトラクション 施 策 を 重 視 し 採 用 予 算 の 大 半 が 割 かれてきたからでは ないでしょうか 確 かに 新 卒 採 用 を 行 う 上 で 母 集 団 形 成 は 最 も 重 要 な 施 策 のひとつで あることは 言 うまでもありません ところが インターネット 経 由 で 多 くの 企 業 に 簡 単 にプレエントリーできるようになった 現 在 では 学 生 は 特 に 強 い 興 味 を 抱 かなくても 持 ち 駒 を 増 やすために とりあえずエントリー をする 傾 向 が 強 くなっています その 結 果 母 集 団 の 水 ぶくれ 現 象 が 生 じ 母 集 団 は 十 分 な 大 きさだったのに 選 考 が 進 むにつれて 応 募 者 が 少 なくなり 最 終 的 に 当 初 設 定 した 採 用 目 標 が 達 成 できなかった という 結 末 に 至 ることも 少 なくあり はしがき iii

ません 特 に プレエントリーした 後 の 学 生 の 興 味 関 心 を 高 め 御 社 で 働 きたい という 願 望 にまで 高 めるための リテンション 施 策 を 講 じなけれ ば 売 り 手 市 場 買 い 手 市 場 にかかわらず 複 数 の 企 業 から 内 定 を 得 ることが 多 い 最 優 秀 層 の 学 生 を 採 用 できる 確 率 は 大 きく 低 下 します このような 採 用 成 果 の 竜 頭 蛇 尾 現 象 を 避 けるためには 限 られた 資 源 を アトラクション 施 策 と リテンション 施 策 のいずれにも 偏 ることなくバ ランスよく 配 分 し 最 終 的 に 意 図 した 成 果 を 上 げるための 方 法 論 がいま 求 めら れています この A&R 新 卒 採 用 マニュアル は 新 卒 採 用 における 資 源 の 最 適 配 分 を 計 りつつ 採 用 成 果 を 最 大 化 するために 採 用 ホームページ マイページ RPO(Recruitment Process Outsourcing= 採 用 アウトソーシング) などの 費 用 対 効 果 に 優 れたメディアやアウトソーシングサービスをいかに 有 効 活 用 す るか その 方 法 論 と 具 体 的 なノウハウを 株 式 会 社 ヒューマネージがこれまで 様 々な 規 模 様 々な 業 種 の 企 業 様 の 新 卒 採 用 を 支 援 してきた 経 験 と 実 績 に 基 づ き 新 卒 採 用 に 携 わる 皆 様 へご 提 供 するものです 貴 社 の 持 続 可 能 な 成 長 を 支 える 貴 重 な 人 的 資 本 を 採 用 する 新 卒 採 用 の 成 果 を 向 上 させるために 本 書 をぜひご 活 用 ください 最 後 に 本 書 の 出 版 に 尽 力 いただきました 弘 文 堂 の 鯉 渕 社 長 編 集 部 の 上 野 氏 にはこの 場 を 借 りて 改 めて 御 礼 申 し 上 げます また この 本 の 執 筆 に 際 して 協 力 してくれたヒューマネージの 山 口 真 貴 子 ( 広 報 室 ) 大 柳 岳 彦 ( 事 業 戦 略 室 ) 並 びに 数 々の 貴 重 な 事 例 を 紹 介 してくれたコンサルタント 諸 氏 にはこ の 場 を 借 りて 感 謝 します そして いつもヒューマネージの 社 員 を 支 えてくだ さる 家 族 の 皆 様 と すべてのクライアントに 本 書 を 捧 げたいと 思 います 2010 年 7 月 株 式 会 社 ヒューマネージ 代 表 取 締 役 社 長 齋 藤 亮 三 * 本 書 は 多 くの 企 業 で 新 卒 採 用 の 主 要 チャネルとなっている 大 学 及 び 大 学 院 の 新 卒 者 の 採 用 を 主 な 対 象 としています iv

A&R 新 卒 採 用 マニュアル 目 次 はしがき iii 第 1 章 なぜいまアトラクション & リテンション 採 用 が 求 められているのか? ₁ ₁ アトラクション&リテンション 採 用 が 求 められる 背 景 2 ₁ ₂ アトラクション&リテンション 採 用 とは 何 か? 5 第 2 章 アトラクション 施 策 ₂ ₁ 効 果 的 なアトラクション 施 策 とは? 12 ₂ ₂ 各 アトラクション 手 段 の 有 効 性 と 効 果 を 高 めるための 留 意 点 1 15 合 同 会 社 説 明 会 ₂ ₃ 各 アトラクション 手 段 の 有 効 性 と 効 果 を 高 めるための 留 意 点 2 18 企 業 主 催 の 早 期 イベント ₂ ₄ 各 アトラクション 手 段 の 有 効 性 と 効 果 を 高 めるための 留 意 点 3 23 総 合 就 職 情 報 サイト ₂ ₅ 各 アトラクション 手 段 の 有 効 性 と 効 果 を 高 めるための 留 意 点 4 26 ダイレクトメール 第 3 章 リテンション 施 策 ₃ ₁ 最 終 的 な 採 用 成 果 を 大 きく 左 右 するリテンション 施 策 32 ₃ ₂ 採 用 ホームページ 35 ₃ ₃ 採 用 ホームページのコンテンツ 構 成 39 ₃ ₄ CMSを 活 用 した 採 用 ホームページ 作 成 44 目 次 v

