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平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

資料7(追加) 「データで見る産学連携の現状と分析」

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中小企業支援ツール 中小企業支援ツール は 金融機関における中小企業支援の一助となることを目的に 自社製品開発などにより下請脱却に取り組んだものづくり中小企業の知財活用を調査 分析し 経営 事業上の課題を事業ライフステージごとに整理するとともに その課題解決に向け 知財活用の観点から考えられるアクシ

目次 アンケート回答者属性 企業向けアンケート 弁理士向けアンケートの回答者属性 P2 1. 標準化 1-1 企業 P3 1-2 弁理士 P7 2. データの取扱い 2-1 企業 P 弁理士 P14 本調査研究の請負先 : 株式会社サンビジネス 1

平成22年7月30日

平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

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IR 活動の実施状況 IR 活動を実施している企業は 96.6% 全回答企業 1,029 社のうち IR 活動を 実施している と回答した企業は 994 社 ( 全体の 96.6%) であり 4 年連続で実施比率は 95% を超えた IR 活動の体制 IR 専任者がいる企業は約 76% 専任者数は平

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第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

ワークス採用見通し調査

平成22年7月30日

1. 調査の目的 物価モニター調査の概要 原油価格や為替レートなどの動向が生活関連物資等の価格に及ぼす影響 物価動向についての意識等を正確 迅速に把握し 消費者等へタイムリーな情報提供を行う ( 参考 )URL:

平成 24 年 5 月 1 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長長瀨裕太代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 24 年 3 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査は

( 参考様式 1) ( 新 ) 事業計画書 1 事業名 : 2 補助事業者名 : 3 事業実施主体名 : Ⅰ 事業計画 1 事業計画期間 : 年 月 ~ 年 月 記載要領 事業計画期間とは 補助事業の開始から事業計画で掲げる目標を達成するまでに要する期間とし その期限は事業実施年 度の翌年度から 3

Ⅰ 調査目的 総合研究所では 新規開業企業の実態を把握するために 1991 年から毎年 新規開業実態調査 を実施し 開業時の年齢や開業費用など時系列で比較可能なデータを蓄積すると同時に 様々なテーマで分析を行ってきた 今年度は 高齢化が進展するなか開業の担い手として注目を集めているシニア起業家 (

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【No

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質問1

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平成 22 年 11 月 12 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目

3 特許保有数 図表 Ⅰ-3 調査対象者の特許保有数 Ⅱ. 分析結果 1. 減免制度 (1) 減免制度の利用状況本調査研究のヒアリング対象の中小企業が利用している法律別の減免制度の利用状況を 図表 Ⅱ-1 に示す 企業数は延べ数でカウントしている 図表 Ⅱ-1 減免制度の利用状況 この結果から 産業

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平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

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はじめに マーケティング を学習する背景 マーケティング を学習する目的 1. マーケティングの基本的な手法を学習する 2. 競争戦略の基礎を学習する 3. マーケティングの手法を実務で活用できるものとする 4. ケース メソッドを通じて 現状分析 戦略立案 意思決定 の能力を向上させる 4 本講座

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42

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< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

平成 22 年 5 月 7 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214, ) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 3 月調査 ) の結果について

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調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向については消極的な見通しが大勢を占めた自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (50.6%) が最も多く 続いて 横ばい (33.7%) 増加 (13.5%) の順となっている 1 年後 についても 減少 (53.9%) 横ばい

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要旨 今回 横浜国立大学企業成長戦略研究センターでは 内外経済の急激な環境変化を受け かつてない程の厳しい経営環境の悪化が問題視されるなかで 神奈川県内のベンチャー等中小企業 1,386 社 ( その内 回答企業 39 社 ) を対象として 経営の現状や その現状を維持 克服する打開策としての成長戦

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事務連絡 平成 26 年 4 月 23 日 各実施機関実施責任者殿 各実施機関事務連絡担当者殿 文部科学省科学技術 学術政策局 人材政策課 科学技術人材育成費補助金により雇用する研究者等に係る人件費の取扱いについて 旧科学技術振興調整費 ( 以下 旧調整費 という ) の課題を実施する研究者等の人件

