加 湿 器 のテスト 結 果 について 加 湿 器 は 冬 季 の 暖 房 による 室 内 の 乾 燥 防 止 などのために 使 用 されています 加 湿 方 式 に は 超 音 波 式 スチーム 式 スチームファン 式 などがありますが 最 近 では 熱 い 蒸 気 が 出 ないと 安 全 性 をうたった 気 化 式 や ハイブリッド 式 などの 多 種 多 様 な 加 湿 器 が 店 頭 に 並 べられ 購 入 の 際 に 迷 うことも 多 くあります 一 方 で ( 独 ) 国 民 生 活 センターの PIO-NET( 全 国 消 費 生 活 情 報 ネットワーク システム) には 加 湿 器 の 蒸 気 口 に 手 を 触 れたらヤケドをした などの 危 害 情 報 が 寄 せられています そこで 北 陸 三 県 ( 富 山 県 石 川 県 福 井 県 )の 消 費 生 活 ( 支 援 )センターでは 標 記 のテ ストを 実 施 しましたので その 結 果 を 次 のとおり 情 報 提 供 します 記 1 加 湿 器 のテスト 結 果 (1) テスト 期 間 平 成 21 年 12 月 ~ 平 成 22 年 3 月 (2) テスト 対 象 加 湿 器 10 銘 柄 (3) テスト 事 項 1 加 湿 器 の 価 格 表 示 仕 様 2 加 湿 器 の 性 能 ( 消 費 電 力 加 湿 量 および 加 湿 効 率 電 気 料 金 ) 3 加 湿 器 の 安 全 性 ( 本 体 各 部 の 温 度 転 倒 試 験 安 全 機 能 ) 4 加 湿 器 の 使 用 性 テスト (4) テスト 結 果 別 紙 加 湿 器 のテスト 結 果 ( 概 要 ) のとおり 1
加 湿 器 のテスト 結 果 ( 概 要 ) 別 紙 1 目 的 加 湿 器 は 冬 季 の 暖 房 による 室 内 の 乾 燥 防 止 などのために 使 用 されており いろいろな 機 能 が 付 い た 多 種 多 様 な 商 品 が 店 頭 に 並 べられている 加 湿 方 式 には 超 音 波 式 スチーム 式 スチー ムファン 式 などがあり 最 近 では 熱 い 蒸 気 が 出 ないと 安 全 性 をうたった 気 化 式 や ハイブ リッド 式 が 多 く 見 られ 購 入 の 際 に 迷 うことも 多 い 一 方 で ( 独 ) 国 民 生 活 センターの PIO-NET( 全 国 消 費 生 活 情 報 ネットワーク システム)には 加 湿 器 の 蒸 気 口 に 手 を 触 れたらヤケドをした などの 危 害 情 報 がこの 10 年 間 で 約 40 件 寄 せられてい る そこで 市 販 されているいろいろな 加 湿 器 について 加 湿 方 式 による 特 徴 や 安 全 性 使 用 性 など についてテストを 実 施 し 情 報 提 供 することとする 2 対 象 品 平 成 21 年 12 月 三 県 の 家 電 量 販 店 で 購 入 した 10 銘 柄 を 対 象 品 とした No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No. 加 湿 方 式 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10 定 格 消 費 電 力 (W) 対 象 品 仕 様 一 覧 容 量 (l) 2 加 湿 量 (ml/h) 適 用 床 面 積 木 造 和 室 /フ レハフ 洋 室 1 気 化 式 17 2.4 290 5 畳 /8 畳 14,800 2 気 化 式 22 4.5 500 8.5 畳 /14 畳 17,800 3 スチーム 式 270 4.0 360 6 畳 /9 畳 3,980 4 スチーム 式 985( 加 湿 時 410) 3.0 480 8 畳 /13 畳 11,520 5 スチームファン 式 320 4.0 350 6 畳 /10 畳 13,300 