市場サマリー 日経平均株価 円 21,000 円相場 円 / ドル , 週移動平均線 週移動平均線 19,000 18, , 週移動平均線 16, 週移動平均線 , ,

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日本株市場を泳ぐ 5 頭のクジラ SMBC 日興証券株式会社投資情報部 2016 年 10 月 4 日更新版

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サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

米国株 投資家心理が落ち着けば 上昇基調に回帰と想定 株式市場 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 長期金利の上昇を契機に急落米国株式市場は下落しました 月初に発表された1 月の雇用統計において 時間当たり賃金が市場予想を上回る伸び率となったことを受けて 長期金利が約 4 年ぶ

平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

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(2) 資産構成割合の推移 ( 給付確保事業 ) 1 資産配分実績の基本ポートフォリオからの乖離の推移 2 実践ポートフォリオと資産配分実績の推移 3. 運用受託機関 平成 29 年 3 月末現在 2

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○ユーロ

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第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

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株式市場 米国株 上値が重く神経質な展開 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました FOMC( 米国連邦公開市場委員会 ) における利上げの有無 大統領選挙の動向 ドイツの大手銀行の資本不足懸念などに一喜一憂する展開となりました 月半ばにかけて 利上げ観測や原油

株式市場 米国株 国内外の政治動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 好調な企業決算発表を受けて上昇米国株式市場は上昇しました 月前半までは2017 年 1-3 月期の決算発表内容が総じて好調であったことが株価を支えました 月半ばには コミー前 FBI( 連邦捜査局 )

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長と一億総活躍社会の着実な実現につなげていく 一億総活躍社会の実現に向け アベノミクス 新 三本の矢 に沿った施策を実施する 戦後最大の名目 GDP600 兆円 に向けては 地方創生 国土強靱化 女性の活躍も含め あらゆる政策を総動員することにより デフレ脱却を確実なものとしつつ 経済の好循環をより

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取引高について 2006 年の日経 225mini の開始以降 取引高は増加傾向 ( 単位 ) 300,000, ,000, ,000,000 日経 225mini 日経 225 先物 150,000, ,000,000 50,000,

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調査結果の要約 1. グローバル調査結果調査対象 : 日本 中国 ( ) の個人投資家 (1-1) 世界の株式市場見通し DI ( 注 ) は 3 地域そろって大幅上昇 各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の世界の株式市場に対する見通しを尋ねたところ 各地域とも前回調査 (17 年 5 月 ~6

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いちよし投資情報 2016 年 1 月号 市場サマリー投資環境と戦略話題の産業米国株式市場の動き為替金利の動き参考資料 株式市場と円相場 2016 年も続く日本株への期待規制緩和に向けて注目集まる民泊株価は堅調な展開が見込まれる米国では 2006 年以来の利上げが発表された日米の主要経済統計発表スケジュール

市場サマリー 日経平均株価 円 21,000 円相場 円 / ドル 130 20,000 13 週移動平均線 125 13 週移動平均線 19,000 18,000 120 115 17,000 26 週移動平均線 16,000 26 週移動平均線 110 15,000 105 14,000 100 2014/9/12 2015/1/23 2015/6/5 2015/10/16 日経平均株価は 調整に転じて 26 週移動平均線 (19,289 円 ) と 13 週移動平均線 (19,046 円 ) を相次いで割り込んだ 当面は 再び 12 月の戻り高値 20,012 円を試す展開と見る 13,000 年月日 2014/9/12 2015/1/23 2015/6/5 2015/10/16 円 / ドル相場は 15 年 12 月 2 週目以降 3 週連続で 26 週移動平均線 (121.83 円 ) と 13 週移動平均線 (121.48 円 ) を下回って推移している 今後もレンジ相場継続か 95 年月日 日経ジャスダック平均株価 円 2,900 1,100.0 東証マザーズ指数 1,100 2,750 1,000.0 13 週移動平均線 1,000 13 週移動平均線 2,600 900.0 900 2,450 2,300 800.0 26 週移動平均線 800 26 週移動平均線 2,150 700.0 700 2,000 600.0 600 2014/9/12 2015/1/23 2015/6/5 2015/10/16 日経ジャスダック平均株価は 26 週移動平均線 (2,626 円 ) と 13 週移動平均線 (2,597 円 ) に絡む展開 今後は 12 月高値 2,702 円を上回り 7 月の年初来高値 2,847 円に接近する展開か 1,850 年月日 500.0 500 2014/9/12 2015/1/23 2015/6/5 2015/10/16 年月日 東証マザーズ指数は 下向きの 26 週移動平均線 (855) に接近している 当面は 13 週移動平均線 (830) を下値支持として 12 月の戻り高値 906 の回復が期待される * チャートは週足で 2014/9/12~15/12/21-2 -

