Microsoft PowerPoint - プレゼンテーション1

Similar documents
Slide 1

PowerPoint プレゼンテーション

生物学入門

<4D F736F F F696E74202D AA8E7188E293608A7782CC8AEE D8EAF81698DB791D682A694C5816A>

Hi-level 生物 II( 国公立二次私大対応 ) DNA 1.DNA の構造, 半保存的複製 1.DNA の構造, 半保存的複製 1.DNA の構造 ア.DNA の二重らせんモデル ( ワトソンとクリック,1953 年 ) 塩基 A: アデニン T: チミン G: グアニン C: シトシン U

タンパク質の合成と 構造 機能 7 章 +24 頁 転写と翻訳リボソーム遺伝子の調節タンパク質の構造弱い結合とタンパク質の機能

核内受容体遺伝子の分子生物学

報道発表資料 2007 年 8 月 1 日 独立行政法人理化学研究所 マイクロ RNA によるタンパク質合成阻害の仕組みを解明 - mrna の翻訳が抑制される過程を試験管内で再現することに成功 - ポイント マイクロ RNA が翻訳の開始段階を阻害 標的 mrna の尻尾 ポリ A テール を短縮

Microsoft Word - PRESS_

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

Microsoft PowerPoint - DNA1.ppt [互換モード]

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

生物時計の安定性の秘密を解明

研究最前線 HAL QCD Collaboration ダイオメガから始まる新粒子を予言する時代 Qantm Chromodynamics QCD 1970 QCD Keiko Mrano QCD QCD QCD 3 2

Microsoft PowerPoint マクロ生物学9

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

<4D F736F F D F D F095AA89F082CC82B582AD82DD202E646F63>

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

( 図 ) IP3 と IRBIT( アービット ) が IP3 受容体に競合して結合する様子

リアルタイムPCRの基礎知識

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

Microsoft PowerPoint - 分子生物学 [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 601 群馬大学 原田先生.ppt

2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること

PowerPoint プレゼンテーション

細胞の構造

国際塩基配列データベース n DNA のデータベース GenBank ( アメリカ :Na,onal Center for Biotechnology Informa,on, NCBI が運営 ) EMBL ( ヨーロッパ : 欧州生命情報学研究所が運営 ) DDBJ ( 日本 : 国立遺伝研内の日

Untitled

<4D F736F F D E690B6524E4182CC90A28A458DC58F4994C >

Microsoft PowerPoint - 資料6-1_高橋委員(公開用修正).pptx

スライド 1

■リアルタイムPCR実践編

( 図 ) 自閉症患者に見られた異常な CADPS2 の局所的 BDNF 分泌への影響

Microsoft PowerPoint - BIセンターセミナー2013.pptx[読み取り専用]

手順 ) 1) プライマーの設計 発注変異導入部位がプライマーのほぼ中央になるようにする 可能であれば 制限酵素サイトができるようにすると確認が容易になる プライマーは 25-45mer で TM 値が 78 以上になるようにする Tm= (%GC)-675/N-%mismatch

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

微鏡で観察した際に 他の核内領域に比べて非常に濃く染色される (=DNA 含量に富む ) 領域として 反対に淡く染色されるユークロマチンとの対比から 約 70 年以上も前に定義された言葉である ヘテロクロマチンは 細胞周期を通じて常に分裂期染色体のように凝集したままの状態を維持し 他の染色体領域に比

Microsoft Word - s1-1.docx

共同研究チーム 個人情報につき 削除しております 1

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

Microsoft Word - 【広報課確認】 _プレス原稿(最終版)_東大医科研 河岡先生_miClear

GWB

Microsoft PowerPoint - 基礎生物学A-6-メンデル遺伝.pptx

NGS_KAPA RNA HyperPrep Kit

1 編 / 生物の特徴 1 章 / 生物の共通性 1 生物の共通性 教科書 p.8 ~ 11 1 生物の特徴 (p.8 ~ 9) 1 地球上のすべての生物には, 次のような共通の特徴がある 生物は,a( 生物は,b( 生物は,c( ) で囲まれた細胞からなっている ) を遺伝情報として用いている )

1 (1) (2)

