障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 の 推 進 に 関 する 広 島 県 教 育 関 係 職 員 対 応 要 領 ( 目 的 ) 第 1 条 この 要 領 は, 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 の 推 進 に 関 する 法 律 ( 平 成 25 年 法 律 第 65 号 以 下 法 という ) 第 10 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき,また, 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 の 推 進 に 関 する 基 本 方 針 ( 平 成 27 年 2 月 24 日 閣 議 決 定 )に 即 して, 法 第 7 条 に 規 定 する 事 項 に 関 し, 教 育 関 係 職 員 ( 広 島 県 教 育 委 員 会 組 織 規 則 に 定 める 事 務 局, 県 立 学 校 及 び 学 校 以 外 の 教 育 機 関 に 勤 務 する 職 員 以 下 職 員 という )が 適 切 に 対 応 するために 必 要 な 事 項 を 定 めるものとする ( 定 義 ) 第 2 条 この 要 領 において 教 育 委 員 会 とは, 広 島 県 教 育 委 員 会 組 織 規 則 に 定 める 事 務 局, 県 立 学 校 及 び 学 校 以 外 の 教 育 機 関 をいう 2 この 要 領 において 障 害 者 とは, 身 体 障 害, 知 的 障 害, 精 神 障 害 ( 発 達 障 害 を 含 む ) その 他 の 心 身 の 機 能 の 障 害 ( 以 下 障 害 という )がある 者 であって, 障 害 及 び 社 会 的 障 壁 ( 障 害 がある 者 にとって 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 を 営 む 上 で 障 壁 となるような 社 会 におけ る 事 物, 制 度, 慣 行, 概 念 その 他 一 切 のもの 以 下 同 じ )により 継 続 的 に 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 に 相 当 な 制 限 を 受 ける 状 態 にあるものをいう ( 不 当 な 差 別 的 取 扱 いの 禁 止 ) 第 3 条 職 員 は, 法 第 7 条 第 1 項 の 規 定 のとおり,その 事 務 又 は 事 業 を 行 うに 当 たり, 障 害 を 理 由 として, 障 害 者 でない 者 と 不 当 な 差 別 的 取 扱 いをすることにより, 障 害 者 の 権 利 利 益 を 侵 害 してはならない これに 当 たり, 職 員 は, 別 紙 に 定 める 留 意 事 項 に 留 意 するもの とする なお, 別 紙 中, 望 ましい と 記 載 している 内 容 は,それを 実 施 しない 場 合 であっても, 直 ちに 法 に 反 すると 判 断 されるものではないが, 障 害 者 基 本 法 ( 昭 和 45 年 法 律 第 84 号 ) の 基 本 的 な 理 念 及 び 法 の 目 的 を 踏 まえ,できるだけ 取 り 組 むことが 望 まれることを 意 味 す る( 次 条 において 同 じ ) ( 合 理 的 配 慮 の 提 供 ) 第 4 条 職 員 は, 法 第 7 条 第 2 項 の 規 定 のとおり,その 事 務 又 は 事 業 を 行 うに 当 たり, 障 害 者 から 現 に 社 会 的 障 壁 の 除 去 を 必 要 としている 旨 の 意 思 の 表 明 があった 場 合 において,そ の 実 施 に 伴 う 負 担 が 過 重 でないときは, 障 害 者 の 権 利 利 益 を 侵 害 することとならないよう, 当 該 障 害 者 の 性 別, 年 齢 及 び 障 害 の 状 態 に 応 じて, 社 会 的 障 壁 の 除 去 の 実 施 について 必 要 かつ 合 理 的 な 配 慮 ( 以 下 合 理 的 配 慮 という )の 提 供 をしなければならない これに 当 たり, 職 員 は, 別 紙 に 定 める 留 意 事 項 に 留 意 するものとする 1
( 管 理 者 の 責 務 ) 第 5 条 管 理 者 ( 教 育 委 員 会 の 管 理 職 をいう )は, 前 2 条 の 趣 旨 を 踏 まえ, 障 害 を 理 由 とす る 差 別 の 解 消 を 推 進 するため, 次 に 掲 げる 事 項 を 実 施 しなければならない (1) 日 常 の 執 務 を 通 じた 指 導 等 により, 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 に 関 し,その 管 理 している 職 員 の 注 意 を 喚 起 し, 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 に 関 する 認 識 を 深 めさせ ること (2) 障 害 者 等 から 不 