2015 年 9 月 14 日 米 証 券 取 引 委 員 会 (SEC)による 市 中 協 議 文 書 誤 って 支 給 された 報 酬 の 返 還 に 係 る 上 場 規 則 に 対 するコメント 一 般 社 団 法 人 全 国 銀 行 協 会 全 国 銀 行 協 会 として 米 証 券 取 引 委 員 会 (SEC)から7 月 1 日 に 公 表 された 誤 って 支 給 された 報 酬 の 返 還 に 係 る 上 場 規 則 に 対 してコメントする 機 会 を 与 えら れたことに 感 謝 の 意 を 表 したい 本 件 が 検 討 されるに 当 り 我 々は 以 下 のコメントが SEC におけるさらなる 作 業 の 助 けとなることを 期 待 する 総 論 我 々は 本 規 則 の 必 要 性 は 認 識 している しかしながら 米 国 外 企 業 に 対 する 一 律 の 報 酬 返 還 要 請 は 各 国 法 制 との 調 整 が 極 めて 困 難 であり 非 現 実 的 な 対 応 を 強 制 するものとなるため 本 国 を 含 めた 各 国 法 制 の 実 情 を 考 慮 した 規 制 の 枠 組 みとしていただけるよう 要 望 する また 規 制 に 伴 うコスト 負 担 を 極 力 軽 減 するために 規 制 対 象 者 の 範 囲 は 本 規 則 案 の 目 的 が 果 たせる 範 囲 で 他 の 報 酬 規 制 とも 大 きく 乖 離 が 生 じないよ う 一 定 程 度 の 範 囲 に 制 限 していただきたい 具 体 的 な 論 点 について 以 下 の 各 論 においてコメントする 各 論 ( 質 問 への 回 答 ) 質 問 1 規 則 案 と 規 則 の 修 正 案 における 上 場 の 基 準 やその 他 の 要 件 は 提 案 されてい るとおり 全 ての 上 場 発 行 体 に 一 般 的 に 適 用 されるべきか そうではない 場 合 どの 種 類 の 発 行 会 社 を 除 外 すべきか またその 理 由 を 示 してほしい 特 定 のカ テゴリーの 発 行 体 を 除 外 することが 正 当 化 される 根 拠 を 説 明 してほしい 外 国 民 間 発 行 体 (Foreign private issuer)を 除 外 にすべきである 外 国 民 間 発 行 体 の 中 には 米 国 会 計 基 準 の 財 務 諸 表 に 加 えて 母 国 の 会 計 基 準 の 財 務 諸 表 を 公 表 している 事 業 体 も 多 い 米 国 の 上 場 規 則 に 従 う 必 要 がある のは 米 国 会 計 基 準 の 財 務 諸 表 と 考 えるが 米 国 市 場 で 取 引 される 米 国 預 託 証 券 (ADR)の 価 格 は 母 国 市 場 の 株 価 と 基 本 的 に 連 動 しており 米 国 会 計 基 準 に 基 づく 財 務 諸 表 との 相 関 が 必 ずしも 高 くない 事 を 鑑 みると 株 価 連 動 報 酬 をイ 1
ンセンティブ 報 酬 に 含 めて 米 国 会 計 基 準 の 財 務 諸 表 の 修 正 を 報 酬 の 返 還 のト リガーとする 事 には 違 和 感 がある また 母 国 の 会 計 基 準 の 財 務 諸 表 の 修 正 に 対 する 罰 則 は 母 国 の 司 法 判 断 に 委 ねるべきであり 米 国 の 上 場 規 則 で 縛 るべ きものではない 質 問 3 (1) 上 場 基 準 案 は 外 国 民 間 発 行 体 に 適 用 される 母 国 の 法 律 証 券 取 引 所 の 要 件 もしくはコーポレート ガバナンスの 取 決 めに 抵 触 するか (2) 抵 触 する 場 合 その 内 容 について 説 明 してほしい 規 則 案 と 規 則 修 正 案 で 提 案 されているとおり 誤 って 支 給 された 報 酬 の 回 収 が 母 国 の 法 律 に 違 反 し 特 定 の 条 件 が 満 たされた 場 合 に 証 券 取 引 所 が 外 国 民 間 発 行 体 に 対 して 回 収 の 見 合 わせを 許 可 することが 認 められるべきか (3)そのような 例 外 事 項 は 