- 2 -


II III I ~ 2 ~

中堅中小企業向け秘密保持マニュアル


スライド 1

博士学位論文審査報告書

細胞の構造

Slide 1

thermofisher.com mirVana miRNA mimics/inhibitors 検索マニュアル

PowerPoint プレゼンテーション

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形

Transcription:

A A RNA からタンパク質へ mrna の塩基配列は 遺伝暗号を介してタンパク質のアミノ酸の配列へと翻訳される trna とアミノ酸の結合 RNA 分子は 3 通りの読み枠で翻訳できる trnaは アミノ酸とコドンを結びつけるアダプター分子である (Ψ; プソイドウリジン D; ジヒドロウリジンどちらもウラシルが化学修飾したもの ) アミノアシル trna 合成酵素によって アミノ酸と trna を結びつける (0 種類のアミノ酸をつけるため 0 種類の酵素が存在する ) リボソーム 翻訳 リボソームには mrna 結合部位が か所と trna 結合部位が 3 か所ある 3 4

翻訳の様子 (3) コドンアミノ酸をコードするコドンは 極わずかな例外を除いて 全ての生物で共通である しかし 同一のアミノ酸をコードする場合にも ~6 のコドンが重複している場合があり どのコドンがよく用いられるかは 各生物の DNA の C 含有量にしたがって かなり偏っている 原核生物の mrna は 分子でいくつかの異なるタンパク質をコードしているものがある タンパク質はポリリボソームによって翻訳される ( 真核生物 原核生物の両方で見られる ) 6 0. 遺伝子発現のための基本単位ー真核生物ー () 転写に必要なエレメント RNA ポリメラーゼ RNA ポリメラーゼ Ⅰ 単一プロモーターを認識 rrna 前駆体を転写 RNA ポリメラーゼ Ⅱ タンパク質をコードする mrna を転写 RNA ポリメラーゼ Ⅲ S リボゾーム RNA trna などを転写 RNA ポリメラーゼ Ⅱ のプロモーター TATA(A or T)A3 TATA box 転写開始点から約 塩基上流 CCAATCT3 CAAT box 転写開始点から約 90 塩基上流エンハンサー 自身は転写活性を持たないものの様々な転写因子が結合することにより 近傍の転写開始エレメントの活性を増幅する 多くは遺伝子の 側に見られるが 構造遺伝子の 3 末端に位置するものもある 7 8

RNAポリメラーゼ II mrnaを直接的に合成する酵素 TFIIA TFIIB TFIID ( 主役 ) TFIIE TFIIF TFIIH 真核生物の転写の準備 TFIID の DNA への結合を助ける 転写開始部位の決定に 直接機能する 転写開始の引き金となる 最も重要な因子 TBP (TATA 結合タンパク質 ) と TAFs (TBP 関連因子 ) から成る THIIH の機能を制御 プロモータークリアランスに関与 RNA ポリメラーゼをプロモーターへ連れてくる プロモーターの DNA 二重らせんをほどくプロモータークリアランスにも関与 3 まず最初に TFIID (TBP) が TATA ボックスに結合する その後 THIIA が来て TBP と TATA ボックス上流の DNA に結合し TFIID の DNA への結合を安定化させる さらに TFIIB が来て TBP と DNA に直接結合する (TFIIA と TFIIB は 結合しない ) 4 7 6 真核生物の転写 真核生物のRNAポリメラーゼIIは 転写開始に転写基本因子を必要とする (A) プロモーターにはTATAボックスという塩基配列がある (B)TFIIDのTBPがTATAボックスを認識して結合して DNA 構造を大きくゆがめる (C)TFIIDの横にTFIIBが結合する (D) 残りの転写因子とRNAポリメラーゼIIがプロモーターに結合する (E)TFIIHがATPの加水分解のエネルギーを使って転写開始部位のDNA 二本鎖を解離させ 鋳型鎖を露出させる また TFIIHがRNAポリメラーゼをリン酸化すると ポリメラーゼは転写基本因子から離れて転写伸長期に入れる リン酸化されるのは ポリメラーゼ分子から長く突き出した尾部である RNAポリメラーゼの種類転写する遺伝子 RNA ポリメラーゼ I 大部分の rrna TFIIJ??? RNAポリメラーゼが他の場所でTFIIFと結合し プロモーターへと来てTFIIBと結合する ( この段階で RNAポリメラーゼは転写開始点を含む正しい位置に配置される ) 次に TFIIEがRNAポリメラーゼに結合し さらにTHIIHとTHIIJも RNAポリメラーゼに結合して 転写の準備完了する 転写が0~ 塩基ほど進むと この複合体がプロモーターから解離し 転写が進む プロモータークリアランス (TFIIDとTFIIA とTFIIBはプロモーターに残り 次の転写の開始のために待機し RNAポリメラーゼは TFIIFとTFIIJが結合したままRNAの合成を行う その他の因子は離れていく ) が起こる 9 TATA ボックスに結合する TBP RNA ポリメラーゼ II RNA ポリメラーゼ III タンパク質をコードする遺伝子など trna 遺伝子 S rrna 遺伝子 低分子 RNA 遺伝子 0 真核生物の転写調節因子 ( エンハンサー ) 真核生物の転写調節因子

