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第 3 章 教 育 課 程 編 成 のための 資 料 第 1 節 教 育 課 程 編 成 の 基 本 となる 事 項 第 1 教 育 目 標 の 設 定 各 幼 稚 園 の 教 育 目 標 は 各 年 度 毎 の 教 育 方 針 や 努 力 目 標 と 異 なり 教 育 的 価 値 が 高 く 継 続 的 な 実 践 に 耐 え 得 る 必 要 がある しかも 評 価 の 基 準 となり 得 るような 具 体 性 を 有 することも 必 要 である したがって 第 2 章 第 2 節 第 2に 示 す 手 順 と 留 意 事 項 を 参 照 の 上 各 幼 稚 園 での 工 夫 を 生 かして 設 定 していくことが 求 められる [A 園 の 場 合 ] 幼 児 一 人 一 人 のよさを 生 かし 地 域 で 伸 び る 子 の 育 成 生 き 生 きのびのびした 幼 児 を 育 てます 幼 児 の 思 いに 寄 り 添 い よさを 生 かします 地 域 に 開 かれた 幼 稚 園 になります [B 園 の 場 合 ] 豊 かな 心 を 育 てる ⑴ 健 康 で 生 き 生 きした 子 ⑵ 友 達 と 仲 よく 遊 べる 子 ⑶ 感 じたこと 考 えたことをのびのびと 表 現 できる 子 ⑷ 自 然 に 親 しみ 進 んで 物 事 に 取 り 組 む 子 [C 園 の 場 合 ] 明 るくのびのびと 行 動 する 中 で 心 と 体 の 健 全 な 発 達 を 促 す( 丈 夫 な 体 ) 自 分 の 力 で 行 動 することの 充 実 感 を 味 わいながら 自 分 で 考 え 自 分 で 行 動 できる 態 度 を 身 に 付 けさせる ( 自 立 する 心 ) 身 近 な 事 象 に 関 心 をもたせ 生 命 を 大 切 にする 気 持 ち 公 共 心 探 究 心 などを 養 う( 豊 かな 心 ) [D 園 の 場 合 ] あかるく 明 るくすなおで 自 信 をもって 生 き 生 きと 自 分 の 思 うことを 表 現 する 子 なかよく よいきまりを 身 に 付 け やさしい 心 で 友 達 や 身 近 な 人 々と 適 切 にかかわる 子 たくましく 元 気 でのびのびと 遊 び なにごとも 自 分 の 力 で 意 欲 的 にやろうとする 子 一 例 として A~Dの4 園 の 教 育 目 標 を 示 した A 園 B 園 では 一 つの 教 育 目 標 を 設 定 し その 後 より 具 体 的 な 内 容 を 含 んだ 目 標 を 複 数 挙 げている C 園 では より 具 体 的 な 内 容 を 含 ん だ 目 標 を 複 数 設 定 し 各 目 標 の 文 末 には 括 弧 書 きで 標 語 的 な 文 言 を 加 えている D 園 は 標 語 的 な3つを 提 示 したのち それに 対 応 させる 形 でより 具 体 的 な 内 容 を 含 んだ 目 標 を 示 している 実 際 には ここに 例 示 した 以 外 にも 様 々な 形 が 見 られる 第 2 教 育 週 数 教 育 時 間 の 決 定 1 教 育 週 数 各 幼 稚 園 において 教 育 課 程 を 編 成 し 実 施 するに 当 たっては 学 校 教 育 法 施 行 規 則 第 37 条 で 毎 学 年 の 教 育 週 数 は 特 別 の 事 情 のある 場 合 を 除 き 39 週 を 下 ってはならないと 示 されている 特 別 な 事 情 とは 台 風 地 震 豪 雪 などの 非 常 変 災 その 他 緊 急 の 出 来 事 や 伝 染 病 の 流 行 な ど 止 むを 得 ない 事 情 が 生 じた 場 合 のことを 指 している - 19 -

[ 教 育 週 数 の 算 出 の 仕 方 ] 1 週 を 月 曜 日 から 金 曜 日 までの5 日 間 とする 月 曜 日 から 金 曜 日 までの 教 育 を 行 う 週 において 週 の 途 中 に 休 業 日 ( 祝 日 開 園 記 念 日 等 )が 入 る 場 合 であっても1 週 と 数 える 学 期 の 始 めと 終 わりが 週 の 途 中 である 場 合 については 日 数 で 数 え 各 学 期 の 総 数 に 週 を 換 算 する この 場 合 の 祝 日 等 は 日 数 に 加 える 例 えば 月 曜 日 から 金 曜 日 まで 教 育 を 行 う 週 が 年 間 37 週 であり 学 期 の 始 めと 終 わり を 週 数 に 換 算 すると2 週 と2 日 になった 場 合 37 週 +2 週 と2 日 = 39 週 と2 日 になる 端 数 の2 日 は 切 り 捨 てずに 教 育 を 行 う 2 教 育 時 間 1 日 の 教 育 時 間 については 幼 稚 園 教 育 要 領 により 幼 児 の 幼 稚 園 における 教 育 時 間 の 妥 当 性 及 び 家 庭 や 地 域 における 生 活 の 重 要 性 を 考 慮 して4 時 間 を 標 準 とすることと 示 されている 各 幼 稚 園 においては 幼 児 の 年 齢 や 教 育 経 験 などによる 心 身 の 発 達 の 程 度 や 季 節 などを 踏 ま え 適 切 な 教 育 時 間 を 定 める 必 要 がある この 場 合 保 育 所 の 整 備 が 進 んでいない 地 域 において は 幼 稚 園 の 実 態 に 応 じて 弾 力 的 な 対 応 を 図 ることが 必 要 である このように4 時 間 を 標 準 としてそれぞれの 幼 稚 園 において 定 められた 教 育 時 間 については 登 園 時 刻 から 降 園 時 刻 までが 教 育 課 程 に 基 づく 教 育 が 行 われる 時 間 となる 第 3 ねらい 内 容 の 組 織 教 育 目 標 の 達 成 を 目 指 し 幼 稚 園 の 教 育 年 限 における 幼 児 の 発 達 の 過 程 を 長 期 的 な 視 野 で とらえることが 必 要 である さらに 発 達 の 過 程 を 踏 まえ 具 体 的 な ねらい 内 容 を 組 織 することとなる その 際 には 表 記 する 形 式 の 工 夫 も 必 要 である 1 幼 稚 園 や 地 域 の 実 態 に 即 したねらい 