調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向について 横ばい との見方が拡大自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (40.0%) が最も多く 続いて 横ばい (35.6%) 増加 (23.3%) の順となっている また 1 年後 については 横ばい (41.1%) が最も

第2章 食品卸売業の経営指標

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リスモン調べ 第4回 離婚したくなる亭主の仕事

イ特許専門業務特許戦略 法務 情報 調査 特許戦略に関し 次に掲げる事項について専門的な知識を有すること (1) 特許出願戦略 ( ポートフォリオ戦略等 ) (2) 研究開発戦略と特許戦略の関係 (3) 事業戦略と特許戦略の関係 (4) 標準化戦略 法務に関し 次に掲げる事項について専門的な知識を有

改正前改正案速報 5. 改正の内容 (1) 研究開発税制の見直し ( 大企業の場合 ) 総額型 上乗せ措置 税額控除額 = 試験研究費の総額 税額控除率 (6%14%: 試験研究費の増減割合に応じて ) 控除上限額 法人税額 25% 高水準型 税額控除額 = 試験研究費の額のうち平均売上金額 10%

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報道発表 科学技術 学術政策研究所 平成 28 年 5 月 27 日 民間企業の研究活動に関する調査報告 2015 の公表について 科学技術 学術政策研究所 ( 所長川上伸昭 ) では 民間企業の研究活動に関する調査報告 2015 を取りまとめました 1968 年度より本調査を実施しており 2015 年度調査は 研究開発を行っている資本金 1 億円以上の企業を対象に 2015 年 8 月に実施しました 集計された企業は 1,741 社 ( 回収率 50.6%) でした 2014 年度の企業による研究開発活動の実施状況を見ると 各企業の主要業種における社内研究開発費は 1 社当たり平均 25 億 7,145 万円です 今年度と昨年度の両方に回答した企業で比較すると 自己資金による社内研究開発投資は減少する一方 外部支出研究開発投資はほぼ横ばいとなっており 研究開発の外部化が進行していると指摘できます 自社で開発する技術と外部と連携して開発する技術がどのように違うかについては 同業他社と自社を差別化するための技術 や 自社が世界で初めて生み出した発明を含む技術 市場規模の小さいニッチな製品 サービスのための技術 に関しては 自社のみのクローズドな研究開発が行われる傾向がありますが 製品組立の際の摺り合わせなど高度な技能を要する技術 や 製品化時に巨大な市場が見込まれる技術 に関しては 外部と連携したオープンな研究開発が行われていることがわかりました 知識導入の際の重視される情報源は 学会での研究成果発表 該当組織のニュースリリース 展示会 論文 の順になっており 企業が 情報の速報性 を重視していると解釈できます また 顧客企業 設備や素材 部品等の供給業者のみならず 国内の大学等 公的研究機関からの知識導入が イノベーション創出のために必須であったと考えている企業が多いことがわかりました 研究開発人材について 研究開発者 ( 新卒 ) の採用を行った企業割合の時系列変化を見ると 経年的なトレンドで減少傾向にあったものが 2014 年度には 新卒の学士号取得者 修士号取得者 博士課程修了者の全ての学歴区分で増加に転じました 2015 年度調査で注目すべきトピックスは 次ページ以降記載のとおりです 本報告書につきましては 弊所ウェブサイト (http://www.nistep.go.jp/) に掲載されます ( お問合せ ) 科学技術 学術政策研究所第 2 研究グループ担当 : 古澤 枝村 TEL:03-5775-2651 FAX: 03-3408-0751 e-mail:minken@nistep.go.jp ウェブサイト :http://www.nistep.go.jp/

