第1章

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1 特別研究報告書 題 目 FBG を用いた多地点光マイクロフォンシステムの設計と特性 A multi-point optical microphone system using FBGs. 指導教員 岩下克教授 報告者 渡邊利成 平成 18 年 月 0 日 高知工科大学大学院工学研究科基盤工学専攻 電子 光システム工学コース

2 FBG を用いた多地点光マイクロフォンシステムの設計と特性 渡邊利成 要 旨 光マイクロフォンはコンデンサマイクロフォンやダイナミックマイクロフォンと違って 電磁界下においても電気的干渉を受けずに受信することが可能である FBG を音声検出部として用いると多地点検出が可能であるが 検出感度などの課題がある そこで FBG 光マイクロフォンの感度向上のために音圧が FBG に対して垂直方向から印加できる構造をとり また 多地点同時測定を可能にするため AWG を用いて異なる波長の分離と FBG のブラッグ波長変化の検出を同時に行うシステムを考案した また AWG の隣接するCh から出力を取り 出力電力比をとることで 入射光パワーの光強度依存性をなくすシステム設計を行ったのでその結果を示す A multi point optical microphone system using FBGs. Toshiaki Watanabe Abstract A lot of present microphone, such as dynamic and condenser type microphones, are affected with the strong electromagnetic environment. A optical microphone is a promising method in such an environment. We have proposed a multipoint optical microphone system using FBGs(Fiber Bragg Grating). The sound pressure is vertically applied to the FBG so that the sensitivity might be improved. The outputs of two adjacent AWG ports are differentially detected to achieve real-time detection. Finally, frequency response of the system is reported.

3 目次 第 1 章. 序論 研究背景 研究目的と内容...6 第 章. 光ファイバグレーティング 光ファイバグレーティングとは 光ファイバグレーティングの作製法 光ファイバグレーティングの反射原理...9 第 3 章. 提案するFBG 光マイクロフォンシステム FBG 光マイクロフォン FBG 光マイクロフォン部の構造 張力に対する特性の計算 横方向からの変位によるファイバの伸びの計算 荷重方向によるシフト量の検討 FBG 光マイクロフォンの動作原理 可変波長光源を用いた際の光強度変化 広帯域波長光源を用いた際の光強度変化 システム構成 可変波長光源を用いたFBG 光マイクロフォンシステム構成 広帯域波長光源を用いたFBG 光マイクロフォンシステム構成...4 第 4 章. FBG 光マイクロフォンの基本特性 ファイバ固定法の検討 FBGの基本特性の測定 変位によるブラッグ波長シフト量の測定 長手方向からの変位によるブラッグ波長シフト量の測定 横方向からの変位によるブラッグ波長シフト量の測定 荷重によるブラッグ波長シフト量の測定 長手方向からの荷重によるブラッグ波長シフト量の測定 横方向からの荷重によるブラッグ波長シフト量の測定...36 第 5 章. 設計したFBG 光マイクロフォンシステムの特性 FBG 光マイクロフォンの周波数特性 FBG 光マイクロフォンの周波数特性改善 多地点測定の検討

4 5.4. 感度 長手方向からの加圧による周波数特性...54 第 6 章. まとめ

5 第 1 章. 序論 1.1. 研究背景 現在主流であるダイナミック型マイクロフォンや コンデンサー型マイクロフォンはマイク部分や伝送が電気信号であるため 電気的干渉を受けやすい さらに音響特性評価などでは音場分布の測定に多くのマイクを並列に同軸ケーブルで配線するためコードの取り扱いが大変である そこで 電気的干渉を受けにくい光を用いる光マイクロフォンが検討されている 現在までに光マイクロフォンとして 鋭い指向性が得られることからMEMS を用いた光マイクロフォン [1] や光ファイバの光軸のずれを利用した光マイクロフォン [] や FBG(Fiber Bragg Grating) を用いた光マイクロフォン [3][4] が検討されている FBGは光ファイバの屈折率を周期的に変化させた構造であり 特定の波長の光のみを反射する性質がある これに張力が加わると反射波長が変化する 光マイクロフォンは音圧によりFBGに張力を与え反射波長を変化させるものである FBGを光マイクロフォンに利用することで アレイ化ができ多地点への適用が可能になる しかし 多地点一括受信方法や感度が問題となる 本研究では 振動膜の変位を FBG に対し垂直方向から与える方法により感度向上を実現し 広帯域波長光源を用い WDM 伝送用の合分波器として用いられている AWG(Arrayed Waveguide Grating) を 波長変化を強度変化に変換する素子として用いることにより多地点同時計測を可能にした FBG 光マイクロフォンシステムの試作と特性評価を行ったので その結果を報告する 5

6 1.. 研究目的と内容 現在までFBG 光マイクロフォンは振動膜の振動をFBGに対して長手方向から加える方式 [3] と FBGを振動膜に貼り付ける方式 [4] が報告されている しかし 長手方向から音圧を与える構造では FBGは音圧を受ける部分で終端され構造上アレイ化が困難である また FBGを振動膜に貼り付けえる構造では 振動膜にFBGを貼り付けることによって 膜の固有振動の影響や 膜自体が重くなって感度が悪くなるなどの欠点も報告されている そこで本研究では 多地点同時測定 感度向上を目的にFBG 光マイクロフォンの設計とシステム構成の提案を行う FBG マイクロフォンは音圧による振動膜の変化を FBG に伝え FBG が曲げ伸ばしされることで ブラッグ波長がシフトし 音圧変化を波長変化に変換することで動作する FBG を振動膜によって押し曲げるが 振動膜の力はそれほど大きくないため 小さい力からいかに大きくブラッグ波長のシフトを得るかが重要になる そこでまず 振動膜の振幅量のみを考慮して 力の強さを考慮しないで FBG に変位量を加えた時と 振動膜が FBG を押す時の力を考慮した 一定荷重を FBG にかけた時のブラッグ波長シフト量を測定し 計算によって求めたシフト量との比較を行い FBG の基本特性を得る 測定データを元に FBG 光マイクロフォンを設計し 周波数特性の測定と多地点同時測定を行う 6

7 B 第 章. 光ファイバグレーティング.1. 光ファイバグレーティングとは 光ファイバブラッググレーティング (Fiber Bragg Grating : FBG) は 光ファイバのコア内に回折格子を持った 光フィルタとして働く光ファイバ型デバイスである ゲルマニウムをドープした光ファイバのコアに 紫外線を照射し 屈折率を変化させる光誘起屈折率変化を用いて周期的屈折率変化を形成している 周期的屈折率変化を持ったグレーティングのピッチやファイバの実効屈折率により 特定の波長の光のみを反射する [7] FBGの構造を図 -1に示す P P λ1 λ λ3 λ λ1 λ λ3 λ 入射光 反射光 P Λ 透過光 λ1 λ λ3 λ 図 -1 FBG の構造と基本動作 図 -1のようにFBGにλ 1 ~λ 3 の波長域を持つ光を入射する FBGに入射された光は中心波長 λ の光のみが反射され その他の波長の光はFBGを透過する 透過光は中心波長 λ の光が抜け落ちた波長特性を持つ この時のλ のことをλ B B=ブラッグ反射波長という 通常 λ は BB λ n Λ (-1) B = eff で表わされる この時 n eff を実効屈折率 Λ をグレーティングピッチとする λ B =1.55μm の時 n eff =1.45 程度で Λ=0.54μm 程度である 7

