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2. 急流河川の現状と課題 2.1 急流河川の特徴 急流河川では 洪水時の流れが速く 転石や土砂を多く含んだ洪水流の強大なエネルギー により 平均年最大流量程度の中小洪水でも 河岸侵食や護岸の被災が生じる また 澪筋 の変化が激しく流路が固定していないため どの地点においても被災を受ける恐れがある

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平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

目 次 桂川本川 桂川 ( 上 ) 雑水川 七谷川 犬飼川 法貴谷川 千々川 東所川 園部川 天神川 陣田川

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避難開始基準の把握 1 水害時の避難開始基準 釧路川では 水位観測所を設けて リアルタイム水位を公表しています 水位観測所では 災害発生の危険度に応じた基準水位が設定されています ( 基準となる水位観測所 : 標茶水位観測所 ) レベル水位 水位の意味 5 4 ( 危険 ) 3 ( 警戒 ) 2 (

目次 1. はじめに 1 2. 協議会の構成 2 3. 目的 3 4. 概ね5 年間で実施する取組 4 5. フォローアップ 8

鬼怒川緊急対策プロジェクト 鬼怒川下流域 茨城県区間 において 水防災意識社会 の再構築を目指し 国 茨城県 常総市など 7市町が主体となり ハードとソフトが一体となった緊急対策プロジェクトを実施 ハード対策 事業費合計 約600億円 ソフト対策 円滑な避難の支援 住民の避難を促すためのソフト対策を

ダムの運用改善の対応状況 資料 5-1 近畿地方整備局 平成 24 年度の取り組み 風屋ダム 池原ダム 電源開発 ( 株 ) は 学識者及び河川管理者からなる ダム操作に関する技術検討会 を設置し ダム運用の改善策を検討 平成 9 年に設定した目安水位 ( 自主運用 ) の低下を図り ダムの空き容量

目 次 最上小国川 赤倉地区の 2015 年 9 月洪水の実態から 被害防止には河道改 修が最も効果的であることが あらためて明らかになった 1,2015 年 9 月 10 日赤倉雨量は1/50 年確率に近い豪雨であったが 洪水流量は1/11 年確率流量だった 2, 赤倉地区では外水被害と内水被害が

学識経験者による評価の反映客観性を確保するために 学識経験者から学術的な観点からの評価をいただき これを反映する 評価は 中立性を確保するために日本学術会議に依頼した 詳細は別紙 -2 のとおり : 現時点の検証の進め方であり 検証作業が進む中で変更することがあり得る - 2 -

避難を促す緊急行動 被災した場合に大きな被害が想定される国管理河川において 以下を実施 1. 首長を支援する緊急行動 ~ 市町村長が避難の時期 区域を適切に判断するための支援 ~ できるだけ早期に実施 トップセミナー等の開催 水害対応チェックリストの作成 周知 洪水に対しリスクが高い区間の共同点検

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の洪水調節計画は 河川整備基本方針レベルの洪水から決められており ダムによる洪水調節効果を発揮する 遊水地案 は 遊水地の洪水調節計画は大戸川の河川整備計画レベルの洪水から決めることを想定しており 遊水地による洪水調節効果が完全には発揮されないことがある 瀬田川新堰案 は 瀬田川新堰の洪水調節計画は

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Microsoft PowerPoint - 宇治災害2

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スライド 1

Microsoft PowerPoint - ◯06_出水期における防災体制

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近畿地方整備局 資料配付 配布日時 平成 23 年 9 月 8 日 17 時 30 分 件名土砂災害防止法に基づく土砂災害緊急情報について 概 要 土砂災害防止法に基づく 土砂災害緊急情報をお知らせします 本日 夕方から雨が予想されており 今後の降雨の状況により 河道閉塞部分での越流が始まり 土石流

別紙 大雨時の川のはん濫の危険性を知らせる 身近な 雨の状況 川の水位と危険性 川の予警報 などを リアルタイムでお知らせするウェブサイトです 川の水位 川の画像 PC 版 スマホ版 浸水想定区域図 住民の方々が自らはん濫の危険性を知り 的確な避難行動などに役立つように 利用者目線に立った新しい 川

【参考資料】中小河川に関する河道計画の技術基準について

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ポイント 河川法の法令に基づく手続きを的確に行い できるだけ早く河川整備計画を策定するよう努力 ダムについて効果が限定的という意見もあるが 実施箇所だけでなく淀川水系の上下流全体に幅広く効果があるものであり また洪水時水位をできるだけ低くし安全基準を守る上で必要不可欠なもの 治水対策は あらゆる規模