1. 主要業種における社内研究開発費等の推移 (2011-2014 年度 ) 企業の主要業種における社内での自己資金による研究開発は縮小され 相対的に研究開発の外部化の比率が増加している 各企業の主要業種における社内研究開発費 ( 実質値 自己資金分 ) 研究開発活動の外部化の程 度を示す外部支出研究開発費とその比率 そして研究開発集約度を示す研究開発費対売上高とそ の比率のそれぞれについて 2011 年度から 2014 年度までの変化を時系列で見たところ 図 1 の ような結果となりました 2011 年度以降増加傾向にあった社内研究開発費は 2014 年度には若干減少していることがわか ります 研究開発集約度もほぼ同様の傾向でした 研究開発活動の外部化の程度を見ると 2012 年度に研究開発費に占める外部支出研究開発費比率は低下しましたが 翌 2013 年度は回復し 2014 年度においても増加していることがわかりました なお 主要業種における売上高の 1 社当 たりの平均も 2013 年度から 2014 年度にかけては減少しています 企業の主要業種における研究 開発活動を考えたとき 2014 年度には 社内での自己資金による研究開発は縮小され 相対的に 研究開発の外部化の比率が増加していることが指摘できます 図 1. 各企業の主要業種 * における社内研究開発費 ( 実質値 自己資金分 ) 外部支出研究開発費 ( 実質値 自己資金分 ) 研究開発費に占める外部支出研究開発費比率 研究開発費対売上高比率 売上高の推移 3500 ( 研究開発費 : 百万円 ) ( 売上高 : 億円 ) 25% 3000 2957.9 20.5% 20% 2500 2000 1500 1000 500 17.3% 14.6% 1940.4 2083.0 1163.3 1018.7 406.2 2.0% 356.9 2.4% 19.2% 2435.3 1146.1 1049.6 703.8 627.7 3.2% 2.9% 15% 10% 5% 0 2011 2012 2013 2014 外部支出研究開発費 ( 主要業種 実質値 百万円 ) 社内研究開発費 ( 主要業種 実質値 百万円 ) 売上高 ( 主要業種 実質値 億円 ) 研究開発費に占める外部支出研究開発費比率 ( 主要業種 ) 研究開発費対売上高比率 ( 主要業種 ) 0% ( 会計年度 ) * 主要業種とは 各企業の売上高に占める割合が最も大きい事業分野のこと 1

2. 主要業種における社内研究開発費と外部支出研究開発費の前年度増加率の推移 (2008-2014 年 度 ) リーマンショック (2008 年 9 月 ) 東日本大震災 (2011 年 3 月 ) を受け 主要業種における社内研究開発費は 2008 年度 2009 年度 2011 年度共に減少 2012 年度には増加に転じるが 2014 年度には再び減少 次に 各企業の主要業種における社内研究開発費 ( 実施値 自己資金分 ) 及び外部支出研究開発費の前年度からの増加率について見てみます 2008 年度から 2014 年度までの推移を時系列で見たところ 図 2 のような結果になりました 符号がプラスの場合は前年度に比べ増加 マイナスの場合は前年度に比べ減少していることを示しています 2008 年 9 月から発生したリーマンショックと 2011 年 3 月に発生した東日本大震災を受けて 主要業種における社内研究開発費は 2009 年度 2011 年度共に減少したことがわかります 一方 主要業種における外部支出研究開発費は 2009 年度には減少していますが その後は 2011 年度も含め増加しています つまり リーマンショック発生時には主要業種における研究開発は社内 社外を問わず縮小した可能性がありますが 東日本大震災発生時には 主要業種において研究開発の外部化が加速した可能性を指摘することができます しかし 2014 年度には 主要業種における社内研究開発費は減少に転じ 外部支出研究開発費はほぼ横ばいですが わずかな減少が見られます 実質 GDP の変動で見た 2014 年度の日本の経済成長率もマイナス 1.0% と 2011 年の東日本大震災以来のマイナス成長となっており 2014 年 4 月の消費増税や 2014 年 6 月末から 2015 年 1 月末にかけてのエネルギー価格の急落等の影響を受け 企業の主要業種における売上高や利益が減少し その結果研究開発投資も減少した可能性が考えられます 図 2. 各企業の主要業種における社内研究開発費と外部支出研究開発費の前年度増加率の推移 15% 10% 8.5% 13.3% 12.9% 10.3% 5% 0% -5% -10% 4.7% 4.8% 3.2% 4.2% -0.8% 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 ( 会計年度 ) -3.8% -7.1% -10.6% -6.5% -15% -14.1% -20% 社内研究開発費 ( 主要業種 実質値 ) 外部支出研究開発費 ( 主要業種 実質値 ) 2

