第 8 章 コンクリート 工 事 コンクリート 工 事 は 組 み 立 てられた 型 枠 に 固 まっていないコンクリート(フ レッシュコンクリート)を 打 ち 込 む 工 事 である 所 定 の 強 度 と 耐 久 性 を 有 するコ ンクリートとなるように 調 合 計 画 後 コンクリートの 調 合 を 行 い その 品 質 を 保 持 したまま 現 場 へと 運 搬 打 設 を 行 う コンクリート 工 事 の 流 れ コ ン ク リ ー ト 工 事 計 画 調 合 製 造 運 搬 受 入 れ 検 査 場 内 運 搬 打 込 み 締 固 め 養 生 検 査 第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 1. コンクリートの 材 料 と 性 質 1 コンクリートとは さい コンクリートは セメント 骨 材 ( 細 こつ 骨 ざい そ 材 ( 砂 ) 粗 こつざい 骨 材 ( 砂 利 )) 混 和 材 料 などからつくられる なお セメントと 適 量 の を 練 り 混 ぜたものをセメン トペーストといい セメントと と 細 骨 材 を 練 り 混 ぜたものをモルタルという コンクリートは セメントペー ストが 接 着 剤 の 役 割 を 果 たし て 骨 材 同 士 を 結 合 させるもの である 骨 材 細 骨 材 ( 砂 ) 粗 骨 材 ( 砂 利 ) 混 和 材 料 セメントペースト モルタル コンクリート セメントペースト モルタル コンクリートの 構 成 材 料 1 フレッシュコンクリート セメント 骨 材 などの 材 料 に を 加 え 練 った まだ 固 まらないコンクリート のことをフレッシュコンクリートという 2 レディーミクストコンクリート レディーミクストコンクリート 工 場 で 製 造 されるフレッシュコンクリートを レディーミクストコンクリート(ready mixed: 前 もって 練 られた con- 143
第 8 章 コンクリート 工 事 crete:コンクリート)という 3 コンクリートの 種 類 コンクリートの 種 類 は 主 に 使 用 材 料 ( 使 用 骨 材 ) 要 求 性 能 施 工 条 件 構 造 形 式 などの 違 いにより 区 分 される 区 分 使 用 材 料 ( 使 用 骨 材 )による 区 分 要 求 性 能 による 区 分 施 工 条 件 による 区 分 構 造 形 式 による 区 分 主 なコンクリートの 種 類 普 通 コンクリート 軽 量 コンクリート 重 量 コンクリート 高 流 動 コンクリート 高 強 度 コンクリート 密 コンクリート 海 の 作 用 を 受 けるコンクリート 凍 結 融 解 作 用 を 受 けるコンクリート 寒 中 コンクリート 暑 中 コンクリート 流 動 化 コンクリート マスコンクリー ト 中 コンクリート プレストレストコンクリート 鋼 管 充 填 コンクリート 2 コンクリートの 性 質 1 フレッシュコンクリートの 性 質 ⑴ ワーカビリティー(work: 仕 事 + ability: 容 易 にする) コンクリートの 施 工 性 の 容 易 さを 表 わすもので これがよいと 材 料 の 分 離 がなく コンクリートの 運 搬 打 設 締 固 めなどがしやすい ⑵ コンシステンシー(consistency: 粘 度 ) 主 として 量 の 多 少 によるフレッシュコンクリートの 変 形 または 流 動 性 に 対 する 抵 抗 を 表 わすもので 一 般 にこれが 大 きいと 変 形 流 動 はしにく くなる ⑶ プラスティシティー(plasticity: 柔 軟 性 ) フレッシュコンクリートの 柔 軟 性 を 表 わし これがよいと 材 料 が 分 離 する ことなく ゆっくりと 餅 のように 流 動 して 崩 れない 粘 りのあるコンクリート といえる よいフレッシュコンクリート は つくる 構 造 物 の 種 類 や 断 面 の 大 きさ 鉄 筋 の 間 隔 など に 適 するワーカビリティーや コンシステンシーなどを 持 ち かつ 余 剰 の 少 ないものが よい ⑷ 分 離 フレッシュコンクリートは それを 構 成 する 材 料 の 密 度 がそれぞれ 異 なる ため 骨 材 のように 重 いものは 下 方 へ 気 泡 や などは 上 方 へ 集 まりやすい また 量 が 多 く 粘 りのないフレッシュコンクリートは 運 搬 作 業 の 際 に 粗 骨 材 とモルタルとに 分 かれて 不 均 一 になりやすく これを 材 料 の 分 離 という 分 離 は 硬 化 したコンクリートの 強 度 や 耐 久 性 を 低 下 させる ⑸ ブリーディング(bleeding: 染 み 出 ること) フレッシュコンクリートの 打 設 後 練 混 ぜ の 一 部 が 分 離 し コンクリー ト 上 面 に が 上 昇 する 現 象 をブリーディングという コンクリートは の 上 昇 に 伴 い 沈 降 する コンクリートの 沈 みによるひ び 割 れ( 沈 みひび 割 れ)など は コンクリートの 凝 結 前 に タンピングなどにより 処 置 す る 144
