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Transcription:

Version 2 日本経営品質賞と TMS WAY マネージメントの実践 TOYOTA WAY(Lean Leadership) からの学びトップダウン ( 方針展開 ) とボトムアップ ( 職場活性化 ) の融合 2014 年 4 月 株式会社戦略スタッフ サービス Strategic Staff Services Corporation

経営品質向上プログラムとは 卓越した経営 ( エクセレンス ) をめざして 経営全体をどの業種 業態の組織にも共通する枠組み ( フレームワーク ) を用いて自らの経営の状態を尺度 ( ガイドライン ) によって振り返ることを セルフアセスメント と捉えます この セルフアセスメント という方法を用いて 経営を革新できる状態に組織の能力を高めていく一連のプログラムが 経営品質向上プログラム です このプログラムの特徴は (1) どんな組織でもシステマティックに展開できる方法論として確立していること (2) 共通の枠組みを用いているので 業種や業態を超えて学習することができること (3) 時代の要請にあわせて共通の枠組みを含めた方法も変えていくこと です このプログラムは 1996 年に ( 財 ) 社会経済生産性本部 ( 現 日本生産性本部 ) が設立した会員組織である 経営品質協議会 が中心となって推進しています

セルフアセスメントとは 卓越した経営をめざして 経営全体をどの業種 業態の組織にも共通する枠組みを用いて 自らの経営の状態を尺度によって振り返ることを セルフアセスメント と捉えます 経営革新がどのくらい進捗しているのかを振り返り 自らの気づきと組織能力による段階的革新を目指しています セルフアセスメント とは 評価 を意味する行為 つまり 自分たちの活動を自己評価し 改善 革新の課題を発見する 方法という意味と もう一つ 継続的な経営革新を進めていく考え方とその活動プロセス の 2 つの意味があります 顧客価値を生むプロセスに着目し 経営革新を進めることを通じて多くの気づきを得ることもアセスメントと考えています 日本経営品質賞のアセスメント ( 評価 ) 基準は 目指すべき方向 基本理念を構成する 4 つの要素 7 つの重視する考え方をベースとして 組織プロフィールと 8 つのカテゴリーからなるフレームワーク 20 のアセスメント項目から構成されています このガイドラインは 元々アメリカの品質管理の専門家フィリップ クロスビーが 組織マネジメントが品質に重要な影響を持つと考え 品質の違いを生む 5 段階の組織状態として提唱した成熟度モデルが原型になっています この成熟度モデルは その後 カーネギーメロン大学のソフトウェア工学研究所のハンフリー教授らがソフトウェア組織の成熟度モデル (CMM) を開発し 組織のマネジメント能力を高めることで ソフトウェアの品質も高まったことから 多くの民間ソフトウェア組織で導入されております

WAY マネジメントと TMS の協調 激変する環境 グローバルでの事業展開下では 企業の 思い にあたる WAY をいかに社員一人ひとりが理解 納得して 事業戦略を策定し 実践させることができるか いわゆる WAY マネジメント の実践が成功の条件ともいえます WAY マネージメント 方針展開 TMS( 現地現物 自律的 ) 現地現物でのカイゼン サイクルを自律的に廻せるチーム ( 組織 ) 人の育成が継続力を育む

TOYOTA Way 企業としての進むべき方向やビジョンをどれだけ明確にし 顧客重視 品質重視の姿勢を打ち出しているかを重要視する日本経営品質賞ですが 生産や営業といった直接部門ばかりではありません 本社のスタッフ部門等も一丸となってお客様を想い 品質を向上させて ご満足を頂く そのために不断の改善活動をやらされ感無く ( 自律的に ) 全社で展開できる価値観 ( 思想 ) が TOYOTA Way の基本です TOYOTA Way には 戦後まもなく ( 昭和 20 年 ) からの現場での改善活動の知恵が凝縮されて形式知化されています TMS(Total Management System) という形で この形式知を集大成されました 基本は職場 ( 現場 ) の活性化と自律化です 現場が活性化されかつ自律化できてはじめて トップのビジョンが実現され その価値観が一瞬の幻ではなく -Way という形で永続します TMS は この職場の活性化と自律化 ( 社員の育成 ) の方法論 ( 道標 ) を提供します