6 スチームファン 式 410 3.5 470 8 畳 /13 畳 13,320 7 ハイフ リット 式 161 3.2 300 5 畳 /8 畳 16,800 8 ハイフ リット 式 173 4.0 480 8 畳 /13 畳 17,800 9 ハイフ リット 式 90 4.0 400 7 畳 /11 畳 7,100 10 超 音 波 式 20 3.8 250 3 畳 /6 畳 4,900 定 格 消 費 電 力 加 湿 量 適 用 床 面 積 はいずれも 60Hz 運 転 モード[ 標 準 ][ 強 ] 等 の 最 大 時 における 値 価 格 ( 円 )
3 テスト 期 間 および 内 容 平 成 21 年 12 月 ~ 平 成 22 年 3 月 に 価 格 表 示 仕 様 性 能 ( 消 費 電 力 加 湿 量 電 気 料 金 など) 安 全 性 ( 本 体 各 部 の 温 度 転 倒 試 験 安 全 機 能 )およびモニターによる 使 用 性 テストを 行 なった 4 テスト 結 果 および 評 価 (1) 価 格 表 示 仕 様 1 価 格 電 気 量 販 店 で 購 入 した 10 銘 柄 ( 気 化 式 スチーム 式 スチームファン 式 ハイブリッド 式 超 音 波 式 )の 価 格 は 3,980~17,800 円 であった 2 表 示 電 気 用 品 安 全 法 に 基 づく 表 示 は 10 銘 柄 全 てに 正 しく 表 示 されていた また 本 体 への 警 告 表 示 は 法 令 上 の 義 務 はないが 8 銘 柄 に やけど 感 電 の 表 示 があり 熱 い 蒸 気 が 出 るス チーム 式 スチームファン 式 には 蒸 気 口 付 近 にやけどの 恐 れありの 表 示 とともに 吹 出 温 度 が 記 載 されていた 3 仕 様 容 量 は 全 銘 柄 日 本 電 機 工 業 会 規 格 JEM 基 準 の 許 容 差 ±10% 以 内 であった が 必 要 な 時 には ランプの 点 灯 点 滅 やメロディ 音 によって 知 らせる 機 能 が 全 銘 柄 に 付 いていたが 水 位 窓 から 水 量 がわかりづらいものがあった (2) 性 能 1 消 費 電 力 全 銘 柄 とも 電 気 用 品 安 全 法 の 許 容 差 内 であった スチーム 式 スチームファン 式 が 最 も 大 きく(276~956W) 次 いで 温 風 で 気 化 させるハイブリッド 式 (158~172W)であり ヒーター のない 気 化 式 や 超 音 波 式 は 非 常 に 小 さい 消 費 電 力 (20W 以 下 )であった 2 加 湿 量 および 加 湿 効 率 加 湿 量 は 9 銘 柄 が JEM 基 準 の 許 容 差 ±20% 以 内 であった 消 費 電 力 量 と 加 湿 量 から 求 めた 加 湿 効 率 ( 加 湿 量 / 消 費 電 力 量 )は 消 費 電 力 量 の 少 ない 気 化 式 は 最 も 効 率 が 高 く 次 い で 超 音 波 式 で スチーム 式 スチームファン 式 は 効 率 が 低 く 気 化 式 の 10 分 の 1 以 下 であった 図 1 加 湿 効 率 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 加 湿 効 率 (ml/kwh) 3 電 気 料 金 1 カ 月 (1 日 10 時 間 使 用 ) 当 たり スチーム 式 および スチームファン 式 が 約 1,800~ 2,800 円 であったが ハイブリッド 式 ( 温 風 気 化 / 気 化 ) は 約 1,000 円 ハイブリッド 式 ( 超 3