第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 打 込 み 時 のコンクリート 上 面 気 泡 など ブリーディングにより 分 離 した 面 打 込 み 時 のコンクリート 上 面 鉄 筋 上 部 にひび 割 れが 入 る コンクリートの 沈 降 気 泡 気 泡 ブリーディングとコンクリートの 沈 降 レイタンス 沈 降 コンクリート 面 気 泡 鉄 筋 断 面 ブリーディングに よるコンクリート 沈 降 で 空 隙 が 生 じ る 沈 降 によるひび 割 れ 鉄 筋 下 端 の 空 隙 ⑹ レイタンス レイタンスとは フレッシュコンクリートの 打 設 後 ブリーディングによ り や 気 泡 とともに 骨 材 やセメント 中 の 軽 くて 微 細 な 物 質 がコンクリートの 表 面 に 浮 き 上 がる 薄 い 層 をいう 打 継 ぎを 行 う 際 打 継 ぎ 面 の 強 度 が 低 下 す るので このレイタンスは 必 ず 除 去 しなければならない Check Point フレッシュコンクリートの 性 質 ❶ コンシステンシーとは 材 料 の 分 離 を 生 じることなく 運 搬 打 込 み 締 固 め 仕 上 げなどの 作 業 が 容 易 にできる 程 度 を 表 わすフレッシュコンクリートの 性 質 をいう ❷ ワーカビリティーとは 主 として 量 によって 左 右 されるまだ 固 まらないモ ルタルまたはコンクリートの 流 動 性 の 程 度 をいう 解 答 ❶ 誤 ❷ 誤 2 硬 化 したコンクリートの 性 質 ⑴ 乾 燥 による 収 縮 ( 乾 燥 収 縮 ひずみ 乾 燥 収 縮 ひび 割 れ) 硬 化 後 のコンクリートにおいても 乾 燥 するにつれセメントペースト 中 の 分 が 失 われていき 収 縮 が 起 こる その 収 縮 によるひずみ( 収 縮 ひずみ) が 増 大 すると ひび 割 れ( 乾 燥 収 縮 ひび 割 れ)が 生 じる 一 般 に 単 位 量 の 多 いコンクリートやセメントペースト 量 の 多 いコンクリートほど 乾 燥 収 縮 が 大 きくなる ⑵ 中 性 化 コンクリートは セメントが 和 反 応 して 酸 化 カルシウムを 生 成 し 強 アルカリ 性 を 示 すが 空 気 中 の 炭 酸 ガス( 二 酸 化 炭 素 )と 反 応 して 炭 酸 カル シウムとなることでコンクリート 表 面 から 徐 々にアルカリ 性 が 失 われてい く この 現 象 を 中 性 化 という 145
第 8 章 コンクリート 工 事 中 性 化 の 特 性 ⅰ 一 般 に セメント 比 を 小 さくすると コンクリートの 中 性 化 は 遅 くな る ⅱ AE 剤 やAE 減 剤 を 用 いたコンクリートは 中 性 化 は 遅 くなる ⅲ 圧 縮 強 度 が 大 きいほど 緻 密 なコンクリートとなるため 中 性 化 速 度 は 遅 くなる ⅳ 混 合 セメントを 使 用 すると セメント 量 が 少 なくなることからアルカリ 性 が 低 下 し 中 性 化 速 度 は 速 くなる ⅴ 中 性 化 したコンクリート 自 体 の 圧 縮 強 度 は 変 わらないが 鉄 筋 の 腐 食 に よって 建 物 自 体 の 耐 久 性 が 低 下 する ⅵ 中 性 化 は 一 般 に 屋 外 より 屋 内 において 進 行 しやすい 炭 酸 ガス 濃 度 は 屋 外 よりも 屋 内 のほうが 一 般 に 高 い ⅶ 中 性 化 の 調 査 ( 中 性 化 試 験 ) 中 性 化 の 程 度 は コンクリート 断 面 にフェノールフタレイン 溶 4 4 4 4 4 液 を 噴 霧 して 赤 紫 色 に 変 色 しない範 囲 を 中 性 化 した 部 分 と 判 定 する アルカリ 性 のコンクリート 中 にある 鉄 筋 は 表 面 に 錆 を 防 ぐ 皮 膜 を 形 成 して 錆 びること はないが 年 数 の 経 過 ととも に 中 性 化 が 進 行 し 鉄 筋 表 面 の 被 膜 が 破 壊 されて 錆 びは じめる 錆 びると 鉄 筋 体 積 が 膨 張 し ひび 割 れを 生 じて そこに や 酸 素 が 混 入 し ま すます 錆 が 拡 大 していく 空 気 中 の 二 酸 化 炭 素 コンクリート 表 面 鉄 筋 ひび 割 れ 中 性 化 した コンクリート 中 性 化 コンクリートの 中 性 化 による 鉄 筋 の 中 性 化 非 中 性 化 ( 赤 紫 色 ) 中 性 化 試 験 フェノール フタレイン 溶 液 はっ か ⑶ エフロレッセンス( 白 華 ) エフロレッセンスは 白 華 ともいい コンクリートの 表 面 に 浮 き 出 る 白 く 結 晶 化 した 物 質 のことで コンクリート 中 の 酸 化 カルシウムが 雨 などで 流 出 し 空 気 中 の 二 酸 化 炭 素 と 結 合 して 表 面 に 白 く 析 出 したものである Check Point コンクリートの 性 質 ❶ 一 般 に コンクリートは セメント 比 が 小 さいほど 中 性 化 が 速 くなる ❷ はつり 箇 所 のコンクリートの 中 性 化 深 さについては そのコンクリート 面 に 噴 霧 したフェノールフタレイン 溶 液 が 赤 紫 色 に 変 化 した 部 分 を 中 性 化 した 部 分 と 判 断 した 解 答 ❶ 誤 ❷ 誤 146