8 .. 光ファイバグレーティングの作製法 ファイバグレーティングは 導波路内に周期的な屈折率変化を施しているわけだが 作製法としては一般的に位相マスクを用いた紫外線照射が用いられている [8] Geなどがドープされたコアに赤外線が照射されると GeO などの添加剤に分子の結合欠陥が生じる この結合欠陥が生じることで 紫外吸収が発生し 伝搬定数の虚部である吸収係数 αのスペクトルが変化する為 実部である屈折率プロファイルにも変化が生じ 紫外線が照射された部分の屈折率が上昇する 図 -に示すように光ファイバコア上に紫外光を位相マスク越しに照射すると紫外光の干渉パターンが照射され その部分の屈折率が増加する その結果周期的な屈折率分布を形成することができる 位相マスクはFBGの 倍周期で溝を形成しており 1 次の回折光のみが得られる設計となっており 1 次の回折光によって干渉縞が作られる [9] 紫外線光源にはKrFエキシマレーザ(λ=49nm) やアルゴンレーザの非線形結晶による 倍高調波 (λ=44nm) が用いられる 位相マスク法では FBGの周期を変えたい時にはマスクを交換する必要があるが 量産性に優れた方法である 紫外光 位相マスク 光ファイバコア 図 - 位相マスク法 8

9 .3. 光ファイバグレーティングの反射原理 FBG の反射原理を考えるには ブラッグ多重反射の原理を理解するのがよい ブラッグ反射原理を理解することで FBG のみならず ファブリペロー共振器 分布帰還型 (DFB) レーザや誘電体多層膜反射鏡の動作にも応用することができる Λ n >n 1 入射光 n n 1 n n 1 n n 1 反射光 Λ 1 Λ Λ 1 図 -3 FBG の入射光と反射光 n 1 FBGは図 -3に示すように 屈折率が高いと屈折率が低い n との 層が 周期 Λ(=Λ1+Λ ) で周期構造を持つ 境界面とその次の境界面で反射してくる光の光路差 ( 一往復分 ) が πの整数倍である時 位相が一致し強めあう [1] 1 1 = ( n Λ + n Λ ) k πm (-) ( n1 Λ 1 + nλ) = mλb (-3) 9

10 と 次に誘電体多層膜内に 光を入射した時の反射光の電界について記す 本来は結合方程式を解くべきではあるが ブラッグ波長と反射パワーの関係を容易に理解するため以下の手順で考えた n >n 1 n 1 n での反射振幅をr n n 1 での反射振幅をr n 1 n での透過振幅をt n n 1 での透過振幅をt B 3 n n 1 n n 1 n n 1 C B C 1 B 1 x y x y θ 1 θ 1 y θ 1 y A i x x θ Λ Λ 1 Λ Λ 図 -4 誘電体多層構造における光路差 図 -4に誘電体層に光を入射した時の 透過光 反射光イメージを示す 境界面 1で反射される光と境界面 で反射される光の位相が一致すれば反射光は強め合うことになる 境界面 1での反射される光とで反射される光には図 -4 中に示すxとyの光路差が発生する 入射光をA i とした時の反射光強度について考える 境界面 1で反射して得られる光の電界をBB1 境界面 3で反射して得られる光の電界をそれぞれB B BB3とする 図 -4から分かるようにB 1 B BBには (x+y) の光路差が発生する 光路差 x y はそれぞれ x = Λ 1 cosθ (-4) 10

11 Λ cosθ この時境界面 1 において反射する BB1 の複素振幅は y = (-5) B = 1 A r 1 i (-6) 同様に境界面 3において反射するBB B 3B の複素振幅は B i ( B = A tt') r exp( jϕ) = ( tt') exp( jϕ) B i ( B 4 3 = A tt') r exp( jϕ ) = ( tt') exp( jϕ) 1 (-7) (-8) となる 反射光が一層深い面で反射するに従って (x+y) ずつ光路差が伸びる ことになる 多層構造をとる時 図 -4 に示す n n 1 境界面で反射される複素振幅の総 和は β tot A β i r = i = i = 1 1 ( tt') exp( jϕ) (-9) で表される 同様に 境界面 1 で反射して得られる光の電界をC 1 境界面 3 で反射して得られる光の電界をそれぞれC C 3 とする この時 C 1 C C 3 の複素振幅は となる C 1 i ( 1x = A tt') r'exp( jk ) (-10) 3 C = Ai tt') r'exp( j( ϕ + k )) (-11) ( 1x 5 C = Ai tt' ) r'exp( j(ϕ + k )) (-1) 3 ( 1x 11

12 よって図 -4 に示す となる n 境界面で反射される複素振幅の総和は 1 n C tot = = C Ai ( tt') r'exp( jk1x) = 1 ( tt') exp( j ) i i 1 ϕ ここで (-9) 式と (-13) 式より B と C の反射振幅の和を考えると T 1 Ai r + Ai ( tt') r'exp( jk ( B C) tot = 1 ( tt') exp( jϕ) x) (-13) 1 + (-14) = k x とおいて 戻り光 C は n 境界面であるため r' = r 1 n である 以上よりパワーは ここで ϕ は Ai r{1 ( tt')exp( jt)} ( B C) tot = 1 ( tt') exp( jϕ) ( B + C) + (-15) tot A i r{1 ( tt')cost j( tt')sint} 1 ( tt') exp( jϕ) = (-16) = A i A r{1 ( tt')cost i {1 ( tt') 1 r + (1 + ( tt ' ) cosϕ} ( tt ' ) 4 ( tt ' ) j( tt')sin T} + ( tt') cos sin ( tt ' ) cos = (-17) ϕ = k1x + k y 4π 4π = n1 x + n y λ λ 4π = ( 1Λ1 cosθ + n λ ϕ ϕ T Λ ) cosθ n (-18) 1 ) 1

13 入射角 θ 0 の時 1 = 4π ϕ = ( n1λ1 + nλ) (-19) λ となり 反射光パワーの総和は β tot 4π A i r {(1 + ( tt') ( tt')cos( n1λ 1)} = λ 4 4π 1+ ( tt') ( tt') cos ( n1λ 1 + nλ ) λ = A i 4π r {(1 + ( tt') ( tt')cos( λ n1λ 1)} 4 4π 1+ ( tt') ( tt') cos( N eff Λ) λ (-0) となる フレネルの公式 [13] より r n n 1 = とした 1 + n n ( tt') = (1 r ) n1 =1.45 n =1. 46 eff = ここで,, N とし グレーティングピッチ 0.54 μm Λ 1 を 0.8μmとしブラッグ波長を変数として 反射パワーの計算を Mathematicaで計算した結果を図 -5に示す 図 -5を見ると 波長 nm の光のみが反射されていることが確認できる 図 -5 反射光パワー 13

14 第 3 章. 提案する FBG 光マイクロフォンシステム 提案するFBG 光マイクロフォンのシステム構成を図 3-1に示す FBG 光マイクロフォンシステムは 音声を波長変化に変換する光マイクロフォン部と波長変化を電気信号に変換する受信部から構成される 光マイクロフォン部は 異なるブラッグ波長を持つFBGを直列に接続することにより構成される 広帯域波長光源からの光はFBGのブラッグ波長に一致した波長の光のみが反射されて戻る ブラッグ波長は音圧により変動し 戻り光の波長も音圧により周波数変調された信号となる 光マイクロフォン部からの光は光サーキュレータを通して受信部へ導かれる 受信部ではAWGの光フィルタ特性を利用して周波数変調された光変調情報を光透過強度変化に変換して受光素子により電気強度変調信号として取り出す 広帯域波長光源 光サーキュレータ FBG 光マイクロフォン部 FBG1 FBG FBGn λ1 λ λn AWG PD1 PD PDn 受信部 図 3-1 光マイクロフォンシステム 14

