治水事業の経緯と被害の特徴主な洪水と治水対策これまでの治水対策 T9.8 T1 S6~9 S16.9 S22.9 S28 S33 S35.3 S42.5 S42.12 S54.1 S59.3 H4.9 H15.8 低気圧流量:1,23~1,28m 3 /s( 標茶 )( 推定 ) 氾濫面積:1

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れんまにかどり
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特徴と課題釧路川流域の気象状況夏季の霧の発生日数が多く 6~8 月は月の半数以上で発生夏季は日照時間も短い日照時間 (hr) 降水量 (mm) 3

月 12 月月別平均降水量月別平均降水量てしかが弟子屈地点標茶地点釧路地点 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1

釧路市の市街地が点在し最下流域に人口が集中下流部には我が国最大で最初のラムサール条約登録湿地の釧路湿原を有し貴重な生物が生息酪農が中心産業日照 =

(1994~23 年グラフ :1 ヵ年平均値 ) 降水量は 1 年間で 1mm 程度 ( 全国平均の約 6 割 ) 釧路川流域の土地利用状況流域の約 7

LANDSAT データに基づく土地利用分類 ( 平成 12 年 ) つるい鶴居村阿寒国立公園釧路港釧路市出典 : 気象庁統計期間 : 降水量

幹川流路延長 :154km 流域内人口 : 約 18 万人関係市町村 :1 市 3 町 1 村想定氾濫区域面積 :16km 想定氾濫区域内人口 : 約 8

釧路湿原の成り立ちと縦断特性 6 千年前には海面下に下にあったが東部の隆起により釧路川を形成数千年にわたる泥の堆積により泥炭層を形成約 3

釧路遊水地 ) 河約 1/3, 口釧路川流域の主要産業酪農業生乳は北海道の約 1 割を生産標茶町は北海道内で第 2 位 ( 北海道は全国の約 5

( 千尾 ) H13 捕獲数 ( 千尾 ) 6 H14 捕獲数 ( 千尾 ) 5 H15 捕獲数 ( 千尾 ) 4 3 2 1 斜里川釧路川網走川常呂川

15 年農林水産統計年報約 1/1,2~1/2 約 1/1, 出典 : 北海道区水産研究所屈斜路湖清水町鹿追町浜中町標茶町標津町中標大樹町津町標津川

1 特徴と課題釧路川流域の気象状況夏季の霧の発生日数が多く 6~8 月は月の半数以上で発生夏季は日照時間も短い日照時間 (hr) 降水量 (mm) 月別平均日照時間と霧の発生日数 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月月別平均降水量月別平均降水量てしかが弟子屈地点標茶地点釧路地点 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月 1 霧の発生日数 ( 日 ) 河川区域 5km 太平洋釧路湿原新新釧路川流域の概要沿川には弟子屈町標茶町釧路町釧路市の市街地が点在し最下流域に人口が集中下流部には我が国最大で最初のラムサール条約登録湿地の釧路湿原を有し貴重な生物が生息酪農が中心産業日照 = 釧路 2 古日照 = 東京霧 = 釧路霧 = 東京出典 : 気象庁統計期間 : 日照時間 (1996~25 年グラフ :1 ヵ年平均値 ) 霧発生日数 (1994~23 年グラフ :1 ヵ年平均値 ) 降水量は 1 年間で 1mm 程度 ( 全国平均の約 6 割 ) 釧路川流域の土地利用状況流域の約 7 割が森林下流部に流域面積の約 1 割を占める釧路湿原が存在農地等 21% 湿原 8% 市街地 3% 山林その他 68% 凡例釧路湿原森林農地市街地 LANDSAT データに基づく土地利用分類 ( 平成 12 年 ) つるい鶴居村阿寒国立公園釧路港釧路市出典 : 気象庁統計期間 : 降水量 (1985~24 年グラフ : 2 ヵ年平均値 ) 釧路湿原国立公園てしかが弟子屈町があかん釧路町標茶町釧路川流域の諸元流域面積 :2,51km 幹川流路延長 :154km 流域内人口 : 約 18 万人関係市町村 :1 市 3 町 1 村想定氾濫区域面積 :16km 想定氾濫区域内人口 : 約 8 万人くっしゃろ屈斜路湖釧路川釧路湿原あかん阿寒国立公園標茶基準地点釧路湿原国立公園ラムサール条約登録湿地標高 (m) 古釧路湾泥炭地釧路湿原の成り立ちと縦断特性 6 千年前には海面下に下にあったが東部の隆起により釧路川を形成数千年にわたる泥の堆積により泥炭層を形成約 3 千年前には現在のは現在の釧泥炭地路湿原となった釧路湿原より下流域は緩勾配 6 千年前 4~3 千年前釧路湿原約 1/8, ( 釧路遊水地 ) 河約 1/3, 口釧路川流域の主要産業酪農業生乳は北海道の約 1 割を生産標茶町は北海道内で第 2 位 ( 北海道は全国の約 5 割を生産 ) 下流部中流部上流部標茶河口からの距離 (km) 別海町サケ等の増殖事業河川別捕獲数 ( サケ ) ( 千尾 ) H13 捕獲数 ( 千尾 ) 6 H14 捕獲数 ( 千尾 ) 5 H15 捕獲数 ( 千尾 ) 斜里川釧路川網走川常呂川石狩川 ( 千歳川 ) 十勝川豊士上稚厚紋鶴天弟湧佐根つてるし富幌士内岸別居い塩子か別呂室町町市町市村町屈町間町町6 7 8 ろしゃり 9 1 出典 : 平成 15 年農林水産統計年報約 1/1,2~1/2 約 1/1, 出典 : 北海道区水産研究所屈斜路湖清水町鹿追町浜中町標茶町標津町中標大樹町津町標津川参考資料 1-1 幌町サケは北海道の河川の中で斜里川に次ぐ捕獲量 (H15) 出典 : 独立行政法人水産総合研究センターさけますセンター十勝釧路管内はシシャモ漁獲量が北海道の漁獲量の大半を占める主要産地くっしゃべっかい1 市生乳生産量 ( 千 t)

