グリポーゼ注



Similar documents
T_T_IF_1203_06.indb

EA_O_IF_1308_04.indb

<96DA8E9F81698D8791CC A2E786C73>

診療行為コード

< F2D F97CC8EFB8F BE8DD78F9192CA926D>

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

独立行政法人国立病院機構

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

( 医 療 機 器 の 性 能 及 び 機 能 ) 第 3 条 医 療 機 器 は 製 造 販 売 業 者 等 の 意 図 する 性 能 を 発 揮 できなければならず 医 療 機 器 としての 機 能 を 発 揮 できるよう 設 計 製 造 及 び 包 装 されなければならない 要 求 項 目 を

○医療用医薬品の使用上の注意記載要領について

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

デュアック 配 合 ゲル に 係 る 医 薬 品 リスク 管 理 計 画 書 (RMP)の 概 要 販 売 名 デュアック 配 合 ゲル 有 効 成 分 クリンダマイシンリン 酸 エステ ル 水 和 物 / 過 酸 化 ベンゾイル 製 造 販 売 業 者 株 式 会 社 ポーラファルマ 薬 効 分

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

認 し 通 常 の 立 入 検 査 に 際 しても 許 可 内 容 が 遵 守 されていることを 確 認 するこ と 2 学 校 薬 剤 師 業 務 の 兼 任 学 校 薬 剤 師 の 業 務 を 兼 任 する 場 合 の 取 扱 いは 次 のとおりとする (1) 許 可 要 件 1 薬 局 等 の

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

公表表紙

3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

●電力自由化推進法案

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

<4D F736F F D C689D789B582B581698AAE90AC92CA926D816A2E646F63>

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

全設健発第     号

Microsoft PowerPoint _GP向けGL_final

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 - 日 本 病 院 薬 剤 師 会 - 1. 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 経 緯 当 該 医 薬 品 について 製 薬 企 業 の 医 薬 情 報 担 当 者 ( 以 下 MRと 略 す) 等 にインタビュ ーし 当 該 医 薬 品 の 評

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

ラノビス注250㎎・1000㎎ IF

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

(Microsoft Word - \212\356\226{\225\373\220j _\217C\220\263\201j.doc)

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

<4D F736F F D20836E E819592E88C5E B F944E82548C8E89FC90B3816A5F6A D28F57>

Microsoft Word - 目次.doc

Microsoft Word - 通知 _2_.doc

岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

16 日本学生支援機構

 

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

1 特 別 会 計 財 務 書 類 の 検 査 特 別 会 計 に 関 する 法 律 ( 平 成 19 年 法 律 第 23 号 以 下 法 という ) 第 19 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 所 管 大 臣 は 毎 会 計 年 度 その 管 理 する 特 別 会 計 について 資 産

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

(5) 事 業 者 等 自 転 車 及 び 自 動 車 の 製 造 輸 入 販 売 又 は 修 理 を 業 として 行 っている 者 及 びそ れらの 者 の 団 体 並 びにその 他 の 事 業 者 をいう (6) 所 有 者 等 自 動 車 の 所 有 権 占 有 権 若 しくは 使 用 権 を

_si00421

< F2D874491E682528FCD2091E DF C A2E>

< F2D A C5817A C495B6817A>

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

1 書 誌 作 成 機 能 (NACSIS-CAT)の 軽 量 化 合 理 化 電 子 情 報 資 源 への 適 切 な 対 応 のための 資 源 ( 人 的 資 源,システム 資 源, 経 費 を 含 む) の 確 保 のために, 書 誌 作 成 と 書 誌 管 理 作 業 の 軽 量 化 を 図

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

( 減 免 の 根 拠 等 ) 第 1 条 こ の 要 綱 は, 地 方 税 法 第 条 の 規 定 に 基 づ く 市 税 条 例 第 6 9 条 の 2 の 規 定 を 根 拠 と す る 身 体 障 害 者 等 に 対 す る 軽 自 動 車 税 の 減 免 の 具 体 的 な 対

製 造 業 者 は 製 造 販 売 業 者 の 管 理 監 督 の 下 適 切 な 品 質 管 理 を 行 い 製 品 を 製 造 します なお 製 造 業 は 製 造 に 特 化 した 許 可 となっており 製 造 業 の 許 可 のみでは 製 品 を 市 場 に 出 荷 することはできま せん

003-00個人の健康増進・疾病予防の推進のための所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

<93798D488E7B8D488AC7979D977697CC5F F96DA8E9F2E786264>

大学病院治験受託手順書

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 日 本 病 院 薬 剤 師 会 1. 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 経 緯 医 療 用 医 薬 品 の 基 本 的 な 要 約 情 報 として 医 療 用 医 薬 品 添 付 文 書 ( 以 下 添 付 文 書 と 略 す)がある 医 療 現

平成24年度 福島県患者調査の概況(厚生労働省大臣官房統計情報部人口動態・保健社会統計課 保健統計室:H )

<4D F736F F D F93878CA797708F4390B3816A819A95CA8B4C976C8EAE91E682538B4C8DDA97E12E646F6378>

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

第2回 制度設計専門会合 事務局提出資料

<4D F736F F D208DE3905F8D8291AC8B5A8CA48A948EAE89EF8ED0208BC696B18BA492CA8E64976C8F BD90AC E378C8E89FC92F994C5816A>

スライド 1

我孫子市小規模水道条例

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

目 改 正 項 目 軽 自 動 車 率 の 引 上 げ 〇 国 及 び 地 方 を 通 じた 自 動 車 関 連 制 の 見 直 しに 伴 い 軽 自 動 車 の 標 準 率 が 次 のとおり 引 き 上 げられます 車 種 区 分 引 上 げ 幅 50cc 以 下 1,000 円 2,000 円

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

Taro-事務処理要綱250820

18 国立高等専門学校機構

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

< F2D8E9197BF C B68F9182C98AD682B7>

一般競争入札について


2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

目 次 事 例 法 別 5 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 誕 生 が 昭 和 9 年 月 以 降 の 者 3 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置 対 象 者 法 別 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置

m07 北見工業大学 様式①

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

Microsoft Word - 福祉医療費給付要綱

①表紙

Microsoft Word - h28rifo

定款

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

図 表 1 1,000 万 円 以 上 高 額 レセプト ( 平 成 25 年 度 ) 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷

横浜市障害者ガイドヘルプ事業実施要綱

Microsoft Word - nagekomi栃木県特定医療費(指定難病)支給認定申請手続きのご案内 - コピー

4-3-4共立蒲原総合病院組合職員の育児休業等に関する条例

2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

しかし 主 に 欧 州 の 一 部 の 回 答 者 は 受 託 責 任 について 資 源 配 分 の 意 思 決 定 の 有 用 性 とは 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 とすべきであると 回 答 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 経 営 者 の 受

通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

(5) 特 定 施 設 の 使 用 の 方 法 (6) 色 等 の 処 理 の 方 法 (7) 排 出 水 の 色 等 の 汚 染 状 態 及 び 量 2 一 の 施 設 が 特 定 施 設 となった 際 現 にその 施 設 を 設 置 している 者 ( 設 置 の 工 事 をしている 者 を 含

Transcription:

