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容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

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目 次 は じ め に 3 1 幼 児 教 育 をめぐる 国 の 動 き 4 2 高 石 市 の 幼 児 教 育 の 現 状 と 課 題 について 4 2-1 公 民 の 役 割 について 2-2 市 立 幼 稚 園 の 適 正 規 模 及 び 適 正 配 置 について 2-3 幼 稚 園 保 育 所 義 務 教 育 の 連 携 について 3 これからの 高 石 の 幼 児 教 育 の 方 向 性 課 題 7 1 地 域 家 庭 と 一 体 になった 保 育 2 幼 児 教 育 センター 的 機 能 について 3 障 がい 児 教 育 について 4 認 定 こども 園 の 導 入 について 5 3 歳 児 保 育 預 かり 保 育 について 6 教 育 環 境 の 整 備 について お わ り に 10 2

は じ め に 近 年 子 どもたちのなかに 基 本 的 な 生 活 習 慣 の 欠 如 やコミュニケーション 能 力 の 不 足 自 制 心 や 規 範 意 識 の 低 下 小 学 校 への 不 適 応 学 びに 対 する 意 欲 関 心 の 低 下 など 憂 慮 すべき 状 況 が 見 られる その 背 景 には 尐 子 化 核 家 族 化 情 報 化 に 加 えて 人 間 関 係 の 希 薄 化 や 地 域 における 地 縁 的 なつながりの 希 薄 化 といった 家 庭 や 社 会 の 変 化 があり これらが 子 どもたちの 育 ちに 大 きく 影 響 しているものと 考 えられる このようななかにあって 生 涯 にわたる 人 間 形 成 の 基 礎 が 培 われる 幼 児 期 の 教 育 は 子 どもの 心 身 の 健 やかな 成 長 を 促 す 上 で 極 めて 重 要 であり そのあり 方 が 問 われ 続 けて いる 地 域 においても 異 年 齢 の 子 どもが 大 人 数 で 遊 ぶ 姿 がほとんど 見 られなくなっており このことからも 子 どもの 社 会 性 が 育 ちにくい 状 況 が 進 行 しつつある これらのことにより 遊 びを 通 じて 子 ども 同 士 が 互 いに 協 力 反 発 し 合 ったり 自 然 に 触 れながらさまざまな 体 験 をしたりするといった 成 長 段 階 に 応 じた 貴 重 な 経 験 や 感 動 を 十 分 得 られないまま 幼 児 期 を 過 ごすことになり 人 間 形 成 の 上 からも 決 して 望 まし い 状 況 にあるとは 言 えない 本 市 における 幼 稚 園 保 育 所 への 就 園 等 の 状 況 を 見 てみると 幼 児 数 が 減 尐 するなか 幼 稚 園 の 就 園 人 数 は 減 尐 傾 向 にあり 逆 に 保 育 所 の 入 所 児 数 は 保 護 者 の 就 労 形 態 の 変 化 等 により 年 々 増 加 傾 向 を 示 しており 入 所 に 際 して 待 機 しなければならない 状 態 も 現 れている こうした 状 況 のなか 本 委 員 会 では 本 市 の 幼 児 の 健 やかな 成 長 のために 必 要 と 考 え られる 幼 児 教 育 の 在 り 方 について 1 本 市 の 幼 児 教 育 の 現 状 と 課 題 又 は 方 針 に 関 する こと 2 市 立 幼 稚 園 の 適 正 規 模 適 正 配 置 3 幼 児 教 育 における 公 民 の 役 割 分 担 4 幼 稚 園 と 保 育 所 ならびに 小 中 学 校 との 連 携 に 関 すること を 中 心 に 本 市 の 今 後 の 幼 児 教 育 の 方 向 性 について 審 議 を 進 めた ここに 報 告 書 に 取 りまとめ 提 出 するものである 3