当 な 差 別 的 取 扱 い, 合 理 的 配 慮 の 不 提 供 に 対 する 相 談, 苦 情 の 申 し 出 等 があった 場 合 は, 迅 速 に 状 況 を 確 認 すること (3) 合 理 的 配 慮 の 必 要 性 が 確 認 された 場 合, 管 理 している 職 員 に 対 して, 合 理 的 配 慮 の 提 供 を 適 切 に 行 うよう 指 導 すること 2 管 理 者 は, 障 害 を 理 由 とする 差 別 に 関 する 問 題 が 生 じた 場 合 には, 迅 速 かつ 適 切 に 対 処 しなければならない ( 相 談 体 制 の 整 備 ) 第 6 条 職 員 による 障 害 を 理 由 とする 差 別 に 関 する 障 害 者 及 びその 家 族 その 他 の 関 係 者 から の 相 談 等 に 的 確 に 対 応 するため, 相 談 窓 口 を 教 育 委 員 会 事 務 局 管 理 部 総 務 課, 教 職 員 課 及 び 教 育 部 特 別 支 援 教 育 課 に 置 く 2 相 談 等 を 受 ける 場 合 は, 性 別, 年 齢, 障 害 の 状 態 等 に 配 慮 するとともに, 対 面 のほか, 電 話,ファックス, 電 子 メールに 加 え, 障 害 者 が 他 人 とコミュニケーションを 図 る 際 に 障 害 の 特 性 に 応 じて 必 要 となる 多 様 な 手 段 を 可 能 な 範 囲 で 用 意 して 対 応 するものとする 3 相 談 者 の 用 意 した 意 思 疎 通 のための 器 具 や 手 段 については, 原 則 として 利 用 を 認 めると ともに, 相 談 者 の 意 思 疎 通 を 補 助 し, 又 は 支 援 する 同 伴 者 については, 原 則 として 同 席 を 認 めるものとする 4 相 談 窓 口 に 寄 せられた 相 談 等 は, 相 談 者 の 意 向 やプライバシーに 配 慮 しつつ, 関 係 者 等 において, 情 報 共 有 を 図 り, 早 期 の 解 決 に 努 めるものとする 5 相 談 窓 口 は,プライバシーに 配 慮 し, 寄 せられた 相 談 等 を 以 後 の 相 談 等 において 活 用 す るとともに, 相 談 体 制 の 充 実 に 努 めるものとする ( 対 応 措 置 ) 第 7 条 相 談 窓 口 に 寄 せられた 相 談 等 について, 事 実 関 係 の 調 査 及 び 確 認 の 結 果, 職 員 が 障 害 者 に 対 して 不 当 な 差 別 的 取 扱 いをした, 又 は, 過 度 な 負 担 がないにもかかわらず 合 理 的 配 慮 の 提 供 をしなかったと 確 認 された 場 合 は, 事 案 の 内 容 や 程 度 に 応 じ, 懲 戒 処 分 を 含 む 人 事 管 理 上 の 措 置 に 付 されることがある 2
( 研 修 啓 発 ) 第 8 条 教 育 委 員 会 事 務 局 管 理 部 総 務 課 又 は 教 職 員 課 において, 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 の 推 進 を 図 るため, 職 位 や 業 務 に 応 じて 必 要 な 研 修 啓 発 を 行 うものとする 2 特 に, 新 たに 職 員 となった 者 に 対 しては, 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 に 関 する 基 本 的 な 事 項 について 理 解 させるために,また, 新 たに 管 理 者 となった 職 員 に 対 しては, 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 等 に 関 し 求 められる 役 割 について 理 解 させるために,それぞれ, 必 要 な 研 修 を 実 施 するものとする 3 職 員 に 対 し, 研 修 資 料 及 び 啓 発 資 料 により, 障 害 の 特 性 や 多 様 性 を 理 解 させ, 障 害 者 に 適 切 に 対 応 するよう, 意 識 の 啓 発 を 図 るものとする 附 則 この 要 領 は, 平 成 28 年 4 月 1 日 から 施 行 する 3
別 紙 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 の 推 進 に 関 する 広 島 県 教 育 関 係 職 員 対 応 要 領 に 係 る 留 意 事 項 第 1 不 当 な 差 別 的 取 扱 いの 基 本 的 な 考 え 方 法 は, 障 害 者 に 対 して, 正 当 な 理 由 なく, 障 害 を 理 由 として, 財 サービスや 各 種 機 会 の 提 供 を 拒 否 する 又 は 提 供 に 当 たって 場 所 時 間 帯 などを 制 限 する, 障 害 者 でない 者 に 対 して は 付 さない 条 件 を 付 けることなどにより, 障 害 者 の 権 利 利 益 を 侵 害 することを 禁 止 している ただし, 障 害 者 の 事 実 上 の 平 等 を 促 進 し, 又 は 達 成 するために 必 要 