第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 3 コンクリートの 材 料 コンクリートを 構 成 する 材 料 には 1セメント 2 3 骨 材 4 混 和 材 料 か らなる 1 セメント セメントは 砂 や 砂 利 などの 骨 材 を 結 合 させる 接 着 剤 としての 役 割 をするもので と 反 応 して 硬 化 し このとき 発 生 する 熱 を 和 熱 という セメント は 右 図 のように4つに 大 別 される 以 下 に 建 築 工 事 で 用 いられる 主 なセメントについて 示 す セメント (JIS 規 格 ) ポルトランドセメント 混 合 セメント その 他 のセメント 普 通 ポルトランドセメント 早 強 ポルトランドセメント 中 庸 熱 ポルトランドセメント 低 熱 ポルトランドセメント 高 炉 セメント フライアッシュセメント エコセメント ⑴ ポルトランドセメント 特 殊 セメント(JIS 規 格 外 ) 日 本 のセメント 総 生 産 量 の 多 くを 占 めるのが ポルトランドセメントであ る セメントの 製 造 過 程 で 形 成 された 組 成 鉱 物 の 含 有 量 を 調 整 することで 以 下 のような 様 々な 特 徴 を 持 ったポルトランドセメントをつくることができ る ⅰ 普 通 ポルトランドセメント 一 般 のコンクリート 工 事 用 として 最 も 多 く 使 われる 普 通 のセメントで ある 硬 化 速 度 強 度 和 熱 などが 他 のポルトランドセメントの 基 準 と なり 適 用 範 囲 が 広 い ⅱ 早 強 ポルトランドセメント 早 期 にコンクリートを 硬 化 させる 必 要 がある 際 に 用 いられるセメントで ある 普 通 ポルトランドセメントより 強 度 発 現 が 早 い 低 温 でも 強 度 を 発 現 し 和 熱 が 大 きい 用 途 冬 期 の 工 事 ( 寒 中 コンクリート) 緊 急 工 事 など ⅲ 中 庸 熱 ポルトランドセメント 和 熱 の 発 生 量 が 少 なく 乾 燥 収 縮 が 小 さい 普 通 ポルトランドセメン トより 強 度 発 現 が 遅 い 用 途 ダムなどのマスコンクリート 高 強 度 高 流 動 コンクリートなど ⅳ 低 熱 ポルトランドセメント 中 庸 熱 ポルトランドセメントより さらに 和 熱 を 小 さくしたセメント である 発 現 強 度 は 遅 いが 長 期 強 度 が 大 きく 乾 燥 収 縮 が 小 さい 用 途 ダムなどのマスコンクリート 高 強 度 高 流 動 コンクリートなど 147
第 8 章 コンクリート 工 事 早 強 ポルトランド セメント 大 冬 期 工 事 普 通 ポルトランド セメント マスコンクリート などに 使 用 早 期 強 度 基 準 中 庸 熱 ポルトランド セメント 低 熱 ポルトランド セメント 大 和 熱 ポルトランドセメントの 特 徴 小 ⑵ 混 合 セメント 混 合 セメントとは ポルトランドセメントに 混 合 材 を 加 えて 製 造 し ポル トランドセメントの 品 質 改 善 をしたものである 高 炉 スラグ( 鉄 くず) フライアッシュ( 灰 )など 混 合 セメントを 使 用 すると セメント 量 が 少 なくなること からアルカリ 性 が 低 下 し 中 性 化 速 度 はポルトランドセメ ントに 比 べ 速 くなる ⅰ 高 炉 セメント 混 合 材 として 製 鉄 所 の 溶 鉱 炉 から 多 く 排 出 される 高 炉 スラグ( 鉄 く ず) を 粉 砕 したものを 普 通 ポルトランドセメントに 適 量 加 えて 均 一 に 混 合 したものである 耐 海 性 化 学 的 抵 抗 性 が 大 きい アルカリシリカ 反 応 を 抑 制 する 用 途 普 通 ポルトランドセメントと 同 様 な 工 事 マスコンクリート 海 の 作 用 を 受 けるコンクリート 中 地 下 構 造 物 コンクリート など ⅱ フライアッシュセメント(fly: 飛 ぶ ash: 灰 ) 混 合 材 として フライアッシュ( 火 力 発 電 所 などのボイラーから 出 る 灰 ) を 普 通 ポルトランドセメントに 適 量 を 加 えて 均 一 に 混 合 したものである 用 途 ポルトランドセメントと 同 様 な 工 事 マスコンクリート 中 コ ンクリートなど 混 合 セメントの 主 な 特 徴 1 混 合 材 は 微 細 な 球 状 の 粒 子 であるため 一 般 に 少 ない 量 でもワーカビリティーがよく 緻 なコンクリートをつくることができる 2 混 合 材 を 加 えた 分 セメント 量 が 少 ないので コンクリートの 早 期 強 度 が 小 さく 和 熱 も 低 い したがって マスコンクリートなどに 用 いられる 3 一 般 に 化 学 的 抵 抗 性 が 大 きい 4 加 える 混 合 材 の 量 の 少 ない 順 に A B C 種 の3 種 に 分 類 される ち みつ 密 ⑶ その 他 のセメント(エコセメント) 都 市 ごみを 焼 却 した 際 に 発 生 する 灰 を 主 原 料 とし 必 要 に 応 じて 下 汚 泥 148