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浸水想定区域図作成要領(改正水防法に伴う)


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Q3 現在の川幅で 源泉に影響を与えないように河床を掘削し さらに堤防を幅の小さいパラペット ( 胸壁 ) で嵩上げするなどの河道改修を行えないのですか? A3 河床掘削やパラペット ( 胸壁 ) による堤防嵩上げは技術的 制度的に困難です [ 河床掘削について ] 県では 温泉旅館の廃業補償を行っ

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< 外力条件 > 海面上昇量 0.10 m 0.30m 0.50m 0.90mについて検討 詳細検討モデル地区の選定 各詳細検討モデル地区において検討対象となる施設等の整理 各施設毎の影響評価方法 ( 影響評価の判断基準 ) 影響評価 各詳細検討モデル地区の影響評価結果及びその特徴の分析 各詳細検討

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溶結凝灰岩を含む火砕流堆積物からなっている 特にカルデラ内壁の西側では 地震による強い震動により 大規模な斜面崩壊 ( 阿蘇大橋地区 ) や中 ~ 小規模の斜面崩壊 ( 南阿蘇村立野地区 阿蘇市三久保地区など ) が多数発生している これらの崩壊土砂は崩壊地内および下部に堆積しており 一部は地震時に

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浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

平成 27 年度第 1 回状況説明 ( 要望 ) 活動 平成 27 年 8 月 3 日 ( 月曜日 ) 1 国土交通省 財務省 総務省 内閣府への状況説明 ( 要望 ) 活動について国土交通省へは 岡﨑高知市長と清水大洲市長を先頭に 国土交通省幹部及び関係部局へ状況説明 ( 要望 ) 書の手渡しと要

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6. 現況堤防の安全性に関する検討方法および条件 6.1 浸透問題に関する検討方法および条件 検討方法 現況堤防の安全性に関する検討は 河川堤防の構造検討の手引き( 平成 14 年 7 月 ): 財団法人国土技術研究センター に準拠して実施する 安全性の照査 1) 堤防のモデル化 (1)

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第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

5-2 居住誘導区域の設定 居住誘導の基本方針を踏まえ 以下の居住誘導区域の設定の考え方に基づき 居住誘導区域を設 定します 居住誘導区域の設定の考え方 (1) 居住誘導区域に含めるエリア 居住誘導区域に含めないエリア 居住誘導区域に含めるエリア 1 都市機能誘導区域 居住誘導区域に含めないエリア

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1. はじめに 平成 27 年 9 月関東 東北豪雨災害により 鬼怒川の下流部では堤防が決壊するなど 氾濫流による家屋の倒壊 流失や広範囲かつ長時間の浸水が発生した また これらに避難の遅れも加わり 近年の水害では類を見ないほどの多数の孤立者が発生した このようなことから 国土交通大臣から社会資本整

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たり 80mm 以上の雨 ) となり, 佐賀では 14:26 までの 1 時間に観測史上第 2 位の 91mm を記録した ( 図 9.2). 白石では 14:39 までの 1 時間に 72mm と 7 月の観測史上最大を記録した. その後, 全域で雨はいったん弱まったが, 夜遅くに再び南部を中心と

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かつて海の底にあった大阪では 川が縦横無尽に走っていた 大阪はかつては海底 海面が後退してからは 上流からの土砂の堆積により沖積平野が形成 河川は脈流しており 水利用 舟運に適した川沿いの街では度々浸水被害が発生 約 7000 年 ~6000 年前 縄文時代前期前半 800~1700 年ごろの大阪平

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別添 中防災第 1 1 号 平成 29 年 5 月 31 日 各指定行政機関の長各指定公共機関の代表殿 中央防災会議会長 ( 内閣総理大臣 ) 安倍晋三 梅雨期及び台風期における防災態勢の強化について 貴殿におかれては 日頃から各般の施策を通じて災害対策の推進に御尽力をいただいているところであるが

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あおぞら彩時記 2017 第 5 号今号の話題 トリオ : 地方勤務の先輩記者からの質問です 気象庁は今年度 (H 29 年度 )7 月 4 日から これまで発表していた土砂災害警戒判定メッシュ情報に加え 浸水害や洪水害の危険度の高まりが一目で分かる 危険度分布 の提供を開始したというのは本当ですか