治水事業の経緯と被害の特徴主な洪水と治水対策これまでの治水対策 T9.8 T1 S6~9 S16.9 S22.9 S28 S33 S35.3 S42.5 S42.12 S54.1 S59.3 H4.9 H15.

/s( 標茶 ) 田畑冠水 :7,261ha( 全道 ) 1,3 改修全体計画の策定改修計画の策定低気圧 ( 融雪洪水 ) 流量 :778m 3 /s( 標茶 ) 浸水被害 : 床上 52 棟床下 824 棟 3 1 級河川指定工事実施基本計画策定基本高水流量 ( 標茶 ):1,2m 3 /s 計画高水流量 ( 河口 ):1,2m 3 /s 台風 2 号流量:428m 3 /s(

25ha( 釧路市 ) 5 台風 1 号流量 :337m 3 /s( 標茶 ) 浸水面積 :138ha 4 出典 : 1; 水害, 2; 釧路川治水史, 3; 北海道地域防災計画, 4; 災害記録, 5; 水害統計上流部 : 土地利用を可能とするため捷水路事業を中心に治水対策を実施幌呂川堤防線新水路オソベツ川標茶基準点幌釧路川の洪水を全量新釧路川へ分派写真の方向 ( 推定 )

2 治水事業の経緯と被害の特徴主な洪水と治水対策これまでの治水対策 T9.8 T1 S6~9 S16.9 S22.9 S28 S33 S35.3 S42.5 S42.12 S54.1 S59.3 H4.9 H15.8 低気圧流量:1,23~1,28m 3 /s( 標茶 )( 推定 ) 氾濫面積:17,1ha 1,2 新釧路川治水計画河口部で 4 万 2 千立方尺 ( 約 1,17m 3 /s) とする新水路掘削を計画新水路通水幌呂川右岸堤遊水地左岸堤完成台風流量 :812m 3 /s( 標茶 )( 推定 ) 田畑流失浸水 :1,596ha 3 台風 ( カスリーン ) 流量 :618m 3 /s( 標茶 ) 田畑冠水 :7,261ha( 全道 ) 1,3 改修全体計画の策定改修計画の策定低気圧 ( 融雪洪水 ) 流量 :778m 3 /s( 標茶 ) 浸水被害 : 床上 52 棟床下 824 棟 3 1 級河川指定工事実施基本計画策定基本高水流量 ( 標茶 ):1,2m 3 /s 計画高水流量 ( 河口 ):1,2m 3 /s 台風 2 号流量:428m 3 /s( 標茶 ) あかんつるい浸水面積:544.2ha( 阿寒町鶴居村 ) 4 :255.3ha( 釧路市釧路町 ) 5 工事実施基本計画改定釧路遊水地計画台風 17 号流量 :324m 3 /s( 標茶 ) 浸水面積 :58.25ha( 釧路市 ) 5 台風 1 号流量 :337m 3 /s( 標茶 ) 浸水面積 :138ha 4 出典 : 1; 水害, 2; 釧路川治水史, 3; 北海道地域防災計画, 4; 災害記録, 5; 水害統計上流部 : 土地利用を可能とするため捷水路事業を中心に治水対策を実施幌呂川堤防線新水路オソベツ川標茶基準点幌釧路川の洪水を全量新釧路川へ分派写真の方向 ( 推定 ) 河口 T9 氾新水路 ( 現在の新釧路川 ) 濫区( 昭和 5 年掘削完了昭和 6 年通水式 ) 域昭和 6 年版河川要覧に加筆釧路川雪裡川標茶町釧路川釧路川釧路川弟子屈町大正時代の河道現在の河道浸水想定区域岩保木山根室本線未施工区間 28.7% 暫定堤防 