配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金

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相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

金庫株を活用した事業承継対策 1. 概要 非上場株式を相続して相続税が発生する場合は 相続で取得した自社株を相続税の申告期限後 3 年以内に金 庫株すればみなし配当課税しない (= 譲渡所得とする ) 特例があります ( 措置法 9 条の 7) 所得税の特例の内容 ( 自己株式をみなし配当課税しない

おき 太郎様 Inheritance Report 相続診断書 税理士法人おき会計 平成 28 年 7 月 20 日作成

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

債務控除できるもの できないもの 1. 概要相続税の申告で 債務控除できるものや葬式費用には 被相続人名義の銀行借入金や未納の所得税等の公租公課 未払医療費等のいわゆる債務の金額 葬式費用が挙げられます ( 相法 13) 斎場へのタクシー代や式後の飲食代なども含みますが 通常必要とされる範囲内とされ

平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 無対価での会社分割 バックナンバーは 当事務所のホームページで参照できます 1

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

第 5 章 N

東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

小規模宅地等の評価減の特例 1. 概要 居住用や事業用宅地を相続した場合 小規模とされる一定面積までを 50%~80% 評価減できる特例があります ( 措置法 69 条の 4) 区分宅地の区分事業や居住の見込減額割合対象面積 1 号特例特定事業用等宅地等 1 親族が相続して事業を継続 80% 400

ラリーマン 相続税の申告は? 45 相続税の申告はどのようにすればよいのでしょうか 相続が開始したことを知った日 ( 通常は被相続人が死亡した日 ) の翌日から 10 か月以内に 被相続人の住所 地の所轄税務署に申告し 相続税を納付する必要があります 申告書を提出する人が 2 名以上いる場合は 共同

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

暦年課税の贈与を毎年する人のデータ 暦年課税の贈与は 現金を贈与するのか不動産を贈与するのかで違ってきます 土地は路線価方式または倍率方式で評価し建物は固定資産税評価額で評価しますので 現金での贈与の場合よりも税率は低くなります ただし不動産の贈与では 土地や建物の贈与または共有持分の贈与になります

自己株式の消却の会計 税務処理 1. 会社法上の取り扱い取得した自己株式を消却するには 取締役会設置会社の場合は取締役会決議が必要となります ( 会 178) 取締役会決議では 消却する自己株式数を 種類株式発行会社では自己株式の種類及び種類ごとの数を決定する必要があります 自己株式を消却しても 会

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

(2) みなし相続財産ものか13 第1 章12 2 課税される 相続財産 の範囲 海外にある財産も課税対象となる 贈与税の暦年課税適用財産も 3 年以内は課税対象となる 葬式費用 墓地や墓碑 仏壇 仏具等は非課税 相続税の課税対象となる相続財産は (1) 被相続人が亡くなったときに所有していた財産

役員の債務保証料 1. 概要オーナー社長の場合は 自社の銀行借入金に代表者個人が連帯債務保証をしている場合があります このような場合は 法人からオーナー個人に債務保証料 ( 信用保証料 ) を支払うことが出来ます 当然 会社では法人税の計算上で損金計上することが出来ます 2. 注意点 (1) 債務保

完全子会社同士の無対価合併 1. 会社法の規制 100% 子会社同士が合併する場合は 兄弟合併とも言われます 実務上は新設合併はマイナーで 法律上の許認可の関係で一方が存続する吸収合併が一般的です また 同一企業グループ内での組織再編成の場合は 無対価合併が一般的です 簡易合併に該当する場合は 存続

2015 年 1 月いよいよ施行! 相続税増税の影響と対策 Part 1 相続税はどう変わる? 影響は? Part 2 相続税の負担を軽減するには?

