PowerPoint プレゼンテーション

Similar documents

シニア層の健康志向に支えられるフィットネスクラブ

税・社会保障等を通じた受益と負担について

家計調査からみた新潟の家計の収入・支出面の特徴

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

トピックス

Microsoft PowerPoint - ライフプランニング HP公表用.ppt

タイトル

3 世帯属性ごとのサンプルの分布 ( 両調査の比較 参考 3) 全国消費実態調査は 相対的に 40 歳未満の世帯や単身世帯が多いなどの特徴がある 国民生活基礎調査は 高齢者世帯や郡部 町村居住者が多いなどの特徴がある 4 相対的貧困世帯の特徴 ( 全世帯との比較 参考 4) 相対的貧困世帯の特徴とし

2016 年家計調査年報 家計収支編 家計消費傾向と品目別支出金額調査報告書 2017 年 9 月 東松島市商工会

公 的 年金を補完して ゆとりあるセカンドライフを実 現するために は 計 画 的 な 資金準備 が必要です 老後の生活費って どれくらい 必要なんですか 60歳以上の夫婦で月額24万円 くらいかな? 収入は 公的年金を中心に 平均収入は月額22万円くらいだ 月額2万の マイナスか いやいやいや 税

平成24年度 団塊の世代の意識に関する調査 経済状況に関する事項


平成28年 高齢者の経済・生活環境に関する調査結果(概要版)2/4

このジニ係数は 所得等の格差を示すときに用いられる指標であり 所得等が完全に平等に分配されている場合に比べて どれだけ分配が偏っているかを数値で示す ジニ係数は 0~1の値をとり 0 に近づくほど格差が小さく 1に近づくほど格差が大きいことを表す したがって 年間収入のジニ係数が上昇しているというこ

Microsoft Word - 28概況(所得・貯蓄)(170929)(全体版・正)

平成30年版高齢社会白書(全体版)

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

質問 1 敬老の日 のプレゼントについて (1) 贈る側への質問 敬老の日 にプレゼントを贈りますか? ( 回答数 :11,202 名 ) 敬老の日にプレゼント贈る予定の方は 83.7% となり 今年度実施した父の日に関するアンケート結果を約 25% 上回る結果となった 敬老の日 父の日 贈らない

相対的貧困率等に関する調査分析結果について

平成30年版高齢社会白書(概要版)(PDF版)

相対的貧困率の動向: 2006, 2009, 2012年

別紙2

どのような生活を送る人が インターネット通販を高頻度で利用しているか? 2013 年 7 月 公益財団法人流通経済研究所主任研究員鈴木雄高 はじめにもはやそれなしでの生活は考えられない このように インターネット通販を生活に不可欠な存在と位置付ける人も多いであろう 実際 リアル店舗で買えて ネットで


第 7 章財政運営と世代の視点 unit 26 Check 1 保有する資金が預貯金と財布中身だけだとしよう 今月のフロー ( 収支 ) は今月末のストック ( 資金残高 ) から先月末のストックを差し引いて得られる (305 頁参照 ) したがって, m 月のフロー = 今月末のストック+ 今月末

(3) 可処分所得の計算 可処分所得とは 家計で自由に使える手取収入のことである 給与所得者 の可処分所得は 次の計算式から求められる 給与所得者の可処分所得は 年収 ( 勤務先の給料 賞与 ) から 社会保険料と所得税 住民税を差し引いた額である なお 生命保険や火災保険などの民間保険の保険料およ

The effect of smoking habit on the labor productivities

Microsoft Word - 80_2

質問 1 企業 団体にお勤めの方への質問 あなたの職場では定年は何歳ですか?( 回答者数 :3,741 名 ) 定年は 60 歳 と回答した方が 63.9% と最も多かった 従業員数の少ない職場ほど 定年は 65 歳 70 歳 と回答した方の割合が多く シニア活用 が進んでいる 定年の年齢 < 従業

<4D F736F F F696E74202D C5817A8E9197BF332D8B9F8B8B91A B8CDD8AB B83685D>

1 / 5 発表日 :2019 年 6 月 18 日 ( 火 ) テーマ : 貯蓄額から見たシニアの平均生活可能年数 ~ 平均値や中央値で見れば 今のシニアは人生 100 年時代に十分な貯蓄を保有 ~ 第一生命経済研究所調査研究本部経済調査部首席エコノミスト永濱利廣 ( : )

「シニアのリアル調査」結果第三弾

目次 第 1 章調査概要 調査の目的 調査の方法... 1 第 2 章分析内容 世帯主年齢階級別の世帯数割合 世帯主年齢階級別の等価可処分所得 世帯主年齢階級別の等価所得 拠出金の内訳 世帯主年齢階級別

