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国 と 地 域 の 再 生 に 向 けた 観 光 振 興 について 平 成 27 年 5 月 13 日 日 本 商 工 会 議 所 Ⅰ. 基 本 的 な 考 え 方 わが 国 経 済 の 現 状 は 回 復 基 調 にあるものの 急 速 な 少 子 高 齢 化 の 進 展 による 国 内 マーケットの 縮 小 や 労 働 力 人 口 の 減 少 これらに 伴 う 地 域 経 済 社 会 の 衰 退 という 構 造 的 な 課 題 を 抱 えている こう した 課 題 を 克 服 し 地 方 創 生 によるわが 国 の 持 続 的 な 成 長 を 実 現 していかなければならない 観 光 は 関 連 する 産 業 の 裾 野 が 広 く 地 域 内 外 の 需 要 の 拡 大 雇 用 機 会 の 創 出 など 地 域 に 大 き な 経 済 効 果 をもたらすばかりでなく 伝 統 の 継 承 や 文 化 の 創 造 など 地 域 社 会 の 価 値 向 上 に 重 要 な 役 割 を 果 たす その 振 興 は 地 方 創 生 の 重 要 な 鍵 であり 日 本 経 済 再 生 の 原 動 力 となるといっても 過 言 ではない 政 府 は 昨 年 6 月 の 日 本 再 興 戦 略 の 改 訂 において 世 界 に 通 用 する 魅 力 ある 観 光 地 域 づくり を 重 要 政 策 の 一 つとして 打 ち 出 した そして 2020 年 の 訪 日 外 国 人 旅 行 者 2,000 万 人 2030 年 の 3,000 万 人 という 目 標 達 成 に 向 けて 訪 日 ビザ 発 給 要 件 の 緩 和 や 免 税 制 度 の 見 直 しなど 外 国 人 旅 行 者 の 受 け 入 れ 環 境 整 備 を 積 極 的 に 進 めている こうした 取 り 組 みに 円 安 等 が 追 い 風 となり 2014 年 の 訪 日 外 国 人 旅 行 者 数 は 1,341 万 人 と 前 年 から 約 30% 増 加 し 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 観 光 消 費 額 も 初 め て2 兆 円 を 突 破 した しかし インバウンドの 効 果 は 首 都 圏 やゴールデンルートなど 主 要 都 市 に 集 中 しており 地 方 にまで 波 及 していない 加 えて わが 国 の 旅 行 消 費 額 (23.6 兆 円 )の 約 9 割 を 占 める 国 内 居 住 者 に よる 国 内 観 光 は ここ 数 年 も 微 増 に 止 まっており 長 期 的 な 低 迷 から 脱 しておらず 地 域 間 に 格 差 が 見 られる 観 光 を 地 方 創 生 に 最 大 限 活 かすためには インバウンドを 含 む 旅 行 者 を 全 国 各 地 に 幅 広 く 分 散 拡 大 させ 均 衡 のとれた 観 光 振 興 を 推 進 していく 必 要 がある それと 同 時 に 観 光 を 単 なる 交 流 人 口 の 拡 大 に 終 わらせず 業 種 を 越 えた 産 業 間 の 連 携 による 地 域 産 業 の 育 成 雇 用 の 拡 大 地 域 社 会 の 再 生 につなげていくことが 重 要 である 以 上 の 考 えに 基 づき 日 本 商 工 会 議 所 では 以 下 の3つの 観 点 から 提 言 を 取 りまとめた 1. 国 内 観 光 と インバウンド の 両 輪 による 観 光 振 興 の 促 進 現 在 空 路 による 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 約 9 割 が 首 都 圏 空 港 国 際 拠 点 空 港 などの 主 要 7 空 港 から 入 国 しており それ 以 外 の 空 港 利 用 はそれぞれ1%に 満 たない また 主 要 7 空 港 が 所 在 す る 地 域 における 外 国 人 旅 行 者 の 宿 泊 は 約 8 割 と 滞 在 先 も 特 定 都 市 に 集 中 している さらに 首 都 圏 空 港 等 の 空 港 容 量 および 東 京 や 大 阪 などの 大 都 市 の 宿 泊 施 設 の 収 容 数 は 限 界 に 近 づいてい る 今 後 さらなるインバウンドの 拡 大 を 実 現 するためには わが 国 全 体 での 観 光 振 興 の 推 進 が 不 -1-

可 欠 であり 特 に 玄 関 口 となる 首 都 圏 空 港 国 際 拠 点 空 港 等 の 整 備 拡 充 および 都 心 部 とのア クセス 改 善 情 報 通 信 環 境 のさらなる 整 備 等 による 大 都 市 圏 のグローバル 観 光 都 市 としての 機 能 強 化 が 重 要 である Ⅲ. 全 国 的 な 取 り 組 みに 関 する 具 体 的 な 要 望 事 項 (8~23 頁 参 照 ) そして これらに 加 えて 大 都 市 に 次 ぐ 新 たな 地 域 観 光 の 核 となる 交 流 拠 点 都 市 ( 仮 称 )を 構 築 し その 周 辺 地 域 との 連 携 により 全 国 各 地 に 旅 行 者 を 行 き 渡 らせる 仕 組 みを 作 り 上 げるこ とが 必 要 である Ⅱ. 地 方 創 生 の 観 点 から 重 点 的 に 取 り 組 むべき 事 項 (3~7 頁 参 照 ) 交 流 拠 点 都 市 は 大 都 市 および 周 辺 地 域 とのネットワークを 整 備 するとともに 産 業 観 光 など の 新 たな 観 光 開 発 を 推 進 することが 求 められる また 周 辺 地 域 においては 自 然 歴 史 文 化 食 など 地 域 固 有 の 資 源 を 活 用 し 観 光 の 魅 力 向 上 を 図 り 国 内 観 光 の 推 進 とともに 外 国 人 旅 行 者 の 地 域 への 誘 客 を 促 していく 必 要 がある 以 上 のように 国 内 居 住 者 による 国 内 観 光 と インバウンド を 両 輪 とした 観 光 振 興 の 促 進 により 観 光 による 地 域 の 消 費 拡 大 と 雇 用 促 進 を 実 現 させ 地 方 創 生 につなげていくことが 重 要 である 2. 観 光 関 連 産 業 のイノベーション 促 進 と 地 域 内 産 業 間 の 連 携 と 協 働 観 光 を 地 域 経 済 社 会 の 活 性 化 の 原 動 力 としていくためには 旅 行 者 などの 域 外 からの 需 要 の 獲 得 拡 大 を 図 ると 同 時 に それを 域 内 での 消 費 生 産 サービス 活 動 雇 用 投 資 の 拡 大 に 結 びつけていくことが 重 要 である この 観 点 から 観 光 客 数 のみならず 地 域 に 直 接 的 な 経 済 効 果 をもたらす 観 光 消 費 額 の 拡 大 に 力 点 をおいた 取 り 組 みの 強 化 が 必 要 である 観 光 関 連 産 業 の 育 成 強 化 のみならず 一 次 産 業 をはじめ 多 様 な 産 業 の 連 携 による 新 事 業 開 発 など 観 光 を 通 じた 業 種 を 越 えた 地 域 産 業 の 連 携 協 働 関 係 の 構 築 とイノベーションの 促 進 によ り 地 域 産 業 の 活 性 化 を 図 ることが 重 要 である 3. 関 係 府 省 庁 国 と 自 治 体 自 治 体 間 の 垣 根 を 越 えた 推 進 体 制 の 構 築 強 化 現 在 観 光 庁 をはじめとする 関 係 府 省 庁 が 観 光 振 興 に 関 与 しているが 全 体 を 統 括 運 営 する 司 令 塔 が 不 在 のため 各 々の 事 業 が 個 別 に 実 施 され 連 携 が 取 れず 非 効 率 なものもある 観 光 担 当 大 臣 の 強 力 なリーダーシップのもと 観 光 庁 が 観 光 に 係 る 施 策 を 総 合 的 に 調 整 できるよう 体 制 を 構 築 強 化 し 戦 略 的 に 観 光 振 興 策 を 推 進 することが 必 要 である -2-

Ⅱ. 地 方 創 生 の 観 点 から 重 点 的 に 取 り 組 むべき 事 項 1. 交 流 拠 点 都 市 の 構 築 による 観 光 の 振 興 交 流 拠 点 都 市 は 同 都 市 内 もしくは 隣 接 都 市 内 の 地 方 空 港 や 高 速 道 路 高 速 鉄 道 の 交 通 イン フラを 生 かし インバウンドの 分 散 化 拡 大 の 受 け 入 れ 先 として 首 都 圏 空 港 国 際 拠 点 空 港 等 と のネットワークの 構 築 並 びに 海 外 からのチャーター 便 や 直 行 便 の 乗 り 入 れ 拡 大 を 図 っていくこと が 必 要 である また 歴 史 的 建 造 物 旅 館 空 き 家 等 の 既 存 のストックおよびICTによる 情 報 を 有 効 に 整 備 活 用 し 観 光 開 発 を 進 めるとともに 周 辺 地 域 との 二 次 交 通 の 整 備 を 図 り 交 流 拠 点 都 市 を 核 とし た 周 辺 地 域 を 含 む 広 域 連 携 観 光 を 促 進 することが 重 要 である 地 域 観 光 の 核 となる 交 流 拠 点 都 市 を 国 が 指 定 し 税 財 政 措 置 などの 重 点 的 支 援 により そ こを 拠 点 として 周 辺 地 域 に 旅 行 者 を 行 き 渡 らせる 併 せて 戦 略 的 プロモーションの 推 進 により 国 全 体 の 観 光 の 量 的 質 的 充 実 を 目 指 す (1) 交 流 拠 点 都 市 の 指 定 に 備 えるべき 要 件 政 府 は 原 則 として 以 下 の 条 件 を 満 たす 都 市 を 交 流 拠 点 都 市 として 公 募 により 10 カ 所 程 度 を 指 定 する 成 田 関 西 羽 田 福 岡 中 部 新 千 歳 那 覇 の7 空 港 に 次 ぐ 国 際 線 就 航 が 可 能 な 地 方 空 港 や 高 速 道 路 新 幹 線 等 の 高 速 鉄 道 が 利 用 可 能 な 都 市 自 地 域 内 や 周 辺 地 域 に 優 れた 観 光 資 源 を 有 し 二 次 交 通 等 のアクセス 宿 泊 施 設 の 容 量 など 周 辺 地 域 を 含 めて 内 外 の 旅 行 者 を 集 客 することが 潜 在 的 に 可 能 な 都 市 インバウンドとアウトバウンド( 日 本 人 の 海 外 旅 行 )の 双 方 向 の 送 客 システム(ツーウェイ ツーリズム)の 構 築 が 見 込 まれる 都 市 (2) 交 流 拠 点 都 市 における 取 り 組 み 交 流 拠 点 都 市 の 自 治 体 は 空 港 航 空 会 社 鉄 道 会 社 旅 行 会 社 商 工 会 議 所 関 係 団 体 等 と 連 携 して 以 下 の 取 り 組 みを 推 進 する 交 流 ネットワークの 強 化 首 都 圏 空 港 国 際 拠 点 空 港 等 と 交 流 拠 点 都 市 もしくは 隣 接 都 市 に 所 在 する 地 方 空 港 との 航 空 ネットワークの 促 進 並 びに 同 地 方 空 港 へのチャーター 便 やLCC 誘 致 など 路 線 の 拡 大 を 図 る 三 大 都 市 圏 等 との 高 速 鉄 道 や 高 速 バス 等 によるネットワークの 促 進 路 線 の 拡 大 を 図 る 地 方 空 港 や 高 速 鉄 道 の 拠 点 駅 等 から 周 辺 地 域 への 二 次 交 通 (バス 鉄 道 )の 整 備 を 推 進 する 地 域 の 観 光 開 発 魅 力 の 向 上 免 税 店 の 増 大 によるショッピングツーリズムの 推 進 など 地 域 での 観 光 関 連 消 費 の 拡 大 を 図 る 地 域 の 観 光 資 源 を 磨 き 上 げ 産 業 観 光 エコツーリズム 医 療 観 光 スポーツツーリズムな ど 地 域 特 性 に 応 じた 新 しい 観 光 開 発 を 促 進 する 税 制 財 政 等 の 優 遇 措 置 を 活 用 し ホテル 等 の 観 光 施 設 の 開 発 誘 致 観 光 関 連 産 業 の 育 成 を 促 進 する 広 報 プロモーションの 強 化 インバウンドの 誘 致 対 象 国 を 定 め JNTOおよびクールジャパン 機 構 との 連 携 により 海 外 から 交 流 拠 点 都 市 への 誘 客 促 進 のキャンペーン ファムトリップなどのプロモーションを 推 進 強 化 する -3-