第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 焼 却 灰 なども 加 えて 製 造 される 資 源 リサイクル 型 のセメントである 2 ( 練 混 ぜ ) コンクリートの 練 混 ぜ は コンクリートの 凝 結 時 間 硬 化 後 のコンクリー トの 強 さ 鋼 材 の 発 錆 などに 影 響 があり その 成 分 は 極 めて 重 要 である 一 般 に 上 道 などが 用 いられる ⑴ 計 画 供 用 期 間 の 級 が 長 期 及 び 超 長 期 の 場 合 は 回 収 (スラッジ など)を 用 いない ⑵ 一 般 に コンクリートに 用 いる 練 混 ぜ の 量 は 良 好 なワーカビリ こつ 3 骨 ティーを 得 られる 範 囲 で 少 ない 方 が 品 質 がよく 強 度 が 大 きいコンクリート をつくることができる 余 剰 が 多 いと 材 料 の 分 離 や 収 縮 ひび 割 れ ブリーディングの 原 因 とな る ざい 材 コンクリート 中 の 多 く( 約 7 割 )を 占 める 砂 や 砂 利 砕 石 などは コンクリー トの 骨 格 をつくる 材 料 で 骨 材 といわれる 骨 材 の 主 な 分 類 は 以 下 のとお りである ⑴ 骨 材 の 原 料 による 分 類 用 語 回 収 生 コン 工 場 で 洗 浄 によっ て 発 生 する 排 のうち 運 搬 車 プラントのミキサーな どに 付 着 したレミコンなど の 洗 浄 排 を 処 理 して 得 ら れるスラッジ ( 洗 浄 排 けんだく から 骨 材 を 取 り 除 いた 懸 濁 すい うわずみすい ) 及 び 上 澄 の 総 称 用 語 人 工 軽 量 骨 材 けつがん 頁 岩 といわれる 岩 や 粘 土 を 粉 砕 したものを 焼 成 し 内 部 に 多 数 の 空 隙 をもつ 多 孔 質 骨 材 普 通 骨 材 に 比 べ 軽 量 で 吸 率 が 高 い けつがん 頁 岩 焼 成 表 面 は 硬 い 内 部 には 気 泡 人 工 軽 量 骨 材 ⑵ 骨 材 の 粒 径 による 分 類 骨 材 は 粒 径 の 大 小 によって 細 骨 材 と 粗 骨 材 に 分 類 される さい こつ ざい ⅰ 細 骨 材 4 4 4 4 4 4 10mm 網 ふるい を 全 部 通 過 し 5mm 網 ふるい を 質 量 で 85% 以 上 通 過 する 骨 材 をいう そ こつ ざい ⅱ 粗 骨 材 4 4 4 5mm 網 ふるい に 質 量 で 85% 以 上 とどまる 骨 材 をいう 用 語 再 生 骨 材 解 体 構 造 物 から 排 出 された コンクリートなどをクラッ シャーで 破 砕 分 類 して 再 度 コンクリートに 使 用 する 骨 材 5mmふるい 5mmふるい 85% 以 上 とどまる 骨 材 全 体 : 粗 骨 材 10mm 以 下 の 骨 材 85% 以 上 通 過 する 骨 材 全 体 : 細 骨 材 細 骨 材 と 粗 骨 材 149
第 8 章 コンクリート 工 事 ⑶ 骨 材 の 比 重 による 分 類 骨 材 の 分 類 軽 量 骨 材 普 通 骨 材 重 量 骨 材 絶 乾 密 度 2.5g/cm3 未 満 2.5~2.8 g/cm3 2.8g/cm3 超 ⑷ 骨 材 の 品 質 骨 材 は 有 害 量 のごみ 土 不 純 物 塩 化 物 ( 塩 分 )などを 含 まないもの を 使 う ⅰ 塩 化 物 量 塩 化 物 を 多 く 含 んでいる 骨 材 を 使 用 すると 鉄 筋 の 腐 食 が 生 じやすくなる 骨 材 中 の 塩 化 物 含 有 量 は 細 骨 材 の 場 合 0.04% 以 下 ( 重 量 比 )と 定 められている コンクリート 中 に 含 まれる 塩 化 物 含 有 量 の 総 量 は 塩 化 物 イオン 量 と して 0.30kg/m3 以 下 とする やむを 得 ず これを 超 える 場 合 は 鉄 筋 防 錆 上 有 効 な 対 策 を 講 じる ⅱ アルカリ 骨 材 反 応 シリカ 分 を 多 く 含 む 骨 材 がセメント 中 のアルカリ 分 と 化 学 反 応 を 起 こ し 骨 材 を 膨 張 させ コンクリートにひび 割 れを 生 じる 現 象 である 一 般 に 反 応 性 骨 材 高 いアルカリ 量 十 分 な 湿 度 の3つの 条 件 がそろった 場 合 に アルカリ 骨 材 反 応 が 生 じる 骨 材 は アルカリシリカ 反 応 性 試 験 (モルタルバー 法 など)により 無 害 と 判 定 されたものを 使 用 する セメント 中 の アルカリ 分 骨 材 骨 材 中 の シリカ 分 骨 材 が 膨 張 アルカリ 骨 材 反 応 によるコンクリートのひび 割 れ ひび 