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記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 1 マグミット錠 250mg 協和化学工業 2 酸化マグネシウム錠 250mg TX みらいファーマ 3 酸化マグネシウム錠 250mg モチダ 持田製薬販売 # 4 酸化マグネシウム錠 250mg マイラン マイラン製薬 # 5 酸化マグネシ

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医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分リトドリン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 (25 ) 1) 溶解度 (37 ) 1 ウテロン錠 5mg サンド 2

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分クリンダマイシンリン酸エステル 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 原薬の安定水 性 1) 液性 (ph) 1

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 9 6. 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版 有効成分 ニカルジピン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル20mg 日医工 日医工 後発医薬品 2 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル40mg 日医工 日医工 品目名 ( 製造販売業者 )

QbDを用いた新薬申請の審査とGMP適合性調査 -現状及び課題-

後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン

37 シロスタゾールOD 錠 50mg ケミファ 日本薬品工業 38 シロスタゾールOD 錠 50mg JG ダイト 39 シロスタゾールOD 錠 50mg マイラン マイラン製薬 40 シロスタゾールOD 錠 50mg トーワ 東和薬品 41 シロスタゾールOD 錠 50mg ツルハラ 鶴原製薬

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

(別 添)

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

ICH Q4B Annex12

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 ( 湿度 ) 8 6. 分割時の安定性 ( 光 ) 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外 の変化を認める 評価基準 外

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ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

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医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 第 2 版 ( 初版 ) 有効成分 クエチアピンフマル酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 クエチアピン錠 25mg AA あすか製薬 後発医薬品 2 クエチアピン錠 25mg DSEP 第一三共エスファ 3

Vol. 4, No

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分ベンフォチアミン B6 B12 配合剤 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 1 ダイメジンスリービー配合カプセル

2003

L- 19 L L- L-

ジェネリック医薬品とは 内容 ジェネリック医薬品は 新薬 ( 先発医薬品 ) の特許期間を満了した 同じ有効成分を使った 品質 効き目 安全性が同等で 低価格な おくすりです とっきょきかん 1. ジェネリック医薬品とは 2. どうして低価格なの? 医療用医薬品 新薬 3. 効き目も安全性も同等 4

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 溶出 検査 1 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg CH 長生堂製薬 * 2 シュランダー錠 25mg 鶴原製薬 * 3 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg TYK 武田テバ薬品 * 4 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg タイヨー 武田テバファーマ

本品約2g を精密に量り、試験液に水900mLを用い、溶出試験法第2法により、毎分50回転で試験を行う

すとき, モサプリドのピーク面積の相対標準偏差は 2.0% 以下である. * 表示量 溶出規格 規定時間 溶出率 10mg/g 45 分 70% 以上 * モサプリドクエン酸塩無水物として モサプリドクエン酸塩標準品 C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 :

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

ていれば当局が交換品 ( 安定性データで問題ないとわかったロット ) の用意ができるまで待っていたことになる なおこの会社は別の製品でも 37 ロットをほぼ同じ理由で回収を行っている 回収理由 ; 本製品は溶出試験時にベッセルの底に難溶性の賦形剤が堆積することにより溶出性に影響を与えていることが確認

36 モサプリドクエン酸塩錠 5mg TSU 鶴原製薬 37 モサプリドクエン酸塩錠 5mg YD 陽進堂 38 モサプリドクエン酸塩錠 5mg ZE 全星薬品工業 39 モサプリドクエン酸塩錠 5mg アメル 共和薬品工業 40 モサプリドクエン酸塩錠 5mg イセイ コーアイセイ 41 モサプリ

ICH Q8, Q9, Q10ガイドライン 運用実務研修会 討論会の概略及び結果

2003

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

36 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg YD 陽進堂 37 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg ZE 全星薬品工業 38 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg アメル 共和薬品工業 39 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg 杏林 キョーリンリメディオ 40 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30m

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 第 2 版 ( 初版 ) 有効成分 アカルボース 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 アカルボース錠 50mg BMD ビオメディクス 後発医薬品 2 アカルボース錠 50mg JG 日本ジェネリック 3 アカルボー

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

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後発医薬品への変更調剤について

生殖発生毒性試験の実施時期について

品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 36 ロサルヒド配合錠 HD DK 大興製薬 37 ロサルヒド配合錠 HD EP 第一三共エスファ 38 ロサルヒド配合錠 HD FFP 富士フイルムファーマ 39 ロサルヒド配合錠 HD KO 寿製