トヨタでの TOYOTA Way 確立までの思想の変遷 TPS の始まり 1945 年 ( 昭和 20 年 )8 月に終戦を迎えました その同年に当時の豊田喜一郎社長は 大野耐一氏に 3 年でアメリカを追い越せ と伝えました 当時の日米の生産性の差はほぼ 1 対 10 でしたので 3 年で生産性を 10 倍にすると言う事になります 当時の日本の状況は 終戦から戦後の経済復興にこれからという時点です 日米での産業競争力 ( 生産性 ) の大きな違いを見せつけられ アメリカの大量生産方式を真似る事が主流でした この様な状況下でトヨタは ひとり他とは違うアプローチを開始しました 10 倍の生産性と言う事は 今 100 人で作業をする製造ラインがあれば それを 10 人でできる様にすることです と言う事で大野氏は 工員の多行程持ちと言う一人の工員が製造機械を 2 台 4 台と扱える範囲を広げる多能工化の育成が始まりました その結果 2 年後の昭和 22 年には トヨタでは すでに 2 台持ち 4 台持ちの工程 ( 工員 ) が育成されました その後色々な試行を経て TPS( トヨタ生産方式 ) の基本が確立しました TPS の三本柱である 自働化 ジャスト イン タイム ムダ取り を大野氏や TPS を推進するスタッフ管理者が指導をしながら特定の製造現場 ( モデル工程 ) で実施され改善活動が推進されましたが この活動の管理と言うか推進は トップダウンでのアプローチ ( 統制型マネージメント ) でした このような状態で 次第に現場では やらされ感 が蔓延し 現場でのモラールやモチベーションが低下して 工場全体が荒廃して改善活動自体が組織内に広がりませんでした このような状態の反省 ( 振り返り ) から トータル TPS と言う考え方が生まれて来ました

トヨタでの TOYOTA Way 確立までの思想の変遷 トータル TPS トータル TPS とは従来の TPS が特定の製造現場 ( モデル工程 ) であった対象を工場全体に広げようとした考えです 従来の TPS の対象と異なり 工場全体となるとそこには 製造ラインの部門 ( 直接部門 ) の他に 工場設備の保全や 事務所 ( 購買 計画 管理部門 ) で働く人たちも含まれます このような間接部門の人たちをも対象となったとこで トータル TPS では TPS の三本柱から 7 つの重要な施策が掲げられました 基本の三本柱も次のように変化しました 自働化 JIT ムダ取り 1 品質改善 : QA Network 2リードタイムの短縮 3 原価低減 原価管理 4 人と職場の活性化 5 先行改善 間接部門の改善 6 改善の手順 プロセス また 従来の TPS ではだめだ と大野副社長や TPS を指導していたスタッフ自らやり方に対して反対する活動が生まれ 指導すると言うトップダウンのアプローチから自主研究 ( 改善 ) 自ら問題を発見し 自ら改善をする 活動に変革されました トップダウンでの強制的改善から全員参加の民主的な改善活動に生まれ変わったのです そのためには 働く人たちが モチベーションを高め 自らマネージメントを行うと言う 人と職場の活性化 が重要な施策となりました TPS は 人づくり と言われる所以です 7 職場の見える化 GBM

トヨタでの TOYOTA Way 確立までの思想の変遷 TMS((TOYOTA&)Total Management System) トータル TPS は 工場全体いわば 生産に関係する部門でしたが 企業全体にこの考え方を広めようとすると 問題が起こりました 生産に関係する部門では 結果が直ぐに解る ( 見える ) 仕事ですから 人々の遣り甲斐や達成感も早く確認できますが 会社全体となると生産とは異なり営業や本社事務部門では直ぐに結果を見る事が困難です また仕事の品質などと言われてもどの様に品質を測るのか? 見えない事が沢山あります 更にトータル TPS で解説されてる用語も製造に掛かる用語ですから その用語の意味するところを製造とまったく関わりを持たない事務部門の人達に理解して貰う事は不可能です そこでトータル TPS で使用している用語も事務部門 ( ホワイトカラー ) の人達にわかる用語に置き換えてトータル TPS の原理 原則を理解して貰う事が求められました TMS はこの様な観点で再構成されたトータル TPS です また TMS では トータル TPS の重要な施策の中の 人と職場の活性化 に焦点をあてた活動が主体となります 1 5S ( 整理 整頓 清掃 清潔 躾 ) 2 仕事の定義 3 創意工夫 6 原価企画 原価低減 7 人材育成制度 8 業務の品質改善 4 専門技術 専門家認定制度 9 先行改善 5 自主的な改善活動 ( 工程改善 )

