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不 登 校 児 童 生 徒 による 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 について ~ 長 期 に 不 登 校 となっている 児 童 生 徒 への 支 援 の 充 実 ~ ( 審 議 経 過 報 告 ) 平 成 28 年 7 月 6 日 フリースクール 等 に 関 する 検 討 会 議 はじめに 第 一 章 現 状 課 題 及 び 基 本 的 な 方 向 性 (1) 不 登 校 の 状 況 の 多 様 性 複 雑 性 3 (2) 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 の 必 要 性 6 (3) 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 に 関 する 現 状 課 題 7 (4) 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 の 基 本 的 な 方 向 性 12 第 二 章 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 の 連 携 等 による 支 援 の 充 実 (1) 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 の 連 携 の 推 進 13 ア. 現 状 課 題 イ. 推 進 のための 方 策 と 考 え 方 ウ. 具 体 的 施 策 (2) 民 間 の 団 体 等 の 活 動 の 充 実 19 ア. 現 状 課 題 イ. 充 実 のための 方 策 と 考 え 方 ウ. 具 体 的 施 策 第 三 章 家 庭 にいる 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 の 充 実 (1) 保 護 者 への 情 報 提 供 等 22 (2)ICT 等 を 通 じた 支 援 23 (3) 訪 問 による 支 援 24 ア. 現 状 課 題 イ. 推 進 のための 方 策 と 考 え 方 (4) 具 体 的 施 策 29 第 四 章 支 援 体 制 の 整 備 (1) 整 備 に 関 する 方 策 と 考 え 方 30 (2) 具 体 的 施 策 31 第 五 章 今 後 の 検 討 課 題 - 1 -

はじめに フリースクール 等 検 討 会 議 ( 以 下 検 討 会 議 という )は 教 育 再 生 実 行 会 議 の 第 5 次 提 言 今 後 の 学 制 等 の 在 り 方 について ( 平 成 26 年 7 月 3 日 )にお いて 国 は 小 学 校 及 び 中 学 校 における 不 登 校 の 児 童 生 徒 が 学 んでいるフリース クールや 国 際 化 に 対 応 した 教 育 を 行 うインターナショナルスクールなどの 学 校 外 の 教 育 機 会 の 現 状 を 踏 まえ その 位 置 付 けについて 就 学 義 務 や 公 費 負 担 の 在 り 方 を 含 め 検 討 する とされたことを 受 け 平 成 27 年 1 月 27 日 に 設 置 された ものである( 資 料 1 2) 検 討 会 議 では フリースクール 等 で 学 ぶ 子 供 たちの 現 状 を 踏 まえ 学 校 外 での 学 習 *1 の 制 度 上 の 位 置 付 けや 子 供 たちへの 支 援 策 の 在 り 方 について 検 討 を 行 うこ ととされた 検 討 事 項 は 次 の 通 りである フリースクール 等 に 関 する 検 討 会 議 における 検 討 事 項 (1)フリースクール 等 での 学 習 に 関 する 制 度 上 の 位 置 付 け (2) 子 供 たちへの 学 習 支 援 の 在 り 方 (3) 経 済 的 支 援 の 在 り 方 (4)その 他 フリースクール 等 に 関 連 する 事 項 これらの 検 討 事 項 について 平 成 28 年 6 月 27 日 までに11 回 にわたる 会 議 *2 を 開 催 し 民 間 の 団 体 等 や 教 育 委 員 会 関 係 機 関 などから 様 々な 取 組 や 意 見 を 聴 取 しながら 議 論 を 進 めてきた 今 回 これまでの 議 論 の 経 過 を 審 議 経 過 報 告 として 取 りまとめ 公 表 することとした( 資 料 3) なお 不 登 校 への 対 応 の 在 り 方 については 検 討 会 議 と 同 じ 平 成 27 年 1 月 2 7 日 に 不 登 校 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 が 設 置 された( 資 料 4 5) 不 登 校 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 においては 不 登 校 施 策 全 般 について 検 討 が 行 われた 一 方 検 討 会 議 では 不 登 校 施 策 の 中 で 特 に 長 期 に 不 登 校 と *3 なっている 義 務 教 育 段 階 の 児 童 生 徒 への 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 に 焦 点 を 当 てて 検 討 を 行 ったものである *1 この 報 告 書 における 学 習 は 社 会 的 活 動 や 自 然 体 験 を 通 じた 学 習 教 科 学 習 スポ ーツ 活 動 や 芸 術 活 動 集 団 活 動 を 通 じた 学 習 など 幅 広 い 学 習 の 態 様 を 指 す *2 民 間 の 団 体 等 は 不 登 校 児 童 生 徒 を 受 け 入 れ 相 談 や 学 習 機 会 の 提 供 等 を 行 ってい る 民 間 の 団 体, 施 設 のことであり 例 えば フリースクールやフリースペースなどの 名 称 で 運 営 されている *3 不 登 校 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 では 中 学 校 卒 業 後 の 課 題 として 高 等 学 校 の 取 組 や 中 学 校 卒 業 後 の 就 学 就 労 ひきこもり への 支 援 が 検 討 対 象 となっている - 2 -

第 一 章 現 状 課 題 及 び 基 本 的 な 方 向 性 (1) 不 登 校 の 状 況 の 多 様 性 複 雑 性 平 成 26 年 度 児 童 生 徒 の 問 題 行 動 等 生 徒 指 導 上 の 諸 問 題 に 関 する 調 査 ( 以 下 生 徒 指 導 調 査 という )における 義 務 教 育 段 階 の 不 登 校 の 児 童 生 徒 数 は 約 12 万 人 であり 平 成 24 年 度 から2 年 連 続 で 人 数 割 合 ともに 増 加 している 160000 140000 120000 100000 80000 不 登 校 児 童 生 徒 数 の 推 移 小 学 校 ( 年 間 30 日 ) 小 学 校 ( 年 間 50 日 ) 中 学 校 ( 年 間 30 日 ) 中 学 校 ( 年 間 50 日 ) 合 計 ( 年 間 30 日 ) 合 計 ( 年 間 50 日 ) 60000 40000 20000 0 66 68 70 72 74 76 78 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 14 35 30 25 20 15 不 登 校 児 童 生 徒 の 割 合 の 推 移 (1,000 人 当 たりの 不 登 校 児 童 生 徒 数 ) 小 学 校 ( 年 間 30 日 ) 小 学 校 ( 年 間 50 日 ) 中 学 校 ( 年 間 30 日 ) 中 学 校 ( 年 間 50 日 ) 合 計 ( 年 間 30 日 ) 合 計 ( 年 間 50 日 ) 10 5 0 66 68 70 72 74 76 78 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 14 不 登 校 の 要 因 背 景 は 様 々であり 一 層 多 様 化 複 雑 化 しているという 指 摘 も ある 生 徒 指 導 調 査 における 不 登 校 となったきっかけと 考 えられる 状 況 では 学 校 に 係 る 状 況 として いじめを 除 く 友 人 関 係 をめぐる 問 題 が 家 庭 に 係 る 状 況 として 親 子 関 係 をめぐる 問 題 が 本 人 に 係 る 状 況 として 無 気 力 不 安 など 情 緒 的 混 乱 が 上 位 を 占 めている( 資 料 6) - 3 -

*4 また 不 登 校 経 験 者 へのアンケートに 基 づく 追 跡 調 査 においては 友 人 との 関 係 (いやがらせやいじめ けんかなど) を 不 登 校 のきっかけとして 挙 げた 者 が 半 数 以 上 であり 次 いで 生 活 リズムの 乱 れ 勉 強 が 分 からない を 挙 げた 者 が3 割 さらに 先 生 との 関 係 を 挙 げた 者 が4 分 の1を 超 えている 検 討 会 議 においては 様 々な 要 因 背 景 がある 中 で 学 校 において 児 童 生 徒 間 のいじめやトラブルに 対 して 適 切 な 対 応 がされていなかったり 児 童 生 徒 が 理 解 できるよう 学 習 指 導 を 行 うことが 十 分 できていなかったり 学 校 が 安 心 して 通 える 児 童 生 徒 の 居 場 所 となっていなかったりするなど 学 校 環 境 に 起 因 した 不 登 校 も 少 なくないという 指 摘 があった 近 年 不 登 校 の 子 供 の 中 で 発 達 障 害 を 抱 えるケースが 増 えてきたとの 指 摘 も ある 自 閉 症 アスペルガー 症 候 群 その 他 の 広 汎 性 発 達 障 害 学 習 障 害 注 意 欠 陥 多 動 性 障 害 等 の 発 達 障 害 のある 児 童 生 徒 の 特 性 に 対 する 学 校 の 理 解 は 進 みつつ あるが 教 育 的 ニーズに 応 じた 適 切 な 指 導 や 必 要 な 支 援 が 十 分 になされず 周 囲 との 人 間 関 係 がうまく 構 築 されない 学 習 のつまずきが 克 服 できないなどの 課 題 が 改 善 されず 結 果 的 に 不 登 校 に 至 る 事 例 もあることが 懸 念 される *5 不 登 校 の 背 景 に 家 庭 環 境 や 貧 困 の 課 題 があるという 指 摘 もある 例 えば 平 成 5 年 度 と 平 成 18 年 度 の 上 記 の 追 跡 調 査 の 結 果 を 比 較 すると 家 族 の 生 活 環 境 の 急 激 な 変 化 を 不 登 校 のきっかけに 挙 げる 割 合 は2 倍 (4.3% 9.7%) に 増 加 している 検 討 会 議 では 非 行 や 不 良 行 為 を 伴 う 怠 学 の 態 様 をとる 不 登 校 の 背 景 に 家 庭 環 境 や 貧 困 の 課 題 がある 場 合 があるという 指 摘 があった( 資 料 7) 不 登 校 児 童 生 徒 については 生 徒 指 導 調 査 の 定 義 上 年 間 30 日 以 上 の 欠 席 が 要 件 となっている 小 中 学 校 の 年 間 の 学 校 の 出 席 日 数 は 約 200 日 であることか ら 約 12 万 人 の 不 登 校 児 童 生 徒 の 中 には 年 間 30 日 間 欠 席 している 児 童 生 徒 から 年 間 約 200 日 間 欠 席 している 児 童 生 徒 までが 幅 広 く 含 まれている 例 えば 東 京 都 や 神 奈 川 県 の 調 査 によると 不 登 校 児 童 生 徒 の 年 間 の 欠 席 日 数 別 の 状 況 は 以 下 の 通 りである( 資 料 8) *4 不 登 校 に 関 する 実 態 調 査 ~ 平 成 18 年 度 不 登 校 生 徒 に 関 する 追 跡 調 査 報 告 書 ( 平 成 26 年 7 月 文 部 科 学 省 公 表 ) *5 子 供 の 貧 困 対 策 については 平 成 26 年 1 月 に 子 どもの 貧 困 対 策 の 推 進 に 関 する 法 律 が 成 立 するとともに 同 年 8 月 に 政 府 において 子 供 の 貧 困 対 策 に 関 する 大 綱 が 策 定 され 子 供 の 貧 困 に 関 する 指 標 が 設 定 された 上 で 当 該 指 標 の 改 善 に 向 けた 当 面 の 重 点 施 策 として 教 育 の 支 援 生 活 の 支 援 保 護 者 に 対 する 就 労 の 支 援 経 済 的 支 援 等 を 行 うこ ととされている - 4 -

