センター 長 のマネジメント 能 力 の 向 上 memo 75
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センター長の マネジメント能力の向上 Ⅰマネジメントとは マネジメントとは 組織の目的を達成するため人 物 金などの経営資源を配して 付加価値を生み出す活動 目的 ビジョン 顧客ニーズ(例:住民ニーズ)に応えること 効率的 確実的に組織を運営する機能 マネジメントを機能させるには 1 目的 目標を決める 長期ビジョンの提示 短期 中期計画 長期計画や予算の立案 2 目的を達成するための人的ネットワークを築く ビジョンの伝達によるメンバーの統合 組織構造の設計と人員配置 3 築いたネットワークが目的を達成出来るように手を打つ メンバーの動機づけ 予算や実績管理を行い 問題解決を図る 77
マネジメントを 構 成 するもの 1ニーズに 基 づいた 計 画 実 施 評 価 2 事 業 進 行 管 理 モニタリング( 監 視 モニター) 3コミュニティ 開 発 対 話 4 多 部 門 の 協 働 ネットワーク 5 人 材 育 成 6 情 報 管 理 7 予 算 ( 経 営 ) 的 管 理 8 利 用 可 能 な 資 源 管 理 ( 地 域 資 源 の 開 発 ) 9リーダーシップと 技 術 革 新 ( 支 援 技 術 の 向 上 ) マネジメントサイクル 実 行 Do 計 画 Plan PDCA CHECK 調 整 改 善 ACTION 78
地 域 包 括 支 援 センターにおける マネジメントとは 1. 地 域 包 括 支 援 センターの 目 的 地 域 包 括 支 援 センターの 目 的 = 地 域 包 括 ケアの 実 現 地 域 包 括 ケアとは 地 域 住 民 が 住 み 慣 れた 地 域 で 安 心 して 尊 厳 あるその 人 らしい 生 活 を 継 続 することができるように 介 護 保 険 制 度 による 公 的 サービスのみならず その 他 のフォーマル やインフォーマルな 多 様 な 社 会 資 源 を 本 人 が 活 用 でき るように 包 括 的 および 継 続 的 に 支 援 することです 地 域 包 括 ケアを 支 える 中 核 拠 点 としての 役 割 79
地域包括支援センターにおけるマネジメント 1) 組織内のマネジメント 具体的な業務の決定 人材育成等 2) 地域に対するマネジメント 自立支援の推進と地域資源のネットワークの構築 チームマネジメント そのためのメソッドとして 地域ケア会議 3) 政策に対するマネジメント 保険者の介護保険事業計画へ反映 ①組織内 マネジメント 地域 エリア 地域包括支援センター ③政策マネジメント 市町村の関与 意思 市町村の関与 意志 運営指針の明示 法改正 運営協議会の実施 ③政策に対する マネジメント ①組織内 マネジメント 円滑に進めていくためには マネジメントが必要 80 ②地域に対する マネジメント
1 ニーズの 把 握 生 活 圏 域 の 課 題 1 ニーズ 調 査 項 目 ( 必 須 事 項 ) 世 帯 構 成 ( 独 居 高 齢 者 高 齢 者 のみの 世 帯 ) 認 知 症 関 係 所 得 レベル 住 まい 関 係 予 防 早 期 対 応 (ADL IADLの 状 況 ) ( 孤 立 者 等 の 早 期 発 見 ) ( 生 活 援 助 と 生 活 行 為 の 向 上 ) 疾 病 状 況 等 日 常 生 活 圏 域 高 齢 者 ニーズ 調 査 モデル 事 業 2 ニーズの 把 握 生 活 圏 域 の 課 題 2 声 にならない 生 活 課 題 (ニーズ)の 把 握 地 域 アセスメントにより 潜 在 的 ニーズを 持 つ 世 帯 を 確 認 し 地 域 包 括 支 援 センターの 専 門 職 がアウ トリーチを 実 施 地 域 住 民 からの 情 報 を 集 約 し 地 域 包 括 支 援 セ ンターの 専 門 職 がアウトリーチを 実 施 近 隣 住 民 等 による 見 守 りや 声 掛 けからの 情 報 を 入 手 し 地 域 包 括 支 援 センターの 専 門 職 がアウトリ ーチを 実 施 総 合 相 談 からの 課 題 やニーズの 分 析 81
