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Microsoft Word - H27概要版

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Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

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経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

市街化区域と市街化調整区域との区分

目 次 第 1 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 1. 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 2. 施 行 者 の 名 称 1 第 2 施 行 地 区 1 1. 施 行 地 区 の 位 置 1 2. 施 行 地 区 位 置 図 1 3. 施 行 地 区 の 区 域 1 4

表紙

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

小山市保育所整備計画


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目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

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Microsoft Word - 資料3(用途)

第7章

1 はじめに 計 画 の 目 的 国 は 平 成 18 年 度 に 住 生 活 基 本 法 を 制 定 し 住 まいに 関 する 基 本 的 な 計 画 となる 住 生 活 基 本 計 画 ( 全 国 計 画 )を 策 定 し 住 宅 セーフティネットの 確 保 や 住 生 活 の 質 の 向 上

目 次 高 山 市 連 結 財 務 諸 表 について 1 連 結 貸 借 対 照 表 2 連 結 行 政 コスト 計 算 書 4 連 結 純 資 産 変 動 計 算 書 6 連 結 資 金 収 支 計 算 書 7

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

スライド 1

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(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

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Microsoft Word 利子補給金交付要綱

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

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根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

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Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

資 料 町 内 アンケート 調 査 結 果 概 要 1. 調 査 方 法 調 査 対 象 者 : 町 内 に 居 住 する 15 歳 以 上 の 男 女 抽 出 方 法 : 無 作 為 に 抽 出 配 布 回 収 方 法 : 郵 送 配 布 郵 送 回 収 実 施 期 間 : 平 成 2

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

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平成16年度

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

目 次 都 市 づくりの 全 体 構 想 偏 1. 都 市 づくりの 理 念 と 目 標 1 1. 都 市 づくりの 理 念 と 将 来 像 1 2. 都 市 づくりの 目 標 とテーマ 2 3. 計 画 期 間 3 4. 将 来 人 口 フレーム 3 2. 将 来 都 市 構 造 4 1. 将 来

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(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

(3) その 他 市 長 が 必 要 と 認 める 書 類 ( 補 助 金 の 交 付 決 定 ) 第 6 条 市 長 は 前 条 の 申 請 書 を 受 理 したときは 速 やかにその 内 容 を 審 査 し 補 助 金 を 交 付 すべきものと 認 めたときは 規 則 第 7 条 に 規 定 す

都 市 再 生 整 備 計 画 の 目 標 及 び 計 画 期 間 都 道 府 県 名 栃 木 県 市 町 村 名 宇 都 宮 市 地 区 名 下 平 地 区 面 積 93.9 ha 計 画 期 間 平 成 16 年 度 ~ 平 成 19 年 度 交 付 期 間 平 成 16 年 度 ~ 平 成 1

加 古 川 市 市 街 化 調 整 区 域 における 地 区 計 画 制 度 の 運 用 基 準 ( 概 要 ) 第 1 章 総 則 運 用 基 準 の 目 的 地 区 計 画 制 度 の 運 用 により 良 好 な 居 住 環 境 の 維 持 及 び 育 成 を 目 的 とする ( 第 1 条 )

4 松 山 市 暴 力 団 排 除 条 の 一 部 風 俗 営 業 等 の 規 制 及 び 業 務 の 適 正 化 等 に 関 する 法 律 等 の 改 正 に 伴 い, 公 共 工 事 から 排 除 する 対 象 者 の 拡 大 等 を 図 るものです 第 30 号 H H28.1

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

Microsoft Word - H25年度の概要

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●幼児教育振興法案

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

定款

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

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(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

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文化政策情報システムの運用等

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母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

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経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

Microsoft Word - 目次.doc

( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

Microsoft Word - Łsfi®”YŠ¬™Ê‰Æ.doc

対 象 外 区 域 以 下 の 区 域 は 原 則 として 策 定 区 域 に 含 めないこと (1) 農 業 振 興 地 域 の 整 備 に 関 する 法 律 に 規 定 する 農 用 地 区 域 (2) 優 良 農 地 ( 一 団 のまとまりのある 農 地 や 農 業 水 利 施 設 の 整 備

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

現 行 工 業 地 域 準 工 業 地 域 商 業 地 域 近 隣 商 業 地 域 改 正 後 準 工 業 地 域 ( 特 別 業 務 地 区 ( 第 2 種 ) 及 び 指 定 集 積 区 域 を 除 く) 近 隣 商 業 地 域 2 / 7

01.活性化計画(上大久保)

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

Transcription:

1. 市 民 意 識 の 動 向 1-1. 市 民 の 行 政 施 策 に 対 する 要 望 と 評 価 都 市 社 会 の 変 化 を 占 う 場 合 大 きく 分 けて2 つの 側 面 からのアプローチがある ひとつは 産 業 経 済 や 都 市 環 境 等 について 実 態 面 の 動 向 把 握 とその 予 測 である 今 ひとつは 都 市 に 住 む 人 間 行 動 とその 心 理 的 側 面 の 変 化 つまり 市 民 自 らの 生 活 意 識 と 行 動 価 値 観 の 変 化 の 把 握 であ ここでは まちづくりの 担 い 手 としての 行 政 に 対 して およそ 30 年 前 から 現 在 に 至 るまで 行 政 施 策 に 対 する 市 民 要 望 と 施 策 への 市 民 評 価 の 系 譜 をみる なお 本 稿 では 一 世 代 を 30 年 と して 扱 うため 次 世 代 のまちづくり は 概 ね 2030 年 以 降 の 都 市 像 を 想 定 している る 以 下 記 述 されるが たとえば 行 政 計 画 に 際 して 市 の 政 策 に 対 する 市 民 意 識 ( 評 価 要 望 ) の 動 向 は 政 策 決 定 に 影 響 を 及 ぼすことが 経 験 的 に 知 られている それは 世 論 という 市 民 力 で ある ただ 世 論 はサイレント マジョリティで あり 多 くは 黙 して 声 をあげない 従 って ま ちづくりを 占 う 場 合 に 人 々は 何 を 求 めてき たか を 念 頭 におきながら 過 去 から 現 在 に 至 る 市 民 意 識 ( 声 なき 声 )を 客 観 的 にとらえなお し 整 理 することは われわれの 目 指 す 次 世 代 のまちづくり のシナリオにも 大 いに 参 考 とな るであろう 概 して ハード 面 のまちの 変 化 は 経 済 発 展 や 技 術 革 新 による 豊 かさの 実 現 に 左 右 されるとこ ろ 大 であったがそれだけではない まちは 時 どきに 移 ろいやすい 人 々の 意 識 と 行 動 のあり 様 によっても 変 わる 自 由 時 間 の 使 い 方 働 き 方 住 まい 方 生 活 価 値 観 人 間 関 係 等 微 妙 に 揺 れる 都 市 の 生 活 様 式 は それぞれの 都 市 におけ る 生 活 者 の 意 識 と 行 動 の 積 み 重 ね いわば 意 識 と 経 験 の 蒸 留 となって 都 市 の 姿 と 重 なり 合 う 本 章 では まず およそ 30 年 間 の 行 政 施 策 に 対 する 市 民 の 要 望 と 評 価 の 推 移 によって 人 々 が まちづくり に 何 を 求 めてきたのかをみる 次 いで 都 市 生 活 者 がもつ 生 活 実 感 としての 住 みよさ 生 活 環 境 評 価 の 様 子 に 検 討 を 加 え さ らに 都 心 居 住 に 関 する 市 民 意 識 等 を 既 往 のア ンケート 結 果 によって 概 説 し 後 出 の 次 世 代 1-1-1. 市 民 が 行 政 に 求 めた 優 先 施 策 の 推 移 (1)まちづくりに 対 する 市 民 要 望 -1976 年 ~1990 年 - 1) 時 代 背 景 と 生 活 意 識 周 知 のように 70 年 代 以 降 1973 年 のオイル ショックを 契 機 にそれまでの 高 度 成 長 路 線 にピ リオドが 打 たれわが 国 は 低 成 長 を 余 儀 なくされ た 折 から 公 害 問 題 や 交 通 事 故 の 漸 増 等 経 済 成 長 の 歪 みが 露 呈 し 始 めた 時 代 でもある しかし 再 び 活 力 を 取 り 戻 した 経 済 は 80 年 代 に 黄 金 時 代 を 迎 え それが 加 熱 した 反 動 から 後 に いわゆ るバブル 経 済 とその 崩 壊 を 迎 えることになる 北 九 州 市 では オイルショックという 時 代 の 転 換 期 に 機 敏 に 反 応 して 1974 年 に 基 本 構 想 を 策 定 これまでの 経 済 重 視 路 線 から 福 祉 都 市 優 先 を 掲 げたことは 注 目 される ちなみに 市 が 目 指 す 都 市 像 のトップには 豊 かな 暮 らしを まもる 高 福 祉 都 市 が 提 唱 された この 時 代 の 生 活 者 志 向 は オイルショックの 影 響 もあり 何 といっても 使 い 捨 て 大 量 消 費 から 節 約 は 美 徳 への 行 動 転 換 であり 人 々の 価 値 追 求 は モノ から こころ へと 移 行 し た そして 80 年 代 には 生 活 の 質 (quality of life) や 都 市 アメニティ が 都 市 生 活 都 市 空 間 に 求 められ いわゆる 消 費 の 成 熟 化 が 浮 き 彫 りとなってきた の 生 活 像 へ 繋 げることとする 2

2) まちづくり に 望 むのは 生 活 基 盤 充 実 から れた たしかに 土 地 株 価 消 費 拡 大 終 身 雇 用 ソフト 施 策 充 実 へ という3つの 神 話 は 崩 壊 し このことは 人 々の 市 民 の 市 政 に 対 する 要 望 を 探 るため 北 九 州 ライフスタイルや 生 活 設 計 にも 大 きな 影 響 を 及 市 では 継 続 的 に 市 民 意 識 調 査 ( 注 1) が 行 われ ぼした 当 然 都 市 での 住 まい 方 暮 らし 方 の 現 在 に 至 っている ここでその 結 果 を 簡 潔 に 記 選 択 肢 も 変 化 せざるを 得 ない 時 代 へと 進 んだ 述 する この 時 期 の 都 市 政 策 の 大 きな 転 換 は 1988 年 この 時 代 24 項 目 の 施 策 ( 表 1-1)のうち の 北 九 州 市 ルネッサンス 構 想 に 掲 げられるよう 特 徴 的 なのは 上 下 水 道 ごみ し 尿 等 生 活 基 盤 に これまでの 多 核 都 市 論 を 改 め 都 心 副 都 の 要 望 が 低 下 自 然 環 境 も 同 様 に 減 少 傾 向 心 を 明 確 に 規 定 したことである これにより にあったことである これは 市 域 全 体 にわた 小 倉 と 黒 崎 をそれぞれ 活 力 と 魅 力 溢 れる 都 市 の る 生 活 インフラの 目 覚 しい 整 備 推 進 や 総 力 で 取 中 核 と 位 置 付 け 両 地 区 に 高 次 の 都 市 機 能 を 集 り 組 んだ 公 害 克 服 の 成 果 が 市 民 意 識 に 反 映 した 中 整 備 することとなった 折 しも わが 国 にお 結 果 である 相 対 的 に 要 望 が 増 えたのは 教 育 ける 経 済 社 会 のパラダイムシフトの 時 機 に 本 文 化 スポーツ 等 でありソフト 施 策 への 要 望 市 では まちづくり 理 念 のシフトが 起 こったわ が 高 まりを 見 せたのも 特 徴 的 である なお 87 けである 年 以 降 90 年 まで( 注 2)は 環 境 保 全 駐 輪 生 活 意 識 面 では 1992 年 のわが 国 生 活 大 国 駐 車 さらに 健 康 福 祉 等 の 要 望 に 高 まり 5カ 年 計 画 にみられるように 人 々はより 高 がみられた 次 元 の 生 活 の 質 を 求 め 個 性 化 多 様 化 と 自 己 表 1-1 市 政 要 望 の 項 目 分 類 表 実 現 が 志 向 される 時 代 となった しかしながら 近 年 には 本 格 的 な 少 子 高 齢 化 や 人 口 減 少 社 会 が 到 来 し 一 方 で フリーターやニートの 出 現 等 若 者 の 雇 用 環 境 の 悪 化 を 背 景 としていわゆる 所 得 格 差 社 会 が 生 まれ 始 めた こうして 市 民 生 活 の 安 全 安 心 志 向 が 強 く 意 識 される 時 代 となる その 意 味 で 現 在 は 成 長 時 代 と 成 熟 時 代 の 光 と 影 が 交 錯 する 時 代 ともいわれている 2) 要 望 には 高 齢 社 会 問 題 や やはり 安 全 安 心 健 康 志 向 が 色 濃 く 反 映 1 上 位 ベスト3の 動 向 90 年 代 になると 行 政 が 取 り 組 む 36 項 目 の 施 策 ( 注 3)のうち ごみ し 尿 等 生 活 基 盤 の 要 望 が 低 下 1991 年 のベスト3をみると 第 1 位 が 高 齢 社 会 対 策 の 推 進 で 2 位 は 駐 (2)まちづくりに 対 する 市 民 要 望 車 対 策 3 位 が 防 犯 暴 力 追 放 運 動 の 推 進 -1991 年 ~ 現 在 - となっている 一 方 直 近 の 2004 年 度 の 結 果 で 1) 時 代 背 景 と 人 々の 志 向 するもの は 第 1 位 が 高 齢 社 会 対 策 の 推 進 で 変 わらず 振 り 返 れば 失 われた 10 年 といわれたのが 2 位 は 防 犯 暴 力 追 放 運 動 の 推 進 3 位 が 保 90 年 代 であったが 長 引 く 不 況 下 にあって そ 健 医 療 の 充 実 となり 安 全 安 心 や 市 民 の 医 療 の 犯 人 探 しは 金 融 政 策 やデフレ 経 済 にも 向 けら 健 康 への 関 心 に 高 まりがみられている 3