*6 ( 平 成 27 年 東 京 都 調 査 ) 小 中 30 日 ~ 50 日 :30% 15% 51 日 ~100 日 :30% 25% 101 日 ~150 日 :20% 25% 151 日 ~200 日 :10% 25% 201 日 ~ :10% 10% *7 ( 平 成 21 年 5 月 神 奈 川 県 調 査 ) 小 中 合 計 30 日 ~ 89 日 : 44.5% 90 日 ~149 日 : 27.5% 150 日 ~179 日 : 12.8% 180 日 以 上 : 15.1% これらの 調 査 結 果 から 不 登 校 児 童 生 徒 の 欠 席 日 数 にはばらつきがあること また 不 登 校 児 童 生 徒 の 多 くはいわゆる 全 欠 の 状 況 ではなく ある 程 度 学 校 に 通 っている 状 況 であることが 分 かる 他 方 不 登 校 児 童 生 徒 の 中 には ほとんど 学 校 に 登 校 していない 長 期 に 不 登 校 となっている 児 童 生 徒 がいる 上 記 東 京 都 調 査 に 基 づけば 不 登 校 児 童 生 徒 のうち 年 間 201 日 以 上 欠 席 し ている 小 中 学 生 は10% 年 間 151 日 以 上 欠 席 している 小 中 学 生 は 小 学 生 で 20% 中 学 生 で35%である この 数 字 に 基 づき 全 国 ベースで 推 計 すると 年 間 201 日 以 上 欠 席 している 小 中 学 生 は 約 1 万 2 千 人 年 間 150 日 以 上 欠 席 している 小 中 学 生 は 約 3 万 9 千 人 に 上 る *6 東 京 都 教 育 庁 調 べ( 対 象 : 東 京 都 内 公 立 小 中 学 校 の 平 成 26 年 度 不 登 校 児 童 生 徒 の 年 間 欠 席 日 数 別 割 合 ( 概 算 )) *7 神 奈 川 県 教 育 委 員 会 調 べ( 対 象 : 神 奈 川 県 内 公 立 小 中 学 校 の 平 成 19 年 度 の 不 登 校 児 童 生 徒 ) - 5 -

(2) 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 の 必 要 性 不 登 校 児 童 生 徒 の 多 くは 年 間 ある 程 度 の 日 数 学 校 に 通 っており 不 登 校 への 対 応 においては 学 校 による 取 組 の 一 層 の 充 実 が 必 要 である 各 学 校 においては 児 童 生 徒 の 教 育 的 ニーズを 把 握 し 深 い 児 童 生 徒 理 解 のも とで 分 かる 授 業 の 推 進 教 職 員 児 童 生 徒 間 の 信 頼 関 係 や 児 童 生 徒 相 互 の 良 好 な 人 間 関 係 づくり 学 級 経 営 の 充 実 関 係 者 間 の 情 報 共 有 による 組 織 的 継 続 的 な 対 応 を 行 うこと 等 を 通 じて 不 登 校 児 童 生 徒 にとって 安 心 できる 魅 力 ある 学 校 環 境 を 作 る 必 要 がある 他 方 上 記 のように 不 登 校 児 童 生 徒 の 中 には 長 期 に 不 登 校 となっている 児 童 生 徒 がいる 学 校 においては こういった 長 期 に 不 登 校 となっている 児 童 生 徒 が 再 び 学 校 に 登 校 できるよう 学 校 環 境 を 整 えたり 教 員 が 児 童 生 徒 に 関 わりを 持 ち 続 けたりす ることが 必 要 である また 不 登 校 児 童 生 徒 の 実 態 に 配 慮 した 特 別 の 教 育 課 程 を 編 成 して 教 育 を 実 施 する 不 登 校 特 例 校 の 設 置 や 夜 間 中 学 での 不 登 校 児 童 生 徒 の 受 け 入 れといっ た 既 存 の 学 校 の 仕 組 みの 活 用 も 重 要 である それらと 同 時 に このような 児 童 生 徒 が 学 校 で 学 習 活 動 や 体 験 活 動 友 人 と 触 れ 合 う 機 会 などを 十 分 得 られていないことを 踏 まえ 学 校 外 において 様 々な 活 動 を 行 うことができる 場 所 や 機 会 を 確 保 するなど 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 す る 支 援 を 行 い その 社 会 的 自 立 を 目 指 すことが 必 要 である 児 童 生 徒 は いずれ 社 会 に 出 て 社 会 の 形 成 者 として 社 会 生 活 を 営 むものであ り 学 校 は 社 会 的 活 動 や 自 然 体 験 活 動 教 科 学 習 スポーツ 活 動 や 芸 術 活 動 集 団 活 動 を 行 うことなどを 通 じて 児 童 生 徒 が 社 会 において 自 立 的 に 生 きる 基 礎 を 培 っている 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 についての 支 援 を 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 して 行 う 際 にも 児 童 生 徒 が 将 来 的 に 精 神 的 にも 経 済 的 にも 自 立 し 社 会 に 参 加 し 豊 かな 人 生 を 送 れるよう その 社 会 的 自 立 に 向 けた 支 援 が 行 われる 必 要 がある また その 際 の 支 援 の 態 様 としては 不 登 校 には 様 々な 要 因 背 景 があることを 踏 まえ 個 々 の 不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じた 多 様 な 形 で 行 われる 必 要 がある このような 支 援 は 不 登 校 児 童 生 徒 の 多 様 な 状 況 に 対 応 できるよう 公 的 機 関 や 民 間 の 団 体 など 関 係 機 関 団 体 等 とが 連 携 して 行 うことが 求 められる また 授 業 や 部 活 動 など 様 々な 業 務 を 担 う 教 員 に 学 校 外 の 学 習 等 への 支 援 を 過 度 に 期 待 す - 6 -

ることには 限 界 がある このため 教 育 委 員 会 特 に 義 務 教 育 に 責 任 を 負 う 市 区 町 村 教 育 委 員 会 が 国 や 都 道 府 県 教 育 委 員 会 と 連 携 し 学 校 と 緊 密 な 情 報 共 有 を 図 りながら 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 する 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 を 推 進 する 役 割 を 担 う 必 要 がある また 都 道 府 県 教 育 委 員 会 においては 域 内 における 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 が 推 進 されるよう 市 区 町 村 教 育 委 員 会 の 取 組 への 支 援 や 市 区 町 村 教 育 委 員 会 間 の 情 報 共 有 の 推 進 など 広 域 的 な 観 点 から 支 援 の 推 進 に 取 り 組 む 必 要 がある さらに 国 においては モデル 事 業 の 実 施 や 先 進 事 例 の 周 知 等 を 通 じて 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 に 関 する 好 事 例 を 普 及 させるとともに 必 要 な 人 的 財 政 的 措 置 を 通 じた 環 境 整 備 の 一 層 の 充 実 を 図 る 必 要 がある 検 討 会 議 では 以 上 のような 問 題 意 識 のもと 長 期 に 不 登 校 になっている 児 童 生 徒 に 対 する 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 に 焦 点 を 当 てて 検 討 を 行 ってきたところである (3) 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 に 関 する 現 状 課 題 ( 現 状 ) 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 する 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 としては 大 き く 不 登 校 児 童 生 徒 が 通 う 場 を 通 じた 支 援 と 家 庭 にいる 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 がある 1 不 登 校 児 童 生 徒 が 通 う 場 を 通 じた 支 援 不 登 校 児 童 生 徒 が 通 う 場 の 提 供 を 行 っている 機 関 団 体 等 としては 教 育 支 援 センター( 適 応 指 導 教 室 )などの 公 的 機 関 や フリースクールなどの 民 間 の 団 体 等 が 挙 げられる ⅰ) 教 育 支 援 センターによる 支 援 教 育 支 援 センターは 不 登 校 児 童 生 徒 の 集 団 生 活 への 適 応 情 緒 の 安 定 基 礎 学 力 の 補 充 基 本 的 生 活 習 慣 の 改 善 等 のための 相 談 適 応 指 導 を 行 っており 平 成 26 年 度 間 に 約 15,000 人 の 義 務 教 育 段 階 の 児 童 生 徒 が 支 援 を 受 けている( 資 料 9 10) - 7 -

現 在 自 治 体 により 全 国 に 約 1,300 箇 所 の 設 置 が 行 われているものの 全 自 治 体 の 内 教 育 支 援 センターを 設 置 していない 自 治 体 は730( 全 体 の40%) に 上 っている また 教 育 支 援 センターが 設 置 されている 場 合 においても 職 員 配 置 や 施 設 設 備 が 十 分 でないなど 個 々の 不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じた 十 分 な 支 援 が 行 われ ていない 場 合 がある さらに 教 育 支 援 センターに 通 うことを 希 望 しなかったり 在 籍 はしていても 通 所 が 途 切 れてしまったりする 児 童 生 徒 もいる ( なお 教 育 支 援 センターの 整 備 充 実 については 主 に 不 登 校 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 で 扱 われており 検 討 会 議 では 基 本 的 には 扱 わない) ⅱ) 民 間 の 団 体 等 による 支 援 フリースクールなどの 民 間 の 団 体 等 は 民 間 において 自 主 的 に 設 置 運 営 され ており 不 登 校 の 児 童 生 徒 に 対 し 個 別 の 学 習 や 相 談 カウンセリング 社 会 体 験 や 自 然 体 験 などの 体 験 活 動 授 業 形 式 ( 講 義 形 式 )による 学 習 などを 行 ってい る 平 成 27 年 3 月 に 文 部 科 学 省 において 民 間 の 団 体 等 について 初 めての 全 国 的 な 調 査 が 行 われた( 以 下 民 間 の 団 体 等 調 査 という ) *8 ( 資 料 11) その 結 果 小 中 学 校 に 通 っていない 義 務 教 育 段 階 の 子 供 が 通 う 民 間 の 団 体 施 設 について 次 のような 実 態 が 把 握 されたところである 1 団 体 施 設 の 形 態 法 人 格 を 有 する 団 体 施 設 が 7 割 弱 (NPO 法 人 が5 割 弱 ) 2000 年 以 降 に 設 立 された 団 体 施 設 が 全 体 の7 割 弱 ( 設 立 から30 年 以 上 経 過 している 団 体 施 設 も20 以 上 存 在 ) 2 在 籍 者 数 等 在 籍 する 義 務 教 育 段 階 の 子 供 の 数 は 約 4,200 人 (1 団 体 施 設 当 たりの 子 供 の 数 は 平 均 約 13.2 人 ) 3 スタッフ 数 等 勤 務 するスタッフの 数 は 約 2,900 人 うち 有 給 週 5 日 以 上 勤 務 するスタッフの 数 は 約 900 人 *8 小 中 学 校 に 通 っていない 義 務 教 育 段 階 の 子 供 が 通 う 民 間 の 団 体 施 設 に 関 する 調 査 ( 平 成 27 年 8 月 公 表 )( 文 部 科 学 省 )( 存 在 が 確 認 された474の 民 間 の 団 体 施 設 にアンケートを 送 付 し319の 団 体 施 設 から 回 答 ( 回 収 率 :67%)) - 8 -