第 4 章 マイページを 通 じたリテンション 施 策 の 推 進 ₄ ₁ 効 果 的 なマイページの 活 用 方 法 50 ₄ ₂ マイページへのアクセス 頻 度 を 高 め 他 コンテンツに 誘 導 する 工 夫 59 ₄ ₃ マイページを 通 じた 採 用 広 報 の 展 開 事 例 1 61 企 業 情 報 の 提 供 ₄ ₄ マイページを 通 じた 採 用 広 報 の 展 開 事 例 2 65 仕 事 情 報 の 提 供 ₄ ₅ マイページを 通 じた 採 用 広 報 の 展 開 事 例 3 68 社 員 紹 介 ₄ ₆ マイページを 通 じた 採 用 広 報 の 展 開 事 例 4 71 採 用 イベントの 告 知 紹 介 ₄ ₇ マイページを 通 じた 採 用 広 報 の 展 開 事 例 5 74 就 職 活 動 支 援 /アドバイス ₄ ₈ マイページを 通 じた 採 用 広 報 の 展 開 事 例 6 77 その 他 の 様 々な 活 用 事 例 第 5 章 選 考 管 理 システムの 活 用 とRPO ₅ ₁ 選 考 管 理 システムの 活 用 82 ₅ ₂ RPO( 採 用 アウトソーシング)サービスの 活 用 85 ₅ ₃ 採 用 支 援 会 社 選 びのポイント 92 ₅ ₄ 選 考 管 理 システムとRPOサービスの 活 用 事 例 95 第 6 章 リテンション 施 策 としての 面 接 ₆ ₁ 学 生 が 企 業 を 選 ぶ 場 としての 面 接 のあり 方 104 ₆ ₂ コンピテンシー 面 接 リテンション 施 策 としての 面 接 のあり 方 109 ₆ ₃ コンピテンシー 面 接 に 取 り 組 む 際 の 基 本 的 な 準 備 心 構 え 113 vi

₆ ₄ 簡 易 型 コンピテンシー 面 接 の 全 体 フロー 115 ₆ ₅ 簡 易 型 コンピテンシー 面 接 の 実 施 方 法 (1) 118 ステップ1 取 り 組 み 課 題 テーマの 特 定 および 最 終 的 な 成 果 の 確 認 ₆ ₆ 簡 易 型 コンピテンシー 面 接 の 実 施 方 法 (2) 120 ステップ2 特 に 工 夫 した 点 あるいは 苦 労 した 点 を 確 認 ₆ ₇ 簡 易 型 コンピテンシー 面 接 の 実 施 方 法 (3) 122 ステップ3 工 夫 あるいは 苦 労 とその 克 服 を 行 った 具 体 的 な 場 面 を 特 定 ₆ ₈ 簡 易 型 コンピテンシー 面 接 の 実 施 方 法 (4) 125 ステップ4 工 夫 あるいは 苦 労 とその 克 服 にまつわる 行 動 事 実 の 列 挙 確 認 ₆ ₉ コンピテンシーの 評 価 128 5 段 階 のコンピテンシー レベル 第 7 章 内 定 者 フォロー ₇ ₁ 最 終 的 な 採 用 成 果 を 左 右 する 内 定 者 フォロー 132 ₇ ₂ 内 定 者 フォローサイトの 活 用 事 例 1 138 定 期 的 なコミュニケーション ₇ ₃ 内 定 者 フォローサイトの 活 用 事 例 2 141 各 種 事 務 手 続 き ₇ ₄ 内 定 者 フォローサイトの 活 用 事 例 3 144 内 定 者 間 コミュニケーション 促 進 ₇ ₅ 内 定 者 フォローサイトの 活 用 事 例 4 148 人 材 開 発 ₇ ₆ 内 定 者 フォローサイトの 活 用 事 例 5 151 入 社 後 の 生 活 の 変 化 に 対 する 不 安 を 解 消 するコンテンツの 提 供 ₇ ₇ 内 定 者 フォローサイトの 活 用 事 例 6 155 社 員 としての 意 識 付 け 目 次 vii

第 8 章 オンボーディングからタレントマネジメントへ ₈ ₁ 早 期 離 職 防 止 のための 新 入 社 員 受 け 入 れ(オンボーディング)の 重 要 性 160 ₈ ₂ より 長 期 的 なリテンションを 促 進 するタレントマネジメント 163 あとがきにかえて 165 編 集 協 力 小 林 誠 一 viii