必 要 または 適 切 か そうではない 場 合 その 理 由 を 示 してほしい また そのような 抵 触 に 対 処 するより 適 切 もしくは 効 果 的 な 方 法 はあるか (1) 財 務 報 告 書 の 修 正 により 過 払 いとなったインセンティブ 報 酬 の 返 還 に 同 意 しない 役 員 から 上 場 企 業 が かかる 過 払 分 の 報 酬 の 返 還 を 求 めることに ついて 日 本 法 上 かかる 解 釈 が 許 容 されうるかは 疑 問 であり 不 一 致 が 生 じ ると 考 える 特 に すでに 退 任 した 役 員 で 財 務 報 告 書 の 修 正 原 因 について 法 的 な 責 任 を 負 わない 役 員 について 任 意 の 意 思 によらず 上 場 企 業 がかか る 過 払 分 の 報 酬 の 返 還 を 強 制 するためには 本 邦 において 法 令 等 の 整 備 も 必 要 になることも 考 えられる (2) 以 下 理 由 を 述 べる 日 本 の 判 例 法 理 によると 一 旦 取 締 役 の 報 酬 額 が 株 主 総 会 決 議 および 取 締 役 会 決 議 等 により 具 体 的 に 定 められた 場 合 には そ の 報 酬 額 は 会 社 と 取 締 役 間 の 契 約 内 容 となり 契 約 当 事 者 である 会 社 と 取 締 役 の 双 方 を 拘 束 することから 取 締 役 の 同 意 がない 限 り その 報 酬 額 の 全 部 又 は 一 部 の 返 還 を 強 制 することができないと 解 されているので 取 締 役 の 同 意 がない 場 合 は かかる 過 払 分 の 報 酬 の 回 収 見 合 わせが 許 容 されることを 要 望 する 加 えて 上 場 企 業 は 本 邦 の 労 働 基 準 法 労 働 契 約 法 が 適 用 される 従 業 員 の 地 位 を 有 する 者 に 対 して 支 払 済 みの 報 酬 を 返 還 請 求 する 場 合 労 働 基 準 法 上 賃 金 等 は 就 業 規 則 に 定 める 必 要 があり 労 働 条 件 の 不 利 益 な 変 更 は 合 理 性 が 必 要 であり 上 場 企 業 がかかる 過 払 分 の 報 酬 の 返 還 を 強 制 することは 慎 重 な 検 討 を 要 するものと 考 えられる さらに 当 該 従 業 員 が 財 務 報 告 書 の 修 正 原 因 につ 2
いて 法 的 な 責 任 を 負 う 場 合 であっても 過 払 分 の 金 額 の 報 酬 の 返 還 を 求 めるこ とについては 当 該 従 業 員 の 地 位 を 有 する 者 から 訴 訟 を 提 起 され 又 は 労 働 当 局 に 訴 えられ 労 働 基 準 法 労 働 契 約 法 違 反 と 認 定 されるリスクがあるので かかる 過 払 分 の 報 酬 の 回 収 見 合 わせが 許 容 されることを 要 望 する (3) 過 払 分 の 報 酬 の 回 収 見 合 わせが 許 容 されるケースを 例 示 することは 適 切 で ある 質 問 12 規 則 10D-1 案 の 目 的 において 財 務 諸 表 の 修 正 再 表 示 は 過 去 に 公 表 された 財 務 諸 表 の 重 大 な 誤 謬 を 修 正 するために かかる 財 務 諸 表 を 改 訂 する 手 続 の 結 果 と 定 義 される 我 々の 規 則 案 にこの 定 義 を 含 めるよりも 米 国 会 計 基 準 で 修 正 再 表 示 の 定 義 を 記 載 すべきか 米 国 会 計 基 準 でかかる 定 義 について 記 載 し ない 場 合 提 案 されている 定 義 に 重 大 な 誤 謬 という 用 語 を 含 めることは 適 切 か もしくは 含 めることで 分 かりづらくなる または 冗 長 となるか 我 々の アプローチ 案 は セクション 10D とその 重 大 な 不 履 行 の 規 定 を 実 施 する 適 切 な 手 段 か 財 務 情 報 の 大 幅 な 修 正 の 内 容 が 不 明 確 であり 金 額 等 何 らかの 基 準 を 設 け るべきである 