210 年 連 続 で 要 望 トップの 高 齢 社 会 対 策 の 推 進 やはり 高 齢 社 会 問 題 が 行 政 に 要 望 する 市 民 の 最 優 先 課 題 であることに 揺 ぎはないようであ る 周 知 のように 北 九 州 市 の 高 齢 化 率 は 21.3% 大 都 市 のなかでこれは 最 高 水 準 である その 意 味 では 今 後 とも 本 市 の 高 齢 社 会 対 策 の 動 向 は 他 都 市 の 注 目 を 浴 びることであろう 将 来 受 益 と 負 担 の 構 図 がいかに 変 化 しようとも 少 子 化 問 題 も 含 めこれらの 人 口 動 態 的 な 課 題 は 社 会 政 策 的 にも また まちづくりのソフト 課 題 としても 不 易 のテーマとなるであろう 従 って 将 来 次 世 代 における 市 民 要 望 でも この 項 目 に 対 する 要 望 の 高 さに 大 きな 変 化 はな く 行 政 課 題 としてもなお 上 位 項 目 を 維 持 する ものと 推 測 される 3 要 望 高 まる 防 犯 暴 追 保 健 医 療 の 充 実 ここの 数 年 来 北 九 州 市 民 の 要 望 で 顕 著 に 高 まりがみられるのが 前 出 の 防 犯 暴 力 追 放 意 識 である これは 全 国 的 な 傾 向 ( 注 4)でもあり わが 国 の 安 全 神 話 が 揺 らぐ 状 況 にあることの 反 映 でもある このような 心 理 的 な 側 面 とは 別 に わがまち 北 九 州 の 実 際 の 犯 罪 指 標 ( 刑 法 犯 罪 発 生 件 数 ) をみると 北 九 州 市 は 2002 年 の 約 4 万 件 をピークに 2003 年 2004 年 と2 年 連 続 で 減 少 している この 間 の 人 口 あたり 犯 罪 発 生 件 数 も 政 令 指 定 都 市 のなかで 北 九 州 市 は4 位 から8 位 に 後 退 している しかしそれでもなお 市 民 意 識 としての 要 望 の 強 さには 注 目 したい 警 察 地 域 と 協 力 しながら 安 全 安 心 なまちが 実 現 で きるよう 次 世 代 に 向 けて 市 民 力 ネットワー クが 強 く 求 められる 分 野 であろう 10 91 97 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1,542 1,603 1,353 1,416 1,618 1,912 1,453 1,441 980 1,010 1,338 1,106 932 802 1,062 868 656 974 941 566 776 566 619 539 764 682 表 1-2 市 政 要 望 ベスト 10 の 推 移 (91 年 - 97 年 ) 513 512 479 459 604 569 552 546 485 485 535 530 370 365 365 10 557 550 507 433 386 506 421 451 390 347 437 416 382 352 311 532 509 455 426 421 544 523 488 454 429 405 404 394 341 429 11 (357) 11 (336) 11 (343) 11 (307) 11 (407) 11 (335) (339) (334) (321) (294) (346) (425) (316) (326) (311) 13 (316) (275) (342) 13 (421) (307) 14 (311) (306) 14 (308) (273) (319) (384) 14 (300) (305) (283) (277) (266) 15 (305) (368) (279) 16 (279) 16 (272) 16 (265) 16 (252) 16 (285) 16 (296) 16 (255) (180) 17 (266) (251) (242) (272) 17 (295) 17 (242) 表 1-3 市 政 要 望 ベスト 10 の 推 移 (98 年 - 04 年 ) 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 1,589 1,829 2,214 1,516 1,394 1,400 1,362 669 632 1,011 866 880 1,189 1,093 607 574 515 471 438 392 380 10 372 594 574 560 493 482 480 463 450 876 572 530 455 400 395 336 268 568 564 540 488 419 393 385 352 717 608 550 543 505 457 392 353 713 517 506 485 477 453 432 421 752 715 511 475 444 413 356 309 11 (351) 11 (415) 11 (349) 11 (340) 11 (344) 11 (368) 11 (304) (346) 12 (380) 12 (330) (323) 12 (289) 12 (350) (289) (321) 12 (380) (322) (306) (278) (284) (284) (320) (314) 14 (292) 13 (306) 13 (260) 14 (232) (273) 15 (300) (303) (283) 15 (260) (255) (211) 15 (256) 16 (264) 16 (276) (238) (254) 4