内 容 の 組 織 幼 稚 園 教 育 要 領 解 説 では 幼 稚 園 や 地 域 の 実 態 について 次 のように 解 説 している 幼 稚 園 の 実 態 とは: 幼 稚 園 規 模 教 職 員 の 状 況 ( 特 に 教 職 員 の 構 成 ) 施 設 設 備 の 状 況 ( 特 に 遊 具 や 用 具 の 整 備 状 況 )など 地 域 の 実 態 とは : 都 市, 農 村, 山 村 など 生 活 条 件 や 環 境 文 化 などの 特 色 地 域 資 源 - 社 会 教 育 施 設 ( 幼 稚 園 保 育 所 小 学 校 図 書 館 など) - 人 材 ( 幼 稚 園 の 教 育 活 動 に 協 力 することのできる 人 ) 幼 稚 園 において, 地 域 や 幼 稚 園 の 実 態 及 び 幼 児 の 心 身 の 発 達 を 十 分 に 踏 まえ, 創 意 工 夫 を 生 かし 特 色 あるものとすることが 大 切 である [ 幼 稚 園 教 育 要 領 解 説 : 第 1 章 第 2 節 : 1 教 育 課 程 の 基 本 ⑵] 上 記 の 諸 条 件 は 幼 稚 園 ごとに 全 て 異 なり 一 様 ではない したがって 各 園 で 編 成 される 教 育 課 程 も 創 意 工 夫 が 生 かされ 特 色 あるものでなければならない 各 幼 稚 園 においては 地 域 や 幼 稚 園 の 実 態 及 び 幼 児 の 心 身 の 発 達 など 教 育 課 程 編 成 のための 基 礎 資 料 を 整 理 しておく ことが 必 要 である 2 幼 稚 園 教 育 の 基 本 を 踏 まえたねらい 内 容 の 組 織 幼 稚 園 教 育 の 基 本 特 に 総 合 的 な 指 導 については 次 のように 示 されている 幼 児 の 自 発 的 な 活 動 としての 遊 びは, 心 身 の 調 和 のとれた 発 達 の 基 礎 を 培 う 重 要 な 学 習 - 20 -

であることを 考 慮 して, 遊 びを 通 しての 指 導 を 中 心 として 第 2 章 に 示 すねらいが 総 合 的 に 達 成 されるようにすること [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 総 則 ] 幼 稚 園 教 育 要 領 に 示 されている ねらい や 内 容 をそのまま 教 育 課 程 における 具 体 的 な 指 導 のねらいや 内 容 とするのではなく, 幼 児 の 発 達 の 各 時 期 に 展 開 される 生 活 に 応 じ て 適 切 に 具 体 化 したねらいや 内 容 を 設 定 する 必 要 がある [ 解 説 : 第 1 章 第 2 節 : 2 教 育 課 程 の 編 成 ⑵] 発 達 の 各 時 期 にふさわしい 具 体 的 なねらいや 内 容 は, 各 領 域 に 示 された ねらい や 内 容 のすべてを 視 野 に 入 れるとともに, 幼 児 の 生 活 の 中 で,それらがどう 相 互 に 関 連 している かを 十 分 に 考 慮 して 設 定 していくようにすることが 大 切 である [ 解 説 : 第 1 章 第 2 節 : 2⑷] 幼 稚 園 教 育 要 領 に 示 された ねらい や 内 容 をそのまま 教 育 課 程 における 具 体 的 な 指 導 のねらいや 内 容 とすることは 適 切 ではない また 発 達 の 時 期 にふさわしい 具 体 的 なねらい 内 容 を 組 織 する 際 には 各 領 域 のねらい 内 容 のすべてを 視 野 に 入 れるとともに 各 領 域 のね らいが 総 合 的 に 達 成 されるよう 領 域 相 互 の 関 連 を 考 慮 することが 必 要 である これらの 点 を 十 分 に 理 解 して 教 育 課 程 の 編 成 に 取 り 組 むことが 重 要 である また 表 す 形 式 についても 各 園 での 工 夫 が 必 要 である 第 2 節 教 育 課 程 編 成 に 当 たって 留 意 すべき 事 項 第 1 幼 稚 園 教 育 要 領 の 改 訂 を 踏 まえた 編 成 例 第 2 章 の 編 成 の 手 順 で 示 したように 各 園 で 設 定 した 教 育 目 標 を 達 成 するために 幼 児 の 発 達 の 過 程 を 見 通 し その 発 達 の 過 程 を 基 に 具 体 的 なねらい 内 容 を 組 織 することになる ここでは 幼 稚 園 教 育 要 領 の 改 訂 により 特 に 重 点 の 置 かれた 項 目 について 具 体 的 にどのよ うに 教 育 課 程 を 編 成 していくか 編 成 の 仕 方 を 例 示 する 例 示 の 見 方 は 以 下 の 通 りである 1 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 まず 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 における 関 連 の 記 述 を 資 料 として 示 す 第 1 章 第 2 章 にお いて 既 に 繰 り 返 し 述 べたように 幼 稚 園 の 教 育 課 程 は 教 育 基 本 法 学 校 教 育 法 及 び 同 法 施 行 規 則 幼 稚 園 教 育 要 領 等 の 関 連 法 令 を 踏 まえなければならず 特 に 具 体 的 なねらい 内 容 を 組 織 し 編 成 するに 当 たっては 教 育 課 程 の 基 準 とされている 幼 稚 園 教 育 要 領 を 十 分 に 理 解 して おく 必 要 がある 2 幼 児 の 具 体 的 な 姿 とその 読 みとりの 例 次 に 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 を 踏 まえながら 幼 稚 園 生 活 の 中 でとらえた 具 体 的 な 幼 児 の 姿 と その 姿 を 教 師 がどのように 読 みとったかについて 一 例 を 示 す このような 姿 の 読 みとりの 積 み 重 ねが 発 達 の 過 程 をとらえることにつながる 3 教 育 課 程 の 例 発 達 の 過 程 : 具 体 的 な 姿 を 基 に ( 教 育 年 限 全 体 を 見 通 した) 長 期 的 な 視 点 でとらえた 幼 児 の 発 達 の 節 目 や 特 性 ねらい: 発 達 の 過 程 を 基 に その 時 期 にふさわしいととらえ 組 織 したねらい 入 園 から 修 了 までを 見 通 して 発 達 の 過 程 をとらえ ねらい 内 容 を 組 織 することが 教 育 課 程 の 編 成 であるが ここでは 例 として 教 育 課 程 の 一 部 分 をそれぞれ 示 している なお 例 示 した 幼 児 の 発 達 の 過 程 や 具 体 的 なねらい 等 は その 時 期 の 幼 児 の 標 準 的 な 育 ちを 示 すものではない あくまでも 幼 児 の 姿 の 把 握 と 教 育 課 程 編 成 の 一 例 として 参 考 にされたい - 21 -