スライド 1

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Title

培養細胞からの Total RNA 抽出の手順 接着細胞のプロトコル 1. プレート ( またはウエル ) より培地を除き PBSでの洗浄を行う 2. トリプシン処理を行い 全量を1.5ml 遠心チューブに移す スクレイパーを使って 細胞を掻き集める方法も有用です 3. 低速遠心 ( 例 300 g

別添 治験副作用等症例の定期報告に関する質疑応答集 (Q&A) について < 半年ごとの定期報告の受け付け> Q1 平成 26 年 6 月 30 日までの間は 治験依頼者 ( 自ら治験を実施する者を除く ) が提出する副作用等症例の定期報告は なお従前の例によることができる とあるが 平成 26 年

バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

ICHシンポジウム2013 E14

本日の講演内容 1. PMDA コンパニオン診断薬 WG 2. 本邦におけるコンパニオン診断薬の規制 3. 遺伝子パネルを用いた NGS コンパニオン診断システム 1 2 規制上の取扱い 評価の考え方 2

2 有効成分名 添付文書及び審査報告書に基づき記載する 3 品目名 ( 後発医薬品 ) 添付文書及び審査報告書のほか薬価基準収載品目リストにより記載する 複数の品目がある場合は 個別医薬品コード (YJ コード ) 順に番号を振り 記載する ( 複数規格があっても 全規格まとめて YJ コード順とす

アミオダロン塩酸塩速崩錠 TE の開発 トーアエイヨー研究開発部製薬技術研究所製剤技術センター菊池浩一 本日の内容 会社紹介 製品開発コンセプト規格追加, 速崩錠の申請 製剤設計製造方法, 誤投与対策, 製剤評価 1 会社紹介 ( アミオダロン錠 ) 不整脈治療剤 ( 日本薬局方 ) アミオダロン塩

E14 Discussion Group の経緯 (ICH 福岡会合以前 ) (1) 2005 年 5 月 ICH Brussels にて E14 ガイドライン Step4 合意 - Q&A 対応のため Implementation Working Group (IWG) 設立

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

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性 1) 液性 (ph) なし光なしその他 膜透過性 なし BCS Biowaiver option なし 薬効分類 131 眼科用剤 規格単位 0.1%5mL1 瓶 0.3%0.4mL1 個 0.3%5mL1 瓶 2

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薬価基準収載医薬品コード レセプト電算処理システム用コード HOT コード一覧 薬価基準収載医薬品コード (YJ コード ) レセプト電算処理システム用コード HOT コード包装 ブロチゾラム錠 0.25mg ヨシトミ F1037

36 ドネペジル塩酸塩錠 5mg アメル 共和薬品工業 37 ドネペジル塩酸塩錠 5mg オーハラ 大原薬品工業 38 ドネペジル塩酸塩錠 5mg 科研 シオノケミカル 39 ドネペジル塩酸塩錠 5mg 杏林 キョーリンリメディオ 40 ドネペジル塩酸塩錠 5mg ケミファ 日本ケミファ 41 ドネ

526 Vol. 125 (2005) イズ及び粒子の分散性の影響について検討し, 酸化マグネシウム錠からの主薬の溶出速度が低い原因について要因解析を行ったので報告する. 方法 1. 試料酸化マグネシウム 330 mg を含有するマグミット錠 ( 協和化学工業株式会社,Lot No. 02H301,

36 パロキセチン錠 20mg JG 日本ジェネリック 37 パロキセチン錠 20mg KN 小林化工 38 パロキセチン錠 20mg KO 寿製薬 39 パロキセチン錠 20mg KOG 日本薬品工業 40 パロキセチン錠 20mg NP ニプロ 41 パロキセチン錠 20mg TCK 辰巳化学

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2 $ 0.41 $ 0.06 $ 0.44 $ (0.05) -- (0.05) (0.32) (0.02)

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IC-PC法による大気粉じん中の六価クロム化合物の測定

14551 フェノール ( チアゾール誘導体法 ) 測定範囲 : 0.10~2.50 mg/l C 6H 5OH 結果は mmol/l 単位でも表示できます 1. 試料の ph が ph 2~11 であるかチェックします 必要な場合 水酸化ナトリウム水溶液または硫酸を 1 滴ずつ加えて ph を調整