保 健 福 祉 の 充 実 も 近 年 とみに 要 望 が 高 まっ ている とりわけ 2001 年 度 以 降 従 来 の 救 急 医 療 体 制 の 充 実 を 改 称 してからの 伸 びが 目 立 つ 次 世 代 のまちづくりに 自 助 共 助 が 強 く 健 全 育 成 のあり 方 等 を 市 民 が 自 らの 地 域 問 題 まちづくりの 課 題 として 視 座 に 置 こうとしてい るからではないか きわめて 印 象 深 い 傾 向 であ る 求 められる 分 野 のひとつとして 保 健 医 療 の 充 実 も 挙 げられるが その 相 互 扶 助 のパワー の 源 泉 が 前 出 の 市 民 力 であることはいうま でもない 人 口 減 少 時 代 少 子 高 齢 時 代 のまち づくりには 市 民 の 互 譲 互 助 の 精 神 の 高 ま りと 市 民 力 発 揮 の 具 体 的 自 主 的 なアクショ ンが 必 要 であろう 将 来 のまちづくりにもその ような 視 点 からの 仕 掛 けがあれば 望 ましい 4 要 望 は 少 しずつ 後 退 駐 車 対 策 交 通 体 系 の 整 備 長 年 にわたり 都 心 地 区 を 中 心 として 要 望 が 高 かった 駐 車 対 策 は 近 年 減 少 傾 向 にある 様 々な 行 政 の 施 策 対 応 がここにきて 効 果 発 現 しているようだ 駐 車 対 策 は 街 なかの 住 み やすさにとっても 必 須 の 都 市 環 境 要 素 であり 今 後 も 注 視 しておきたい 項 目 である 交 通 体 系 は 1991 年 には 要 望 の4 位 に 挙 げられたが 徐 々 にそのニーズは 後 退 している 後 で 詳 しく 記 述 されるが 次 世 代 の 街 なか 居 住 を 政 策 的 に 進 め る 上 では とくに 都 心 交 通 体 系 については 大 い に 見 直 しをすべきであり 環 境 共 生 的 な 都 心 に 回 帰 するためのまちづくり 施 策 の 是 非 について 早 晩 市 民 の 賛 否 を 問 う 議 論 が 大 きな 渦 となる ことを 期 待 したい 5 学 校 教 育 もここ7 年 間 は 常 時 ベスト10 入 り 表 1-2 に 示 したが 学 校 教 育 は 90 年 代 に は 概 ね 市 政 要 望 のベスト 10 に 入 っていなかっ た 唯 一 1995 年 度 に9 位 に 登 場 したが 他 の 年 度 では 11 位 から 順 位 が 上 がることはなく 例 え ば 1992 年 度 には 要 望 が 16 位 と 低 迷 36 項 目 中 でも 要 望 は 中 位 のランクであった しかし 近 年 の7 年 間 ではとみに 市 民 要 望 が 高 まっており 年 齢 別 にみても そのニーズは 子 育 て 世 代 に 限 らず 全 市 民 的 な 要 望 の 高 止 まりという 点 に 注 目 したい 昨 今 の 教 育 環 境 の 悪 化 状 況 青 少 年 の 1-1-2. 市 民 が 優 先 評 価 した 施 策 の 推 移 市 政 評 価 は 市 政 要 望 と 表 裏 一 体 の 意 識 動 向 で あるが 評 価 については ここで 1991 年 以 降 の 推 移 を 辿 ることとする 市 民 はまちづくりのど のような 側 面 に 関 心 を 示 し またどのようなま ちの 様 変 わりに 拍 手 を 送 ったのであろうか (1)まちづくりに 対 する 市 民 評 価 -1991 年 ~ 現 在 - 1)97 年 までの 推 移 では 環 境 景 観 分 野 が 最 上 位 1 高 い 評 価 の ごみの 適 正 処 理 とリサイクル 市 民 自 らが 市 役 所 に 協 力 するという 意 味 で 典 型 的 なこの 事 業 は 1993 年 以 降 ベスト1を 維 持 している 市 政 評 価 では すでに 12 年 間 にわた り 最 上 位 項 目 である また 公 園 の 整 備 河 川 の 浄 化 整 備 等 ハード 面 のまちづくり つ まり 市 民 の 目 に 見 える 事 業 の 成 果 として 市 民 の 評 価 が 高 い この 時 代 市 民 意 識 トレンドとして 自 らの 協 力 による 自 己 実 現 達 成 感 ビジブ ルな 施 策 への 相 対 的 な 評 価 のしやすさ 等 が 色 濃 く 現 れているようだ 2 道 路 や 景 観 も 高 い 評 価 道 路 の 整 備 や 都 市 景 観 等 これらも 目 に 見 えるハード 施 策 であり この 時 代 には 市 民 評 価 が 徐 々に 高 まっていることが 注 目 されよう 経 済 社 会 が 成 熟 化 の 色 合 いを 増 してきたこの 時 期 には 人 々の 意 識 もある 意 味 で 安 定 志 向 化 し てきたという 背 景 もある 3 観 光 コンベンションの 振 興 も 高 い 評 価 今 ひとつ 安 定 した 評 価 を 得 たのが 観 光 コ ンベンションの 振 興 である 門 司 港 レトロや スペースワールド 等 いわば 従 来 型 の 工 業 都 市 北 九 州 発 の 新 しい 観 光 都 市 創 造 への 挑 戦 で あったが この 時 期 すでに 市 民 の 高 い 評 価 を 得 5