15 3.1. FBG 光マイクロフォン FBG 光マイクロフォン部の構造 FBGを用いたマイクロフォンの構造にはファイバの長手方向から音圧を加える方法 [3] と 振動膜にFBGを貼り付ける方法 [4] が報告されている 本研究では多地点で一括計測することと マイクロフォンの感度向上の目的のため図 3-の構造とした FBG 光マイクロフォンは音声による空気の振動を振動膜が受け取り 振動膜の中心に取り付けた棒によりFBGを押し曲げる構造になっている このとき FBGの両端は固定されており 押し曲げられる力がかかることで FBGがのび グレーティングピッチが広がってブラッグ波長がシフトすることになる 音声 振動膜 軸 固定 固定 FBG 図 3- FBG 光マイクロフォン構造 15

16 3.1.. 張力に対する特性の計算 FBG のブラッグ波長はで与えられる λ n Λ (3-1) B = eff FBG を引っ張ることにより グレーティングピッチと実効屈折率の変化に伴いブラッグ波長が変化する これを式で表すと λ + = ( n + n)( Λ + Λ) B λ B = nλ + nλ + n Λ + n Λ nλ + nλ + n Λ λ = nλ + n Λ (3-) B と表される この時 式 (3-) において 次の項は無視した 横方向からの変位によるファイバの伸びの計算 FBG の両端を固定し微動台を用いて FBG に対して垂直方向より変位を与え た時のファイバの伸びを計算する FBG に横方向からの力を加える時の概略図を図 3-3 に示す 固定 xμm a 固定 図 3-3 横方向からの押し曲げ実験図 16

17 図 3-3 の様に横方向から力を加えた時 伸びたファイバの長さは図 3-4 に示す直 角三角形の斜辺に近似できる x a + x a 図 3-4 三角関数 FBG を含めたファイバ長の半分の長さを a とし 横方向からの変位量をxとする この時伸びた状態のファイバの長さは a + x となる この式は x a + x = a {1 + } a = a x 1+ a 1 x a 1+ a ( x = a + (3-3) a x x と近似することができることからファイバの伸びた長さは a + a = とな a a り図 3-3のような実験系で考えると横方向からxの変化を与えた時のファイ x バの伸びはと表せる a ) 17

18 B 荷重方向によるシフト量の検討 長手方向と垂直方向に張力を加えた場合の波長シフト量を計算する FBG の ブラッグ波長変化 λ B は張力による屈折率変化 n グレーティング間隔の変化 Λ として となる λ = Λ n + n Λ (3-) n B ここでλBはブラッグ波長 は屈折率 Λはグレーティングピッチとし 次の項は無視した 長手方向に荷重 mを加えた時のひずみ率を kを比例定数として Λ Λ = km (3-4) とおくと 式 (3-4) における長手方向のブラッグ波長変化 λ BL は Λ λ BL = nλ = nλkm (3-5) Λ となる ただし 張力による屈折率の変化は無視した 一方 図 3-5に示すようにFBGに垂直方向から荷重 Mを加えた場合 光ファイバにかかる張力 Fは となる F a + x = M (3-6) x x a F M 図 3-5 力の分散 F 図 3-5の変位 xは上記の張力 Fと光ファイバの伸びによる変位 xがつり合った場合であり 18

19 M x x a k a l a x a ) (1 + = + + (3-7) の関係がある x/a<<1 とすると 0 3 = km a x l a x km a x (3-8) の根を求めることにより求まる ただし は FBG の固定部などの伸びやす以上より 垂直方向に荷重 M を加えた場合のブラッグ波長シフト λ BP は l べりなどを考慮した M x x a k n n BP + Λ = Λ Λ Λ = λ (3-9) BL m M a x a x λ + = (3-10) となる 式 (3-10) において M=m で λ BL にかかる項が 1 より大きい時 すなわち > + a x a x a x > (3-11) では λ BP > λ BL である 垂直方向の張力による波長シフトが長手方向によるそれより大きいことがわかる 19

20 4000 波長シフト量 (pm) ΔλBP Δ λ BL 荷重 (gf) 図 3-6 荷重によるシフト計算 図 3-6に l を変化した場合の λ BP と λ BL の計算結果を示す ただし k= 14.5pm/ gfとした 波長シフト量は荷重が 0gfにおいて l = 0 の時に 8.7 倍 3 になり l = 5 10 の時 4.6 倍になっている シフト量は小さくなるものの l が大きくなるに従って荷重に対する直線性が得られることが分かった 3.. FBG 光マイクロフォンの動作原理 FBG 光マイクロフォンでは 音圧によって FBG に曲げ圧力を加え その変化に伴ってシフトするブラッグ波長によってセンシングを行う 可変波長光源を用いて光マイクロフォンを実現する方法と 広帯域波長光源を用いて光マイクロフォンを実現する方法について示す 可変波長光源を用いた際の光強度変化 可変波長光源を用いた際のFBG 光マイクロフォンの原理を示す この方式は FBGのブラッグ反射のスロープにセットした光源の戻り光パワーが ブラッグ反射のシフトによって変化することを利用している 図 3-7の実線の山形で示すFBG 反射光スペクトルのスロープの部分に 可変波長光源の波長をセットす 0

21 伝達特性る 振動膜の変位によって FBG が曲げ伸ばしされ 元の FBG ブラッグ波長は長波長側 短波長側にシフトする ブラッグ波長が長波長側にシフトした場合 FBG の反射光パワーが少なくなる その反対にブラッグ波長が短波長側にシフトした場合 FBG から多くの反射光パワーを得ることができる 振動膜変化に伴った光強度変化が得られる 光強度変化を電気信号に変換することで FBG 光マイクロフォンは動作する 振動によるシフト FBG の反射光スペクトル 可変波長光源 波長 図 3-7 可変波長光源での光強度変化 この方式では 可変波長光源の出射光をピンポイントに任意の FBG のスロープ部にセットできるため 光パワーを有効に利用することができるという利点がある しかし 他の地点の測定を行いたい時には 多地点に設置された FBG のスロープの波長に設定する必要がある そのため 多地点 FBG 光マイクロフォンを同時に測定するには WDM で実現が可能であるが 高価なものになってしまうことと 各 FBG に対して入射波長を設定する必要があるのが欠点である そこで 3.. に広帯域波長光源と AWG を用いることにより 多地点の同時測定が可能になる方法を示す 1

22 伝達特性3... 広帯域波長光源を用いた際の光強度変化 広帯域波長光源を用いた際のFBG 光マイクロフォンの原理を示す 図 3-8の山形で示した波長フィルタの透過スペクトルのスロープの部分に FBGのブラッグ波長をセットする 振動膜の変位によって FBG が曲げ伸ばしされ 元の FBG のブラッグ波長は長波長側 短波長側にシフトする ブラッグ波長がシフトすることで 波長フィルタを通過できる光パワーが変化する 波長フィルタのスペクトルの左肩 ( 短波長側 ) のスロープにセットした場合 ブラッグ波長が長波長側にシフトすると通過光パワーが大きくなる その反対に短波長側にシフトすると通過光パワーが小さくなる その結果 振動膜変化に伴った光強度変化が得られる 振動によるシフト AWG 透過スペクトル FBG1 の反射光 FBG の反射光 波長 FBG1 の光強度変化 FBG の光強度変化 図 3-8 広帯域波長光源と波長フィルタでの光強度変化 本研究では AWG を波長フィルタとして用いることで 複数地点でそれぞれブラッグ波長の異なる FBG を設置しそれぞれの波長に適した Ch から光を出力することで 多地点での同時測定が可能になる