2012 年 1 月 改 訂 ( 改 訂 第 8 版 ) 日 本 標 準 商 品 分 類 番 号 873999,871319 医 薬 品 インタビューフォーム 日 本 病 院 薬 剤 師 会 のIF 記 載 要 領 2008 に 準 拠 して 作 成 処 方 せん 医 薬 品 剤 形 水 性 注 射 液 製 剤 の 規 制 区 分 処 方 せん 医 薬 品 ( 注 意 - 医 師 等 の 処 方 せんにより 使 用 すること) 規 格 含 量 Ⅳ-1.(1)の 項 参 照 一 般 名 製 造 販 売 承 認 年 月 日 薬 価 基 準 収 載 発 売 年 月 日 開 発 製 造 販 売 ( 輸 入 ) 提 携 販 売 会 社 名 和 名 : 濃 グリセリン 果 糖 注 射 液 洋 名 : 該 当 しない 製 造 販 売 承 認 年 月 日 :1997 年 6 月 12 日 (200mL 300mL 500mL) 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 :1998 年 7 月 10 日 (200mL 300mL) 2011 年 11 月 28 日 (500mL) 発 売 年 月 日 :1998 年 7 月 10 日 (200mL) 1998 年 9 月 25 日 (300mL) 2011 年 12 月 8 日 (500mL) 製 造 販 売 元 : 扶 桑 薬 品 工 業 株 式 会 社 医 薬 情 報 担 当 者 の 連 絡 先 問 い 合 わ せ 窓 口 扶 桑 薬 品 工 業 株 式 会 社 研 究 開 発 センター 学 術 部 門 TEL 06-6964-2763 FAX 06-6964-2706 (9:00~17:30/ 土 日 祝 日 を 除 く) 医 療 関 係 者 向 けホームページ http://www.fuso-pharm.co.jp/ 本 IFは 2011 年 11 月 改 訂 の 添 付 文 書 の 記 載 に 基 づき 改 訂 した 最 新 の 添 付 文 書 情 報 は 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホームページ http://www.info.pmda.go.jp/ にてご 確 認 ください

IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 - 日 本 病 院 薬 剤 師 会 - 1. 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 経 緯 医 療 用 医 薬 品 の 基 本 的 な 要 約 情 報 として 医 療 用 医 薬 品 添 付 文 書 ( 以 下 添 付 文 書 と 略 す) がある 医 療 現 場 で 医 師 薬 剤 師 等 の 医 療 従 事 者 が 日 常 業 務 に 必 要 な 医 薬 品 の 適 正 使 用 情 報 を 活 用 する 際 には 添 付 文 書 に 記 載 された 情 報 を 裏 付 ける 更 に 詳 細 な 情 報 が 必 要 な 場 合 がある 医 療 現 場 では 当 該 医 薬 品 について 製 薬 企 業 の 医 薬 情 報 担 当 者 等 に 情 報 の 追 加 請 求 や 質 疑 をして 情 報 を 補 完 して 対 処 してきている この 際 に 必 要 な 情 報 を 網 羅 的 に 入 手 するため の 情 報 リストとしてインタビューフォームが 誕 生 した 昭 和 63 年 に 日 本 病 院 薬 剤 師 会 ( 以 下 日 病 薬 と 略 す) 学 術 第 2 小 委 員 会 が 医 薬 品 イ ンタビューフォーム ( 以 下 IFと 略 す)の 位 置 付 け 並 びにIF 記 載 様 式 を 策 定 した その 後 医 療 従 事 者 向 け 並 びに 患 者 向 け 医 薬 品 情 報 ニーズの 変 化 を 受 けて 平 成 10 年 9 月 に 日 病 薬 学 術 第 3 小 委 員 会 においてIF 記 載 要 領 の 改 訂 が 行 われた 更 に 10 年 が 経 過 した 現 在 医 薬 品 情 報 の 創 り 手 である 製 薬 企 業 使 い 手 である 医 療 現 場 の 薬 剤 師 双 方 にとって 薬 事 医 療 環 境 は 大 きく 変 化 したことを 受 けて 平 成 20 年 9 月 に 日 病 薬 医 薬 情 報 委 員 会 において 新 たなIF 記 載 要 領 が 策 定 された 2.IFとは IFは 添 付 文 書 等 の 情 報 を 補 完 し 薬 剤 師 等 の 医 療 従 事 者 にとって 日 常 業 務 に 必 要 な 医 薬 品 の 品 質 管 理 のための 情 報 処 方 設 計 のための 情 報 調 剤 のための 情 報 医 薬 品 の 適 正 使 用 のための 情 報 薬 学 的 な 患 者 ケアのための 情 報 等 が 集 約 された 総 合 的 な 個 別 の 医 薬 品 解 説 書 として 日 病 薬 が 記 載 要 領 を 策 定 し 薬 剤 師 等 のために 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 に 作 成 及 び 提 供 を 依 頼 している 学 術 資 料 と 位 置 付 けられる ただし 薬 事 法 製 薬 企 業 機 密 等 に 関 わるもの 製 薬 企 業 の 製 剤 努 力 を 無 効 にするもの 及 び 薬 剤 師 自 らが 評 価 判 断 提 供 すべき 事 項 等 はIFの 記 載 事 項 とはならない 言 い 換 えると 製 薬 企 業 から 提 供 されたIFは 薬 剤 時 自 らが 評 価 判 断 臨 床 適 応 するととも に 必 要 な 補 完 をするものという 認 識 を 持 つことを 前 提 としている [IFの 様 式 ] 1 規 格 はA4 版 横 書 きとし 原 則 として9ポイント 以 上 の 字 体 ( 図 表 は 除 く)で 記 載 し 一 色 刷 りとする ただし 添 付 文 書 で 赤 枠 赤 字 を 用 いた 場 合 には 電 子 媒 体 で はこれに 従 うものとする 2IF 記 載 要 領 に 基 づき 作 成 し 各 項 目 名 はゴシック 体 で 記 載 する 3 表 紙 の 記 載 は 統 一 し 表 紙 に 続 けて 日 病 薬 作 成 の IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 の 全 文 を 記 載 するものとし 2 頁 にまとめる [IFの 作 成 ] 1IFは 原 則 として 製 剤 の 投 与 経 路 別 ( 内 用 剤 注 射 剤 外 用 剤 )に 作 成 される 2IFに 記 載 する 項 目 及 び 配 列 は 日 病 薬 が 策 定 したIF 記 載 要 領 に 準 拠 する 3 添 付 文 書 の 内 容 を 補 完 するとのIFの 主 旨 に 沿 って 必 要 な 情 報 が 記 載 される

4 製 薬 企 業 の 機 密 等 に 関 するもの 製 薬 企 業 の 製 剤 努 力 を 無 効 にするもの 及 び 薬 剤 師 を はじめ 医 療 従 事 者 自 らが 評 価 判 断 提 供 すべき 事 項 については 記 載 されない 5 医 薬 品 インタビューフォーム 記 載 要 領 2008 ( 以 下 IF 記 載 要 領 2008 と 略 す) により 作 成 されたIFは 電 子 媒 体 での 提 供 を 基 本 とし 必 要 に 応 じて 薬 剤 師 が 電 子 媒 体 (PDF)から 印 刷 して 使 用 する 企 業 での 製 本 は 必 須 ではない [IFの 発 行 ] 1 IF 記 載 要 領 2008 は 平 成 21 年 4 月 以 降 に 承 認 された 新 医 薬 品 から 適 用 となる 2 上 記 以 外 の 医 薬 品 については IF 記 載 要 領 2008 による 作 成 提 供 は 強 制 される ものではない 3 使 用 上 の 注 意 の 改 訂 再 審 査 結 果 又 は 再 評 価 結 果 ( 臨 床 再 評 価 )が 公 表 された 時 点 並 びに 適 応 症 の 拡 大 等 がなされ 記 載 すべき 内 容 が 大 きく 変 わった 場 合 にはIFが 改 訂 される 3.IFの 利 用 にあたって IFの 記 載 要 領 2008 においては 従 来 の 主 にMRによる 紙 媒 体 での 提 供 に 替 え PDFファイルによる 電 子 媒 体 での 提 供 を 基 本 としている 情 報 を 利 用 する 薬 剤 師 は 電 子 媒 体 から 印 刷 して 利 用 することが 原 則 で 医 療 機 関 でのIT 環 境 によっては 必 要 に 応 じ てMRに 印 刷 物 での 提 供 を 依 頼 してもよいこととした 電 子 媒 体 のIFについては 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 の 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホーム ページに 掲 載 場 所 が 設 定 されている 製 薬 企 業 は 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 手 引 き に 従 って 作 成 提 供 するが IFの 原 点 を 踏 まえ 医 療 現 場 に 不 足 している 情 報 やIF 作 成 時 に 記 載 し 難 い 情 報 等 につ いては 製 薬 企 業 のMR 等 へのインタビューにより 薬 剤 師 等 自 らが 内 容 を 充 実 させ IFの 利 用 性 を 高 める 必 要 がある また 随 時 改 訂 される 使 用 上 の 注 意 等 に 関 する 事 項 に 関 して は IFが 改 訂 されるまでの 間 は 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 が 提 供 する 添 付 文 書 やお 知 らせ 文 書 等 あるいは 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 配 信 サービス 等 により 薬 剤 師 自 らが 整 備 するととも に IFの 使 用 にあたっては 最 新 の 添 付 文 書 を 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホームページで 確 認 する なお 適 正 使 用 や 安 全 性 の 確 保 の 点 から 記 載 されている 臨 床 成 績 や 主 な 外 国 での 発 売 状 況 に 関 する 項 目 等 は 承 認 事 項 に 関 わることがあり その 取 扱 いには 十 分 留 意 すべ きである 4. 利 用 に 際 しての 留 意 点 IFを 薬 剤 師 等 の 日 常 業 務 において 欠 かすことができない 医 薬 品 情 報 源 として 活 用 し て 頂 きたい しかし 薬 事 法 や 医 療 用 医 薬 品 プロモーションコード 等 による 規 制 により 製 薬 企 業 が 医 薬 品 情 報 として 提 供 できる 範 囲 には 自 ずと 限 界 がある IFは 日 病 薬 の 記 載 要 領 を 受 けて 該 当 医 薬 品 の 製 薬 企 業 が 作 成 提 供 するものであることから 記 載 表 現 には 制 約 を 受 けざるを 得 ないことを 認 識 しておかなければならない また 製 薬 企 業 は IFがあくまでも 添 付 文 書 を 補 完 する 情 報 資 材 であり 今 後 インター ネットでの 公 開 等 も 踏 まえ 薬 事 法 上 の 広 告 規 制 に 抵 触 しないよう 留 意 し 作 成 されている ことを 理 解 して 情 報 を 活 用 する 必 要 がある (2008 年 9 月 )