(1 団 体 施 設 当 たりの 有 給 週 5 日 以 上 勤 務 スタッフ 数 は 平 均 約 2.8 人 ) 4 活 動 内 容 等 個 別 の 学 習 相 談 カウンセリングを 行 っている 団 体 施 設 が それぞれ 約 9 割 社 会 体 験 自 然 体 験 調 理 体 験 芸 術 活 動 スポーツ 体 験 は いずれも7 割 以 上 の 団 体 施 設 で 実 施 5 割 以 上 の 団 体 施 設 が 家 庭 への 訪 問 を 実 施 授 業 形 式 ( 講 義 形 式 )による 学 習 は 約 4 割 の 団 体 施 設 で 実 施 5 会 費 等 の 状 況 月 額 の 会 費 ( 授 業 料 )は 1~3 万 円 3~5 万 円 とする 団 体 施 設 が それぞれ4 割 弱 平 均 額 は 約 3 万 3 千 円 6 施 設 の 保 有 状 況 約 95%の 団 体 施 設 が 常 設 の 施 設 を 保 有 常 設 施 設 を 有 する 団 体 施 設 のうち 約 3 割 が 自 己 所 有 約 1 割 が 公 共 施 設 を 借 用 約 6 割 が 民 間 施 設 を 借 用 7 設 置 の 状 況 全 ての 都 道 府 県 に1つは 設 置 されている ( 東 京 都 神 奈 川 県 大 阪 府 など20 以 上 設 置 されている 都 道 府 県 がある 一 方 11 県 では2つ 以 下 の 設 置 ) また 検 討 会 議 においては 民 間 の 団 体 等 に 関 連 して 民 間 の 団 体 等 が 提 供 している 不 登 校 の 子 供 の 居 場 所 は 貴 重 であり そこで 自 分 の 存 在 を 受 け 止 めてもらえる 時 間 が 過 ごせる 学 習 ができる 人 と 接 する ことができるということが 重 要 民 間 の 団 体 等 は ゆっくり 休 むことも 子 供 たちに 認 めながら 選 択 制 の 講 座 や 個 別 の 学 習 支 援 体 験 活 動 などを 実 施 している 民 間 の 団 体 等 は それぞれ 独 自 性 があり それぞれで 学 び 方 は 多 様 である 子 供 たちが 社 会 的 に 自 立 できるよう 支 援 しており 多 くの 子 供 たちが 民 間 の 団 体 等 で 過 ごした 後 学 校 生 活 を 再 開 したり 進 学 や 就 職 したりしている といった 指 摘 や 民 間 の 団 体 等 の 財 政 状 況 は 厳 しい 民 間 の 団 体 等 に 通 いたくてもお 金 を 払 えないという 声 もある などの 指 摘 があった 総 じて 民 間 の 団 体 等 の 規 模 は 大 きくなく 独 自 性 多 様 性 を 持 ちながら 一 人 一 人 の 不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じて 学 習 活 動 や 体 験 活 動 人 と 関 わる 機 会 や 安 心 して 過 ごせる 場 所 の 提 供 などを 行 っていると 言 うことができる 民 間 の 団 体 等 は 調 査 結 果 の 通 り 偏 在 しており 存 在 していない 地 域 も 多 い また 地 域 に 民 間 の 団 体 等 がある 場 合 においても 保 護 者 や 地 域 住 民 にその 存 在 - 9 -

があまり 認 知 されていなかったり 個 々の 児 童 生 徒 にとって 適 切 な 支 援 の 場 とな っているかを 判 断 する 情 報 が 乏 しかったりする 場 合 が 少 なくない その 背 景 の 一 つとしては 民 間 の 団 体 等 の 状 況 を 学 校 や 教 育 委 員 会 が 十 分 把 握 していないこと 等 から 民 間 の 団 体 等 についての 情 報 提 供 が 必 ずしも 行 われてい ないことが 考 えられる 2 家 庭 にいる 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 不 登 校 児 童 生 徒 の 中 には 家 庭 で 多 くの 時 間 を 過 ごしている 児 童 生 徒 がいる 教 育 支 援 センターや 民 間 の 団 体 等 に 在 籍 している 児 童 生 徒 についても 実 際 には ほとんど 通 っていない 場 合 があることも 考 えられる このような 児 童 生 徒 への 支 援 のため 児 童 生 徒 の 保 護 者 への 情 報 提 供 ICT 等 を 通 じた 支 援 家 庭 等 への 訪 問 による 支 援 などが 行 われている ⅰ) 保 護 者 への 情 報 提 供 等 不 登 校 児 童 生 徒 の 保 護 者 にとって 教 育 支 援 センターや 民 間 の 団 体 など 支 援 を 受 けられる 場 や 児 童 生 徒 の 進 路 保 護 者 間 で 交 流 する 不 登 校 の 保 護 者 の 会 などに 関 する 情 報 を 得 られる 機 会 は 重 要 である 他 方 平 成 28 年 2 月 に 行 われた 訪 問 型 支 援 や 保 護 者 への 情 報 提 供 に 関 する 文 部 科 学 省 調 査 ( 以 下 訪 問 型 支 援 等 調 査 という )( 資 料 28)によると 現 在 保 護 者 を 対 象 とした 不 登 校 に 関 する 説 明 会 や 不 登 校 の 保 護 者 の 会 の 開 催 開 催 支 援 を 行 う 教 育 委 員 会 は 全 国 の 都 道 府 県 市 区 町 村 教 育 委 員 会 の2 割 以 下 に 止 ま っている ⅱ)ICT 等 を 通 じた 支 援 家 庭 にひきこもりがちな 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 のため 自 宅 においてICT 等 を 活 用 した 学 習 を 行 った 場 合 に 一 定 の 要 件 のもと 当 該 学 習 を 指 導 要 録 上 学 校 にお ける 出 席 扱 いとすることが 認 められている *9 *9 平 成 17 年 7 月 6 日 文 部 科 学 省 初 等 中 等 教 育 局 長 通 知 において 家 庭 にひきこもりがち な 不 登 校 児 童 生 徒 の 学 校 復 帰 や 社 会 的 自 立 に 向 けた 進 路 選 択 を 支 援 するため 一 定 の 要 件 のもとで 自 宅 において 教 育 委 員 会 学 校 学 校 外 の 公 的 機 関 又 は 民 間 事 業 者 が 提 供 する ICT 等 を 活 用 した 学 習 活 動 を 行 った 場 合 校 長 は 指 導 要 録 上 出 席 扱 いしたりその 成 果 を 評 価 に 反 映 したりすることができることとされた - 10 -

例 えば 各 教 科 の 解 説 画 像 を 視 聴 し 課 題 を 提 出 して 添 削 を 受 けるという 学 習 活 動 を 民 間 業 者 の 提 供 により 自 宅 で 行 った 場 合 に 出 席 扱 いと 認 められた 事 例 があ る なお 出 席 扱 いの 対 象 となる 学 習 活 動 については 必 ずしもICTを 活 用 したも のである 必 要 はなく ファックスや 郵 便 を 活 用 した 場 合 も 対 象 となる しかしながら 生 徒 指 導 調 査 によると 平 成 26 年 度 において このような 学 習 により 出 席 扱 いされた 児 童 生 徒 は249 人 であり 仕 組 みの 一 層 の 活 用 が 期 待 される( 資 料 12) ⅲ) 訪 問 による 支 援 家 庭 等 を 訪 問 することにより 家 庭 で 多 くの 時 間 を 過 ごしている 不 登 校 児 童 生 徒 やその 保 護 者 に 対 する 相 談 対 応 学 習 支 援 などを 行 う 訪 問 型 支 援 が 行 われ ている 現 在 訪 問 型 支 援 を 行 っている 教 育 支 援 センターが 一 定 程 度 存 在 するとともに 福 祉 的 な 観 点 から 訪 問 型 支 援 やそのための 体 制 作 りを 担 っているスクールソーシ ャルワーカーの 配 置 なども 進 められている しかしながら 訪 問 型 支 援 等 調 査 によると 継 続 的 計 画 的 な 訪 問 型 支 援 を 行 っている 教 育 委 員 会 は 全 国 の 都 道 府 県 市 区 町 村 教 育 委 員 会 の 約 3 分 の1に 止 まっている 3 支 援 のための 体 制 整 備 の 必 要 性 以 上 のような 学 校 以 外 の 場 を 通 じた 支 援 や 訪 問 型 支 援 等 による 支 援 を 関 係 者 の 連 携 のもと 継 続 的 組 織 的 に 行 うためには そのための 支 援 体 制 の 整 備 が 必 要 である また 当 該 支 援 体 制 による 広 報 活 動 等 を 通 じて 不 登 校 児 童 生 徒 が 行 う 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 について 広 く 社 会 で 理 解 されるよう 周 知 を 図 ることも 必 要 で ある 不 登 校 となった 児 童 生 徒 については 学 校 に 行 っていないことへの 強 い 罪 悪 感 を 感 じ 自 己 否 定 感 を 持 つ 場 合 が 多 いことが 指 摘 されている 検 討 会 議 においても 不 登 校 を 経 験 した 者 や 不 登 校 の 子 供 の 保 護 者 による 発 表 及 び 手 記 により 児 童 生 徒 には 登 校 できないことに 対 する 罪 悪 感 や 自 己 否 定 感 が 保 護 者 には 児 童 生 徒 を 登 校 させなければならないという 切 迫 した 思 いが 生 まれ 両 者 の 間 に 強 い 葛 藤 が 生 じたり 時 には 児 童 生 徒 が 自 分 自 身 や 家 族 を 傷 つける 事 態 が 生 じたりする 場 合 があることが 紹 介 された( 資 料 13) - 11 -

不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 によっては 学 校 外 で 学 習 等 を 行 ったり 一 定 期 間 ゆっ くり 休 んだりすることが 本 人 の 社 会 的 自 立 につながるという 認 識 を 広 く 社 会 に 浸 透 させることで 児 童 生 徒 が 自 信 を 持 って 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 を 行 う 環 境 の 醸 成 を 図 る 必 要 がある ( 課 題 ) これらの 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 についての 現 状 を 踏 まえると まず 不 登 校 児 童 生 徒 が 通 う 場 を 通 じた 支 援 の 充 実 のため 今 後 国 及 び 自 治 体 は 支 援 の 場 の 整 備 促 進 やその 認 知 の 促 進 等 を 一 層 図 ることが 必 要 である 特 に 民 間 の 団 体 等 が 不 登 校 児 童 生 徒 の 社 会 的 自 立 を 支 援 するための 地 域 の 教 育 資 源 として 十 分 認 識 されていない 場 合 があり 教 育 委 員 会 学 校 が 民 間 の 団 体 等 と の 連 携 を 深 めること 等 により 支 援 の 広 がりを 図 る 必 要 がある また 家 庭 にいる 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 については 取 組 を 進 めている 自 治 体 が 限 られており 今 後 全 国 的 に 取 組 の 推 進 を 図 る 必 要 がある さらに これらの 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 を 推 進 するための 体 制 整 備 を 図 る 必 要 がある (4) 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 の 基 本 的 な 方 向 性 以 上 の 現 状 課 題 を 踏 まえ 今 後 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 を 進 める 上 で 国 及 び 自 治 体 が 目 指 すべき 施 策 の 方 向 性 は 以 下 の3 点 である 1. 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 が 連 携 した 支 援 の 充 実 を 図 ること 2. 家 庭 にいる 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 の 充 実 を 図 ること 3. 支 援 のための 体 制 整 備 を 図 ること 今 後 国 及 び 自 治 体 が 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 についての 社 会 的 な 理 解 の 促 進 を 図 りつつ このような 施 策 を 進 めることにより 学 校 による 取 組 と 相 俟 って 個 々の 児 童 生 徒 の 意 見 を 尊 重 しながら 不 登 校 児 童 生 徒 の 将 来 の 社 会 的 自 立 に 向 けて その 多 様 な 状 況 に 対 応 したきめ 細 かい 支 援 を 実 現 することが 必 要 である - 12 -