基 準 が 不 明 瞭 なまま 一 律 に 財 務 内 容 の 修 正 をインセンティブ 報 酬 の 返 還 対 象 としてしまうと 却 って 適 切 な 修 正 を 阻 害 する 悪 影 響 があると 考 えられる 質 問 23 また 提 案 されている 役 員 の 定 義 の 範 囲 は 広 すぎるか 代 わりに 規 則 S-K アイテム 402(a)(3) および 402(m)(2)で 定 義 されているとおり 回 収 方 針 を 指 名 された 役 員 に 制 限 すべきか そうではなく 返 還 の 対 象 となる 役 員 をより 狭 い 範 囲 に 定 義 すべきか 対 象 となる 役 員 は 財 務 諸 表 の 修 正 に 直 接 的 間 接 的 に 関 与 した 役 員 に 限 定 すべきである 対 象 となる 役 員 が 広 いと 財 務 諸 表 の 修 正 に 全 く 責 任 が 無 い 役 員 に 対 しても 報 酬 の 返 還 を 求 める 事 になる 報 酬 返 還 の 対 象 者 については 一 義 的 には 発 行 体 の 判 断 に 委 ねるべきであり 悪 質 な 粉 飾 決 算 の 場 合 には 株 主 代 表 訴 訟 等 による 法 的 制 裁 が 加 えられるので 対 象 範 囲 は 最 終 的 に 司 法 の 判 断 に 3
委 ねるべきと 考 える したがって 上 場 規 則 で 一 律 的 なルールを 適 用 する 事 は 馴 染 まない 性 質 のものである また 規 制 対 象 者 の 範 囲 は 本 規 則 案 の 目 的 が 果 たせる 範 囲 で 他 の 報 酬 規 制 とも 大 きく 乖 離 が 生 じないようにもすべきである 他 の 規 制 (バーゼル 報 酬 開 示 規 制 ) 等 と 対 象 者 が 異 なる 場 合 管 理 が 煩 雑 となり 過 度 な 負 担 が 生 じて しまう 質 問 26 セクション 10D(b)において 返 還 の 対 象 となるインセンティブ 報 酬 の 範 囲 は 適 用 される 会 計 原 則 に 従 って 決 定 もしくは 表 示 される 基 準 の 実 現 の 際 に 全 ても しくは 一 部 が 付 与 稼 得 もしくは 授 与 される 報 酬 を 参 照 することによって 適 正 に 定 義 されると 考 えるか 適 正 ではない 場 合 他 のどの 形 式 の 報 酬 を 対 象 と すべきか その 理 由 を 示 してほしい 財 務 収 益 株 価 に 連 動 する 報 酬 とは 財 務 会 計 上 の 業 績 指 標 に 連 動 する 報 酬 やストックオプションを 指 している 点 を 明 確 にすべきである 管 理 会 計 に 連 動 して 決 まる 報 酬 は 開 示 対 象 となる 業 績 指 標 と 関 連 性 が 薄 い ため 本 規 制 の 対 象 とすべきではない 質 問 29 株 価 または 総 株 主 還 元 にもとづく 報 酬 は 回 収 の 対 象 となるインセンティブ 報 酬 と 見 做 されるべきか そうではない 場 合 その 理 由 を 説 明 してほしい 株 価 または 総 株 主 還 元 にもとづく 報 酬 が 回 収 の 対 象 となるインセンティブ 報 酬 に 含 まれる 場 合 回 収 額 の 決 定 のためどのような 計 算 を 行 う 必 要 があるか これ らの 計 算 を 行 うためにどれくらいのコストと 技 術 的 な 専 門 知 識 が 必 要 となる か 誰 が 発 行 体 に 対 してこのような 計 算 を 行 うのか 財 務 諸 表 の 修 正 再 表 示 に おける 情 報 から 直 接 数 学 的 な 再 計 算 の 対 象 となる 他 の 財 務 報 告 の 基 準 に 関 連 した 算 定 方 法 よりもコストがかかるか 証 券 取 引 所 は 各 々の 上 場 基 準 の 遵 守 を 確 保 する 目 的 において これらの 算 定 方 法 を 効 率 的 に 評 価 することができると 考 えるか そのように 考 える 理 由 を 示 してほしい 経 営 陣 の 算 定 方 法 を 評 価 す るために 独 立 的 な 第 三 者 の 評 価 を 要 求 すべきか 株 価 (Stock price performance)や 総 株 主 還 元 (Total shareholder return) を 除 外 にすべきである 4