投資環境と戦略 世界全体の経済成長率は 2016 年に持ち直すと 経済協力開発機構 (OECD) では 予想 日本は 2016 年には +1.0% と緩やかな成長となる見通し 米連邦準備理事会 (FRB) は 2015 年 12 月の米連邦公開市場委員会 (FOMC) で利 上げを決めたが 今後の利上げペースは緩やかとなりそう ただ 日米の金融政策 の方向性の違いから円安が続く見通し いちよし証券では 2016 年度の企業業績は増益を予想しているが 好調な業績を背 2016 年も続く日本株への期待 景として 2016 年も株高が期待できそうだ 2016 年の世界経済は緩やかな成長へ OECD による経済成長率見通し 2014 年実績 2015 年見通し 2016 年見通し 2017 年見通し 世界全体 +3.3 +2.9 +3.3 +3.6 米国 +2.4 +2.4 +2.5 +2.4 ユーロ圏 +0.9 +1.5 +1.8 +1.9 日本 0.1 +0.6 +1.0 +0.5 中国 +7.3 +6.8 +6.5 +6.2 注 : 経済成長率は実質 GDP の前年比伸び率出所 : 経済協力開発機構 (OECD 2015 年 11 月見通し ) 資料より いちよし証券作成 ( 単位 :%) OECDは 世界全体の経済成長率を 2015 年の+2.9% から 2016 年には+3.3% に回復すると予測している 中国などの新興国経済が減速するものの 主要先進国の持ち直しが寄与する見通しである 日本の経済成長率は 2015 年がアジア諸国からの需要減や個人消費の停滞などから+0.6% にとどまるが 2016 年は+1.0% へと緩やかな成長となる予想である 政府は名目国内総生産 (GDP)600 兆円を掲げた そのために 1 投資促進 生産 性革命の実現 2 賃金 最低賃金引上げを通じた消費の喚起 3 女性 若者 高齢 者等の活躍促進などに取り組むが 政策対応が進めば 弱さの見られる経済の流 れを反転させ 経済成長率の押し上げに貢献することになると思われる 名目 GDP は 2012 年 12 月の安倍政権発足時から約 28 兆円 ( 約 6%) 増加し 日経平均株価 は 2012 年 11 月末の 9,446 円から 2015 年 6 月の年初来高値 2 万 868 円まで約 2.2 倍の上昇となった 今後 名目 GDP600 兆円への道筋が見えるようになれば 中期 的な株高を後押しすることになりそうだ - 3 -

米国利上げ後も潤沢な資金供給が続く 兆ドル 11 10 9 8 7 6 5 4 3 兆円 5 4 3 日米欧のマネタリーベース残高合計 ( 左軸 ) 日経平均株価 ( 右軸 ) 日米欧のマネタリーベース 2 6,000 07/7 08/7 09/7 10/7 11/7 12/7 13/7 14/7 15/7 16/7 年月 注 : データは月末値 最終はマネタリーベースが 15 年 11 月 日経平均株価は 15 年 12 月 21 日 終値 日欧マネタリーベースのドル換算及び予想は いちよし証券 出所 : 日本銀行 米連邦準備理事会 (FRB) 欧州中央銀行(ECB) Astra Manager より いちよし証券作成 経常収支と為替レート 円 / ドル ( 右軸 ) 125 115 円 24,000 22,000 20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 FRB は 2015 年 12 月の FOMC でフェデラルファンド (FF) 金利の誘導目標を 0~ 0.25% から 0.25~0.50% に引き上げることを決めたが 先行きの利上げは緩やかに 進めることをイエレン FRB 議長は改めて示唆した また 今後も保有資産の残高を 維持する意向であることから 日欧が進める量的金融緩和の下で潤沢な資金供給 が続くと見られる 日米欧のマネタリーベースの残高は 2015 年 11 月末の約 8.67 兆 ドル ( 約 1,058 兆円 ) が 2016 年末には 10 兆ドル ( 約 1,220 兆円 ) 超が見込まれる 緩やかな円安傾向が続く見通し 予想 8,000 円 / ドル 130 120 110 2 1 0 100 90 80 1 経常収支 ( 左軸 ) 2 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 注 : 点線は想定レンジ出所 : 内閣府 Astra Manager より いちよし証券作成 予想 60 年月 日銀と FRB の金融政策の方向性の違いから 2016 年も円相場はドル高 円安傾向 での推移が予想される 米国の利上げペースは緩やかと見られるが 日本は量的 金融緩和を進めており 日米の金利差が円安傾向をもたらすと思われる ただ 日 本の経常収支も改善傾向にあることから 極端な円安は想定し難い 一時的なリス クオフによる円高局面を考慮して 2016 年の円相場は 1 ドル =115~125 円程度での 推移を見込む - 4-70