Transcription:

資料 -2 超過洪水対策 ( ハード ソフト ) 1

1. 復旧方針と再度災害の可能性 2. 超過洪水対策の考え方 3. 超過洪水対策案 ( ハード整備 ) 4. 超過洪水対策案 ( ソフト対策 ) 2

1. 復旧方針と再度災害の可能性 平成 23 年 7 月水害の復旧は本支川バランス等を考慮した計画 五十嵐川 : 実績降雨の一山目を外力として計画 鹿熊川 : 主要支川とのバランスを考慮し 1/10 年確率で計画 塩谷川 : 主要支川とのバランスを考慮し 1/50 年確率で計画 100 1000 90 80 70 60 50 40 30 H23 豪雨 H16 年豪雨 H23 豪雨 ( 累加 ) H16 年豪雨 ( 累加 ) 900 800 700 600 500 400 20 10 0 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 10:00 9:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 10:00 9:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 10:00 9:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 0:00 雨量 (mm) 累加雨量 (mm) H23 豪雨流域平均雨量 ( 全流域 ) 300 総雨量二日雨量最大時間雨量 全体 715.6mm 651.8mm 55.7mm 200 100 0 一山目 492.2mm 434.5mm 55.7mm 二山目 223.4mm 217.3mm 45.4mm 7 月 27 日 7 月 28 日 7 月 29 日 7 月 30 日 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 一新橋 一山目 ダム調節前ダム調節後 今回豪雨は二山波形であるが 一山目にピーク流量が生起している ( 実際の通過流量は二山目がピークであるが これはダムが治水容量を使い切ったため ) 二山目をカバーするような調節施設の設置や河道改修は難しい (JR 地点がネック ) 一山目の二日雨量は 434.5mm/2 日である (H16.7.13 豪雨は 400.5mm/2 日 ) 500 3 0 0:00 7:00 14:00 21:00 4:00 11:00 18:00 1:00 8:00 15:00 22:00 5:00 12:00 19:00 流量 (m3/s)

1. 復旧方針と再度災害の可能性 助成区間は背後地に宅地が連担し 河道法線は蛇行 H.23 年 7 月洪水時は 助成区間のほぼ全区間で堤防天端付近まで水位が上昇 湾曲外湾部 ( 水衝部 ) の堤防天端付近で 法くずれ発生の 高水位継続 法くずれなど堤防安定上危険な状況に 1.6k 付近 標高 (m) 35 30 25 20 15 橋梁嵐川橋御蔵橋 常盤橋新大橋昭栄大橋 信越本線 最深河床高 (H23 測量 ) 痕跡水位 ( 左岸 ) 痕跡水位 ( 右岸 ) 左岸堤防高 (H23 測量 ) 右岸堤防高 (H23 測量 ) 田島橋 渡瀬橋 豪雨流下時 10 5 0 痕跡水位が堤防天端付近に 低水護岸被災高水敷の流出覆土の流出 -5 0 1 2 3 4 5 3.4k 付近 被災後 4

1. 復旧方針と再度災害の可能性 五十嵐川助成区間の堤防満杯流下能力は今回被災流量とほぼ同等 H.23 年 7 月二山洪水に対しては越水 破堤の可能性あり 流下能力 (m3/s) 流下能力 (m3/s) 堤防天端流下能力危険水位流下能力 5000 右岸流下能力復旧計画流量 4500 被災流量 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 0.0 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0 2.4 2.8 3.2 3.6 4.0 距離標 (km) 0 1 2 3 4 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500 5000 左岸流下能力 越水区間 ( 浸水記録 ) 5

津波津波対策を構築するにあたってのこれからの想定津波の考え方 ( 東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震 津波対策に関する専門調査会中間とりまとめ より抜粋 ) (2) 最大クラスの津波高への対策の考え方 2. 超過洪水対策の考え方 今般の巨大な津波の発生とその被害から 海岸保全施設等に過度に依存した防災対策には問題があったことが露呈された 東北地方太平洋沖地震や最大クラスの津波レベルを想定した津波対策を構築し 住民の生命を守ることを最優先として どういう災害であっても行政機能 病院等の最低限必要十分な社会経済機能を維持することが必要である このため 住民の避難を軸に 土地利用 避難施設 防災施設などを組み合わせて ソフト ハードのとりうる手段を尽くした総合的な津波対策の確立が必要である (3) 頻度の高い津波に対する海岸保全施設等による津波対策 海岸保全施設等の整備の対象とする津波高を大幅に高くすることは 施設整備に必要な費用 海岸の環境や利用に及ぼす影響などの観点から現実的ではない しかしながら 人命保護に加え 住民財産の保護 地域の経済活動の安定化 効率的な生産拠点の確保の観点から 引き続き 比較的頻度の高い一定程度の津波高に対して海岸保全施設等の整備を進めていくことが求められる なお 海岸保全施設等については 設計対象の津波高を超えた場合でも施設の効果が粘り強く発揮できるような構造物の技術開発を進め 整備していくことが必要である 6