な 特 別 の 措 置 は, 不 当 な 差 別 的 取 扱 いではない したがって, 障 害 者 を 障 害 者 でない 者 と 比 べて 優 遇 する 取 扱 い(い わゆる 積 極 的 改 善 措 置 ), 法 に 規 定 された 障 害 者 に 対 する 合 理 的 配 慮 の 提 供 による 障 害 者 でな い 者 との 異 なる 取 扱 いや, 合 理 的 配 慮 を 提 供 等 するために 必 要 な 範 囲 で,プライバシーに 配 慮 しつつ 障 害 者 に 障 害 の 状 況 等 を 確 認 することは, 不 当 な 差 別 的 取 扱 いには 当 たらない このように, 不 当 な 差 別 的 取 扱 いとは, 正 当 な 理 由 なく, 障 害 者 を, 問 題 となる 事 務 又 は 事 業 について, 本 質 的 に 関 係 する 諸 事 情 が 同 じ 障 害 者 でない 者 より 不 利 に 扱 うことである 点 に 留 意 する 必 要 がある 第 2 正 当 な 理 由 の 判 断 の 視 点 正 当 な 理 由 に 相 当 するのは, 障 害 者 に 対 して, 障 害 を 理 由 として, 財 サービスや 各 種 機 会 の 提 供 を 拒 否 するなどの 取 扱 いが 客 観 的 に 見 て 正 当 な 目 的 の 下 に 行 われたものであり,そ の 目 的 に 照 らしてやむを 得 ないと 言 える 場 合 である 教 育 委 員 会 においては, 正 当 な 理 由 に 相 当 するか 否 かについて, 具 体 的 な 検 討 をせずに 正 当 な 理 由 を 拡 大 解 釈 するなどして 法 の 趣 旨 を 損 なうことなく, 個 別 の 事 案 ごとに, 障 害 者, 第 三 者 の 権 利 利 益 ( 例 : 安 全 の 確 保, 財 産 の 保 全, 損 害 発 生 の 防 止 等 ) 及 び 教 育 委 員 会 の 事 務 又 は 事 業 の 目 的 内 容 機 能 の 維 持 等 の 観 点 に 鑑 み, 具 体 的 場 面 や 状 況 に 応 じて 総 合 的 客 観 的 に 判 断 することが 必 要 である 職 員 は, 正 当 な 理 由 があると 判 断 した 場 合 には, 障 害 者 にその 理 由 を 説 明 するものとし, 理 解 を 得 るよう 努 めることが 望 ましい なお, 理 解 が 得 られない 場 合 には, 相 談 窓 口 への 相 談 を 考 慮 することが 望 ましい 第 3 不 当 な 差 別 的 取 扱 いの 具 体 例 不 当 な 差 別 的 取 扱 いに 当 たり 得 る 具 体 例 は 以 下 のとおりである なお, 第 2で 示 したとお り, 不 当 な 差 別 的 取 扱 いに 相 当 するか 否 かについては, 個 別 の 事 案 ごとに 判 断 されることと なる また, 以 下 に 記 載 されている 具 体 例 については, 正 当 な 理 由 が 存 在 しないことを 前 提 としていること,さらに,それらはあくまでも 例 示 であり, 記 載 されている 具 体 例 だけに 限 られるものではないことに 留 意 する 必 要 がある (1) 障 害 を 理 由 に, 窓 口 対 応 を 拒 否 し, 又 は 対 応 の 順 序 を 後 回 しにする (2) 障 害 を 理 由 に, 書 面 の 交 付, 資 料 の 送 付,パンフレットの 提 供, 説 明 会 やシンポジ 4
ウムへの 出 席 等 を 拒 む (3) 障 害 を 理 由 に, 施 設 等 やそれらのサービスの 利 用 をさせない (4) 障 害 を 理 由 に, 県 立 学 校 への 入 学 の 出 願 の 受 理, 受 験, 入 学, 授 業 等 の 受 講 や 研 究 指 導, 実 習 等 校 外 教 育 活 動, 入 寮, 式 典 参 加 を 拒 み,また,これらを 拒 まない 代 わり として 正 当 な 理 由 のない 条 件 を 付 す (5) 試 験 等 において 合 理 的 配 慮 の 提 供 を 受 けたことを 理 由 に, 当 該 試 験 等 の 結 果 を 学 習 評 価 の 対 象 から 除 外 し, 評 価 において 差 をつける (6) 事 務 事 業 の 遂 行 上, 特 に 必 要 ではないにもかかわらず, 障 害 を 理 由 に, 来 庁 の 際 に 付 き 添 い 者 の 同 行 を 求 めるなどの 条 件 を 付 けたり, 特 に 支 障 がないにもかかわらず, 付 き 添 い 者 の 同 行 を 拒 んだりする (7) 身 体 障 害 者 補 助 犬 の 同 伴 を 拒 否 する 第 4 合 理 的 配 慮 の 基 本 的 な 考 え 方 1 障 害 者 の 権 利 に 関 する 条 約 ( 以 下 権 利 条 約 という ) 第 2 条 において, 合 理 的 配 慮 は, 障 害 者 が 他 の 者 との 平 等 を 基 礎 として 全 ての 人 権 及 び 基 本 的 自 由 を 享 有 し, 又 は 行 使 することを 確 保 するための 必 要 かつ 適 当 な 変 更 及 び 調 整 であって, 