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①法改正の趣旨と社会的背景

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基本方針

中央区耐震改修促進計画(資料編)

- 1 - 参照条文建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令案建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令(平成七年政令第四百二十九号)(抄) (通行障害建築物の要件)第四条法第五条第三項第二号の政令で定める建築物は そのいずれかの部分の高さが 当該部分から前面道路の境界線までの水平

2-1 防災関連施設の現状 概ねすべての施設で耐震性能を有することを確認しているが 救急告示病院につい ては 耐震性能を確認している施設は 21 施設の内 13 施設である 区分 内容該当施設施設件数 耐震性能を有することが確認できている施設件数 防災拠点施設 医療機関 避難者滞留施設 災害拠点病院

条例解説6~11条

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第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

建築物等震災対策事業について

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北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

中央区耐震改修促進計画

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2 被害量と対策効果 < 死者 負傷者 > 過去の地震を考慮した最大クラス あらゆる可能性を考慮した最大クラス 対策前 対策後 対策前 対策後 死者数約 1,400 人約 100 人約 6,700 人約 1,500 人 重傷者数約 600 人約 400 人約 3,000 人約 1,400 人 軽傷者

病院, 診療所 大西病院 対象外部分 ( 新耐震 ) 昭和 63 年以降増築 2,878 m2 5 階以下 (RC 造部分 ) 旭川市 4 条通 丁目 2230 番 ほか 病院 Is/Iso = 0.2 (.0 ) Z= 0.8, G=.0, U=.0 建替え C TU S D = 0.0 ( 0.

法第 14 条第 1 号に規定する 多数の者が利用する建築物 ( 旧耐震基準建築物 ) 体育館 ( 一般公共の用に供されるもの ) 幼稚園 保育所 学校 小学校 中学校 中等教育学校の前期課程若しくは特別支援学校 上記以外の学校 用途 老人ホーム 老人短期入所施設 福祉ホーム その他これらに類するも

はじめに

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2 ヒューマックスパビリオン新宿アネックス ( 旧名地球会館 ) 歌舞伎町 -2-7 ホテル 5-6 一般財団法人日本建築防災協会による 既存鉄骨鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 に定める 第 2 次診断法 及び 第 3 次診断法 (2009 年版 ) 非充腹材 Is/Iso.0 C TU S

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能代市耐震改修計画 目次能代市耐震改修計画 1 第 1 能代市で想定される地震の規模及び被害の状況 3 1 能代市で想定される地震 2 被害想定対象地区 3 被害想定結果 第 2 住宅 公共建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標 4 1 住宅の耐震化の現状と目標設定 2 市所有特定建築物の耐

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名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

港区耐震改修促進計画


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第 1 章要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果の報告 1 要緊急安全確認大規模建築物について平成 25 年 11 月 25 日の耐震改修促進法の改正により 不特定多数の者が利用する建築物及び避難弱者が利用する建築物のうち大規模なもの等が要緊急安全確認大規模建築物として規定され 平成 27 年 1

要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果 平成 30 年 4 月 20 日 建築物の耐震改修の促進に関する法律附則第 3 条第 3 項において準用する同法第 9 条の規定に基づき 建築物の所有者から報告された耐震診断の結果を公表します 2 病院又は診療所 建築物の名称 建築物の位置 1 建築物の用途

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基本的事項

目次 第 1 章はじめに 計画改定の背景と目的 1 1 改定の背景 2 計画の目的 1-2 計画の位置付け 対象区域及び対象建築物 計画期間 4 第 2 章基本方針 想定する地震の規模 被害の状況 5 1 想定地震 2 想定地震の予想震度 3 想定され

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国分寺市耐震改修促進計画(案)

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資料 1 用語の定義 本計画で使用している用語の定義は下記の通りです 耐震診断耐震改修耐震改修等耐震化旧耐震基準新耐震基準耐震性を満たす 地震に対する安全性を評価すること 地震に対する安全性の向上を目的として 増築 改築 修繕若しくは模様替又は敷地の整備をすること 耐震改修 除却 建替えにより地震に

目次 第 1 章はじめに 1 1 目的 1 2 位置付け 1 3 対象区域及び対象建築物 2 4 計画期間 2 第 2 章基本方針 3 1 想定する地震の規模 被害の状況 3 2 耐震化の現状 5 3 耐震化の目標 11 第 3 章課題と施策展開の方向 施策の実施状況 14 2 課題の把