(3) 交 流 拠 点 都 市 に 対 する 政 府 の 支 援 1) 交 流 拠 点 都 市 に 必 要 な 財 政 金 融 税 制 上 の 措 置 を 講 じるものとする 想 定 される 支 援 策 財 政 支 援 交 流 拠 点 都 市 と 周 辺 地 域 を 結 ぶ 二 次 交 通 や 交 流 拠 点 都 市 内 の 鉄 道 バス 等 の 交 通 システム の 育 成 強 化 への 重 点 的 な 支 援 ターゲットとするインバウンド 対 象 国 からの 旅 行 会 社 航 空 会 社 の 招 聘 旅 行 客 誘 致 戦 略 の 策 定 実 施 に 関 する 専 門 家 の 派 遣 など 誘 致 活 動 への 強 力 な 支 援 海 外 メディアにおける 交 流 拠 点 都 市 周 辺 地 域 の 特 集 番 組 の 放 映 主 要 誌 への 掲 載 国 際 展 示 会 への 出 展 海 外 メディアの 当 該 地 域 への 招 聘 など 拠 点 地 域 に 特 化 した 海 外 プロモーシ ョン 事 業 実 施 への 支 援 その 他 交 流 拠 点 都 市 が 計 画 する 事 業 に 対 する 必 要 な 支 援 金 融 支 援 ホテル 旅 館 土 産 品 小 売 店 飲 食 店 など 観 光 関 連 施 設 の 新 設 増 設 に 必 要 な 設 備 資 金 の 低 利 融 資 利 子 補 給 観 光 関 連 事 業 の 創 業 に 必 要 な 運 転 資 金 の 低 利 融 資 税 制 措 置 観 光 関 連 施 設 設 備 の 投 資 に 対 する 法 人 税 の 特 別 償 却 または 税 額 控 除 および 特 例 措 置 を 受 け る 事 業 実 施 者 の 所 得 控 除 2) 国 家 戦 略 特 区 総 合 特 区 構 造 改 革 特 区 観 光 圏 などで 実 施 されている 観 光 関 連 の 特 例 措 置 を 交 流 拠 点 都 市 において 全 国 に 先 駆 け 先 行 適 用 する なお 上 記 支 援 に 必 要 な 立 法 措 置 を 講 じるものとする 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 空 路 による 入 国 の 90.1%が 成 田 羽 田 関 西 中 部 福 岡 新 千 歳 那 覇 ( 成 田 羽 田 で 47.3%) 外 国 人 旅 行 者 を 全 国 に 分 散 拡 大 させるためには これら 空 港 所 在 都 市 に 加 えた 新 たな 核 となる 都 市 ( 交 流 拠 点 都 市 )を 国 が 指 定 し 戦 略 的 なインバウンドを 促 進 していくことが 必 要 訪 日 外 国 人 旅 行 者 が 利 用 しやすい 鉄 道 バスの 共 通 割 引 チケッ トの 発 行 など 鉄 道 会 社 やバス 会 社 等 の 公 共 交 通 機 関 の 協 力 に よる 交 通 環 境 の 整 備 も 必 要 ( 各 地 域 の 動 き) 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 空 港 利 用 状 況 ( 平 成 26 年 ) 北 海 道 新 幹 線 開 通 に 向 けた 広 域 連 携 の 推 進 ( 青 森 県 青 森 市 弘 前 市 八 戸 市 北 海 道 函 館 市 ) 平 成 28 年 春 の 北 海 道 新 幹 線 新 青 森 - 新 函 館 北 斗 間 の 開 業 に 向 け 平 成 25 年 3 月 青 森 県 青 森 市 弘 前 市 八 戸 市 北 海 道 函 館 市 の4 市 が 連 携 して 青 函 圏 観 光 都 市 会 議 を 設 立 首 都 圏 を 中 心 にプロモーションを 展 開 しているほか 4 市 で 開 かれるマラソン 大 会 を 巡 ると 抽 選 で 宿 泊 利 用 券 や 特 産 品 が 当 たる 青 函 圏 マラソンラリー を 実 施 する 予 定 さらに 平 成 28 年 4 月 から 平 成 29 年 2 月 までの 期 間 広 域 大 型 観 光 キャンペーンとして 青 函 圏 周 遊 博 の 開 催 が 計 画 されている 北 陸 新 幹 線 の 開 通 を 見 据 えた 連 携 の 促 進 ( 石 川 県 金 沢 市 ) 石 川 県 金 沢 市 は 平 成 25 年 3 月 平 成 27 年 3 月 の 北 陸 新 幹 線 金 沢 駅 開 業 を 見 据 え 新 たな 都 市 像 世 界 の 交 流 拠 点 都 市 金 沢 をめざして を 策 定 これに 先 駆 け 平 成 24 年 11 月 には ミシュラン グリーンガイド ジャポン で3つ 星 の 観 光 資 源 を 有 する 金 沢 市 富 山 県 南 砺 市 岐 阜 県 白 川 村 高 山 市 の 首 長 が 集 い 意 見 交 換 する 広 域 観 光 サミット を 開 催 し 北 陸 新 幹 線 開 業 を 見 据 えた 誘 客 に 係 る 情 報 共 有 や 相 互 連 携 を 行 った -4-

瀬 戸 内 しまなみ 海 道 を 活 用 した 自 転 車 ツーリズムの 推 進 ( 広 島 県 広 島 市 ) 広 島 県 広 島 市 は 原 爆 ドーム 嚴 島 神 社 という2つの 世 界 遺 産 を 有 す 近 年 同 県 尾 道 市 と 愛 媛 県 今 治 市 と 連 携 して 瀬 戸 内 しまなみ 海 道 を 活 用 した 官 民 連 携 による 観 光 振 興 を 進 めている 平 成 26 年 7 月 には 平 成 28 年 3 月 末 までの 時 限 措 置 で 同 海 道 自 転 車 道 の 通 行 が 無 料 となったことから 広 島 県 内 の 代 表 的 な 観 光 ルートに 加 え 瀬 戸 内 の 島 々を 巡 るサイクリングや 四 国 での 観 光 など 圏 域 を 越 えた 観 光 振 興 の 期 待 が 高 まっている 地 元 空 港 を 活 用 した 誘 客 強 化 ( 静 岡 県 沼 津 市 三 島 市 下 田 市 伊 東 市 熱 海 市 ) 平 成 21 年 に 開 港 した 富 士 山 静 岡 空 港 の 利 用 促 進 と 需 要 拡 大 を 図 り 空 港 を 活 用 した 伊 豆 地 域 の 産 業 経 済 の 活 性 化 や 東 部 地 域 の 発 展 等 を 目 的 に 静 岡 県 の 沼 津 三 島 下 田 伊 東 熱 海 の5 商 工 会 議 所 は 伊 豆 地 域 富 士 山 静 岡 空 港 利 用 促 進 連 絡 会 を 発 足 中 国 を 中 心 に 外 国 人 旅 行 者 の 誘 致 を 推 進 しており 現 地 旅 行 会 社 を 伊 豆 地 域 に 招 聘 するモニターツアーをはじめ プロモーション 活 動 を 実 施 している 2. 観 光 ネットワークの 構 築 による 観 光 の 広 域 展 開 国 内 観 光 の 促 進 と 外 国 人 旅 行 者 の 各 地 への 分 散 拡 大 には 周 辺 地 域 における 魅 力 ある 観 光 開 発 とともに 交 流 拠 点 都 市 などを 支 点 とする 観 光 ネットワークを 構 築 し 地 域 間 相 互 の 連 携 による 広 域 観 光 の 展 開 が 必 要 である 周 辺 地 域 においては 業 種 を 越 えた 連 携 協 働 関 係 の 構 築 などにより 地 域 固 有 の 資 源 を 活 か した 新 たな 観 光 商 品 サービスの 開 発 を 推 進 していくことが 必 要 である (1) 周 辺 地 域 の 重 要 性 訪 日 外 国 人 旅 行 者 を 広 く 各 地 に 行 き 渡 らせるためには 大 都 市 や 交 流 拠 点 都 市 などからの 旅 行 者 の 受 け 入 れ 先 となる 魅 力 ある 周 辺 地 域 が 必 要 不 可 欠 である 同 周 辺 地 域 は 地 域 資 源 を 活 用 した 観 光 開 発 等 により まずは 国 内 旅 行 者 の 集 客 において 競 争 力 を 備 えていることが 必 要 である (2) 周 辺 地 域 における 取 り 組 み 交 流 拠 点 都 市 とその 周 辺 地 域 は 地 域 の 特 色 を 活 かした 観 光 圏 を 形 成 し 様 々な 観 光 商 品 観 光 サービスの 造 成 開 発 を 促 進 する 周 辺 地 域 においては 歴 史 文 化 伝 統 産 業 を 活 かした 教 育 旅 行 体 験 ツアーや 自 然 や 食 を 活 かしたグリーンツーリズムなど 旅 行 者 のニーズに 対 応 して 地 域 資 源 を 活 用 した 新 たな 観 光 商 品 サービスの 開 発 を 促 進 する 交 流 拠 点 都 市 および 他 の 周 辺 地 域 と 連 携 のうえ 宿 泊 を 伴 う 観 光 あるいは 日 帰 り 観 光 のいず れをターゲットとするかなど 地 域 の 特 性 実 情 に 適 した 観 光 戦 略 を 策 定 推 進 する 交 流 拠 点 都 市 および 他 の 周 辺 地 域 との 連 携 により それぞれの 地 域 にしかない 観 光 資 源 や 祭 りなど 期 間 限 定 の 観 光 商 品 や 季 節 ごとのイベントを 組 み 合 わせることで 旅 行 者 の 訪 問 時 期 や 地 域 を 分 散 化 させ 地 域 全 体 の 観 光 のボリュームの 拡 大 を 図 る 交 流 拠 点 都 市 などを 軸 とした 2 地 点 間 のライン 型 からその 発 展 型 となる3 地 点 間 のトライ アングル 型 それ 以 上 の 多 地 点 間 のラウンド 型 など 地 域 の 特 色 を 反 映 した 広 域 観 光 ルート を 開 発 し 情 報 発 信 受 け 入 れ 体 制 の 整 備 を 図 る -5-

(3) 周 辺 地 域 に 対 する 政 府 の 支 援 地 域 における 観 光 戦 略 策 定 の 参 考 となる 観 光 統 計 データの 整 備 提 供 ニューツーリズム 開 発 のための 専 門 家 の 派 遣 等 の 支 援 地 域 資 源 を 活 用 した 特 産 品 観 光 商 品 の 開 発 のための 支 援 の 拡 充 コミュニティバス 等 の 域 内 交 通 システム 整 備 への 支 援 など JR 九 州 のななつ 星 に 代 表 される 観 光 列 車 が 全 国 的 な 広 がりを 見 せている こうした 観 光 列 車 やクルーズ 船 と 各 地 の 地 場 産 品 飲 食 等 をつなげることで 地 点 間 交 流 の 促 進 を 図 ることも 可 能 (また 地 域 鉄 道 を 活 用 した 観 光 列 車 の 育 成 も 地 点 間 交 流 という 観 点 から 有 効 ) なお 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 主 たる 入 口 となっている 三 大 都 市 圏 や 豊 富 な 国 際 路 線 を 有 する 空 港 の 所 在 都 市 においては 空 港 とそのアクセス 整 備 CIQのさらなる 改 善 多 言 語 案 内 表 示 や 無 料 公 衆 無 線 LANの 一 層 の 向 上 など グローバル 観 光 都 市 としての 受 け 入 れ 体 制 の 強 化 が 必 要 である 3. 観 光 関 連 産 業 のイノベーションと 産 業 間 連 携 の 促 進 観 光 を 地 域 活 性 化 のための 重 要 な 経 済 文 化 活 動 と 位 置 づける その 持 続 的 な 取 り 組 みを 推 進 す るためには 観 光 関 連 産 業 の 育 成 強 化 はもちろん 一 次 産 業 をはじめ 様 々な 産 業 の 連 携 相 互 補 完 による 新 商 品 サービスの 開 発 など 観 光 を 通 じた 地 域 産 業 の 育 成 とイノベーションの 促 進 を 図 ることが 重 要 である 観 光 客 数 のみならず 観 光 関 連 産 業 を 通 じて 観 光 消 費 額 を 拡 大 させ 地 域 経 済 の 活 性 化 につなげる (1) 観 光 関 連 産 業 の 育 成 強 化 自 然 風 景 コト( 歴 史 伝 統 芸 能 文 化 ) 食 など 地 域 固 有 の 資 源 を ストーリーを 付 けて 編 集 開 発 し 域 外 から 多 くの 人 々を 呼 び 込 むことは 地 域 に 消 費 雇 用 の 拡 大 などの 経 済 的 な 効 果 をもたらすだけでなく 地 域 文 化 の 普 及 向 上 にもつながる こうした 点 を 踏 まえ 観 光 関 連 産 業 を 育 成 していくことが 必 要 である それぞれの 地 域 における 産 業 特 性 を 踏 まえつつ 観 光 を 通 じた 様 々な 産 業 の 協 働 補 完 体 制 を 構 築 し 地 域 内 の 雇 用 の 拡 大 投 資 の 促 進 につなげていくことが 必 要 である 工 場 視 察 農 作 業 体 験 など それぞれの 産 業 の 観 光 要 素 を 有 する 取 り 組 みを 推 進 し ビジネ スにつなげることで 産 業 のイノベーションを 図 っていくことが 重 要 である 歴 史 的 建 造 物 や 文 化 施 設 のレストラン カフェ 等 としての 利 用 など 地 域 素 材 の 新 たな 観 光 資 源 としての 有 効 活 用 の 促 進 が 求 められる そうした 取 り 組 みにより 起 業 した 中 小 零 細 企 業 を 観 光 クラスターとして 形 成 することにより 魅 力 的 な 観 光 の 創 造 と 地 域 産 業 の 育 成 を 促 進 する 地 域 内 のインフラ 整 備 都 市 機 能 強 化 という 観 点 から 地 元 自 治 体 関 係 団 体 住 民 の 協 働 による まちづくりと 一 体 となった 観 光 振 興 の 取 り 組 みが 重 要 である こうした 観 光 関 連 産 業 の 育 成 や 観 光 を 通 じた 多 様 な 産 業 の 協 働 補 完 体 制 の 構 築 には 人 材 が 不 可 欠 であり 自 治 体 大 学 専 門 学 校 企 業 などが 一 体 となった 人 材 育 成 の 仕 組 みづく りが 必 要 である (2) 政 府 による 支 援 観 光 関 連 産 業 の 創 業 や 企 業 育 成 のための 財 政 税 制 上 の 支 援 観 光 人 材 の 育 成 に 向 けた 研 修 システム 助 成 制 度 の 構 築 などの 支 援 -6-