割 れ 骨 材 に 普 通 骨 材 を 使 用 したも のを 普 通 コンクリート 骨 材 に 人 工 軽 量 骨 材 を 使 用 した ものを 軽 量 コンクリート 骨 材 に 重 量 骨 材 を 使 用 したも のを 重 量 コンクリート と いう 細 骨 材 に 海 砂 を 用 いる 場 合 は 洗 いした 後 細 骨 材 の 塩 化 物 量 が 許 容 値 以 下 である ことを 確 認 する 用 語 モルタルバー 法 骨 材 を 粉 砕 して 粒 度 調 整 し た 試 料 で 供 試 体 (モルタル バー)を 製 作 し 養 生 脱 型 後 6か 月 まで 供 試 体 の 長 さを 定 期 に 測 定 し 骨 材 の アルカリ 骨 材 反 応 を 測 定 す る 方 法 アルカリ 骨 材 反 応 の3つの 抑 制 対 策 1 反 応 性 の 骨 材 を 使 用 しない 2 コンクリート 中 のアルカリ 総 量 を 低 減 する 3 アルカリ 骨 材 反 応 に 対 して 抑 制 効 果 のある 混 合 セメント ( 高 炉 セメ ント フライアッシュセメントのB 種 など)を 使 用 する Check Point アルカリ 骨 材 反 応 の 抑 制 ❶ 高 炉 セメントB 種 を 使 用 することは 有 効 である ❷ コンクリートの 圧 縮 強 度 を 高 めることが 最 も 効 果 的 である 解 答 ❶ 正 ❷ 誤 ⅲ 乾 燥 収 縮 ひずみが 小 さくなる 骨 材 さいせき さい さ コンクリートの 乾 燥 収 縮 ひずみは 使 用 する 骨 材 の 種 類 や 砕 石 砕 砂 の 原 石 の 種 類 によって 異 なる 用 語 乾 燥 収 縮 ひずみ コンクリートの 乾 燥 収 縮 に 伴 って 生 じるひずみ この ひずみが 増 大 すると 乾 燥 収 縮 ひび 割 れが 発 生 しやすい 150
第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 乾 燥 収 縮 ひずみが 小 さくなる 骨 材 : 良 質 の 川 砂 利 石 灰 石 砕 石 ⑸ 骨 材 の 単 位 容 積 質 量 実 積 率 ⅰ 単 位 容 積 質 量 単 位 容 積 当 たりの 骨 材 の 質 量 (kg/l)である 骨 材 の 粒 度 分 布 が 良 好 ( 粒 度 の 大 小 が 適 度 に 混 ざり 合 っている 状 態 )であれば 骨 材 同 士 のすき 間 が 少 なくなり 硬 化 後 も 均 質 なコンクリートを 作 ることができる 良 好 な 粒 度 分 布 の 骨 材 不 良 な 粒 度 分 布 の 骨 材 大 単 位 容 積 質 量 小 骨 材 の 粒 度 分 布 の 違 いによる 単 位 容 積 質 量 ⅱ 実 積 率 (%) 骨 材 を 容 器 に 詰 めた 場 合 どの 程 度 すき 間 なく 埋 まっているかを 表 わす 指 標 である 4 混 和 材 料 混 和 材 料 は フレッシュコンクリート のワーカビリティーの 改 善 や 強 度 の 増 大 耐 久 性 の 向 上 乾 燥 収 縮 の 低 減 などを 目 的 に コンクリートに 混 和 される 材 料 の 総 称 で 混 和 剤 と 混 和 材 に 分 類 さ れる ⑴ 混 和 剤 混 和 剤 は 薬 剤 的 に 少 量 添 加 され 調 合 計 画 においてはその 容 積 を 算 入 しないもので 以 下 のようなものがある ⅰ AE 剤 ( 空 気 連 行 剤 ) 空 気 連 行 剤 ともいわれ 微 細 な 独 立 した 空 気 泡 を 多 数 発 生 させる 混 和 剤 である こ の 空 気 泡 は 球 形 のため コンクリート 中 で ボールベアリングのような 働 きをして コ ンクリートの 流 動 性 を 向 上 させる 気 泡 のボールベアリング 効 果 により ワーカビリティーが 改 善 される 混 和 材 料 混 和 剤 混 和 材 AE 剤 減 剤 AE 減 剤 高 性 能 AE 減 剤 流 動 化 剤 など フライアッシュ 高 炉 スラグ 粗 骨 材 細 骨 材 気 泡 AE 剤 セメントペースト 骨 材 の 周 囲 にあ る 気 泡 ボールベアリング のような 働 き 流 動 性 の 向 上 流 動 性 が 改 善 されるため 単 位 量 を 減 らすことができる(プレーン 骨 材 の 容 積 実 積 率 = 容 器 の 容 積 100(%)で 表 わし 粗 骨 材 としての 実 積 率 は 58% 以 上 が 望 ましい 用 語 混 和 材 料 コンクリートに 少 量 添 加 さ れる 混 和 剤 と 比 較 的 多 量 に 使 用 される 混 和 材 に 大 別 される 151