特 定 の 場 合 において 必 要 とされるものであり,かつ, 均 衡 を 失 した 又 は 過 度 の 負 担 を 課 さないもの と 定 義 され ている 法 は, 権 利 条 約 における 合 理 的 配 慮 の 定 義 を 踏 まえ, 行 政 機 関 等 に 対 し,その 事 務 又 は 事 業 を 行 うに 当 たり, 個 々の 場 面 において, 障 害 者 から 現 に 社 会 的 障 壁 の 除 去 を 必 要 とし ている 旨 の 意 思 の 表 明 があった 場 合 において,その 実 施 に 伴 う 負 担 が 過 重 でないときは, 障 害 者 の 権 利 利 益 を 侵 害 することとならないよう, 社 会 的 障 壁 の 除 去 の 実 施 について, 合 理 的 配 慮 を 行 うことを 求 めている 合 理 的 配 慮 は, 障 害 者 が 受 ける 制 限 は, 障 害 のみに 起 因 するものではなく, 社 会 における 様 々な 障 壁 と 相 対 することによって 生 ずるものとのい わゆる 社 会 モデル の 考 え 方 を 踏 まえたものであり, 障 害 者 の 権 利 利 益 を 侵 害 すること とならないよう, 障 害 者 が 個 々の 場 面 において 必 要 としている 社 会 的 障 壁 を 除 去 するため の 必 要 かつ 合 理 的 な 取 組 であり,その 実 施 に 伴 う 負 担 が 過 重 でないものである 合 理 的 配 慮 は, 教 育 委 員 会 の 事 務 又 は 事 業 の 目 的 内 容 機 能 に 照 らし, 必 要 とされる 範 囲 で 本 来 の 業 務 に 付 随 するものに 限 られること, 障 害 者 でない 者 との 比 較 において 同 等 の 機 会 の 提 供 を 受 けるためのものであること, 事 務 又 は 事 業 の 目 的 内 容 機 能 の 本 質 的 な 変 更 には 及 ばないことに 留 意 する 必 要 がある 2 合 理 的 配 慮 は, 障 害 の 特 性 や 社 会 的 障 壁 の 除 去 が 求 められる 具 体 的 場 面 や 状 況 に 応 じて 異 なり, 多 様 かつ 個 別 性 の 高 いものであり, 当 該 障 害 者 が 現 に 置 かれている 状 況 を 踏 まえ, 社 会 的 障 壁 の 除 去 のための 手 段 及 び 方 法 について, 第 5 過 重 な 負 担 の 基 本 的 な 考 え 方 に 掲 げる 要 素 を 考 慮 し, 代 替 措 置 の 選 択 も 含 め, 双 方 の 建 設 的 対 話 による 相 互 理 解 を 通 じ て, 必 要 かつ 合 理 的 な 範 囲 で, 柔 軟 に 対 応 がなされるものである さらに, 合 理 的 配 慮 の 内 容 は, 技 術 の 進 展, 社 会 情 勢 の 変 化 等 に 応 じて 変 わり 得 るものである 合 理 的 配 慮 の 提 5
供 に 当 たっては, 障 害 者 の 性 別, 年 齢, 状 態 等 に 配 慮 するものとする なお, 合 理 的 配 慮 を 必 要 とする 障 害 者 が 多 数 見 込 まれる 場 合, 障 害 者 との 関 係 性 が 長 期 にわたる 場 合 等 には,その 都 度 の 合 理 的 配 慮 とは 別 に, 後 述 する 環 境 の 整 備 を 考 慮 に 入 れ ることにより, 中 長 期 的 なコストの 削 減 効 率 化 につながる 点 は 重 要 である 3 意 思 の 表 明 に 当 たっては, 具 体 的 場 面 において, 社 会 的 障 壁 の 除 去 に 関 する 配 慮 を 必 要 としている 状 況 にあることを 言 語 ( 手 話 を 含 む )のほか, 点 字, 拡 大 文 字, 要 約 筆 記, 筆 談, 口 話, 絵 カード,コミュニケーションボード, 実 物 の 提 示 や 身 振 りサイン 等 による 合 図, 触 覚 による 意 思 伝 達 など, 障 害 者 が 他 人 とコミュニケーションを 図 る 際 に 必 要 な 手 段 ( 手 話 通 訳 等 の 通 訳 を 介 するものやICT 機 器 によるものを 含 む )により 伝 えられる また, 障 害 者 からの 意 思 表 明 のみでなく, 知 的 障 害 や 精 神 障 害 ( 発 達 障 害 を 含 む ) 等 に より 本 人 の 意 思 表 明 が 困 難 な 場 合 には, 障 害 者 の 家 族, 支 援 者 介 助 者, 法 定 代 理 人 等, コミュニケーションを 支 援 する 者 が 本 人 を 補 佐 して 行 う 意 思 の 表 明 も 含 む なお, 意 思 の 表 明 が 困 難 な 障 害 者 が, 家 族, 支 援 者 介 助 者, 法 定 代 理 人 等 を 伴 ってい ない 場 合 など, 意 思 の 表 明 がない 場 合 であっても, 当 該 障 害 者 が 社 会 的 障 壁 の 除 去 を 必 要 としていることが 明 白 である 場 合 には, 法 の 趣 旨 に 鑑 みれば, 当 該 障 害 者 に 対 して 適 切 と 思 われる 