PPP( 官 民 パートナーシップ)の 推 進 による 公 用 公 共 保 存 施 設 や 公 用 地 等 の 観 光 振 興 へ の 活 用 の 促 進 地 域 の 観 光 素 材 となる 郷 土 芸 能 文 化 祭 り 等 の 保 存 育 成 のための 補 助 助 成 制 度 の 拡 充 農 山 漁 村 体 験 ツアーの 促 進 に 向 けた 旅 行 業 法 の 見 直 し など ユニークベニューとは 歴 史 的 建 造 物 や 公 的 空 間 等 で 会 議 レセプションを 開 催 することで 特 別 感 や 地 域 特 性 を 演 出 で きる 会 場 のこと 桐 生 商 工 会 議 所 ( 群 馬 県 )は 地 域 内 の 近 代 産 業 施 設 である ノコギリ 屋 根 工 場 をカフェやレストラン パン 屋 等 の 店 舗 と してコンバージョンさせることで 観 光 資 源 として 再 生 東 京 都 新 宿 区 にある 小 笠 原 伯 爵 邸 は 東 京 都 の 保 存 施 設 だっ たが PPP 事 業 として 民 間 事 業 者 に 保 存 を 目 的 に 業 務 委 託 現 在 レストランとして 施 設 の 有 効 活 用 が 行 われている 市 内 のノコギリ 工 場 を 有 効 活 用 ( 桐 生 ) 徳 島 県 神 山 町 では 町 内 の 空 き 家 を 活 用 して IT 企 業 の 誘 致 を 進 める ITのみならず 映 像 関 係 の 企 業 やカフェやパン 屋 などの 個 人 商 店 も 進 出 し 新 たな 産 業 集 積 が 生 まれ 地 域 の 魅 力 向 上 につながっている 旅 行 業 の 新 形 態 として インターネットを 活 用 した 宿 泊 施 設 等 のマッチング 事 業 も 生 まれてい る 国 家 戦 略 特 区 内 の 空 き 室 と 宿 泊 客 のマッチングや 農 業 漁 業 酪 農 などの 体 験 民 泊 に よる 地 方 の 人 々との 交 流 サービスなどが 提 供 されている -7-

Ⅲ. 全 国 的 な 取 り 組 みに 関 する 具 体 的 な 要 望 事 項 1. 国 内 観 光 と インバウンド の 両 輪 による 観 光 振 興 の 促 進 1-1. 国 内 観 光 (1) 社 会 資 本 の 整 備 活 用 と 連 動 した 観 光 振 興 の 推 進 1まち 歩 きに 適 した 歩 行 者 空 間 の 整 備 歩 行 者 優 先 の 都 市 空 間 整 備 は 世 界 的 な 潮 流 となっており 旅 行 者 が 訪 問 地 でまちを 歩 き 人 と 触 れ 合 い 地 域 の 生 活 文 化 を 感 じることができる 賑 わい 空 間 の 整 備 を 図 ることが 重 要 である 都 市 再 生 特 別 措 置 法 中 心 市 街 地 活 性 化 法 あるいは 国 家 戦 略 特 区 に 基 づく 認 定 地 区 において は 道 路 法 における 占 用 許 可 の 特 例 措 置 が 適 用 され 道 路 を 活 用 したイベントやオープンカフ ェの 設 置 景 観 に 配 慮 した 案 内 表 示 の 配 置 等 が 可 能 である まちなかの 賑 わい 創 出 やまち 歩 き 観 光 促 進 のため この 特 例 措 置 を 全 国 に 適 用 拡 大 されたい 平 成 23 年 に 都 市 再 生 特 別 措 置 法 の 改 正 法 が 施 行 され 道 路 空 間 を 活 用 してまちの 賑 わい 創 出 等 に 資 するための 道 路 占 用 許 可 の 特 例 制 度 が 創 設 また 平 成 26 年 には 中 心 市 街 地 活 性 化 法 が 改 正 され 認 定 を 受 けた 基 本 計 画 に 対 し 道 路 占 用 の 許 可 の 特 例 措 置 が 創 設 平 成 26 年 9 月 福 岡 市 の 国 家 戦 略 特 区 計 画 が 認 定 され エリアマネジメントに 係 る 道 路 法 の 特 例 の 活 用 で 国 際 会 議 のパーティーやシティプロモーションの 実 施 が 可 能 となった 高 崎 商 工 会 議 所 ( 群 馬 県 )や 高 崎 市 は 都 市 再 生 特 別 措 置 法 の 改 正 を 受 け 平 成 25 年 から 中 心 市 街 地 の 道 路 空 間 を 利 用 した 高 カフ ェ をスタート 約 15 店 舗 の 店 先 にオープンカフェが 設 置 された また 自 転 車 無 料 貸 し 出 しサービス 高 チャリ 事 業 も 実 施 し 平 成 26 年 度 の 中 心 市 街 地 の 通 行 量 調 査 では 平 成 24 年 度 比 10.6% 増 の 延 べ 17 万 5,288 人 となった 統 一 パラソルでまちなかの 景 観 向 上 ( 高 崎 ) 2 歴 史 的 建 造 物 特 別 史 跡 等 を 観 光 資 源 として 活 用 するための 利 用 許 可 基 準 の 緩 和 わが 国 には 特 別 史 跡 や 古 民 家 武 家 屋 敷 などの 歴 史 的 建 造 物 が 数 多 く 残 されており これ らを 観 光 資 源 に 宿 泊 施 設 やレストラン オフィスなどとして 地 域 固 有 の 魅 力 創 造 に 活 用 して いくことが 重 要 である しかし これら 建 造 物 の 宿 泊 施 設 としての 活 用 や 敷 地 内 での 飲 食 販 売 施 設 等 の 設 置 については 許 可 手 続 きが 高 いハードルとなっている また 全 国 には 約 1,150 の 近 代 産 業 遺 産 をはじめ 観 光 素 材 として 魅 力 的 な 未 利 用 公 用 公 共 施 設 が 数 多 くある こうした 施 設 を 地 域 資 源 として 有 効 活 用 できるよう 支 援 制 度 の 創 設 や PPPの 促 進 などを 図 る 仕 組 みづくりが 必 要 である 国 家 戦 略 特 区 として 指 定 された 兵 庫 県 養 父 市 においては 古 民 家 等 の 歴 史 的 建 造 物 を 宿 泊 施 設 として 活 用 することが 特 例 として 認 められている 歴 史 的 建 築 物 ( 住 宅 )の 残 存 数 :149 万 棟 ( 昭 和 25 年 以 前 の 住 宅 数 ) 国 指 定 の 特 別 史 跡 は 大 阪 城 や 登 呂 遺 厳 島 など 全 国 に 61 カ 所 あり 特 別 史 跡 内 に 観 光 客 向 けの 食 事 処 や 土 産 店 などの 施 設 を 新 たに 設 置 するには 文 化 財 保 護 法 ( 第 125 条 第 1 項 )の 規 定 に よって 文 化 庁 長 官 の 許 可 が 必 要 となる また 史 跡 の 重 要 性 や 所 在 地 によって 許 可 申 請 先 が 文 化 庁 長 官 都 道 府 県 教 育 委 員 会 市 教 育 委 員 会 など 異 なる( 文 化 財 保 護 法 施 行 令 第 5 条 第 4 項 ) -8-

3 空 き 建 築 物 を 観 光 資 源 として 有 効 活 用 するための 規 制 の 見 直 し 地 域 に 点 在 する 廃 校 や 商 店 街 の 空 き 店 舗 などの 空 き 建 築 物 は 地 域 の 観 光 資 源 やコミュ ニティスペースとして 活 用 することで 交 流 人 口 の 拡 大 を 図 ることができる しかしながら 建 築 基 準 法 の 規 制 上 用 途 変 更 を 行 う 場 合 は 建 築 基 準 に 適 合 させるための 改 修 を 行 ったうえ で 建 築 確 認 を 行 う 必 要 があり 相 当 の 費 用 が 必 要 となることや 建 築 物 本 来 の 味 わいが 失 われ てしまうといった 問 題 がある 耐 震 性 の 確 保 など 一 定 の 安 全 基 準 を 満 たすことを 前 提 に 地 域 に 眠 る 空 き 建 築 物 の 再 利 用 が 促 進 されるよう 建 築 基 準 法 上 の 規 制 の 見 直 しを 図 られたい また 国 家 戦 略 特 区 では 7~10 日 以 上 の 滞 在 を 条 件 に 外 国 人 の 滞 在 施 設 について 構 造 設 備 基 準 や 衛 生 措 置 等 の 旅 館 業 法 上 の 規 制 の 適 用 が 免 除 されている 特 区 で 認 められている 外 国 人 滞 在 施 設 事 業 に 対 する 旅 館 業 法 の 適 用 免 除 措 置 を 安 全 性 の 確 保 を 前 提 として 全 国 で 認 め られたい FIT( 海 外 個 人 旅 行 )の 増 加 に 伴 う 旅 行 者 の 多 様 化 により 日 本 人 の 生 活 体 験 を 楽 しむた めの 古 民 家 での 宿 泊 や 農 山 漁 村 の 民 泊 へのニーズが 高 まっており 外 資 系 の 宿 泊 手 配 サイト 事 業 が 加 速 している 現 状 の 仕 組 みでは 国 内 事 業 者 の 空 きアパート 等 を 活 用 した 宿 泊 施 設 営 業 の 事 業 範 囲 が 国 家 戦 略 特 区 等 に 限 定 されており 規 制 緩 和 によって 海 外 事 業 者 と 対 等 な 競 争 条 件 とすることは 国 内 事 業 者 の 育 成 外 国 人 旅 行 者 に 対 する 高 品 質 なサービスの 提 供 という 観 点 からも 重 要 である また 今 後 の 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 大 を 想 定 した 宿 泊 施 設 の 拡 充 にもつ ながることから 早 期 導 入 を 検 討 されたい 建 築 基 準 法 ( 第 6 条 第 1 項 第 87 条 第 1 項 )において 建 築 物 を 他 の 用 途 に 転 用 し 旅 館 な ど( 建 築 基 準 法 別 表 第 1に 掲 げる 特 殊 建 築 物 (100 m2 超 ))にするためには 用 途 別 に 定 めら れている 建 築 基 準 に 適 合 させる 必 要 がある 国 家 戦 略 特 別 区 域 の 外 国 人 滞 在 施 設 経 営 事 業 として 政 令 で 定 める 要 件 (7~10 日 間 以 上 の 滞 在 など)に 該 当 し 都 道 府 県 知 事 が 認 定 した 事 業 については 旅 館 業 法 の 規 定 は 適 用 されな い 旅 館 業 法 施 行 令 ( 第 1 条 第 3 項 第 1 号 )は 簡 易 宿 所 施 設 の 構 造 基 準 として 客 室 の 延 床 面 積 が 33 平 方 メートル 以 上 であることを 規 定 しているが 農 山 漁 村 余 暇 法 ( 第 2 条 第 5 項 )に 規 定 する 農 林 漁 業 体 験 民 宿 業 の 施 設 については 旅 館 業 法 施 行 令 ( 第 1 条 第 3 項 第 1 号 )の 基 準 は 適 用 されない 4 電 線 の 地 中 化 無 電 柱 化 の 推 進 安 全 で 快 適 な 通 行 空 間 の 確 保 をはじめ 災 害 の 防 止 良 好 な 景 観 の 形 成 歴 史 的 まちなみの 保 全 などの 観 点 から 電 線 類 の 地 中 化 無 電 柱 化 をより 一 層 推 進 されたい 5 水 辺 空 間 の 整 備 と 舟 運 ネットワークの 構 築 水 辺 の 周 辺 には 神 社 仏 閣 など 歴 史 的 な 観 光 資 源 が 多 く 存 在 し これらをつなぐ 舟 運 ルート 自 体 にも 観 光 としての 価 値 がある 新 たな 舟 運 ルートの 開 発 取 り 組 みに 対 する 支 援 を 行 う とともに 船 舶 が 運 行 するための 川 幅 や 川 底 等 の 環 境 整 備 や 防 災 船 着 場 の 平 常 利 用 に 関 する 仕 組 みづくりを 推 進 されたい -9-