ていることが 印 象 的 である 行 政 施 策 推 進 への 評 価 が 市 民 意 識 にすばやく 反 応 した 結 果 であろ う 観 光 コンベンション 都 市 の 推 進 は まちの イメージアップとなり これまでと 異 なる 新 た な 都 市 の 個 性 を 生 み 出 す 効 果 がある とりわけ 観 光 により 都 心 や 街 なかのにぎわいが 生 まれる ことが 期 待 されよう 2)98 年 から 現 在 までの 特 徴 1 依 然 として 高 い ごみの 適 正 処 理 とリサイク ル この 施 策 は この 間 も 引 き 続 き 市 政 評 価 のトッ プである 長 年 にわたる 北 九 州 市 の 地 道 な 取 り 組 みが 功 を 奏 したことに 加 え これまでのごみ 減 量 化 に 対 する 市 民 の 協 力 と 自 己 評 価 また 集 積 が 進 むリサイクル 工 場 さらに 先 陣 を 切 った 環 境 首 都 づくり 等 を 市 民 が 好 感 したものであり 結 果 も 納 得 できる ごみ 問 題 は 行 政 のみでも 市 場 メカニズムのみでもうまく 処 理 できるもの ではなく 次 世 代 にも 市 民 と 一 体 となって 進 め ていくべき 事 業 である 将 来 を 展 望 すれば この 事 業 が 息 の 長 い 市 民 評 価 を 生 み 出 しその 評 価 が 持 続 すれば それは まちの 市 民 力 の 力 強 さの 証 左 となるであろう 2 都 市 景 観 の 整 備 も 継 続 して 高 い 評 価 この 項 目 は 1993 年 以 降 10 年 にわたって4 位 から6 位 のランクを 維 持 し 市 民 の 評 価 が 定 着 していることが 特 徴 である とくに 小 倉 北 区 や 隣 接 の 小 倉 南 区 等 で 市 民 に 好 感 されている 近 年 になって 概 ね 整 備 を 終 えた 感 があるが 小 倉 駅 等 リニューアルされた 様 々な 都 心 の 景 観 に 対 する 評 価 でもあろう また 都 心 を 中 心 とし た 水 辺 環 境 の 整 備 にも 市 民 が 拍 手 を 送 っている ようだ 3 評 価 はやや 低 迷 か 市 街 地 の 整 備 再 開 発 これに 対 し 市 街 地 の 整 備 再 開 発 は 評 価 の 高 さに 僅 かながら 陰 りがみられる 周 知 の ように 現 在 全 国 同 様 北 九 州 市 においても 大 規 模 再 開 発 が 低 迷 しており 今 まさに 新 しいか たちでの コンパクトなまちづくり が 模 索 さ れる 時 代 に 入 った 表 1-4 市 政 評 価 ベスト 10 の 推 移 (91 年 - 97 年 ) 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1,629 1,350 2,271 2,228 2,097 1,738 1,508 1,302 1,301 1,009 939 1,226 1,310 1,083 1,143 893 974 928 1,082 1,156 912 1,020 832 615 610 680 674 618 725 696 487 423 421 10 404 624 622 610 593 491 433 524 493 377 368 343 320 471 409 365 352 347 342 489 484 464 463 404 390 578 574 448 437 434 417 515 514 464 393 356 341 11 (380) 11 (388) 11 (292) 11 (333) 11 (369) 11 (359) 11 (321) (358) (381) (288) 12 (311) (356) (344) (249) (327) (357) 13 (269) (299) (325) (342) (246) (316) 14 (318) (246) (297) 14 (321) (316) (245) (312) (312) 15 (240) (271) (313) (311) (231) 16 (266) 16 (301) 16 (225) 16 (256) 16 (245) 16 (245) 16 (229) (210) 17 (212) (209) (210) (240) (230) (210) 表 1-5 市 政 評 価 ベスト 10 の 推 移 (98 年 - 04 年 ) 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2,150 2,430 2,214 2,103 2,543 2,200 2,027 872 927 1,011 893 923 919 875 804 658 577 474 388 366 365 10 330 905 594 587 509 423 395 337 324 876 572 530 455 400 395 336 268 610 532 496 495 401 353 336 309 509 457 456 419 412 396 296 227 569 466 440 424 382 374 355 296 485 475 439 437 433 309 289 288 268 11 (257) 11 (289) 11 (265) 11 (249) 11 (284) 11 (284) 12 (245) (263) (237) (248) (231) 12 (283) 12 (282) (227) (255) (231) (238) (198) (252) (282) (210) (244) (179) (228) (198) (233) (210) (196) (188) (178) (201) (196) (215) (204) 16 (185) 16 (194) (184) 6

1-1-3. 市 政 評 価 と 要 望 からみた 市 民 の 行 政 施 策 ニーズ 1) 住 みよさを 肯 定 する 市 民 が 求 めるもの 2003 年 度 の 市 民 意 識 調 査 ( 注 4)では 市 民 の 86%が 北 九 州 市 は 住 みよい としたが この 肯 定 グループでみても やはり 高 齢 社 会 対 策 防 犯 暴 力 追 放 保 健 医 療 等 への 要 望 が 高 いことがわかる また 今 なお 大 都 市 間 の 共 通 課 題 である 駐 車 対 策 はじめ 産 業 振 興 救 急 医 療 体 制 青 少 年 の 健 全 育 成 等 全 国 的 に 行 政 の 優 先 課 題 となりうる 施 策 のニーズが 高 い 2)ニーズの 第 1 位 は 防 犯 暴 力 追 放 運 動 の 推 進 ここで 市 民 の 期 待 水 準 ( 要 望 ) と 達 成 水 準 ( 評 価 ) の 差 ( 要 望 スコア- 評 価 スコア)を ニー ズ スコアとすると 結 果 防 犯 暴 力 追 放 が 最 も 喫 緊 の 市 民 ニーズとなって 現 れた これ に 前 出 の 高 齢 社 会 対 策 が 続 き 3 位 には 駐 車 対 策 も 大 きなニーズとなって 登 場 した こ うして 住 みよい と 肯 定 する 市 民 が 更 にい かなる 行 政 対 応 を 求 めているのかが 見 えてくる ようだ なお ここでは 言 及 しないが 住 みよ さ の 否 定 グループも 概 ね 同 様 の 意 見 であった ことを 付 け 加 えたい 1ごみの 適 正 処 理 とリサイクル 2 大 気 騒 音 水 質 などの 環 境 保 全 3 自 然 環 境 の 保 全 と 整 備 4 水 辺 環 境 の 整 備 5 港 やウォーターフロントの 整 備 6 公 園 の 整 備 など 緑 のまちづくりの 推 進 7 都 市 環 境 の 整 備 8 高 齢 化 社 会 対 策 の 推 進 9 少 子 化 対 策 の 推 進 10 障 害 者 施 設 の 推 進 11 保 健 医 療 の 充 実 12 学 校 教 育 の 充 実 13 生 涯 学 習 の 推 進 14 青 少 年 の 健 全 育 成 の 推 進 15 芸 術 文 化 活 動 の 振 興 16 生 涯 スポーツの 振 興 17 学 術 の 振 興 ( 学 術 研 究 都 市 の 推 進 市 立 大 学 の 充 実 など) 18 情 報 化 の 推 進 19 産 業 ( 工 業 商 業 など)の 振 興 20 交 通 体 系 の 整 備 21 交 通 物 流 拠 点 ( 新 空 港 響 灘 大 水 深 港 湾 など)の 整 備 22 市 街 地 の 整 備 再 開 発 23 国 際 交 流 の 推 進 24 観 光 コンベンションの 振 興 25 地 域 コミュニティづくりやボランティア NPO 活 動 の 支 援 26 市 役 所 窓 口 サービスの 向 上 27 人 権 の 尊 重 と 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 28 防 災 体 制 の 整 備 29 救 急 医 療 体 制 の 充 実 30 交 通 安 全 の 確 保 31 駐 輪 対 策 32 駐 車 対 策 33 防 犯 暴 力 追 放 運 動 の 推 進 34 自 立 した 消 費 者 の 育 成 35 身 近 な 生 活 道 路 の 整 備 36 住 宅 供 給 の 推 進 快 適 な 住 環 境 の 整 備 市 政 要 望 市 政 評 価 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 平 均 得 点 図 1-1 肯 定 的 評 価 グループの 市 政 要 望 評 価 7

