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3 特別徴収義務者の指定及び特別徴収税額の決定手続 5. 給与所得に係る特別徴収義務者の指定等 ( 法 3の4) 市町村は 特別徴収の方法によって個人の住民税を徴収しようとする場合には 当該年度の初日においてその納税義務者に対して給与の支払いをする者のうち 所得税の源泉徴収義務がある者を 当該市町村

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

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所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

ワコープラネット/標準テンプレート

以下の表のように計算されます 総 所 得 金 額 所得控除 課税総所得金額 退職所得金額 雑 損控除額 課税退職所得金額 山林所得金額 土地等に係る事業所得等の金額 土地建物等に係る譲渡所得金額 医療費 社会保険料 小規模企業共済等掛金 生命保険料 地震保険料 配偶者 配偶者特別 課税山林所得金額

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

申告を要せず, 所得割の課税から除外する 国債の利子 9 () 申告を要せず, 所得割の課税から除外する () 申告した場合 国債の利子に係る所得が生じた年の翌年の4 月 日の属する年度分の申告書に, 当該所得の明細に関する事項の記載をして申告分離課税するときは,() を適用しない なお, この場合

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

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上場株式等の配当等に対する課税

イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

第 11 表の 1 平成 25 年度個人の市町村民税の納税義務者等に関する調 所得割のみを納める者 納税義務者 ( 人 ) 所得割額 ( 千円 ) 給与所得者営業等所得者農業所得者その他の所得者給与所得者営業等所得者農業所得者その他の所得者 1 下 関 市

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

スライド 1

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

計算してみましょう あなたの個人住民税はいくらになりますか? 高知市に住む T さんの場合 ( サラリーマン ) 家 族 妻 ( パートタイム労働者 収入 120 万円 : 所得 =120 万円 -65 万円 =55 万円 ) 子 人大学生 中学生 収 入 万円 社会保険料 万円 新生命保険料 万円

妙高市 税に関するWEBページ

FX取引に係る確定申告について

のとする () 道府県は, 上記 (1) の規定により個人の市町村民税均等割を課することができないこととされる者に対 しては, 市町村民税均等割と併せて賦課徴収すべき個人の道府県民税均等割を課することができない 3 4 所得割の特例( 法付則 3の3) -10 点 - (1) 所得割の非課税道府県及

3 ページ 4 ページ 5 ページ 5 6 ページ 7 ページ 8 ページ 8 ページ 9 ページ 10 ページ 2

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

3 道府県民税の減免 ( 法 45)3 市町村長が個人の市町村民税を減免した場合においては 当該納税者に係る個人の道府県 民税についても同じ割合によって減免されたものとする について 1 意義 1 住民税は 地域住民が行政サービス等に要する費用を負担するものであるが 担税力又は社会的立場を考慮して

妙高市 税に関するWEBページ

平成19年度市民税のしおり

地震保険料 寡婦控除寡夫控除 あなたやあたなと生計を一にする配偶者その他の親族が所有している居住用家屋 生活用動産を保険や共済の目的とする契約で かつ 地震 噴火又は津波等を原因とする火災 損壊等による損害の額を補てんする保険金や共済金が支払われる地震保険 また平成 18 年末までに結んだ保険期間


改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

平成19年度税制改正.xls

過納金とは 納付納入の時にはそれに対応する租税債務が存在していたが 結果的に不適法な納付納入となった場合における地方公共団体の徴収金のことであり 1 納付納入の時には一応適法であったものが その申告 更生 決定又は賦課決定が誤って過大にされていたため 後になって減額更正 減額の賦課決定又は賦課決定の

Q1 市県民税 ( 住民税 ) とはどんな税金ですか? A1 その年の1 月 1 日現在 市内に住所がある個人に対し 前年中の所得 ( 給与 年金 営業 不動産 譲渡などの所得 ) に応じて課税されます また その年の1 月 1 日現在市内に住所がなくても 市内に事務所 事業所又は家屋敷があれば課税

資料5 表紙

スライド 1

得金額から除かれているので 所得割の課税標準となる総所得金額には含まれ ないものであること 得金額から除かれているので 所得割の課税標準となる総所得金額には含まれ ないものであること ア 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) 第 3 条第 1 項に規定する一般利 ア 租税特別措置法

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

(3) 市町村民税の特別徴収義務者に関する調 ( ロ ) 年金特徴に係る分 特別徴収義務者数 ( 単位 : 人 千円 ) 納税義務者数 特別徴収税額 特別徴収税額の内訳 (b)+(c) 納税義務者数うち均等割のみ (a) 所得割額 (b) 均等割額 (c) 高知市 9 19,810 3,962 60

別表六 ( 一 ) 所得税額の控除に関する明細書 1 この明細書の用途この明細書は 法人が当期中に支払を受ける利子及び配当等並びに懸賞金等及び償還差益について課された所得税の額について 法第 68 条第 1 項 (( 所得税額の控除 ))( 復興財源確保法第 33 条第 2 項 (( 復興特別所得税

平成19年度分から

2018年 租税法基礎答練1回

障害者控除 26 万円 ( 特別障害者は30 万円 控除対象配偶者又は扶養親族が特別障害者で かつ同居している場合は3 万円 ) 寡婦 ( 寡夫 ) 控除 26 万円 ( 扶養親族である子があり かつ 前年所得が00 万円以下の寡婦は30 万円 ) 勤労学生控除 26 万円 配偶者控除 配偶者特別控