高齢者の消費について

01 公的年金の受給状況

3. 研究の概要等 1 章では 第 1 節で相続税法の歴史的経緯について 特に贈与の位置づけの変遷を中心に概観し 明治 38 年に創設された相続税法での贈与に対する扱いはどうであったのか また 昭和 22 年のシャベル勧告により贈与税が導入され 昭和 25 年のシャウプ勧告で廃止 その後 昭和 28

Microsoft PowerPoint - 資料3 BB-REVIEW (依田構成員).ppt

不動産学会 空き家.key

サーバに関するヘドニック回帰式(再推計結果)

表 1) また 従属人口指数 は 生産年齢 (15~64 歳 ) 人口 100 人で 年少者 (0~14 歳 ) と高齢者 (65 歳以上 ) を何名支えているのかを示す指数である 一般的に 従属人口指数 が低下する局面は 全人口に占める生産年齢人口の割合が高まり 人口構造が経済にプラスに作用すると

2025年の住宅市場 ~新設住宅着工戸数、60万戸台の時代に~

PowerPoint プレゼンテーション

共働きは 収入源の分散化や世帯所得の増加をもたらすことから 基本的には消費に対する自由度を高めるものと予想される つまり 配偶者収入も含めて 収入が消費に結びつきやすくなる可能性があるということだ しかし 実際には 共働き世帯が増加しているにも拘わらず 家計は消費に対して慎重になっているようだ 世帯

最近の高齢者の消費動向について

介護休業制度の利用拡大に向けて

平成25年 国民生活基礎調査【所得票】 結果表一覧(案)

共働き・子育て世帯の消費実態(2)~食費や通信費など「必需的消費」が増え、娯楽費など「選択的消費」が減少、娯楽費の中ではじわり強まる 旅行ニーズ

情報ビジネス NO10 1. 旅行業界の e ビジネス 旅行業界の e ビジネス 2012 年 12 月 11 日 後保範 目的 : 一般的な e ビジネスを学んできた 一つの業界 ( 旅行 ) を詳しく見てみる 旅行業界の e ビジネスの全体像を示す 業界の中での戦略 連携を体系的に学ぶ 旅行業界

スライド 1

統計トピックスNo.92急増するネットショッピングの実態を探る

金融調査研究会報告書 少子高齢化社会の進展と今後の経済成長を支える金融ビジネスのあり方

生活福祉研レポートの雛形

平成11年福井市全世帯勤労世帯

Microsoft Word - 55_3

Microsoft Word 寄付アンケート記者報告.docx

Microsoft Word - .\...doc

hyousi

(3) 消費支出は実質 5.3% の増加消費支出は1か月平均 3 万 1,276 円で前年に比べ名目 6.7% の増加 実質 5.3% の増加となった ( 統計表第 1 表 ) 最近の動きを実質でみると 平成 2 年は 16.2% の増加となった 25 年は 7.% の減少 26 年は 3.7% の

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万

平成29年高齢者の健康に関する調査(概要版)

PowerPoint プレゼンテーション

<342D318A B A2E786C73>

2. 教育費負担と子育ての関係 2-1 分析内容の概要 総務省統計局 全国消費実態調査 (2004 年分 ) における 2 人以上世帯のミクロデータ ( 匿名 データ ) を用いて 子どもを追加的に持った場合に 教育費負担がどれだけ上昇するかについ て 教育支出の種類別 所得階級別に明らかにする 被

目 次 1-1. 勤労者財産形成貯蓄制度の概要 財形持家融資制度の概要 勤労者の貯蓄をめぐる状況について 財形貯蓄制度をめぐる状況について 勤労者の貯蓄と財形貯蓄制度をめぐる状況について 勤労者の持家をめぐる状況について 10 3

高齢者世帯の経済的余力を検証―社会保障と税の一体改革を進めるに当たって―

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

平成20年度国家公務員共済組合事業統計年報

Microsoft PowerPoint - N_借換調査2017

表紙

「高齢者の日常生活に関する意識調査」結果(概要) 3

平成11年福井市全世帯勤労世帯

3 調査項目一覧 分類問調査項目 属性 1 男女平等意識 F 基本属性 ( 性別 年齢 雇用形態 未既婚 配偶者の雇用形態 家族構成 居住地 ) 12 年調査 比較分析 17 年調査 22 年調査 (1) 男女の平等感 (2) 男女平等になるために重要なこと (3) 男女の役割分担意