(2) 市 町 村 域 県 域 を 越 えた 広 域 連 携 観 光 の 促 進 1 観 光 と まちづくり の 関 係 機 関 の 協 働 促 進 交 流 拠 点 都 市 を 核 とした 周 辺 地 域 とのネットワークの 構 築 は 地 域 の 経 済 活 動 の 活 発 化 医 療 福 祉 生 活 機 能 の 確 保 高 齢 者 が 安 心 して 暮 らせるコンパクトなまちづくりの 推 進 にも つながる 広 域 連 携 による 観 光 ルート プログラムの 開 発 などの 取 り 組 みを 単 に 観 光 振 興 に とどめず まちづくりの 取 り 組 みと 連 動 協 働 させることによって 地 域 活 性 化 地 方 創 生 の 推 進 を 図 ることが 期 待 できる このため 地 域 において 観 光 振 興 に 関 わる 観 光 協 会 と まちづ くりに 関 わるまちづくり 会 社 や 中 心 市 街 地 活 性 化 協 議 会 などの 組 織 商 工 会 議 所 自 治 体 住 民 などが 連 携 して 推 進 する まちづくりと 一 体 となった 観 光 振 興 への 支 援 が 求 められる 2 二 次 交 通 網 の 整 備 による 地 域 への 誘 客 促 進 新 幹 線 等 高 速 交 通 インフラの 整 備 は 広 域 ネットワークの 強 化 交 流 人 口 の 増 加 につなが る 一 方 で ストロー 現 象 を 生 む 可 能 性 も 有 している 新 幹 線 の 停 車 駅 等 と 周 辺 地 域 とを 接 続 す る 地 域 鉄 道 バス 等 の 二 次 交 通 網 を 整 備 し 旅 行 者 の 地 域 への 誘 客 につながる 観 光 ルートの 整 備 構 築 を 地 域 が 一 体 となって 推 進 することが 求 められる また 国 による 整 備 への 強 力 な 支 援 が 求 められる 特 に 全 国 に 91 ある 地 域 鉄 道 は 地 域 住 民 の 足 であるだけでなく 地 域 経 済 の 活 動 基 盤 となっ ている その 維 持 有 効 活 用 を 図 る 観 点 から 観 光 列 車 として 活 用 するなど まちづくりと 連 動 した 地 域 経 済 の 活 性 化 につなげていくための 取 り 組 みを 促 進 させる 必 要 がある (3) 地 域 におけるニューツーリズムの 推 進 ニューツーリズムは 観 光 産 業 以 外 の 産 業 との 連 携 による 地 域 の 環 境 や 特 色 を 活 かせる 観 光 として 注 目 され スポーツツーリズムやエコツーリズム 農 林 漁 業 体 験 民 宿 によるグリーン ツーリズムなど 様 々な 取 り 組 みが 行 われている 地 域 が 取 り 組 むこれらニューツーリズムを さらに 促 進 するために 国 による 財 政 的 支 援 専 門 家 派 遣 などの 人 的 支 援 国 内 外 への 情 報 発 信 など 支 援 の 強 化 を 図 られたい また 外 国 人 富 裕 層 を 対 象 とした 医 療 ツーリズムの 推 進 強 化 障 害 者 や 高 齢 者 をはじめ 誰 も が 安 心 して 旅 行 することができる ユニバーサルツーリズム の 拡 大 など 政 府 自 治 体 民 間 が 連 携 して バリアフリー 化 と 訪 日 プロモーションの 強 化 に 取 り 組 むことが 必 要 である 奄 美 大 島 商 工 会 議 所 ( 鹿 児 島 県 )では 平 成 21 年 から 奄 美 観 光 桜 マラソン を 実 施 奄 美 ならではの 風 景 を 満 喫 できるスポットをコースに 組 み 込 むとともに 特 産 品 を 参 加 者 にふるまうなど 奄 美 ならではの おもてな し を 提 供 スポーツ 関 連 雑 誌 への 募 集 広 告 の 掲 載 や 域 外 の 県 人 会 への 周 知 等 により 県 外 からの 参 加 者 が 増 え 宿 泊 増 につながっている 平 成 27 年 2 月 に 開 催 し た 第 7 回 大 会 には 過 去 最 高 の 1,900 人 以 上 が 参 加 県 内 外 から 多 くの 人 が 参 加 (4) 日 本 人 の 国 内 観 光 需 要 の 喚 起 1 体 験 型 プログラムを 取 り 入 れた 国 内 教 育 旅 行 の 促 進 国 内 観 光 を 推 進 するためには 自 然 文 化 歴 史 など 様 々な 角 度 から 未 だ 知 られざる 地 方 の 魅 力 を これまで 以 上 に 広 く 積 極 的 に 周 知 することが 重 要 である -10-

児 童 生 徒 を 対 象 に 地 方 の 魅 力 の 体 感 観 光 に 関 する 興 味 関 心 と 理 解 促 進 の 機 会 を 提 供 するため 農 山 漁 村 体 験 をはじめ 地 域 の 自 然 文 化 歴 史 などの 体 験 プログラムにより 構 成 される 国 内 教 育 旅 行 を 促 進 することが 必 要 である そのためには 地 域 におけるストーリー 性 をもった 観 光 ルート プログラムの 策 定 と 自 治 体 国 による 広 報 周 知 活 動 の 推 進 が 求 めら れる 広 島 商 工 会 議 所 ( 広 島 県 )が 中 心 となり 平 成 12 年 に 広 島 県 山 口 県 にまたがる 広 島 湾 域 の7 市 6 町 の 自 治 体 商 工 会 議 所 商 工 会 等 で 構 成 する 広 島 湾 ベイエリア 海 生 都 市 圏 研 究 協 議 会 を 設 立 平 成 19 年 度 から 瀬 戸 内 海 の 島 々の 魅 力 を 活 かした 体 験 型 修 学 旅 行 誘 致 を 官 民 一 体 で 推 進 し 地 元 の 人 々との 交 流 体 験 の 場 を 提 供 これまでに 累 計 132 校 2 万 感 動 体 験 の 場 を 提 供 人 以 上 の 生 徒 を 受 け 入 れた 2 地 域 の 観 光 資 源 としてのプロスポーツの 有 効 活 用 近 年 地 域 の 観 光 資 源 としてのプロスポーツの 役 割 が 高 まっている 国 民 に 人 気 の 高 い 野 球 とサッカーは 春 から 秋 にかけての 同 時 期 に 開 催 されており サポーターを 含 む 観 客 の 各 地 開 催 地 への 動 員 を 奪 い 合 っている 状 況 にある 他 のスポーツも 含 め それらの 開 催 期 間 を 調 整 分 散 化 することによって それぞれの 観 客 数 を 増 加 させることが 可 能 となり スポーツツーリ ズムの 促 進 地 域 への 交 流 人 口 と 旅 行 消 費 額 の 増 加 を 図 ることが 期 待 できる 加 えて 球 場 等 の 施 設 利 用 の 促 進 有 効 活 用 にもつながり 2020 年 オリンピック パラリンピックに 向 けたス ポーツ 需 要 の 拡 大 地 域 における 受 け 入 れ 環 境 の 整 備 にもつながる したがって 各 競 技 間 の 調 整 を 図 り 開 催 時 期 場 所 の 分 散 化 により1 年 を 通 じて 様 々なプ ロスポーツを 楽 しめる 仕 組 みを 構 築 することが 望 まれる Jリーグ モンテディオ 山 形 の 地 元 や 天 童 商 工 会 議 所 ( 山 形 県 )では 年 間 約 20 万 人 のサッカー 観 戦 者 を 対 象 に 観 光 コースの 情 報 発 信 や 旅 館 の 宿 泊 土 産 品 の 割 引 等 の 仕 組 みを 構 築 こう したアウェーに 来 るサポーターを 対 象 とした アウェーツーリズム の 注 目 が 高 まっている Jリーグの 普 及 に 伴 い 地 域 ではスタジアムの 建 設 が 活 発 化 しているが こうした 建 設 を 地 域 の 観 光 振 興 とまちづくりに 連 動 させることが 必 要 多 機 能 複 合 型 民 間 活 力 の 導 入 まちなか 立 地 など スマート ベニュー ( 地 域 の 交 流 空 間 となりえる 施 設 )として 持 続 可 能 な 施 設 運 営 が 行 える 仕 組 みを 導 入 推 進 し 2020 年 オリンピック パラリンピックとその 後 を 踏 ま えた 施 設 整 備 活 用 を 視 野 にいれることも 重 要 [ 現 在 建 設 工 事 中 ] ガンバ 大 阪 新 スタジアム 長 野 パルセイロ 新 スタジアム [ 建 設 決 定 ] 京 都 亀 岡 スタジアム 北 九 州 小 倉 新 スタジアム [ 建 設 計 画 実 行 ] 八 戸 新 スタジアム 那 覇 新 スタジアム [ 建 設 構 想 ] 広 島 山 形 富 山 相 模 原 清 水 長 崎 甲 府 徳 島 福 島 名 古 屋 浦 安 ガンバ 大 阪 の 新 スタジアムは 建 設 費 約 140 億 円 のうち 約 106 億 円 を 寄 付 ( 法 人 721 社 個 人 延 べ 34,627 人 )によっ て 賄 い 建 設 建 設 されたスタジアムは 吹 田 市 に 寄 付 され ガンバ 大 阪 が 指 定 管 理 者 となり 運 営 するというPPPによる 取 り 組 み 今 後 の 施 設 建 設 運 営 という 観 点 からも 注 目 を 集 めている -11-

1-2.インバウンド (1) 空 港 港 湾 の 整 備 強 化 1 国 際 拠 点 空 港 の 容 量 拡 大 整 備 地 方 空 港 とのネットワークの 強 化 訪 日 外 国 人 の 約 半 数 が 羽 田 成 田 の 首 都 圏 空 港 を 利 用 している 首 都 圏 空 港 における 国 際 線 需 要 は 概 ね 2020 年 代 前 半 には 約 75 万 回 と 空 港 容 量 の 限 界 に 達 する 見 込 みである 首 都 圏 空 港 の 容 量 拡 大 をはじめ 関 西 中 部 の 国 際 拠 点 空 港 のフル 活 用 や 地 方 空 港 の 利 用 促 進 など 全 国 の 航 空 ネットワークのさらなる 連 携 充 実 を 早 期 に 図 り 受 入 機 能 を 強 化 する 必 要 がある 具 体 的 には オープンスカイの 推 進 LCCやチャーターフライトなどを 含 む 新 たな 航 空 事 業 者 の 参 入 促 進 国 際 拠 点 空 港 と 地 方 空 港 との 機 能 分 担 やネットワーク 強 化 などの 推 進 さら には ビジネスジェットの 受 入 環 境 の 整 備 が 求 められる また 都 心 上 空 の 飛 行 の 実 現 や 国 際 拠 点 空 港 等 の 深 夜 早 朝 時 間 帯 における 新 規 就 航 増 便 分 に 係 る 国 際 線 の 着 陸 料 の 割 引 深 夜 バス 等 を 運 行 する 事 業 者 向 けの 支 援 都 市 中 心 部 と 空 港 との 交 通 アクセスの 向 上 など 様 々な 方 策 の 検 討 実 施 が 必 要 である 2 港 湾 の 整 備 促 進 によるクルーズ 船 の 受 け 入 れ 拡 大 平 成 26 年 のクルーズ 船 により 入 港 した 外 国 人 旅 行 者 は 前 年 比 2.4 倍 の 約 41.6 万 人 で 全 国 106 の 港 に 寄 港 した 政 府 は 2020 年 のクルーズ 船 による 入 国 外 国 人 旅 行 者 数 100 万 人 を 目 標 に 掲 げているが クルーズ 船 専 用 ターミナルは 全 国 に9つのみで そのほとんどが 貨 物 港 と の 併 用 となっている 接 岸 する 岸 壁 延 長 や 水 深 不 足 の 解 消 など 大 型 化 するクルーズ 船 への 対 応 を 含 め 港 湾 インフラの 早 期 整 備 が 必 要 である 海 外 からの 訪 日 ルートは 空 以 外 は 海 のみであるという 観 点 から クルーズ 観 光 の 受 け 入 れ 促 進 が 重 要 であり 例 えば 瀬 戸 内 海 を 対 象 としたクルーズ 観 光 開 発 を 国 家 的 なプロジェクト として 進 めるなど 積 極 的 な 取 り 組 みを 図 られたい なお 現 在 わが 国 が 保 有 するクルーズ 船 は3 隻 にとどまっており 外 国 籍 のクルーズ 船 の 日 本 への 寄 港 を 拡 大 していく 必 要 がある しかし 飛 行 機 や 船 による 国 内 運 航 は 自 国 事 業 者 のみに 限 定 されており 日 本 発 着 の 外 国 籍 クルーズ 船 は 海 外 の 港 に 立 ち 寄 ることで 同 規 制 ( 海 運 カボタージュ 規 制 )を 回 避 している 近 年 のクルーズ 船 の 大 型 化 ( 直 近 では 4,000 人 超 乗 船 可 )など クルーズツーリズムの 可 能 性 は 大 きく より 多 くのクルーズ 船 が 全 国 各 地 に 寄 港 できるよう 外 国 籍 の 船 舶 に 対 する 運 航 制 限 を 観 光 クルーズ 船 に 限 り 緩 和 されたい 舞 鶴 港 ( 京 都 府 )は 埠 頭 の 利 用 転 換 岸 壁 やCIQ 施 設 の 整 備 による 既 存 ストックの 有 効 活 用 で 外 航 クルーズ 船 の 誘 致 を 進 める 現 在 全 国 クルーズ 活 性 化 会 議 京 都 舞 鶴 港 クルーズ 誘 致 協 議 会 ( 舞 鶴 市 舞 鶴 商 工 会 議 所 等 が 参 画 )を 中 心 に 自 治 体 企 業 国 が 連 携 した 誘 致 活 動 を 展 開 しており 寄 港 回 数 が 急 増 その 経 済 波 及 効 果 は2 億 6,000 万 円 ( 平 成 26 年 )にのぼる ( )カボタージュ 規 制 とは 飛 行 機 や 船 による 国 内 運 航 まちなかで 体 験 イベントを 実 施 を 自 国 事 業 者 のみに 限 定 するという 規 制 船 舶 法 第 3 条 により 自 国 内 の 物 資 または 旅 客 の 輸 送 は 原 則 として 自 国 籍 に 限 っているほか 海 洋 基 本 計 画 ( 平 成 25 年 4 月 26 日 に 閣 議 決 定 ) にも 上 記 規 制 を 維 持 することが 明 記 -12-