トヨタでの TOYOTA Way 確立までの思想の変遷 2001 年に TOYOTA Way として集大成された 知恵と改善 (Continuous Improvement) チャレンジ (Challenge) 改善 (Improvement) 現地現物 (Go and See) 人間性尊重 (Respect for People) 尊敬 尊重 (Respect) チームワーク (Teamwork) 職場の活性化 自ら考え 自発的行動 トヨタ基本理念 を実現するために 社員として共有すべき価値観と行動指針を明示した トヨタウェイ 2001 を策定しました グローバルトヨタの発展と現地への権限委譲をスムーズに進めていくために これまで暗黙知に伝承されてきたトヨタの経営哲学 価値観 実務遂行上の手法を明文化したもの トヨタ従業員の行動原則といえるものです

職場が活性化されているとは 活性化された職場 チームとは どんなチームか? 方針展開に沿い 組織の目標を効果的 ( 効率的 ) に達成する為にチームが協調して自律的に 問題 課題を認識し 自らその解決を図りながら 永続的に成長する事で 仕事を通して やり甲斐 達成感 を味わい 顧客を含めたその関係者間に 感謝 感激 感動の気持ちが芽生える その経営的メリットは 何か? 持続可能 ( ワークライフバランスの取れる ) なカイゼン活動を通した永続的な企業の成長の仕組みが構築でき 自律した社員 チームでの人財力による環境適応性の向上と企業競争力の向上が期待できます その経営成果としては 強力な差別化による安定した利益 です 職場が活性化されていると言う定義は? モラール モチベーション カイゼン目線 ( 現状否定 ) 目標の共有 作業の標準化 見える化 施策 手段の共有 自発的な言動 One for All, All for One の意識 ( 言動 ) プロセス重視 品質に対する拘り お客様に対する想い 自分達の強み 弱みを認識できる 上記の様な事柄が振り返りの中で議論され その結果がビジュアル ボードに表現されているか? 準備中 ; 一部リーダー格が頑張って引っ張って居る状態 20% 醸成中 ; 過半のメンバーがリーダー格をこなせる 60% 成熟期 ; 大多数のメンバーがリーダー格をこなせ ほぼ全員が日替わりリーダーでチームが活動中 80%

参考資料 TOYOTA Way の誕生と発展 ( 他分野への伝播 ) 昭和 20 年 (1945) 終戦故豊田喜一郎社長が 3 年でアメリカに追いつけ と号令 生産性を 10 倍にする事 (100 人で行う仕事を 10 人で実施 ) ジャスト イン タイムの発想 昭和 22 年 (1947) 機械の二台持ち 四台持ちへの挑戦 ( 多能工化への挑戦 ) 昭和 31 年 (1956) 故大野耐一副社長アメリカ視察 ( スーパーマーケット視察 ) お客は 必要な時に店に行き 必要なものを 必要なだけ買える仕組み 昭和 48 年 (1973) オイル ショックトヨタ生産方式 (TPS) が注目を浴びる 昭和 57 年 (1982) コンビニの POS システム稼動 ( マーチャンダイジング連動 ) 昭和 58 年 (1983) JIT の発想 = サプライ チェーン トヨタ生産方式 (TPS) の英訳本発刊 昭和 60 年 (1985) E.M. ゴールドラット博士が制約理論 (TOC) を発表 ザ ゴール 発刊 昭和 61 年 (1986) 昭和 61 年 (1986) 昭和 63 年 (1988) 平成元年 (1989) 平成 5 年 (1993) 平準化 ( 流れを作る ) スループットの思想 野中郁次郎 竹内弘高共著の The New New Product Development Game が HBR に掲載 ケン シュウェイバーが Scrum を提唱 ハンコ三つ運動 権限委譲 文鎮型組織 組織のフラット化 業務改善活動 BPR 平成 8 年 (1996) ケント ベックが XP を発表アジャイル開発が話題になる 平成 13 年 (2001) TOYOTA Way としてまとまる同年 アジャイル マニュフェスト発表