23 3.3. システム構成 可変波長光源を用いた FBG 光マイクロフォンのシステム構成と広帯域波長光 源を用いた FBG 光マイクロフォンのシステム構成とそれぞれのメリット デメ リットを示す 可変波長光源を用いた FBG 光マイクロフォンシステム構成 可変波長光源を用いた FBG 光マイクロフォンシステムのシステム構成を図 3-9 に示す 図中では λ λ λ の異なるブラッグ波長をもつ n 本の FBG を 1 n 設置する それぞれのFBGに対応する波長の光を可変波長 LDから入射することで 多地点の観測が単一 PDで行うことが可能である また 広帯域波長光源を用いる場合と比べ 光パワーを有効に使えるというメリットを持つ しかし 光源は単一波長でそれぞれFBGに対応する波長に切り替える事になるので 完全な同時測定は不可能である 可変波長 LD FBG1 FBG FBGn λ1 λ λ n PD 図 3-9 FBG 光マイクロフォンシステム ( 可変波長光源 ) 3

24 3.3.. 広帯域波長光源を用いた FBG 光マイクロフォンシステム構成 広帯域波長光源を用いた FBG 光マイクロフォンシステムのシステム構成を図 3-10に示す 図中ではλ λ λ の異なるブラッグ波長をもつn 本のFBG 1 n を設置する n 本のFBGのブラッグ波長を網羅する波長域を持つ光源を入射する FBGからの反射光をAWGの通過光スペクトルのスロープの部分にセットする それぞれのFBGに対応した戻り光が出力されるAWGのChから光を取り出し PDでO/E 変換を行う 可変波長光源を用いる方法では不可能だった多地点同時測定が可能になるが SLDからの出力パワーが出力帯域全体に分散されるため エネルギー効率が悪くなる そのため各々のFBGからの反射光パワーが弱くなるため 光アンプを使用するなどの光パワーを確保する工夫が必要になる 広帯域波長光源 光アンプ FBG1 FBG FBGn λ1 λ λ n AWG 受信部 PD PD PD 図 3-10 FBG 光マイクロフォンシステム ( 広帯域波長光源 ) 図 3-10に示す受信部構造について説明する 受信部では図 3-11に示すように AWG の隣接する Chから同時に出力を取る あらかじめ音圧のかかっていない状態でAWGのポート間の中心にFBGの戻り光がくるようにセットする 振動膜の変位によってFBGが曲げ伸ばしされブラッグ波長は長波長側にシフトする 4

25 Ch.1 Ch. 伝達特AWG の透過特性 伝 Ch.1 Ch. Ch.n 達 特 性 FBG の戻り光 λ 図 3-11 ポート間出力 V 0 P 差動出力電圧 FBG 反射光の ピーク 波長 図 3-1 差動出力 性5 図 3-1に示すように AWGの隣接する つのChであるCh.1 Ch. からそれぞれPDによって光を受け Ch.1 Ch. の差動出力とする ポート 1 とポート のちょうど中心波長にFBGの反射波長の中心波長がセットされると 光受信の電気パワー差分出力は 0Vとなるため 中間波長へのFBG 反射光のセットが簡単になる FBGが曲げ伸ばされるとブラッグ波長が長波長側にシフトし Ch からの出力が大きくなり その反対にFBGが縮まることで ブラッグ波長は短波

26 長側にシフトし Ch1 からの出力が大きくなる また出力によるシフト量だけでなく ポート間の中間を中心波長として 正負どちらの電圧が得られるかによって長波長側 短波長側のどちらにFBGのブラッグ波長がシフトしたかも分かる 図 3-13 隣接 Ch 間出力電圧 図 3-14 隣接 Ch 出力電圧比 また図 3-14に示すように隣接 Chからの出力電圧比をとることで 入力光強度依存性がなくなるため 光サーキュレータから遠くの光マイクロフォンでも同一の検出が可能である [5][6] さらにAWGは温度により光フィルタの波長特性を制御可能であるため 隣接 ポートの中間波長の設定もAWGの温度で制御可能である 6

27 1 つの FBG に対して AWG の隣接 Ch から出力を得る AWG に 36Ch の出力があれば 18 箇所の FBG を設置することが可能である AWG は波長多重伝送システムの合分波器として用いられているため 多チャンネル化が進んでいるため 多地点光マイクロフォンにも容易に流用できる 多地点測定の場合はあらかじめ AWG の ポート間の中間に FBG のブラッグ波長を設定するが 光マイクロフォン設置場所の温度や設置条件により中心波長がずれることが考えられる 例えば 光マイクロフォンの設置場所の全体の気温の変化による FBG のブラッグ波長シフトは同一方向への波長シフトであるため AWG の温度を調整し ポート間の中心になるように制御可能である しかし FBG の局所的温度変化や 設置条件に依存した個々の波長シフトについては保証できない この場合には周波数変調 強度変換領域が広い波長範囲にわたって直線になる必要がある 7

28 第 4 章. FBG 光マイクロフォンの基本特性 本章では FBG をマイクとして利用するために必要な特性を測定した結果を示す FBG はグレーティングピッチや実効屈折率によって特定の波長の光を反射する特性を持つ ブラッグ波長は FBG にかかる温度や圧力 歪み等の影響によりシフトする FBG の引っ張りによるブラッグ波長のシフト量 FBG の両端を固定した状態で垂直方向から圧力をかけた時のブラッグ波長のシフト量を測定した結果を示す 4.1. ファイバ固定法の検討 FBG に対する圧力を ファイバの伸びに変換するには ファイバ両端の固定方法が重要になる ファイバの固定法を次にあげる 3 つの方法で試みた まず一つ目はファイバの両端をそれぞれ 枚の板で挟みこむ構造である 強くはさむことで 被覆だけでなく FBG のコア部分も同時に引っ張ることができるが 挟み込んだ板の部分でのファイバの破損が発生し改良の余地があった 二つ目の方法として アルミ板に幅 1mm 深さ 300μmの溝を掘り その溝にファイバを入れて接着剤を用いて固定する方法をとった しかしファイバ両端にアルミ板をつけることで FBG 自体が大変扱いにくく ファイバ被覆と接着剤とで固定されているため引っ張り張力を加えた場合に被覆のみが引っ張られる可能性が高かった 三つ目の方法として ファイバの両端に補強熱スリーブをつける方法を試みた 補強熱スリーブをつけた状態で両端それぞれ 枚の板で挟んで固定する スリーブをつけることで挟み込んだ際にファイバが破損することを防げ さらに挟み込んで引っ張ることができるので ファイバ表面の被覆のみだけでなく グレーティングが施されたコア部も引っ張ることが可能である この方法が光ファイバを固定する最良の方式であると考えられる 8

29 図 4-1 ファイバの固定法 4.. FBG の基本特性の測定 パワー (dbm) 波長 (nm) 反射光透過光 図 4- FBG の基本特性 図 4- に FBG の反射光スペクトルと透過光スペクトルをしめす この FBG は約 nm 付近にブラッグ反射の中心波長をもち -3dB バンド幅 80pm である 9