3 ニーズの 把 握 フォーマルな 関 係 機 関 行 政 的 ニーズの 把 握 専 門 職 機 関 のニーズ 把 握 民 生 委 員 介 護 支 援 専 門 員 PSW MSW かかりつけ 医 司 法 関 係 者 介 護 サービス 事 業 者 医 療 機 関 ( 医 師 会 歯 科 医 師 会 薬 剤 師 会 ) 社 会 福 祉 協 議 会 警 察 署 消 防 署 など ニーズ 把 握 について(まとめ) 行 政 的 ニーズ 把 握 専 門 職 によるニーズ 把 握 地 域 住 民 によるニーズ 把 握 これら3つを 独 立 分 断 して 考 えないことが 大 事 なお ニーズを 把 握 する 際 には 地 域 包 括 支 援 セン ターにおいて 個 別 の 台 帳 をIT 化 して 情 報 集 約 をす ることが 必 要 82
生 活 圏 域 の 課 題 (ニーズ)への 対 応 組 織 内 部 に 対 するマネジメント ( 地 域 包 括 支 援 センター 内 部 ) 地 域 に 対 するマネジメント ( 地 域 の 介 護 サービス 事 業 所 医 療 サービス 警 察 民 生 委 員 インフォーマルサービス 等 ) 政 策 に 対 するマネジメント 保 険 者 ( 市 町 村 )の 介 護 保 険 事 業 計 画 に 反 映 マネジメントを 通 じて 地 域 の 課 題 に 対 する 共 通 認 識 を 持 ち 目 的 を 共 有 化 する 2. 目 的 を 達 成 するためのマネジメント 1) 組 織 ( 職 場 ) 内 部 に 対 するマネジメント 1 センターの 目 的 と 基 本 視 点 について 職 員 間 で 共 通 認 識 を 持 てるようにする 2 所 属 組 織 ( 法 人 等 )にセンターの 取 り 組 みを 理 解 してもらえる ように 働 きかける 3 業 務 内 容 に 関 して 職 員 間 で 共 通 理 解 ができるようにする 4 チームアプローチができるように 業 務 を 進 める 5 係 わる 事 例 のスクリーニングをチームとして 行 えるようにする 6 スクリーニングの 段 階 で 緊 急 対 応 の 必 要 性 を 判 断 する 7 本 人 等 についての 情 報 を 職 員 間 で 共 有 する 8 情 報 の 取 り 扱 いルールを 確 立 する 9 チームで 担 当 しているケースの 検 討 を 行 う 10 地 域 の 現 状 と 課 題 についてチームとして 検 討 する 社 団 法 人 日 本 社 会 福 祉 士 会 地 域 包 括 支 援 センター 社 会 福 祉 士 評 価 シート を 参 考 にして 作 成 83
2. 目 的 を 達 成 するためのマネジメント 1) 組 織 ( 職 場 ) 内 部 に 対 するマネジメント( 続 き) 11 必 要 に 応 じてスーパービジョンを 行 う 12 必 要 に 応 じて 専 門 職 によるコンサルテーションの 場 を 設 ける 13 必 要 に 応 じて 外 部 の 研 修 に 参 加 できるようにする 14 働 きやすい 職 場 環 境 づくりに 取 り 組 む 15 リスクの 周 知 とリスク 管 理 に 取 り 組 む 16 年 間 事 業 計 画 を 立 てて センター 業 務 を 計 画 的 に 進 める 17 定 期 的 もしくは 随 時 組 織 の 取 り 組 みについて 評 価 を 行 う 18 職 員 の 人 材 育 成 を 行 う 社 団 法 人 日 本 社 会 福 祉 士 会 地 域 包 括 支 援 センター 社 会 福 祉 士 評 価 シート を 参 考 にして 作 成 1) 組 織 ( 職 場 ) 内 部 に 対 するマネジメント( 事 例 1) 3 業 務 内 容 に 関 して 職 員 間 で 共 通 理 解 ができるようにする 16 年 間 事 業 計 画 を 立 てて センター 業 務 を 計 画 的 に 進 める 17 定 期 的 もしくは 随 時 組 織 の 取 り 組 みについて 評 価 を 行 う A 地 域 包 括 支 援 センターでは 3 職 種 がそれぞれの 担 当 事 業 を 実 施 してい ました 事 業 内 容 やその 他 の 取 り 組 みが 増 えていく 中 で 業 務 量 や 担 当 