育成のステップの紹介 TMS コアの位置付け 意味付け 組織の目標を達成する為に その構成員として基本的に身に着けるべき考え方と行動様式を会得する指標として TMS コアの 6 つのステップが有効 ( 単に理論ではなく 実績 & 経験からの方法論です ) 自律型チーム ビルディング改善の 8 つのステップを順番に実施する事で 自律したチーム 社員の育成が図れます 5S 仕事の定義 = 通常業務 + 改善活動 創意工夫 = 考える 自主的な改善活動 ( 工程改善 ) 原価企画 計画 低減業務の品質改善後工程引き取り (JIT) 先行改善 基本は 現地 現物の職場巡回にあります 経営者 管理者の皆様には 自室に部下を呼び寄せての業務報告の替りに積極的に現場 ( 職場 ) を訪問して 職場活性化の評価項目を自分の目で 肌で雰囲気を掴んでください きっと自室で業務報告を聞くこととは異なった現場の真の様子を把握できます 塾の指導員が 24 週間に渡って 毎週訪問して指導いたします 最初の 12 週間で 人 チームの自律したチーム ビルディングを目指します 次の 12 週 l 間で 経営目標と連動するチーム ビルディング ( 組織間連携など ) を目指します リーダー育成の重要性 指示 命令から能力を生かす 育てる 褒めるリーダーへの変革

基本は 24 週 ( 回 ) のカイゼン塾 最初の 12 週の内容 (1~3 ヶ月間 ) TMS の基礎知識と振り返り TMS の基礎知識の確認と振り返りの有効性と必然性を確認します 目で見る管理の考え方 チームマネジメントとメンバー教育に有効な 目で見る管理 の考え方を学びます 目で見る管理と作業分析 目で見る管理 における目的 目標がチームで合意されているか確認し 仕事の構成 仕事の内容を分析する必然性を理解します タスクボードの設計 仕事を分析し顧客への価値の提供ができている時間の実態を認識します タスクボードの作成 ビジュアルボードとタスクボードを作成し 自律的なマネジメントが出来るために 自分たちのマネジメントを形式知化します 中間発表会 これまで ( 上記 ) の成果を現地現物で確認します

次の 12 週の内容 (4~6 ヶ月間 ) 目標の再設定 組織の目的 目標を達成するため 目的 目標の見直し再設定を行います ビジュアルボードの再作成 + 価値の創造 自分達の目的 目標に対してより高い価値を提供するために仕事のやり方を変える 自工程完結 自らの仕事の善し悪しが直ぐに解り 直ぐにカイゼンできるため 物事が良い方向に動き職場が活性化するという考え方を実践します ムダと 2S 活動 自分達の目的 目標に対して より効果的に仕事を行うためにムダと 2S( 整理 整頓 ) をビジュアルボードに取り込みます 利益の創造 自分達の目的 目標に対して より利益を向上させるための考え方をビジュアルボードに反映させます 成果発表会 6 ヶ月間の活動内容を発表します

カイゼン塾の姿 第 1 回目 第 2 回目 第 3 回目 第 4 回目 知識領域 ワークショップ 知識教育 ワークショップ 知識教育 チームで対策 ワークショップ 知識教育 チームで対策 ワークショップ 知識教育 チームで対策 知識量 実践領域 実践してみる 問題発生 実践してみる 問題発生 実践してみる 職場の問題に対して PDCA が周り意識が変わる 問題発生 経験知

参考資料 チーム学習による習得 これは アメリカ国立訓練研究所 (National Training Laboratories) によって開発されたといわれる ラーニングピラミッド と呼ばれている三角形です 学び方によって 人はどれだけ学習したことを記憶に止めているかを数字で表しています これによると 講義などで習ったことはわずか 5% しか記憶に残っていません 習ったことを誰かに教えること で 90% が記憶に残るというのです 個人が体験 学習できることは限られています 複数の人でグループ討論をし 個人の経験 知識を共有する事でより多くのことを学ぶ事が出来ます TMS のカイゼン塾では チーム 塾生同志での学び合い 教え合いを通して自律した研修を実施しています この研修体験を通して塾生の知識の習得 自律 習慣化へと育成します