洪水洪水防御計画に関する基本的な事項 2.1 総説 2. 超過洪水対策の考え方 ( 河川砂防技術基準同解説計画編 より抜粋 ) 洪水防御計画は, 河川の洪水による災害を防止又は軽減するため, 計画基準点において計画の基本となる洪水のハイドログラフ ( 以下 基本高水 という.) を設定し, この基本高水に対してこの計画の目的とする洪水防御効果が確保されるよう策定するものとする. このため, 洪水防御計画は, 基本高水に対してこの計画により設置される施設が水系を一貫して相互に技術的, 経済的に調和がとれ, かつ十分にその目的とする機能を果たすよう策定されなければならない. また, 洪水防御計画の策定に当たっては, 河川の持つ治水, 利水, 環境等の諸機能を総合的に検討するとともに, この計画がその河川に起こり得る最大洪水を目標に定めるものではないことに留意し, 必要に応じ計画の規模を超える洪水 ( 以下 超過洪水 という.) の生起についても配慮するものとする. 河川整備基本方針においては, 計画基準点における基本高水のピーク流量とその河道及び洪水調節施設への配分, 並びに主要地点での計画高水流量を定め, 河川整備計画においては, 段階的に効果を発揮するよう目標年次を定め, 一定規模の洪水の氾濫を防止し, 必要に応じそれを超える洪水に対する被害を軽減する計画とする. その際に, 既存施設の有効利用やソフト施策を重視するとともに, 流域における対応を取り込むものとする. 2.9 超過洪水対策 計画の規模を超える洪水により, 甚大な被害が予想される河川については, 必要に応じて 7 超過洪水対策を計画するものとする.

2. 超過洪水対策の考え方 今回洪水 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨での洪水は計画を超える洪水 その復旧方針において 本支川 上下流の治水バランスを考慮した目標を設定 今回洪水あるいはそれを超える洪水が発生する可能性は常に存在する 計画内の洪水については洪水の氾濫を防止し 必要に応じ 超過洪水に対する被害を軽減する計画とする 超過洪水対策としては 河川砂防技術基準計画編にある 既存施設の有効利用やソフト施策を重視するとともに, 流域における対応を取り込むもの に加え 具体的なハード整備の検討も行い ハード ソフト両輪で取り組んでいく必要がある 具体的な方策 堤防余裕高の湾曲外湾部への侵食対策 流域内での多重防御 ( 霞堤 二線堤など ) 水防拠点の整備 ソフト対策連絡会 ( 仮称 ) による広域的な連携など 巨大津波に対する多重防御の考え方と類似 8

3. 超過洪水対策案 ( ハード整備 ) 超過洪水へのハード整備整備として 資産の集積する五十嵐川下流部におけるH.W.L 超過の侵食対策を検討 HWL 超過の侵食対策 1.6k 付近 H.23 年 7 月洪水の 2 山目の洪水流下への対応 五十嵐川下流区間の水衝部 ( 湾曲の外湾部 ) における堤防天端付近 (HWL 上部 ) の護岸整備 豪雨流下時 低水護岸被災高水敷の流出覆土の流出 被災後 : 対策候補箇所 対策検討区間 9

3. 超過洪水対策案 ( ハード整備 ) 超過洪水へのハード整備整備として 塩谷川などではん濫水の速やかな排水のための霞堤保全を検討 氾濫流対策 塩谷川では はん濫水が霞堤開口部より速やかに排水され減災に寄与 塩谷川 はん濫後の排水促進のため霞堤の保全 霞堤の開口部 霞堤破堤地点 村下橋 人面橋 文納橋 下塩橋 霞堤により氾濫水が還元 霞堤構造 コンクリート 河原田橋 二日町橋 楢山橋 上塩橋 沖布橋 巾ノ橋 新町橋 35 1 落合橋 10