Taro-03_H3009_ただし書同意基準


富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例



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藤沢市地区計画運用基準 施行平成 30 年 4 月 1 日 る 本運用基準は, 地区計画の届出に際しての審査の画一化及び円滑化を図るため, 必要な事項を定め 項目第 1 建築物等の用途の制限に関する事項第 2 建築物の容積率の最高限度に関する事項第 3 建築物の建蔽率の最高限度に関する事項第 4 建

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様式 2-2 平成 27 年度耐震対策緊急促進事業補助金交付 申請 決定 額表 事業主体名 ( 単位 : 千 ) 都道府県名 市町村名 耐震診断 補強設計 耐震改修対象建築物の名称 補助金額 摘要 ( 備考 ) 1 本表は別に 2 部作成し 提出すること 2 本表は 事業ごとに作成すること

1(確定)箱根町耐震改修促進計画(表紙-インデックス)

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面する側にあっては2メートル以上 精華台みずき通り線に面する側及び精華大通り線に面する区域にあっては5メートル以上 精華台地区計画により別に定める側にあっては10 メートル以上後退しなければならない 3 前 2 項の規定は 守衛室その他これに類するもので 延べ面積が50 平方メートル以下かつ地階を除

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港区耐震改修促進計画(平成29年4月改定)(素案)

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エ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計は 現に存する建築物又は現に建築の工事中の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計を超えないこと オ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影部分の形状は 現に存する建築物又は現に建築の工事

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一団地認定の職権取消し手続きの明確化について < 参考 > 建築基準法第 86 条 ( 一団地認定 ) の実績件数 2,200 ( 件 ) 年度別 ( 住宅系のみ ) S29 年度 ~H26 年度 実績件数合計 16,250 件 用途 合計 ( 件 ) 全体 17,764 住宅系用途 16,250

第3章 附置義務駐車場の台数                     

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別紙 40 東京都市計画高度地区の変更 都市計画高度地区を次のように変更する 面積欄の ( ) 内は変更前を示す 種類面積建築物の高さの最高限度又は最低限度備考 第 1 種 約 ha 建築物の各部分の高さ ( 地盤面からの高さによる 以下同じ ) は 当該部分から前面道路の反対側の境界線 高度地区

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目次 ( )

目 次 第 1 章 はじめに 1 耐震化の必要性と耐震改修促進計画策定の背景 1 2 東日本大震災と耐震改修促進法の改正 4 3 南海トラフ巨大地震の規模と想定される被害の状況 5 第 2 章 耐震改修促進計画の目的等 1 目的 8 2 耐震改修促進計画の位置づけ 8 3 計画期間 9 4 耐震改修

目 次 練馬区耐震改修促進計画 の基本的な考え方 1 1 計画の目的と背景 1 2 計画の位置づけ 1 3 計画の期間 2 4 対象となる区域および建築物 2 第 1 章耐震化の現状および目標 4 1 耐震化の判定と基準 (1) 耐震性能の判定 4 (2) 耐震化の基準 4 2 区立施設 (1) 区

3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

目 次 はじめに 1 1. 計画の目的 計画の目的 計画の位置付け 計画の期間 対象建築物 3 2. 現状と課題 現状 課題 8 3. 計画の目標 民間の住宅及び多数の者が利用する建築物

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CONTENTS 第 1 章 計画の目的と位置付け 1 第 2 章 耐震化の現状と目標 4 第 3 章 耐震化促進の方針と取組 24 資料編 39 目次背景 目的 2 2 位置付け 計画の期間と見直し時期 対象区域と対象建築物 3 地震の被害想定

目次H 訂正版【確定版】会議用資料【案】H30公表資料

渋谷区耐震改修促進計画

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調査結果

Transcription:

資料 3 世田谷区耐震改修促進計画 ( 案 ) H28/02/09 世田谷区

目次 はじめに 1. 改定の背景と目的 ---------------------------------------------- 1 2. 位置づけ ------------------------------------------------------ 2 3. 対象区域および対象建築物 -------------------------------------- 3 4. 計画期間 ------------------------------------------------------ 3 Ⅰ. 現状と課題 1. 想定する地震の規模 被害の状況 -------------------------------- 5 2. 耐震化の現状 -------------------------------------------------- 8 (1) 住宅の耐震化の現状 -------------------------------------- 8 (2) 民間特定建築物の耐震化の現状 ---------------------------- 8 (3) 特定沿道建築物の耐震化の現状 ---------------------------- 9 (4) 防災上重要な区公共建築物の耐震化の現状 ------------------ 9 (5) 区営住宅の耐震化の現状 ---------------------------------- 9 3. 区の耐震化支援制度の実績と課題 ------------------------------- 11 (1) 耐震化支援制度の実績と検証 ----------------------------- 11 (2) 現在の耐震化支援制度の課題 ----------------------------- 12 Ⅱ. 今後の取り組み方針 1. 耐震化の目標 ------------------------------------------------- 13 (1) 住宅の耐震化の目標 ------------------------------------- 13 (2) 民間特定建築物の耐震化の目標 --------------------------- 14 2. 基本的な取り組み方針 ----------------------------------------- 15 (1) 基本的な考え方 ----------------------------------------- 15 (2) 耐震化促進に向けての取り組み方針 ----------------------- 15 3. 重点的に取り組む施策 ----------------------------------------- 16 (1) 住宅の耐震化 ------------------------------------------- 16 (2) 沿道建築物の耐震化 ------------------------------------- 18 (3) 民間特定建築物の耐震化 --------------------------------- 18 Ⅲ. 総合的な施策の展開 1. 普及啓発 ----------------------------------------------------- 20 (1) 建築物所有者の耐震化意識醸成 --------------------------- 20 (2) 重点施策対象建築物への積極的な耐震化の働きかけ --------- 22 (3) 地域住民や関係機関等との連携 --------------------------- 23 2. 総合的な安全対策 --------------------------------------------- 24 (1) 家具類の転倒 落下 移動防止対策 ----------------------- 24 (2) 耐震シェルター等の設置支援 ----------------------------- 24 (3) 窓ガラス 天井等落下防止対策 --------------------------- 25 (4) エレベーター閉じ込め防止対策 --------------------------- 25 (5) 危険なブロック塀の倒壊防止対策 ------------------------- 25 (6) がけ 擁壁に対する安全対策 ----------------------------- 26 (7) 工作物 ( 屋外広告物等 ) の倒壊 落下 脱落防止対策 ------- 26 (8) 火災発生抑制策 ( 感震ブレーカー等の普及啓発 ) ----------- 26

資料編資料 1 用語の解説 ----------------------------------------------- 28 資料 2 耐震関係年表 --------------------------------------------- 32 資料 3 東京都緊急輸送ネットワークにおける世田谷区内指定拠点一覧表 -- 33 資料 4 世田谷区地震防災マップ ( 揺れやすさマップ ) --------------- 34 資料 5 世田谷区地震防災マップ ( 地域の危険度マップ ) ------------- 35 資料 6 東京都地震に関する地域危険度測定調査 --------------------- 36 資料 7 町丁目別地域危険度一覧表 --------------------------------- 37 資料 8 関連リンク集 --------------------------------------------- 43