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第 2 編 成 に 当 たって 特 に 工 夫 が 必 要 となる 事 項 前 頁 までの 第 1 幼 稚 園 教 育 要 領 の 改 訂 を 踏 まえた 編 成 例 では 教 育 課 程 編 成 の 具 体 例 を 8つの 視 点 から 示 した ここでは 編 成 に 当 たって 特 に 各 園 の 創 意 工 夫 が 必 要 と 思 われる 事 項 に ついて 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 における 関 連 の 記 述 を 資 料 として 示 したのち その 記 述 を 踏 ま えて どのような 教 育 課 程 編 成 の 工 夫 が 必 要 か その 視 点 を 示 す いずれも 幼 稚 園 教 育 要 領 における 改 訂 の 大 きな 柱 であったり 留 意 が 必 要 とされたりしている 事 項 である ただし 幼 稚 園 教 育 要 領 では 指 導 計 画 の 作 成 に 当 たっての 留 意 事 項 として 位 置 付 けられており 中 には 教 育 課 程 に 盛 り 込 みにくい 内 容 もあるが その 場 合 でも 長 期 指 導 計 画 にどのように 位 置 付 けるかを 園 内 で 確 認 しておくことが 重 要 である 1 体 験 の 関 連 性 を 視 点 とした 編 成 の 工 夫 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 幼 児 が 様 々な 人 やものとのかかわりを 通 して, 多 様 な 体 験 をし, 心 身 の 調 和 のとれた 発 達 を 促 すようにしていくこと その 際, 心 が 動 かされる 体 験 が 次 の 活 動 を 生 み 出 すこ とを 考 慮 し, 一 つ 一 つの 体 験 が 相 互 に 結 び 付 き, 幼 稚 園 生 活 が 充 実 するようにすること [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 第 3 章 第 1:1 一 般 的 な 留 意 事 項 ⑷] 多 様 な 体 験 が 大 切 であるということは, 幼 児 に 様 々な 活 動 を 提 供 すればよいというこ とではない 幼 児 が 自 分 で 考 え, 判 断 し, 納 得 し, 行 動 することを 通 して 生 きる 力 の 基 礎 を 身 に 付 けていくためには,むしろ 活 動 は 精 選 されなければならない その 際 特 に 重 要 なことは, 体 験 の 質 である あることを 体 験 することにより,それが 幼 児 自 身 の 内 面 の 成 長 につながっていくことこそが 大 切 なのである 一 つ 一 つの 体 験 は 独 立 したものではなく, 他 の 体 験 と 関 連 性 をもつことにより, 体 験 が 深 まり,その 結 果, 幼 稚 園 生 活 が 充 実 したものとなるのである 幼 児 の 体 験 が 関 連 性 をもつものになっていくためには, 教 師 は 次 のことを 念 頭 に 置 く 必 要 がある 第 一 は, 一 人 一 人 の 幼 児 の 体 験 を 理 解 しようと 努 めることである 第 二 は, 幼 児 の 体 験 を 教 師 が 共 有 するように 努 め, 共 感 することである 第 三 は,ある 体 験 からどのような 興 味 や 関 心 が 幼 児 の 心 に 生 じてきたかを 理 解 すること である 第 四 は,ある 体 験 から 幼 児 が 何 を 学 んだのかを 理 解 することである 第 五 は, 入 園 から 修 了 までの 幼 稚 園 生 活 のなかで,ある 時 期 の 体 験 が 後 の 時 期 のどのよ うな 体 験 とつながりうるのかを 考 えることである [ 解 説 : 第 3 章 第 2 節 : 3 体 験 の 多 様 性 と 関 連 性 ] 編 成 の 工 夫 教 育 期 間 全 体 の 中 での 様 々な 体 験 のつながりを 意 識 する 教 育 課 程 は 幼 児 の 発 達 の 過 程 を 見 通 してねらい 内 容 を 組 織 するものであり 幼 児 の 体 験 の 積 み 重 ねを 十 分 考 慮 して 編 成 しなければならない ただし 教 育 課 程 の 編 成 時 には 見 通 せなかった 体 験 のつながりが 実 際 の 保 育 を 実 施 した 後 に 見 えてくることもある 例 えば 5 歳 児 半 ばに 砂 場 での 水 路 づくりから 砂 が 残 った 部 分 に 地 名 国 名 を 名 付 ける 姿 があった その 後 友 達 数 名 で 分 担 して 本 を 見 ながら 国 旗 の 絵 を 画 用 紙 に 描 き 棒 を 付 けて 砂 に 挿 す 遊 びとなった このような 幼 児 の 姿 は 以 前 の 様 々な 体 験 が 生 かされていると 考 える つまり 水 と 砂 との 関 係 を 意 識 する 体 験 絵 を 描 く 体 験 国 国 旗 地 名 などに 関 心 をもつ 体 験 友 達 同 士 でイメージを 共 有 したり 協 力 して 遊 ぶ 体 験 などであ る そこで 教 育 課 程 の 評 価 を 行 う 際 には それぞれの 体 験 に 関 連 するような 具 体 的 なねらい 内 容 が いつ どのような 形 で 設 定 されていたかについて 振 り 返 る 作 業 が 必 要 である このように 具 体 的 な 幼 児 の 姿 と 指 導 を 基 に 体 験 の 関 連 性 という 視 点 で 再 度 見 直 すこと により 教 育 課 程 全 体 が 入 園 から 修 了 までのつながりをもったものとして 編 成 されるのである - 38 -