Microsoft Word - N-28.ドイツワールドカップ.doc

目次 P. 1 調査の概要 P 年を振り返って P 年の展望 P 備えが必要 ( 経済的に不安 ) と感じること P 今 一番買いたいもの P お金の支払いをする際の決済方法 P 資産運用について

v

ポイント 〇等価尺度法を用いた日本の子育て費用の計測〇 1993 年 年までの期間から 2003 年 年までの期間にかけて,2 歳以下の子育て費用が大幅に上昇していることを発見〇就学前の子供を持つ世帯に対する手当てを優先的に拡充するべきであるという政策的含意 研究背景 日本に

平成13年8月29日

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

統計から見た三重県のスポーツ施設と県民のスポーツ行動

平成21年全国消費実態調査札幌市分統計表

長期失業者の求職活動と就業意識

季刊 家計経済研究113号_本文p01−100.indd

スライド 1

78 成蹊大学経済学部論集第 44 巻第 1 号 (2013 年 7 月 ) % % 40%

Microsoft PowerPoint - e-stat(OLS).pptx

2015 年家計調査年報 家計収支編 家計消費傾向と品目別支出金額調査報告書 2016 年 11 月 東松島市商工会

家計と景気に関する意識・実態調査報告書

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

日本の富裕層は 122 万世帯、純金融資産総額は272 兆円

経済政策部会報告書「個人消費低迷の分析と今後の対応」【概要】

第2章 調査結果の概要 3 食生活

Microsoft Word - ä¸Œä»£å‹¥æ¶‹è²»æ§‰é•€ã†®å¤›å„Œã†¨è¿‚å¹´ã†®ã‡¨ã…³ã‡²ã…«ä¿‡æŁ°ä¸−æŸ⁄ã†®è¦†åł€ã†«ã†¤ã†—ã†¦

20 金融資産目標残高 今後の金融商品の保有希望 元本割れを起こす可能性があるが 収益性の高いと見込まれる金融商品の保有 日常的な支払い ( 買い物代金等 ) の主な資金決済手段 日常的な支払い ( 買い物代金等 ) の主な資金決済手段 ( 続き )

98家計研_本文p02_99.indd

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

私的な資産形成に関する将来予測・政策シミュレーション分析

29 歳以下 3~39 歳 4~49 歳 5~59 歳 6~69 歳 7 歳以上 2 万円未満 2 万円以 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 21 年度 211 年度 212 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度

Microsoft PowerPoint - 08macro2_1.ppt

平成26年全国消費実態調査 所得分布等に関する結果 結果の概要

Transcription:

0 ビジネスクリエータ - 研究学会第 10 回大会自由論題報告 国内旅行市場における高齢者世帯の 消費行動に影響を及ぼす要因分析 中谷義浩 ( 中谷総合研究所株式会社 ) 2013 年 3 月 9 日 ( 土 ) 於立教大学池袋キャンパス

1 1. 問題意識と目的 < 問題意識 > 日本では高齢者人口の構成比はすでに 25% を越え 2020 年には 30% を越えると推定されている 出所 : 国立社会保障 人口問題研究所 日本の世帯数の将来推計 ( 全国推計 ) (2008 年 3 月推計 ) 日本の家計金融資産残高は 2000 年代後半は 1500 兆円前後で推移しており 世帯主 60 歳以上の世帯が 金融資産総額の約 6 割を占める 出所 : 日本銀行資金循環統計 金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査 (2009) 高齢者層は退職後 時間的ゆとりを得る階層で 新たな消費機会が増え消費市場に大きな影響を及ぼす 可能性がある 国内旅行市場において 高齢者の消費が国内旅行消費にプラスの寄与をしており 消費を牽引していると 考えられる この高齢者の高い活動水準を支える消費行動が今後も維持されるとすれば 高齢者人口の 増加が予測されることから 高齢者が国内旅行市場を下支えしていくことが推測できる < 目的 > 高齢者の国内旅行の消費行動に影響を及ぼす社会的経済的要因を明らかにする 高齢者が今後国内旅行の消費市場規模に与える影響を推測する

2. 国民年間宿泊観光旅行費用総額と 60 歳以上の占める費用総額の割合 国内旅行市場において 高齢者の消費が国内旅行消費にプラスの寄与をしており 消費を牽引していると考えられる 図表 1 国民年間宿泊観光旅行費用総額と 60 歳以上の占める費用総額の割合 百万円 % 7000000 6000000 5000000 4000000 3000000 2000000 1000000 0 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 59 歳以下 60 歳以上 60 歳以上の占める割合 45.0 40.0 35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 出所 : 日本観光協会 観光の実態と志向 国民年間宿泊観光旅行費用データ年齢層別年間宿泊観光旅行費用総額は次の算式より筆者作成 1 人の 1 回の旅行費用 1 人平均旅行参加回数 年齢層人口 2