はじめに 1. 改定の背景と目的 (1) 計画改定の背景 世田谷区では 平成 19 年 7 月に世田谷区耐震改修促進計画を策定し 平 成 23 年 9 月に改定を行い 平成 27 年度までを計画期間として建築物の耐震 化 * に取り組んできました * その後平成 24 年 4 月には 新たな 首都直下地震等による東京の被害想 定 が公表され 平成 25 年 12 月には 中央防災会議から 首都直下地震の 被害想定と対策について の最終報告があり 首都直下地震の切迫性と建築 物の倒壊を要因とする人命 財産の被害の大きさが改めて示されました こうした被害想定を踏まえて 建築物の耐震改修の促進に関する法律 ( 平 成 7 年法律第 123 号 以下 耐震改修促進法 という ) が平成 25 年 5 月に改正され 一定の建築物に対して耐震診断 * を義務付けるなど 耐震 診断 耐震改修の促進に向けた対策が強化され 東京都地域防災計画 < 震 災編 > の修正が行われました また 法改正等を踏まえて 平成 26 年 4 月に 東京都耐震改修促進計画 が変更され 新たに平成 32 年度までの目 標を定めて 耐震化の促進に向けた施策が示されました 世田谷区においては 平成 32 年オリンピック パラリンピックの東京での 開催により 国内外から多くの方が来訪されることも予想されています こ うしたことも踏まえ 安全で安心できる 災害に強い街づくり を実現する ために これまでの計画の実施状況やその成果を検証しつつ 新たな基本構 想 基本計画 ( 平成 26 年度 ~ 平成 35 年度 ) に即し 世田谷区都市整備方針 * および世田谷区地域防災計画 * など関連計画との整合を図り 計画の改定を 行いました 平成 23 年 9 月 : 世田谷区耐震改修促進計画 改定 平成 24 年 3 月 : 東京都耐震改修促進計画 改定 平成 32 年度に目標期間延伸 目標値引き上げ 特定緊急輸送道路沿建築物の 耐震化加速 等 平成 24 年 4 月 : 新たな 首都直下地震等による東京の被害想定 を公表 平成 25 年 5 月 : 耐震改修促進法 改正 耐震診断の義務付け 区分所有建築物の耐震改修に関する特例措置 等 平成 25 年 12 月 : 中央防災会議 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終 報告 ) 平成 26 年 3 月 : 世田谷区基本計画 ( 平成 26 年度 ~ 平成 35 年度 ) の策定 平成 26 年 4 月 : 東京都耐震改修促進計画 変更 ( 法改正への対応 ) 平成 26 年 6 月 : マンションの建替えの円滑化等に関する法律 の改正 耐震性を満たさないマンションの建替え等に際して 容積率緩和の特例 敷地 売却制度の創設 等 平成 26 年 7 月 : 東京都地域防災計画 < 震災編 > の修正 平成 27 年 3 月 : 世田谷区都市整備方針 地域整備方針 の改定 平成 28 年 : 東京都耐震改修促進計画 改定予定 1

(2) 計画の目的本計画は 切迫性が指摘されている首都直下地震による建築物の被害 損傷を未然に防ぎ 区民の生命 財産を守り 区全体として災害に強いまちの実現をめざすことを目的としています 建築物の耐震化をその重要な対策のひとつと位置づけ 耐震診断 耐震改修等を計画的かつ総合的に促進するための目標 施策を示しています 2. 位置づけ本計画は 耐震改修促進法第 6 条第 1 項に基づき策定しており 東京都耐震改修促進計画 および 世田谷区地域防災計画 等との整合を図ります また 基本構想 基本計画 新実施計画の計画体系の中で 災害に強い街づくり を担う計画として位置づけられています 世田谷区耐震改修促進計画の位置づけ 災害対策基本法 耐震改修促進法 東京都地域防災計画 東京都耐震改修促進計画 世田谷区基本構想 世田谷区基本計画 世田谷区都市整備方針 世田谷区地域防災計画 世田谷区新実施計画 世田谷区耐震改修促進計画 各種街づくり事業 整合 即す 2

3. 対象区域および対象建築物本計画の対象区域は世田谷区内全域としています 対象としている建築物は 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 ) における新耐震基準 * ( 昭和 56 年 6 月 1 日施行 ) 以前に着工して建てられた建築物すべてです 対象建築物の分類 住宅 内容 戸建て住宅 共同住宅 長屋 店舗併用住宅 ( 木造 非木造 )( 都区営住宅等含む ) 備考 特定既存耐震 * 不適格建築物 多数のものが利用する一定規模以上の建築物 ( 次頁一覧表参照 ) ( そのうち 民間が所有するものを 民間特定既存耐震不適格建築物 とする ) * 特定緊急輸送道路 * 以外の緊急輸送道路 の沿道建築物のうち 通行障害既存耐震不適格建築物であるもの 耐震改修促進法第 14 条に定める建築物 要安全確認計画記載建築物 耐震診断義務付け建築物 特定緊急輸送道路の沿道建築物のうち 通行障害既存耐震不適格建築物であるもの ( 以下 特定沿道建築物 * という ) 耐震改修促進法第 7 条第 1 項に定める建築物 要緊急安全確認大規模建築物 耐震診断義務付け建築物 地震に対する安全性を緊急に確かめる必要がある大規模な建築物 耐震改修促進法附則第 3 条第 1 項に定める建築物 防災上重要な区公共建築物 世田谷区地域防災計画に定める区公共建築物 災害対策本部および災対地域本部が設置される庁舎 避難所となる学校 その他災害時応急対策に必要な施設 不特定多数の者が利用する施設 ( 国 東京都所有の建築物は除く ) その他 上記のいずれにも該当しない区内にある建築物 本計画において 耐震改修促進法第 14 条に定める特定既存耐震不適格建 築物と用途 規模要件が同じ全ての建築物を 特定建築物 * という 4. 計画期間 本計画の計画期間は 平成 28 年度から平成 32 年度までとします 3