1 幼 児 教 育 をめぐる 国 の 動 き 平 成 17 年 1 月 に 中 央 教 育 審 議 会 答 申 子 どもを 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 を 踏 まえた 今 後 の 幼 児 教 育 の 在 り 方 について が 取 りまとめられ 平 成 18 年 10 月 に 幼 児 教 育 に 関 する 総 合 的 な 行 動 計 画 として 幼 児 教 育 振 興 アクションプラン を 文 部 科 学 省 が 策 定 している また 平 成 18 年 12 月 改 正 教 育 基 本 法 で 幼 児 の 教 育 という 条 項 が 新 設 された 平 成 19 年 6 月 改 正 学 校 教 育 法 で1 学 校 種 の 規 定 において 幼 稚 園 を 最 初 に 規 定 2 幼 稚 園 の 目 的 目 標 規 定 改 正 3 家 庭 及 び 地 域 の 幼 児 教 育 支 援 に 関 する 規 定 の 新 設 4 預 かり 保 育 の 適 正 な 位 置 づけがなされた これらを 踏 まえ 国 においては 次 のような 幼 児 教 育 振 興 施 策 が 展 開 されている 1 幼 稚 園 の 教 育 内 容 の 充 実 として 幼 稚 園 教 育 要 領 の 改 訂 2 幼 稚 園 就 園 奨 励 費 の 充 実 3 保 育 所 との 連 携 推 進 や 認 定 こども 園 の 制 度 化 4 安 心 こども 基 金 の 創 設 一 方 平 成 20 年 に 新 しい 保 育 所 保 育 指 針 が 告 示 され 保 育 所 での 教 育 の 内 容 においても 幼 稚 園 教 育 要 領 との 整 合 性 が 図 られたところである 2 高 石 市 の 幼 児 教 育 の 現 状 と 課 題 について 昭 和 47 年 に 加 茂 小 学 校 が 設 置 された 翌 年 に 加 茂 幼 稚 園 が 設 置 されて 以 来 市 内 の7 小 学 校 区 が1 小 学 校 区 1 幼 稚 園 の 体 制 として 維 持 されてきたが その 後 平 成 15 年 度 に 清 高 幼 稚 園 が 民 営 化 され 現 在 は 7 小 学 校 区 に 対 し 公 立 6 園 の 状 況 である また 近 年 は 幼 児 の 人 口 自 体 も 減 尐 しており 私 立 幼 稚 園 の 入 園 者 の 割 合 が 増 加 している 一 方 公 立 幼 稚 園 に おいては 4 歳 児 5 歳 児 とも 1 クラスずつという いわゆる 単 学 級 園 が 平 成 21 年 度 で は 全 6 園 中 4 園 となっていることや クラス 当 たりの 人 数 が 減 尐 していることにより 子 どもが 活 力 に 富 んだ 教 育 環 境 の 維 持 が 難 しくなってきている 一 方 保 育 所 は 平 成 14 年 に 東 羽 衣 保 育 所 平 成 21 年 に 高 石 保 育 所 が 民 営 化 されたこと により 公 立 4 か 所 私 立 4 か 所 となっている 加 えて 2 つの 保 育 所 を 民 営 化 し 定 員 増 を 図 ったが 年 度 途 中 での 待 機 児 童 が 発 生 している 4

図 1 保 育 所 の 入 所 児 童 数 の 推 移 ( 各 年 度 5 月 1 日 現 在 ) 600 500 400 300 200 100 0 528 560 541 555 536 546 506 379 379 389 387 382 380 436 15 年 度 16 年 度 17 年 度 18 年 度 19 年 度 20 年 度 21 年 度 公 立 私 立 H21 年 度 から 高 石 保 育 所 民 営 化 図 2 幼 稚 園 の 入 園 児 数 の 推 移 ( 各 年 度 5 月 1 日 現 在 ) 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 436 441 419 432 399 360 313 282 291 284 273 249 290 209 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 市 立 園 私 立 園 ( 市 内 ) 2-1 公 民 の 役 割 について 公 立 幼 稚 園 が 持 っている 家 庭 と 地 域 との 関 係 の 中 で 子 どもを 教 育 するという 幼 児 教 育 の 姿 は 市 民 にとって 貴 重 な 財 産 であり 社 会 資 源 のひとつとなっている 私 立 幼 稚 園 ではそれぞれの 教 育 理 念 に 基 づき 3 歳 児 保 育 の 早 期 実 践 保 護 者 の 多 様 な ニーズに 応 じた 講 座 や 特 色 ある 教 育 を 実 践 するなど 幼 児 教 育 のなかで 大 きな 役 割 を 果 たしてきた 歴 史 的 背 景 がある 園 児 数 に 経 営 基 盤 を 依 存 する 私 立 幼 稚 園 では 経 営 努 力 のなかで 多 様 かつ 特 色 のある 教 育 機 会 を 提 供 している 尐 子 化 がますます 進 み 保 護 者 ニーズも 多 様 化 している 状 況 のな 5