3. 国内旅行市場の現状 主要旅行業者の取扱額はここ近年減少傾向となっている 1 位はJTBグループでゆるぎない 2 位は楽天トラベルが台頭してきている インターネットでの総合旅行サイトと呼ばれる業態の台頭で 既存の旅行会社の領域は奪われている 図表 2 主要旅行業者の取扱額 単位 : 千円 順位 会社名 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 1 ジェイティービー 815,039,895 817,834,844 790,678,966 712,950,554 709,202,529 870,798,244 2 楽天トラベル 237,948,713 274,604,079 3 日本旅行 302,506,174 299,855,207 284,079,828 238,085,858 234,894,270 225,849,705 4 近畿日本ツーリスト 310,336,098 307,374,432 287,102,821 250,896,884 234,675,014 219,785,537 5 ANAセールス 181,926,600 195,159,387 198,146,500 180,282,439 179,070,446 178,336,935 6 阪急交通社 128,967,297 137,636,304 135,430,683 133,502,828 124,383,349 109,093,345 7 ジャルパック 127,962,105 130,044,892 134,960,113 122,725,553 110,103,225 97,158,780 8 クラブツーリズム 97,561,155 92,841,163 93,458,203 88,470,479 87,646,275 89,923,023 9 トップツアー 104,066,071 98,782,884 92,772,299 83,312,599 83,294,594 79,571,987 10 名鉄観光サービス 82,934,641 84,257,167 83,205,403 72,721,833 68,686,614 69,545,642 全社合計 3,942,755,386 4,059,402,138 3,954,239,101 3,743,300,517 3,822,210,449 3,767,071,063 出所 : 観光庁統計情報 旅行業者取扱額 3

4. 低迷する国内旅行市場の理由と対策 1. 旅に出なくなった理由 将来的な経済不安による貯蓄志向と教育熱の高まり 家を離れることができない事情 家の中で過ごしたい巣籠もり志向高まり 旅行に出かけるための準備や計画が面倒 2. 解決のための方策 旅行をすることが自己啓発につながるといった意識高揚 ご当地グルメや文化体験に関する魅力発信による旅行への動機付け 旅行に出かけるための準備や計画の楽しさをより分かりやすく視覚化 若年層 乳幼児と気軽に旅行ができる環境整備 中年層 ペットと気軽に旅行ができる環境整備 高年層 宿泊観光旅行による健康増進効果に対する意識高揚 男性 夫婦旅行の魅力発信による旅行への動機付け 女性 娘や母親との親子旅行や同姓の友人との旅行の魅力発信による旅行への動機付け 高齢者に対しては 自分の健康面の不安 がそれぞれの主な事由となっているとして 高年層に向けては宿泊観光旅行による健康増進効果に対する意識高揚など 各年代のニーズにあった旅行環境の整備が重要と考えられるとしている 出所 : 日本観光振興協会平成 22 年度観光の実態と志向 4

5 5. 高齢者が優先的にお金を使いたいもの 今後も高齢者が国内旅行市場を下支えしていくことが推測できる 図表 3 優先的にお金を使いたいもの 健康維持や医療介護のための支出 旅行 子供や孫のための支出 住宅の新築 増改築 修繕 冠婚葬祭費 友人等との交際費 家電等の購入 自動車等 ( オートバイを含む ) の購入 整備 自己啓発 学習 衣料品の購入 家具等の購入 通信 放送受信 ( 携帯電話 インターネット その他 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0 出所 : 内閣府 高齢者の経済生活に関する意識調査 ( 平成 19 年 )