目 次 Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目 1 Ⅰ-1 開 発 の 経 緯 1 Ⅰ-2 製 品 の 治 療 学 的 製 剤 学 的 特 性 1 Ⅱ. 名 称 に 関 する 項 目 2 Ⅱ-1 販 売 名 2 (1) 和 名 2 (2) 洋 名 2 (3) 名 称 の 由 来 2 Ⅱ-2 一 般 名 2 (1) 和 名 ( 命 名 法 ) 2 (2) 洋 名 ( 命 名 法 ) 2 (3)ステム 2 Ⅱ-3 構 造 式 又 は 示 性 式 2 Ⅱ-4 分 子 式 及 び 分 子 量 2 Ⅱ-5 化 学 名 ( 命 名 法 ) 2 Ⅱ-6 慣 用 名, 別 名, 略 号, 記 号 番 号 2 Ⅱ-7 CAS 登 録 番 号 2 Ⅲ. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 3 Ⅲ-1 物 理 化 学 的 性 質 3 (1) 外 観 性 状 3 (2) 溶 解 性 3 (3) 吸 湿 性 3 (4) 融 点 ( 分 解 点 ), 沸 点, 凝 固 点 3 (5) 酸 塩 基 解 離 定 数 3 (6) 分 配 係 数 3 (7)その 他 の 主 な 示 性 値 3 Ⅲ-2 有 効 成 分 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 3 Ⅲ-3 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 3 Ⅲ-4 有 効 成 分 の 定 量 法 3 Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 ( 注 射 剤 ) 4 Ⅳ-1 剤 形 4 (1) 剤 形 の 区 別, 規 格 及 び 性 状 4 (2) 溶 液 及 び 溶 解 時 の ph, 浸 透 圧 比, 粘 度, 比 重, 安 定 な ph 域 等 4 (3) 注 射 剤 の 容 器 中 の 特 殊 な 気 体 の 有 無 及 び 種 類 4 Ⅳ-2 製 剤 の 組 成 4 (1) 有 効 成 分 ( 活 性 成 分 )の 含 量 4 (2) 添 加 物 4 (3) 電 解 質 の 濃 度 4 (4) 添 付 溶 解 液 の 組 成 及 び 容 量 4 (5)その 他 4 Ⅳ-3 注 射 剤 の 調 製 法 4 Ⅳ-4 懸 濁 剤, 乳 剤 の 分 散 性 に 対 する 注 意 5 Ⅳ-5 製 剤 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 5 Ⅳ-6 溶 解 後 の 安 定 性 5 Ⅳ-7 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 ) 5 Ⅳ-8 生 物 学 的 試 験 法 6 Ⅳ-9 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 6 Ⅳ-10 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 定 量 法 6 Ⅳ-11 力 価 6 Ⅳ-12 混 入 する 可 能 性 のある 夾 雑 物 6 Ⅳ-13 治 療 上 注 意 が 必 要 な 容 器 に 関 する 情 報 6 Ⅳ-14 その 他 6 Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 7 Ⅴ-1 効 能 又 は 効 果 7 Ⅴ-2 用 法 及 び 用 量 7 Ⅴ-3 臨 床 成 績 7 (1) 臨 床 データパッケージ 7 (2) 臨 床 効 果 7 (3) 臨 床 薬 理 試 験 : 忍 容 性 試 験 7 (4) 探 索 的 試 験 : 用 量 反 応 探 索 試 験 7 (5) 検 証 的 試 験 7 1) 無 作 為 化 並 行 用 量 反 応 試 験 7 2) 比 較 試 験 7 3) 安 全 性 試 験 7 4) 患 者 病 態 別 試 験 7 (6) 治 療 的 使 用 8 1) 使 用 成 績 調 査 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 特 別 調 査 ) 製 造 販 売 後 臨 床 試 験 ( 市 販 後 臨 床 試 験 ) 8 2) 承 認 条 件 として 実 施 予 定 の 内 容 又 は 実 施 した 試 験 の 概 要 8 Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 9 Ⅵ-1 薬 理 学 的 に 関 連 ある 化 合 物 又 は 化 合 物 群 9 Ⅵ-2 薬 理 作 用 9 (1) 作 用 部 位 作 用 機 序 9 (2) 薬 効 を 裏 付 ける 試 験 成 績 9 (3) 作 用 発 現 時 間 持 続 時 間 9 Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 10 Ⅶ-1 血 中 濃 度 の 推 移 測 定 法 10 (1) 治 療 上 有 効 な 血 中 濃 度 10 (2) 最 高 血 中 濃 度 到 達 時 間 10 (3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度 10 (4) 中 毒 域 10 (5) 食 事 併 用 薬 の 影 響 10 (6) 母 集 団 (ポピュレーション) 解 析 により 判 明 した 薬 物 体 内 動 態 変 動 要 因 10 Ⅶ-2 薬 物 速 度 論 的 パラメータ 10 (1)コンパートメントモデル 10 (2) 吸 収 速 度 定 数 10 (3)バイオアベイラビリティ 10 (4) 消 失 速 度 定 数 10 (5)クリアランス 10 (6) 分 布 容 積 10 (7) 血 漿 蛋 白 結 合 率 10 Ⅶ-3 吸 収 10 Ⅶ-4 分 布 10 (1) 血 液 - 脳 関 門 通 過 性 10 (2) 血 液 - 胎 盤 関 門 通 過 性 10 (3) 乳 汁 への 移 行 性 10 (4) 髄 液 への 移 行 性 10 (5)その 他 の 組 織 への 移 行 性 10 Ⅶ-5 代 謝 11 (1) 代 謝 部 位 及 び 代 謝 経 路 11