配 慮 を 提 案 するために 建 設 的 対 話 を 働 きかけるなど, 自 主 的 な 取 組 に 努 めること が 望 ましい 4 合 理 的 配 慮 は, 障 害 者 等 の 利 用 を 想 定 して 事 前 に 行 われる 建 築 物 のバリアフリー 化, 介 助 者 や 支 援 者 等 の 人 的 支 援, 情 報 アクセシビリティの 向 上 等 の 環 境 の 整 備 を 基 礎 として, 個 々の 障 害 者 に 対 して,その 状 況 に 応 じて 個 別 に 実 施 される 措 置 である したがって, 各 場 面 における 環 境 の 整 備 の 状 況 により, 合 理 的 配 慮 の 内 容 は 異 なることとなる また, 障 害 の 状 態 等 が 変 化 することもあるため, 特 に, 障 害 者 との 関 係 性 が 長 期 にわたる 場 合 等 に は, 提 供 する 合 理 的 配 慮 について, 適 宜, 見 直 しを 行 うことが 重 要 である 5 教 育 委 員 会 がその 事 務 又 は 事 業 の 一 環 として 実 施 する 業 務 を 事 業 者 に 委 託 等 する 場 合 は, 提 供 される 合 理 的 配 慮 の 内 容 に 大 きな 差 異 が 生 ずることにより 障 害 者 が 不 利 益 を 受 けるこ とのないよう, 委 託 等 の 条 件 に, 対 応 要 領 を 踏 まえた 合 理 的 配 慮 の 提 供 について 盛 り 込 む よう 努 めることが 望 ましい 第 5 過 重 な 負 担 の 基 本 的 な 考 え 方 過 重 な 負 担 については, 具 体 的 な 検 討 をせずに 過 重 な 負 担 を 拡 大 解 釈 するなどして 法 の 趣 旨 を 損 なうことなく, 個 別 の 事 案 ごとに, 以 下 の 要 素 等 を 考 慮 し, 具 体 的 場 面 や 状 況 に 応 じ て 総 合 的 客 観 的 に 判 断 することが 必 要 である 職 員 は, 過 重 な 負 担 に 当 たると 判 断 した 場 合 は, 障 害 者 にその 理 由 を 説 明 するものとし, 理 解 を 得 るよう 努 めることが 望 ましい なお, 理 解 が 得 られない 場 合 には, 相 談 窓 口 への 相 談 を 考 慮 することが 望 ましい 1 事 務 又 は 事 業 への 影 響 の 程 度 ( 事 務 又 は 事 業 の 目 的, 内 容, 機 能 を 損 なうか 否 か) 2 実 現 可 能 性 の 程 度 ( 物 理 的 技 術 的 制 約, 人 的 体 制 上 の 制 約 ) 3 費 用 負 担 の 程 度 6
第 6 合 理 的 配 慮 に 関 する 留 意 点 幼 児, 児 童 及 び 生 徒 に 対 する 合 理 的 配 慮 の 提 供 については, 文 部 科 学 省 所 管 事 業 分 野 にお ける 障 害 を 理 由 とする 差 別 の 解 消 の 推 進 に 関 する 対 応 指 針 ( 平 成 27 年 文 部 科 学 省 告 示 第 180 号 ) 別 紙 2 学 校 教 育 分 野 の2(1)において, 主 として 以 下 の 点 に 留 意 することが 示 さ れている ア 合 理 的 配 慮 の 合 意 形 成 に 当 たっては, 権 利 条 約 第 24 条 第 1 項 にある, 人 間 の 多 様 性 の 尊 重 等 の 強 化, 障 害 者 が 精 神 的 及 び 身 体 的 な 能 力 等 を 可 能 な 最 大 限 度 まで 発 達 させ, 自 由 な 社 会 に 効 果 的 に 参 加 することを 可 能 とするといった 目 的 に 合 致 するかどうかの 観 点 から 検 討 が 行 われることが 重 要 である イ 合 理 的 配 慮 は, 一 人 一 人 の 障 害 の 状 態 や 教 育 的 ニーズ 等 に 応 じ, 設 置 者 学 校 ( 学 校 教 育 法 ( 昭 和 22 年 法 律 第 26 号 ) 第 1 条 に 規 定 する 学 校 ( 大 学 及 び 高 等 専 門 学 校 を 除 く ) をいう 以 下 同 じ ) 及 び 本 人 保 護 者 により, 発 達 の 段 階 を 考 慮 しつつ 合 意 形 成 を 図 った 上 で 提 供 されることが 望 ましく,その 内 容 を 個 別 の 教 育 支 援 計 画 に 明 記 することが 重 要 で ある ウ 合 理 的 配 慮 の 合 意 形 成 後 も, 幼 児, 児 童 及 び 生 徒 一 人 一 人 の 発 達 の 程 度, 適 応 の 状 況 等 を 勘 案 しながら 柔 軟 に 見 直 しができることを 共 通 理 解 とすることが 重 要 である エ 合 理 的 配 慮 は, 障 害 者 がその 能 力 を 可 能 な 最 大 限 度 まで 発 達 させ, 自 由 な 社 会 に 効 果 的 に 参 加 することを 可 能 とするとの 目 的 の 下, 障 害 のある 者 と 障 害 のない 者 が 共 に 学 ぶ 仕 組 みであるインクルーシブ 教 育 システムの 理 念 に 照 らし,その 障 害 のある 