者 の 調 整 が 困 難 な 状 態 が 生 じてきました そこで 年 度 末 に 実 施 事 業 の 棚 卸 を 行 い 4 事 業 ごとの 事 業 計 画 を 作 成 し 事 業 ごとに 最 も 適 した 担 当 者 を 選 任 しました その 後 各 担 当 者 で 事 業 計 画 を 遂 行 するための 実 施 計 画 を 立 案 し 2 週 間 に1 回 進 捗 会 議 を 実 施 し それぞれの 実 施 状 況 を 評 価 確 認 することにしま した このことにより 職 員 間 の 協 力 体 制 が 構 築 され 業 務 量 の 均 衡 化 が 図 れ ま た 担 当 業 務 以 外 の 共 通 理 解 が 促 進 されました 84
1) 組 織 ( 職 場 ) 内 部 に 対 するマネジメント( 事 例 2) 4 チームアプローチができるように 業 務 を 進 める 5 係 わる 事 例 のスクリーニングをチームとして 行 えるようにする 6 スクリーニングの 段 階 で 緊 急 対 応 の 必 要 性 を 判 断 する 7 本 人 等 についての 情 報 を 職 員 間 で 共 有 する 9 チームで 担 当 しているケースの 検 討 を 行 う 民 生 委 員 からの 相 談 がありセンター 長 の 指 示 で 保 健 師 と 社 会 福 祉 士 が 訪 問 統 合 失 調 症 の 母 68 歳 と 40 歳 代 知 的 障 害 の 息 子 2 人 の3 人 暮 らしで 次 男 が 低 栄 養 で 寝 たき りなっていました 二 人 は 次 男 の 保 護 の 緊 急 性 についてその 場 で 協 議 し 救 急 車 を 呼 び ました 母 は 救 急 搬 送 を 妨 害 し 暴 れたため 警 察 に 連 絡 し 措 置 入 院 となりました 残 され た 長 男 について 市 障 害 福 祉 課 につなぎ ショートステイ 先 を 探 してもらいましたが 過 去 に 粗 暴 行 為 で 服 役 していたことを 理 由 に 受 け 手 が 見 つかりません その 日 の 内 に 市 障 害 福 祉 課 が 個 別 ケア 会 議 を 招 集 し 相 談 支 援 事 業 所 社 会 福 祉 協 議 会 ( 生 活 自 立 支 援 事 業 ) 配 食 サービス 事 業 所 長 男 本 人 包 括 職 員 等 の 参 加 で 協 議 しました 今 後 長 男 に 関 しては 相 談 支 援 事 業 所 のC 相 談 員 が 次 男 の 退 院 後 の 生 活 についても 同 じ 事 業 所 の D 相 談 員 が 担 うことになりました 措 置 入 院 中 の 母 親 については 翌 日 包 括 が 地 域 ケア 会 議 を 開 催 し 退 院 後 の 生 活 を 見 越 した 支 援 について 協 議 し 役 割 分 担 を 行 いました 母 親 の 退 院 の 見 通 しがたった 時 点 で 再 度 地 域 包 括 主 催 の 地 域 ケア 会 議 を 行 なうことを 確 認 しました 1) 組 織 ( 職 場 ) 内 部 に 対 するマネジメント( 事 例 3) 9 チームで 担 当 しているケースの 検 討 を 行 う 10 地 域 の 現 状 と 課 題 についてチームとして 検 討 する 13 必 要 に 応 じて 外 部 の 研 修 に 参 加 できるようにする A 地 区 では ここ3ヶ 月 の 間 に3 人 の 認 知 症 行 方 不 明 者 がでました この3 事 例 について センター 内 三 職 種 で 検 討 を 行 ったところ 他 にも 行 方 不 明 になる 可 能 性 のある 高 齢 者 がいると 思 われるが 実 態 を 把 握 していないことが 課 題 と してあがり A 地 区 全 体 の 高 齢 者 の 実 態 把 握 の 必 要 性 について 確 認 しました そこで センター 長 と 保 健 師 社 会 福 祉 士 が 民 生 委 員 会 議 に 出 席 し 一 人 暮 らしや 日 中 独 居 の 高 齢 者 の 実 態 把 握 を 行 なうことについて 協 力 を 求 めたとこ ろ 民 生 委 員 と 包 括 スタッフで 実 態 把 握 を 実 施 することの 合 意 