(2) 代 謝 に 関 与 する 酵 素 (CYP450 等 )の 分 子 種 11 (3) 初 回 通 過 効 果 の 有 無 及 びその 割 合 11 (4) 代 謝 物 の 活 性 の 有 無 及 び 比 率 11 (5) 活 性 代 謝 物 の 速 度 論 的 パラメータ 11 Ⅶ-6 排 泄 11 (1) 排 泄 部 位 及 び 経 路 11 (2) 排 泄 率 11 (3) 排 泄 速 度 11 Ⅶ-7 透 析 等 による 除 去 率 11 Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 12 Ⅷ-1 警 告 内 容 とその 理 由 12 Ⅷ-2 禁 忌 内 容 とその 理 由 ( 原 則 禁 忌 を 含 む) 12 Ⅷ-3 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 12 Ⅷ-4 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 12 Ⅷ-5 慎 重 投 与 内 容 とその 理 由 12 Ⅷ-6 重 要 な 基 本 的 注 意 とその 理 由 及 び 処 置 方 法 12 Ⅷ-7 相 互 作 用 13 (1) 併 用 禁 忌 とその 理 由 13 (2) 併 用 注 意 とその 理 由 13 Ⅷ-8 副 作 用 13 (1) 副 作 用 の 概 要 13 (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 13 (3)その 他 の 副 作 用 14 (4) 項 目 別 副 作 用 発 現 頻 度 及 び 臨 床 検 査 値 異 常 一 覧 14 (5) 基 礎 疾 患, 合 併 症, 重 症 度 及 び 手 術 の 有 無 等 背 景 別 の 副 作 用 発 現 頻 度 14 (6) 薬 物 アレルギーに 対 する 注 意 及 び 試 験 法 14 Ⅷ-9 高 齢 者 への 投 与 14 Ⅷ-10 妊 婦, 産 婦, 授 乳 婦 等 への 投 与 14 Ⅷ-11 小 児 等 への 投 与 14 Ⅷ-12 臨 床 検 査 結 果 に 及 ぼす 影 響 14 Ⅷ-13 過 量 投 与 14 Ⅷ-14 適 用 上 の 注 意 15 Ⅷ-15 その 他 の 注 意 15 Ⅷ-16 その 他 15 Ⅹ-3 貯 法 保 存 条 件 17 Ⅹ-4 薬 剤 取 扱 い 上 の 注 意 点 17 (1) 薬 局 での 取 り 扱 いについて 17 (2) 薬 剤 交 付 時 の 注 意 ( 患 者 等 に 留 意 すべき 必 須 事 項 等 ) 17 Ⅹ-5 承 認 条 件 等 17 Ⅹ-6 包 装 17 Ⅹ-7 容 器 の 材 質 17 Ⅹ-8 同 一 成 分 同 効 薬 17 Ⅹ-9 国 際 誕 生 年 月 日 18 Ⅹ-10 製 造 販 売 承 認 年 月 日 及 び 承 認 番 号 18 Ⅹ-11 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 18 Ⅹ-12 効 能 又 は 効 果 追 加, 用 法 及 び 用 量 変 更 追 加 等 の 年 月 日 及 びその 内 容 18 Ⅹ-13 再 審 査 結 果, 再 評 価 結 果 公 表 年 月 日 及 びその 内 容 18 Ⅹ-14 再 審 査 期 間 18 Ⅹ-15 投 薬 期 間 制 限 医 薬 品 に 関 する 情 報 18 Ⅹ-16 各 種 コード 18 Ⅹ-17 保 険 給 付 上 の 注 意 18 ⅩⅠ. 文 献 19 ⅩⅠ-1 引 用 文 献 19 ⅩⅠ-2 その 他 の 参 考 文 献 19 ⅩⅡ. 参 考 資 料 20 Ⅻ -1 主 な 外 国 での 発 売 状 況 20 Ⅻ-2 海 外 における 臨 床 支 援 情 報 20 ⅩⅢ. 備 考 21 その 他 の 関 連 資 料 21 Ⅸ. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 16 Ⅸ-1 薬 理 試 験 16 (1) 薬 効 薬 理 試 験 ( Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 参 照 ) 16 (2) 副 次 的 薬 理 試 験 16 (3) 安 全 性 薬 理 試 験 16 (4)その 他 の 薬 理 試 験 16 Ⅸ-2 毒 性 試 験 16 (1) 単 回 投 与 毒 性 試 験 16 (2) 反 復 投 与 毒 性 試 験 16 (3) 生 殖 発 生 毒 性 試 験 16 (4)その 他 の 特 殊 毒 性 16 Ⅹ. 管 理 的 事 項 に 関 する 項 目 17 Ⅹ-1 規 制 区 分 17 Ⅹ-2 有 効 期 間 又 は 使 用 期 限 17

Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目 1. 開 発 の 経 緯 脳 梗 塞 脳 内 出 血 くも 膜 下 出 血 などの 脳 卒 中 更 に 脳 腫 瘍 頭 部 外 傷 を 含 めた 頭 蓋 内 病 変 では 急 性 期 にしばしば 頭 蓋 内 圧 (ICP) 亢 進 脳 浮 腫 などを 伴 う 1961 年 Virno らは グリセロールに 脱 水 作 用 があることを 見 出 し 高 張 グリセロールが 実 験 的 脳 浮 腫 に 有 効 であることを 認 めた 1963 年 彼 らはこれを 眼 圧 降 下 剤 として 経 口 的 に 患 者 に 投 与 して 好 結 果 を 報 告 し わが 国 でも 1967 年 内 服 眼 圧 降 下 剤 が 発 売 された 1964 年 Cantore らによって 脳 浮 腫 に 対 する 臨 床 応 用 が 試 みられ グリセロールの ICP 下 降 作 用 が 優 れていることが 報 告 された 1971 年 Meyer らはこの 作 用 に 注 目 し 本 格 的 臨 床 検 討 を 行 った わが 国 に も 彼 の 業 績 が 紹 介 され 臨 床 治 験 が 開 始 されたが 溶 血 作 用 に 基 づく 一 過 性 の 血 色 素 尿 がときに 出 現 した そこで 溶 血 防 止 の 基 礎 研 究 が 行 われ 糖 類 に 血 色 素 尿 防 止 効 果 のあることが 発 見 された そして 安 全 性 糖 尿 病 合 併 患 者 への 適 用 という 面 が 考 慮 されて fructose が 選 択 され 5%fructose 加 10%glycerol 生 理 食 塩 液 が 開 発 された 当 初 の 効 能 効 果 は 1 頭 蓋 内 圧 亢 進 頭 蓋 内 浮 腫 の 治 療 2 頭 蓋 内 圧 亢 進 頭 蓋 内 浮 腫 の 改 善 による 下 記 疾 患 に 伴 う 意 識 障 害 神 経 障 害 自 覚 症 状 の 改 善 : 脳 梗 塞 ( 脳 血 栓 脳 梗 塞 ) 脳 内 出 血 くも 膜 下 出 血 頭 部 外 傷 脳 腫 瘍 脳 髄 膜 炎 3 脳 外 科 手 術 後 の 後 療 法 4 脳 外 科 手 術 時 の 脳 容 積 縮 小 であったが 1982 年 5 眼 内 圧 下 降 を 必 要 とする 場 合 眼 科 手 術 時 の 眼 容 積 縮 小 の 効 能 が 追 加 された グリポーゼ 注 は 後 発 医 薬 品 として 開 発 し 1997 年 6 月 に 承 認 を 取 得 200mL 300mL は 1998 年 7 月 に 500mL は 2011 年 11 月 に 上 市 した 2. 製 品 の 治 療 学 的 製 剤 学 的 特 性 本 剤 は 10%グリセリン 5% 果 糖 加 生 理 食 塩 液 である 血 液 の 浸 透 圧 を 上 昇 させることにより 組 織 から 脱 水 して 脳 圧 降 下 眼 圧 降 下 作 用 を 発 揮 する 脳 外 科 領 域 ( 脳 血 管 障 害 の 急 性 期 など)や 眼 科 領 域 ( 眼 科 手 術 時 など)で 繁 用 されている - 1 -

Ⅱ. 名 称 に 関 する 項 目 1. 販 売 名 (1) 和 名 グリポーゼ 注 (2) 洋 名 Glypose Injection (3) 名 称 の 由 来 グリセリンとレボーゼ よりの 造 語 (レボーゼ:Levulose( 果 糖 )より グリポーゼ 注 承 認 時 における 当 社 果 糖 注 射 液 の 販 売 名 現 在 の 販 売 名 は 果 糖 注 5%,20% フソ ー ) 2. 一 般 名 (1) 和 名 ( 命 名 法 ) 濃 グリセリン 果 糖 注 射 液 (2) 洋 名 ( 命 名 法 ) 該 当 しない (3)ステム 該 当 しない 3. 構 造 式 又 は 示 性 式 濃 グリセリン 果 糖 4. 分 子 式 及 び 分 子 量 濃 グリセリン C 3 H 8 O 3 果 糖 C 6 H 12 O 6 92.09 180.16 5. 化 学 名 ( 命 名 法 ) 濃 グリセリン Concentrated Glycerin 果 糖 Fructose 6. 慣 用 名, 別 名, 略 号, 記 号 番 号 該 当 しない 7.CAS 登 録 番 号 濃 グリセリン 56-81-5 果 糖 57-48-7-2 -