1-2.これまでの まちづくり と 市 民 の 評 価 - 住 みよいまちへの 条 件 - (1)これまでの まちづくり 市 民 はどう 評 価 したか 1)もっとも 高 い 評 価 を 得 た 分 野 は まちの 景 観 1988 年 に 策 定 された 北 九 州 市 ルネッサンス 構 想 以 降 市 民 行 政 がともに 進 めたまちづくり に 対 しどのような 点 を 市 民 が 評 価 したのか こ こでは 概 ね 過 去 15 年 間 の 推 移 を 2003 年 度 調 査 ( 注 5)によって 検 証 した 結 果 によれば この 15 年 間 で 総 合 評 価 として まちの 景 観 が 最 もよくなったとする 回 答 が 多 いのが 注 目 される 市 民 の7 割 以 上 が 景 観 の 向 上 を 認 めている た しかに 都 市 の 顔 である 都 心 のリニューアルは もちろん 様 変 わり 著 しいまちの 姿 に 市 民 は 好 感 をもっている しかし まちづくり 全 体 の 高 い 評 価 とは 別 に 個 別 に 街 区 等 をみると まだ まだ 改 善 すべきケースは 目 白 押 しである ちな みに 市 民 の 声 としては 小 倉 駅 や 紫 川 周 辺 特 にリバーウォーク 北 九 州 が 良 い 門 司 港 レト ロの 整 備 等 をプラス 評 価 しているものの 古 い 町 並 みや 建 物 を 安 易 に 壊 さないで とするマ イナス 評 価 も 健 在 であった 2) 要 素 ごとにみる 評 価 の15 年 間 の 推 移 1 まちのにぎわい 5 年 前 と 比 べて かなり 良 くなった 少 し 良 くなった を 合 わせたプラス 評 価 層 ( 好 感 派 ) は 1992 年 時 点 では 38.5%だったが 1998 年 に は 71.4%と 飛 躍 的 に 多 くなり 直 近 の 2003 年 調 査 でも 約 6 割 を 維 持 し まちのにぎわい を 好 感 する 意 見 が 目 立 つ 市 民 の 声 として 明 る い 街 になった 博 多 ほどではないが 以 前 よりよ くなった とする 反 面 古 いまちの 個 性 や 魅 力 の 喪 失 を 訴 える 意 見 も 出 された 2 買 い 物 の 便 利 さ 楽 しさ この 要 素 も 都 市 の 魅 力 度 を 計 る 典 型 的 な 指 標 といえるが 前 出 の 好 感 派 をみると この 15 年 間 であまり 大 きな 変 化 はみられていない ただ しプラス 評 価 層 は 各 調 査 時 点 いずれも 50%を 超 えている とくに 指 摘 したいのは 逆 に かな り 悪 くなった 少 し 悪 くなった とするマイナ ス 評 価 層 が 1992 年 の 22.7%から 近 年 は 大 きく 後 退 したことである とくに 都 心 のリニューア ルが 市 民 の 好 感 度 に 寄 与 したことはまちがいな いと 思 われる 3 交 通 の 便 利 さ 交 通 体 系 の 整 備 は 現 実 となった 新 空 港 の 開 港 を 含 め 市 民 の 好 感 度 は 高 い もちろん 過 去 の 実 績 としてモノレールの 小 倉 駅 乗 り 入 れ 黒 崎 バスターミナルの 整 備 等 市 民 が 実 感 できる 利 便 性 向 上 がその 背 景 にある 一 方 で 大 都 市 の 共 通 の 課 題 である 交 通 渋 滞 への 不 満 や 市 街 地 バスの 増 便 等 の 要 望 もある 表 1-6 まちづくりへの 市 民 評 価 調 査 項 目 調 査 年 度 プラス 評 価 層 単 位 :% マイナス 評 価 層 1.まちの 景 観 03 年 71.0 5.9 98 年 77.4 3.6 94 年 70.5 3.4 92 年 63.5 7.5 2.まちのにぎわい 03 年 59.9 16.5 98 年 71.4 9.4 94 年 50.2 6.0 92 年 38.5 14.7 3. 買 い 物 の 便 利 さ 03 年 51.8 10.4 楽 しさ 98 年 59.4 3.6 94 年 53.6 2.7 92 年 56.0 22.7 4. 交 通 の 便 03 年 60.5 6.0 98 年 67.6 4.8 94 年 50.5 6.9 92 年 46.4 8.9 (2) 住 みよさと 市 民 の 評 価 - 北 九 州 市 民 が 求 めるもの- 1) 住 みよさのために 優 先 される 分 野 それでは 今 後 北 九 州 市 民 はどのような 都 市 の 要 素 を 重 視 するのであろうか ( 注 6) 結 果 をみれば 全 体 では 公 共 基 盤 自 然 が 重 視 されるが 北 九 州 では 経 済 公 共 基 盤 の 重 みが 関 東 首 都 圏 を 主 とする 他 都 市 8