企業業績は株高を支える見通し 倍 19 18 17 16 15 14 EPS 2015 年度 ( 予想 ) 約 1,330 円 2016 年度 ( 予想 ) 約 1,550 円いちよし証券予想 日経平均株価の予想 PER と EPS 予想 PER( 左軸 ) 予想 EPS( 右軸 ) 円 1,400 1,300 1,200 1,100 1,000 900 13 14/1/6 14/4/24 14/8/13 14/12/3 15/3/26 15/7/15 15/11/5 注 : 日経平均株価の予想 1 株当たり利益 (EPS) は日本経済新聞社算出の予想株価収益率 (PER) より いちよし証券が算出 データは日次で最終は 15 年 12 月 21 日出所 :Astra Manager より いちよし証券作成 800 年月日 円 23,000 21,000 19,000 17,000 日経平均株価予想 PER17 倍予想 PER14 倍 日経平均株価と想定レンジ 15,000 13,000 11,000 9,000 7,000 13/3/1 13/7/26 13/12/19 14/5/23 14/10/16 15/3/17 15/8/11 注 : 想定レンジは 日本経済新聞社算出の予想 PER などより いちよし証券が算出 データは日次で最終は 15 年 12 月 21 日出所 :Astra Manager より いちよし証券作成 年月日 日経平均株価の予想 1 株当たり利益 (EPS) は 2015 年度が前年度比 15% 増の約 1,330 円 2016 年度は前年度予想比 16.5% 増の約 1,550 円と いちよし証券では予 想する 2016 年度は 原油安等の資源価格下落の影響が軽減されることや 法人 実効税率の引き下げ等が予想 EPS の水準を押し上げそうだ 2013 年 4 月に日銀が金融緩和に踏み出して以降 日経平均株価の予想株価収益率 (PER) は概ね 14~17 倍の範囲で推移し この間の予想 PERの平均は約 16 倍である 予想 PERの平均で 2016 年度の日経平均株価の水準を試算すると 2 万 4,800 円程度 ( 約 1,550 円 約 16 倍 ) となる 新興国経済等の不透明要因があるが 先進国経済の持ち直しが期待されるうえ 好調な国内の企業業績を背景として 2016 年も株高期待が続きそうだ (12/22 記大塚俊一 ) - 5 -

話題の産業 規制緩和に向けて注目集まる民泊 訪日外客数の増加により ホテル不足が問題となりつつある その解決策として注目されているのが 民家にゲストを宿泊させる 民泊 である 宿泊施設は旅館業法で 4 つに分類され 営業形態別毎に許可を受けるための要件が決められているが ( 許可主体は都道府県 ) 民泊 を前提とした法規制は未整備である 特区構想の下で 民泊 の制度が確立され ゲストとホストの安全性を担保するためのソフト ハード両面の整備が進めば 民間企業のビジネスチャンスが広がる見通しである ホテル不足に 民泊 で対応 日本政府観光局 (JNTO) の推計によると 2015 年 1~11 月の累計訪日外客数は 1,796 万人と 同期間での過去最高となった これに伴い外国人によるホテルなどへの宿泊回数が増加している 観光庁の統計では 2015 年の外国人延べ宿泊者数は 10 月までで既に 2014 年を超えた 一方 円安の影響もあり 日本人の旅行のトレンドは海外から国内へとシフトしつつあるようだ こうした日本人旅行者の国内回帰や外国人旅行者の増加による需要の増加で 国内の宿泊施設は稼働率が高まり 宿泊単価も上昇傾向にある 国内ホテル事業者の設備投資意欲は旺盛だが 一部ではホテル不足も問題となりつつあり その解決策として注目されているのが 民泊 である 外国人延べ宿泊者数の推移百万人泊 % 60 15 50 40 従業員数 10 人以上の宿泊施設 全国すべての宿泊施設 10 90 85 80 75 % 施設タイプ別客室稼働率の推移 シティホテル 30 20 10 0 外国人宿泊数 外国人宿泊比率 07 08 09 10 11 12 13 14 15 注 :97 年より調査実施で 10 年より調査基準を変更 15 年は 10 月まで 外国人宿泊比率は全宿泊者に対する比率出所 : 観光庁 5 0 年 70 65 60 55 50 ビジネスホテル 全体 14/10 12 15/2 4 6 8 10 出所 : 観光庁 年 / 月 - 6 -