税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

収用等の特例 1. 収用特例の利用方法 個人が収用や土地区画整理事業で公共事業に不動産を収用された場合は 以下の 2 つの課税の特例があります 法人の場合も ほぼ同様の特例が措置法 64 条と 65 条の 2 に用意されています 類型個人法人 1 収用等の代替資産取得の特例措置法 33 措置法 64

き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

叔父から財産の贈与(1~3) を受けた場合 1/1 12/31 2/1 3/15 相選養続択与子贈時届贈精出縁与算書与 1組課提2 税出3 暦年課税相続時精算課税 養子縁組前の贈与 1については 暦年課税により贈与税額を計算し 養子縁組以後の贈与 2 及び 3は 相続時精算課税により贈与税額を計算し

Microsoft Word - 第67号 来年からの贈与税改正と相続時精算課税を選択する際の注意点

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相続税に関するチェックリスト

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

配偶者居住権の相続税評価額について 2018/12/28 田口税理士事務所 平成 30 年の民法改正により 配偶者の居住権を保護するために配偶者居住権が新設されましたが 相続税の評価にどう影響させるかについて 今回の税制改正大綱に記載されています まず 前提となる配偶者居住権について 説明します 1

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

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一戸建ての自宅を所有している人のデータ 東京都内やその近郊など路線価の高い宅地に一戸建ての自宅を所有し その他に預貯金や有価証券を保有している人の相続税シミュレーションになります 路線価が高いと自宅の敷地の面積が広くなくても その宅地の評価額は高額になりますので この宅地に対して小規模宅地等の特例が

法人による完全支配関係下の寄附金 1.100% グループ内の法人間の寄附 ( 法法 372) 現行税制上では 寄附金は支出法人では損金計上限度額を超える部分が損金不算入 受領法人では益金算入です 平成 22 年度税制改正により 100% グループ内での支出法人では寄附金全額を損金不算入とし 受領法人

2011年税制改正のポイント

相続税 贈与税の基本がよくわかる! 誰が相続人になるの? 税額はどのようにして求めるの? 土地 建物の評価はどうするの? 住宅取得資金の贈与は最大 3,000 万円が非課税に? 教育資金や結婚 子育て資金の贈与は非課税に? 新しくできる配偶者居住権ってどんなもの? etc.

粉飾決算と過年度損益修正 1. 概要 経営上の諸般の事情により やむを得ず粉飾して架空売上や架空在庫を計上する場合があります 前期以前の 過年度の決算が間違っていた場合は 会計上は当期の期首で修正できます ただし 過年度の損失を当期に損金算入すれば その事業年度に損金計上すべきであり 過年度の損失は

配偶者がいる人の一次相続と二次相続のデータ 被相続人に配偶者がいる一次相続と 配偶者がいない二次相続の相続税シミュレーションを行います 配偶者の税額軽減は その節税効果が大きいために一次相続で相続税を大幅に減額することができますが 次の二次相続では想定外の相続税が発生することがあります 配偶者がいる

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養子縁組制度の利用 1. 制度の概要養子には 民法上 普通養子と特別養子の 2 種類があります 養子の相続税法上の取り扱いは 以下の通りです 1 累進課税される相続税率の緩和 (3 億円超は 50%) 2 相続人の数が増えるため基礎控除枠が増加 (1,000 万円 法定相続人 ) 3 死亡保険金 死

コピー又は web からダウンロードしてご使用ください 答案用紙 Chapter1 問題 1 個人とみなされる納税義務者 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 遺贈財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額 2 生前贈与加算される贈与財産の額の計算 ( 単位 :

金融商品と資金運用

税制改正を踏まえた生前贈与方法の検討<訂正版>

2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

相続人の居住用または事業用の宅地については2 割または5 割評価にするという小規模宅地等の評価減の特例があるが 平成 22 年度税制改正により 原則として申告期限まで居住または事業を継続していなければ適用が認められなくなっている 今回 基礎控除額が引き下げられることと合わせ 都市部の独居老人が亡くな

