(2)関係機関との連携・協力

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中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

教科 : 地理歴史科目 : 世界史 A 別紙 1 (1) 世界史へのいざない 学習指導要領ア自然環境と歴史歴史の舞台としての自然環境について 河川 海洋 草原 オアシス 森林などから適切な事例を取り上げ 地図や写真などを読み取る活動を通して 自然環境と人類の活動が相互に作用し合っていることに気付かせ

学習指導要領

学習指導要領

指導内容科目世界史 A の具体的な指導目標評価の観点 方法 ユーラシアの諸文明 西アジア 西アジアにおける古代オリエント文明とイラン人の活動 アラブ人とイスラーム帝国の形成過程や文明の特質を理解する 5 ユーラシアの諸文明 ヨーロッパ 古代ギリシア ローマ文明 キリスト教を基盤とした東西ヨーロッパ世

2 授業改善に向けた手立て (1) 歴史的事象を通して現代的諸課題を検討するための工夫生徒が歴史的事象と現代の諸課題を結び付けて考えることに不慣れであることから 歴史的事象と身近な問題や現代的課題を考察しやすくするために 以下の2 点を工夫して行った 実践 2 歴史上の迫害問題を通して現代の課題(

「改訂版 世界史A(世A019)」教科書シラバス案

学習指導要領

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年間授業画 地理 歴史 2 年必修世界史 A( 理系 ) 数 2 2 年 56 組 書 教材世界史 A( 実教出版 ) プロムナード世界史 ( 浜島書店 ) 1 近代ヨーロッパの成立以後の近現代史を全世界的観点から体系的に理解させる 今日的な諸課題の解決の一助として歴史的理解 意識を習得させる 2

平成 年度授業改善 ( 中学校社会 ) 第 2 学年社会科 ( 歴史的分野 ) 学習指導案 1 単元名 近代国家の歩みと国際社会 - 新しい価値観のもとで - ( 帝国書院 ) 2 単元について 本単元は, 学習指導要領の内容 (1) ウ及び (5) イを受け, 開国とその影響, 富国強

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平成 0 年度 (018 年度 ) 教科年間授業計画表 教科 地歴 科 日本史 A 目 年 1 本城 今井 日本史 A 現代からの歴史 ( 東京書籍 ) 図説日本史通覧 ( 帝国書院 ) 中校までの歴史習の上に 世界的視野に立った歴史認識を形成する 現代社会を形成してきた人間の営みとして歴史を正しく

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

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Microsoft Word - 学習指導案(公民的分野 ②).doc

①_学習指導案

学習指導要領

以上, 歴史的事象の知識 理解 の段階を基礎とした (1)~(3) の力を踏まえて, 本研究では, 授業ワークシートの工夫や効果的な資料の提示, 個 から グループ を意識した話し合い活動の工夫を通して, 生徒の 歴史的思考力 の育成を目指す世界史授業のあり方について考えた 図 1. 歴史的思考力

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

国語科学習指導案様式(案)

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

学習指導要領

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平成 30 年度年間授業計画 教科 : 地理歴史科目 : 世界史 A 校内科目名 : 世界史 A 対象年次 :1 2 単位 使用教科書 教材 教科書 現代の世界史 改訂版( 山川出版社 ) 補助教材 ニューステージ世界史詳覧 ( 浜島書店 ) 1 学期 2 学期 指導内容指導目標評価の観点 方法 <

第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

第4学年算数科学習指導案

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教科

205 年度年間授業計画社会 世界史 B( 理型 ) 学年 2 年 東京書籍 新選世界史 B 単位数 4 単位 帝国書院 明解世界史図説エスカリエ 学習目標学習方法 世界の歴史の大きな枠組みと流れを踏まえ ヨーロッパとアジアの近現代を中心に 日本の歴史や現代の諸課題と関連付けながら理解し 歴史の発展