19.5% 完成堤防 51.8% 堤防整備率 : 約 52% 完成暫定堤延長 : 平成 18 年 3 月末時点下流部 : 大正 9 年洪水を契機に幌呂川の氾濫を防ぐ幌呂川右岸堤釧路川の洪水流について釧路中心市街部をバイパスする新水路 ( 新釧路川 ) 掘削を進捗昭和初期に掘削を完了出典 : 釧路川治水史大正 9 年洪水時の氾濫状況いわぼっき岩保木山幌呂川右岸堤防 ( 昭和 9 年完成 ) 新水路の左岸堤防 ( 昭和 6 年完成 ) 根室本線現在の状況 (H18.3( 撮影 ) 掘削を進捗昭和初期に掘削を完了釧新新釧路川へ分派新釧路川河道を付替釧路川釧路川の洪水を全量てしかがいわぼっき 2

3 昭和 16 年 9 月洪水の日雨量 182.4mm/ 日 ( 既往最大 ) を計画降雨として基本高水ピーク流量を決定 ( 単位図法 ) 全流量を河道に配分( 標茶地点 :1,2m 3 /s) 流量 (m 3 /s) 工事実施基本計画の概要雨量確率法による算出近年整理された雨量データを踏まえ貯留関数法により標茶地点の1/1 相当の高水ピーク流量を算定計画雨量 :213mm/48hr 統計期間 :S39~H16(N=41) 標茶地点ピーク流量 :1,15m 3 /s(h4.9 型 ) ピーク流量 1,15m 3 /s 雨量 (mm) 基本高水のピーク流量の検証流量確率手法からの算出流量確率の検討の結果標茶地点における 1/1 規模の流量は 89~1,17m 3 /s と推定され貯留関数法により算出された基本高水ピーク流量はこの範囲に入っている水系名 : 釧路河川名 : 釧路川地点名 : 標茶 89m 3 /s 対数正規分布 7 1, 1,4 確率分布モデル岩井法 ,17m 3 /s 1,15m3/s s 確率流量 (m 3 /s) 89 既往洪水からの検証歴史的な洪水である大正 9 年 8 月洪水について観測された水位を基に再現計算を行い検証を行った結果標茶地点のピーク流量は1,23~1,28m3/s 程度と推定これまでの工事実施基本計画の基本高水ピーク流量 1,2m3/s の確認及び流量率法による検証既往洪水からの検証の結果を踏まえ基本方針においても標茶地点の基本高水ピーク流量を 1,2m 3 /sとする 5 8 GEV 分布 LP3 分布 L 積率法積率法 1,4 1, 時間 (hr) 1 LN3Q 対数正規分布クォンタイル法 , 2, (m 3 /s) 年最大流量と年最大降雨量の経年変化既定計画策定後に計画を変更するような大きな出水は発生していない日雨量 (mm) 既定計画の計画降雨量 :182.4mm/ 日既定計画策定 (S42) 流量 (m 3 /s) 既定計画の基本高水ピーク流量 :1,2m 3 /s 既定計画策定 (S42) 2 T9 T14 S5 S1 S15 S2 S25 S3 S35 S4 S45 S5 S55 S6 H2 H7 H12 T9 T14 S5 S1 S15 S2 S25 S3 S35 S4 S45 S5 S55 S6 H2 H7 H12 3

太平釧路湿原旧川を活用し蛇行河道を復元するなど湿原に関わる多くの人々と協力して湿原環境の再生に取り組む KP12 KP27

流下能力が不足する区間については流下能力を確保する流下能力の確保が必要 4. 45. 5.