第 8 章 コンクリート 工 事 コンクリートの 約 8% 程 度 減 少 可 能 ) コンクリートに 微 細 な 空 気 泡 が 包 含 されるため コンクリートの 圧 縮 強 度 はやや 低 下 する コンクリートの 凍 結 融 解 に 対 する 抵 抗 性 ( 耐 凍 害 性 )を 増 し 耐 久 性 を 向 上 させる 中 性 化 に 対 する 抵 抗 性 を 増 大 させる ⅱ 減 剤 減 剤 は セメントの 粒 子 を 分 散 させる 働 きがあるので コンクリート のワーカビリティーを 改 善 し 単 位 量 を 減 らす 効 果 がある 減 剤 セメント のみ ⅲ AE 減 剤 セメントを 分 散 させる ために 多 量 の が 必 要 減 剤 の 働 き セメント + 減 剤 減 剤 の 働 きにより セメントが 細 かく 分 散 AE 減 剤 は AE 剤 と 減 剤 の 両 方 の 効 果 を 併 せ 持 った 混 和 剤 であ る つまり AE 剤 の 空 気 連 行 作 用 と 減 剤 のセメント 粒 子 の 分 散 作 用 を 併 有 する 効 果 に 応 じて 標 準 形 遅 延 形 促 進 形 の3つに 分 けられる 流 動 性 が 大 幅 に 改 善 され AE 剤 よりもさらに 単 位 量 を 少 なくする ことができる(プレーンコンクリートの 約 12~16% 程 度 減 少 可 能 ) そ の 分 強 度 を 変 えることなく 単 位 セメント 量 も 減 少 できる コンクリートに 空 気 泡 が 入 った 分 空 隙 が 多 くなるので コンクリー トの 圧 縮 強 度 はやや 低 下 する 種 類 効 果 用 途 標 準 形 一 般 のコンクリート 促 進 形 コンクリートの 初 期 強 度 の 発 現 を 促 進 寒 中 コンクリートなど 遅 延 形 コンクリートの 凝 結 を 遅 らせる 暑 中 コンクリート マスコンクリート ⅳ 高 性 能 AE 減 剤 高 性 能 AE 減 剤 は AE 減 剤 の 減 性 能 をさらに 高 めた 混 和 剤 であ る AE 減 剤 よりもさらに 減 性 能 に 優 れ(プレーンコンクリートの 約 16~25% 程 度 減 少 可 能 ) 優 れたスランプ 保 持 性 能 空 気 連 行 性 能 も 有 す るので 超 高 層 建 築 物 に 用 いられる 高 強 度 コンクリートや 高 流 動 コンク リートには 不 可 欠 な 材 料 である ⅴ 流 動 化 剤 流 動 化 剤 は コンクリートの 流 動 性 を 増 大 させる 混 和 剤 で 通 常 工 事 かくはん 現 場 でコンクリート 打 設 直 前 に 添 加 撹 拌 し コンクリートの 流 動 性 を 増 大 させる 流 動 化 コンクリートに 用 いら れる 混 和 剤 である 152
第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 ⑵ 混 和 材 混 和 材 は 一 般 に 粉 体 で 添 加 量 が 比 較 的 多 く 材 料 容 積 をコンクリートの 調 合 において 算 入 するもので 高 炉 スラグやフライアッシュなどがある Check Point 混 和 材 料 ( 混 和 剤 ) ❶ AE 剤 は 単 位 量 を 減 少 させワーカビリティーもよくする ❷ AE 減 剤 は コンクリートの 単 位 量 を 減 ずる 効 果 があり ワーカビリ ティーもよくする 解 答 ❶ 正 ❷ 正 2. コンクリートの 調 合 コンクリートを 練 り 混 ぜる 際 の 各 材 料 の 混 合 割 合 を 調 合 という 調 合 は 所 要 の 強 度 耐 久 性 ワーカビリティーが 得 られるように 行 う 1 構 造 体 の 耐 久 性 1 計 画 供 用 期 間 計 画 供 用 期 間 とは 構 造 躯 体 の 計 画 耐 用 年 数 のことで 大 規 模 な 修 繕 や 維 持 管 理 を 必 要 としない 期 間 のことをいう 建 築 主 または 設 計 者 が 建 築 物 の 計 画 設 計 時 に その 建 築 物 に 対 して 設 定 する 計 画 供 用 期 間 の 級 は 以 下 の4 準 とする 計 画 供 用 期 間 の 級 計 画 供 用 期 間 短 期 およそ 30 年 標 準 およそ 65 年 長 期 およそ 100 年 超 長 期 およそ 200 年 構 造 体 の 計 画 供 用 期 間 の 級 が 超 長 期 の 建 築 物 に 使 用 す るコンクリートには セメント の 中 性 化 の 観 点 からポルトラ ンドセメントを 用 いる 2 計 画 供 用 期 間 の 選 定 計 画 供 用 期 間 の 級 に 応 じてコンクリートの 耐 久 設 計 基 準 強 度 が 選 定 され これに 基 づいて 使 用 するコンクリートの 要 求 強 度 を 決 定 する 3 耐 久 設 計 基 準 強 度 (Fd) コンクリートの 供 用 期 間 に 応 ずる 耐 久 性 を 確 保 するために 必 要 なコンクリー トの 圧 縮 強 度 をいい 特 記 による 特 記 がない 場 合 は 計 画 供 用 期 間 の 級 に 応 じて 次 表 による 計 画 供 用 期 間 の 級 耐 久 設 計 基 準 強 度 (Fd) 短 期 18 N /mm2 標 準 24 N /mm2 長 期 30 N /mm2 超 長 期 36 N /mm2 153