に 比 べかなり 高 いのが 特 徴 である 一 方 他 都 市 では 相 対 的 に 居 住 自 然 等 への 重 みが 高 かった 総 じてサンプル 数 が 少 ないため 厳 密 な 比 較 はできないが 北 九 州 市 民 と 首 都 圏 の 市 民 とで は 明 らかに 住 んでみたい 都 市 の 理 想 の 姿 は 異 なるようだ 表 1-7 住 みよさ 要 素 7 分 野 の 重 み 付 け 結 果 2) 北 九 州 市 民 にとっての 住 みよさ 条 件 具 体 的 に 北 九 州 市 民 が 地 域 の 住 みよさを 実 感 するための 条 件 は 何 であろうか 前 出 2003 年 の 市 民 意 識 調 査 結 果 では 買 い 物 利 便 性 交 通 利 便 性 医 療 の 充 実 等 日 常 生 活 に 密 接 に 関 連 した 項 目 のほか やはり 治 安 の 良 さ が 重 視 されており 市 民 が 安 全 安 心 を 求 める 近 時 の 世 相 が 色 濃 く 反 映 している ( 図 1-3 参 照 ) これまで 記 述 してきた 北 九 州 市 民 の 意 識 トレ ンドがここでも 確 認 されている 1-3. 街 なか 居 住 と 市 民 意 識 (1) 今 後 のまちづくりに 望 むのものは 何 か ここで 北 九 州 市 都 市 計 画 マスタープラン 策 定 のために 2001 年 に 実 施 された 市 民 意 識 調 査 ( 注 7) を 最 後 に 取 り 上 げよう 結 果 のなかで 北 九 州 市 民 が 今 後 の 重 点 的 なまちづくりとして その 整 備 を 望 むことのトップは 人 が 集 まる 街 なかの 交 通 整 備 であった 次 いで 大 気 騒 音 水 質 等 の 環 境 保 全 対 策 が 2 位 で 続 き 3 位 が 高 齢 者 や 子 育 て 世 代 にも 利 用 しやすい 公 共 施 設 の 整 備 となった 要 素 でいえば 交 通 環 境 公 共 施 設 の 順 に 市 民 のプライオリティが 高 い われわれがとくに 注 目 したいのは 街 なかの 交 通 整 備 (45%)への 約 半 数 に 及 ぶ 市 民 の 熱 い 眼 差 しである これは とりもなおさず 市 民 の 都 心 や 中 心 市 街 地 への 時 間 的 空 間 的 利 便 性 向 上 志 向 を 雄 弁 に 物 語 っている やはり 人 々 は 街 なかへの 移 動 の 自 由 さ 便 利 さ つまりは 都 心 や 市 街 地 での 買 い 物 やレジャー 時 間 消 費 の 楽 しさをいつの 時 代 にも 優 先 的 に 求 めるよう だ 調 査 結 果 は 一 方 で 大 規 模 な 公 園 の 整 備 や 幹 線 道 路 の 整 備 また 河 川 海 岸 等 親 水 空 間 の 整 備 さらに 都 市 景 観 の 整 備 等 への 要 望 は 低 く 相 対 的 にあまり 市 民 は 望 んでいないことが 分 か る これらのまちづくりや 都 市 環 境 の 整 備 は 北 九 州 市 においても 概 ね 完 成 しており 市 民 意 識 としての 要 望 もかなり 後 退 している ( 複 数 回 答 3つまで) 人 が 集 まる 街 なかの 交 通 整 備 大 気 騒 音 水 質 などの 環 境 保 全 対 策 高 齢 者 や 子 育 て 世 代 にも 利 用 しやすい 公 共 施 設 の 整 備 公 共 交 通 の 利 用 のしやすさ(バス 電 車 鉄 道 など) 自 然 の 保 護 ( 山 の 緑 生 物 環 境 など) 災 害 に 対 する 安 全 対 策 ( 火 災 水 害 土 砂 災 害 など) ふだん 利 用 する 自 宅 周 辺 の 道 路 の 整 備 身 近 な 公 園 の 整 備 都 市 景 観 の 整 備 水 に 親 しみやすい 環 境 の 整 備 ( 河 川 海 岸 など) 幹 線 道 路 の 整 備 大 規 模 な 公 園 の 整 備 8% 18% 17% 14% 13% 28% 27% 24% 23% 34% 45% 4 0 % 0 1 0 20 3 0 4 0 50 % 図 1-2 重 点 的 な 整 備 や 取 り 組 みを 望 むこと 9

(2) 街 なか 居 住 は 選 好 されるのか ところで わが 国 は 2030 年 までに 930 万 人 強 の 人 口 減 が 見 込 まれている このような 時 代 に は 従 来 型 の ひとの 住 むところすべてに 資 本 投 下 すること は 不 可 能 であり 選 択 と 集 中 によ る 資 本 投 下 にならざるを 得 ない その 場 合 既 存 ストックを 活 かしながら 駅 を 中 心 とする 徒 歩 圏 内 の 街 なかへ 人 口 集 中 や 都 市 機 能 の 集 中 を 行 なうことが 求 められてくる いわゆるコンパ クトなまちづくりである このことは 次 世 代 のまちづくりの 統 一 理 念 となりつつあること 周 知 のとおりである さて 同 様 の 調 査 によると 北 九 州 市 民 が 今 後 住 みたい 場 所 は まちの 中 心 の 周 辺 部 が 4 割 でトップであり 生 活 に 便 利 なまちの 中 心 部 も 4 人 に 1 人 がこれを 求 めている そして これらを 合 わせた 約 7 割 の 市 民 が いわゆる 郊 外 よりも 街 なか を 選 好 していることに 注 目 したい わがまち 北 九 州 でも 街 なかは 市 民 の 求 める 終 の 住 処 として 光 が 差 し 始 めたようである 住 まい に 限 らず 街 なかにおける 消 費 行 動 や レジャー ワークスタイル 等 次 世 代 へ 向 け 市 民 の 意 識 価 値 観 そしてライフスタイルは 今 後 どのような 変 化 をみせるのであろうか 今 後 も 注 視 していきたい これからの 良 い まちの 定 義 は 人 口 拡 大 時 代 のように 良 い 都 心 良 い 街 なかにひとが 集 まる のではなく ひとが 集 まる 都 心 ひと が 住 む 街 なかが 良 いまち となるのかもしれな い 人 口 減 少 が 必 然 となる 次 世 代 の 北 九 州 市 の 街 なか はどんな 姿 になるのだろうか 買 い 物 が 便 利 治 安 が 良 い 57.1 62.8 通 勤 通 学 などの 交 通 が 便 利 医 療 が 充 実 している 41.4 44.9 空 気 や 水 がきれい 近 隣 の 人 間 関 係 がよい 物 価 が 安 い 自 然 が 多 い 社 会 福 祉 が 充 実 している 人 々のモラルが 高 い 36.1 32.0 32.0 28.3 25.6 22.6 まち 並 み 景 観 が 良 い 18.4 働 く 場 がある 17.4 教 育 環 境 が 良 い 17.1 食 べ 物 がおいしい 11.6 自 治 会 や 地 域 活 動 が 盛 んである 9.2 文 化 面 で 充 実 している 9.2 住 宅 が 入 手 しやすい 5.4 その 他 2.3 無 回 答 1.0 0 10 20 30 40 50 60 70(%) 図 1-3 住 みよさ には 何 が 必 要 か 10