参考資料 TMS(Total Management System) の紹介 1. 職場活性化活動 2. 活動の見える化 TMSコア 3. 環境 ( チーム ) づくり TMSコア 4. 価値の創造 TMSコア 5. 改善マインド TMSコア 6. 仕事の品質 TMSコア 7. 利益の創造 TMSコア 8. 職場活性化活動の導入と実践 9. 職場活性化活動の評価 利益の創造 仕事の品質 活動の見える化 職場活性化活動 (TMS コア ) 改善マインド 職場づくり 価値の創造

職場活性化活動 (1) 考える からスタート 自ら考えず 教えて貰わないと行動できない自分からの脱却 研究する姿勢 が重要です ( 調べ 分析 考察 ) 気づきや アイデア 仕事の内容 から 仕事のやり方 に着目する事で 見えなかったモノが見えてきます 自分も職場も成長する 職場を活性化する 職場を元気にすると言う事がマネジメントの本質 成果主義 管理主義的なマネジメントとは本質的に異なります チームの中で実践しながらマネジメントとは何かを学び 経営成果にも直結する実践的な人財を育成する方法を学ぶ 小さな達成感を繰り返し経験する事で 積極的に課題に挑戦し解決する やりがい 働き甲斐 と言う達成感 自律型マネジメント 脳 自律神経 細胞 Copyrights@2013_Strategic Staff Services 筋肉 18

TMS コア (6 つの要素 ) 職場活性化活動 (2) この 6 つの要素を実践することで職場を活性化できる 6 つの要素には それぞれ 考え方 と 方法論 から成り立っている TMS は 考え方 と 方法論 の両輪で実践する事で職場の活性化が早く進む 利益の創造 仕事の品質 活動の見える化 職場活性化活動 (TMS コア ) 改善マインド 職場づくり 価値の創造 活動の見える化 : 職場づくり : 価値の創造 : 改善マインド : 仕事の品質 : 利益の創造 : 方針管理 日常管理 仕事の見える化コミュニケーション リーダーシップお客様第一 成果へのこだわりムダを見つける目 整理 整頓 (2S) 問題解決力統計的なモノの見方 考え方 自工程完結利益を生み出す仕組み 生産性の向上 人間性尊重 という考え方が中心 1 自分にとってのお客様は誰か 2 あるべき姿と現状とのギャップは何か 3 あるべき姿に向けての行動を妨げている真因は何か 4 真因に対して直ぐに対策を打てているかこれらの考え方を実践することが人間性尊重に繋がる行動 失敗から学ぶ 成功した時と同じ環境 同じ人 同じ行動が再現できるとは限らない失敗にこだわる事が大事です ( 失敗は記憶に残る ) なぜうまく行かないのだろうか? を考え 仮説 検証しながら試行錯誤を始める Copyrights@2013_Strategic Staff Services 19

活動の見える化 方針展開上位組織 ( 者 ) の経営方針 数値目標 改善計画 人づくり目標などを受けて チームの目的 目標 方針と擦り合わせをする擦り合わせを行い具体的な行動を起こす誰が いつまでに 何のためにと言う具体的な目的意識を持って行動する事が重要お客様は誰か? 自分たちはどんな価値を提供できるか? を考える 方針管理 とは個人 チーム 組織が進むべき方向に一丸となって行動する時に必要な 仕事の考え方 やり方 日常管理日常的な活動 ( 仕事 ) の枠組みで 月の単位より週の単位 週の単位よりも日の単位で仕事を見る管理とは チームメンバーが仕事をやりやすい環境に改善し 結果を出し 達成感を味わえるようにする事 決して進捗を集計し 報告する行為では無い 世の中は 1 分 1 秒で変化している 目で見る管理 人に聞くな モノに聞け仕事の見える化仕事は ある時間を使って価値を作り込むプロセス ( 手順 ) 仕事は なるべく小さな単位に分解する 日の単位よりも時間の単位上手くできればうまくできた理由 上手くいかなければ うまくいかなかった理由を振り返りで共有する 自分達で使いやすい 解り易いツールを作る Copyrights@2013_Strategic Staff Services 20