幼 児, 児 童 及 び 生 徒 が 十 分 な 教 育 が 受 けられるために 提 供 できているかという 観 点 から 評 価 することが 重 要 である 例 えば 個 別 の 教 育 支 援 計 画 や 個 別 の 指 導 計 画 について, 各 学 校 において 計 画 に 基 づき 実 行 した 結 果 を 評 価 して 定 期 的 に 見 直 すなど,PDCAサイクルを 確 立 させていく ことが 重 要 である オ 進 学 等 の 移 行 時 においても 途 切 れることのない 一 貫 した 支 援 を 提 供 するため, 個 別 の 教 育 支 援 計 画 の 引 継 ぎ, 学 校 間 や 関 係 機 関 も 含 めた 情 報 交 換 等 により, 合 理 的 配 慮 の 引 継 ぎ を 行 うことが 必 要 である 7
第 7 合 理 的 配 慮 の 具 体 例 第 4で 示 したとおり, 合 理 的 配 慮 は, 具 体 的 場 面 や 状 況 に 応 じて 異 なり, 多 様 かつ 個 別 性 の 高 いものであるが, 具 体 例 としては, 次 のようなものがある なお, 記 載 した 具 体 例 については, 第 5で 示 した 過 重 な 負 担 が 存 在 しないことを 前 提 とし ていること,また,これらはあくまでも 例 示 であり, 記 載 されている 具 体 例 だけに 限 られる ものではないことに 留 意 する 必 要 がある 1 合 理 的 配 慮 に 当 たり 得 る 物 理 的 環 境 への 配 慮 の 具 体 例 (1) 災 害 時 の 警 報 音, 緊 急 連 絡 等 が 聞 こえにくい 障 害 者 に 対 し, 職 員 が 直 接 災 害 を 知 ら せたり, 緊 急 情 報 館 内 放 送 を 視 覚 的 に 受 容 することができる 警 報 設 備 電 光 表 示 機 器 等 を 用 意 したり, 掲 示 板 手 書 きのボード 等 を 用 いて 分 かりやすく 案 内 したりする (2) 聴 覚 過 敏 の 児 童 生 徒 等 のために 教 室 の 机 椅 子 の 脚 に 緩 衝 材 を 付 けて 雑 音 を 軽 減 す る, 視 覚 情 報 の 処 理 が 苦 手 な 児 童 生 徒 等 のために 黒 板 周 りの 掲 示 物 等 の 情 報 量 を 減 ら すなど, 個 別 の 事 案 ごとに 特 性 に 応 じて 教 室 環 境 を 変 更 する (3) 目 的 の 場 所 までの 案 内 の 際 に, 障 害 者 の 歩 行 速 度 に 合 わせた 速 度 で 歩 いたり, 介 助 する 位 置 ( 左 右 前 後 距 離 等 )について, 障 害 者 の 希 望 を 聞 いたりする (4) 保 護 者, 支 援 員 等 の 教 室 への 入 室, 授 業 や 試 験 でのパソコン 入 力 支 援, 移 動 支 援, 待 合 室 での 待 機 を 許 可 する (5) 段 差 がある 場 合 に, 車 椅 子 利 用 者 にキャスター 上 げ 等 の 補 助 をする, 携 帯 スロープ を 渡 すなどする (6) 配 架 棚 の 高 い 所 に 置 かれたパンフレット 等 を 取 って 渡 す パンフレット 等 の 位 置 を 分 かりやすく 伝 える (7) 障 害 の 特 性 により, 頻 繁 に 離 席 の 必 要 がある 場 合 に, 会 場 の 座 席 位 置 を 扉 付 近 にす る (8) 疲 労 を 感 じやすい 障 害 者 から 別 室 での 休 憩 の 申 し 出 があった 際, 別 室 の 確 保 が 困 難 であったことから, 当 該 障 害 者 に 事 情 を 説 明 し, 対 応 窓 口 の 近 くに 長 椅 子 を 移 動 させ て 臨 時 の 休 憩 スペースを 設 ける (9) 不 随 意 運 動 等 により 書 類 等 を 押 さえることが 難 しい 障 害 者 に 対 し, 職 員 が 書 類 を 押 さえたり,バインダー 等 の 固 定 器 具 を 提 供 したりする (10) 施 設 内 の 点 字 ブロック 上 に 障 害 物 を 置 かない 2 合 理 的 配 慮 に 当 たり 得 る 意 思 疎 通 の 配 慮 の 具 体 例 (1) 点 字, 拡 大 文 字, 要 約 筆 記, 筆 談, 絵 カード,コミュニケーションボード, 読 み 上 げ, 手 話 等 のコミュニケーション 手 段 (ICT 機 器 によるものを 含 む )を 用 いる 特 に, 意 思 疎 通 が 不 得 意 な 障 害 者 に 対 しては, 絵 カード,コミュニケーションボード 等 を 活 用 して 意 思 を 確 認 する (2) 情 報 保 障 の 観 点 から, 見 えにくさに 応 じた 情 報 の 提 供 ( 聞 くことで 内 容 が 理 解 でき 8