特定既存耐震不適格建築物一覧表 ( 耐震改修促進法第 14 条 第 15 条 附則第 3 条 ) 特定既存耐震不適格建築物( 法第 14 条 ) 指示( 法第 15 条第 2 項 ) の対象となる特定既存耐震不適格建築物 ( 法第 15 条 ) 要緊急安全確認大規模建築物( 法附則第 3 条 ) 第 1 号 第 2 号 幼稚園 保育所 学校 用途 小学校 中学校 中等教育学校の前期課程 特別支援学校 上記以外の学校 老人ホーム 老人短期入所施設 身体障害者福祉ホームその他これらに類するもの老人福祉センター 児童厚生施設 身体障害者福祉センターその他これらに類するものボーリング場 スケート場 水泳場その他これらに類する運動施設病院 診療所劇場 観覧場 映画館 演芸場集会場 公会堂展示場卸売市場百貨店 マーケットその他の物品販売業を営む店舗ホテル 旅館賃貸住宅 ( 共同住宅に限る ) 寄宿舎 下宿事務所博物館 美術館 図書館遊技場公衆浴場飲食店 キャバレー 料理店 ナイトクラブ ダンスホールその他これらに類するもの理髪店 質屋 貸衣装屋 銀行その他これらに類するサービス業を営む店舗工場 ( 危険物の貯蔵場または処理場の用途に供する建築物を除く ) 車両の停車場または船舶もしくは航空機の発着場を構成する建築物で旅客の乗降または待合の用に供するもの自動車車庫その他の自動車または自動車の停留または駐車のための施設保健所 税務署その他これに類する公益上必要な建築物 体育館 ( 一般公共の用に供されるもの ) 危険物の貯蔵場または処理場の用途に供する建築物 特定既存耐震不適格建築物 ( 1) 階数 2 以上 かつ 500 m2以上階数 2 以上 かつ 1,000 m2以上 ( 屋内運動場面積を含む ) 階数 3 以上 かつ 1,000 m2以上 階数 2 以上 かつ 1,000 m2以上 階数 3 以上かつ 1,000 m2以上 階数 1 以上 かつ 1,000 m2以上政令で定める数量以上の危険物を貯蔵 処理する全ての建築物 指示対象特定既存耐震不適格建築物 ( 2) 階数 2 以上 かつ 750 m2以上階数 2 以上 かつ 1,500 m2以上 ( 屋内運動場面積を含む ) 階数 2 以上 かつ 2,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 2,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 2,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 2,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 2,000 m2以上 階数 1 以上 かつ 2,000 m2以上 500 m2以上 要緊急安全確認大規模建築物 ( 3) 階数 2 以上 かつ 1,500 m2以上階数 2 以上 かつ 3,000 m2以上 ( 屋内運動場面積を含む ) 階数 2 以上 かつ 5,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 5,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 5,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 5,000 m2以上 階数 3 以上 かつ 5,000 m2以上 階数 1 以上 かつ 5,000 m2以上階数 1 以上 5,000 m2以上 かつ 敷地境界線から一定距離以内に存する建築物 第 3 号 都道府県耐震改修促進計画または市町村耐震改修促進計画に記載された道路に接する建築物 通行障害建築物 * ( 4 ) 1: 法第 14 条に規定された建築物 ( 施行令で定めるもので 施行令に定める規模以上のもの ) 2: 法第 15 条第 2 項に規定された建築物 ( 施行令で定めるもので 施行令に定める規模以上のもの ) 3: 法附則第 3 条の規定に基づき平成 27 年 12 月 31 日までに耐震診断を行い その結果を所管行政庁に報告することが義務付けられた建築物 ( 施行令附則第 2 条で定めるもので 同条に定める規模以上のもの ) 4: 地震によって倒壊した場合においてその敷地に接する道路の通行を妨げ 多数の者の円滑な避難を困難とするおそれがあるものとして施行令第 4 条で定める建築物 4