特区における 民泊 をモデルケースに全国的な広がりを期待 民泊とは民家に泊まる ( 泊まらせる ) ことの総称だが これを宿泊に対する対価を得るビジネスモデルとして確立し ホテル不足に対応しようというものである 今後 そのための法整備などが進められる見通しだが まずは地域を限定して規制を緩和する国家戦略特区構想の下 大阪府内の 33 市町村では旅館業法の特例として 2016 年 4 月から民泊を認めて 外国人観光客の増加に伴うホテル不足に対応する 東京都大田区でも 区議会で民泊を認める条例案を可決し 2016 年 1 月末に施行し 事業者の募集を始める意向である 海外では簡便な民泊へのニーズの高まりから インターネットを利用した専門の仲介業者が台頭してきた 海外事業者の日本法人設立や 国内資本によるインターネット仲介業者の設立なども出てきており 民泊への関心は盛り上がりを見せている 半面 民泊の普及にはホストとゲスト間のトラブル ホストと不動産所有者とのトラブルなどの問題が生じないような対策が必要だ さらには部屋のセキュリティーの問題など ソフト面 ハード面での課題をクリアしていく必要もあるだろう (12/22 記宇田川克己 ) - 7 -

米国株式市場の動き 株価は堅調な展開が見込まれる NYダウは 2009 年 3 月 9 日の安値 6,547 ドルから 2015 年 5 月 19 日の高値 1 万 8,312 ドルまで 1 万 2,000 ドル近く上昇 高値警戒感も意識されるが 株価は米国の緩やかな景気回復により 2016 年も堅調な展開が続くことが期待される 米国の国内総生産 (GDP) の約 7 割を個人消費が占めており 雇用環境の改善と燃料価格の低下などを背景とした好調な消費が 景気を下支えすると見られる 米連邦準備理事会 (FRB) が 9 年半ぶりの利上げに踏み切り 今後の金融政策動向に注目が集まる 1990 年以降の過去の利上げ局面ではいずれも米株価は上昇しており 金融政策が正常化へ向かう中で持続的な成長が見込まれる 米利上げペースは経済環境を見ながら緩やかなものに 2015 年 12 月 15~16 日に開催された米連邦公開市場委員会 (FOMC) で FRBは全会一致で政策金利 (FFレート) の誘導目標を 0~0.25% から 0.25~0.50% へと引き上げることを決定 イエレンFRB 議長は記者会見で利上げの背景について 経済が十分に回復したため とした一方で 今後の利上げは 機械的ではない とし 利上げペースが緩やかとなることを強調した FOMCのメンバーによる政策金利の見通しでは 2016 年末に 1.375% との予測が 7 人と最も多く 0.25% ずつであれば年 4 回の利上げが見込まれる 当面は買い入れた保有資産の残高を維持する意向であり 日欧が進める量的金融緩和の下でマネタリーベースは増加傾向を辿ると見られる 2016 年は 11 月 8 日に大統領選挙が予定されており 選挙へ向けた政策期待が株価を支えることも想定される ひとまずは 候補者がほぼ固まる 2~3 月のスーパーチューズデーの動向が注目される 仮に民主党から共和党へ政権が交代した場合 政策転換に対する期待や警戒から 相場の方向性が大きく変わる可能性もありそうだ (12/22 記及川敬司 ) ドル 18,500 NY ダウ工業株 30 種平均 17,500 16,500 15,500 14,500 13,500 12,500 11,500 期間 :11/8/1~15/12/21( 日足 ) 10,500 11/8/1 12/2/17 12/9/4 13/3/23 13/10/9 14/4/27 14/11/13 15/6/1 15/12/18 出所 :Bloomberg 年月日 - 8 -