かで 今 後 は 公 立 と 私 立 はそれぞれ 特 色 を 生 かし 保 護 者 がニーズにあったサービスを 選 択 できるように 役 割 分 担 をし 目 的 や 機 能 の 違 いを 踏 まえながら 施 策 の 展 開 をすすめ ていくべきである 特 に 公 立 幼 稚 園 には 地 域 の 子 どもを 地 域 で 育 てるという 役 割 だけで なく1 障 がい 児 や 課 題 を 抱 える 養 育 環 境 にある 親 子 の 教 育 支 援 2 核 家 族 化 等 といった 子 育 て 環 境 の 変 化 に 対 応 していくために 認 定 こども 園 の 担 う 子 育 て 支 援 機 能 との 役 割 分 担 を 検 討 しながら 未 就 園 児 の 一 時 保 育 機 能 をも 含 む 幼 児 教 育 センター 的 機 能 を 担 っていくこ とが 求 められる 2-2 市 立 幼 稚 園 の 適 正 規 模 及 び 適 正 配 置 について 現 在 高 石 市 の 公 立 幼 稚 園 は その 規 模 や 地 域 の 実 情 に 応 じて 定 員 を 設 け 園 児 を 受 け 入 れる 体 制 をとっている しかし 平 成 21 年 5 月 時 点 では 園 全 体 の 定 員 に 対 する 就 園 率 は 35%と 低 く 就 園 率 が 最 も 高 い 高 陽 幼 稚 園 で 50%となっている このことについては 尐 子 化 もさることながら 多 様 化 するニーズに 対 して 十 分 な 対 応 が できなかったことも 要 因 のひとつとなっていると 考 えられる 幼 稚 園 は 教 育 の 場 であり 教 育 上 望 ましい 集 団 活 動 が 実 施 できる 教 育 環 境 を 確 保 する ことが 必 要 と 言 える しかしながら 幼 児 人 口 の 減 尐 が 今 後 も 続 くことを 考 慮 すると 現 在 の 設 置 状 況 のままでは 公 立 幼 稚 園 の 小 規 模 化 がますます 進 むことが 懸 念 され いわゆ る 1 小 学 校 区 に 1 公 立 幼 稚 園 を 維 持 していくことは 困 難 になっている また 幼 児 期 の 教 育 は 生 涯 にわたる 人 格 形 成 の 基 礎 を 培 う 極 めて 重 要 なものであるが 近 年 の 尐 子 化 により 地 域 において 子 どもが 多 人 数 で 遊 ぶ 姿 はほとんど 見 られなくなり 社 会 性 が 修 得 しにくい 状 況 になっている 以 上 のことに 鑑 み 幼 稚 園 における 集 団 保 育 の 必 要 性 を 考 えるとき 1 学 級 あたりの 人 数 は 重 要 なことであり 規 模 があまりに 大 きすぎるまたは 小 さすぎる 場 合 はその 効 果 が 必 ず しも 期 待 できない 学 級 数 についても 同 じ 理 由 から 同 年 齢 において 単 学 級 よりも 複 数 学 級 が 望 ましいと 考 えられる 幼 稚 園 での 教 育 活 動 では 学 級 間 の 競 争 意 識 や 対 抗 意 識 が 子 どもたちの 意 欲 を 喚 起 し 大 きな 教 育 効 果 が 期 待 できる 側 面 もある 適 切 な 集 団 規 模 の 中 で 自 分 が 所 属 する 集 団 をより 高 めていく 経 験 が 可 能 となるよう 複 数 学 級 の 設 置 が 望 ましい また 教 職 員 も 一 定 の 規 模 のもと 連 携 協 力 し 指 導 にあたることが 必 要 になっていると 言 える このよ うな 観 点 から 適 正 規 模 としては 4 歳 児 5 歳 児 ともに 1 クラスの 下 限 は 概 ね 20 名 程 度 と し 各 年 齢 において 複 数 学 級 となることが 望 ましい 今 後 適 正 な 園 児 数 及 び 学 級 数 を 確 保 するためには 公 立 幼 稚 園 や 私 立 幼 稚 園 の 地 域 的 な 偏 在 や 施 設 の 耐 震 性 の 状 況 も 考 慮 しつつ 市 民 の 選 択 の 幅 を 狭 めないよう 配 慮 しながら 再 編 により 公 立 幼 稚 園 の 規 模 の 適 正 化 を 図 り 家 庭 のニーズにも 配 慮 した 取 り 組 みを 導 入 することにより 教 育 上 適 切 な 集 団 活 動 が 実 施 できる 教 育 環 境 を 整 備 することが 望 ましい 6