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

(1)制度創設時の考え方

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住民税 所得税の税率国から地方への税源移譲に伴い 平成 19 年度から住民税所得割の税率が 10% に統一され 所得税の税率が 4 段階から 7 段階の累進税率に改正されています 住民税については平成 19 年度分 ( 平成 19 年 6 月納付分 ) 所得税については平成 19 年分 ( 平成 1

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

Microsoft Word - 個人住民税について



に限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間 ( 令第 4 8 条の9の9 第 4

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

市 県民税 ( 住民税 ) 市民税は 県民税と合わせて住民税と呼ばれ 住民のみなさんがそれぞれの税の負担能力に応じて分担し合うという性格をもつ税金で 個人が負担する個人市民税と 会社などが負担する法人市民税があります 市民税には 均等の額によって納めていただく均等割と 個人の所得に応じて納めていただ

Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

受付印 平成 29 年度市民税 県民税申告書台帳番号 現住所 宛名番号個人番号 ( マイナンバー ) 明 大 昭 平 明 大 昭 平 明 大 昭 平 明 大 昭 平 明 大 昭 平 続柄 同居 住所 同居 同居 同居 2 別居 別居 別居 別居 専従者控除額 専従者控除額 専従者控除額 特別控除額

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

給与所得控除 給与収入の金額控除額 162 万 5,000 円以下 65 万円 162 万 5,000 円超 180 万円以下収入金額 40% 180 万円超 360 万円以下収入金額 30% + 18 万円 360 万円超 660 万円以下収入金額 20% + 54 万円 660 万円超 1,00

平成13年度 住民税のしおり


退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

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スライド 1

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5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

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2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

給与の所得金額の算出速算表 収入金額 給与所得の金額 0 ~ 650, ,000 ~ 1,618,999 収入金額 -650,000 1,619,000 ~ 1,619, ,000 1,620,000 ~ 1,621, ,000 1,622,000 ~ 1,6

をしていないもの と読み替えた場合に同号イに該当する所得割の納税義務者又は同項第 12 号中 妻と死別し 若しくは妻と離婚した後婚姻をしていない者又は妻の生死の明らかでない者で政令で定めるもの とあるのを 婚姻によらないで父となった男子であって 現に婚姻をしていないもの と読み替えた場合に同号に該当

【表紙】

給与所得控除 給与収入の金額 控 除 額 162 万 5,000 円以下 65 万円 162 万 5,000 円超 180 万円以下 収入金額 40% 180 万円超 360 万円以下 収入金額 30% + 18 万円 360 万円超 660 万円以下 収入金額 20% + 54 万円 660 万円

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

平成 31 年度 ( 平成 30 年分 ) 所得控除 雑損控除 納税義務者又はその者と生計同一の配偶者 その他親族が有する資産について 災害 盗難 横領によ る住宅 家財 現金の損害一定額 控除計算 A B いずれか多い方の金額 A:( 損失額 - 保険金等による補てん額 )-( 総所得金額等の合計

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

新・NPO法人申請マニュアル.pwd

不在者財産管理人:

MR通信H22年1月号

【修正】07_別表五~.indd

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株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編

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平成27年度 いばらき県税ガイドブック

松戸市市税条例等の一部を改正する条例 ( 松戸市市税条例の一部改正 ) 第 1 条松戸市市税条例 ( 平成 27 年松戸市条例第 12 号 ) の一部を次のように改正する 第 11 条中 及び第 2 号 を 第 2 号及び第 5 号 に それぞれ当該各号 を 第 1 号から第 4 号まで に改め 掲

税金読本(3-2)住民税(所得割)の計算方法と納税

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

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Q1 法人事業税の負担変動の軽減措置とは どのような制度ですか? A. 平成 27 年度税制改正により導入された 外形標準課税の拡大 ( 所得割の税率引き下げ及び付加価値割 資本割の税率引き上げ ) によって生じる税負担の変動の影響を緩和する措置で 付加価値額が一定以下の法人を対象に税負担の増加につ

1 給与所得控除額を算出する計算式は給与収入金額によって異なります 今回は給与収入金額 3,600,000 円以上 6,599,999 円以下の場合の式を用いています 2 調整控除額は合計課税所得金額 2,000,000 円超と 2,000,000 円以下で算出方法が異なります 今回は 2,000,

平成16年度

配当所得の入力編

平成 31 年度 (2019 年度 ) 特別区民税 都民税 ( 住民税 ) の算出方法 平成 31 年 1 月 1 日現在 渋谷区内に住所がある人に対して 平成 30 年の 1 月から 12 月までの 1 年間の所得を基礎に税額を算 出します 住民税の算出方法は次のとおりです なお 区内に住所がなく