2 安 全 を 視 点 とした 編 成 の 工 夫 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 情 緒 の 安 定 を 図 り, 遊 びを 通 して 状 況 に 応 じて 機 敏 に 自 分 の 体 を 動 かすことができる ようにするとともに, 危 険 な 場 所 や 事 物 などが 分 かり, 安 全 についての 理 解 を 深 めるよ うにすること [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 第 3 章 第 1: 2 特 に 留 意 する 事 項 ⑴] 幼 児 の 事 故 はその 時 の 心 理 的 な 状 態 と 関 係 が 深 いといわれており, 日 々の 生 活 の 中 で, 教 師 は 個 々の 幼 児 が 安 定 した 情 緒 の 下 で 行 動 できるようにすることが 大 切 である 友 達 や 周 囲 の 人 々の 安 全 にも 関 心 を 向 けながら, 次 第 に 幼 児 が 自 ら 安 全 な 行 動 をとる ことができるように, 発 達 の 実 情 に 応 じて 指 導 を 行 う 必 要 がある ( 中 略 ) 幼 児 が 自 分 で 状 況 に 応 じて 機 敏 に 体 を 動 かし, 危 険 を 回 避 するようになるためには, 日 常 の 生 活 の 中 で 十 分 に 体 を 動 かして 遊 ぶことを 通 して,その 中 で 危 険 な 場 所, 事 物, 状 況 などが 分 かったり,そのときにどうしたらよいかを 体 験 を 通 して 学 びとっていくことが 大 切 であ る [ 解 説 : 第 3 章 第 3 節 : 1 安 全 に 関 する 指 導 ] 編 成 の 工 夫 情 緒 の 安 定 や 体 を 動 かすこと と 関 連 させながら 安 全 についてとらえる 幼 稚 園 教 育 要 領 解 説 で 述 べているように 安 全 については 幼 児 の 安 定 した 情 緒 や 機 敏 な 体 の 動 きとの 関 連 でとらえることが 必 要 である 教 育 課 程 に 安 全 面 の 指 導 を 位 置 付 ける 際 には 幼 児 の 情 緒 の 安 定 や 体 を 動 かす 体 験 などとのつながりを 視 野 に 入 れて 発 達 の 過 程 を 見 通 し ねらいや 内 容 を 組 織 していくように 留 意 したい 教 育 課 程 に 基 づき 具 体 的 な 安 全 教 育 の 指 導 計 画 を 作 成 する 安 全 教 育 の 内 容 については 編 成 した 教 育 課 程 に 基 づき 指 導 計 画 において 具 体 化 すること が 適 当 である 例 えば 園 内 施 設 の 構 造 を 踏 まえた 安 全 教 育 や 地 域 の 人 材 を 活 用 した 交 通 安 全 教 育 などの 計 画 が 考 えられる その 際 教 育 課 程 の 中 でとらえた 幼 児 の 発 達 の 過 程 を 十 分 に 踏 まえ それぞれの 時 期 にあった 指 導 内 容 や 方 法 で 実 施 する 3 行 事 を 視 点 とした 編 成 の 工 夫 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 行 事 の 指 導 に 当 たっては, 幼 稚 園 生 活 の 自 然 の 流 れの 中 で 生 活 に 変 化 や 潤 いを 与 え, 幼 児 が 主 体 的 に 楽 しく 活 動 できるようにすること なお,それぞれの 行 事 についてはそ の 教 育 的 価 値 を 十 分 検 討 し, 適 切 なものを 精 選 し, 幼 児 の 負 担 にならないようにするこ と [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 第 3 章 第 1:2 特 に 留 意 する 事 項 ⑷] 行 事 は, 幼 児 の 自 然 な 生 活 の 流 れに 変 化 や 潤 いを 与 えるものであり, 幼 児 は, 行 事 に 参 加 し,それを 楽 しみ,いつもの 幼 稚 園 生 活 とは 異 なる 体 験 をすることができる 幼 児 は, 行 事 に 至 るまでに 様 々な 体 験 をするが,その 体 験 が 幼 児 の 活 動 意 欲 を 高 めた り, 幼 児 同 士 の 交 流 を 広 げたり, 深 めたりするとともに, 幼 児 が 自 分 や 友 達 が 思 わぬ 力 を 発 揮 することに 気 付 いたり, 遊 びや 生 活 に 新 たな 展 開 が 生 まれたりする それゆえ 行 事 を 選 択 するに 当 たっては, 長 期 の 指 導 計 画 を 念 頭 に 置 いて, 幼 児 の 生 活 に 即 して 必 要 な 体 験 が 得 られるように,また 遊 びや 生 活 がさらに 意 欲 的 になるよう, 行 事 が 終 わった 後 の 幼 稚 園 生 活 をも 考 慮 することが 大 切 である 幼 稚 園 生 活 に 行 事 を 過 度 に 取 り 入 れたり, 結 果 やできばえに 過 重 な 期 待 をしたりする ことは, 幼 児 の 負 担 になるばかりでなく,ときには 幼 稚 園 生 活 の 楽 しさが 失 われること にも 配 慮 し, 幼 児 の 発 達 の 過 程 や 生 活 の 流 れから 見 て 適 切 なものに 精 選 することが 大 切 である [ 解 説 : 第 3 章 第 3 節 : 4 行 事 の 指 導 ] 編 成 の 工 夫 行 事 によって 得 られる 体 験 が 発 達 の 過 程 に 即 しているかを 検 討 する 長 期 の 指 導 計 画 を 念 頭 に 置 いて 行 事 を 選 択 することが 求 められているが 当 然 教 育 課 程 - 39 -