3. 外部知識等の活用 - 自社で研究開発する技術と外部と連携して研究開発する技術 - 自社で開発する傾向が強い技術としては 同業他社と自社を差別化するための技術 自社が世界で初めて生み出した発明を含む技術 市場規模の小さいニッチな製品 サービスのための技術 が挙げられる 外部と連携して開発する傾向が強い技術としては 製品組立の際の摺り合わせなど高度な技能を要する技術 製品化時に巨大な市場が見込まれる技術 が挙げられ これらの技術については 外部連携によるオープンな研究開発が行われている 各企業の主要業種での研究開発活動において 外部と連携せずにあくまで自社で研究開発する技術 と 外部と連携して研究開発する技術 には それぞれどのような技術的特徴があるのかについて尋ねたところ 図 3 のような結果になりました 両者比較して相対的に 自社で研究開発する傾向が強い技術としては 同業他社と自社を差別化するための技術 自社が世界で初めて生み出した発明を含む技術 市場規模の小さいニッチな製品 サービスのための技術 が挙げられます 一方 外部と連携して研究開発する傾向が強い技術としては 製品組立の際の摺り合わせなど高度な技能を要する技術 製品化時に巨大な市場が見込まれる技術 が挙げられます このことから 高度な技能を要する技術や 製品 サービスの市場が大きい ( と想定される ) 場合には 外部連携によるオープンな研究開発が選択される傾向があることがわかります 図 3. 自社で研究開発する技術の特徴と外部と連携して研究開発する技術の特徴 3

4. 外部知識等の活用 - 外部から知識を導入する際に重視する情報源 - 知識導入の際の情報源として企業は 学会での研究成果発表 該当組織のニュースリリース 展示会 論文 の順に重視しており 情報の速報性 が重要と考えられる 大企業は 学術的な成果に近い情報源 ( 学会での研究成果発表 や 論文 ) を重視する傾向がある 中小企業は市場に出る製品 サービスに近い情報源 ( 該当組織のニュースリリース や 展示会 ) を重視する傾向がある 各企業の主要業種での研究開発活動において 外部から知識を導入する際にどのような情報源を最も重視するかについて尋ねたところ 表 1 のような結果になりました 全体として 学会での研究成果発表 (19.8%) 該当組織のニュースリリース (19.0%) 展示会 (12.8%) 論文 ( 12.6%) の順に重要な情報源として活用されており 企業がそれぞれの主要業種における研究開発活動において 情報の速報性 を重要視していると解釈できる 企業規模別に見ると 学会での研究成果発表や論文という学術的な成果に近い情報源については 企業規模が大きいほど 最も重視すると答える企業の割合が高くなっています 一方 展示会という市場に出る製品 サービスに近い情報源については 企業規模が小さいほど 最も重視すると答える企業の割合が高くなっています 規模が大きい企業ほど 長期的な視野で外部から知識を導入する傾向があるのに対し 規模が小さい企業ほど 直接的に自社の製品 サービスの開発に結びつく知識を外部から導入する傾向があることを反映していると考えられます 表 1. 外部から知識を導入する際に重視する情報源 資本金階級 N 該当組織のニュースリリース 報道機関のニュースリリース セミナーでの情報 知人からの情報提供 学会での研究成果発表 論文展示会その他 重視する情報源はない 1 億円以上 10 億円未満 423 19.4% 5.4% 6.6% 6.9% 17.3% 10.4% 16.1% 9.0% 9.0% 10 億円以上 100 億円未満 421 20.4% 5.9% 4.0% 9.5% 19.5% 13.5% 12.1% 10.0% 5.0% 100 億円以上 263 16.0% 7.2% 3.4% 8.0% 24.3% 14.4% 8.7% 13.7% 4.2% 合計 1107 19.0% 6.1% 4.9% 8.1% 19.8% 12.6% 12.8% 10.5% 6.3% 4