(1) 理由付記等

平成19年度 市民税・県民税申告の手引き   安城市

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第 1 回体験講義用テキスト

テキスト < 今回の学習内容 > 第 1 回講義使用ページレギュラー 速修 P1~22

住民税レギュラー 速修コース基本テキスト 1 コントロールタワー 回 数 教 材 テーマ 基本テキスト トレーニング ポイントチェック 理論マスター 第 1 回 住民税の学習にあたって個人住民税の納税義務均等割 P. 1 ~ P. 22 問題 1 1-1 2-1 ~ 2-3 1-1 1-3 第 2 回所得割の計算体系 P. 23 ~ P. 42 問題 2 ~ 問題 4 5-1 5-2 第 3 回 所得控除 ( 人的控除 ) 税額控除 ( 調整控除 ) P. 43 ~ P. 66 問題 5 ~ 問題 10 8-1 8-8 ~ 8-14 10-1 3-2 3-3 4-1 第 4 回 実力テスト ( 通信添削問題 ) 税額控除 ( 配当控除 住宅借入金等特別税額控除 外国税額控除 ) P. 67 ~ P. 86 問題 11 ~ 問題 15 10-2 10-3 10-5 4-1 第 5 回 人的非課税 均等割の税率の軽減 P. 87 ~ P.104 問題 16 ~ 問題 19 3-1 ~ 3-4 4-2 1-2 1-3 第 6 回 各種所得の金額 課税標準 P.105 ~ P.160 問題 20 ~ 問題 30 6-1 ~ 6-8 7-1 7-2 2-1 2-2 4-2 第 7 回 所得控除 ( 物的控除 ) 課税所得金額及び算出所得割額 P.161 ~ P.188 問題 31 ~ 問題 38 8-2 ~ 8-7 9-1 9-2 3-1 第 8 回 実力テスト ( 通信添削問題 ) 税額控除 ( 寄附金税額控除 配当割額及び株式等譲渡所得割額控除 ) P.189 ~ P.202 問題 39 ~ 問題 42 10-4 10-6 4-1 i

TAC 方式 住民税の学習テーマの全体系 第 1 章個人住民税 テーマ内容 1 住民税の学習にあたって 2 個人住民税の納税義務 3 人的非課税 1-1 住民税の概要 1-2 住民税の学習範囲 1-3 出題傾向及びカリキュラム 2-1 均等割及び所得割の納税義務 2-2 用語の意義 2-3 利子割 配当割 株式等譲渡所得割の納税義務 3-1 均等割及び所得割の非課税 3-2 所得割の非課税 3-3 均等割の非課税 3-4 所得割の調整 4 均等割 4-1 均等割の税率 4-2 均等割の税率の軽減 5-1 所得割の課税標準の通則 5 所得割の計算体系 5-2 所得割の計算体系 5-3 計算の流れ 6-1 各種所得の意義と計算 6-2 課税標準の特別の定め 6-3 青色事業専従者給与等 6 各種所得の金額 6-4 給与所得者の特定支出控除 6-5 配当所得の課税方法 6-6 特定口座における株式の譲渡所得の課税方法 6-7 家内労働者の特例 6-8 金融類似商品等の収益 7 課税標準 7-1 損益通算 7-2 損失の繰越控除 ii

8-1 所得控除の概要 8-2 雑損控除 8-3 医療費控除 8-4 社会保険料控除 8-5 小規模企業共済等掛金控除 8-6 生命保険料控除 8 所得控除 9 課税所得金額及び算出 所得割額 8-7 地震保険料控除 8-8 障害者控除 8-9 寡婦 ( 夫 ) 控除 8-10 勤労学生控除 8-11 配偶者控除 8-12 配偶者特別控除 8-13 扶養控除 8-14 基礎控除 9-1 課税所得金額の計算 9-2 算出所得割額の計算 10-1 調整控除 10-2 配当控除 10 税額控除 10-3 住宅借入金等特別税額控除 10-4 寄附金税額控除 10-5 外国税額控除 10-6 配当割額控除及び株式等譲渡所得割額控除 11-1 普通徴収 11 個人住民税の徴収方法 11-2 給与所得者に係る徴収方法 11-3 中途退職者に係る残額の徴収方法 11-4 年金所得者に係る徴収方法 12 退職所得に係る課税の特例 13 利子割 配当割 株式等譲渡所得割 14 個人住民税の申告等 12-1 分離課税に係る所得割 12-2 分離課税に係る所得割額の計算 12-3 勤続年数の計算及び徴収税額の計算 13-1 利子割 13-2 配当割 12-3 株式等譲渡所得割 14-1 住民税の申告 14-2 給与支払報告書等の提出義務 14-3 扶養親族申告書 iii

第 2 章法人住民税 テーマ内容 1-1 均等割及び法人税割の納税義務 1-2 用語の意義 1 法人住民税の納税義務 1-3 非課税法人 ( 均等割及び法人税割の非課税 ) 1-4 公共法人及び公益法人等の納税義務 1-5 人格のない社団等の納税義務 1-6 外国法人の納税義務 2 均等割 2-1 均等割の税率 2-2 均等割額の計算 3-1 法人税割の課税標準 ( 規定上 ) 3-2 法人税割の課税標準 ( 計算上 ) 3 法人税割 3-3 還付法人税額等の控除 3-4 法人税割の税率 3-5 法人税割の中間納付額の計算 4 税額控除 5 法人住民税の申告納付 4-1 外国税額控除 4-2 仮装経理に基づく法人税割額の控除 4-3 利子割額の控除 5-1 中間申告納付 5-2 確定申告納付 6-1 分割法人の概要 6 分割法人 6-2 分割基準 6-3 分割課税標準額の計算方法 6-4 分割法人に係る外国税額控除 6-5 分割法人に係る法人税割の中間納付額の計算 iv

v

第 1 章個人住民税 テーマ 1 住民税の学習にあたって 理論 : 重要度 ー 計算 : 重要度 ー 住民税とは 都道府県 区市町村内に住所を有する個人や事務所等を有する法人に対して課される地方税であり 都道府県が課する 道府県民税 ( 都民税を含む ) と区市町村が課する 市町村民税 ( 特別区民税 ) を含む の俗称である ここでは 住民税を学習するにあたっての基礎知識を紹介する このテーマの学習内容 テーマ番号 学 習 内 容 学習回数 1-1 住民税の概要 1 第 1 回 1-2 住民税の学習範囲 1 第 1 回 1-3 出題傾向及びカリキュラム 1 第 1 回 -3-