が 取 れました さらに 保 健 師 が 市 の 保 健 センターが 調 査 した 地 域 ごとの 健 康 調 査 のデータ を 入 手 し 実 態 調 査 結 果 と 合 わせてA 地 区 の 現 状 分 析 や 課 題 整 理 を 行 なうこ とができました また ちょうど 市 主 催 の 認 知 症 安 心 ネットワーク 事 業 研 修 会 があり 他 市 の 認 知 症 高 齢 者 対 応 訓 練 捜 索 訓 練 の 取 り 組 みについて 学 ぶことが 出 来 センタ ー 内 で 報 告 今 後 の 取 り 組 みについて 検 討 することができました 85
2. 目 的 を 達 成 するためのマネジメント 2) 地 域 に 対 するマネジメント 1 地 域 住 民 のニーズを 把 握 する 2 地 域 の 課 題 について 地 域 住 民 とともに 理 解 を 深 める ための 取 り 組 みを 行 う 3 ネットワークの 必 要 性 について 共 通 理 解 をもてるように 地 域 住 民 や 専 門 職 を 含 めた 関 係 者 に 働 きかける 4 地 域 住 民 同 士 の 支 え 合 いの 活 動 ができるよう 働 きか ける 5 当 事 者 組 織 家 族 会 などの 組 織 化 や 活 動 を 支 援 する 社 団 法 人 日 本 社 会 福 祉 士 会 地 域 包 括 支 援 センター 社 会 福 祉 士 評 価 シート を 参 考 にして 作 成 2. 目 的 を 達 成 するためのマネジメント 2) 地 域 に 対 するマネジメント( 続 き) 6 高 齢 者 虐 待 防 止 ネットワーク 等 支 援 に 必 要 となるネットワークを 構 築 ( 改 善 活 用 )する 7 必 要 に 応 じて 社 会 資 源 の 開 発 ( 活 用 改 善 開 発 )を 行 う 8 警 察 署 や 医 療 サービス インフォーマルサービス 等 との 円 滑 な 連 携 体 制 を 構 築 する 9 地 域 の 課 題 に 対 して 目 標 を 立 てて 取 り 組 む 10 定 期 的 もしくは 随 時 地 域 での 取 り 組 みについて 評 価 を 行 う 11 地 域 住 民 に 対 し 介 護 保 険 制 度 の 理 念 についての 説 明 周 知 を 行 う 社 団 法 人 日 本 社 会 福 祉 士 会 地 域 包 括 支 援 センター 社 会 福 祉 士 評 価 シート を 参 考 にして 作 成 86
2) 地 域 に 対 するマネジメント( 事 例 1) 1 地 域 住 民 のニーズを 把 握 する 2 地 域 の 課 題 について 地 域 住 民 とともに 理 解 を 深 めるた めの 取 り 組 みを 行 う 区 の 高 齢 化 率 は37%を 超 えていますが 住 んでいる 住 民 自 体 に 自 覚 があ りません そのため 介 護 予 防 教 室 の 開 催 を 働 きかけても 興 味 を 持 ってもらえず 担 当 保 健 師 が 悩 んでいました 保 健 師 は センター 長 に 相 談 し 保 健 センターと 協 働 地 区 にいる 健 康 推 進 員 さ んたちに 声 を 掛 けました 推 進 員 さんは こういうのがあるのを 知 らない 人 が 多 い と 思 う 介 護 予 防 は 自 分 たちの 問 題 である と チラシを 手 作 りしてくれると 提 案 が あり できあがったチラシを 各 戸 にも 個 別 配 付 し 声 掛 けもしてくれました 回 覧 板 で 回 すだけではないこの 作 戦 が 功 を 奏 し 20 人 以 上 の 人 が 集 まりました 推 進 員 さんも 手 伝 いに 来 てくれました 教 室 終 了 後 推 進 員 さんも 参 加 して その 場 で 振 り 返 り 兼 相 談 会 を 実 施 し 介 護 予 防 ニーズからこの 地 区 の 課 題 の 見 える 議 論 ができ 次 回 の 活 動 へつなげること ができました この 事 例 は 住 民 自 らが 地 域 の 実 態 や 介 護 予 防 の 大 切 さに 気 づき その 課 題 に 取 り 組 み 始 めたとても 良 い 事 例 だと 思 います 2) 地 域 に 対 