5. 外部知識等の活用 - イノベーション創出のために知識の導入が必須であった相手先 - イノベーションを創出するために知識の導入が必須であったと考える相手先として 顧客企業 (61.6%) との回答が最も多く 設備や素材 部品等の供給業者 (51.5%) 国内の大学等 公的研究機関 (49.4%) が続いている 各企業の主要業種での研究開発活動において 過去 3 年間 (2012 年度 ~2014 年度 ) に新たに市場投入した新製品 サービスや新たに開始した製品の生産 供給のオペレーションに関して 知識の導入が必須であった相手先について尋ねたところ 図 4 のような結果になりました 全体として 選んだ企業の割合が最も多かったのは 顧客企業 (61.6%) であり 次いで 設備や素材 部品等の供給業者 (51.5%) 国内の大学等 公的研究機関(49.4%) となりました 一方 選んだ企業の割合が少なかったのは 研究開発サービス仲介事業者 (1.0%) 起業家やベンチャー企業 (4.3%) という結果になりました 業種別に見ると 食料品製造業や電子応用 電気計測機器製造業 電気 ガス 熱供給 水道業 運輸業 郵便業などでは 知識導入の相手先として国内の大学等 公的研究機関を選んだ企業の割合が最も高くなっており 産学連携等が活発に行われていることが考えられます また 前述のように連携の相手先として 起業家やベンチャー企業 を選択した企業の割合は低い結果でしたが 電子部品 デバイス 電子回路製造業では 14.3% が 起業家やベンチャー企業からの知識の導入が必須であったと回答しており 比較的高い割合となっています 図 4. イノベーション創出のために知識の導入が必須であった相手先 5

6. 外部知識等の活用 - 連携相手先企業の側における問題点 - 中小企業との連携においては 実用化につながる研究成果が少ないこと 研究成果についての情報発信が少ないこと 特許の質が低いこと を問題とする企業が相対的に多い 大企業との連携においては 契約が円滑に結べないこと 共同研究の成果を特許にする場合の条件 意思決定のスピードが遅いこと 特許 企業秘密等の使用許諾を受ける際に条件が厳しすぎること を問題とする企業が相対的に多い 各企業の主要業種での研究開発活動において 国内企業との連携を行った経験を踏まえて 相手先企業の側における問題点について尋ねたところ 図 5 のような結果になりました 中小企業 大企業のいずれに関しても 問題はない と回答した企業の割合が大きく 特に中小企業に関しては 問題はない と回答した企業の割合が最も大きくなりました 大企業に比して中小企業に対して多くの回答が集まった項目としては 実用化につながる研究成果が少ないこと 研究成果についての情報発信が少ないこと 特許の質が低いこと が挙げられます 一方 中小企業に比して大企業に対して多くの回答が集まった項目としては 契約が円滑に結べないこと 共同研究の成果を特許にする場合の条件 意思決定のスピードが遅いこと 特許 企業秘密等の使用許諾を受ける際に条件が厳しすぎること が挙げられます 中小企業は研究成果の取扱い等についてフレキシブルに対応できるが 秘密情報の管理体制が確立されておらず 自社情報の発信が少ないといった現状を反映していると考えられ 一方の大企業においては 社内決済をとるのに時間がかかることが想定され 契約手続や意思決定のスピードに難があるといった現状を反映した調査結果となっています 図 5. 連携相手先企業の側における問題点 6