やさしい税金教室

〇本事例集は 平成 31 年 3 月を期限とした個人の確定申告について 国税通則法関連 ( 所得税 の納税地を含む ) の 誤りやすい事例 について取りまとめています 〇本事例集は 誤りやすい事例 を載せた後に 正しい解釈 処理方法を提示しています なお 無用 な文字数 ページ数の増加を避けるため

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

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テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

定期金に関する評価 1. 概要生命保険金は その支払方法が一括で支払われるものと年単位の分割払いのものがあります 税務上は前者を一時金 後者を有期定期金又は終身定期金といいます ( 相法 24) いずれにしても 相続税の課税対象となっています ( 相基通 3-6) なお 平成 22 年度税制改正前は

Q3. 資本金 500 万円で豊中市内の従業員が 60 人の法人です 均等割の金額を教えてください 豊中市の税率 ( 市町村によって違います ) 資本金等の額 * 従業者数 ( 豊中市内 ) 税額 ( 年額 ) * 50 億円超 10 億超 ~50 億円以下 1 億超 ~10 億円以下 1 千万超

課税売上割合 消費税の課税売上割合の計算は 次の算式により計算します 課税売上割合が 95% 以上と未満では 仕入税額 控除の計算方法が変わってくるため算定する必要があります 課税売上割合 = 課税売上 ( 税抜 )/( 非課税売上 + 課税売上 )( 税抜 ) 消費税の課税売上割合が 95% 以上

である 12 遺留分とは 遺言の内容にかかわらず一定の相続人が確実に受け取ることができる一定の 割合のことである 直系尊属のみが相続人である場合は 被相続人の財産の 1/3 その 他の場合には 被相続人の財産の 1/2 である ただし 兄弟姉妹には遺留分はない 13 相続の放棄は 被相続人の生前に行

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

税金のいろいろ所得税の計算の税金サラリーマン20 生活の税金株式の税金事業の税金不動産の税金贈与の税金相続の税金(2) 適用を受けるための主な要件 取得又は増改築等をした日から6か月以内に居住すること 住宅の床面積が50m 2 以上で取得又は増改築後の家屋の床面積の1/2 以上が居住用であること 中

住宅取得等資金贈与の非課税特例 教育資金一括贈与の非課税特例 結婚 子育て資金贈与の非課税特例 相続時精算課税制度 贈与者 贈与年の 1 月 1 日現在で 60 歳以上の父母または祖父母 受贈者 贈与者の直系卑属 ( 子 孫 ひ孫等 ) で贈与の年の 1 月 1 日現在 20 歳以上 受贈年の合計所

A. 受贈者に一定の債務を負担させることを条件に 財産を贈与することを 負担付贈与 といいます 本ケースでは 夫は1 妻の住宅ローン債務を引き受ける代わりに 2 妻の自宅の所有権持分を取得する ( 持分の贈与を受ける 以下持分と記載 ) ことになります したがって 夫は1と2を合わせ 妻から負担付贈

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

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ゴルフ会員権の売却と損益通算 1. 概要 個人で所有する預託金方式のゴルフ会員権の場合 総合課税の譲渡所得として その売却損は損益通算できま す ( 所基通 33-6 の 2) ゴルフ会員権やレジャークラブ会員権は優先的プレー権と預託金返還請求権の 2 要素があり 売却した場合は譲渡所得になります

(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

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所得税確定申告セミナー

経 ViewPoint 営相談 相続時における小規模宅地等の特例の改正 谷口敬三相談部東京相談室 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ( 以下 小規模宅地等の特例 ) は 一定の要件を満たす宅地等 ( 特定事業用等宅地等 特定居住用宅地等 貸付事業用宅地等 ) につ

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平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税務上の措置 ( 手続 )FAQ 平成 30 年 7 月広島国税局 平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税制上の措置 ( 手続 ) 等につきまして 照会の 多い事例を取りまとめましたので 参考としてください 目次 Ⅰ 災害にあった場

野村資本市場研究所|顕著に現れた相続税制改正の影響-課税対象者は8割増、課税割合は過去最高の8%へ-(PDF)