1,2m3/sを概ね確保平成 18 年に日本海溝千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域に指定現在地震や津波遡上等の対策を検討中

22 第 1 回中央防災会議で示された海岸での津波高さの最大値 (1/5 根室沖釧路沖等 ) は釧路川で 3-5m 5~3 m

魚類の生息環境等河川環境に配慮しつつ掘削等により流下能力を確保 KP3 KP4 KP5 標茶市街地 KP6 てしかが弟子屈市街地

4 太平釧路湿原旧川を活用し蛇行河道を復元するなど湿原に関わる多くの人々と協力して湿原環境の再生に取り組む KP12 KP27 釧路湿原より上流部 11 標高 (m) 釧路川の課題と対策流下能力が不足する区間については流下能力を確保する流下能力の確保が必要平均河床高 ( 現況平成 14 年 ) H.W.L. 計画高水流量流下時水位 2 流下能力の確保が必要 (KP) 釧路市街地新釧路川 KP1 幌呂川幌呂川雪裡川 KP2 下流部新釧路川の流下能力は計画高水流量 1,2m3/sを概ね確保平成 18 年に日本海溝千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域に指定現在地震や津波遡上等の対策を検討中計画堤防高 4.2m HWL 2.8m KP.km KP.km H 第 1 回中央防災会議で示された海岸での津波高さの最大値 (1/5 根室沖釧路沖等 ) は釧路川で 3-5m 5~3 m 津波高さ釧路釧路川(m) 中央防災会議資料よりせっつり周辺地域への社会的影響魚類の生息環境等河川環境に配慮しつつ掘削等により流下能力を確保 KP3 KP4 KP5 標茶市街地 KP6 てしかが弟子屈市街地釧路川鐺別とうべつKP7 KP45 川オソベツ川 KP75 新釧路川洋 51 釧路川 7 標茶市街地基本方針 ( 案 ) の流量配分図ほせろっろつ川り鐺広 36 標しひべろ里茶ちさゃ釧路遊水地 1,2 1,2 別保川 85 雪裡川幌呂弟子屈市街地 17 オソベツ川KP75 : 基準地点 : 主要地点単位 :m 3 /s 別川 51 とうべつとべっぽてしかが 4

あかんくっしゃろ釧路川流域の自然環境の現状源流部は阿寒国立公園に含まれている屈斜路湖など壮大な自然景観を有している

上流部の自然環境くっしゃろわこと屈斜路湖の和琴半島には暖温帯性のミンミンゼミが生息

8) の自然環境河跡湖にはネムロコウホネイヌイトモ等の水生植物や天然記念物であるエゾカオジロトンボなどのトンボ類が生育

付近 ) 下流部 -1( 河口 ~KP7.4) の自然環境シシャモの産卵床が確認されている (KP.~ 15.

