Research Report Research Report 高知大学人文学部塩原俊彦 はじめに第 3 期プーチン政権下で 図らずも重要問題となったのが 欧米の対ロシア制裁だった 米財務省は2018 年 1 月 29 日深夜 いわゆる クレムリン報告 を公表した これは 2017 年 8 月 2 日にドナルド トランプ米大統領が署名した 制裁を通じた米国の敵対国 ( イラン ロシア連邦 北朝鮮 ) への対抗法 (Countering America s Adversaries Though Sanctions Act, CAATSA) のセクション241の規定に基づいて作成されたものである 法執行後 180 日以内に財務長官は国家情報長官と国務長官との協議のもとに議会委員会に対して ロシア政権に近いと目される外交政策にかかわる政府高官やオリガルヒ ( 新興財閥 ) のリストを提出することになっていた 将来 プーチンに近いと米国政府が判断している 制裁対象となりうる人物を示すことで ビジネス上の注意喚起につなげるねらいがある 本稿では 同報告書にあるリストに収載された全員を表 1と表 2に分けて紹介している 表 1には 政治的指導者 として 大統領府 内閣 その他に分けて合計 114 人が示されている 表 2では96 人のオリガルヒが顔を出している 総計は210 人で オバマ政権下ですでに制裁対象だった22 人が含まれる ここでは 表 1と表 2に分けてその内容を紹介しながら 問題点を指摘してみたい 表 1をめぐって表 1は公表資料をそのまま日本語訳したものである 大統領府の高官が収載されているのは プーチン大統領の政策決定を左右する重要機関であるからであろう ただし 大統領府の 21 総局中 3 人の総局長だけがリストにあるだけだ 対外政策にかかわるところだけを選んだつもりかもしれないが 公共通信コミュニケーション総局 情報技術適用 電子民主主義発展総局といった国境を越えた問題も取り扱っているとみられる重要部署は無視されている 不可思議な点が目立つのは その他の政治的指導者 として列挙されている部分である 比較的プーチンとも懇意であると思われるエリヴィラ ナビウリナ中央銀行総裁が含まれていない 会計検査院のトップ タチヤナ ゴリコヴァの名前もない あるいは ヴァレリー ゾリキン憲法裁判所長官 ヴャチェスラフ レベジェフ最高裁判所長官をはじめとする裁判官もまったく対象となっていない 上院議長のヴァレンチナ マトヴィエンコと下院議長のヴャチェスラフ ヴォロディンは収載されているが 統一ロシア のセルゲイ ネヴェロフ下院副議長は米国やEUの制裁対象となっているにもかかわらず無視されている それ以外の政治家も言及されていない 例外は下院議員アンドレイ スコチと上院議員スレイマン ケリモフが表 2においてオリガルヒとして登場して ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号 31
いる点だ モスクワとサンクトペテルブルグの市長が収載されているのは 2 人が安全保障会議のメンバーであるためだろう 国家が株式の一部を保有している 国営企業 の経営者の収載についてはさまざまな疑問が残る クレムリン報告 の説明によると 国家が株式の25% 以上を保有し 2016 年の収入が約 20 億ドルを超える会社を 半官半民 の会社と定義し それらの会社の経営者を収載対象としたらしい 19 社の経営トップが収載されているのだが これは2017 年 9 月に公表された RBK500という売上高ベースの格付のうち 民間企業を除いたものを順番に掲載したにすぎない 具体的には 売上高第 1 位はガスプロム (5 兆 9,660 億ルーブル ) で 第 2 位はルクオイル (4 兆 7,440 億ルーブル ) 第 3 位はロスネフチ (4 兆 1,340 億ルーブル ) で 民間企業のルクオイルが除外されて表 1の96にアレクセイ ミレル 97にイーゴリ セーチンが登場している 