Ⅲ. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 1. 物 理 化 学 的 性 質 (1) 外 観 性 状 (2) 溶 解 性 (3) 吸 湿 性 (4) 融 点 ( 分 解 点 ), 沸 点, 凝 固 点 (5) 酸 塩 基 解 離 定 数 (6) 分 配 係 数 (7)その 他 の 主 な 示 性 値 外 観 性 状 溶 解 性 吸 湿 性 濃 グリセリン 無 色 澄 明 の 粘 性 の 液 で 味 は 甘 い 水 又 はエタノール(99.5)と 混 和 する 吸 湿 性 である 果 糖 無 色 ~ 白 色 の 結 晶 又 は 結 晶 性 の 粉 末 で においはなく 味 は 甘 い 水 に 極 めて 溶 けやすく エタノー ル(95)にやや 溶 けにくく ジエ チルエーテルにほとんど 溶 けな い 水 :1g 1.05mL(96w/v%) エタノール(95):1g 40mL (2.4w/v%) 吸 湿 性 である 温 度 15 湿 度 70%で 1 時 間 放 置 すると 質 量 は 0.24% 増 すとい うデータがある 融 点 18 (グリセリン) 102~104 ( 分 解 ) 酸 塩 基 解 離 定 数 分 配 係 数 その 他 の 主 な 示 性 値 屈 折 率 n 20 D :1.470 以 上 比 重 d 20 20 :1.258 以 上 4.0g を 水 20mL に 溶 かした 液 の ph は 4.0~6.5 である 2. 有 効 成 分 の 各 種 条 件 下 に おける 安 定 性 3. 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 濃 グリセリン: 赤 外 吸 収 スペクトル 測 定 法 果 糖 :(1)フェーリング 反 応 (2) 赤 外 吸 収 スペクトル 測 定 法 4. 有 効 成 分 の 定 量 法 濃 グリセリン: 中 和 滴 定 果 糖 : 旋 光 度 測 定 法 - 3 -

Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 ( 注 射 剤 ) 1. 剤 形 (1) 剤 形 の 区 別, 規 格 及 び 性 状 (2) 溶 液 及 び 溶 解 時 の ph, 浸 透 圧 比, 粘 度, 比 重, 安 定 な ph 域 等 (3) 注 射 剤 の 容 器 中 の 特 殊 な 気 体 の 有 無 及 び 種 類 剤 形 の 区 別 : 水 性 注 射 液 規 格 :1ポリアル(プラスチックボトル) 中 次 の 成 分 分 量 を 含 む 200mL 300mL 500mL 濃 グリセリン 20g 30g 50g 果 糖 10g 15g 25g 添 加 物 注 ) 塩 化 ナトリウム 1.8g 2.7g 4.5g ph 調 節 剤 注 ) 塩 化 ナトリウム 0.9w/v%を 含 有 する Ⅷ.の 項 参 照 性 状 : 無 色 澄 明 の 水 性 注 射 液 で 甘 く 弱 い 塩 味 がある ph:3.0 ~ 6.0 浸 透 圧 比 :6.5 ~ 7.5 該 当 しない 2. 製 剤 の 組 成 (1) 有 効 成 分 ( 活 性 成 分 )の 含 量 (2) 添 加 物 Ⅳ-1.(1)の 項 参 照 200mL 300mL 500mL 等 張 化 剤 塩 化 ナトリウム 1.8g 2.7g 4.5g ph 調 節 剤 塩 酸 ph 調 節 剤 水 酸 化 ナトリウム 適 量 適 量 適 量 (3) 電 解 質 の 濃 度 (4) 添 付 溶 解 液 の 組 成 及 び 容 量 (5)その 他 該 当 しない 特 になし 3. 注 射 液 の 調 製 法 該 当 しない - 4 -

Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 ( 注 射 剤 ) 4. 懸 濁 剤, 乳 剤 の 分 散 性 に 対 する 注 意 該 当 しない 5. 製 剤 の 各 種 条 件 下 におけ る 安 定 性 長 期 保 存 試 験 製 品 保 存 条 件 保 存 期 間 保 存 形 態 結 果 200mL 300mL 500mL 室 温 3 年 最 終 包 装 変 化 なし 加 速 試 験 製 品 保 存 条 件 保 存 期 間 保 存 形 態 結 果 200mL 300mL 40±1 75±5%RH 3 ヵ 月 最 終 包 装 変 化 なし 6. 溶 解 後 の 安 定 性 該 当 しない 7. 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 ) 以 下 の 薬 剤 との 配 合 は 不 可 である 1) フェニトインナトリウム カンレノ 酸 カリウム デカン 酸 ナン ドロロン アムホテリシン B エナント 酸 メテノロン 濃 グリセリンは 酸 化 剤 の 配 合 は 不 可 である 果 糖 は 弱 酸 ~ 微 酸 性 で 不 安 定 な 注 射 剤 との 混 合 には 注 意 を 要 する 2) <ph 変 動 スケール> グリポーゼ 200mL ph 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 10mL (0.1mol/L HCl) 10mL (0.1mol/L NaOH) 1.35 3.55( 試 料 ph) 11.56 グリポーゼ 300mL ph 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 10mL (0.1mol/L HCl) 10mL (0.1mol/L NaOH) 1.34 3.84( 試 料 ph) 11.61 グリポーゼ 500mL ph 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 10mL (0.1mol/L HCl) 10mL (0.1mol/L NaOH) 1.34 3.72( 試 料 ph) 11.61-5 -

Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 ( 注 射 剤 ) 8. 生 物 学 的 試 験 法 該 当 しない 9. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 濃 グリセリン: (1) 硫 酸 水 素 カリウムとの 脱 水 によるアクロレインの 刺 激 臭 発 生 (2) 薄 層 クロマトグラフィー 果 糖 : (1)フェーリング 反 応 (2)レソルシノールとフルフラール 誘 導 体 による 呈 色 反 応 (3) 薄 層 クロマトグラフィー 10. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 定 量 法 濃 グリセリン 果 糖 : 液 体 クロマトグラフィー 11. 力 価 該 当 しない 12. 混 入 する 可 能 性 のある 夾 雑 物 13. 治 療 上 注 意 が 必 要 な 容 器 に 関 する 情 報 特 になし 14.その 他 本 剤 の 容 量, 及 び 本 容 器 の 混 注 可 能 液 量 全 満 量 ( 平 均 値 ) 容 器 の 規 格 に 基 づいたおおよその 値 を 示 す 単 位 :ml 容 器 容 量 混 注 可 能 液 量 全 満 量 200 約 9 約 340 ポリアル 300 約 20 約 670 500 約 20 約 680 混 注 可 能 液 量 : 容 器 内 の 空 気 は 残 したまま 混 注 できる 薬 液 量 全 満 量 : 表 示 量 + 空 気 を 抜 いて 混 注 できる 最 大 量 なお 空 気 を 抜 いて 混 注 した 場 合 投 与 の 際 に 通 気 針 が 必 要 とな る - 6 -