職場 ( チーム ) づくり コミュニケーション職場を活性化し 仕事の生産性を高めるコミュニケーションムダの無いコミュニケーションコミュニケーションの目的を考える話すテーマをより業務に近い内容にする小さな問題 課題 気になる事 気づきを扱う共有しておいた方が聞いている人にも価値があると思われる内容スタンドアップ ミーティング ( 朝礼 朝会 ) 1 昨日何を実施した ( 実績報告 ) 2 今日やるべき事 計画 ( 仕事の連絡 ) 3 現在抱えている問題 課題 気になる事 ( 相談 ) ほう ( 報 ) れん ( 連 ) そう ( 相 ) 他人事を自分事 ( チームの事 ) に変えるリーダーシップリーダーシップの本質は 事実に気づかせ 根本的な対策をチームメンバー自身に考えて貰う事率先垂範 ( まずはやってみる ) Copyrights@2013_Strategic Staff Services 21

価値の創造 お客様は誰か? 後工程はお客様と考える流れで見る 1 後工程 ( お客様 ) は誰か? 2 顧客要求を実現するための課題は何か? 3 実現に向けた社内のリソース 4 付加価値の作り込み 5 納期は何時か? 自分たちの価値の見える化 正味時間 = 価値のある仕事 : 価値のある行動を少しでも増やしていく事を考える 改善して職場を活性化する事でチームのアウトプットを最大限に向上させる事が マネージャーの価値 Copyrights@2013_Strategic Staff Services 22

1 振り返り 小さな PDCA を回すための方法です KPT ボードは振り返りのツール 改善マインド (1) 1 気づきや問題 課題を付箋紙に書き Problem( 問題 ) のエリアに貼る 2Problem のエリアに出てきた気づきや問題に対して Try( 対策 ) を立てて Try のエリヤに移動させる 3 実際にやってみて 対策が不十分だった場合には 再度 Problem( 問題 ) のエリアに移動し課題を追記する 再度 対策を立て直す 4Problem に対する効果が十分出たと判断できた場合には Keep( 継続 ) のエリアに移動し習慣化 定着化を図る ここで大事な事は 人を責めずにやり方を責める事です ( 誰でも同じようにできる様にする ) Keep Try Problem Copyrights@2013_Strategic Staff Services 23

2 ムダを見つける目 仕事を 3 つの種類に分類する 改善マインド (2) 1 正味時間 ( 作業 ): 付加価値を生み出す時間 価値を生んでいる行動 2 付帯時間 ( 作業 ): 正味時間 ( 作業 ) を行う上で必要な行動 ( 段取り ) 価値は生んでいないが 必要な行動 3 ムダ ( 作業 ): 付加価値を生む時間でもなく 準備をする時間でもない何も価値のない時間 まったく必要のない行動 仕事の中身 正味時間 仕事 付帯時間 ムダ仕事をする上で何ら必要の無い時間 Copyrights@2013_Strategic Staff Services 24

7 つのムダ 1 作りすぎのムダ売れないかもしれないのに材料が安いからと言って作るパンフレットを多く作ると単価が下がるので必要以上に多く作る 2 手待ちのムダ自分の受け持ちが無く仕事を待って居るお客様が来ないからと言って何もせずに待って居る 3 運搬のムダ通勤鞄の中に必要なもの以外を入れて毎日運んでいるお客様のテーブルに注文の料理を届けて 帰りに食べ終わったお皿を引かずに帰ってくる 4 加工そのもののムダ使う目的が明確でない資料に時間を掛けて作成する 5 在庫のムダ少ししか使用しないのに 今後も使うかもしれないとまとめ買いをする 起用価値の少ないドキュメントや資料を沢山作成して誰も利用しないサーバーに保管している 6 動作のムダ会議で間違えて違う会議室へ行ってしまう必要なドキュメントが入っているサーバーの中を探す動作 7 不良を作るムダお客様の要求を満たすサービスが出来ずクレームが来たお客様に商品を提供した後 クレームが来て返品になった Copyrights@2013_Strategic Staff Services 25