為替金利の動き 米国では 2006 年以来の利上げが発表された 米連邦公開市場委員会 (FOMC) は市場の予想通り政策金利の引き上げに踏み切った FOMCメンバーによる政策金利見通しは 2016 年の利上げが 年 4 回 になることを示唆している 欧州中央銀行 (ECB) は2015 年 12 月の定例理事会で追加緩和に踏み切った しかし 市場が期待した緩和内容からは遠く 欧州株式市場は失望売りで急落した オーストラリア準備銀行 (RBA) は金利を据え置き ニュージーランド準備銀行 (RBN Z) は利下げを実施した RBNZは当面 現行の金利水準を維持する姿勢を示した FOMC の内容はほぼ予想通りだったが 金利見通しはややタカ派的か 2015 年 12 月 15~16 日に開催されたFOMCは 全会一致で 2006 年以来となる利上げを決定した 注目されていたFOMCメンバーの投票による政策金利予測は 2016 年末の中央値が 1.375% と前回と変わらずで 市場予想より若干強気な内容となった また この予測からは 2016 年中に 0.25% ずつ計 4 回の利上げが実施されることが推察され 今後は経済指標次第ではあるが このFOMCの見通しを市場が織り込んでくるかどうかが注目される 一方 FOMCに先立つ 12 月 3 日 ECBは定例理事会で追加緩和を実施した 資産買い入れ期間の延長と政策金利の 0.10% 引き下げを発表したものの 資産買い入れ額の増額と 0.15% の利下げを期待していた市場の期待を満足させる内容ではなかった マーケットは梯子をはずされた格好となり 欧州株式市場は大幅に下落 再び追加緩和期待が膨らむ可能性が出てきている 130 円米 10 年国債利回りおよび米ドル / 円為替推移 % 4.0 120 110 米ドル / 円 ( 左軸 ) 3.5 3.0 2.5 100 2.0 90 80 米 10 年国債利回り ( 右軸 ) 期間 :12/12/3~15/12/21( 日足 ) 1.5 1.0 0.5 70 0.0 12/12 13/6 13/12 14/6 14/12 15/6 15/12 年月 出所 :Bloomberg - 9 -

RBA は金利据え置き RBNZ は利下げ後の金利水準を当面維持する見込み 12 月 1 日に開催された政策理事会で RBAは市場予想通り政策金利を現行の 2.00% に据え置いた 金融政策の見通しについても前回に理事会から変化はなく 為替相場にもほとんどインパクトを与えなかった 当面の注目材料は 2016 年 1 月 27 日に発表される 2015 年第 4 四半期の消費者物価指数 (CPI) になろう ニュージーランド (NZ) においては 12 月 10 日にRBNZが政策金利の引き下げを発表した こちらも事前予想通りであったが 声明文の内容が追加緩和を示唆するものではなく 当面は現状の金利水準を維持する可能性に言及したことで NZドルは利下げしたものの追加緩和が遠のいたことで下落に歯止めがかかった 円 110 100 豪ドルおよび対 NZ ドル為替推移 豪ドル / 円 90 80 NZ ドル / 円 70 60 期間 :12/12/3~15/12/21( 日足 ) 50 12/12 13/6 13/12 14/6 14/12 15/6 15/12 出所 :Bloomberg 年月 日銀の 異次元緩和 を補完する措置は相場を翻弄させた 12 月 18 日 日銀は金融政策決定会合で 量的 質的緩和 を補完するための諸措置 ( 緩和補完措置 ) を発表した 今回の会合で追加緩和が実施される可能性が低いと思われていただけに 発表直後はサプライズの緩和が発表されたとして株式市場が急反騰 ドル円相場も一時 1 ドル=123 円半ばまで上昇した 結果として今回の発表は追加緩和策ではないことが分かり株式は反落 ドル円相場も一機に同 122 円を割り込んだ 今回の政策決定会合の内容は株式市場や為替市場を翻弄したものの 日銀の金融政策の手詰まり感をある程度払拭する効果をもたらしたといえよう (12/22 記本多和男 ) - 10 -