<polya の付加 > 転写が終結したのちの mrna 前駆体 :pre mrna には ポリ A シグナルにより約 0~00 の A(polyA) の付加がおこる 転写後修飾 このとき 3 末端領域にある AAUAAA3 シグナルと U rich シグナルの間で RNA が切断され そこから polya の付加がおこる この RNA の切断と polya の付加は polya ポリメラーゼが関与する < イントロンの除去 > Pre mrna のイントロンは スプライシングで取り除かれる Splicing donor イントロン 末端側 (A or C)A U(A or )A Branch site イントロンの途中 CU(A or )A(A or U) Splicing acceptor イントロン 3 末端 ピリミジン rich な配列の後に NCA スプライシングシグナルを導入することで 外来遺伝子の mrna の安定性が向上する 3 RNA ポリメラーゼ II がリン酸化されると RNA プロセッシングタンパク質が尾部に集まる 4 スプライシング スプライシング snrna 3 4 切り離されたエクソンは U snrnp と結合したままであり さらに U snrnp は イントロン 3 末端の A 配列にも結合して 最終的にエキソン同士が結合する まず U snrnp が放出され イントロン ' 末端の U 配列が開放される すると その他の U や U6 sn RNP がこの U 配列に近づいてくる U4 snrnp が放出されると U6 snrnp は U snrnp にくっつく U6 snrnpは塩基対を利用してイントロン' 末端のU 配列とも結合する そして U/U6がU 配列の' 側でmRNAを切断し U 配列の 塩基をブ ランチ部位中のA 塩基と結合させる 6

スプライシング mrna の運搬 組織によってスプライシングの仕方が異なる場合もある EJC; エキソン接合部複合体 7 8 () 翻訳に必要なエレメント <Kozak 配列 > 真核生物の開始コドン周辺の塩基は コザック (Kozak) によって一定の法則があることが明らかになっている 最も強力な開始コドンの周辺配列は CC(A or )CCAT 3 開始コドンの A から -3 位のプリン塩基 +4 の が重要上流に強力な AT がある場合 これが優先されるので 取り除く必要がある <IRES(Internal Ribosome Entry Site> ポリオウイルスに感染した細胞では 途中にある AT からでもタンパク質への翻訳が可能になる 途中の AT から翻訳する際に リボゾーム RNA が結合できる mrna の高次構造を形成できる配列を IRES という 他のウイルスでも徐々に IRES 配列が決定されつつある 9 (3) インシュレーター 目的遺伝子を真核生物のゲノムに組み込んで 恒常的な発現あるいは誘導発現を目指しても 組み込まれた場所によって発現の強弱がある場合や 有効な誘導発現ができない場合がある この現象を位置効果 (position effect) という 組み込まれた遺伝子の発現が 近傍の様々な遺伝子発現制御エレメントに影響されることに理由があると考えられる これを防ぐためには インシュレーターを目的遺伝子の両端に導入して 導入された場所の近傍の様々な遺伝子発現制御エレメントの影響を抑制する インシュレーターは クロマチンのループの境界に見つかるエレメントであり クロマチン境界を形成して隣接する遺伝子エレメントによる発現への影響をなくし 各クロマチン領域を機能的に独立させていると考えられている インシュレーターの働きにより 導入した遺伝子が独立した発現ユニットとして機能できることが期待できる 0