ジ 4) には, 適合する公的溶出試験の種類が製品ごとに掲載されており, 参考とした. 対象とする製品のうち, 口腔内崩壊錠については公的溶出試験の設定がないため, 各々の医薬品製造販売承認書の規定に従って溶出試験を行った. 表 1 溶出規格 表示量 規定時間 溶出率 溶出性 a 5mg 30 分

ISO/TC176/SC2/N1291 品質マネジメントシステム規格国内委員会参考訳 ISO 9001:2015 実施の手引 目次 1.0 序文 2.0 ISO 9001:2015 改訂プロセスの背景 3.0 ユーザグループ 4.0 実施の手引 4.1 一般的な手引 4.2 ユーザグループのための具

テイカ製薬株式会社 社内資料

オキサゾリジノン系合成抗菌剤リネゾリド点滴静注液 リネゾリド注射液 配合変化表リネゾリド点滴静注液 組成 性状 1. 組成 本剤は 1 バッグ中 (300mL) に次の成分を含有 有効成分 添加物 リネゾリド 600mg ブドウ糖 g クエン酸ナトリウム水和物 クエン酸水和物 ph 調節

HPLC UPLC JP UPLC システムによる 注入回数 3000 回以上 のルーチン製剤分析の実現 分析スループットの向上と使用溶媒量の削減 分析効率の向上 日本薬局方 (JP) は 薬事法第 41 条第一項の規定に基づき医薬品の品質を適性に担保するための公的な規範書であり 多くの医薬品の分析

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第十八改正日本薬局方作成基本方針 1. 日本薬局方の役割と性格 - 公的 公共 公開の医薬品品質規範書 - 日本薬局方は 学問 技術の進歩と医療需要に応じて 我が国の医薬品の品質を適正に確保するために必要な規格 基準及び標準的試験法等を示す公的な規範書である また 日本薬局方は 薬事行政 製薬企業

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

光 試験区分保存条件保存期間保存形態結果 苛酷試験 光 白色蛍光灯 120 万 lux hr ハ ラフィルムで 覆ったカ ラ ス容器 照射された表面の黄色への着色 並びに水分及び溶液の色の増加 膜透過性 その他 試験項目 : 外観 類縁物質 水分 定量 溶液の色 * ph * 旋光度 * IR スペ

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ドコモP-01Hカタログ

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Microsoft Word - 酸塩基

37 モンテルカスト錠 5mg DSEP 第一三共エスファ 38 モンテルカスト錠 5mg EE エルメッドエーザイ 39 モンテルカスト錠 5mg KN 小林化工 40 モンテルカスト錠 5mg KO 寿製薬 41 モンテルカスト錠 5mg SN シオノケミカル 42 モンテルカスト錠 5mg T

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因

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別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12

■リアルタイムPCR実践編

Transcription:

第 10 回医薬品品質フォーラムシンポジウム生物学的同等性試験ガイドラインの改訂に向けて 医薬品品質フォーラム溶出試験 WG での議論から - 規格試験としての溶出試験 製薬協製剤研究部会アステラス製薬製剤研究所高橋豊 1

はじめに 議論に至った背景 溶出試験の規格試験設定については 各社が個別に当局と相談して設定しているが レビューアにより対応が異なるケースがある BE ガイドラインに関する議論から派生した課題も含めて 規格設定の考え方 データのとり方について議論した 医薬品品質フォーラム溶出試験 WG での議論項目 崩壊試験設定の可能性 溶出試験条件の設定 溶出試験液の選定 溶出試験機のキャリブレーション 2

崩壊試験設定の可能性 現状の課題点 新医薬品の規格設定のガイドライン (Q6A) のフローチャート7(1) では 一定条件を満たすものについては 溶出試験に代わって崩壊試験を設定できるとあるが 実際許可されているケースは少ないと思われる 産からの要望 ガイドラインの条件を満たせば 崩壊試験を設定できることを確認したい 議論の経緯 崩壊と溶出の相関を示すことは難しい 溶出が速い製剤では崩壊と溶出の相関を示すことはできないだろう 溶出が非常に速い製剤では 規格試験 ( 承認規格 ) は溶出試験とし 日常的な管理は崩壊試験で行うことは可能かもしれない Release test は崩壊試験 shelf life specification は溶出試験ということである 合意内容 Q6A に従って崩壊試験を設定することはできる ただし 崩壊と溶出の関連性を示す必要があり ハードルは高い 規格試験は溶出試験とし 日常は代替法として崩壊試験で管理するという方法はありうる 3