ににしべつくっしゃろ屈斜路湖和琴半島わこと仁々志別川せっつり雪裡川あかん阿寒国立公園とうべつ鐺別川ましゅう

湿地面積 : 約 2km 2 ) 国内最初のラムサール条約登録湿地湿地単独では国内最大の国立公園国の天然記念物約 2,

湿原域は特別天然記念物であるタンチョウをはじめオオワシオジロワシ等の多くの野鳥の繁殖地飛来地河跡湖にはネムロコウホネ

5 あかんくっしゃろ釧路川流域の自然環境の現状源流部は阿寒国立公園に含まれている屈斜路湖など壮大な自然景観を有している下流部の釧路湿原は国立公園やラムサール条約登録湿地に指定されるなど自然豊かな湿原環境の景観を有している上流部の自然環境くっしゃろわこと屈斜路湖の和琴半島には暖温帯性のミンミンゼミが生息かつては国の天然記念物に指定されているフクロウ類最大のシマフクロウが生息屈斜路湖及び周辺の森林環境の保全中流部 (KP38.~75.8) の自然環境河跡湖にはネムロコウホネイヌイトモ等の水生植物や天然記念物であるエゾカオジロトンボなどのトンボ類が生育河畔林が繁茂している箇所にはオシドリやヤマセミが生息鳥類の生息地となる河畔林の保全屈斜路湖中流域の河畔林 (KP63. 付近 ) 下流部 -1( 河口 ~KP7.4) の自然環境シシャモの産卵床が確認されている (KP.~ 15. 付近 ) 河道周辺の湿原域には天然記念物であるキタサンショウウオの産卵池がある他特別天然記念物であるタンチョウが生息幌呂川ににしべつくっしゃろ屈斜路湖和琴半島わこと仁々志別川せっつり雪裡川あかん阿寒国立公園とうべつ鐺別川ましゅう摩周湖いそぶんない磯分内川たわ多和川オソベツ川ヌマオロ川釧路川くちょろ久著呂川釧路湿原国立公園シシャモ産卵床アレキナイ川下流部 -2(KP7.4~38.) の自然環境日本最大の湿原である釧路湿原が広がり国立公園やラムサール条約登録湿地に指定釧路湿原の概要国内最大の湿地 ( 湿地面積 : 約 2km 2 ) 国内最初のラムサール条約登録湿地湿地単独では国内最大の国立公園国の天然記念物約 2, 種の野生生物の生息生育の場タンチョウやイトウなどの希少生物も生息国内最大の淡水魚であるイトウが生息湿原域は特別天然記念物であるタンチョウをはじめオオワシオジロワシ等の多くの野鳥の繁殖地飛来地河跡湖にはネムロコウホネイヌイトモ等の水生植物や天然記念物であるエゾカオジロトンボやゴトウアカメイトトンボなどのトンボ類が生息河道の背後地にはヨシスゲ類が見られる一方近年の農地開発等により湿原環境変化の指標として考えられているハンノキ林が急速に拡大ネムロコウホネ新釧路川釧路川釧路湿原下流方向を望む新釧路川河口部キタサンショウウオタンチョウシシャモ等の遡上産卵環境の保全河道周辺の湿原環境の保全釧路川における湿原環境の再生 5

釧路湿原の現状と再生への取り組み流域図湿原の変遷面積 (km 2 ) 1 8 6 4 2 1962 16 市街地面積の変化 ( 流域全体に対する面積 ) 88 117 25

約 18km 2 約 2km 2 約 8km 2( 約 3 割減 ) ( 約 4 倍増 ) てしかが 194 195 196 197 198 199 2 年 194 195 196

万 t と 2 倍以上に増加 15 せつり 1 5 ににしべつつるいかやぬま 1979 1981 1983 1985 1987 1989 1991 年 1993 1995

湿原の直接的な改変流域から湿原へ土砂流入増加湿原の冠水頻度の減少など約 6 年間で約 3 割の面積が消失ヨシやスゲ類湿原にハンノキ林が侵入し拡大 184.

かつての蛇行河道の復元など釧路湿原の自然再生の取り組みの推進釧路湿原自然再生の経緯平成 9 年平成 11 年平成 13 年 : 河川法改正 :

釧路湿原自然再生協議会が発足平成 17 年 3 月 : 釧路湿原自然再生全体構想を策定釧路湿原自然再生全体構想 (H17.