30 B 図 4.3. 変位によるブラッグ波長シフト量の測定 λ B =nλのブラッグ波長の式と 4-3から分かるように FBGに変位を与 えることによりグレーティングピッチがΛからΛLの様に長くなり ブラッグ波長は長波長側にシフトする その反対にFBGに対して縮まる力がかかることによりグレーティングピッチがΛからΛsの様に短くなり その結果ブラッグ波長は短波長側にシフトする FBGの長手方向への変位に対するブラッグ波長のシフト量の測定結果を記す Λ Λ L Λ S 図 4-3 FBG のグレーティングイメージ 30

31 長手方向からの変位によるブラッグ波長シフト量の測定 FBGの両端を固定し微動台を用いて 0μmから 100μmまでの張力による変位変化を与えた時のブラッグ波長のシフトの測定結果を図 4-4に示す 変位量と波長のシフト量の結果を図 4-5に示す 光パワー (dbm) 波長 (nm) 0μm 10μm 0μm 30μm 40μm 50μm 60μm 70μm 80μm 90μm 100μm 図 4-4 変位による波長シフト 31

32 シフト量 (pm) 変位量 (μm) 図 4-5 変位量とシフト量 図 4-5から分かるように変位量に対するブラッグ波長のシフト量は一定である 今回の測定に用いたFBG( グレーティング長 11mm グレーティング部を含むファイバ全長 6cm) では 1μmの引っ張りに対するシフト量は約 16.6pmであった 横方向からの変位によるブラッグ波長シフト量の測定 FBG 光マイクロフォンを作成するにあたり 構造や多段接続の観点から考えると FBG に対して垂直 ( 長手方向に対して垂直 ) 方向から力を加える方法をとるのが容易である FBG のブラッグ反射シフト量は 振動膜の振幅に伴って変化する そこで FBG に対して横方向から変位を与えた際のブラッグ波長のシフト量の測定結果を記す FBGの両端を固定し微動台を用いてFBGに対して垂直方向より 0μmから 100μmまで変位を与えた時のブラッグ波長のシフトの測定結果を図 4-6に示す 変位量と波長のシフト量を図 4-7に示す 3

33 パワー (dbm) 波長 (nm) 図 4-6 横方向からの変位によるブラッグ波長シフト ブラッグ波長シフト量 (pm) 変位量 (μm) 図 4-7 横方向からの変位によるブラッグ波長シフト量 33

34 4.4. 荷重によるブラッグ波長シフト量の測定 FBG に圧力をかけ 押し曲げることでブラッグ波長をシフトさせるため 荷重 (FBG を押す強さ ) に対するブラッグ波長のシフト量が重要になってくる そこで長手方向 横方向からそれぞれ荷重によるブラッグ波長シフト量を測定した結果を示す FBG はブラッグ波長が 1550nm グレーティング長 11mm 反射率 97% で保護コーティングが施されたファイバ径 =0μmの FBG を用いた 長手方向からの荷重によるブラッグ波長シフト量の測定 固定 Mg 図 4-8 長手方向の荷重実験図 図 4-8に示すような方法で重りを用いてFBGを長手方向に引っ張った その際のブラッグ波長シフトの様子を図 4-9に示す また 荷重に対するブラッグ波長のシフト量を図 4-10に示す 図 4-10から分かるように長手方向に荷重をかけた際に荷重に対してほぼ一定のブラッグ波長シフト量 14.5pm/gfを得た 34

35 0 光パワー (dbm) gf 5gf 10gf 15gf 0gf 5gf 30gf 35gf 40gf 波長 (nm) 図 4-9 長手方向の荷重によるブラッグ波長シフト シフト量 (pm) 荷重 (gf) 図 4-10 長手方向荷重によるブラッグ波長シフト量 35

36 4.4.. 横方向からの荷重によるブラッグ波長シフト量の測定 固定 固定 Mg 図 4-11 垂直方向の荷重実験図 図 4-11に示すような方法で重りを用いてFBGに垂直方向から荷重をかけFBG を引っ張った その際のブラッグ波長のシフトの様子を図 4-1に示す また 荷重に対するブラッグ波長のシフト量を図 4-13に示す FBGに対して垂直方向から荷重をかけた時 荷重に対してほぼ一定のブラッグ波長シフト量 68.9pm/ gfが得られた 36

37 荷重 (gf) 0-5 光パワー (dbm) 波長 (nm) 図 4-1 垂直方向からの荷重によるブラッグ波長シフト シフト量 (pm) 荷重 (gf) 図 4-13 垂直方向からの荷重によるブラッグ波長シフト量 37

38 FBG に対して長手方向から荷重をかけた場合と 垂直方向から荷重をかけた場合を比較してみると垂直方向から荷重をかけた方が 同じ荷重で 5 倍近く大きくブラッグ波長シフトを得られたことが分かる このことから 計算で求めた結果同様に FBG に対して垂直方向から荷重を加えた方が長手方向から荷重を加えるよりも 同荷重から有効に大きくブラッグ波長シフトを得ることができ 感度向上が期待できることが分かった 38

39 第 5 章. 設計した FBG 光マイクロフォンシステムの特性 光源として使用するSLD( 半値全幅 70nm) のスペクトルを図 5-1に SLD に光アンプを接続した時のスペクトルを図 5-に示す また 入射光に図 5-1を使用した際のFBGからの反射光スペクトルを図 5-3に示す FBGからの反射光パワーを増加させるために SLDに光アンプを通した時のFBGからの反射光を図 5-4に示す 光アンプを通すことでFBGからのブラッグ反射ピーク波長の光パワーが 14dBm 程改善された また実験に使用したスピーカの周波数特性を図 5-5 示す 光パワー (dbm) 波長 (nm) 図 5-1 SLD スペクトル 0-10 光パワー (dbm) 波長 (nm) 図 5- SLD+ 光アンプスペクトル 39

40 光パワー (dbm) 波長 (nm) 図 5-3 SLD 光源の FBG ブラッグ反射スペクトル 0-10 光パワー (dbm) 波長 (nm) 図 5-4 SLD+ 光アンプ光源の FBG ブラッグ反射スペクトル 40

41 0-0 伝達特性 (db) 周波数 (Hz) 図 5-5 スピーカの周波数特性 振動膜を固定してある微動台を移動させ 振動膜の 0~00μmまでの変位に対しての波長シフト量の測定を行ったが 100pmレベルまで測定できるスペクトルアナライザでは ブラッグ波長シフト量の測定は行えなかった そのため 今回の 0~00μmの変位でのブラッグ波長シフト量は<100pmと予測される そこで変位量に対するAWGからの出力パワー変化の測定を行った結果を図 5-6 に示す この結果より 膜の振動振幅による変位により一定の出力パワー変化が得られることが確認できた 出力パワー (μw) 変位量 (μm) 図 5-6 振動膜の変位と出力パワー 41