(2) 訪 日 ビザ 発 給 要 件 等 のさらなる 緩 和 1 訪 日 ビザ 発 給 要 件 の 緩 和 日 本 への 旅 行 者 増 加 が 見 込 まれる 国 々に 対 し ビザ 発 給 要 件 の 緩 和 や 免 除 を 進 められたい 特 に 訪 日 プロモーション 重 点 市 場 に 追 加 された 市 場 のうち 人 口 規 模 の 大 きさや 訪 日 客 数 の 高 い 伸 びが 期 待 できる 中 国 インド ブラジル フィリピン ベトナム 等 に 対 する さらな る 要 件 緩 和 を 期 待 する また ASEANは 今 年 12 月 に 経 済 共 同 体 の 構 築 が 予 定 されているこ とから メンバーのミャンマー カンボジア ラオスについても 工 程 表 を 作 成 し 戦 略 的 な 緩 和 を 進 められたい 2 外 国 人 の 長 期 滞 在 促 進 に 向 けた 在 留 資 格 の 見 直 し 昨 年 改 定 された 日 本 再 興 戦 略 を 受 け 外 国 人 富 裕 層 を 対 象 に 観 光 目 的 による 滞 在 期 間 を 最 長 1 年 とする 入 管 制 度 ( 在 留 資 格 )の 見 直 し 準 備 が 進 められている 本 制 度 については 当 初 の 予 定 通 り 平 成 27 年 度 中 に 実 施 するとともに 一 定 以 上 の 資 産 保 有 や 配 偶 者 の 同 伴 可 能 化 など 旅 行 者 の 受 け 入 れ 要 件 設 定 等 有 効 な 制 度 設 計 を 図 られたい 日 本 再 興 戦 略 改 訂 2014 において 海 外 富 裕 層 を 対 象 とした 長 期 滞 在 を 可 能 とする 制 度 が 観 光 目 的 による 滞 在 期 間 を 最 長 1 年 とする 方 向 で 平 成 27 年 度 からの 実 施 を 目 指 すこと が 盛 り 込 まれている 新 制 度 案 は 査 証 免 除 措 置 を 行 っている 国 地 域 3,000 万 円 以 上 の 預 貯 金 50 歳 以 上 等 の 一 定 の 要 件 を 満 たす 外 国 人 に 対 して 特 定 活 動 という 在 留 資 格 を 与 え 6カ 月 以 上 の 在 留 を 認 め 1 回 の 更 新 を 可 能 とし 観 光 目 的 で 最 長 1 年 間 在 留 できるようにするもの 3 寄 港 地 上 陸 許 可 制 度 等 の 活 用 による 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 大 昨 年 改 定 された 観 光 立 国 実 現 に 向 けたアクション プログラム を 受 け トランジット 旅 客 のうち 国 際 線 通 過 旅 客 の 入 国 促 進 を 図 るため 本 年 3 月 より 成 田 空 港 において Narita Transit Program がスタートしている 国 際 線 通 過 旅 客 の 入 国 促 進 は 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 大 や 訪 日 リピート 化 の 促 進 空 港 施 設 等 の 利 用 増 による 空 港 周 辺 地 域 の 活 性 化 にもつながることから 寄 港 地 上 陸 許 可 制 度 (ショ アパス)を 活 用 した 新 たな 枠 組 みを 早 期 に 構 築 するとともに 各 地 の 空 港 でのトランジットプ ログラム 導 入 について 促 進 されたい また 地 方 への 観 光 客 取 り 込 みのため 韓 国 で 認 められ ているような 乗 継 客 向 けの 無 査 証 入 国 制 度 の 導 入 や トランジット ビザのインターネットに よる 発 給 など 発 給 方 法 の 見 直 しを 図 られたい 昨 年 のアクション プログラムを 受 け 9 月 にトランジット 旅 客 の 訪 日 観 光 促 進 協 議 会 が 設 置 され トランジットプログラム WG トランジットプログラムプロモーション WG 寄 港 地 上 陸 許 可 制 度 (ショアパス) 活 用 検 討 WG が 発 足 成 田 空 港 の 先 行 導 入 を 目 的 に 協 議 上 記 を 受 け 3 月 1 日 より 成 田 空 港 でトランジットプログラムが 本 格 的 にスタート 同 プログ ラムは 2~3 時 間 で 成 田 山 新 勝 寺 での 文 化 体 験 や 多 古 町 での 里 山 体 験 など 空 港 周 辺 の 日 本 の 文 化 おもてなしに 触 れる 機 会 を 提 供 寄 港 地 上 陸 許 可 制 度 (ショアパス)では 72 時 間 の 範 囲 内 での 上 陸 が 許 可 されることから 国 際 線 通 過 旅 客 の 国 内 観 光 ショッピング 機 会 の 提 供 により 国 内 消 費 の 増 大 につなげること が 可 能 で 現 在 政 府 では 本 制 度 を 活 用 した 新 たな 枠 組 みを 検 討 中 韓 国 では 外 国 人 の 乗 継 客 が 観 光 へのビザが 免 除 されていない 場 合 であっても 米 国 日 本 -13-

カナダ オーストラリア ニュージーランドいずれかの 国 のビザを 取 得 し 最 終 目 的 地 までの 航 空 券 を 所 持 している 場 合 には 30 日 間 の 無 査 証 入 国 を 認 めている 国 際 線 通 過 旅 客 に 日 本 での 最 大 14 日 間 の 滞 在 を 認 めるトランジット ビザ 制 度 があるが 予 め 在 外 公 館 の 窓 口 で 申 請 取 得 する 必 要 がある オーストラリアやカンボジアでは 容 易 に 取 得 できるよう 主 要 空 港 やネットで 発 給 を 行 っている (3) 空 港 港 湾 における 出 入 国 手 続 きの 迅 速 化 円 滑 化 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 利 便 性 向 上 を 図 るために 空 港 港 湾 での 出 入 国 手 続 きのさらなる 迅 速 化 を 進 める 必 要 がある 具 体 的 には 国 際 会 議 の 参 加 者 やVIP 等 の 空 港 での 出 入 国 手 続 きの 迅 速 化 を 図 るため CIQの 関 係 省 庁 航 空 会 社 および 空 港 会 社 等 が 連 携 し ファーストレー ンの 設 置 拡 大 や 入 国 審 査 にかかる 予 算 要 員 の 充 実 を 図 り 必 要 な 物 的 人 的 体 制 の 整 備 の 推 進 が 求 められる 既 に 首 都 圏 空 港 では 出 入 国 手 続 きの 迅 速 化 円 滑 化 が 進 められており 地 方 空 港 におい ても 出 入 国 手 続 きの 迅 速 化 円 滑 化 に 向 け CIQ 要 員 の 増 強 などの 対 策 強 化 に 取 り 組 むべき である また 大 型 クルーズ 船 についても 日 本 の 寄 港 地 での 滞 在 時 間 の 有 効 活 用 のため 前 寄 港 地 等 から 入 国 審 査 官 が 乗 船 し 実 施 する 船 上 審 査 の 導 入 拡 大 による 手 続 きの 円 滑 化 が 求 められる (4) 訪 日 外 国 人 旅 行 者 受 け 入 れ 促 進 のための 環 境 整 備 1 免 税 店 の 拡 大 に 向 けた 制 度 の 周 知 徹 底 と 許 可 要 件 の 明 確 化 昨 年 10 月 に 実 施 された 免 税 店 ( 輸 出 物 品 販 売 場 )の 全 品 目 免 税 対 象 化 は 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 消 費 を 促 す 契 機 となったほか 2020 年 に 向 けて 全 国 の 免 税 店 数 を1 万 店 に 倍 増 させるという 目 標 も 前 倒 しで 達 成 の 見 通 しとなった さらに 本 年 4 月 からは 商 店 街 やショッピングセン ターが 第 三 者 への 代 理 委 託 により 免 税 販 売 手 続 きを 一 括 カウンターで 実 施 できるよう 制 度 改 正 が 行 われたことを 歓 迎 する 今 後 は 免 税 店 許 可 要 件 の 明 確 化 手 続 きの 簡 素 化 と 制 度 周 知 を 図 り 小 規 模 事 業 者 や 地 方 の 免 税 店 の 拡 大 を 促 進 されたい 平 成 26 年 10 月 1 日 時 点 の 免 税 店 数 は 9,361 店 舗 の 負 担 軽 減 外 国 人 観 光 客 等 の 免 税 手 続 の 煩 雑 さ 解 消 を 進 め 免 税 制 度 の 利 用 促 進 を 図 る 観 点 から 平 成 27 年 4 月 1 日 より 免 税 制 度 が 改 正 これにより 1 商 店 街 振 興 組 合 の 組 合 員 が 経 営 する 店 舗 2 一 棟 の 建 物 内 にある 店 舗 3 中 小 企 業 等 協 同 組 合 の 組 合 員 が 経 営 する 店 舗 4 大 規 模 小 売 店 舗 の 施 設 内 にある 店 舗 での 免 税 手 続 きの 第 三 者 委 託 ( 一 括 カウンターでの 処 理 )が 可 能 また クルーズ 船 の 寄 港 時 に 埠 頭 へ 免 税 店 を 臨 時 出 店 する 際 の 手 続 きが 簡 素 化 された 2 観 光 案 内 所 の 増 設 および 観 光 案 内 機 能 の 強 化 訪 日 外 国 人 旅 行 者 が 慣 れない 土 地 で 不 自 由 なく 快 適 な 観 光 をするためには 交 通 機 関 の 要 所 やまちなか 道 の 駅 高 速 道 路 サービスエリアなどでの 外 国 人 に 対 する 観 光 機 能 の 強 化 が 必 要 である 政 府 は 地 方 都 市 におけるJNTO 認 定 外 国 人 観 光 案 内 所 の 増 設 を 図 るなど 観 光 案 内 機 能 を 拡 充 されたい 加 えて 観 光 案 内 所 の 質 の 向 上 が 求 められる 具 体 的 には 民 間 事 業 者 との 連 携 により 通 訳 案 内 士 特 例 ガイドの 常 駐 やコールセンターの 活 用 による 多 言 語 対 応 に 加 え 各 種 観 光 ツアーや 交 通 機 関 の 手 配 美 術 館 コンサートのチケット 販 売 など 旅 行 者 向 けのサー -14-

ビスをワンストップで 提 供 する 機 能 を 観 光 案 内 所 内 に 持 たせ 旅 行 者 の 利 便 性 とおもてなしの 向 上 を 図 られたい 3 観 光 案 内 等 の 多 言 語 対 応 推 進 に 向 けた 支 援 強 化 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 加 に 適 応 すべく 地 域 における 多 言 語 対 応 の 推 進 強 化 が 重 要 である 政 府 は 英 語 表 記 ピクトグラムの 普 及 を 軸 とした 支 援 策 の 強 化 を 図 られたい また 駅 前 広 場 や 公 共 施 設 における 無 料 休 憩 場 の 設 置 や 公 共 施 設 や 宿 泊 施 設 商 業 施 設 な どの 観 光 施 設 における 無 料 公 衆 無 線 LAN 環 境 の 整 備 が 不 可 欠 である 外 国 人 旅 行 者 への 対 応 として 英 語 表 記 付 き 地 理 案 内 板 の 設 置 やデジタルサイネージ( 電 子 掲 示 板 ) スマートフォン タブレット 等 を 活 用 した 案 内 を 推 進 することも 求 められる 川 口 商 工 会 議 所 ( 埼 玉 県 )は 平 成 27 年 3 月 JR 川 口 駅 東 口 に 大 型 ビジョン 新 キャスティ ビジョン と 近 隣 の 商 店 街 など5カ 所 にデジタルサイネージを 設 置 新 キャスティビジョン と 連 動 させて 商 店 街 のイベント 情 報 や 近 隣 河 川 の 増 水 状 況 といった 災 害 情 報 等 幅 広 い 地 域 情 報 を 発 信 大 手 印 刷 会 社 では 平 成 27 年 2 月 から3 月 末 まで 仙 台 市 で 開 催 された 国 際 会 議 にあわせて デジタルサイネージを 活 用 した 多 言 語 対 応 の 訪 日 外 国 人 向 け 情 報 サービスの 実 証 実 験 を 実 施 4 公 共 交 通 機 関 における 多 言 語 表 示 アナウンスの 拡 充 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 快 適 で 円 滑 な 移 動 の 実 現 に 向 けて 公 共 交 通 機 関 における 外 国 語 表 記 と アナウンスの 充 実 を 図 るべきである 政 府 自 治 体 民 間 が 連 携 して 統 一 性 を 持 った 多 言 語 表 記 の 策 定 普 及 に 努 めるとともに 遅 延 等 不 測 の 事 態 の 際 のアナウンス 対 応 の 仕 組 みについ ても 検 討 が 必 要 である 5 対 象 国 ごとの 対 応 マニュアルの 作 成 と 普 及 政 府 は 在 外 公 館 等 と 連 携 して 外 国 人 が 感 じる 不 便 不 満 点 を 把 握 し ムスリム ベジタ リアンといった 多 様 な 人 種 宗 教 生 活 習 慣 等 に 対 応 した 国 別 接 客 マニュアル を 作 成 のう え 関 係 者 に 周 知 普 及 させ わが 国 のおもてなしの 向 上 を 推 進 されたい また 観 光 業 界 において 外 国 人 受 入 への 消 極 的 対 応 や 古 い 商 慣 習 の 改 善 現 金 決 済 が 中 心 である 中 小 規 模 の 飲 食 店 小 売 店 や 旅 館 におけるクレジットカードの 利 用 促 進 などに 向 けた 支 援 普 及 啓 発 を 推 進 されたい (5) クールジャパン や ビジット ジャパン と 連 動 した 海 外 観 光 プロモーションの 強 化 和 食 に 代 表 される 食 文 化 ものづくり 技 術 伝 統 文 化 芸 術 など 地 域 の 魅 力 を ビジット ジャパン や クールジャパン と 一 体 的 に 発 信 プロモートし 日 本 ブランドとして 展 開 す ることが 重 要 である 特 に 地 域 発 の 観 光 情 報 を 海 外 のTV 等 メディアを 使 って 他 のコンテンツと 一 体 的 継 続 的 に 発 信 し 日 本 への 誘 客 プロモーションや 映 画 等 のロケ 地 誘 致 につなげることが 必 要 である 政 府 は 放 送 コンテンツ 海 外 展 開 促 進 機 構 (BEAJ) JNTO 等 との 連 携 の 強 化 や ジャパ ン コンテンツ ローカライズ&プロモーション 支 援 助 成 (J-LOP)の 一 層 の 活 用 を 通 じて 海 外 メディアの 放 送 枠 等 の 確 保 と 地 域 発 の 観 光 情 報 コンテンツ 供 給 を 推 進 し 地 方 都 市 への インバウンドを 促 進 する 取 り 組 みを 増 強 されたい また 地 域 発 の 観 光 情 報 コンテンツの 制 作 海 外 展 開 を 担 う 人 材 の 育 成 も 強 化 されたい -15-