第 1 章個人住民税 1-1 住民税の概要 1 住民税の課税根拠 教育 福祉 消防 ゴミ処理などといった行政サービスの多くは 市町村や道府県といった地方公共団体によって提供されている 地方税は 地方公共団体がこうしたサービスを住民に提供するための財源であり その地域に住む住民などが共同で負担しあうべきものであることから 地域社会の会費 として 住民税が課税される 2 住民税の納税義務 住民税は 住民に広く薄く均等の額によって課する 均等割 と 応能負担の観点から所得の多寡に応じて課する 所得割 ( 法人は法人税額に基づいて課する 法人税割 ) で構成されている ( 詳細は下図参照 ) 均等割 道府県民税 所得割 利子割 個人住民税 配当割 株式等譲渡所得割 市町村民税 均等割 所得割 道府県民税 均等割 法人税割 法人住民税 利子割 (H27.12.31 まで ) 市町村民税 均等割 法人税割 -4-

第 1 章個人住民税 3 個人住民税と所得税との関係 個人住民税は所得税と同じように その個人の一暦年間 (1 月 1 日から12 月 31 日までの期間 ) の所得に対して課税される 但し 所得税と異なり賦課課税方式とされており 課税技術上の理由から前年中の所得に対して課税する前年所得課税制度を採用している H27 H28 H29 3/15 4/1 3/31 H27 分の所得 所得税申告 納付 H28 年度 6 8 10 翌年 1 月徴収 住民税賦課課税 賦課課税方式納付すべき税額がもっぱら地方団体の処分により確定する方式をいう 4 法人住民税と法人税との関係 法人住民税は法人税と同じように その法人の一事業年度ごとに課税される なお 法人住民税は 申告納付方式を採用しており 納税者は法人税の確定申告書の提出期限までに住民税の申告書を提出し その申告に係る住民税を納付しなければならない 第 X 期 事業年度終了日の翌日から2 月以内 第 X 期の所得 法人税申告 納付 住民税申告 納付 申告納付方式 納付すべき税額が納税者の申告により確定する方式をいう -5-

第 1 章個人住民税 1-2 住民税の学習範囲 地方税は 地方団体が地方税法で定める規定の枠の中で税条例を各々制定して課税す る つまり 住民税というのは地方税法そのものによって課税されるものではなく 地 方税法の枠内で各地方団体が制定した条例に基づいて課税されるものである 1 出題範囲 住民税に係る地方税法 同施行令 施行規則に関する事項のほか 地方税法総則に 定める関係事項及び当該科目に関連する他の法令に定める関係事項を含む 2 法律構成 他の税法と同様に 地方税法には施行令と施行規則が付属しており 一体となって 一つの体系をなしている 法律地方税法 施行令 ( 政令 ) 地方税法施行令 施行規則 ( 省令 ) 地方税法施行規 具体的な計算事項など 細かい手続など 3 附則 附則には 通常 法令の施行期日や経過措置などを規定するが 地方税法の場合には これらに加えて本則に規定された事項の特則として定められているものや 一定の時限措置などを定めているものがある つまり 地方税法附則には 国税でいう租税特別措置法のような位置づけもあり 学習上非常に重要である -6-

1-3 出題傾向及びカリキュラム 第 1 章個人住民税 1 出題傾向 住民税には 個人に対するもの ( 個人住民税 ) と法人に対するもの ( 法人住民税 ) があるが 計算の本試験での出題傾向としては 圧倒的に個人住民税が多い ( 計算で法人住民税が出題されたのは昭和 59 年の1 度だけ ) したがって 学習の中心は個人住民税となる 但し 法人住民税も理論としては出題されているため 学習はしっかりと行わなければならない なお 理論の出題パターンはおおむね次の3パターンと考えて良い 住民税固有の内容 ( 人的非課税 申告義務 徴収方法等 ) 所得税と住民税の相違点 ( 課税標準の特別の定め 所得控除等 退職所得の課税方法 ) 所得税 法人税の取扱いと住民税の取扱い ( 寄附金 県民税利子割等 ) 改正が入った場合は 今年度と来年度の変更点が問われることもある 配点は 基本的には 理論 50 点 計算 50 点であるが 昭和 59 年 ~ 昭和 61 年の3 年間及び平成 18 年 19 年は理論 60 点 計算 40 点となっている 2 カリキュラム 9 月 (1 月 ) NO1 10 月 (2 月 ) 11 月 (3 月 ) NO2 12 月 (4 月 ) 個人住民税法人住民税個人住民税 -7-