6 釧路湿原の現状と再生への取り組み流域図湿原の変遷面積 (km 2 ) 市街地面積の変化 ( 流域全体に対する面積 ) 面積 (km 2 ) 面積 (km 2 ) 自然林農地 519 湿原面積ハンノキ林 24 年 1947 年 24 約 25km 2 約 18km 2 約 2km 2 約 8km 2( 約 3 割減 ) ( 約 4 倍増 ) てしかが年年くちょろ出荷量 ( 千 t) 流域の産業の発展 ( 牛乳出荷量の推移 ) 約 25 年間で出荷量は約 14 万 t 34 万 t と 2 倍以上に増加 15 せつり 1 5 ににしべつつるいかやぬま年出典 : 北海道市町村勢要覧農地宅地の開発周辺の森林の伐採地下水位を下げて農地宅地として利用するための捷水路工事等湿原の直接的な改変流域から湿原へ土砂流入増加湿原の冠水頻度の減少など約 6 年間で約 3 割の面積が消失ヨシやスゲ類湿原にハンノキ林が侵入し拡大 184. べっぽ当初想定された農地などの開発の必要性がなくなったことから河道を直線化する必要がなくなった河道を直線化する必要がなくなったことからかつての蛇行河道の復元など釧路湿原の自然再生の取り組みの推進釧路湿原自然再生の経緯平成 9 年平成 11 年平成 13 年 : 河川法改正 : 釧路湿原の河川環境保全に関する検討委員会発足 : 検討委員会より釧路湿原の河川環境保全に関する提言を発表平成 15 年 1 月 : 自然再生推進法の施行 11 月 : 釧路湿原自然再生協議会が発足平成 17 年 3 月 : 釧路湿原自然再生全体構想を策定釧路湿原自然再生全体構想 (H17.3) 全体構想 : 自然再生の対象区域や目標役割分担などを定める保全対象 : 釧路湿原目標 : 湿原生態系の質的量的な回復対象範囲 : 集水域湿原生態系を維持する循環の再生目指す姿 : ラムサール条約登録 (198) 前のような湿原環境湿原生態系と持続的に関われる社会づくり個別の対策の実施計画を策定し順次実施 6

森林の再生 ) および流下土砂の沈砂対策 ( 農業用排水路沈砂池土砂調整地の整備等 ) を行う

拡幅による掃流力の減少により土砂生産量を抑制河道の安定化対策くちょろ久著呂川流域図

湿原流入土砂を捕捉湿原流入土砂量を捕捉かやぬま旧川復元 ( 茅沼地区 ) 全体構想施策 2.

旧川を活用して蛇行河道を復元することにより湿原へ流入する土砂の抑制を図るとともに

7 釧路湿原自然再生事業施策の概要主な施策くちょろ土砂流入対策 ( 久著呂川 ) 全体構想施策 5. 湿原河川湖沼への土砂流入抑制に対応せっつりくちょろ湿原等への土砂流入の抑制にするための具体的施策として土砂生産源対策 ( 河床低下対策森林の再生 ) および流下土砂の沈砂対策 ( 農業用排水路沈砂池土砂調整地の整備等 ) を行う農林水産省の施策を含む河道の安定化対策床止工による河床低下の防止拡幅による掃流力の減少により土砂生産量を抑制河道の安定化対策くちょろ久著呂川流域図かやぬま茅沼地区くちょろ久著呂川湿原流入部土砂調整地河川沿いの土砂調整地湿原流入土砂を捕捉湿原流入土砂量を捕捉かやぬま旧川復元 ( 茅沼地区 ) 全体構想施策 2. 河川環境の保全再生に対応河川環境の保全再生に関する具体的施策として旧川を活用して蛇行河道を復元することにより湿原へ流入する土砂の抑制を図るとともに冠水頻度を増大させることにより湿地植生の再生等を図る直線河道埋戻右岸残土撤去釧路湿原における自然再生のため地域の多様な主体が連携して流域の視点長期的視点順応的管理等の原則により流域全体で対策を検討実施復元区間モニタリングを行いその結果を反映させながら段階的に施策を実施 7

適正な河川水の利用河川利用河川空間の利用観光客入込み数 ( 万人 ) 7 6 5 4 3 2 1 平成 9 年平成 1

カヌー全川に渡りカヌーポートが整備されカヌー利用が盛ん釧路川標茶緑地公園河川敷にテニスコートパークゴルフ場等が整備され

95% 出典 : 一級水系水利権調書 ( 平成 17 年 3 月現在 ) 観光客入込み数その他雑用水 1.