音 波 / 加 熱 )は 約 500 円 気 化 式 や 超 音 波 式 は 約 100 円 であった (3) 安 全 性 1 本 体 各 部 分 の 温 度 気 化 式 および ハイブリッド 式 超 音 波 式 はいずれの 測 定 箇 所 も 常 温 であった スチーム 式 スチームファン 式 は 蒸 気 吹 出 口 部 で 37~73 と 温 度 が 高 く 蒸 発 皿 内 部 で 約 100 で 子 供 などがやけどをしないよう 注 意 が 必 要 と 思 われた 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 ( ) No.1 図 2 吹 出 口 の 温 度 スチーム 式 No.3 No.4 No.5 スチームファン 式 No.6 気 化 式 No.7 No.8 No.2 ハイブリッド 式 No.9 No.10 超 音 波 式 2 転 倒 試 験 全 銘 柄 とも が 空 および 満 水 状 態 でも JIS 基 準 の 傾 斜 角 度 10 度 以 下 で 転 倒 するも のはなかった 3 安 全 機 能 幼 児 が 触 っても 電 源 が 入 らないチャイルドロック 機 能 が 付 いて 安 全 性 を 高 めたものが 6 銘 柄 あり 電 気 ポットと 同 様 に フタのツマミとロックレバーを 同 時 に 操 作 しないと 開 けられな い 構 造 のものが1 銘 柄 あった スチーム 式 スチームファン 式 の 電 源 コードは コードを 引 っ 張 ったりした 時 に 本 体 が 転 倒 しないようすぐ 本 体 から 外 れるマグネット 形 接 続 器 付 きであった に 水 がなくなった 場 合 は 全 銘 柄 とも ランプの 点 灯 点 滅 とともに 本 体 の 運 転 や 加 湿 運 転 が 自 動 的 に 停 止 する 機 能 があった (4) 使 用 性 テスト(モニター10 人 が 加 湿 器 を 操 作 し 使 用 性 を 評 価 ) 1 加 湿 器 別 の 使 用 性 評 価 気 化 式 やハイブリッド 式 の 評 価 が 高 く 超 音 波 式 の 評 価 は 低 かった また スチーム 式 やス チームファン 式 は 評 価 にばらつきがあった 2 項 目 別 の 主 な 使 用 性 評 価 本 体 への 注 意 警 告 ラベルの 分 かりやすさ は ラベルの 位 置 が 見 やすく 文 字 のポイント が 大 きいものは 評 価 が 高 かった への しやすさ は 口 が 大 きく 取 っ 手 のあるものは 評 価 が 高 かった や 本 体 の 持 ち 運 びしやすさ では 取 っ 手 が 付 いており バランスのよいもの 軽 量 なものは 評 価 が 高 かった 操 作 のしやすさ は 操 作 パネルが 本 体 の 上 面 にあり 文 字 が 大 きいものは 評 価 が 高 かった 衛 生 上 の 心 配 は スチーム 式 で 構 造 が 簡 単 なポット 型 のものや 手 入 れのしやすいものが 評 価 が 高 かった 4
5 消 費 者 へのアドバイス 加 湿 器 の 性 能 使 用 性 テストの 結 果 から 消 費 者 が 購 入 時 や 使 用 時 に 留 意 する 点 を 次 のとおりま とめましたので 参 考 にしてください < 購 入 時 の 留 意 点 > (1) 加 湿 方 式 によって 下 表 のとおり 特 長 がありますので この 点 を 理 解 して 各 家 庭 の 事 情 に 応 じ 最 も 適 切 な 機 能 のものを 選 択 しましょう 加 湿 方 式 特 長 備 考 気 化 式 消 費 電 力 が 小 さく 加 湿 効 率 が 高 い 加 湿 フィルターの 定 期 的 清 掃 と 交 換 必 要 スチーム 式 スチームファン 式 ハイブリッド 式 ( 温 風 気 化 / 気 化 ) ハイブリッド 式 ( 超 音 波 / 加 熱 ) 超 音 波 式 水 を 加 熱 するため 消 費 電 力 が 大 きいが 衛 生 的 吹 出 口 が 熱 くなるのでヤケドに 注 意 加 湿 開 始 までに 時 間 がかかる 気 化 式 と 温 風 気 化 式 の 組 み 