ICH Q6A, フローチャート #7: 製剤の溶出試験の判定基準の設定

溶出試験条件の設定 現状の課題点 ベッセルへの付着や堆積が起こりやすい製剤や落下場所により溶出バラツキが発生しやすい製剤の場合には パドル法 50 rpm 900 mlの試験条件では適切な規格を設定できないことがある 産からの要望 妥当な理由があれば柔軟に試験条件が設定できることを確認したい 議論の経緯 企業側は 製品個々の特性に合わせて適切な規格試験条件を設定している ( 事例参照 ) 現状 溶出が BA に影響するかというデータがなく 品質管理の観点で 実測値を基に設定されているケースが多いが 将来的には ICH ガイドラインに近づけたい 合意内容 ベッセルへの付着や堆積が起こりやすい製剤や落下場所により溶出バラツキが発生しやすい製剤では 妥当なデータが提出されれば パドル法 50 rpm 900 ml 以外の試験条件についても設定可能である 5

溶出試験条件の設定 - 事例 - 事例 1 事例 2 50 rpm 以外のパドル回転数の選択 ( マウントによりばらつくため 回転数を上げて承認を取得した ) 事例 堆積の影響によりシンカーを使用した規格試験法を設定した事例 ヒト BE 試験で in vitro で認められた差がヒトではないことを確認済 ( 即放性製剤 ) 事例 3 事例 4 900 ml 以外の試験液量の選択事例 含量追加申請において 実測値を基に 既承認含量製剤とは異なる溶出規格を設定した事例 6

事例 1 パドル法 50 rpm 以外の溶出試験設定 マウントにより パドル法 (50 rpm) 以外を採用した事例 背景 剤形追加 : 錠剤 (+ 細粒 ) 対策 ヒト BE 試験で剤形間の同等性を確認 溶出試験 : 錠剤ではパドル法 設定細粒では (phにかかわらず) 添加剤堆積による溶出遅延発生 いずれの条件においても溶出挙動は非類似 堆積による溶出遅延がヒト BA に影響しないことを確認 規格試験法には 一定時間内に試験が終了できる回転数 試料量 時間を設定 承認

事例 1 パドル法 50 rpm 以外の溶出試験設定 cont d 剤形間 ( 錠剤 細粒 ) の溶出挙動の比較 錠剤の溶出挙動 細粒の溶出挙動 溶出率 [%] 100 80 60 40 20 0 0 20 40 60 ph1.2 ph5.0 ph6.8 水 ph1.2 100rpm 溶出率 [%] 100 80 60 40 20 0 0 20 40 60 80 100 120 ph1.2 ph5.0 ph6.8 水 ph1.2 100rpm 溶出時間 [min] 溶出時間 [min] ヒトにおける BE 試験 : 両剤形は 生物学的に同等 ( 細粒 / 錠剤比 :Cmax=1.03, AUC=1.02)

事例 1 パドル法 50 rpm 以外の溶出試験設定 cont d 細粒剤のベッセル内部での様子 ベッセル底部に堆積 堆積はほとんどない 細粒剤においても 吸収性良好 ( 錠剤と生物学的に同等 ) 製剤は, 消化管内を移動するため, 定常的な堆積は起きない消化管内では, 十分, 分散され 溶解 吸収されると推定

事例 1 パドル法 50 rpm 以外の溶出試験設定 cont d 100 80 溶出率 [%] 60 40 100rpm 75rpm 20 0 0 20 40 60 80 100 120 溶出時間 [min] パドル回転数 75 rpm 試験時間 90 分を採用

事例 2 シンカーを使用した錠剤溶出試験設定 背景 対策 分割性がよい割線錠へ一変申請 処方変更は E 水準 崩壊した製剤成分の堆積による溶出遅延が発生 100 80 ヒト BE 試験で変更前後の製剤の同等性を確認 堆積による溶出遅延がヒト BA に影響しないことを確認 規格試験法にはシンカー法を適用 崩壊した製剤成分を適度に分散し 堆積しないときのプロファイルに一致することを説明し 承認された 時間 ( 分 ) 60 40 20 変更前処方変更後処方 ( 堆積なし ) 変更後処方 ( 堆積あり ) 0 0 5 10 15 20 溶出率 (%) 変更前後処方のパドル法 (50 rpm) の結果 0 時間 ( 分 ) 100 80 60 40 20 シンカー法シンカー未使用 ( 堆積なし ) シンカー未使用 ( 堆積あり ) 0 5 10 15 20 溶出率 (%) 変更後処方のパドル法 (50 rpm) の結果