第 二 章 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 の 連 携 等 による 支 援 の 充 実 (1) 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 の 連 携 による 支 援 の 推 進 ア. 現 状 課 題 教 育 委 員 会 ( 教 育 センターや 教 育 支 援 センター 等 の 機 関 を 含 む ) 学 校 と 多 様 な 学 習 機 会 を 提 供 しているフリースクールなどの 民 間 の 団 体 等 とが 連 携 し 相 互 に 協 力 補 完 し 合 うことは 不 登 校 児 童 生 徒 の 多 様 な 状 況 に 対 応 したきめ 細 か い 支 援 を 行 う 上 で 重 要 である また 教 育 委 員 会 学 校 との 連 携 が 民 間 の 団 体 等 の 地 域 社 会 での 認 知 につなが り そのような 認 知 が 民 間 の 団 体 等 で 学 んでいる 児 童 生 徒 の 自 己 肯 定 感 を 高 める という 意 義 も 大 きい 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 との 連 携 については これまでもその 必 要 性 が 指 摘 されてきたところである 例 えば 平 成 15 年 の 文 部 科 学 省 初 等 中 等 教 育 局 長 通 知 では 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 については 民 間 施 設 やNPO 等 においても 様 々な 取 組 がなされており 学 校 教 育 支 援 センター 等 の 公 的 機 関 は 民 間 施 設 等 の 取 組 の 自 主 性 や 成 果 を 踏 まえつつ より 積 極 的 な 連 携 を 図 っていくことが 望 ましいこと そのために 各 教 育 委 員 会 においては 日 頃 から 積 極 的 に 情 報 交 換 や 連 携 に 努 めること とされ ている 平 成 28 年 2 月 に 文 部 科 学 省 により 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 との 連 携 についての 取 組 状 況 を 把 握 するための 調 査 が 行 われた( 以 下 連 携 調 査 と いう )( 資 料 14) 調 査 の 対 象 は 全 都 道 府 県 教 育 委 員 会 と 小 中 学 校 に 通 って いない 義 務 教 育 段 階 の 子 供 が 通 う 民 間 の 団 体 施 設 ( 以 下 フリースクール 等 という )が 所 在 する 市 区 町 村 教 育 委 員 会 合 計 288 自 治 体 である 調 査 の 結 果 分 かったことは 次 の 通 りである フリースクール 等 が 所 在 する 自 治 体 でも 約 半 数 の 自 治 体 では 連 携 が 行 われ ていない 連 携 が 行 われている 自 治 体 でも その 多 くは 教 育 委 員 会 職 員 によるフリース クール 等 への 視 察 に 止 まっている 連 携 を 進 める 上 での 課 題 として フリースクール 等 との 連 携 が 学 校 復 帰 のた めの 取 組 と 相 容 れるか 明 確 でないことや 連 携 の 効 果 が 明 確 でないことが 多 く 挙 げられている - 13 -

< 教 育 委 員 会 学 校 とフリースクール 等 の 連 携 に 関 する 取 組 >(288 自 治 体 中 複 数 回 答 あり) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 教 育 委 員 会 の 職 員 が フリースクール 等 を 視 察 している 92 ホームページなどを 通 じてフリースクール 等 を 紹 介 している 21 フリースクール 等 との 連 携 を 目 的 とした 協 議 会 を 設 置 している 教 育 委 員 会 が 設 置 する 会 議 の 構 成 員 にフリースクール 等 が 入 っている 17 17 教 育 委 員 会 の 事 業 等 へのフリースクール 等 の 参 加 を 認 めている 46 教 育 委 員 会 とフリースクール 等 で 共 同 で 事 業 等 を 行 っている 19 フリースクール 等 に 対 して 事 業 委 託 を 行 っている 13 フリースクール 等 に 対 して 施 設 の 貸 与 を 行 っている 6 フリースクール 等 を 施 設 の 指 定 管 理 者 として 指 定 している 2 フリースクール 等 が 使 う 際 の 施 設 使 用 料 の 減 免 を 行 っている 7 フリースクール 等 に 教 職 員 を 派 遣 し 研 修 を 行 っている 1 学 校 に 対 してフリースクール 等 に 関 する 情 報 提 供 をしたり 学 校 によるフリースクール 等 の 訪 問 を 促 したりしている 67 特 に 連 携 の 取 組 を 行 っていない 153 その 他 23 <フリースクール 等 との 連 携 を 進 める 上 での 課 題 >(288 自 治 体 中 複 数 回 答 あり) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 フリースクール 等 の 活 動 内 容 等 についての 情 報 がない 100 どのフリースクール 等 と 連 携 すればいいかが 分 からない 55 フリースクール 等 との 連 携 の 効 果 が 明 確 でない 116 フリースクール 等 との 連 携 が 学 校 復 帰 のための 取 組 と 相 容 れるかが 明 確 でない 146 児 童 生 徒 等 に 関 する 個 人 情 報 の 共 有 が 難 しい 102 フリースクール 等 との 連 携 について 学 校 の 理 解 が 十 分 でない 66-14 -

イ. 推 進 のための 方 策 と 考 え 方 民 間 の 団 体 等 により 支 援 を 受 けている 児 童 生 徒 は 市 町 村 教 育 委 員 会 学 校 が 責 任 を 持 って 育 むべき 児 童 生 徒 であり 校 長 は 民 間 の 団 体 等 により 支 援 を 受 け ている 児 童 生 徒 の 学 習 状 況 等 を 把 握 し 指 導 要 録 上 当 該 学 習 の 評 価 を 行 ったり 出 席 扱 いとしたりすることができることとされている また 民 間 の 団 体 等 における 支 援 の 在 り 方 は 教 育 委 員 会 や 学 校 が 通 常 行 って いる 指 導 や 支 援 と 異 なる 態 様 で 行 われている 場 合 もあるが 個 々の 児 童 生 徒 にと っては それが 学 校 で 十 分 受 けられなかった 不 可 欠 な 支 援 である 場 合 がある こういったことを 踏 まえると 教 育 委 員 会 学 校 が 民 間 の 団 体 等 で 支 援 を 受 けている 児 童 生 徒 の 状 況 を 把 握 するとともに 民 間 の 団 体 等 が 行 っている 取 組 へ の 理 解 を 深 められるよう 民 間 の 団 体 等 との 連 携 を 幅 広 く 行 うことは 必 要 なこと である このような 考 え 方 のもと 検 討 会 議 においては 連 携 が 進 んでいる 地 方 自 治 体 の 取 組 をヒアリングすること 等 により 連 携 を 進 めるための 方 策 について 協 議 し てきた ( 視 察 意 見 交 換 連 携 協 議 会 の 設 置 教 員 派 遣 ) 連 携 を 進 める 上 で 第 一 に 重 要 なことは 不 登 校 児 童 生 徒 の 社 会 的 自 立 を 支 援 す るという 共 通 の 目 標 を 有 しているという 認 識 の 上 に 立 って 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 が 関 わりを 持 ち 一 定 の 信 頼 関 係 を 築 くよう 努 力 することである 信 頼 関 係 の 構 築 には 実 際 に 顔 を 合 わせ 意 見 交 換 を 行 うことが 欠 かせない 例 えば 教 育 委 員 会 の 職 員 や 学 校 の 教 職 員 が 民 間 の 団 体 等 を 訪 れ 児 童 生 徒 の 様 子 や 民 間 の 活 動 を 見 て 意 見 交 換 を 行 ったり 民 間 の 団 体 等 のスタッフが 教 育 委 員 会 等 の 職 員 と 会 い 情 報 共 有 を 行 ったりすることは 連 携 の 第 一 歩 である また 連 携 の 先 進 自 治 体 においては 視 察 を 行 うに 止 まらず 教 育 委 員 会 と 民 間 の 団 体 等 の 間 の 連 携 協 議 会 を 立 ち 上 げ 定 期 的 に 協 議 を 行 っている 事 例 がある 例 えば 京 都 市 の 京 都 市 児 童 生 徒 登 校 支 援 連 携 会 議 は 当 初 行 政 機 関 同 士 の 情 報 交 換 をする 場 であったものが 平 成 18 年 度 から 民 間 の 団 体 等 の 代 表 が 委 員 として 加 わり 民 間 の 団 体 等 を 含 めた 幅 広 い 関 係 者 の 間 で お 互 いに 顔 の 見 え る 関 係 を 作 る 場 として 機 能 している( 資 料 15) また 神 奈 川 県 では 平 成 18 年 2 月 から 県 全 体 の 協 議 の 場 として 神 奈 川 県 学 校 フリースクール 等 連 携 協 議 会 が 設 置 されるとともに 県 内 9 地 区 で 地 区 別 - 15 -

協 議 会 が 設 置 されるなど 県 レベル 草 の 根 レベル 双 方 での 連 携 が 推 進 されてい る( 資 料 16) 同 県 ではさらに 民 間 の 団 体 等 を 教 員 の 派 遣 体 験 研 修 の 派 遣 先 の 一 つとし 1 年 間 民 間 の 団 体 等 による 支 援 を 教 員 に 体 験 させることにより 不 登 校 児 童 生 徒 への 対 応 についての 理 解 を 深 めさせる 取 組 を 行 っている ( 協 働 した 取 組 の 実 施 ) 連 携 方 策 の 次 のステップとして 考 えられるのが 協 働 した 取 組 の 実 施 である 例 えば 教 育 委 員 会 の 事 業 に 民 間 の 団 体 等 の 児 童 生 徒 やスタッフが 参 加 したり 両 者 が 共 同 で 会 の 開 催 を 行 ったりすることなどが 挙 げられる このような 事 例 として 大 分 県 では 県 立 図 書 館 が 行 っている 調 べ 学 習 や 読 み 聞 かせ 等 の 活 動 に 民 間 の 団 体 等 に 在 籍 している 児 童 生 徒 への 参 加 を 呼 びかけ 社 会 性 を 育 む 契 機 としている 例 がある また 神 奈 川 県 が 年 間 2 回 開 催 している 不 登 校 児 童 生 徒 及 びその 保 護 者 向 けの 不 登 校 相 談 会 には 神 奈 川 県 内 の 民 間 の 団 体 等 のスタッフが 参 加 しており 児 童 生 徒 や 保 護 者 は ブース 別 に 民 間 の 団 体 等 から 話 を 聞 くことができる 教 育 支 援 センターと 民 間 の 団 体 等 が 連 携 している 事 例 もあり 例 えば 横 浜 市 では 教 育 支 援 センターの 職 員 と 民 間 の 団 体 等 のスタッフが 相 互 に 訪 問 し 懇 談 の 場 を 持 ったり 双 方 の 児 童 生 徒 が 文 化 行 事 や 合 宿 活 動 を 通 して 交 流 したりすると いった 取 組 が 行 われている ( 事 業 委 託 等 ) さらに 自 治 体 によっては 民 間 の 団 体 等 に 事 業 を 委 託 することなどにより 民 間 の 団 体 等 のノウハウを 活 用 した 支 援 を 行 っている 事 例 がある 事 業 委 託 については 現 在 全 国 24の 自 治 体 (うち 教 育 委 員 会 が13)で 行 われている 委 託 の 内 容 は 体 験 活 動 教 育 相 談 などであり 民 間 の 団 体 等 のき め 細 やかな 事 業 運 営 により 児 童 生 徒 の 多 様 な 状 況 に 応 じた 支 援 が 行 われること が 期 待 されている また 東 京 都 では 支 援 団 体 の 育 成 増 加 や 利 用 者 が 支 援 団 体 から 安 心 して 支 援 を 受 けられる 環 境 を 作 ることを 狙 いとした 民 間 の 団 体 等 との 連 携 事 業 を 行 っている ひきこもり 等 の 若 者 支 援 プログラム 普 及 定 着 事 業 であり この 事 業 では - 16 -