人権教育の推進のためのイメージ図

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

平成22年度 高等学校授業力向上研修 実践記録

中学校第 2 学年社会科学習指導案 日時 : 平成 29 年 月 日 ( ) 第 校時対象 : 第 2 学年 組 名学校 : 中学校授業者 : 1 単元名 欧米の進出と日本の開国 2 単元の目標 欧米諸国の近代化やアジア諸国への進出について関心をもち それらが日本に与えた影響や開国に至る過程について

1 自己存在感児童の生活体験や生活環境の実態 興味 関心を把握し 他教科との関連を踏まえて 様々な視点から取り組めるように課題提示の工夫を行う 2 共感的人間関係話し合いや発表会のときには 相手を大切にした聞き方と発表の仕方ができるように意識させ 支持的雰囲気の中で学び合わせる また 自分との違いや

社会系(地理歴史)カリキュラム デザイン論発表

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第 2 学年 1 組 社会科学習指導案 平成 1 7 年 6 月 8 日 ( 水曜日 ) 第 5 時限 1 3 : 2 0 ~ 於 : 2 年 1 組教室 名南中学校森健二 1 単元近世から近代へ 2 単元について ( 1) 単元の意義 本単元 近世から近代へ で取り上げる江戸時代末期は, およそ

平成 30 年度 教科 学科 使用教科書 1 学習の到達目標 No.4 地歴科目地理 A 単位数 2 学年 3 高等学校新地理 A 46 帝国地 A 303 発行者の番号 略称教科書の番号新詳高等地図 46 帝国地図 302 以下のことについて 年間を通して学ぶ 単元名項目学習のねらいと学習活動 (

(2) 系統観 小学校社会科 ( 第 6 学年 ) 世界の中の日本の役割について, 我が国と経済や文化などでの面でつながりが深い国の人々の様子などを調査し, 外国の人々と共に生きていくためには異なる文化や習慣を理解し合うことが大切であることを考える 中学校社会科 ( 第 1 学年地理的分野 ) 世界

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

効であると考えた また, 環境問題は, 日本を含めた世界全体の課題であり, 持 続可能な開発の大切さについて考えさせる上でも有意義な単元である 研究テーマとの関連 : 教材選択の条件 現在, 日本を含め世界的にも地球温暖化を抑えるなど環境保護の意識が高まっている中で, ブラジルにおける熱帯林が減少し

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「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

政経 311 政治・経済

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20情報【授業】

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

○数学科 2年 連立方程式

【近代2 ヨーロッパ世界の拡大】

確認テスト解答_地理 indd

2

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

スライド 1

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

(4) 指導にあたってア言語活動を充実させる視点から 調べてわかったことや疑問点をカードにまとめさせ 整理し 学習のまとめにつなげるようにする イ写真や文章だけでなく 映像資料も準備し 児童の興味 関心が高まるようにする ウ具体的な聞き取りが可能な場面では 家庭に協力をお願いして聞き取りをさせたり

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6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

具体的な場面を設定し 実際に整理 整頓の計画を立てることで 実生活に繋げていくことができる よう指導していきたい また 第 3 次には環境とのかかわりについても押さえ 広い視野で考えられ るようにしていきたい 3 題材の目標 身の回りの整理 整頓に関心をもち 気持ちよく過ごそうとする 家庭生活への関

また 情報の作り手としての活動も学習に組み込まれている 放送局は情報の作り手として 考えたことや伝えたいことなどから話題を集め 収集した知識や情報を関連付け 目的や意図に応じて 事柄が明確に伝わるように話の構成を工夫している これは 学習指導要領に示されている 話すこと 聞くこと の話すこと内容と同

授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

ICTを軸にした小中連携

基礎を育てることを主なねらいとしている 現在 地方自治体を取り巻く状況は 少子高齢化 情報化 グローバル化 経済の変動などによ り急速に変化している また 地方分権を推進する法律がつくられ 各地方自治体は 財政の健全 化や組織の改編 市町村合併等の新しい枠組みづくりに取り組んでいる さらに 子育て支

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

第 5 回大航海時代 (3) ヨーロッパの世界進出とその意義について考察します 今回は スペインが 新大陸 貿易を開始し ヨーロッパに 価格革命 が起こる様子を見ていきます 第 6 週 : 第 6 回大航海時代 (4) ヨーロッパの世界進出とその意義について考察します 今回は スペイン帝国の衰退の原