27% NPO の取り組み流域内ではNPOによる植樹清掃学習活動等釧路川や釧路湿原を守る様々な活動が行われている NPO

11 阿寒町は釧路市と合併出典 : 北海道経済部観光局幌呂川ににしべつくっしゃろ屈斜路湖仁々志別川せっつり雪裡川

標茶緑地公園くちょろ久著呂川磯分内川たわ多和川釧路川アレキナイ川釧路川写生会開運橋水質 BOD75% 値は

. S48 地域での活動 S53 環境基準 A 類型 S58 子供の夢を育てる祭り写生会 7

8 適正な河川水の利用河川利用河川空間の利用観光客入込み数 ( 万人 ) 平成 9 年平成 1 年平成 11 年平成 12 年平成 13 年水利用の状況約 6 割が鉱工業用水に利用され約 3 割が水道用水に利用カヌー全川に渡りカヌーポートが整備されカヌー利用が盛ん釧路川標茶緑地公園河川敷にテニスコートパークゴルフ場等が整備されイベント時にも利用されている湿原展望台釧路湿原内は展望台や木道が整備され自然観察の場として広く利用されている水道用水 34.95% 出典 : 一級水系水利権調書 ( 平成 17 年 3 月現在 ) 観光客入込み数その他雑用水 1.78% 鉱工業用水 63.27% NPO の取り組み流域内ではNPOによる植樹清掃学習活動等釧路川や釧路湿原を守る様々な活動が行われている NPO 法人釧路湿原やちの会釧路湿原 21 世紀の道ウォークラリーあかん阿寒町つるい鶴居村てしかが弟子屈町標茶町釧路町釧路市 H17.11 阿寒町は釧路市と合併出典 : 北海道経済部観光局幌呂川ににしべつくっしゃろ屈斜路湖仁々志別川せっつり雪裡川とうべつ鐺別川ヌマオロ川新釧路川木道整備展望台カヌーポートオソベツ川ましゅう摩周湖いそぶんない標茶緑地公園くちょろ久著呂川磯分内川たわ多和川釧路川アレキナイ川釧路川写生会開運橋水質 BOD75% 値は近年基準値を超過関係機関等と連携を図りながら改善等に努める (mg/l) S48 地域での活動 S53 環境基準 A 類型 S58 子供の夢を育てる祭り写生会 7 月には標茶町緑地公園で子供の夢を育てる祭り釧路市では写生会が開かれるなど釧路川では周辺地域の社会文化と深く結びついたイベントが行われている花咲かじいさんプロジェクト S63 BOD75% 値の経年変化出典 : 公共用水域水質測定結果釧路湿原川レンジャーの観察会良好な河川環境づくりに向けて植樹活動や観察活動学習活動等が行われている H5 開運橋 H1 H15 8

9 流水の正常な機能を維持するため必要な流量の設定流水の正常な機能を維持するため必要な流量の設定に関する基準地点基準地点は以下の点を勘案して標茶地点とする 1 水文資料が長期にわたり得られている 2 湿原への流入量が管理できる正常流量の検討 ( 通年 :1/1~12/31) 1 動植物の保護 2 景観 3 流水の清潔の保持 4 舟運 5 漁業検討項目 6 塩害の防止 7 河口閉塞の防止 8 河川管理施設の保護 9 地下水位の維持イトウの遡上降下移動フォトモンタージュによるアンケート調査 ( 開運橋 ) 標茶水位観測所で環境基準の 2 倍値を満足するカヌーの利用に必要な吃水深の確保シシャモの産卵塩害実績なし閉塞実績なし決定根拠等考慮すべき施設なし湿原地下水位の維持のための流量は今後調査検討の上定める流量縦断図 ( 通年における正常流量 :1/1~12/31) + 支川流入量 (6.3m3/s) とうべ路つなない川イ川正常流量の設定標茶地点の正常流量は上流における必要流量から算出している正常流量 (17.5m 3 /s) = 維持流量 (11.2m 3 /s) ロ川川エいそぶんないたわ KP69.6における動植物の生息生育の必要流量とうべつオソベツ川鐺別川 ~ とうべつ ~ 多和川多和川 ~ せっつり感潮区間雪裡川 ~オソベツ川直轄上流端たわせ鐺別川釧い多磯そ人ひ鐺アシヌオったつレラマソ和わぶと分ん見み別り無川キルオベ川内ナトロツ川正常流量の設定裡川茶雪市水道トロ川17.5m 3 /s 流水の正常な機能を維持するため必要な流量標茶地点においておおむね 18m 3 /s 標磯分内川多和川などからの流入量正常流量を決定要因する地点ならびに流量規模い凡例基準点動植物景観流水清潔開運橋下流 KP46. (2 景観の決定地点 ) 流量規模 (4 ケース ) の異なるフォトモンタージュを作成アンケートを実施し過半数が満足する流量を景観の必要流量に設定開運橋下流 ( 流量小 ) 開運橋下流 ( 流量大 ) せもんびらばし瀬文平橋 (3 流水の清潔保持の決定地点 ) 瀬文平橋における流水の清潔に必要な流量は将来の流出負荷量を想定し環境基準を満足するための流量を検討した開運橋 KP46. ( 景観 ) せもんびらばし標茶地点 KP46.1 瀬文平橋 KP52.9 ( 流水清潔 ) KP69.6 ( 動植物 ) KP69.6(1 動植物の生息地または生育地の決定地点 ) KP69.6( イトウの移動の必要水深 35cm) 高さ (m) 平均水深 35cm の水位平均流速 35cm/s の水位距離 (m) 9