42 5.1. FBG 光マイクロフォンの周波数特性 SLD 光アンプ ネットワークアナライザ 光サーキュレータ FBG AWG PD 振動膜と振動棒 図 5-7 測定系 図 5-7の実験系で FBG 光マイクロフォンの周波数特性を測定した 光源はスペクトル半値全幅 70nm のSLD(Super Luminescent Diode) を使用し出力 -1dBmとした 広帯域波長光源の出力パワーは出力波長全域に分散される そこでFBGからの特定波長のみの戻り光にパワーを確保することが必要であるため 光アンプでの増幅を行った 光アンプ接続後の 9dBmの光をFBGに入射する FBGからの戻り光のピーク波長パワーが-0dBmであった この戻り光を AWGのポートのスロープ部にセットし 設計したFBG 光マイクロフォンの 10Hz~10kHzまでの周波数特性の測定結果を図 5-8に示す スピーカから 10cm 程距離をとった所で1インチダイナミックマイクの振動膜で音圧を受け FBGを垂直方向より押し曲げた FBGで周波数変調された戻り光をAWGに入射し AWG 出力 Chから振動膜変化に伴った光強度変化をもった光を取り出す 出力光を電気信号に変換し ネットワークアナライザに入力して周波数特性を測定した 4

43 伝達特性 (db) 周波数 (Hz) 図 5-8 作製した FBG 光マイクロフォンの周波数特性 60Hz 以下の低音部では 測定に用いたスピーカの特性により測定できなかった 550Hz 付近にピークがみられるがこれについては 5. に検証した結果を示す 高周波領域での特性が悪いのは 今回実験にダイナミック型マイクロフォンの振動膜を使用したが ダイナミックマイクロフォンの出力信号の大きさは導体の振動速度に比例し 振動数の少ない低域では周波数に反比例して振動膜の振幅が大きくなり 高域では逆に振幅は小さくなる [11] よって振動膜によるFBG の押し曲げ量が重要になる今回の設計では 高周波での振動膜の振幅が小さいために高周波での特性が悪化したものと思われる 43

44 伝達特性5.. FBG 光マイクロフォンの周波数特性改善 5.1 で述べた 550Hz 付近に見られるピークの原因について検討を行った結果を記す 550Hz 付近に見られるピークがファイバの張力か振動膜の影響が考えられるため 条件を変化させ実験を行った結果を示す 図 5-9にAWGの出力ポートを示す Aポートの中間波長が nm BとC の中間波長がそれぞれ nm nmである A B C 800pm AWG 出力ポート 300pm λ(nm) FBG ブラッグ反射ピーク 図 5-9 AWG 出力ポート図 Aポートの肩にFBGの戻り光をセットし 振動膜を触れた状態 ( 押し当て量 0 μm) での周波数特性を図 5-10とする 次に図 5-13に示すように 振動膜を固定している微動台をつかって 振動膜をFBGに対して垂直方向から 1000μm 押し当てた状態での周波数特性を図 5-11に示す ただしこの時 振動膜は振動面に対して垂直な方向に柔軟な構造をしているため 4.3.で行った測定のように 1000μmの変位が完全には ファイバの曲げ伸ばしには作用しない 図 5-10と図 5-11を比較してみると 図 5-10ではピークが 96Hz 付近に見られ図 5-11では 449.Hz 付近に見られる このことより 図 5-8の周波数特性で 550Hz 付近に見られたピークは 振動膜の張り具合によるものか ファイバの張力 ( 共振周波数 ) に関係していることが明らかになった 44

45 0 伝達特性 (dbm) 周波数 (Hz) 図 5-10 A-Ch( 低張力ファイバ )(0μm 変位 ) の周波数特性 0-0 伝達特性 (db) 周波数 (Hz) 図 5-11 A-Ch( 低張力ファイバ )(1000μm 変位 ) の周波数特性 次に同一のFBGを用いて ファイバに張力を加えグレーティングピッチを変化させることによって ブラッグ波長を長波長側にシフトさせた このブラッグ波長を図 5-9のCポートの肩にセットし 周波数特性を測定した結果を図 5-1に示す ただしこの時の振動膜はFBGに触れた状態 ( 押し当て量 0μm) である 図 5-10と図 5-1を比較するとファイバの張力が高いC-Chからの出力の周波数特性ではA-Chの周波数特性でみられたピークよりも高い周波数の 546Hz 付近に確認できた 45

46 0-0 伝達特性 (db) 周波数 (Hz) 図 5-1 C-Ch( 高張力ファイバ )(0μm 変位 ) の周波数特性 FBGの張力を変化させ A~C-Chで出力を取り それぞれの状態で 振動膜を図 5-13に示すようにFBGに対して垂直方向から振動膜を押し当てた その時の押し当てた量とピークの立つ周波数を図 5-14に示す 振動膜の変位量 固 固 ファイバ張力の調整 図 5-13 振動膜の変位量とファイバ張力 46

47 ピーク周波数 (Hz) 変位量 (μm) 低張力 (A) 中張力 (B) 高張力 (C) 図 5-14 ファイバ張力と振動膜の変位量によるピーク周波数の変化 図 5-14より FBGに対して振動膜の振動棒を強く押し当てるとピークのでる周波数が高周波に移動することが分かる また ファイバの張力を高めることでピークの出る周波数が大きく高周波に移動することが確認できる この結果よりファイバに加わる張力と振動膜を押し当てることによるファイバの張力 ( 共振周波数 ) がピークの原因であると考えられる 47

48 5.3. 多地点測定の検討 図 5-15に示す実験系を用いて FBGを 個接続した状態での周波数特性の測定を行った FBG1 からの戻り光をAWGのポートの肩の部分にセットし 次に FBG からの戻り光をFBG1 とは異なる出力ポートの肩の部分にセットした スピーカからの音圧を振動膜を通してFBG に与え 同様に周波数特性の測定を行った 結果を図 5-16に示す FBGを1 段接続した結果と同レベルの周波数特性の結果を得たことから 本システムにおいて多地点での同時計測の可能性を明らかにした SLD 光アンプ スピーカ ネットワークアナライザ 光サーキュレータ FBG1 FBG AWG PD PD 図 5-15 段接続 0 伝達特性 (db) 周波数 (Hz) 図 5-16 段接続周波数特性 48

49 多地点測定を行う際のマイク設置可能数について示す まず 設置可能数がFBG 波長によって制限される場合を考える FBGによる設置可能数は 図 5-17に示す振動膜の振動による反射シフト帯域 λv マイク設置場所の温度変化を考慮したλt 隣の波長帯に設定するFBGとの干渉を防いだり 受信部で正確に分波できる精度を確保する値として ガードバンドλgによって制限されるものとした この時 FBGをN 段設定したい場合に必要な帯域は ( λ t + λv ) N + ( N 1) λg (5-1) となる λv ( 振動 ) FBG ブラッグ波長 λ λt( 温度 ) λg ( ガード ) 図 5-17 FBG 設置バンド図 49

50 100Hz 134dB 100μm 波長シフト <30pm 固定 固定 <100μm 30pm λ 設定可能波長 基準 FBG 波長 図 5-18 FBG のブラッグ波長シフト量要因による多地点設定可能数 今回設計したFBG 光マイクロフォンを多段接続する際の波長間隔について検討する ( 図 5-18 参照 ) ダイナミック型マイクロフォンの振動膜の振幅は 100Hz 音圧レベル 134dBで片側最大 50μmである [11] 今回周波数特性の測定は最大で 90dB 程度の音量で行ったことから 大きく見積もっても 振動膜の振動幅は両側あわせて 100μmよりも小さいと予想される そこで 図 5-13の形式で振動膜を固定してある微動台を 100μmまで変位させた時のブラッグ波長シフト量の測定を行った 微動台を 100μm 変位させた状態で約 30pmのブラッグ波長シフトが測定できた 実際は音圧による振動膜変位はファイバの張力や膜の柔軟性により大きく制限され 音圧印加時の波長シフトはこれよりも小さいと予想される よって 振動による波長シフト帯域 λvは長波長側 短波長側にそれぞれ 15pmとり FBG 設置場所の温度変化に伴う帯域は ±5 を保障すると考えた場合 λt=100pmとなる 50