7. 研究開発者の採用を行った企業割合の推移 新卒の研究開発者を採用している企業の割合は経年的なトレンドでは減少傾向にあったが 2014 年度には増加に転じている 研究開発者 を学歴及び属性で区分し 各区分の研究開発者を 1 人でも採用したと回答した企業割合について 2009 年度から 2014 年度までの変化を時系列で見たところ 図 6 のような結果となりました 研究開発者 ( 新卒 ) の採用を行った企業割合の推移を見ると 傾きにばらつきがありますが 全体として 2013 年度までは減少傾向にあり 新卒者を研究開発者として採用する企業が減っていたことがわかります しかし 2014 年度では研究開発者 ( 新卒 ) を採用した企業の割合が増加に転じました 学歴別に見ても 2013 年度から 2014 年度にかけて 新卒の学士号取得者 修士号取得者 博士課程修了者のすべての学歴区分で採用した企業の割合が増加していることがわかります 一方中途で研究開発者を採用した企業割合の推移について見てみると 2011 年度以降 2013 年度までは緩やかに減少していましたが 2014 年度では 研究開発者 ( 新卒 ) を採用した企業割合と同様に増加に転じていることがわかります 図 6. 学歴 属性別研究開発者の採用を行った企業割合の推移 60% 50% 40% 50.1% 45.4% 38.0% 38.4% 研究開発者 ( 新卒 ) 修士号取得者 ( 新卒 ) 中途採用学士号取得者 ( 新卒 ) 女性研究開発者 ( 新卒 ) 博士課程修了者 ( 新卒 ) ポストドクター経験者 30% 20% 28.8% 18.3% 21.7% 17.4% 31.0% 30.2% 29.4% 26.6% 24.6% 24.5% 24.6% 21.2% 20.9% 15.9% 17.0% 15.4% 32.3% 26.6% 22.3% 16.4% 10% 8.4% 14.7% 15.9% 6.6% 6.8% 7.3% 14.8% 5.5% 15.7% 6.9% 0% 2.1% 2.4% 2.3% 1.0% 0.9% 1.5% 2009 2010 2011 2012 2013 2014 ( 会計年度 ) 大学( 短期大学を除く ) の課程を修了した者 又はこれと同等以上の専門知識を有する者で 特定のテーマをもって研究開発を行っている者のうち 勤務時間の半分以上を研究開発活動に従事している者 を研究開発者と定義しています 7

8. 採用された研究開発者の学歴 属性別割合の推移 採用された研究開発者に占める中途採用の割合が増加傾向にある 女性研究開発者 ( 新卒 ) の割合は 2013 年度までは増加傾向にあったが 2014 年度はわずかに減少 続いて 採用された研究開発者について 学歴及び属性別の採用者数割合の 2009 年度から 2014 年度にかけての推移を時系列で見たものが 図 7 です ここ数年の傾向を見ると 研究開発者の中途採用が増加傾向にあることがわかります 女性の研究開発者 ( 新卒 ) も 2013 年度までは増加傾向にありましたが 2014 年度は減少に転じました 学歴別に見ると 学士号取得者 ( 新卒 ) 修士号取得者( 新卒 ) は 2009 年度からの経年的なトレンドでは減少傾向にありますが 学士 ( 新卒 ) は 2014 年度に増加に転じています 博士号取得者 ( 新卒 ) は 2012 年度までは増加 以降は減少傾向にあり ポストドクター経験者は増減を繰り返しながら 低い水準で推移していることがわかります 図 7. 採用された研究開発者の学歴 属性別割合の推移 * 70% 60.1% 61.9% 60% 50% 54.3% 修士号取得者 ( 新卒 ) 中途採用 57.1% 56.3% 51.3% 学士号取得者 ( 新卒 ) 女性研究開発者 ( 新卒 ) 40% 博士課程修了者 ( 新卒 ) ポストドクター経験者 30% 28.3% 26.5% 29.8% 23.5% 23.0% 20% 10% 13.0% 17.8% 15.7% 13.7% 8.7% 15.0% 15.4% 13.6% 10.0% 11.2% 9.6% 0% 3.0% 3.4% 3.5% 3.9% 3.3% 2.9% 0.4% 1.2% 0.3% 0.9% 0.2% 0.5% 2009 2010 2011 2012 2013 2014 ( 会計年度 ) * 最終学歴が学士号以上の女性研究開発者 ( 新卒 ) が各学歴の新卒採用者数と重複するため 2011 年度以降は各比率の合計が 100 を超えています 8