問題 1 1 問題 1 1 納税義務者 相続税の納税義務者及び課税財産の範囲 課税価格 1 納税義務者 ⑴ 次に掲げる者は 相続税を納める義務がある 1 居住無制限納税義務者 ( 法 1 の 3 1 一 ) 相続又は遺贈により財産を取得した個人でその財産を取得した時において法施行地に住所を有するもの

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

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(2) 課税状況の累年比較 申告状況 課税価格相続税額税額控除被相続人の数相続人の数金額人千円千円千円人 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 平成 27 年 8, ,371,256 50,659,924 15,868

貸家建付地 貸家建付地とは 自分名義の土地に自分名義の建物を建設してその建物を他人に貸しているものです ( 財基通 26) 借家人には法律上の借家権が発生し 地主は立退料を支払わないと自由に土地建物を処分できません( 借地借家法 28) 貸家建付地の典型例は アパート マンションです このため 相続

スライド 1

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

2. 二世帯住宅と特定居住用宅地等 [1] 区分所有なし : 外階段 / 親族が取得する場合 Q. 被相続人 A が所有する宅地の上に A の所有する建物があり 1 階に A が居住し 2 階に子 B とその家族が居住しています ( 建物内部では行き来ができない構造 ) A と B は別生計です こ

平成16年版 真島のわかる社労士

Ⅲ 納付 [Q6] 申告 納付等の期限の延長が認められた場合 延滞税 利子税はどのようになりますか また 加算税は賦課されますか 7 [Q7] 今般の熊本地震災害により被害を受けましたが 納税の猶予はどのような場合に受けることができますか 8 [Q8] 納税の猶予の 相当の損失 とはどの程度の損失を

(3) 年金所得者公的年金等の収入金額が400 万円以下であり かつ その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20 万円以下である場合には 確定申告の必要はありません また 上記 (2) 又は (3) に該当する方であっても 医療費控除や住宅借入金


国外転出時課税制度(出国税)の導入

新・NPO法人申請マニュアル.pwd

課税遺産総額 = 各人の課税価格 ( ア ) の合計額 - 遺産に係る基礎控除額ウ相続税の総額の計算 1 課税遺産総額を法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定し 各人ごとの取得金額を計算する 2 1に税率をかけ 各人の税額を合計する (= 相続税の総額 ) エ各人の相続税額の計算相続税の総

12. 小規模宅地等の特例の見直し 1. 改正のポイント (3) 適用時期平成 30 年 4 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税について適用される ただし (2)1 の改正について 平成 30 年 3 月 31 日においての別居親族の要件を満たしていた宅地等を平成 32 年

1.一般の贈与の場合(暦年課税)編

2. 控除の適用時期 Q. 12 月に取得した自宅の所在地に 年末までに住民票を移しましたが 都合で引っ越しが翌年になってしまった場合 住宅ローン控除はいつから受けることになりますか A. 住宅ローン控除の適用を受けるためには 実際に居住を開始することが必要です したがって 住民票を移した年ではなく

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

20年度「応用課程・ビデオ問題」

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

例えば毎年 子供 2 人に対し110 万円づつ贈与し続けるのであれば 10 年間で2,200 万円の財産を無税で子供に移すことができます 贈与税の基礎控除額を上手く活用する方法だけでも 計画的に行うことがどれだけ大切なのかご理解いただけると思います とにかく財産を所有している人が高齢になればなるほど

Z-64-A 簿記論〔第一問〕-解 答-

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

2011年度税制改正大綱(相続・贈与税)

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平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 居住用不動産の配偶者控除 http://www.up-firm.com 1