51 伝達特性AWG 出力ポート λav CH1 3 4 m FBG1 m/ λ(nm) λch λw FBG 反射光 図 5-19 AWG 要因による多地点可能数 次に設置可能数がAWGの設計によって制限される場合を考える 図 5-19に AWGを使用した際の使用帯域を示す 本システムでは隣接 ポートの中心波長にFBGの反射光をセットする よって 中心波長を中心に シフト変化に伴う一定の出力が得られる範囲 ( スロープの傾きが一定 )λavの帯域を必要とする この時 λav は FBG 設置場所の温度によるブラッグ波長シフトλt と振動膜の振動によるブラッグ波長シフトλv とを考慮して λ + av λt λv (5-) とする FBG を N 段設定したい場合に必要な帯域 つまり N 段の FBG を設置した時に必要な SLD の必要帯域はλw は m = ( 1) λ w λ ch (5-3) と表せ この時 m = N である また 隣接設置 FBG との干渉を防ぐ為のガー ドバンドは AWG の設計に左右され となる λ g = λ λ (5-4) ch an 51

52 5.4. 感度 Ip= 光電流 Id= 暗電流 q= 電荷 B= 周波数帯域 R= 負荷抵抗 T= 絶 対温度として 式 (5-5) より S/N=1 を得るために必要な Ip を求める S N 1 ( Ip) {q( I p + I d ) R + 4kT} B = (5-5) 式 (5-5) より Id=0.1nA B=100kHz R=1MΩ T=98 とすると S/N=1 を得るために必要な光電流は Ip=0.05nA と求まる 9.dB -0.6dB SLD 390Hz ファンクションジェネレータスピーカ 光サーキュレータ FBG1 f=390hz Vp=4mV Ip=4nA AWG PD R=1MΩ オシロスコープ 図 5-0 感度測定系 図 5-0 に示す実験系で 設計した FBG 光マイクロフォンの感度測定を行った 音圧レベル 9.dB で固定周波数 (390Hz) を振動膜を通して FBG に与えた そ の時のブラッグ波長シフトを AWG を波長フィルタとして使用して波長変化を 光の強度変化に変換した 光の強度変化を PD で受けオシロスコープで波形の観 測を行った オシロスコープで観測した正弦波より Vp=4mV を得て PD の負 荷抵抗 1MΩ より 光電流 Ip は Vp Ip = R = (5-6) 5

53 となる 式 (5-5) よりS/N=1 を得るために必要なIpは 0.05nAであるので Ip が 1/80 になっても S/N=1 を得られることになる 光電流とブラッグ波長変化は図 5-1に示す関係にあることから 振動による波長変化も 1/80 でよく ファイバにかかる張力 音圧も 1/80 でS/N=1 を達成できることになる 音圧が 1/80 になるということは 音圧レベルに換算すると 38dB 改善となることから 約 54.dBまで感度を持つことが分かった また光アンプ (+10dB) を接続することで Ipが 10 倍改善されたことから測定時の音圧レベルより 58dB 改善される よって 音圧レベル 34.dB 付近までの感度を見込めるが今回の感度測定はピーク周波数の 390Hzで行ったため 周辺感度より 0dB 高くなっている そこで本研究で設計したFBG 光マイクロフォンの感度は約 54.dBであると考えられる Ip AWG 透過ポート λ λ 図 5-1 波長変化と光電流変化 次に測定環境保障及び本システムでの最大音圧に関して考慮する 図 5-9に示すようなAWGの隣接 ポート間の中間波長にFBGの反射光をセットし 図 3-14に示すように 両 Chの出力の差動出力とした場合 直線の特性が得られる波長範囲が 00pmあり この範囲内でシフトの計測が可能である 単位荷重あたりのブラッグ波長シフトが 68.9pmであることから 本システム構成では最大.9gfまでの音圧測定が可能である また 波長シフトによる波長範囲を 30pm( 図 5-18 参照 ) 使用するとして FBGの温度特性 (10pm/ ) を考慮すると 局所的な温度変化や設置条件による個々のFBGのブラック波長変化を考えると温度変化に換算して ±8.5 の変化が起こっても音場受信が可能である ( 図 5- 参照 ) 53

54 30pm FBG ブラッグ波長 波長シフト pm +8.5 温度変化補償帯域 00pm 測定可能帯域 λ 図 5- 温度補償性 5.5. 長手方向からの加圧による周波数特性 音圧を振動膜で受け取り 長手方向から振動を加圧する方法を図 5-3の実験系で構成し 周波数特性の測定を行った SLD 光アンプ ネットワークアナライザ 光サーキュレータ FBG AWG PD 図 5-3 長手方向から音圧を加圧する実験系 54

55 0-0 伝達特性 (db) 周波数 (Hz) 図 5-4 長手方向から音圧を加圧した周波数特性 測定した結果を図 5-4に示す 長手方向から音圧を与えた周波数特性は 垂直方向から音圧を与えた場合の周波数特性の図 5-8に比べピーク以外の部分では比較的フラットなものとなった これは 垂直方向からの加圧方法では 伸び縮み以外にもファイバの被覆による変位の鈍りや 振動棒と被覆の設置面での摩擦 その他固定部での緩みなど様々な原因が考えられる しかし長手方向から加圧した場合は前にあげた 周波数特性に影響を与えそうな原因が少ないためだと考えられる また 1.5kHz 付近に見られるピークについては 現時点では解明できていない 55

56 第 6 章. まとめ 本研究は感度向上と多地点同時測定を可能にすることを目的として FBG 光マイクロフォンの設計と FBG 光マイクロフォンシステムの構成を行った まず FBG 光マイクロフォンの設計として FBG 光マイクロフォンは振動膜の振動を FBG に伝えて動作するため 振動膜の小さな力からいかに大きなブラッグ波長シフトを得るかが重要であった そこで 長手方向 垂直方向より荷重をかけ 一定の荷重によるブラッグ波長のシフト量の測定と計算を行った その結果 垂直方向から荷重をかけた方が長手方向から荷重をかけるよりも 同荷重を有効にブラッグ波長シフトに変換できることが分かった この結果より 音圧を振動膜によって受け 垂直方向から FBG に音圧を与える構造を設計した 設計した FBG 光マイクロフォンの周波数特性の測定を行った また FBG をつ接続した系での周波数特性の測定も行い多地点測定の可能性も確認した 受信部においては AWG を光フィルタとして用いる方法とした 音圧振動によるブラッグ波長シフトを光の強度変化に変換する為には フィルタのスロープの傾きが一定のところに FBG の反射光をセットする必要がある 隣接 Ch 間からの作動出力とすることで AWG ポートのスロープ部に FBG の反射光をセットすることを容易にした また 両 Ch 出力の電力比をとることで AWG に入射する光パワーの依存性をなくすシステム構成を提案した (1)FBG で光マイクロフォンを設計する場合 長手方向から力を加えるよりも 垂直方向から力を加える方が同じ荷重で約 5 倍の FBG のブラッグ波長シフトを得られることが分かった FBG 光マイクロフォンは音圧を振動膜で受けて FBG を押し曲げるが 押し曲げる力が弱い振動膜からの力を FBG に対して垂直方向から加えたほうが 長手方向から加える構造よりも有効にブラッグ波長シフトが得られる事を明らかにした ()AWG の隣接 Ch から出力の差分をとり 両 Ch 間の電圧比をとる事で 電力依存性なく 00pm のブラッグ波長シフトの直線性の検出が可能である また垂直方向からの荷重によるシフト量の測定から1グラムあたり 68.9pm のシフトを計測した このことより本システム構成では 最大.9gf までの音圧測定が可能である また 波長シフトによる波長範囲を 30pm 使用するとして FBG の温度特性 (10pm/ ) を考慮すると 56