1-4.まとめにかえて - 都 心 は 蘇 生 できるか- 30 年 後 の 次 世 代 における 人 々の 生 活 意 識 つ まり 心 は 正 確 には 見 えない ただ 次 世 代 で 確 実 なことは わが 国 の 平 均 寿 命 が 2015 年 に 男 性 80 歳 2030 年 には 女 性 がなんと 90 歳 (いずれ も 国 連 推 計 )になるということである 長 寿 大 国 のわが 国 であればこそ わがまちの 姿 も そ れを 長 生 きさせるにはそれなりの 蘇 生 力 ( シン トロピー ) が 必 要 である 幸 いにも 再 生 の みでなく 蘇 生 でも 良 ければ まちは 生 まれ 変 わる 必 要 はない 昔 から 持 っていた 姿 を 蘇 ら せること 若 返 る 必 要 があるだけだ そしてま ちの 若 返 りのためには まず 都 心 の 古 い 磁 石 に パワーを 持 たせ 魅 力 を 再 構 築 することである まちの 都 心 は 酸 化 (エントロピー)し 死 んだ 都 心 でなく 古 い 細 胞 がふたたび 活 性 ( 再 整 備 ) するように 若 返 らせるのである 身 体 にたとえるならば とくに 大 事 な 心 臓 は 都 心 である 身 体 は 加 齢 とともに 活 性 酸 素 にや られ 生 活 習 慣 病 を 発 症 する このため 身 体 の 酸 化 を 防 ぐ 抗 酸 化 のパワーが 必 要 だ 都 心 の 場 合 にはそのパワーはたくさん 必 要 だが なかでも 市 民 の 住 みつづけたい 心 や コミュニティ 豊 かで 人 間 性 溢 れるまちであり 続 けたいこと を 意 識 として 共 有 することが 重 要 ではあるまい か そして ハード 面 から 街 なかを 蘇 生 させる ため うるおい 溢 れる 高 品 質 な 都 心 づくり を 進 めることが 次 世 代 へ 向 けたまちづくりの 道 程 に 求 められている 補 注 (1) 北 九 州 市 広 報 室 広 聴 課 (1986) 昭 和 61 年 度 広 聴 はがきのまとめ 62 年 度 予 算 に 何 を 望 む か 調 査 選 挙 人 名 簿 より 市 民 3,000 人 を 抽 出 往 復 はがきによってアンケートを 実 施 (2) 昭 和 62(1987) 年 度 に 調 査 方 法 が 広 聴 はが き 調 査 から 特 定 テーマの 市 民 意 識 調 査 の 付 帯 調 査 として 同 時 実 施 の 方 法 に 改 められ 要 望 項 目 も24 項 目 から33 項 目 へと 拡 大 (3) 内 閣 府 政 府 広 報 室 (2005) 国 民 生 活 調 査 によれば 政 府 に 対 する 要 望 項 目 のなか で 犯 罪 対 策 が 98 年 の25.9%から 昨 年 04 年 には37.0%に 増 加 し 少 子 化 問 題 とな らんで 要 望 が 拡 大 していることが 明 らかにさ れている (4) 北 九 州 市 広 聴 課 (2003) 住 みよさを 感 じて 誇 りをもてるまちづくり 市 民 が 安 心 して 生 活 できる 住 みよい 環 境 のまちにしていくた めの 課 題 を 把 握 するたのアンケート 調 査 実 査 は2003 年 10 月 10 日 ~31 日 市 内 居 住 の20 歳 以 上 の 男 女 個 人 ( 在 住 外 国 人 30 名 含 む)3,000 人 を 対 象 として 郵 送 法 により 調 査 した 回 収 数 は1,745(58.2%) (5) 北 九 州 市 企 画 政 策 室 (2003) これからのまち づくり ルネッサンス 構 想 以 降 のまちづ くりに 対 する 市 民 の 評 価 と 今 後 のまちづ くりへの 課 題 等 を 把 握 するためのアンケー ト 調 査 実 査 は2003 年 9 月 16 日 ~10 月 16 日 市 内 居 住 の20 歳 以 上 の 男 女 個 人 3,000 人 を 対 象 として 郵 送 法 により 調 査 した 回 収 数 は 1,696(56.5%) (6) 北 九 州 都 市 協 会 (2005,3 月 号 ) ひろば 北 九 州 pp.12-13を 参 照 のこと (7) 北 九 州 市 建 築 都 市 局 (2001 12 月 ) 市 民 意 識 調 査 まちづくりに 関 する 市 民 の 意 識 を 把 握 す る た め 実 施 さ れ た ア ン ケ ー ト 調 査 市 内 在 住 の18 歳 以 上 の 男 女 個 人 5,000 人 を 対 象 として 郵 送 法 により 実 施 回 収 数 は 2,595(52%) 11