第 1 章個人住民税 < メ モ > -8-

第 1 章個人住民税 テーマ 2 個人住民税の納税義務 理論 : 重要度 計算 : 重要度 個人の住民税は 主に均等割と所得割で構成され この他 県民税として利子割 配当 割 株式等譲渡所得割があるが どのような者が どの地方団体に対してこれらの住民税 の納税義務を負うのかを押さえて欲しい このテーマの学習内容 テーマ番号 学 習 内 容 学習回数 2-1 均等割及び所得割の納税義務 1 第 1 回 2-2 用語の意義 1 第 1 回 2-3 利子割 配当割 株式等譲渡所得割の納税義務 1 第 1 回 -9-

第 1 章個人住民税 2-1 均等割及び所得割の納税義務 均等割と所得割の合算額が課税される場合と均等割のみが課税される場合があり 道 府県民税と市町村民税の納税義務がそれぞれどうなるかを押さえなければならない 1 道府県民税 ( 法 241 一 二 ) 1 道府県内に住所を有する個人 均等割額及び所得割額の合算額 2 道府県内に事務所 事業所又は家屋敷を有する個人で その事務所 事業所又は家屋敷を有する市町村内に住所を有しないもの 均等割額 2 市町村民税 ( 法 2941 一 二 ) 1 市町村内に住所を有する個人 均等割額及び所得割額の合算額 2 市町村内に事務所 事業所又は家屋敷を有する個人で その市町村内に住所を有しないもの 均等割額 留意点納税義務の判定の基本 まず 住所 があったら均等割と所得割が課税され 住所がなくても 事務所 事業所又は家屋敷 があったら均等割だけ課税されると考えればよい なお 同じ市町村の中に住所も事務所もあるというような場合の均等割は住所分と事務所分というように複数課税されることはなく 一つの市に対してかかる均等割は一つだけである -10-

第 1 章個人住民税 設例 次のそれぞれの者の納税義務を答えなさい ケース1 甲県 A 市に住所を有する甲甲県 A 市住所 ケース2 甲県 A 市に住所を有し 乙県 B 市に事務所を有する乙甲県乙県 A 市 住所 B 市 事務所 ケース3 甲県 A 市に住所を有し 同県同市に事務所を有する丙甲県 A 市住所事務所 解説 納税義務 ケース 1 ケース 2 ケース 3 甲県民税 均等割 + 所得割 A 市民税 均等割 + 所得割甲県民税 均等割 + 所得割 A 市民税 均等割 + 所得割甲県民税 均等割 + 所得割 A 市民税 均等割 + 所得割 乙県民税 均等割 B 市民税 均等割 -11-

第 1 章個人住民税 3 道府県民税均等割について ( 法 247) 12に掲げる者については 市町村民税を均等割によって課する市町村ごとに一の納税義務があるものとして道府県民税を課する つまり 同じ道府県の中では市町村民税の均等割の数と県民税の均等割の数は一致する 設例 次のそれぞれの者の納税義務を答えなさい ケース1 甲県 A 市に住所を有し 同県 B 市に事務所を有する甲甲県 A 市 住所 B 市 事務所 ケース 2 甲県 A 市に住所及び事務所 同県 B 市に事務所を有し 乙県 C 村に家屋敷及び店舗を有す る乙 甲県 乙県 A 市 B 市 C 村 住所事務所家屋敷 事務所 店舗 解説 納税義務 甲県民税 均等割 + 均等割 + 所得割 ケース 1 A 市民税 均等割 + 所得割 B 市民税 均等割 ケース 2 甲県民税 均等割 + 均等割 + 所得割 A 市民税 均等割 + 所得割 B 市民税 均等割 乙県民税 均等割 C 村民税 均等割 -12-

第 1 章個人住民税 4 賦課期日との関係 ( 法 39 318) 賦課期日とは 課税要件を確定させる判定日のことであり 個人住民税については 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日 とされている したがって 住所 事務所 事業所又は家屋敷の有無など納税義務の有無に関する事実の確認は1 月 1 日の現況によって行うことになる H27 H28 H29 1/1 4/1 1/1 3/31 + + + + の属する年の1/1 賦課期日 H28 年度 当該年度の初日 住所の有無などの納税義務の判定! 留意点賦課期日前に死亡した者についての納税義務 賦課期日前に死亡した者については 納税義務はないこととされている したがって 前年中に所得があったとしても所得割は課税されない -13-

第 1 章個人住民税 2-2 用語の意義 1 住所 1 住所の概念 ( 取扱通知 ( 市 ) 第二章六 ) 一般に 租税法規が 一般私法において使用されているのと同一の用語を使用している場合には 特に租税法規が明文をもって他の法規と異なる意義をもって使用することを明らかにしている場合又は法規の体系上他の法規と異なる意義をもって使用されていると解すべき実質的理由がない限り 私法上使用されていると同一の意義を有する概念として使用されているものと解するのが相当である ( 昭 34.2.11 東京地裁 32( 行 )38) とされていることから 地方税法上の住所は 民法上の住所と同一の概念とされ 各人の生活の本拠 と解されている また 住所は一人一箇所に限ることとされている 2 住所を有する個人 住民基本台帳法の適用を受ける者 ( 法 242 2942) 住所を有する個人とは 住民基本台帳法の適用を受ける者については その市町村の住民基本台帳に記録されている者をいう したがって 住民税は 原則として 住民基本台帳に記録されている市町村において課税される 住民基本台帳の記録と生活の本拠が異なる場合 ( 法 2943 4) 1 取扱い市町村は その市町村の住民基本台帳に記録されていない個人が その市町村に住所を有すると認められる場合には その者がその市町村の住民基本台帳に記録されている者とみなして 住民税を課税することができる 2 住民基本台帳に記録されている市町村への通知上記 1により住民税を課税する市町村の長は その者が記録されている住民基本台帳に係る市町村の長に その旨を通知しなければならない 3 二重課税の排除上記 2の通知を受けた市町村は その者に住民税を課税することはできない -14-