57 局所的な温度変化や設置条件による個々の FBG のブラック波長変化を考えると温度変化に換算して ±8.5 の温度変化が起っても受信することが可能である (3) 設計した FBG 光マイクロフォンの周波数特性の測定を行った 60 Hz 以下の部分ではスピーカの特性により測定できなかった また 高周波領域での特性が悪いのは 今回実験に使用したダイナミック型マイクロフォンの振動膜は そもそも低周波では振動膜の振幅は大きくてゆっくり振動し 高周波では振動膜の振幅は小さくて速く振動する 振動膜による FBG の押し曲げ量が重要になってくる今回の設計では 高周波での振動膜の振幅が小さいために高周波での特性が悪化したものと思われる 次に 周波数特性では中音域でピークが見られることについて検討を行った 振動膜の振動棒を FBG に押し当てる変位を与えての測定 並びに FBG に張力を与えての周波数特性の測定を行った結果 ピークのでる周波数が高周波に移動した このことより 中音域に見られるピークの原因はファイバの張力 ( 共振周波数 ) に影響することが明らかになった (4)SLD からの出力光パワーを-0.6dBm 音圧レベルを 9.dB とし 固定周波数を振動膜を通して FBG に与えた時 光電流 4nA を得た S/N=1 を得るために必要な光電流 Ip は 0.05nA であるので Ip が 1/80 になっても S/N=1 を得られることになる 振動による波長変化も 1/80 でよく ファイバにかかる張力 音圧も 1/80 で S/N=1 を達成できることになる 音圧が 1 /80 になるということは 音圧レベルに換算すると 38dB 改善となることから 約 54.dB まで感度を持つことが分かった また光アンプ (+10dB) を接続することで Ip が 10 倍改善されたことから測定時の音圧レベルより 58dB 改善される よって 音圧レベル 34.dB 付近までの感度を見込めるが 今回の感度測定はピーク周波数の 390Hz で行ったため 周辺感度より 0dB 高くなっているため 本研究で設計した FBG 光マイクロフォンの感度は約 54.dBであると考えられる (5) 長手方向から音圧を与える FBG 光マイクロフォン周波数特性の測定も行い 垂直方向から音圧を与える構造との周波数特性の比較を行った その結果長手方向から音圧を加える構造での周波数特性の方が ピーク以外の部分では比較的フラットなものとなった これは 垂直方向からの加圧方法では 伸び縮み以外にもファイバの被覆による変位の鈍りや 振動棒と被覆の設置面での摩擦 その他固定部での緩みなど様々な原因が考えられる しかし長手方向から加圧した場合は前にあげた 周波数特性に悪影響を与えそうな原因が少な 57

58 いためだと考えられる また 1.5kHz 付近に見られるピークについては 現時点 では解明できていない 以上の結果より垂直方向から音圧を与える方がブラッグ波長シフト量は大きく得られることが分かった しかし周波数特性の比較では長手方向から音圧を与える方が良好であったので 今後の発展として この原因を振動の加圧構造の改善 FBG の形状変化など条件を変えて追求する必要があると考える また ピークの原因についての解明はできたものの 解消にまではつながらなかった 今回解明したピーク以外の部分についても周波数特性の改善が必要である 58

59 謝辞 本研究を行うにあたり多大なる助言 ご指導頂きました高知工科大学電子 光システム工学コース岩下克教授に感謝いたします 岩下教授には研究会での発表機会も頂き 自分にとって大きな体験をさせていただきました また 研究以外の面でも就職に関しても熱く応援 バックアップを頂き心より感謝申し上げます 本研究論文の副指導員として また卒業論文の指導教官として学部時代から 6 年間 やさしく時には厳しくご指導頂きました電子 光システム工学科神戸宏学科長に感謝申し上げます 本研究論文の副審査員であり パソコン要約筆記ボランティアサークルの顧問でもあった野中弘二助教授には 学部 1 年時のアドバイザーを担当していただいた事をきっかけに 常に気にかけていただきご指導頂きました 心より感謝申し上げます 本研究を進めるにあたり長期間に渡りネットワークアナライザを快く貸して頂き 大変スムースな実験進行に多大なご協力を頂いた橘昌良助教授に心より感謝申し上げます 共に研究に励み 助言並びに自動測定プログラム作製など実験進行に惜しみなく協力頂いた 中島公亮氏に感謝いたします 共同研究者として 実験協力やアイディア データの提供を頂きました恒安宏一氏に感謝いたします その他 頼りない私をしたってくれた同研究室の後輩達に感謝いたします 共に研究や遊びに励み 協力し助け合い 意見を交換し合った同期生メンバー小松幹宏氏 伊藤公人氏 伊野部竜太氏 豊島許喜氏 水野弘章氏 また後輩である難波康典氏 松岡亮次氏に感謝いたします 6 年間お世話になった 電子 光システム工学科の教員そして秘書の皆様に心より感謝申し上げます 最後に教育に関し常に熱心であり そして進学を快諾してくれた両親に感謝します 59

60 参考文献 [1] 株式会社東芝 HP より [] 豊島許喜 山村照正 神戸宏 : 光ファイバを用いた光マイクロフォン 平成 17 年度電気関係学会四国支部連合大会 年 9 月 [3] 小澤厚志 柿沼智志 三上修 : ファイバグレーティングを用いた光マイクの試作 電子情報通信学会総合大会 C [4] 飯田達哉 中村健太郎 上羽貞行 : 光ファイバグレーティングを用いたマイクロホンアレイ 信学技報 US00-100, 7-1 (003.1) [5] 恒安宏一 山本宣幸 岩下克 : AWG を用いた多地点一括高速ひずみ測定法の検討 平成 17 年度電気関係学会四国支部連合大会 年 9 月 [6] Y.Sano and T.Yoshino,"Fast optical wavelength interrogator employong arrayedwaveguide grating for distributed fiber Bragg grating sensors,"ieee Journal of Lightwave Technology vol.1, no.1, pp , 003 [7] 山下真司 光ファイバ通信のしくみがわかる本 技術評論社 [8] K.O.Hill, B.Malo, F.Bilodeau, D.C.Johnson and J.Albert, Bragg gratings fabricated in monomode photosensitive optical fiber by UV exposure through a phase mask, Applied Physics Letters VOL.6(10), pp , March [9] 村上泰司 入門光ファイバ通信工学 pp , コロナ社 [10] 山田実 電子情報通信工学シリーズ 光エレクトロニクス 森北出版株式会社 [11] 三研マイクロホン株式会社 HPhttp:// より [1] 左貝潤一 導波工学 共立出版株式会社 [13] 左貝潤一 光学の基礎 コロナ社 本論文に関する発表渡邊利成 恒安宏一 岩下克 : FBG を用いた多地点光マイクロフォンシステムの検討 光ファイバ応用技術研究会, 信学技報 Vol.105 No.583,PN005-70~84 pp 年 月 1 日 60

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