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

前に準備しておく ただし 膨大な資料をすべて読み解くことは不可能なため あらかじめ指導者側 ( 社会科担当 司書教諭 学校司書 ) で各学習課題に応じた複数の資料を選んでおく 資料を分析 選択する段階においては 学習課題をもっとも適切に解決できるもの また 事後の発表会を踏まえ もっとも効果的に相手

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4 単元の評価規準 社会的事象への 社会的な思考 判断 観察 資料活用の 社会的事象について 関心 意欲 態度 技能 表現 の知識 理解 報道の在り方につい表現の自由と個人報道について調べ報道の意義や働き, て関心をもち, テレビの人権尊重という 2 たことを基に, これその仕事に携わる人番組や新聞

FdData中間期末社会歴史

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

3 生徒の実態について ( 名 ) () 学級集団の実態本学級は, 全体的によく話を聞き, 真剣に学習に取り組む生徒が多い 積極的に発言をする生徒は多くないが, 授業中に感じた疑問のつぶやきなどが, クラス全体に広がり, 全体で課題を共有することができる 多くの生徒は盛り上がる場面と集中する場面のメ

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

たい 生徒は九州地方のイメージを漠然と 自然が多い 山がある 空気がおいしい というような自然や環境がよいことをあげていた そこで 九州地方の環境と産業の関わりや環境保全への取組 持続可能な社会を目指した活動についてなど 九州の地域的特色を捉えさせることが重要である そのために 環境保全には人々の積

序章近代世界の成立とグローバリゼーションの諸段階 世界 商品交換 全地球 結合 500 年ほど前に始まった 近代化 それ以前の広大な地域の商品交換ネットワークは? モンゴル帝国の 世界 商品の生産は? Ⅰ グローバリゼーション とは グローバリゼーションと近代 グローバリゼーション 最近( 現代 )

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

社会科学習指導案

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

解答類型

Transcription:

高等学校第 1 学年地理歴史科 ( 世界史 A) 単元名 大航海時代と新たな国家の形成 亜 1 本単元で人権教育を進めるにあたって お本単元では ルネサンスや宗教改革 大航海時代のヨーロッパとアフリカ アメリカ アジアの接触と交流 アジアの諸帝国とヨーロッパの主権国家体制 大西洋世界の展開とアフリカ アメリカ社会の変容を扱い 16 世紀から18 世紀までの世界の一体化の動きと近世の日本の対応を把握させることをねらいとしている 大航海時代のヨーロッパとアメリカの政治 経済 社会 文化 宗教 生活などさまざまな観点から歴史的事象を取り上げ 多角的で柔軟な見方を養うことで 人権教育で育てたい 互いの相違を認め 受容できる諸技能 の育成を図る 本学習において 歴史的推移や相互の因果関係などを多面的 多角的にとらえさせ それぞれの考えや思いを 発表し交流させることで 互いの意見の違いを認め 公平に接することができる技能を身に付けさせたい 2 単元の目標 大航海時代がヨーロッパとアメリカ アフリカ アジアにもたらした社会 経済等の変容を理解し その後確立された西欧中心の世界システムについて考察することができる 3 人権教育を通じて育てたい資質 能力 歴史的事象を多角的 多面的に考察し 交流する学習活動を通して 互いの相違を認め 受容できるための諸技能を身に付ける ( 技能的側面 ) 4 指導のポイント (1) 人権感覚を育てる上で大切にしたいポイント 歴史的事象の因果関係や社会の変容を多面的 多角的に考察できるように学習きょうシートを工夫する 年表 地図 その他の資料を使い 生徒自身に調べ 考えさせる時間を確保し グループで考えを伝え合うことで 多様な考えがあることを知らせる 他教科等との関連を図り 日常の事象を多面的 多角的にとらえることができるようにする Ⅱ 感 高地歴 1