の 編 成 段 階 においても それぞれの 時 期 の 発 達 の 過 程 を 見 通 しておかなければならない 例 え ば 運 動 会 や 発 表 会 など 長 期 間 にわたって 取 り 組 むことが 予 想 される 活 動 では そこでの 幼 児 の 体 験 が その 時 期 の 主 たる 体 験 となりやすい 上 記 の 幼 稚 園 教 育 要 領 解 説 でも 述 べられて いるように 結 果 やできばえを 重 視 するのではなく 行 事 の 前 後 も 含 めた 生 活 の 流 れの 中 で 幼 児 に 何 を 体 験 させたいかを 考 慮 しなければならない その 時 期 に 必 要 な 体 験 をふまえた 教 育 課 程 が 編 成 されていれば 行 事 の 指 導 も 自 ずと 幼 児 の 発 達 に 即 したものとなる 4 障 害 のある 幼 児 の 指 導 を 視 点 とした 編 成 の 工 夫 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 障 害 のある 幼 児 の 指 導 に 当 たっては, 集 団 の 中 で 生 活 することを 通 して 全 体 的 な 発 達 を 促 していくことに 配 慮 し, 特 別 支 援 学 校 などの 助 言 又 は 援 助 を 活 用 しつつ, 例 えば 指 導 についての 計 画 又 は 家 庭 や 医 療, 福 祉 などの 業 務 を 行 う 関 係 機 関 と 連 携 した 支 援 のた めの 計 画 を 個 別 に 作 成 することなどにより, 個 々の 幼 児 の 障 害 の 状 態 などに 応 じた 指 導 内 容 や 指 導 方 法 の 工 夫 を 計 画 的, 組 織 的 に 行 うこと [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 第 3 章 第 1:2 特 に 留 意 する 事 項 ⑵] 幼 稚 園 において 障 害 のある 幼 児 を 指 導 する 場 合 には, 幼 稚 園 教 育 の 機 能 を 十 分 生 かし て, 幼 稚 園 生 活 の 場 の 特 性 と 人 間 関 係 を 大 切 にし,その 幼 児 の 発 達 を 全 体 的 に 促 してい くことが 大 切 である そのため, 幼 稚 園 では, 幼 児 の 障 害 の 種 類 や 程 度 などを 的 確 に 把 握 し, 個 々の 幼 児 の 障 害 の 状 態 などに 応 じた 指 導 内 容 指 導 方 法 の 工 夫 について 検 討 し, 適 切 な 指 導 を 行 う 必 要 がある 幼 稚 園 は, 特 別 支 援 学 校 や 医 療 福 祉 などの 関 係 機 関 と 連 携 を 図 り, 障 害 のある 幼 児 の 教 育 についての 専 門 的 な 助 言 や 援 助 を 活 用 しながら, 適 切 な 指 導 を 計 画 的, 組 織 的 に 行 うことが 大 切 である ( 中 略 ) 何 よりも, 幼 稚 園 の 教 師 が 障 害 のある 幼 児 に 対 する 理 解 を 深 め,その 教 育 についての 知 識 と 経 験 を 豊 かにすることが 大 切 である [ 解 説 : 第 3 章 第 3 節 : 2 障 害 のある 幼 児 の 指 導 ] 編 成 の 工 夫 個 々の 幼 児 に 応 じた 指 導 計 画 を 作 成 する 障 害 のある 幼 児 の 指 導 に 当 たっては 障 害 のない 幼 児 と 同 様 発 達 の 過 程 を 見 通 した 教 育 課 程 に 基 づく 教 育 が 実 施 される しかし 障 害 の 状 態 などは 個 々に 異 なるので 園 の 教 育 課 程 で 見 通 した 発 達 の 過 程 だけでは 十 分 に 対 応 できない 場 合 もある 園 の 教 育 課 程 を 踏 まえながら その 幼 児 の 発 達 を 全 体 的 にとらえ 個 別 の 指 導 計 画 を 作 成 することが 重 要 である その 際 関 係 機 関 と 連 携 して 専 門 的 な 助 言 を 受 けたり 家 庭 と 連 携 しながら 幼 稚 園 修 了 後 も 見 通 した 支 援 を 行 うことが 必 要 である 同 時 に 園 内 委 員 会 の 設 置 や 特 別 支 援 教 育 コーディネーターの 指 名 など 園 内 の 協 力 体 制 を 整 備 し 計 画 的 組 織 的 に 取 り 組 むようにすることが 重 要 である 5 家 庭 での 生 活 との 連 続 性 を 視 点 とした 編 成 の 工 夫 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 幼 児 は, 家 庭, 地 域 社 会, 幼 稚 園 という 一 連 の 流 れの 中 で 生 活 している 特 に, 教 育 基 本 法 第 10 条 で 示 されているとおり, 家 庭 は 子 どもの 教 育 について 第 一 義 的 責 任 を 有 している 幼 児 が 望 ましい 発 達 を 遂 げていくためには, 家 庭 との 連 携 を 十 分 図 って 個 々 の 幼 児 に 対 する 理 解 を 深 めるとともに, 幼 稚 園 での 生 活 の 様 子 なども 家 庭 に 伝 えていく など, 幼 稚 園 と 家 庭 が 互 いに 幼 児 の 望 ましい 発 達 を 促 すために 思 っていることを 伝 え 合 い, 考 え 合 うことが 大 切 である [ 解 説 : 第 1 章 第 2 節 :1 教 育 課 程 の 基 本 ] 基 本 的 な 生 活 習 慣 の 形 成 に 当 たっては, 家 庭 での 生 活 経 験 に 配 慮 し, 幼 児 の 自 立 心 を 育 て, 幼 児 が 他 の 幼 児 とかかわりながら 主 体 的 な 活 動 を 展 開 する 中 で, 生 活 に 必 要 な 習 慣 を 身 に 付 けるようにすること [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 健 康 内 容 の 取 扱 い⑸] - 40 -