不可思議なのは 表 1にある送電網の運営会社 Rosseti( ロスセチ ) のCEO オレグ ブダルギンが2017 年 9 月の時点でパヴロ リヴィンスキーと社長を交代していたにもかかわらず リストにある点だ こうした些事に無頓着なままリストを公表した米財務省の能力を疑わざるをえない あえてはっきり記せば リスト作成者がいかに不勉強であるかをよく物語っていることになるだろう RBK500の第 39 位にサハリン エナジーが売上高 3,050 億ルーブルで登場する 株式の50% はガスプロムが保有している ゆえに 表 1の最後の114にロマン ダシコフが示されているわけだ わからないのは 前述した条件に合っていると思われるRBK500の売上高第 40 位 統一造船コーポレーション (OSK)( 売上高 3,020 億ルーブル ) 第 41 位 ロステレコム ( 同 2,970 億ルーブル ) 第 48 位 ロスセルホズ銀行 ( 同 2,660 億ルーブル ) 第 54 位 ロシア ヘリコプター ( 同 2,140 億ルーブル ) などのトップが無視されている点だ とくに OSKは民間の艦船以 外にも軍艦も建造している企業であり こうした企業のトップを無視する理由がわからない もちろん プーチンの了承を得られないような人物が同社のトップに選任される可能性はない ロスセルホズ銀行のトップ ドミトリー パトルシェフを無視する理由は存在しないはずである 安全保障会議書記を務める父親ニコライがプーチンときわめて近い関係にあることを考えれば その長男をわざわざ無視する理由などあるはずもない なお 米国務省が2017 年 10 月 27 日に公表したロシアの国防産業企業 33 社への制裁リストのなかに OSKも ロシア ヘリコプターも含まれていた こう考えると あえてOSKやロシア ヘリコプターの経営者を除外した理由がまったく理解できない 表 2をめぐって表 2には公表資料にない フォーブス 誌で紹介された資産評価を加えている クレムリン報告 が純資産 10 億ドル強をもつとされる人物を列挙するに際して フォーブス の記事を利用しているためである フォーブス は その資産推定に際して 対象者が保有する株式評価を基準としている ゆえに 株式市場の変動次第で資産認定額が大幅に変化することになる このため いつの時点の資産評価かが重要になるが クレムリンリスト 自体にはそれが書かれていない おそらく2017 年 4 月に公表された ロシアの富豪 200 人 をもとにこのリストが作成されたものと思われる ただし フォーブス の資産評価自体がいつのものかも判然としない クレムリンリスト に収載された96 人全員がこの200 人リストで10 億ドル以上の資産を保有するとされた人物である その意味で この オリガルヒリスト はきわめて安直に作成されたものと断じることができる 200 人リストから時間が経過して一部の資産評価が大幅に下落したにもかかわらず そうした変化がまっ 32 ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号
Research Report たく考慮されていないためだ これでは ロシアの富豪はみな プーチン政権と親しい関係にあるとみなしているように思えてくる しかし 実際にはこれは違う たとえば リストに収載されたセルゲイ ガリツキーはロシア国外に住み プーチン政権とは距離を置いてきた しかも このリスト公表後に 彼は所有するチェーン店マグニト株 29.1% を国営のVTBグループに売却する決定を下した 経営権を譲る見通しで むしろプーチン支配のつづくロシアから立ち去ろうとしているようにみえる ほかにも ユーリ ミリネル ドミトリー リボロフレフ エレーナ バトゥーリナ ミハイル フルードマン ロマン アブラモヴィチは海外に住むか あるいはロシアに経済的利益の中心があるわけではない (РБК-daily, 31 Jan., 2018) ほかにも 表 