第 8 章 コンクリート 工 事 2 コンクリート 調 合 の 決 め 方 コンクリートの 一 般 的 な 計 画 調 合 とその 流 れは 以 下 のとおりである 混 和 材 粗 骨 材 1m 細 骨 材 1m 1m 3 1m 調 合 :1m 3 のコンクリートをつくるのに 必 要 な 各 材 料 の 割 合 コンクリートの 調 合 1 調 合 強 度 の 決 定 2 セ メ ン ト 比 の 決 定 3 単 位 量 4 単 位 セ メ ン ト 量 各 材 料 の 単 位 量 の 決 定 5 単 位 骨 材 量 6 求 め た 調 合 に よ り 試 し 練 り 7 調 合 修 正 8 最 終 的 な 計 画 調 合 の 決 定 1 調 合 強 度 を 決 める ⑴ 調 合 強 度 (F) コンクリートの 調 合 を 決 定 する 際 に 目 標 とする 圧 縮 強 度 で 調 合 管 理 強 度 に 強 度 発 現 のばらつきを 考 慮 して 割 増 しした 強 度 である コンクリートの 調 合 設 計 において それぞれの 強 度 の 関 係 を 以 下 に 示 す 用 語 計 画 調 合 所 定 の 品 質 のコンクリート が 得 られるように 計 画 した 調 合 で コンクリートの 練 り 上 がり1m3 中 の 材 料 使 用 量 で 表 わす 設 計 基 準 強 度 ( Fc ) 耐 久 設 計 基 準 強 度 (Fd ) 大 きい 方 の 値 + 補 正 値 (S) 割 増 し 品 質 基 準 強 度 ( Fq ) 調 合 管 理 強 度 ( Fm ) 調 合 強 度 ( F) ⑵ 調 合 管 理 強 度 (Fm) ⅰ 構 造 体 コンクリートの 強 度 が 品 質 基 準 強 度 (Fq)を 満 足 するように コンクリートの 調 合 を 定 めるにあたり 標 準 養 生 された 供 試 体 が 満 足 しな ければならない 圧 縮 強 度 のことである 品 質 基 準 強 度 の 値 に 構 造 体 強 度 補 正 値 (S)を 加 え Fm = Fq + S(N/mm2)として 定 める ⅱ 構 造 体 強 度 補 正 値 (S)は 特 記 によらない 場 合 セメントの 種 類 及 び 打 込 みから 材 齢 28 日 までの 予 想 平 均 気 温 の 範 囲 に 応 じて 以 下 のように 定 める セメントの 種 類 コンクリートの 打 込 みから 28 日 までの 予 想 平 均 気 温 (θ)の 範 囲 普 通 ポルトランドセメント θ 8 0 θ< 8 構 造 体 強 度 補 正 値 (S) 3 N/mm2 6 N/mm2 154
第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 ⑶ 品 質 基 準 強 度 (Fq) コンクリートの 要 求 性 能 を 得 るた めに 必 要 となる 圧 縮 強 度 のことで 設 計 基 準 強 度 と 耐 久 設 計 基 準 強 度 を 確 保 するためのコンクリー トの 品 質 の 基 準 として 定 める 特 記 がない 場 合 は 設 計 基 準 強 度 ま たは 耐 久 設 計 基 準 強 度 の 大 きい 方 の 値 を 品 質 基 準 強 度 とする 設 計 基 準 強 度 (Fc) 設 計 基 準 強 度 ( Fc) 構 造 設 計 において 基 準 とす るコンクリートの 圧 縮 強 度 大 きい 方 の 値 品 質 基 準 強 度 ( Fq) 耐 久 設 計 基 準 強 度 ( Fd ) 計 画 供 用 期 間 に 応 じた 耐 久 性 確 保 に 必 要 なコンクリー トの 圧 縮 強 度 構 造 体 の 要 求 性 能 に 必 要 なコンクリートの 圧 縮 強 度 構 造 設 計 において 基 準 として 用 いるコンクリートの 圧 縮 強 度 のことで 18 21 24 27 30 33 36 N /mm2の7 種 類 を 標 準 とし 特 記 による 2 セメント 比 (x)を 決 める コンクリートの 強 度 は おもに 骨 材 を 結 合 するセメントペーストに 含 まれる とセメントの 質 量 比 に 影 響 される この 質 量 比 を セメント 比 という 例 100kg 60kg セメント 比 60% セメントペースト 単 位 量 (W) セメント 比 (x)= 100(%) 単 位 セメント 量 (C) また その 逆 数 セメント 比 (C / W)で 表 わすこともある ⑴ セメント 比 の 最 大 値 セメント 比 が 大 きくなる つまり フレッシュコンクリート 中 の 量 が すいみつせい 多 くなると 強 度 耐 久 性 密 性 の 低 下 や 乾 燥 収 縮 など 好 ましくない 影 響 を 与 えるため セメント 比 の 最 大 値 が 規 定 されている セメント 比 の 最 大 値 ( 普 通 コンクリート) 用 語 密 性 内 部 への の 浸 入 または 浸 透 のしにくさを 表 わすもの セメントの 種 類 ポルトランドセメント ( 普 通 ポルトランドセメントなど) 混 合 セメント ( 高 炉 セメントB 種 フライアッシュセメ ントB 種 など) 計 画 供 用 期 間 の 級 短 期 標 準 長 期 超 長 期 65% 55% 60% ⑵ セメント 比 とコンクリートの 品 質 セメント 比 が 大 きいと フレッシュコンクリート 中 の 量 が 多 く スラ ンプも 大 きいため 材 料 が 分 離 しやすく 強 度 も 低 下 する 一 方 セメン 155