NPO 法 人 等 からひきこもり 等 の 状 態 にある 若 者 及 びその 家 族 を 対 象 とした 訪 問 相 談 や 居 場 所 提 供 等 についての 企 画 を 募 集 し 1 年 間 の 研 究 助 成 を 行 っている 当 該 NPO 法 人 等 は 最 初 の1 年 間 は 研 究 団 体 として 活 動 が 適 切 と 認 めら れれば それ 以 降 は 登 録 団 体 として 活 動 を 行 うことができる( 資 料 17) ( 公 民 連 携 による 施 設 の 設 置 運 営 ) 公 共 施 設 の 指 定 管 理 者 に 民 間 の 団 体 等 を 指 定 すること 等 により 自 治 体 と 民 間 の 協 働 のもと 不 登 校 児 童 生 徒 を 支 援 する 施 設 の 設 置 運 営 が 行 われている 事 例 もある このような 例 として 挙 げられるのが 川 崎 市 が 青 少 年 教 育 施 設 の 指 定 管 理 者 と して 民 間 の 団 体 等 を 指 定 し 不 登 校 児 童 生 徒 の 居 場 所 として 運 営 している フリー スペースえん 大 阪 府 池 田 市 が 市 の 宿 泊 施 設 の 指 定 管 理 者 として 民 間 の 団 体 等 を 指 定 するとともに 教 育 相 談 業 務 の 一 部 を 委 託 して 運 営 している スマイルファク トリー である( 平 成 27 年 1 月 時 点 )( 資 料 18) 両 者 とも 児 童 生 徒 のニーズに 合 った 運 営 を 行 えることが 評 価 されて 指 定 を 受 けている 点 原 則 会 費 が 無 料 である 点 利 用 希 望 者 が 年 々 増 加 している 点 などは 共 通 であり 両 市 にとってなくてはならない 教 育 資 源 となっている このような 公 民 連 携 による 不 登 校 児 童 生 徒 の 支 援 のための 施 設 の 設 置 運 営 は 教 育 支 援 センターが 不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じた 十 分 な 支 援 を 行 えていない 場 合 があるという 課 題 や 民 間 の 団 体 等 に 通 いたくても 経 済 的 負 担 が 重 く 通 えない 家 庭 があるという 課 題 を 解 決 し 得 る 方 法 である 利 用 者 の 増 加 等 に 見 合 う 運 営 資 金 の 十 分 な 確 保 が 必 要 という 指 摘 もあり 今 後 このような 点 への 配 慮 も 図 りながら 公 民 連 携 による 施 設 の 設 置 運 営 に 基 づく 支 援 方 策 の 一 層 の 推 進 が 必 要 である ( 連 携 の 課 題 への 対 応 ) このような 様 々な 形 での 連 携 が 進 んでいる 自 治 体 もある 一 方 連 携 が 進 んでい ない 自 治 体 が 数 多 いのが 実 情 である 連 携 が 進 んでいない 自 治 体 の 多 くが 連 携 を 進 める 上 での 課 題 として 民 間 の 団 体 等 との 連 携 が 学 校 復 帰 のための 取 組 と 相 容 れるか 明 確 でないことを 挙 げてい る 平 成 15 年 の 今 後 の 不 登 校 への 対 応 の 在 り 方 について( 報 告 ) ( 不 登 校 問 題 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 )で 指 摘 されているように 不 登 校 の 解 決 の 目 標 は - 17 -

児 童 生 徒 が 将 来 的 に 精 神 的 にも 経 済 的 にも 自 立 し 豊 かな 人 生 を 送 れるよう そ の 社 会 的 自 立 に 向 けて 支 援 することであり その 意 味 においても 民 間 の 団 体 等 との 連 携 などによる 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 に 当 たっては 学 校 に 登 校 するとい う 結 果 のみを 最 終 目 標 にするのではなく 児 童 生 徒 が 自 らの 進 路 を 主 体 的 にとら え 社 会 的 に 自 立 することを 目 指 すことが 必 要 である 現 在 先 進 的 に 連 携 を 進 めている 自 治 体 においても 連 携 を 始 める 前 は 学 校 復 帰 のための 取 組 と 相 容 れるかといったことや 連 携 することによる 効 果 について 課 題 意 識 を 持 っていた そのような 中 で 以 下 のように 取 り 組 むことでその 課 題 を 乗 り 越 えている 一 つ 目 は 連 携 しようとする 民 間 の 団 体 等 に 教 育 委 員 会 の 職 員 が 繰 り 返 し 足 を 運 び スタッフと 言 葉 を 交 わし 児 童 生 徒 や 活 動 の 様 子 を 見 ることである 民 間 の 団 体 等 でどのように 児 童 生 徒 が 支 援 を 受 けているかという 実 態 を 知 ることなく 連 携 の 意 義 や 効 果 を 判 断 することはできない 二 つ 目 は 自 治 体 としてどのような 民 間 の 団 体 等 と 連 携 するかについて 一 定 の 方 針 を 持 つことである 例 えば 神 奈 川 県 教 育 委 員 会 では 不 登 校 児 童 生 徒 の 将 来 の 社 会 的 自 立 と 学 校 生 活 の 再 開 に 向 けた 相 互 理 解 が 連 携 を 行 う 条 件 であ るとした 上 で そのことを 繰 り 返 し 民 間 の 団 体 等 に 確 認 しながら 連 携 を 進 めてい る 三 つ 目 は すでに 一 定 の 関 係 がある 民 間 の 団 体 等 があれば 当 該 団 体 等 と 情 報 を 共 有 しながら 少 しずつ 連 携 の 幅 を 広 げていくことである なお 検 討 会 議 においては 民 間 の 団 体 等 が 視 察 の 受 け 入 れや 会 議 への 参 加 不 登 校 児 童 生 徒 の 出 席 状 況 の 連 絡 等 を 行 うことは 重 要 だが そのための 経 費 や 事 務 負 担 は 軽 くない 場 合 があり 教 育 委 員 会 等 が 連 携 を 進 める 上 で このような 負 担 への 配 慮 が 必 要 という 指 摘 があった ウ. 具 体 的 施 策 以 上 のように 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 の 連 携 を 推 進 することは 重 要 であり すでに 連 携 が 進 んでいる 自 治 体 の 取 組 を 参 考 としながら 連 携 の 推 進 を 図 る 必 要 がある このため 今 後 国 においては 連 携 を 図 るためのモデル 事 業 を 実 施 するとと もに 連 携 の 先 進 事 例 の 周 知 を 図 る 必 要 がある また 教 育 委 員 会 においては 地 域 の 実 情 に 応 じ 連 携 に 向 けた 取 組 を 段 階 的 に 推 進 する 必 要 がある - 18 -

(2) 民 間 の 団 体 等 の 活 動 の 充 実 ア. 現 状 課 題 不 登 校 児 童 生 徒 が 通 う 場 を 通 じた 支 援 を 充 実 させる 上 では 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 の 連 携 とともに 民 間 の 団 体 等 で 行 われる 活 動 がより 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じた 支 援 となるよう 当 該 活 動 の 一 層 の 充 実 が 図 られることが 期 待 され る 現 在 民 間 の 団 体 等 の 中 には 定 期 的 にスタッフミーティングや 内 部 研 修 を 行 うこと 等 により スタッフによる 児 童 生 徒 への 関 わりの 改 善 を 図 っている 例 があ る また 民 間 の 団 体 等 の 間 でネットワークを 形 成 し 共 同 でスタッフの 養 成 研 修 や 事 業 実 施 を 行 うこと 等 を 通 じて スタッフ 同 士 が 相 互 に 学 び 合 う 機 会 を 作 り 出 している 事 例 もある( 資 料 21) イ. 充 実 のための 方 策 と 考 え 方 ( 連 携 協 力 を 通 じた 活 動 の 充 実 ) 民 間 の 団 体 等 が 行 う 活 動 は それぞれの 団 体 等 の 自 主 性 主 体 性 のもと 多 様 な 形 で 行 われており 活 動 の 目 標 内 容 が 共 通 化 されているものではない 不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 やニーズは 多 様 であり このような 多 様 な 支 援 の 形 があることは 望 ましいことだと 言 える それと 同 時 に 民 間 の 団 体 等 が その 独 自 性 を 維 持 しながら 相 互 に 連 携 協 力 す ることは 民 間 の 団 体 等 の 活 動 の 充 実 につながり 支 援 を 受 ける 不 登 校 児 童 生 徒 にとって 意 義 が 大 きい このため 民 間 の 団 体 等 が 互 いに 共 有 できる 目 標 や 取 組 方 針 のもと 相 互 に 連 携 協 力 し 共 同 で 研 修 や 事 業 広 報 活 動 等 を 行 うことや 情 報 共 有 を 図 る 取 組 等 の 充 実 が 期 待 される その 際 教 育 委 員 会 等 や 学 校 が 民 間 の 団 体 等 の 求 めに 応 じて 可 能 な 協 力 を 行 うことが 望 ましい また 民 間 の 団 体 等 の 間 の 自 主 的 な 動 きとして 互 いの 活 動 の 外 部 への 発 信 を 図 ったり 一 定 の 枠 組 みのもと 相 互 に 認 証 するといった 仕 組 みを 構 築 することも 考 えられる 例 えば 互 いの 活 動 内 容 を 知 って 外 部 に 公 開 する 取 組 や 各 団 体 等 が 掲 げてい る 目 標 に 照 らした 取 組 状 況 を 相 互 に 評 価 し その 評 価 結 果 を 外 部 に 示 したりする - 19 -

ことなどである このような 相 互 評 価 の 事 例 として 検 討 会 議 では アメリカの 大 学 等 高 等 教 育 機 関 で 行 われているアクレディテーションの 取 組 が 紹 介 された 複 数 の 高 等 教 育 機 関 同 士 が 集 まって 団 体 を 結 成 し 同 団 体 に 所 属 している 教 員 や 職 員 が 学 校 への 訪 問 による 評 価 等 を 行 う いわゆるピア レビューの 方 法 である( 資 料 22) それぞれの 自 主 性 主 体 性 のもとで 運 営 されている 民 間 の 団 体 等 にとって こ のような 方 法 による 評 価 は 一 つの 参 考 になるものと 考 えられる なお 相 互 評 価 を 行 うに 当 たって 一 定 の 枠 組 みが 必 要 な 場 合 には 民 間 施 設 に ついてのガイドライン( 試 案 ) ( 平 成 15 年 5 月 16 日 文 部 科 学 省 初 等 中 等 教 育 局 長 通 知 別 添 2)を 参 考 とすることも 考 えられるところである( 資 料 23) ( 中 間 支 援 組 織 の 形 成 ) このような 民 間 の 団 体 等 の 間 の 連 携 協 力 を 推 進 する 上 で 連 携 協 力 した 取 組 を 中 心 となって 進 める 主 体 があることが 望 ましい 現 在 市 民 活 動 の 領 域 で 民 間 団 体 同 士 や 民 間 団 体 と 行 政 企 業 の 間 などを 仲 立 ちし ネットワーク 化 や 情 報 の 収 集 発 信 相 談 コンサルティングなどを 行 う 中 間 支 援 組 織 と 呼 ばれる 組 織 が 設 置 されつつある *10 ( 資 料 24) フリースクールなど 民 間 の 団 体 等 の 間 においても 相 互 の 連 携 協 力 を 進 めるた め 既 存 のネットワークの 一 層 の 充 実 が 図 られたり 新 しい 組 織 が 立 ち 上 げられ たりすることが 期 待 される ( 支 援 プラン 等 の 作 成 ) 検 討 会 議 では 民 間 の 団 体 等 で 学 んだことが 社 会 に 出 るために 必 要 な 力 として 身 に 付 いたかを 担 保 する 視 点 が 重 要 であるという 意 見 も 出 された 民 間 の 団 体 等 が それぞれの 児 童 生 徒 に 応 じた 目 標 や 取 組 方 針 を スタッフ 間 や 保 護 者 等 関 係 者 との 間 で 共 有 し 目 標 方 針 に 照 らした 状 況 を 確 認 しながら 支 *10 中 間 支 援 組 織 とは 市 民 NPO 企 業 行 政 等 の 間 にたって 様 々な 活 動 を 支 援 する 組 織 であり 市 民 等 の 主 体 で 設 立 された NPO 等 へのコンサルテーションや 情 報 提 供 な どの 支 援 や 資 源 の 仲 介 政 策 提 言 等 を 行 う 組 織 を 言 う 中 間 支 援 組 織 自 らがNPO 等 であ る 場 合 もある ( 平 成 23 年 2 月 内 閣 府 新 しい 公 共 支 援 事 業 の 実 施 に 関 するガイドライ ン ) - 20 -