日 本 のテレビ 番 組 の 海 外 展 開 促 進 を 目 的 に 国 内 の 放 送 局 や 大 手 商 社 などが 中 心 となって 平 成 25 年 に 一 般 社 団 法 人 放 送 コンテンツ 海 外 展 開 促 進 機 構 (BEAJ) を 発 足 現 在 同 機 構 と 商 社 等 がマレーシア 大 手 メディアグループと 連 携 して 日 本 全 国 を 鉄 道 旅 行 するテレビ 番 組 Welcome To The Railworld 日 本 編 の 共 同 制 作 が 進 められ マレーシアで 放 送 されることが 決 定 大 手 商 社 では 1990 年 代 からシンガポール 地 上 波 放 送 局 と 連 携 して Japan Hour の 放 送 を 実 施 現 在 アジア オセアニアを 中 心 に 24 の 国 地 域 向 けに 毎 週 土 日 の 計 3 回 日 本 のテレビ 局 制 作 の 土 曜 スペシャル ( 日 本 の 各 地 観 光 名 所 名 物 料 理 等 を 紹 介 する 番 組 )を 配 信 Japan Hour のホームページ 北 海 道 テレビ 放 送 では 外 国 人 がMCを 務 める 地 域 情 報 番 組 Love Hokkaido を 制 作 し 日 本 で 放 映 するとともにJ-LOPを 活 用 し 中 国 の 上 海 ベトナム シンガポール インドネシ ア 等 で 放 送 SNSや 動 画 配 信 などを 組 み 合 わせ 北 海 道 の 魅 力 を 多 くの 国 に 発 信 している (6)ビジネス 需 要 の 拡 大 と 地 域 活 性 化 に 向 けたMICEの 促 進 1 地 方 都 市 へのMICE 誘 致 の 促 進 政 府 では 国 際 的 なMICE 誘 致 競 争 に 打 ち 勝 つため グローバルMICE 戦 略 都 市 グ ローバルMICE 強 化 都 市 を 認 定 し 支 援 しているが 認 定 を 受 けた 都 市 はいずれも 大 都 市 で あり 実 際 のコンベンション( 国 際 会 議 )も ほとんどが 大 都 市 で 開 催 されている しかし 地 方 都 市 においても 地 場 産 業 に 関 連 する 国 際 会 議 の 誘 致 や 地 元 旅 館 を 活 用 した 宿 泊 対 応 周 辺 地 域 を 巡 るアフターコンベンションなど 地 域 ならではの 魅 力 や おもてなし を 活 かした 取 り 組 みが 展 開 されている 政 府 においては 政 府 主 催 の 国 際 会 議 の 地 方 開 催 をはじめ 大 都 市 でのMICE 開 催 後 の 地 方 でのアフターコンベンションやインセンティブツアーを 実 施 するなど 大 都 市 と 地 方 都 市 と の 連 携 や 地 方 都 市 が 進 めるMICE 誘 致 への 支 援 強 化 を 図 られたい 国 際 的 なMICE 誘 致 競 争 の 強 化 を 図 るため グローバルMICE 戦 略 都 市 グローバルM ICE 強 化 都 市 を 平 成 25 年 6 月 に 認 定 グローバルMICE 戦 略 都 市 (5 自 治 体 ): 東 京 都 横 浜 市 京 都 市 神 戸 市 福 岡 市 グローバルMICE 強 化 都 市 (2 自 治 体 ): 大 阪 府 大 阪 市 名 古 屋 市 愛 知 県 平 成 24 年 のコンベンション( 国 際 会 議 )の 開 催 状 況 をみると 全 2,337 件 のうち 東 京 23 区 が 500 件 と 全 体 の 20% 強 を 占 め 以 下 福 岡 市 (252 件 ) 京 都 市 (196 件 )と 続 く 地 場 産 業 を 活 かした 取 り 組 みとして 平 成 29 年 に 第 8 回 世 界 盆 栽 大 会 がさいたま 市 で 開 催 予 定 誘 致 にあたっては 盆 栽 産 業 の 歴 史 をはじめ 盆 栽 を 授 業 に 取 り 入 れている 地 元 小 学 校 の 様 子 などを 紹 介 し 地 域 に 盆 栽 文 化 が 強 く 根 付 いていることをアピール 平 成 22 年 8 月 に 山 形 県 上 山 市 の かみのやま 温 泉 で 第 9 回 国 際 計 算 機 情 報 科 学 会 が 開 催 参 加 者 200 人 のうち 半 数 近 くが 訪 日 外 国 人 旅 館 文 化 体 験 など 旅 館 ならでの おもて なし が 好 評 2MICEに 関 する 一 元 的 な 情 報 収 集 提 供 体 制 の 構 築 MICE 誘 致 を 促 進 していくためには 行 政 やコンベンションビューローだけでなくミーテ -16-

ィングプランナー PCO(Professional Congress Organizer) 施 設 ホテルなどの 多 くの 事 業 者 の 連 携 が 必 要 である また JNTOや 地 方 自 治 体 コンベンションビューロー 地 方 大 学 等 が 連 携 して MICE 案 件 のデータベースを 一 元 的 に 管 理 し 情 報 提 供 相 談 対 応 でき る 体 制 を 整 備 することが 望 まれる 3MICEの 魅 力 向 上 に 向 けたユニークベニュー 公 共 空 間 の 活 用 促 進 歴 史 的 建 造 物 や 文 化 施 設 などをユニークベニューとして 活 用 し MICEの 魅 力 向 上 を 図 る ことは MICEの 誘 致 を 促 進 するうえでも 必 須 要 件 となっている 国 内 には こうした 魅 力 ある 施 設 が 多 数 立 地 している こうした 施 設 を 観 光 資 源 として 有 効 活 用 していくことは 地 域 のMICE 誘 致 の 競 争 力 強 化 につながるだけでなく 地 域 の 魅 力 創 造 に 効 果 的 である 政 府 は 地 域 におけるユニークベニューの 整 備 促 進 を 図 るとともに ユニークベニューとし て 利 用 可 能 な 施 設 の 関 係 者 を 集 めた 組 織 を 結 成 し ユニークベニュー 施 設 のデータベース 化 利 用 可 能 な 施 設 の 開 発 促 進 を 進 められたい 平 成 26 年 9 月 に 行 われた ジャパン トラベル ウィー ク ( 主 催 : 観 光 庁 日 本 観 光 振 興 協 会 日 本 旅 行 業 協 会 ) の 開 催 期 間 中 東 京 上 野 の 東 京 国 立 博 物 館 で 交 流 会 JAPAN NIGHT が 行 われた 和 のおもてなしをテー マに 日 本 の 魅 力 をアピールした 平 成 24 年 9 月 30 日 国 立 博 物 館 で 行 われた JAPAN NIGHT の 様 子 から 10 月 4 日 までの 約 5 日 間 福 岡 県 福 岡 市 内 で 第 32 回 国 際 泌 尿 器 科 学 会 総 会 (SIU) が 開 催 され 世 界 93 カ 国 から 約 2,800 人 が 参 加 会 期 中 地 元 の 川 端 商 店 街 櫛 田 神 社 博 多 町 家 ふるさと 館 をユニークベニューに 会 員 懇 親 会 (SIU ナイト) を 実 施 地 元 博 多 料 理 の 提 供 や 着 物 の 着 付 け 体 験 な ど 日 本 の 文 化 体 験 や 理 解 促 進 に 向 けて 地 域 が 一 体 となっ 福 岡 では 商 店 街 をユニークベニューに て 参 加 者 をもてなした (7) 日 本 人 の 旅 行 需 要 喚 起 によるツーウェイツーリズムの 実 現 インバウンドの 拡 大 を 推 進 していくために 政 府 においては 海 外 との 国 際 相 互 理 解 の 醸 成 経 済 交 流 の 拡 大 を 図 り 日 本 と 当 該 国 との 双 方 向 の 観 光 促 進 (ツーウェイツーリズム)を 進 め る 必 要 がある 日 本 の 旅 行 業 界 と 連 携 した 海 外 での 訪 日 キャンペーンの 実 施 や 地 方 自 治 体 商 工 会 議 所 などと 協 働 し 海 外 姉 妹 都 市 商 工 会 議 所 の 関 係 を 活 用 した 双 方 向 での 送 客 の 促 進 などの 対 策 が 求 められる (8) 観 光 を 通 じた 東 日 本 大 震 災 被 災 地 復 興 の 促 進 東 北 地 方 をはじめとする 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 では 訪 問 観 光 客 数 が 未 だ 震 災 前 の 水 準 に 回 復 していない 地 域 が 多 く 観 光 を 通 じた 地 域 活 性 化 を 促 進 し 早 期 に 交 流 人 口 を 回 復 拡 大 す ることが 必 要 である 具 体 的 には 風 評 被 害 の 払 拭 に 向 けた 国 内 外 への 正 確 な 情 報 発 信 の 強 化 に 加 え 大 規 模 な 国 際 会 議 の 誘 致 や 修 学 旅 行 をはじめとする 教 育 旅 行 を 対 象 とした 復 興 ツーリズムの 推 進 さらに は 里 山 文 化 や 三 陸 地 方 の 食 海 歴 史 文 化 等 を 活 かしたグリーンツーリズムの 推 進 やJNTO による 海 外 での 東 北 デスティネーションキャンペーンの 実 施 など 東 北 PRの 一 層 の 強 化 が 重 要 である -17-