6 6. 高齢者世帯の教養娯楽サービス項目別消費支出状況 図表 4 高齢者世帯の教養娯楽サービス項目別 1 ヶ月あたり消費支出状況 全世帯数 全世帯平均購入金額 2 人世帯 購入世帯数 購入率 2004 年 60 歳以上 購入世帯平均購入金額 全世帯数 全世帯平均購入金額 単身世帯 購入世帯数 購入率 購入世帯平均購入金額 < 教養娯楽サービス> 7,486 17,717 6,800 90.8% 19,505 1,719 9,949 1,362 79.2% 12,557 宿泊料 7,486 2,238 1,498 20.0% 11,184 1,719 917 158 9.2% 9,977 パック旅行費 7,486 6,979 2,952 39.4% 17,698 1,719 3,310 437 25.4% 13,019 国内パック旅行費 7,486 5,517 2,913 38.9% 14,178 1,719 2,699 428 24.9% 10,841 外国パック旅行費 7,486 1,462 141 1.9% 77,623 1,719 610 14 0.8% 74,946 月謝類 7,486 1,879 2,789 37.3% 5,044 1,719 1,431 480 27.9% 5,124 語学月謝 7,486 44 62 0.8% 5,321 1,719 11 6 0.3% 3,081 他の教育的月謝 7,486 206 469 6.3% 3,282 1,719 171 84 4.9% 3,495 音楽月謝 7,486 323 753 10.1% 3,208 1,719 310 161 9.4% 3,311 他の教養的月謝 7,486 775 1,612 21.5% 3,600 1,719 665 286 16.6% 3,996 スポーツ月謝 7,486 296 717 9.6% 3,086 1,719 133 89 5.2% 2,568 自動車教習料 7,486 47 42 0.6% 8,430 1,719 4 2 0.1% 3,075 他の月謝類 7,486 189 546 7.3% 2,586 1,719 138 55 3.2% 4,310 他の教養娯楽サービス 7,486 6,621 6,513 87.0% 7,610 1,719 4,292 1,273 74.0% 5,795 NHK 放送受信料 (BSを含む) 7,486 1,084 2,839 37.9% 2,857 1,719 1,186 598 34.8% 3,410 ケーブルテレビ受信料 7,486 544 1,277 17.1% 3,187 1,719 236 126 7.3% 3,225 他の受信料 7,486 44 167 2.2% 1,962 1,719 41 22 1.3% 3,204 映画 演劇 文化施設等入場料 7,486 641 2,569 34.3% 1,868 1,719 429 369 21.5% 1,997 スポーツ観覧料 7,486 16 66 0.9% 1,869 1,719 14 8 0.5% 3,015 スポーツ施設使用料 7,486 1,237 1,326 17.7% 6,984 1,719 369 143 8.3% 4,438 遊園地入場 乗物代 7,486 34 156 2.1% 1,640 1,719 15 14 0.8% 1,889 他の入場 ゲーム代 7,486 313 1,252 16.7% 1,869 1,719 340 172 10.0% 3,400 諸会費 7,486 779 2,451 32.7% 2,379 1,719 478 400 23.3% 2,055 現像焼付代 7,486 422 2,555 34.1% 1,235 1,719 247 307 17.8% 1,384 教養娯楽賃借料 7,486 49 427 5.7% 851 1,719 37 58 3.4% 1,105 インターネット接続料 7,486 647 1,671 22.3% 2,900 1,719 217 136 7.9% 2,738 他の教養娯楽サービスのその他 7,486 812 2,649 35.4% 2,296 1,719 681 406 23.6% 2,884 出所 : 総務省統計局 全国消費実態調査匿名データ 2004 年 より筆者作成

7 7-1. 利用データについて 全国消費実態調査 の匿名データを用いて分析する 匿名データとは 学術研究や高等教育への利用を図るため 平成 21 年 4 月に全面施行された改正統計法 ( 平成 19 年法律第 53 号 ) によって 所定の申請 手続きを行い承認されれば 調査データを個人が研究目的で利用が可能となった 今回 筆者が個人の研究目的で申請し 独立行政法人統計センターから入手可能なデータの提供を受けたものである 世帯主が60 歳以上 2 人世帯と世帯主が60 歳以上単身世帯の高齢者世帯とする 高齢者 2 人世帯としたのは 多くの研究ではデータの制約上 高齢者 2 人以上世帯を対象としているが その場合子供などの同居家族を含み高齢者世帯の消費実態を把握するには不適切な点があるためで ある 世帯主が 60 歳以上 2 人世帯では 世帯主が 60 歳以上 2 人以上世帯データから世帯人員 2 人を抽出し 18 歳以下の世帯員を含むものは除外することで 擬似的に夫婦世帯を想定するものとする 高齢者世帯とは世帯主が 60 歳以上の世帯とする 高齢者の基準を 60 歳としたのは 60 歳定年が一般的で あり それまでの世代と比較すると所得や資産の不確実性もこれ以降の世代ではより小さいとみたためで ある

8 7-2. 利用データについて 異常値の問題を避けるために所得 貯蓄現在高 負債現残高について その値が各サンプル平均から ±4 標準偏差の範囲外となるものは分析から除いた 対象は勤労者世帯と無職世帯とする つまり 自営業者は 可処分所得を把握することができないため除くこととした 貯蓄現在高 負債現在高には上限 下限を設定しコーティングはされているため コーティングされたデータ は除外した サンプル数は 60 歳以上の 2 人世帯は 7486 世帯 60 歳以上の単身世帯は 1719 世帯となり 比較するため 59 歳 以下の 2 人以上世帯 22623 世帯と 59 歳以下の単身世帯 1578 世帯も分析する