その 際 園 児 の 生 活 エリア 通 園 時 間 疲 労 を 感 じさせない 程 度 の 通 園 距 離 さらに 駅 勢 圏 や 中 学 校 区 を 中 心 としたまちづくりの 考 え 方 にも 十 分 配 慮 すべきである なお 通 園 については 親 子 登 園 の 良 さがあるとの 意 見 や 通 園 バス 等 による 通 園 手 段 の 確 保 について 検 討 すべきとの 意 見 もあった 表 公 立 幼 稚 園 各 園 就 園 率 及 び1クラス 当 たり 平 均 園 児 数 平 成 21 年 5 月 1 日 現 在 幼 稚 園 名 就 園 率 定 員 A 園 児 数 C 1クラス 当 たり クラス 数 B C/A ( 名 ) ( 名 ) 平 均 園 児 数 C/B 100(%) 高 石 140 2 28 20.0 14.0 羽 衣 140 2 50 35.7 25.0 高 陽 140 3 70 50.0 23.3 取 石 140 2 33 23.6 16.5 北 140 2 50 35.7 25.0 加 茂 175 4 82 46.9 20.5 2-3 幼 稚 園 保 育 所 義 務 教 育 の 連 携 について 校 種 の 異 なる 教 職 員 がどのような 子 どもを 育 てたいのか めざす 子 ども 像 について 共 通 の 目 標 を 持 つ という 視 点 に 立 った 連 携 が 必 要 である しかし 小 学 校 との 交 流 につい ては 幼 稚 園 に 比 べ 保 育 所 は 交 流 の 度 合 が 低 い 在 籍 の 園 児 数 はそのまま 小 学 校 入 学 時 の 人 数 比 に 反 映 されており 今 後 小 学 校 においては 様 々な 幼 児 教 育 機 関 とどのようにつながっ ていくのかが 課 題 でもある また 昨 今 では 保 育 所 ( 園 ) 幼 稚 園 そして 義 務 教 育 への 子 どもの 発 達 の 連 続 性 や 学 び の 連 続 性 をめざすことも 求 められている 幼 児 教 育 で 行 われる 教 育 活 動 が 小 学 校 の 教 育 課 程 に 広 くは 中 学 校 の 学 校 生 活 にどのように 接 続 していくのか また 学 習 活 動 における 規 律 にどのようにつながっていくのか 等 校 種 の 異 なる 教 職 員 が 子 どもたちの 将 来 の 姿 を 具 体 的 にイメージし それを 共 有 していくことが 極 めて 重 要 な 時 代 に 入 ったといえる 保 幼 小 中 の 円 滑 な 接 続 をめざして 高 石 市 の 地 域 性 も 生 かした 保 育 教 育 課 程 の 編 成 を 試 みるべきである 7

3 これからの 高 石 の 幼 児 教 育 の 方 向 性 課 題 1 地 域 家 庭 と 一 体 となった 保 育 地 域 力 の 低 下 が 叫 ばれて 久 しい 地 域 力 の 低 下 は 家 庭 の 教 育 力 に 影 響 を 及 ぼしている 保 護 者 の 労 働 時 間 の 長 時 間 化 により 以 前 であれば 家 庭 で 担 われてい た 幼 児 の 育 ちのプロセスの 多 くが 幼 稚 園 や 保 育 所 ( 園 )で 行 われている 実 態 も 見 られる 家 庭 で 果 たすべきであった 部 分 を 幼 稚 園 や 保 育 所 ( 園 )が 補 っていると もいえる それらの 実 態 をふまえて 各 家 庭 の 子 育 てを 支 援 し 地 域 の 教 育 力 を 掘 り 起 こして いくために 家 庭 地 域 と 幼 児 教 育 の 場 である 幼 稚 園 保 育 所 ( 園 )が 一 体 となっ て 地 域 の 子 どもを 地 域 で 育 てる という 共 通 の 視 点 に 立 つ 必 要 がある 子 どもた ちの 生 活 の 場 として 地 域 を 捉 えていくことが 大 切 である そしてさらに 幼 稚 園 や 保 育 所 ( 園 )はこれまでの 役 割 に 加 えて 