2に名前のあるユーリ シェフレルは2002 年に不法なトレードマーク使用の罪で刑事告訴され 殺害の脅迫でも起訴された結果 最初 ラトビアに逃亡し 現在 英国に在住しているとみられている 同じく グレブ フェチソフも横領罪で逮捕された経験をもつ 2011 年のテロ事件を機に 安全対策を怠った罪で刑事事件捜査の対象となったシェレメチェヴォ空港会長のドミトリー カメンシクは2016 年になって捜査打ち切りとなったが こうした人物とプーチンが親しいとみなすには無理がある すでに指摘したように フォーブス の資産評価を支えているのは各人の保有する株式だから 結果としてベンチャーキャピタル ( 基金 ) の運営 投資に従事するビジネスマンが多く取り上げられている たとえば ロマン アブラモヴィチはImpulse VC 基金 Altair Capital 基金 ヴィクトル ヴェクセリベルグは Maxfield Capital ウラジミル エフトゥシェンコフはAFKシスチェーマを通じてSistema VC 基金 レオニド ボグスラフスキーはRu-Net 基金 ジヤヴディン マゴメドフはCaspian VC 基金 ボリス ミンツはO1グループ ユーリ ミ リネルはDST 基金と関係している (Ведомости, 31 Jan., 2018) フォーブス の ロシアの富豪 200 人 の公表から時間が経過している以上 株価変動を考慮した クレムリンリスト の作成が望まれたわけだが 公表されたリストにはまったくこうした配慮がなされていない その結果 アナニエフ兄弟にみられるように プロムスヴャジ銀行の経営破綻で株価が大打撃を受けた事実がリストには反映されないままになっている キリル シャマロフも気になる 2018 年 1 月 彼はプーチンの二女カテリーナ ティホノヴァと離婚したとみられてからだ 父ニコライとプーチンとの友人関係に変化はないかもしれないが 息子ニコライとプーチンとの関係は疎遠になったとみるべきだろう 加えて 2017 年にキリルはゲンナジ ティムチェンコからから購入したシブール株をレオニード ミヘルソンに売却したとの情報もあるため 彼の現状はよくわからない 結びにかえて以上からわかるように 今回公表された クレムリン報告 はきわめて安直な出来栄えで 大学教員の立場で評価すれば 不可 に値すると指摘しなければならない こんな行為にどんな意味があるのか 理解できない とプーチンが評したように 実にお粗末な報告書となっている 大統領だけでなく 対ロ政策を検討する官僚の能力まで低下しているのではないかとの危惧さえいだかざるをえない ただ やや救われるのは 2018 年 1 月 10 日付で米上院外交関係委員会が公表した ロシアとヨーロッパにおける民主主義へのプーチンの非対称攻撃 : 米国家安全保障のための含意 と題された200 ページにおよぶ資料の出来は優れていることである 最新のロシアの動向を米国がどうみているかを知るには この資料が必読であると紹介してこの分析を終えたいと思う ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号 33
表 1 クレムリン報告 内の政治的指導者 大統領府 1 アントン ヴァイノ 大統領府長官 2 アレクセイ グロモフ * 大統領府第一副長官 3 セルゲイ キリエンコ 大統領府第一副長官 4 マゴメドサラム マゴメドフ 大統領府副長官 5 ウラジーミル オストロヴェンコ 大統領府副長官 6 ドミトリー ペスコフ 大統領府副長官 大統領報道官 7 ヴラディスラフ キタエフ 大統領儀典長 8 アンドレイ ベロウソフ 大統領補佐官 9 ラリーサ ブリチョヴァ 大統領補佐官 10 ヴラディスラフ スルコフ * 大統領補佐官 11 イーゴリ レヴィチン 大統領補佐官 12 ウラジーミル コージン * 大統領補佐官 13 ユーリー ウシャコフ 大統領補佐官 14 アンドレイ フルセンコ * 大統領補佐官 15 ニコライ ツカノフ 大統領補佐官 16 