生 活 に 必 要 な 習 慣 の 形 成 の 第 一 歩 は, 家 庭 において 行 われる 幼 稚 園 は,それぞれの 家 庭 で 幼 児 が 獲 得 した 生 活 上 の 習 慣 を 教 師 や 他 の 幼 児 と 共 に 生 活 する 中 で, 社 会 的 にも 広 がりのあるものとして 再 構 成 し, 身 に 付 けていく 場 である ( 中 略 ) 幼 稚 園 と 家 庭 が 連 携 し, 基 本 的 な 生 活 習 慣 の 形 成 に 当 たって 必 要 な 体 験 や 適 切 な 援 助 などについて 共 通 理 解 を 図 ることが 大 切 である [ 解 説 : 第 2 章 第 2 節 健 康 内 容 の 取 扱 い⑸] 食 生 活 の 基 本 は,まず 家 庭 ではぐくまれることから 家 庭 との 連 携 は 大 切 である [ 解 説 : 第 2 章 第 2 節 健 康 内 容 の 取 扱 い⑷] 編 成 の 工 夫 教 育 課 程 を 家 庭 での 生 活 との 連 続 性 の 視 点 で 見 直 す 幼 稚 園 における 教 育 活 動 は 単 独 で 成 り 立 つものではなく 子 どもの 教 育 について 第 一 義 的 責 任 を 有 する 家 庭 との 連 携 が 極 めて 重 要 である 特 に 基 本 的 な 生 活 習 慣 の 形 成 に 当 たっては 家 庭 との 連 携 が 不 可 欠 である そこで 教 育 課 程 を 編 成 する 際 には 家 庭 での 生 活 経 験 等 に 配 慮 しながら 幼 児 の 発 達 を 見 通 し それぞれの 時 期 に 適 した 指 導 を 家 庭 での 生 活 との 連 続 性 を 踏 まえて 検 討 することが 必 要 で ある 6 幼 小 の 円 滑 な 接 続 を 視 点 とした 編 成 の 工 夫 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 解 説 の 記 述 幼 稚 園 教 育 と 小 学 校 教 育 との 円 滑 な 接 続 のため, 幼 児 と 児 童 の 交 流 の 機 会 を 設 けたり, 小 学 校 の 教 師 との 意 見 交 換 や 合 同 の 研 究 の 機 会 を 設 けたりするなど, 連 携 を 図 るように すること [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 第 3 章 第 1:2 特 に 留 意 する 事 項 ⑸] 幼 児 と 児 童 が 交 流 することによって, 幼 児 は, 児 童 に 憧 れの 気 持 ちをもったり, 小 学 校 生 活 に 期 待 をよせたりすることができる [ 解 説 : 第 3 章 第 3 節 : 5 小 学 校 との 連 携 ] 幼 稚 園 教 育 が, 小 学 校 以 降 の 生 活 や 学 習 の 基 盤 の 育 成 につながることに 配 慮 し, 幼 児 期 にふさわしい 生 活 を 通 して, 創 造 的 な 思 考 や 主 体 的 な 生 活 態 度 などの 基 礎 を 培 うよう にすること [ 幼 稚 園 教 育 要 領 : 第 3 章 第 1:1 一 般 的 な 留 意 事 項 ⑼] 小 学 校 教 育 の 先 取 りをすることではなく, 就 学 前 までの 幼 児 期 にふさわしい 教 育 を 行 うことが 最 も 肝 心 なことである つまり, 幼 児 が 遊 び, 生 活 が 充 実 し, 発 展 することを 援 助 していくことである ( 中 略 ) 幼 稚 園 教 育 は, 幼 児 期 の 発 達 に 応 じて 幼 児 の 生 きる 力 の 基 礎 を 育 成 するものである ( 中 略 ) 幼 児 が 小 学 校 に 就 学 するまでに, 創 造 的 な 思 考 や 主 体 的 な 生 活 態 度 などの 基 礎 を 培 うことが 重 要 である [ 解 説 : 第 3 章 第 2 節 : 8 小 学 校 以 降 の 生 活 や 学 習 の 基 盤 の 育 成 ] 編 成 の 工 夫 幼 児 と 児 童 の 交 流 について 教 育 課 程 に 位 置 付 ける 異 年 齢 の 児 童 とかかわることにより 幼 児 にどのような 経 験 が 期 待 されるのか 特 に 領 域 人 間 関 係 のねらい 内 容 との 関 連 を 意 識 し 小 学 生 と 交 流 することの 意 義 を 確 認 することが 重 要 である また 児 童 との 交 流 の 経 験 が それ 以 外 の 幼 稚 園 の 生 活 に 影 響 を 与 えることも 考 慮 して 幼 児 の 発 達 の 過 程 を 見 通 し 交 流 計 画 を 教 育 課 程 に 位 置 付 ける 教 育 課 程 全 体 を 小 学 校 以 降 の 生 活 や 学 習 の 基 盤 の 育 成 の 視 点 でとらえる 幼 小 の 滑 らかな 接 続 に 関 しては 幼 稚 園 の 教 育 活 動 全 体 を 通 して 小 学 校 以 降 の 生 活 や 学 習 の 基 盤 を 培 っているかという 視 点 から 教 育 課 程 を 見 直 すことが 必 要 である 特 に 創 造 的 な 思 考 の 基 礎 (いろいろな 事 柄 に 対 して 自 分 のしたいことが 広 がっていきな がら あきらめず 考 え 工 夫 していくこと)や 主 体 的 な 態 度 の 基 礎 ( 物 事 に 積 極 的 に 取 り 組 む こと 自 分 なりに 生 活 を 創 っていくこと 自 分 を 向 上 させていこうとする 意 欲 が 生 まれること) などを 幼 稚 園 修 了 までにどのように 培 うのかという 視 点 が 重 要 である - 41 -