第 1 章個人住民税 図解 A 市 A 市長 2 認定課税する旨の通知 B 市 B 市長 原則的課税権 住民基本台帳に記録 3 課税禁止 納税義務者 1 認定課税 生活の本拠 2 事務所 事業所 事務所 事業所とは それが自己の所有であるかどうかに関係なく 事業の必要から設けられた人的及び物的設備であって 継続して事業が行われている場所をいう 例示 医師が自宅以外に設ける診療所 弁護士 税理士等が自宅以外に設ける事務所 事業主が自宅以外に設ける店舗など ( 取扱通知第 1 章六 ⑴) 3 家屋敷 家屋敷とは 自己又は家族の居住の用に供する目的で住所地以外の場所に設けられた独立性のある家宅をいい それが自己の所有であると否とを問わない 常に居住しうる状態にあるものであれば足り 現実に居住していることを要しない また 自己所有のものであっても 次のものは家屋敷に該当しない ⑴ 他人に貸付ける目的で所有しているもの ⑵ 現に他人が居住しているもの 例示 別荘 別宅のほか 通常は家族を住まわせ時々帰宅するような住宅も家屋敷に該当する 4 均等割 ( 法 231 一 2921 一 ) 均等割とは 均等の額によって課する道府県民税及び市町村民税をいう 5 所得割 ( 法 231 二 2921 二 ) 所得割とは 所得によって課する道府県民税及び市町村民税をいう -15-

第 1 章個人住民税 2-3 利子割 配当割 株式等譲渡所得割の納税義務 1 納税義務者及び課税団体 ( 法 24 五 六 七 ) 納税義務者課税団体 利子割 利子等の支払を受ける個人 非居住者は非課税 支払時の営業所所在の道府県 配当割特定配当等の支払を受ける個人支払時の住所所在の道府県 株式等 譲渡所得割 特定株式等譲渡対価等の支払を受け る個人 支払確定年の 1 月 1 日の住所 所在の道府県 2 利子割の課税対象となる利子等 ( 法 23 十四 ) 1 利子所得に該当するもの 公社債の利子 預貯金の利子 合同運用信託の収益の分配 公社債投資信託の収益の分配 公募公社債等運用投資信託の収益の分配 2 配当所得に該当するもの 私募公社債等運用投資信託の収益の分配 特定目的信託の収益の分配で社債的受益権に係るもの 3 金融類似商品等の収益 定期積金等の給付補てん金 抵当証券の利子 為替予約を付した外貨預金に係る為替差益 保険期間が5 年以内の一時払養老保険の差益等 懸賞金付預貯金等の懸賞金等 -16-

第 1 章個人住民税 3 配当割の課税対象となる特定配当等 ( 法 23 十五 ) 金融商品取引所に上場されている株式等で持株割合が3% 未満のもの 公募証券投資信託の収益の分配 特定投資法人の投資口の配当等 4 株式等譲渡所得割の課税対象となる特定株式等譲渡所得金額 ( 法 23 十六 ) 次により計算した源泉徴収選択口座内調整所得金額 今回の譲渡時までの年間総譲渡益 - 前回の譲渡時までの年間総譲渡益 年間総譲渡益が 0 を下回るときは それぞれ 0 として計算する -17-

第 1 章個人住民税 < メ モ > -18-

第 1 章個人住民税 テーマ 4 均等割 理論 : 重要度 計算 : 重要度 個人住民税均等割は 地域住民がその地方団体から受ける行政サービス等の応益性に着目し 地域住民の広い層についてこの行政サービスに要する費用の一部を広く均等に分担しあう負担分任の趣旨により課税され その税負担を通じて地方自治に参加することを期待するものである ここでは 均等割の税率を紹介する このテーマの学習内容 テーマ番号 学 習 内 容 学習回数 4-1 均等割の税率 1 第 1 回 4-2 均等割の税率の軽減 1 第 5 回 -19-

第 1 章個人住民税 4-1 均等割の税率 1 地方税法における税率 地方税法では 税目により次の4つの税率の定めがある 1 標準税率 ( 法 11 五 ) 地方団体が課税する場合に通常よるべき税率でその財政上その他の必要があると認める場合においては これによることを要しない税率をいい 総務大臣が地方交付税の額を定める際に基準財政収入額の算定の基礎として用いる税率である 2 制限税率地方団体が課税する場合に超えてはならないものとして法定されている税率である 3 一定税率地方団体が課税する場合にこれ以外の税率によることを許さないものとして法定されている税率である 4 任意税率任意税率なる税率が定められているわけではなく 地方税法上税率についてなんら定めをしておらず 専ら当該地方団体の判断に委ねている税率である 2 均等割の税率 個人住民税の均等割については 標準税率を規定している なお 制限税率は規定されておらず 標準税率を超える税率で課税 ( 超過課税 ) する地方団体も数多く存在する 1 道府県民税の標準税率 ( 法 38) 個人の道府県民税の税率年額 1,000 円 2 市町村民税の標準税率 ( 法 310) 個人の市町村民税の税率年額 3,000 円 平成 26 年度から平成 35 年度までの 10 年間は 上記に加えてそれぞれ 500 円ずつ復興 税が上乗せされる -20-