コンスタンチン チュイチェンコ 大統領補佐官 17 ユーリー シェフレル 大統領補佐官 18 イーゴリ ショーゴレフ * 大統領補佐官 19 アレクサンドル ベドリツキー 大統領顧問 機構問題大統領特別代表 20 セルゲイ グラジエフ * 大統領顧問 21 セルゲイ グリゴロフ 大統領顧問 22 ゲルマン クリメンコ 大統領顧問 23 アントン コブャコフ 大統領顧問 24 アレクサンドラ レヴィツカヤ 大統領顧問 25 ウラジーミル トルストイ 大統領顧問 26 ミハイル フェドトフ 大統領顧問 市民社会 人権大統領評議会議長 27 ヴェンヤミン ヤコヴレフ 大統領顧問 28 アルトゥル ムラヴィヨフ 上院への大統領使節 29 ガリー ミンフ 下院への大統領使節 30 ミハイル クロトフ 憲法裁判所への大統領使節 31 アンナ クズネツォヴァ 子どもの権利のための大統領コミッショナー 32 ボリス チトフ 企業家の権利のための大統領コミッショナー 33 ミハイル バビチ ヴォルガ連邦管区全権代表 34 アレクサンドル ベグロフ 北西連邦管区全権代表 35 オレグ ベラヴェンツェフ * 北コーカサス連邦管区全権代表 36 アレクセイ ゴルデーエフ 中央連邦管区全権代表 37 セルゲイ メニャイロ * シベリア連邦管区全権代表 38 ユーリー トルトネフ 副首相 極東連邦管区全権代表 39 ウラジーミル ウスチノフ 南方連邦管区全権代表 40 イーゴリ ホルマンスキフ ウラル連邦管区全権代表 41 アレクサンドル マンジョシン 対外政策総局長 42 ウラジーミル チェルノフ 外国への地域間 文化親善総局長 43 オレグ ゴヴォルン CIS アブハジア 南オセチア社会経済関係総局長 34 ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号
Research Report 内 閣 44 ドミトリー メドヴェージェフ 首相 45 イーゴリ シュヴァロフ 第一副首相 46 セルゲイ プリホチコ 副首相 官房長官 47 アレクサンドル ホロポニン 副首相 48 ヴィタリー ムトコ 副首相 49 アルカジ ドヴォルコヴィチ 副首相 50 オリガ ゴロジェツ 副首相 51 ドミトリー コザク * 副首相 52 ドミトリー ロゴジン * 副首相 53 ミハイル アブゾフ オープン ガバメント担当相 54 アレクサンドル トカチェフ 農業相 55 ウラジーミル プチコフ 市民防衛 緊急事態 自然災害相 56 ニコライ ニキフォロフ コミュニケーション マスメディア相 57 ミハイル メン 建設 住宅 公共施設相 58 ウラジーミル メジンスキー 文化相 59 セルゲイ ショイグ 国防相 60 マクシム オレシキン 経済発展相 61 オリガ ヴァシリエヴァ 教育 科学相 62 アレクサンドル ノヴァク エネルギー相 63 アレクサンドル ガルシカ 極東発展相 64 アントン シルアノフ 財務相 65 セルゲイ ラヴロフ 外相 66 ヴェロニカ スクヴォルツォヴァ 保健相 67 デニス マントゥロフ 産業 商業相 68 ウラジーミル コロコリツェフ 内相 69 アレクサンドル コノヴァロフ 司法相 70 マクシム トピリン 労働 社会保障相 71 セルゲイ ドンスコイ 天然資源 環境相 72 レフ クズネツォフ 北コーカサス問題相 73 パーヴェル コロプコフ スポーツ相 74 マクシム ソコロフ 運輸相 ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号 35