援 を 進 めることは 継 続 性 や 実 効 性 のある 支 援 につながると 考 えられる 現 在 個 別 支 援 計 画 を 作 成 して 学 習 支 援 を 行 っている 民 間 の 団 体 等 もあり( 資 料 25) 今 後 民 間 の 団 体 等 が それぞれの 自 主 的 な 取 組 として 各 々の 児 童 生 徒 に ついての 支 援 プラン 等 を 作 成 して 支 援 を 進 めたり 上 記 の 中 間 支 援 組 織 において そのためのひな 形 を 作 成 したりするという 工 夫 も 民 間 の 団 体 等 の 活 動 の 充 実 策 の 一 つとして 期 待 されるところである なお 不 登 校 児 童 生 徒 を 受 け 入 れ その 安 心 感 や 自 己 肯 定 感 自 主 性 主 体 性 を 伸 ばすことを 目 指 した 民 間 の 団 体 等 の 取 組 は 教 育 委 員 会 や 学 校 において 参 考 とすべき 面 があると 考 えられ 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 の 間 での 相 互 の 学 び 合 いも 期 待 される ウ. 具 体 的 施 策 不 登 校 児 童 生 徒 が 通 う 場 を 通 じた 支 援 を 充 実 させる 上 で 民 間 の 団 体 等 の 間 の 連 携 協 力 の 取 組 などにより その 活 動 の 充 実 が 図 られることは 重 要 である 今 後 このような 取 組 の 促 進 を 図 るため 国 は 民 間 の 団 体 等 や 研 究 機 関 に 委 託 することなどにより 相 互 評 価 や 中 間 支 援 組 織 の 在 り 方 支 援 プラン 等 の 作 成 活 用 などに 関 する 調 査 研 究 を 行 い 民 間 の 団 体 等 の 自 主 的 な 取 組 を 後 押 しする 必 要 がある - 21 -

第 三 章 家 庭 にいる 不 登 校 児 童 生 徒 への 支 援 の 充 実 不 登 校 児 童 生 徒 の 中 には 家 庭 で 多 くの 時 間 を 過 ごしている 児 童 生 徒 がいる このような 場 合 児 童 生 徒 保 護 者 の 学 校 をはじめとした 外 部 との 関 わりが 希 薄 になり 必 要 な 情 報 や 支 援 を 十 分 得 られない 状 況 になったり 孤 立 感 を 強 めた りしている 場 合 があることが 考 えられる 家 庭 にいる 不 登 校 児 童 生 徒 が 社 会 的 自 立 に 向 かえるよう 家 庭 への 学 習 等 の 支 援 を 行 ったり 当 該 学 習 等 への 社 会 的 な 理 解 の 促 進 を 図 ることは 重 要 であり 児 童 生 徒 や 保 護 者 の 状 況 を 見 極 めながら 必 要 に 応 じ 関 係 機 関 間 の 連 携 を 図 りつつ 保 護 者 への 情 報 提 供 やICT 等 を 通 じた 支 援 さらに 家 庭 等 への 訪 問 による 支 援 の 充 実 を 図 る 必 要 がある (1) 保 護 者 への 情 報 提 供 等 保 護 者 に 提 供 する 情 報 としては 在 籍 している 学 校 の 学 習 活 動 や 学 校 行 事 等 に 関 する 情 報 高 校 入 試 など 進 路 に 関 する 情 報 教 育 支 援 センターや 民 間 の 団 体 等 学 校 以 外 で 支 援 を 受 けられる 場 やICT 等 による 学 習 など 家 庭 で 行 える 学 習 方 法 に 関 する 情 報 不 登 校 に 関 する 相 談 窓 口 など 保 護 者 が 不 登 校 について 相 談 できる 機 関 に 関 する 情 報 医 療 機 関 に 関 する 情 報 などが 考 えられる また 保 護 者 が 不 登 校 となっている 子 供 に 向 き 合 い その 気 持 ちを 受 け 止 め ることは 児 童 生 徒 の 精 神 的 な 安 定 や 意 欲 の 向 上 にとって 大 きな 意 味 がある こ のため 保 護 者 が 不 登 校 についての 理 解 を 深 める 機 会 が 提 供 されたり そのよう な 機 会 についての 情 報 提 供 が 行 われることが 重 要 である 例 えば 不 登 校 児 童 生 徒 の 保 護 者 が 参 加 する 不 登 校 の 保 護 者 の 会 は 不 登 校 児 童 生 徒 の 保 護 者 同 士 が 交 流 することを 通 じて 子 供 への 接 し 方 や 進 路 等 について 理 解 を 深 める 大 切 な 場 となっており そのような 場 が 増 えたり 周 知 されたりするこ とが 必 要 である 他 方 訪 問 型 支 援 等 調 査 によると 現 在 保 護 者 に 対 し 民 間 の 団 体 等 に 関 す る 情 報 を 提 供 している 教 育 委 員 会 は 全 国 の 都 道 府 県 市 区 町 村 教 育 委 員 会 の 約 1 割 である また 保 護 者 を 対 象 に 不 登 校 に 関 する 説 明 会 相 談 会 を 実 施 してい る 教 育 委 員 会 や 不 登 校 の 保 護 者 の 会 の 開 催 や 開 催 への 支 援 を 行 っている 教 育 委 員 会 は2 割 以 下 に 止 まっている( 資 料 28) - 22 -

< 保 護 者 への 情 報 提 供 の 実 施 状 況 >(1778 自 治 体 中 複 数 回 答 あり) 保 護 者 への 教 育 支 援 センター( 適 応 指 導 教 室 ) に 関 する 情 報 の 提 供 1175 保 護 者 へのフリースクール 等 に 関 する 情 報 の 提 供 219 保 護 者 を 対 象 とした 不 登 校 に 関 する 説 明 会 や 相 談 会 の 実 施 不 登 校 の 保 護 者 同 士 が 意 見 交 換 を 行 う 会 ( 親 の 会 )の 開 催 や 開 催 に 対 する 支 援 322 305 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 このため 今 後 保 護 者 への 情 報 提 供 や 保 護 者 間 の 交 流 機 会 の 提 供 等 の 一 層 の 推 進 が 必 要 である その 際 教 育 委 員 会 等 の 職 員 が 不 登 校 の 保 護 者 の 会 に 参 加 して 保 護 者 の 経 験 から 学 んだり 不 登 校 の 保 護 者 の 会 の 活 動 の 状 況 等 について 理 解 したりするよう 努 めることや 保 護 者 間 のつながりを 作 っている 民 間 の 団 体 等 と 連 携 して 保 護 者 間 の 交 流 機 会 の 充 実 を 図 ることも 大 切 である( 資 料 19) (2)ICT 等 を 通 じた 支 援 家 庭 で 多 くの 時 間 を 過 ごしている 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 し ICT 等 を 通 じて 学 習 支 援 等 を 行 うことも 児 童 生 徒 の 状 況 によって 有 効 な 手 段 となり 得 る 一 定 の 要 件 のもと 不 登 校 児 童 生 徒 が 自 宅 でICT 等 を 活 用 した 学 習 を 行 った 場 合 に 学 校 における 出 席 扱 いとすることが 認 められているが 生 徒 指 導 調 査 による と 平 成 26 年 度 において 出 席 扱 いになった 児 童 生 徒 は249 人 に 止 まっている( 資 料 12) その 原 因 としては 学 校 の 教 員 が 十 分 関 わっていない 家 庭 での 学 習 について 学 校 として 出 席 扱 いすることに 困 難 を 感 じていること 等 が 考 えられる 現 在 自 治 体 によっては Eメールにより 教 員 とやりとりができる 機 能 などを 組 み 込 んだ 学 習 ソフトを 通 じて 家 庭 で 過 ごしている 不 登 校 児 童 生 徒 への 学 習 機 会 の 提 供 を 行 っている 事 例 もある 今 後 様 々な 工 夫 により 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 するICT 等 による 学 習 を 通 じた 支 援 が 将 来 の 社 会 的 自 立 を 見 据 えながら 充 実 されることが 期 待 される - 23 -

(3) 訪 問 による 支 援 ア. 現 状 課 題 現 在 学 校 教 育 委 員 会 や 民 間 の 団 体 等 によって 家 庭 で 多 くの 時 間 を 過 ごし ている 児 童 生 徒 の 家 庭 等 を 訪 問 し 児 童 生 徒 や 保 護 者 に 対 する 相 談 対 応 や 学 習 支 援 などを 行 う 訪 問 型 支 援 の 取 組 が 行 われている 訪 問 型 支 援 の 利 点 の 一 つは 児 童 生 徒 の 心 身 の 状 況 や 変 化 を 直 接 的 に 把 握 し その 時 々の 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じた 支 援 を 行 うことができることである また 対 人 関 係 の 困 難 を 強 く 感 じている 児 童 生 徒 にとって 安 心 できる 場 所 で 学 習 支 援 等 を 受 けられる 機 会 が 保 障 されるという 面 も 大 きい さらに 家 庭 環 境 の 改 善 に 向 けた 支 援 の 必 要 性 について 把 握 し 得 ることや 児 童 生 徒 保 護 者 が 孤 立 感 を 強 めている 時 には 訪 問 型 支 援 が 外 部 とつながるきっ かけとなる 場 合 があることも 利 点 として 挙 げられる 学 校 では 学 級 担 任 等 の 教 職 員 が 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じて 家 庭 への 訪 問 を 行 い 児 童 生 徒 への 支 援 や 保 護 者 の 相 談 への 対 応 等 を 行 っている 学 校 による 家 庭 訪 問 は 教 職 員 が 不 登 校 児 童 生 徒 の 生 活 や 学 習 の 状 況 を 把 握 し 本 人 やその 保 護 者 が 必 要 としている 支 援 を 行 う 上 で 大 切 である 生 徒 指 導 調 査 に おいても 約 半 数 の 学 校 から 家 庭 訪 問 を 行 い 学 業 や 生 活 面 での 相 談 に 乗 るな ど 様 々な 指 導 援 助 を 行 ったことが 指 導 の 結 果 登 校 する 又 はできるようになっ た 児 童 生 徒 *11 に 特 に 効 果 のあった 学 校 の 措 置 として 挙 げられており 児 童 生 徒 の 意 思 や 保 護 者 の 状 況 への 配 慮 のもとで 学 校 の 取 組 の 一 層 の 充 実 が 望 まれる 一 方 で 児 童 生 徒 やその 保 護 者 との 信 頼 関 係 が 築 けなかったり 損 なわれたりし ていて 面 会 ができない 児 童 生 徒 やその 保 護 者 の 課 題 が 複 合 的 であるなど 学 校 による 取 組 だけでは 対 応 が 困 難 で 家 庭 環 境 への 働 きかけや 福 祉 等 関 係 機 関 との 連 携 調 整 が 必 要 な 場 合 も 想 定 される これらのことを 踏 まえると 教 育 委 員 会 が 児 童 生 徒 やその 保 護 者 の 状 況 を 踏 まえつつ 学 校 と 緊 密 な 情 報 共 有 を 行 い 教 職 員 による 訪 問 も 含 めて 第 四 章 で 後 述 する 支 援 体 制 のもと 訪 問 型 支 援 を 推 進 することが 望 まれる *11 生 徒 指 導 調 査 によると 平 成 26 年 度 において 指 導 の 結 果 登 校 する 又 はできるよう になった 児 童 生 徒 は 不 登 校 児 童 生 徒 の31.5%となっている - 24 -