するマネジメント( 事 例 2) 1 地 域 住 民 のニーズを 把 握 する 2 地 域 の 課 題 について 地 域 住 民 とともに 理 解 を 深 めるための 取 り 組 みを 行 う 5 当 事 者 組 織 家 族 会 などの 組 織 化 や 活 動 を 支 援 する 市 の 認 知 症 を 抱 える 家 族 の 会 は 活 動 を 開 始 して10 年 が 経 とうとしてい ました 定 例 会 で 会 員 が 集 まり 情 報 交 換 をしていましたが 最 近 市 の 認 知 症 の 取 り 組 みが 活 性 化 している 中 で 自 分 たちの 組 織 も 何 か 役 に 立 てることは 無 い だろうかと 地 域 包 括 支 援 センターに 相 談 がありました この 相 談 を 受 けた 社 会 福 祉 士 は センター 内 会 議 に 報 告 し なにか 家 族 会 を 活 用 できる 取 り 組 みがないか 意 見 を 求 めました 主 任 ケアマネから 家 族 会 の 会 員 を 対 象 に 家 族 介 護 者 の 介 護 負 担 感 を 出 し 合 うワークショップをしてみたらど うかという 案 が 出 ました ワークショップでは 家 族 の 抱 える 介 護 ニーズが 多 く 出 され 会 員 には 同 じ 悩 みを 持 つもの 同 士 の 共 感 する 力 があることが 分 りました そこで 地 域 包 括 職 員 やケアマネジャーが 家 族 介 護 者 の 相 談 を 受 けたときに 会 に 家 族 の 話 し 相 手 になってもらえる 会 員 派 遣 を 協 力 依 頼 することができるよう 家 族 支 援 ネットワ ークを 構 築 していくことになりました 87
2) 地 域 に 対 するマネジメント( 事 例 3) 2 地 域 の 課 題 について 地 域 住 民 とともに 理 解 を 深 めるための 取 り 組 みを 行 う 4 地 域 住 民 同 士 の 支 え 合 いの 活 動 ができるよう 働 きかける 7 必 要 に 応 じて 社 会 資 源 の 開 発 ( 活 用 改 善 開 発 )を 行 う A 地 区 では 月 日 社 協 のインストラクターの 指 導 のもと 区 長 班 長 民 生 委 員 など 地 域 の 役 員 が 集 まり 地 域 支 え 合 いマップの 作 成 を 行 いました この 取 り 組 みは 地 域 住 民 自 身 があらためて 地 域 情 報 を 出 し 合 い マップに 落 とすこと で 視 覚 的 に 情 報 を 共 有 し 地 域 課 題 の 確 認 を 行 なうことを 目 的 にしています 地 域 包 括 職 員 も 地 域 ニーズの 把 握 のために 参 加 しています この 作 業 の 中 で こ の 地 区 の 要 介 護 者 のほとんどが 遠 いデイサービスに 通 っていること 地 区 内 に 介 護 保 険 事 業 所 がひとつもないことや 地 域 サロンも 開 設 されていないことが 分 り ました マップを 作 成 しながら 介 護 状 態 にならないよう 遠 くのデイサービスに 行 かなくても 良 いようにサロンをつくろうではないかという 意 見 が 出 ました 地 域 の 中 で 協 力 してくれそうな 人 参 加 して 欲 しい 人 をマップでチェックし 集 会 所 を 使 って1 回 目 の 集 まりを 開 くことに 決 まりました 包 括 の 保 健 師 が 介 護 予 防 の お 話 と 体 操 をすることになり しばらくは 社 協 と 一 緒 に 企 画 内 容 の 相 談 にのるこ とになりました 1ヵ 月 後 集 会 所 には15 人 の 高 齢 者 が 集 まり にぎやかに 楽 し い 時 間 を 過 ごし 2 週 間 に 一 回 定 例 で 開 こうということになりました 2) 地 域 に 対 するマネジメント( 事 例 4) 8 警 察 署 や 医 療 サービス インフォーマルサービス 等 との 円 滑 な 連 携 体 制 を 構 築 する 10 定 期 的 もしくは 随 時 地 域 での 取 り 組 みについて 評 価 を 行 う 市 では 認 知 症 に 関 する 医 療 連 携 を 構 築 しようと 思 い 