配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金額等は考慮しない 2. 相続税額の具体的計算フロー 1 課税遺産額 = 遺産額 2 億円 - 基礎控除 (5000 万円 +1000 万円 3 人 )=1 億 2 千万円 2 法定相続分による遺産分割案 配偶者 =1 億 2 千万円 50%=6000 万円 各子供 =1 億 2 千万円 25%=3000 万円ずつ 3 相続税総額の算出 ( 速算表より ) 配偶者 =6000 万円 30%-700 万円 =1100 万円各子供 =3000 万円 15%-50 万円 =400 万円よって相続税総額 =1100 万円 +400 万円 2 人 =1900 万円 4 実際の個人別納税額 配偶者 =1900 万円 50%=950 万円 ( 配偶者の税額軽減の特例より 0 となります ) 各子供 =1900 万円 50% 50%=475 万円ずつ ( 合計 950 万円 ) 上記のように遺産額が 1 億 6 千万円超の場合は 法定相続分で遺産分割するよりも配偶者が 2 億円のうち 1 億 6 千万円を相続すると有利です 遺産額が 1 億 6 千万円を超える場合は 配偶者の税額軽減の特例より以下の金額が 税額から控除されます ( 相法 19 条の 2) 配偶者控除 =1900 万円 1 億 6 千万円 /2 億円 =1520 万円 相続税は 1900 万円 -1520 万円 =380 万円の負担ですむことになります 第 2 次相続を考慮しなければ 1,520 万 円も軽減になります http://www.up-firm.com 2

1 遺産額 1 億 6,000 万円のケース 配偶者が全遺産を相続すれば 配偶者と子供に相続税がかかりません 21 億 6,000 万円 < 遺産額 3 億 2,000 万円のケース 配偶者が 1 億 6,000 万円を相続すれば 配偶者に相続税がかかりません 33 億 2,000 万円 < 遺産額のケース 配偶者が法定相続分 ( 遺産の 1/2) を相続すれば 配偶者に相続税がかかりません 配偶者の税額軽減特例 では 法定相続分か 1 億 6 千万円までのいずれか多い方までは相続税がかかりません 法定相続人が配偶者と子供 2 人の場合は 基礎控除が 8000 万円まで認められます しかし 被相続人の遺産額が 8000 万円超かつ 1 億 6 千万円以下の場合に法定相続分で遺産分割すれば 配偶者以外の子供に相続税が発生します よって 当面の相続税負担を回避するためには遺産全てを配偶者が相続すると 遺族の相続税額は 0 になります この申告要件には 遺産分割が済んでいること 戸籍謄本 遺言書や遺産分割協議書の写しが必要です 法定相続人が配偶者のみで 被相続人の親や兄弟姉妹がいない場合は 法定相続分が 100% なので相続税は 0 となります ただし 配偶者の税額軽減の規定を適用するには 相続税額が無税となる場合でも相続税の確定申告手続きが必要です ( 相法 19 条の 23) また 被相続人に親 子 又は兄弟姉妹がいて その全員が相続放棄をして配偶者のみが遺産を相続した場合は 無税にはなりません ( 相法 19 条の 2) 3. 重加算税への対応策平成 19 年度には相続税の税務調査が 13,845 件実施され そのうち申告漏れ件数が 11,884 件ありました 重加算税が賦課された件数は 1,914 件なので 13.8% です ( 国税庁平成 19 年度相続税の申告事績及び調査事績 ) 相続財産の仮装隠蔽行為があった場合は 35% もの高率の重加算税が課されます ( 通則法 681) http://www.up-firm.com 3