第 1 章個人住民税 設例 次のそれぞれの者の均等割額を答えなさい なお 税率は標準税率とする ケース1 甲県 A 市に住所を有し 同県 B 市に事務所を有する甲甲県 A 市 住所 B 市 事務所 ケース2 甲県 A 市に住所及び店舗 同県 B 市に店舗を有し 乙県 C 村に家屋敷及び店舗を有する乙 甲県 乙県 A 市 B 市 C 村 住所 店舗 家屋敷 店舗 店舗 解説 均等割額 甲県民税 1,500 円 +1,500 円 =3,000 円 ケース 1 A 市民税 3,500 円 ケース 2 B 市民税 3,500 円甲県民税 1,500 円 +1,500 円 =3,000 円 A 市民税 3,500 円 B 市民税 3,500 円 乙県民税 1,500 円 C 村民税 3,500 円 -21-

第 1 章個人住民税 < メ モ > -22-

理論マスター < 今回の学習内容 > 第 1 回講義使用ページレギュラー 速修テーマ 1-1 1-3

テーマ 1 納税義務者等 テーマ 1 納税義務者等 -3-

テーマ 1 納税義務者等 1-1 個人住民税の納税義務者 ランク A 1. 住民税の概要重要度 住民税とは 道府県民税 ( 都民税を含む ) 及び市町村民税 ( 特別区民税を含む ) の総称である 個人の住民税は 賦課期日において 道府県又は市町村に住所又は事務所等若しくは家屋敷を有することにより 所得割額 均等割額 利子割額 配当割額又は株式等譲渡所得割額によって課する 2. 納税義務者 ( 法 2417 2941) 重要度 (1) 道府県民税 1 道府県内に住所を有する個人 2 道府県内に事務所 事業所又は家屋敷を有する個人で当該事務所 事業所又は家屋敷を有する市町村内に住所を有しない者 3 利子等の支払又はその取扱いをする者の営業所等で道府県内に所在するものを通じて利子等の支払を受ける者 4 特定配当等の支払を受ける個人で当該特定配当等の支払を受けるべき日現在において道府県内に住所を有するもの 5 特定株式等譲渡対価等の支払を受ける個人で当該譲渡対価等の支払を受けるべき日の属する年の1 月 1 日現在において道府県内に住所を有するもの 1の者に対しては均等割額及び所得割額の合算額によって 2の者に対しては均等割額によって 3の者に対しては利子割額によって 4の者に対しては配当割額によって 5の者に対しては株式等譲渡所得割額によって課する (2) 市町村民税 (1)1 及び2の道府県を市町村と読み替えた個人が納税義務を負う 上記 (1)2の者については 市町村民税を均等割によって課する市町村ごとに1 つの納税義務があるものとして道府県民税を課する 3. 賦課期日との関係 ( 法 39 318) 重要度 個人の住民税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする -4-

テーマ1 納税義務者等 4. 住所を有する個人 ( 法 242 2942~4) 重要度 (1) 原則道府県内 ( 市町村内 ) に住所を有する個人とは 住民基本台帳法の適用を受ける者については その道府県の区域内の市町村の住民基本台帳に記録されている者をいう (2) 特例市町村は 当該市町村の住民基本台帳に記録されていない個人が当該市町村内に住所を有する者である場合には その者を当該住民基本台帳に記録されている者とみなして その者に市町村民税を課することができる この場合において 市町村長は その者が他の市町村の住民基本台帳に記録されていることを知ったときは その旨を当該他の市町村の長に通知しなければならない 上記により 市町村民税を課税された者に対しては その者が記録されている住民基本台帳に係る市町村は 市町村民税を課税することができない 5. 均等割及び所得割の意義 ( 法 231 一 二 三の二 三の三 三の四 2921 一 二 ) 重要度 (1) 均等割とは 均等の額によって課する道府県民税及び市町村民税をいう (2) 所得割とは 所得によって課する道府県民税及び市町村民税をいう (3) 利子割とは 支払を受けるべき利子等の額によって課する道府県民税をいう (4) 配当割とは 支払を受けるべき特定配当等の額によって課する道府県民税をいう (5) 株式等譲渡所得割とは 特定株式等譲渡所得金額によって課する道府県民税をいう 6. 用語の意義重要度 (1) 住所とは 納税義務者本人の生活の本拠をいい 地方税法上その施行地を通じて1 人 1 箇所に限る (2) 事務所 事業所とは それが自己の所有であると否とを問わず 事業の必要から設けられた人的及び物的設備であって 継続して事業が行われている場所をいう (3) 家屋敷とは 自己又は家族の居住の用に供する目的で住所地以外の場所に設けられた独立性のある家宅をいい それが自己の所有であると否とを問わない 常に居住しうる状態にあるものであれば足り 現実に居住していることを要しない -5-