9 8-1. 社会的経済的要因分析 (1) 推定式 国内パック旅行費 ( 円 ) =F{ 所得 ( 円 ) 所得 2 乗項 ( 円 ) 世帯主の有職ダミー 貯蓄現在高( 万円 ) 負債現在高 ( 万円 ) 住宅の所有ダミー 3 大都市居住ダミー 自動車所有ダミー 子供有りダミー 世帯主が女性ダミー ( 単身世帯のみ )} * 国内パック旅行費は 1 ヶ月の消費支出 * 所得は 1 ヶ月の可処分所得とする 可処分所得 = 実収入 - 非消費支出 パラメータの推定にあたっては 全国消費実態調査 から得られる国内パック旅行費は活動をしていない世帯の消費支出はゼロとなるため 通常の最小二乗法ではなく トービット モデルを適用して推定を行っている このようなデータの分布は0によってデータが切断されており 最小二乗法で推計すると 誤差項が正規分布せずに推計パラメータにバイアスをもたらす この問題を解決するためにトービット モデルを使用する

10 8-2. 社会的経済的要因分析 (2) 変数と仮説 < 変数について> 国内旅行市場規模の代理変数として 国内パック旅行費 を選び被説明変数とし 所得 貯蓄 住居属性と世帯属性を説明変数とする標準的な消費関数を考える 特に 世帯属性として 今後高齢者世帯の都市への回帰が推測されているため 3 大都市居住ダミー変数 車を所有する世帯の増加も予測できることから車有りダミー 同伴旅行の動機を確認するため子供の有無もダミー変数とする 単身世帯では男性世帯数が女性世帯数を上回る傾向にあり 性別のダミー変数を追加する < 仮説 > 所得 貯蓄現在高 負債現在高 住宅の所有の有無は家計の経済状況を反映させるための変数であり 係数の符号は 所得と貯蓄現在高 住宅の所有についてはプラス 負債現在高についてはマイナスである 有職高齢者世帯は余暇時間の制約があり 有職ダミーの係数の符号はマイナスであると予想される また ライススタイルに大いに関係があると思われる3 大都市居住の有無 自動車所有の有無 子供の有無 女性か男性かについては ダミー変数を設定して対応することとする

11 8-3. 社会的経済的要因分析 (3) 推定結果 図表 5 2 人以上世帯 2 人世帯 図表 6 単身世帯 2004 年国内パック旅行費 2 人以上世帯 59 歳以下 2 人世帯 60 歳以上 係数 t 値 係数 t 値 定数項 -34334.860 *** -22.02-30523.410 *** -19.58 所得 0.037 *** 9.58 0.058 *** 7.52 所得 2 乗 -1.72E-08 *** -4.86-5.10E-08 *** -4.66 有職 1039.630 1.58-3661.555 *** -3.56 貯蓄 1.622 *** 9.14 2.178 *** 9.30 負債 -1.851 *** -8.06-2.095-1.60 持ち家 5081.964 *** 10.43 5103.694 *** 4.51 3 大都市 -2045.651 *** -5.28 3596.109 *** 4.91 車有り 1412.469 * 1.73 5124.794 *** 5.99 子なし 2209.792 *** 3.71-3745.747 *** -2.92 総世帯数 22623 7486 購入世帯数 5512 2913 2004 年国内パック旅行費 単身世帯 59 歳以下 単身世帯 60 歳以上 係数 t 値 係数 t 値 定数項 -49276.540 *** -7.14-41141.210 *** -11.11 所得 0.104 *** 2.87 0.094 *** 3.67 2 所得 -1.54E-07 ** -2.39-1.29E-07 ** -1.92 有職 11232.470 ** 2.07-2027.378-0.87 貯蓄 2.554 ** 2.26 1.791 *** 2.65 負債 -8.738-1.01 9.794 0.70 持ち家 6310.891 *** 2.60 7321.453 *** 3.92 3 大都市 -4420.119 ** -2.50 1042.826 0.71 車有り 2364.324 1.26 3466.803 ** 2.04 子なし -2588.917-1.04-3066.320 * -1.71 女性 4034.509 ** 2.25 8325.093 *** 3.90 総世帯数 1578 1719 購入世帯数 206 428 表中の *** は 1% 有意水準 ** は 5% 有意水準 * は 10% 有意水準で有意であることを示す