Ⅰ 現状と課題 1. 想定する地震の規模 被害の状況 人的被害 本計画では 東京都耐震改修促進計画 ( 平成 24 年 3 月策定 平成 26 年 4 月 1 日変更 ) との整合を図るため 首都直下地震等による東京の被害 想定 ( 東京都防災会議地震部会 平成 24 年 4 月 18 日公表 ) のなかで 最も被害が大きく想定されている東京湾北部地震 (M7.3) を想定する地 震とします 首都直下地震における世田谷区の想定被害 想定する地震 東京湾北部地震 条件 規模 M7.3( 震源の深さはH18より浅いと想定 ) 時期 時刻冬の夕方 18 時冬の朝 5 時 風速 8m/ 秒 8m/ 秒 死者 655 人 440 人 建築物被害 屋内収容物 215 人 362 人 火災 411 人 47 人 急傾斜地崩壊 3 人 4 人 ブロック塀等 26 人 26 人 落下物 1 人 1 人 物的被害 その他 負傷者 ( 重傷者 ) 7,449 人 (1,366 人 ) 8,425 人 (1,181 人 ) 建築物被害 屋内収容物 4,637 人 7,300 人 火災 1,857 人 168 人 急傾斜地崩壊 4 人 6 人 ブロック塀等 899 人 899 人 落下物 52 人 52 人 建築物全壊棟数 6,074 棟 6,074 棟 ゆれ 6,020 棟 6,020 棟 木造 5,247 棟 5,247 棟 非木造 772 棟 772 棟 液状化 7 棟 7 棟 急傾斜地崩壊 48 棟 48 棟 火災焼失棟数 22,455 棟 1,772 棟 ライフライン 電力施設 ( 停電率 ) 19.4% 9.2% 通信施設 ( 不通率 ) 12.7% 1.3% ガス施設 ( 供給停止率 ) 1.2~100% 1.2~100% 上水道施設 ( 断水率 ) 30.8% 30.8% 下水道施設 ( 下水道管きょ被害率 ) 24.7% 24.7% 帰宅困難者の発生 168,047 人 - 避難者の発生 ( ピーク :1 日後 ) 242,390 人 153,833 人 エレベーター閉じ込め事故 最大 269 台 最大 225 台 * 災害時要援護者死者数 406 人 192 人 自力脱出困難者 1,850 人 2,925 人 震災廃棄物 257 万トン 210 万トン 5

震度分布図 ( 東京湾北部地震 (M7.3)) 気象庁震度階級関連解説表震度人の体感 行動屋内の状況屋外の状況階級固定していない家具の大半が立っていることが困難にな壁のタイルや窓ガラスが破 6 弱移動し 倒れるものもある ドる 損 落下することがある アが開かなくなることがある 6 強 立っていることができず はわないと動くことができない 揺れにほんろうされ 動くこともできず 飛ばされることもある 固定していない家具のほとんどが移動し 倒れるものが多くなる 壁のタイルや窓ガラスが破損 落下する建物が多くなる 補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる 出展 : 気象庁震度階級の解説 ( 国土交通省気象庁 ) 平成 21 年 3 月 建築物全壊棟数分布図 ( 東京湾北部地震 (M7.3)) 6