市 が 医 師 会 と 地 域 包 括 支 援 センターの 連 携 会 議 を 企 画 しました その 席 で 認 知 症 の 受 診 につ いて 話 題 になり 個 人 開 業 の 医 師 から 認 知 症 の 診 断 は 時 間 がかかりすぎるの で かかりつけ 医 には 荷 が 重 過 ぎるという 意 見 が 出 ました そこで 翌 日 のセンター 内 ミーティングで 主 任 ケアマネからケアマネジャー や 相 談 員 が 受 診 につなげる 際 に 本 人 の 状 況 を 事 前 に 聞 き 取 り より 正 確 な 情 報 をかかりつけ 医 に 伝 えられるよう 物 忘 れ 連 絡 シート の 作 成 をしたいと の 希 望 が 出 されました センター 内 で 合 意 が 得 られたので 連 絡 会 議 に 参 加 している 医 師 からも 意 見 をいただきながら シートを 作 り 上 げました このシートができてからは 受 診 前 にかかりつけ 医 に 提 供 することで 認 知 症 の 診 断 がスムーズになったとの 開 業 医 からの 評 価 をもらい 診 断 結 果 によ っては 専 門 医 につなぐという 流 れも 出 来 上 がったとの 声 もありました 88
2. 目 的 を 達 成 するためのマネジメント 3) 政 策 に 対 するマネジメント 1 保 険 者 ( 市 町 村 )に 対 して センターの 取 り 組 みと 課 題 について 理 解 が 深 まるように 働 きかける 2 センター 運 営 協 議 会 や 地 域 の 関 係 者 関 係 機 関 に 対 して セ ンターの 取 り 組 みと 課 題 について 理 解 が 深 まるように 反 映 させ る 3 制 度 施 策 の 課 題 等 について 地 域 の 関 係 者 関 係 機 関 ととも に 行 政 に 対 しその 解 決 に 向 けた 働 きかけを 行 う 4 保 険 者 の 介 護 保 険 事 業 計 画 へ 反 映 させる 社 団 法 人 日 本 社 会 福 祉 士 会 地 域 包 括 支 援 センター 社 会 福 祉 士 評 価 シート を 参 考 にして 作 成 3) 政 策 に 対 するマネジメント( 事 例 ) 3 制 度 施 策 の 課 題 等 について 地 域 の 関 係 者 関 係 機 関 と ともに 行 政 に 対 しその 解 決 に 向 けた 働 きかけを 行 う 市 では 生 活 圏 域 ごとに 地 区 社 会 福 祉 協 議 会 ( 地 域 の 福 祉 課 題 に 取 り 組 む 住 民 の 自 主 組 織 )が 設 置 されていました 地 域 包 括 支 援 センターと 市 社 会 福 祉 協 議 会 では 地 区 社 協 と 連 携 して 見 守 りネッ トワーク 構 築 等 の 活 動 をしていました 活 動 の 中 から 地 域 での 共 通 課 題 や 住 民 で 解 決 できない 課 題 もあることがわか ってきたため 社 会 福 祉 協 議 会 がコーディネートし 行 政 や 地 域 密 着 型 事 業 所 介 護 保 険 事 業 所 その 他 事 業 所 学 校 地 域 包 括 支 援 センター 等 が 参 加 して 生 活 圏 域 における 地 域 住 民 主 体 の 会 議 ( 地 域 ケア 会 議 )を 開 催 する 運 びとなりました この 会 議 を 行 うことによって 地 域 の 課 題 の 把 握 共 有 や 支 援 を 必 要 とする 事 例 を 共 に 考 えるきっかけとなり 共 助 を 高 めることができました また 地 域 住 民 で 解 決 できない 課 題 に 関 しては 市 に 提 言 していくことになりました 89