第 8 章 コンクリート 工 事 ト 比 が 小 さいと 量 に 比 べセメント 量 が 多 いので 強 度 は 大 きく 密 実 な コンクリートになり 耐 久 性 も 向 上 する セメント 比 単 位 量 圧 縮 強 度 ブリーディング 量 スランプ 耐 久 性 中 性 化 大 多 い 小 大 大 小 早 小 少 ない 大 小 小 大 遅 3 各 材 料 の 単 位 量 を 決 める ⑴ 単 位 量 (W)を 決 める 単 位 量 は フレッシュコンクリート1m3 中 に 含 まれる の 質 量 をいう 単 位 量 は 所 定 のワーカビリティーが 得 られる 範 囲 で できるだけ 小 さく することが 望 ましい ⅰ 普 通 コンクリートの 単 位 量 の 最 大 値 は 185kg /m3 以 下 とする ⅱ 単 位 量 が 多 くなると コンクリートの 分 離 ブリーディング 打 込 み 後 の 沈 降 などが 大 きく なる 乾 燥 収 縮 ひび 割 れが 生 じやすい 密 性 耐 久 性 の 低 下 用 語 スランプ フレッシュコンクリートの 流 動 性 の 程 度 を 表 わすもの をスランプという ⑵ 単 位 セメント 量 を 決 める 単 位 セメント 量 は フレッシュコンクリート1m3 中 に 含 まれるセメントの 質 量 をいう 和 熱 乾 燥 収 縮 によるひび 割 れを 防 止 するには できるだけ 小 さくすることが 望 ましい ⅰ 過 小 すぎると コンクリートのワーカビリティーが 悪 くなるだけでな く 耐 久 性 密 性 なども 低 下 しかねないため 最 小 値 が 定 められている ⅱ 普 通 コンクリートの 単 位 セメント 量 の 最 小 値 は 270kg/m3 以 上 とする ⅲ 高 性 能 AE 剤 を 用 いる 普 通 コンクリートの 場 合 単 位 セメント 量 の 最 小 値 は 290kg /m3 以 上 とする ⑶ 単 位 骨 材 量 を 決 める 単 位 骨 材 量 は フレッシュコンクリート1m3 中 に 含 まれる 骨 材 ( 細 骨 材 粗 骨 材 )の 質 量 をいう ⅰ 細 骨 材 率 コンクリート 中 の 全 骨 材 に 対 する 細 骨 材 の 絶 対 容 積 比 を 細 骨 材 率 とい い コンクリートの 良 好 なワーカビリティーを 得 るために 非 常 に 重 要 な 要 因 である 細 骨 材 率 は 所 定 の 品 質 が 得 られる 範 囲 内 で できるだけ 小 さく する 細 骨 材 率 は 質 量 比 ではなく 容 積 比 であることに 注 意 する 細 骨 材 の 絶 対 容 積 細 骨 材 率 = 100(%) 骨 材 ( 細 骨 材 と 粗 骨 材 )の 絶 対 容 積 156
第 1 節 コンクリートの 材 料 と 調 合 ⅱ 細 骨 材 率 とコンクリートの 品 質 細 骨 材 率 が 小 さすぎる( 粗 骨 材 の 割 合 が 多 い) 場 合 がさがさのコンクリートとなり スランプの 大 きいコンクリートで は 粗 骨 材 とモルタル 分 が 分 離 しやすくなる 細 骨 材 率 が 大 きすぎる( 細 骨 材 の 割 合 が 多 い) 場 合 流 動 性 の 悪 いコンクリートとなるため セメントペースト(セメント + )が 多 く 必 要 となり 乾 燥 収 縮 が 大 きくなる 4 試 し 練 りと 調 合 の 調 整 3にて コンクリート1m3 当 たりの 材 料 の 使 用 量 が 決 まると 試 し 練 りを 行 い ワーカビリティー スランプ 空 気 量 塩 化 物 量 などの 条 件 を 満 足 してい ることを 確 認 する 骨 材 の 細 骨 材 率 の 増 減 によっ て スランプは 変 化 する 用 語 空 気 量 コンクリートの 全 容 積 に 対 する 空 気 の 容 積 比 で 示 す Check Point コンクリートの 計 画 調 合 ❶ コンクリートの 化 学 抵 抗 性 を 向 上 させるために 高 炉 セメントB 種 を 用 い そ の セメント 比 の 最 大 値 は 60%とした ❷ 細 骨 材 率 とは 粗 骨 材 の 重 量 に 対 する 細 骨 材 の 重 量 の 百 分 率 である ❸ 下 表 に 示 すコンクリートの 調 合 計 画 に 関 して 最 も 不 適 当 なものはどれか (ただし 細 骨 材 粗 骨 材 の 質 量 は 表 面 乾 燥 飽 状 態 とする) 解 答 ❶ 正 ❷ 誤 ❸⑴ 正 ⑵ 正 絶 対 容 積 (l/m3) 質 量 (kg/m3) セメント 細 骨 材 粗 骨 材 セメント 細 骨 材 粗 骨 材 A B C D E F G H ⑴セメント 比 は F E である ⑵ 空 気 量 (%)は 1,000 -(A+B+C+D) 100 1,000 である 157