(9)2020 年 オリンピック パラリンピック 開 催 効 果 の 全 国 への 波 及 政 府 は 2020 年 オリンピック パラリンピック 開 催 国 という 国 際 的 な 注 目 を 活 かし 事 前 合 宿 の 誘 致 のみならず スポーツイベントを 含 む 大 会 前 後 のMICEの 促 進 を 図 るべきである オリンピック パラリンピックは スポーツの 祭 典 のみならず 文 化 の 祭 典 でもある 各 地 域 の 文 化 観 光 資 源 を 見 直 す 機 会 と 捉 え 各 地 域 の 伝 統 芸 能 祭 り 食 工 芸 品 文 化 など を 育 成 活 用 する 施 策 を 講 じ 文 化 を 通 じた 観 光 立 国 や 地 方 創 生 の 取 り 組 みを 促 進 されたい また 全 国 各 地 の 観 光 関 連 情 報 の 国 内 外 での 一 元 的 な 発 信 や 広 域 連 携 による 地 方 への 誘 客 促 進 の 取 り 組 みを 支 援 されたい 2. 観 光 関 連 産 業 のイノベーション 促 進 と 地 域 内 産 業 間 の 連 携 と 協 働 (1) 観 光 統 計 の 整 備 と 利 用 の 促 進 着 実 なインバウンドの 拡 大 を 実 現 するためには 観 光 客 数 ホテルの 客 室 数 稼 働 率 や 空 港 容 量 など 供 給 面 から 見 た 正 確 な 基 礎 データの 整 備 は 不 可 欠 であり 政 府 は これらを 調 査 把 握 したうえで 戦 略 的 かつ 実 効 性 のある 施 策 を 展 開 されたい また 地 方 創 生 のためには 地 域 内 の 観 光 消 費 額 観 光 関 連 産 業 の 状 況 などを 把 握 できる 統 計 の 早 期 整 備 が 求 められる 観 光 庁 が 実 施 している 観 光 地 域 経 済 調 査 の 調 査 結 果 を 早 急 に 公 表 するとともに 地 域 経 済 分 析 システム と 併 せて 地 域 の 観 光 戦 略 やマーケティングの 立 案 効 果 の 検 証 等 に 有 効 に 活 用 できる 情 報 システムを 早 期 に 構 築 されたい (2) 地 域 限 定 旅 行 業 への 参 入 促 進 着 地 型 観 光 の 需 要 拡 大 ならびに 旅 行 者 の 利 便 性 向 上 を 図 るため 旅 行 業 法 における 登 録 制 度 の 弾 力 化 を 図 られたい 具 体 的 には ホテル 旅 館 や 観 光 案 内 所 道 の 駅 などが 旅 行 商 品 を 造 成 販 売 し 地 域 におけるコンシェルジェ 機 能 としての 役 割 を 果 たせるよう 地 域 限 定 旅 行 業 への 参 入 促 進 に 向 けた 方 策 を 検 討 されたい 平 成 26 年 4 月 現 在 第 1 種 旅 行 業 者 は696 第 2 種 旅 行 業 者 は2,777 第 3 種 旅 行 業 者 は5,625 地 域 限 定 旅 行 業 者 は 45 事 業 所 政 府 では 着 地 型 旅 行 の 促 進 を 図 る 観 点 から 平 成 19 年 5 月 に 旅 行 業 法 施 行 規 則 を 改 正 し これまで 第 3 種 旅 行 業 で 認 められていなかった 募 集 型 企 画 旅 行 を 営 業 所 が 所 在 する 市 町 村 および 隣 接 する 市 町 村 において 行 えるようにした また 平 成 25 年 4 月 には 同 施 行 規 則 を 改 正 し 地 域 における 旅 行 業 への 参 入 を 容 易 にするため 地 域 限 定 旅 行 業 を 創 設 し 営 業 保 証 金 や 基 準 資 産 額 を 引 き 下 げた 地 域 限 定 旅 行 業 は 第 3 種 旅 行 業 同 様 実 施 する 区 域 を 限 定 ( 出 発 地 目 的 地 宿 泊 地 および 帰 着 地 が 営 業 所 のある 市 町 村 それに 隣 接 する 市 町 村 および 観 光 庁 長 官 の 定 める 区 域 内 に 収 まっていること)して 国 内 の 募 集 型 企 画 旅 行 の 企 画 実 施 を 行 うことができる また 受 注 型 企 画 旅 行 についても 募 集 型 企 画 旅 行 が 実 施 できる 区 域 内 で 実 施 が 可 能 で 同 様 の 区 域 内 の 手 配 旅 行 も 取 り 扱 える (3)ツアーオペレーターの 資 質 向 上 に 向 けた 認 証 制 度 の 普 及 日 本 では インバウンドの 旅 行 手 配 を 行 うツアーオペレーター(ランドオペレーター)の 旅 行 業 登 録 を 義 務 付 けていないことから 近 年 外 資 系 のツアーオペレーターによる 低 価 格 低 品 質 のツアーが 増 えている 政 府 は 訪 日 旅 行 の 一 層 の 質 の 向 上 を 図 る 観 点 から 日 本 旅 行 業 協 -18-

会 が 実 施 しているツアーオペレーター 認 証 制 度 の 普 及 促 進 を 図 るとともに 旅 行 業 登 録 のない ツアーオペレーターの 営 業 実 態 の 把 握 資 質 を 担 保 する 仕 組 みづくりを 検 討 されたい また 現 在 進 められている 経 済 連 携 協 定 等 の 交 渉 を 通 じて 対 象 国 間 の 旅 行 業 におけるビジ ネス 環 境 整 備 を 図 られたい 平 成 25 年 度 の 訪 日 外 国 人 旅 行 消 費 額 1 兆 4,168 億 円 のうち 旅 行 関 係 消 費 額 宿 泊 費 (4,763 億 円 ) 交 通 費 (1,480 億 円 ) は 44%の 6,243 億 円 このうち 日 本 旅 行 業 協 会 (JATA) 会 員 等 の 取 扱 高 は 17%の 1,060 億 円 で そのほとんどが 外 資 系 旅 行 会 社 の 取 り 扱 いとなってい る TPP 参 加 国 の 中 で ベトナムとマレーシアには 旅 行 業 のビジネス 規 制 がある (1) ベトナム: 旅 行 代 理 業 については ベトナム 企 業 とのJV 形 態 であれば 投 資 が 可 能 ただ し 扱 える 業 務 はインバウンドのみ (2) マレーシア: 1インバウンド ライセンス 100% 外 資 が 認 められる ただし 払 込 済 み 資 本 金 が 最 低 150 万 リンギ( 約 4,900 万 円 ) 2アウトバウンド ライセンス 外 資 出 資 不 可 3インバウンドおよびチケッティング シンガポールおよびカンボジアの 企 業 は 70%まで 出 資 可 能 シンガポールとカンボジアを 除 くASEAN 企 業 は 51%まで 出 資 可 能 非 ASEAN 企 業 は 30%まで 出 資 可 能 (4) 耐 震 改 修 支 援 など 旅 館 の 活 性 化 の 促 進 旅 館 は 観 光 振 興 の 重 要 な 担 い 手 であるとともに 施 設 そのものが 観 光 資 源 である 増 加 す るインバウンドの 宿 泊 需 要 の 受 け 皿 として FIT 層 に 向 けた 情 報 発 信 強 化 や 予 約 決 済 など の 商 習 慣 の 改 善 人 材 育 成 等 の 受 入 環 境 整 備 などへの 支 援 が 必 要 である また 安 全 性 の 確 保 から 宿 泊 施 設 に 対 し 改 正 耐 震 改 修 促 進 法 への 対 応 が 義 務 化 されている が 自 治 体 の 支 援 に 温 度 差 があることや 高 い 検 査 建 設 コストのために 取 り 組 みが 進 んで いない 宿 泊 施 設 の 安 全 性 の 確 保 は 災 害 時 の 避 難 施 設 としての 有 効 活 用 にもつながることか ら 政 府 は 耐 震 診 断 改 修 の 実 施 状 況 を 把 握 するとともに 補 助 制 度 を 拡 充 し 地 域 の 旅 館 等 宿 泊 施 設 の 活 性 化 の 促 進 を 図 られたい (5) 観 光 人 材 の 育 成 1 通 訳 案 内 士 の 育 成 強 化 と 特 例 ガイドの 全 国 への 認 定 拡 大 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 大 地 方 への 誘 客 促 進 地 域 のおもてなしの 向 上 そして 地 域 におけ る 観 光 産 業 人 材 の 育 成 を 図 るため ガイドの 数 と 質 を 確 保 する 必 要 がある ガイドの 数 を 増 やすためには 総 合 特 別 区 域 法 や 改 正 中 心 市 街 地 活 性 化 法 等 で 認 められてい る 特 例 ガイドを 全 国 に 適 用 拡 大 することが 必 要 である 質 の 確 保 という 観 点 から 通 訳 案 内 士 制 度 については 更 新 制 度 や 定 期 的 な 研 修 制 度 を 導 入 するなど 通 訳 案 内 士 法 の 改 正 を 含 めた 見 直 しを 検 討 すべきである また 特 例 ガイドに 関 し ては 商 工 会 議 所 が 実 施 する ご 当 地 検 定 などを 活 用 した 人 材 育 成 を 図 ることが 重 要 である なお 政 府 は 多 様 化 する 外 国 人 旅 行 者 のニーズに 対 応 していくため 通 訳 案 内 士 特 例 ガ イド さらにボランティアガイドを 含 め それぞれの 役 割 や 特 徴 を 活 かした 受 け 入 れのため -19-

の 仕 組 みの 構 築 が 必 要 である 通 訳 案 内 士 法 では 外 国 人 に 対 し 外 国 語 により 有 料 で 旅 行 に 関 する 案 内 を 業 として 行 う 場 合 に は 通 訳 案 内 士 試 験 ( 国 家 試 験 )に 合 格 し 都 道 府 県 に 登 録 しなければならないとされている ( 無 資 格 者 の 有 償 ガイドは 認 められていない) 総 合 特 別 区 域 法 に 通 訳 案 内 士 以 外 の 者 による 有 償 ガイドの 特 例 が 盛 り 込 まれ 総 合 特 区 内 において 特 区 自 治 体 による 研 修 を 経 た 通 訳 案 内 士 以 外 の 者 による 有 償 ガイド 行 為 が 可 能 とさ れた 導 入 区 域 : 北 海 道 札 幌 市 大 阪 府 泉 佐 野 市 和 歌 山 県 高 野 熊 野 地 区 島 根 県 益 田 地 区 奈 良 県 奈 良 公 園 九 州 7 県 ( 福 岡 佐 賀 長 崎 熊 本 大 分 宮 崎 鹿 児 島 ) 通 訳 案 内 士 制 度 については 観 光 庁 が 昨 年 12 月 に 通 訳 案 内 士 制 度 のあり 方 に 関 する 検 討 会 を 設 置 し 検 討 中 短 期 中 長 期 的 な 改 善 策 を 議 論 することになっており その 結 果 を 今 年 のア クション プログラムに 盛 り 込 む 2 観 光 ボランティアの 育 成 2020 年 オリンピック パラリンピックの 開 催 や 訪 日 外 国 人 旅 行 者 2,000 万 人 時 代 に 備 えるた めに 通 訳 案 内 士 や 特 例 ガイドの 拡 充 に 加 え その 機 能 を 補 完 するボランティアガイドが 活 躍 できる 環 境 づくりを 進 めることが 求 められる 政 府 は 若 者 や 女 性 外 国 人 等 を 対 象 に 外 国 語 を 使 いながらその 土 地 の 名 所 旧 跡 歴 史 文 化 生 活 等 を 案 内 できる 人 材 や 観 光 資 源 の 発 掘 商 品 化 等 に 取 り 組 む 人 材 への 支 援 を 拡 充 さ れたい また 独 自 の 取 り 組 みを 進 めている 行 政 観 光 協 会 等 の 状 況 を 把 握 したうえで 観 光 ボランティアの 育 成 や 組 織 づくりなどに 関 する 研 修 プログラムの 実 施 や 財 政 的 支 援 を 行 う 必 要 がある 3 外 国 人 技 能 実 習 制 度 の 活 用 日 本 の 優 れたホスピタリティを 身 につけた 観 光 人 材 を 育 成 するため 外 国 人 技 能 実 習 制 度 に おいて フロント 業 務 やレストランサービス 業 務 などのホテルスタッフ 業 務 を 技 能 実 習 対 象 職 種 に 追 加 されたい 外 国 人 技 能 実 習 制 度 における 技 能 実 習 2 号 への 移 行 対 象 職 種 作 業 は 職 業 能 力 開 発 促 進 法 に 基 づく 技 能 検 定 の 職 種 作 業 と JITCO( 公 益 財 団 法 人 国 際 研 修 協 力 機 構 )の 認 定 による 公 的 評 価 システムに 基 づく 職 種 作 業 を 合 わせて 平 成 27 年 1 月 23 日 現 在 で 69 職 種 127 作 業 に 限 られている このうち 技 能 検 定 によるものが 53 職 種 83 作 業 で JITCO 認 定 による 公 的 評 価 システムによるものが 16 職 種 44 作 業 4 外 国 人 学 生 に 対 する 就 労 活 動 の 制 限 緩 和 留 学 就 学 の 資 格 をもって 在 留 する 外 国 人 が 地 域 の 観 光 業 や 有 償 ガイドなどで 十 分 に 活 躍 で きるよう 1 週 28 時 間 までとされている 就 労 活 動 の 制 限 を 緩 和 されたい 留 学 就 学 の 資 格 をもって 在 留 する 外 国 人 が 許 可 された 在 留 資 格 に 応 じた 活 動 以 外 に 収 入 を 伴 う 事 業 を 運 営 する 活 動 または 報 酬 を 受 ける 活 動 を 行 おうとする 場 合 は 予 め 資 格 外 活 動 の 許 可 が 必 要 だが 出 入 国 管 理 及 び 難 民 認 定 法 施 行 規 則 第 19 条 第 5 項 において 就 労 時 間 が1 週 に 28 時 間 以 内 ( 長 期 休 業 期 間 にあるときは 1 日 について8 時 間 以 内 )であることが 義 務 付 けられている -20-