12 8-4. 社会的経済的要因分析 (5) 推定結果のまとめ 60 歳以上の2 人世帯 単身世帯では 消費活動に影響を与える要因に違いがあることがわかった 2 人世帯では貯蓄は有意にプラスとなり ストックである貯蓄の経済的要因が大きく影響すると考えられる 有職世帯が大きく係数がマイナスとなり余暇時間が少ない有職世帯と無職世帯とは差が明確である 単身世帯では 所得 貯蓄は有意にプラスとなったが 貯蓄に関しては59 歳以下の世帯と比べて係数が小さく 貯蓄を取り崩し消費に回す意欲が高いとは推定はできない 消費拡大のためには 高収入 高貯蓄 2 人世帯を対象としたサービスを提供する一方で 豊富な資産を持つ60 歳以上の単身世帯の消費意欲を促進するサービスを企画 提案することが重要である 男性の単身世帯の消費が女性世帯に比較し低いことと今後男性の単身世帯数の伸びが女性世帯数より大きくなることが予測されるため 男性の単身世帯向けのサービスも検討されるべきと考える 2 人世帯では 3 大都市居住 車所有について係数が59 歳以上世帯を大きく上回っており 消費を刺激している 高齢化が進展するなか推測される高齢者世帯の3 大都市居住世帯の増加 自動車所有者増加という社会の構造的な要因が 今後の消費を高めることが確認された

9-1. 国内パック旅行市場規模の予測 ( 金額 ) 百万円 160,000 140,000 120,000 高齢者世帯は 2025 年までは市場規模拡大に貢献するが 2030 年では縮小に転じている 図表 7 2 人以上世帯 単身世帯合計 * 算出根拠は付表 1 付表 2を参照 100,000 80,000 60,000 40,000 75 歳以上 65~74 歳 60~64 歳全年齢層 20,000 0 百万円 2005 年 2010 年 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 図表 8 単身世帯 45,000 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 2005 年 2010 年 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 百万円 140,000 120,000 100,000 図表 9 2 人以上世帯 75 歳以上 80,000 65~74 歳 60,000 60~64 歳全年齢層 40,000 20,000 0 2005 年 2010 年 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 75 歳以上 65~74 歳 60~64 歳全年齢層 13

9-2. 国内パック旅行市場規模の予測 ( 年齢層別に規模を指数化 ) 250.0 図表 10 単身世帯の 2005 年から 2030 年の推移 200.0 150.0 100.0 50.0 全年齢層 60~64 歳 65~74 歳 75 歳以上 *2005 年を 100 と指数化 0.0 250.0 2005 年 2010 年 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 図表 11 2 人世帯 2 人以上世帯 2005 年から 2030 年の推移 200.0 150.0 100.0 全年齢層 60~64 歳 65~74 歳 75 歳以上 50.0 *2005 年を 100 と指数化 0.0 2005 年 2010 年 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 14

付表 1 国内パック旅行市場規模の予測 2005 年 単位 : 円 単身世帯 2 人以上世帯 合計 世帯数 支出額 世帯数 支出額 世帯数 支出額 全年齢層 14,457,083 31,376,664,669 34,605,447 118,315,258,087 49,062,530 149,691,922,756 単身世帯 2 人世帯 世帯数 支出額 60~64 歳 939,533 2,774,048,391 1,383,879 7,809,117,377 2,323,412 10,583,165,768 65~74 歳 1,897,825 5,853,913,923 2,940,926 17,362,799,651 4,838,751 23,216,713,574 75 歳以上 1,966,953 3,968,595,762 1,707,357 7,662,720,481 3,674,310 11,631,316,242 合計 4,804,311 12,596,558,076 6,032,162 32,834,637,509 10,836,473 45,431,195,585 2004 年各世帯の国内パック旅行消費支出 単身世帯 40.1% 2 人以上世帯 2 人世帯 全年齢層 2,170 3,419 60~64 歳 2,953 5,643 65~74 歳 3,085 5,904 75 歳以上 2,018 4,488 単位 : 円 27.8% 2010 年 単身世帯 2 人以上世帯 合計 世帯数 支出額 世帯数 支出額 世帯数 支出額 全年齢層 15,706,945 34,089,279,714 34,579,747 118,227,390,355 50,286,692 152,316,670,070 単身世帯 2 人世帯 世帯数 支出額 60~64 歳 1,258,184 3,714,891,655 1,484,758 8,378,369,423 2,742,942 12,093,261,078 65~74 歳 2,151,351 6,635,924,583 3,093,969 18,266,343,279 5,245,320 24,902,267,862 75 歳以上 2,503,547 5,051,247,291 2,241,720 10,060,973,631 4,745,267 15,112,220,922 合計 5,913,082 15,402,063,529 6,820,447 36,705,686,333 12,733,529 52,107,749,862 45.2% 31.0% 2015 年 単身世帯 2 人以上世帯 合計 世帯数 支出額 世帯数 支出額 世帯数 支出額 全年齢層 16,562,628 35,946,395,604 34037268 116,372,666,650 50,599,896 152,319,062,253 単身世帯 2 人世帯 世帯数 支出額 60~64 歳 1,197,312 3,535,162,073 1,167,225 6,586,556,361 2,364,537 10,121,718,434 65~74 歳 2,660,987 8,207,916,350 3,338,468 19,709,829,838 5,999,455 27,917,746,188 75 歳以上 2,959,808 5,971,816,044 2,652,270 11,903,546,622 5,612,078 17,875,362,666 合計 6,818,107 17,714,894,467 7,157,963 38,199,932,821 13,976,070 55,914,827,288 49.3% 31.0% * 消費支出は 2004 年における各世帯の消費支出にて計算 * 支出額は世帯数 消費支出 * 世帯数は国立社会保障 人口問題研究所 日本の世帯数の将来推計 ( 全国推計 ) (2008 年 3 月推計 ) より 30.3% 34.2% 36.7% 15