事例 3 900 ml 以外の試験液量の選択事例 規格試験液量に 900 ml 以外が採用されている事例 背景 対策 薬物濃度が薄すぎたことにより 900 ml では検出感度が低下した 試験液量を 500 ml とし 濃度を高めた 試験液量 500 ml を選択した

事例 4 含量違いで承認規格が異なる事例 含量追加申請において 実測値を基に既承認含量製剤とは異なる規格を申請し承認を得た事例 既承認の含量製剤 :E 錠 X mg 含量追加製剤 :E 錠 Y mg 規格値 : X mg 錠 85% 以上 (15 分 ) Y mg 錠 80% 以上 (15 分 ) X mg 錠溶出結果 検体 溶出率 (%) 平均値 (%) 3Lot 平均値 (%) 1 99.5, 103.6, 97.4, 98.8, 95.9, 98.4 98.9 2 97.3, 94.8, 98.4, 95.9, 96.9, 95.0 96.4 98.0 3 98.9, 96.4, 98.9, 100.3, 96.3, 101.2 98.7 Y mg 錠溶出結果 検体 溶出率 (%) 平均値 (%) 3Lot 平均値 (%) 1 90.5, 95.2, 93.7, 94.5, 95.9, 94.3 94.0 2 94.6, 98.1, 97.4, 96.8, 96.2, 86.1 94.9 93.3 3 94.1, 88.5, 89.4, 83.4, 94.8, 95.2 90.9 X mg 錠及び Y mg 錠各 3Lot の平均値の差 ( 約 5%) から Y mg 錠は 5% 低い規格値を設定

溶出試験液の選定 現状の課題点 試験液と有効成分 添加剤との間に相互作用が認められる場合には BEガイドラインに記載された試験液では適切な規格試験条件を設定できないことがある 産からの要望 妥当な理由があれば柔軟に試験液 ( 界面活性剤の添加量と種類 緩衝液のイオン種 ) が選定できることを確認したい 議論の経緯 イオン種に関して 例えば 日局崩壊試験液 ( 溶出試験液ではなく ) 第 2 液や弱酸性のpHのMcIlvaineの代わりにUSP 試験液を使うことは問題ない 界面活性剤に関して BE ガイドラインで規定した種類 濃度であれば説明しやすいが それ以外はヒト BA がないと説明し難い 合意内容 ヒトにおける BA と関連するデータがあれば 界面活性剤の添加量と種類については BE ガイドラインに記載された以外の試験液条件設定は可能である なお 緩衝液のイオン種のように 薬物の特性からの説明で BE ガイドラインに記載された試験液以外の条件を設定できる場合もある 14

溶出試験液の選定 - 想定事例 - 1 界面活性剤の添加量と種類 試験液で規定時間 (ph1.2:2 時間 その他 :6 時間 ) 以内に 85% 以上溶出しない 溶出が頭打ちになる事例で溶解度から妥当である / 試験時間を長くする / 試験終了後に 2 試験 / で溶出しない場合は 界面活性剤の添加が妥当と考えられる 溶出速度が遅い事例では ( 試験時間を長くする 回転数を上げる 界面活性剤添加 ) のいずれかが奏効する可能性がある 試験時間を長くする 回転数を上げる 界面活性剤添加のいずれかの結果若しくは全てを示し妥当性を証明する 15

溶出試験液の選定 - 想定事例 - 2 緩衝液のイオン種の選択について 例 ) SLS とカリウム塩を含む緩衝液の相互作用回避 有効成分と緩衝液イオン種の相互作用回避 ( ゲル化 分解 ) 添加剤のクロスカルメロース Na と水 塩の添加等 16

溶出試験機のキャリブレーション 現状の課題点 USPではメカニカルキャリブレーション +USPプレドニゾンキャリブレーター錠 FDA ASTM ではメカニカルキャリブレーションのみが推奨されているが 日本における考え方が不明である 産からの要望 溶出試験機のキャリブレーションについては 企業が適切に考える方法で実施することでよいことを確認したい 議論の経緯 公式には日局記載の方法がある 方法を統一化することは難しい 各製剤の特性に応じて必要な項目を適切に判断できれば 企業の判断で実施してよい 合意内容 溶出試験機のキャリブレーションは 企業が適切と考える方法で実施してよい 17