(2) 人権が尊重される授業づくりの視点 1 自己存在感ワークシートを用いて調べ まとめる時間を確保することで 授業に参加している という実感を持たせ 一人一人が自分の考えを発表できるようにする 2 共感的人間関係お互いの考えを交流し合うことによって 共に学び合う仲間だ と実感できる雰囲気を作り 自分の意見と異なる意見や感情を認め それを理解しようとする場になるようにする 3 自己選択 決定自他の学習課題や学習の仕方を振り返り 互いの学びを交流する機会を提供することで 他者の考えに学び 自分の考えを深めさせる 5 学習の流れ (1) 指導計画 (5 時間取り扱い ) 帝国書院 2 節大航海時代と新たな国家の形成 の例 学習活動 1 ヨーロッパのめざめ ルネサンスが起こった背景や経緯を理解し それが後の世界にどのような影響を与えたかを考察する 宗教改革の内容を理解し そのことが世界にどのような影響を与えたかを考察する 2 大航海時代の始まり 大航海時代がヨーロッパとアメリカにもたらした政治 経済等の変容を知る ( 本時 ) ( ワークシート ) 3 ヨーロッパの新しい国際関係 大航海時代のヨーロッパの変化と 主権国家体制下の経済政策を調べる 人権尊重の視点を踏まえた指導上の留意点等 人間の個性や自由な生き方を求める考えが ルネサンスにつながったことに着目させる 人々が聖書に信仰のよりどころを求めたことで 宗教改革が始まったことに気付かせる 香辛料を求めてポルトガルはインドへ スペインはアメリカに進出したことに着目させる アステカ王国とインカ帝国が滅ぼされ 先住民社会が大きく変容したことや先住民の救済を訴えた人物がいたこと 商業革命により大西洋岸の諸国が急成長したことに気付かせる 互いの学びを交流する機会を設け 他者の考えに学び 自分の考えを深めさせる 主権国家が形成され 国家間の関係も多く変化していくことに着目させる 専制君主政と立憲君主政の違いに気付かせる Ⅱ 感 高地歴 2

4 ヨーロッパ諸国の国づくりと文化の発展 主権国家体制初期の絶対王政から市民革命が 発生するまでの経緯や意義を知る 5 アジア アメリカへ進出するヨーロッパ ヨーロッパ諸国の海外進出と植民地化について調べる 経済力をつけた市民階級の専制政治に対する反発が 市民革命を引き起こしたことに気付かせる ヨーロッパ諸国が設立した東インド会社の進出により アジアの植民地化が進んだことに着目させる ヨーロッパ諸国のアメリカへの進出が 先住民の生活を圧迫したことに気付かせる 大西洋三角貿易によって 黒人奴隷が アメリカに連れて来られたことに気付かせる Ⅱ 感 高地歴 3

(2) 人権尊重の意識と実践力を養う学習活動例 (2/5 時間目 ) 目標 大航海時代において ヨーロッパとアメリカに起こった政治 経済等の変容を理解する 人権教育で育てたい資質 能力 大航海時代における歴史的事象を多面的 多角的にとらえ 交流する学習活動を通して 互いの相違を認めることができる ( 技能的側面 ) 主な学習活動 指導上の工夫 留意点評価 備考 1 前時の学習を振り返る 2 本時の目標を確認する 前時までの学習を参考に ヨーロッパにおける大きな社会的価値観の変化について 確認させる 大航海時代におけるヨーロッパとアメリカの変容をとらえよう 3 香辛料を求めて大航海に乗り出した理由と航海者について調べる 4 大航海時代におけるヨーロッパ ( スペイン ) とアメリカ ( 中南米 ) の変容を調べ 交流する (1) 教科書等を用い 政治 経済等について調べ 調べた事実をもとに ヨーロッパ ( スペイン ) アメリカ ( 中南米 ) が それぞれ全体的にどのように変容したかをまとめる 個人 グループ なぜ香辛料を求めたのか その用途や価値について押さえる ルネサンスの発明が海外進出に及ぼした影響を押さえる 大航海時代のヨーロッパ諸国の海外進出の状況を地図で把握させる 生徒をヨーロッパ ( スペイン ) とアメリカ ( 中南米 ) を調べるグループに分ける 1 グループの人数は 4~6 人で 生徒数に応じてグループ編成を行う 教科書で調べる際は 本時以外のページも参考に ワークシートにまとめさせる グループで 調べた事実をまとめる際は 自分と異なる考えも尊重しながら グループの意見をまとめさせる グループでまとめた短冊を黒板に貼らせる ワークシート 短冊 Ⅱ 感 高地歴 4