る 説 明 資 料 や, 拡 大 コピー, 拡 大 文 字 又 は 点 字 を 用 いた 資 料, 遠 くのものや 動 きの 速 いものなど 触 ることができないものを 確 認 できる 模 型 や 写 真 等 の 提 供 ), 聞 こえにく さに 応 じた 視 覚 的 な 情 報 の 提 供, 見 えにくさと 聞 こえにくさの 両 方 がある 場 合 に 応 じ た 情 報 の 提 供 ( 手 のひらに 文 字 を 書 いて 伝 える 等 ), 知 的 障 害 に 配 慮 した 情 報 の 提 供 ( 伝 える 内 容 の 要 点 を 筆 記 する, 漢 字 にルビを 振 る, 単 語 や 文 節 の 区 切 りに 空 白 を 挟 んで 記 述 する 分 かち 書 き にする,なじみのない 外 来 語 は 避 ける 等 )を 行 うこと また, その 際, 各 媒 体 間 でページ 番 号 等 が 異 なり 得 ることに 留 意 して 使 用 する (3) 知 的 障 害 のある 利 用 者 等 に 対 し, 抽 象 的 な 言 葉 ではなく, 具 体 的 な 言 葉 を 使 うこと 例 えば,サービスを 受 ける 際 の 手 続 や 申 請 など 生 活 上 必 要 な 言 葉 等 の 意 味 を 具 体 的 に 説 明 して, 当 該 利 用 者 等 が 理 解 しているかを 確 認 する (4) 子 供 である 障 害 者 又 は 知 的 障 害, 発 達 障 害, 言 語 障 害 等 により 言 葉 だけを 聞 いて 理 解 することや 意 思 疎 通 が 困 難 な 障 害 者 に 対 し, 絵 や 写 真 カード,コミュニケーション ボード,タブレット 端 末 等 の ICT 機 器 の 活 用, 視 覚 的 に 伝 えるための 情 報 の 文 字 化, 質 問 内 容 を はい 又 は いいえ で 端 的 に 答 えられるようにすることなどにより 意 思 を 確 認 したり, 本 人 の 自 己 選 択 自 己 決 定 を 支 援 する (5) 比 喩 表 現 等 の 理 解 が 困 難 な 障 害 者 に 対 し, 比 喩 や 暗 喩, 二 重 否 定 表 現 などを 用 いず に 説 明 する (6) 会 議 資 料 等 について, 点 字, 拡 大 文 字 等 で 作 成 する 際 に, 各 々の 媒 体 間 でページ 番 号 等 が 異 なり 得 ることに 留 意 して 使 用 する (7) 視 覚 障 害 のある 出 席 者 に 会 議 資 料 等 を 事 前 送 付 する 際, 読 み 上 げソフトに 対 応 でき るよう 電 子 データ(テキスト 形 式 )で 提 供 する (8) 駐 車 場, 会 場 入 口 などで 通 常, 口 頭 で 行 う 案 内 を, 紙 にメモをして 渡 す (9) 書 類 記 入 の 依 頼 時 に, 記 入 方 法 等 を 本 人 の 目 の 前 で 示 したり, 分 かりやすい 記 述 で 伝 達 したりする 本 人 の 依 頼 がある 場 合 には, 代 読 や 代 筆 といった 配 慮 を 行 う (10) 障 害 者 から 申 し 出 があった 際 に,ゆっくり, 丁 寧 に, 繰 り 返 し 説 明 し, 内 容 が 理 解 されたことを 確 認 しながら 応 対 する また,なじみのない 外 来 語 は 避 ける, 漢 数 字 は 用 いない, 時 刻 は 24 時 間 表 記 ではなく 午 前 午 後 で 表 記 するなどの 配 慮 を 念 頭 に 置 い たメモを, 必 要 に 応 じて 適 時 に 渡 す (11) 会 議 の 進 行 に 当 たり, 資 料 を 見 ながら 説 明 を 聞 くことが 困 難 な 視 覚 又 は 聴 覚 に 障 害 のある 出 席 者 や 知 的 障 害 のある 出 席 者 に 対 し,ゆっくり, 誰 が 話 しているのか 分 かる ように 挙 手 して 話 す, 一 人 ずつ 話 すなど 丁 寧 な 進 行 を 心 がけるなどの 配 慮 を 行 う (12) 会 議 の 進 行 に 当 たっては, 出 席 者 の 障 害 の 特 性 に 合 ったサポートを 行 う,また 介 助 者 や 支 援 者 の 同 席 を 認 めるなどの 可 能 な 範 囲 での 配 慮 を 行 う 3 ルール 慣 行 の 柔 軟 な 変 更 の 具 体 例 (1) 事 務 手 続 の 際 に, 職 員 や 教 員 が 必 要 書 類 の 代 筆 を 行 う (2) 障 害 者 が 立 って 列 に 並 んで 順 番 を 待 っている 場 合 に, 周 囲 の 理 解 を 得 た 上 で, 当 該 9
障 害 者 の 順 番 が 来 るまで 別 室 や 椅 子 を 用 意 する (3) 他 人 との 接 触, 多 人 数 の 中 にいることによる 緊 張 のため, 不 随 意 の 発 声 等 がある 場 合, 緊 張 を 緩 和 するため, 当 該 障 害 者 に 説 明 の 上, 施 設 の 状 況 に 応 じて 別 室 を 用 意 す る (4) 移 動 に 困 難 のある 障 害 者 を 早 めに 入 場 させ 椅 子 に 誘 導 したり, 車 椅 子 を 使 用 する 障 害 者 の 希 望 に 応 じて, 決 められた 車 椅 子 用 以 外 の 客 席 も 使 用 できるようにする (5) 入 学 試 験 や 検 定 試 験 において, 本 人 保 護 者 の 希 望, 障 害 の 状 況 等 を 踏 まえ, 別 室 での 