第 3 節 教 育 課 程 の 編 成 事 例 第 1 幼 稚 園 や 地 域 の 実 態 を 生 かした 編 成 事 例 地 域 の 方 や 保 護 者 などの 人 材 を 生 かした 教 育 課 程 の 例 である 園 だより を 回 覧 するなどして 幼 稚 園 の 教 育 活 動 を 知 らせたり 地 域 の 人 材 を 募 集 したりしており 地 域 の 方 の 理 解 と 協 力 を 得 て いる ( 家 庭 や 地 域 と 連 携 する 内 容 及 び 具 体 的 方 法 太 字 の 部 分 ) 幼 稚 園 教 育 目 標 幼 児 一 人 一 人 のよさを 生 かし 地 域 で 伸 びる 子 の 育 成 期 1 期 (2 年 保 育 4 歳 児 4 月 ~5 月 ) 2 期 (2 年 保 育 4 歳 児 6 月 ~7 月 ) 目 標 好 きな 遊 びを 楽 しみ 園 生 活 に 慣 れる 教 師 や 友 達 と 一 緒 に 触 れ 合 いながら 遊 ぶ 発 達 の 過 程 ね ら い 新 しい 生 活 に 不 安 をもち 緊 張 する 幼 児 も いる 入 園 当 初 は 友 達 や 教 師 の 動 きを 傍 観 した り 同 じ 場 にいても 一 人 で 遊 んだりして 幼 児 同 士 のかかわりはあまり 見 られない 徐 々に 園 生 活 の 様 子 がわかり 自 分 の 好 き な 遊 びを 見 付 けて 取 り 組 むようになる 園 生 活 に 慣 れ 安 心 して 過 ごす 生 活 の 仕 方 が 分 かり できることは 自 分 で しようとする 教 師 や 友 達 に 親 しみをもつ 生 活 範 囲 が 広 がり 動 きが 活 発 になる 友 達 と 一 緒 に 過 ごすことを 喜 ぶようにな る 言 葉 や 態 度 で はっきりと 意 思 表 示 をする 幼 児 がいる 一 方 消 極 的 な 幼 児 の 姿 も 見 ら れる 自 分 の 思 いを 出 せるようになり 友 達 とか かわる 中 でのトラブルが 生 じ 始 める 好 きな 遊 びに 取 り 組 む 中 で 友 達 と 触 れ 合 って 遊 ぶ 楽 しさを 感 じる いろいろな 遊 びに 興 味 をもつ 内 容 教 師 などに 見 守 られながら 友 達 と 一 緒 に 生 活 する 家 庭 との 連 携 : ボランティ アママ 自 分 の 遊 びたい 場 や 遊 具 を 見 付 けて 遊 ぶ 身 近 な 自 然 に 触 れて 遊 ぶ 友 達 と 同 じ 物 を 持 ったり 身 に 付 けたりし て 同 じことをして 遊 ぼうとする いろいろな 素 材 や 用 具 に 興 味 をもち 触 れ て 遊 ぶ 身 近 な 動 植 物 とのかかわりを 楽 しむ 水 を 使 ったいろいろな 遊 びに 親 しむ 人 材 活 用 : 学 習 ボランティア 6 期 (2 年 保 育 5 歳 児 4 月 ~5 月 ) 10 期 ( 2 年 保 育 5 歳 児 1 月 ~3 月 ) 年 長 になった 喜 びと 自 覚 をもつ 年 長 組 になったことの 喜 びや 期 待 が 見 られる 反 面 不 安 な 表 情 の 幼 児 もいる 戸 外 でのいろいろな 遊 びを 好 み 自 然 とかかわる 遊 びに 関 心 をもつようなる 年 長 になったことを 喜 び 新 しい 環 境 に 慣 れ 友 達 との 遊 びを 楽 しむ 身 近 な 自 然 や 栽 培 物 に 触 れ 関 心 をもつ 年 少 児 に 対 して 優 しい 気 持 ちやいたわりの 気 持 ち をもつ 自 分 達 で 生 活 の 仕 方 を 考 えたり 決 めたりする 夏 野 菜 の 苗 を 植 えるなどの 栽 培 活 動 に 取 り 組 み 育 てる 喜 びを 味 わう 人 材 活 用 : 学 習 ボランティア 気 持 ちを 友 達 に 伝 えながら 好 きな 遊 びをする 年 少 児 (4 歳 児 )を 喜 んで 迎 える 準 備 をしたり 一 緒 に 生 活 したりする 自 分 の 力 を 十 分 に 発 揮 し 充 実 した 園 生 活 を 過 ごす 自 信 をもって 自 分 の 思 いを 表 現 しようとする 小 学 校 入 学 を 意 識 して 自 信 のある 行 動 や 年 少 児 に 思 いやりをもって 接 する 姿 などが 見 られ 遊 び や 生 活 に 張 り 合 いが 出 てくる 目 的 や 課 題 をもって 進 んで 取 り 組 み やりとげる 充 実 感 を 味 わう 1 年 生 になるという 自 覚 をもち 自 主 的 に 行 動 する クラスの 友 達 と 一 緒 に 共 通 の 目 的 をもって 取 り 組 む 身 近 な 地 域 の 人 と 喜 んでかかわる 地 域 連 携 : 商 店 街 での 作 品 展 示 これまでに 経 験 したことを 様 々な 場 面 で 活 用 しな がら 積 極 的 に 自 分 たちの 生 活 をつくり 出 す - 42 -

第 2 幼 小 の 円 滑 な 接 続 を 踏 まえた 編 成 事 例 小 学 校 が 敷 地 続 きにあり 園 生 活 の 中 で 日 常 的 に 幼 児 と 児 童 との 交 流 が 行 われている 幼 稚 園 の 事 例 である ( 児 童 との 交 流 に 関 する 内 容 太 字 の 部 分 ) 発 達 の 過 程 ね ら い 内 容 教 育 目 標 Ⅲ 期 (2 年 保 育 4 歳 児 10 月 ~ 12 月 ) 気 の 合 う 友 だちと 遊 ぶ 楽 しさが わかり いろいろな 遊 びに 興 味 をもって 遊 ぶようになる 気 の 合 う 友 だちと 遊 ぶ 中 で 自 分 の 気 持 ちを 出 し 合 いながら 遊 ぶ 楽 しさを 味 わう 身 近 な 自 然 や 行 事 に 興 味 をもち いろいろなことに 喜 んでかかわ る 自 分 の 思 いを 言 葉 で 伝 えたり 友 だちの 話 を 聞 いたりする 進 んで 戸 外 に 出 て 遊 ぶ 秋 の 自 然 に 触 れ 自 然 の 様 子 に 興 味 をもってかかわる 喜 んで 年 長 児 や 小 学 生 とかかわ る あかるく 明 るくすなおで 自 信 をもって 生 き 生 きと 自 分 の 思 うことを 表 現 する 子 なかよく よいきまりを 身 に 付 け やさしい 心 で 友 達 や 身 近 な 人 々と 適 切 にかかわる 子 たくましく 元 気 でのびのびと 遊 び なにごとも 自 分 の 力 で 意 欲 的 にやろうとする 子 Ⅳ 期 (2 年 保 育 4 歳 児 1 月 ~3 月 ) Ⅶ 期 (2 年 保 育 5 歳 児 9 月 ~ 12 月 ) Ⅷ 期 (2 年 保 育 5 歳 児 1 月 ~3 月 ) 自 分 たちなりに 遊 びを 考 えたり 友 だちの 考 えに 気 付 いたりして 遊 びをすすめるようになる 自 分 たちの 考 えを 出 し 合 いなが ら 遊 びをすすめ 友 だち 関 係 の 深 まりがでてくる 目 的 をもって 活 動 し 友 だち 同 士 協 力 し 合 って 生 活 していける ようになる 進 級 への 喜 びをもつようになる 友 だちと 一 緒 に 遊 ぶ 中 で 思 っ たこと 感 じたことを 喜 んで 表 