株 価 は 市 場 動 向 や 需 給 によっても 影 響 を 受 けるため 財 務 諸 表 だけが 株 価 決 定 要 因 ではない また 財 務 諸 表 の 修 正 は 当 期 利 益 を 過 大 計 上 している 場 合 に 限 らず 過 少 計 上 していた 場 合 や 注 記 の 修 正 等 も 含 まれる 財 務 諸 表 の 修 正 の 株 価 影 響 額 を 算 定 する 事 は 至 難 であり 上 場 規 則 によって 一 律 的 な 算 定 方 法 で 返 還 額 を 定 めるべき 性 質 のものではない 質 問 37 (1) 回 収 のための3 年 の 遡 及 期 間 を 決 定 するために 別 の 手 法 を 使 用 すべきか (2)その 場 合 遡 及 期 間 をどのように 決 定 すべきか またその 理 由 を 明 らかに してほしい 例 えば 発 行 体 が 役 員 が 受 け 取 ったインセンティブ 報 酬 が 会 計 上 の 誤 謬 によって 影 響 を 受 けた3 年 間 まで 回 収 方 針 を 適 用 することにつ いて 許 可 されるべきか (1)3 年 の 遡 及 期 間 (three-year look-back period)を 設 けることは 否 定 しな いが 後 述 (2)の 点 を 明 確 化 することを 要 望 する (2) 当 該 3 年 の 遡 及 期 間 は 上 場 企 業 が 回 収 方 針 を 策 定 した 以 降 の 期 間 に 限 定 されるべきであるが その 取 扱 いが 不 明 確 であるため 回 収 方 針 を 策 定 した 直 前 の3 年 間 について 3 年 の 遡 及 期 間 が 適 用 されないことを 明 確 化 するこ とを 要 望 する 即 ち 上 場 企 業 が 本 規 則 にもとづき 過 払 いとなったイン センティブ 報 酬 の 回 収 対 象 期 間 は 米 国 内 証 券 取 引 所 等 が 改 正 後 の 上 場 規 則 を 発 効 させた 後 に 上 場 企 業 が 回 収 方 針 を 採 用 した 日 以 降 であることを 上 場 規 則 に 明 記 することを 要 望 する 質 問 44 株 価 または 総 株 主 還 元 にもとづくインセンティブ 報 酬 に 関 して 提 案 されて いるとおり 返 還 額 が 財 務 諸 表 の 修 正 再 表 示 の 影 響 の 合 理 的 な 見 積 りにもとづ くことを 許 可 することによって 発 行 体 と 証 券 取 引 所 による 規 則 の 管 理 が 促 進 されるか また その 理 由 を 示 してほしい かかる 見 積 りの 算 定 方 法 に 関 する 追 加 的 なガイダンスを 提 供 すべきか 提 供 すべきである 場 合 かかるガイダン スで 取 り 上 げるべき 特 定 の 要 素 は 何 か 株 価 や 総 株 主 還 元 を 除 外 にすべきである 株 価 は 市 場 動 向 や 需 給 によっても 影 響 を 受 けるため 財 務 諸 表 だけが 株 価 5
決 定 要 因 ではない また 財 務 諸 表 の 修 正 は 当 期 利 益 を 過 大 計 上 している 場 合 に 限 らず 過 少 計 上 していた 場 合 や 注 記 の 修 正 等 も 含 まれる 財 務 諸 表 の 修 正 の 株 価 影 響 額 を 算 定 する 事 は 至 難 であり 上 場 規 則 によって 一 律 的 な 算 定 方 法 で 返 還 額 を 定 めるべき 性 質 のものではない 質 問 59 (もしあるとすれば)どのように あるいはどのような 状 況 において 取 締 役 会 は 回 収 額 について 裁 量 権 を 行 使 すべきか 取 締 役 会 は 個 々の 役 員 からの 回 収 額 に 関 する 許 可 された 裁 量 権 を 行 使 する 前 に 実 施 すべき 手 順 がある 場 合 それはどのような 手 順 