9. 知的財産活動への取り組み状況 2 年前 (2012 年度 ) と比べて 2014 年度の国内特許出願件数が減少傾向にある企業の割合が増加傾向にある企業の割合を上回る 特許出願件数の増減理由としては 発明の減少 増加 が最も多い 2 年前 (2012 年度 ) と比べて 2014 年度の国内特許出願件数が増加した企業と減少した企業の 割合についてまとめたところ 表 2 のような結果になりました 全体として 減少傾向にある企業の割合 (38.5%) が増加傾向にある企業の割合 (35.1%) を上 回っています 減少 増加の理由としては 発明の減少 増加 が最も多い結果になりました このことから 企業における特許出願の増加及び減少は 生みだされる発明の量は以前と同じであるが何らかの理由で出願行動が変化したことを反映しているのではなく 生み出される発明の量自体の変化を反映したものであることがわかります 特許出願件数の減少の理由として 特に理由は無い を除いて 発明の減少 に続いて多かったものは 特許出願の意思決定における評価基準の厳格化 で 研究者数の減少 研究開発費の減少 知的財産活動費の減少 という一見して特許出願数の減少に直結しそうな要因を上回る結果となりました ( 図 8) 特許出願件数の増減の理由として 企業の発明創出状況の変化や事業戦略の変化以外に 特許審査 特許訴訟といった制度的な要因が影響を及ぼしている可能性も想定されましたが 特許侵害訴訟では特許権者に不利であること / 特許侵害訴訟では特許権者に有利になってきたこと 特許審査に時間がかかりすぎること/ 特許審査が迅速化されたこと 特許査定を受けるのが困難であること / 特許査定を受けやすくなったこと といった理由を挙げた企業はごくわずかで こうした制度的要因が特許出願件数の増加 減少に及ぼす影響は小さいことがわかります 表 2 特許出願件数の増減 資本金階級 N 減少 増加 増減無し 1 億円以上 10 億円未満 437 34.3% 31.8% 33.9% 10 億円以上 100 億円未満 473 38.9% 37.6% 23.5% 100 億円以上 279 44.4% 35.8% 19.7% 合計 1189 38.5% 35.1% 26.4% 図 8 特許出願件数減少の理由 9

10. 各種イノベーション ( 新製品 サービスの投入 生産工程 配送方法の導入 ) を実現した企 業の割合 約 4 割の企業が 画期的なプロダクトイノベーションを実現 前年度と比較して 画期的なプロダクトイノベーションを実現した企業の割合及び漸進的なプロダクトイノベーションを実現した企業の割合は 若干の減少傾向にある 企業の主要業種における研究開発活動のアウトプットとして各種イノベーション ( 新製品 サ ービスの投入 生産工程 配送方法の導入 ) を実現した企業の割合についてまとめたところ 表 3 のような結果になりました 新しい又は大幅に改善した新製品 サービスを投入 ( 画期的なプロダクトイノベーションに相当 ) した企業の割合は 41.3% 漸進的な新製品 サービスを投入( 漸進的なプロダクトイノベーションに相当 ) した企業の割合は 84.8% でした 共に前年度に比べて若干減少しています その他のイノベーションについて 実現した企業の割合は表に示した通りですが 新しい又は大幅に改善した という画期的なイノベーションに限って見ると プロダクトイノベーションに次いで 組織マネジメントの導入といった組織イノベーションを実現した企業の割合が高いことがわかります 表 3. 各種イノベーションの実現度 新しいまたは大幅に改善した新製品 サービスの投入 41.3% 既存技術の軽度な改良改善による新製品 サービスの投入 84.8% 新しいまたは大幅に改善した生産工程 配送方法等の導入 25.6% 既存技術の軽度な改良改善による生産工程 配送方法等の導入 69.2% 新しいまたは大幅に改善したビジネスモデルの導入 18.0% 新しいまたは大幅に改善したマーケティング手法の導入 18.6% 新しいまたは大幅に改善した組織マネジメント手法の導入 27.0% 10