3. 事 業 計 画 1) 事 業 計 画 とは 組 織 の 理 念 に 基 づき 設 定 した 目 的 を 達 成 するために 長 期 中 期 年 度 などの 単 位 で 定 められる 計 画 である 具 体 的 な 到 達 目 標 と 活 動 とを 明 確 にしたうえで なすべき 行 動 を 定 めたものである 事 業 計 画 は 組 織 構 成 員 のモチベーションが 高 まるものでな くてはならない 目 標 は 明 確 に 示 し 達 成 することの 意 義 が 全 体 で 共 有 され なければならない 確 実 な 目 標 達 成 のために 実 行 中 の 活 動 を 評 価 し 評 価 に 基 づき 計 画 戦 略 戦 術 を 見 直 すことが 重 要 である 実 行 段 階 ではPDCAサイクルを 意 識 的 に 実 行 する 3. 事 業 計 画 2) 事 業 計 画 の 作 成 現 状 分 析 からスタート(ニーズ 調 査 とアセスメント) 事 実 をベースに 分 析 することで 目 標 とのギャップが 見 えて くる 外 部 環 境 の 分 析 地 域 の 情 況 利 用 者 家 族 ボランティ ア 地 域 住 民 等 のニーズを 把 握 する 内 部 環 境 の 分 析 計 画 実 現 のために 必 要 な 経 営 資 源 (ヒ ト モノ カネ)が 備 わっているか 90
3. 事 業 計 画 3) 事 業 計 画 の 効 果 (なぜ 必 要 か) 事 業 体 の 意 思 を 内 外 に 示 す 明 確 な 理 念 に 基 づいて 策 定 された 事 業 計 画 の 実 行 プロセスは 事 業 体 の 働 きが 広 く 社 会 に 認 知 されるにとどまらず 地 域 社 会 を 変 革 し 事 業 体 が 地 域 に 支 えられて 発 展 する 方 向 につながる 組 織 文 化 を 高 める 明 確 な 目 標 を 組 織 内 で 共 有 化 することにより 組 織 構 成 員 の 共 通 認 識 を 高 めることができ モチベーションやモラールを 高 める ことができる 目 的 意 識 的 な 仕 事 によりサービスの 質 が 向 上 する 事 業 計 画 の 実 行 に 沿 って 働 くことにより 自 らの 仕 事 が 全 体 の 中 でどのように 位 置 づけられているかを 理 解 でき 自 らの 役 割 を 理 解 することができる 4. 行 動 計 画 1) 行 動 計 画 の 策 定 事 業 計 画 に 基 づき 目 標 達 成 のために 取 り 組 むべき 具 体 策 を 盛 り 込 み それぞれの 具 体 策 ごと に 担 当 者 評 価 項 目 と 目 標 数 値 実 行 計 画 ( 工 程 ) 表 を 作 成 する 工 程 表 があることで 実 行 段 階 でのPDCAサイク ルをまわすことができる 91
4. 行 動 計 画 2) 行 動 計 画 の 実 行 (PDCAサイクルをまわしながら 行 う) 計 画 に 基 づき(P) 具 体 策 を 実 行 (D) 点 検 評 価 を 行 う(C) 一 定 期 間 (1ヶ 月 3ヶ 月 半 年 )または 節 目 ごとに 計 画 の 進 捗 情 況 を 評 価 する 事 業 計 画 の 項 目 ごとに 達 成 度 を 評 価 分 析 する 事 業 計 画 を 改 善 する(A) 工 程 にずれが 生 じた 場 合 などは 計 画 の 修 正 を 行 い 次 の 具 体 策 の 実 行 に 活 かす 5. 評 価 目 標 は 理 念 目 的 に 沿 って 明 確 なものであったか 目 標 実 現 の 手 段 としての 具 体 策 は 適 当 だったか 目 標 は 実 現 可 能 で 全 員 が 共 有 できるものであったか ゴールは 明 確 だったか マネジメントは 適 切 に 行 われたか 求 める 成 果 は 得 られたか 更 なる 改 善 発 展 のためには 何 が 必 要 か メモ 一 般 的 に 評 価 には その 事 業 計 画 や 企 画 目 的 目 標 そのものが 妥 当 だったのか をみる 企 画 の 評 価 ( 計 画 の 評 価 ) 実 施 がどうであったの かをみる 実 施 評 価 結 果 をみる 結 果 評 価 があり その 全 体 をみる 総 合 的 な 評 価 があります ここでは 評 価 の 一 部 を 抜 粋 して 紹 介 しています 92
演 習 ~センター 長 としてのマネジメント を 振 り 返 ってみましょう!~ 演 習 時 の 座 席 図 に 移 動 してください 併 せてホワイトボードを 移 動 してくだ さい 休 憩 後 に 演 習 を 開 始 します 始 めに 司 会 者 書 記 発 表 者 を 決 める(3 分 ) 司 会 者 全 員 に 意 見 を 求 め 全 体 をまとめていく 書 記 ホワイトボードを 活 用 し 意 見 を 簡 潔 にわか りやすく 記 述 する 発 表 者 グループ 内 で 話 し 合 われた 会 話 の 要 点 を 簡 潔 に 報 告 する 93