教 育 委 員 会 による 訪 問 型 支 援 の 実 施 状 況 や 課 題 等 については 訪 問 型 支 援 等 調 査 において 次 のような 状 況 が 分 かった 訪 問 型 支 援 は 約 3 分 の2の 教 育 委 員 会 においては 実 施 されていない 訪 問 型 支 援 を 行 っている 教 育 委 員 会 の 中 で 支 援 計 画 を 作 成 している 教 育 委 員 会 は 約 4 分 の1である 訪 問 型 支 援 を 行 った 児 童 生 徒 数 の 当 該 自 治 体 における 不 登 校 児 童 生 徒 数 に 対 する 割 合 は 半 数 以 上 の 教 育 委 員 会 において5% 未 満 である 訪 問 型 支 援 の 際 の 活 動 内 容 として ほとんどの 教 育 委 員 会 で 相 談 対 応 が 行 わ れており 次 いで 勉 強 やテレビゲームなどの 遊 びを 行 っている 教 育 委 員 会 が 約 3 分 の1である また 訪 問 型 支 援 を 行 うに 当 たっての 課 題 として 訪 問 型 支 援 を 行 う 者 や 予 算 の 確 保 が 難 しいこと 訪 問 型 支 援 を 受 け 入 れてもらうよう 児 童 生 徒 や 保 護 者 と 信 頼 関 係 を 築 くこと が 難 しいこと が 多 く 挙 げられており これらの 課 題 を 踏 まえた 推 進 方 策 が 必 要 である < 訪 問 型 支 援 の 実 施 の 有 無 > < 支 援 計 画 作 成 の 有 無 > (1778 自 治 体 中 ) (656 自 治 体 中 ) 1122 656 行 っている 行 っていない 478 178 作 成 している 作 成 していない < 訪 問 型 支 援 を 行 った 児 童 生 徒 数 の 不 登 校 児 童 生 徒 数 に 対 する 割 合 > (656 自 治 体 中 ) 0 50 100 150 200 250 300 350 400 5% 未 満 357 5%~15% 未 満 142 15%~30% 未 満 69 30% 以 上 88-25 -

< 活 動 内 容 >(656 自 治 体 中 複 数 回 答 あり) 0 100 200 300 400 500 600 700 会 話 傾 聴 悩 み 事 の 相 談 対 応 650 勉 強 テレビゲームなどの 遊 び 外 出 187 225 207 運 動 130 その 他 66 < 訪 問 型 支 援 を 行 う 際 の 課 題 >(1778 自 治 体 中 複 数 回 答 あり) 0 500 1000 1500 訪 問 型 支 援 を 行 う 者 の 確 保 が 難 しい 863 1214 訪 問 型 支 援 を 行 うための 予 算 の 確 保 が 難 しい 訪 問 型 支 援 を 受 け 入 れてもらうよう 児 童 生 徒 と 信 頼 関 係 を 築 くことが 難 しい 訪 問 型 支 援 を 受 け 入 れてもらうよう 保 護 者 と 信 頼 関 係 を 築 くことが 難 しい どのように 訪 問 型 支 援 を 行 えば 効 果 的 なのかが 分 からない 323 323 247 358 627 709 693 889 訪 問 型 支 援 を 行 っている 自 治 体 訪 問 型 支 援 を 行 っていない 自 治 体 特 に 課 題 を 感 じていない 93 120 その 他 98 161 イ. 推 進 のための 方 策 と 考 え 方 ( 訪 問 型 支 援 を 行 う 人 材 の 確 保 ) る 訪 問 型 支 援 を 推 進 するに 当 たっては 訪 問 型 支 援 を 行 う 人 材 の 確 保 が 必 要 であ 訪 問 型 支 援 を 行 う 人 材 としては 教 育 委 員 会 の 指 導 主 事 教 育 支 援 センターの 職 員 や スクールソーシャルワーカーなどが 考 えられる 地 域 によっては スク ールカウンセラーが 訪 問 型 支 援 を 担 っている 場 合 もある - 26 -

*12 教 育 支 援 センターについては 平 成 27 年 6 月 公 表 の 文 部 科 学 省 調 査 による と 全 国 約 1,300 箇 所 中 約 500 箇 所 において 家 庭 への 訪 問 指 導 を 行 って いる( 資 料 29) また スクールソーシャルワーカーについては 自 ら 訪 問 型 支 援 を 行 うことと 支 援 のための 体 制 作 りや 関 係 機 関 との 連 携 調 整 を 行 うことの 双 方 の 役 割 が 期 待 されており( 資 料 30) 平 成 26 年 度 には 全 国 で 約 1,200 人 が 国 の 補 助 事 業 により 配 置 されている 今 後 訪 問 型 支 援 を 行 う 教 育 支 援 センターの 整 備 充 実 や スクールソーシャル ワーカー スクールカウンセラーの 一 層 の 配 置 により 訪 問 型 支 援 の 推 進 を 図 る 必 要 がある また 自 治 体 によっては 様 々な 工 夫 により 訪 問 型 支 援 を 行 う 人 材 の 確 保 を 行 っている 事 例 がある 例 えば 訪 問 型 支 援 を 行 う 人 材 として 大 学 生 ボランティアの 協 力 を 得 ている 事 例 や 保 健 師 を 活 用 している 事 例 地 域 人 材 を 中 心 とした 家 庭 教 育 支 援 チーム *13 に よる 家 庭 教 育 支 援 の 取 組 と 連 携 したり 民 間 の 団 体 等 に 委 託 したりすることにより 訪 問 型 支 援 を 行 っている 事 例 がある 民 間 の 団 体 等 調 査 によると 民 間 の 団 体 等 の 半 数 以 上 が 家 庭 への 訪 問 を 行 って おり 民 間 の 団 体 等 との 連 携 により 訪 問 型 支 援 の 充 実 を 進 めることは 有 効 な 方 策 の 一 つだと 考 えられる ( 訪 問 型 支 援 を 行 う 人 材 の 資 質 の 確 保 向 上 ) 訪 問 型 支 援 の 成 否 は 支 援 者 の 姿 勢 や 資 質 により 大 きく 左 右 される 訪 問 型 支 援 を 行 うに 当 たって 第 一 に 求 められるのは 不 登 校 となっている 児 童 生 徒 やその 保 護 者 の 声 を 聴 き その 状 況 や 気 持 ちを 共 感 的 に 理 解 しながら 共 に 児 童 生 徒 一 人 一 人 の 状 況 や 思 いに 応 じた 将 来 の 姿 を 目 指 していく 姿 勢 である その 上 で 心 理 学 やカウンセリングに 関 連 する 知 識 技 能 保 健 福 祉 等 に 関 する 知 識 技 能 学 校 教 育 についての 理 解 発 達 障 害 など 特 別 支 援 教 育 に 関 する *12 教 育 支 援 センター( 適 応 指 導 教 室 )の 実 態 調 査 について( 平 成 27 年 6 月 25 日 公 表 )( 文 部 科 学 省 ) *13 家 庭 教 育 支 援 チームを 活 用 した 訪 問 型 家 庭 教 育 支 援 について 平 成 28 年 3 月 に 訪 問 型 家 庭 教 育 支 援 の 関 係 者 のための 手 引 き ( 文 部 科 学 省 )が 作 成 されている( 資 料 31) - 27 -

知 識 経 験 などを 持 っていることが 望 まれる また 訪 問 型 支 援 を 実 際 に 行 う 中 で どのようにすればより 良 い 支 援 を 行 うこ とができるか 協 議 することなどにより 支 援 の 質 や 支 援 をマネジメントする 力 を 高 めることも 重 要 であり 支 援 を 行 う 人 材 の 資 質 を 高 めながら 効 果 的 な 訪 問 型 支 援 が 行 われることが 望 まれる ( 児 童 生 徒 保 護 者 の 状 況 に 応 じた 支 援 ) 訪 問 型 支 援 を 効 果 的 継 続 的 に 行 うためには 児 童 生 徒 との 信 頼 関 係 が 必 要 で ある このため 児 童 生 徒 の 意 思 を 十 分 尊 重 し 支 援 を 行 う 者 や 支 援 の 内 容 への 児 童 生 徒 の 受 け 止 め 方 に 配 慮 しつつ まずは 見 守 るという 対 応 も 含 め その 時 々 の 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じた 支 援 を 行 う 必 要 がある 例 えば 児 童 生 徒 の 心 身 の 状 況 を 考 慮 することなく 徒 に 家 の 外 に 出 ることを 求 めることや 勉 強 するよう 無 理 に 働 きかけたりするような 支 援 の 方 法 は 過 度 の 緊 張 感 をもたらしたり 自 己 否 定 感 を 一 層 強 めてしまったりする 恐 れがある また 児 童 生 徒 が 人 と 会 える 状 況 にない 場 合 においては 地 域 や 関 係 機 関 民 間 の 団 体 等 とも 連 携 しながら 会 える 人 が 会 う 会 える 時 間 や 場 所 で 会 うなど それぞれの 状 況 ごとに 対 応 を 工 夫 することも 必 要 である 訪 問 型 支 援 においては 保 護 者 との 信 頼 関 係 も 欠 かせない 保 護 者 の 中 には 行 政 や 学 校 への 不 信 感 やプライバシー 保 護 の 意 識 等 から 訪 問 型 支 援 に 対 して 拒 否 感 を 持 つ 場 合 がある また 訪 問 型 支 援 による 保 護 者 への 働 きかけが 保 護 者 を 追 い 詰 めることにつながり かえって 事 態 を 深 刻 化 させる 場 合 も 考 えられる このため 保 護 者 の 状 況 の 把 握 に 努 め 保 護 者 と 対 話 を 繰 り 返 しながら 児 童 生 徒 への 支 援 の 方 向 性 や 課 題 意 識 を 共 有 して 一 緒 に 取 り 組 む 関 係 を 作 るという 基 本 姿 勢 のもと 信 頼 関 係 を 築 いていくことが 必 要 である なお 児 童 生 徒 の 状 況 によってはネグレクトなど 保 護 者 の 虐 待 が 疑 われたり 保 護 者 の 精 神 的 不 調 など 家 庭 の 生 活 環 境 が 要 因 の 一 つになって 不 登 校 になってい る 場 合 も 想 定 される こういった 場 合 には 児 童 相 談 所 や 要 保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会 等 の 関 係 機 関 と 連 携 し スクールソーシャルワーカー 等 の 活 用 も 図 りながら 迅 速 で 適 切 な 対 応 を 行 うことが 求 められる - 28 -

( 支 援 計 画 に 基 づく 支 援 ) 訪 問 型 支 援 を 行 っている 教 育 委 員 会 においても 支 援 計 画 を 作 成 して 支 援 を 行 っている 教 育 委 員 会 は 約 4 分 の1に 止 まっている 支 援 計 画 を 作 成 して 訪 問 型 支 援 を 進 めることで 児 童 生 徒 や 保 護 者 が 抱 えてい る 課 題 やその 解 決 改 善 に 向 けた 方 向 性 が 明 確 になるとともに 関 係 者 間 で 支 援 目 標 の 共 有 化 を 図 ることができる そのことが 個 々の 状 況 に 応 じた 実 効 性 のあ る 支 援 を 行 うことにつながる 今 後 児 童 生 徒 の 状 況 に 応 じた 支 援 が 図 られるよう 支 援 計 画 や 支 援 計 画 作 成 等 についてのマニュアルの 策 定 による 訪 問 型 支 援 の 一 層 の 推 進 が 期 待 される (4) 具 体 的 施 策 以 上 のように 保 護 者 に 対 する 情 報 提 供 等 やICT 等 を 通 じた 支 援 家 庭 への 訪 問 等 による 支 援 を 推 進 することが 必 要 である このため 国 は これまでの 取 組 の 成 果 を 踏 まえつつ これらを 推 進 するモデ ル 事 業 を 行 い 全 国 に 普 及 させる 必 要 がある また 訪 問 型 支 援 を 行 う 人 材 の 育 成 確 保 や 体 制 作 りを 進 める 観 点 から 訪 問 型 支 援 を 行 う 教 育 支 援 センター 等 の 整 備 充 実 の 促 進 や スクールソーシャルワー カー スクールカウンセラーの 配 置 研 修 の 充 実 など 一 層 の 環 境 整 備 を 図 る 必 要 がある 教 育 委 員 会 においては 地 域 の 実 情 に 応 じて 支 援 方 策 を 充 実 させる 必 要 があ る 特 に 不 登 校 の 保 護 者 の 会 についての 支 援 を 行 っている 自 治 体 は 少 なく 幅 広 く 情 報 提 供 を 行 うことなど 早 急 な 支 援 の 充 実 が 求 められる - 29 -