(2) 各グループから発表された内容について全体で確認する (3) 自分が調べている側から 調べていない側の変容について どうとらえたか意見の交流を行う 全体 ヨーロッパ側 アメリカ側の変容を見て アメリカ側 ヨーロッパ側の変容を見て 5 ラス = カサスについて調べ 交流する (1) ラス = カサスが先住民救済のためにとった行動をまとめる (2) ラス = カサスの行動について どう考えたか それぞれの考えを交流する 生徒が発表した内容について必要に応じて補足説明する 調べていない側については 黒板の短冊をもとに ワークシートに記入させることで その変容の概略をつかませる ヨーロッパ ( スペイン ) を調べた生徒は アメリカ ( 中南米 ) が全体的にどのように変容したかを アメリカ ( 中南米 ) を調べた生徒は ヨーロッパ ( スペイン ) が 全体的にどのように変容したかについて それぞれどう受け止めたか自分の意見を発表させる 先住民の人口が激減し 労働力を補うために アフリカから黒人が奴隷として運ばれたことに触れる ヨーロッパ ( スペイン ) やアメリカ ( 中南米 ) における政治 経済等の変容を理解している スペインの司祭であるラス = カサスが 先住民救済のためにとった行動をまとめさせることで 相手の立場に立って考え 行動することの大切さに気付かせる ラス = カサスの行動について 自分の考えと異なる友だちの考えを認め 尊重したうえで発表させる 大航海時代における歴史的事象を 多面的 多角的にとらえ 互いの意見を認め合うことができている 6 学習の振り返りをする 一つの事象を様々な立場から見ることによって 互いの相違に気づき 想像すること 共感することの大切さに気付かせる 次時の予告をする Ⅱ 感 高地歴 5

6 資料 帝国書院 東京書籍 実教出版 実教出版 清水書院 山川出版社 山川出版社 山川出版社 第一学習社 明解世界史 A 2 節大航海時代と新たな国家の形成 pp.74~89 世界史 A 4 節 16 世紀のヨーロッパ pp.58~61 5 節ヨーロッパの主権国家体制の成立と世界商業の進展 pp.62~65 世界史 A 3 章一体化に向かう世界 pp.68~83 新版世界史 A 2 章一体化に向かう世界と日本 pp.64~79 世界史 A 最新版 第 3 章ヨーロッパの再編と大西洋世界 pp.78~93 要説世界史 2 近世ヨーロッパの形成と発展 pp.84~101 現代の世界史 第 2 章大航海時代 pp.34~40 第 4 章近世ヨーロッパの成長 pp.53~68 世界の歴史 第 2 章世界の一体化の始まり pp.54~55 pp.66~83 高等学校世界史 A 第 2 章結びつく世界と近世の日本 pp.82~97 Ⅱ 感 高地歴 6

ワークシート 大航海時代の始まり 1 大航海時代におけるヨーロッパ ( スペイン ) とアメリカ ( 中南米 ) の政治 経済 社会 文化 宗教 生活はどのように変容したか 教科書や資料等を参考にまとめましょう 大航海時代における変容 ヨーロッパ ( スペイン ) 側 大航海時代以前 教会の権威が衰え 宗教改革やルネサンスにより 多くの発明や思想を生んだ 政 大航海時代以降 治 アメリカ ( 中南米 ) 側 大航海時代以前 都市を中心に王政がしかれ アステカ インカでは神権政治が行われていた 政 大航海時代以降 治 大航海時代以前 農奴制が少しずつ崩壊していた 経 大航海時代以降 済 社 会 大航海時代以前 金銀などの鉱物資源に恵まれていた 経 大航海時代以降 済 社 会 大航海時代以前 文宗教改革により カトリックの権威が弱くな化り 新たなプロテスタント勢力が生まれた 大航海時代以降 宗教 生活 大航海時代以前 青銅器文明で鉄器や車輪などは持たなかっ 文化た 大航海時代以降 宗 教 生 活 Ⅱ 感 高地歴 7