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 1. 効 能 又 は 効 果 頭 蓋 内 圧 亢 進 頭 蓋 内 浮 腫 の 治 療 頭 蓋 内 圧 亢 進 頭 蓋 内 浮 腫 の 改 善 による 下 記 疾 患 に 伴 う 意 識 障 害 神 経 障 害 自 覚 症 状 の 改 善 脳 梗 塞 ( 脳 血 栓 脳 塞 栓 ) 脳 内 出 血 くも 膜 下 出 血 頭 部 外 傷 脳 腫 瘍 脳 髄 膜 炎 脳 外 科 手 術 後 の 後 療 法 脳 外 科 手 術 時 の 脳 容 積 縮 小 眼 内 圧 下 降 を 必 要 とする 場 合 眼 科 手 術 時 の 眼 容 積 縮 小 2. 用 法 及 び 用 量 通 常 成 人 1 回 200~500mL を 1 日 1~2 回 500mL あたり 2~3 時 間 かけて 点 滴 静 注 する 投 与 期 間 は 通 常 1~2 週 とする なお 年 齢 症 状 により 適 宜 増 減 する 脳 外 科 手 術 時 の 脳 容 積 縮 小 の 目 的 には 1 回 500mL を 30 分 かけて 点 滴 静 注 する 眼 内 圧 下 降 及 び 眼 科 手 術 時 の 眼 容 積 縮 小 の 目 的 には 1 回 300~ 500mL を 45~90 分 かけて 点 滴 静 注 する 3. 臨 床 成 績 (1) 臨 床 データパッケージ 該 当 しない (2) 臨 床 効 果 (3) 臨 床 薬 理 試 験 : 忍 容 性 試 験 (4) 探 索 的 試 験 : 用 量 反 応 探 索 試 験 (5) 検 証 的 試 験 1) 無 作 為 化 並 行 用 量 反 応 試 験 2) 比 較 試 験 3) 安 全 性 試 験 4) 患 者 病 態 別 試 験 - 7 -

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 (6) 治 療 的 使 用 1) 使 用 成 績 調 査 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 特 別 調 査 ) 製 造 販 売 後 臨 床 試 験 ( 市 販 後 臨 床 試 験 ) 2) 承 認 条 件 として 実 施 予 定 の 内 容 又 は 実 施 した 試 験 の 概 要 - 8 -

Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 1. 薬 理 学 的 に 関 連 ある 化 合 物 又 は 化 合 物 群 D-マンニトール 2. 薬 理 作 用 (1) 作 用 部 位 作 用 機 序 (2) 薬 効 を 裏 付 ける 試 験 成 績 本 剤 は 脳 圧 降 下 作 用 のあるグリセリン(グリセロール)に 溶 血 防 止 作 用 のある 果 糖 (フルクトース)を 配 合 した 製 剤 である 本 剤 には 脳 圧 降 下 作 用 及 び 眼 圧 降 下 作 用 がある 脳 圧 降 下 作 用 頭 蓋 内 圧 に 対 する 作 用 3) 脳 圧 迫 による 頭 蓋 内 圧 亢 進 イヌ 及 び cold injury による 脳 浮 腫 イ ヌにおいて 点 滴 静 注 後 頭 蓋 内 圧 の 低 下 が 認 められている 4) 眼 圧 降 下 作 用 ウサギを 用 いて 点 滴 静 注 後 の 眼 圧 を 測 定 した 実 験 で 血 圧 を 下 降 させることなく 眼 圧 の 下 降 が 認 められている (3) 作 用 発 現 時 間 持 続 時 間 - 9 -

Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 1. 血 中 濃 度 の 推 移 測 定 法 (1) 治 療 上 有 効 な 血 中 濃 度 (2) 最 高 血 中 濃 度 到 達 時 間 (3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度 (4) 中 毒 域 (5) 食 事 併 用 薬 の 影 響 (6) 母 集 団 (ポピュレーション) 解 析 により 判 明 した 薬 物 体 内 動 態 変 動 要 因 2. 薬 物 速 度 論 的 パラメ-タ (1)コンパートメントモデル (2) 吸 収 速 度 定 数 (3)バイオアベイラビリティ (4) 消 失 速 度 定 数 (5)クリアランス (6) 分 布 容 積 (7) 血 漿 蛋 白 結 合 率 3. 吸 収 4. 分 布 (1) 血 液 - 脳 関 門 通 過 性 (2) 血 液 - 胎 盤 関 門 通 過 性 (3) 乳 汁 への 移 行 性 (4) 髄 液 への 移 行 性 (5)その 他 の 組 織 への 移 行 性 - 10 -

Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 5. 代 謝 (1) 代 謝 部 位 及 び 代 謝 経 路 濃 グリセリン: 門 脈 系 を 経 て 肝 臓 で 代 謝 され 一 部 は 腸 の 細 胞 で 代 謝 される 10) グリセリンは glycerol kinase の 作 用 でグリセリン 3-リン 酸 に なり 次 いで glycerol 3-phosphate dehydrogenase によりジヒ ドロキシアセトンリン 酸 となり 解 糖 系 に 入 る 6) 果 糖 6) : 肝 臓 でケトへキソキナーゼによって ATP からリン 酸 をと り 果 糖 -1-リン 酸 になる これは 更 に 特 異 的 なフルクトースア ルドラーゼによってジヒドロキシアセトンリン 酸 グリセルア ルデヒドに 変 化 する グリセルアルデヒドは NADPH でグリセロ ールへ 還 元 され これが ATP によりリン 酸 化 を 受 けてから NAD + で 再 酸 化 されて ジヒドロキシアセトンリン 酸 になる こうし て 通 常 の 解 糖 系 に 入 る (2) 代 謝 に 関 与 する 酵 素 (CYP450 等 )の 分 子 種 (3) 初 回 通 過 効 果 の 有 無 及 びその 割 合 (4) 代 謝 物 の 活 性 の 有 無 及 び 比 率 (5) 活 性 代 謝 物 の 速 度 論 的 パラメータ 6. 排 泄 (1) 排 泄 部 位 及 び 経 路 濃 グリセリン 10) : 肝 臓 腎 臓 大 量 投 与 の 場 合 大 部 分 尿 中 にそ のまま 排 泄 される 果 糖 5,6) : 炭 酸 ガスと 水 にまで 分 解 されるため 尿 中 にはほとん ど 排 泄 されず 主 に 呼 気 中 に 排 泄 フルクトキナーゼを 欠 如 し たヒトは 摂 取 した 果 糖 の 大 部 分 を 尿 中 に 排 泄 する (2) 排 泄 率 濃 グリセリン 10) 肝 臓 で 80~90% 腎 臓 で 10~20% (3) 排 泄 速 度 7. 透 析 等 による 除 去 率 - 11 -

Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 1. 警 告 内 容 とその 理 由 添 付 文 書 に 記 載 なし 2. 禁 忌 内 容 とその 理 由 ( 原 則 禁 忌 を 含 む) (1) 先 天 性 のグリセリン 果 糖 代 謝 異 常 症 の 患 者 7,8) (Ⅷ-6.の 項 参 照 ) ( 解 説 ) 重 篤 な 低 血 糖 症 が 発 現 することがある (2) 成 人 発 症 Ⅱ 型 シトルリン 血 症 の 患 者 (Ⅷ-6.の 項 参 照 ) 3. 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 4. 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 5. 慎 重 投 与 内 容 とその 理 由 添 付 文 書 に 記 載 なし 添 付 文 書 に 記 載 なし (1) 心 臓 循 環 器 系 機 能 障 害 のある 患 者 ( 解 説 ) 循 環 血 液 量 を 増 すことから 心 臓 に 負 担 をかけ 症 状 が 悪 化 するおそれがある (2) 腎 障 害 のある 患 者 ( 解 説 ) 水 分 塩 化 ナトリウムの 過 剰 投 与 に 陥 りやすく 症 状 が 悪 化 するおそれがある (3) 尿 崩 症 の 患 者 ( 解 説 ) 本 症 には 適 切 な 水 分 電 解 質 管 理 が 必 要 であり 本 剤 の 投 与 により 電 解 質 等 に 影 響 を 与 え 症 状 が 悪 化 するおそれ がある (4) 糖 尿 病 の 患 者 ( 解 説 ) 非 ケトン 性 高 浸 透 圧 性 昏 睡 があらわれることがある 6. 重 要 な 基 本 的 注 意 とその 理 由 及 び 処 置 方 法 (1)フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ(FBPase) 欠 損 症 の 新 生 児 乳 児 幼 児 に 対 して 脳 浮 腫 あるいは 代 謝 不 全 か ら 誘 発 される 脳 浮 腫 予 防 のために 本 剤 を 投 与 して 神 経 障 害 ( 痙 攣 頻 呼 吸 嗜 眠 等 )があらわれ 死 亡 したとの 報 告 がある 9) (ⅩⅢ.の 項 参 照 ) 新 生 児 等 の 脳 浮 腫 原 因 不 明 の 意 識 障 害 に 対 し 本 剤 を 投 与 する 際 には 血 糖 値 血 中 乳 酸 値 を 測 定 し 糖 新 生 系 の 異 常 特 に FBPase 欠 損 症 の 可 能 性 が 疑 われる 場 合 には 投 与 しない こと さらに 本 剤 投 与 中 投 与 後 においては 血 糖 低 下 傾 - 12 -

Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 向 がないこと 及 び 意 識 障 害 に 代 表 される 神 経 症 状 脳 浮 腫 の 悪 化 が 生 じないことを 確 認 し 悪 化 がみられた 場 合 は こ のような 患 者 への 本 剤 の 投 与 は 中 止 すること (2) 成 人 発 症 Ⅱ 型 シトルリン 血 症 の 患 者 に 対 して 脳 浮 腫 治 療 の ために 本 剤 を 投 与 して 病 態 が 悪 化 し 死 亡 したとの 報 告 があ る 成 人 発 症 Ⅱ 型 シトルリン 血 症 ( 血 中 シトルリンが 増 加 す る 疾 病 で 繰 り 返 す 高 アンモニア 血 症 による 異 常 行 動 意 識 障 害 等 を 特 徴 とする)が 疑 われた 場 合 には 本 剤 を 投 与 しな いこと(ⅩⅢ.の 項 参 照 ) (3) 急 性 の 硬 膜 下 硬 膜 外 血 腫 が 疑 われる 患 者 には 出 血 源 を 処 理 し 再 出 血 のおそれのないことを 確 認 してから 本 剤 を 投 与 すること( 血 腫 の 存 在 を 確 認 することなく 本 剤 を 投 与 する と 頭 蓋 内 圧 の 下 降 により 一 時 止 血 していたものが 再 び 出 血 することがある) (4) 本 剤 には 塩 化 ナトリウムが 含 まれているので 食 塩 摂 取 制 限 の 必 要 な 患 者 に 投 与 する 場 合 には 注 意 すること (5) 乳 酸 アシドーシスがあらわれることがあるので 注 意 するこ と (ⅩⅢ.の 項 参 照 ) 7. 相 互 作 用 添 付 文 書 に 記 載 なし (1) 併 用 禁 忌 とその 理 由 (2) 併 用 注 意 とその 理 由 8. 副 作 用 (1) 副 作 用 の 概 要 本 剤 は 使 用 成 績 調 査 等 の 副 作 用 発 現 頻 度 が 明 確 となる 調 査 を 実 施 していない (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 アシドーシス: 乳 酸 アシドーシスがあらわれることがあるので 症 状 があらわれた 場 合 には 炭 酸 水 素 ナトリウム 注 射 液 等 を 投 与 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと(ⅩⅢ.の 項 参 照 ) - 13 -

Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 (3)その 他 の 副 作 用 副 作 用 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと 頻 度 不 明 泌 尿 器 尿 潜 血 反 応 陽 性 血 色 素 尿 血 尿 尿 意 消 化 器 悪 心 嘔 吐 低 カリウム 血 症 高 ナトリウム 血 症 非 ケトン 代 謝 異 常 性 高 浸 透 圧 性 高 血 糖 その 他 頭 痛 口 渇 腕 痛 血 圧 上 昇 倦 怠 感 (4) 項 目 別 副 作 用 発 現 頻 度 及 び 臨 床 検 査 値 異 常 一 覧 (5) 基 礎 疾 患, 合 併 症, 重 症 度 及 び 手 術 の 有 無 等 背 景 別 の 副 作 用 発 現 頻 度 (6) 薬 物 アレルギーに 対 す る 注 意 及 び 試 験 法 添 付 文 書 に 記 載 なし 9. 高 齢 者 への 投 与 一 般 に 高 齢 者 では 生 理 機 能 が 低 下 していることが 多 いので 本 剤 投 与 に 際 しては 水 電 解 質 異 常 に 留 意 し 慎 重 に 投 与 するこ と 10. 妊 婦, 産 婦, 授 乳 婦 等 へ の 投 与 添 付 文 書 に 記 載 なし 11. 小 児 等 への 投 与 添 付 文 書 に 記 載 なし 12. 臨 床 検 査 結 果 に 及 ぼす 影 響 添 付 文 書 に 記 載 なし 13. 過 量 投 与 添 付 文 書 に 記 載 なし - 14 -

Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 14. 適 用 上 の 注 意 投 与 前 : 1) 眼 科 手 術 中 に 尿 意 を 催 すことがあるので 術 前 に 排 尿 してお くことが 望 ましい 2) 投 与 に 際 しては 感 染 に 対 する 配 慮 をすること( 患 者 の 皮 膚 や 器 具 消 毒 ) 3) 体 温 程 度 に 温 めて 使 用 すること 4) 開 封 後 直 ちに 使 用 し 残 液 は 決 して 使 用 しないこと 15.その 他 の 注 意 添 付 文 書 に 記 載 なし 16.その 他 特 になし - 15 -

Ⅸ. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 1. 薬 理 試 験 (1) 薬 効 薬 理 試 験 ( Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 参 照 ) (2) 副 次 的 薬 理 試 験 (3) 安 全 性 薬 理 試 験 (4)その 他 の 薬 理 試 験 2. 毒 性 試 験 5,10) (1) 単 回 投 与 毒 性 試 験 ラットにおける LD 50 濃 グリセリン 経 口 投 与 :25,000 静 脈 内 投 与 :5,000~6,000 (mg/kg) 50% 果 糖 液 静 脈 内 投 与 : 雄 13.0, 雌 12.8 腹 腔 内 投 与 : 雄 14.5, 雌 12.6 (g/kg) (2) 反 復 投 与 毒 性 試 験 (3) 生 殖 発 生 毒 性 試 験 (4)その 他 の 特 殊 毒 性 - 16 -

Ⅹ. 管 理 的 事 項 に 関 する 項 目 1. 規 制 区 分 製 剤 : 処 方 せん 医 薬 品 ( 注 意 医 師 等 の 処 方 せんにより 使 用 するこ と) 2. 有 効 期 間 又 は 使 用 期 限 使 用 期 限 :3 年 ( 安 定 性 試 験 結 果 に 基 づく) 3. 貯 法 保 存 条 件 室 温 保 存 4. 薬 剤 取 扱 い 上 の 注 意 点 ポリアル 製 品 : 1) 通 気 針 は 不 要 ( 混 注 量 等 により 通 気 針 が 必 要 な 場 合 もある) 2) 連 結 管 による 連 続 投 与 は 行 わないこと 連 続 投 与 を 行 う 場 合 には Y 型 タイプのセットを 使 用 すること ( 理 由 :ソフトバッグ 製 品 (ポリアル 製 品 を 含 む)は 連 結 管 で 複 数 の 製 品 をつないで 投 与 するタンデム 方 式 には 適 していない 内 容 液 が 少 なくなった 際 に 輸 液 セット 内 に 容 器 内 の 空 気 が 流 入 す る 危 険 性 がある) 3) 内 容 液 の 漏 出 又 は 混 濁 などが 認 められた 場 合 は 使 用 しないこと 4)オーバーシール(ゴム 栓 部 の 汚 染 防 止 のためのシール)が 万 一 は がれているときは 使 用 しないこと 5)ゴム 栓 への 針 刺 は ゴム 栓 面 に 垂 直 に ゆっくりと 行 うこと 斜 めに 刺 すと ゴム 片 (コア)が 薬 液 中 に 混 入 したり ポート 部 を 傷 つけて 液 漏 れを 起 こすおそれがある 6) 容 器 の 目 盛 はおよその 目 安 として 使 用 すること (1) 薬 局 での 取 り 扱 いについて 該 当 しない (2) 薬 剤 交 付 時 の 注 意 ( 患 者 等 に 留 意 すべき 必 須 事 項 等 ) 該 当 しない 5. 承 認 条 件 等 該 当 しない 6. 包 装 200mL 20ポリアル 300mL 20ポリアル 500mL 20ポリアル 7. 容 器 の 材 質 ポリエチレン 8. 同 一 成 分 同 効 薬 同 一 成 分 :グリセオール 注 ( 中 外 ) 等 同 効 薬 :D-マンニトール 注 射 液 等 - 17 -