テーマ 1 納税義務者等 1-3 個人住民税の均等割 ( 納税義務 非課税を除く ) ランク B 1. 意義 ( 法 231 一 2921 一 ) 重要度 均等割とは 均等の額によって課する道府県民税及び市町村民税をいう 2. 均等割の税率重要度 (1) 標準税率 ( 法 11 五 ) 標準税率とは 地方団体が課税する場合に通常よるべき税率でその財政上その他の必要があると認める場合においては これによることを要しない税率をいい 総務大臣が地方交付税の額を定める際に基準財政収入額の算定の基礎として用いる税率とする (2) 道府県民税 ( 法 38) 標準税率年額 1,000 円 (3) 市町村民税 ( 法 310) 標準税率年額 3,000 円 (4) 上記 (2) 及び (3) の税率は 平成 26 年度から平成 35 年度までは 次の税率とする 1 道府県民税年額 1,500 円 2 市町村民税年額 3,500 円 3. 均等割の税率の軽減 ( 法 311) 重要度 市町村は 市町村民税の納税義務者が次のいずれかに該当する場合においては その者に対して課する均等割の額を 当該市町村の条例に定めるところによって 軽減することができる 1 均等割を納付する義務がある控除対象配偶者又は扶養親族 2 1に掲げる者を2 人以上有する者 4. 住所を有する市町村以外に事務所等を有する道府県民税の納税義務 ( 法 247) 重要度 道府県は 道府県内に事務所 事業所又は家屋敷を有する個人で 当該事務所 事業所又は家屋敷を有する市町村内に住所を有しない者については 市町村民税を均等割によって課する市町村ごとに一の納税義務があるものとして道府県民税を課する -8-

テーマ1 納税義務者等 5. 賦課徴収重要度 (1) 個人の道府県民税の賦課徴収の原則 ( 法 41) 個人の道府県民税の賦課徴収は 特別の定めがある場合を除くほか 当該道府県の区域内の市町村が 当該市町村の個人の市町村民税の賦課徴収 ( 均等割の税率の軽減を除く ) の例により当該市町村の個人の市町村民税の賦課徴収とあわせて行うものとする (2) 個人住民税の徴収方法個人住民税の徴収方法には 普通徴収と特別徴収があり 給与所得者又は年金所得者に係る所得割額及び均等割額の合算額を特別徴収の方法により徴収する場合を除き 普通徴収の方法により徴収しなければならない -9-

トレーニング < 今回の学習内容 > 第 1 回講義使用ページレギュラー 速修問題 1

問題編 問題 1 個人住民税の納税義務 均等割 基礎 - 5 分 - 次の設問に係る課税団体及び均等割 所得割の納税義務を答え あわせて各課税団体ごとに納付すべき均等割額を答えなさい なお 税率は標準税率とする ( 問 1) 甲県 A 市に住所を有する場合 ( 問 2) 甲県 A 市に住所を有し かつ A 市に事務所も所有している場合 ( 問 3) 甲県 A 市に住所を有し かつ 甲県 B 市に小売店を有している場合 ( 問 4) 甲県 A 市に住所を有し 甲県 B 市に事務所 甲県 C 市に店舗を3 店所有している場合 ( 問 5) 甲県 A 市に住所を有し 乙県 B 市に店舗 乙県 C 市に別荘を所有している場合 問題 2 算出所得割額の計算 基礎 - 5 分 - 次の資料に基づき 納税義務者甲の算出所得割額を計算しなさい 資料 本年分の課税所得金額の内訳 1 課税総所得金額 6,820,000 円 2 課税短期譲渡所得金額 3,600,000 円 3 課税長期譲渡所得金額 16,000,000 円 4 上場株式等に係る課税配当所得の金額 200,000 円 5 株式等に係る譲渡所得等の金額 1,680,000 円 6 先物取引に係る課税雑所得等の金額 9,465,000 円 7 課税山林所得金額 2,648,000 円 -1-

解答編 問題 1 ( 単位 : 円 ) 問課税団体及び納税義務各課税団体ごとの均等割額 1 甲県 : 均等割額 + 所得割額 A 市 : 均等割額 + 所得割額 甲県 1,500 A 市 3,500 2 甲県 : 均等割額 + 所得割額 A 市 : 均等割額 + 所得割額 甲県 1,500 A 市 3,500 3 4 5 甲県 : 均等割額 + 均等割額 + 所得割額 ( 住所地分 ) ( 店舗分 ) A 市 : 均等割額 + 所得割額 B 市 : 均等割額 甲県 : 均等割額 + 均等割額 + 均等割額 + 所得割額 ( 住所地分 )( 事務所分 ) ( 店舗分 ) A 市 : 均等割額 + 所得割額 B 市 : 均等割額 C 市 : 均等割額 甲県 : 均等割額 + 所得割額乙県 : 均等割額 + 均等割額 ( 店舗分 ) ( 別荘分 ) A 市 : 均等割額 + 所得割額 B 市 : 均等割額 C 市 : 均等割額 甲県 1,500+1,500=3,000 A 市 3,500 B 市 3,500 甲県 1,500+1,500+1,500=4,500 A 市 3,500 B 市 3,500 C 市 3,500 甲県 1,500 乙県 1,500+1,500=3,000 A 市 3,500 B 市 3,500 C 市 3,500 解答への道 1 同一市町村内に事務所等が二以上ある場合の市町村民税の均等割は 一つの納税義務を負うにすぎない 2 同一道府県内の二以上の市町村にそれぞれ事務所等がある場合には その市町村ごとに 道府県民税均等割の納税義務を負う -1-