その他の政治的指導者 75 ヴァレンチナ マトヴィエンコ * 上院議長 76 セルゲイ ナルィシキン 対外諜報局長官 77 ヴャチェスラフ ヴォロディン * 下院議長 78 セルゲイ イヴァノフ * 環境 エコロジー 輸送担当大統領特別代表 79 ニコライ パトルシェフ 安全保障会議書記 80 ウラジーミル ブラヴィン 連邦関税局長官 81 ヴァレリー ゲラシモフ 国防相第一次官 参謀総長 82 イーゴリ コロヴォフ * 参謀本部諜報総局 (GRU) 局長 83 ラシド ヌルガリエフ 安全保障会議副書記 84 ゲオルギー ポルタフチェンコ サンクトペテルブルグ市長 85 セルゲイ ソビャニン モスクワ市長 86 ユーリー チャイカ 検事総長 87 アレクサンドル バストゥルイキン * 連邦予審委員会議長 88 ヴィクトル ゾロトフ 連邦国家警護隊局長官 89 ドミトリー コチネフ 連邦警護局長官 90 アレクサンドル ボルトニコフ 連邦保安局長官 91 アンドレイ アルチゾフ 連邦古文書庁長官 92 ユーリー チハンチン 連邦金融監視局長官 93 アレクサンドル リネツ 大統領特殊プログラム総局長官 94 アレクサンドル コルパコフ 大統領総局長官 95 ヴァレリー チホノフ 国家連邦 ( 特使 ) 局長官 96 アレクセイ ミレル ガスプロム CEO 97 イーゴリ セーチン * ロスネフチ CEO 98 ゲルマン グレフ ズベルバンク CEO 99 オレグ ベロジョロフ ロシア鉄道社長 100 アンドレシ コースチン VTB 頭取 101 セルゲイ チェメゾフ * Rostec CEO 102 オレグ ブダルギン Rosseti CEO 103 ボリス コヴァリチューク InterRAO CEO 104 アレクセイ リハチョフ Rosatom CEO 105 ニコライ トカレフ トランスネフチ CEO 106 アンドレイ アキモフ ガスプロム銀行 CEO 107 ナイリ マガノフ タトネフチ社長 108 ヴィタリー サヴェリエフ アエロフロート CEO 109 アンドレイ シシキン バシネフチ CEO 110 ユーリー スリュサリ 統一航空機製造コーポレーション (OAK) CEO 111 ニコライ シュリギノフ ルスギドロ CEO 112 セルゲイ ゴルコフ ヴニェシエコノム銀行 CEO 113 セルゲイ イヴァノフ (jr) アルロサ CEO 114 ロマン ダシコフ サハリン エナジー CEO ( 注 )* は既存の対ロ制裁対象者 36 ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号
Research Report 表 2 クレムリン報告 内のオリガルヒ 氏 名 概 要 2017 年資産 (100 万ドル ) 1 アレクサンドル アブラモフ エヴラズグループ会長 4,500 2 ロマン アブラモヴィチ エヴラズ株 ノリリスクニッケル株などを所有する大株主 9,100 3 アラス アガラロフ クロッカスグループ社長 1,700 4 ファルハド アフメドフ アズナル会長 1,300 5 ヴァギド アレクペロフ ルクオイル社長 14,500 6 イーゴリ アルチュシキン ロシア銅会社会長 2,000 7 アレクセイ アナニエフ 兄アレクセイと弟ドミトリーはプロムスヴャジカピタ 1,400 ルBVを通じてプロムスヴャジ銀行株の過半数を所 8 ドミトリー アナニエフ 有 しかし 同行は破綻整理中 1,400 9 ヴァシリー アニシモフ Coalcoオーナー 1,400 10 ロマン アヴジェーエフ モスクワクレジット銀行オーナー 1,300 11 ピョートル アヴェン アルファ銀行銀行グループ会長 4,600 12 エレーナ バトゥーリナ 2011 年に投資建設会社インテコ株売却 1,000 13 アレクセイ ボガチェフ マグニト社の共同所有者 1,000 14 ウラジーミル ボグダノフ スルグートネフチガス社長 1,900 15 レオニード ボグスラフスキー インターネットモール オゾンなどに投資 1,100 16 アンドレイ ボカレフ トランスマシホールディング会長 1,700 17 オレグ ボイコ 投資ホールディング フィンスタル社長 1,200 18 ニコライ ブイノフ イルクーツク石油会社カピタル会長 2,200 19 オレグ デリパスカ バーゾヴィ エレメント社長 5,100 20 