(1) 設例 1. 被相続人父 ( 平成 19 年 3 月 1 日死亡 ) 2. 法定相続人母 長女 ( 法定相続分通りに相続して 平成 19 年 12 月末に期限内申告した ) 3. 相続財産 500 百万円 ( その他に孫名義株式 100 百万円 母が管理して長女はその存在を知らない ) 4. 対応策 1 母が株式 100 百万円を相続する2 長女が株式 100 百万円を相続する ( 平成 21 年 9 月に修正申告 ) 遺産分割案別の相続税額の計算 ( 単位 : 千円 ) 1 母が株式を相続 2 長女が株式を相続 母 長女 母 長女 課税価格合計 ( 基礎控除前 ) 250,000 250,000 250,000 250,000 修正申告分 100,000 - - 100,000 課税価格合計 ( 修正後 ) 350,000 250,000 250,000 350,000 相続税額 1 103,833 74,166 74,166 103,833 配偶者の税額軽減 74,166-74,166 - 納付すべき相続税額 29,667 74,166-103,833 当初申告時点での相続税額 2-69,000-69,000 差引追徴税額 (A) 29,667 5,166-34,833 重加算税又は過少申告加算税 (B) 10,383 516-3,483 延滞税 (C) 3 6,729 669-4,510 合計税額 (A+B+C) 46,779 6,351-42,826 1 各個人の相続税額 =(350+250- 基礎控除 70 百万円 ) 1/2 40%-17 百万円 =89 百万円 実際取得財産で按分負担 2 各個人の相続税額 =(500- 基礎控除 70 百万円 ) 1/2 40%-17 百万円 =69 百万円 母は税額控除で 0 円 3 長女の延滞税額 =34,833 千円 4.7% 2/12+34,833 千円 14.6% 10/12=4,510 千円 (1 年止め ) いずれのプランが有利かは 明らかです プラン2では 母の相続財産の額は増えていませんが 全体の相続税額が増えたため母の相続税も 69,000 千円から 74,166 千円に増えます ところが母には 配偶者の税額軽減特例 があるため相続税はゼロになります 長女は 34,833 千円の相続税が増えます しかし 仮装 隠蔽したのはあくまで母ですから 長女に重加算税を課税することはできません ( 国税不服審判所昭和 62 年 7 月 6 日裁決 ) 長女に対しては 過少申告加算税と延滞税が課されることになります 母が仮装 隠蔽したにもかかわらず 母には相続税の追加も加算税も延滞税も課税することができないわけです さらに 長女が仮装 隠蔽をしたわけではないため 延滞税は仮に申告期限から2 年後に修正申告書を提出した場合でも 最大 1 年分までです ( 通則法 611 一 ) http://www.up-firm.com 4

(2) 平成 19 年度税制改正平成 19 年度税制改正により 上記 (1) のような配偶者が仮装隠蔽していた相続財産を配偶者以外の相続人が取得して 配偶者の税額軽減措置 を利用するケースが防止されました すなわち 仮装隠蔽していた財産に伴い増加する税額については 配偶者の税額軽減特例 が利用できなくなりました ( 相法 19 条の 25) 上記(1) と同様の事例で 解説します 税制改正後の計算 ( 単位 : 千円 ) 1 改正前 2 改正後 母 長女 母 長女 課税価格合計 ( 基礎控除前 ) 250,000 250,000 250,000 250,000 修正申告分 - 100,000-100,000 課税価格合計 ( 修正後 ) 250,000 350,000 250,000 350,000 相続税額 74,166 103,833 74,166 103,833 配偶者の税額軽減 1 74,166-69,000 - 納付すべき相続税額 - 103,833 5,166 103,833 当初申告時点での相続税額 - 69,000-69,000 差引追徴税額 (A) - 34,833 5,166 34,833 重加算税又は過少申告加算税 (B) 2-3,483 1,810 3,483 延滞税 (C) 3-4,510 1,172 4,510 合計税額 (A+B+C) - 42,826 8,148 42,826 1 母への配偶者控除は 当初申告から増加する相続税額 5,166 千円は対象とならない 2 母への重加算税 =5,166 千円 35%=1,810 千円 3 母の延滞税額 =5,166 千円 4.7% 2/12+5,166 千円 14.6% 18/12=1,172 千円 (1 年止めは適用無し ) 相続財産の仮装隠蔽を知らなかった相続人に重加算税が課税されないのは (1) と同様です しかし 配偶者の税 額軽減は 当初申告時点での 69,000 千円のまま限定されるので 5,166 千円追徴課税されます 重加算税の場合 延滞税は 1 年止めの免除期間がありません よって 申告期限から追加税金を納めるまでの期 間に渡って計算されることになります このため 多少の名義財産は ばれても配偶者以外に持っていけば と いうことが出来なくなりました この改正は 平成 19 年 4 月 1 日以降に発生した相続から適用されています http://www.up-firm.com 5