家 庭 や 地 域 社 会 が 自 らその 教 育 力 を 再 生 し 向 上 していく 取 組 みを 支 援 する 役 割 が 求 められてい る 幼 稚 園 や 保 育 所 ( 園 )ではそれぞれの 特 性 を 生 かして 自 然 体 験 の 場 や 保 護 者 や 子 どもが 多 くの 人 と 関 わる 場 の 提 供 また 地 域 の 季 節 行 事 や 文 化 を 子 どもたち に 伝 えたりするなどの 取 組 みや 親 子 参 加 型 の 事 業 など 親 と 子 が 共 に 育 つ と いう 視 点 からの 取 組 みがますます 重 要 になっている 実 施 にあたっては 各 家 庭 が 共 感 できる 様 な 内 容 にするとともに きめ 細 かな 対 応 と 各 家 庭 のニーズの 把 握 が 必 要 である 2 幼 児 教 育 のセンター 的 機 能 について 今 後 の 市 立 幼 稚 園 は その 専 門 性 を 高 め 地 域 の 幼 児 教 育 センター 的 役 割 をより 積 極 的 に 果 たしていくことが 求 められる これまで 市 立 幼 稚 園 の 歴 史 の 中 で 培 わ れてきたノウハウを 子 育 て 家 庭 へと 還 元 していくことが 重 要 である 幼 児 教 育 に 関 し たとえば 被 虐 待 児 や 障 がい 児 等 の 教 育 課 題 について 調 査 研 究 し 質 的 向 上 を 図 るとともに 本 市 における 家 庭 教 育 支 援 を 含 めた 幼 児 教 育 の 中 心 的 役 割 を 担 い 私 立 幼 稚 園 や 保 育 所 ( 園 ) 地 域 と 情 報 を 共 有 していくことが 重 要 である 3 障 がい 児 教 育 について 共 に 学 び 共 に 育 つ 教 育 が 推 進 され 障 がいのある 子 どもたちが 地 域 に 根 差 し 生 涯 にわたって 地 域 と 共 に 生 きていくことのできる 社 会 を 構 築 するためには 幼 稚 園 と 保 育 所 ( 園 )の 果 たす 役 割 は 大 きく 重 要 である 配 慮 を 必 要 とする 幼 児 を 含 め 支 援 を 必 要 とする 幼 児 が 地 域 社 会 の 中 で 健 やか に 成 長 し 豊 かな 思 春 期 青 年 期 を 迎 えるための 基 礎 づくりを 保 障 するために 支 援 教 育 の 充 実 を 図 ることは 公 立 私 立 を 問 わず 必 要 であるが とりわけ 公 立 の 幼 8

稚 園 と 保 育 所 ( 園 )の 重 要 な 役 割 である また 障 がい 児 を 含 む 支 援 を 必 要 とする 幼 児 とその 家 族 は 多 種 多 様 のニーズを 持 っており 問 題 解 決 には 多 くの 機 関 の 連 携 が 不 可 欠 である 限 られた 社 会 資 源 を 有 効 利 用 し 機 関 相 互 の 連 携 や 専 門 的 知 識 と 技 術 を 生 かせる 仕 組 みが 望 まれる 4 認 定 こども 園 の 導 入 近 年 の 急 速 な 尐 子 化 の 進 行 や 家 庭 地 域 を 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 また 女 性 の 社 会 進 出 などを 背 景 に 保 護 者 の 就 労 の 有 無 により 幼 児 の 受 け 入 れ 施 設 が 限 定 される ことから 幼 稚 園 と 保 育 所 の 機 能 を 併 せ 持 った 幼 保 総 合 施 設 への 期 待 も 高 まってきて いる 多 様 化 するニーズに 柔 軟 に 対 応 するため 平 成 18 年 6 月 に 就 学 前 の 子 どもに 関 する 教 育 保 育 等 の 総 合 的 な 提 供 に 関 する 法 律 が 成 立 し 同 年 10 月 から 幼 稚 園 保 育 所 等 のうち 教 育 保 育 を 一 体 的 に 提 供 し 地 域 における 子 育 て 支 援 を 実 施 する 施 設 を 認 定 する 認 定 こども 園 制 度 が 創 設 された 認 定 こども 園 制 度 は 1 保 護 者 の 就 労 の 有 無 にかかわらず 施 設 利 用 が 可 能 2 適 切 な 規 模 のこどもの 集 団 を 保 ち 育 ちの 場 を 確 保 できる 3 育 児 不 安 の 大 きい 家 庭 への 支 援 を 含 む 地 域 