改善マインド (3) 35S 整理 整頓 清掃 清潔 躾( しつけ ) もともとは 製造部門を中心に安全や品質向上を目的として取り組まれた活動当たり前のことを当たり前に実行する事単なる美化運動ではありません 習慣化し定着化して本物です 仕事の見直し ( 業務の整理 整頓 ) 現状の業務 業務の目的 後工程 後工程の満足度 整理整頓 清掃清潔 : 必要な物と不必要な物を分け 不必要な物を捨てる : 必要な物が直ぐ取り出せる様に置き場所 置き方を決めて表示を確実に行う : 常に掃除をして 職場を清潔に保つ : 整理 整頓 清掃を徹底して実行し 汚れのないきれいな状態を維持する 躾 ( しつけ ): 決められたルール 手順を守り 決められた通りに実行できる様に習慣付ける事 Copyrights@2013_Strategic Staff Services 26

改善マインド (4) 4 問題解決能力 1 現地 現物で確認し 現状を正しく認識しているか? 2 理想的な姿 あるべき姿を考えているか? 3 あるべき姿と現状のギャップが見えているか? 4 現状のギャップを埋める為の工夫や仕組みを考えているか? 5 今後の課題や定着化に向けて考えているか? なぜなぜを 5 回繰り返す真因を考え 本当の原因を取り除くための考え方です問題の真の原因が発見されなければ 根本的な解決や再発防止はできない一人で考えるのではなく チーム全員で真因を考える事が重要 見えないモノは改善できない見えている事の奥 ( 裏 ) には見えていない事が必ず存在している Copyrights@2013_Strategic Staff Services 27

仕事の品質 (1) まず仕事の品質について考えてみましょう 1 当たり前品質と魅力的品質当たり前の品質とは単にミスが無いと言う事で お客様から見ると 魅力があると言う事ではありません 規格 満足 魅力ある品質 当たり前の品質 不満 マイナスの品質 2 仕事の見える化を行い定量化 見える化を行うと今までの管理手法では得られなかった詳細なデータを得ることができます データでモノの語る データを分析して見えてきたモノは事実です 定量化する場合には何を定量化するかではなく 行動すべき事 やるべき事を先に決めてから定量化します モノの見方や考え方だけではなく経営者や第三者が見ても納得する材料を提示できる能力を身に着ける事になります 事実から得た結果は説得力があります 3 改善サイクルは日々がベスト 出来る限り短いインターバル ( サイクル ) で行う事により 成功 失敗の結果が早く解ります チームのモチベーションも短いサイクルの方が向上 維持しやすいです Copyrights@2013_Strategic Staff Services 28

仕事の品質 (2) 自工程完結 自分のした仕事が良かったのか? 悪かったのか? 直ぐに解る 状態の事です 後工程に不良を流さない 自分の工程で品質を作り込む ( 悪いモノは作らない ) 品質の悪いモノは受け取らない と言う考え方を基本としてます これはいいね! と言われる自分が作り出せる付加価値とは何か? 質はどうなのか? 良いモノはどうしたらできるか? を研究し 少しでも良い仕事をするための考え方 が自工程完結であると言えます 発生防止 X X 検検 X 検 X 検査査査査検査検査検査 プロセスプロセスプロセス 納入 流出防止 Copyrights@2013_Strategic Staff Services 29

利益の創造 (1) 利益を生み出すしくみ 直接的な原価を下げる事よりも付加価値の創造を考える お客様にとって安くて良いモノは何か? が解れば利益の創造はできる 利益を生み出す基本原理 1 自分たちの価値とは何か? を考える ( 価値の創造 売上の増加 ) 2 仕事のやり方を変える ( 生産性の向上 原価の低減 ) 3 売上と原価の差が大きくなるようにする ( 利益の増大 ) 今まで以上に高い付加価値を提供して 競争力をつけていく 利益を創造するための時間の作り方 1 自分が本当に したい事 やらなければならない事 を計画し実行する 2 日々の計画を予定通りに実行できたらチーム全員で喜ぶ 3 思いつき はすぐに行動せず 書き留めておいて後で共有する 4 仕事の流れで見て滞留している様であれば真因を突き止める 時間を作るとは 本当に必要な時間を 増やす ムダな時間を 減らす の操作を繰り返して実行する事 仕事の管理は イベントを管理するのではなく 仕事を管理する事です 仕事とは ある時間を使って付加価値を生み出す 働き の事 Copyrights@2013_Strategic Staff Services 30