震度と揺れ等の状況 ( 概要 ) 出展 : 気象庁震度階級の解説 ( 国土交通省気象庁 ) 平成 21 年 3 月 7

2. 耐震化の現状 (1) 住宅の耐震化の現状住宅は 約 87.0% が耐震性を満たしていると推定されます 平成 25 年住宅 土地統計調査 * をもとに 東京都の耐震化率 * の推計方法に準じて算定すると 世田谷区内の平成 27 年度末現在の住宅総数は約 47 万戸あり このうち 約 41 万戸 (87.0%) の住宅が耐震性を満たしていると推定されます 一方 約 6 万戸 (13.0%) の住宅が耐震性を満たしていないと推定されます 住宅総数耐震性を満たしていない住宅耐震性を満たしている住宅 46 万 7,265 戸 6 万 516 戸 40 万 6,749 戸 100% 13.0% 87.0% (2) 民間特定建築物の耐震化の現状 民間特定建築物は 約 82.2% が耐震性を満たしていると推定されます 世田谷区内の特定建築物のうち 民間特定建築物は 757 棟あり 耐震化率は 82.2% と推定されます 特定建築物用途 合計 耐震性なし 不明 耐震性あり 耐震化率 幼稚園 保育所 ( 民間 ) 60 8 52 86.7% 私立学校 ( 校舎 体育館 講堂等 ) 284 66 218 76.8% 老人ホーム等 85 2 83 97.6% 福祉センター等 6 0 6 100.0% 運動施設 8 0 8 100.0% 病院 診療所 38 13 25 65.8% 映画館 劇場等 1 0 1 100.0% 集会場 公会堂 7 0 7 100.0% 展示場 6 1 5 83.3% 物販店 93 19 74 79.6% ホテル 旅館 6 1 5 83.3% 事務所 107 8 99 92.5% 遊技場 15 8 7 46.7% 公衆浴場 1 0 1 100.0% 飲食店 23 8 15 65.2% サービス業を営む店舗 13 1 12 92.3% 自動車車庫 4 0 4 100.0% 計 757 135 622 82.2% 単位 : 棟 ( 平成 27 年 5 月現在 ) 8

(3) 特定沿道建築物の耐震化の現状 特定沿道建築物は 90.7% が耐震診断を行っています 東京都が指定した 特定緊急輸送道路 沿道の建築物で 高さが道路幅員の 1/2 を超える 特定沿道建築物 は 260 棟あります そのうち 236 棟 (90.7%) が耐震診断を実施し 耐震改修促進法第 7 条に 基づく 耐震診断実施結果報告書 を提出しています 特定沿道建築物 ( 耐震改修促進法第 5 条第 3 項第 2 号に定める通行障害建築物 ) ( 東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例第 2 条第 2 号 ) 特定沿道建築物 (4) 防災上重要な区公共建築物の耐震化の現状防災上重要な区公共建築物は 100% が耐震性を満たしています 世田谷区内の防災上重要な区公共建築物は 旧耐震基準 * で建てられた建築物のうち耐震性を満たしていないものは順次耐震改修を行い 平成 22 年度末に耐震化率 100% を達成しました 平成 27 年 5 月現在 新耐震基準の建築物と合わせて603 棟あり すべてが耐震性を満たしている建築物 * となっています (5) 区営住宅の耐震化の現状区営住宅 ( 民間借上げ住宅含む ) は 100% が耐震性を満たしています 世田谷区内の区営住宅 ( 民間借上げ住宅含む ) は 平成 27 年 7 月現在 127 棟 2257 戸あります そのうち旧耐震基準で建てられた 28 棟 467 戸については 耐震診断により耐震性が確認されている建築物または耐震改修を行った建築物であり 99 棟 1790 戸については 新耐震基準の建築物となっています 9

緊急輸送道路 沿道耐震化道路路線図 P.33 資料 3 一覧表参照 沿道建築物の耐震化を促進する道路 地震発生時の建築物倒壊による道路閉そくを防ぎ 緊急車両の通行や住民の円滑な避難を確保するために 沿道建築物の耐震化を促進している道路には3 種類あります 緊急輸送道路 : 都が指定した沿道建築物の耐震化を促進する道路特定緊急輸送道路 : 特に重要として都が指定した緊急輸送道路沿道耐震化道路 * : 区が指定した 世田谷区緊急輸送道路障害物除去路線 10

3. 区の耐震化支援制度の実績と課題 (1) 耐震化支援制度の実績と検証耐震化支援制度の活用により耐震化につながっています 特に特定沿道建築物は 平成 23 年度から診断の義務化と有利な助成制度が始まったことにより 実績があがりました H17~26 年度 木造 非木造 ( 特定沿道建築物を含む ) 耐震診断 2,452 棟 348 棟 訪問相談 アドバイザー派遣 116 回 114 回 耐震改修 診断後自主的な建替え 571 戸 (484 棟 (19%)) 351 棟 (14%) 702 戸 (33 棟 ) - H23~26 年度 特定沿道建築物 非木造 それ以外 耐震診断 189 棟 90 棟 補強設計 45 棟 10 棟 耐震改修 26 棟 7 棟 木造住宅は耐震診断を行ったことにより 約 14% が自主的に建替えをしています 区広報やホームページでのお知らせ 地域掲示板へのポスター掲示 町会 自治会への回覧チラシ 庁舎ロビーでの展示など 耐震化支援制度の積極的な周知を行っています 地区防災訓練や避難所運営訓練 自治会防災勉強会などでは 木造倒壊実験模型を使い 耐震化の重要性に関する啓発を行うとともに 耐震化支援制度の周知を行いました これまでに 50 回行い 1 万人以上の方に普及啓発を行いました 区民にとってより身近な出張所 まちづくりセンターで行う無料耐震相談会は 全地域で平成 23 年度より81 回実施し 527 件の相談を受けました 所有者が相談に来やすい体制を整えています 11