受 験, 試 験 時 間 の 延 長, 点 字 や 拡 大 文 字, 音 声 読 み 上 げ 機 能 の 使 用 等 を 許 可 する (6) 点 字 や 拡 大 文 字, 音 声 読 み 上 げ 機 能 を 使 用 して 学 習 する 児 童 生 徒 等 のために, 授 業 で 使 用 する 教 科 書 や 資 料, 問 題 文 を 点 訳 又 は 拡 大 したものやテキストデータを 事 前 に 渡 す (7) 聞 こえにくさのある 児 童 生 徒 等 に 対 し, 外 国 語 のヒアリングの 際 に, 音 質 音 量 を 調 整 したり, 文 字 による 代 替 問 題 を 用 意 する (8) 知 的 発 達 の 遅 れにより 学 習 内 容 の 習 得 が 困 難 な 児 童 生 徒 等 に 対 し, 理 解 の 程 度 に 応 じて, 視 覚 的 に 分 かりやすい 教 材 を 用 意 する (9) 肢 体 不 自 由 のある 児 童 生 徒 等 に 対 し, 体 育 の 授 業 の 際 に, 上 下 肢 の 機 能 に 応 じて ボール 運 動 におけるボールの 大 きさや 投 げる 距 離 を 変 えたり, 走 運 動 における 走 る 距 離 を 短 くしたり,スポーツ 用 車 椅 子 の 使 用 を 許 可 する (10) 日 常 的 に 医 療 的 ケアを 要 する 児 童 生 徒 等 に 対 し, 本 人 が 対 応 可 能 な 場 合 もあること などを 含 め, 配 慮 を 要 する 程 度 には 個 人 差 があることに 留 意 して, 医 療 機 関 や 本 人 が 日 常 的 に 支 援 を 受 けている 介 助 者 や 支 援 者 等 と 連 携 を 図 り, 個 々の 状 態 や 必 要 な 支 援 を 丁 寧 に 確 認 し, 過 剰 に 活 動 の 制 限 等 をしないようにする (11) 慢 性 的 な 病 気 等 のために 他 の 児 童 生 徒 等 と 同 じように 運 動 ができない 児 童 生 徒 等 に 対 し, 運 動 量 を 軽 減 したり, 代 替 できる 運 動 を 用 意 したりするなど, 病 気 等 の 特 性 を 理 解 し, 過 度 に 予 防 又 は 排 除 をすることなく, 参 加 するための 工 夫 をする (12) 治 療 等 のため 学 習 できない 期 間 が 生 じる 児 童 生 徒 等 に 対 し, 補 講 を 行 うなど, 学 習 機 会 を 確 保 する 方 法 を 工 夫 する (13) 読 み 書 き 等 に 困 難 のある 児 童 生 徒 等 のために, 授 業 や 試 験 でのタブレット 端 末 等 の ICT 機 器 使 用 を 許 可 したり, 筆 記 に 代 えて 口 頭 試 問 による 学 習 評 価 を 行 ったりする (14) 発 達 障 害 等 のため, 人 前 での 発 表 が 困 難 な 児 童 生 徒 等 に 対 し, 代 替 措 置 としてレポ ートを 課 したり, 発 表 を 録 画 したもので 学 習 評 価 を 行 う (15) 学 校 生 活 全 般 において, 適 切 な 対 人 関 係 の 形 成 に 困 難 がある 児 童 生 徒 等 のために, 能 動 的 な 学 習 活 動 などにおいてグループを 編 成 する 時 には, 事 前 に 伝 えたり, 場 合 に よっては 本 人 の 意 向 を 確 認 したりすること また,こだわりのある 児 童 生 徒 等 のため に, 話 し 合 いや 発 表 などの 場 面 において, 意 思 を 伝 えることに 時 間 を 要 する 場 合 があ ることを 考 慮 して, 時 間 を 十 分 に 確 保 したり, 個 別 に 対 応 する (16) 順 番 を 待 つことが 苦 手 な 障 害 者 に 対 し, 周 囲 の 者 の 理 解 を 得 た 上 で, 手 続 き 順 を 入 10
れ 替 える (17) 会 議, 研 修, 講 演 などでは,スクリーン, 手 話 通 訳 者, 要 約 筆 記, 板 書 が 良 く 見 え る 場 所 等 障 害 者 が 希 望 する 場 所 に 障 害 者 自 身 の 席 と 支 援 者 の 活 動 場 所 を 確 保 し, 支 援 者 の 周 りを 明 るくするなどの 配 慮 を 行 う また, 手 話 通 訳 は 話 し 手 の 横 で 通 訳 するよ うにするとともに 手 話 通 訳 が 見 えるように 通 訳 台 を 準 備 する (18) 車 両 乗 降 場 所 を 施 設 出 入 口 に 近 い 場 所 へ 変 更 する (19) 非 公 表 又 は 未 公 表 情 報 を 扱 う 会 議 等 において, 情 報 管 理 に 係 る 担 保 が 得 られること を 前 提 に, 障 害 のある 委 員 の 理 解 を 援 助 する 者 及 びコミュニケーションを 支 援 する 者 ( 手 話 通 訳 者 等 )の 同 席 を 認 める (20) 電 話 による 申 し 込 みや 本 人 確 認 において, 電 話 ができない 聴 覚 障 害 者 のために,フ ァックスやメールなどの 方 法 も 認 める 11