現 する 意 欲 的 にいろいろな 活 動 にとり 組 み 自 分 の 力 を 十 分 に 発 揮 す る 友 だちと 共 通 の 目 的 をもち 一 緒 に 進 めていく 楽 しさや 充 実 感 を 味 わう 進 級 することに 期 待 をもつ 友 だちと 共 通 の 目 的 をもって 活 動 し 自 分 の 考 えやイメージを 出 して 遊 ぶ 楽 しさを 味 わう 1 年 生 になる 喜 びや 期 待 をもっ て 主 体 的 に 行 動 する 戸 外 で 思 う 存 分 に 遊 び 自 然 の 変 化 に 関 心 をもつ 友 だちにも 考 えや 思 いがあるこ とに 気 付 き 楽 しく 遊 ぶ 自 分 の 力 を 出 して 体 を 動 かし たり 課 題 に 挑 戦 したりする クラスやグループの 友 だちと 目 的 にあわせて 役 割 を 分 担 する 冬 から 春 の 自 然 に 興 味 をもって かかわる 同 じ 目 的 をもってイメージを 出 し 合 いながら 遊 びをすすめる 自 信 をもって 生 活 したり 小 学 校 の 生 活 に 興 味 をもったりする 進 級 に 関 する 行 事 を 経 験 する 年 長 児 の 遊 びを 自 分 たちの 遊 び に 取 り 入 れる 自 分 から 進 んで 小 学 生 とかかわ る 小 学 生 と 一 緒 にした 遊 びを 自 分 たちの 遊 びに 取 り 入 れる 秋 の 自 然 に 触 れ 生 活 に 取 り 入 れる 進 んで 身 近 な 動 植 物 とかかわる 年 少 児 とかかわる 中 で 大 きく なった 自 分 を 感 じる 小 学 生 とのかかわりの 中 で あ こがれの 気 持 ちを 抱 き 小 学 校 生 活 への 期 待 をもつ - 43 -

第 3 家 庭 での 生 活 との 連 続 性 を 踏 まえた 編 成 事 例 家 庭 での 生 活 との 連 続 性 を 踏 まえて 教 育 課 程 を 編 成 した 事 例 である とりわけ 家 庭 との 連 携 が 重 要 な 基 本 的 な 生 活 習 慣 の 形 成 については 各 期 に 具 体 的 な 内 容 を 組 織 している ( 家 庭 での 生 活 経 験 に 特 に 配 慮 することが 必 要 な 事 項 太 字 の 部 分 )( 太 字 のうち 基 本 的 な 生 活 習 慣 の 形 成 に 関 する 内 容 印 の 部 分 ) 一 期 3 歳 児 4~5 月 教 育 目 標 健 康 で 明 るく 心 やさしいい 子 ども 発 達 の 過 程 ねらい 内 容 家 庭 から 離 れ 不 安 を 感 じなが らも 教 師 や 友 達 に 親 しみを もつ 時 期 それぞれのペースで 園 生 活 に 慣 れていく 時 期 幼 稚 園 生 活 がわかり 安 心 して 過 ごす 先 生 に 自 分 の 気 持 ちを 表 す 先 生 と 一 緒 に 遊 ぶ 同 じ 場 にいる 友 達 に 親 しみをもつ 友 達 を 意 識 してかかわってみようとす る 身 の 回 りのことを 先 生 と 一 緒 に 喜 んで する 二 期 3 歳 児 6~9 月 自 分 から 好 きな 遊 びを 見 付 け 十 分 に 楽 しむ 時 期 喜 んで 登 園 し 先 生 や 友 達 とやとりをしながら 過 ごす 好 きな 遊 びを 見 付 け 自 分 なりの 遊 び 方 を 楽 しむ 先 生 や 友 達 に 混 ざって 一 緒 に 遊 ぶ いろいろな 遊 びを 知 る 戸 外 に 出 て 十 分 体 を 動 かす 身 の 回 りの 始 末 の 仕 方 がわかり 自 分 でしてみようとする 先 生 や 大 勢 の 友 達 と 一 緒 に 生 活 するこ との 楽 しさを 十 分 に 感 じる 五 期 4 歳 児 4~5 月 新 しい 環 境 に 慣 れ 安 定 して 過 ごすようになる 時 期 心 地 よい 場 所 を 見 付 け 安 定 した 気 持 ちで 園 生 活 を 送 る 自 分 のしたいことを 見 付 けて 先 生 や 友 達 と 親 し みをもちながら 遊 ぶ 新 しい 先 生 に 親 しむ 戸 外 で 遊 び 友 達 とふれあう 身 近 な 自 然 に 興 味 をもってかかわる 先 生 に 見 守 られながら 身 の 回 りの 自 分 でできることを 喜 んでする 六 期 4 歳 児 6~9 月 好 きな 遊 びを 見 付 けて 夢 中 に なる 時 期 周 りの 人 とかかわり 心 身 を 開 放 しながら 遊 ぶ 時 期 興 味 や 関 心 をもった 遊 び に 自 分 からかかわる 友 達 とかかわりながら 遊 ぶ 楽 しさを 知 る いろいろな 遊 びの 楽 しさを 知 る 戸 外 で 存 分 に 体 を 動 かす 友 達 と 生 活 するために 必 要 なことがあ ることに 気 付 き 一 緒 に 身 の 回 りのこ とをする 十 一 期 5 歳 児 10~12 月 十 二 期 5 歳 児 1~3 月 友 達 と 一 緒 に 活 動 する 楽 しさ を 味 わいながら やり 遂 げよ うとする 時 期 友 達 と 共 通 の 見 通 しや 目 的 を もって 活 動 していく 時 期 友 達 のよさを 認 め 合 い 共 に 生 活 を 創 る 時 期 協 力 し 合 って 活 動 を 展 開 して いく 時 期 いろいろな 遊 びに 挑 戦 し 自 分 の 力 を 発 揮 する グループの 中 で 役 割 を 分 担 したり 協 力 したりし て 遊 びをすすめる 共 通 の 目 的 に 向 かって 共 に 遊 びをすすめ 友 達 と の 心 のつながりを 深 める 進 学 を 喜 び 身 近 な 人 に 親 しみや 感 謝 の 気 持 ちを もつ 遊 びの 場 や 必 要 なものを 工 夫 してつく る 仕 組 みに 関 心 をもって 遊 具 や 用 具 を 使 う きまりの 必 要 性 や 大 切 さを 十 分 にわ かって 守 ろうとする 一 つ 一 つの 生 活 習 慣 について 改 めて 見 直 す 友 達 と 同 じ 目 的 の 活 動 をする 共 同 で 使 うものを 大 切 にする 感 謝 の 気 持 ちを 親 など 身 近 な 人 へ 伝 え る 自 分 だけでなく 相 手 の 体 や 心 を 大 切 にする 気 持 ちをもつ - 44 -