演 習 1 の 手 順 (20 分 ) 組 織 内 部 に 対 するマネジメントを 振 り 返 る 2. 目 的 を 達 成 するためのマネジメント 1) 組 織 ( 職 場 ) 内 部 に 対 するマネジメントに 記 載 された1~18 項 目 のうち 1 センターの 目 的 と 基 本 視 点 について 職 員 間 で 共 通 認 識 を 持 てるようにする 3 業 務 内 容 に 関 して 職 員 間 で 共 通 理 解 ができるようにする 16 年 間 事 業 計 画 を 立 てて センター 業 務 を 計 画 的 に 進 める 18 職 員 の 人 材 育 成 を 行 う の4 項 目 から 各 グループで 一 つ 選 択 して 現 状 と 課 題 を 話 し 合 いましょう 1: 個 人 ワーク できていること 上 手 くできていないことを 整 理 する 2:グループワーク (1)できていること 上 手 くできていないことを 話 し 合 う (2)できていないことへの 今 後 の 取 り 組 み アイディアを 話 し 合 う 演 習 2 の 手 順 (20 分 ) 地 域 に 対 するマネジメントを 振 り 返 る 2. 目 的 を 達 成 するためのマネジメント 2) 地 域 に 対 するマネジメントに 記 載 された1~11 項 目 のうち 1 地 域 住 民 のニーズを 把 握 する 2 地 域 の 課 題 について 地 域 住 民 とともに 理 解 を 深 める ための 取 り 組 みを 行 う 3 ネットワークの 必 要 性 について 共 通 理 解 をもてるように 地 域 住 民 や 専 門 職 を 含 めた 関 係 者 に 働 きかける 9 地 域 の 課 題 に 対 して 目 標 を 立 てて 取 り 組 む の4 項 目 から 各 グループで 一 つ 選 択 して 現 状 と 課 題 を 話 し 合 いましょう 1: 個 人 ワーク 自 らのセンターとして できていること うまくできていないことを 整 理 する 2:グループワーク (1)できていること 上 手 くできていないことを 話 し 合 う (2)できていないことへの 今 後 の 取 り 組 み アイディアを 話 し 合 う 94
最 後 に 全 体 共 有 (20 分 ) 各 グループ 内 で 出 た 意 見 を 発 表 報 告 し 参 加 者 全 員 で 情 報 共 有 する 明 日 の 研 修 につなぐ! [ 組 織 内 部 ][ 地 域 ][ 政 策 ]それぞれに 対 する マネジメントを 実 施 する 中 で 地 域 ケア 会 議 をどのように 活 用 できるのかについて 意 見 交 換 しましょう まとめ 地 域 包 括 支 援 センターの 目 的 社 会 的 使 命 は 地 域 包 括 ケアの 実 現 そのためにはマネジメント( 組 織 運 営 )が 必 要 不 可 欠 3つの 要 素 1 組 織 が 有 する 社 会 的 使 命 を 果 たすこと 2 仕 事 で 人 を 生 かすこと 3 使 命 を 果 たすためのネットワーク 構 築 ( 他 機 関 専 門 職 地 域 住 民 等 ) 事 業 計 画 組 織 の 理 念 に 基 づき 設 定 された 目 的 を 達 成 するための 計 画 行 動 計 画 の 策 定 目 標 達 成 のために 取 り 組 む 具 体 策 行 動 計 画 の 実 行 (PDCAサイクルをまわす ) 事 業 計 画 の 評 価 95
リーダーシップ 発 揮 に 必 要 な 能 力 1 目 標 課 題 をきちんと 捉 えていること 2 目 標 課 題 達 成 のための 段 取 りが 分 かっ ていること 3 チームメンバーに 敬 意 を 持 たれていること 4 要 所 で 決 断 が 下 せること 5 必 要 に 応 じて 代 替 案 が 提 出 できること 引 用 : 企 画 の 立 て 方 第 3 版 星 野 匡 著 日 本 経 済 新 聞 社 96