の 子 育 て 支 援 が 充 実 するなどの 効 果 が 期 待 される これらのテーマについては 今 高 石 市 が 抱 えている 様 々な 問 題 と 同 じ 視 点 のもので あり 本 市 においても 認 定 こども 園 が これらの 利 点 を 有 することや 園 児 が 減 尐 す る 幼 稚 園 及 び 耐 震 化 が 急 がれる 幼 稚 園 保 育 所 双 方 の 再 編 にあたって 有 用 であること を 踏 まえ 導 入 すべきである 図 3 認 定 こども 園 となったことへの 評 価 認 定 こども 園 を 評 価 している 点 評 価 しな い, 0.8% 無 回 答, 21.4% どちらかとい えば 評 価 して いない, 2.4% どちらかといえば 評 価 している, 17.3% 評 価 してい る, 58.2% 1 保 育 時 間 が 柔 軟 に 選 べる( 46.5 %) 2 就 労 の 有 無 にかかわらない 施 設 利 用 ( 45.7 %) 3 教 育 活 動 の 充 実 ( 30.9 %) 4 異 年 齢 児 交 流 ( 27.3 %) 5 子 育 て 支 援 活 動 の 充 実 ( 24.6 %) 6 給 食 の 提 供 ( 14.4 %) 7 その 他 ( 5.6 %) ( 平 成 20 年 3 月 文 部 科 学 省 厚 生 労 働 省 幼 保 連 携 推 進 室 実 施 の 認 定 こども 園 アンケート) 9

5 預 かり 保 育 3 歳 児 保 育 について 保 護 者 からのニーズが 高 い 預 かり 保 育 については 昨 年 度 学 校 教 育 法 の 改 正 に より 家 庭 及 び 地 域 における 幼 児 期 の 教 育 の 支 援 について 明 記 されたことや 幼 稚 園 の 教 育 課 程 その 他 の 保 育 内 容 に 関 する 事 項 が 定 められたことを 受 け 平 成 20 年 3 月 に 公 布 された 新 しい 幼 稚 園 教 育 要 領 においても 地 域 の 実 態 や 保 護 者 の 要 請 により 教 育 時 間 の 終 了 後 に 行 う 預 かり 保 育 を 含 めた 教 育 活 動 について 留 意 事 項 が 示 されたとこ ろであり 今 後 受 益 者 負 担 を 考 慮 しながら 公 立 幼 稚 園 がどう 取 り 組 むべきであるか について 検 討 すべきである 3 歳 児 保 育 については 核 家 族 化 や 尐 子 化 都 市 化 が 進 む 中 で 近 隣 での 同 年 齢 集 団 にも 恵 まれず 親 子 の 孤 立 化 が 社 会 問 題 として 取 り 上 げられてきている 中 で 集 団 遊 びや 自 然 との 触 れ 合 いなどの 年 齢 に 即 した 育 ちの 場 を 提 供 することが 望 ましい 3 歳 児 の 発 達 段 階 を 捉 えても 自 我 の 芽 生 えによる 社 会 性 の 発 達 が 著 しく この 時 期 の 環 境 が 人 格 形 成 にも 大 きく 影 響 を 与 えることに 考 慮 する 必 要 性 がある また 孤 立 しがちな 親 へ 働 きかけて 幼 児 教 育 や 社 会 参 加 への 啓 発 育 成 親 同 士 の 連 携 によ り 地 域 社 会 でのネットワークの 基 盤 作 りができうることなどから 保 護 者 のニーズや 本 市 の 財 政 状 況 を 見 極 めながら 公 立 幼 稚 園 における3 歳 児 保 育 の 試 行 的 な 導 入 を 検 討 すべきである 6 教 育 環 境 の 整 備 について 幼 児 教 育 のさらなる 向 上 を 目 指 し 園 児 の 生 活 エリアを 大 切 にし 安 全 安 心 の 観 点 から 園 舎 の 耐 震 化 や 教 育 環 境 の 整 備 については 早 急 かつ 計 画 的 に 進 めていく べきである お わ り に 高 石 市 の 幼 児 教 育 のあり 方 検 討 委 員 会 は 平 成 21 年 7 月 から 11 月 までの 間 に 計 6 回 の 慎 重 な 審 議 を 行 った 高 石 市 において 今 後 幼 児 教 育 を 進 めるにあたっては 財 政 状 況 を 勘 案 しつつ 本 報 告 書 の 内 容 また そこでの 議 論 も 踏 まえ 市 民 の 声 にも 十 分 配 慮 しつつ 施 策 の 展 開 に 努 め られたい 10