生産性の向上 利益の創造 (2) 1 日 8 時間と言う枠をどの様に使うかと言う考え方ではなく 限られた時間の中で利益の創造に使える時間の最大化を図り それ以外の時間をどうすれば短くできるかと言う考え方を実行する事 職場活性化活動は生産性を向上させる 仕事はなるべく小さくする 仕事は一つ一つの仕事をなるべく小さい粒度で表現してみると今まで気づかなかったモノが見えてきます 仕事を小さくしたら平準化を考える 労働時間が多い人 少ない人とバラツキがありますが 他の人でもできる様に仕事を小さい単位で渡せれば全員の仕事のバラツキを平準化できます 平準化を行う事で 手待ちが解消されたり 仕事に流れが出来たりという効果が表れます Copyrights@2013_Strategic Staff Services 31

職場活性化活動の導入と実践 種火を作っていく活動 3 ヶ月から 6 ヶ月で職場活性化活動における 達成感 や やりがい を味わう事が出来るかどうか? と言う事がポイントです この期間に 1 何が良くなったかは 具体的には言えないが やってみて良かったと思う 2 色々な気づきがでるようになった 3 仕事のやり方を変える事が出来た 4 コミュニケーションが増えた 5 お互いの仕事の内容や行動が見える様になったこの様な事を体験 体感できればまずは成功です 職場活性化活動を実践する事で 規律あるチーム が生まれ 従業員満足度が上がると言う結果が出ています 但し手法のみを実施しても一瞬成果を得る事が出来ますが 規律あるチーム までは到達できない場合があります 職場のマネジメントを変えていくためには 良くなっていると言う実感を持ちながら進める事が大切です Copyrights@2013_Strategic Staff Services 32

職場活性化活動の導入と実践 職場活性化活動の実践個人を尊重しつつ チーム全員で実践する事が重要です現地 現物は非常に効果的です現地 現物で職場に訪れる ほう れん そう ( 報告 連絡 相談 ) だけでは事実は見えません職場に実際に訪問してみると報告からは見えないいろいろな問題が見えてくる目で見る管理を取り入れ 状況を確認し 進化させる チーム ( 職場 ) メンバーの知恵による改善チームメンバーが自由にモノを言える環境を整備する 目で見る管理のツールを準備し そこで誰もが自由に書き込めるコミュニケーションの場を作る活性化の度合いリーダーの役割が重要 ( リーダー自らの意識 行動の変化が現れないと ) 共通の価値観共通の価値観を実際に持てる組織づくり Copyrights@2013_Strategic Staff Services 33

職場活性化活動の評価 経営的な成果 効果を単に評価するのではなく 人に焦点を当てて活動に参画した人がどの様に成長したか? の評価も行う 参画した人が成長していなければ 職場活性化活動とは言えない TMS が目指している改善活動は あくまでも人の行動が中心です 誰が いつまでに 何をするかと言うだけでは通常のマネジメントと変わりません これらに加えて 目的を考える 価値を考える ムダを考える 人を育てる と言う能力まで評価します また経営的な成果も従来の金額的な成果のみでなく 行動の変化も重要です 直接的な成果に結びつかない部分を計測すると言う事は 職場活性化活動が行われており 行動の変化をみる事になる この行動の変化が見える様になれば 近いうちに必ず直接的な経営成果が齎されます 直接的な金額的な成果 行動の変化が大事 改善された時間を年間時間に換算して 金額に置き換える 改善された成果 ( 時間 経費 売上など ) で見る 改善に使った時間から生産性の向上を算出する + 1 職場の人たちの意識がどれだけ変わったか? 2 顧客価値に結びついた行動量が増えたか? 3 チームメンバーの振り返りの回数が増えたか? Copyrights@2013_Strategic Staff Services 34