11. 新製品 サービスの開発期間 競合製品排他期間 利益獲得期間 企業が新製品 サービスの開発に費やす期間は 平均 33.9 か月 (3 年弱 ) 他社から同等の機能 性能を持つ競合製品が現れるまでの期間は 開発着手から市場投入までの期間と同程度か 若干それより短い 市場投入後に利益を獲得できる期間は 平均 68.3 か月 (5 年半強 ) 開発期間及び利益獲得期間は 企業規模が大きいほど長く 競合製品排他期間は 企業規模が小さいほど長い 研究開発や市場での競争のダイナミックな側面に関するデータとして 主要業種における 新製品 サービスの開発に着手してから市場投入までの期間 ( 開発期間 ) 他社から同等の機能 性能を持つ競合製品が現れるまでの期間 ( 競合製品排他期間 ) 市場投入後に利益を得られる期間 ( 利益獲得期間 ) の 3 項目について集計したところ 表 4 のような結果になりました 開発期間は 平均値で 33.9 か月 中央値で 24.0 か月でした これは企業が新製品 サービスの開発に費やす期間の代表値とみなすことができ それが 2~3 年程度であることがわかります 業種別に見ると 医薬品製造業が平均値 83.0 か月と最も開発期間が長いという結果になりました 競合製品排他期間については 平均値で 27.6 か月 中央値で 24.0 か月であり 開発着手から市場投入までの期間と同程度か 若干それより短いことがわかります ほとんどの業種でこの傾向が見られますが 食料品製造業では 競合製品が現れるまでの期間の方が長くなっています 利益獲得期間については 平均値で 68.3 か月 中央値で 60.0 か月でした 業種別では 医薬品製造業 ( 平均値 108.4 か月 ) 総合化学工業 ( 同 104.2 か月 ) の平均値が 100 か月を超えており これらの業種では 長い期間にわたって利益が得られる傾向があることがわかります 特に 医薬品製造業では中央値が 120.0 か月であり 半数以上の企業が 10 年以上にわたって利益を得ていることがわかります 開発期間及び利益獲得期間は 企業規模が大きいほど長く 競合製品排他期間は 企業規模が小さいほど長いことがわかります 表 4. 主要業種における企業の新製品 サービスの開発期間 競合製品排他期間 利益獲得期間 単位 : 月 開発期間 競合製品排他期間 利益獲得期間 資本金階級 N 平均値 中央値 N 平均値 中央値 N 平均値 中央値 1 億円以上 10 億円未満 573 31.5 24.0 492 28.5 24.0 512 67.5 60.0 10 億円以上 100 億円未満 459 34.2 24.0 411 27.4 24.0 412 68.0 60.0 100 億円以上 199 40.4 36.0 170 25.5 24.0 173 71.5 60.0 合計 1231 33.9 24.0 1073 27.6 24.0 1097 68.3 60.0 11

12. 科学技術に関する政府の施策 制度の利用状況 半数超 (51.3%) の企業が 研究開発支援に関する政府の関連施策を利用 民間企業を直接的な対象とした政府の競争的研究資金について 22.9% の企業が いずれかの競争的資金を獲得している 民間企業の研究開発を支援する政府の施策 及び民間企業を直接的な対象とした政府の競争的 研究資金制度について 民間企業による利用状況をまとめたものが表 5 です 調査対象とした政府の施策は a) 試験研究費の総額にかかる税額控除制度 b) 研究開発に対す る補助金等の支援制度 c) 研究開発に関する政府調達 の 3 種類ですが これらの施策を利用し ていないと回答した企業は 48.7% で 半数以上の企業が 2014 年度において政府の研究開発支援 に関する施策を利用したことがわかります 特に 資本金階級 100 億円以上の企業では 約 75% の企業がいずれかの施策を利用しています 表 5. 研究開発支援に関する政府施策の利用有無 民間企業を直接的な対象とした政府の研究資金制度の活用について 競争的資金の獲得 応募状況を実施機関別にまとめたものが表 6 です いずれかの競争的資金を獲得した企業の割合は 22.9% でした 応募したが獲得しなかった 企業は 5.8% であり 獲得した企業と併せて約 30% 弱の企業がいずれかの競争的資金に応募していることがわかります 実施機関別に見ると 新エネルギー 産業技術総合開発機構 (10.9%) 経済産業省(9.6%) 科学技術振興機構(6.1%) の競争的資金が相対的に多く活用されているという結果になりました 表 6. 競争的資金の獲得 応募状況 ( 実施機関別 ) 12