か ストックオプションのクローバック 方 法 について 具 体 的 な 例 示 をお 願 いした い 付 与 されたストックオプションは 権 利 行 使 時 の 株 価 に 伴 いストックオプ ションの 実 質 的 価 値 が 変 動 するため 返 還 すべきトリガーが 発 生 した 際 その 価 格 測 定 や 返 還 方 法 の 設 計 は 実 務 上 極 めて 困 難 である 質 問 60 (1) 発 行 体 が 回 収 額 について 裁 量 権 を 行 使 することが 可 能 であるべきかという ことに 関 連 して 税 務 上 考 慮 すべき 重 大 事 項 はあるか (2)ある 場 合 説 明 してほしい (1) (Ⅰ) 税 務 上 の 対 応 ( 報 酬 を 返 還 する 際 の 個 人 所 得 税 の 処 理 方 法 等 )に 関 する スタンスを 確 りと 示 すべきである 特 に 企 業 の 報 酬 支 払 に 伴 い 報 酬 を 受 領 しすでに 受 取 人 が 所 得 税 を 支 払 っていた 場 合 当 該 税 金 の 取 扱 いはどうな るのか( 返 還 されるのか 否 か)という 点 が 不 明 確 である (Ⅱ) 税 務 上 考 慮 すべき 事 項 として 回 収 すべき 過 払 いインセンティブ 報 酬 は 税 引 き 後 の 金 額 とすることを 要 望 する (2) (Ⅰ) 各 国 税 制 で 平 仄 がとれない 場 合 不 公 平 感 のある 規 制 となり 実 務 にも 相 応 の 混 乱 をきたすことが 考 えられる (Ⅱ) 本 邦 の 給 与 役 員 報 酬 の 実 務 では 予 め 上 場 企 業 が 所 得 税 地 方 税 を 源 泉 徴 収 ( 控 除 )したうえで 役 員 の 受 取 口 座 に 税 引 き 後 の 金 額 で 支 払 う 仮 6
に 後 年 役 員 が 上 記 報 酬 を 返 還 した 場 合 役 員 自 身 が 所 得 税 地 方 税 を 納 税 時 点 での 駐 在 国 の 税 務 当 局 宛 個 別 に 還 付 請 求 することとなるが 還 付 さ れないおそれもあり また 還 付 されたとしても 相 当 な 期 間 を 要 すること が 見 込 まれるため そのズレが 生 じた 期 間 未 還 付 の 税 金 相 当 額 を 含 めて 立 替 を 強 いられることになる したがって 役 員 に 過 度 な 負 担 を 強 いること になるので 不 適 切 であると 考 える 質 問 76 アイテム 402(w)の 案 およびアイテム 404 の 修 正 案 によって 発 行 体 が 各 自 の 回 収 方 針 をどのように 適 用 すべきかということに 関 する 適 切 な 詳 細 度 が 明 らか になるか 上 場 発 行 体 は 返 還 が 見 合 わされた 役 員 の 氏 名 放 棄 された 額 上 場 発 行 体 が 回 収 を 追 求 しないことを 決 定 した 理 由 を 開 示 することが 要 求 される べきだと 考 えるか 直 近 に 終 了 した 会 計 年 度 末 時 点 で 過 払 いインセンティブ 報 酬 について 発 行 体 が 支 払 額 を 決 定 した 日 にちから 180 日 以 上 の 未 回 収 残 高 がある 役 員 の 氏 名 を 開 示 することを 上 場 発 行 体 は 要 求 されるべきだと 考 える か そうではない 場 合 要 求 されるべきその 他 の 開 示 があるか 未 回 収 の 役 員 従 業 員 氏 名 の 一 律 開 示 は 避 けるべきであり 例 えば 財 務 情 報 の 策 定 開 示 の 最 高 責 任 を 負 う 取 締 役 ( 例 えば 社 長 クラスの 役 員 や 財 務 担 当 ラインの 役 員 ) 等 のように 限 定 すべきと 考 える 本 開 示 は 各 国 の 個 人 情 報 保 護 法 の 取 扱 と 密 接 に 関 連 しており 例 えば 日 本 の 場 合 は 財 務 情 報 における 個 別 開 示 は 1 億 円 超 の 報 酬 受 領 者 のみを 対 象 としている そのため 一 律 の 開 示 要 請 は 各 国 法 制 