(2) 現在の耐震化支援制度の課題木造住宅は 建築基準法に適合しないために補強設計 耐震改修の助成要件に当てはまらず 耐震化に結びつかない建築物があります ( 平成 23~25 年度に診断を行った849 棟中 371 棟 ( 約 44%)) また 区の助成対象であっても 補強設計 耐震改修に結びついていない建築物があります ( 平成 23~25 年度に診断を行い適合していた478 棟中未改修 335 棟 ( 約 70%)) 耐震診断を行った後 耐震改修を行っていない木造住宅所有者へのアンケートでは 耐震改修に踏み込めない一番多くの理由として 多額な工事費 が挙げられています 非木造建築物では 検査済証がないため助成対象とならず 耐震化に結びつ かない建築物があります ( 診断した非木造建築物 159 棟中 49 棟 ( 約 31%)) 分譲マンションでは 耐震改修や建替えを検討する際に合意形成を図ることが非常に困難です また 耐震診断から耐震改修や建替えに向けて継続した専門家派遣や具体的な検討書作成の希望があっても 経費が高く 検討を進めることが難しくなっています 分譲マンションへの支援は1 棟あたりの戸数が多いため 耐震化されれば 耐震化率向上への効果が大きく有効です 12

Ⅱ 今後の取り組み方針 1. 耐震化の目標 (1) 住宅の耐震化の目標 住宅は 平成 32 年度までに耐震化率を 95% とします 自然更新による建替えや住宅の新築により 平成 32 年度には耐震化率が 91.6% に向上することが推定されます これまでの耐震化助成事業の対象拡 大および周知の徹底等による耐震改修等への誘導や 住宅の耐震化の必要性に 関する啓発等による区民の自主的な除却 建替えや耐震改修を促進することに より さらに耐震化を促進し 平成 32 年度の住宅の耐震化率 95% を目標と します 住宅総数 467,265 戸 住宅総数 498,895 戸 耐震性なし 24,945 戸 (5.0%) 改修 建替すべき戸数 16,828 戸 (3.4%) 耐震化支援制度や普及啓発による区民の自主的な除却 建替えや耐震改修を促進 耐震性なし 60,516 戸 (13.0%) 改修済 2,060 戸 建替え 16,683 戸 新築増加 31,630 戸 改修済 建替え 7,127 戸 9,777 戸 新築増加 38,729 戸 耐震性あり 耐震性あり 406,749 戸耐震化率 87.0% 耐震性あり 耐震性あり 457,122 戸耐震化率 91.6% 耐震化率 95% 現状平成 27 年度末 目標値平成 32 年度末 H27 年度末の改修済戸数は H11~27 年度末の累積 建替え 新築増加戸数は H22~27 年度末の累積 13

(2) 民間特定建築物の耐震化の目標民間特定建築物は 平成 32 年度までに耐震化率を95% とします 民間特定建築物については 平成 32 年度までに耐震化率 95% を目標とします 耐震化率の現状と目標 ( 一覧 ) 耐震化率 建築物の分類 現 状 平成 27 年度末 目 標 平成 32 年度末 住宅 87.0% 95% 民間特定建築物 82.2% 95% 防災上重要な区公共建築物 100% - 平成 32 年度までに 約 17,000 戸の除却 建替えや 耐震改修により 耐震性を満たしていない建築物を減らし ます 耐震改修戸数を増やすために さらなる強化 推進が必要 です 耐震化支援制度を活用できていない ( 対象外 知らない 資金不足 ) 層を新たに取り込むための施策が必要です 区の直接支援と 普及啓発による自主的な耐震化を促します 14