(6) 規 制 等 の 撤 廃 緩 和 1 貸 切 バスの 営 業 区 域 規 制 および 料 金 制 度 の 緩 和 に 関 する 道 路 運 送 法 の 改 定 平 成 26 年 の 貸 切 バス 運 賃 料 金 制 度 の 改 正 に 伴 う 料 金 の 大 幅 な 上 昇 により バスツアーの 需 要 縮 小 それに 伴 う 地 域 の 土 産 品 店 飲 食 店 の 売 り 上 げ 減 少 など 観 光 関 連 産 業 に 悪 影 響 が 及 んでいる 他 方 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 急 増 に 伴 い 外 国 人 旅 行 者 向 け 貸 切 バスに 対 しては 営 業 所 の 隣 接 県 を 臨 時 営 業 区 域 と 認 める 等 の 特 例 措 置 が 平 成 27 年 9 月 末 まで 延 長 された 貸 切 バスによる 観 光 は 地 方 においては 観 光 振 興 の 重 要 な 担 い 手 であり 労 務 管 理 や 車 両 の 保 守 等 において 安 心 安 全 を 適 切 に 確 保 することを 前 提 に 料 金 設 定 の 自 由 化 臨 時 営 業 区 域 の 恒 久 措 置 化 をはじめ 営 業 区 域 に 関 するさらなる 緩 和 など 制 度 の 見 直 しを 検 討 されたい 旅 行 者 の 安 全 安 心 の 確 保 という 面 から 平 成 26 年 4 月 に 貸 切 バス 運 賃 料 金 制 度 が 改 正 さ れた( 道 路 運 送 法 ( 第 9 条 の2 第 2 項 )に 基 づく 一 般 貸 切 旅 客 自 動 車 運 送 事 業 の 運 賃 料 金 の 変 更 命 令 ) この 改 正 に 伴 い バス 事 業 者 のみならず 地 域 の 観 光 関 連 産 業 に 影 響 が 及 んでいる 地 域 がある 観 光 バスは 道 路 運 送 法 で 貸 切 バスに 分 類 されており 出 発 地 到 着 地 いずれかに 都 道 府 県 単 位 の 営 業 区 域 を 有 する 事 業 者 しか 運 行 できず 加 えて 営 業 区 域 には 必 ず 営 業 所 と 車 庫 がなけれ ばならないと 定 められている 貸 切 バス 運 送 の 安 全 を 適 切 に 確 保 し 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 加 に 対 応 することを 目 的 に 一 般 貸 切 旅 客 自 動 車 運 送 事 業 における 臨 時 の 営 業 区 域 の 設 定 について ( 平 成 19 年 9 月 13 日 付 国 自 旅 第 139 号 通 達 )により 外 国 人 旅 行 者 向 けの 貸 切 バスを 対 象 に 1 営 業 所 が 所 在 す る 区 域 を 管 轄 する 運 輸 局 の 管 轄 区 域 ( 地 方 ブロック)を 臨 時 営 業 区 域 とする 21のほかに 営 業 所 が 所 在 する 県 に 隣 接 する 県 を 運 輸 局 の 管 轄 区 域 に 関 わらず 臨 時 営 業 区 域 とするこ とができる という 特 例 措 置 (もともと 平 成 26 年 4 月 17 日 ~27 年 3 月 31 日 まで)が 27 年 9 月 末 まで 延 長 されている 2 国 際 観 光 ホテル 整 備 法 の 改 定 昭 和 24 年 に 制 定 された 国 際 観 光 ホテル 整 備 法 は 戦 後 間 もなく 数 少 ない 訪 日 外 国 人 旅 行 者 を もてなすためにつくられた 施 設 および 接 遇 基 準 であり その 後 改 定 が 行 われているものの 旅 行 者 増 ニーズの 多 様 化 の 現 状 にあっては 登 録 制 度 が 有 効 に 機 能 しているとは 言 い 難 い ついては 利 用 者 が 目 的 予 算 に 応 じて 良 質 のサービスを 提 供 する 施 設 を 選 択 できる 新 たな 設 備 サービス 基 準 を 策 定 するとともに 登 録 施 設 に 対 する 新 たなインセンティブの 検 討 や 登 録 に 関 する 相 談 体 制 の 強 化 など 制 度 の 活 用 を 促 す 環 境 整 備 が 必 要 である 外 国 人 旅 行 者 の 受 入 環 境 の 整 備 に 関 する 行 政 評 価 監 視 ( 総 務 省 平 成 26 年 7 月 公 表 )に よると 4 割 が 課 された 義 務 を 遵 守 せず(22 軒 /55 軒 ) 登 録 制 度 が 誘 客 に 寄 与 するとした 施 設 はなかった( 回 答 数 : 41 軒 ) なお 全 ホテル 旅 館 に 占 める 本 制 度 の 登 録 割 合 は わずか 5%(2,624 軒 /5 万 4,540 軒 < 平 成 24 年 値 >) 3 水 辺 空 間 活 用 促 進 のための 河 川 占 用 許 可 期 間 の 延 長 河 川 区 域 内 に オープンカフェやバーベキュー 場 等 を 設 置 する 場 合 河 川 法 に 基 づき 河 川 管 理 者 から 占 用 許 可 を 受 けなければならないが 占 用 許 可 期 間 が3 年 以 内 と 定 められているため その 都 度 許 可 を 取 らなければならず 長 期 の 利 用 を 想 定 した 設 置 ができない 民 間 事 業 者 の 創 -21-

意 工 夫 による 河 川 空 間 の 魅 力 向 上 を 図 るため 河 川 法 の 河 川 占 用 許 可 期 間 を 公 益 物 件 ( 公 園 緑 地 遊 歩 道 自 然 観 察 施 設 船 着 場 等 ) 並 みの 10 年 以 内 に 延 長 されたい 河 川 敷 地 の 継 続 的 な 利 用 にあたっては 河 川 法 の 第 24 条 に 基 づき 河 川 管 理 者 の 許 可 を 受 けることが 必 要 になり その 審 査 基 準 が 河 川 敷 地 占 用 許 可 準 則 である 河 川 敷 地 の 占 用 につい ては 公 共 性 または 公 益 性 を 有 する 者 を 原 則 的 な 占 用 主 体 としているところであり 占 用 の 特 例 として 営 業 活 動 を 行 う 事 業 者 に 占 用 を 許 可 することとなることを 踏 まえ 3 年 以 内 を 許 可 の 期 間 としている 4 河 川 観 光 船 の 弾 力 的 な 運 航 を 促 進 する 海 上 運 送 法 の 規 制 緩 和 河 川 運 河 川 辺 を 活 かした 観 光 を 推 進 するため 予 め 許 可 された 水 域 で 継 続 して 一 般 旅 客 定 期 航 路 事 業 を 営 んでいる 河 川 観 光 事 業 者 に 対 しては 同 水 域 内 であれば 柔 軟 な 航 行 プラン を 企 画 航 行 できるよう 手 続 きの 簡 素 化 を 図 られたい 海 上 運 送 法 の 第 20 条 第 2 項 により 人 の 運 送 をする 不 定 期 航 路 事 業 ( 第 21 条 第 1 項 に 規 定 する 旅 客 不 定 期 航 路 事 業 を 除 く)を 営 もうとする 者 は 国 土 交 通 省 令 の 定 める 手 続 きにより その 事 業 の 開 始 の 日 の 30 日 前 までに 国 土 交 通 大 臣 にその 旨 を 届 け 出 なければならない 同 法 第 21 条 により 一 定 の 航 路 に 旅 客 船 を 就 航 させて 人 の 運 送 をする 不 定 期 航 路 事 業 ( 本 邦 の 港 と 本 邦 以 外 の 地 域 の 各 港 間 における 人 の 運 送 をする 不 定 期 航 路 事 業 及 び 特 定 の 者 の 需 要 に 応 じ 特 定 の 範 囲 の 人 の 運 送 をする 不 定 期 航 路 事 業 を 除 く)を 営 もうとする 者 は 航 路 ごと に 国 土 交 通 大 臣 の 許 可 を 受 けなければならない 3. 関 係 府 省 庁 国 と 自 治 体 自 治 体 間 の 垣 根 を 越 えた 推 進 体 制 の 構 築 強 化 (1) 観 光 庁 の 観 光 施 策 に 関 する 総 合 調 整 情 報 発 信 機 能 の 強 化 観 光 担 当 大 臣 の 強 力 なリーダーシップのもと 観 光 庁 が 関 係 府 省 庁 で 独 自 に 実 施 されてい る 観 光 関 連 施 策 を 総 合 的 に 調 整 できるよう 機 能 強 化 を 図 ることが 必 要 である (2) 観 光 振 興 に 関 する 予 算 の 拡 充 政 府 全 体 の 観 光 関 連 予 算 ( 平 成 26 年 度 :2,956 億 円 )については 年 々 増 加 しているものの 観 光 庁 関 係 予 算 については 平 成 27 年 度 に 103 億 円 ( 平 成 26 年 度 補 正 を 含 め 146 億 円 )と 諸 外 国 と 比 較 して 極 めて 規 模 が 小 さい 観 光 による 地 域 および 日 本 経 済 への 波 及 効 果 をさらに 高 め るためにも 観 光 庁 関 係 予 算 をはじめとする 政 府 全 体 の 観 光 関 連 予 算 のより 一 層 の 拡 充 を 求 め る 日 本 再 興 戦 略 において 観 光 立 国 実 現 に 向 けての 指 標 (KPI)として 訪 日 外 国 人 旅 行 者 数 が 設 定 されているが 国 内 外 の 需 要 の 取 り 込 みによって 経 済 効 果 を 生 み 出 すという 観 点 におい ては 旅 行 関 連 消 費 額 が 重 要 となる このため 新 たなKPIを 設 定 し 経 済 効 果 の 拡 大 に 力 点 をおいた 取 り 組 みに 対 して 予 算 の 重 点 配 分 を 行 うべきである (3) 国 地 方 自 治 体 民 間 事 業 者 間 のさらなる 連 携 強 化 政 府 は 観 光 立 国 実 現 に 向 けた 施 策 を 強 力 に 推 進 するため 観 光 立 国 実 現 に 向 けたアクショ ン プログラム の 進 捗 状 況 を 検 証 し そのうえで 改 定 を 行 い 観 光 立 国 に 向 けた 施 策 を 強 力 に 推 進 することが 必 要 である -22-

また 関 係 府 省 庁 間 の 調 整 のみならず 国 と 地 方 自 治 体 間 の 連 携 強 化 各 地 方 自 治 体 におい ては 行 政 区 域 を 越 えた 観 光 振 興 に 取 り 組 む 連 携 協 働 の 仕 組 みの 構 築 が 重 要 である さらに 官 民 の 連 携 を 強 化 し 幅 広 い 業 種 の 事 業 者 間 の 連 携 促 進 に 取 り 組 み 観 光 振 興 の 担 い 手 を 広 げ ていくことが 重 要 である (4)JNTO( 日 本 政 府 観 光 局 )の 機 能 強 化 訪 日 プロモーションの 実 施 主 体 であるJNTOの 組 織 強 化 を 図 り 戦 略 的 なインバウンドを 進 めていくために 各 国 政 府 観 光 局 と 比 較 して 少 ない 人 員 海 外 拠 点 予 算 の 一 層 の 拡 充 が 必 要 である また 今 後 海 外 旅 行 者 の 増 大 が 予 測 されるASEAN インドをはじめとする アジア 地 域 を 中 心 とした 海 外 拠 点 の 増 設 や 在 外 公 館 等 とのさらなる 連 携 強 化 自 治 体 企 業 等 と 連 携 したプロモーション 強 化 に 取 り 組 むべきである さらに JNTOホームページの Global site を 充 実 させ 多 言 語 による 地 域 の 観 光 情 報 の 充 実 を 図 り 訪 日 外 国 人 旅 行 者 のためのポータルサイトとして 有 効 活 用 されるよう 情 報 発 信 機 能 を 強 化 されたい (5) 旅 行 者 に 対 する 危 機 管 理 体 制 の 構 築 日 本 での 事 業 活 動 は 地 震 等 の 自 然 災 害 を 前 提 に 展 開 を 考 える 必 要 がある 特 に 観 光 分 野 においては 来 訪 者 の 安 心 安 全 を 確 保 するため ハード 面 における 災 害 対 策 の 推 進 はもちろ ん 災 害 時 の 情 報 提 供 や 事 業 者 との 連 携 観 光 宿 泊 施 設 等 の 人 材 育 成 など 適 切 な 対 策 の 実 施 による 危 機 管 理 体 制 の 強 化 を 図 る 必 要 があり 具 体 的 に 以 下 の 対 応 が 求 められる 1 地 方 自 治 体 事 業 者 自 治 会 等 との 連 携 による 国 内 外 旅 行 者 のための 災 害 時 情 報 提 供 ポータ ルサイトの 構 築 と 普 及 2 宿 泊 施 設 や 観 光 施 設 の 災 害 時 の 初 期 対 応 を 含 む 危 機 管 理 マニュアルの 整 備 その 周 知 のため のセミナーや 研 修 防 災 訓 練 等 の 実 施 ICTを 活 用 した 緊 急 時 外 国 語 災 害 情 報 の 発 信 3 災 害 時 における 通 信 手 段 確 保 のための 公 園 公 民 館 学 校 体 育 館 等 の 公 共 施 設 における 無 料 公 衆 無 線 LAN 環 境 の 整 備 4 在 日 公 館 や 運 輸 機 関 との 連 携 による 災 害 危 機 後 の 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 安 全 かつ 確 実 な 帰 国 への 支 援 策 の 策 定 と 危 機 発 生 直 後 の 復 旧 に 向 けた 計 画 策 定 およびその 実 施 体 制 の 整 備 沖 縄 県 は 台 風 や 地 震 などの 災 害 発 生 時 に 県 内 関 係 者 が 連 携 して 観 光 客 の 支 援 や 観 光 産 業 の 回 復 を 図 ることを 目 的 に 県 観 光 危 機 管 理 基 本 計 画 を 取 りまとめた 平 成 27 年 度 は この 基 本 計 画 に 基 づき 実 行 計 画 を 策 定 する 平 成 28 年 度 からは 市 町 村 や 関 係 団 体 の 観 光 危 機 管 理 マニュアルの 作 成 支 援 や 訓 練 を 行 っていく 予 定 以 上 -23-