第 四 章 支 援 体 制 の 整 備 (1) 整 備 に 関 する 方 策 と 考 え 方 ( 基 本 的 な 考 え 方 ) 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 を 行 う 際 には 児 童 生 徒 や 保 護 者 地 域 で 支 援 を 行 っている 関 係 機 関 団 体 等 の 状 況 を 踏 まえて どのような 支 援 方 策 が 必 要 かを 検 討 の 上 実 施 するとともに その 結 果 を 踏 まえて 取 組 内 容 を 改 善 してい く 必 要 がある また 不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 は 様 々であり 教 育 委 員 会 学 校 を 中 心 に 不 登 校 児 童 生 徒 に 関 わる 関 係 者 が 連 携 することにより 児 童 生 徒 の 状 況 や 必 要 な 支 援 を 見 極 めるために 実 態 把 握 ( 行 動 観 察 や 情 報 の 収 集 分 析 等 )やアセスメントを 行 うとともに 児 童 生 徒 や 保 護 者 がどのように 支 援 内 容 等 を 受 け 止 めているかを 把 握 しながら 適 切 な 役 割 分 担 ときめ 細 かい 連 携 のもとで 必 要 な 支 援 を 継 続 するこ とが 必 要 である このような 支 援 の 継 続 的 な 改 善 充 実 や 関 係 者 が 連 携 した 支 援 を 進 める 上 では そのための 支 援 体 制 の 構 築 が 必 要 である ( 担 当 部 署 等 の 位 置 付 け) このような 支 援 体 制 の 中 心 として 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 の 継 続 的 組 織 的 な 推 進 を 図 ることを 目 的 とした 担 当 部 署 や 担 当 者 が 教 育 委 員 会 等 の 中 に 位 置 付 けられることが 期 待 される 例 えば 生 徒 指 導 を 担 当 している 教 育 委 員 会 の 部 署 の 所 掌 に 学 校 以 外 の 場 で の 学 習 等 に 対 する 支 援 の 推 進 を 図 ることを 明 確 に 位 置 付 け 同 部 署 が 学 校 や 関 係 機 関 団 体 等 と 情 報 共 有 しながら 教 育 支 援 センターの 整 備 充 実 や 民 間 の 団 体 等 との 連 携 の 推 進 保 護 者 に 対 する 情 報 提 供 や 訪 問 型 支 援 の 推 進 等 を 図 ることが 考 えられる また 同 部 署 等 において 不 登 校 児 童 生 徒 の 状 況 によっては 学 校 以 外 の 場 で の 学 習 等 が 本 人 の 社 会 的 自 立 につながるということが 広 く 社 会 で 理 解 されるよう 周 知 を 図 ることも 考 えられる ( 関 係 者 間 の 連 携 による 支 援 の 推 進 ) さらに 不 登 校 児 童 生 徒 の 支 援 に 関 わる 関 係 者 が 連 携 して 支 援 を 行 うための 体 制 が 設 けられることが 必 要 である - 30 -

まず 教 育 委 員 会 が 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 を 行 うに 当 たっては 学 校 との 緊 密 な 情 報 共 有 連 携 体 制 のもとで 児 童 生 徒 の 状 況 や 教 育 的 ニーズを 把 握 し 組 織 的 な 支 援 を 進 める 必 要 がある 例 えば 児 童 生 徒 の 欠 席 状 況 が 一 定 期 間 継 続 した 場 合 には 速 やかに 教 育 委 員 会 と 学 校 がケース 会 議 を 開 き 支 援 方 策 について 協 議 することとするといった 支 援 体 制 を 設 けることなどである また 支 援 体 制 の 構 築 の 際 子 ども 若 者 育 成 支 援 推 進 法 に 基 づく 子 ども 若 者 支 援 地 域 協 議 会 や 児 童 福 祉 法 に 基 づく 要 保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会 など 関 係 部 局 を 横 断 した 既 存 の 仕 組 みの 活 用 も 図 りながら 個 人 情 報 の 保 護 につ いてルールの 適 切 な 運 用 を 図 りつつ 福 祉 機 関 などの 関 係 機 関 の 参 画 を 得 たり 児 童 生 徒 が 民 間 の 団 体 等 から 支 援 を 受 けている 場 合 には 民 間 の 団 体 等 を 含 めた 体 制 とすることなども 考 えられる さらに 教 育 委 員 会 が 訪 問 型 支 援 などにより 児 童 生 徒 の 学 習 活 動 の 状 況 等 を 把 握 した 場 合 は 構 築 されている 支 援 体 制 により 学 校 をはじめとした 関 係 者 と 情 報 を 共 有 することが 必 要 である 学 校 においては 共 有 された 情 報 を 踏 まえて 出 席 扱 いや 学 習 の 評 価 等 を 行 うことが 考 えられる 支 援 体 制 において 情 報 共 有 を 図 るに 当 たっては 支 援 の 目 標 取 組 等 を 記 載 す る 様 式 を 教 育 委 員 会 を 中 心 に 作 成 することも 考 えられる 現 在 不 登 校 に 関 する 調 査 研 究 協 力 者 会 議 において 各 学 校 で 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 する 支 援 状 況 等 を 記 載 する 児 童 生 徒 理 解 教 育 支 援 シート を 作 成 し 関 係 機 関 で 共 有 する 取 組 を 進 めることが 検 討 されている( 資 料 33) また 本 審 議 経 過 報 告 案 においても 第 二 章 で 民 間 の 団 体 等 による 支 援 の 見 通 し 等 の 作 成 について 第 三 章 で 訪 問 型 支 援 を 進 める 上 での 支 援 計 画 の 作 成 につい て 取 組 の 推 進 が 期 待 される 旨 指 摘 した これらの 様 式 等 は いずれも 支 援 の 目 標 取 組 を 明 確 化 し 関 係 者 間 の 協 議 や 連 携 した 取 組 を 推 進 することを 目 指 しているものであり 作 成 の 際 には 地 域 の 学 校 教 育 委 員 会 関 係 機 関 団 体 等 の 間 で 適 切 な 様 式 や 活 用 方 法 を 検 討 の 上 相 互 に 連 関 したものとすることが 望 まれる (2) 具 体 的 施 策 以 上 のように 不 登 校 児 童 生 徒 への 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 に 対 する 支 援 を 推 進 するための 支 援 体 制 の 整 備 が 必 要 である - 31 -

このため 国 は 自 治 体 での 支 援 体 制 を 整 備 するモデル 事 業 を 行 うとともに 研 究 機 関 に 委 託 することなどにより 民 間 の 団 体 等 との 連 携 等 を 推 進 する 全 国 的 なセンター 機 能 の 整 備 の 在 り 方 について 調 査 研 究 する 必 要 がある る 教 育 委 員 会 においては 地 域 の 実 情 に 応 じて 支 援 体 制 の 整 備 を 図 る 必 要 があ - 32 -

第 五 章 今 後 の 検 討 課 題 検 討 会 議 では 3つの 検 討 事 項 のうち (2) 子 供 たちへの 学 習 支 援 の 在 り 方 を 中 心 に 検 討 を 行 ってきた フリースクール 等 に 関 する 検 討 会 議 における 検 討 事 項 (1)フリースクール 等 での 学 習 に 関 する 制 度 上 の 位 置 付 け (2) 子 供 たちへの 学 習 支 援 の 在 り 方 (3) 経 済 的 支 援 の 在 り 方 (4)その 他 フリースクール 等 に 関 連 する 事 項 (1)フリースクール 等 での 学 習 に 関 する 制 度 上 の 位 置 付 け (3) 経 済 的 支 援 の 在 り 方 については 以 下 のような 指 摘 があったところであり これらに ついては 今 後 の 検 討 課 題 だと 考 える ( 制 度 上 の 位 置 付 け) 検 討 会 議 においては 不 登 校 児 童 生 徒 が 小 中 学 校 等 に 在 学 しながら 民 間 の 団 体 等 に 通 っているという 制 度 と 実 態 とのずれがあるという 課 題 も 指 摘 された この 点 については 義 務 教 育 制 度 と 関 わる 課 題 であり また 義 務 教 育 として の 質 をどう 保 証 するかという 点 からも 考 える 必 要 があるため 今 後 本 報 告 で 提 言 した 教 育 委 員 会 学 校 と 民 間 の 団 体 等 との 連 携 や 訪 問 型 支 援 の 推 進 等 により 学 校 以 外 の 場 での 学 習 等 がどのように 充 実 されるかを 見 定 めていく 必 要 がある ( 経 済 的 支 援 ) 検 討 会 議 においては 民 間 の 団 体 等 に 通 いたくてもお 金 を 払 えないという 声 もある といった 指 摘 があった 民 間 の 団 体 等 は 不 登 校 児 童 生 徒 を 受 け 入 れ 様 々な 学 習 活 動 や 体 験 活 動 人 と 関 わる 機 会 や 安 心 できる 居 場 所 の 提 供 などを 通 じて その 社 会 的 自 立 を 支 援 し ており 不 登 校 児 童 生 徒 にとって そのような 民 間 の 団 体 等 で 学 ぶ 機 会 があるこ とは 重 要 である このため 民 間 の 団 体 等 をはじめ 学 校 以 外 の 場 で 学 習 等 を 行 う 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 する 経 済 的 支 援 についての 方 策 を 推 進 する 必 要 がある 現 在 文 部 科 学 省 においては 平 成 27 年 度 の 補 正 予 算 により 民 間 の 団 体 等 で 学 ぶ 経 済 的 に 困 窮 した 家 庭 の 不 登 校 児 童 生 徒 の 学 習 活 動 等 に 必 要 な 経 費 を 支 援 - 33 -

するモデル 事 業 が 行 われている( 資 料 34) このモデル 事 業 の 内 容 を 基 本 として 不 登 校 児 童 生 徒 がその 状 況 に 応 じた 支 援 を 受 けられるよう 経 済 的 な 困 難 等 を 抱 える 家 庭 への 経 済 的 支 援 の 具 体 的 展 開 を 図 ることが 考 えられる その 上 で 今 後 児 童 生 徒 全 体 の 教 育 にかかる 経 済 的 負 担 の 軽 減 に 取 り 組 んで いく 中 で 不 登 校 児 童 生 徒 に 対 する 経 済 的 支 援 の 在 り 方 についても 考 えていくこ とが 望 まれる また 第 二 章 で 指 摘 した 公 民 連 携 による 不 登 校 児 童 生 徒 を 支 援 する 施 設 の 設 置 運 営 は 民 間 の 団 体 等 で 学 ぶことを 希 望 する 不 登 校 児 童 生 徒 の 経 済 的 負 担 の 軽 減 につながり 得 るものであり このような 設 置 運 営 の 取 組 を 推 進 することも 経 済 的 支 援 の 充 実 方 策 の 一 つと 考 えられる - 34 -