合 わせで 加 湿 調 整 がスムーズ すぐ 加 湿 をはじめる 消 費 電 力 が 小 さく 加 湿 効 率 が 高 い すぐ 加 湿 をはじめ 水 が 霧 として 見 える 加 湿 フィルターの 定 期 的 清 掃 と 交 換 必 要 加 湿 はじめには 水 に 含 まれ る 雑 菌 が 飛 散 するおそれ がある 水 に 含 まれるミネラル 分 が 放 出 される 雑 菌 が 飛 散 するおそれがあ る (2) 小 さな 子 供 がいる 家 庭 では 熱 い 蒸 気 が 出 ない 加 湿 方 式 のものやチャイルドロック 機 能 を 持 つものを 選 択 するとよいでしょう (3) 省 エネ 性 を 求 めるのであれば 加 湿 効 率 の 良 いものを 選 択 するとよいでしょう 最 も 加 湿 効 率 の 良 いのは 気 化 式 で 次 いで 超 音 波 式 ハイブリッド 式 です 電 気 料 金 に 換 算 してみると 1 日 10 時 間 使 用 して1ヶ 月 間 で スチーム 式 や スチームファン 式 が 1,800~ 2,800 円 であるのに 対 し ハイブリッド 式 は 500 円 ~1,000 円 気 化 式 や 超 音 波 式 は 100 円 程 度 となります (4) 操 作 のしやすさ を 求 めるのであれば 操 作 がシンプルなものや 操 作 パネル 警 告 表 示 等 が 見 やすい 位 置 で かつ 大 きい 文 字 で 表 示 してあるものを 選 びましょう (5) 使 いやすさ を 求 めるのであれば の 口 の 大 きいものや 取 っ 手 の 付 いたもの 比 較 的 軽 量 なもの 水 位 窓 の 見 やすいものを 選 びましょう (6) 衛 生 上 の 心 配 をするのであれば スチーム 式 で 構 造 が 簡 単 なポット 型 や 手 入 れのしやすい タイプを 選 択 すると 良 いでしょう < 使 用 時 の 留 意 点 > (1) 使 用 前 に 取 扱 説 明 書 をよく 読 み 正 しい 使 い 方 をしましょう (2) 過 度 な 加 湿 をしないよう 注 意 しましょう 結 露 やカビの 発 生 をまねく 原 因 になります (3) 毎 日 内 の 水 の 交 換 や 内 の 水 の 排 出 をし や 加 湿 フィルター などの 定 期 的 な 手 入 れをするなど 常 に 清 潔 にしておきましょう 5
( 参 考 資 料 ) 加 湿 方 式 について 気 化 式 スチーム 式 (テスト 銘 柄 No.1 No.2) 吸 水 したフィルターに 風 をあてて 水 を 気 化 させ 加 湿 する 吹 出 口 (テスト 銘 柄 No.3 No.4) ヒーターで 水 を 加 熱 し 蒸 気 を 発 生 させ 加 湿 する 蒸 気 吹 出 口 フ ィ ル ター ファン 外 気 蒸 発 皿 ヒーター スチームファン 式 ハイブリッド 式 ( 温 風 気 化 / 気 化 ) (テスト 銘 柄 No.5 No.6) ヒーターで 水 を 加 熱 し 発 生 した 蒸 気 にフ ァンで 送 風 し 加 湿 する 蒸 気 吹 出 口 (テスト 銘 柄 No.7 No.8) 吸 水 したフィルターに 風 を 当 てる 気 化 式 と 温 風 を 当 てる 温 風 気 化 式 の 組 み 合 わせ によって 水 を 気 化 させ 加 湿 する 吹 出 口 蒸 発 皿 ヒーター ファン 外 気 フ ィ ル ター ヒー ター ファン 外 気 ハイブリッド 式 ( 超 音 波 / 加 熱 ) 超 音 波 式 (テスト 銘 柄 No.9) ヒーターで 温 められた 水 を 超 音 波 により 微 細 な 粒 子 として 放 出 加 湿 する (テスト 銘 柄 No.10) 水 を 超 音 波 により 微 細 な 粒 子 として 放 出 加 湿 する 霧 (ミスト) 霧 (ミスト) ヒーター 超 音 波 振 動 子 超 音 波 振 動 子 6