16 付表 2 国内パック旅行市場規模の予測 2020 年 単身世帯 2 人以上世帯 合計 世帯数 支出額 世帯数 支出額 世帯数 支出額 全年齢層 17,334,189 37,620,938,855 33,106,432 113,190,158,949 50,440,621 150,811,097,804 単身世帯 2 人世帯 世帯数 支出額 60~64 歳 1,167,172 3,446,171,246 979,080 5,524,869,328 2,146,252 8,971,040,574 65~74 歳 2,893,658 8,925,598,964 3,122,411 18,434,260,713 6,016,069 27,359,859,677 75 歳以上 3,416,971 6,894,204,705 3,017,333 13,541,971,232 6,434,304 20,436,175,937 合計 7,477,801 19,265,974,915 7,118,824 37,501,101,273 14,596,625 56,767,076,189 51.2% 32.8% 2025 年 単身世帯 2 人以上世帯 合計 世帯数 支出額 世帯数 支出額 世帯数 支出額 全年齢層 17,922,208 38,897,135,096 31,915,129 109,117,120,334 49,837,337 148,014,255,430 単身世帯 2 人世帯 世帯数 支出額 60~64 歳 1,305,219 3,853,766,358 1,146,593 6,470,131,652 2,451,812 10,323,898,010 65~74 歳 2,705,879 8,346,387,444 2,529,131 14,931,621,824 5,235,010 23,278,009,268 75 歳以上 4,023,224 8,117,402,762 3,411,902 15,312,820,537 7,435,126 23,430,223,299 合計 8,034,322 20,317,556,563 7,087,626 36,714,574,013 15,121,948 57,032,130,577 52.2% 33.1% 2030 年 単身世帯 2 人以上世帯 合計 世帯数 支出額 世帯数 支出額 世帯数 支出額 全年齢層 18,236,908 39,580,138,463 30,565,220 104,501,811,313 48,802,128 144,081,949,776 単身世帯 2 人世帯 世帯数 支出額 60~64 歳 1,564,849 4,620,345,269 1,149,284 6,485,316,748 2,714,133 11,105,662,016 65~74 歳 2,311,096 7,128,664,156 2,311,096 13,644,374,875 4,622,192 20,773,039,030 75 歳以上 3,373,816 6,807,133,611 3,373,816 15,141,888,288 6,747,632 21,949,021,899 合計 7,249,761 18,556,143,035 6,834,196 35,271,579,910 14,083,957 53,827,722,946 46.9% 33.6% 単位 : 円 37.6% 38.5% 37.4%

10. 旅行会社の高齢者への取り組み (1) クラブツーリズム会員制を原則としてシニア層を主なターゲットとして気軽に参加できる日帰りバスツアーをはじめ, ハイキング 写真撮影 スケッチ 社交ダンスといった趣味を楽しむ旅, おひとり参加限定の気ままな旅, 車椅子で参加できる バリアフリーの旅などを販売している 国内ゆったり旅 バス移動中は 90 分ごとに 20 分以上の休憩をとる 宿ではのんびり 16 時間以上滞在 エレベーター完備快適な旅館 ホテルに宿泊 食事の際は イス テーブル席を用意 (2) びゅうトラベルサービス 高齢者向け会員組織である 大人の休日倶楽部 を組織し 会員に国内 海外旅行商品の販売や電車の 割引などの事業を行っている 高齢者層の拡大をめざし NHK 文化センターと 2010 年 4 月に提携し, 各種講座の共同開催を行っている 講座に参加して そこで出会った新しい仲間と観光に出かけるプログラムを用意している (3)JTB ロイヤルロード銀座 JTB ロイヤルロード銀座は 今後の高齢者増加を想定して設立された会社で 観光に関心のある高齢者や富 裕層に特化した旅行商品を販売している 高品質な旅行の企画販売ができる豊富な知識と経験を有する 旅の コンシェルジュ 社員を配置し 高齢者向けのツアーを中心に テーマ型の新しい旅のスタイルなどを提案する 出所 : 各社ホームページ情報より筆者作成 17