2 調べた政治 経済等の事実をもとに ヨーロッパ ( スペイン ) アメリカ ( 中南米 ) が それぞれ全体的にどのように変容したかをまとめましょう ヨーロッパ ( スペイン ) 側の変容 アメリカ ( 中南米 ) 側の変容 3 ラス = カサスが先住民救済のためにとった行動をまとめましょう 4 ヨーロッパ側の立場のラス = カサスが 先住民の救済を訴え 行動したことについて自分の意見をまとめましょう Ⅱ 感 高地歴 8

解答例 大航海時代の始まり 1 大航海時代におけるヨーロッパ ( スペイン ) とアメリカ ( 中南米 ) の政治 経済 社会 文化 宗教 生活はどのように変容したか 教科書や資料等を参考にまとめましょう 大航海時代における変容 帝国書院の例 ヨーロッパ ( スペイン ) 側 大航海時代以前 教会の権威が衰え 宗教改革やルネサンスにより 多くの発明や思想を生んだ 政 大航海時代以降 治 スペインはフェリペ 2 世のもとで全盛 イギリスはエリザベス 1 世のもとで発展 フランスはルイ 14 世が強力に統治 対外進出し 植民地を築いた アメリカ ( 中南米 ) 側 大航海時代以前 都市を中心に王政がしかれ アステカ インカでは神権政治が行われていた 政 大航海時代以降 治 コルテスがアステカ王国を滅ぼす ピサロがインカ帝国を滅ぼす スペイン ポルトガルの植民地とされ る 経 大航海時代以前 農奴制が少しずつ崩壊していた 大航海時代以降 済 銀の流入により物価高騰 商業革命で大西洋岸の諸国が急成長 社 ラス = カサスが先住民の救済を訴えた 会 大航海時代以前 金銀などの鉱物資源に恵まれていた 経 大航海時代以降 済 先住民に納税や労働を強制 鉱山開発や農場経営で先住民を酷使した 社 ヨーロッパ人が持ち込んだ疫病で先住民が激減 会 イスパニョーラ島では数十万の人口が絶滅 1200 万人以上の人々が殺された 労働力を補うため アフリカから黒人が奴隷として 連れてこられた 大航海時代以前 文宗教改革により カトリックの権威が弱くな化り 新たなプロテスタント勢力が生まれた 大航海時代以降 宗 じゃがいもにより食料事情安定 教 各国の近代語の成立 諸国の国民文化の基礎形成 生 自然科学の急速な進歩 活 啓蒙思想が生まれた 大航海時代以前 青銅器文明で鉄器や車輪などは持たなかっ 文化た 大航海時代以降 宗 先住民や黒人のキリスト教への改宗 教 スペイン文化の浸透 アステカ文明 インカ文明の消滅 生 活 Ⅱ 感 高地歴 9

2 調べた政治 経済等の事実をもとに ヨーロッパ ( スペイン ) アメリカ ( 中南米 ) が それぞれ全体的にどのように変容したかをまとめましょう ヨーロッパ ( スペイン ) 側の変容 アメリカ ( 中南米 ) 側の変容 大西洋岸のヨーロッパ諸国は 経済的に豊かになり 国王による統一がすすんだ 国力をつけた国は 対外進出を行い 植民地を築いた ヨーロッパ諸国の植民地となり 先住民の人口は 疫病や過酷な労働により減少した 労働力を補うため アフリカから黒人が奴隷として連れてこられた 3 ラス = カサスが先住民救済のためにとった行動をまとめましょう 4 ヨーロッパ側の立場のラス = カサスが 先住民の救済を訴え 行動したことについて自分の意見をまとめましょう Ⅱ 感 高地歴 10