との 調 整 が 極 めて 困 難 であり 非 現 実 的 な 対 応 を 強 制 するもので 看 過 することはできない 質 問 102(General Request for Comment) 我 々の 提 案 のあらゆる 側 面 修 正 に 影 響 を 与 えるようなその 他 の 事 項 追 加 的 な 変 更 の 提 案 について 関 係 者 からの 意 見 を 募 集 している 全 ての 意 見 につ いて 意 見 で 取 り 上 げられている 論 点 の 裏 付 となるデータ 分 析 や 提 案 の 代 替 案 を 適 切 に 添 えているのであれば 我 々の 規 則 策 定 の 取 組 みの 一 助 となる (1)SEC は 上 場 企 業 が 例 外 的 に 回 収 を 見 合 わせることを 許 容 するケースとして 母 国 の 法 律 違 反 に 該 当 する 場 合 を 挙 げている 一 方 で SEC は 上 場 企 業 に 財 務 報 告 書 の 修 正 に 起 因 した 過 払 いインセン 7
ティブ 報 酬 の 合 計 金 額 180 日 以 上 の 未 回 収 残 高 上 場 企 業 が 回 収 見 合 わせを 決 定 した 役 員 の 氏 名 その 決 定 理 由 を 開 示 することを 要 求 する 例 外 的 に 回 収 を 見 合 わせたケースについても 役 員 の 氏 名 を 公 表 することを 要 求 することは 間 接 的 に 返 還 を 強 要 するものであり 不 適 切 と 考 えられる よって そのような 例 外 的 に 回 収 を 見 合 わせたケースについて 役 員 の 氏 名 を 公 表 しないことを 許 容 いただきたい (2) 米 国 内 証 券 取 引 所 等 は 最 終 文 書 の 官 報 掲 載 から( 最 長 で)1 年 以 内 に 改 正 後 の 上 場 規 則 を 発 効 させる 上 場 企 業 は 当 該 効 力 発 生 日 から 60 日 以 内 に 回 収 方 針 の 策 定 を 行 わなければならないと 規 定 されており 準 備 期 間 が 非 常 に 短 くなる 可 能 性 および 懸 念 がある SEC および/または 米 国 内 証 券 取 引 所 は 特 に 母 国 の 法 律 違 反 との 関 係 を 慎 重 に 検 討 しなければならない 外 国 企 業 に ついて 十 分 な 準 備 期 間 が 確 保 されるよう 配 慮 すべきであり 外 国 企 業 が 回 収 方 針 の 策 定 を 行 わなければならない 期 間 について 改 正 後 の 上 場 規 則 の 公 表 日 から 少 なくとも 1 年 以 上 が 確 保 されることを 保 証 することを 要 望 する (3) 邦 銀 のような FPI は 米 国 会 計 基 準 または IFRS に 加 え 自 国 基 準 での 財 務 報 告 を 実 施 している そして インセンティブ 報 酬 については 自 国 基 準 をベ ースとすることになるが その 場 合 も 今 回 の 規 制 に 基 づく 開 示 等 が 必 要 にな るか 確 認 致 したい 仮 に 必 要 な 場 合 には 自 国 基 準 の 修 正 再 表 示 (Restatement)の 基 準 等 を 参 照 すればよいことを 明 記 するとともに 具 体 的 な 開 示 方 法 等 も 示 していただき たい 今 回 の 規 制 は 各 社 に 会 計 基 準 は 一 つであることが 前 提 となっているが 邦 銀 においては2 種 類 の 会 計 基 準 を 用 いて 財 務 諸 表 を 作 成 し 業 績 報 酬 につい ては 自 国 基 準 をベースとしている 実 際 20-F に 開 示 を 行 う 場 合 20-F の 財 務 情 報 のセクションに 記 載 されていない 財 務 諸 表 ( 自 国 基 準 の 財 務 諸 表 )にも とづき クローバック 関 係 の 開 示 が 実 施 されることになることから それらを どのように 開 示 するのか 等 明 確 なガイダンスが 無 い 場 合 には 比 較 可 能 性 等 を 損 なう 懸 念 がある 以 上 8