アレクサンドル ジャパリゼ 掘削会社エヴラジヤ会長 1,300 21 レオニード フェドゥン ルクオイル副社長 6,300 22 グレフ フェチソフ アルファグループ傘下のAltimoの共同創設者 1,200 23 ミハイル フリードマン アルファグループCEO LetterOne Holdings( ドイツの石油ガス会社 Dea Vimpelconなど ) やアルファグループのコンソーシアム資産 ( アルファ銀行 X5 14,400 Retail Groupなど ) の大株主 24 アレクサンドル フロロフ エヴラズの大株主 1,800 25 フィラレト ガリチェフ エヴロセメント グループ会長 1,300 26 セルゲイ ガリツキー 小売チェーン マグニト社長 6,800 27 ヴァレンチン ガポンツェフ IPG Photonics のCEO 1,600 28 セルゲイ ゴルジェーエフ 会社グループPIK 社長 1,500 29 アンドレイ グリエフ フォスアグロ会長 4,500 30 ユーリー グーシン 会社グループ グタ会長 1,000 31 ミハイル グツェリエフ ルスネフチ会長 産業金融グループ サフマル会長 6,300 32 サイト サラム グツェリエフ 産業金融グループ サフマル取締役 ミハイルの弟 1,600 ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号 37
氏 名 概 要 2017 年資産 (100 万ドル ) 33 ザラフ イリエフ キエフ広場グループ共同所有者 3,100 34 ドミトリー カメンシク ドモジェドヴォ空港会長 3,600 35 ヴヤチェスラフ カントール ホールディング アクロンの大株主 3,100 36 サンヴェル カラペチャン 会社グループ タシル総帥 3,400 37 エヴゲニー カスペルスキー カスペルスキー ラボラトリー社長 1,300 38 セルゲイ カツィエフ DIXY Group 会長 メルクリー共同所有者 1,100 39 スレイマン ケリモフ ポリュースの大株主 6,300 40 イーゴリ ケサエフ メルクリーグループ社長 2,400 41 ダニル ハチャトゥロフ 保険会社ゴスストラフ前社長 2,000 42 ゲルマン ハン LetterOne Holdings 傘下のLetterOne Energy 執行役員 アルファグループのコンソーシアム資産の一 9,300 部を保有 43 ヴィクトル ハリトニン 製薬メーカー ファルムスタンダルト会長 1,200 44 アレクサンドル クリャチン AZIMUT Hotels 会長 1,300 45 ピョートル コンドラシェフ カリウム肥料メーカー シリヴィニト会長 1,400 46 アンドレイ コソゴフ LetterOne Holdingsやアルファ銀行の大株主 1,200 47 ユーリー コヴァリチューク * 株式銀行ロシアの大株主 1,000 48 アンドレイ コズィツィン ウラル鉱山 冶金会社社長 4,300 49 アレクセイ クズィミチョフ アルファグループのコンソーシアム資産の一部を保有 7,200 50 レフ クヴェトノイ ガズメタルプロエクト会長 1,200 51 ウラジーミル リーシン ノヴォリペツク冶金コンビナート会長 16,100 52 アナトーリー ロマキン 国際カリウム会社 (MKK) 前社長 1,400 53 ジヤヴディン マゴメドフ グループ スーマ会長 1,400 54 イーゴリ マカロフ 元イテラグループ総帥 同株のロスネフチへの売却で富豪に 2,100 55 イスカンデル マフムドフ ウラル鉱山 冶金会社会長 (1) 6,500 56 アレクサンドル マムート ポリメタルやグループPIKの大株主 2,500 57 アンドレイ メリニチェンコ 石炭会社 SUEKやエヴロヒムの大株主 13,200 58 レオニード ミヘルソン ノヴァテク社長 18,400 59 ユーリー ミリネル Mail.ru Group 元会長 