Ⅹ. 管 理 的 事 項 に 関 する 項 目 9. 国 際 誕 生 年 月 日 不 明 10. 製 造 販 売 承 認 年 月 日 及 び 承 認 番 号 製 造 販 売 承 認 年 月 日 :1997 年 6 月 12 日 承 認 番 号 :20900AMZ00480 11. 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 :1998 年 7 月 10 日 (200mL 300mL) 2011 年 11 月 28 日 (500mL) 12. 効 能 又 は 効 果 追 加, 用 法 及 び 用 量 変 更 追 加 等 の 年 月 日 及 びその 内 容 該 当 しない 13. 再 審 査 結 果, 再 評 価 結 果 公 表 年 月 日 及 びその 内 容 該 当 しない 14. 再 審 査 期 間 該 当 しない 15. 投 薬 期 間 制 限 医 薬 品 に 関 する 情 報 本 剤 は 投 薬 (あるいは 投 与 ) 期 間 に 関 する 制 限 は 定 められていな い 16. 各 種 コード 販 売 名 グリポーゼ 注 200mL グリポーゼ 注 300mL グリポーゼ 注 500mL HOT 番 号 薬 価 基 準 収 載 医 薬 品 コード レセプト 電 算 コード 103676301 2190501A1085 640422034 103682401 2190501A2081 640422035 121324901 2190501A3096 622132401 17. 保 険 給 付 上 の 注 意 本 剤 は 保 険 診 療 上 の 後 発 医 薬 品 である - 18 -

ⅩⅠ. 文 献 1. 引 用 文 献 1) 病 棟 で 役 立 つ 混 注 ハンドブック, 医 薬 ジャーナル 社,147(1999) 2) 注 射 剤 の 配 合 変 化,エフ コピント 富 士 書 院,616,1300(2002) 3) 林 成 之 ほか, 新 薬 と 臨 牀,26,1817(1977) 4) 古 暮 弘 之 ほか, 眼 科 臨 床 医 報,74,521(1980) 5)JPDI 2006,じほう,377(2006) 6) 第 十 六 改 正 日 本 薬 局 方 解 説 書,C-1060,1337,1342(2011) 7) 別 冊 日 本 臨 牀 領 域 別 症 候 群 シリーズ No.18 先 天 代 謝 異 常 症 候 群, 376(1998) 8) 別 冊 日 本 臨 牀 領 域 別 症 候 群 シリーズ No.18 先 天 代 謝 異 常 症 候 群, 85(1998) 9)Hasegawa,Y. et al., Pediatrics International, 45,5(2003) 10)JPDI 2001,じほう,706(2001) 2.その 他 の 参 考 文 献 - 19 -

ⅩⅡ. 参 考 資 料 1. 主 な 外 国 での 発 売 状 況 該 当 しない 2. 海 外 における 臨 床 支 援 情 報 - 20 -

ⅩⅢ. 備 考 その 他 の 関 連 資 料 1.アシドーシス 本 剤 の 投 与 によるアシドーシス 発 生 の 機 序 としては 以 下 のように 考 えられる( 引 用 文 献 より 一 部 改 変 ) グリセロール 製 剤 の 投 与 高 張 液 の 投 与 フルクトース( 果 糖 )の 負 荷 細 胞 内 液 より 水 分 を 引 く フルクトース( 果 糖 )-1-リン 酸 産 生 細 胞 外 液 の 希 釈 肝 ATPの 減 少 希 釈 性 アシドーシス 乳 酸 の 蓄 積 代 謝 性 アシドーシスの 発 生 高 張 液 の 投 与 により 細 胞 内 液 が 移 動 し 細 胞 外 液 が 希 釈 され 希 釈 性 のアシドーシスをきたす 機 序 がある 一 方 フルクトースは 速 やかに 肝 で 代 謝 され フルクトース-1-リ ン 酸 (F-1-P)を 産 生 するが この 際 に 肝 ATP を 消 費 する(Ⅶ-5.の 項 参 照 ) 肝 ATP の 減 少 と F-1-P の 上 昇 は fructolysis の 律 速 段 階 である phosphoenolpyruvate pyruvate の 活 性 化 および 乳 酸 代 謝 抑 制 をき たし 乳 酸 アシドーシスを 生 じることになる ( 参 考 文 献 : 宇 波 厚 彦 ほか, 救 急 医 学,12,913(1988)/グリセオー ル 投 与 による 乳 酸 アシドーシスの 1 症 例 ) 2.フルクトース-1,6-ビス ホスファターゼ(FBPase) 9) 欠 損 症 への 投 与 ( 文 献 概 要 ) FBPase 欠 損 症 患 児 20 例 の 医 療 記 録 に 基 づくレトロスペクティブな 調 査 の 結 果 グリセロール 液 非 投 与 の 14 例 は 正 常 に 発 育 したが グ リセロール 液 を 投 与 した 6 例 のうち 腹 膜 透 析 を 実 施 しなかった 4 例 中 2 例 が 死 亡 2 例 が 重 度 神 経 障 害 となり またグリセロール 液 投 与 に 加 えて 腹 膜 透 析 を 受 けた 残 り 2 例 中 1 例 でも 軽 度 精 神 遅 滞 を 示 し FBPase 欠 損 患 者 に 対 するグリセロール 液 投 与 が 予 後 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 が 示 唆 された したがって 血 糖 値 血 中 乳 酸 値 測 定 などにより FBPase 欠 損 症 で ないことが 確 認 できるまでは 患 者 の 脳 浮 腫 の 予 防 治 療 にグリセロ ール 液 を 用 いるべきではない - 21 -

ⅩⅢ. 備 考 3. 成 人 発 症 II 型 シトルリ ン 血 症 (CTLN2)への 投 与 ( 文 献 概 要 ) [ 目 的 ]CTLN2 患 者 の 脳 浮 腫 治 療 におけるグリセロール 投 与 の 危 険 性 とマンニトール 単 独 投 与 の 有 効 性 について 本 症 患 者 3 名 の 治 療 経 験 から 考 察 する [ 方 法 ] 本 症 患 者 3 名 ( 患 者 1:40 歳 女 性 患 者 2:31 歳 男 性 患 者 3:40 歳 男 性 )の 脳 浮 腫 に 対 する 治 療 経 験 を 検 討 した 患 者 1, 2 は 脳 浮 腫 発 症 後 グリセロール 投 与 開 始 後 マンニトール 投 与 を 追 加 患 者 3 では 脳 浮 腫 発 生 後 マンニトール 単 独 で 治 療 を 行 った [ 結 果 ] 患 者 1,2 ではグリセロール 投 与 後 マンニトール 投 与 を 追 加 しても 脳 浮 腫 は 改 善 せず 両 患 者 とも 死 亡 された 患 者 3 ではマン ニトール 投 与 後 脳 浮 腫 の 明 らかな 改 善 が 認 められ 救 命 し 得 た [ 考 察 ] 本 症 における 脳 浮 腫 治 療 には グリセロールよりマンニト ールが 有 効 である 可 能 性 がある シトリンはミトコンドリア 膜 上 にお いて 細 胞 質 内 NADH をミトコンドリア 内 へ 移 送 する 機 能 を 有 してい るが グリセロール 自 体 の 代 謝 により 細 胞 質 内 NADH の 蓄 積 を 促 進 さ せ 本 症 の 病 態 を 更 に 悪 化 させる 可 能 性 がある ( 参 考 文 献 : 矢 崎 正 英 ほか, 第 45 回 日 本 神 経 学 会 総 会 プログラム 抄 録 集,229(2004)/ 成 人 型 シトルリン 血 症 (CTLN2) 患 者 の 脳 浮 腫 におけるグリセロール 投 与 の 危 険 性 ) - 22 -