総合的な土砂管理釧路川の河床高の経年変化 ( 平均河床高 ) 河床変動高 (m) 河床変動高 (m) 5. 4. 3. 2. 1.. -1. -2. -3. -4. -5. 5. 4. 3. 2. 1.. -1. -2. -3. -4. -5. 河道改修 ( 捷水路による河道拡幅 ) による堆積 ( 改修 S48~S53) 河道改修 ( 捷水路掘削 )( 改修 S55~S58 S6~H2).

10 総合的な土砂管理釧路川の河床高の経年変化 ( 平均河床高 ) 河床変動高 (m) 河床変動高 (m) 河道改修 ( 捷水路による河道拡幅 ) による堆積 ( 改修 S48~S53) 河道改修 ( 捷水路掘削 )( 改修 S55~S58 S6~H2) 釧路湿原 ( 釧路遊水地 ) 距離標 (KP km) 河床高変化量 (S6~H 7) 7) 釧路湿原 ( 釧路遊水地 ) 距離標 (KP km) 河床高変化量 (H 7~H14) 河道改修による ( 災害復旧 H1~H15) S6~H 7 の 1 ヶ年間においては河道改修等の影響により河床低下の傾向にある H 7 以降の近年では大きな改修も無く災害復旧の河道改修等局所的な変動箇所を除き縦断的に安定している昭和 22~27 年頃撮影平成 14 年港湾管理施設 ( 防波堤消波施設 ) 河口部の状況右岸の港湾管理施設により河口部は概ね安定している河床変動高経年変化図 ( 平均河床高 ) 上流では河道改修等による河床高の変化はあるものの大きな改修の無い近年では比較的安定した河道となっている約 1/8, 約 1/3, 釧路遊水地約 1/2~1/1, 昭和 43 年 S43 S52~S6 S63~H7 H11~H14昭和 52~ 6 年標高 (m) 15 KP 5. 付近 H W L 13 昭和 5 5 年 11 平成 2 年 9 平成 1 1 年 7 5 HWL=4.73(m) 標高 (m) (m) 昭和 63 年 ~ 平成 7 年平成 11~14 年 S6~H7 にかけて低下標高 (m) H W L 昭和 6 年平成 7 年平成 1 4 年 HWL=8.9(m) KP 69. 付近 KP 距離標 (KP)

資料 -5 第 5 回岩木川魚がすみやすい川づくり検討委員会現地説明資料平成 28 年 12 月 2 日東北地方整備局青森河川国道事務所

資料 -5 第 5 回岩木川魚がすみやすい川づくり検討委員会現地説明資料平成 28 年月 2 日東北地方整備局青森河川国道事務所現地説明資料富士見橋経年変化富士見橋は 51.8k 付近に H7~H22 の河川水辺の国勢調査で早瀬が確認しており H5~ で近傍で最深河床高の低下したことで平水流量時の水深が 0.2~0.4m の浅場 ( 瀬 ) が減少したと推定されるがその後も早瀬が確認されている

治水事業の経緯と被害の特徴 主な洪水と治水対策 これまでの治水対策 T9.8 T1 S6~9 S16.9 S22.9 S28 S33 S35.3 S42.5 S42.12 S54.1 S59.3 H4.9 H15.8 低気圧 流量:1,23~1,28m 3 /s( 標茶 )( 推定 ) 氾濫面積:1

治水事業の経緯と被害の特徴主な洪水と治水対策これまでの治水対策 T9.8 T1 S6~9 S16.9 S22.9 S28 S33 S35.3 S42.5 S42.12 S54.1 S59.3 H4.9 H15.8 低気圧流量:1,23~1,28m 3 /s( 標茶 )( 推定 ) 氾濫面積:1