IT 関連株への投資家 3,500 60 ボリス ミンツ 投資会社 О1 Group 会長 1,300 61 アンドレイ モルチャノフ グループLSR 社長 1,300 62 アレクセイ モルダショフ セーヴェルスターリ会長 17,500 63 ヴァジム モシュコヴィチ 会社グループ ルスアグロ会長 2,300 64 アレクサンドル ネシス 投資会社 ICT Holding Ltd 創業者 2,400 38 ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号
Research Report 氏 名 概 要 2017 年資産 (100 万ドル ) 65 ゴッド ニサノフ キエフ広場グループ共同所有者 3,100 66 アレクサンドル ポノマレンコ 国際空港シェレメチェヴォ会長 3,000 67 セルゲイ ポポフ 産業グループMDM 元会長 投資家 4,500 68 ウラジーミル ポターニン ノリリスクニッケル社長 14,300 69 ミハイル プロホロフ 投資基金オネクシム創設者 8,900 70 ドミトリー プンピャンスキー パイプ冶金会社 (TMK) 会長 1,400 71 メグデット ラヒムクロフ ハンガリーのOTP Bankなどの大株主 1,400 72 アンドレイ ラポポルト モスクワ経営学院スコルコヴォ評議会代表 1,100 73 ヴィクトル ラシニコフ マグニトゴルスク冶金コンビナート (MMK) 会長 8,300 74 アルカディ ローテンベルグ * ストロイガスモンタージュや北方航路 (SMP) 銀行などの大株主 兄 2,600 75 ボリス ローテンベルグ * 北方航路 (SMP) 銀行取締役 弟 1,000 76 ドミトリー リボロフレフ 肥料会社ウラルカリー株売却で富豪に 7,300 77 アイラト シャイミエフ タタールスタンの道路建設会社 ( タトアフトドル ) 会長 兄 1,100 78 ラディク シャイミエフ 製油所 (Taif-NK) などの大株主 1,100 79 キリル シャマロフ シブール ホールでイング重役会メンバー シブル取締役 1,300 80 ユーリー シェフレル アルコール飲料関係のSPI Group 会長 1,600 81 アルベルト シガブトディノフ 製油所 (Taif-NK) などの大株主 1,000 82 ミハイル シシハノフ ビン銀行会長 2,300 83 レオニード シマノフスキー ノヴァテクなどの株主 1,200 84 アンドレイ スコチ ウスマノフのパートナー USM Holdingsなどの大株主 6,900 85 アレクサンドル スコロボガチコ 国際空港シェレメチェヴォ取締役 3,000 86 ルスチェム スリチェーエフ 製油所 (Taif-NK) などの大株主 1,000 87 アレクサンドル スヴェタコフ 投資会社アブソリュート会長 3,300 88 ゲンナジ ティムチェンコ * ノヴァテクなどの大株主 16,000 89 オレグ ティンコフ ティンコフ銀行会長 1,200 90 ロマン トロツェンコ インフラストラクチャ コーポレーションAEON オーナー 1,600 91 アリシェル ウスマノフ USM Holdingsの創設者 15,200 92 ヴィクトル ヴェクセリベルグ UC Rusalなどの大株主 12,400 93 アルカジ ヴォロジ ヤンデックスの共同創設者 同取締役 1,100 94 ヴァジム ヤクーニン 会社グループ プロテク会長 1,200 95 ウラジーミル エフトゥシェンコフ シスチェーマ会長 3,500 96 ガヴリル ユシヴァエフ Polyus Goldの持ち分売却で富豪に 1,200 ( 注 ) 資産額は フォーブス 調べ ( 注 )* は既存の対ロ制裁対象者 ( 注 )(1) ロシア語ではプレジデントだが コズィツィン (general director) を社長と訳したため 会長とした ロシア NIS 調査月報 2018 年 4 月号 39