1-1 アトラクション & リテンション 採 用 が 求 められる 背 景 社 会 経 済 情 勢 により 変 化 する 新 卒 採 用 のスタンス 図 表 1-1-1 経 済 の 変 化 との 新 卒 採 用 大 成 DNA 継 承 企 業 の 新 卒 採 用 の 傾 向 は 時 代 ごとの 社 会 経 済 情 勢 に 応 じて 変 化 してきま した 図 表 1-1-1は 1985 年 のバブル 景 気 から2009 年 に 発 生 した 世 界 的 な 金 融 危 機 による 不 況 期 までの 経 済 環 境 の 変 化 と 新 卒 採 用 の 傾 向 をまとめたもので す 1980 年 代 のバブル 景 気 の 時 代 には 好 景 気 に 支 えられて 多 くの 企 業 が 業 務 を 拡 張 していたため 新 卒 者 を 大 量 に 採 用 していました また この 時 期 の 企 業 には 時 間 をかけて 人 材 を 育 てる 余 裕 が 十 分 にあったため 入 社 後 10 年 ほど 経 った 頃 に 一 人 前 になってくれればいい そのうち 会 社 を 担 う 存 在 になってくれ ればいいという いわば 大 器 晩 成 型 の 採 用 が 行 われていました 主 な 選 考 基 準 は 有 名 大 学 出 身 者 かどうかといったごく 大 雑 把 なものでした その 後 バブル 経 済 の 崩 壊 とともに 日 本 は 失 われた10 年 と 形 容 される 2

長 い 不 況 に 突 入 し 企 業 の 人 材 育 成 にかける 余 裕 が 急 速 に 失 われていく 中 即 戦 力 の 人 材 が 求 められるようになりました この 時 期 人 的 資 本 の 調 達 チャネ ルとして 新 卒 採 用 の 重 要 性 は 急 激 に 低 下 し 即 戦 力 の 中 途 採 用 が 脚 光 を 浴 びる ようになりました また 選 考 基 準 においても 成 果 を 創 出 する 能 力 いわゆる コンピテンシー や 厳 しい 経 営 環 境 の 中 でもやっていけるかというような ストレス 対 処 力 (コーピング) のレベルが 問 われるようになりました この ように この 頃 から 選 考 基 準 が 増 加 し 新 卒 採 用 が 高 度 化 複 雑 化 するよう になりました 2000 年 代 に 入 り 景 気 がようやく 回 復 基 調 に 乗 っても かつてのような 高 度 成 長 を 望 むことができない 中 成 果 創 出 能 力 やストレス 対 処 力 に 焦 点 を 当 てた 厳 選 採 用 の 傾 向 は 続 き さらに コミュニケーション 力 や 社 会 性 の 有 無 など 新 たな 要 件 も 問 われるようになりました 一 方 で 失 われた10 年 の 間 に 新 卒 採 用 を 抑 制 した 結 果 生 じた 社 員 構 成 の 歪 みを 是 正 し さらに 団 塊 の 世 代 の 大 量 退 職 に 備 えて 新 卒 者 を 相 当 数 採 用 する 必 要 が 生 じたため 要 件 に 合 致 する 人 材 を 厳 しく 見 極 めつつも できるだけ 多 く 確 保 しなければならないとい う 厳 しい 要 求 が 企 業 の 採 用 担 当 者 に 突 きつけられました このような 就 職 売 り 手 市 場 下 では 人 材 要 件 を 高 いレベルで 満 たす 優 秀 層 の 学 生 は 複 数 の 企 業 から 内 々 定 を 獲 得 した 上 で どの 企 業 に 入 社 するかを 決 め るといったことが 当 たり 前 になりました そのため この 頃 から 優 秀 層 の 学 生 に 選 考 途 中 で 辞 退 されることなく また 内 々 定 を 出 してからもフォローを 怠 らず 入 社 にまでつなげる リテンション 施 策 の 重 要 性 が 強 く 認 識 されるよう になりました 2009 年 に 発 生 した 世 界 金 融 危 機 以 降 の 不 況 により 企 業 はそれまでの 量 も 質 も 重 視 した 採 用 から 再 び 量 より 質 を 重 視 した 採 用 へと 方 針 を 転 換 しました が 優 秀 層 の 学 生 は 買 い 手 市 場 下 でも 変 わらず 引 く 手 あまたであり むしろ 質 に 一 層 こだわる 企 業 間 の 争 奪 戦 が 激 化 したため 優 秀 層 に 対 するリテンショ ン 施 策 の 重 要 性 はさらに 高 まることになりました 組 織 DNAの 継 承 者 として 新 卒 採 用 者 への 期 待 が 高 まる 昨 今 企 業 は そのDNAを 継 承 してくれるコア 人 材 を 調 達 するチャネルと して 新 卒 採 用 の 意 義 を 改 めて 認 識 するようになっています 企 業 DNAとは 簡 単 に 言 えば その 組 織 の 出 自 や 歩 みの 中 で 培 われた 独 自 の 感 じ 方 や 考 え 方 第 1 章 なぜいまアトラクション & リテンション 採 用 が 求 められているのか? 3