参考資料 日米の主要経済統計発表スケジュール 1 月経済統計 ( 現地日付 ) ( 米 ): 米国 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 4 5 6 7 8 ( 米 )12 月 ISM 製造業景況指数 12 月マネタリーベース ( 米 )12 月 ADP 雇用統計 11 月景気動向指数 12 月自動車販売台数 ( 米 )11 月貿易収支 ( 米 )12 月雇用統計 ( 米 )12 月 ISM 非製造業景況指数 ( 米 )11 月卸売在庫 ( 米 )11 月製造業受注指数 11 12 13 14 15 11 月経常収支 12 月マネーストック 11 月機械受注 ( 米 )12 月小売売上高 12 月景気ウォッチャー調査 ( 米 )12 月財政収支 12 月国内企業物価指数 ( 米 )12 月生産者物価指数 12 月工作機械受注 ( 米 )1 月 NY 連銀製造業景気指数 ( 米 )12 月輸入物価指数 ( 米 )12 月鉱工業生産指数 ( 米 )1 月ミシカ ン大消費者信頼感指数 18 19 20 21 22 11 月第 3 次産業活動指数 12 月首都圏マンション発売 ( 米 )12 月建設許可件数 11 月全産業活動指数 ( 米 )12 月中古住宅販売件数 ( 米 )1 月 NAHB 住宅市場指数 ( 米 )12 月住宅着工件数 ( 米 )12 月景気先行指標総合指数 ( 米 )12 月消費者物価指数 25 26 27 28 29 12 月貿易収支 ( 米 )11 月ケースシラー住宅価格指数 ( 米 )12 月新築住宅販売件数 12 月小売業販売額 12 月失業率 ( 米 )1 月消費者信頼感指数 日銀金融政策決定会合 (~29 日 ) 12 月有効求人倍率 ( 米 )FOMC(~27 日 ) ( 米 )12 月耐久財受注 12 月全国消費者物価指数 12 月鉱工業生産指数 12 月自動車生産台数 12 月住宅着工件数 12 月建設工事受注 ( 米 )10~12 月期 GDP( 速報値 ) ( 米 )1 月シカコ 購買部協会景気指数 出所 :Bloomberg 網掛けは注目される統計予定は変更されることがあります - 11 -

重要開示事項 この資料は情報提供を目的として作成されたものであって 銘柄等の推奨をする目的で作成されたものではありません そのため金融商品取引所や証券金融会社が発表する銘柄ごとの信用取引規制等については 日々変更がありますので表記していません ただし 話題の銘柄 等 銘柄を推奨する目的で作成されている場合には 資料作成時点での規制を表記しています この資料は信頼しうるデータ等に基づいて作成されたものですが その正確性 完全性を保証するものではありません また 将来の株価等を保証するものでもありません 記載された内容 見解等はすべて作成時点でのものであり 予告なく変更されることがあります この資料に関するお問い合わせは 弊社担当者へお願いいたします いちよし証券又はいちよし経済研究所及びいちよし証券の関係会社は 本誌に記載された銘柄の有価証券を保有又は売買する場合 及び本誌に記載された企業に対し投資銀行業務を行う場合があります 本誌は いちよし証券又はいちよし経済研究所及びいちよし証券の関係会社から 直接提供するという方法でのみ配付しております また著作権はいちよし証券に帰属しています 未許可での使用 複製の作成や発表を禁じます ご投資に当たっての注意事項 有価証券投資は価格の変動や為替水準の変化 発行者の信用状況の悪化等により損失を生じることがあります 商品 銘柄の選択や投資の時期等の最終決定は お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします 弊社取扱商品のお申し込みをされる際には契約締結前交付書面 目論見書等を必ずお受け取りください 商品ごとにリスクや手数料等費用は異なりますので 内容をよくご確認ください 目論見書等は弊社担当者へご請求ください 手数料等の費用について 株式等 (ETF ETN REIT 等を含む ) の売買取引では約定代金に対して最大 1.4040%( 最低手数料 3,240 円 ) ( 税込み ) の委託手数料をいただきます 株式等を募集等によりご購入いただく場合は購入対価のみをお支払いいただきます 債券を募集または弊社との相対取引でご購入いただく場合は購入対価のみをお支払いいただきます 商号等 / いちよし証券株式会社金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 24 号加入協会 / 日本証券業協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 ( 審査番号 :IY241215A) 2016 年 1 月 4 日発行 - 12 -