水防拠点の整備 4. 超過洪水対策案 ( ソフト対策 ) 超過洪水へのソフト対策として 水防活動の拠点整備による効率的な水防活動および資機材不足への対応を検討 島潟の水防活動は越水被害軽減に寄与 復旧資材備蓄量の不足も顕在化 新たな水防拠点の検討 現在の水防拠点の拡充 水防活動に関する知識 訓練の継続 1 水防上の有用性 五十嵐川 水防拠点整備候補箇所の考え方 ( 案 ) 水防拠点有効に機能するために はん濫による危険度が高く 水防活動の実績箇所 過去の被災箇所等を候補とする 2 機動性 ( アクセス性 ) 幹線道路との距離が近く そこまでのアクセス道路が十分な幅員を確保している 水害時でもアクセス可能であり 水防活動に支障が出ない 3 事業実施の即効性 土地利用状況より用地取得が容易であり 実現性が高い 11

二線堤機能を持たせる水防活動 はん濫流 浸水区域が既設道路などで停滞 4. 超過洪水対策案 ( ソフト対策 ) 超過洪水へのソフト対策として はん濫 越水後の浸水被害拡大を抑制する道路での二線堤機能を持たせる水防のあり方を検討 はん濫流を留めた道路を二線堤として捉え はん濫制御に寄与する水防活動への応用を検討 道路に二線堤機能を持たせる水防活動イメージ 五十嵐川 日端川 12

4. 超過洪水対策案 ( ソフト対策 ) 一般的に水防活動は市町村長の指揮により地先の水防団が行う しかし 超過洪水時の水防活動には広域的連携が不可欠となることから 別途設立を検討するソフト対策連絡会 ( 仮称 ) における調整事項とする 広域的連携による水防活動の実現 通常の水防活動は 市町村単位で地先水防団が実施し 広域的連携は考慮されていない 広域的連携による水防活動実現をアクションプログラムに加え ソフト対策連絡会 ( 仮称 ) で調整 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨対策検討委員会 提言 提言内容の具体化検討 連絡会 担当会議 アクションプログラム決定 P 報告 国 県 市 教育機関 マスコミ等における調整 プログラム実施 D アクションフ ロク ラムの検討 ( 内容 役割分担等 ) 関係部所と調整 報告意見指示水防協議会(例年5月に実施)報告 C 意見への対応及び進捗状況の判断 A 指示 必要に応じアドバイザーや関連機関に加わって頂く ソフト対策連絡会 ( 仮称 ) の枠組みイメージ

4. 超過洪水対策案 ( ソフト対策 ) 超過洪水時においても 確実な水位情報の取得 伝達を達成するために 侵食等流水の影響を受けにくい観測施設の整備を検討 確実な水位情報伝達のための観測施設整備 一部観測所が侵食等で被災し 水位データが欠測 侵食等 流水の影響を受けにくい観測施設の整備を検討 1 非接触型水位計の整備超音波式水位計は 観測器が水上にあるため洪水時に侵食等の影響を受けにくい 2 河川画像情報の提供 CCTV 等の河川画像情報の提供 ( 夜間でも見易い水位標尺を設置し写す簡易な二重化 ) H.16 年水害後に整備した渡瀬橋の超音波水位計 CCTV による水位標画像表示例 ( 関川 ) 新たな観測施設の整備イメージ 14

的確な広域的洪水予測体制の検討 4. 超過洪水対策案 ( ソフト対策 ) 洪水予報河川以外の 6 河川 ( 鯖石川 五十嵐川 刈谷田川 加治川 渋海川 保倉川 ) で試行中の洪水予測について精度向上を図る リアルタイム雨量 水位情報提供も含め 国と連携して 国と連携して 広域的な洪水予測体制を検討 洪水予測提供河川が限定的である 立ち上がり部分は一定精度を有しているが ピーク付近の精度が不足 3 国と連携した広域的洪水予測体制の構築検討 降雨予測精度の向上も見据えながら 流出モデル 予測手法の改善を検討 1 1 2 青 : 実績水位黒ひげ : 予測赤ひげ : 黒ひげと同じ予測だが 部分的に説明したい箇所結論 : 追従している箇所 1 もあるが 一番の立ち上がりは反映されているが 前 2 後 3 の予測があまい 15