居住用不動産の配偶者控除 1. 概要 この特例は 婚姻期間が 20 年以上の配偶者から居住用不動産を贈与で取得した場合に 基礎控除 110 万円 + 2,000 万円 =2,110 万円までを贈与税の課税価格から控除することができます ( 相法 21 条の 6) 主要な適用要件婚姻期間が 20 年以上であること (1 年未満の端数は切り捨て ) 贈与された財産が 国内の居住用不動産かそのための金銭であること贈与された居住用不動産に翌年 3 月 15 日までに居住すること同じ配偶者から過去にこの特例の適用を受けていないこと納税額が 0 でも 贈与税の申告書を提出すること ( 一定の添付書類が必要 ) 上記で必要な一定の添付書類とは 以下の 4 点です 1 戸籍謄本又は抄本 ( 贈与を受けた日から 10 日以上経過した日付で作成されたもの ) 2 戸籍の附票の写し ( 同上 ) 3 居住用不動産の登記簿謄本又は抄本 ( 名義変更後のもの ) 4 住民票の写し ( 戸籍の附票の写しの受贈者の住所が居住用不動産の住所と相違する場合のみ ) 不動産の税務上の評価額は 世間相場の時価よりも低く評価されます このため 金銭で贈与を受けるよりも不動産自体をもらった方が有利です この特例のもうひとつの有利な点は 居住用不動産の贈与が相続前 3 年以内であっても相続財産に加算されないという点です 相続税法では相続開始前 3 年以内に贈与で財産を取得した場合 その贈与財産価額を相続税の課税価格に加算すると定めています ( 相法 19) しかし この特例で贈与された居住用不動産は特定贈与財産に該当し 3 年内の生前贈与加算 の例外となります つまり特定贈与財産については 相続開始の年に贈与が行われても相続税ではなく贈与税の課税対象になります ( 相基通 19-9) 配偶者が死亡した年にこの特例を利用する場合は 翌年にこの贈与税の配偶者控除の特例を適用する旨の贈与税の確定申告をすれば 相続財産に加算されません http://www.up-firm.com 6

2. 応用例 ( 売却予定のマイホームの共有化 ) 贈与税の配偶者控除 の制度は 相続税対策として相続財産を減らす効果以外にも 所得税対策としても大変大きな効果があります マイホームを売却する際には 居住用財産の 3,000 万円特別控除 特例を適用できれば有利です ( 措置法 35) しかしこの特例を利用しても 古くから所有していたマイホームでは土地から 3,000 万円以上も売却益が発生することがあります この場合は 夫の単独個人名義で所有していたマイホームを 売却前に妻にこの 配偶者に対する贈与特例 ( 相法 21 条の 6) を利用して一部を贈与します 夫婦共有名義にして 将来の所得税負担に備える対策です この場合 土地 建物の売却益両方に夫婦で 3,000 万円特別控除を適用できます この工夫によれば 合計 6,000 万円までは売却益が非課税になります 注意点は 居住用財産の 3,000 万円特別控除 特例は土地ではなく建物 ( 家屋 ) の売却についての特例なので 土地の持ち分だけを贈与して共有化するか 建物持分だけを贈与して共有登記するか マイホームの土地建物両方を贈与するかの検討が必要な点です Reference Purpose Only 本レターに掲載している情報は 一般的なガイダンスに限定されています この文書は 個別具体的ケースに対する会計 税務のアドバイスをするものではありません 会計上の判断や税法の適用結果は 事実認定や個別事情によって大幅に異なることがありえます また 解説の前提となる会計規則や税制が変更されている可能性もあります 実際に企画 実行される場合は 当事務所の担当者にご確認ください http://www.up-firm.com 7